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24回国会衆議院1956/04/26

大蔵委員会 第32号

発言数
38
登壇者
7
会派数
2
開催日
1956/04/26

会議録

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 これより会議を開きます。  去る十六日予備審査のため安養院より本院に送付され、同日当委員会に予備付託となっておりました小林政夫君外五名提出にかかる租税特別措置法の一部を改正する法律案につきましては、昨二十五日参毒院において可決され、同日本院に正式に提出されて、当委員会に本付託となりました。  この際同法案を議題として審査に入ります。まず参議院側より提案理由の説明を聴取することといたします。参議院大蔵委員長岡崎真一君。

岡崎真一自由民主党

○岡崎参議院議員 ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。  輸出による町得に対し所得税及び法人税を賦課するにつきましては、輸出奨励の観点から、昭和二十八年以来特別の控除制度が認められ、輸出の振興に多大の寄与をいたして参りましたことは、すでに御承知の通りでございます。  ところで、我が国の重要な輸出品の一つであります絹または人絹のスカーフ、マフラー、ハンカチーフ類につきまして、特別控除制度の適用状況をみますと、これらスカーフ類の、重要な生産工程であります捺染加工による所得につきましては、大部分の場合において、本制度の恩典が受けられないこととなっているのであります。  これは、捺染加工業者の大部分が、直接輸出商社から注文を受けず、いわゆる売り込み業者を通じて注文を受けるという特殊な業態をなしておりますため、このような不合理な結果となっているのであります。  このことは、スカーフ類の輸出額が年間約六十億円に及ぶものであり、また、捺染加工はスカーフ類の生産工程の重要な部分を占め、その捺染加工料金は年間約八億円に達する状況であるのにかんがみまして、輸出の振興を目的とする本制度の本旨に著しく反するものと考えるのであります。また、捺染加工業者のほとんど全部が横浜地区に集中しておりますため、スカーフ類の捺染加工による所得に本制度を適用するにつきましては徴税技術上の困難が存しないのでございます。  本法律案は、このような情勢にかんがみまして、新たに絹または人絹のスカーフ、マフラー、ハンカチーフ類の捺染加工による所得を本制度の適用対象とし、特別控除の恩典を受け得ることとしようとするものであります。  なお、新たにスカーフ類の捺染加工につき輸出所得の特売控除を認めました金額に応じて、現在売り込み業者に認めております特別控除額を減ずることといたしておりますため、国庫の税収入には変動がないのでございます。  以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。  何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願いいたします。

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 これにて提案理由の説明は終りました。本法律案に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ―――――――――――――

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 次に、物品管理法案を議題といたします。  本法律案は、参議院の修正を経て本院に送付されて参っておりますので、この際参議院における修正の趣旨につき、説明を聴取することといたします。参議院議員青木一男君。

青木一男自由民主党

○青木参議院議員 修正案の提出者として、簡単に修正の趣旨を申し上げます。修正は、主として立法技術上に関する問題でございます。原案におきましては、第二条の定義で、「国の事務又は事業の目的に従い、用途に応じて、物品を国において使用させ、又は処分すること」という、この二つを「供用」という新しい法律観念にまとめておるのでございます。しかしながら、公務員等に国の財産を使用させるということを供用という新しい法律の用語で表現するということは、理解できるのでございますが、処分することまでも供用ということは、いかに法律の言葉を新しく作るといたしましても、常識上無理があると思うのでございます。使用させるということは、継続的の事実状態を言うのでございますし、処分というのは、瞬間的に目的を果す法律行為を言うのでございます。この両者は、観念のカテゴリーにおいて何らの共通性がないのでございます。従って、その適用といたしましても、第三条の分類を見ましても、あるいは第十四条の供用計画を見ましても、両者を含めた使用させるものと処分するものとは必然的に別な分類、別な計画となるのでありまして、統一的分類や計画ということはあり得ないのであります。無理に両者を供用という一つの法律観念に統合する必要も実益も存しないのでございます。またそういう混淆した法律観念の結果として、原案による第一条の「処分」というものは、正確に申しますと、第二条によって「供用」に含ましめられた処分以外の処分をさすということになりまして、正確を欠くのでございます。しかしながら、法律を読んだだけではそういうことがはっきりいたしておりません。第三十一条の「処分」についても同じようなことが言い得るのでございます。また原案の第十条によりますれば、せっかく供用官という担当職員を設けながら、その職務の中から処分を除外しておるでございます。それではせっかく処分を供用観念に包含させたことの意義が大半なくなるのでございます。  そこで修正案におきましては、「物品をその用途に応じて国において使用させること」だけを供用という観念に改めております。そして以下各条において、原案の供用というのを供用と処分に分けております。こういうふうに、供用を供用と処分に分けますが、この場、合の処分というのは、物品の売り払い、貸付等の行政目的に従って処分する法律行為の場合に限定いたしまして、廃棄処分等を含めた広義の処分と区分するために、第三条第一項において「供用」を「供用及び処分」というふうに修正し、その「処分」の下にカッコ書きで、「(国の事務又は事業の目的に従い用途に応じて行う処分に限る。第十四条第五項、第三章第四節の節名及び第三十一条第一項を除き、以下同じ。)」というように明確に定義しようとするものでございます。  また、以上の修正の結果、原案の「供用計画」は供用計画または処分計画となりますが、条文が複雑になりますし、また取得に関する計画も考えられまするので、これらのすべての場合を包含して、「運用計画」と修正したのでございます。  なお、以上の修正に伴って、必要ね字句の修正及び条文の整理をしたものでございます。

