大蔵委員会 第6号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/02/14
会議録
○松原委員長 これより会議を開きます。 議事に入る前に、まず御報告いたしておきます。去る十一日逓信委員会より、近く政府より提出を予定されている物品税法の一部を改正する法律案に関し意見の申し入れがありましたので、これを印刷して諸君のお手元に配付いたしておきましたから、御検討を願っておきます。 —————————————
○松原委員長 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。理事でありました春日一幸君が昨十三日一たん委員を辞任いたしたことがありますので、理事が一名欠員となっております。この際理事の補欠選任を行いたいと存じますが、その方法は、先例によりまして委員長において御指名するに御異議はありませんか。 [「異議なし」と呼ぶ者あり]
○松原委員長 御異議なしと認めます。それでは、委員長におきましては理事に春日一幸君を御指名いたします。 —————————————
○松原委員長 次に、製造たばこの定価の決定又は改定に関する法律の一部を改正する法律案及び日本国有鉄道に対する政府貸付金の償還期限の延期に関する法律の一部を改正する法律案の両法律案を一括議題として質疑を続行いたします。井上良二君。
○井上委員 前会に引き続きまして、製造たばこの定価改定に関しまして、二、三質問をいたしておきたいと思います。 今回政府は、新しくいこいを二十本五十円の価格で発売をされるそうでありますが、この二十本五十円のいこいと、現在発売されております新生二十本四十円、これと中身は一体どう変っておりますか。具体的にその中身に使ってあります原料の内容及び包装、工賃の内容等の比較を御説明を願いたい。
○大月説明員 ただいまのお話にございました、いこいの品質の問題でございますが、いこいの葉組みにつきまして申し上げますと、内地産の黄色種六五%、それから在来種三五%という割合になっております。それから香料につきましては、沖縄向けの輸出にチェリーというのを今出しております。これは特別の輸出用のたばこでございますが、非常に評判がよろしゅうございまして、それに使っております香料は、第七号香料でございます。これを使う予定になっております。規格といたしましては、光、パールと同じような大きさでございまして、包装は、特に近代的なアメリカ型のU字型二型包装と言っておりますが、ラッキイ・ストライク、ああいうようなもの、それからただいま売り出しております二十本入りパールがございますが、ああいうような格好の包装にいたしたい、こういうことでございます。なお新生の葉組みは、内地産の黄色種六〇%、在来種二五%、それからインド葉を五%入れてあるところが違っておるわけでございます。内地産の葉につきましても、いこいは特に上の方の品種を使う。御存じのように、等級が七階級ばかりございますので、そのうちの新生より上の方の葉組みを使う。こういうようになっております。
○井上委員 そうすると、ただ香料をいこいの方にはちょっと張り込んでおるのと、高級葉が五%よけい入っておるというだけで、十本で五円も高く売るのですか。
○大月説明員 これは、今の香料と葉組みの問題がございますが、各品種につきまして、それぞれ段階的に葉組み、香料というものを使うことになっておるわけでございます。それの原価につきましては、これによって五円上るというわけではございませんので、原価については一円九十七銭上ります。定価については五円上っておる。こういうわけでございまして、品種のいいものについては値段が高い。むしろ逆に申せば、需要の方から考えまして、この値段を決定いたしたい、こういうわけであります。
○井上委員 問題は、高級たばこが次第に売れ行きが悪くなってくる。そこで、中級品に大体需要が片寄っていきつつあるというような趨勢をにらんで、中級品としてのいこいを今度売ろうというねらいだろうと思う。それといま一つは、ちょうど上級品が売れ行きが悪くなって、極端に新生、あるいは光等に転換をした需要者を、この新生及び光等を吸われたのでは専売公社の利益が少いというところから、中級品たるいこい、こういう新しいものを売ろう、こういうのがねらいだ。そうすると、ここで問題は、新生及びこのいこいの製造計画ですが、その腹がまえが、新生をあまり吸わさずに、いこいをよけい吸わそうというのだから、新生はこれからぽちぽち品切れをさして、いこいならどこへ行ってもいつでもあるというようなでこぼこ生産をやることに、大体明らかでないかと考えられます。そのことは、結局一方においてピースを五円引き下げておきながら、一方において、いこいによって五円値上げするということに実はなるわけなんです。全くあなた方の販売政策いかんによって製造計画の変更いかんによって、現実には、一方ピースは五円下げたけれども、いこいにおいて五円を吸い上げていくというやり方に事実なっていくと見なけりゃなりませんが、それは、やはりいこい中心の政策に新生を乗りかえそうというやり方でしょう。そうじゃないですか。
○大月説明員 新生といこいとの関係でございますが、本年度の新生の販売見込みは、大体四百九十四億本、五百億本に近いわけでございます。三十一年度の計画といたしましては、いこいを売り出すことによって新生は四百八億本、約九十億本ばかり減少という計画を立てております。いこい自体につきましては、百三十八億本の販売数を予定いたしておるわけでございます。 このいこいを売り出しまして、新生から全部乗り移らす計画ではないか、それは逆に、国民に新生を制限することによって、無理に高いたばこを吸わすことになるのではないかというお話でございますが、ただいま申し上げました、いこいと新生の関係を生産比で申しますと、いこいが一二六で約一割二分六厘に対しまして、新生は三割七分三厘、三七三となるわけでございます。そういう意味において、先ほど申し上げましたように、香料とか葉組みとかを工夫いたしますので、需要が自然にいこいの方に移って参る、その結果新生の数量が減る、こういうように考えておるわけでございます。税金のように、直接国民にかかるということではございませんので、需要の層が自然に移っていくであろう、移りやすいたばこを売る、こういうことでございます。 なお価格の体系から申しまして、現在光とパールが十本当り三十円、新生が二十円ということになっておりますので、その中間の品種が欠けておるということで、価格の体系を整理するという意味を持っておりまして、国民に需要に応じて好きなたばこを吸っていただけるようにする、こういうねらいでございます。
○井上委員 さらにもう一つ伺いたいのは、専売公社の生産全体のコスト関係をいろいろ具体的に調べなければならぬと思いますけれども、全体の生産において、人件費の割合は、諸外国のたばこの製造に比べて日本はどういう割合になっているのですか。そういうことを比較する適当なところがまだないということで、比較をしたことがありませんのか、私ども工場を一、二見に参りましたが、ほとんど自動的に行われるような生産形態でございますので、諸外国のたばこの生産工程とあまり違わぬのではないか思います。諸外国のたばこの生産に要する経費の割合は、人件費なりその他の関係なりにおいて、一体どういう割合になっておるのかということを具体的に調べたことがありますか、その点一応お伺いしたいと思います。
○大月説明員 ただいま手元に具体的な資料を持っておりませんので、計数的にはお答え申し上げかねますが、総体から申しまして、日本のたばこの専売制度は、能率はいいという判定を下しております。先般も、たばこの中央研究所の部長が各国を回りまして、各国の製造の実情を見て参りましたが、その観点から申しましても、公社の生産効率は、能率は上っておるということを申しておりました。計数は、公社としては持っておると思いますが、全体としてはそういうことになっております。
