逓信委員会閉会中審査小委員会 第4号
- 発言数
- 100 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/08/28
会議録
○松前小委員長 これより逓信委員会閉会中審査小委員会を開会いたします。 郵政事業に関する件、電気通信に関する件並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
○森本小委員 まず最初に簡単なことをお聞きしておきたいのですが、この前の小委員会でマイクロウェーブの問題について質問をしたときに、新しい今年度の追加をせられたマイクロウェーブの建設計画についての説明があったわけでありますが、聞くところによると、マイクロウェーブの建設計画の内容によりますと、将来NHK、民放、こういうものにテレビの免許がおりた場合における措置に非常に心配になるような点があるわけであります。今回三十一年度に追加をせられたところの地方のマイクロウェーブのルートが、たとえば大阪それから徳島、高知というような線、あるいは金沢の線、そういうところのラインは三ルートしか計画をしていないということでありますが、将来テレビがNHKと民放と同時にかりに免許になるというような場合に、どういうふうな計画になるのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○中尾説明員 お答えします。現在計画しておるのは三ルートでありますけれども、一ルートずつでもって両方向に一応使えるわけでありますから、さしあたってはそれで差しつかえないのじゃないだろうかというふうにわれわれの方としては感じております。なお将来そういうような需要が相当多くなってきますと、増設は十分できるようにしてありますので、さしあたっては三ルートで将来のことはまたそのつど一応考えていこうというふうに考えております。
○森本小委員 その三ルートの具体的な使用の計画について、もう少し詳細に説明を願いたいと思います。
○中尾説明員 一ルートは電話回線に大体使う予定でありますが、ほかの一ルートは、これは反転装置を使いまして、テレビ中継としましては二つが大体できるように一応なっております。それからもう一つのルートは、予備回線として一応考えておるような状態であります。
○森本小委員 そうすると、あとから架設するという場合には、大体架設する場合の工事の日数というものはどのくらいかかるわけですか。
○中尾説明員 そのルートによって幾分相違はありますけれども、大体電源設備とか、あるいはその他のものは、もうすでに準備がしてありますので、半年から七、八カ月くらいすれば大体できるのではないかというふうに考えております。
○森本小委員 そうなるとこの場合に、電話回線と、それから具体的に言えばNHKと民放と、両方同時にこの三つを使うということになった場合、今のこの計画でそのまま直ちにできるわけですか。
○中尾説明員 大体できると思っております。
○森本小委員 このマイクロ・ウェーブの問題ではないのですが、ちょっと電気通信監理官もおられるので、電波監理関係にも関係しますので一緒に聞いておきたいと思いますが、民放の中継所の免許が一応電波監理局からおりるというふうな内々の許可があるという場合に、今度はその有線ラインを使用する場合には、その有線ラインが全然ない、こういうことで、実際的にはその波の割当の許可はあったものの、有線ラインがないから全然できない、こういうふうな問題が持ち上っておるわけでありますが、こういう場合に電波監理局と電電公社とがよく話し合いの上に許可をするというようなことは今日までやっていないわけですか。
○荘説明員 お答え申し上げます。中継所につきましては、これを許す場合には、そこから出ます番組をどういうふうにして供給するかということも考えた上で、予備免許をいたしております。
○森本小委員 その場合に、民放の場合は有線中継ラインは当然電電公社に求めなければならぬわけですね。ところがそういう番組その他について電波監理当局は許可をしようというふうに考えても、肝心の電電公社に有線ラインがなければこれは何もできないわけですね。そういう点を電波監理当局と電電公社とがよく話し合いの上において許可をする場合にやっておるのかどうか、そういう問題が今持ち上っておるわけです。そういう場合に電波監理当局と電電公社の両方がよく打ち合せの上にやっておるのかどうかということを聞いておるわけです。
○荘説明員 中継回線につきましては電電公社とよく打ち合せをしてやっております。
○森本小委員 電電公社と打ち合せをしてやっておるという次長の回答ですから、それはそのままに受け取っておいてもいいのですが、しかし現実の問題としては、そういう場合に打ち合せをしておらないような点が多々あるわけです。その場所を指摘してもいいのですけれども、ここでは差し控えます。そういう波の割当等については、電波監理当局が一応の免許の許可を与えるような形式をとっておる。しかし実際にはその有線ラインというものがないので、開局には至らぬ、さらに開局の準備には至らぬ、こういう格好になっておるところがあるわけです。だからこの点については、次長の方から今そういうふうに言われましたけれども、これはまたいずれ機会を見て私の方から質問をしたいと思いますので、単によく打ち合せをしてやっておりますという回答だけでなくして、電波監理局内部においても十分に調査をやってもらいたいと思います。調査をすれば私が今言った点が確かにあるはずでありますので、その点はここで明らかにはしないわけでありますが、一つ十分に調査を願いたいと思います。 〔松前小委員長退席、松井小委員長代理着席〕 次に、この間の小委員会で私の方から要求をいたしまして、三十一年度の無電話部落対策通信局別計画表というものをもらいましたけれども、これで見ると、実際の無電話部落に対処する場合に、本年度のいわゆる実施計画というものがごくわずかでありますが、さらに各通信局別に無電話部落の予算の配算をしたということについては、どういうふうな内容においてこの予算を各通信局別に配算をしたか、その配算の根拠を御説明願いたいと思います。
○米沢説明員 ただいま御質問がございましたが、本年度予算で無電話部落は二億、弾力条項発動で二億、それからなお実施計画としては、常備品を利用いたしますとか、あるいは既設の線路を適用するということにいたしまして、それをふやすように考えております。計画の四億といたしましては、全体で四百三十二カ所ということになっております。通信局の配算につきましては、百戸以上の無電話部落、ただし北海道においては五十戸以上、勘定してみますと二千八百八十戸ございます。この二千八百八十戸に対しまして各通信局別の配算がわかっておりますので、一応その各通信局の状態を勘案いたしまして四百三十二件を割り当てた次第であります。それでそれは数字につきましては比例ということで一応分けましたが、実際には距離の非常に近いところもありますし、また添架線路を使うところもありますので、実施される場合には数字に比例するよりももう少し伸びると思います。
○森本小委員 この実際の配分をする場合に、これは比例配分制といいますか、全部を合計したものを分母にして各通信局別のものを分子にして配算をする、そういう格好になっておるのですか。
○米沢説明員 大体そういうふうになっております。
○森本小委員 そうすると、その地方の土地の実情とか、交通機関の発達とか、その他のいろいろの要素というものはどういうふうに加味するわけですか。たとえば比例配分制にする場合でも、その比例配分を何%にする、それからそういう地形、通信網というものを何%にするという総合的な配算をやらぬわけですか。
○米沢説明員 一応比例配分で分けましたけれども、実際通信局でやる場合にはその四億のほかに、たとえば加入者開通の問題とか、そういうものを総合して金としては行っておりますので、通信局によりましてそれらの加入者開通の数を勘案いたしまして実際にはやることになるわけです。ですからこの無電話部落そのものといたしましては一応比例でいっておりますけれども、使う額はほかと融通いたしまして実情に合うように一応なっておる次第であります。
○森本小委員 いや、私の言っておるのは、今この計画は四億ですけれども、この四億という数字を将来ずっと大きくふやしておるから、私はここに質問しておるわけです。これはそういうふうに通信局ごとに比例配分という形をそのままとって、そこで通信局内においていかに操作をしたところで、その最高の限度はきまっておるわけです。通信局別ではそのワク以上はできないわけですから、そこで通信局別に配算をするときにどういう考え方において配算をするか、単なる比例配分制であるのか、たとえば地形を何%見るのか、あるいは電話の加入者がどのくらいあるというその割合をどのくらいで見るのか、あるいは電話の普及率がどうなっておる、そういうふうなすべてのパーセンテージを総計して一〇〇%として考えて配算するというふうにしていくのか、あるいは比例配分で大体やっておって、あなたの方はつかみ取り式にあそこの通信局は何ぼ、ここの通信局は何ぼというふうに配算するのか、聞いておるわけです。
○米沢説明員 今ちょっと御説明したのですが、百戸以上の無電話部落にいたしまして数が全国で二千八百八十件、但し北海道は五十戸以上ということになっております。その通信局別の一応の数を問題にいたしたのでありますが、実際はさっきお話しましたようにこの数のほかに、ほかのものと組み合されておりますので、ここにあがった数字よりも伸びるということになったわけであります。但し配算は一応百戸以上の無電話部落、北海道だけは五十戸以上になっておりますが、それでやっていきたいと思います。
○森本小委員 だから私の言っておるのは、そういう配算の方法はわかったわけです。ところがそういうふうな無電話部落が何戸あるということだけによって、その配算の根拠をきめておるということでなくて、それをもう少しその地方の土地の実情とか、あるいは面積に比例したところの人口の割合とか、そういうふうなものも加味してやる必要があるのではないか。単なる戸数だけによってやるということになると、そういう点の按分がちょっとおかしな格好になるのではないか、もう少し科学的に配算をする方法があるのではないか、こういうことを聞いておるわけです。
○米沢説明員 ちょっと御説明いたしますと、今の質問そのものに対してお答えにならないかもしれませんが、実際に無電話部落をやります場合には、たとえば超短波でやりますとか、あるいは農村関係に使うケーブル、RDケーブルといっておりますが、そういうケーブルでやるとか、あるいは既設の線路に添架するというような問題、いろいろな問題があります。必ずしも工程とは比例しない無電話部落が非常に多いのでありまして、とりあえずこれでいったのでありますけれども、今後ともずっとこの方針でいくかということはまた別な問題になります。とりあえず四億の範囲においてはこういうふうにやるというように御了解願いたいと思います。
○森本小委員 ちょっと了解できぬところもありますが先に進んでおきます。それで無電話部落は今年度は総額四億ですが、これ以外に電電公社ではこれと同じような工事計画をやるというものはあるわけですか。先ほど何か言われておったのですが……。
