内閣委員会 第56号
- 発言数
- 18 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/09/05
会議録
○山本委員長 これより会議を開きます。 先般本委員会より中国・九州地方へ委員を派遣し、現地の実情等を調査して参ったのでありますが、この際派遣委員より報告を求めます。大平君。
○大平委員 中国及び九州視察班が調査いたしました防衛庁の現地諸部隊と、米軍大田演習場につきまして御報告申し上げます。 まず、自衛隊では航空自衛隊築城部隊、海上自衛隊佐世保地方総監部、陸上自衛隊第四管区総監部、竹松部隊、大村部隊等を視察したのでありますが、一般に隊員の勤務状況は良好で、定員、装備ともに築城部隊を除きましては、おおむね訓練には支障のない程度に充足されておりました。しかし隊舎及び厚生施設等につきましては、なお改善すべき点が若干認められました。すなわちジェット機訓練を行なっております築城部隊は、パイロット及び整備員ともに危険が伴う作業に従事しておりますので、待遇等の点につきましては特に考慮すべきであると思われました。第四管区隊も、予算の制約で福利厚生施設が十分でなく、官舎は計画の九・二%にすぎない状況でありました。佐世保と大村部隊の隊舎は、ともに老朽化し、強風雨の際は危険であり、ことに大村部隊は収容施設に対し人員が過剰で、娯楽施設等も不十分でありますので、早急に対策を講ずべきであると思われました。竹松部隊は施設部隊でありまして、幾多の災害救助派遣に当り多くの成果をあげ、地元初め関係者から大いに感謝されておりました。 次に大田演習場について申し上げます。 現地で地元民一関係者から、資料等を添えた切実な陳情に接したのでありますが、詳細はお手元に配付いたしてあります資料によってごらんを願いたいと思います。 演習場の経緯と現状とを申し上げますと、大田演習場は、俗に秋吉台演習場といわれておりまして、山口県美弥郡秋芳町と美東町にまたがる石灰岩地形、いわゆるカルスト地形の波状丘陵地帯で、旧日本陸軍の演習場でありましたが、現在は日米行政協定に基いて、面積五百二十四万三百四十一坪が米軍の陸上演習場としてその使用を認められているのであります。しかし実際は、二十九年当初から演習は行なつていないのであります。ところが昨年十月に米側より施設特別委員会を通じ、在日米海軍の飛行機による対地爆射撃に用途を変更したい旨の申し入れがあり、日米双方で討議の結果、本年三月末調達庁より山口県知事あてに、大要次の要領によって演習場使用条件改定の申し入れが行われたのであります。すなわち演習区域は笠木山を中心とした半径千五百フィート以内の着弾区域、坪数にして約十九万坪、それからさらに半径千五百フィート以内の危険区域約六十万坪及び安全区域約十八万坪の三区域とすること、演習時間はおおむね九時ごろから十八時まで。夜間演習はまれにしか行わない。土、日曜日はおおむね実施しない。連絡があれば日本の祝祭日等は実施しない。使用弾の種類は五〇カリバー、二〇ミリ機関銃弾、二・二五インチのロケット模擬弾、おおむね三ポンドと二十五ポンドの二種類の模擬爆弾、使用する機種は主として海軍艦載機の単発ダグラスAD型、機数は一日平均四ないし五機で、十機をこえることはほとんどない。演習の進路及び退路は、演習場周辺に飛行機の爆音その他の影響を与えないよう考慮し、観光地帯及び天然記念物の上空は避ける、高々度爆撃は避ける等々を内容とするものであります。 この申し入れに対し、地元秋芳、美東の両町議会と山口県議会は四月末に反対決議を行い、五月には知事より公式に調達庁長官に対し、協力できない旨の回答を出しております。また秋芳町を中心として大田演習場全面返還期成同盟が組織され、八月一日には秋芳、美東両町民が反対総決起大会を開く等、反対運動は次第に拡大しつつあるように感じられました。 反対理由を要約して申し上げますと、天然記念物に指定されているもの以外に、秋吉台一帯が全体として学術的にも貴重な世界有数のカルスト地帯であってこれが損傷、破壊されること、農業経営上多くの支障があること、地域が狭小で危険が伴うこと、爆音等により学校教育、住民の日常生活に悪影響があること、観光客に危険があること等でありますが、最大の理由は文化財の保護という点でありまして、一般のいわゆる基地問題とはその性格を異にしているのであります。 秋吉台の学術的、文化財的価値につきましては、さきに山口県知事からの申入れに対し、日本学術会議、日本地質学会より、それぞれ秋吉台がきわめて重要で、現状が破壊されることのないよう、また今後の学術研究が阻害されないよう切望する旨の回答がなされております。 