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24回国会衆議院1956/02/24

農林水産委員会 第12号

発言数
97
登壇者
7
会派数
2
開催日
1956/02/24

会議録

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 これより会議を開きます。  委員長が所用のため、私が委員長の職務を行います。  農林水産業の基本問題について質疑を続行いたします。通告順にこれを許します。小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 一昨日の質問に続いて基本方針についてお尋ねをしたいと思うのであります。  日本は今日大量の農産物を輸入しなければならない。これは生産の面からいっても、人口の増加という点からいっても、当然わかるのであります。そうした大量の農産物を受け入れなければならないという背景があって、日本の農業政策というものは積み立てられている。そこでそういう輸入農産物の重圧と、日本の農業、そして農民の生活とどう調整するかということが、農業政策の基本となって出てきておるのではないか、こう考えますが、この余剰農産物の受け入れということが、日本の農民の生活にどういう結果を生ずるかということを、いま一度お尋ねしたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 余剰農産物の受け入れにつきましては、あくまでも不足いたしておりますものを入れる、必要なものを入れるという建前をとっておりますので、これが農業生産に悪影響を及ぼすことは、絶対にあってはならないという建前でやっておりますので、悪影響を及ぼし、重圧を加えることはないというふうに処置いたしておるわけであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 この五カ年計画を見ますと、この形では、日本の食糧は自給自足の態勢はいかに努力しても人口の増その他から見て、今の輸入をさらに増大させないということは言えるかもしれませんが、この計画においては輸入を阻止し得るというような形にはなっておらないと思うのです。これはいかがですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 おおむねさようでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると一昨日私のお尋ねしたことに対して、農産物に対する受け入れを基本とするのではなく、やはり食糧の自給ということが農未政策の基本となって進められていなく、その考え方は以前と何ら変りはばいということが農林大臣の御答弁であったわけですが、施政演説なり予算の編成もこの食糧増産の方針が基本となっているとしますと、この演説なり予算の編成等は矛盾があるのではないかと思うのですが、矛盾しているとお考えになりませんか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 お話の通り、人口の増加がございませんければ、増産はするのでございますから、ただ増産するのと人口の増加率とがどういう割合になってくるか、人口の増加よりも増産の方がわずかではございますけれども、輸入量をふやさないという建前でやっておりまして、目標が示してあります通り、すぐにでも食糧自体は増産とするわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 施政演説を見ますと、農林大臣の考え方の特質といいますか、重点になっているものは、第一には米麦などの主要食糧の多額な財政資金を必要とするこの増産と、割高傾向にあるコストの引き下げである、それから適地適産、多角経営によって新しい村作りをする、それからさらにこれに対応した機構、諸制度の改革、こういうことが眼目と見られるわけですが、そう見て差しつかえございませんか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 大体そこに述べました通りでございまして、むろん他にも緊急にいたさなければならぬことはいろいろあるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうしますと、ここにたとえば、食糧統制をやめるということを言い出されて、さらにこれがまた新聞を見ると、あなたの方は三年、四年かかるということで延期説が出ておる。またこの問題は触れたくないところですけれども、平野さんによって上げられたアドバルーンといわれております農業団体の再編成というものが唱えられた。これは全く平野さんの私案であるといわれておりますが、その私案はかなり大きな波紋を投げながら、遂に綱を切られてこの私案は空中に飛んで行ってしまった、こういう問題が出てきた。それから農協の育成強化を非常に唱えておりますけれども、一方においては米の特集制度をやっていく、それから農業団体の再編成をやはり切り出して、農民に非常に不安と混乱を与えておる。この問題も新聞の報ずるところによると、あなたが農業団体の再編成をするというようなことでそういうことをやられたのでは、農業団体はかえって分断されて弱体化していくということで、大きな反対が起ってきた。そうしてその反対や陳情の資料を集めたら、かかった費用は三億、あなたの年頭のあいさつで農業団体の再編成ということがほのめかされていたが、この三億のげんこつのお年玉をくれられたという形が出てきた。それから適地適産という名のもとに新しい村作りをするというのですが、これも結局今までの食糧増産を基本としたものではなく、割に会うものを作っていくということの考え方が適地適産という言葉で出てきているのじゃないか。こういうふうに一つ一つ拾ってみると、首尾の一貫しない点が随所に露呈してくるのですけれども、これで先ほどの施政演説に言われた焦点となるこの二つの点との矛盾が私どもには感じられるわけですが、こういう矛盾はどういうふうに解釈したらいいですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 御承知の通りに、私は一昨年の暮れに農林大臣に就任いたしましたときに申しました言葉を、今でも覚えておりますが、私の基本的な考え方として、食糧を生産するということ、これは農村の問題であります。それと全国民に関係のある食糧政策というものとは考慮すべき要素が別である。極端な言葉で申せば、消費大衆には安い米を食べられるようにしなければいけませんし、生産大衆にはこれを引き合うようにいたさなければいけないという問題があるわけでございます。そこで農村問題として、食糧もしくは主要食糧の生産の問題を考えますときには、生産費を引き下げるとは申しながら、生産費の償うということが基本的な条件でございます。矛盾しておるようでございますけれども、これを政治として解決していかなければならないのでございます。今団体の問題で、特集の問題と協同組合の育成強化と矛盾するのではないか、こうおつしゃいますけれども、そういうふうにいろいろな角度から使命が複雑にからみ合っておりますので、一つの方向だけで解決のできない場合があると思うのであります。従って臨時応急の処置をとらなければならない場合があるわけでございます。でございますから、大局から見まして協同組合はこれを育成強化いたしまして、農村経済の根幹としていかなければいけない、これは間違いのないところだと思うのであります。しかしその問題にいたしましても、これを部分的に考えますれば、これが非常に弱体な地方もありまして、現に全国でながめてみますれば、百円を割っておりまするやみ価格の県が五県も六県もあるということは、政府の買い上げ値段以下で米が現に取引されておって、農家の経済に圧迫を加えておるという事実があるわけでございます。そういうふうにいろいろな要因がございますから、これを全国をながめて、一つの方針だけで一貫して、他の要素を取り入れずにやるということは、私はできないと思うのであります。でございますから、大筋を立てつつ、これに対していろいろな角度から当面の問題を処理していくということは加えていかなければならないというふうに考えておるのでございまして、決して私は大本から矛盾した二つのものを掲げて、これを双方で実行するということは考えていないのであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 今農協の育成強化という問題が出ましたが、この点からお尋ねしますが、農業団体というようなものは、そうでなくてさえ腰の重い農業基盤をもとにしてできております。今までの経過から見ても、十年を一回ぐらいにしては農業団体の性格というものはがらりと変えられてきた。充実し、発展していくいとまがないように性格が絶えず変えられていったわけです。むしろもっと期間を与えて、発展の余地を作るべきであろうとさえわれわれは考えておるのでありますが、またここで農業団体の再分割的な構想が打ち出されておるわけであります。これは育成強化になるのか。むしろわれわれは弱体化になるのではないかとさえ考えられるのですが、これに対してはどういうお考えを持っていらっしゃいますか。育成強化ということについてどういうふうに考えておられるか、お伺いしたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 先般来申し上げますように、協同組合の一連の組織につきましては、あくまでもこれを育成強化して参りたい、これについては少しも考えは違いません。しかし当面考えられます問題にしましても、農業委員会の問題になりますと、これは委員会の乗務自身がだんだん変ってきつつあり、だんだん仕事が減ってきております。現実に減ってきておるものをそのままにしておいてよろしい、それだけの経費をかけてよろしいというわけには参らなかろうと思うのであります。