○米沢説明員 たとえば加入者の増設とかあるいは市外線の増設というものは、本社ではある程度の数字を通信局に割り当てまして、金といたしましてはまとめて認証するようにいたしております。従って通信局に配算するときには、一応あるパーセンテージなりあるいはある基準で参りますが、実際にいく場合には通信局によりまして、たとえば既設線路のある場合とか、あるいは事業費があるとか、いろいろ創意工夫をこらしまして工程をできるだけ伸ばしていくというようにいたしております。与えられた金をあまりこまかく切ってやりますと能率が悪いので、ある程度まとめてやりまして、その中で設計をよくするとか、既設のものを極力利用するとか、そういうようにいたしまして工程を伸ばすようにいたしております。
○森本小委員 いや、加入者の増設とか市外線の設置なんというものは、無電話部落の問題ではないのでしょう。それは一般の電話の問題であって、無電話部落に対処する問題としては、この予算以外に電電公社としてまだ何か残っておるかということです。
○米沢説明員 実際問題といたしまして、四百三十二件と申し上げましたが、われわれの見込みではこれよりもっと工程が伸びると思っております。ですから、総額四億というものを割り当てておりますけれども、工程はもっと伸びる。たとえば実際ふたをあけましたら五割増しとか、あるパーセンテージが増してくるというように考えております。
○森本小委員 そうするとそれだけの工程が伸びて、この中の無電話部落の件数がこの統計としては減ってくる、こういう理屈になるわけですか。
○米沢説明員 結局決算の形ででき上りを見ますと、四百三十二件というのが、たとえば五割増しなら五割増しの六百件というように実際にはなってくるのであります。しかし金は四億のワクで、予算の形ではふやしていない、そういうことであります。
○森本小委員 これは電電公社がやるものでありますが、これ以外に無電話部落等で、自分の方でその工事を受け持って電話を架設するというのが全国で相当あると思いますが、その件数は年間どのくらいあるのか、またその総額というものは大体どのくらいになるのですか。
○平山説明員 恐縮でありますが、森本先生の御質問の意味をちょっと伺いたいのであります。今おっしゃったのは公社に接続しない、いわゆる私設電話というもの、有線電気通信設備という公社に接続していないもののお話ですか、それとも公衆電気通信法によるところのものですか。
○森本小委員 私の聞いているのは公社の問題でありまして、いわゆる公衆電気通信法によるところのものは別であります。あとで質問をしようと思ったのですが、電電公社のラインとしてその地元の人あるいは加入者負担によって布設しておるところの電話が、かなりあるはずです。それは割合にすればどのくらいになっておりますか。
○靱説明員 ただいまのお話ですと、たとえば加入区域内ですと大体公社の予算でやる、しかしながら距離が長遠であるとか、あるいは予算が落ちたために社債を持つとか物件を寄付する、こういう例のことをおっしゃっておるのだろうと思います。その全額につきましては大体五、六千万円ぐらいのものかと思います。ただし正確のことは後ほど……
○森本小委員 公社の方が全体を見ておる、私の方は部分を見ておるので、ちょっと妙にその数字は合わぬように思いますが、私は全体を見ておらないので、あなたの方がそういう答弁をせられるなら、それに反駁する資料はないのですが、しかし私の方では案外今言った自分の私費によってこれを建設するという割合が非常に多いのではないかと思う。今回の無電話部落の割当数から見ると、その方がかえって多いのじゃないかという気がするのでありますが、副総裁が今言った五、六千万円というものは大体の見当であっても、間違いはないのですかほぼ……。
○靱説明員 今おっしゃったのはどれを対象とされておりますか、私ども御案内のように一般の加入電話に対して社債等御負担を願う以外に、弾力条項によりまして地元負担というものをやっております。これはたとえば電話局の局舎について一億くらいの社債をお引き受けになった例も過去にありますが、今森本委員の御指摘になっておるのは、ほんとうに遠隔の地で、非常に線条が長くなる、それに対する経費の一部を負担をされるというようなものになりますと大体そのくらいの数字で、しかし地元負担全体といたしましてはもっと大きな数になっております。
○森本小委員 私は、この問題についてまだかなり聞いていきたいと思いますし、これにからんで本年度の公社の予算、さらに来年度のこういう問題に対する対策について質問をしていきたいと思いますが、次に有線電話の問題について同僚から質問があるそうでありますので、私の質問は一応これで打ち切ります。
○松井小委員長代理 松前委員。
○松前小委員 放送関係について御質問いたします。簡単にお聞きしますが、西ドイツあたりではだいぶ周波数が窮屈になっておりますので、フリケンシー・モジユレーション、すなわちFM放送を非常に高度に利用しております。アメリカでも相当な利用率があるようでありますが、だいぶ行き詰まっておる現状に対して、FM放送をすみやかに実施する計画が政府にあるかないかをお聞きいたします。
○西崎説明員 ただいまのお説の通り、特に西ドイツ等におきましては、標準放送の電波の割当が非常に少いために、戦後FM放送というものに非常に重点を置きまして、現在約十局のFM放送局がある、こういうふうに聞いております。またアメリカにおいても約六百ほどのFM放送局が現在動いておると承知いたしております。わが国といたしましても、御承知のように標準放送につきまして、外国からの混信が昨今非常にふえて参っておる状況に徴しまして、できるだけ早くこのFM放送の制度も確立したいということで、現在鋭意調査を進めておる段階であります。
○松前小委員 超短波に関する放送に関して、これを実施させる計画はありませんか。
○西崎説明員 ただいま少し言葉が足りなかったと思いますが、FM放送と申し上げたのは、超短波を使ったFM放送を申し上げたので、そういう線で現在準備を進めておる状況であります。
○松前小委員 従来の民放というものは、とにかくスポンサーによって経営されておる。たとえば広告をやりますときには、その広告に必要なるお金は当然販売価格に加算されてくる。従って大衆というものはその商品の存在を知ることができましても、しかしそのために相当な、いわゆる広告料なるものが商品のコストの中に加算されてくる。こういう意味において民放というものは、日本経済にある程度便宜は与えておるけれども、少くともその商業的な立場においては経営は成り立っておっても、それが結局大衆に負担として還元されてくる。こういう経済の循環をなしておるということができると思うのであります。従って民放というものは、最近非常にやかましい存在となって参っておりますけれども、しかしながらこれらのスポンサーを探しますために、民放は非常な無理をしてスポンサーを探す。従って一般に程度を下げた放送が行われかかっておるということは事実であります。この程度を下げたことが、すなわち太陽族とかいろいろなことで最近は映画などでも問題になっておりますが、昨日もマス・コミュニケーションで橋本委員が質問しておられたように、民放のプログラムがだんだん低下していく傾向を私どもは現在否定するわけに参らない。そしてこのまま放置するならば、相当な問題になり得ると思うのであります。そうしなければなかなか会社の経営というものは困難である。こういうふうになっているのでありますが、このまま放置するならば、日本の文化というもの、並びに国民思想、あるいはまたキャラクターの育成等に対しましても、非常に憂うべき事態が訪れてくる、また現在来つつある。これを私どもは否定するわけには参らぬと思う。放送の中にはもっと高度の目標を持ったものがなければならない。それはすなわち教育放送であると私は思う。その教育放送はNHKでやればよろしいとは申すものの、国民全般に関するところの、いわゆる普通の高等学校教育くらいまではNHKの面に負担させることは可能であると思うのですけれども、しかしながらそれ以上の専門化されたる教育が必要となって参っておりまするが、これらの教育の道具としてこのFM放送を使う、これを一般民放に開放しない、日本の文化のいしずえを作るためにこれを使う。このくらいの見識と政策とがあってしかるべきであると思う。これに対して当局はどういうふうに考えておられるか伺いたい。再びこれを民放にのみ専用させるつもりか、それとももっと日本文化を高めるために、高度の文化の育成のための教育等にこれを使わせるのか、こういう二つの問題についてどういうふうに考えておられるか伺いたい。
○上林山説明員 大きな問題でありますので、慎重に研究を要する点もあるだろうと思うのでございますが、一般論として申し上げることを許していただけますならば、NHKといわず、民放といわず、一般文化を高めるという意味において、あるいは放送の質を向上せしめるという点については、これは大いに自粛をし、それがやりやすいような方向に政府としても援助をしていくというような考を持たなければならぬと思いますが、事教育放送という部分に限ってもし御指摘であるとするならば、この点は今直ちにどういう方針で進んだらいいということは、ただいまの放送法を中心にしての建前もありますので、その範囲内において考えていく以外に方法はないのではなかろうかと思います。しかし非常に示唆に富んだお話でありますので、われわれとしても熱心にその方向に研究を進めたいという意図を持っております。 なお、その他の技術的、事務的な点については、事務当局から答弁させたいと思います。
○荘説明員 超短波FM放送につきましては、先ほど西崎説明員から申し上げましたように、現在まだ研究の段階でありますので、結論的なことを申し上げることは残念ながらできないわけでございます。しかしごく一般的な考えといたしましてはこのように考えております。アメリカにおきましても超短波を放送に使う、またはテレビにつきましてUHFのテレビを利用する際に非常に論議せられまして、単にコマーシャリズムのみの利用に電波を供すべきではない、こういう放送は教育のために役立させるべきであるという議論が行われて、そのように現にチャンネル等の決定も行われている事実がございます。先生のおっしゃいますように、放送は非常に重要な教育機関でありますので、その点を十分考えまして、今後研究を進めて参りたいと考えます。