以上が大田演習場問題の概要であります。視察班といたしましては秋吉台一帯がカルスト地帯で、学術的にきわめて重要な地域であることにかんがみ、全体としてこれが保存たいしその利用に対しては十分留意すべきであり、演習場としての利用は適当でないように思われました。従つて右趣意に沿い、政府としては現存の情勢のもとにおいてすみやかに適切なる解決策を講ずべきであると認められた次第であります。 なお視察に際しまして、福岡県二又トンネル火薬爆発被害補償の解決促進方について陳情を受けましたが、その趣旨は、昭和二十年に二又トンネルに貯蔵の元軍用火薬を処分中にこれが爆発し、罹災戸数百三十二戸、死者百四十五名、負傷者百十七名の大被災を出したのであります。被害者は国を相手として損害賠償の訴えを起そうとしたが、被害のため訴訟費用の負担に耐えない者もあり、一部が提訴し他は陳情運動により補償の獲得に努めてきましたが、提訴組は本年四月に勝訴と決定し、すでに国から損害賠償を受けているのであります。かように国の賠償義務が確定した以上、一部の者が補償を受け、大部分がこれを受けないという、矛盾がないよう、被害者全員に対しすみやかに国家賠償をなされたいというのであります。 右の趣旨はまことにもっともなことで、政府はすみやかにその解決について最善の努力を払うべきであると認められました。 また岩国市長及び議会議長等より、米駐留軍岩国航空基地における上空制限について陳情を受けましたが、その趣旨は、現在米駐留軍が使用している岩国航空基地の上空を現状のまま制限することは、産業都市としての岩国市の発展を完全に阻害するものであるから、絶対反対するというものであります。 右陳情を検討いたしました結果、できるだけその趣旨に沿うよう政府は善処すべきものであると認められました。 以上御報告申し上げます。
○山本委員長 田中副長官。
○田中説明員 ただいま大平委員の御報告の中に、福岡県田川郡添田町にございます。国鉄二又トンネル内の進駐軍の貯蔵砲弾爆破事件に関連いたしまして、国の補償のことについて御報告がございましたので、本件に関しましては、すでに地元から政府として補償をなすべしという陳情も出ておりますので、この機会に私より御説明いたして御了解を得たいと思うのでございます。 本件は昭和二十年十一月十二日、福岡県田川郡添田町落合にございます国鉄二又トンネル内に、日本軍がかって貯蔵いたしました砲弾を、進駐軍が警察の応援を求めて、警察官立ち会いのもとに爆破作業を行なったのでありますが、その方法が不適当であったために、罹災戸数百三十二戸、死亡者百四十五人、負傷者百十七人の被害があり、きわめて悲惨な事件を発生いたしたのでありまして、この点につきましてはまことに遺憾にたえないのでございます。そこで、ただいま御報告がございました通り、当時訴訟を起すのと、陳情によって国の見舞金をもらうというのと二つに分れてやりました結果、当時国といたしましてはとりあえず死亡者一人に対して五百円の見舞金を出し、さらに昭和二十八年の七月になりまして、死亡者で収入があった者に対しては六万三千円、収入なきも家計の中心者となっておった者に対しては五万円、その他の者に対しては二万七千円の見舞金を支給いしたのでございます。その後さらに被害者の中の三十六人の方々が訴訟を起しまして、一審におきましては原告が負け、第二審には原告が勝ち、第三審の最高裁判所におきましては原告が勝ったのでございます。そこで政府といたしましては、三十一年度の予算に一応五百万円を計上いたしまして、これが見舞金支出に応じたのでございます。そこでこの訴訟をしなかった方々から政府に対して、訴訟を起こして判決で勝った者と同じように、見舞金を支給しろという御要望でございます。政府側といたしましては、本件につきましては法律的に申しますと、一応時効にもかかっておりますので、その責任は一応ないということになるのでございますが、ただ政府といたしましては、やはり一方が訴訟で勝ち見舞金をもらうと、同じような被害をこうむった片方が全然何も見舞金がないということは、これは道義的に申しましても非常に気の毒なことであり、政府といたしましては道義的な責任を感じまして、先般来関係各省の者が内閣に集まりまして数回本件の処理について十分検討を加えたのであります。そこで、ただいまどういうような理由でどういう方法で見舞金を出したらいいかということについて、いろいろ検討中でございます。