逓信委員会電波及び放送に関する小委員会 第3号
- 発言数
- 115 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/03/08
会議録
○早稻田小委員長 これより電波及び放送に関する小委員会を開会いたします。 放送事業に関する件について調査を進めます。この際質疑の通告がありますので、これを許します。竹内俊吉君。
○竹内小委員 放送法改正の要綱が当局から発表されました。これは当委員会の最大の問題でありますが、これに対する調査、質問はまとめてやることになりましたので、きょうはそれ以外のことを二、三お尋ねしたいと思います。 第一にお聞きしたいのは、近く当局がやらなければならない重大な事柄の一つとして、ラジオ及びテレビの周波数の割当の問題があるわけであります。それの基本的な態度方針についてお尋ねをしたいのであります。当局から出されました資料によりますと、標準放送局の混信状況についてこれを見てみますと、その特色と申しますか、現われた現象の最も目立つものは、NHKの混信には海外電波の影響の混信が非常に多いということであります。国内電波による混信は割合に少いのでありますが、民間放送関係においてはその逆であって、外国電波の影響はあまりない。ほとんどが国内電波の影響による混信であって、これが非常に多いという現象が現われておるのであります。これは非常に目立った現象でありますが、こういう現象が起きておる原因、理由はどこにあるか、その点をまず御説明願いたいと思います。
○濱田政府委員 御質問の民間放送の混信が多いという報告につきましては、保護区域の外における混信が多いように思われます。これにつきましてはさらに詳細なる調査をやっておりますので、明確にいたしましてまた御報告申し上げたいと思います。それからNHKの方は、外来電波の混信が多くて、民間放送の方は少いというようなお話でありますけれども、これにつきましても民間の方に必ずしもこれがないというのではありません。いろいろな報告を受けておりますので、全体をまとめまして、後日またお答えいたしたいと思います。
○竹内小委員 私お聞きしたいのは、国内電波の周波数の割当を受けておりながら、NHKは海外からのものは非常に多いが、国内のものはほとんどない。民放は国内のものが非常に多いということは、チャンネルの割当のときにおいて、こういうことが予想されておったが、やむを得ずやったところに非常に大きい原因があったのではないかと考えるのでありますが、その点はいかがですか。
○濱田政府委員 私は必ずしもそうではないと思うのでありますけれども、波長の割当につきましては、ただいま仰せのことをよく考慮に入れまして、今度の再編成には善処したいと思っております。なお民間放送の方の海外電波の混信等につきましては、今のような波長の関係でなくて、ただ全般的にこういう現象がある、そういう報告が来ておるように思うのであります。
○竹内小委員 あなたの方から出てきた資料によると、同一周波数における混信が非常に多いわけです。これは結果から見て、昭和二十八年度の電波の周波数の割当に大きい誤算があったという結果がここに出てきておるわけです。今局長は保護区域外の混信が非常に多いのだ、こういうことをおっしゃったが、それでは電界強度のどこまでをあなたの方では保護区域として対象にしておりますか。そこを一つ御説明願いたい。
○濱田政府委員 正確に今申しかねるのですが、多分二ミリボルト・パーメートルだと思います。
○竹内小委員 あなたがそういうことをおっしゃるのはおかしいと思う。昭和二十八年度の電波割当の基本方針というものは、あなたの方の当局で発表されておる。それによるとこうなっておりますよ。これは当時の電波技術課長の森本重武氏の公表したものであります。「わが国の地形、世帯数の分布状態、放送局の設置場所から離れた地域では各地からの電波が交さくし、放送区域が重なり合っていること等を勘案し、更に夜間は昼間よりも放送区域が拡がる等から、一つの放送局がどのくらいの電界強度を与える地域までを保護するかの基準を次のように定めた。」それによって二十八年度の電波を割り当てた、こういうふうに方針を明らかにして、保護区域の最小電界強度、昼間は〇・二五ミリボルト、夜間は一ミリボルト、こういうふうにきめてある。それによって二十八年度のチャンネル・プランを立てた。あなたは二ミリボルトと言うが、非常な違いです。あなたの二ミリボルトの考えからして保護区域外の混信が多いという御説明であれば、はなはだ遺憾です。その辺どうですか。
○濱田政府委員 その報告を私よく読まなかったものですからはなはだ申しわけありませんが、二ミリボルトというのは、私も今お答えする間に少し多いなと思いながらお答えしたわけでございます。
○竹内小委員 それではどうもこれは答弁になっていないのであります。それではお聞きしますが、今度のチャンネル・プランの基本的方針としては、この保護区域の電界強度をどのように考えていますか。
○濱田政府委員 その数字はただいま検討中なんであります。なるべく早く決定いたしてお答えします。
○竹内小委員 私、技術のことはあまり知らぬのですが、これはおそらくチャンネル・プランの一番重大な問題だと思うのです。それを前には夜間が一ミリボルトの電界強度を基準にしてチャンネル・プランを考えて、それで割り当てた。今度どうするかということがあなたの方の態度の基本でなければならぬ。しかももう近々に、三月中に案を決定するというときに、まだ検討中でははなはだ心もとないばかりではなく、チャンネル・プラン自体の立て方についてわれわれ不安を感ずるわけであります。大体の見当はあなたは先ほど二ミリボルトとおっしゃったのですが、その見当ですか。あなたは技術屋ですからわかっているはずですから、もっと詳しい説明はできませんか。
○濱田政府委員 周波数をなるべくたくさん割り当てることができるように、電界強度を考えてきめるのが当然だと思うのです。それにつきましてただいまいろいろな資料、各地の情報その他をもとにしまして、今検討中なんであります。先ほど二ミリボルトと申しましたのは、私、資料が頭になかったものですから、大体二ミリボルトくらいならばという考えで申し上げたので、はなはだ不的確でありまして、検討した結果をあとで正確に申し上げたいと思います。この点御了承願いたいと思います。
○竹内小委員 これはチャンネル・プランの割当の最大の基本問題の一つですが、まだ検討中ということですから、のれんに腕押しで仕方がないと思いますが、要望を申し上げますと、これは申し上げるまでもなく、従前の方針で行って非常に混信が多いから、そこで考える、これも一つの理由であります。しかし二ミリボルトを保護区域にするということになると、申し上げるまでもなく各放送局のサービス・エリアが狭くなる。従って日本全国の放送が聞える範囲のカバレージと申しますか、それが縮小されるというのであって、放送文化全体の目的から言うと、従前の昼間〇・二五、夜間一くらいで考えるのが、私は現実の日本の放送界では適当だろうと思います。なるべくそういう点でお考え願いたいということを要望して、なるべく早目にこの基本方針を明らかにしてもらいたいと思います。 もう一つ基本的な問題でお尋ねをするのは、周波数割当の基本の対象のもう一つの受信機の方でありますが、これは大臣の所管事項説明の中にも、スーパーが非常に多くなった、そういう点からも今度周波数の割当を考えなければいかぬということをうたっいてるようであります。今度の場合は受信機の対象をどこに置いてチャンネル・プランをお考えになっているのでありますか。