○井上委員 私ども、その他の公社関係の現場、それから他の産業の現場等と比べてみまして、専売公社の内容というものは、決して悪いものではないと考えます。相当優遇された実情に職員関係は置かれておりはせぬか、われわれは、何も優遇されることに反対をするわけではありませんが、全体のコストの関係をもう少しよく検討しなければなりません。 さらに、今後日本のたばこの売れ行きというものは、人口増に伴うものは別といたしまして国民生活の現状から、およそ飽和点に来ておりはせぬか、今後開拓するのは、外地に対して輸出できるかどうかという問題ではないかと思います。従って、今後輸出に対するいろいろな計画なり対策を専売公社はとるべきではないかと考えておりますが、これらに対しての準備が進められておるかどうかということを伺っておきたい。なおその他いろいろ質問したいことがありますけれども、国鉄関係で二、三質問をしなければならぬ問題がありますので、専売公社の関係は、その程度にいたしておきます。 そこで国鉄関係で二、三質問をいたしたい問題は、私運輸委員の方へかわりまして質問をしようと思っておりました問題がございます。それは、最近東海道線を中心にして、電化が非常に進んで参りました。長い間の旅客の不便が漸次解消されつつあります。莫大な投資が行われて、しかも国鉄全体は非常な困難な経営の中に立っておるようでございますが、私どもしろうとでよくわかりませんけれども、国鉄本来の営業路線において赤字がかりに出るということがありましても、その付帯的ないろいろな事業関係において、これを一部カバーするとか、あるいはまたその点で補いをつけていくというふうな方法が講ぜらるべきであるのに、本来の路線において赤字が出る。ところが鉄道弘済会とか、あるいはまた交通公社——今何という名前になっておるか知りませんが、そういう付帯事業が全然国鉄経営から離されておりますが、これはどういうことでありましょうか。国鉄の営業路線を利用し、土地建物を利用し、そうしてそこで営業いたしておる利益が国鉄に入らずに置かれておる。国鉄の切符を売り買いしておるのに、それが国鉄の経営と全然別個の経営に置かれておるというような問題がいろいろございますが、こういうことが全然検討されないで置かれておるというのは、どういうわけでしょうか。これがわれわれの非常に疑問とする点であります。 それからいま一つは、東海道線につばめ、はとというような特急が走り出しましてからずいぶん長い年月がたちますが、これに続く普通急行等の東京—大阪間の輸送時間というものは、その後電化が米原までされておりまする現状から考えても、少しも時間的に短縮されないのはどういうわけでございましょうか。運賃はたびたび値上げをいたし、借金は年々ふえていくのに、輸送の時間はちっとも短縮されませんが、一体これはどういうことでしょう。そういうことをもう少し御検討を願って、一般利用の乗客並びに国民に納得いくような説明を願いたいのが第二点。この二つをまず答えてもらいましょう。
○松原委員長 国鉄の前に、専売公社の大月監理官から、さっきの残っている質疑に答えてもらいます。
○大月説明員 たばこの輸出の点でございますが、現在各国とも専売制度をとっておるところが多いわけでございまして、そこでは、法律によりまして輸入は各国独占ということになっております。従って製品たばこを売りに出そうといたしましても、輸入の方で制限されておりますので、自由に参りません。ただ先ほど申し上げました沖縄とか、最近では香港は自由市場になっておりますので、新しい意匠をこらしまして現在売り込みにかかっております。香港市場でうまく売り込みますれば、それが香港を通じまして自由に東南アジア地域には出る可能性がある。そういう意味で、香港へ日本のたばこを、実質上の宣伝を兼ねて販売を今実施をしておるわけでございまして本年度においても相当量を計画いたしております。ただ専売制度のある国につきましては、こちらの実力で自由に出るというわけに参りませんので、その点だけはむずかしいと思っております。
○松原委員長 国有鉄道の石井経理局長。
○石井説明員 弘済会あるいは交通公社、いろいろな鉄道の仕事を代行というか、しているような点について、検討がなされておらぬというお話でございまするが、弘済会は、御承知のように鉄道の公傷者、殉職者の遺族、普通鉄道の職場で働くことができなくなった方や犠牲者の家族の救済をすることが主たる目的で設立されたものでございます。そういう方々に職場を与えるとともに、旅客に対し便宜をはかるような営業を構内でいたしておるわけでございます。それからまた交通公社につきましては、御承知のようにいろいろ旅行に伴いまする各種のあっせんをし、あるいは市中のセンターで、いわゆる駅から離れましたところでもお客さんの御便宜をはかる、あるいは鉄道以外の交通機関も一括いたしまして切符の販売等をするというような趣旨で、乗車券の販売をいたしておるわけでございます。これらのものにつきましては、いろいろ国会において御検討がございました。決算委員会あるいは運輸委員会においてもしばしば御検討があったところでございまして、私どももできるだけこの関係を公正にいたし、かつ同時にお客さんに対するサービスも確保いたしたいと考えてやって参っております。各種の点からも十分検討を加え、また先般運輸省に投資されました国鉄経営調査会におきましても、この外郭団体の問題等につきましては、詳細な御検討を願っておりまして、この改善方策等も御審議を願い、今日その方途にのっとって国鉄内におきまして部内団体公正委員会というものを設け、私どもだけの独善でなくして、部外の識者の御意見も十分拝聴いたしまして、国民の皆さんの御疑惑を招かないように、また同時に利便を増すようにやって参りたい、かように考えてやっておる次第でございます。 また列車の時刻の点についてのお話でございます。(「時刻でない、早くしろということだ」と呼ぶ者あり)列車のスピード・アップの点でございますが、この点につきましては、私どもも懸命の努力をいたしておりまして、各線、区とも、戦前から見ると相当のスピード・アップを重ねて参っております。(「うそを言え、おれは毎日乗っておるのだ」と呼ぶ者あり)もちろん戦前の一番いい状態に比べますと、まだそこまで回復いたしておらない線区もございます。私どもといたしましては、これはできるだけスピード・アップいたしますことが、旅客の利便にもなり、かつ経営上も非常に好結果を来たしますので、できるだけ努力をいたしたいと思っておるわけであります。ただ車両の方だけ変えてみましても、線路自体、あるいは線路工作物等におきまして保安度の向上ができませんと、思うようなスピード・アップはできないわけでありましてこの点に対しては、過去におきましても十分努力して、資金を投下して参ったわけでございまするが、まだ思うような資金の投下ができないで、御期待に沿い得ない点も多々あるかと思って、まことに遺憾に存じておる次第でございます。
○井上委員 はなはだどうも、要領を得ない答弁で、それが政府の態度かもしれないが、弘済会の問題にしても、鉄道の犠牲者を救済するということで設けたという、その設立当初の趣旨はわれわれ大いに賛成し、大いに激励をするわけですが、現実に運営しておる現状は、その設立当初の趣旨ははるかにふっ飛んでしもうて犠牲者及びその家族を働かすために、十分社会不安や生活不安がないように、その生活保護、地位を安定さすために働かす場所を提供することで弘済会を経営しておるのか、それとも、もうけることが目的なのか、どっちなのか。そこを追及されたら、あなたは実際は困ってしまうでしょう。いいかげんな答弁をしたらいかぬです。この点を、わずかの時間であなたに追及しておったら、あなたの方で困るだろうから、きょうはこの程度にしておきますけれども、もう少し腹をくくって——犠牲者を救済しておるというけれども、各駅及び各ターミナルで売っている弘済会のいろいろな作業は、全部犠牲者の家族というわけじゃありませんでしょう。そうならば、これは一体何のためにやっておるのか、もうけるためだろうということがいわれる。もうけた金はどこに行っているか、だれがよけい取るということになってくると、ややこしくなるから何しておきますけれども、スピード・アップの問題でもそうです。