ただ進駐軍の不法行為によっていろいろ被害をこうむった件数が、これと同様なものが二千件ほどございます。その中ですでに訴訟をせられまして係争中のものも若干ございまして、ただ漫然と見舞金を出すことになると、他の二千件の問題に全部これが飛び火いたしまして、政府として非常に大きな被害補償をせねばならぬという立場にも相なりますので、かれこれ勘案いたしまして、その二千件からのものにこれが飛び火せぬように、この二又トンネルの件だけについて政府として道義的の責任を感じて、これに対して何らかの措置をとる必要がある、かような見解からいたしまして、ただいま真剣に検討いたしておりますので、何らかの答えが他日出るものと考えておりますので、何とぞその点御了承願いたいと思います。
○今井説明員 大田の射撃場並びに岩国飛行場航空上空制限につきまして、先ほど大平さんより報告があったのであります。本件につきましてはただいまの御調査になりました趣旨を十分体しまして私どもといたしまして善処いたしたいと考えます。
○茜ケ久保委員 二又トンネルの件について一言伺います。今官房副長官は責任はないというようなことをおっしゃったのでありますが、私どもが現地で調査したところによりますと、あの膨大な旧軍の火薬を貯蔵したトンネルを爆破するに当りまして、これは当然非常な危険が予想されるにもかかわらず、従ってその地方の住民がその危険を感じて当時の警察署長などに危なくはないかということを言ったにもかかわらず、署長はみずから危なくない、従って避難する必要はないと言ってやっておる。ところが今問題になったような大きな事態を起しておる。しかも私どもの調査によると、付近の住民が危険ではないかということを進言したにもかかわらず、危険ではないと言って、住民のそういった待避行動を抑止した署長は、裁判所での証言に当って非常に重大なことを発言しておる。とんでもない発言をしておる。その署長が事件直後に非常な栄転をしたという事実もありますが、それはそれとしてまことに私どもから考えると言語道断な処置をしたためにそういう事故を起しておる。これはいわゆる政府の出先機関である、責任者である署長が適当な処置をしなかったという重大な過失だと思う。事を命じたのは駐留軍でありましても、いわゆる治安の責任にあるそういった災害を予防すべき責任者が、住民の危惧を何でもないと言って退けて、そうしてああいう重大な事故を起しておる。これは私は政府として重大な責任があると思う。今副長官の御説明では、政府も何か誠意ある解決をしたいということでありますから、その点は認めますが、政府に、あるいは国に責任はないという言葉は私は承服できぬと思う。私から言わせれば言語道断なことだと思う。そういった点をよほどお考えになっていただかぬと、この問題の解決は出てこないと思う。私はそういった点で当時の警察署長であった人の言動、その後の裁判所における証言の内容等についてはまことに大きな不審を持っておるのでありますが、そういった点を副長官も御承知だと思いますので、その点について政府当局としていま一度責任ある御答弁をお願いしたいと思います。
○田中説明員 私の申しましたのは、政府が本件に関しまして、本件を惹起した直接の責任があるないと言ったのではないのでありまして、政府としましては、当時署長の指揮監督が十分にその責任を全うしなかった、こういう意味におきまして、政府としてもそうした事件に関する責任がある、こういう関係から国として見舞金を出しまして、一応本件は解決をしたわけであります。そこで一方におきまして訴訟問題が起りまして、政府が最高裁で敗訴いたしております。政府の考え方といたしましては、見舞金の支払いとか、そういった金銭支払い上の責任においては、一応事件は解決しておったという考え方であります。そこで今後、訴訟派が勝ちまして見舞金を政府が支出いたしますので、政府といたしましては、一応訴訟しなかった者に対しましては当作見舞金等を出して事件としては解決をした形になっておりますので、これに対して法律上の責任は一応消えたわけでありますが、しかしながら、先ほど申し述べましたように、政府としましては道義的の責任は負わなくてはならない、かような見解から、訴訟しなかった被害者の方々に対しましては、何らかの方法で見舞金と申しますか、そういったものを支出せねばなるまい、こういう考え方で今、政府部内で検討いたしておるのであります。事件そのものに直接政府は責任がない、こういうのではないのですから御了承願いたいと思います。