また一方において、農業災害の組合にいたしましても、実施以来今日までの経過から見まして、これについてある程度の改革を加えなければならぬということも、無理に不必要な改革をするのではないのであって、必要に迫られて改革は早くした方がよろしいということで、できればいたしたい、こういうふうに考えておるのでございまして、決して必要ないところへやろう、もしくはそれをやることによって他に非常な障害が及ぶという場合には、これらを慎重に考慮しつつ実行して参るということが正しい行き方だという意味において、研究いたしておるわけであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 前に戻りまして、やはり食糧の自給態勢を貫いていくんだ、外国の輸入食糧を入れることをできる限り押えていくのがこの基本的な方針であるということは、一昨日申されたわけであります。そうすると、ここに農業政策というものあるいは予算というものは、この構想に基いて作られておる、こう思うわけですが、その構想に基いて、食糧輸入の防遏ということを前提としてこの予算は編成されておりますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 今申し上げましたことは一貫した方針でなければなりません。そういうふうに実現できるように努力をして参るのでございますが、予算編成上の各種の要因から、ときに消長があるということで御了承願いたいと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 一昨日の御答弁によりますと、そういう形を堅持していかれるという。ところが予算を見ますと、これは年々農林予算は減少していくわけです。こうして安上りに農政というものを仕上げていくというところに、逆に、むしろ農民から強い批判が起ってくるわけであります。こうした農村、農民の批判を阻止していかなければならない、そういうことが農業団体の再編成ともなってくるし、農村の青年を中心にして、そこに補助金を出してこれを組織して、自主的な盛り上りと表現されておるけれども、こういうものを作っていって、果して農村の経済が立ち上りができるのかどうか。われわれが心配するのは、こういう補助金を出しつつ、そこに農政活動をやらしていくというようなことになれば、結局はこれは上意下達的な、あるいは翼賛青年団的なものができてしまうのではないかという心配か出てくる。これは戦前の自力更生運動の改訂版ではないか、こういうふうにわれわれは心配するわけですが、そういう心配は、この中にございませんか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 土地改良費にいたしましても、農林省予算はともかくといたしまして、そう減っていないと私は思うのであります。なぜなれば、現実に予算の面では大体同額でございます。それに融資が、ある程度の資金はつけてあります。そのほかに、こういうことはともかく別のことかもしれませんが、見返りで土地改良を相当に行いますというようなことでありますから、決して前年度に比べてだんだんと減っているということにはなっていないのでございまして、多少ではございますけれども、それについては考慮を払っているということに御了承いただきたいと存じます。  第二段の天下り式なものじゃないかこいうことでありますが、決してそういうことにならないために——一昨日でしたか大へんおこごとをちょうだいいたしまして、何も案がないじゃないかといっておしかりを受けましたが、上で案を持っておるならばそれが下へいって天下りになるかもしれませんが、下から盛り上ってくるのを待っておるのでありますから決して天下りではないのであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そこで問題になってくるのです。きのうもお尋ねしたのですが、何ら案はないんだ。農林大臣も考慮中だ、こう言われておる。考慮中だというならば、下から盛り上ってくるのを待っているのであって天下りではないのだ、こういうことも私は一面言えると思うが、そういう点からいうと、何ら案のないものを予算を盛ってこれを審議しろという問題が出てくる。ところが一方においてわれわれの心配するのは、案がない、案がないと言いつつきのうの委員会でその案の片りんがといいますか、骨子といわれるものが事務当局から示されている。案がないんじゃなくて、案は隠しておられる、こういうことをわれわれは考えざるを得ない。そういう点からいうと、この盛り上り、農民の意欲を求めている、こう言いますけれども、補助金にささえられた団体で果して盛り上る農政というものが期待できるでしょうか。一体これはどういうことでありますか。農業政策というものに対しては、当然政府の政策に対しても批判が出てくる。批判があるのが農政です。批判がない、政府の言うことをそのまま聞くんだというのは、これは上意下達であります。そうではなくて、政府の農業政策に対して強い批判を求めるということが盛り上る農政なんです。ところが補助金にささえられた団体で果して盛り上る農政というものが期待できるかどうか。これは逆に全く上意下達機関になる心配がむしろ私は出てくるのではないかということを心配するので、この点繰り返しお尋ね申し上げます。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 御注意のほどは十分拝承いたしました。私はそういうことはないと考えておりますが、運用の上におきまして絶対にそういうことのないように責任を持って努力をいたします。  なお、昨日私は欠席いたしましたが、事務当局には骨子があるんじゃないかということでございますが、事務当局でもそれぞれの考えはしておるかもしれませんが、問題は私がきめるのでございます。いろいろの意見は聞きますけれども、決定は私がするのでございまして、私の自分で考えておりま一することは、先般来申し上げますに、中央で考えるのは、どのくらいの数に分けて、どのくらいの戸数がどのくらいの区域でどのくらいに分けてやったら一番よろしいか、それから生産さるべきものはどういう数量のものを——これは内需と見合いまして、どういう数量のものを大体作ったらよろしいかという大綱だけをきめて、あとはそれぞれの地域におけるそれぞれの研究、それぞれの生産意欲にまかせて、そうして上へ持ち出してもらう。そうしてこれについて御相談は申し上げるということはするつもりでございますから、決して上から命令をするとか、上からどうするということは考えておりません。  なお、一つ念のために申し上げておきたいと思いますことは、補助の団体でやって何ができるか、こういうことでございますが、決してまだ補助ばっかりでやる団体を作るということにきめておるわけじゃないのでございます。またもう一つは、このできる団体、今作ろうとしておる団体と新農村計画とは全く——そのできる団体が新農村計画をやるんだということにおとりのようでございますけれども、そうじゃないのでございまして、新農村建設運動もしくは計画が両三年ででき上ってしまえば、あとはその決定した方針と方向、それについてその方向で事業を進めていけばよろしいのであって、それと団体と何も関係がない。団体は団体で大いに下意を上達するように、それぞれの意見を十分に中央に反映せしめるように、大いに政治についての批判も厳重にしていただくということが望ましいことだと私は考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私は別に補助金だけでまかなっていると言っているのではない。ただ補助金にささえられた団体である。補助金にささえられた団体が、政府の農業政策に対してそういうするどい批判等を投げかけることが一体できるのかどうか、結局は上意下達機関になってしまうのではないか。そういう心配が多分にある。むしろ逆に言うならば、それは昔の自力更生運動の改訂版にしかすぎない。こういうことでは、心配なのは、翼賛青年団的なものができてしまう、あなたの考え方とは全く逆なものができてしまう心配が多分に蔵されている。善意で解釈をしないならば、そういうものを作るために新農村という新しい言葉を持ち出されてきているのではないかとさえ考えられる。私はそこまで悪意に解釈しようとはしておらない。ただ言う通りに、上意下達の機関、翼賛団体的なものができて、むしろ日本の農政の後退になる心配が多分にあるのではないか、この点をもう一度承わりたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 私は全然そういうことを意図しておりませんけれども、御注意のほどは十分に承わりまして注意はいたします。しかし今も申し上げます通りに、上の言うことを押しつけるとか、上意下達するとかおっしゃいますけれども、その点は深く留意いたしますが、各地における青年、婦人もしくは中堅層の人たちが、その土地の農業経営をどういうふうにしていくことが一番望ましいことだ、俗な言葉で申せば、こうやればいいと思うけれども、金がないからできないとか、自分だけでやろうとしてもうまくいかないのだというような、青年諸君たちはその経験によって、勉強によって、いろいろな希望を持っておられると思うのであります。ところがそれがなかなか実行できないというようなものが各地にそれぞれあると思うのであります。そういうものを十分生かしていくようにしたい。それらの創意工夫を具現できるようにしてやりたい。そうしてその実現ができれば、それに対して非常な労働力が旺盛に動いてくるだろう。そこに工夫も生じてくるだろう。その創意工夫を生かすようにしてあげたい。むろん金額は十分ではないでしょうけれども、少くとも一村当り五百万でも一千万でもいい、金でもあげて、また融資も必要があればそれに対して心配してあげて、そして今まで考えておられる、やりたいと思っておられることができる一助にして応援をしてあげれば、そこに日本の村の形態が変ってくるだろうというようなことを考えておるのでございます。むろん私はあえて自力更生運動の改訂版ではないとは申しません。私は当時自力更生運動にも参画をした一人でございます。あれが成功したとは申しませんが、あの悲況をああいう処置によってたとえ一部でも克服したということは事実だと思うのでございます。