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24回国会衆議院1956/02/04

逓信委員会 第2号

発言数
12
登壇者
3
会派数
2
開催日
1956/02/04

会議録

松前重義日本社会党

○松前委員長 これより会議を開きます。まず理事補欠選任の件についてお諮りいたします。本委員会におきましては、去る十二月二十三日井手以誠君の委員辞任に伴い、理事が一名欠員となっております。この際その補欠選任いたしたいと存じますが、前例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松前重義日本社会党

○松前委員長 御異議ないものと認めまして、森本靖君を理事に指名いたします。     —————————————

松前重義日本社会党

○松前委員長 次に郵政行政並びに電気通信行政について調査を進めます。この際郵政大臣より、所管事項について説明を求めることにいたします。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 それでは私から所管事項につきまして概略御説明申し上げます。まず郵便事業について申し上げますと、近年おおむね順調な歩みをたどり、サービスの点におきましても施設の面におきましても、ほぼ戦前の水準近くまでこぎつけることができたのであります。しかしこれで十分であるとは申せないのでありまして、今後とも事業の整備拡充をはかって参りたいと考えております。郵便局は現在全国に一万五千余局ありますが、その局舎は、老朽、狭隘のもの、あるいは明け渡しを要求されているもの、都市計画による移転を迫られているもの、仮復旧のまま放置されている戦災局舎等も多く、その上最近では町村合併に伴う郵便区調整のために改善を要するものも相当数に及んでおりますので、御承知のように昨年度から郵便局舎改善八カ年計画を樹立いたまして、鋭意その改善に努力いたしております。なお、お年玉つき郵便はがきにつけられた寄付金を交付する範囲が狭過ぎるきらいがありますので、これを拡張して、より広い社会的要請にこたえるようにいたしますとともに、寄付金の使途を明確化する等のために、お年玉つき郵便はがき等の発売に関する法律の一部を改正する法律案を本国会に提出いたすことといたしておりますので、その節はよろしく御審議をお願いいたします。次に、郵便貯金について申し上げますと、郵便貯金の現在高は遂に五千億円を突破するに至ったのでありますが、御承知の通りこの金は資金運用部を通じて財政投融資に充てられ、わが国の再建復興に大きく役立っているのでありまして、本年度は新たに一千百億円増加を目標として強力に推進いたして参ったのであります。ところが本年度頭初以来十二月初旬ころまでの増勢は著しく不振でありまして、その後やや好転して参りましたものの、年度当初から一月末日までの増加高は八百三億余円で、目標額の七三%、前年同期の実績の八一%にしか達しない実情でありますので、成績不振の原因を把握いたしまして、でき得る限り目標額に近づけるよう努力中であります。  次に簡易生命保険及び郵便年金について申し上げますと、両事業ともおおむね順調な歩みをたどっておりまして、昨年一月から十二月末までの実績は、簡易生命保険の新契約第一回保険料は十五億六千八百万円で、目標額の一一六%を占め、また郵便年金の新契約掛金額は六億九千九百万円で、目標額の一四〇%に達しております。  次に簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用について申し上げますと、この積立金は郵便貯金と同様に財政資金として大いに役立っているのであります。本年度の簡易生命保険、郵便年金積立金の運用原資は、総額五百五十六億円でありまして、その融資状況は、十二月末日までに地方公共団体に四百十一億円を融通承認いたし、そのうち二百二十六億円を起債前貸しとして、すでに融通済みでございます。そのほか住宅金融公庫に対しましては、貸付予定額三十億円全額を、契約者貸付といたしましては三十六億円をそれぞれ貸付いたしております。一方、日本住宅公団に対する二十億円、郵便事業特別会計に対する五億円も近く融資する見込みであります。なお資金の余裕金を地方公共団体に短期で延べ五百二十三億円を融資いたしまして、残高は百五十八億円となっております。また来年度の運用計画につきましては、昭和三十一年度の財政投融資計画案によりまして、地方公共団体に三百九十億円、住宅金融公庫に六十億円、日本住宅公団に四十一億円、農林漁業金融公庫に五十五億円、郵政事業特別会計に十八億円、合計五百六十四億円と策定いたしております。