地方行政委員会 第11号
- 発言数
- 67 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/02/23
会議録
○大矢委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に入ります前に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。すなわち理事でありました北山愛郎君が一たん委員を辞任せられ、昨二十二日再び委員に選任せられましたので理事が欠員となっております。この理事補欠選任は、先例に従い委員長より御指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なければさよう取り計らいます。 それでは理事には従前通り北山愛郎君を御指名いたします。
○大矢委員長 次に参考人招致の件についてお諮りいたします。ただいま本委員会で審査中の国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律案及び地方税法の一部を改正する法律案について、参考人より意見を聴取いたしたいと存じますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なければ両案について参考人より意見を聴取することにいたします。 なお国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律案についての参考人より聴取は本月二十九日とし、地方税法の一部を改正する法律案については三月一日とし、それぞれの参考人の人選につきましては、昨日の理事会で申し合せました範囲で委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なければさよう取り計らいます。
○大矢委員長 次に小委員会の設置についてお諮りをいたします。昨日理事会の申し合せによりまして地方税法等改正に関する小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なければ地方税法等改正に関する小委員会を設置することに決定いたしました。 なお本委員会の人数は十一名とし、小委員及び小委員長の指名は先例に従い委員長より御指名をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なければ小委員の人数は十一名とし、小委員には 鈴木 直人君 吉田 重延君 森 清君 丹羽 兵助君 渡海元三郎君 徳田與吉郎君 川崎末五郎君 川村 継義君 五島 虎雄君 西村 彰一君 中井徳次郎君 以上の諸君とし、小委員長には川崎末五郎君を御指名いたします。
○大矢委員長 次に入場譲与税法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。なお本案と同時に昭和三十一年度地方財政計画について御質疑がありますれば承わりたいと思います。質疑の通告がございますからこれを許します。中井徳次郎君。
○中井委員 きょうは入場譲与税のことについて質疑ということになっておりますが、今委員長から言われましたように財政計画その他についてということでありますから、私は明日と明後日留守になりますからへはなはだどうも恐縮でありまするが、地方交付税法のことにつきまして一、二、大臣並びに奥野さんにお尋ねいたしたいと思うのであります。 まず第一点にお尋ねいたしたいのですが、私の記憶違いであれば訂正をいたしまするが、地方交付税の算出の根拠は、基準財政需要額から基準財政収入額を引きまして、その差額が各自治団体に対する交付税の基準になるようでありますが、そのときにたしか八割を双方ともかけまして、それで計算をするということになっておると思うのであります。これまでは七割でありましたが、去年でありましたか八割に上げたと思うのでありまするが、このことにつきまして、ちょっとお尋ねをいたしたいのであります。たしか八割でありましたな。
○奥野政府委員 便宜私からお答えいたしたいと思いますが、お話になっておりますのは、基準財政収入額の算定におきまして、標準税率の七割の基準税率として、この基準税率で計算をした場合に、どれだけの税収入が入ってくることになるか、こういう計算をしておったわけであります。それを二十八年であったかと思いますが、府県の分だけ八割で計算をする、こういうことにいたしたわけであります。