○濱田政府委員 電界強度はなるべく高くしたい希望なんでありますけれども、やはり混信を避ける意味において、それからたくさんの放送が聞えるために、やはりスーパーヘテロダイン・システムがいいだろうと考えております。
○竹内小委員 スーパーを対象にした場合に電波の節減ができますか。
○濱田政府委員 節減と申しますよりも選択率が高くなりますから、波長を許す数がふえるだろう。もっともこの波長の数は、手持ちの波長がたくさんあった場合というのであります。そういった場合には免許し得る波長の数がふえるだろう。その意味におきまして、性能のいい受信機がふえますこと、スーパーがますます普及されるであろうことは、技術上望ましいことであります。
○竹内小委員 これは念のためにお聞きしておきたいのですが、スーパーを対象にして考える場合に、今日本は一〇KCで電波を使用しているわけであって、これには国際的な制約もありますから、今これを変えるというわけにはいきますまいが、スーパーを対象にした場合には、八KCとか七KCとかになし得る将来の可能性がありますか。
○濱田政府委員 現在の技術では一〇KC以下はちょっと困難だろうと思いますが、しかしそれを断念するわけではありません。なお研究を進めて、今竹内委員のおっしゃいましたような狭い間隔も実現できるようにしたいと考えております。
○竹内小委員 スーパーを対象にするとおっしゃるわけですが、スーパーの普及率はどのくらいになっておりますか。
○濱田政府委員 私ただいま何%でありますか、資料を持っておりませんが、調査していただくようにNHKにもお願いしましたし、当方でも調べておるわけであります。ただいまNHKでわかっておりますればNHKの方から……。
○竹内小委員 NHKの方でお調べがあったらお願いしたいと思います。
○小松参考人 私の方も鋭意調査しておりますが、この受信機の調査は非常に困難でありまして、モデル的なある地区を選びましておおよそ調べたのでありますが、いずれ正確な数字は御提出してもよいと思います。現在のおおよその見当は五〇%弱のように記憶しております。たしか四七、八%見当だと思っております。
○竹内小委員 スーパーの対象は五〇%だということになると問題があると思います。大体世間では八〇%くらいまでいったというような話を聞きますので、それならばスーパーを対象にして考えることもよかろうと思っておるのでありますが、今のお答えでは五〇%だ、あとは高一その他のものだ、こ場ういうことになりますと、スーパーを対象にしてチャンネル・プランを考えるということは、技術的にもまた実際的にも非常に無理ではありませんか。その点の当局の御見解を承わっておきます。
○濱田政府委員 先ほどの私のお答えは、竹内委員御想像のように正直に申し上げてスーパーは相当普及しているであろうという考えがあったのであります。しかしただいまのNHKのお話では五〇%くらいだということでありますけれども、スーパーの普及が希望されることは当然のことであります。なるべくスーパーが普及され、そしてよい放送が自由に聞けるようにすべきだという考えにはかわりありません。そういう希望でありますけれども、スーパーを基準として電界強度等をこの際〇・二五あるいは一ミリボルトというようにきめるかどうかということにつきましては、さらに検討して決定したいと思います。
○竹内小委員 あなたの方でスーパーの普及率の的確な資料さえ持たないで、スーパーを対象にチャンネル・プランを考えるということは非常に無理だと思います。その点は論争しても仕方がないのでありますが、そこで今あなたの方から出てきておる資料によっても新設局の申請が約三十局、日本の放送文北団体からすればこれは許可しなければならない、現在の法制によれば条件さえ備えておれば許可しなければならぬということになっておる。そうしますと、さらに三十局なり三十五局なりをこれに加えるといたしますと、ただいままでのあなたの方の御答弁によると、どこからどういうふうに波をひねり出して、日本の放送全体のバランスをとってこの新設局をも認めていくという方針が立つのか、その点のチャンネル・プランのやり方の大まかな態度を一つ御説明願いたい。
○濱田政府委員 仰せのごとくたくさんの新設の希望がありますので、当局ではこの処置につきまして非常に頭を悩ましておるわけであります。なるべく御希望に沿いたいのでありますけれども、手持ちの波がきまっておりまして足りない。現在開局中のものにつきましてそれが最もよく能率が発揮せられ、よい運営ができますように要望すると同時に、適当でないものがもしあれば、それらを整理して、そしてその要望が適切であるならばその方に回すということも考えております。非常にむずかしい問題でありますので、目下鋭意検討中でございます。
○竹内小委員 お尋ねしたことに対するお答えが全部鋭意検討中でありまして、これは答弁にはなっていないと私は思うのであります。もう少し具体的に、たとえばNHKの大きく増力した局が数局あるはずです。それらのもののサービス・エリアが重複している。それらの重複しているものの置局関係を相当考えていく。もろろんNHKも今日では一つの波を四部局で使っているものも相当ありますので、これもむずかしい点はあろうかと思います。しかしむずかしい、むずかしいではとうてい解決はできない。そういうこまかなことでもわれわれ常識で判断しても、二、三は考えられる。そういうことさえ検討中では、私は答弁にならぬと思うのです。重ねてその点をお伺いします。
○濱田政府委員 鋭意目下検討中というので、はなはだどうも心もとない答弁であるというおしかりでございますけれども、確かに目下検討中なんであります。四月、五月中には、問題が非常に複雑多岐にわたりますので、各方面の御意見等を伺いました上において、しかる後にこれを決定したい、そういうわけでありまして、決して放任しているわけでも何でもないのであります。でございますからもうしばらくお待ち願いたいと思うのであります。各方面の意見を聞くことは四月から五月にかけてやろう、そういう計画でございますから、それまでにはいろいろな検討資料あるいは計画等が相当詳しく作成できまずから、その際にあらためて御意見を伺ったり御討論をお願いしたいと思います。
○竹内小委員 今検討中々々々と言うが、検討するについてこれこれというポイントがあるはずであります。そのポイントだけでも明らかにしてもらいたい。たとえばこういう点も可能だが実際やれるかどうか、こういう点も考えられるが可能性かそうかというポイントがあるわけです。そういうポイントもわからないではこの所管事項の責任者として私はおかしいと思う。その点だけでも一つ明らかにしてほしいと思います。
○濱田政府委員 問題点は、先ほどからお話の国内の混信、難聴の問題、それから海外からの混信、それから先ほどのスーパーを基準にするかという受信機の問題等々でございます。これに対しどういう波長をやる、あるいはどういう周波数をやるかという問題もありましようし、電力の問題もあります。そういうふうな問題点、これは常識でありますけれども、それにつきまして目下資料を収集して検討させておる最中であります。
○竹内小委員 そういうことをお聞きしているのではないのです。もっと具体的に、たとえば絶対数の波をもう幾つかをひねり出さなければならないのだが、それをどこからひねり出すか。あるいは進駐軍が使っておるもの、あるいは十波のうち三波はNHKの第二放送と共用しておることは御承知の通りです。こういう点からも三波くらいはひねり出せるのじゃないかとわれわれも考える。あるいは思い切ってNHKの第二放送と同一周波数にしてみるとか、いろいろな具体的な方法が考えられるわけです。そういう点でどういう点を考えておるかをお尋ねしているのです。これは国内混信、海外混信、スーパー、そういうことはそれ以前の問題です。それ以後の具体的な問題について、どういう点を問題点として取り上げてこれを解決せんとしておるか、また努力しておるかということをお聞きしたい。