この運用計画は、近く資金運用部資金運用審議会に諮問する予定でありますが、総額において昭和三十年度より六十一億円の増加となっておりまして、従来の融資対象のほか、新たに農林漁業金融公庫に対しても融資することといたした次第であります。  次に郵政省職員の給与問題について申し上げますと、昨年十一月に全逓信従業員組合から郵政職員の給与の不合理、不均衡是正並びにベースアップに関する要求の提出があったのでありますが、省側といたしましては、組合案の方式に賛成しがたく、かつ予算上の余裕もありませんので、団体交渉の結果、右要求を拒否しましたので、組合側は同年末に至り中央調停委員会に調停を申請し、目下調停継続中であります。  次に昭和三十一年度の郵政省所管予算の概要につきまして申し上げます。  まず郵政事業特別会計予算について申し上げますと、この会計の予算総額は一千二百六十二億四千万円でありましてその歳出予算の内訳を申し上げますと郵政省において取り扱う郵便、郵便貯金、簡易保険及び電気通信等諸業務に要する業務費が九百八十三億八千余万円、収入印紙、失業保険印紙等の収入をそれぞれの会計に繰り入れる業務外の支出経費が二百二十九億二千余万円、公債及び借入金の償還金が一億三千万円、予測しがたい経費の支出に充てるため予備費として五億円、郵便局舎等の建設費といたしまして四十三億円を計上いたしております。  次に定員関係について申し上げますと、郵政事業特別会計における三十一年度の予算定員は二十五万六千百一人でありまして、前年度に比べ三千五百五十人の増員となりますが、この増員は、郵便業務並びに電気通信業務の特定局における勤務時間に関する仲裁裁定の実施に伴う人員千六百二十二人、郵便業務量の増加及び特定局における電話施設の増加に伴う人員千六百八十一人、保険業務量の増加等に伴う人員二百四十七人となっている次第であります。  次に歳入予算について申し上げますと、歳入予算総額は歳出予算と同額の一千二百六十二億四千余万円でありまして、その内容といたしましては、郵政固有業務収入及び雑収入が四百五十六億四千万円、為替貯金、保険年金、電気通信の各業務の運営経費に充てるため他の会計から繰り入れられる他会計からの受け入れ収入が五百四十九億五千余万円、郵便局舎の建設財源に充てるため郵便貯金特別会計、簡易生命保険及び郵便年金特別会計の両会計から受け入れる設備負担金が九億一千万円、郵便局舎等の建設財源に充てるための借入金が十八億円、以上のほか、収入印紙等の売りさばきに伴う業務外収入が二百二十九億二千万円となっております。  次に郵便貯金特別会計予算は、歳入歳出ともに四百六億八千余万円を計上いたしております。  次に簡易生命保険及び郵便年金特別会計予算は、歳入が一千八十三億五千余万円で、歳出は三百八十五億九千余万円を計上いたしており、歳入超過額六百九十七億六千万円は、法律の定めるところによりまして、積立金として処理することとなっております。  次に当省所管一般会計予算について説明申し上げますと、歳出予算総額は十五億七百万円でありまして、これを前年度予算額十四億四千六百万円に比べますと、六千百万円の増加となっております。この増加のおもな事項といたしましては、無線局の検査並びに電波監視業務において、機械器具の整備及びその他の経費として二千八百万円、海外放送交付金において一千四百万円、その他一千九百万円であります。  次にこれ等業務の運営に必要な定員について申し上げますと、本年度予算定員は二千九百四十七人で、前年度予算定員二千九百十一人に比べ三十六人の増加となっております。この増加は、電気通信監理並びに無線局の検査業務の拡充強化等に伴うものであります。  次に電波関係について申し上げます。まず最近のわが国の無線局開設について簡単に申し上げますと、戦後電波技術の進歩に伴いまして、電波の利用が著しく増大いたしまして、無線局の開設も増加の一途をたどり、昨年末で二万になんなんとしており、一昨年末と比較しますと、一年間で実に四千局の増加となっております。このように無線局は今後ますます増加する傾向にありますが、割り当てられる電波には限りがありますので、当省といたしましては電波が能率的に、かつ公平に利用されるよう研究し、努力したいと考えている次第であります。  次に放送法の問題について申し上げますと、現行放送法は、わが国が占領下にあった時期において、かつ商業放送及びテレビジョン放送等の発足を見ない時期において制定されたものであり、今日においては著しく事情が異なることになりましたので、今やその再検討を行なってみるべき段階に達したものと思われるのでありますが、何分にも事はきわめて重要でありますので、これが作業に当っては慎重を期し、広く各方面の意見を聞き、世論の帰するところに基いて、要は最善の策を作るという考えのもとに事を進める必要があると思っているのでありまして、このような手続を経て結論を得次第、国会に提案いたしたいと考えている次第であります。