○中井委員 半分は合っておったわけでありまするが、府県分だけ八割ということ、であります。そこで一つお計れをいたしたいのであります。たとえば市町村におきまして、基準財政需要額は億円、基準財政収入額は七千万円あるといった場合には、市町村の計算の場合にはそれの七掛でありますから、基準財政需要額の一億円が七千万円になりまして、基準財政収入額の七千万円がそれの七掛の四千九百万円、こういうことになろうかと思うのでありますが、そうなりますと、率直に申し上げて、府都市町村にはおのおの独自の節約の面もありましょうし、運営の面もありましょうけれども、その数字通りいきますると、今私が例にあげました場合は、基準財政収入額は七千万円、基準財政需要額は一億ということになりますと、差引三千万円不足であるといろ数字が出てくる。ところが今の政府の交付税のやり方でありますと、それが、支出が七千万円、収入が四千九百万円となりまするから、差引二千百万円しか差額が出てこないということになろうかと思いますが、どうでございますか、その辺のところについて一つ……。
○奥野政府委員 基準財政需要額の方は、御承知のように、単位費用額に、測定単位の数値を乗じ、補正をいたしまして、各費目ごとの数字を合算するわけであります。これは別に七割とか八割とかいたしません。これは出たままのものが、やはり基準財政需要額であります。収入の方は、標準税率で計算いたしましたいわゆる標準税収入額、これの市町村の場合は七割相当額が基準財政収入額になります、かように申し上げたわけであります。
○中井委員 そういたしますると、需要の方は全額あげておるわけでございますか、その辺のところを……。
○奥野政府委員 地方交付税法にきめられております単位費を基礎にした全額が算定されます。
○中井委員 その単位費用を決定いたしまするときは、やはり何掛というようなことで計算をされておるのじゃないでしょうか。
○奥野政府委員 単位費用を計算します場合には、標準団体でありますとか、あるいは標準施設でありますとか、そういうものをとって、どれだけ経費があれば基準的な行政をやっていけるか、それから特定財源を引いたものを、当該標準団体なり標準的な施設なりの数字で除してきめるわけであります。従いまして基準的な行政を行うに必要な経費だといろ建前に立っているわけ、でありますが、標準的な所要額の八割、だとか七割だとかいう考え方は、とっていないわけであります。
○中井委員 その辺のところは、奥野君の説明と後藤財政部長の説明と従来違っておったように私は思うのですが、どうでしょうかね。後藤君が参りましたら、これはあらためて聞いてみたいと思うのですが、私が申し上げたいのは、どうもこれまでの考え方でありますると、多少とも収入も支出も押えて計算する。そのことは実際問題として幾分からは必要であろうかと思うのでありますが、そのことによりまして、非常に赤字の団体が、それに逆比例しまして、これまでもらうべき交付税を損をしておる。損という表現はどうかと思いまするが、こういうふうに全国的に非常に赤字の団体がふえて参りますると、私は、本質的に赤字になるような団体をまず助けなくちゃいかぬという考え方からいいますると、どうも今の七割ということについては、ちょっと疑問があるのであります。なぜそういうことかというと、今御説明にもありましたが、府県の方は八割にいたします。八割にするにはするだけの理由があったろうと私は思う。そういう面からちょっとお尋ねしたのでございますが、どういうものでございましょうか。
○奥野政府委員 御承知のように、この制度は昭和二十五年にできたわけであります。昭和二十五年に作りましたときに、標準的な団体の基準的な行政費がどれくらいであろうかということにつきましては、はなはだ簡単に算用できるわけのものでもございませんし、しかもまたそこに与えられている財源には限りがあったわけであります。地方税収入なり、あるいは地方財政平衡交付金なり、限りがあったわけであります。これを基礎にして基準的な行政費を逆算する、こういうやり方をとらざるを得なかったわけでありまして、その場合に、義務教育のような経費でありますと可及的に大きく把握していく、またやってもやらなくても当該団体の自由になるような経費につきましては、かなりしわを深く寄せていく、こういうようなことでやったことがございます。二十五年一ぱいかかりまして、標準的な経費の算用が進んだわけでありまして、二十六年からただいま申し上げましたような基礎に立って、単位費用を定めたわけでありまして、あとずっとそれを続けてきておるわけであります。収入の面につきまして、標準税率ではじかないで基準税率ではじく、なぜこういうやり方を出するのかということが基本の問題だろうと思います。やはり各団体につきまして、基準財政需要額がどれくらい必要だろうか、こういうことをきめていくこと自体が、自治団体に対してある意味の間接的な干渉にはなるだろうと思うのであります。従いましてまたそういうような一つのワクといいましょうか、どれくらい金がかかるのだということを、中央政府で見ていきます部分につきましては、最小限度にとどめておきたい、言いかえれば、基準的な行政、そういうものを把握することにしておきたい。