地方行政委員会 第63号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/10/25
会議録
○大矢委員長 これより会議を開きます。 まず理事の補欠選任についてお諮りをいたします。理事中井徳次郎君が去る十二日委員を辞任されまして、理事が一名欠員となっておりましたが、同君が再び委員になられましたので、慣例により委員長より中井徳次郎君を理事に指名いたすことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議がなければさよう決定いたしました。
○大矢委員長 次にお諮りいたします。警察に関する件について本委員会において江口警視総監、藤本警視庁警備第一部長及び井出第八方面本部長を参考人として説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議がないものと認め、さよう取り計らいます。なお日時につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異義なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 それでは地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。 発言の申し出がありますのでこれを許します。門司君。
○門司委員 財政に関することについて主税局長にお聞きしたい。新聞その他で拝見いたしますと、来年度の税制改正の検討が相当進んでおるように聞いております。実際の決定は来月の半ばころになると、けさの新聞には書いておったようでありますが、しかし問題になりますのは、国税の減税に伴う地方財政をどうするかということです。結局国税の減税分だけが地方の財政を圧迫する。従って地方にまた新しい税財源を求めようとする空気が非常に強いのであります。このことは、基地の関係であるとかあるいは軍港の関係であるとかいうような特殊の関係を持つものは別にして、一般の財源をそういう形で、平らな言葉で言えば、地方にしわ寄せするものでありまして、迷惑するのは自治庁であり地方関係である。国税関係の方では、税金を安くしたからといって涼しい顔をしているが、地方の団体は新しい税金を作ってまた取り立てなければならぬ。こういうことが出てくる。従って、大体小委員会に移されたといわれておる税制調査会の今日までの御報告がこの機会に願えれば、一つ概略だけでもよろしゅうございますから御報告を願いたいと思います。
○原説明員 お話の国税、所得税の減税をした場合に、地方の税収にどういう影響があるかという点を、いろいろこまかい話があるかと思いますが、大きな点で申しますと、第一には、住民税の所得税割の問題、第二が所得課税の一環としての事業税をどうするかという問題、第三に交付税の問題があろうかと思います。それらにつきまして調査会の議事の概略を申し上げますと、第一の点につきましては、所得税が減っただけ逆比例で伸ばしたいという考え方と、国民の税負担というのは所得税と住民税、また事業所得者であれば事業税を合せたものについて、国民が重いと感じているのであるから、そういう見地からの検討も必要であるという意見と、ただいま申しておるのは両方の意見を極端な形で申し上げているわけでありますが、そういう意見が両方出ております。それらを今後調整して、ある点に押しつけるということに行こうではないかということに相なっております。 第二点の事業税につきましては、問題はただいま申しました国民の税負担、事業所得者の税負担は、所得税、住民税、それに事業税が加わって一体としての税負担である、従って所得税を軽減する場合に事業税も一応一緒に見て考える必要があろうという見地と、それから特に最近中小企業者に対する配慮をしたいということから、この面でも問題の検討がいろいろと行われております。つまり事業税についても何らか手を打った方がいいんじゃないかという意味でのことでございます。 第三点の交付税の問題につきましては、諸般の条件——地方の歳入歳出の条件がだんだん固まってきました場合に、話し合おうじゃないかということに相なっておる次第でございます。 簡単でございますが、概略申し上げますと以上のようなことでございます。
○門司委員 今の御説明はきわめて事務的の御報告でありまして、なお聞いておきたいと思いますことは、結論においてはいずれの形をとるにいたしましても、結局地方の財政の穴埋めは何らかの形でとらなければならぬことになると思う。従ってこのほかに何か新税をこしらえるような意向があったようにも聞いておりますが、そういう意向はなかったかどうかということをこの機会に聞いておきたい。
○原説明員 新税の話としては、問題になっておりました農業事業税。これが今まで話が出ておったわけでありますが、農業施設税という形で、これを新税と見るかどうか別でありますが、そういう話が出ました。それから例の保険の加入者からとろうという消防関係の税、そんなところだったと思います。 なおこの際私どもの見解を申し上げておきたいと思いますのは、所得税の減税によって地方財源が影響を受ける場合に、それを必ず全部埋め合わさなければならぬということは、苦しいからそうしてほしいという意味においては十分了解いたしまするが、論理の当然としてそうしなければならないものだとは私ども思っておりません。と申しますのが、ただいま再々申しますように、税が重いということは、やはり地方税を含めて国民は感じておるわけであるということが一つ、それから地方側においても歳出の抑制ということは必要であると同時に、歳入が伸びてきます場合に、その伸び方によっては極力調整して国民の税負担を軽くしていただくということで、国のと合せて国民の税負担全般が今後妥当な線に落ちついていくということが必要だと考えますので、その点は一言つけ加えて申し上げておきたいと思います。
○門司委員 本質に入る前に、今の御答弁に対して少し考え直しをしてもらわなければならぬ点があるかと私は思います。それは地方財政自体についても私は大蔵省の認識が、今の答弁だと非常に違っておりはしないかと思う。御承知のように国の財政の方には公債を何ら発行しておりません。だから国は収支のバランスというものが健全にとれている、というよりもむしろとっておる。だから自然増のある場合には、それを減税したからといって、新しい特殊の財源を要求するものがなければ、これは減税が容易に行われると思います。国民所得が増加するにつけ加えて、その部分を減らしていこうということは容易にできると思う。しかし地方財政の今日の状態は、事業を縮小しろといわれておるが、毎年々々七百億以上の借金をしなければならぬ。そうしてこの総額が、すでに大蔵省御存じだと思うが、大体五千二百億から五千四百億に上っておる。元利払いがことしは全部で六百二十三億、来年は七百二十億になっておる。これは大蔵省は知っておると思う。従って地方財政というものを考えてくれば、この問題を解決するということを考えていかなければならぬ。これは国と同じように考えられたら、地方は非常に迷惑です。この地方財政を今日圧迫して危殆に陥れている一つの大きな原因はそこにある。同時にこのことは、きょう主計局長がおいでになったらよく聞かなければならぬと思いますが、大蔵省の資金の運用ということに非常に関連性を持っておる。だから今の大蔵省の答弁のように、地方も一つできるだけ節約してもらってということは容易にわかる。理屈としてはそういうことがいえると思う。しかし地方財政というものは、それのほかにこういう重圧をしょっておる。従って地方財政というものは、圧縮して、借金を今までと同じようにする状態に置いたのでは、いつまでも健全にならない。だからやはり事業量が必要であると同時に、財政があればできるだけやはりそういう起債の面等には考慮しなければならない、従って大蔵省が今日考えようとする場合は、それは全体を考えた税制改正でないと、結局国税でこの減税をするが地方税では増税しなければならないという、国民をだました結果になっておるのであるから、私は今の主税局長の話を聞いても、大蔵省がそういうものの考え方をしているから国民を結局だます結果になると思う。ほんとうに減税するというならほんとうの減税をした方がいい。そうするには地方財政の今日のガンといわれておるようなものを、一体どう解決する腹を大蔵省は持っておるのか。大蔵省はほんとうに税制を改正しようとするなら、こういうことを一つ考えておいてもらいたい。もしこの考え方ができなければ地方財政としてはおそらく自然増収はあっても、それは財政の規模をどうしても拡大しなければならない。仕事をたくさん持っておりますのでこれにほとんど百使われてしまう。そうすると今までの公債その他については一つも解決を見ないという結果になってくる。だから地方財政はどこまでいっても健全にならないと思う。この認識はこの際大蔵省は変えてもらいたい。地方財政の実一態をよく見てもらいたい。見てもらわぬと今のような御意見が出てきて困る。 しかしそのことはここで多く議論する必要もないかと思いますが、今の御答弁の中にありました事務的の答弁でなくして、実際問題として一千億円中央で減税されるということがきまって 、おるといたしますと、それからくる交付税の減額あるいは住民税に響いてくる。これは来年度すぐでなくても再来年度から必ず響いてくるでしょう。事業税も大体これを基礎にいたしておりますのでこれもやはりふえる、大蔵省側としての見解は、大体これらのもので地方財政に及ぼす影響はどのくらいあるというようにお考えになっておりますか。
○原説明員 国税、所得税で幾ら減税するかということが問題でありますが、今調査会は一応千億円減税を目途として研究をいたしておられますから、その千億円の減税に伴って、住民税の所得割の率をそのままにしておきますれば、その二割一分を第一方式でとっておるところについて響いてくる。第一方式のところの税額が五割か七割か、私あまりはっきり覚えておりませんが、その辺でございますから、千億に二割一分かけると二百十億、そのうち第一方式をとっておるところの何割かが、減税がなかった場合に比べて減るということになって参ると思います。それから交付税の方は、減税がなかった場合に比べてその二割五分、二百五十億というものがかかって参るというふうになると思います。