でございますから、決してその焼き直しであるとかないとかいうことで議論はいたしません。焼き直しと見られるならばそれてもよろしい。何にしても現在の農村が、世界の農業事情の変遷もしくは戦争後におけるわが国の農村の現にありまする姿が非常に行き詰まりを来たしておる、または将来について非常に不安があるというようなことに対して、この際何らかここに光明を見出すようにしなければいかぬのじゃなかろうか。その光明は農民自身の、青年自身の創意工夫によって見出すようにすることが一番いいんじゃないかということに期待をいたしておるのでございますから、その私の考え方が失敗するかもしれません。そういうものはないかもしれません。しかしなければないなりに、やはりそれぞれの努力によって見出すようにしてほしい。そこに旺盛な労働が生まれてくるだろうということに期待をいたしておるのでございますから、どうかそういう点について御理解いただきたいと思っております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 あなたの今度の演説等で見られる一つの問題は、ただ食糧を増産する、ものをよけい作るのでなく、作ると同時にその作った農家の経済が充実し発展していくようでなければならないということであります。従ってここに経済的な自立ということが考えられる。かっての自力更生運動というのは、非常に言葉はいいけれども、農民の耐乏生活のもとに農村の更生をはからしたことなんです。そういう自力更生運動とつながってはいけないのです。今度のあなたの新しい農業政策というものは、単に農民に窮乏を押しつける、その窮乏の中から農民を立ち上らせようとするような、そういう考え方であってはならないのであって、あくまでもあなたが掲げたように、生産を高めると同時に、農家の経済が充実し発展していくものでなければならぬ。そういう点から考えるときに、どうしても基本とすべきものは、やはり土地の造成だとか改良だとか、あるいは共同化、機械化、交換分合というようなものは、重点的に取り上げられていかなければ私はならないと思います。こういうことがおろそかにされて、ただ農業団体を割ってみたり合せてみたり、あるいは新農村建設というような名で農村へ補助金を出して、青年、青年という——私も青年の力を非常に重視する一人ですが、何かそこに青年を青年をと言うて、ユーゲントみたいなものを作るような、おそるべき考え方がその中に含まれているのではないかとさえわれわれは邪推せざるを得ない。この点をそうでないように仕組んでいかなければならない、そのあなたのもっと具体的な仕組みを私は伺いたい。それは先般来からまだ考慮中だということで、これをお聞きすることはできない。この点私は非常に遺憾に思っております。一日も早くこの構想を——きのうもお尋ねしておると、これは次官から予算の執行に間に合うように案を作る、こう言われたが、予算の執行に間に合うように案を作るのではなく、審議に間に合うようにその案を作ってもらはなければ、これは審議できない。ですから、これはいつごろこういう構想があなたの手から発表なされるか、この点を伺いたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 私のお答え申し上げますことが、もし私の誤解に基くものであったならばお許しをいただきたいと思います第一は新しく考えられ、検討しておりまする農村の団体、いわゆる再編成ということを言われますが、再編成であるかないかはそれは別にしまして、今農業委員会等を中心にして考えておりますものと、この新農村建設計画とは関係がございませんということを、一つはっきり割り切っていただきたいのであります。これはこれ、団体は団体で別でございます。でありますから、その点が、これをやることによって団体をそれに結びつけて、その団体を上から下へ流してやって、そしてこの運動を新農村の建設だということにもしお考えでございましたら、それはそうでないということに御了解いただきたい。これが第一であります。  第二は、たびたび私申し上げますように、具体案を示せ示せとおっしゃいますが、その具体案は、委員会を作って、その委員会に諮問いたしまして、その委員会が検討して具体案の答申を得てきめるのでございます。それはどういう具体案かというと、昨日も申しますように、どういう規模のものを作るか、それから生産の目標はどういうようなものをやるようにするか。これ以上のものを作ったならば生産過剰になって高く売れません、これ以上のものを作ったらむだになりますということをきめて、しいて申せばそれぞれの適地は、そこまでは私は行き過ぎと思いますけれども、大体わかっていることでございますが、適地としてはこういう方面のところではこういうものがいいのではないかということを、学者その他の意見を取り入れてやれば、それも一つの方法だ。しかしこれはきめていきません。具体的に申せばそれらの程度のことでございまして、それ以上に具体的のものをきめる必要はない。あとは町村におきまして、それぞれの委員会で集まった人がそれぞれの村に計画をお立ていただくのでございますから、お立ていただいてそれを県に書類を出していただく。県はこれを審議会に諮問して、これでよろしいかどうか、大へんけっこうな案だとか、少しまずいと言えばそのまずい点について、こういうふうに直したらどうでしょうということを相談されるでしょう。そこで県ではまとまったものを中央に持っていらっしゃれば、私はこれを審議会にかけて、審議会でいいということになればこれをやります、こういう予定でやるわけでございます。ですから、少しも差しつかえない、こう考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 町村が案を立てる、それが県に上る、県がそれを中央に上げてくる、その形はわかるのですが、一体どういう計画を立てるのが国として望ましいのか、まちまちな計画をばらばらに立ててきて、それがいいとか悪いとか言っても、そのものさしがあるか。県へ上ったときは県で、あるいは国へ上ってきたときは国でいいか悪いかきめるとおっしゃるが、きめるからにはきめるものさしがあるはずだ、そのものさしは何だということを私はお尋ねしたいのです。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 それぞれの農家の諸君が、こういう営農方式でやれば自分のうちの経営がりっぱに安定していくということがものさしでございます。それを上から、お前さんのところは豚を飼いなさい、お前さんのところは鶏を飼いなさい、鶏十羽、豚三頭、乳牛三頭が一番理想的だというものさしをきめても、それに当てはまるところもありましょうし、当てはまらぬところもある。そこで適地適産でありますが、適地適産だけではやはり過剰生産になるわけでありますから、大体の国内の消費の目標をきめて、その目標に合致する計画を立ててもらいます。その計画は一方において五ヵ年計画もあることでございますから、それと見合つつ農村の生産をそれと合わすように全国的にながめ、さらに県においては県内の生産目標を大体そこに置いて、その目標に合うようにするには、個々の農家の諸君が自分のうちの営農をどうするか、それは個人々々ではいけませんから、村なりその団体が集まって、そこでわれわれは乳牛を飼おうじゃないかということがきまれば、そこに乳牛地帯ができる、養鶏をやろうということになれば養鶏地帯ができる、それによっていろいろな副業が起ってくる、そこで全国の農家の諸君もしくは農村がりっぱに立ち行くようになるのだろうと思うのでございます。それを立案し、(「懸賞論文だ」と呼ぶ者あり)懸賞論文とおっしゃるなら懸賞論文でもけっこうですが、懸賞論文をお書きになって、それはけっこうだということになれば、その論文通りその村ではおやりになる、その論文は何もわれわれの参考じゃない、その村のための論文でございます。それぞれの村、それぞれのところでこういう営農方式、こういう生産形態でやれば、その区域内の農家は将来りっぱに立っていくであろうというような計画を立てて、その計画に対して政府は補助助成して参る、こういうことでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そこでわかったのですが、計画を立てて、それに対して助成するということなんですが、そうするとばらばらな計画ではないということですね。あなたの言うように、過剰生産にならないように、農家の生活が充実し、生産が発展していくようにするということは非常にいいことなんです。しかしばらばらにならないようにするには国自体が一つの計画を持たなければならぬ。そうでなければばらばらになる。町村が立ててきても、県で立ててきてもそれを調整しなければならなくなってくる。たとえば今日本では米が幾ら必要だ、乳牛が幾らあったらどれだけの酪農生産が上ってくるのだという計画を持たなければならぬ、つまり新しい構想、今までのような行き方ではなしに、新しい構想というものをあなたは持たなければならぬ。今までのようなばらばらな形ではなしに、新しく立てようとする構想を私は聞いておるのです。それは数字になるからすぐお答えはどうかと思いますけれども、少くとも日本の国の農業全体を見渡した計画というものがなかったら、それはできないはずです。ただ盛り上る、盛り上るといっても、それではばらばらになってしまう。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 それは別にむずかしい数字ではなしに、需要に合致する数字でございます。その需要を将来五カ年計画で見越しておるのですから、五カ年計画の需要に合うようなものを見越して、そこに合わして計画を立てていく、こういうことでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それから、この問題をお尋ねするのは非常にいやな、むしろ私としては不愉快な問題に属することですが、あなたの言明なり平野私案というものは、日本の全農業地帯に非常に大きな波紋を投げておる。そのために猛烈な運動が起きておるのですが、それに対してあなたは、平野さんの案というものは関知したことではないとおっしゃる。関知しないことはけっこうです。