○松前小委員 これは非常に重大な問題であり、また現在のコマーシャリズムの上に立っておる民放に、再びこのFM放送までもとられないような行政をやっていただきたいと思うのであります。そうして先ほど来申し上げ、また皆さん方からもお答えがありましたように、やはり高度な文化の育成のためにこれを使う、いわゆる売らんがための、大衆にこびるような放送にこれは使わない。こういう面におきまして政府はうんとふんどしを締めていただきたい。再びまたFM放送が、いわゆる金もうけの対象としてのみ侵略されてくるといたしますならば、これはもう日本はだめだと思います。この点はとくと一つふんどしを締めてかかっていただきたい、こういうふうに思います。まだいろいろな方針もおきまりではないと思いますけれども、大体の政府の方針を承わりましたが、どうかこの上ともこの点については十分の警戒と、そうしてまた準備を進めていただきたい。いやしくもコマーシャリズムに堕することのないように、FMだけは少くともこれは取っておく必要がある、このように考えますので、この点も十分御準備をいただきたいと思います。 それから資料の提出を求めておりましたが、この資料をちょっと御説明願いたいと思います。沖繩において私は二百キロだと思ったが、千キロだそうであります。膨大な放送をやっておる。それは一体日本の周波数かどうか。日本に割り当てられた周波数をアメリカが使っておるのかどうか、それともアメリカ独自の周波数か、それの影響その他について、資料をお持ちであれば御説明願いたいと思います。
○西崎説明員 ただいまの沖繩の千キロのことについてでありますが、この内容につきましては私の方としては詳細は存じませんけれども、国際的な登録面におきましては、ここに書いてありますように周波数千百八十キロサイクル、電力百五十キロワットということで、一九五〇年に行われました臨時主管庁会議において決定されておるものでありますが、現在はこの波が千キロワットとして使われておる、こういうふうに承知いたしております。それでこれは日本の波ではありませんで、米国の波ということになっております。それからこれ以上日本への影響はどうかという御質問でございますが、これにつきましてはこの放送が開始されました当時、日本にだいぶ混信妨害としてある程度の妨害があるということで、米軍からそのときその代波を交換条件としてもらった、そういういきさつがございます。
○松前小委員 これは周波数はアメリカに割り当てられた周波数ですか。これの登録が百五十キロワット、こういうことに登録されておりますが、実際は千キロの放送をやっておる。それは協定違反であります。それに対して何か処置を講じられましたか。
○西崎説明員 実はこの国際的な登録という問題の効力その他についてでございますが、この国際的な登録として、たとえば百五十キロワットということになっておりますと、この範囲においては国際的な保護を受け得るという意味でございまして、実はわが国におきましても国際的には十キロの割当しかなされていないものを五十キロで使ってみる、こういう例もございます。それでこれについて何か抗議を申し込んだかどうかという点でございますが、先ほど申し上げましたように、こういう計画が起りましたときに、わが方とましては米軍と、できるだけこれを自粛してもらうように話し合いはしたのでございますが、結局先ほど申し上げましたような一応交換条件のようなことで落ちつけたような次第でございます。
○松前小委員 どういう意味で一体沖繩に千キロの放送局をアメリカは作っておると政府はお考えですか。どういう目的のもとに千キロをやっておると大体想像されますか。
○西崎説明員 実はその点につきましては先ほど申し上げましたように、われわれの方としましては詳細についてはよく承知しておりませんので、その点申し上げられません。
○松前小委員 これはプログラムの内容その他についても、十分御調査を願う必要があると思うのです。千キロの放送が台湾に及ぼす影響、あるいはまた中支、すなわち中シナですね、上海方面、福建省、広東あるいは日本、朝鮮、満州、こういうような非常に重要な地点にあるのが沖繩でありまして、電波の関係からいっても、これらの各地に住む住民たちに対してどういう影響を及ぼすか、こういうことを考慮した結果において、私はアジア政策の一環としてアメリカはこの千キロという膨大なものをあえて作ってやっておると思うのです。私どもは前からいわゆる中波の大電力放送というものを主張して参ったのでありますが、日本がこの間ようやく国会の主張もいれられまして、五十キロを百キロにするというようなことでNHKの放送の増力をやったようであります。ところがそのくらいのこそくなことでは、千キロの放送を沖繩でやっておる、こういう積極的な政策の前には、まるでこれは太陽の前の小さなともしびにすぎないのでありまして、そんなことではアジアにおける日本が、その存在を文化的な意味において相当な地位に持ってくるなんということは思いも寄らない。私は、政府は少くともこれらに対して本質的ないわゆるアジア政策、文化的なアジア政策の一環としてNHKに対して相当な施設と、そうしてその放送の体系を整備させる必要がある、こういうふうに思うのでありますが、これは大臣がおられぬので非常に残念でありますけれども、どういうふうにこういう点でお考えであるか、今後の問題として伺いたいと思います。
○上林山説明員 これはもう松前委員の御指摘の通り、日本の文化におけるアジア政策として、国際的な視野に立ってできるだけ海外放送に力を入れていかなければいけない。その妨害になるいろいろなことについては、政府としてといいますか、外務省ともさらに力を合せまして、これらの除去に努めていかなければならぬということは、はっきり言えることだと思います。今後御指摘の方向に向って進むべきである。具体的な問題等についてはさらに権威のある方面の御意見、ただいまの松前委員等の貴重なる御意見を参考として進んでいきたい、こういうふうに考えております。
○松前小委員 これは上林山さんが非常に名答弁をなさったのでありますが、あなたの答弁通りやってもらうということは私は非常に重要な問題だと思うのです。そうしてまたこういう問題の解決に貢献していただくことができると思うのであります。どうぞ一つ積極的に、多少省内で問題が起ろうとも、国のためにこれはやっていただきたい。アメリカあたりはこの千キロ放送というようなものをどんどんやっておるのでありますが、日本は何だか百キロせいぜい、その辺でもってすべったころんだと言っておるようなことでは、問題にならぬ。だから具体的にこの問題は片づけていただきたい。たとえば放送協会に対して政府は相当な補助金を出す。一億、二億出すのが何ですか。その効果は百倍、千倍します。だから大蔵省がわからなければ、あなた方が行って説いてもらわなければならぬ。こういうわけで、私の言うのは今までの短波の放送ではありませんよ、国際放送としての中波の大電力です。国際放送としての短波もやらなければいかぬが、中波の大電力としてこれをNHK等にやらしめる、補助金は思い切って出す、こういう具体的な政策を今度の予算編成において政府の施策として打ち出してもらいたい、私はこういうふうに思うのであります。 大体この辺で私の希望と質問を終りますが、もう一つ伺いたいのは、きのうも話が出ました特定局の電話交換というものに、森本委員からも相当な追及が政府に対してあった。少くとも交換手の方が外から侵入した者によってやられた、こういう話でありました。まことに不祥事件であります。これは定員が足らぬ、あるいはまたその他の措置を直ちに講じろということで、ただいま応急の措置を考えておられるようでありますが、その点は昨日の質問で私もある程度満足いたしておりますけれども、問題は、こういう小局に対して、しかも非常に人里離れた危険なところに郵便局があるような場合に、そういうところは特別に何か——これは定員の増加その他も考えてよろしいかもしれませんが、将来の問題としては、何か小局の少数加入の自動化くらいのことは、電電公社としてはお考えになっておく必要があると思う。これは私は郵政省だけの問題じゃないと思う。電話の全体のネットとしてのこの健全なる運営に対して、どういうふうな考慮を払っておられるか。いわゆる小局、ことに非常に不便な、危険なと申しますか、物騒なところにあるような局における交換に対しまして、一体どういうふうなお考えをお持ちであるか、この点を電電公社に伺いたいと思います。
○中尾説明員 先ほどの小局における電話交換の問題でありますが、電電公社におきましても、先生のおっしゃいましたような点を痛感しまして、そうして現在二十加入、三十加入というような小さいところの自動交換につきましては目下試作中でありまして、できれば今年度内には一、二局は試行してみたいと考えております。それらに対する運用の問題その他につきましては、郵政の方とも一応連絡をしまして、今後研究したいという考えでございます。
○松前小委員 地方の特定局あるいはまた普通局等におきまして、だんだん加入がふえると、それを分離して電報電話局のようなものを作っておられます。いわゆる委託から電電公社の直営という格好になっております。これに対する基本的な方針と、将来どの辺まで直営に持っていこうと思っておられるか、今の交換方式の変更等と関連しておりますから、伺っておきたい。
○田辺説明員 お答え申し上げます。現在一応基準がございまして、それによってやっておりますが、その基準は大体加入が三、四百名程度ということであります。そういうような基準で一応やっておりますけれども、少し前から社内に、今お話のような小さい局の経営のことにつきまして、経営の合理化の委員会を作りまして、ただいま研究を続けております。従って近く結論が出るはずでございますが、今申し上げました委員会におきまして、小さい局の直轄化の問題につきましても、いかなる程度のものを直轄化するのがいいかということを研究しているわけであります。その研究の結果によりまして、郵政の方との調整をいたしまして、直轄の問題をはっきりさせていきたいと思っております。
○松前小委員 基本方針はありませんか。今研究中ですか。
○田辺説明員 ただいま申し上げましたように、一応の基準はございます。一応と申し上げますとちょっと何でございますけれども、今申し上げましたように、加入者が三百名ないし四百名程度になったら直轄化するという基準でございます。しかしそれがいろいろ土地の事情がございまして、たとえば今まで一緒にやっておりましたのが、郵政の方が局舎を新築するというような場合がございますが、そのような場合に電話の交換あるいは電報の取扱いは新しい郵便局で一緒にやってもらう場合がございますし、またその機会に、加入者の数から申しますと基準には達しておりませんけれども、局舎の関係から直轄にするというのもございます。しかし今までの経過を考えてみますと、大体今日まで割合に加入者の少いところが相当直轄化されておるのでございます。これは直轄したあとのいろいろの経費の関係その他を調べてみますと、割合に金がかかっております。そんなような関係から、必ずしも今までと同じような程度の行き方ではいけないのではないかというふうに考えられまして、ただいま申し上げましたように、小局の経営合理化を中心としてせっかく研究を進めておるようなわけであります。
○松前小委員 小自動をやられたら直轄化されますか。
○田辺説明員 その場合には当然交換の業務そのものは直轄になります。ただ問題は、その場合に営業関係といいますか、加入の申し込みの関係とか、そういうような関係をどういうふうにするかということにつきまして、研究を要するものがあると思います。交換そのものは自動化すれば直轄にするというふうに考えております。