次に放送関係について申し上げますと、標準放送局で現在運用中のものは、昨年十二月末で総計二百三十四局でありまして、そのうち日本放送協会所属のものが百七十五局、商業放送が三十八社五十九局となっております。これを一昨年末と比較いたしますと、日本放送協会所属のものが七局、商業放送局が五局の増加となっております。日米放送協会のものは、難聴区域の聴取状態改善のため開設したものでありまして、同様の目的のために開設するもので、現在予備免許中のものが五局あり、同協会におきましてはこれらの新設並びに一部放送局の空中線電力の増強等により、鋭意聴取状態の改善に努力している次第であります。一方、これを普及状況の面から見ますと、昨年十一月末における全国受信契約者数は一千二百九十七万二千となっており、これは全国総世帯数の約七二・二%に当っておりまして、一年前に比べますと契約者数において七十三万の増となっております。  なお、日本放送協会の昭和三十一年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきましては、追って本国会に提出する予定でございますので、その説はよろしく御審議をいただきますようお願いいたします。  また本年六月は放送局の再免許の時期に当っておりますが、外国電波の新たな出現等のため混信を受けている放送局も相当数に上っており、またラジオ受信機が逐次スーパー化しつつある現状でありますので、現行の周波数割当計画に再検討を加える必要があり、その再編成について検討を進めております。  テレビジョン放送につきましては、現在免許を与えられているものは五局で、その内訳は、日本放送協会所属のものが東京、大阪、名古屋に各一局ずつ、商業放送が東京に二社二局でありまして、このほか予備免許を与えられ、目下建設中のものが、大阪、名古屋に商業放送局一局ずっとなっております。またテレビジョンの受信契約者数は、昨年十二月末現在約十三万四百でありまして、順調な普及をたどっているものと考えられます。なおテレビジョンの全国的周波数割当計画につきましては、ただ今鋭意作成中であります。  次に国際放送について申し上げますと、国際放送は諸外国にわが国の実情を伝え、各国の理解と支援を得るとともに、文化の交流をはかり、国際親善を深める上にきわめて重要なものでありまして、当省といたしましても、その拡充につきましては常に意を用いているところでありまして、昭和三十年度におきましては、六月に一方向、放送時間一日一時間ふやしまして、十([一二三四五六七八九])方向、一日十三時間とし、また送信電力につきましても、([一二三四五六七八九])方向に対しては百キロワットに増力いたしました結果、海外における受信状況は大に改善せられました。  次に不法電波の監視状況について申し上げますと、無免許で電波を発射する不法無線局が数多く出現しておりまして、これら不法無線局は、合法無線局の運用を阻害し、空界を混乱に陥れるものでありますので、この取締りの徹底を期するため、種々努力をしている次第であります。  次に昭和三十二年から行われます国際地球観測年におけるわが国の電波研究関係につい申し上げますと、これは当省電波研究所が主として担当することとなっておりまして、おもな仕事としましては、電離層の観測、世界日関係、太陽雑音及び空電の観測等でありまして、国内の各電波観測所で実施するとともに南極において電離層観測、オーロラ及び散乱現象の観測を行う予定になっております。観測年の意義にかんがみ、また南極観測は、わが国としては最初の試みであるので、所期の目的を達するため、学術会議その他の関係方面とも密接に連絡をとりつつ、観測機器の整備、設計を開始するなど、準備の万全を期している次第であります。  次に日本電信電話公社関係について申し上げます。  まず電信電話の拡充五カ年計画の実施状況についてでありますが、本年度は第三年目に当りまして、現在までの成果を見ますに、サービス工程面においては計画工程を上回る実績をおさめておりますが、電話局舎建設等基礎工程の面におきましては資金面の制約もありまして、若干後年度に繰り延べを余儀なくされている実情であります。今後ますます増大する熾烈なる要望に対処するために、基礎設備の拡充を完全に達成し得るよう実行することといしております。  次に三十一年度公社予算と建設工程の概要につきまして申し上げますと、損益勘定におきまして、収入は一千二百九十三億五千万円、支出は一千百六十億二千二百万円、差引百三十三億二千八百万円の収支差額を生じますが、これは建設財源及び債務償還に充てるため資本勘定へ繰り入れることになっております。  