従ってまた自治団体として、自治のワクの範囲内でしかるべくやっていいというようなものは、これは必ずしも積極的に基準財政需要額、の中、に全部入れていかなければならないことはないのじゃなかろうか。そういう面で考えていきますと、府県の行政は非常に画一的であります。どの府県でありましても、大体同じような行政をやっておるわけであります。市町村の場合には、市町村の実態が種々雑多なのでありますから、非常に違いがございます。その結果は、府県の所要経費の主の大部分は基準財政需要額に入ってくる。市町村の場合は、どの市町村においても、必要な経費だけを基準財政需要額に算定していくべきでしょうから、自然相対的には多くのものが入ってくるとはいえない。従ってまた基準財政収入額の場合においても、府県については八割を算定していく、市町村の場合には七割を算定していく、こういうふうなやり方をしたわけであります。基準的な行政費として、基準財政需要額に織り込んだ以外のものでありましても、自治団体として、自治の範囲内においていろいろやりていくことがある。それはそれぞれの団体の財政力に応じてやったらいいじゃないかという意味で、市町村でありますと標準税収入の三割を、府県であります場合には標準税収入の二割を計算の外に置いておくのだという考え方に立って参っているわけであります。
○中井委員 今の御説明と関連して私は大臣にお尋ねしたいのです。毎年々々この委員会で私は発言しておるのですが、実は地方交付税については、各自治団体においては、現在すでに三十一年度の予算は組んでおります。その際に来年は一体どのくらい交付税がもらえるやらわからない。このことが地方財政の赤字の大きな原因になってくるということを、私は毎年指摘しているのであります。その中で最も私ども納得できませんのは、地方交付税については総額が毎年発表されまするが、その中で府県分、市町村分という比率が年によって、年度の途中において変るわけであります。交付税の一部改正が毎年行われます。その結果変るわけです。従ってなおさら府県、市町村が三十一年度予算を組むのに、大体どれくらいもらえるか見当がつかない。だんだんこういうふうに全国的な赤字状態になってきますと、やはりおぼれる者はわらをもっかむということで、去年よりは減らないだろうと、ことしは総額として、たとえば二割ふえたら一割ふやしていこうじゃないかというようなことが、年度の途中にいくと、どっこいそうはいかぬ、ことしは府県の方に非常によけいいく、ことしは市町村の方によけいいくということになって、まことにどうもこの辺の予想がつかない。予想のつかない予算を組んでいる。年度の終るころになってから、ようやく最後的な決定を見るというような工合で、極端にいうと各府県、市町村は、何か決算と予算が一緒になって、全部交付税にしわ寄せをさせているという形なのです。そこで私は、おととしでありましたか、地方財政計画の中で交付団体、不交付団体の区別をせよといって、これが去年から行われるようになって非常にけっこうだと思う。さらに進んで府県分と市町村分の区別は一つやってもらわないと、市町村、府県といたしましても計画が相立つまいと思うのです。この辺のことについて大臣の率直な見解を承わってみたい。これは事務当局が少し努力をいたしましたならば、こまかいところはなるほど改正によって計算をし直さなければならないでしょうが、少くとも十億単位のものは必ずや出ると考えるのであります。そういう点の見解を承わりたい。
○太田国務大臣 お話の点は私もごもっともと思います。決定が八月までですから、大体のところでも知る方が、各自治体で予算を作る上にけっこうだというお話のように承わりましたが、なるべくその御趣旨に沿うように努力をさせてみたいと思います。今までのは何か八月までということですが、それより早くなるべくやるようにいたしたいと思います。ただしそれは役所とすれば正確な数でないと困るという事情もあるかと思いますが、何らかの方法で大まかなところでもできましたら、急いでやらせるようにいたしたいと思っております。
○中井委員 これは理論的に言いますと衆議院に予算がかかって通りもせぬうちからということにもなりましょう。これはその通りで、われわれから攻撃申し上げなければならぬところでありますが、現実の問題としては全国の府県、市町村は予算が組めない。今第二にお尋ねしましたことは、せめて府県と市町村分は、来年からでもぜひやらなければ効果はない。この説明書を見ますと、収入支出の明細が府県、市町村出ておりますが、交付税だけは抜けている。これは一体どういうことですか。第二の点、われわれに対する説明だけでも一つ分けてもらいたいと思う。