私ども東海道線を利用している者ですが、ああいう十分施設や設備の行き届いたところにおいてさえ、少しもスピード・アップされないのであります。運賃だけは、何かあったら上げよう上げようと考えておって、ちっともスピード・アップはしない。変な段階だけ設けて、何とかしてよけい金を取ろうということだけを考えておる。それじゃだめですよ。あなたは経理の方だからしょうがないが、お帰りになって、運輸関係の人に話しておいてもらいたいのは、先般岐阜の駅構内で貨物列車が衝突して、この衝突した結果の跡始末は、一体どういうことをやっているんです。駅構内で衝突しているんですよ。後続列車が詰めかけておる。大垣に連絡が来たのは、一体何時だと思っていらっしゃる。わずか三、四十分で行きます大垣の駅に連絡が参りましたのは、十二時半に列車が衝突をした、かようなことで列車が衝突したらしい、しかも復旧の見込みはわかりませんという連絡が大垣駅へ入りましたのが二時半です。しからばこれから先に対する事後処置をどうするかということを問い合せるということで、いろいろ談判をしたところが、さっぱり連絡不明だ。午後四時半ごろになって、この列車は元来た方にひっ返します、こういう話だ。十二時半に衝突をして、そこでとまって、四時半になってやっと、この列車は元にひっ返しますから、東京方面の人は、一つ腹をくくっておりてくれ、こういうことだ。それから雪の中をぼちぼち岐阜まで出て岐阜からさらに名鉄へ出て名古屋に来てみたところが、名古屋から東京行の急行を勝手にお出しになっておるんです。ちっともその連絡が後続の方にはないのです。一体かような事故の善後収拾策がありますか。私は衝突した一本あとの列車に乗っておったから、現場におってよく知っているのだが、全くその連絡のとれていないこと、そうして肝心の本駅といわれる、指揮している名古屋との連絡の不完備なこと。これが駅と駅の中間で衝突したならば、通信その他で不便でございましょうけれども、駅構内で衝突を起したのではないか、一体何でそのような不始末をするのです。何千何百という人が、この鉄道のやり方のために大へんな迷惑をこうむっているではないか。全然連絡がつかないのです。さようなばかなことがありますか。そういう点に対して、もっと責任のある処置をとりなさい。あなたにこんなことを質問したってわかりますまいから、あなたからよく係の責任者に話をして、その事情をはっきりここで述べるような機会をあなたから作ってもらうように願いたい、わかりましたか。
○石井説明員 私、当時の事情をつまびらかに承知しておりませんが、ただいまのお話でございますと、非常に適切を欠いて、御迷惑をかけたことはほんとうに申しわけないと存じております。なおただいまの御説明を承わりますと、大へん旅客の皆様に対して善後措置もまずかったようで、非常に御迷惑をおかけしたことを申しわけなく存じております。その間の点も十分注意をいたしまして——今後事故の起ることは望ましくないことでございましてその防止に力を注ぐことが第一でございまするが、万一不幸にしてそういうことが起りました際におきます善後措置につきましても、十分適切にして機敏な措置を講ずるように注意いたしたいと思っております。なお適当な機会をちょうだいいたしまして、過般の事故について御説明申し上げ、いろいろ御注意をいただく機会を得たいと存じております。
○井上委員 経理の方にちょっと関係があると思いますが、どうも鉄道のやることを私どもしろうとが見ておりますと、私鉄関係の方に対して非常にひがみをしておられはせぬかと思います。鉄道自身は、大きな赤字で、年々国民に迷惑をかけている現状から見て、私鉄との関係もありましょうが、もう少し運転その他に対する根本的なサービス改善を加えてみたらどうです。たとえば東海道線の電化が完成いたしましても、今のような経営サービスでは、とうていお客さんの満足、あるいは収益をよけい上げることもでき得ないのではないかと私ども見ている。もう少し短距離の電車の回数を多く走らすとか、あるいはまた長距離の場合でも、十一両、十二両というような旅客列車を走らさずに、たかだか四両連結くらいでスピード・アップするというようなやり方は、いろいろあろうと思う。そうして旅客運賃なり貨物運賃なりの増収をもっとはかるようにする、いろいろなやり方がありましょう。そういうことをもっと積極的におやりになったらどうかと思うが、このことが計画されておりますか、どうですか。
○石井説明員 私鉄に対して気がねをしていはせぬかという御質問でございまするが、私どもは、私鉄との間に不当な競争をして、いわば二重投資というようなことまでをいたして競争するということは、もちろん避けなければならぬと思いまするが、しかしそういうことでなくしてお客様にお互いによりよいサービスを提供するというための努力は、これはもう当然なすべきことだと思っております。ただお話のございました、列車回数を増すということはまことにごもっともでございまするが、私どもの方の現状から申し上げますと、メーン・ラインである東海道線においても、現在の線路容量は非常に行き詰まっておりまして、列車を一本ふやすというために相当支障を感じておる次第でございます。名古屋付近に、この間の電化を機会に、電車を入れたのでございまするが、この電車の回数を増すということになりますと、貨物の輸送力の方に非常な支障を来たしますので、将来別に南方貨物線を今考えられておりますが、そういうものを作りまして、貨物はそちらの方を通すということになりますれば、非常に皆様の御期待に沿うようなサービスも自然できるかと思っております。そういう点につきましては、現在南方貨物線等につきましても、資金の関係その他から急速に着手することができないということを非常に残念に思っておりますが、もちろんお話のように、長い列車を走らせるよりも、回数を多くする方がお客様にも便利であり、また収益も上ることは十分承知し、その方向で考えております。何と申しましても、線路容量が行き詰まっておるという致命的な欠陥に面しておりますので、御満足のいくような処置ができないことを大へんに遺憾に存じておる次第であります。
○松原委員長 関連質問の申し入れが二人ありますが、簡単にお願いいたします。竹谷源太郎君。
○竹谷委員 専売公社にお尋ねをいたしますが、日本で今専売公社が売っておりまするたばこの値段は、アメリカなりイギリスなり、あるいはフランスなりのたばこの値段——専売であり、あるいは専売でないということはありますが、結局その小売値段の同じような程度のたばこで、値段がどんなふうな比率になっておるか、お尋ねしたい。
○大月説明員 日本のたばこは——自慢のようなことになりまして、またおしかりを受けるかもしれませんが、味におきましても、値段におきましても、ほかの国のたばこに比べて遜色がないというように存じております。たとえばピースの味につきましても、戦前の国際的水準ということを言っておりますが、これをほかの国の人に吸わしましても、やはりうまいということを言っております。それから値段の面におきましても、わが国のたばこの価格の全体の体系は、たとえばフランス、あるいはイギリス、あるいはアメリカに比べましても、いずれも相対的には低い、こういう統計を持っております。今具体的に、どの品種がどうであるということは申し上げられませんけれども、全体としての結果はそういうようになっておると存じております。