○門司委員 これは当然そういうことになると思いますが、そうした場合にこれが地方財政に及ぼす直接の影響は一体どのくらい出てくるかということは、自治庁の税務部長からでけっこうですが、一応お話をお伺いしたいと思います。
○奥野説明員 所得税千億円減税が行われました場合に、その財源を何に求めるかということによって、かなり事情が変って参ると思います。たとえは租税特別措置法を整理いたしまして法人税の増収をはかっていく。そうします場合には、その関係でやはり地方税の増収も出て参るわけであります。一応ただ単純に自然増収を食って、千億円減税を所得税について行うのだという仮定で申し上げますと、住民税の所得割の税率が道府県民税で所得税額の六%、市町村民税で所得税額の一五%でありますから、合計で二一%であります。従いまして千億円の二一%に当ります二百十億円だけ住民税の個人所得割で減って参ります。 もう一つ、今もお話のございました地方交付税が二五%でありますから、千億円の二五%に当ります二百五十億円だけ地方交付税が減って参ります。合計いたしますと四百六十億円だけ期待されておる税収入額からは落ちてくる、こういうことになろうかと思います。逆に租税特別措置の整理の結果法人税収入がふえて参りますと、ふえた額の二五%だけが地方交付税でプラスになって参ります。同時に所得計昇で課税所得がふえて参りますから、事業税についても所得額の八%ないし一二%の増収があるわけであります。また法人税額がふえて参りますと、法人税割も増収があるわけであります。これらを差し引きいたしまして、純粋にどれだけ減収になるかという数字が出て参るわけでございますけれども、補てん対策というものについては、まだしっかりした数字も出て参っておりませんので計算いたしかねるのではないかというふうに存じます。
○大矢委員長 門司君、今大蔵省の相澤主計官が見えております。門司委員 今の答弁はきわめて遠慮した事務的の答弁だと思うが、そういう事務的の答弁だけ聞いておってもなかなか実態はつかめないと思います。だから私はむしろ自治庁側としては、この際率直にこの影響を話してもらいたい。たとえば租税特別措置法を全部やめれば千億円あるかもしれませんよ。三十年度は千四十億ぐらいあるのでありますから全部やめればそうかもしれませんが、これは全部はやめないでしょう。今こんなことをやったら怒られてとんでもないことになる、やめるとは言っておるけれども、この中の大体一部だと思う。そういうような大胆な改正はできないと思う。それから同時にその次に考えられるのは、たとえば法人税法を多少変えるというようなことからくる増収があるということですが、これも実際の面としては、私はもし大蔵省がほんとうに社会政策的というか、そういう意味で小さな法人などに関して考えておるとするならば、これは法人税は減額してもあまりふえないと思います。法人税の増徴ということは私はおかしいと思います。むしろ小さな法人の減額をはかっていく方が、この際は妥当だと考えます。そういうことで、そう簡単にこの問題が今の税務部長の言うようなわけには私はなかなかいかないと思う。 それから問題になりますのは、そういうことでなくて、税制調査会の答申が、かりにいかようであろうとも、国は、少くともしばしば大蔵大臣その他の言明されておることを新聞やその他を通じて見ると、大体千億を減税することがきまっておるというようなことを聞いておる。そうしますとこの所得税は一応きめられておるので、それに基いてこれが地方財政にどう影響するかということについては、実際上の問題としてもう少しはっきりしてもらいたい。だからもし言えないとするなら私の方から聞きますけれども、財源の不足を来たすだけは、たとえば住民税の所得割をふやすという腹をお持ちになっておるかどうか。これは自然増があっても結局財政の規模の膨張で当てにならぬと思う。そんなものはみな中に巻き込まれてしまう。だからこの中からくる減税分だけは、どこかで穴埋めをしなければならぬ。だから大蔵省なり自治庁なりの考え方は、住民税の所得割を結局ふやすということ、それから交付税については大蔵省はこれをほんとうにふやそうという考え方を持っておるかどうか、もし二百五十億が減るということになると、これを穴埋めするには少くとも今の交付率の百分の二十五を二十八にするか三十にするかしなければ、結局この穴埋めはできないと思う。そういうことをお考えになっておるかどうか。ただ事務的な報告だけでなくて、一千億の減税が大体決定的なものであると考えて差しつかえないと思うのだが、そうした場合にそういう処置をとられるのかどうか。それでなお足りない分を新しい税金として考えておる農業事業税であるか、あるいは農業施設税であるか知らぬが、そういう新税を新しく起そうというお考えをお持ちになっておるかどうか。この辺を率直に、技術がどうなるとか税金の額がどうなるとかいうことでなくて、考え方をはっきり言っておいていただけませんか。
○奥野説明員 臨時税制調査会で御指摘のような問題をめぐって、いろいろな意見が戦わされておることは事実でございます。そこでその点率直に、その中に出て参っておりまする考え方を申し上げておきたいと思います。 第一の問題は、現行制度に基く地方財源を、自然増収をも含めて、来年度そのまま地方財政のために確保させるべきであるかどうかという問題であります。主税局長は地方交付税の繰り入れ割合の問題をめぐって、歳入歳出全体を見てからきめたらいい問題だという意見の発表もあったわけでありますが、こういう考え方に対しまして、ことし地方財政についての異常な混乱を収拾するための大改革をやったばかりではないか、それをもとにしてせっかく鋭意財政の立て直しに努力している際なのだから、国と同じ考え方で地方団体にそのまま向っていくことは適当ではないし、地方財政の状況というものは、そこまでまだ真に健全化していないのだから、このままその増収は確保させるようにしていくべきだという意見もございます。従いまして、この基本の考え方からきまりませんと、あとの個々の措置は自然きまって参らないわけでございます。 第二に、所得税を千億円減税いたしますと、住民税の個人所得割、その二一%分だけ減って参るわけであります。しかし現在住民税自体におきまして、個人所得割にはいろいろな課税方式が認められております結果、第二課税方式のただし書きを採用している市町村においては、晦源が足りないせいもありますが、かなり思い切った増税をやっておるわけであります。その結果、第一課税方式の市町村との間で非常なアンバランスが起って参ります。当委員会におきましても常に御指摘いただいておる問題でございます。これにつきましては、第二課税方式につきましても課税標準の額の段階ごとに第一課税方式をとればどの程度の税額になるか、それに大体合うような率を法定すべきではなかろうか、こういうような考え方を持っておるわけであります。もし法定をいたしますと、大体それに右へならえして参るわけでありますから、極端な第二課税方式ただし書きをとっておる市町村における増税が抑制されるわけであります。従いまして、この考え方自体で五十億円なり百億円がそれらの市町村についてだけ減税される、こういう問題になろうかと思うのであります。それに加えて所得税の千億円減税が行われますと、さらに二百億円くらい減収になるのではないか、こういう問題であります。所得税についてどの程度減税をするか、もし何にも地方税に措置を加えませんと、国税で千億減税になり、さらにプラスしてそれの二一%の二百十億円が住民税で減税になるわけであります。言いかえれば千二百十億円減税になるわけであります。しかし地方財政の現状においては、住民税においても減税する余地はないのであります。だから、従来の額を維持するためには、税率を引き上げざるを得ない。どの程度まで引き上げるかということにつきましては、いろいろなお検討の最中であります。ただその場合でも、所得税におきまして基礎控除額や扶養控除額が引き上げられる、所得税の納税義務がなくなって参る、いわゆる控除失格者についての減税は、住民税の個人所得割もそれだけは減って参ります。これはそのままの減税でいいんではないだろうか、また給与所得者について特別な減税が行われる、いわゆる勤労控除額の引き上げ等が行われますと、給与生活者についてだけ所得税が特別に減税になって参ります。この部分は個人所得割において二一%さらに減税になってもやむを得ないじゃないか、大体原則としてその他の部分について従来通りの額を維持するためには、税率を上げざるを得ないじゃないだろうか、そうしますと、住民税個人所得割におきまして、かりに所得税一千億円減税が行われた場合、住民税個人所得割も合せて二百十億円減税をすることはできない、しかし今申し上げましたような部分については、若干減税になるだろう、あとの分は減税にならないように措置せざるを得ない、それじゃそういうふうなことを考えて、どこまで今の二一%の率を調整しなければならないか、これは所得税の減税の模様も見て、その上で最終的にさらに検討を加えよう、こういうことになっているわけであります。ある程度個人所得割の率を上げ・なければならないだろう、しかしどの程度まで上げるかということについては、所得税の減税の内容もございますので、なお慎重に検討をしていく、こういうことになっているわけでございます。 第三に、所得税の一千億円減税が行われた場合に、その補てん財源を何に求めるか。租税特別措置の整理が行われる。かりに租税特別措置の整理によって四百億円内外の増収が見込まれるといたしますれば、法人事業税とか法人税割その他で八十億円ないし九十億円の増収が得られるだろう、こういう問題になってくると思います。 〔委員長退席、中井委員長代理着 席〕そこで、それらの増収の得られる機会に、事業税の税率も下げたらどうだろうか、こういう議論が起っているわけであります。その場合に、法人事業税を減税するか、個人事業税を減税するか、こういう問題につきましては、原則として個人事業税を減税しても、法人事業税を減税すべきでないという意見、それと法人事業税を減税すべきだという意見、いろいろあるわけであります。その辺の考え方を今後なおきめなければならないだろう、こういうことになって参るわけであります。そこで出ておりまする意見は、個人事業税につきまして、第一種事業に限りまして年所得五十万円以下のものについてだけ二%税率を下げる、言いかえれば八%から六%にするわけであります。そういうことによって事業税自体において法人と個人との間の負担均衡化をはかっていきたい、法人並みの均衡化をむしろ防いでいきたい、こういうふうな考え方があるわけであります。言いかえれば、かりに法人事業税や法人税割がふえて参りましても、それで減税財源がもし得られるならば、得られた場合でも、法人税とか個人事業税の負担に当てるべきであり、法人税の負担に当てるべきでないという意見、むしろ法人関係の負担軽減をはかるべきだという意見、いろいろあるわけであります。 第四に、地方交付税の問題につきまして、地方財政の状況からいいますと、とても減税の余地はないから、従来通りの額を維持させなければならない。それがために機械的に率を引き上げるべきだという考え方、あるいは率を上げなくても、たばこ消費税その他で補てんすべきだという考え方、それに対しまして自然増収が相当見込まれるわけなんだから、地方財政においても今の制度から得られる部分を自然増収を含めてそのまま地方財政を維持しなければならないということも行き過ぎじゃないかという考え方、その辺がまだ今後調整を要する問題として残っておるわけであります。 率直に申し上げまして、大体国税の減税に関連いたします問題としては、そういうことが話題になっておるわけであります。