○奥野政府委員 便宜私からお答えさせていただきます。あとの方でおっしゃっていることは、地方財政計画の振り分けを府県と市町村とに分けて、従ってまた地方交付税も府県に幾らいくようになり、市町村に幾らいくようになるかということを明確にせよということだと思いますが、ごもっともなことだと思います。ただ特別交付税が総額のうち八%あるものですから、これをどうつけるかという問題が若干出てくるだろうと思います。それはあとでかなり動くことはやむを得ないのではないかと思いますけれども、一応御審議のためにも、あるいは地方団体で、推定いたしますためにも、そういう努力が必要ではないか。この点について、財政部長とよく話し合いをいたしまして、御希望に沿えるように努力してみたいと思います。
○中井委員 今特別交付税の話がありましたが、私は特別交付税の八%については、一般交付税の比率によって大まかに分けてもらってけっこうだと思うし、また特別交付税の配分方法については、これこそやはり時の政府が、そのときの客観情勢によって、大いに創意工夫を発揮されておやりになってけっこうだと思います。そのことのためにあれはあるのですから、私どもはそういうことにまでこまかく入ろうという考え方ではなくて、ただ各自治体が予算を組むその共盤がないという、こういろばかなことでここ五年、六年やってきたのだが、このことが赤字の大きな原因であるということを最後にもう一度申し上げて強くこの点を要望しておきます。ぜひ三十二年度からはやっていただきたいと思います。
○大矢委員長 川村君。
○川村(継)委員 入場譲与税は地方財政の立て直しに対してずいぶん苦心をされた無理な改正案だというような感じを受けるわけです。計画上いろいろな数字につきまして少しく疑問がありますので、簡単にお聞きしたいと思います。計画を見て参りますと、昭和三十年度には百三十五億四千三百万円の計画になっておりますが、現行法でいった場合には、三十一年度は百四十五億九千九百万円と見込んであるようであります。そこに十億五千六百万円くらい増加を見込んでおりますが、これは大丈夫間違いなくとれるわけですか。というのは、昨年でしたか、この譲与税がかわってからえらく取立てが少くて、一般財源から融通したということでありましたが、この点についての見通しはいかがですか。
○奥野政府委員 お話のように、入場税が国税に移管されます際に、大幅に減税されたわけであります。その際の減税後の、言いかえれば、国税移管後の税収入が幾ばくになるだろうかということで、当時自治庁と大蔵省との間で見解の食い違ったことがありました。大蔵省の案でいきましても、当時予算化されておりました数年が若干減収にならざるを得ないのではないか、ころいうことであったわけであります。しかし実績が出て参りますと自治庁が考えておったよりもなお減収になっておったわけであります。それを基礎にして三十年度の予算が組まれたわけでございます。言いかえれば、予想しておった額よりも実際の減収は大きかったが、三十年度は現実を押えて予算化したわけでありますから、ここに掲げられております数字は、必ず確保できると考えているわけであります。ただ移管当時に言っておりました数字はとれない。これは実績が出ていましたから、実収に予算の数字を置き、直したわけでありますから、それは御安心いただいてよいのではないかと思っております。
○川村(継)委員 その点については自信のあるようなお話ですが、本年度現行法でいけば三十一年は百四十五億九千九百万円くらい取れるというふうな算定になっておるようですが、これはおそらく三十年度の大体実績等を勘案して、一応計数は算定されたものだと思うのですが、三十年度計画では百三十五億四千三百万円と出ておりますが、ことしは一体計画の百三十五億四千万円よりも伸びる見通しですか、あるいは引っ込むような見通しですか、三十年度を見た場合に。
○奥野政府委員 お話になっております百三十五億の数字は、さきの補正予算で十二億円増額していただいたわけでございます。その予算案はすでに成立いたしております。三十年度の補正後の数字は百四十七億四千三百万円ということになっております。それから三十一年度の現行法の百四十五億九千九百万円という数字はこれは入場税収入額の九割に相当する額でございまして、全額は百六十二億二千百万円、こういうことになるわけであります。
○川村(継)委員 この法の改正によりまして、ことしは今言われたように百六十二億二千百万円というのが計画に出ておりますが、これはこの法案の中に改正が出て参ります、いわゆる超過団体の超過分ですね。それの中に大臣の説明によりますと、大体合計で十七億九百万円というやつを見込んであるようであります。これは含んでおりますか、含んでおりませんか。
○奥野政府委員 含んでおります。