○濱田政府委員 手持ちの周波数につきましてはお話の通り、でありまして、今おっしゃいました米軍の使用しております電波の返還ないし変更をしまして、なるべく早く折衝を開始して、それによって少しでも多く便宜をはかりたいと、そのことはむろん考えております。
○竹内小委員 どうも答弁になっておらぬと思いますが、たとえば先ほど申し上げました増力したために重複したところの周波数について、どういう方針をとられますか、具体的に一つ聞いておきます。
○荘説明員 NHKの増力した局の区域内の放送局をどうするかという御質問だと思いますが、かつて大阪について、二十八年の再免許の際にも問題がございました。郵政省といたしましては根本基準の条項によりまして、区域の重なる放送局については、原則としては許さないということにしておりますが、公益上の必要を勘案いたしまして、やはり置いておく必要があるという判断を下した場合には、存置するということになっております。それでただいま竹内先生からお話のございました今後の増力分等についても、いろいろ問題はあるわけでございますが、各県別にいろいろと各方面の利害得失を考えまして、判定をいたしたいと考えております。それでどの局を残し、どの局を廃止するかという計画につきましては、今局長からお答え申し上げましたように、四月か五月には一応私どもの案を一般世間にさらしものにいたしまして、利害関係者のみならず、学識経験者等の御意見もお聞きいたしまして、最終的に最も妥当な線にきめたいと考えておる次第であります。
○竹内小委員 NHKの昭和二十九年度の決算報告に対する当局の意見書の中に、ここには持ってきておりませんが、確かにNHKの置局方針についてもう一段考えなければならぬと思う、というふうな意見を付しておりますが、あれは内容的にはどういう意味でありますか。
○荘説明員 ただいまお話の点は、たしかNHKからお出しいたしました業務報告書に郵政大臣がつけた意見書のことだと思いますが、残念ながらただいま手元にその原文を持ち合せておりませんので、あるいは記憶が少し違っておるかもしれませんが、こういうことが書かれておったものと記憶しております。その内容は、NHKの放送プログラムにつきまして、いろいろ地域的放送の充実というようなことがあるわけでございますが、地域的放送を充実するということも大切でございますけれども、その地域的放送ということを全国あらゆるところにやっていくと、極端にいきまして全部県別でやろうといったって、それは波の面からとうていできることではないのでございます。そういう点を置局の方策と考え合せて、そういったローカルのプロゲラムの充実ということは、総合的な関連性を考えながらやっていく必要があると思う、そういう趣旨のことがたしか書いてあるのではなかったかと思います。
○竹内小委員 私はあれは周波数の割当の意味も含んでおると考えておる。というのは、だんだんパワーを増力していくと、同じプログラムでありますから、そういうことが可能になってくるわけであります。NHKの置局に関してそういう点を考えてみるときがきておる。しかも波の非常に困難なときであるから、そういう点からでも考えなければ、もうあがきがつかないというところにきておると思うので、当局もああいう意見を付したものと解釈しておったのでありますが、チャンネル・プランの調整とは、あの問題は関係ないとおっしゃるのですか。
○荘説明員 チャンネル・プランの問題と結局関係してくるわけでございます。たとえば関東地区におきまして、現在はNHKは東京において放送をやっております。その場合に千葉、茨城、群馬、栃木といったようなところには、放送局はないわけでございます。もしも各県に県別に置いておくというような方針をとりますれば、それぞれのところに波を割り当てて局を置かなければならぬわけでございますか、私どもとしましては、現在のところ関東地区は大電でやっていくべきものであって、NHKの小局をばらまいて県別の放送をやるということは、ただいままでのところ、とるべきではなかろうと考えております。そういう意味で、もしもやるとすれば波が要る。やらなければ東京で固めて大電でいくというふうに、やはりチャンネル・プランの方には当然関連をしてくるわけであります。
○竹内小委員 ただいまの荘次長の御答弁によると、結果的には増力によりエリアの重複した局については、チャンネル・プランの上においても今後考える、こういう御方針だと了解してよろしゅうございますか。
○荘説明員 チャンネル・プランを作ります場合には、当然重複したサービス・エリアを持った局について、波を割り当てるか割り当てないかということは検討する問題に相なります。ただし重複するからやめてしまうというふうには、いきなりにはならないということを先には申し上げたつもりでございます。
○竹内小委員 今までお聞きしましたラジオの周波数の割当についての当局の御答弁は、検討中が多いので、私はあらためてまたお尋ねしたいと思います。次にテレビジヨンの周波数の割当について二、三お聞きしたいのであります。今度突如発表をいたしましたあなたの方の放送法改正の要綱の第一にうたっておる。「放送のため作成した放送番組及び放送素材を一般放送事業者の利用に供すること。」こうあります。これと関連してお尋ねするのですが、たとえばこれはNHKのテレビ塔を民側放送にも共用させることがある、共用し得るような状態を作るというふうな意味をも含んでおりますかどうか、そこをお尋ねしたいと思います。
○濱田政府委員 ちょっと伺いますが、今のテレビ塔というのはどういう……。
○竹内小委員 アンテナの塔ですね、それも含むものですか。
○濱田政府委員 ここに書きましたのは、テレビ塔のことはおそらく考えずにおったと思います。含んでいないと思います。それは三の方に含まれるだろうと考えております。一の方は、おもに番組や放送の材料、素材であります。
○竹内小委員 いずれにしても、NHKのテレビのアンテナ塔を民間放送と共用させるような道を開く、あるいは開きたいというふうな意向を、当局は持っているわけでありますか。
○濱田政府委員 そういうことがなるべく実現するように、できたらいいと希望しております。
○竹内小委員 それについてもう少し詳しいことを御説明願いたいのですが、現在東京では、先般松前委員長からのお尋ねがあったように、テレビの放送塔が三本も立ち、非常にむだだ、これはこのままにしておくと、各所にこういう現象が起ることが考えられるわけであります。でありますから、単にそうしたいというのでなくて、もう少し積極的にそうするような方策を具体的に考えておりますかどうか、その点を一つ伺いたい。
○濱田政府委員 この問題はなかなかむずかしい問題のようでありまして、どうしたならばNHKと民間放送会社が協力して、一本のアンテナを使うことになるかといろいろ考え中であります。これもまた考え中のものの一つに属するわけであります。どっちか、まず民間放送に予備免許を与えられ、NHKの方に与えられないという場合には、これはNHKはどうしようもない。これがほとんど時を同じゅうして免許を与えられた場合には、両方で協力してアンテナを作ろうということになるだろうと思います。そういうことが行われるかどうかにかかっているだろうと思います。それにつきまして、しからばそうしておると、今の一緒にやるということが、今度はできそうもないということになりますので、何か方法があるのではなかろうかと考え中というわけであります。