○門司委員 大体今の御答弁で一応明らかになってきたと思われるのは、住民税の所得割の税率は引き上げるというようなことが考えられるということになっておると思います。それからそれだけで地方財政のつじつまが合うのかどうかということが次に考えられて参りますので、その前提としてもう一つ私が聞いておきたいと思うことは、交付税の税率が結局引き上げられなければ、住民税の税率を増しただけでは、その穴埋めはとうていできないと思う。今年度の地方財政計画の財政措置はとうていできないと思います。だから交付税に対して機械的にこれを上げるということについては、大蔵省は今どういうお考えですか。
○原説明員 私どもは、先ほどもちよつと申しましたが、地方の歳入歳出がどうなるかを全体を見て結論を出したいと思っております。その中には、先ほどお話がありましたが、公債費の問題もありますのでしょうし、また歳出増はどれだけを妥当とするかというような点についても、なおいろいろ問題があるだろうと思いますが、それらについて全体を見ました上で結論を出したい。所得税が減るから、その減ったあとを分母にして逆算して率を変えるということは、必ずしもとらないという考え方でおります。
○門司委員 そうすると、最後には交付税の税率を上げなければ結論的につじつまが合わないとしか私は考えられないのだが、こういうふうに考えておいてよろしゅうございますか。
○原説明員 つじつまが合うか合わないかは全体の数字を見ないとわかりませんので、初めからそういうことでなければつじつまが合わないということはないと思います。それは一つの態度であって、そういう態度もあり得ると思いますが、私どもはその態度はとらないという考えでおります。
○門司委員 どうもその点がはっきりしないのですが、さっき申し上げましたように大蔵省の考え方の中には、地方財政は足らない分だけはずっと御承知のように起債でまかなってきております。だからもし事業公債だけに起債を制限する、そうして一般というか、いろいろなものについては起債をしないということになると、どうにもならないと思います。地方にもっとたくさんの金が来なければどうにもならない。だからこの際はっきり私は聞いておきたいと思いますが、大蔵省というよりも、むしろ政府の方針は、地方の公債に対しては一体どういうお考えをお持ちになっておるのか。これを今まで通りの方針でおやりになるのか、あるいはできればこの公債費に何らかの措置をとろうというお考えをお持ちになっておられるのか、この辺の大蔵省の考方について聞いておきたいと思います。
○原説明員 地方の財政につきまして私ども決して何といいますか、人の別の世帯だというようなことから冷たい目で見るというような気持は毛頭ございません。全体を大いに健全化していかなきゃならぬというふうに考えております。その中でお尋ねの公債費の問題でございますが、実は私、ただいま主税局長になりましたので、若干所管を離れますが、先般まで主計局の方におりましたし、従来の方の意見も知っておりますので、間違えましたら直さしていただくこととして、大蔵省の考え方はごうであるという点を申し上げますと、戦後の非常に混乱した間からごく最近まで、これは政府側もあるいは皆さん方もそうだったと思います、借金でやっていくことについて、あまり大きな異論がなかったといいますか、起債をさせろさせろというふうにやってきたのでございまして、これは非常にいかぬということがむしろこれはまあこういう席で自慢しちゃなんですが、三十一年度の地方財政を考えます場合に、大蔵省側で強く言い出したことでございます。そのときはむしろ政府部内でも大蔵省の案が一番徹底した——徹底したといいますか、度の強い形でそれを打ち出したと私ども記憶いたしております。そして御記憶の通り、三十一年度の新起債の発行額は前年に比べて百五十億ですか二百億でしたか、減っておるはずでございます。なおかつ数年間非常に苦しい間を起債で切り抜けてきたしこりが、ただいま年々の公債費の激増になってきておるということについては新起債を押えることのほか、たまったものを繰り延べと申しますか、借りかえを漸次やって、公債費をいわば年度間の山をならしていくというようなことがえられて、そういう方式つまり新紀債は極力押え、かつもう最高適限といいますか、どれだけが新規起債の適限であるかということを判定してその線に落ちつけて参る、それから旧債で非常に近年よけい起債したのが、公債費の増となってきます分は借りかえを認めるというような方法で、その山をならしてやって参るということについて、大蔵省内はそういう考えで統一いたしております。従いまして三十二年度以降の問題につきましても、そういう考えで対処していくことになると思います。その場合にどれを起債適限と見るかということが非常にむずかしい問題ではなかろうかと思うて、これは部内でもいろいろ研究するようにということを、私どもも頼んでおるというような状態でございます。 なお公債費の問題だけでなく、先ほど来歳出を大いに増加する必要があるというお話がございましたが、その段になりますと、私どもはよほど慎重にお考えを願いたい。やはり国民が国税、地方税を通じて重税にあえいでいるということは事実でございますから、歳出の増を要するかどうか、どの程度を必要とするかということは十分慎重にお考え願いたい。少くもやはり借金でその日暮しをするということはいかぬわけだが、借金が適限程度になれば、その先はやはり国民の税負担というものについて十分慎重な配慮をするということをお願いいたしたいというふうに思います。
○門司委員 今の大蔵省の答弁では、それでは聞くが、国はちっとも借金しないで地方だけ公債費でまかなえという財政政策をとるのはどういうわけですか。
○原説明員 国は相当大きな地域を管轄する団体でありますから、年々のいろいろな財政需要は大体において平準化するということができると思います。国であっても戦争があるとかなんとかいう際は、なかなかそうはいかぬということもございます。地方団体でだんだん地域が小さくなりますれば、一時の建設あるいは村なり町なりで学校を建てるというような場合に、それが一年の歳入でまかなえるかどうかという段になると、なかなかそうはいかぬという場合も出て参ると思います。そういうような意味で、ある程度起債にたよる場合というものは、これはやむを得ないと思います。どの程度が適度かということをわれわれ判定するのが、今大事な仕事ではないかと思います。そういうような意味でその勉強をわれわれもいたしておるというわけでございます。
○門司委員 これ以上この問題で押し問答はしませんが、とにかくこれから勉強されてはおそいのです。実際にどうにもならぬところに来ているのです。今まで地方に金が足りなければ政府からちっとも金を出さない。やる金はないが、貸す金はある。高利貸しみたいなことをやってきたその結果が、こういうようなことになってきておるのであって、その問題にしてもどの問題にしても、国家を離れて地方行政はないのでございます。日本に独立した町村はございません。もしあったら教えていただきたい。府県が独立を宣言したところもなければ何もないはずです。みんな国の仕事をしていることには間違いございません。ことに国の施策に基いて教育行政もやっております。六・三制をきめたのは国がきめておる。中学校と小学校を分けろというのは国がきめておる。みんな国の仕事なんです。国の施策に基いて地方が仕事をしようと思えばこういう結果になる。道路の問題にしても災害の補償にしても、あるいは補助事業その他にしてもすべて国の施策ですよ。地方の自治体が国の事業をして、補助してくれと言ってきたことは少いと思うのです。国の施策に基く国の行政であることは間違いない。だからわれわれから考えて、国も地方もやはり一体の健全財政を立てなければならないのだ。国だけが健全財政を立てていまだに昭和二十五、六年、七年ですかに積み立てたインベントリーをそのまま置いておる。これも今ありますのは千五百億ですか、そういうふうに国は健全な財政計画を立ててきておる。そうして公債といえば遺族に対して五万円の弔慰金が出ております。これが国の公債だといえば私は新たな公債だと思う。そのほか何も持っておらない。地方にはそういう国の施策に基く仕事をさせておいてそうして総合的な財政計画が立てられなかったということ、地方にしわ寄せが来たということが今日の現状だと私は思う。だからそれを今から研究されるということになると、地方は非常に迷惑することになるのだが、しかし今からでも検討されて、それなら公債費をどうするかということについては、あとで主計局の方で資金繰りの運用関係等について一応お聞かせ願いたいと思います。この話は今主税局長と押し問答をしても始まらぬと思いますので、一応これでやめておきます。 もう一つ税の問題で、はっきり聞いておきたいと思いますことは、新税として考えられております農業事業税か農業施設税か知らないが、この問題は大蔵省としてはどう考えておりますか。あるいは自治庁としてはこれをどう考えておりますか。税制調査会がきめたのだからきめるのだというような税制調査会に責任というか、そういうものをやらないで、大蔵省なり自治庁なりが、こういう新税を設けるべきだ、財源不足があるなら、これをやるべきであるというようなお考えをお持ちになっておるかどうか、この問題を一つはっきりしておいていただきたいと思います。