○松前小委員 それはどうも私は今の御答弁でははっきりしない。何か具体的にこの程度まではこうするという線を今研究しておられるというならば、早く研究してその辺を示してもらいたいと思います。きょうはこれ以上追及しません。 そこでちょうど大臣が来られましたので非常に都合がいいのですが、電波行政というものは今郵政省の忙しさにおいてははなはだしいのじゃないか。御承知のように、この電波行政というものが始められてから今日までの定員の状態を調べてみると、減っている。しかもその局の数は十倍以上にもなっておるはずです。もっと多いかもしれません。何しろ仕事はめちゃくちゃにふやしておいて人はお減らしになる。しかも昔は電波監理委員会として相当な規模で出発したのですが、だんだん細くなって今は電波監理局という内局の一つに下落してしまったというのが今までの歴史でありますが、これはFM放送が今後行われ、あるいはまた周波数の問題にしても米軍との関係その他もだんだん複雑化してくるし、あるいはまたただいま申し上げたような中波の大電力放送、沖繩にアメリカが一千キロの放送をやっておるというこの事実から見ましても、日本もやらなければならぬ。こういう点から見て今後において非常に重要なのは電波行政であると思います。現在の諸君は非常な少人数でもって、実に重い負担をかけられて、しかもいろいろな方面からの注文が殺到して、そのために仕事に忙殺されるだけでなくして、いろいろな政治的な反撃を受けたりしてやっておられるのに敬意を表するものでありますが、今のような細々とした機構で電波行政をやるということはできないと思う。将来日本の国としてはもっと電波行政というものを重要視して、そしてこれを電波庁なりあるいは場合によっては電波省を作るぐらいの覚悟がなければならぬと思います。大臣は御就任になって、今日までいろいろの点で努力をしてこられたのでありますけれども、とにかく電波行政に関して、少くとも電波庁なりあるいはまた電波に関する強力なる行政機関を作る、こういうことに対しまして、今度の予算編成を契機としてどういうお考えをお持ちであるか伺いたいとともに、その抱負の一端を伺いたいと思います。
○村上国務大臣 お答えいたします。電波業務が、ここ数年来非常に複雑、しかもその業務が大きくなっておるということにつきましては、全く同感であります。従いましてその業務の定員につきましても、本年度予算におきましてはいささか物足りない点があることを認めておりますが、三十二年度の予算にはでき得る限りこの定員もふやして参りたいと思っております。なお大きくなった電波業務に対して、電波庁とかあるいはその他の方法によって、これを拡大強化する意思はないかという御質疑でありますが、私も非常にこの業務を積極的に推進して参る上には、ただ単に電波監理局のみでは物足りないということは感じておりますが、ただ御案内の通り行政面においてはこれを少しでも縮小しようという政府全体の立場から、どういうふうな結果になるか知りませんが、御意見のことは十分尊重いたしまして、慎重に善処いたしたいと思っております。
○松前小委員 最後に一言。ただいまの御答弁で明確ではありませんが、相当に重要視しておられることに対してある程度の満足をいたしますけれども、この電波行政の拡充強化ということは今日非常に重要であると思います。これはただいまのような抽象的なお話でなくて、これを一つ具体化していただきたい。私は電波庁といういわゆる外局と申しますか、独立官庁にしていただくことが一番いいのじゃないかと思うのであります。とにかくこれらに対しましては、いろいろ政府としても総合的な立場から見ましても、当然今日このくらいのことはなすべきであると思いますので、どうぞこの電波行政の拡充強化に対して具体的な御尽力をいただいて、そして複雑外岐になっておりますところの、——先ほどあなたのお見えにならなかったときにも質問をいたしておりましたが、FM放送などが実施される段階になり、しかもこれがコマーシャリズムに利用されないという方向に立って相当に文化性を持たなければならない、こういう非常に複雑な行政でありますので、この点については十分御検討いただいて、具体的に実現を考えていただくようにお願いして私の質問を終ります。
○森本小委員 今の委員長の質問に対する電電公社の回答に気にかかる点がありまして、非常に重大な影響のある問題がありますので、私は一つはっきり確かめておきたいと思います。 きのうの福井の交換手の問題に関連して、今委員長が質問したのに対して、小自動化ということを今ちらっと言われましたが、これについて具体的に説明を願いたいと思います。どういう考えでどういうことをやってみようというのか。場合によっては本年度やるように計画する、こういう回答でありましたが、これは非常に影響も大きいと思いますので、ちょっと説明を願いたい。
○中尾説明員 小局の自動化と申し上げましたのは、現在マグネットで一応交換をやっておるわけでありますが、普通の自動局のような装置をもちまして自動交換でいこう、こういうのでありまして、現在東京なりあるいはその他の地方で使っております自動交換を非常に小さくしたものだというふうにお考え願えればけっこうだと思います。
○森本小委員 その自動交換ですが、自動交換を、小自動ですから小さくしたものというふうに考えるのはわかり切った話であります。今の特定郵便局の電話交換に当てはめて、具体的にそれをどういうふうにやろうと考えるのかという点を聞いておるのです。これを実際に移すという段階になりますと、その地方の問題として人員等の非常に大きな問題となりますので、そう簡単に答弁をせられて、それに尾ひれがついて流れていくと、これが全国的に大きな問題になるから、それを具体的に説明願いたい、こういうわけです。
○中尾説明員 付近の大きな都市に自動局がありまして、市外電話はそちらの方に集中するなりいたしまして、付近の小都市において自動交換を実施したい、こう考えております。
○森本小委員 私が聞いているのは、あなた方は今電電公社の直営の電話局のことを考えて、そういうことを簡単に言っておられるが、今の特定郵便局の電話の業務の実態というものは、そんなに簡単にできるものじゃない。相当広範囲なものを集めてこなければ、百とか二百にはならぬわけです。大体加入が二十か十五、その程度が一番多いわけです。それを具体的にそれではどのくらいの範囲に集めて小自動化にするかということを聞いておるわけです。それで実際にこれを行う場合には、具体的にはどういうふうに計画をしておるか、これは初めから計画をしておらぬというなら質問はしておりませんけれども、そういうことも計画しておるということを答弁で正式に言われるとなるともわれわれとしてはその内容について聞かなければならぬわけです。
○靱説明員 この問題につきましては、かって戦前でございますか、農村の小自動電話局というものを全国に若干の数設置したことがございます。その後それは一応とまりまして戦後の状態になったのでありますが、私ども小局経営の合理化というものを一つの題目として、先ほど御説明申し上げたように検討いたしておるのでございますが、現在何と申しましても郵政省との間に委託契約をやっております。ことにわが国において人口の問題もありますし、機械化と人員の問題ということも私たち非常に重要な問題として検討いたしておるわけでございますが、御案内のように町村合併に伴って電話の局の整理統合というようなものは、あるいは中都市等におきまして自動化がだんだんと促進していく、こういうことになりますと、それに接近しました小局につきましてはこれを完全に統合するか、あるいは従局としてさらにそれを具体化していくかというような問題があるわけございます。ただいま中尾説明員から申し上げましたのは、さらに新しい方式で小局の自動化の実験をやってみようという現在段階でありまして、委託局の委託しております小局全部を何カ年において自動化するというような計画にまで現在はなっておりません。ことに三十三年度より始まります第二次五カ年計画を今いろいろな面から検討しておりますが、要員との関係等も十分その間に考慮に入れましてこの問題を解決していきたいというような考えで、今森本委員が御質問になりましたような勝手にどんどん自動化していってしまうということを直ちに今きめたいという段階にはなっていないのであります。
○森本小委員 私の質問を誤解されても困るのですが、そういうようにどんどん合併したものを小自動化していくということは、基本的には歓迎すべき問題だろうと思うのです。ただそれを具体的に計画をする段階になってくると、さらにそれを具体的に実施する段階になってくると、今までの電電公社がやっておつた直轄の局とはだいぶ趣きが違うわけです。特に今日特定郵便局においてこの電話が残っておるのは、ほとんど山間僻地である。だからそういうことを考慮に入れて、小局自動化を考えていかなければならない。ただ漫然と中都市はこのくらいでやったらいいのだというような考え方ではだめだ。私の言っておるのは、特定郵便局の電話が今日残っておるのは特殊な状況にあるので、そういう特殊な状況のことを十分考えてやってもらいたいということであって、それでさらにこういう問題については、それは研究するという程度になりましたけれども、いずれその研究の成果というものを、恒久的な対策というものを電電公社から明らかにしてもらいたい。そうしないと根本的な問題の解決はつかないわけです。そこでもう一ぺん田辺さんにお聞きしたいと思いますが、先ほどの答弁では三、四百名のものについては、これは直轄にしていっておる、しかしその土地々々の実情によっていろいろ変っておる、こういうような答弁でありましたけれども、電電公社には一応の基本線というものはきまっておると思うのです。今日研究しておるにいたしましても、今の委託局を直轄局にするところの基本的な線は一つきまっておると思うのですが、それを明らかにしてもらいたいと思うのです。
○田辺説明員 大体の基準は、ただいま申し上げましたように加入者を基準にしておりますが、こまかいことにつきましては、この次に書面にいたしまして提出いたします。
○松井小委員長代理 橋本登美三郎君。
○橋本(登)小委員 先ほど森本委員から無電話部落のことにつきまして質問がありました。その内容は、最近われわれ各地を歩いた結果、かなり農村電話と言っておりますが、部落電話が施行されておる。それについて内容的にいろいろ御質問をしたいと思うのですが、とりあえず数字として、現在どれくらい全国で、有線放送業務の運用の規正に関する法律に伴うところの施設が行われておるか、これをお知らせ願いたい。
○松田説明員 お答え申し上げます。現在全国的に見まして、有線放送設備——ただいまわれわれが正式に扱っております格好としては、有線放送設備として扱っておりますので、有線放送設備といたしまして、全体の設備の数が二千三十でございます。ちょっとこの数字は古く、ことしの一月末の数字でございますが、二千三十ございます。それのスピーカーの数、すなわち各個々の家庭のそれに出ておりますスピーカーですが、それが大体三十万七千三百ということになっております。これはいわゆる有線放送としての数でございます。このうちいわゆる電話兼用というようにして使われておるのがどのくらいあるかということにつきましては、実は正確に調査ができておりません状況でございます。各電波監理局にいろいろ届出がなされておりますが、それはそういった見地からの届出を今までするようになっておりませんので、大体設備の状況からいたしましての推定をいたしますと、設備数として二百九十、全体の約一四%強ということになっております。一応数字は以上の通りであります。