ところが私の手に入った文書を見ますと、二月の三日に平野さんは岐阜県の郡市組合長会議に出席してこういうことを言っておる。「その後に大臣の構想で案をつくってくれと頼まれ三つの案を用意した。私の案より以上に河野農相の構想は強く、新団体の設立と併行し、農協中央会を廃止して、新団体に一本化する、農協から信用事業をへらして金融は二段階制とするということでした。」このあとちょっと省略して「私が一番悪いと思う第一案が新聞に出ましたが、今後三案で研究中の段階です。以上の経過で、私と河野さんが責任のなすり合いをすることは穏当でないから、ここだけの話にして全国にわたって弁明致します。」こういうことを平野さんは言っておられる。それで、あなたは平野氏がかってに言ったことだから私は関知しないと言う。また平野さんは河野農林大臣に頼まれて作ったのだと言う。そのいずれであるか。この問題の終止符はもう打たれようとしておりますから、私はそう何しませんが、ここにあなたの政治的責任というものは免れないと思います。この点どうですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 政治的責任というものはどういうものかよくわかりません。その問題に関する限りどういうところが一体政治的責任があるんでしょうか。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうじゃないですか。農林大臣は知らないという。ところが平野さんは「私と河野さんが責任のなすり合いをすることは穏当でないから、ここだけの話にして全国にわたって弁明致します。」と言っておる。それで問題は、平野さんが言ったとか言わないとかいうことよりも、それによって大へんな騒ぎを全国の農業地帯に起した。そして冒頭にも申し上げたように、こういう案を実施されては困る、ぜひとりやめてほしいということでしきりに陳情が行なわれて、その経費が、新聞で見ると三億もかかったと言っておる。結局あなた方は農民に三億も損をかけるような、げんこつをくらわしたような結果を与えておる。これは平野氏の言ったことで、おれの知ったことではないと言うけれども、平野さんははっきり言うておる。こういう点について少し軽率ではないかということを言わざるを得ない。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 私は何が軽率であったかわかりません。それが平野私案を河野一郎の意を受けて新聞にアドバルーンを上げたんだったら、事実そういうことなら私も責任をおいます。しかし私は平野さんその他われわれの同志の諸君と、農村団体の改革についてしばしば意見の交換をしたことはございます。意見の交換はいたしましたが、その成案を得て、平野君それじゃ一つ新聞にでも載せてみようじゃないかというような話し合いをしたのなら私は責任を負います。そういう事実はございません。でありますからその点を私は明瞭に申し上げて、同時にこれが新聞に出ましたときに、あれは私の考えておるところとは違いますということをしばしば申しておるのであります。協同組合の諸君が全国大会を開かれたり、そういう多額な金を使って、運動が起ってから、あれは違うと言うたのなら、その迷惑をかけた責任を私は負います。しかしその前に新聞に出るとすぐに、これは違うということを言っております。私が言明したにもかかわらず、あとから全国の運動を起して、こうだ、こうだといって騒ぐのは、その騒がした人に責任があると思います。私が出たものをそのまま放任して、私がやったのか、平野君がどうなのかというようなことをそのまま放任しておいたのならば、たとい私に意図があってもなくても私に責任があると思います。しかし私は私の関知するところであるとか、せざるところであるとかということは別にしまして、そういう記事が出た、それで誤解を招いてはいかぬということでございますから、私は関知しません、私の考えておるところとは違いますということは、積極的に国会を通じてたびたび申し上げております。これは私は私語したのではございません。あなた方の方の代表のお尋ねに対して、しばしば衆参両院の予算委員会などで申しております。そのあとでおっしゃっておるのでございますから、それに対して私の責任呼ばわりされても、その責任を負うわけには私は参らぬのであります。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 まことに新農村建設ということは不明瞭であります。先ほどの大臣の御説明によりますと、この農家はこういうことをやればいい、ここはこういうことをやればいいというふうにまとまれば、そこで一つの団体を作ってそれを開始する、こういう構想のように拝聴いたしました。そこで新農村という言葉を使っておるのでありますが、あなたの言う融資なりあるいは補助なりの対象は一体どういう形のものになるのですか。新農村と一口に言っておりますけれども、村が対象になるのでありますか、村における営農組織というような、そういうものが新農村という言葉の内容になるのでありますか、その対象を一つ伺いたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 今の点につきましては、その計画を推進いたしまする種別によって、たとえば土地改良をやるようなことにその協議会がきめますれば、土地改良の従来の団体を通じてこれをやります。その他それぞれの行いまする仕事に応じてその適当な団体を選ぶということにしていきたいと思っておりますが、別に必要が起れば、そのときにその地区で適当な団体を作ってもらう場合もあろうかと考えております。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 それはいろいろ事業の内容によって違うというのですが、そうしますと行き先はただ任意団体、そういうものになるのですか、それとも一つの産業組合法のようなもののうちの団体になるのか、対象のはっきりした性格を承わりたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 ただいま申し上げますように、その計画を立てましたその計画の内容の、行います事業によって、既存の団体でこれを取り扱って参ったものについては、既存の団体を利用いたします。たとえば今申しました通りに、土地改良というような問題、水利の改良なら水利組合であるというようなものを使ってやって差しつかえないと思います。それからまたその事業が新しく果樹をやるとか、園芸をやるとか畜産をやるとかいうようなことであれば、協同組合法による畜産団体を作る場合もあるでありましょう。それはそれぞれの事業計画の内容によって違って参る、それぞれ区域内の適当な団体を選んでやるということでよろしいと思っております。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 そうしますとその地方地方に適した事業なり産業を興す、そのための新農村建設であるというならば、特に新農村建設というような新しい組織なり政策を考えずに、自作農維持創設資金融通法とか、農林漁業金融公庫とかいう政府の投資をする機関があるのですから、その地方々々によってできた事業に対して、政府の機関を通じてやったらよろしいので、ばらばらの新しい、個々の新農村というようなことでやるということは必要ないと思う。民営のような形とするならば、一つの固まった団体に対して政府の投資を直接にするのですから、その経理の監督とか事業の監督ということはどういうことになりますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 こういうことを言うとまたおしかりを受けるかもしれませんが、そういう保守的な考えでなしに、御承知の通り町村合併等によりまして、都市を中心にした行政区域が現に生れております。この行政区域は必ずしも将来農村の施策の対象とするには適当でないように、行政区画が現に分割されつつあることは御承知の通りであります。これが第一点。次には従来の行政機構、たとえば協同組合等にいたしましても、三百一尺四百戸の組合員をもっていたしましてはどうも適当でないということは定説でありますし、実情から申しましてそういう事実でございます。従ってこれらを総じて八百戸ないし千戸の区分けにしていった方がいいじゃないか、そういうふうなものを新しい計画にして、そこに同志的な共同体を作って、それが総合的な生産計画を立て営農施策を立ててやることが必要なことじゃないかという見地に立って、今申し上げますようなことを考えておるのであります。それを今までのものでやればいいじゃないかということでございますが、使いますものは今までのもので決していけないとは申しません。しかし総合的に計画を立て、その土地々々で必要なものはこういうふうなものであるということの認定を得ますには、今申し上げるような総合計画を立ててもらう方が適当であるという意味合いからこの処置をとりたい、こう申し上げておるのであります。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 しかし、今困っているのは農村だけではない。中小企業も困っておれば漁業も困っておれば、あらゆる零細産業がみな困っておるのです。それを特に農村にだけ農林大臣の恩恵のいくような形で金を出すという形式に対して、われわれは疑いを持っておる。またそれを出すにしても、政府の金を直接出すのでありますから、その貸す相手は一体どういう客体のものか。またこの経理なり監督を一体どういうように考えるのか、この二点をお伺いします。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 今回の計画に漁村、山村は抜いておるというようなことを申したことはございません。全部入れて、おおむね四百五十万戸と私は大づかみに申しておるのであります。全部を取り入れて計画を立てるということで考えております。  第二の点の監督等は従来の方針をそのままとりますから、なお行き届かぬ点もございますので、これについては十分注意をしてやって参りたい、こう考えております。