○原説明員 税を新設するかどうか、増税するかどうかということにつきましての政府、大蔵省としての意見はどうかということでありますが、それは非常に慎重にお答えしなければならぬ問題だと思うのです。軽々にやるつもりなんだというようなことを、やたらに申すべき問題じゃないと思うのです。今調査会でもいろいろ議論が出ておりますけれども、まだ議論の続く段階でありますから、どうか大蔵省としてはどうかとあらたまっておっしゃらずに、いろいろな問題点について御意見をお聞かせいただき、教えていただくということにいたしたいと思うので ございます。そういう意味で、まだ意 見ははっきりきまっておりませんの で、差し控えさせていただきたいと思います。
○門司委員 正直にいえばそういうことになると思いますけれども、取られる方から考えるとなかなかそう簡単に片づかぬのです。大蔵省はそれでよろしいと思いますが、取られる方の身になってごらんなさい。大蔵省は何とかそのうちにきめるだろうというようなことで、のんきにしているわけにはなかなかいかぬ問題だと思います。だから国民にできるだけ親切な行き方は、多少攻撃があり、あるいはいろいろな申し込み、陳情があっても、やはり所信を明らかにしておいて、そうしてどたんばまで来て足りなかったからこれを取るのだというようなことで、抜き差しならぬようなものをこしらえて、国会に持ち込んできてやられるということになると、国民は非常に迷惑だと思います。だからやはり大蔵省の態度あるいは自治庁の態度としては、やむを得ない場合は新税も仕方がないのだというようなお考えがあるなら、この際 一つはっきりお答えしてもらいたい。このほかに、きょうも陳情書が来てお りますけれども、何かガソリン税を一 万円とか上げるというようなことで大騒ぎをやってきている。これは新税で はございませんが、新しい道路補修の 財源としてやるというようなことが言われておる。だからこういう増税、新税というようなものが、国税を減額す ることのために、地方財政の充実のた めにどうしてもしなければならないということになると私は思うのです。な るならなるように、私はこの機会にはっきりさせてもらいたいと思う。もう国 会といいましても、来月になれば大体 予算もあなたの方で組まぬわけにはい かぬでしょう。自治庁としても来月に なれば大体まとめないわけにはいかぬでしょう。十二月の国会に出さなければならない。だから国民の今考えておりますことは、一体この税制がどうなるかということ、ほんとうに国民のふところから一千億減税になるというのか、あるいはこういう新しい税金ができたり税率がふえたりして、一千億がふえるのか減るのかということに、かなり国民は関心を持って見ていると私は思う。こういう時期に、大体税制調査会の意見もまとまって総仕上げが来月の中旬くらいまでにはわかるだろうときょうの新聞には書いてありますが、そういう段階に来ているときに、大蔵省としては、税制調査会の方針にかかわらず、歳入欠陥が出てくる、地方財政に対して欠陥がどうしても現われてくる、その現われは何で埋めるのだというようなことくらいは、実はこの際はっきりしておいてもらいたい。これは今住民税の税率が引き上げられるということだけは大体明らかになったと思いますけれども、そのほかに新税をするのか、交付税をふやすのかというようなことは、もう少し国民に対して親切な態度をこの際とってもらいませんと、大蔵省の方はそれでいいですけれども、そのあとを受けた地方財政というものはどうにもならなくなってくる。国の方でこういうことにきめたんだから、地方はこれだけ減ったんだから、これはどうしても穴埋めをしなければならぬ。穴埋めをするのに、借金をして穴埋めをするか。借金することができなければ、増税をするか、あるいは新税を設けるかということ以外に方法はないのですよ。だからそのことは、はんとうにせっぱ詰まって、泣いても笑ってもそうする以外に手はないのだというところに追い込まないで、その前に何とか考えるべき余地があればお互いに考えるというのが私は今の段階だと思う。そういうことで実はきょうはおいでを願って聞いているのでありますから、もう少し問題の焦点をはっきりお答え願いたいと思います。 農業事業税というようなものに限定すると、そういうことに答弁がなるかと思いますので、この際かなりぼやけて聞いておきたいと思いますが、そうすると大蔵省のものの考え方としては、地方財源の不足分は、新税を起すか、あるいは今までの税率をふやしていくかということ、いずれにしても国民のふところからよけいにとるという一つのものの考え方と、それができなければ交付税をふやしていくというようなことを考えられているか、まあどっちかだと思うのだが、大体どっちを先にとろうというお考えですか。交付税の税率はふやさぬ、たばこ消費税等についても大体ふやさぬ、だから結局歳入欠陥の分だけ、財政計画の不足分だけは、新税か、あるいは増税でとろうとするという二つの考え方の中のどっちをとろうとされているのか、この際一つはっきりさしておいていただきたいと思う。
○原説明員 先ほど来全体を見て考えたいと申しました中には、ただいまおっしゃいましたような率を上げるという問題、新税の問題、交付税の問題のほかに、やはり来年度以降における地方の税収がどうなるかという問題もあり、それから歳出がどうなるかという問題もあるわけであります。税収について言いますれば、国税について相当額の自然増収があるのと同様、地方税についても相当の自然増収があるものと私ども考えております。これも地方財政をまかなっていきます場合に非常に大きな財源であります。小さい新税やなんかに比べましたら、はるかに大きな財源であると思います。従いまして、率を上げるにしても上げ方、また新税をやるにしてもやる種類なり度合いなり、新税の場合は税そのものの性質について十分検討しなければいかぬと思いますが、性質及びその程度について検討してやってみて、そうして総体を最後に交付税の税率をどうするかという問題として集約して考える。この場合も先ほど由しましたように、所得税が幾ら減るからその減ったのと逆比例で上げるというような機械的なことでなしに、総体を見て妥当なところに結論を落ちつけたらいいのではないかという考え方を持っておるわけでございます。
○門司委員 それからもう一つ、これは直接関係はないかもしれませんが、大蔵省の意向を聞いておきたい。今大蔵省のものの考え方の中に、直接税、いわゆる収益税はできるだけ少くしたい、しかし間接税でこれをまかなっていきたいという考え方があると思うのです。その考え方は非常に地方財政との関連性を持っておりまして、国はそれでよろしいかと思います。しかし今日の間接税というものは必ずしも地方財政にプラスしないのであります。だから国の方だけがそういう考え方でおられると、地方財政というものはますます苦しくなってくるのであります。この辺の考え方を大蔵省はどういうお考えをお持ちになっておるか。何か原糸にかけるというようなことをけさの新聞なんかに書いておられるように思いますが、こういうことをすると地方財政にはね返る分が少くなってくる。だから国の方は所得税で減税する方針をとられて、直接税を少くして間接税に持っていこう、それもけっこうだと思います。それも一つあるかもしれない。そのよしあしは別にして、これと地方財政との関連性をどういうようにお考えになっておるか。
○原説明員 すぐ問題になってくるのは交付税の基本が減ってくるという問題だと思います。それは地方かお困りになるだろう。従ってただいま申しました総体を考えます場合に、その問題を十分考えてみなければならぬだろうと思います。もう一つは最初にお話のありました収得課税の一環として、国が減税になるという場合に地方の方の事業税、住民税というものはどうするかという問題があります。この点は地方財政が苦しいから率を上げてという気持はわからないじゃございません。しかしそれはただいまお話のような公債費その他を含めて、地方財政がだんだんレールに乗りますれば、地方税の方もあわせて国民の負担を考えるという方向に早くなりたいものだと考えております。関係いたしますのは、その二点だと思います。
○門司委員 もうこれ以上あまり深入りしても、あなたの方できょうはなかなかはっきりしたことを言わないと思うのです。もう少し言える立場なら聞いてもいいと思いますけれども、なかなかはっきり言わないので、これは主計局に聞いておきたいのだが、公債費が地方の財政を非常に圧迫しておることは御承知の通りなんだが、この公債費に対して主計局は何か考えておりますか。
○相澤説明員 公債費の問題につきましては、今、原主計局長から答弁がありました通りに、目下私どもの方といたしましてもせっかく勉強しております。来年の公債費も、これは来年の起債をどの程度に見積もるかということと関連がございますが、本年度よりも相当額ふえるという見込みが立っております。そこで公債費の問題については、どのようなものについて起債を認めるべきかという理論的な問題のほかに、やはり将来公債費の負担が、どの程度地方財政の圧迫になるかという点を十分検討しなけれけならぬ、そういう覚悟で現在やっておりますが、それではどの程度の公債費ならば地方財政がそう圧迫を受けずに耐え得るだろうか、その限度はあるかどうかという問題でございます。これはまあ戦前の地方財政と税収とのバランス等から見てみますと、まだはるかに公債費の割合は現在の方が少いのであります。それではもっと上げてもいいかということになりますと、なかなか現状ではこれを許さない。それから諸外国の例を、あまり参考にならぬかもしれませんが、ついでに調べたいと思いましてやっておるのでありますが、たとえばアメリカの市町村では財産税が一応基準 になっております。これは動産、不動産にもかかるもので、動産については大体固定資産税と類似した性質のもの であります。私もよく勉強しておりませんが、そこで財産税、これは課税標準の一%から二%くらいまでの幅があるようでありますが、この財産税を基準にいたしまして、その何倍が公債費の限度だというふうに州の法律できめているようでありますが そういう例があります。その現在きめている割合からいいますと、大ざっぱな計算でありますが、これは所によって変りますが、大体その市町村の一年間の歳入の二倍とか四倍とかいう数字が上っておるわけであります。これはもう少し検討しないといかぬと思いますが、まあそういう点から見ますと、とにかくアメリカでは相当……(門司委員「おれはそんなことを聞いているんじゃないんだ」と呼ぶ)従いましてそういうのは現在の日本の地方財政の公債費の問題からいうと、どうもあまり参考にならぬのじゃないかというふうになってきた。そこで今後の公債費のパーセンテージを地方財政の自主財源ないし歳入全般との関連から、どの程度が適当であるか、その点を検討しております。まあそういう検討とは別に、とにかく交債費が歳出における非常に大きな増加要因になっておるので、とにかくこれを減らすように新起債の幅を狭めるようなことを検討せねばならぬという問題のつかまえ方もあるわけであります。御承知の通りに本年度は前年に比べまして、新起債におきまして約百億ほど減らしております。来年度これをどの程度にすべきか、自治庁の方からまだはっきりと来年度の財政収支計画につきまして、今年はどういうふうにやるかまた出ておりません。それで私の方の歳入歳出見積り、自治庁の歳入歳出見積り、この辺を十分に検討する時間がまだないのでありますが、そういう歳入歳出の種々の増加要因との関連において、やはり地方の新規債の幅もきまつてくるかと思いますので、一般的な検討をしないとなかなかはっきりしたことは申し上げられないのであります。