○竹谷委員 そうすると、先ほど井上委員に対する答弁の中で、日本のたばこは、専売局における製造費は安い、そうして品質もよく、しかも値段もそれらの国に比べて高くないということで、はなはだ……(「味が悪い」と呼ぶ者あり)これは、味は人によりまして嗜好があるからでありますが、私もあまり高いとは思いません。非常に安い値段ででき、そうして大いに専売収益を上げることはけっこうと思います。 ところでこれを売っている小売商につきましては、ただいま普通の商業でございまするから、申告納税である。ほかのものは、何をどれだけ売ったか税務署は正確にはつかみ得ない。そこで税からのがれる部分もあるわけでありますが、たばこに関しては、政府の専売であるので、数量はきわめてはっきりしている。それからその利潤も、一定の手数料でありまするから、勤労所得者の税と同じように、正確に出て参る。そうなりますと、これは課税上においても相当の考慮を払わなければならぬことになっておりまするが、その考慮があるかどうか。もしないとすれば、その考慮を払う必要がないか、または払うかわりに、手数料を今八%だとすれば、八・五%くらいに上げる。同時にいなかへ行きますと、人口何戸につき二人とかいうことになっておりますので、遠いところを二十円か三十円の品物を買うために多大の時間を浪費する。それだけ生産が阻害される。こういうことになり、しかもいなかには、たばこ小売店をやりたいという出願者は非常に多い。従いまして、小売店が多くなれば、売り上げが減って利潤が下りますから、多少利潤を増すということ、一方において消費者の利便を増すために、たばこ小売店の許可をもう少し広げる、こういうような点について専売公社の意見を承わりたい。
○大月説明員 第一の、たばこ小売人の手数料の問題でございますが、ただいまは、販売の定価に対して八%の手数料を出すことになっております。これを戦前に比較いたしますと、基準年次の昭和九—十一年におきましては、いろいろ変遷はございましたけれども、大体一〇%程度で、今よりもやや高かったという実績を持っております。しかし、その後戦時中に非常に下りまして四%まで下っておりましたのを、最近次第に上げて参りまして、八%にしておるわけであります。 それで、この八%の数字がいいか悪いかという問題でございますが、ただいまの小売人一人当りの一年間の差益、つまり利益であります八%に相当する数字は、昭和三十年度で十二万五千円平均を予定いたしておるわけであります。戦前が一人当り百七十六円四十五銭という数字が出ておりますので、その倍率を見ますと、七百八倍であって、物価に比べて、小売人の収益は上っておる、こういうように言わざるを得ない。その他資金の回転率から申しましても、戦前に比べて、小売人の収益率はいいというように考えております。 税金の関係でございますけれども、ただいま、たばこ小売だけを専業にいたしておりますのは、人数において約一割程度でございまして、ほかは何らかの商売を兼ねてやっておられる。そういう意味において、特に税金の面で考えるという要素はないのではあるまいか、こういうふうに考えておりますので、手数料の引き上げ、あるいは税金の血における特別の措置については、特に考慮の必要はないと考えます。 それから小売人の数の問題でございますが、これは戦前に比較いたしまして、まだ一人当りの販売本数は相当多い、こういうことでございます。昭和十年ごろが、一人当り三十一万本を売っておったのでございますが、ただいまは七十一万本を売っておる。こういうことは、逆にいえば、戦前に比べまして、割合からいって小売人の数が少い、こういうことでございますので、次第に経済の発展に伴いまして、必要なときは小売人の数をふやしていってもいいというように考えております。
○竹谷委員 八%をかりに八・五%に〇・五%上げるとすれば、手数料の総額は一体どれだけの金額になりますか。と同時に、それが税金にはね返ってきますが、実際に従って税金の収入がどれだけ減るか、またそのために国家の負担がどれだけ上ってくるか、ごく概数でよろしゅうございますが……。
○大月説明員 ただいまのたばこの売り上げが約二千億でございますから、それの〇・五%で約十億、八%を八・五%に上げますと十億の国の方の減収になる、こういう計算でございます。もし税金の関係を考えますと、平均幾ら負担するかということでございますが、かりに大きく見て半分といたしますれば、これを倍にして二十億ということになる、こう思います。
○竹谷委員 今度出ておりまする法案を見ますると、パールといこいとあるが、パールが十本三十円、いこい二十五円、ここに五円の相違がある。この間見本を二つ、三つちょうだいしたのですが、のんでみると、これは人の嗜好にもよりましょうが、どうもいこいの方がうまくて、パールがあまりうまくない。しかも五円高い。ここへ持ってきたのは見本だから違うかもしれませんが……。パールは売れなくなると思うのですが、見込みはいかがですか。
○大月説明員 ただいまの味のお話は、各嗜好によりましていろいろ議論のあるところだと思いますが、専門的な見地におきまして、パールは値段の五円高いだけの味は持っておると考えます。従いまして、パールの売れ行きも大体本年並みの割合で、本年度は月四億ないし五億の平均でありますが、やや売れ行きが伸びまして、月八億程度は売れるだろう、かように存じております。
○春日委員 今小売店の免許を少しふやさなければならぬ、またふやす可能性があるという監理官の答弁でありましたが、先年来当委員会でも強く主張しておりますことは、たばこの免許を受けると固定収入が確保される、こういう意味で、未亡人、そういう家庭に免許されることが特に好ましいということで、それぞれ強い要望のあったことは、あるいは御記憶のことかと思うわけです。一方他の法律で、未亡人家庭に対して免許を与える場合は、その条件が八〇%、すなわち距離その他資格条件において欠くるところ二〇%ありといえども、大体それを適格者とみなす、優先的にという他の法律の規定もあるかと思うわけでありますが、幸い早急に何がしかの新しい免許が与えられるとするならば、一つぜひ優先的にそういう未亡人家庭にそれが与えられて、そうしてそういう生活上の問題や社会上のいろいろな問題を、一つ専売行政を通じて解決し得るような方途を講じていただきたいと思う。なお地方専売局なんかでは、許可をめぐって、地方の専売ボスがいろいろ跳梁して、当然免許を与えらるべきそういう弱い申請者がなかなか与えられずして、他にいろいろな事業をやって大きな収入を得ておる諸君に与えられておるきらいなしとはしない。従って今後与えられるものは、必ず優先的に未亡人家庭に与えてもらいたいということを強く要望いたしておきます。これについてどういうお考えをお持ちであるか、一つ御答弁願いたい。
○大月説明員 ただいまの母子福祉法、あるいは身体障害者福祉法の適用を受ける方に対する小売人の指定につきましては、お話のございましたように、免許の指定の基準を約二割方緩和するという方針で運用いたしておりまして、その結果、昨年の四月から十二月までのパーセンテージをとってみますと、推定の割合は三二%という数字になっております。(春日委員「一〇〇%にしてくれ」と呼ぶ)それに対しまして、その他の一般の指定の割合は二一%でございますので、大体五割方割合がいい。これを一〇〇%にするという問題は、場所の関係その他いろいろな事情を考えて指定いたしますので、必ずしも御指摘のようにいかないかと思いますけれども、基準といたしましては、この両者に対する指定は優先的に考える。これは、先般来この委員会でも種々な御意見がございましたので、十分御意見を尊重いたしまして運用しておる次第であります。
○松原委員長 横山君。簡単に願います。
○横山委員 この間の金曜日、専売と国鉄の二法案についてはずいぶん時間をかけましたので、きょうはこの間の続きで、政務次官にお渡ししてあるげたを一つ返していただきたいと思います。 言うまでもなく、国鉄について、三十億の借金をことし返すのを、一年二カ月延期してやるという。片一方で、三十六億の固定資産税を、来年は七十二億取り上げるというところに、この法律案の根本的な矛盾があるのであります。この間かりに三十六億を取るにしても、取り方に問題がある。どういうふうに取るのか。政府部内で非常に紛争を来たしておるようだけれども、どういうふうにきまったのかという点が一つであります。 もう一つは、今度取ります三十六億は、事業用の問題であります。今までは、非事業用を固定資産税として取っていました。今度の三十六億の取り方は、一定率一・四%というのです。ところが今までの取り方は、あるところでは一・四%、あるところでは二・五%というふうにいろいろでありますから、地方自治体と国鉄の間に紛争が絶えなかった。従って、この間の終りのときにあなたにお願いしておいたことは、そういう地方の紛争をなくするために、この際一・四で取るならば、どうせ取るとしたならば、全部一・四にして、地方の紛争をなくしたらどうかということについて、御研究をお願いしておいたのですが、この二つの点についてお答えを願いたい。