神田大作日本社会党

○神田(大)委員 関連して。大臣にお尋ねしますが、今小川さんから、平野さんとあなたのいわゆる農業団体再編成に対する問題について、平野さんは河野農相の意を受けてやったということですね、(「それはもう済んでいるじゃないか」と呼ぶ者あり)黙って聞け。公開の席上で言明している。あなたは、何もおれはそういうことは言わぬと言う。平野さんがもしもないしょで、実は農相に頼まれたんだとこそこそ言っているなら問題にしない。しかし公開の席上ではっきりそれを言っておるのに、あれは平野が勝手に言っているのだというわけには済まされないと思う。あなたが真に言わないのなら、平野君にそれを弁明さすなり何かしなければ、その疑惑は解けないと思うのです。そういう意味合いにおいてあなたに大きな責任があると私は考える。その点、農相どうです。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 私は国会を通じて委員会の席上でしばしば言明いたしておりますので、これ以上の処置はとりょうがないと思います。これ以上の処置をとらなければ責任があると言われるが、私はその責任を負うわけには参りません。先ほど詳細に、平野君とその他の同士諸君と農業団体再編の問題についてしばしば意見の交換はいたしました、意見の交換はいたしましたが、ああいう成案を平野君が得られて、それを新聞に載せられるということについては、私は何ら関知いたしておりません、こういうことをしばしば言明しておるのでございますから、それ以上、私の責任呼ばわりされても、平野君をここに連れてきて何とか言えということは、私のやるべきことじゃないと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 ただいまあなたは、新農村建設の下部機関といいますか、下部は既存の団体のそれぞれ適当なものにやらせる、こういうことをおっしゃってるんですね。そうおっしゃっておったですね。そうすると下は、あるいは農協とか農業委員会がやる。あるいはその他の団体がやる、こういうふうにばらばらになしてくる。県には協議会ができてくる。中央にもできてくるでしょう。そうすると、いろいろな計画の推進、実行等をする場合に非常に阻害されることになる。どこが一体主となり、どこが焦点となっていくかということがぼやけてくる。そういうふうに下部がばらばらになっていて計画の推進なり実行ができますか。はっきりとした一つの団体を作ってやっていくというならいいんです。そうでなくて、ここが適当と思うものがあったらそこにやらせるのだという御答弁。それじゃばらばらになりますよ。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 先ほどから申し上げます私の答弁が悪いのか、どうも混淆されておりますが、計画は、それぞれの地区におきまして協議会ができて、その協議会で計画を立てまして、立てた計画について県を通じて国に参りますから、その計画でよろしい、その計画でお進め下さい。こういうふうにきめます。きまりましたならば、その計画の中に土地改良というようなことがあったらば、それは既存の土地改良の団体を通じてその予算を流して事業をやってもらってもよろしい。それからくだものを作ろうというようなことであるならば、従来くだものを作る組合がそこにできておるならば、その組合をしてやらしてもいいじゃありませんかということを申したのでございまして、計画自身は新しく作ります委員会がやります。ただしこのことは新団体のできますまでのことであります。その事業の終るまでのことでありまして、これを永久に続けていくのではございません。補助金も永久にいくのでございません。でございますから、それが終ってしまえば、その協議会はもう必要がない。その村の協議会は必要がない。こういうことになると私は思います。それと、今別に論議されております団体とは別でございます。この点を一つ御了承いただきたいのであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、この計画を立てるものは委員会であるか協議会であるか、これははっきりわかりませんが、とにかくこの委員会がやる場合には、この委員会は補助を受けるわけですね。そうすると、この委員会は法人化されるわけでありますか、どういう法人的な性格を持つものでございますか、この点をお尋ねいたします。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 あらかじめ基準は設けます。その基準に合致した方々がお集まりになって任意な団体を作っておやりになって、それを適当と認めればそれで推進していただいてよろしい。基準は設けます。これこれの要素の人が参加しておること、人数はこれくらいの人数でなければいかぬ、おおむねその地区内における代表的な方々が加盟されておるという基準は設けます。その基準に合った団体ができれば、これを指定してやっていただく、こういうつもりであります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうするとこれは任意団体なんですか。今おっしゃったのは任意団体と解釈していいのですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 団体という言葉よりも、会議体と申し上げておきます。委員会もしくは協議会でございますから、会議体と申し上げておきます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、これは法人的な性格を持つものであるかどうか。さらに、この国庫補助金その他は団体にいくのか、それとも個人に交付されるのか、この点をお伺いいたします。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 五万円の調査研究費は、今申し上げます委員会もしくは協議会に出します。これは任意組合であります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 その他の助成等は個人にやりますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 それは先ほども申し上げますように、個人になる場合もありましょうし、それぞれの団体が使う場合もあるでしょう。それはその地区で適当にきめた通りで妥当と認めたものでよろしい、こう考えております、