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 これにて参議院の修正部分に関する説明は終りました。  本法律案に対する質疑は後日に譲ります。     ―――――――――――――

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 次に、接収貴金属等の処理に関する法律案を議題といたします。  本法律案は、一昨二十四日、本院の承諾を得て、内閣において修正いたしましたので、この際政府側よりその修正の趣旨について説明を聴取することといたします。大蔵政務次官、山手満男君。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 ただいま議題となりました接収貴金属等の処理に関する法律案の御審議を願うに当りまして、去る二十四日本院の御承諾をいただいた修正につきまして、その趣旨及び内容の概略を御説明申し上げます。  さきに提案いたしました接収貴金属等の処理に関する法律案は、目下本委員会において御審議を願っておる次第でございますが、これら接収貴金属等の処理につきましては、その数量が膨大である上に、きわめて困難な事務であり、また、かねて行政監察特別委員会で議題として取り上げられた経緯もあり、その処理は特に慎重かつ厳正に行う必要がありますので、大蔵省管財局に臨時貴金属処理部を新設して、これらの事務を専担させるのが適当であると認めた次第でございます。なお、この処理部は、あくまでも臨時的なものでございまして、接収貴金属等の処理に関する法律案との関係がきわめて密接でありますから、同法律案の附則に規定する大蔵省設置法の改正規定中に所要の修正をいたした次第でございます。  これが修正の趣旨及びその内容の概略でございます。  何とぞよろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 これにて修正の趣旨説明は終りました。  引き続き本法律案に対する質疑を許します。春日一幸君。

春日一幸日本社会党

○春日委員 ただいま議題となっております接収貴金属等の処理に関する法律案中修正の部分について、趣旨の説明を受けたのでありますが、この際政府に対して特に伺っておきたいことは、御承知の通り、本法律案は、本委員会に付託されて、提案理由の説明を聴取したことはしたのでありますけれども、いまだその審議にも入っていないのであります。そういうような法律案は、それを相次いでここにさらに修正の追い打ちをかけてくるというようなことは、一体法律案の取り扱いがあまり不注意かつずさんに過ぎるのではないか、この点を私は特に糾弾せなければならぬと思うのであります。御承知の通り、この接収貴金属の処理をどうするかという問題については、すでに累次の国会においてその都度法律案が提出されて、この問題に対する基本的な検討は大よそ尽されておる。こういうような情勢下において、政府が責任を持って提出をして参った法律案なるものは、これは完璧を期せられたものでなければならぬと思う。しかるに、そういうような法律案が本委員会に上程されて、そうして相次いでこのような修正を加えてくるということは、この法律案の権威、またこの法律案に対処する政府の態度、こういうものがはなはだ不慎きわまるものであって、私は必要なる注意を欠いておると思うが、一体どうしてこんなわかり切ったことが、当初法律案を提出される当時において原案の中に加わらなかったのであるか、ずさんで不注意で手落ちになっておったのか、あるいはその後新しく検討の結果、別個の理由によってかくのごとき必要を生じたものであるか、この点のいきさつについて政府より御答弁を願っておきたいと思います。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 この修正の点は、臨時に貴金属処理部を大蔵省管財局に設けようとするものでございますが、御承知のように、接収をされました貴金属は、その数量も非常に膨大でございます。しかも問題が問題でありますだけに、デリケートでもございますために、特に慎重かつ厳正に行う方がよかろうという議論が大蔵省省内におきましてもその後順次出て参りました。国有財産処理につきましては、行政管理庁そのほかからもいろいろ注意がございまして、こういう貴金属のような相当高価なものを、相当膨大な数量にわたるものを処理をいたしますために、今後もしも万一間違いでもありました場合には、申しわけない次第でございまするので、その後の議論の結果、さらに念には念を入れる方がよかろうということで、臨時にこうした貴金属処理部というようなものを作ることに方針を決定、修正をお願いすることにいたしたわけでございまして、その点われわれの意のあるところを御了承をお願い申し上げます。