○川村(継)委員 そうするとこの点はどういうふうになるのでしょうか。現行法で昭和三十一年度を見込むならば百四十五億九千九百万円、それがいわゆる九割のやつから十割に上る、全部支給するということになりますと、その差額を十六億二千二百万円としてある。その合計が結局計画上に百六十二億二千百万円と出ておる。十七億九百万円というのはどこへいってるのかという疑問が生ずるのですが、その点を一つこまかに、説明していただきたい。
○奥野政府委員 百六十二億二千百万円の分は、現行法でいきますと九割になるわけですけれども十割になりましても、東京都なり大阪府なりは人口按分によって計算されます額、全額が十割になるわけであります。今度の改正法によりまして百六十二億二千百万円は変りはないのでありますが東京都へ行く分が他の府県へ廻るわけであります。言いかえれば不交付団体と交付団体というふうに分けて参りますと、不交付団体へ行く金額が減りまして、交付団体へ行く金額が多くなるわけでありますが、総額には変りがないであります。
○川村(継)委員 大体説明はわかりますがこの資料によりまして説明しておるその文から見ると、そこに疑問が起るのですよ。もう一ぺん申し上げますと、現行法によって昭和三十一年度の収入見込み額を見ると、百四十五億九千九百万円になる。ところがこれを譲与割合の引上げいわゆる〇九から一になす引上げによりますと、〇.一だけ引き上るわけですね。その〇.一分の引き上りが十六億三千二百万円になっておる。そうして合計で百六十二億二千百万円というものが出てきておる。それが財政計画の上にことしの入場譲与税として百六十二億二千百万円が出ておる。そうするいわゆる超過団体からめぐってくるところの十七億九百万円というのはどこへ入っておるのか。計算の上にはそれが見えぬじゃないか、こういうことなんですよ、おかしいでしょう、その点を説明していただきたいのです。今の税務部長の説明では、どうもぱーつと包んだようで、はっきりいたしません。
○奥野政府委員 財政計画の意味で御質問になったと存ずるのでありますが、現行法でいきました場合には御指摘のように百四十五億九千九百万円であります。この改正に二つ問題がございまして、総額の算定をどうするか、あるいは九割でない、十割になるものですから百六十二億になります。今度は団体間の譲与額をどうきめるか、その場合に団体間に恥いては異同が生ずるわけであります。三つの団体の分が減っていって、三つ以外の団体の分がふえるわけであります。従いまして総額を考えていく限りにおきましては、配分方法は変っても総額は異同は生じないのであります。ただ団体間においては異同が生ずるわけであります。従いましてこの総額のうちで交付団体に行く分が幾らであり、不交付団体に行く分が幾らであるか、こう分けました場合には、改正後は不交付団体に行く分が減りまして、交付団体へ行く分がふえるわけであります。しかし両方合せた金額は百六十二億二千百万円には変りないのであります。百六十二億二千百万円の中に行くわけです。
○川村(継)委員 どうも私が頭が悪いのですかね。もう一ぺん申し上げます。あなたの方からもらっているこの資料に、誰々十税の分として現行法によって昭和三十一年度の収入見込額、こうありますが、百四十五億九千九百万円見てあるのです。B項として譲与割合の引き上げに伴う増を加える。割合の引き上げですからこれは一割上るでしょう。一割上ったのが十六億二千二百万円になっておるわけだ。それをプラスして今年度の百六十二億二千百万円になっておる。そうすると、今あなたが説明するうち、一つは問題外ですよ。そうして合計してことしの収入は百六十二億二千百万円と出てくる。それは財政計画と合うわけです。ところが今度は、総収入にはそれは変りはないかもしれませんが、別途にめぐってくるところの十七億九百万円というものを十六億二千二百万円の中に含めるわけにいかない、こういう計算にもなる。それを十七億九百万円といろのを含めてみなければ百六十三億二千百万円にはならぬのではないか、こうちょっと思ったのですが、もう一ぺん尋ねますと、あなたの説明によりますと十七億九百万円という分は、結局ことしの百四十五億九千九百万円の中にやはり含まっていなければならぬということですか。あるいは全部合せて百六十二億二千百万円の中に含まっていると見ていいということですか。
○奥野政府委員 そういうことです。
○川村(継)委員 わかりました。その資料による説明がそういうふろに書いてあったものですから、しかも大臣の説明によりますと、その一割を増加させると、別にこの十七億といろものが飛び出してくるような印象を受けたものですから、私がちょっと誤解したかもしれませんが、わかりました。
○太田国務大臣 これはやはり今の私の説明のときに、昭和三十一年のときに変動と書いてあるので何だか余分に出たように感じますが、三十一年度の百六十二億の中に入るというのでございまして、これはやはり説明の方が少し足らなかったと思います。
○川村(継)委員 結局操作の問題である、こう考えていいわけですね。