○竹内小委員 どうも全部目下考え中で……。もう少し強いやり方はありませんか。私はそれをお聞きしたいのです。あるいはこれからも普及していくテレビでありますから、法の中にそれをうたうことも、やり方によっては可能だと思います。あるいは行政措置でもある程度できると思う。それに対するプランをお持ちではないのですか。内々聞くところによると、それをやりたいという意向を当局が非常に強く持っているのだということを、話としては聞くわけです。それの具体的な構想を持っておられるのですか。こういう方法、こういう方法と、二、三考えられる点があると思いますが、その点はいかがですか。
○濱田政府委員 目下持っていないのです。正直のところ、持っていないのであります。どうしたらそういうことが可能か、いろいろやり方があるだろうというくらいのところでございます。なおこれにつきましては、本日の竹内委員のサゼスチョンによりまして、考えてみましょう。
○竹内小委員 どうも考えてみましょうと言うけれども、これはあなたの方の仕事ですよ。われわれは国民の一人として、テレビ塔のNHK、民間放送の共用を何らかの形で、行政措置なりあるいは法の上でそれをやり得る道を開くなり何なりをして、こういうロスは防ぐべきだと思う。日本のテレビを早く普及する一つの方法でもあると思う。テレビの一番普及しないのは、設備費が多くかかるというところにあることは御承知の通りであります。そういうものを低減すべく、放送行政の責任者のあなた方が、今何も持っていない、目下考え中では、はなはだおそいのであって、その点については次の機会にでも何か具体的な構想を一つ御説明できるように御用意願いたいと思います。 いま一つ、郵政省からわれわれ資料として、テレビ放送用周波数の割当計画基本方針についてという書類をもらったわけでありますが、これは先般の審議会にかけたように聞いておりますがこの基本方針がその審議会で再確認されたものでありますかどうか、これは相当訂正を要するものですか、この通りの方針でいくわけでありますか、その点を一つ伺っておきたい。
○濱田政府委員 大体その通りで審議会をパスしたわけでございますが、これにいろいろな附帯条件が付せられております。
○竹内小委員 その附帯条件というのはどういう条件ですか。この資料のもらいぱなしでは、われわれはこれを基本にお尋ねするわけにはいかなくなりますから、その附帯条件というものは今手元にありますか。
○濱田政府委員 本日持ち合せがございませんから、後日なるべく早くお手元にお届けいたしますが、その基本方針だけではいけない、それにこうこうこういうことを考えてやるがよろしいというふうないろいろ附帯条件なんです。たとえば今後いろいろな技術の発展がありましょうし、あるいは考え方にも新構想が生れてくる可能性がありますから、そういうものが現われてきた場合には、そういうものを取り入れてやるがよろしいというふうな、もう少し融通性を持って事を進めた方がいいというのが、付帯条件の一つであります。
○竹内小委員 その附帯条項の資料をもらってから、この点はあらためてお尋ねしたいと思うのですが、それではこのうちのおもなる点二、三をお尋ねします。第一チャンネルから第六チャンネルまでがここに列記してありますが、この六チャンネルの使い方で、日本のテレビがどの程度普及する可能性がありますか、カバレージと申しますか、どの程度までいくか、技術的に考えて可能性はどうですか。
○濱田政府委員 正確な数字は今申し上げかねますが、電界強度が五百マイクロボルトにしますと、七五%くらいいくだろう。それを下げまして百マイクロボルトにしますれば一〇〇%可能だろうというふうに考えております。
○竹内小委員 きわめて常識的に考えて、その六チャンネルあれば日本のテレビはどうやらやれる、こういう結論でありますか。これではまだ足らない面が非常にある、将来もっと考えなければならぬ、たとえば今の方式と違った方式も考えなければならぬというふうなことの必要が出てきませんか、その点をお尋ねしたい。
○濱田政府委員 一応全国をおおえるようになるだろう、しかしそれだけでもう十分だ、これ以上やる必要はないとは必ずしも考えておりません。新方式が出てきますれば、あるいは今日外国等でも研究されているさらに短かい電波を使う方法もありますけれども、これらについても検討はやる必要があると考えております。
○竹内小委員 この第一から第六までのチャンネルのうちで、第一と第二は米軍が使用しておるわけでありますが、それを近く返還するということをひそかに聞くわけでありますが、その点の交渉はどうなっておりますか。
○濱田政府委員 目下米軍と折衝中でありまして、そう遠からざるうちに返還せられまして、使用可能になるだろうという予想をいたしております。
○竹内小委員 これは非常に重大な問題でありますから、もう少し具体的に折衝の内容をお話しできませんか。遠からずと言ったって、それはあなた方の遠からずとわれわれの遠からずでは距離があるかもしれません。どういう交渉をしてそういうお見込みが立ったのか、その交渉内容を具体的に簡単に一つ御説明願いたい。
○濱田政府委員 この交渉は、日米合同委員会の中の周波数分科会というのがございまして、その分科会を通じ、または個人的な交渉によって進められておるのであります。現在米軍が使っておりますので、それを他の方法、他の波長を使う方式に置きかえなければこれが変更できない、これが北海道から九州にまでわたって施設されておるわけでありまして、それを一ぺんに返還することは困難でありますので、だんだんにあるいは北海道から、あるいは九州から、あるいはどこからというように、これを部分的に変えていこうというわけでありまして、その時期等につきましては、まだ私ども明確なる通告を受けておりません。
○竹内小委員 これはなるべく交渉をひんぱんにやられて、一日も早く返還されるように努力されたいと思います。それからもう一つは、先般お尋ねをしましたテレビの中継局を許可するかしないか、先般のお答えでは許可するかしないか、これも考慮中だ、こういうことでニュアンスとしては大体許可しないような意向が強いと伺ったわけでありますが、説明するまでもなく、日本の津々浦々まで一日も早くテレビを引きたいとなると、NHK以外の一般放送事業者のテレビの中継局というものを許可しなければ、そういう事態がなかなかこない、こう思われる客観的情勢があるわけであります。これは説明するまでもなく当局御承知だと思います。この点について重ねてお尋ねをするわけでありますが、一日も早くテレビをあらゆる農村漁村にも見せるという方針のもとに考えると、中継局を許可しなければならぬという結論が出て参りませんか。私は出て参ると思うのですが、その点いかがですか。
○濱田政府委員 これにつきましては、この前には、重大な問題でありますから後日御返事申し上げると申し上げました。ただいま竹内委員が申されましたように、現在のマイクロウェーブの中継だけでは、これはどうも足りそうにもないように私は考え、心配しております。これにつきましては目下研究中であります。今のお答えは竹内委員のお答えにならなかったかと思いますが、中継局につきましては、やはり必要があろうと思います。
○竹内小委員 テレビの中継局は必要だ、こうおっしゃるから、必要なものは許可しなければならないから、許可する方針だ、こう了解して差しつかえありませんか。