建設勘定におきましては、建設改良のための財源として外部資金百八十三億七千三百万円、うち公募債券八十五億、加入者及び受益者引受債券五十五億三千万円、電話設備負担金四十三億四千三百万円、自己資金三百七十一億三千六百万円、うち減価償却引当金二百二十九億円、損益勘定より受け入れ百十六億九千四百万円、資本剰余金十三億四千二百万円、資産充当十二億円、合計五百五十五億九百万円が建設改良のための資金であります。同じく支出としては、総経費五十五億三千七百万円、工事費四百九十九億七千二百万円となっております。  この建設改良工事につきましては、ただいま申し上げました五百五十五億九百万円をもちまして、加入者開通十八万五千名、六大都市とその近郊都市との即時通話サービスを含めまして公衆線が四十三万九千キロ、電話局の建設では、年度内にサービスを開始するもの二十一局、継続工事にして次年度以降にサービスを開始するもの十七局、新規着工のもの三十入局等の主要工程のほかに、来年度は特に町村合併に伴う区域合併局六十九局、市外線増設八千八百九十キロ、及び無電話部落対策として二百十六件の工事を計画いたしております。  なお、今後経済諸活動の活発化、国民所得の拡大によりまして、電話の需要は今後とも継続的に増大する見込みであり、他方、離島、農山村等に対する通信施設の普及等、今後は特にこのような公共的な需要にも対応していかなければならないのでありますが、一方、現行の電話設備費負担臨時措置法による設備負担金及び電信電話債券の利用者負担制度は、昭和三十年度未まで実施されることとなっており、公社建設資金の調達状況及び加入電話の需要量等を勘案すれば、右制度はなお相当長期間存続する必要があると考えられるのであります。そこで昭和三十五年度末までこの期限を延長すると同時に、現行法は加入電話の種類変更の場合の規定がないので、種類変更を認めている公衆電気通信法との統一調和をはかることのために、電話設備費負担臨時措置法を一部改正する法律案を本国会に提出することといたしておりますのでその節はよろしく御審議をお願いいたします。  次に国際電気通信関係について申し上げますと、本年度、大阪—テヘラン間、東京—コロンボ間、東京—ローマ間等に対外直通回線を増設し、他方、賃貸回線業務、放送中継業務を拡張し、なお、東京関門局も竣工いたしまして、サービスの充実を加えている次第であります。  次に客年十一月認可いたしました国際電信電話株式会社の第五期利益金の処分について申し上げますと、当会社は設立以来第三年度を迎え、ますます順調に推移し、客年九月末第五期決算を終了しました。この概要を申し上げますと、営業成績は貿易好調の波に乗って全般的に順調な経緯をたどっており、その損益計算は、営業総収入二十五億六千七百万円、営業総支出二十一億百万円、差引利益金は四億六千六百万円となっておりますが、これに基きまして従来通り年八分の配当を認可したわけであります。なお、第五期における設備計画の実施状況はその建設支出額七億三千百万円でありまして、年間予定額十五億九千万円の四六%相当を完了したこととなっております。  御承知の通り現在国が保有している国際電信電話株式会社の株式のうち、発行株数の五分の一相当部分を日本電信電話公社に保有せしめることを内容とする日本電信電話公社法の一部を改正する法律案が、去る第二十二回特別国会において衆議院逓信委員会から提出され、同院本会議において全会一致で可決され、参議院逓信委員会におきまして引き続き現在継続審議となっております。その法案に関係いたします五分の一相当部分を除く他の政府保有の株式の売却処分につきましては、政府は公社法附則の規定に従い、昭和三十一年一月十六日関東財務局において一般競争入札により、売払処分に付したのでありますが、その結果、処分株式総数は百四十八万四千七百四十株、落札総額は約八億九千八百万円であり、従いまして落札平均価格一株につき六百四円七十六銭になっております。右の売却代金の全額は公社に交付されることとなっており、これを公社の建設資金に充当せしめるため、目下予算措置について関係当局と取り運び中であります。  次にエカフェにおいて電気通信を取り上げるべき問題につきましては、かねがね郵政省において研究中でありましたが、本年一月初旬バンコックにおいて開催された第五回内陸運輸委員会に当省からも代表二名を送り、電気通信に関する諸問題の具体的な取り上げ方等につき討議に参加せしめたのでありますが、その結果、同委員会は域内の電気通信の諸問題を討議するよう付託条項を拡張するとともに、具体的研究事項の優先順位を採決し、おおむね所期の目的を達し得たものと考えます。なお本委員会における採択事項は、二月初旬インドのバンガロールにおいて開催される総会に報告決定されることとなってております。  以上をもちまして私の報告を終りたいと思いますが、なお詳細の点につきましては、御質問によりお答え申し上げたいと存じます。