○門司委員 私はそんなことを聞いているのじゃない。何もアメリカの公債がどうだのイギリスの公債がどうだの、あちらで調べたものは読んでみればよくわかる。そんなことを聞いているのじゃない。現在公債費が重圧になっておる。ここに六百大十四億の金を政府から借りておるが、政府に払わなければならぬ金が六百二十三億あるのです。来年度もことしと同じように七百億くらいしか借金ができなければ、来年度の元利償還は七百二十六億でしよう。これはあなたの方は数字をちゃんと持っておるでしょう。そうするとどうなる。ことし借りた金は、これは据え置き期間がありますから来年は払わない。現在ある借金がそういう形でずっと延びていきますよ。だから今のようなことで、これから先どれが限度かというようなことを研究している悠長な時代じゃないのです。来年は七百億借りたって、それに二十億足して政府に返せば、地方はどうにもならないのですよ。だからこの重圧を一体どこで押えるかということです。もしそういうことが回りくどくてわからないというならば、大臣か次官に出てきてもらってはっきり聞きたいのだけれども、問題は重圧になっておる公債費の元利払いを、どういうふうに始末をしていくかということが一つの問題なのです。だから私は端的に聞くが、それなら国が地方に施策としてやらせた仕事、たとえば補助事業のようなもの、これは国の施策に基いてやった仕事に間違いはない。それから教育に対する問題、あるいは災害、公共災害であろうとあるいは単独災害であろうと、災害というものは地方自治体が好んでこしらえたものではない。国の災害であることに間違いはない。それらのものに対して国から借りた借金を一体どうするかということが、この際考えられなければならない。このことは先ほども申し上げましたように国の方には一銭も借金がなくて、しかも健全財政で、アメリカに相当の金を積んでおいて、地方にこういうたくさんの借金を背負わせて——五千億円をこえる借金を地方は背負っておる。従ってわれわれから考えれば、国地方を通ずる全体の財政計画というものが健全でなければ、国の健全財政でないはずだ。この地方の苦しんでおる財政を救済しようとすれば、これから先の起債をどうしようかという悠長なことでなくて、今まで重圧になっておる借金を一体どう始末するかということである。従って国はほんとうに責任を持つというなら、私はそういうものについての元利を全部国が背負って肩がわりしてくれればけっこうです。それらの公債を全部国が肩がわりするということが、私は一つの方法かと思う。しかしこれも端的に、それだけのものを肩がわりしなさいといっても、私はなかなか困難だと思います。これができなければ、せめて利息だけでも国が持って、元金だけそっちは払えばいい。これらのものについては、公債費の元利を全部政府に持たせようとは考えておらない。当然国の施策に基く地方の施策によらない災害その他の費用というものは、公債費の利息だけくらいは、この際国が持つという腹をきめることができれば、過去の公債に対する重圧が非常に軽くなる。そう目して地方財政というものは、その面から立ち直ることができ得ると思う。だから国の施策に基いて、こういう地方に大きな借金を背負わされておって、この重圧に苦しんでおるのであるから、これから先の借金を考えることは当然でありますが、今までの借金に対してどういうお考えをお持ちになっておるか聞きたいのである。今私が申し上げたように国の施策に基くそれらの借金について、公債の肩がわりをするという意思があるか。これは自治庁の次官の早川君が、ときどきここでこういうことを言うのです。公債の肩がわりも考えられないわけではございませんということをときどき言うんだ。日本の歴史を見てごらんなさい。肩がわりしている例がないわけではない、あるんだ。だからやれるかもしれない、そういうことは考えられないのか。あるいはそれが考えられないとすれば、せめて元金だけは地方に負担をしてもらって、利息だけでも国の責任においてこれを支払うという考え方をお持ちになるかどうか。こういう過去の累積された公債費に対して、一体どういうお考えをお持ちになっておるかということを聞いておるわけです。これから先の公債をどうきめようかということは、これから先の問題です。
○中井委員長代理 相澤さん、時間もだいぶ経過しましたから、なるべく明快に簡単にお答え願います。
○相澤説明員 過去におきまして公 債費をとにかく単年度の勝負といたしまして、来年がしのげればいいという ことで出してきたところの弊害が、現 在の公債費の問題といたしまして非常に大きく尾を残しておる。そういう見地から将来どの程度に公債費がなるだろうかということを考えて、新規債の問題を考えなければならぬ、こういう気持でいろいろそういう将来の公債費の問題も取り上げなければならぬということを申し上げたわけでありまして、私どもとしましては、決して悠長な気持はないのでありますが、来年度の公債費の問題をどうするかという点につきましては、これは先ほど来主税局長からしばしば説明がありましたが、やはり来年の地方財政の歳入歳出にはかなり大きな変動の要因が考えられる。歳出の問題につきましても、たとえば定期昇給に伴う給与費の増加、それから公債費の増加、それからその他いろろいろの歳出増加の要因がございます。そういうものを含めて、また歳入の面とのバランスを考えて、その調和がとれるようにしていくべきであるというふうに考えております。従いまして公債費の問題だけを一つ取り上げては解決できないというふうに考えております。
○北山委員 主税局長、それから税務 部長にお尋ねをします。先ほどもちょっと自然増のお話がありましたが、国税 と地方税両方について来年度どの程度 の自然増が出るか。今年の当初予算に 比べて国税、特に所得税、法人税、酒税 というふうなおもなもので自然増はど のくらい出ると見積っておられるか、これを伺っておきたい。
○原説明員 国税におきましては相当 の自然増が出ると思いますが、結論と してただいま非常にはっきりしたとこ ろまでの計算をして申し上げる段階で はないと思っております。ただいま申し上げられるところでは、千億円は出るだろうという程度でございます。迷っておりますのは、皆さんも御存じの通り実は経済の発展が非常に急であると同時に、いびつだ。そこでいろいろな手を打たなければならぬというような問題もございます。またちょうど今九月の法人決算のまとまってくる時期でございます。それらをもう少し見て、ただいま申しました経済の動向についての見通しないし態度というようなものともからめて後、確実な計数をはじきたいと思っておりますが、千億は出るというふうに考えております。
○奥野説明員 本年度地方財政計画で四千七百億円程度を見込みました額から申しますと、一応現在では四百億円内外は出るではないだろうかと見通しを立てております。しかしもう少したちませんと、正確な見通しは立てがたいと思います。
○北山委員 そうすると、今臨時税制調査会等で国税の減税その他が議論されているのですが、一千億来年度は今年よりもふえるということを基礎にして、いわゆる一千億減税ということになるわけです。そうすると、減税とうらはらのあるいは物品税であるとか、あるいは租税の特別措置の一部撤廃であるとか、そういうものについては結局今年の当初予算に比べては来年度プラスになる。来年度国税としては絶対額がふえる、こういう見当になると思いますが、それでいいですか。
○原説明員 それはこういうふうに見たらよろしいと思います。税で千億ふえる。ところが税以外のいろいろな収入の中で、はっきりと減るのがあるのでございます。何かといいますと、一番大きいのは前年度剰余金というものがございますが、これは三十二年度の予算ですと、三十年度の実績剰余金、決算で出た剰余金を使うのです。本年は二十九年度のを使っているわけです。本年使っているのは三百八十億ある。これは三十年度決算の分は百九十億しかなかったのです。そこで三十二年度は、その意味で百九十億減っちまうのです。そのほか三十一年度に一時的に鮮銀、台銀の納付金を取ったり、その他一時的に収入したものが五、六十億あるということで、合計二百五十億前後のものが税以外の歳入で減額しているということになる。それを引きますと、七百五十億くらいになる。そこで来年度の歳出を本年度と一文も変えない程度に押えれば、この七百五十億全部は減税財源に回せるということになるわけですが、なかなかそうは参らない。賠償を初めとして、交付税におきましても、自然増収があれば交付税がふえる。先ほどの問題はありますけれども、そういうことから歳出増がある程度は必要であろう。そうすると、とても千億を全部減税財源で使うわけには参らない。だから自然増収だけによるんでなくて、特別措置の整理なり間接税の増徴なりもやむを得ないじゃないかという見地で、自然増収と特別措置と間接税、こういう三つをあわせて千億減税をやろうということに話が進んでいるわけでございます。