春日一幸日本社会党

○春日委員 最も注意すべきことは、この法律案の修正案が提出をされたのは、かの行政管理庁が国有財産の管理状況についての監査の報告を行なったその後であることに、特別の意義があると思うのであります。と申しますのは、その報告によりますると、国有財産、これはいずれもきわめて貴重なもの下ありまするが、これらの政府によるところの管理方式が、ずさんきわまるものであって、あるいは不当に処分されたものや、あるいはその台帳における記帳の実態等も事実に相反することはなはだしくて、言うならばその管理状況は、きわめて乱脈をきわめておると報告をされておるのであります。そこで、この修正案が提案されたゆえんのものは、ただいま次官の御答弁によりますと、これは数が膨大なものであって、特に慎重を期さなければならぬから、特別に機構を改革して、臨時処理部と申しましょうか、こういうような特別の機関を設定するのでなければ、公正にして正確なる処理ができがたい、こういう意思がこの修正案の中に表示されておると思うのであります。そうだといたしますれば、動産、不動産、機械器具、その他有価証券等多面にわたりまする国有財産の処理管理については、私はいまだかってこういうような特別の処理部が設けられておることを聞かぬのでありますが、その他の財産については、こういうような特別の処理機関を設定する必要はないのであるかどうか。次官も御承知の通り、行政官理庁の監査報告によれば、それらの管理状況はいずれもずさんをきわめて、不公正にしてまた妥当を欠いておるということでありまして、言うならば、この修正案に盛られておるところの、すなわち的確なる処分、管理、こういうことの必要性は、他の国有財産においても同然であると思うのです。ひとり接収貴金属のみにこういう特別の処理部を設けて、他の国有財産に対してこういうような同様の目的を持つ機関の設定をなさらないという理由は、一体どこにあるのであるか。そういうような必要は管理庁の報告に徴して明らかであり、私どもとしては、当然何らかの措置が講ぜられなければならぬと思うが、次官はそれに対して何らの必要を感じていないのであるかどうか、この点、一つ明確なる御答弁を願いたいと思います。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 膨大な国有財産を管理あるいは処理をいたしますについて、人手不足そのほかいろいろな関係から、多少手落ちなどが指摘をされましたことは、非常に遺憾に思っております。膨大な国民の財産でございますので、これを万遺漏なく処理いたしますためにどうしたらよかろうかということで、鋭意大蔵省内においても研究をいたして参りました。あるいは公団式なものにいたしまして、時宜を得た処理をした方がよかろうという議論が出ましたり、あるいは人員を相当ふやして、もっと徹底した管理方式をとった方がよかろうというふうな議論が出ましたり、いろいろ議論があったわけでございますが、何分にも行政管理庁から指摘をされました案件の、非常にずさんだということについて今もお話がございましたが、終戦直後軍の演習地あるいはいろいろな施設などが、一ぺんに管財局の所管になってころがり込んで参りまして、これを一坪一坪きっちりこまかく調査するというふうなことになりますと、なかなか問題も多いし、いろいろ技術的にも困難な点がございますので、鋭意研究をして参りましたが、まだまだ大いに、国民の中の有識者の方々の御意見なども承わって、どうしたら一番うまく管理できるかという道を探求した方がよろしかろうということで、国有財産の管理につきまして、今度新たに審議会を作ることにいたしました。その審議会には各界のこういう問題に関する権威者にお集まりを願って、その管理の方式をどうしたらいいか、あるいは処分をするにしても、どういうふうにしたらよろしいか、そういうふうなことについて早急に御審議を願い、その結論が出まするならば、あるいは法律を出し、あるいはいろいろな態勢を改める等の処置をいたしまして、ただいま御質問の御趣旨にもございまするような、間違いのない国有財産の管理を早目に実行して参りたい、こう考えて今準備をいたしているところでございます。