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 どうも、農林大臣、この点をはっきりしてもらいたいのです。会議体という新しい言葉を言われておりますが、会議体が委員会であるか協議会であるかそれは別として、その委員会なり協議会が法人であるのかないのか。また五万円の調査費その他の補助はこの協議会に出すのか、または個人にも出す団体にも出すというものか、どうもそこがばらばらな感じなんです。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 一つ初めからあらためて全部申し上げます。第一の点は、これを計画すべき協議会もしくは委員会、これは任意組合でありまして、任意団体と申しますか任意なものであって法人格を持ちません。そして五万円の調査研究費は、その委員会なり協議会に出します。個人ではございません。そこで立案いたします。立案したものを上に持って上って、適当な案であるということになればいよいよ実施になります。その計画の実施は、既存の団体で適当なものがあれば、その既存の団体にその金が流れていくでありましょう。それから新しくそういう団体を作る必要がある場合には、新しい協同組合を作る場合もありましょうし、それはどういう計画をその村がやるかということによって違ってきますから、その村の計画に基いた適当な組織が生まれてくると思います。それは一にかかってその村の計画によって違って参りますから、それをここで個人か法人か任意団体かとおっしゃっても、それが個人の場合でも、その村の計画によってこういうふうな設備をやる者に対してはやろうじゃないかときまれば、それでも私はいいと思いますし、それが団体でやるときまればそれでもいいと思います。また法人格を持ったものでなければいかぬ、それが妥当だということであったら、それが一番いいと思います。それは、それぞれその地区々々によって違ってくると思います。もっとも営農の方式はいろいろありますから、それを行うについて共同体でやらなければならぬ場合もありましょうし、個人でやっていい場合もありましょう。たとえば養蚕をやる場合に、稚蚕の飼育場を作るような場合には当然これは共同して、共同で建物を建ててやるようになりましょう。そうでなしに一歩進んで今度は個人個人でやるものに対して、こういうふうなものを共同購入しようじゃないかというような場合には、その資金に充てようじゃないかときめられる場合もありましょう。いろいろその地方地方の計画が出て参りますから、その計画に応じてこれが一番よろしいというものに対してこの金を出すということになりますから、今ここで何だとおっしゃっても、それはその計画を見て、その計画が、先ほど申しました通り全国的にながめ、また客観的な需要状況と合うような生産計画を立てて、その生産計画に合う一番いい計画に対してやる、こういうことでございますからおわかりいただきたいと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、金五万円也をもって計画を立案する団体と、その他の補助を受けるものは個人もあればいろんな団体もある、こういうふうに解釈できるわけですね。そうしてこの金五万円也をもって計画を立案していく団体は、法人ではなくて任意団体である、これもわかってきた。そうすると、その補助なり助成なりが個々になされる場合の責任を負う主体は、その任意団体であるのか個人であるのか、これはどういうことになりますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 それは、事業を実施する直接の責任者が責任を負います。すなわち、先ほど具体的に申し上げました通りに、水利組合である場合もありましょうし養蚕組合である場合もありましょうし、それはそこに責任者がありますからそれにやらせます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、作られた任意団体は計画を立てさえすればいいのであって、その計画に対する責任はそう持たなくてもいいということが一点出てくるわけであります。  それからもう一つは、新団体は農業協同組合とは何ら関係がない、こう言われたわけでありますが、しかしながらそこに農政活動あるいは技術の指導、こういうことをしていくようになると、勢い農協との対立ができてくると私は心配するのです。それが逆にそういう団体なり農協なりの弱体化ということになる心配があるのですが、そういう心配がないかどうか、あるとすればそれをなからしめる措置をどう講じられるか。  いま一つは、団体に交付される五万出の金は、これは画一的に五万円なのか、私はそう解釈しておりますが、画一的に五万円ということでできるのだという根拠はどこに置かれておるか、この点をお尋ねしたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 いろいろお尋ねのようでございますが、五万円でいいか悪いか、大体その程度が適当だと思って五万円としたのであります。  それから新団体と協同組合との関係でございますが、どうも今おっしゃる新団体というのは、どういう団体をさして御質問か、ちょっと迷うのでございますが、それは新農村とは関係のない新団体ということだと思うのでございますが、そういう意味でございましょうか、その意味が……。(「自分がわからないのだ」と呼ぶ者あり)私はわかっております。私はわかっておりますが、お尋ねになりました意味が私はわからぬというのです。それでは今おっしゃいました農協と競合するんじゃないかとおさしになった新団体は、今の新農村建設計画の協議会、委員会という意味でございますね。新農村建設の協議会、委員会は、これは農協の幹部もむろん入っていただきますし、既存の農村におよそ団体とありますものの幹部代表は全部入って、それらの人によって作られる団体でございますから、これが対立摩擦があるとか、競合があるとかいうふうに考えませんし……。(「それは協議会だろう、それを団体というからわからなくなる」と呼ぶ者あり)今の御質問が、協議会を新団体をさしての御質問だといいますから、お答えしておるのであります。それで今のは、私は決して団体と考えておりません。いわゆる農業委員会その他を再編成しようとしております今検討中のものは、全然新農村計画で考えております協議会、委員会とは関係がありませんということをはっきり御了解願いたいのであります。そういうことでございまして、今の新農村建設計画で立てまする団体は、むろんこれはそれぞれの地区にできますものですから、計画を立てっぱなしでなしに、計画の遂行に当って、協力をされる場合もあるでございましょう。それはその村のすべての代表者の方が集まられるのでございますし、現にそういうものが各村にある場合も相当あるように承わっております。現にそういうものはできておる地区もあるのでございます。またそういう連絡会があるのでございます。そういうものが新しい計画に対して、十分みんなでうまくやっていこうというのでお互いに検討し、監督をし合うということはあり得ることであります。政府がそれを期待するしないということはないのでございまして、だからやってしまったらすぐ解散せよという命令をする必要も私はないと思いますから、それはその地区その地区の自由によって、一つ十分七の新農村が育っていくように御協力願えれば大へんけっこうだと考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 関連して。さっき農林大臣は、いわゆる新農村建設のため五万円を出して、九百の町村からこれを集めるというのでありますが、初めはそれも懸賞論文なら懸賞論文でよいと言われました。そうするとこれは非常にはっきりしてくる。九百の町村に大体四千五百万円の懸賞金をかけまして、新農村建設の計画案を募るということは大へんけっこうなんで、こんな高い懸賞金はあまりないと思いますが、一体この懸賞論文の選者にはだれが当るのですか。あなたは町村から県に入ってくる、県から中央に入ってくる、そしてそれがよければそれを計画として実施する、こう言われますが、それが、よければという審査をする選者は一体だれですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 それは、第一次の審査は県の委員会がやります。第二次のものは中央におきます協議会に農林大臣が諮問をして、その答申によっていたします。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 最後の選者というのは中央の審議会でありますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 さようでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それでは、その審査基準は何ですか。選者がきまって、それに農林大臣が諮問をする、その審議会の諮問の答申に基いて決定するのは農林大臣である。そうすると最高の選者は河野農林大臣ということになりますが、その最高選者の審査基準というのは一体何であるか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 各地区におきますところの営農が完全に行われて、農家の自立経済が達成できるということが標準でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 いろいろ増産ができ、農村の生活安定ができるような案も立つでしょうが、一体たくさん集まった九百の案の中から、これはよろしい、これはよろしくないという区別をする、そうしてこれに対して建設計画の実践資金のワクを与えるわけですが、その基準はどこにあるのですか。九百出ますよ。九百出る中からあなたが四百五十選ぶといったら、半分落すわけですから、そこには必ず善悪適否の判断があるはずです。これは全部がやはり増産と民生安定とを考えておりますが、その区別をつけるのは一体どこに基準を置かれますか。あなたには何かはっきりした基準のものさしがあるだろうと思う。さっき小川委員からもお尋ねがありましたけれども、あなたは答えていられないので、概念でなくはっきり、これこれの基準でやるのだ、こういう基準を出して下さい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 これは、農林行政万般を推進して参りますためには、農林大臣として、すべてのものはみないろいろ各地から出て参りますが、条件等を勘案いたしまして、私も決定することにはなれておりますから、それを私だけではいけませんから、委員会に諮問をいたしまして、その委員会の賢明な御協力を得て、それを基準にして決定をするということであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 そうすると最後には、河野農林大臣のなれに信頼してこれをまかせるということになりますね。これだけだめを押しておきます。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 これは土地改良の事業にいたしましても、現在やっております行政は、万般おおむね、たとえば酪農地帯を指定するにいたしましても、各地からいろいろな条件をもって出て参ります。その条件の中で、いろいろ審査をいたしまして決定しておるのでございますから、およそこういうことは同様な行政事務として取り扱うべきものでございまして、特に今回はこれを適切なる審議会の議に付して、そうしてやることにいたして参りたいと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それでは大臣にお尋ねしますが、この五万円というのはこれで適当だ、こう思ったとおっしゃるのですか。あなたのさしておる一町村は新しい新地域の一町村である。そこに調査研究費としてただ総なめ的に五万円やっても、これで果してそういう効果が期待できますか。この五万円という金は、そういうものを出すならばもっと重点的に考えるべきである。ただお前のところで計画だけ立てろ、そうすれば五万円やるから、こういうことをやっていて、果してほんとうにあなたの期待するような計画ができると思いますか。一体この五万円というものを、この辺で適当であろうということでなくて、五万円というのは、こういう考え方でいくから五万円で足りるのだ、あるいは五万円では足りないけれどもこれでがまんしてもらうのだ、そういう科学的な根拠がなければならぬと思うのですが、この点をお尋ねしたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 先ほど来申し上げます通りに、およそこの新農村の建設計画を立てますのは、その土地々々の熱意、努力に期待するわけでございます。でございますから、むろん各般の事務費を全部負担すれば、五万円はおろか、十万円でも足らない場合もあると考えます。しかし政府といたしましては、これらに対して、事務費の一助として五万円を出すということにいたしておるわけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 事務費の一助として五万円を出すとすると、当然これは五万円はおろか基本的には十五万円なり二十万円かかると見ているわけでしょう。そうすると五万円は国からもらうとして、あとの十五万円という金は自分で出さなければならぬことになるが、それをあなたは町村が出すことを期待するというのですか、それとも団体が作ることを期待するというのですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 これは事業費ではございません。それぞれのそこにお集まりいただきます協議会のメンバーがみずから負担する場合もありましょうし、町村その他の団体がこれに寄付する場合もございましょうし、いろいろ金を出し合って、その村の将来の建設のために一つ大いに御勉強を願う、こういうつもりでおります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうするとこれは、新しい町村がたとえば五万円もらったあと、残りの十五万円なら十五万円を計上するのか。それとも新しい町村がその予算を計上しなくともさしつかえない、どなたが出してもいい、こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。つまりこの五万円を受け入れるについて、たとえば五万円では、これは僕らから見てもできはしない、やはり十万円なり二十万円なりかかると思う。そうすると、かりに基本的には二十万円かかるとすれば、あとの十五万円をどこかから出さなければならぬ。その十五万円は新しい町村が予算に計上しなくとも、任意の団体がそれぞれ持ち寄った金でもさしつかえないのか、こう解釈していいのか、こういうことです。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 私が申し上げますように、それは将来のその地方の建設のために有志が寄付するという場合もございましょうし、町村から雑費その他予備費から出していただく場合もございましょうし、いろいろあると思いますが、今ここで何から出してもらうということは考えておりません。でありますから、今お話のように、予算に組んで出さなければならぬということまでは考えておりません。