○北山委員 国税において来年度千億くらい増収になるという見積りは、今年の状況なども基礎にして立てたと思うのですが、今年は一体どのくらいになるのです。
○原説明員 今年も五百億やそこらの増収は出ると思います。九月末までの半年で、去年の四月から九月までに比べて四百六十億の増収になっております。しかしこれは去年の実績に対する増収ですから、予算が三百六十億ふえておりますから、ある程度はふえなければいかぬ。予算の増を引きましても百億はよけい出ているわけです。あと下半期に幾ら入るか、まあ五百億前後は確実に本年も自然増があると思っておりますが、確実なところは、もう少し先に行きまして検討して申し上げるようにしたいと思います。
○北山委員 確実なところというか、大体の今年度の国税の自然増の見通しは何月ごろにわかるのですか。実は昨年も自然増の問題について、いろいろわれわれは十二月ごろにもお伺いしたのですが、その際はほとんど出ない、たしか四、五十億しか出ないような話をされたんですよ。繰り返し繰り返し各委員会で聞いたんだけれども、ほとんど出ないというようなことを言って、年を越すととたんに補正予算の財源がぽかっと出てくる。またその上に予算に載らない自然増まで出てくるというようなわけで、実は大蔵省のそういうそろばんをわれわれどうも疑わざるを得ないのです。そこでことしもまた同じことをおやりになるんじゃないかというような感じがしまして、ちょっと心配なんですが、一体十二月ごろあるいは臨時国会ごろには、本年度の自然増というものは大体の見当がつく、そういうふうに考えていいですか。
○原説明員 やはりその見当のつけ方が、早い時期につければつけるだけ誤まりが多いということになりますので、ほんとうはやはり暮れのボーナスの分、それから暮れはいろいろな税が普通と相当違った動きを示しますから、その実績が出るのは一月なんです。ですから今言われたような一兆に近い八、九千億の税収の中で、五十や百の増収は——減収があるとこれは因りますが、そのくらいの増収があってもとがめられては、これは神様じゃないと、とてもできないということになります。今度みたいに、えらく五百億、六百億というのが出ますと、どうしたんだと言われるのはごもっともですが、ことしの分はだれもこんなに、鉄道がふん詰まりになるほど輸送がふえ、生産もふえる、鉄もあんなふうになるということまでは思わなかったので、 これはいわば経済が発展し過ぎたといいますか、よ過ぎたということでございますから、ここはやっぱり仕方がないとお許しいただいて、八千何百億の税収ですから、百億台ぐらいのところは御宥恕いただきませんと、どうにもいかぬと思うのですが、見込みはもう少し先に行って、確実には十二月の様子を見てからということになりますが、そのときの必要に応じて、やはりそうは言うても、今とにかく結論を出さなければいかぬという時期になれば、 そのときは私どもの全力をしぼって正しいと思う見込みをつけるわけでござ いますが、そのときによっていたしたいと思います。
○北山委員 神様でないといわれましたけれども、私どもはどうも大蔵省というのはずるい神様じゃないかという、感じがするのです。もしも神様じゃなくてぼんくらだということになれば、これは昨年についても、十二月になつ てほとんど年度のおしまいに近づいてから聞いても、いや出ませんというような話をしておきながら、一、二カ月たてば直ちにぽかっと相当なものが出てくるということは、これは見通しが誤まったということであって、そういうふうなことに対する責任をやはりとってもらわなければならない。何か今年についても、人によると八百億くらいは出るだろう、大きく見れば千億ということを言っておる。もしもあなたが五百億くらいしか出ないと言って八百億あるいはそれ以上も出たということになれば、これは大蔵省の頭が悪いんだから、かわってもらわなければ ならぬ、こういうことになるわけです。だからその点は、私ども財源を探して、それをふんだくろうというだけ の考えを持っておるわけじゃないので、たとえば減税なら減税ということにしても、やはり税の収入を正確に見積った上でなければ正しい減税はできないと私は思うんです。それを減税を まっこうに振り上げて、それ以外の財政支出の要求を押えるために何か使っ ておって、実際にやってみると、自然増でぽかっと年度のしまいには十分必要 なだけの収入はあけていくというような財政運営をやるのは間違いだ、これ は邪道だと思うのです。地方団体はよ くそういうことをやりますけれども、 国がそういうことをやってはまずいと 思う。私はできるだけ本年度について も収入見積りというものを正確に、し かもすみやかに出して、正しい財政運 営と国の施策というものの基礎を与え てもらわなければならない、こう思う のです。それで地方税については四百 億と言われましたが、この内容についてはどういうのですか。
○奥野説明員 やはり法人関係の部分が多いと思っております。各税目ごとにつきましては、今ちょっと記憶しておりませんので、お許し願いたいと思います。
○北山委員 次は別の問題ですが、地財再建のことですが、地方財政の再建促進法の実施状況を見ておりますと、自治庁と大蔵省と関所が二つあるわけなんです。同じようなことで地方団体が自治庁に行って頭を下げ、大蔵省に行って頭を下げるというようなわけです。ところがその二つの関所の意見がまた対立をしたりして、なかなか事務がはかどらない。そこでこの前の委員会においても、その進捗状況についていろいろお伺いしたのですが、その後の状況はどうなっておるのか、これをお伺いしておきたい。それから特に借りかえ債、いわゆる八十億、そのうち政府資金は三十億でしょうが、その借りかえ債についての取扱いについて、大蔵省と自治庁の意見はどういうふうに一致したのであるか、そして今年度の八十億の借りかえ債をどういうふうに措置しておるか、これを両方からお伺いしておきたい。
○小林説明員 ちょっと今正確な数字を持っておりませんが、正式に承認になった再建は二百ちょっと越しております。なお申請済みのものにつきまし、は、ずいぶん今までおくれておるというおしかりを受けて、われわれも恐縮に存じておりまして、早く始末をつけなければ地方も非常に因っておると任ずるのでございます。従来いろいろおしかりを受けたわけでございますが、再建の審査は今非常に出ておりまして、われわれといたしましても、十月一ぱいにはちょっと無理でしょうけれども、十一月一ぱいにはぜひ全部片づけてもらいたい、こういう考え方で、事を運んでいただいておるのでございます。なお一部のものでまだ地方から正式に申請が参っておらないものが百幾つかあるはずでございまして、こちらに来ておるものにつきましては、大蔵省の方にも急ピッチで協力願っておるのが実情でございます。 それから借りかえ債の話でございますが、これも今まで委員会で再々お話になっておりまして、われわれといたしましても借りかえ債の処置を速急につけていかなければならぬと思っております。これは三十億の政府資金の問題と五十億の公募債の問題とございまして、この両者を総合的に地方にそれぞれ実情に応じて配分をする問題がございましてその扱いにつきまして大蔵省など関係方面と今協議を進めております。これはもうほんの近いうちに結論が出るのじゃないか、その結論に基いてそれぞれの地方に割り当てる分は割り当てて処置をしなければならぬ、こういうふうに存じております。
○北山委員 借りかえ債の方はまだ結論は出ないというわけですか。大蔵省関係は来ておらぬのですか。どういうわけで結論が出ておらぬのですか。しかも今の再建団体の承認にしても、全部で約六百の団体のうちで二百団体ですから、三分の一ですよ。今までの進捗度を見ると、月に五十団体平均です。あと四百の団体を五十平均で割ってみると、八カ月かかるわけです。どうも再々いろいろ聞いてみると、委員よ会が約一月置きくらいに開かれて、そのたびに五十くらいずつ承認がふえているので、月平均五十と見ると来年の何月かになるのです。その上に計画変更を必要とする団体が出てきておる。これを事務的にどうしたらいいか。私はもし大蔵省の担当者が来ておられるならばお答えを願いたいのですが、窓口を一つ一本化してもらいたい。自治庁なら自治庁に行けば地方団体が済むようなふうにしてもらいたい。そうでないと、地方団体が手続からいっても自治庁はいいが大蔵省に行ってまた頭を下げる。政府は一本なんですからこんなことでは困る。自治庁に窓口を一本にするということはできないのでしょうか。
○小林説明員 これは北山委員のおっしゃいました通りでございまして、窓口は自治庁一本という方針で進んでおるのでございます。自治庁の方から大蔵省の方へ協議をして、そこで両省の話をまとめる。もっとも地方の方におきまして、大蔵省の方では資金を貸す関係もありますので、現地の財務部の意見も聞いておられます。それにつきましても県の方の地方課で、個々の市町村のものにつきましての意見を聴取して、長官の方からまとめて財務部の目方に説明をして事を運ぶようにというルートで、できるだけ運びたいというのが基本的な考え方でございまして、大筋はそういう方向で進んでおると思います。個々の団体の問題につきましては、あるいは問題があって実情を聞くということもあり得るかと思いますが、われわれといたしましては、基本的には財務部との問題は県の方で話をつけるようにという考え方で、大蔵省に協力を願っておる次第であります。
○亀山委員 関連して。今北山委員かの質問で、奥野財政部長からの御答弁がありましたが、この問題は前国会においても非常に私どもはしつこく申し上げた。現在窓口は一つということですけれども、実際はそうではない。これは関連かもしれませんけれども、原主税局長お聞き願いたいのですけれども、現在の地方債の問題を見ますと、窓口は一本ではなく二本だ。この前も委員会で同僚の中井委員からもお話がありましたが、結局市町村は県を通じて自治庁、同時にまた財務部を通じて財務局に行ってまた大蔵省に行く。それは今財政部長は苦しい答弁で窓口は一本だと言われますが、実際は二本であります。私どもは、この前も自治庁長官に、この前の国会中にこれに関する何らかの簡易な措置を要望した。地方の市町村長、関係者は迷惑しておるからまとめてもらいたいということを要求した。ところがこの前の国会中は困難だというお言葉があった。今窓口は一本だなんて体裁のいいことを財政部長はおっしゃいますけれども、全くそうではない。これは一つ前主計局次長をしておったところの原さんに申し上げておきたい。ぜひ大蔵省当局は反省してもらいたい。これは前国会で私が申し上げて以来中井委員もこれについて言われ、北山委員も同じように言われておるが、何らか改善の跡があったかと思うと一つもない。旧態依然だ。まことにこれは心外だ。これは自治庁を責めるのも酷ですけれども、大蔵当局としてぜひ一つお考え願いたい。何らかそこに簡素な方法をとりあえずお考えになって、せっかくこのために財務部をお作りになったのだから、これを廃止しようなどというやぼなことは言いませんけれども、そこのところは大蔵省当局ももう少しお考えになってしかるべきだと思います。御答弁を求めませんけれども、ぜひ一つ大蔵当局の反省を求めたいと思います。