○山手政府委員 この前固定資産税の問題につきまして、この委員会で御質問に答えましたことと、その後自治庁等において最終案を決定いたしましたことと、大体同じことでございまして、自治庁が一括して評価をいたしまして、市町村ごとに配分をするという形で額をきめ、これを取ることになるわけでございまして、その点については、問題は前会御説明したことと同じだと思います。 あとの点につきましては、事業の用に供さないものについては、従来も固定資産税を取っておりましたが、新たにこういう納付金を納めさす、交付金を出すということになるならば、率を一律にして、以前のものも引き下げたらいいとかいうような議論もございますし、いろいろほかにも議論があったようでございますけれども、しかし今度の場合は、事業の川に供する固定資産について、特に公共性に着眼いたしまして、低率のものを課することにいたしたわけでございまして、従来から事業の用に供さないものについて固定資産税を課しておりましたものとは、全然別個な考えで今後もやっていくことが適当であろうと考えておりますから、それを同一にする意思は全然ございません。
○横山委員 意見になりますから、私の意見だけ述べることにして、別な機会に議論をいたしたいと思うのであります。 事業用だから一・四%、非事業用だからパーセントがばらばらでよろしいという議論は、私はとうてい筋の通ったこととは言いがたいと思うのであります。かてて加えて、今回の一・四でやるというとは、これはいろいろな議論の中から、当初には、聞くところによりますと、今までのようなやり方で各地でばらばらに自治体と国鉄とが相談をしてやるということであった。それを、それではいけないからというので、一定率を使うことにしたのでありますから、その経過から考えますと、非事業用も論理上は同じなんであります。従って、紛争をなくするために取るものであるならば、全部一・四にするのが、この際妥当な方法であると思うのであります。しかしながら、そうは言いましても、根本的に、この法律案が三十億返すのを一年待ってやる、国鉄に金がないから待やるといっておる一方で、三十六億円、来年七十二億円取るという根本的な矛盾は、これは解決いたしておりません。この点について大きな問題がありますが、また別の機会に、この点については一つ十分に質疑をかわしたいと思います。
○藤枝委員 動議を提出いたします。 ただいま議題となっております両法律案につきましては、その質疑も大体尽されたと存じますので、この程度にて質疑を終了し、討論を省略して、直ちに採決せられんことを望みます。
○松原委員長 ただいまの藤枝君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。 これより採決に入ります。お諮りいたします。両法律案をいずれも原案の通り可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松原委員長 御異議なしと認めます。よって両法律案は、いずれも全会一致をもって原案の通り可決いたしました。 この際お諮りいたします。ただいま議決されました両法律案に関する委員会報告書の作成、提出手続等につきましては、先例によりまして、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松原委員長 御異議なしと認めます。よってさように決しました。 —————————————
○松原委員長 次に、去る十日当委員会に審査を付託されました国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律案及び去る十一日付託されました昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案並びに昨十三日付託されました漁船再保険特別会計における給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案、租税特別措置法等の一部を改正する法律案及び関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案の三法律案との合計五法律案を一括議題として審査に入ります。 まず政府側より順次提案の理由を聴取いたします。大蔵政務次官山手滿男君。
○山手政府委員 ただいま議題となりました国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律案外四法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 最初に国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 この法律案は、別途御審議を仰ぐこととなっております国際金融公社協定に基きまして、わが国が同公社に加盟いたしますにつき必要な措置を規定することを目的とするものであります。 その概要を申し上げますと、国際金融公社協定により、わが国の出資額は二百七十六万九千合衆国ドルと定められておりますので、政府が同公社に対して、これに見合う九億九千六百八十四万円に相当する合衆国ドルを限度として出資できることとし、あわせて、同協定に基き、国際金融公社が保有する本邦通貨その他の資産の寄託所として日本銀行を指定するとともに、同公社に関する事務を大蔵省為替局の所掌事務とするため、大蔵省設置法を改正しようとするものであります。 〔委員長退席、春日委員長代理着席〕 次に、昭和二十八年度、昭和二十九年度及び昭和三十年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして提案の理由を御説明申しあげます。 昭和二十八年度から昭和三十年度までの間におきましては、国債の償還に充てるための資金の繰り入れの特例といたしまして、国債の元金償還に充てるため一般会計から国債整理基金特別会計に繰り入れるべき金額は、財政法第六条の規定による前々年度の歳入歳出の決算上の剰余金の二分の一相当額にとどめ、国債整理基金特別会計法第二条第二項の規定による前年度初め、国債総額の一万分の百十六の三分の一相当額の繰り入れは、これを要しないこととするとともに、日本国有鉄道及び日本電信電話公社が日本国有鉄道法施行法第九条または日本電信電話公社法施行法第八条の規定により政府に対し負う債務の償還元利金は、国債整理基金特別会計に受け入れ、当該金額について一般会計から償還資金の繰り入れがあったものとみなす特別の措置が講ぜられたのでありますが、昭和三十一年度におきましても、財政の現況にかんがみ、かつ、経理の簡素化をはかるため、前年度と同様の特例措置を講ずることといたしたいのであります。 次に、漁船再保険特別会計における給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 漁船乗組員給与保険法の規定により漁船の乗組員の抑留を保険事故とする給与保険につきまして、昭和二十九年度において保険事故が異常に発生いたしましたので、それに伴う損失を埋めるために、先に一般会計からこの会計の給与保険勘定に繰入金をいたしたのでありますが、なお約二百万円の損失が残り、また、昭和三十年度におきましても、引き続き保険事故が異常に発生いたしましたので、昭和三十年四月一日から本年二月末日までの間にさらに約六千百五十万円の損失が生ずると見込まれることとなったのであります。そこで今回、これらの損失を埋めるために、昭和三十年度におきまして、一般会計から、六千三百五十万円を限度として、この会計の給与保険勘定に繰り入れることができることとしようとするものであります。 次に、租税特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 この法律案は、租税特別措置法、有価証券取引税法及び登録税法について、それぞれその一部を改正しようとするものであります。 