○荘説明員 今局長から申し上げましたことを簡単に補足させていただきます。事務当局といたしましてのほんとの気持を、小委員会であるからざっくばらんに言えというお話でありますので申し上げますが、私どもが今考えていることを、ほんとうに事務的に考えているだけでございまして、省としてきまった方針でも何でもありませんが、それを申し上げさしていただきます。民放局の地方のテレビジョンというものが、自分自身で番組を全部作ってやるということは、とても先生のお話のごとくできるものではないと思います。従って中央から番組を持って行って、大部分の番組をその中継した番組で埋めるであろうということは、当然予想されるところでございます。そういった局について郵政省としてはおそらく免許を与えることになるのではないかと思います。しかしながらある一つの中央の会社がございまして、その会社の中継局ということで全国津津浦浦にその会社一社の中継局ができてしまうということについては、相当問題があるのではなかろうか、またそうでなくて、独立の会社といたしまして地方局ができた場合に、その局がもっぱら中央からの中継のみに依存して、その地元にいろいろな要望があっても、それにこたえることができないという局をも許すかどうか、もっぱら中央の中継で、地元の要望ということについては完全に目も耳もふさいでしまうというものでも免許の対象になるかということは、もう少し考えなければいけないのではないか、かように考えております。
○竹内小委員 今の荘次長の御説明の後段の点が、私は非常に重要だと思う。私がお尋ねしているのも、中央の局の地方のブランチの中継局を許可するかしないかということを申し上げているのではなくて、今申請している地方局は大体形としてはそういう形になるのが半分以上でありますが、それを許可するかしないかということをお尋ねして、大体許可する方針だということを聞いたのでありますが、今のもっぱら中継をするものを許可するかしないか、それに問題が多いのでありまして、おそらく地方局としては開局初めはもっぱら中継のものが多いと考えなければならぬと思います。しかしながらそれは最終の目的ではない、ただしかし今はそうしなければいけない、設備費及びタレント、そういう点から考えても、これは御承知の通りいなかでは急にテレビの自前のプログラムを作ることは非常に困難であります。そういう場合でも一日も早くテレビなるものを農村漁村に見せたいということから、テレビ局の申請をしているわけです。そういう場合には、今は急には自分のところで番組が作れない、あなたの言う、もっぱら中継を相当期間やらなければならぬ、けれども一年後、二年後には大体自前の番組を出していけるような条件の場合には、あなたの後段におっしゃったことは当りますかどうか、もう一ぺんそこのところをお聞きしたい。
○荘説明員 先生のおっしゃるように、確かにむずかしい問題なものですから、われわれとしては現在のところはまだ結論を出し得ずになお研究をさせていただきたい、十分お話の点も考慮しながら考えていきたいというふうに考えております。
○松井小委員 関連して。今のところは非常に大事なところですが、竹内委員の質問で許可する方針だと言うが、方針上きまったというのでありますか、それとも今の電波法による免許基準から言えば、条件が整えば許可しなければならない、免許を与えなければならないことになっておるという説明なのか、それでその電波法の矛盾がもしあれば、電波法の改正をして、合理的ないわゆるテレビジョン局等の配置を考えるという意味なのか、この三つのうちの一体どれに該当する答弁であるのか、明らかにしていただきたいと思います。法律の現状における法的根拠がどうあろうとも、当局としては許可する方針だというのか、現在の法律では条件が整えば、あとで混乱が起きようとも、いろいろなことが起きようとも、免許せざるを得ないという説明なのか、それともやはり法の矛盾があれば進んで電波法の改正等を行なって、合理的なテレビジョンの全国配置、それから国民への供給をやろうという積極的な意見なのか、一体どの考え方であるかということを明らかにしていただかないと、非常に誤解が起ります。許可する方針だ、こう当局が考えておるということがかりに流布されました場合に、非常に混乱が起ると思うのであります。従って今の答弁は非常に重大でありますが、そのいずれであるかということを明らかにしていただきたいと思います。
○荘説明員 私の申し上げましたのは、地方でテレビ局ができた場合には、その地元で作った番組でその時間を全部埋めるということは非常に困難であろう、従っておそらく地方の方でテレビをやる場合には、中央から番組を中継して出すということが、その局の放送時間の大部分を占めることになるであろう、その程度のことは認めざるを得ないのではないだろうか、そういうふうな中継をする局大部分の番組を他に仰ぐという局の申請があった場合に、中継であるからだめだということにはおそらくならないのではなかろうか。これは冒頭に申し上げましたように、郵政省として固まった方針でも何でもございません。ただ事務当局として、今御質問がありましたので、ざっくばらんに頭の中に考えていることを申し上げれば、そういうことではなかろうかという程度でございます。
○松井小委員 そうすると、中継局のことはよくわかりましたが、独立して地方でテレビ局を開設したいという場合は、どうなんですか。
○荘説明員 どうもその中継局という言葉で、非常に私の表現が悪いので話が通じにくくなっていると思います。中継局といいますと、二つ観念があるわけでございます。親局があって、同じ会社に属している番組を中継する中継局ということと、それから竹内先生のお話の中継局というのは、A会社というのがたとえば東京にあって、B会社というのが地方にある、全然独立の会社だ、その全然独立の会社でテレビをやるのだが、プログラムをAから持ってきてやる、その場合そのB会社の放送局を目して中継局という御表現をなすっていらっしゃると承わって、御答弁申し上げたのです。
○松井小委員 そうすると純然たる中継局ではないわなのですね。従って番組は中継の形になるけれども、経営体、企業体、そういうものは独立した会社だ、こういうことなんですね。
○荘説明員 番組の中継をする局ということで申し上げておるわけであります。それで先ほど竹内先生に対する御返事で申し上げましたが、たとえば東京に先ほど例にとりましたA会社があって、そのA会社が全国にX、Y、Zという土地に非常に広く多数の局を持って、そうして流すということは、はなはだ大きな問題であるということで、竹内先生に御答弁申し上げた、その点は同じことであります。
○松井小委員 そうすると純然たる理論上の中継局と、今言ったように、中継局ということは言えないが、番組は中継局と同じ形をとる。この場合の許可方針というものは同一に扱うというのか、省議として大体正式にきまったことでなくとも、電波行政をあずかる者の考え方としては同一に扱うということですか。たとえば、今言ったように、A会社がその会社の純然たる中継局を作る場合と、それからA会社の番組を中継するけれども、いわゆる向うの方はB会社だという場合を、同一に扱う方針だ、こういうことですか一。
○荘説明員 ある土地におきましていかなるテレビ放送局を許すかということは、いろいろな要素を考えてきめなければならぬ問題だと思います。かつて名古屋、大阪にテレビの商業局を許した例がございます。その場合におきましても幾多の競願がございましたが、郵政省はその中から地域との関連性というものを非常に重視し、処分を決した例がございます。過去の例がやはり将来においても相当尊重されるのではないか、かように考えます。