松前重義日本社会党

○松前委員長 次に日本電信電話公社の事業概況について総裁より説明を求めます。日本電信電話公社総裁梶井剛君。

梶井剛日本電信電話公社総裁

○梶井説明員 ただいまから昭和三十年度の日本電信電話公社の運営上のおもな問題並びに三十一年度予算につきまして、概略御説明申し上げます。  本年度予算は事業収入千百七十五億円余でありますが、収入実績はおかげをもって好調でありまして、十二月末の決算によりますと、電信収入は六十四億円余、電話収入は八百十八億円余、その他の収入を合せて事業収入の合計は九百十四億円余でありまして、年間収入額はかなりの増収が期待されます。  建設工事の進捗状況を申し上げますと、予算の現額は、当初予算額五百十三億円余に前年度よりの繰越額三十六億円余を加えて五百四十九億円余となりますが、十二月末の支出状況は三百四十三億円余でありまして、昨年と比較いたしますと、多少おくれ気味でありますが、年度内にはおおむね予定通り進捗する見込みであります。加入電話の早期開通等につきましては鋭意努力いたしました結果、十二月末において加入電話十五万八千余の増設を終り、前年同期の十五万五千余をさらに二%上回る成果をおさめており、本年度末には戦前最高の二倍に当る二百十六万に達することが予想されます。  市外回線につきましては、十二月末までに三十八万キロ余を新増設いたしまして、年度末までには計画通り四十二万キロ余を完成する見込みであります。東京—名古屋—大阪間においては一昨年の九月より長距離即時通話を実施して好評を博しておりますが、昨年九月より東京—神戸間、横浜—大阪間等に、十月一日より東京—仙台間に即時通話を開始いたしました。さらに大阪—福岡間のマイクロ工事の進捗に伴いまして来たる四月一日より大阪—広島間に、六月一日より大阪—福岡間に即時通話を開始する予定であります。  基礎工程のおもなものについて申し上げますと、分局開始九局のうち七局、自動改式十一局のうち六局、共電改式は計画通り六局がすべて年度内に完成する見込みで、その他の局はいずれも継続工事として三十一年度中にはサービスを開始する予定であります。長距離ケーブルにつきましては、滝野川—高崎間の外五区間を計画しましたが、二区間を除き年度内に完成する見込みであります。マイクロウエーブ施設につきましては、大阪—福岡間の工事はただいま申し上げた通りでありますが、東京—札幌間の工事につきましては、東京—仙台間は三月に、仙台—札幌間は八月にそれぞれ完成することを目途として、目下工事を進めております。  次に市内通話の利用状況を申し上げますと、度数制局一加入当り一日平均通話度数は、本年度上半期において八・七度となっておりまして、通話の完了率は、十大都市平均で二十九年度の六二・〇%から六五・三%と向上いたしております。市外通話の取扱い状況は、本年度上半期における利用度数は約三億一千九百万度で、前年同期に比べまして一二・八%の増加となっております。これは加入電話の増加率一一・六%を上回っておりまして、サービスの向上による利用の増力を物語るものと考えられます。さらに待ち合せ時間短縮に伴い、普通通話の占める割合が増加し、本年九月における特急通話の割合は全体の五%となり、前年同期九・七%に比べて著しく減少いたしました。このようなことは収入面に端的に反映し、利用度数は前述の通り増加しているにもかかわらず、通話料は一一%の増加にとどまっております。  次に電信の現状でありますが、本年度上半期における有料発信通数は約三千八百万通でありまして、前年同期と比較して四・九%の減で、依然として減少傾向にあります。なお、サービスの改善策として本年度も引き続き電報受付窓口の普及に努めました結果、漸次拡充され、十一月末におきまして簡易公衆及び委託公衆電話総数一万八千三百カ所の三〇・五%に当る五千五百八十個所が電報を取り扱っております。また電報を受け付けてから配達するまでの所要時分は、本年八月全国主要電報取扱局間に発着するものについて調査しましたところ、至急電報三十九分、普通電報五十四分でありまして、前年度よりもさらに短縮されております。  次に最近の労働情勢について簡単に申し上げたいと存じます。設備の近代化に伴う配置転換や休日休暇制度の合理化等に関する全電通労働組合との労働協約に関しましては、その交渉は一たん決裂して、十月以降における合理化反対労働協約締結闘争となったのでありますが、公共企業体等中央調停委員会の配置転換協約についてのあっせん案により団体交渉を行なった結果、十二月一日に配置転換、勤務時間、休暇及び休職についての協約を締結するに至りました。