○太田国務大臣 そうです。
○川村(継)委員 それからいろいろな情報と申しますか、確実の調査をしたわけじゃありませんけれども、入場譲与税関係で非常に脱税がある。こういう方面は非常ににぎやかになったのでずいぶん収入が上っておる。ところが脱税行為が多くなったということを聞くわけですが、こういう点について何か自治庁の方で考えておられること、あるいはねらっておらるような問題点はございませんか。
○奥野政府委員 入場税は御承知のように国税になったわけでありますから、国税庁がその指導に当っているわけであります。国税になりましてから入場券は国の方で印刷をいたまして、業者にそれを使わしているわけであります。その場合に、たらい回しをやっているのじゃないかということで、国税局単位でそういうことを防止するための積極的な努力を払われて、その結果若干増収になってきている面もあるようでありまして、国税庁の方で入場税の、収入確保に大へん努力していただいております。そのことについては感謝をいたしておるわけであります。
○川村(継)委員 それからもう一つ、今の問題に関係してですが、今度の一部改正の一つの問題点となるのは、地方交付税の算定上、基準財政需要額を越える収入超過団体に対する措置だと思います。長官の説明によりますと、大体政令で定めて、超過した分の二割を予定しておるということなんです。これは私よく調べてなかったのですが、一体東京や大阪というのは額にしてどれぐらい超過するものですか。長官の説明によりますと、東京で大体十四億六千万円ということですから、それが二割見当と考えると、ずいぶん超過する額が予想されるわけですが、東京あるいは大阪あたりの超過額は一体どれぐらいなのか、数字でお示しいただきたいと思います。
○奥野政府委員 東京都の超過額は、県相当分では大したことはないのでありますが、町村に相当する分において大きく超過額が出ております。その結果超過額が九十七億三千八百万円であります。大阪府が十八億九千百万円、神奈川県が三億七千九百万円、こういうことになっております。ただ、来年度計算いたします場合には、警察費の負担が九カ月分でありますので、これを十二カ月分に置き直さなければなりません。それを大阪府と神奈川県とに分けますと、大阪府に加えられる分が七億二千四百万円でありますので、再計算をいたしました超過額が十一億六千七百万円であります。神奈川県の場合には、二億九千八百万円加えられることになりますので、差引いたしました結果超過額が八千百万円ということになります。これに二割を乗じて参りますと、御指摘のような数字になって参るわけであります。
○川村(継)委員 最後に長官にちょっとお聞きしたいのです。この問題を御決定されるときに東京都あるいは大阪府からの反対があって、長官はだいぶ苦労されたと思うの一です。それをここまで持ってこられたわけです炉、東京あたりの反対意見、それに対して長官が折衝されました経過というものがございましたら、一つお聞かせ願いたいと思います。
○太田国務大臣 実は俗に言う富裕県から不交付団体の方へ回すといういわゆる財源調整の問題が起りまして、自治庁の案もあり、大蔵省の案もございました。非常に大きな計画を大蔵省は持っておりましたが、とうていそういうことはできない。ことに、一方に税制改革も大いにやろうというときでございますので、たとえば地方事業税を中心として考えるということは、いわばこくのある税でございますので、その団体から手離すことが非常にむずかしい状況になっております。結局のところ、いろいろ大蔵省とかけ合った結果、入場譲与税だけにつきまして今回の問題を取り上げたのでございます。もともと東京あるいは大阪、神奈川が今度の対象になったのでございますが、これとても、そのするお仕事関係から見ますと、他の地方に変った問題がございます。東京には落ちる金もありますが、また地方から来た者に対して出す金もあるなど、東京そのもの自体の財政事情がございますので、一がいにこういう問題を簡単に取り上げることはできない。ただいま税務部長が言いました通り、一応の余裕金が九十何億東京にあったと申しましても、東京自体のすべき仕事をまた別に考えなければならぬという事情がございましたので、結局当初大蔵省が考えた百億見当の財源調整ということは今回見送りまして、ただ入場譲与税だけの措置をとったような次第でございます。将来これはやめてしまうかという問題になりますと、非常に大きな問題でありまして、税そのものとしては国、地方を通ずる税制改革のときに譲って、とくと考えたい。簡単に余裕があるように見えるから、これを交付団体の方へ回したらよいということには私は考えておりません。いろいろの経過をたどりましたが、初め考えた百億以上の財源調整をするということは、とうていこの際におきましてとることができないので、入場譲与税だけにとどめたような次第でございます。