○松井小委員 そこで問題になるのは、最近起っている傾向としては、いろいろテレビジョン開局の申請等があろうと思うのですが、これはNHKでなく、民間テレビ関係からわれわれのところへ公式、非公式の陳情がきているのです。それによりますと、今の許可の問題に関連するのですが、民間放送の四十七局は、要するに放送行政から見て、今の電波法の免許基準で免許していったために、四十数局できてしまった。そこに一番最初に竹内さんが指摘をいたしましたように、今まで混信を起さなかった地域で民間放送の混信、NHKとの混信が起きている地域がある。そういう部分が今生じておる。さらに四十数局できたけれども、その中には地域的な関係やら、それから電波には行政区域はないから、せっかくできたけれども、自分の地元の県内だけでも聞かせることができ得ないという地域もあって、いろいろの意味から商業放送としては非常に経営困難に陥っている実情も見受けられる。そういう実情の中で、今の電波法の免許基準そのままをテレビ局の許可方針にとるということは非常に危険だから、何とかこれは根本的に考えていただかなければならないという話を、むしろわれわれは民間テレビ放送の関係者からお伺いしているわけです。従って今のテレビ局の開局許可方針というものとこれがぶつかってくるわけです。そういうことについて確固不動の法の改正、それから免許基準の変更、あるいはそれをやらない場合には行政上の措置として、合理的に貴重な電波を使うという大方針の建前がなければならないのではないかと思うのです。ある場合には政治的に流されることがあっても、少くとも電波行政というものは政治的に左右されたり、あるいは政治のために動かされることがあっては、正しい電波行政はできないのでありまするから、確固不動の考え方と方針というものとをお伺いしなければならないことになるわけです。いろいろの例を引いて竹内同僚委員が質問されているけれども、すべての答えは検討中と調査中で、さっぱりその大方針をお伺いすることができないのですよ。これではわれわれ委員会を開いても意味ないのです。たとえば許可方針一つを見ても、今のような形が現われてきているのです。そこで要するにテレビジョン開局の許可方針というのは、私にお答えしていただきたいのは、現在の電波法でやることが合理的だと考えてるのか、今の電波法に不備があると考えているのか、それとも民間におけるテレビジョン放送関係者等の意見もあるが、そういう意見をお聞きしているのか、そういうことは聞いているけれども、今のような許可方針に考えていくことがいいと思っているのか、そういうことについて一つ明らかにお話が願いたいと思う。
○濱田政府委員 松井委員の仰せはまことに私も同感に思っております。条件がそろったものはすべて許可しなければならぬという今日の電波法の考え方は、今後たくさん起ってくるテレビジョンあるいはラジオの免許につきまして、必ずしも適切でないと考えるのであります。今後電波をより合理的に、より公共の福祉に合致するように利用するためには、今日の電波法そのままでは、達成困難であろう、これを直す必要があるだろう、そういう考えを持っておるわけでございます。これをむぞうさに許すならばとんでもないことになるということはしょっちゅう考えていることであります。これにつきましては先ほどから竹内委員がいろいろ御質問になったように、やはり日本全体のためになるように、公共の福祉に合致するようにしなければならぬ、これについては必要あれば電波法の改正をやる、こういうように考えているわけであります。
○松井小委員 もう具体的に現われていると思うのです。たとえば大阪だけを考えても、具体的に質問しなくともおわかりだと思うのです。そういう地域でもう起っておるわけなんですね。免許申請をやろうとするもの、それからすでに免許申請をやっているもの、それで免許を受けてどんどん建設をしているもの、いろいろあるわけなんです。それでも条件がそろえば免許を与えなければならないのが現在の電波法だと思うのです。そこに矛盾があるとすれば、やはり電波法の改正を考え、さらにそれ以上の電波行政全般から見た措置というものが考えられなければならないわけなんです。今検討中、今調中でいい時期じゃないと思うのですね。そこで郵政省の電波監理局はえらく勉強なさって、われわれと打ち合せをしながら放送法の改正を考えようという話し合いを進めてきたにかかわらず、手回しよく問題になるような放送法をぼっと出された。そして一番肝心な今のテレビの開局等の許可方針あるいは免許、それと電波法にからむものは大切であるから今から検討する。これはえらい手回しがおそいですね。だから、そういう点について本気にかかっておるのかおらないのか、われわれとしてはちょっと疑わざるを得ないものが出てくるわけななんです。一方においては、内容の賛否は別として、いろいろ打ち合せをして万全を期してやろうじゃないか、政府も国会も連絡を緊密にしてやろうじゃないかという話し合いをしておるのに、話し合いもせずに手回しよく作業を遂行していく。しかも今一番大事なテレビジヨンの許可方針あるいは免許基準あるいは電波法については手をつけずにほっておく、それで許可する方針だ。これだけでは大へんな混乱が巻き起りますが、そういうことを避けるために電波法の改正等について本格的に手をつけたことがあるかないか、事務的に検討したものがあるのかどうか。そういう点を一つもう一ぺん聞かしていただきたい。
○濱田政府委員 松井委員のお話の電波法の改正問題については、考えておったわけであります。先ほどお話の放送法改正の参考資料の一番終りにも、そういうことが書いてあるわけであります。「八、放送その他電波の利用を真に公共の福祉に適合させるため、放送局その他無線局の免許に当っての審査基準に、公益に適合するか否かを加える。」というようなことを御審議願いたい、こう考えておるわけでございまして、これにつきましては最近考えたのではなくて、郵政省といたしましてはこれこそ電波行政の中心的な思想に違いない、こういう考えをもってしなければいけない、今日の電波法のままでは困るというふうに考えておったわけであります。これは弁解がましい話になりますけれども、先ほど手回しよく放送法の改正を発表したというおしかりがありましたが、これについては御相談を申し上げないという考えでは毛頭ありません。一日も早く逓信委員会ないしはこの小委員会の皆様方に試案というか、参考の材料をお見せして、十分に練っていただきまして、これをもとにして、これに肉を加え血をさして、なるべくよいものにして、そうして国会に提案するという運びにしたい、そういうつもりでおりました。決して手回しよくやったというつもりはございませんので、その点は御了承を願いたいと思います。
○松井小委員 一点はっきりしておきたいのですが、昨年いただいて問題になりました放送法の末尾にうたってある電波法云々のところは、やはり免許基準の場所についても検討するというような考え方が中身にあるということですね。そういう意味にとってよろしゅうございますね。
○濱田政府委員 免許基準についてこれは考えておるわけであります。
○松井小委員 今、末尾にちゃんと公共の福祉に電波を使うための法改正をやりたいということがうたってある。こう御答弁なさったが、その中身というのは、具体的に言えば電波法の開局免許に関する基準に入っていると解釈してよろしいか、こうお尋ねしておるわけです。
○荘説明員 お尋ねの末項の点でございますが、これは私ども考えておりますのは、ただいまの電波法の七条に申請の審査の基準が書いてございます。その条項について再検討を加えたいという趣旨でこれを入れた次第であります。