春日一幸日本社会党

○春日委員 そうすると、お伺いいたしたいことは、現在の大蔵省の管財機構並びにその能力をもってしては、この接収解除されたるダイヤモンド、貴金属、こういうものに対する処理能力はないという自覚の上に立って、またそういう必要に基いてこういうような法律案が提出されたのであるか、この点明確に願っておきたいと思うのであります。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 法案を出しました当時、別に処理能力がないと考えたわけではございませんけれども、御承知のように膨大な数量になりますし、いろいろ法律関係などもデリケートな関係があるわけでございまするから、さらに一そう慎重かつ厳正と申しますか、間違いない、だれからつつかれましても、これは慎重にやっている、厳重な処理をした、こういうふうに考えていただけるような処理をすることがさらに好ましかろう、こういうことで、こういう臨時処理部を作ろうとしたわけでありまして、初めから全然、今の管財局の態勢ではこれを処理する能力がないとは考えておらない次第であります。

春日一幸日本社会党

○春日委員 この法律案をめぐって、われわれ国民が抱かせられたところの疑惑、すなわち大蔵省の管財能力に対する疑義、これはまことにはかり知れざるものがあるのであります。あなたは、ただいまの御答弁をもってすれば、こういうような金、貴金属、ダイヤモンド等の処理は複雑多岐にわたっておって、これをだれが見ても納得できる形において処理するためには、こういうような機構の設置を必要とすると述べられておりますけれども、およそ国有財産にして、とにかく土地であろうと、あるいは建物であろうと、機械であろうと、その重要性あるいはその処分を公正に行わなければならないというその理由、こういうものに何ら相違があろうはずがないのであります。紙一枚といえども、ダイヤモンドといえども、あるいは機械といえども、一坪の土地といえども、これは当然公正にして、そして何人も納得できる立場において処理されなければならぬ。ところが問題は、この原案が提出されましたときには、こういうような一切の処理、すなわち接収貴金属の処理に関する一切の取り扱い、これを全部大蔵省の管財局が、その本来の使命を、果すという相定のもとにこの法律案は出されてきた。ところが、その後行政管理庁の国有財産監査の報告がなされてから、そしてその報告に驚いたところの政府が、ことさらにあらためてこの接収解除の金、貴金属、ダイヤモンドの処理を対象として、この処理部を設けんとするところに、われわれの不安があるのであります。私は申し上げたいが、さきには井上印刷局長のああいうような疑獄事件が発生をいたしました。国民の、国有財産管理に対する大蔵当局への信頼は必ずしも全きものではありません。そこでその後、井上印刷局長の疑獄に関連をして、当然政府は、大蔵当局における国有財産管理の方式並びにその機構、その他その能力、人的配備、こういうものについて十分検討されたであろうと思うが、その結果こういうような臨時貴金属処理部を設定せなければならないという結論に到達されたことは、これらの検討を通じてあなた方が得られた結論、すなわちこういうような機構と人的配備とでダイヤモンドや金、貴金属を取り扱わしめるということについては相当の不安が存する、こういうような心配がことさらに生じて、この修正案の提案となったのではないかと思うのであるが、もしもそうであったとするならば、これはまことに重大なことである。国有財産の管理は、ただひとりこの接収解除の金、貴金属だけが公正的確に、正確に行われればそれでいいというものではない、現にそういうような不安が存するならば、これは大蔵省の国有財産管理の全方式にまたがって、抜本根塞的な解決がはかられなければならぬと私は考えるのであるが、一体本修正案をことさらに提案せなければならなかったという理由は、そういうような行政管理庁の監査報告に基いて再検討の結果、不安を生じられたことに基因するのであるかどうか、この点を二つ率直に御答弁を願いたいと思います。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 特に行政管理庁のああいう見解が表明されたことに驚いて、こういう臨時処理部を設けようと決意したということでもございません。まあそれも、やはりらに慎重にやる必要があるという一つの動機になったことは、事実でございますけれども、ただそれだけではないのでございまして、国有財産全般につきましては、大蔵大臣も、かねがねもっと時宜に適したような処理をし管理をしなければならない、たとえていえば、家屋にいたしましても、終戦後財産税そのほかで物納された家なんか相当たくさんございます。そういうようなのは、なかなか特殊技能などがありまして、いわゆるお役人仕事でうまく管理ができるかどうか、やはり多少疑問もあるところでございますけれども、国有財産でございますから、大蔵省の管財局で従来管理をして参った。あるいは先ほどお話し申し上げました演習地等の問題にいたしましても、膨大な土地や何かがありまして、それをこまごまと一々大蔵省の方で、一坪々々きっちり押えるということはなかなかその数量、広範な地域にまたがっておること等の理由によりまして、困難でございます。そういうような関係もございまして、これらの膨大な国有財産を全般にわたってさらに間違いのない管理をし、厳重な、慎重な処理をする方策をとろうということで、昨年来大蔵大臣がこのことを省内にも諮問をし研究をさせておったところでございます。そこで今申し上げましたように、この法案が通りますと、接収貴金属はさっそく処理をされることになるわけでございまして、数百億の財産が処理をされるのでありますから、その方は、まずこういう特別の処理部を作って慎重にやろう、そのほかの膨大な国有財産につきましても、今申し上げましたように、特別に今度は審議会を作って、各界の知恵をお借りをして、ベストな管理方式を見つけて、早急にそういう方策を打ち立てようということで、おそらく明日あたりの閣議にもはかるくらいのところに運んでおると思いますが、そういう審議会を新設いたしまして、万遺漏のないような処置をする併存でございます。