今後設備の近代化を実施するに当りましては、これに伴う要員配置計画について組合に対し説明を行い、その積極的協力のもとに実施して参りますとともに、長期計画の策定に当りましては、設備の近代化に伴う職員の配置転換の問題を一そう慎重に考慮して参りたいと考えております。なお組合側より出されました基準内賃金二千円引き上げの要求につきましては、団体交渉においては解決に至らず、目下中央調停委員会において審議中であります。  以上三十年度の事業概況について申し上げましたが、次に一二十一年度の公社予算について御説明を申し上げます。  まず損益勘定について申し上げますと、収入は一千二百九十三億円余でありまして、三十年度予算と比較いたしますと、一千百七億円余の増加となっております。収入の内訳について申し上げますと、電信収入八十七億円余、電話収入一千百五十六億円余、委託業務収入十九億円余、雑収入二十九億円余となっております。電信収入は前年度予算に比べわずか六百万円余の増加となっております。電報は通数、単金ともに下る傾向にありまして、電報料収入は前年度に比べ三億円余の減少が見込まれるのでありますが、電信専用線の利用が最近二、三年の間に急激に増加し、電信専用料において三億円余の増加が見込まれ、電信収入全体としては差引ほとんど変化がないという状況であります。電話収入は三十年度予算に比べ百十二億円余の増加になっております。料金種別のおもなるものについて見ますと、電話使用料において二十三億円余、度数料において五十四億円余、市外電話料において二十八億円余、公衆電話料において四億円余それぞれ増加しております。全般的に申しまして、経済界の好況の影響もありまして市内通話度数も市外通話度数もかなり伸びておりますが、市外通話におきまして特急通話が二、三年前時数におきまして二割以上を占めでおりましたのが、三十年九月におきましてはわずか五%にすぎぬようになり、サービス改善に伴う減収傾向は顕著に現われております。また今後町村合併に伴う電話整備、無電話部落対策等を推進いたしますと、この傾向は一段と強くなるものと考えられ、収入の確保については楽観を許しません。  次に支出は一千二百九十三億円余でありまして、その内訳を見ますと、営業、保守等に要しまする経費が人件費、物件費合せて八百四十三億円余でありまして、三十年度予算と比べ六十二億円余の増加となっており、利子及び債務取扱費は七十二億円余で十二億円余の増加であります。減価償却費は二百二十九億円でありまして、三十年度予算の二百四十億円余に比べ十一億円余の減少となっておりますが、これは固定資産の再評価額が三十年度予算の編成時期の関係から推定価額により計上しましたための誤差に基くものでありまして、三十年度における減価償却費は決算におきましては二百六億円程度と推定されますので、実質的には二十三億円程度の増加となるわけであります。予備費は三十年度と同額の十五億円でありまして、資本勘定へ繰り入れば百三十三億円余で、三十年度予算に比べ五十四億円余の増加でありますが、決算の上ではただいま申し上げました減価償却費の予算と決算との差額三十四億円程度が資本勘定への繰り入れに追加されますので、三十年度予算における損益勘定より資本勘定への繰り入れは百十三億円程度に上ると推定されますので、実質的には二十億円程度の増加となる次第であります。  なお、各勘定所属の職員予定数の合計は、新規増員六千人余を含め十七万八千人余でありまして、給与総額は四百七十八億円余となっております。  また固定資産税七億円余を計上いたしておりますが、公社といたしましては、建設資金に直接響く問題でありますので、この措置は地方財政再建のためにする臨時的な時限措置であることを明らかにするとともに、納付手続にいたずらに煩雑な手数を要することが考えられますので、予算繰り入れの形式で自治庁に一括納付する方法をとられることを強く希望している次第であります。  次に建設勘定でありますが、既定の電信電話拡充五カ年計画の第四年度の工程を遂行することを基本とし、町村合併に伴う施設の整備並びに無電話部落対策について配意いたした次第であります。  建設資金から御説明いたしますと、自己資本としましては減価償却引当金が二百二十九億円、損益勘定より受け入れが百二十三億円余、三十年度の利益金を引き当てとする資産充当が十二億円、合せて三百七十四億円余であります。