○森本小委員 あまり大きな問題を聞くと全部検討中で断わられそうですから、先ほどの問題にちょっと関連をして聞きますが、中継の場合は、今日の段階においてはほとんど中継という状態になるけれども、将来においてはこれがだんだん自局において送信設備を持ってできる、そういうところについてはやはり開局を許可しなければならぬだろう。しかし一社が一つここにあって、その出店のごときものがあっちこっちに開局せられるということについては非常に困る。今のテレビの現況から見て、そういうことについてはちょっと許可するわけにはいかない、こういうことですね。
○濱田政府委員 目下はほぼそういうように考えておるのでありますけれども、テレビジョンの電波が一局から送られた場合に、たとえばサテライトというものがある。そういうものについては話は別だと思います。ある電波でテレビを送って、それを受け取って中継して、違う電波でまた出す、そういう方式もあるわけであります。それにつきましては、二、三実験をやっておるところもありますけれども、しかしそれは別だろうと思います。
○森本小委員 私が聞いておるのはそういう意味ではなしに、先ほどの中継問題については、今日のマイクロウエーブの発達の状況においては、やはりそういう方針における許可というものはやむを得ぬだろうと思うけれども、ここに一社がかりにあって、その支社というような形において全国各地において開局を申請してくるというような場合におきましてはとうてい不可能だろう、こういうことを言っておるわけです。
○濱田政府委員 その点はきわめて重大な問題であります。これにつきましては今はっきりと許可しないということを断定し得ないものがございます。非常にむずかしい問題だと思います。
○森本小委員 私は重大な問題が先ほど妙に論争の中で出たから聞いておるわけです。これは今の放送の免許あるいはテレビジョンの免許という民間放送の精神からいくと、そういうことを許可するということは望ましくないと思う。この点については同調ができると思うのですが、どうですか。
○濱田政府委員 同感に思います。
○森本小委員 そうなりますと、さらに今後のテレビの開局の問題に入っていきたいと思いますから、その問題はそれでいいと思います。そうすると今の民間放送のあり方が、各地方のローカル新聞と放送というものがほとんど経営が一体になっている。私の知っておる範囲内においては、ほとんど経営が一体になっていることは今の情勢だろうと思う。ところがこの四十数局というもののテレビの開局を申請をしてきておるものが、ほとんど同一のものが申請をしてきておるものと私は解釈しておるわけですが、どうですか。地方においては、大都市を除いて各府県都市においては、そういう状況になっておるのじゃないですか。
○濱田政府委員 目下申請されておるものは、大体仰せの通りであります。
○森本小委員 そこで先ほどの私の質問に対して、局長はそういうことについてはあまり望ましくないという答弁があったわけです。これは全国的な一つの網というものを一つのものが握るということは、あまり好ましくないということを答弁なさったと思う。ところがそれは全国的に縦の線であって、ローカル、ローカルにおいては、今度はもう完全にこの地方新聞と民間放送、それかう今度はテレビ、この三つを一社が独占的に握るという格好になるわけです。この今後のテレビの開局の問題についてどうお考えですか。こういうふうな各地方々々においてこれに対抗するものは、放送とテレビについては一応NHKというものが公共的な性格を持っておる。しかしその反面において、たとえば県の小さなところに行きますと、ほとんど民間放送というものは一社である。その一社が完全にその地方のいわゆる世論を握るところの新聞を握っておる。そこへもってきてテレビも完全に握るという段階になった場合、この新聞とラジオ、テレビ、この今後文化的な一番尖端を行くものを一手に握るという形における今後のテレビの許可方針についてどうお考えですか。この問題は将来の問題として非常に重要な問題であると考えておるわけですが、大体の問題については先ほど承わりましたが、もう一度伺いたい。
○濱田政府委員 この問題は私といたしましては結論を得ておらない問題なのでありますが、テレビジョンまで考えませんでも、ラジオと新聞が同一の経営者によって運営されるということにつきましては、私心配をいたしておるのであります。ラジオも新聞も一番大きなマス・コミュニケーシヨンの手段であります。この両方を一人の人が握ってしまうということ、独占するということについては、疑問があるように思うのであります。これに加えてテレビジョンもこれと同一の人でやるということになれば、その地方における意見の代表を独占せられるということになるわけでありまして、非常に注意を要すると考えておるのでありますけれども、従来の経緯を見ますのに、民間放送を率先して推進した方々は新聞の事業者であられるわけです。そういう既成事実があります。非常に大きな功績を認めないわけにはいかないのでありまして、さらにこういうふうな報道だとか言論だとかにつきましての認識を持ち、実行力を持っておるのは、やはり新聞関係の方だろうと思うのであります。従ってこれについて新聞関係の方はいけないということを言う理由の発見に苦しむわけであります。ですから私は今これについてそういう規制をすることは不可である。不可であると申しては語弊がありますが、これについては目下考えておるわけであります。私もいろいろな場所において意見を聞かれまして、それは困るがというようなことを言った場合がありますけれども、それだって人間によるのでありまして、その経営者の人格あるいは性格によるのであります。決して一つの法則をきめてこうしなければいかぬということはあるまいと目下考えております。そういう程度でございます。
○森本小委員 確かに今の点は私は局長の答弁としては上できだと思う。確かにほんとうのことを言ったと私は思うのです。その三つを独占的に握る、あるいは二つを独占的に握るといっても、やはり経営者なり経営の方針にもよりますし、その背後的な政治的勢力とか、いろいろな問題がやはり関連をしてくると思う。それからこの民間放送かでき上った当時は、まだこれが黒字になるか赤字になるかわからぬ、当時はほとんど赤字であった。そういうときに率先して新聞業者の方々がこれに手をつけられて、今日民間放送がこれだけ隆盛を来たしたということについては、私も同じく敬意を表するものです。その点については私も全く同感でありますし、またニュース面の素材の面、そういう点においては確かに民間放送と新聞が一致している点も便利な点もあるわけであります。しかしそういう点が今まで例がないわけでありますけれども、今後テレビという問題が急速に発展をしてくる。これは今日の科学上常識になっておる。そうしてくるとテレビ、放送、それから新聞と、この三つを握った場合、今まではそういう例がなかったにしても、これを渾然一体に握って利用しようとすれば、かなり大きく利用する面が出てくるわけです。そういう点については、局長もあっさりと相当危険性もあるということを認められておるわけです。これは検討中と言いますから、私はきょうはこの辺で終えておきますが、この点は非常に重要な点でありますので、一つ十分に検討せられまして、その結論は、われわれとしてもまた意見を持っておりますので、十分検討を願いたいと思います。
○早稻田小委員長 竹内委員。