春日一幸日本社会党

○春日委員 私は、この際大蔵省がみずから顧みて、あらゆる場面に反省を遂げられなければならぬと思うのであります。言うならば、大蔵省は権力に対してあまりに食欲である、たとえば予算の編成権を掌握しておる、あるいはその予算の行使について、これまた実権を握ったりいたしております。特に国有財産寸の諸問題についても、終戦直後においていろいろその権限が移譲されたとき、自分の管理能力をみずから顧みて十分に検討することなくして、何でも権限なればそれを背負い込んでしまった。そうしてその結果が何であるかというと、それが複雑多岐にわたったとかなんとかいうようなことを理由にして、その管理の実態は、あの行政管理庁の監査報告に示されたような、国民の何人も憤激せざるを得ないような、乱離骨灰をきわめるものになってしまっておるのです。私は、やはり国民の負託にこたえるためには、自分の力に応じた限界、その範囲内においてのみそういう仕事を引き受けるべきであって、みずからその力の限界を越えるとか、あるいは人員、予算その他経験、そういうようなものから照らしみて、とうていやれないということであったならば、ただ何でもかんでもむやみに引き受けるべきでは意いと思うのです。本日行政機構の改心の論議を通じて、大蔵省に与えられております諸権限が大幅に斧鉞を加えられんといたしておる理由もまたそこにあると思うのであります。私は、今あなたの御答弁によりまして、これはひとり私のみならず、全国民が抱くであろうところの不安というものは、はなはだ甚大なものがある。特に今回この接収貴金属については、特に法律を修正して臨時貴金属処理部を設けなければ、公正にして的確ねる処理ができないというほどの大蔵省管財局の管理能力、さらに今敷衍されるところによりますと、土地、家屋、器材、そういうようなものに対しても、特別の審議会を設けるのでなければ、これは公正にしてまた的確なる処理ができ得ないということをみずから述べられておるほどのものであります。大威省は、こういうようなことを歴年にわたってやってきたのか、私ははだにアワを生ずる戦慄を禁じ得ないのです。私は、保守陣営の中においても、山手次官のごときはまことに良心的な人だと思うが、あなたが政府の大奥に位する大蔵行政の中に分け入って、そうしてあなたの肉眼でその大蔵行政をつぶさに見られて抱かれた感じは、一体何であったか、この接収女金橋の処理については、今までの連中にはまかせておけないというほどのあやふやな、あるいは信頼のできないようなものであったか、さらにまた広範にまたがる国有財産についても、今までのような管理方式ではとても次官としての責任が負えないというほどのものであるのかどうか、この点について、さらにあなたの政治家的良心に立った御見解言一つお示し願いたいと思います。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 私は、中へ入って見ておりまして、管財局の人たちも非常によくやっておることは、大へんなことだと思っております。ただ、しかし何分にも膨大な国有財産をかかえておりますし、あの人手不足のところで一々処理をいたしますのは、なかなか大へんでございまして、会計検査院そのほかからいろいろ批難事項なども出ておることについては、まことに恐縮をいたしております。何とかこれを改めなければいかぬわけでございまして、いろいろ研究をしておりますけれども、さらに念を入れてやりたいということで、今申し上げましたように、今度東京に中央帯議会を設けます。それから各地方に地方審議会のようなものを設けまして、あるいは払い下げをいたします場合には、評価の問題とか、あるいは中央審議会におきましては、国有財産の管理をどういうふうにやったら一番適正に管理ができるかとか、その方法なり、いろいろな問題をここに検討をしてもらうことにいたしておりまして、春日委員の今の御質問、あるいは御鞭撻の趣旨は、私どももよくわかる次第でありまして、御趣旨を体して万遺漏のないようにさらに努める所存でございます。