借入資本としましては装置料等を内容とする設備負担金が十三億円余、電話設備負担金が四十三億円余、電信電話債券が公募によるもの八十五億円、受益者引き受けによるもの五十五億円余でありまして、合せて百九十七億円余であります。以上を合計いたしまして五百七十一億円余となりますが、債務償還のため必要な十六億円余を控除いたしまして、五百五十五億円余が建設勘定の財源となるわけでありまして、三十年度予算に比べ四十一億円余の増加となります。  さて建設の工程でありますが、サービス工程におきましては加入電話十八万五千、公衆電話一万余、市外電話回線四十六万二千キロ余等、三十年度と比べ若干上回った工程を計画いたしました。基礎工程におきましては、電話局の建設といたしましては大都市における新電話局が四局、方式変更に伴うものが自動式十二局、共電式五局、計二十一局のサービス開始を計画しました。サービス開始をする局数は三十年度とあまり変っておりませんが、工事継続のもの、新規着工のものは局数において二倍程度に増加しております。市外関係につきましては同軸及び無装荷ケーブルを七区間、装荷及び短距離搬送ケーブルを十六区間、極超短波を五区間それぞれ建設いたしますが、三十年度の工程と比べますと、区間数におきまして装荷及び短距離ケーブルが六区間減少しておりますが、その他のものはそれぞれ一区間ずつ増加して計画いたしました。  次に町村合併に伴う電話サービスの改善でありますが、大都市、中都市の電話局の建設に伴いまして加入区域の統合を行う区域合併は三十年度と同程度実施いたしますが、このほか三十年度の二倍に当る十億円を計上いたしまして、電話局の統合六十九局、市外回線の新増設約千三百回線、八千八百キロ余の工程を計画いたしました。これは町村合併によって当該市町村の公衆のこうむる電話サービスの不便と、それから生じる苦情の原因が主として市外通話サービスにある事実にかんがみまして、市外回線の増設に重点を置き、これを三十年度の二・三倍とした次第であります。また三十一年度より無電話部落対策を推進して僻地に電話の便益を行き渡らせたいと考えまして、まず二億円の資金をもって二百余の部落に公衆電話の整備を計画いたしました。  さてこの建設計画を実施することにより、加入電話の普及率は、三十年度一末におきまして人口百人当り二・七が三十一年度末には二・九となり、公衆電話の普及率は千人当り〇・四二が〇・五三になります。自動化率について申し上げますと、三十年度末四九・六%から三十一年度は五二・七%となり、六大都市を除きました自動化率は二二・五%から二六・四%に向上いたします。またサービス水準はどのように改善されるかと申しますと、電報におきましては速度、誤謬率ともに現状維持の程度と考えられますが、電話におきましては六大都市の市内通話完了率は六六%より六七%へと向上し、市外電話の待ち合せ時分は短距離は現状維持の四十分でありますが、長距離及び中距離におきましてはそれぞれ十分間を短縮し、それぞれ一時間三十分程度に改善される見込みであります。保全サービスにつきましては、申告率、障害率ともに年々減少を見ておりますが、今後さらに設備の取りかえに努めること等により、一そう改善をはかって参りたいと考えております。なお、料金の支払請求書に内訳を付することにつきましては、現在東京、大阪におきまして加入電話のそれぞれ四割程度を実施しておりますが、大阪においては四月より、東京においては九月より全加入者に実施できる見込みであります。その他の地区においても逐次これを実施していくこととし、さしあたり三十二年度には名古屋において実施したいと考えております。  最後に、電話設備負担臨時措置法の一部を改正する法案につきましてお願いを申し上げたいのでありますが、電話に対する需要は依然として増加しておりまして、電信電話サービスの現状はまだ満足すべき状態に至っておりません。このため今後引き続き毎年少くとも約十九万の加入電話、約四十万キロの市外回線及び基礎施設の拡充をはかっていく必要があり、これに要する建設資金は毎年五百九十億円に達します。しかもこれに充当し得る内部資金は三百五十億円程度でありまして、財政投融資による資金の調達も、過去の実績より見てその大幅な増額を期待することはきわめて困難であります。従って負担法に基く建設資金約百億円を確保することができないとすれば、現在までおおむね順調な進捗を見た第一次五カ年計画も中途において蹉跌する結果となるわけでありまして、公社としましては強くこの法案の成立を希望しております。何とぞ委員各位の深い御理解、御支援をお願いする次第であります。以上をもちまして私の説明を終ります。     —————————————