○橋本(登)小委員 実はわれわれ三、四年前に北海道方面の陳情があって、そこで有線放送業務の運用の規正に関する法律、これは議員立法でできておる。その当時はそういう実態がありまして、これは何らかの形で施設なりあるいは権利といいますか、そういうものを施行してもらいたいということからして、こういう議員立法で法律ができたのですが、当時の状況は、大体においてスピーカーによる共同聴取が主たる目的であって、最近国政調査の結果、調べますと、最近のものはほとんど連絡用の電話兼用である、ことに最近できたものになると、全部が電話をつけて実際上の部落連絡用に使っておるという状況ですが、この実態というものは公衆電気通信法あるいは有線放送業務に関する法律、こういう点から見て違反の疑いがある、こうわれわれは考えるのですが、当局はどういうふうに見ておられますか、御見解を承わりたいと思います。
○松田説明員 ただいまのお話にもございましたように、先ほど申しました二千三十という数字、これらの大部分は、確かに今お話のございましたようにもともとが有線放送というわけで進んで参りました。従いまして有線放送としては、いわゆる共同聴取というもので始まりましたもの、それからまた共同聴取と別に、その親の元のところカらそれぞれのスピーカのところに一般的にある事柄を同時に告知するという点から考えられましたもの、あるいは両方同時にやるというようなものがございまして、一応その数字を申し上げますと、告知用のものが六百十二、共同聴取用のものが二百八十四、その両方をやるものが千百三十六あるわけで、合計二千三十二でございます。ところがこの形においては全部一応有線放送として扱われておるわけでございまして、この限りにおいては、有線放送設備は届出でいいことになっておりますし、またそれを有線放送として使う限りにおいては、つまり設備を設置する者と、それからそれにぶら下っているスピーカーを置いてあるところの人が別々の人であっても、それはかまわないということに法律がなっておりますので、この点につきましては、私どもとして何ら手を加える権限がないという状況になっておるわけでございます。ところがたまたまそういうふうな施設にいたしまして、一番簡単な行き方で申し上げますと、親元のところにマイクロホンがあるわけですから、その子供のスピーカーのところカらちょっと設備をいたしまして、親元のマイクロホンのところに呼び出しまして、その親元のマイクロホンからまたさらに別の子供のスピーカーのところに呼び出してもらって、そうして両方のスピーカー同士の話をするということが、技術的には非常に簡単にやれる状況になるわけでございます。そこでそういうことを利用いたしましてお互いに話をする。ところがこの話は当然それぞれにぶら下っております各スピーカーには全部出るわけでございますので、これはいわゆる秘密の保たれた通話というものではなくて、だれにも聞えるのだけれどもお互いの間の話ができる、こういう状況になるわけでございまして、そういうふうにだんだんと利用されつつある状況になってきたわけでございます。さらにそれが進みまして、今度は別にそのスピーカーのところに送話器、受話器をくっつけまして、電話として話をするときには、その電話機を使って話ができるというふうに、設備的に改良されてきたものも最近割に多くなってきたわけでございます。もちろんそういうふうに利用いたしましても、線は共通でありますしいたしますので、それぞれの加入者といっては変ですが、その電話機のある人たちのところには通話は全部当然聞えるというわけで、それぞれの話をする者がその間だけの通話ができるという設備ではございませんけれども、まあしかしかなり電話に近いような格好で通話ができるという状況になって参ったわけでございます。そこでその数字も一応申し上げますと、親元にありますマイクを使いまして、普通の有線放送の格好そのままで電話として使っているようなものが二百五十四、それから電話機を別にくっつけて話をしておりますものが三十六、だからこの数は現在はわずかでございます。そういう状況になっておるわけですが、われわれこういう状況をいろいろ耳にいたしましたときに、最初はとにかく有線放送としての機能を動かしていくのに付随して、いろいろ話をするという程度のことだというふうなことから始まりましたので、結局そういうものは有線放送の機能を維持していくためにそれにくっついて起る程度の話だ、従ってそういうものはとりわけて電話というふうにして考えていかなくても、有線放送に随伴したものだというふうに考えて、そのところは一応届出として、有線放送で使っておればまあ黙って見ておっていいのではないかというふうに考えてきたわけでございます。ただしその場合に確かに付随はしておりましても、その使い方はいわゆる有線放送ではないわけでございますので、その場合には今の法律の格好では、有線放送設備というものはだれでも設備ができるわけですが、それを有線放送として使う場合には、これはいわゆる人格の違う間の通話といいますか、その間に有線放送が流れていく場合には、これはある意味でいきますと、有線放送を設置しておる者とそれからスピーカーの設置されておるところと別の人でありますと、それは違った人格者間の通話みたいな格好になるわけであります。しかしそれは有線放送としてやっておる限りにおいては可能である、法律的には別にやっていけないことになっていないというわけですけれども、そのスピーカーのある者同士が一応個別的に話をするということになりますと、これは有線放送として使用しておるというわけにはちょっと言いかねるのではないかというふうな点で、これは別人格の間でありますと他人使用の制限ということにひっかかって参りますが、しかしながらそれぞれの者が共同して有線放送を設置するという格好になっております場合に、共同して作っております施設を使って、お互いに自分たちの間の通話として話しておる限りにおいては、これは有線電話設備の他人使用ということにはならない格好になりますので、その程度において動かされておる範囲においては、大体有線放送に付随するものと考えて、まあまあ見守っておってもいいのではないだろうかというふうに考えて進んできたわけでございます。ところが最近におきましてこの施設がいろいろとその効用を発揮いたしまして、各地方、農山村におきまして非常に便利だから、これを大いに発達させていきたいというふうな機運が非常に見えましたので、この形がどんどん進んで参りますと、私どもが考えて参りましたように有線放送設備に機能的に付随しておるものと考えますのは、やや片寄って考え過ぎておるのではないかというふうにも思われますので、やはりそういう使い方をするときには、一応電話として考えていくべきではないだろうかというふうに考えてきたわけでございます。 そこでその場合に、それでは電話と考えて一体これに対するどういう措置をとるかということは、各地方において実際にこの施設が果しております役割だとか、あるいは今後もこの形のものが発達していくものといたしまして、それが一般の普通の電話とどういう関係に立つかというふうなことも考えまして、この形のものは共同でしか使えないといいますか、それぞれ公社でやっておりますような非常にきちんとした電話でないために、かなり使い方等においては制約を受けて参ります。またその制約を受けた格好で、初めて地方の農山村において役に立つというふうなことも考えられますので、そういうことを考えれば電話として考えても、非常に特殊な電話でありますために、これについてはある程度の承認、許可というふうなことをやっていっていいのではないかというふうなところで、実は実情もまだそういう意味でははっきりと把握できておりませんために、私どもの手元でいろいろと研究を進めておる最中でございます。
○橋本(登)小委員 いろいろこの内容について詳しく御説明がありましたが、ただものの考え方がどうも処置の方法がないからして、何とか現状を見のがして黙認の形でやっていこうという考え方が主になっての発言のように聞えるのです。私がこれから聞きたいことは、かつまた申し上げたいことは、一応公衆電気通信法なりあるいは有線通信法なり、こういうふうな有線業務に関する法律の建前から見て、今申した連絡用の電話が、最近のものは連絡用の電話でなくして、実際上は部落電話です。たとえば子供が引きつけたからすぐ帰ってこいとか、そういうことを電話でもって連絡をする。ある意味においては公衆的な役割をしておる。私はこうした農村電話のあり方を何も頭から否定しようというのではない。否定しようというのではなくして、農村における特殊的な利用価値というものは十分認めなくちゃいかぬ。さればといって、これはあとで公社側にもお聞きしなければならぬが、公社として農村電話の普及というものについては、おそらく現在行われておるような簡易農村電話ですか、こういうものまでは考えておらぬだろうと思う。であるからして、こういうもののいわゆる発生した理由というものは十分わかるのです。また当然これは発生して参ったのであって、これを助長し、かつまたある意味においては、これをいい意味で規制していくという必要が起きてきておると思うのです。ことに最近神奈川県下のどこでしたかの部落では、約五百個の電話が有線放送にぶら下っておる。ほとんど全部落民がその電話を使用しておる。そうして大体こまかいことはその電話連絡によって行う、これは非常に必要なんです。都会なら、かけるにしても近所に簡単なところがあるのに、部落であると三町、五町あるいは十町も離れておる。そういうところに一々走っていくより、簡単な電話で連絡がとれれば、便利これに越したことはない。そういう意味では、簡易農村電話というものは、ある意味では公衆電気通信法でいうところの電話とは違った効用を持っておる。これはわれわれ考えなくちゃいかぬと思う。その違った効用を持っており、かつまた切実に農村としては必要である、そういうものが今後発展していくであろうことは、火を見るより明らかなんです。そういう事実に徴して、現在作られておる法律というものが相互にかみ合っておりはしないか。従ってこういうものが自然発生的に、かつまた将来の必要性からして伸びていくものであるならば、当然それらの関係法律というものは改正をして、これらが健全な発達を遂げ得るように大いに指導する必要がありはしないか、そういう考え方から私は質問しておるのであって、これを頭から禁圧しようという考え方ではない。あなたは今二百幾つかの数と言っておりましたが、四国のごときは非常に発達しておって、その関係者の言うところによると、近い将来においては四国全島に市外線を持って、そうして農村との連絡電話をやろう、こういうことすらも言っておる。そういう工合に非常に無制限にこれらが伸びていくということが、果してこの公衆電気通信法等から考えて妥当であるかどうかという問題も起きてくる。であるからして、今のうちにこれらに対して健全なる育成指導をしなければ、将来電電公社のやっておる公衆電話というものとのけじめがつかなくなりはしないか、こういう点でお聞きしておるのですが、これらに関する郵政省当局の見解並びに公社当局の見解についてお聞きしたいと思います。