以下、改正の内容について簡単に御説明申し上げます。 第一に、租税特別措置法につきましては、法人の支出する交際費等について損金不算入措置を拡大し、航空機の燃料用の揮発油に対する揮発油税及び地方道路税の免税期間を延長し、その他規定の整備をはかるための改正を行おうとするものであります。 法人の支出する交際費等の一部を損金に算入しない措置は、昭和二十九年の税制改正におきまして、法人の交際費等の濫費を抑制し、資本蓄積の促進をはかることを目的として設けられたものでありまして、法人の昭和二十九年四月一日から昭和三十二年三月三十一日までの間に開始する各事業年度において支出した交際費、接待費、機密費等の金額が、基準年度の交際費等の支出額の七割に相当する金額または当該事業年度の取引金額に一定の割合を乗じて算出した金額のうちいずれか多額の金額をこえる場合に、その超過額の二分の一相当額を損金に算入しないこととしているのであります。今回の改正は、その超過額の全額を損金に算入しないこととし、これによって生ずる法人税の増収額は、別途御審議を願っております所得税法の一部を改正する法律案による給与所存者の所得税軽減の財源の一部に充てようとするものであります。 次に、航空機の燃料用の揮発油については、航空事業育成等の見地から、本年三月三十一日まで揮発油税及び地方道路税が免除されているのでありますが、今後なおこの免税措置を継続する必要があると認められますので、昭和三十四年三月三十一日までその免税期間を延長することができるようにしようとするものであります。 第二に有価証券取引税法につきましては、公債、社債及び貸付信託の受益証券の譲渡にかかる有価証券取引税の税率を引き下げるための改正を行うこととしております。公債、社債等の譲渡にかかる有価証券取引税は、現在証券業者を譲渡者とするものについては、その譲渡価額の万分の三、その他の者を譲渡者とするものについては、その譲渡価額の万分の七の税率により課することとなっているのでありますが、公社債流通市場の再開も予定されますので、この際、公社債等の譲渡にかかる有価証券取引税の税率について再検討を加え、これをそれぞれ万分の一及び万分の三に引き下げることといたしておるのであります。 最後に登録税法につき規定の整備を行い、長期信用銀行法により発行される債券で、償還期限が三年を越えるものの登録税について、軽減税率を適期するための改正を行うこととしております。すなわち、社債の払い込みについての登録税は、その償還期限が三年を越えるものについては、払込金額の千分の四の税率で課せられるのでありますが、興業債務、勧業債券等については、その債券の性質に顧みまして千分の三の税率となっていたのであります。しかし、戦後の金融制度の改正により、戦前興業債券、勧業債券等が果していた機能は長期信用銀行債券によって果されることとなりましたので、償還期限五年の長期信用銀行債券が発行されるに至りましたこの際、長期信用銀行法による債券で償還期限が三年を越えるものについて千分の三の軽減税率を適用することといたしております。 最後に、関税定率法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 この法律案は、昭和二十九年に制定されました関税定率法の一部を改正する法律の附則の規定による関税の暫定的減免措置につきまして、原子力研究用の物品を新たに免税品に追加するとともに、従来免税されていた物品の一部につきまして軽減税率により課税することとし、その他昭和三十一年三月三十一日に減免税の期限が到来するものにつきまして、その期限を延長すること等を目的とするものでございます。 以下、改正の内容について簡単に御説明申し上げます。 まず、原子力の研究につきましては、その必要性にかんがみ、国が特定の研究に対して補助金を交付することになっております事情等を考慮いたしまして、政令で定める原子力の研究の用に供せられる物品に対しましては、関税を免除することといたしておるのであります。 次に、給食用の乾燥脱脂ミルクにつきましては、従来、小学校もしくは盲学校等の小学部または保育所の児童の給食の用に供されるものに限り、関税を免除しているのでありますが、別途御審議を願う予定であります学校給食法の改正におきましては、学校給食の範囲を中学校及び盲学校等の中学部にまで拡大することになっておりますので、これに伴って、これらの中学校等の生徒の給食の用に供されるものについても、関税を免除することといたしておるのであります。 また、主として輸出向けの繊維製品の染色用として使用されるピグメント・レジン・カラー・ベース及びそのエキステンダーにつきましては、従来関税を免除していたのでありますが、最近輸入品とほぼ同品質のものの国内生産が可能となってきた事情にかんがみまして、国内生産の保護育成と輸出産業の助長との調和を考えまして、この際基本税率の半額の税率による関税を課することといたしておるのであります。 その他、昭和三十一年三月三十一日で免税または減税の期限が切れる重要機械類等につきましては、最近の事情にかんがみまして、その免税または減税の期限を一年間延長することといたしておるのであります。なお、このうち大豆につきましては、国産大豆との関係もありますので、別途昭和三十一年度における輸入方式の確定を待って適宜の措置をとり得ることとするため、とりあえず一年以内で政令で定める日まで免税を続けることができるようにいたしておるのでございます。 以上、国際金融公社への加盟に伴う措置に関する法律案外四法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げました。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いを申し上げます。
○春日委員長代理 これにて提案理由の説明は終りました。これら五法律案に対する質疑は後日に譲ることにいたします。 —————————————
○春日委員長代理 次に、国有財産に関する件について調査を行います。質疑を許します。横山利秋君。
○横山委員 去年の二十二国会におきまして、大蔵委員会は、国有財産特別措置法の一部を改正する法律案を修正議決いたしました。これによりまして、国の所有いたします機械は、中小企業者に重点的に非常に廉価で交換払い下げをすることに相なりまして、中小企業者としては、この実施について非常に大きな期待を持っておったものであります。ところがその後の実施の状況を調査してみますと、まことに芳ばしからぬ点が多々あるものと私どもは考えておるわけであります。今日中小企業がこの国有機械の交換、払い下げを要望いたしますゆえんのものは、最近の製品について特に精度が要求される、あるいは大企業は検査を厳重にする、あるいはまた製品の単価を切り下げるようにする、さりとて新しい機械を買うには買えないという経済の事情からいって、すみやかにこの国有機械数万台、くず化いたしますものを加えましたならば、まさに当時二十五万台とさえいわれたこの機械の交換、払い下げを待望しておったのであります。ところがこの間御調査願ったところによりますと、法律が制定せられましたのが去年の春であります。十二月三十一日現在、この新しい改正法によって、何とわずか二百八十三台しか交換払い下げをされていないようであります。もちろんこの調査をされたときには、まだ地方において経過中のものもあるから、実績としては多少の増加はありましょうが、少くとも半年以上たってわずか二百八十三台というばかげたことがあろうはずがございません。どうしてこんなに交換払い下げが遅延をいたしたものか、まずその遅延の理由を一つ委員会に御報告願いたい。