春日一幸日本社会党

○春日委員 本日は、政府があまりにこの法律案の取扱いを軽視いたしておる、この問題について、私は論議をいたしておるのでありまして、この法律の中身については、何一つ触れる意思はございません。これはあまりに疑義の深い法律案でございまして、軽率にその審議に入るべき性質のものではありません。  そこで、私は関連をしてお伺いをいたしますが、今の御答弁によって特にわれわれが感じましたその陰影は、現在の管理方式をもってしては国民の負託にこたえがたい、だからいろいろな措置を講ずるのだ、こういうことでございまして、そのような方式で、保守政権の長年にわたる権力と財閥との結託によって、国有財産が不当に処分されてきたことに対しましては、これはすでに社会におきましても、世論の激高しておるところでありまするから、幸いに行政管理庁の監査によってこの患部が摘出され、そうして山手政務次官の良識によってこれらの問題が逐次処理されていくことは、これは国家のためにむしろ喜ぶべきことではあろうと考えます。  しかしながら、この際私はさらに明らかにいたしておきたいことは、さきに印刷局の疑獄によりまして、前関東財務局長井上君の問題が本委員会において論ぜられました。その後わが党は、この問題を重大視いたしまして、真相を国民の前につまびらかにしなければならぬ、そして後日の戒めに備えなければならぬ、こういうことで、たしか昭和二十四年でありまするか、その指定期日以後におきまする百万円以上の国有財産を衆参両院雨会議員たるの職にある者、またがってあった者、こういう者を対象にして払い下げられたところのその事案の明細を本委員会に提出されるようにという資料の提出要求がなされてあることは、御承知の通りであろうと思います。ところが自乗すでに三旬をけみした今日、まだ何らそういう資料が提出をされておらない。すなわちわれわれは疑いを一層深くするばかりであります。一体その資料の提出はいつごろなさるのであるか、またこのように長く資料の提出がなされない理由は一体何であるか、その点をこの際明確に御答弁願いたいと思います。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 今、春日委員からお話しのございました百万円以上の国有財産の払い下げを受けた国会議員等のリストを出せという御要求でございますが、その話は、以前決算委員等であったという話は聞いておりますが、大蔵委員会であった話は、私は実はよく聞いておりません。国会議員等が国有財産の払い下げを受けた場合をいろいろ調べることになりますと、全国にまたがっておりまする国有財産を一々遺漏ないように、この人は出してこの人は出さぬというふうなことではいかぬと思いまするし、事務的にもなかなか大へんだと思います。私、よく調べまして後ほど御答弁を申し上げたいと思います。

春日一幸日本社会党

○春日委員 間違いがあってはなりませんので、正確に申し上げまするが、本委員会において資料の提出要求をいたしましたのは、不肖から井上前印刷局長の事案に関係をいたしまする不動産について、これが特価あるいは薄価、その他に関連する一切の資料の提出を願いました。ところがその資料もまだ本日提出がありません。全くこれはゆゆしきことであります。  ところが、私がただいま触れました問題は、わが党の党議によりまして、横路節雄議員が、大蔵当局にその資料の提出を求めたのであります。その当時、当局の連絡によりますると、日本全国にまたがって国会議員たりし者、国会議員たる者に対する資料というものは、非常にこれは長年月にわたることであるから、調査がなかなか困難ではあるけれども、しかし東京地内あるいは関東一円という資料ほらば、早期に収集できないこともないであろう、従って、全国の資料を求めた横路委員に対しまして、大蔵省当局から、そういう地帯に限ることによって資料をまとめて、他の地域についてはその資料から推測を願いたい、こういう連絡がありました。われわれは、これは完全なものではないけれども、しかし真相を検討するために次善の資料たり得るであろうということで、その資料の提出されることを待っておるのであります。従いまして、今世論は、この行政管理庁の監査報告を通じて、はなはだ激高しつつある現状において、われわれは当然この世論にこたえて、執拗なる質問を行わなければならぬけれども、その資料がないので、われわれは適当な質問を展開することができ得ない状況であります。私の申し上げましたのは、すなわち横路議員の要求をいたしましたところの、国会議員に対する百万円以上の国有財産の払い下げの一覧表、こういうものは当然提出されなければならないのであって、われわれは、その資料の必要を今や痛感いたしております。いっその資料の提出がされるのであるか、これは一つ的確かつ具体的に今御答弁を願っておきたいと存じます。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 いろいろ各末端までよく調べまして、あの人のは名前が出た、この人のは出ておらないというふうな疎漏がありますと申しわけございませんし、慎重に調査をいたしまして御期待に沿いたいと思いますが、いつまでに出すかと申されましても、ちょっと自信もございません。私帰りまして、よく実情を調査をいたしまして、善処さしていただきたいと思います。