○加賀田委員 それに関連して御質問いたしたいと思いますが、地方公共団体が単年度の予算を組むためには、やはり相当前からいろいろ計画しなければならぬと思うのです。従って、今度出された三団体に対して十七億九百万円ですか、その再々譲与について事前に政府は了解を得るようなお話をしたかどうか、ちょっと伺いたいのであります。
○奥野政府委員 事前に了解を得るというと語弊がございますが、私たちがいろいろ案を考えてみます場合には、これは大っぴらにしているわけでありますから、そういう意味から言いますと承知しているだろうと考えております。
○加賀田委員 そうすると、三団体に対してこういうように入場税の一部を他府県に譲与するという——従来の法律に基くなれば計画が立つが、この改正によってこれだけ減るということを事前に了解をさせあるいはお話をしなければならぬと思うのですが、そういう了解措置は全然されずして、法案が出たら大体了解してもらえるものと考えているのか、その辺を聞きたいのです。
○奥野政府委員 法案を出す前に当りまして、考え方についてこう思っているということは申しておりますけれども、特に了解を得るという意味において話し合いはいたしておりません。
○加賀田委員 大体もらう方は赤字でもあるし、もちろん異議はないものであると思うのですが、出す方は、比較的富裕県であっても決して裕福な財源ではないと考える。やはりこういう問題に対しては、事前に話し合いを進めて了解の上に立ってしなければならぬと思うし、この法案のいかんによってはやはり来年度の予算にわずかであろうとも影響を及ぼしてくると思うのです。この点長官としてはどう考えるか。
○太田国務大臣 ただいまの問題は、結局、何と申しますか、確約を得てこれを出したかと申しますと、大体の了解を得てやったという言葉の方が正しいかと思います。書類を取ってちゃんとしたという意味ではございません。大体は初めは実はもっと大きなワクでございましたから、非常に反撃して参りまして、御無理のない点もございます。結局各地方の知事さんなどと話し合いまして、それで大体この辺に落ちついたのでございます。何もせずにぼつっとやったわけでは断じてございません。
○加賀田委員 そこでさらにお伺いいたしたいのですが、私の聞くところでは、何か条件がついたように聞いておるわけなんです。ただ三団体が無条件で、私のところは富裕だから、十七億九百万円の金はよろしいというふうな形で、了解するということはないだろうと私は思います。三団体にいたしましても、今申し上げた通り富裕府県とは言いながら、財源的に裕福ではないわけなんです。そこで与党の方の内部にもいろいろ問題があって、聞くところによれば、公債を特にこのかわり財源として、しかも十七億九百万円の倍額程度の公債は、別個に考慮しょうというような話があって、三団体は了解したというようなことも聞いておるのですが、そういうことがあったのかなかったのか、お伺いいたしたいと思います。
○奥野政府委員 入場譲与税制について改正を加えるについては、地方債の増額をしてもらいたいという希望のあったことは事実であります。しかしそれに対しまして、幾ら起債を認める、こういう返事をしていないことも事実でございます。しかし税源を変動させます場合には、その団体の財政が混乱しないように、政府においてもよく考えていかなければならないことは言うまでもございませんので、地方債の決定に当りましては、十分その間の事情を詳細に調査をして、困らないように措置をしなければならないだろうという考えは、自治庁事務当局としても持っておるわけであります。
○加賀田委員 長官にお伺いをいたしたいと思いますが、そういうふうな団体としての要請もあっただろうと思うのですが、今度の公債のワクの中から一割、そういう考慮をする意思がある、のかないのかということを、一応御答弁願いたいと思います。
○太田国務大臣 これを出すにつきまして、起債関係において考慮するところがあるか。考慮していこうという考え方でございます。
○加賀田委員 そうしますとこの譲与税の改正は、本年度、来年度だけではなくして、将来も続くものと思いますが、こういうようにして再々譲与する金の、いわゆる歳出を多くする公共団体に対しては、将来もそういう起債の問題に対して考慮しつつ対処する意思があるのかどうか、それをお尋ねしておきたいと思います。
○太田国務大臣 大体起債の点につきまして、そろばんの立つような起債といっていいかと思いますが、今までの考え方と違いまして、そういう点については、たとえば東京都などについて十分考えていいじゃないか。ただ金を借りにきたからといって、すぐそれをひっぱがすようなことではなく、ほんとうにそろばんの立つような事業であるならば、起債を広げてもいい、こういう考え方のもとに私は措置していったのでございます。