○正示政府委員 お答え申し上げます。ただいま横山委員御指摘のように、去る国会におきまして国有財産特別措置法の一部が改正せられたのでございますが、その中の最も重要な事項の一つといたしまして、御指摘のように、中小企業者との交換の規定があったわけであります。この規定につきましては、その実施につき、十分私どもといたしましても国会の御修正等の御趣旨、またわざわざ決議もつけられたような次第もございましたので、それらを十分体して進めておるわけでございます。ただ、ただいまお話のように事務が非常に進捗していない。御指摘のように、十二月末現在二百八十三台ということに相なっております点は、これはその通りでございます。その理由でございますが、御承知のように非常に多くの件数に上っております。また地域的にも非常に広い地域にわたっておるのでございますが、私どもといたしましては、先ほど申し上げたように、本法律の御制定の御趣旨にかんがみまして、いやしくも交換に適した機械というものにつきましては、この法律の適用からはずれないようにということで、いわゆる選別のために非常に力を注いだ次第でございます。そこで法律の御制定を見ましたあと、直ちに職員を選別のために重点的に配置をいたして参りまして、いやしくもケアレスな、不注意なことのないように、また業者の方々に十分よくごらんをいただくように、手続に遺憾のないようにということでやって参りました。それが非常に慎重であり過ぎた、あるいはそのために相当の時間がかかったというような点が、まず第一に指摘されるのではないかと思うのであります。しかし、これは法律の趣旨から申しましても、私どもとしては十分慎重でなければならないという考えでやったわけでございます。それから御承知のように、たまたまくず鉄が非常に払底をいたしまして、市価が暴騰いたし、一部鉄の輸出制限というふうな措置も講ぜられたのでありますが、さような事態がたまたま時期を同じゅうして起ったわけでございます。そこで交換に適しないもの、もしくは国が保有する必要のないもの、これはすみやかにくず化する。これまた同じくこの法律によってそういう規定をお認め願ったのでありますが、この方面にも相当の手数を要しまして、やはりくず化するのには、そのときにすみやかにやらなければならぬという要請が非常に強かったわけであります。そこで、選別のために非常な手数がかかったということと、一方くず化のことも緊急の必要として起って参ったという二つの事情がございまして、まことに御指摘のように進捗を見なかったのであります。しかしながらくず化の方も、すでに御承知のように相当軌道に乗っております。また選別につきましても、一応今日終了の段階に至っておりまするので、今後はもっぱら交換の事務に職員を直接振り向けまして、なお年度末までに若干の時日もございまするから、この事務を極力促進をして参りたい、かように考えておる次第でございます。
○横山委員 局長は、法律の趣旨によって選別に重点を置き、あるいはまたくず鉄の上ったのによっておくれた、こう言われるのであります。しかしこの法律が通ったときに、その根本趣旨といたしますものは、国の機械を中小企業に迅速に交換をするのが目的であって、選別をするのが目的でなかった。従って、そういう理由はあまり理由にならない。選別に一生懸命になる余り交換がおくれたということならば、何のためにこの法律を通したのか、これは理解に苦しまざるを得ないと言わなければなりません。数万台の機械を、いつごろできるかと言って、あのころ聞いたときに、この規定は一カ月かそこらたったらできるだろう、従って秋には交換が促進をされるだろう、こう言っておったのでありますが、何と数万台の機械が二百八十三台というのは、まことに御報告なさる方も苦しかろうかと思うのであります。こういうことでは相なりません。しかし過去のことを今言っても仕方がないのでありますから、どうしたらこれからこれが促進されるかというところに、まず重点を置きたいと思うのです。そこで、今あります国の機械は、法律によって四項目に分れております。四項目に分れて、この機械がどのくらい数量があるか、どれくらい選別が行われたかということを、最近の数字で一つ明確にお示し願いたい。
○正示政府委員 お答え申し上げますが、ただいま御指摘のように、選別の結果大体国の保有いたしております機械を四つのカテゴリーに類別いたしているのでありますが、まず第一は、国において直接その用に供する必要があるものという分類でございますが、これが二万一千四百五十八台、これは全国でございます。それから第二は、特殊な機械または一括して利用するのが適当であると認められる機械、これが一万五千六百四十六台に達しております。それから現に国内で製造されるものに照しまして、性能の差異が比較的少いもの、従って、これは一応保留しておくというふうな部類がその次でございまして、これが五万三千百六十二台に相なっております。それから最後の交換に適する機械というのが一万二千四百五十三台、大体そういう分類になっているわけであります。
○横山委員 お伺いをして、実はその数にびっくりしているわけであります。なぜかといいますと、これ以外を除いてはくず化するということになっているわけでありますが、この法律の趣旨が、何とかして中小企業の機械の近代化をはかりたいというところにあるのに、合計いたしますと九万台くらいある中で、交換用に充てるものが一万二千四百五十三台、わずか一万二千台ぐらいで、一体法律の趣旨が貫かれているものかどうか、私は疑わざるを得ません。三番目の性能の差異が少いものというのは、おそらくいい機械のことをいっているのでありましょう。これはいい機械だというので五万台も横っちょに置いておいて、そして悪い機械を交換に充てるといってもわずか二万二千台、こういうことでは、何の目的をもって選別をされたのか疑わざるを得ないのであります。しかも今五万三千台の機械を、あなたの方は何に使おうとなさっているのでありましょうか。大企業に回そうとしているのでありましょうか、あるいは宝だから国にとって置こうというのでありましょうか、私どもはその判断に苦しむのであります。どういう目的でその選別をなさったか知りませんが、今急速に中小企業が欲している——ある県では、一台の機械に大体六人がくっついて、これを抽せんだとか、やれ割当だとか、てんやわんやの大騒ぎをいたしているのであります。六倍の需要力があるのに五万台も、それから一括転用やあるいは国の必要があると称するのを入れますと、まさに九万台の中の一万二千台というのは、一体いかなる目的があってなさっているのか。これを伺うと同時に、この際こういう選別のやり方をやめて、もう国においてしまって置く必要はないじゃございませんか。そこで一括転用の見通しのないもの、それから国で面接使用するといっても見通しのないもの、このものは、あげて今日交換用に回して、六倍の需要力がある中小企業にこれを向けらるべきだと思いますが、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
○正示政府委員 お答え申し上げます。先ほど遅延の理由の一つに申し上げるべきであったと思いますが、実はこの法律案を御審議願いました当時の見込みから、現実に調査いたしますと、ただいま御指摘のように、この国において保留する数量が非常にふえて参ったわけであります。これは、いわば当初の見込みよりも、実際に調査をいたしますと、案外性能のいい機械が多かったということになろうかと思うのでありますが、そういう点もございまして、この評価について、実はいろいろと時間的に手数がかかった点がありまして、それもまた先ほど申し上げたように、事務の進捗のおくれた理由の一つになっておるわけであります。 そこでただいま御指摘の点でございますが、五万三千百六十二台も保留しておく必要がないではないか、これはすみやかに活用をはかるべきではないかという点につきましては、私どももさように考えております。ただ、先ほど申し上げました交換に当てるものとして決定した数量というものは、一万二千四百五十三台になっておりまして、この五万三千百六十二台につきましては、やはり私どもが今後関係の向きと連絡をとりまして、このうちから中小企業向けに適するものは交換をいたすべく用意をいたしておるわけであります。これを大企業に全部流すというふうなことを考えておる次第ではないのであります。それで、先ほど申し上げたような評価等の点も大体見通しがつきましたので、ただいま申し上げた一応保留という分類になっておるものも、さらにこれを関係のそれぞれの向きと連絡をつけて、中小企業の方にも交換に当てたい、こういう考え方を持っておるわけであります。