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 中村時雄君。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 私は河野農林大臣に、いろいろな研究考慮という意味ではなくして、ともにいろいろ考えてみたいという立場から、中心的な課題をお聞きしたいと思います。  まず第一に、農業団体の再々編成が、現在自民党と社会党という二大政党の対立的立場から、社会党の進出を阻むために保守勢力の温存をはかるということが緊急の課題になっておることは、これは今日当然だと思いますが、この強大な農民に対する支配力の復活をはかるということについて、これが党利党略の基盤育成であり、農村における支配力の復活を利用するものであれば、われわれは正しい政党政治の進歩の上からいって、こういう事柄にはまず強く反対せざるを得ないのでありますが、こういうことをお考えになっての構想であるか、基本的にまず第一点としてこのことをお尋ねしたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 今の中村さんのお尋ねは非常に独断的にお考えになってのお尋ねのようでございますが、これは私が先般来申し上げた通りであります。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 そうすると、そういうことは本質的ではないお考えだ、こういうふうに了解してよろしゅうございますね。  それで第二点として、今まで農相の団体再編成の骨子というものを聞いておりますと、市町村の農業委員会の性格というものは、昔から非常に変化してきている。同時に供出制度もなくなる。農地改革も大半終ってしまう。そこで委員会の仕事が非常に縮小されてきた。しかも反面、以前には農業委員会は農地改革から農業改革へという標語を立てて、その趣旨に基いていろいろ行動をしてみたけれども、さっぱりその成果が上らない。事実私もその通りだと思う。そういう意味が一つあるということ。第二点としては、町村合併の結果、市町村区域が非常に拡大されてきた。そこでいろいろな問題が起ってくる。たとえば委員の数が拡大されたために、十や十五のものでは足りなくなってくる。そういうようなものがあるために、農政が末端まで浸透されない。しかも地方財政の窮乏のために、市町村においては機構を縮小しようじゃないかという折柄、農政を後退させずに、市町村の農政をそのままに移行しようという基本的な考え方から、この再々編題という問題を取り上げられたのかどうか、そういう点をお聞きしておきたい。簡単に言ったら、こういうことです。農業委員会の後退ができた。同時に行政機構の上において市町村の合併なんかも行われてきた。そうすると、実際には市町村においては機構の縮小もせねばならぬ。そういうところに持ってきて、これをおぶさすわけにもいかないだろう。そういうような結果、今言ったように、そういうものを刺激しないで、新しい団体を作らなければならぬのじゃないか。しかも農政の後退だけはさせたらいかぬという考え方に本質があるのじゃないかと受け取れたから、そういう本質を持ってお考えをしているのかということを聞いておる。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 ごもっともな御意見と拝聴いたしました。それらの点は十分考慮におきつつ今研究中であります。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 そこでお尋ねしたいのですが、市町村の農業委員会は、今までは行政の補助機関だったわけです。それに対して河野農林大臣の構想されていらっしゃることは、たとえば、県は今までは農業会議であった、中央が農業会議所、そういうふうになって、系統的な一つの段階ではなかった。それで今度河野さんの考えていらっしゃる新団体は、系統的な組織にするのかどうか。そのような系統的でないものを、今度は系統的な一本の組織にしようというお考えを持っていらっしゃるのかどうか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 系統的なものにした方がよかろうと考えておりますが、結論は出しておりません。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 系統的なものに考えたいという御構想が一つ出たわけですが、同時に新団体には技術指導を行わすのかどうかをお尋ねしたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 これは非常にむずかしい問題でございまして、技術指導と申しましても、この技術指導は一括して新団体にやるか、全部協同組合に持たせるか、ないしはその中庸を得るかというようなことは、相当に検討を要する問題でございます。従って、これは私の考えております問題の最終にきめるいとうものであって、一応、性格が出た上で技術指導はどちらに、どういうふうにするかということをきめていきたいと考えております。こう御了承願います。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 新団体に対して、技術指導というものはまだ確定的な一つの構想ができていない、こういうふうに了承したいと思います。農相の今までの発言をじっと聞いておりますと、たとえば今度の新団体は、農地法の関係の仕事、あるいは自作農維持資金の融資あっせん、あるいは植物防疫関係の仕事、統計業務、あるいは技術指導の問題は別といたしまして、経営の合理化、生活改善などの指導普及、あるいは新農村建設の立案に対するいろいろな査定、あるいはそれに対する実施、すなわち新しい予算の上に盛られました十五億円に対する補助金の受け入れ機関になるというふうに考えられると思うのですが、それに対しての考え方を聞きたい。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 今お話になりました点は、そういうことをお考えになった方もございます。しかしそれをそのまま私はとろうとは考えておりません。今研究して取捨しております。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 それでは今言った内容の中で、大体どういう事柄を中心に考えていかれるか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 これは前会にも申し上げました通りに、すぐにも結論を得て御審議を願うつもりでおりますから、それまでしばらく御猶予を願いたいと思います。