○松田説明員 ただいまのお話で、私先ほどやや御説明が足りなかったかと思いますが、私が今まで申し上げておりましたのは、有線放送ということを主体にして、それから通話に使われるというふうなものにつきまして申し上げておりましたので、実はそれ以外に、ただ純然たる私設電話、これは有線放送としては使われておりませんで、もっぱら電話として設置され、電話として使われている私設電話設備というものもやはりございます。これは当然有線電気通信法において予測しておりますところで、いろいろな場合に私設電話が認められておりますが、そのうちいわば地方の方で、電話があまりつかないようなところで、私設電話として使われておるというふうなものが大体九百十三ございます。四国において非常に発達しておるといいますのは、これは従来からのいろいろないきさつだとか、経過的な意味があったのでしょうが、大体この種の特別な私設電話は、いなかの方で法律的にもはっきりとできることになっておりますのは、公社のいわゆる加入区域外の特定地域、そこにおいては当然こういうものもできるようになっておりますが、それ以外に官公庁とか、法人とか、あるいはまた特別のものが自分の用に供する電話として設置することができることになっておりますのが、表向きに正式に言いますと、これはもちろんそのシステム以外には使えないのでありますけれども、あるいはこれがやや公衆電話に近いような動き方をしているおそれがあるのじゃないだろうかと思われるようなものがこの中にあるわけです。そういうものを別にいたしまして、私どもといたしましては先ほど申し上げました有線放送が通話に使われている場合と、それから私設電話としてできておりますこういうものを、一体公社との関係においてどういうふうに今後規律していくべきかということ、両方あわせて考えなければならないというふうに考えておる次第でございます。そこでただいま橋本先生からお話しになりましたような問題につきましては、私どもも全く先生の今言われましたようなことで考えておる次第でございます。ただ現行法におきましても、いろいろと郵政省にまかされております権限その他を適当にやりますれば、ある程度の動き、たとえば今の有線放送のようなものにつきましても、これを許可の格好に持っていくとういふうなことも、法律の規定の解釈によっては、その許可の権限もあるし、またそれの規則の作り方によっては、ある程度の限界を作って、適当に判断をして許可をしていく、そうすれば正式に認められていくという格好もとり得る点もございます。しかしもっと突っ込んで考えますれば、そういった農山村の電話というものを、一体どういうふうな限度に、あるいはどういうふうな指導目標で、どういうふうにして正式に認め、またこれを助長していったらいいかというふうなことを考えますれば、やはり今の電気通信法の運用というよりも、別にそういうものについての法律を作って、正式にその性格も定め、その限界も定め、その発生もはかっていくというのがあるいは妥当な方法だろうとも考える次第でございまして、その点につきましては、まだ私どもといたしましてはどういう方法で行くべきかという結論にまでは達していないのであります。
○米沢説明員 ただいま公社の方の考えといたしまして二つあると思うのでございます。一つはすでにできているものに対してどういうふうになるかという問題と将来の問題、現在できておりますものにつきましては、同じ受話器がぶら下っているにいたしましても、その質が非常に違っておりまして、割合にいいものと非常にいたんでいるものと両方あると思います。たとえばあるところで調べてみますと、四、五年前に作ったものが、いろいろ建設のときに非常に無理して作ったせいもありまして、三年くらいたって非常に利用価値が下ってしまった、こういったすでにでき上ったものに対しましては、公社といたしまして一応技術基準あるいは施設の基準をはっきりさせまして、これが今ある一般の電話より質が悪いということはやむを得ないといたしましても、たとえば一つの案として、通話区域を制限して、それと伝送関係の問題とを関連させて考えて、そうして基準をはっきりさしていく、これが一つの方法、第二の問題といたしましては、農村に対しまして逐次たとえば農村の部落電話その他によって普及させていくというふうな面があります。
○橋本(登)小委員 今の監理官のお話でありますと、何か農村に関する簡易電話といいますか、これは一つの新しい法的措置をとって立法をして、それによって電電公社のやっておる電話事業というものとそれらの私設電話事業というものを区別するような法律を作ることも可能である、こういう見解のようでありました。それについて公社の方では御意見がなかったようですが、公社の今おっしゃったのは、要するに、区域を限定して、そうして一応ある程度の技術基準に達すれば区域を限定したものを、そうしたあえて同種同業の従来私設電話として認められておったようなものでなくても、いわゆる部落的な一般公衆的な用途に使われているそういうものを認めていっていいのじゃないか、こういうお考えですか。
○米沢説明員 ちょっと説明が足らなかったのでありますが、結局現在できておりますものを接続する問題について第一点はお答えしたのでありまして、接続する場合には、非常に設備自身が悪いものもあります。それから伝送基準その他で全然意味のない、たとえばロスが非常に大きいものは、接続いたしましても通話ができないということがあります。接続する場合には、どういう基準でいくかということを研究して作っていく、これが第一であります。
○橋本(登)小委員 もちろんこれは接続するには、現在の法律でも公社がきめた技術基準によって許可を与えなければ接続しないでしょう。その問題はあなたが言うまでもなく、現在の法律に従っても、私設電話を接続する場合には、公社がこれを適当と認めた技術基準に達しなければ、加入電話をつながないでしょう。だからこの問題は原則的にきまっておるのであって、問題ではない。今私が聞いているのは、そういう農村のある部落、あるいは農村全体でもいいのですが、そういうものが今後公衆電話的な用途に使われつつある。そういう状態をこのままにして発展させていっていいのか。それとも公社としては、そういうものは好ましくないのだ、現在は都市中心に電話が拡充されつつあるけれども、将来は農村に至っても、くまなく農家個々に全部電話をやっていくのだ、こういう考えでいるのか、それとも現在将来ともに公社としては、そういう部落の一々の農家にまで電話を引くだけの施設は考えておらない。従って今現実的に自然発生的に伸びてきた農村の部落電話というものは、これからも発達していってかまわない。一応今公衆電話的な利用がされつつあるのだが、それでもやむを得ない。そうして公社としてはその部落に対して、市外通話の可能な加入電話を何本かやることはあるけれども、そういう部落の個人々々にまで電話を支給することは考えておらない。そういう考え方があるだろうと思うのですが、その点についての答弁を願いたい。
○靱説明員 この放送兼用と申しますか、いわゆる部落電話の発達につきまして、もちろん今橋本委員からおっしゃられたように、その必要から生まれたということは私どもも全く同じ、ように考えておりまして、現在できているものに対しましては、これは非常に困った問題だというような考え方でなく、むしろ将来の発展をどういうふうに考えていくか——公社もまた独占事業としまして、公衆通信施設を全国あまねく普及させるというこの大きな責任と調和しまして、どういうふうに考えていくかという点につきましては、申すまでもなくただいままで戦災復興、あるいは非常に電話の必要性の強い方面の施設充実に追われておったので、農村の電話につきましては御不便をかけておる。この点につきまして公社は、本年度あるいは来年度、さらに五カ年計画によりまして、農村の負担があまり重くなく、しかも電話が利用できる、そして隣接した都市にも連絡できるようなものをどうしても考えていかなければならぬ。それにつきましてはやはり、言葉が悪いのでありますが、若干低規格、それから運営経費が比較的安くなるというもので、低廉なサービスを提供しませんと、こういう自然の欲求を充足していくことはできないというふうに考えておりますので、目下とりあえず、多少通話の質は悪くても、非常に経費が安い、そういう設備を充実するというようなことを計画中であります。従いましてこれの将来の発展に対しましては、私どもも非常に重大な関心を持っておりまして、でき得るならば地方通信局、通信部等におきまして、そういう計画がある場合におきましては、われわれの専門的知識等も提供いたしまして、せっかく作るものが数年にして消滅してしまう、障害続出というようなことのないように、いろいろそういう点は御協力を申し上げる、こういう態度でございます。同時に、現在できておりまして非常に設備のいいものにつきましては、これを近接の町あるいは市に接続する要望も出て参っておりますので、それらにつきましては、ただいま米沢説明員から御説明したように、いろいろ低規格のもとに——もちろん相当遠距離にまで通話を接続するということは他の利用者の方にも不便をかけますので、一定の範囲におきまして接続を認める。非常に素質の悪いものにつきましては、将来でき得るだけ公社の力において設備の充実をはかっていく、こういう大体の考え方でございます。 なおこれまた私の個人的な考えでございますが、やはり農村におきましては、そこに放送というものがかかってくるという点についても、非常に利用価値があるのであるのではないか。そういう点を公社としても考えていく必要があるのではないか、こういう考え方に立っておりまして、ただいまのところはある意味においてはとても手が回らないという観念でおりましたが、こういう発達の状況につきましては、公社としても敵視するという気持ではもちろんないのでございまして、われわれの足らないところを非常に御負担願ってやっていただいておるのでありますから、われわれの協力できるものは協力していく、さらに進むならば、今研究いたしておりますような比較的低廉な経費によって農村電話を早く普及できるような方針を公社自身として立てて、これを実施に移していかなければならぬという考えを持っております。
○橋本(登)小委員 その方針は聞きましたが、その前にちょっと……。私設電話はどういう種類か、どういう人がやれるか、あなたの法律的な解釈から見て、農村全体のような部落電話は私設電話と言えるか、われわれの大体法律上の知識では、同一業種、同一地区でなければならぬはずであるが、今承わると、どこで作ってもそれはかまわないと言っている、どういう法律上の条文によってそういうことが言えるのか。