春日一幸日本社会党

○春日委員 国会の会期は、御承知の通り五月の十七日でまさに終らんといたしております。従いまして私どもは、これらの諸問題を明らかにいたしまするためには、早期にその資料が必要であるのであります。今の御答弁によりますと、非常に広範にまたがるので、従ってその正確なる資料を作成するために、なお時間がかかるとのお言葉でありまするけれども、かくてはわれわれは、われわれに課せられておりまする議員たるの職責を尽しがたいのであります。これは会期との関連におきまして、当然今週中に御提出を願わなければならぬと存じます。先日来のわが党の国会対策委員会におきましては、この政府の乱脈、国有財産をめぐる管理の実情、これを緊急事態といたしまして、本会議に緊急質問をすることに相なっておるのであります。従って、これはどうしても今週中に御提出を願わなければ非常に困ると思うのであります。ここに関係者も御出席に相なって、おる様子でありますが、今週中にその資料の提出が可能であるかどうか。もし全国にまたがってその資料を提出することが不可能であるといたしますれば、これは旧自由党、旧改進党、それから共産党だけの分でもけっこうでありますから、とにもかくにもわれわれが論議をするに必要とするところの資料を今週中に御提出を願いたいと思うが、一つそこにお見えになっておるそれぞれの責任者とお諮りの上、それが可能であるか不可能であるか、この際御答弁を願いたいと思います。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 春日委員の御要求でございますので、できるだけそういうふうに善処いたしたいと思います。

春日一幸日本社会党

○春日委員 それでは結論に入りまするが、とにかく私は、少くとも国会の尊厳を政府はもう少し理解を願わなければ困ると思うのであります。特に国民生活を拘束していくようないろいろな法律案、こういうようなものがこんな工合に軽率に取り扱われるということは、政府がいかに国会の尊厳を軽視しておるかということの現われであります。先般来問題になりました金融制度調査会設置法のごときも同然でありまして、これなんかも、第二十二国会においては、いわゆる資金運用審議会法案なるものを政府の責任をもって提出しておきねがら、それが先国会においては審議未了になった。そういうような法律が必要であるならば、政府は提案看たるの責任と権威において、当然次期国会においてその法律案がまた出されて、その法律によって必要な処理がはかられねければならぬのであります。ところが一萬田大蔵大臣は、今次国会においてその法律案を出さざるのみならず、さらにまたそれをぼやかしたような資金審議会だとか、あるいは今回の金融制度調査会というようなものでお茶を濁して、一つの法律案を出して、業界に威嚇とどうかつを与えて、院外におけるいろいろなやみ取引をしておる。法律をそういうような院外における取引の具に供しておるのそしりなしとはしない、こういうようなことは、国会に対する冒瀆であります。よくこの点をお考えになりまして――今回のように、接収貴金属の法律案にいたしましても、原案を出して、本委員会がまだ一条の審議にも入らざるのに、さらにまたその法律案の修正を出してくるがごときは、全く法律案の権威の何たるかを知らざるの最もはなはだしきものと断ぜざるを得ないのであります。今後十分御注意されることを強く要望いたしまして、私の質問を終ります。     ―――――――――――――

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 次に、国家公務員共済組合法第九十条の規定による公務傷病年金等の額の改定に関する法律案、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改定に関する法律案を一括議題といたします。  この際御報告いたします。国家公務員共済組合法第九十条の規定による公務傷病年金等の額の改定に関する法律案に対しまして、各派共同提出の修正案が委員長の手元まで提出されております。この際提出者より趣旨の説明を聴取することといたします。黒金泰美君。