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 速記を始めて。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 議事進行。先ほど理事会におきまして、最初の話は、きょうは大体二時ごろまでやろう、そういうことで農林大臣を呼んでいるので、大体そのワク内において考えてくれないか、こういうお話があったので、私たちも全員相談をいたしました結果、たとえばその中にもう一人、伊瀬幸太郎先生も入っていらっしゃったのを省きまして、大体あなた方がおっしゃる通りのワク内において話を進めていった。少くとも今までのそういう過程というものは不意にでき上ったものじゃないと思うのです。そうすると、ただあなたがそうおっしゃっても、これは皆に諮らなくちゃならない問題ですし、ただ一元的にそう言われたのじゃ困るのです。そういうことは、私は委員長の怠慢だと思うのです。私たちはあなたのおっしゃった通りに、それだけの計画をし、それだけの行為をして善処してきた、それに対してどうなんですか。

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 私は委員長怠慢だとは思っておりません。伊瀬君から同じ団体問題の質問が重なるので私は遠慮をしたいという御申し出がございました。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 それは違う。そういう話し合いがあったから、同じことが重複するから、それでは私がのきましょう、こうなったのです。それは内部でそういうふうな話をしたのです。だから、それだったら当初から十二時なら十二時に休みましょう、午後一時に再開いたしましよう、そういうようにおっしゃれば、私たちも何も無理はしないのです。

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 速記を始めて。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 それでは大臣にお尋ねしますが——その点は十分了解しました。しかし今言ったように、それはわれわれに責任があったわけではないのです。そういう話し合いで進められてきたわけです。そこで大臣の方にお尋ねしたいが、いつごろ出ていらっしゃいますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○河野国務大臣 私は実はきょうは衆議院の本会議で緊急質問があるということの通告を受けております。これはどうなるか知りませんが、それを準備しております。第二には参議院の農林委員会から午後出席せいということを言われております。この方も、それでは午後は参議院の方に一ぺん出席いたしましょうということを申しております。それから別に衆議院の予算総会がありまして、この方も出席しなければいかぬということを言われておりますので、午後の予定はちょっとつきかねます。

中村時雄日本社会党

○中村(時)委員 それごらんなさい。今言ったようにちゃんと予定はきっちりできているのです。できているのに、あなた方がそういう相談を持ちかけるところに問題が出てくる。そういうことは不意の事項であるし、大臣もはっきりおっしゃっていれば、それを受け入れるのにやぶさかではない。ないけれども、その責任というものは、今言ったようにあなた方にあったのです。だから、その点ははっきりしておいてもらわなければいかぬ。

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 暫時休憩いたします。    午前十二時三十九分休憩      ————◇—————  〔休憩後は開会に至らなかった〕

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