○松田説明員 私設電話につきましては、有線電気通信法の第四条にその規定がございまして、大体一人の者が作っていくことにつきましては制限がないことになっておりますが、二人以上の者がやることになりますと、それは原則としてはできない。しかしできる場合といたしまして、構内等設備を設置するときとか、先ほどの有線放送業務の場合とか、公社と会社が共同してやる場合、それ以外に二人以上共同して行う業務に必要な通信を行うため、その業務を行う者が郵政大臣の許可を受けて設置するとき、相互に緊密な関係を有する業務に必要な通信を行うため、これらの業務を行う者が郵政大臣の許可を受けてやる場合、もう一つは先ほど申し上げました特定地域といいますか、都市からの距離が遠く、公社が公衆電気通信法第二条第三号に規定する公衆電気通信役務を提供することが困難であると認められる地域であって、郵政省令で定める基準に該当するもの、そういう地域に「郵政大臣の許可を受けて設置するとき。」が設置し得る場合になってあります。一方第十条は他人の通信の用に供することを制限しておる条文でございまして、つまり自分のための電話を作って自分のために使うのはかまわないけれども、しかしそれは他人に使わしてはいけない、他人は使えない。その条項に対して他人が使ってもいい場合の例外規定がずっとそこに十六項まであがっておりまして、その中で一番おしまいのところに、「前各号に掲げる場合の外、公共の利益のため特に必要がある場合であって、郵政省令で定める事由があるとき。」ということで、若干弾力的な動き方がし得るように作られているわけであります。
○橋本(登)小委員 今の条文を読んでもわかるように、他人の業務に提供するような施設はできないことになっているわけだが、現実はやっておるという問題なんです。そこにおいて法的なことがくずされやしないか。もしこういうことが可能だとすれば——この前マイクロウェーブのときにもこの委員会では大問題になった。マイクロウェーブを他の会社が作って、他の通信用、ラジオ、テレビ、もしくはテレタイプに使うという考え方で、ある人がこれを発案して公社に言うたことがある。そういうことも可能だということになってくる。今問題になっている地区は何も電話がないのじゃない。そこには電話が行っておる。何本かわからぬけれども郵便局まで行っておるところなんだ。しかしながらもう各部落民の便利のためには、とても高い施設費を払ってはいけない。大体われわれの聞いているところでは、一戸当り五千円ないし七、八千円くらいを醵出して、一カ月の使用料は百円ないし五十円で済んでおる。こういうような経済的な事情から、実際は、公社としてはそこまで手が伸びないわけでもないが、費用が多くかかる。こういうことから部落にできる簡易電話とか農村電話が、ここ一両年に急速に伸びようとしている。これを一応公社や郵政当局は、有線通信法によるところの私設電話施設だ、こういう解釈をしているようだが、われわれが今の農村電話における実情を見たとき、そういう解釈では無理がありはしないかと思う。であるからしてそういう無理を法律をこのままこしてやっていこうということは、法のオーソリティの上から非常な困難に逢着してくる。そういう法の拡大解釈の上でものをやっていくから、そういう問題が必然的に発生もする。農村の実情からして必要な施設であるというのならば、それを法的に改正をして、それらが法の上に立ってやれるように措置すべきではないか。しかしながらそれにしても公社の実際上の営業と衝突する危険はある。それらに対しては、公社はもちろん相互間の連絡を保つと同時に、全国的に市外通話の役割をする。そこに公社の一つの特色がある。ところが農村の簡易電話を現在の部落なり町村単位のものを、四国全体に押し及ぼそうという考え方を持っておる。もしこれを四国全体に押し及ぼそうということが現行の法律で認められるということなら、電電公社の公衆電気通信における独占性はなくなってしまう。そういう問題について、もっと根本的な解釈、根本的な意見を表明してもらわぬと、われわれは法律を作り、法律を守るという建前から非常な疑義を持たざるを得ない。その点を私は先ほどから申し上げておる。その点に対する郵政大臣なり関係当局者のはっきりした態度を、言明してもらいたい。
○松井小委員 大臣に答弁してもらうなら、関連して答弁していただきたい。 問題は橋本委員の言う通りなのであります。われわれも最終的には有線電気通信法、公衆電気通信法、電波法、放送法、この四つを見ても、今の有線放送、無電地帯における有線放送を利用してなしておる放送のやり方については、一つの大きな疑義がある。さらにいわゆるついておるものを電話に利用しておるところに法の矛盾が出てきておる。それを郵政当局としては知らなかったのか、知っておったのか。その法律の矛盾について対比しなかったのかというのが、今大きな問題になっておる。これは北海道から九州にわたった全国的なものである。われわれが調査に歩いて——実は当初は設備について有線放送を規正するときには、それができれば当然聞えるのだから、農協なら農協を中継所にしておくところから、農協の総会があるというような広報的な片一方呼ぶだけで向うは返事ができない、その程度のものはどうだというところまでわれわれは議論した。それなら電話ではなかろう、たとえば市場においてバレイショの値段がこの程度だから早く農協へ出荷せよ、農協の役員が幾日にあるというような広報的なものなら、電話でないからよかろうという議論にわれわれの大勢は傾いたが、今はそうでなく、通話をしておる。これが一つの問題です。もう一つは、今度は放送関係についていえば、広告料をもらって広告放送をやっておるのです。これは番組じゃありませんか。そのときにいわゆる広報関係の農協の総会を開くから集まれということは番組であるかどうか、電話であるかどうかということをわれわれ研究した。その程度は認めていこうじゃないか、不便なところに対して便宜を与えるサービス施設であるからよいということであった。ところが今はそうでなくて、不便なところへ宣伝するために、便利なところの商店をスポンサーとして金をもらって広告放送をどんどんやっておる。それが一体今の放送法、いわゆる電波法に基く放送局の免許基準の番組であるかないかという解釈をどうするか。これは現実なんですよ。そういうことを知っておったかどうか。大臣は知っておったとすれば——これはみな省内ですよ、電波監理局も省内、放送関係もあなたの主管、電電公社もあなたのところの主管であるが、知っておってあなたの関係当局が話をしなかったのか、知っておったけれども、ほぼかむりしてよいということにしてきたのか、その点が問題だ。従って今の放送関係についての解明をわれわれに与えること、電話であるかないかということの解明を与えること。それにわれわれと同じように矛盾を感ずるなら、郵政省として今の法律矛盾についてどう対処するのか。これは橋本さんの再三言われておる意見である。この三つについて大臣の答弁と電波監理局その他の関係局から、今われわれの調査した結果がうそであるかほんとうであるか、知っておったか、どういう事情でほうっておいたのか、これらを明らかにしてもらいたい。そうでないとこの問題はきまりがつかない。
○松田説明員 お答え申し上げます。ただいまおっしゃいましたように、確かに第四条及び第十条と関連して有線放送業務の運用規正に関する法律の規定する有線放送を行うとき、この限りにおいてはだれでも設置できるし、また他人が使用してもかまわない。従ってそれが告知放送をするという限度までであろうということは、私どもも大体そういうふうに考えておるわけでございます。そこでただいま申し上げましたように電話に使われておりますのは、こういうことを私ども事務当局としては全然知らなかったといえばうそになりますので申し上げませんが、しかしその利用の方法がとにかくこの有線放送の運用に付随して、必要な限度の話が行われているという程度においては、まあまあいきなり問題を取り上げて、すぐその点までもつつき、それは法律違反だからやめろというふうにまで言うべきかどうかということについて、若干考慮しておったというのが私どもの状況であったかと思うのであります。その場合に一応私どもとしては、あるいはそんな法律的な妙な小手先のことはけしからぬと言われればそれまででありますけれども、有線放送設備を設置する方は、これは共同でありましても単独でありましてもいいわけでございますが、それを使う場合にはこれはだれかが設置しておりました有線放送設備をほかの人が使うということになりますと、これは他人の通信の用に供するということの制限と真正面から違反するものですから、そういうことになっておっては、随伴するものといっても、それをまあ一応知らぬ顔しているわけにもいかないと思います。けれども一応ここのところでは、共同で設置したものをお互いの通信として使うということになれば、それはいわゆる他人使用ではない、お互いの間の通信というふうに考えられるものですから、そうならば有線放送にくっついて起っておるという状態のもとにおいては、まあまあそこまで問題にしなくてもいいようにも思われるが、しかしこの点は問題であるから、この問題について何とかしなければならぬだろうということ、最近そういうことが非常に広まるにつれましてひどくなりまして、何とかこれを考えなければならぬだろうということになって参ったのであります。 それから先ほどのプログラムの内容の問題でございますが、これは有線放送の関係といたしまして電波監理局の方からお答えいたします。
○荘説明員 有線放送のプログラムについて御説明いたします。有線放送業務の運用の規正に関する法律というのがございます。この中に有線放送とはどういうものをいうのだという定めがありまして、一つには、ラジオの放送を受けまして、それを有線電気設備によって再送信する、もう一つ公衆によって直接聴取されることを目的として、音声その他の音響を有線電気通信設備によって送信するというのも有線放送の中に入っております。そのほかにもう一つございますが、関係のことだけ申し上げます。従いまして親受信機のありますところでマイクロホンを置いて話をする、あるいはレコードを回してレコードの音響を送るということは、有線放送という中に入るわけであります。それでこの有線放送の中身についてどういう規定があるかと申しますと、この法律で「放送法第三条及び第四十四条第四項の規定は、有線放送番組の編集に関し準用する。」ということになっておりまして、番組編集の自由というあの二条と、それから政治的公平、公安を害しない、報道は事実を曲げないでする、意見が対立した問題についてはできるだけ多くの角度から論点を明らかにするという四十四条三項が準用されておるわけでございます。従いまして先ほどお話のございました、ある特定のものの広告をするようなメッセージが流れましても、これは有線放送業務の運用の規正に関する法律四条に違反するものだということにはならないように存じております。