○茜ケ久保委員 その責任がないという内容はわかりましたが、それにしましても、現地に行って実情を調べますと、現地の諸君は先ほど大平団長の報告にもありましたように、とてもそういう見舞金等では満足できない、国を相手に訴訟したいという気持か多分にあったのですが、御承知のように全財産を破壊されてしまって、ほんとうに着のみ着のままの状態になっておって、訴訟費用を持っていなかったということが一つ、それからいま一つは、その当時のいわゆる為政者の代表者が、今さら国を相手に訴訟をしてもむだである、訴訟をするよりもむしろ政府の——、当時の言葉でいえば、いわゆるおかみの親心を信頼せよ、きっとおかみはりっぱな補償をしてくれるだろうから、そのおかみの親心に信頼せよということで、非常に純粋な、素朴な住民は当時それを信頼しておったのであります。ところが今あなたのおっしゃったように見舞金というものを見ると、人命を損傷され、全財産を破壊されたにかかわらず、まことにスズメの涙に近いものであった。あなた方はそれをもって一応金銭的な補償はついたとおっしゃるかもしれませんが、私に言わせれば、あるいは彼らの国民感情からいえば決してすんなりとした形においては補償されていない。そこに問題があると思う。しかし今どうこう言っても始まりませんから、そういうことを勘案して解決をやってもらいたい。 そこで最後に聞きたいことは、政府の各関係者が集まって何とかしたいということでありますが、その何とかしたいということもちょっと時間を要しておる。果して訴訟によって獲得した一部の諸君の補償と同額のものが、早急こその他の者に補償し得られる見通しがあるか、また近くそれが解決することができるか、この点について明快な御所見を伺いたい。
○田中説明員 訴訟に勝った者と同額の補償が出るかどうかということは、私今ここではっきりお答えすることはできません。ただ政府としましてはある何らかの方法によりまして見舞金を支出するような理由といいますか、方法を考えましてその上でさらに大蔵省と折衝いたしまして、額等も決定いたしたいと思っております。何らかの支出をいたしたいという気持は政府の方もあるということだけは申し上げておきたいと思います。
○辻委員 ただいまの茜ケ久保君の質問に対する答弁に関連をしてお伺いをいたします。田中副長官の先ほどの御答弁を聞いておりますと、もしこれをやるとそれに類似する二千余件の問題が起ってくる、それに波及してはたまらぬということをおっしゃった。非常に心外に思うのですが、なぜ類似の問題に波及してはいけないのか。国家が責任を負うべきものなら、二千件あろうが三千件あろうが責任を負うのは当然じゃないか。これを例外としてネコババをきめていこうという根性がいけない。それに類似するものはたくさんある。その結果が、やるべきことをやらないからよけいな反米運動に利用されておる。国民に与えた損害は、二千件であろうが三千件であろうが、それは訴松を待つまでもなく、国家の責任において良心的にやるのが政府の建前でなければいけない。そういうことでごまかすような態度は断じてわれわれとしても承知できない。はっきり一つお答え願いたい。
○田中説明員 私が二千件に波及するおそれがあると申しましたのは、二千件のものを政府がネコババするというような意思は毛頭ございません。これはただいま訴訟を起すものは訴訟を起して調達庁におきましてこの二千件をそれぞれ取り上げまして解決するよう努力をいたしております。従いましてこれはこれとしまして、本件は非常に特殊性を持っておるのでございまして、他の事件と若干性質が異なっておりますし、ただこの事件と同じような方法で他の問題が取り扱われると非常に支障を来たす、こういうことを申し上げたのであります。
○辻委員 私は全部が全部ネコババをきめるとは申しませんが、たとえばアメリカのジープにけられた者やあるいは飛行機が落ちて死んだ者や、そういう者に対しての損害賠償は適当でない、そういうことがほかにもあるのです。あれに類似したものがあったならば、あの事件が他に波及しては困るというような考え方で処理せずに、それをこの際正直に取り上げて国が誠意を持ってやるように御努力を願いたい、こういうことを申し上げておる。
○保科委員 私は実は向うに行って向うの陳情を聞いた一人であります。それで政府のとられておる考え方にはそれで満足をするわけなんですが、ただ訴訟をやって大体状況がはっきりしておるのですから、これを何だか一々ごちゃごちゃやらずに、どうせやるものだったら少し政治的に早くやってもらいたい。いつまでもぐずぐずやっておると効果がないので、手っとり早くやってもらうことを、現地の状況を視察した一人として特に強く要望をいたしておきたいと思います。