松前重義日本社会党

○松前委員長 次に去る一月二十五日本委員会に付託になりました日本放送協会昭和二十九年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題といたしまして、まず政府当局より説明を求めます。村上郵政大臣。     —————————————

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 日本放送協会の昭和二十九年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書について概略御説明申し上げます。  日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条の規定に基きまして国会に提出いたすものでございます。協会から提出されました昭和二十九年度の貸借対照表等の詳細は、お手元の書類の通りでありますが、その概要について御説明申し上げますと、昭和三十年三月三十一日現在における資本総額は三十五億九千五百余万円であり、これに照応する資産は七十五億五千八百余万円、負債は三十九億六千三百余万円となっております。  資産の内容を見ますと、流動資産六億五百余万円、固定資産六十二億三千九百余万円、特定資産五億九千六百余万円、繰延勘定一億千七百余万円となっております。また負債の内容は、流動負債三億八千七百余万円、固定負債三十五億七千六百万円となっております。  損益につきましては、事業収入は、ラジオ関係が九十六億三千余万円、テレビジョン関係が一億二千二百余万円。事業支出は、ラジオ関係が八十八億五千余万円、テレビジョン関係が六億七千五百余万円で、ラジオ関係においては差引当期剰余金七億八千余万円、テレビジョン関係においては差引当期欠損金五億五千三百余万円となっており、協会の事業収支全体から見ますと、差引当期剰余金二億二千七百余万円となっております。  以上で概要の説明を終りますが、何とぞよろしく御審査のほどをお願いいたします。     —————————————

松前重義日本社会党

○松前委員長 ただいま説明を聴取いたしました日本放送協会昭和二十九年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書につきましては、審査の便宜上、日本放送協会会長古垣鉄郎君、同じく理事岡部重信君、同じく経理局長栃沢助造君の三君を本件審査中随時参考人として、説明を聴取することにいたしたいと存じますが、この点御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松前重義日本社会党

○松前委員長 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。     —————————————

松前重義日本社会党

○松前委員長 次に、本委員会におきましては、さきに議長の承認を経まして、一、郵便貯金、簡易生命保険、郵便年金の成績、二、郵便局舎の整備改善状況、三、町村合併に伴う郵便集配及び電話施設整備の状況、四、放送事業運営状況及びマイクロウエーブ施設の状況、以上の実情調査のため各地方に委員を派遣したのでありますが、この際各派遣委員より報告書が委員長の手元に提出されております。これをすべて委員会議録に参照として掲載するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松前重義日本社会党

○松前委員長 御異議ないものと認めまして、さよう取り計らうことにいたします。  本日はこの程度をもって散会いたします。次会は公報をもってお知らせすることといたします。     午前十一時三十二分散会

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