黒金泰美自由民主党

○黒金委員 ただいま議題となりました国家公務員共済組合法第九十条の規定による公務傷病年金等の額の改定に関する法律案に対する修正案につきまして、その趣旨を弁明いたします。  恐縮でありますが、印刷が間に合いませんために、まず朗読させていただきます。   国家公務員共済組合法第九十条の規定による公務傷病年金等の額の改定に関する法律案に対する修正案   国家公務員共済組合法第九十条の規定による公務傷病年金等の額の改定に関する法律案の一部を次のように修正する。    第一条に次の一項を加える。  3 第一項第一号に掲げる年金の基礎となった障害の程度が別表に定める四級、五級又は六級に該当するものでそれぞれ恩給法(大正十二年法律第四十八号)別表第一号表ノ二に定める第三項症以上、第四項症以上又は第五項症以上に相当するものに係る当該年金については、大蔵大臣の定めるところにより、当該障害の程度が別表に定める五級又は六級に該当するものにあってはそれぞれその一級上位の等級に該当するものとみなし、当該障害の程度が同表に定める四級に該当するものにあっては同表中「四八、〇〇〇円」とあるのは「六五、〇〇〇円」と読み替えて、第一項の規定を適用する。    第二条に次の一項を加える。  3 前条第三項の規定は、第一項の場合に準用する。    本修正の結果必要とする経費本修正の結果必要とする経費は、約二八八万円である。  今回障害年金の最低保障額を引き上げることにより、その恩恵に浴することとなりますのは、障害等級が四級以上の者であり、五級及び六級の大部分を占める受給者には、事実上何ら実益をもたらさないのであります。また三級と四級との間の格差が著しく、四級の最低保障額も三級と比較してはなはだ低きに失し、全体としての権衡を欠いていることが指摘できるのであります。  そこで障害の程度が四級、五級または六級に該当するもののうち、それぞれ恩給法に規定された第三項症、第四項症または第五項症以上に相当するものについては、大蔵大臣の定めるところにより、五級または六級に該当するものはそれぞれ一級上位の等級に該当するものとみなし、また四級に該当するものについては、最低保障額を四万八千円から六万五千円に引き上げまして、真に実益のある最低保障額を設けることに修正を加えることといたしたのであります。  なおこの修正に伴い必要とされる金額は、内地共済につきましては約千百万円、旧令共済につきましては約二百八十八万円でありますが、内地共済分は、整理資源でまかなうことができ、また旧令共済分は、年金支払いが事務処理の関係もあり、三十一年度支払い分がずれて、三十二年度に支払われることとなるものもあることが予想されますので、さしあたり既定予算の範囲内で十分まかなうことができるものと考えておる次第であります。  以上が修正案の趣旨及び内容であります。何とぞ御賛成あらんことをお願い申し上げます。

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 これにて趣旨の説明は終りました。  この際申し上げます。国会法第五十七条の三の規定によりますと、委員会は、法律案に対する修正で予算を伴うものについては、内閣に対し意見を述べる機会を与えなければならないこととなっておりますので、政府側において御意見があればお述べを願います。山手大蔵政務次官。

山手滿男自由民主党大蔵政務次官

○山手政府委員 修正案によりまして、内地共済分で約千百万円、旧令共済分で約三百万円が増加をいたします。実は予算が成立後でございまするので、これらの金のやりくりにつきましてはいろいろ考えさせられるわけでございますが、諸般の事情から、この程度の修正は、特にいろいろなやりくりで、あるいは既存の積立金等のやりくり等で処理できるようでございまするから、この程度の修正はやむを得ないものと考える次第でございます。

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 内閣の意見は以上の通りであります。

藤枝泉介自由民主党

○藤枝委員 動議を提出いたします。ただいま一括議題となっておりまする両法律案につきましては、その質疑を終了し、討論を省略して、直ちに採決されんことを望みます。

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 ただいまの藤枝君の動議に御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。  これより採決に入ります。  まず、国家公務員共済組合法第九十条の規定による公務傷病年金等の額の改定に関する法律案について採決いたします。  初めに本法律案に対する各派共同提出の修正案について採決いたします。お諮りいたします。本修正案を可決するに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 御異議なしと認めます。よって本修正案は可決いたしました。  次いで、ただいま議決いたしました修正案の修正部分を除いた原案について採決いたします。お諮りいたします。この部分を可決するに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 御異議なしと認めます。よって本法律案は全会一致をもって修正議決いたしました。  次に、昭和二十三年六月三十日以前に給付事由の生じた国家公務員共済組合法等の規定による年金の額の改訂に関する法律案について採決いたします。お諮りいたします。本法律案を原案の通り可決するに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 御異議なしと認めます。よって本法律案は全会一致をもって原案の通り可決いたしました。  この際お諮りいたします。ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成、提出手続等につきましては、先例によりまして委員長に御一任願っておきたいと存じますが、これに御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松原喜之次日本社会党

○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。  本日はこの程度にとどめ、次会は明二十七日午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。    午後零時二十五分散会

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