○原説明員 大臣によく伝えます。
○中井委員長代理 時間も参りましたが、もう一人質問の通告がありますので、簡単だろうと思いますからしばらく……。
○亀山委員 おそらく田中委員の御質問は選挙部長を呼ばれたはずだと思いますが、この機会にちょっと山口県の全国区の問題で、つなぎではないけれども、見えるまで関係があるので、どういう情勢であったか、御報告を承わりたい。
○兼子説明員 来る参議院の通常選挙におきまして、山口県において選挙公報を誤刷して配布いたした事件がありましたが、それについてただいまお尋ねがございましたのでお答え申し上げます。 ただいま手元に詳しい資料を持って参りませんでしたので、私の記憶しておるところを申し上げますが、山口県におきましては七月八日の選挙でございましたが、七月四日に十二名の全国区の候補者につきまして公報の印刷に誤りがあったことを発見いたしたのであります。どうしてそのような誤りを起したのか申しますと、昨年でございましたか、衆議院の選挙公報につきまして山口県で若干の間違いがありましたので、今回は選挙公報の原稿を私の方から送りましてそれを写真にとって印刷する、写真印刷の方法に切りかえたのであります。そうして公報の印刷につきましては地元の防長新聞と契約いたしたのでありますが、通常の常識をもっていたしますならば、写真でありますから原稿そのままが刷り上ってくる、このように考えて差しつかえないわけであります。そのようなことで県の係が刷り上ってきました公報を見てみますと、先ほど申し上げましたように十二名について間違いがあった。ほかの人の原稿あるいは名前がついておるのであります。なぜそのようなことになったかと申しますと、新聞社が一部下請に出したという関係、それから写真にとります場合に余白が一部ありますと、写真の種紙と申しますか、おそらくそれを節約する趣旨じゃないかと思いますが、ほかの原稿の方にはさみを入れて、その余白のところにくつつけて枚数を減らして写真をとった。経済的に見ますれば非常に微々たる節約をはかったと思うのでありますが、結果は非常に大きな間違いをしでかしたのであります。県は四日の夕刻それを発見いたしまして、直ちに私の方に電話連絡がございまして、どうするかということで、私どもは直ちにそれはその防長新聞で刷る時間がなければ、ほかの大きな新聞社に頼んで、直ちに今晩中に刷り上げて明日配布をすべきである、このように指示をいたしました。直ちにその晩に広島の中国新聞の紙型を使いましてその晩から刷り上りまして、五日中に県下に配布をしたのであります。その場合に全部の地域でなく、ちょっと数字は忘れましたが、県下の相当の部分でございますが、その間違った早く刷り上りましたものを配ったのでございますが、それを回収いたしますと同時に、新しいものを配っていったのでございます。そのときに前の公報は誤まりであるから新しいものに取りかえる、こちらの方が正しいということを伝えまして、その回収をはかり、新しい公報を配布いたしたのでありますが、選挙のあと候補者でなく有権者でございますが、これは手続が間違いである。しかもその公報の新しい公報が配られなかった地域、あるいは回収が十分に行われていない地域がある。このような主張で選挙無効の訴えが起りまして、現在東京高裁におきまして訴訟手続中でございますが、すでに三回ばかり公判が開かれております。現在の段階におきましては、県の方からいたしますと、回収をはかって配布した、このように言っておりますが、原告の方はそうでない、このように主張しておりますので、原告の主張のどこの地域に配布がなかったのか、それからまた回収が行われなかったのかというような点につきまして、書面によってそのような資料の提出をするというような段階になっております。以上でございます。
○田中(織)委員 選挙部長がおいでになっておりますので二、三伺いたいと思います。それは去る九月の十七日に行われました福岡の市長選挙に関する問題でありますが、自治庁の選挙部の方ではこの福岡の市長選挙に際してきわめて悪質な身分差別問題が選挙の戦術というか、選挙戦の過程に起って、現在福岡市におきましてはきわめて重大な社会問題に発展しておるという事実を、自治庁の方では御存じかどうか。そのほか福岡の市長選挙についてその他にも告発されている問題があるやに聞いているのですが、このことについて自治庁は現在までに福岡市の選管なりそういったような方面から、何かお聞き及びの事項があるかどうか、まず伺いたいと思います。
○兼子説明員 お尋ねの福岡市長選挙に関しまして、おっしゃるような事件が起っておるということはわれわれ報告に接しておりません。また先般福岡県の委員長とも会ったのでございますが、別段そういうことを聞いておらなかったのであります。
○田中(織)委員 実は局地的な問題には違いありませんので、そういう状況であるという点は、私は非常に遺憾だと思うのでございますけれども、実は問題は非常に深刻な問題でありまして大きな社会問題化しておるのです。事件の概要をかいつまんで申し上げますと、実は福岡の市長選挙は保守党の自民党の推薦の、現在当選された奥村茂敏君と、対立候補は福岡市議会の議長を戦後約十年間やりました社会党推薦の高丘稔君のいわば一騎打ちの選挙であったわけであります。ところがたまたま高丘君がいわゆる部落出身、昔の明治四年の太政官布告以前にはいわゆるエタとして差別されて参りました部落の出身者であるということから、選挙戦の特に末期におきまして、公然と身分差別の問題が持ち出されまして、そのために選挙戦の情勢は、これは私も応援に参りまして、投票の目に自民党の山下春江代議士とか、あるいは参議院の引き揚げ問題に非常な関心を持っておる、ちょっと名前はど忘れいたしましたが、そういう諸君らと一緒に、実は自民党の支部長の山崎巖さんとも同じ飛行機で戻って参ったのであります。ふたをあけてみなければわからぬ選挙だなあということをお互いに率直に話し合っておったのであります。選挙の結果は、高丘君が当初の予想にもかかわりませず、奥村さんの半分にも満たぬ惨敗を喫したのであります。そういうところから何かこの裏にはあるのではないかということで実は調査を始めた結果、選挙戦の過程にきわめて悪質な差別問題が持ち出されておるということが判明いたしておるのであります。私らの社会党並びに部落解放全国同盟、元の全国水平社が発展をいたしました解放同盟の方で調査いたしました案件だけでも、選挙中に起りました事件だけで約四十件に上るのであります。ことに九月の二十 七日には、そういうことでありますので、九大の青山教授であるとか、あ るいは陶器の関係の名門の亀井味楽さん、あるいは弁護士の諫山さんである とか永江さんであるとかいうような、福岡市における進歩的なと申しますか、自由主義的な考え方を持っておる 人たちがこの問題を非常に重要視いた しまして、福岡市長の奥村茂敏氏に対して公開状が発せられておるのであります。公開状の中に大体問題の要点を 取り上げられておると思いますので、 その一部分をここで御披露申し上げます。「先般の福岡市長選挙に当って、 いわゆる身分的な差別言辞が、ほとん ど公然と福岡市民の間に流布されました。しかもその件数が無数にのぼった ことは、わがくに社会史上に類例を見 ない人権上の一大不祥事であると言えましょう。しかも私たちは、この不祥事を何らかの方法で処理しなければならない事態に直面しております。私たちはここにおいて、紛争を無益に拡大するような方法は極力これを防止し、あくまで人道上の立場に立って、貴下および市民各位の良心に訴え、平和的な建設的な方法によって対処する方針を決定いたしました。もちろん挑発者と目される若干の悪質者のほかは、その一つ一つを摘発して平地に波乱を起すようなことは、できるだけ避けたいと望んでいます。もとより貴下が、——これは奥村市長をさしているのですが——このような非人道的な差別行為を自ら発意したり、積極的に流布され たとは考えたくありません。しかし貴下の選挙事務長以下の運動員は、差別 観念が流布されていることを知りなが ら、あえて積極的に制止しようとしな かったのみか、かえってこれを善良な る市民の間にあふりたて、さらにその 上にボス、暴力団、不正行為、赤旗な との悪質デマを乗せて宣伝につとめ、景も効果的な選挙戦術として利用いた しました。それらの悪質デマの一つ一 つについては、別途にその真偽が確め られるでありましょうが、何ら確実な 事実の裏づけのない事柄が、驚くべき 巧妙さをもって、まことしやかにつく りあげられ、さらに差別的偏見の色眼 鏡を通して、針小棒大に作為されまし た。わが福岡市においては過去二十年 ほどの間、殆んどいまわしい差別事件 の発生を見ず、青少年の大多数は何れ もこの問題を知らずに成育してきたの ありますが、不幸にも今度の市長選 挙を通じて、これを知らされたので す。いま学生、生徒間にさえ、この憂 うべき現象が萌していることを聞き、私たちはがく然としています。」云々ということで、市長に対して、この問題の善処を実はこれらの知識人が要請をされておるわけであります。さらに九月二十九日に開かれました福岡市議会におきましても、具体的な事実をあげてこの問題が、この選挙の相手方の選挙陣営が中心となって出たということから、奥村市長に対する質問が行われておるのです。私ここにも速記録を持っておりますが、実はそういう状況でありますので、私の選挙部長にお伺いいたしたい問題は、御承知のように憲法第十四条によりまして、すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」という保障がなされておるのであります。その意味において、たとえば高丘君の場合もそうでありますけれども、かつていわゆるえたであるとかその他の特殊部落民として扱われてきたからということで、今日のもとにおいてはそれが選挙戦において公然とそれを流布することによって、相手方の当選を妨害するというようなことは、これは選挙法の中にもたとえば罰則に関する二百二十五条、二百三十五条等において、それぞれ選挙の自由妨害罪であるとか、あるいは虚偽の事実の宣伝を処罰する規定まで入れられておるのであります。私は当然そういう罰則を設けるという過程から考えましても、そうしたことは選挙の公正を欠くものだ、こういう考え方で、何らかの法的な処置がとられなければならないものだ、こういうふうに実は考えるのでありますが、この点に対する選挙部長の御所見を伺いたいと思うのであります。