○竹内小委員 ただいまの森本委員の御質問は大へん重要だと思いますが、その述べられた趣旨には私いささか同意しがたいものがありますけれども、論争はいたしません。ただ放送法には、第一条に放送は不偏不党をうたっておるのであって、そういう点からも明らかに規制をしておるわけであります。事業者がだれかによってマス・コミニュケーシヨンが独占されるのではないのであっても、のの内容によって独占されるわけでありますから、これはもし論争が出ればまた申し上げようと思いますが、その点はただいまの局長の答弁は大へん上できだと、こう申されましたが、私は必ずしも上できではないと思います。それはそれとしまして、先ほど御答弁になった進駐軍の使用をしておる周波数の返還問題についてでありますが、これは非常に重要な問題でありますから、あるいは事柄によっては、国民の名において国会がある程度のことをしてもよろしいのではないかとさえ考えられる問題であります。でありますから、その内容について重ねてお尋ねをするのでありますが、日米合同委員会の周波数委員会というものは、日本側からはだれが代表として出席して発言するのでありますか。
○濱田政府委員 周波数分科会というものがあります。日本側の主席委員は濱田、私、それから荘次長、西崎次長、それから周波数課の課長志田であります。
○竹内小委員 この問題については濱田局長が直接委員会に出て御発言をなさる責任者でありますから、特に要望しておきたいのでありますが、そのラジオにしても、テレビにしても、進駐軍の聴取率等を考えてみると、常識的に考えて、これはもうかなり開放すべき可能性が濃厚になってきたに思います。そこで一段の努力をされたいと思いますが、念のためにお聞きしておきますが、この合同委員会における相手は具体的にはどこなんでありますか。
○濱田政府委員 米軍の極東軍司令部のあれなんです。出席しているのは主席委員がアイス大佐、その他数名です。
○竹内小委員 重ねてこれは御努力を要望したいと思いますが、次にテレビの割当の基本方針にうたってあるところを見ますと、テレビ周波数の割当の基本的方針として、人口の密度によって割当順位をきめるというふうに考えられる節が非常に強いのでありますが、これは時間がないようでありますから、私も簡単に質問いたしますから、簡単に一つお答え願いたいのですが、この人口密度を基準にして寄り当てる段になりますと、農村漁村にはきわめて不利な条件でありますが、この点はどうですか。
○濱田政府委員 人口密度の多いところをまずやって、それから漸次農漁村まで及ぼしていこう、こういう方針をとったわけです。このことは従来大都会にまずテレビジョンを置いて、東京、名古屋、大阪、そういうところから押し及ばされてそういうことになった必然であります。しかし決して農漁村を等閑視する意思は毛頭ないのであります。こういう考え以外に、できれば農村漁村、山間僻地までも、あるいは特にそういうところを重視して、テレビジョンを普及させるようにしたいというのが、基本方針の精神であります。決して等閑視しているわけでも何でもありません。
○竹内小委員 結果として等閑視したことになるのです。人口順位によってやるのですから。ですから先般松前委員長がお尋ねしたように、その場合には山の上に作ることを考えるとかなんとかして、農村漁村にもっと及ぶようなことを考えるのが至当であって、これによると都会中心主義です。これは御訂正願いたいと思いますが、いかがですか。
○濱田政府委員 それで先ほど申し上げました電波監理審議会の審議の際にその話が出まして、その方針は都会中心主義に見えますけれども、必ずしもそうでないようにしてもらいたいという付帯意見が付されております。たとえば今お話のように山頂というようなものもございますから、そういうものもあわせてこれを実施するように考えなければならぬという付帯意見が付されているのであります。当局も初めからそういうことを考えているけれども、一応そういう条件をそこに表わした。その点は決して誤解のないように願いたいと思います。
○竹内小委員 それではその付帯事項を大いに尊重されるように要望しておきます。 次に最近聞くところによると、テレビ受信機の認定制度を考えているというふうにも伝えられるのでありますが、私はこれはごもっともな点があると思います。大衆は、ラジオと違って、テレビの受信機に対してはまだ知識が低いのでありますから、あまり性能のよくないテレビ受信機を買うこともあり得るわけでございまして、補修費に相当な費用を出して、国民の負担になっているのでありますから、考えられる点だと思いますが、そのテレビ受信機の認定制度をどの程度にお考えになっているのか。やるとすればどういうふうにやるつもりか。その点を明らかにしてもらいたい。
○濱田政府委員 全く竹内委員と同感を持ちまして、そういうことを考えたわけであります。しかしまたこれは弊害が多いだろうという意見もたくさんあります。弊害と申しますのは、たとえばそうしますと、従来あるところの大企業のみに認定を与えるようなことになりやすい。それでこれから始めようという中小企業に対して、不利なことになるかもしれないというような疑念もあります。その他いろいろな弊害等を考えまして、これはもうしばらく検討しようという考えであります。ただいまは具体的に認定制度をどうしようとか、あるいは組織をどうしようということは、目下考えておりません。しかしながらもし御意見がたくさんございまして、ぜひ認定制度をやらなければ国民は被害をこうむるだろうということでありますれば、また考えていいわけであります。
○竹内小委員 そうするとちょっとNHK側に聞きたいのですが、今のテレビ受信機について受信者の補修料というものは、年額どれくらい負担されているか、御調査がありましたら、一つ御説明願いたい。
○小松参考人 ある程度調べた材料があるようですが、私きょうは手持ちしておりませんので、あるいは次会にでもお出ししたいと思っております。
○竹内小委員 この資料を見て、この点まだお尋ねしますが、時間がないようでありますから、NHKにもう一点お聞きしたいのであります。これはくだくだしく理由は申し上げませんが、NHKはテレビの置局に関して、採算主義を度外視しても、必要のところには設けていくという御方針でありますか。それとも採算主義を相当に考慮しつつやっていくというお考えでありますか。そこを簡単明瞭に御説明いただきたい。
○小松参考人 私から御説明するまでもなく、ラジオと同様に、NHKはテレビを全国に普及しなければならぬという大きな責任を持っておりますので、採算は度外視するという考えはもちろんございませんが、協会の従来の財政の状況から見まして、一年間の建設費は大体どれくらい、あるいはまた資金の手当のできる範囲がどの程度ということが、大体御想像がおつきかと思いますが、それに合せた速度で、全国津々浦々まで普及させなければならぬというふうに考えておるのでございます。
○竹内小委員 まだ質問したいことが残っておりますが、本会議が始まるようでありますから、ここで一応打ち切ります。
○森本小委員 そのNHKのテレビの問題ですが、採算を度外視しないけれども云々と言われたのですが、今竹内委員の言われたのは、たとえば一つの県でやった場合は、そのところばかり見た場合には、採算は全然度外視しなければ、当然NHKは今日の段階ではできぬと思います。全国的なあなたの方の総予算にはそういうことが考えられるけれども、各県ごとに置く場合には、これは全く各県ごとの単価を換算してやるという採算は、度外視して置かなければ、あなた方の置くという意思が実行できないでしょう。そのことをはっきりしておいてもらいたい。
○小松参考人 今森本委員のおっしゃった通りでございます。各府県別の放送局単位の経済というものはありませんので、協会全体の単位で考えておるわけでございます。
○早稻田小委員長 質疑はまだ尽きないようでございますが、本会議の関係もございますので、本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。 午後零時五十三分散会