○加賀田委員 それは起債を了解する場合の基本的な考え方だと思うのですが、しぼってこの法案との関連性で、今後とも従来の起債を認める場合の基本的な問題以外に、この法に基いて調整額を出す団体に対して、将来とも考慮するのかどうかということをお尋ねしておるのです。
○奥野政府委員 私からお答えさせていただきます。制度改正を行います場合は、その団体が従来から予期して曲ったとは違った財源関係になってくるわけでありますので、そこで一種の激減緩和と申しましようか、そういうことは考えていかなければならないだろうと思います。そういう場合に政府はどういうことを考えるか、一番端的なものは地方債の問題だろうと思います。そういう意味でもし当該団体の財政運営の上に非常な障害が起るならば、償還の能力は十分にあるという団体でありますれば、これは地方債をある程度見ていってもいいのじゃないだろうか、しかし三十二年度以降になって参りますと、すでに恒常的な財源というものが安定してきますから、予想しておったのとは違った結果が出たということにはならないと思います。従いまして十分得られる財源を基礎にして、そのワクの中で仕事を考えていってもらわなければならたいのじゃないだろうか、かように思うのであります。しかしまた将来制度を変えまして、団体の予想している財源の範囲に変動が生じました場合は、別個の問題として激減緩和の措置は考えていかなければならない、かように思うわけであります。
○加賀田委員 そういたしますと、今、明年度の調整額の問題とからんで、起債の問題は、特に突発的に十七億九百万円出さなければならないので、そういう関係で考慮する意思なのか。将来はずっと地方団体の予算には、そういう制度は含まれて予算が組まれるから、特に考慮する必要はない、こういうお答えですか。
○奥野政府委員 その通りに考えております。
○大矢委員長 他にございませんか——なければ私から……。これは奥野さんに尋ねるのは国税だからどうかと思いますが、この入場税を国税に移すときに非常な反対があった。その反対のときに料金をうんと下げる、下げるかわりに入場税も下げたらどうかという話があったが、その後二本建のやつを三本建にし、時間も非常に長くして、結局は映画会社のフィルムに非常に金がかかるからといって値下げもしないのです。だからして、税率を下げたけれども、一般は結局何らの恩恵も受けないというのが実情なんです。これはやはりそこまで監督がいくかどうか知らぬが、それは別として、最近私はある興行主からこういうことを聞きました。今までは一流の俳優が地方に出ていって、そうして興行したと遂に採算が合はない。しかし地方税であったために、土地の希望もあり、いろいろな関係で入場料の税金に対しての手心を加えておった。ところが大都市は多少今まで融通しているが、今では国税だというので厳重に取り立てるために引き合わないというのです。だからして中都市には今まで行って曲った一流の俳優、演劇の方がほとんど行かなくなって、東京、大阪、京都というところだけに限られて、せっかく入場税が国税に移管したために、いい芝居が見られないということで、非常に地方では困っているということを私はしばしば聞くのですが、そういうことをお聞遂になったことがあるかどうか。
○奥野政府委員 お話のような事例はあると思います。これは地方ではなかなか名優に接せられない。またそれを普通に呼んできたのではなかなか採算がとれない。そういう場合に地方団体としてはある程度の補助を与える。補助を与えますけれども、それが興行されますと入場税収入が上ってくるわけでありますから、割合に補助を出しやすいわけであります。税金に手心を加えたということは私承知いたしませんけれども、費用の相当部分を補助して、そうして名優に来てもらうという事例はしばしば聞いております。その場合にやはり補助をするわけでありまして、補助をする場合にもそういう興行を行えば、自然税収入が上ってくるわけでありますから、見合いの財源があるということになってくるわけであります。そういうやり方が国税移管になった結果は多少やりにくくなっているという面は、これはございましょう。それが大きな部分であるかどうかということについては、別の問題でございますけれども、そういう事例はございましょう。
○大矢委員長 他に御質疑がございませんければ、これにて入場譲与税法の一部を改正する法律案に対する質疑は打ち切りたいと存じまするが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大矢委員長 御異議なければ、これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 次会は公報をもってお知らせいたします。本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十分散会