○松井小委員 あなたはもう一つ答弁を残しましたけれども、それではいわゆるスポンサーを作って、そうして広告料を取って放送をするのはいいのですか。これが一つ。 それからもう一つは、それならば電波法第三条に基く放送局の免許基準は、今で言えばいわゆる民放、それからNHKの中継局その他の局、その局にあらざるものが今有線放送のNHKならNHKが出すものを中継して無電地帯に出しておる。中継所なんです。中継所そのものは電波法三条に基くあらゆる番組の自由とあらゆる放送の自由、しかもそれは公共放送広告料を取るとすれば公共放送でない、民間放送です。そうでございましょう、一体いずれの放送局の定義に当てはまるのか、それを聞かしてほしいのです。現実にやっておるのだ。うそだと思ったら北海道でも四国でも電波監理局長に聞いたらいい。やっておるのだ。われわれは論争してきた。だからそれは一体電波法三条に基き免許されたいかなる放送局の定義に当てはまるのか、これを聞かしてほしい。僕らはそれはいけないと言うのじゃない。それをやり得るように法なり規則を考えてやらなければいかぬと思うから、現地においても今でもお伺いしておるのです。われわれの意思は、けしからぬからやめさせてしまえということじゃないです。それは不便なところにあらゆる便利を提供しておるのですから、大切にしたいと思うのです。けれどもそういうような可能でないことを可能としてやっておるところに問題が起きるのです。あなたは可能だとおっしゃるならば、電波法三条に基くいわゆる放送局の種類は、これは民放であるか、これは公共放送の中継局であるか、お伺いしたい。さらにまた料金を取って広告放送をじゃんじゃんやっておるが、それでも法には触れないとおっしゃるのか、この点を明らかにしてほしい。
○荘説明員 有線放送の設備につきましては、有線放送業務の運用の規正に関する法律という特別の法律が出ておるわけでございまして、そしてその有線放送設備を使って番組を流すということは、番組の編集であるという立場をこの法律がとっておるわけでございます。そして街頭でもってあの渋谷あたりをお通りになりますと、があがあいろいろ広告が出ておりますが、あれもこの法律によれば有線放送ということになっておりまして、そうしてあれも御承知のようにスポンサーをつけてやっておるわけでございます。広告をとってやっておるわけでございます。それでああいうふうにして街頭で言うもの、及び地方において農村へ流すもの、これはすべて有線放送の番組の編集ということになっておりまして、これは番組の自由だというふうに法律で定められておるわけでございます。ただ放送法の四十四条三項その他の若干のものが準用されておって制限はございますけれども、しかし原則においては自由であるということでございます。
○松井小委員 いや、それは町でやるのは中継所じゃないのです。町で呉服屋の放送を渋谷あたりでやるのは、あれはNHKなりその他法律に基いて放送するものを中継する中継所じゃないのです。あの目的のためにできておって、あれはわれわれがあの法律を作るまでの間は、電話の条文が適用されておったのです。そんなばかな話はないというので、有線放送業務の運用の規正に関する法律をわれわれが作ったわけなんです。ところが今の有線放送というのは、たとえばNHKなりその他の放送を無電灯地帯に有線放送で一般の放送を聞かせるというので作られているのであって、そこには中継所の設備があるわけなんです。これは見てごらんなさい、ちゃんとりっぱなものですよ、放送局ですよ。そこで中継しているのは、番組の編集は自由だからといって、渋谷あたりで放送するのと違うのです、根拠が違うのです。システムが違うのです。そこで今度はかりにどんどん広告料をいただいて、そして広告放送の前にレコードを二枚ほどかけてこれをやるとすれば、この行為自体は、これはやはり民間放送と同じ業務をやるわけなんです、そうでございましょう。そうすると有線放送というもののできた意義と、それを規正した法律の意義と全然違ったものが生まれてくるわけです。さらにそれだけではなくて電話に使うというわけですから、一体この三つどもえの矛盾をどう解明していくか、こういうことなんです。これは渋谷駅あたりや町のまん中で放送しているのと全然根拠を変えた角度で立法をしていると思うし、立法の趣旨はそういうことです。全然ラジオも聞えない地域にラジオを聞かせるためには、有線放送以外にない、その設備をしなければならない。その場合には、一般の放送の中継設備が必要であり、それを中継で流す、そういうことじゃないですか。渋谷あたりの町の中で放送しているのは、そういうことじゃないのです。またそういう気持でわれわれ作ったのじゃないです。あまり公式主義に考えないで、現実にもう起きておるものを、一体あなた方はどう処理したら合理的になるか、この観点に立って答弁してもらいたいと思う。条文は何条がこうなっているというばかげた話はない。冗談じゃないですよ。
○村上国務大臣 ただいまのいろいろな角度からの御質疑に対しまして、郵政当局といたしましても十分調査研究が足りていないと思っております。法律的にはあるいはその解釈によって十分可能なことでありましても、社会通念から考えまして、やはり相当これには問題があろうと思います。従いまして、私どもの方ももう少し今後調査研究をさせていただきたいと思います。十分御意見を拝聴いたしまして、われわれの方で調査研究をした上で御答弁をさせていただくようにお願いいたしたいと思います。そうでありませんと、今日の場合ちょっと御納得のいくような御答弁ができかねるのではないかと思います。ぜひ一つ時間を与えていただきたいと思っております。
○松井小委員 時間をかすのはけっこうです。きょうあすの問題ではないからよろしいのでございますが、たとえば荘さんにしても、質問をすれば放送全般に関する答弁はなさらないのです。たとえば放送全般に関する答弁をなさろうとするならば、これは共同聴取だけれども、一般の有電地帯、無電灯地帯でない便利な地域と同じように、受信料をNHKはとっているのです。この放送の中継所が、広告料を取って番組編集をやっているのです。そういう矛盾について、全体の放送の矛盾がここにあるということの説明をあなたはなさらない。第何条、第何条という、そのところだけしか説明をなさらない。そこに大きな実際との矛盾があるのです。その放送は、今言ったように渋谷や町の中でやっている放送と違う、一種の中継所の性質をなしているのです。その中継所ができた立法の当初は、そうではなかったわけであります。従って、NHKが一般のわれわれの家庭と同じように、一戸当りの聴取料を取ることが妥当だという法律になっているわけです。ところがその中継所は、いつの間にか民間放送と同じ業務をやって、放送をして、いわゆる料金を取っている、こういう現実があるわけであります。これは一体矛盾でないかどうか、こういうことです。その全般にわたる研究が足りない。 それからもう一つ、今度は電話の場合もそうです。われわれはこれができたときに、不便なところでは大がい農協が中継所になるだろうから、その場合にバレイショだとか野菜の値段だとか、あるいは収穫物を早く農協に集荷しろとか、そういう不便な地域の農民に便利を与える広報放送というものは、やはりその法律の番組の編集の自由で差しつかえないから、返事をもらうと電話になるから、返事をもらわないで送るだけの広報関係はやはり番組編集で認めようじゃないか、そういうことで認めている。それは当初からやっているのです。そうではなくて、最近は電話で話をしているのです。電話に利用しているのです。そのことがいいか悪いかといえば、便利を与えるのだから、われわれは電話としての利用価値があるならば、利用させてもらいたい。けれども電話だということになれば、今度はそれはやはり放送関係中継所だけでなくて、電電公社との関係が出てくるのです。公衆電気通信法とそれから電話の関係が出てくるから、そういう今の三つどもえの矛盾というものが今の法律通りで今のままで進んでよいというならば、われわれとは見解を異にするのだから、これはあらためてまた勘案しなければならない。しかしながら現実に行われておるそういう業務については、若干の矛盾と法律的疑義があるから、あなた方の方、全部郵政省内の関係なんだから調査をして、いわゆる法律的にも、現実的にも便宜を与えながらも、違法でないように、むちゃでないようにやろうとするということならば、きょうは私はそれでもいいのだけれども、第何条はこうなっておると言う、松田さんもそうだ、荘さんもそうだ。そういう法律を執行する立場の役人として条文解釈だけでは済まないものが、現地に起きておるということだけをよく承知しておいていただきたいと思います。
○橋本(登)小委員 大臣や省内の研究がまだ不足のようであるから、時間をかしてなお研究をしてからまとまった意見を申し上げたいというお話でありますから、大体それでけっこうだと思いますが、その前にちょっとただしておきたいことは、松田君が先ほど条文をもって説明しておりましたが、先ほど農村の簡易電話はあなたが言うところの第四条の第一項六号、遠隔の地で公社が公衆電気通信法で施設困難であると認められるところはこれに該当するわけです。その場合において、部落におきましては郵政大臣の許可を受けて一つでも設置したところがありますか。
○松田説明員 それは先ほど申し上げましたように、いわゆる私設電話として扱っております限りにおいては、こういった特定地域のものは許可を受けてやっております。そのほかのもので許可を受けなくてやれる場合もあります。それは私設電話としての場合です。それから有線放送で通話に使っておりますものについては、これは許可を受けておりません。
○橋本(登)小委員 あなたは逃げ回っておるのですが、私の聞いておるのは、あなたの今許可を受けておるというのは、工場その他でやっておる、たとえば国会でやっておる私設電話は認めているでしょう、それは当りまえです。僕の聞いておるのは、実際上は有線放送という形をとって、もちろん有線放送に使っておるかもしれぬけれども、電話業務に使っておる例を電電公社では知っておるはずです、どこですか。これは五百も電話をやっておるのですが、これは郵政大臣の許可をとっておりますか。
○松田説明員 それは許可をとっておりません。それから有線放送という格好のものはそれは許可を受けてないのです。
○橋本(登)小委員 要するにあなたの今の法律上から言えば、ある意味においてやむを得ないと思う。有線放送業務に関する法律でもって見のがしておる。実態はそうではないのです。実際は電話としてその大部分か半数かは知らぬが、使われておる、そういう実態を見のがしてはいけない。許可するなというのではない。そういう実態がしかも急速に発展しつつある現状だから、これに適応するような法律の改正なりあるいは新法を作るべきじゃないか。しかしその場合においては公社の営業方針と関連して公社が今後の行き方を十分に定め、その定めたものと衝突しないように、公社のやるべき電話事業というのはどういう性格を持っておるか、農村の簡易電話というものがどういう範囲にとどまるか、こういう点を十分研究して——今までは有線放送法でもって一応いいかげんに黙認してきた形だが、この一年の問題はもうそれでは済まされない問題になつてきておる、われわれが数年放擲しておく場合に、どっちが公社の電話であるかということがわからなくなってくる、そういうことが起きたのでは大へんだから今のうちに政府はまじめに研究して、法改正の必要なものは法改正をするなり、あるいは新法を作る必要があるならば新法を作るべきである、こういうことをわれわれは主張しておる。一応大臣がこれから研究してみるというから、本日はこの問題はこれで打ち切りたいと思います。
○松前小委員長 委員会開会の都合もありますので、閉会中審査小委員会を本日はこの程度にとどめ、散会いたします。 午後一時二十一分散会