○茜ケ久保委員 秋古台の米軍の爆撃演習の件ですが、ただいま長官から善処するという御答弁があったのです。それは一応政府の答弁の型でございまして、善処すると言っていまだかって善処されたためしがない。今井長官は別かもしれません。しかし私どもが今まで長い間政府と対して参りました体験においては、この善処とい言葉は信頼できない。そこで私は具体的に聞きたいと思う。 もう実情は団長から報告されましたことで尽きておりますから申し上げませんが、現地の実態というものは相当深刻であります。これは長官も御承知と思う。そこで問題は、政府がどのような善処をするかわかりませんが、あの爆撃演習をやろうとする意思を中止するかしないかにあると思う。そこで長官としてはもちろんこれを中止するという御答弁は無理かもしれないけれども、現地の要望にこたえ、また世界的な文化財を保護するという意味において、アメリカはあの空襲時代に奈良を守り京都を守り、文化に対する重大な関心と良心を持っておった、そういった観点から日本が強硬に言いますならば、私はこの件はあえて至難ではないのじゃないかと思う。そこで今井長官の善処するという言葉は、ただ単にアメリカに対してそういった申し入れをしてアメリカの善処方を要望するだけでなく、あくまでも秋吉台の世界的な文化財を守り、秋吉台の住民の要望にこたえて、あの重大な場所を爆撃演習から絶対に守り得るための強硬な措置をするという決意と熱意を持って善処されるものか、この点を端的にお伺いしたいと思う。でないと、今の長官の答弁だけでは私どもも納得しないし、秋吉台の住民も納得しないと思う。その点についての今井長官の責任ある措置と決意をお伺いしたいと思う。
○今井説明員 ただいまの御質問に対してお答えいたします。秋吉台の問題につきましては、私着任いたしましたときに秋吉台に対する反対の陳情がずいぶんございまして、この陳情に基きまして私どもも詳細に調査いたした次第でございます。と同時に米軍といたしましては、岩国に駐留いたします米海軍航空隊のためにこの種の演習場がなく、訓練計画に著しい支障を来たしておる状況でございますので、何とか射撃場を提供してもらいたいという強い要望がございまして、しかも時期的にも非常に迫っておるということであったのであります。そこで私どもといたしましては、それに対しまして直ちにそれに応ずることができないという交渉をいたしておったのでございます。私といたしましては、山口県知事よりも種々反対の陳情がございましたので、もし秋吉台が不可能でありますれば他にかわるべき土地を見出すことによりましてこの目的を達成いたしたいという見地からも、代替地につきましては調達庁といたしましても種々調査研究をいたした次第でございます。従来の調査研究によりまして二、三具体的に場所も見出し得たのでございますけれども、それが射撃場としては不適当だというような結論に現在到達しておるのでございます。私といたしましては、秋吉台につきましては、先ほど委員会の報告もございましたので、それの御趣旨を十分体しまして、この秋吉台が不可能であるとするならば、他にしかるべき土地を発見することによって目的を達したいという考えを持っておる次第でございます。
○西村(力)委員 中国、九州方面の視察報告はただいま大平団長からなされましたが、その問題となる点は、自衛隊の整備、訓練の問題と、それから大田演習場の不適当を確認した点、岩国の飛行場拡張があの市の発展の上に阻害になってはならないという点、それから二又トンネルの問題につきましては政府は責任を持った処置をしなければならぬ、こういうことでございました。われわれ視察団の意思というものはあれに明白になっておるのでございます。それでこの視察報告を本委員会として全員で御承認が願いたい。そうしてその承認に基づいて委員長は確実に政府側にこの問題の結論を申し入れていただきたい、かように私はこの際御提案申し上げておきます。
○山本委員長 ただいまの西村君の御発言の通り、大平君の御報告を承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本委員長 それではさように決しまして、その趣旨を体して委員長より政府に申し入れをすることにいたします。 残余の質疑は、明日午前十時より開会しこれを行うことといたしまして、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時十分散会