○兼子説明員 おっしゃるような選挙の悪質な運動と申しますか、それに対しては現行の選挙法で大体抑制することができると思うのでありますが、個個のその運動をいたします場合に、何らかそれに随伴して、選挙の禁止規定に該当する行為が行われるのではないかというふうに考えられるわけでございます。なおそのような随伴する行為が処罰の対象になり得るかどうかという問題についてお尋ねがあったわけでございますが、これは警察取締り当局とも打ち合わせた上で、お答えをいたしたいと思います。
○田中(織)委員 先ほど選挙部長の方では、こうした事実についての報告を受けておられないということでございますので、さっそく福岡市の選管なりあるいは関係当局を通じて、まず事実を確かめていただきたいという点を強く希望をいたしておくものであります。 そこで私のお伺いをいたしたいのは、選挙の個人演説会あるいは街頭演説等において、これはそういう言辞を発した者の氏名も、現在明確になったものもございますし、漸次明確になっておるのです、また某放送局におきましては、たまたまその街頭演説を録音いたしましたものが残っておるという事実も、私は数日前現地の福岡で、これはまだ情報の段階でありますけれども、実はつかんできておるのでありますから、そういう方面をも一つ御調査を願いたいと思うのでありますが、たとえば問題になっておりますのは、これは演説会場等は参考になると思いますからいずれ文書で自治庁の方にも差し上げたいと思いますが、相手方の高丘君は指一本足らぬ――いわゆる部落民を四つだという表現をすることから、指一本足らぬ、それだからもし高丘が当選すれば福岡の市政はかたわの市政になる、こういう表現を奥村氏の応援弁士が公開の演説会で、演説の中において入れておるのであります。極端な場合には、高丘らは昔は日本人ではなかったのだ、こういう表現をいたしておるのであります。さらにある演説会場におきましては、高丘君は二十五才から福岡市議会に議席も持っておるのでありますが、当時から彼は全国水平社の有力なるメンバーとして活動しておるのであります。その意味で、彼がかつて水平運動をやったのだということは、これ自体は私は何らの差別はないと思うのであります。ところがそれをことさらに選挙戦において、彼は水平社だ、水平運動をやった、水平社というものは一体何であるかということを字引を持ってきて、わざわざその演説会場においてその問題を強調するというところに、私らはこの身分差別の問題を新しく持ち出したという許すべからざる行為が現われておるという見解の上に立っておるのであります。従いましてその他暴力団であるとか、あるいは赤旗であるとかいろいろなことも言われておりますけれども、そういうことはともかくといたしまして、直接身分差別に関するそういう言動が、選挙の演説中に行われるということについては、これは現行の公職選挙法の罰則の二百二十五条なり二百三十五条はあるいは予見しておらなかったかもしれないと思うのですけれども、現在の先ほど私が申し上げました憲法第十四条の規定その他刑法上の名誉毀損あるいは侮辱罪、これはそれぞれ親告にまたなければなりませんが、少くとも犯罪行為としてそういう問題をあげておるのでありますから、私はその観点から見れば、そのこと自体が直ちに二百二十五条なり二百三十五条の選挙の自由なりあるいは公正を害する関係から、罰則適用になる事項だというふうな考えを持っておるのでありますが、この点については選挙部長の御見解はいかがでしょう。
○兼子説明員 公職選挙法の罰則の規定は御承告のごとくそれぞれ列挙して規定してございますが、おっしゃるような事例でございますと、ただいまお一話のごとく刑法の名誉毀損とかあるいは侮辱罪等、そのような刑事本法で十分処置ができる問題ではないかと思うわけでございます。選挙法にそういう広範な分野まで規定するのが妥当かどうか、もっと法律の立て方を変えておよそ不公正な手段で選挙運動をしてはならないというような表現の仕方が英米法のようにとれるかとれないか、日本の法律では非常にこまかく規定しておりますので、そういう表現は取り得ないと思うのでありますが、そういたしますと、やはり刑事本法でそういう事態を押えていくのが適当ではあるまいか、このように考えております。
○田中(織)委員 そこにこの選挙法の具体的な条文として考えられる二百二十五条あるいは二百三十五条に私はそのまま当てはまる質の行為である、こういうふうに考えておるのであります が、その点についての議論は、もう少し選挙部長の方でも、まずこの事実を確かめていただくことが先決問題でありますから、ここで私の所見に基いて、もしそういう点が現行法で予見しておる事項でないといたしますならば、当然これはできるだけ早い機会に、私はやはり列挙事項として加えなければならないような不幸なことになると思う。その点については、選挙部長の方でさらに事実を確かめていただいた上で、あらためて私の所見も申し上げ、また関係の当局としての研究なり、あるいはそういうものをお願いしたいと思うのであります。 そこでもう一点二の選挙に関連してお伺いしたいのでありますが、実はこの選挙に当りまして、当初この間まで小西さんという人が市長で、なくなられた、この小西市長のもとにおける助役に阿部源蔵という方がおられたのであります。それで小西市長が急逝せられましたあと、実はこの阿部源蔵君がやはり市長選挙に立候補いたすべく助役を辞表を提出いたしまして、立候補を表明いたしたのであります。ところが その後奥村茂敏氏が立候補するということになりまして、いわゆる奥村、阿部間の調整工作なるものが行われたの でございます。その結果、われわれの知り得たところによりますと、阿部氏を立候補から断念させるについて、交換条件として、福岡の奥村氏が市長に当選した場合、あそこは助役二人でありますが、第一助役にするという一つの約束ができた。そういうことに基いて、奥村氏の選挙事務長を阿部源蔵氏がやられた。その他三点ばかり、実は 調整における会合日にち及び場所等も 明確になっております。そういうことでこの選挙戦が行われた。阿部氏が確かに奥村氏の選挙事務長であったことも、私もこの選挙の応援に参りました関係から、実は確認をいたしておるのであります。その後、こういうことは少くとも公職選挙法に抵触をいたすものである、こういう形で助役というようなものを約束することによって、立候補を断念せしめるということは、公職選挙法に抵触するものだと考えるのであります。この点については、実は諫山弁護士を代理人といたしまして、告発状も福岡の地検に提出をされておるわけでありますが、この点がもし事実とすれば、私は当然公職選挙法の二百二十三条の第一項第一号に該当する事項だというふうに考えるのでありますが、この点の選挙部長の御見解はいかがでしょうか。
○兼子説明員 もしそのような、助役に就任することを交換に立候補を辞退させたという事実がありますれば、御指摘のごとく二百二十三条に該当するものと考えます。
○田中(織)委員 この点については、実はこの問題が出ております関係から、第一助役の選任ができない状況に現在あるように私も承知しております。これは十月六日の夕刊フクニチでございますが、この間奥村市長に私もこの差別事件の問題で会見いたしたのでありますが、第二助役の塩塚さんというのが一緒に出られて、まだ第一助役が実は選任されない。選任されない表には、片一方に、はっきり申し上げますが、われわれの陣営から告発が出されている、そういう関係から見て、私らは少くとも会合の日時、そこにだれが出たかというようなことも告発状には明確にいたしているのでありますが、これは事実であるという実は確信を持っているのであります。これがおそらく検察当局において取り上げられるであろうということを確信いたすものでありますけれども、こうした形で実は始まった選挙戦の過程において、残念ながら先ほど前段で申しましたような深刻な事件が起って、それが今日、これは選挙には直接関係はないとはいうものの、学生児童の問にまで実は発展をいたして参りまして教育上も非常にゆゆしい問題が起きている。選挙戦のあとの運動会で——ちょうど運動会のシーズンでありますけれども、高丘君を応援したと見られる人たちの奥さん連が出て参りますと、高丘の選挙を一生懸命やったところから見てあの奥さんも部落の人だろう、こういうようなことから、運動会にいたたまれずに、子供を連れて泣いて帰ったという奥さんも何名かいるという事実が実は発生いたしているのであります。私はそういうふうにこういう問題がいやしくも国民の権利行使の上に取り上げられるというような事態は、これは断じて二度と繰りかえさせるべき事項でないと思います。もし必要があれば選挙法の中に明文の規定を設けなければならぬ。それによって解決する問題ではないと私は考えております。それだけ根の深い問題だとは思っておりますけれども、選挙の建前から考えても、少くともそういうことを防遇するところの処置を講じなければならぬ深刻な問題だと思いますので、私の方で集め得ました資料は選挙部長の方にお届けいたします。選挙部長の方で公正な立場から、この事実についてつお調べを願いまして、お調べ願った結果に基いて、選挙取締りの点からこの種の問題をどうすべきかというようなことについては、また機会を改めて私の所見も申し上げて、政府の所信をただしたいと思います。御調査方をぜひお願いを申し上げて私の質疑を終ります。
○中井委員長代理 それでは本日はこの程度にいたします。次会は明二十六日午前十時三十分より開会いたします。 散会いたします。 午後一時三十分散会