○横山委員 了承いたします。こいねがわくは、また不潔な分類の仕方をしないように、あげてこれが交換に当てられるように、国において保有するものも一括転用のものも、特に性能の差異が少い五万数千台にいたしましても、またちびりちびり出すというようなことをしないように、今一番需要が多い際でありますから、この際英断をふるって交換用にそっくり回すように希望をいたしておきたいと思います。 それに関連をして、今問題になっておりますのが、豊川にあります三千台であります。これは一括転用の口に当初入れられるという話がございまして、そのために、県下並びに県外においても非常に需要力があるにもかかわらず、今日わずかに百六十数台しか交換に当てられておりません。この点については、多少の理由はなきにしもあらずでありまして、豊川市の希望とそれから需要者の希望とが混淆いたしておることは周知の通りであります。けれども、それならば豊川市に今これを使用する具体的な計画があるかというと、ほとんどないのであります。あたら三十台の機械が雨天にさらされ、あるいは風雨にさらされて豊川市に眠っておるのでありますから、この際大蔵省としても一つ英断をふるって、豊川市の三千台についてすみやかに措置をするように指示をしてほしいと思うのでありますが、最近のこれについての見解を一つお伺いしたいと思います。
○正示政府委員 お答え申し上げますが、豊川の旧海軍工廠内にございます機械についてでございますが、これは御承知のように、豊川市がいろいろ工場誘致の計画等もございまして、一時ただいま御指摘のように、保留を希望する台数が三千台近く、正確に申しますと二千七百台程度でございますが、あったわけでございます。この点につきましては、御指摘のような点も考慮いたしまして、豊川市と愛知県当局との間でいろいろ御協議を願っておるのでございますが、関係の財務局、また私どもの方とも相談いたしました結果、いわゆる工場誘致に伴う一括転用に必要な最小限度の大型機械はこれを残しておきますが、その他の小型の機械につきましては、ただいま御要望のような線に沿いまして、できる限りすみやかに中小企業向けに活用いたしたいということで、それぞれ準備を進めておる次第であります。
○横山委員 わかりました。 次に、今国有機械の中で大蔵省が業者に貸しておるという賃貸しの機械がずいぶんあるのであります。それを調べてみましたら、これは賃貸しを国でやっておるということ自体がおかしいのでありますけれども、さらに貸付料がちっとも納入されておりません。きわめて実績が悪いのであります。私はそれに関して、中間の経過については今時間がありませんから申し上げませんが、少くとも国が十年も機械を賃貸ししておる。それがちっとも金が集まらぬ。こういうみっともないことは、十年もたった今日において、ある程度清算さるべきだと思うのであります。従って、この際貸し付けてある機械を一つ交換の方に回して、そして整理をなさる気持がないか。この貸し付けております企業別を調べますと、割合に大企業が多いのであります。しかし大企業が国の機械を借りて、そして金も払わずにやっておるというぶざまな格好はよくありません。従って大企業からは、一つお前のところにも新しい機械を買う能力があるのだから、この際返して、中小企業の交換に回せ、こういう措置をおとりになるか。あるいは借りておるもので、おれは買おうというものもあるわけでありますから、この際買った方が得だ。こういうような措置をとって、国がたくさんの機械を、どのくらいだかわかりませんが、私は数万台に上ると思っておりますが、そういう機械を貸してちっとも金がとれぬといって、至るところ紛争を起しておることについては、この際これも一つ英断をふるって整理をなさるべきだ、こう考えるわけでありますが、いかがですか。
○正示政府委員 お答え申し上げますが、機械その他国有財産の処分といたしまして、売り払いが一般原則であるということは御指摘の通りであります。ただ今日まで、経済の正常化とか、その他の条件が整備いたしませんために、やむを得ず貸付という形をとった場合が多いかと思うのであります。機械につきましても、御指摘のように、売り払いに持っていくことが建前であることについては、その通りと承知をいたしております。ただ今お話の、現在大企業あるいはその他の企業に貸し付けておるものを、すみやかに中小企業の交換用に向けられんかという点につきましては、これは契約を解除いたさなければならぬというような技術的な点もございますから、そのまま直ちにそれができるというふうにはお答えできないのでございますが、一般的に貸付ということを、なるべくそういう変態的な形をやめまして、売り払いに向けていくということについては努力をいたしておるのであります。その方法といたしましては、貸付契約の期間はすべて一年ということにいたしまして、毎年々々考え直す機会を与えて、なるべく買えるものは買っていただく、こういうことにいたしておることは御承知の通りでございます。 また第二といたしましては、売り払い代金につきましては、一時にお支払いが困難なようなものは、延納の特約も認めてきておることは御承知のところであります。 それからさらに旧軍用財産等につきましては、一定金額以下のものにつきましては割賦払いを認めて、やはり売り払いの促進に資するというふうに、いろいろの手段を講じておるわけでございます。今後も、やはりそういう線に沿いまして、実情に応じまして売り払いを促進していくことについては、なお一そうの努力をいたしたいと考えますが、ただいま貸付中のものを、すぐ契約を解除して交換に回すということは、これはそれぞれの用途に当てられておる建前から申しましてそれをそのままお受けすることはできませんが、今申し上げたような方法で、極力売り払いの促進に努めていくということは、これはきつとお約束申し上げて差しつかえないと考えます。
○横山委員 だめですよ。局長のようななまぬるいようなことで、私は貸付機械の売り払いができるとはゆめゆめ思っていません。なぜならば、自分のところの工場の手元にある。そうして財務局から借りておつて金を払わぬ。そうかといったつて、差し押えというところまでは実際問題としていきはしない。従って安い賃貸料でやつたら、それで済んでしまうのであります。あなたのような措置をしたところでだめなんです。従って買つた力が得だという新しい措置を何かお考えにならなければ、十年たった貸付機械が今後幾十年も続いていくということをあなたはお考えにならなければだめなんですよ。この際新しい方途をもって貸付機械の清算をなさるように、私はあなたに考えていただきたい。同時に、そのことは交換機械についても同じであります。今まではずいぶん延びた。二百八十三台しか交換されておらないというけれども、これからいきますよとおっしゃいますけれども、今新しい評価要領がようやく去年の暮れにきまつて、これから地方の財務局は、現品がどこにあるか、あるいは破損がどういうふうになっておるかということについて、一台々々規定に照らして調べてやるということで、あなたはこの交換、払い下げが済む時期がいつごろだとおっしゃるのでありますか、この契約に照らして、地方で精密にやつて全部が済むのはいつのことだと思っておるのですか、期限はもう目の前に迫つてこようとしておるのであります。従って、この際これから行われる交換の実際の運用についても、もう少し思い切った措置をなさるべき時期にあると私は思うのであります。この間地方を回ってみましたら、十人かそこらで、数百台の機械をこれから一台一台点検すると言っておるのであります。そんなことをやったらいつのことやらわけがわからぬ。この前行つたら、一人病気になって、たんかで財務局から家に連れて行くのであります。どこに行ったかといったら、四日市に行った、こう言っておるのであります。私が下の職員の諸君に対しても、おそいと言うこともはばかるような少い人数で、しかも超過勤務の予算もろくろく渡らぬ。だから七時、八時に帰って来ても一文もきょうはもらえない、こう言っておるのであります。人員についても、あるいは予算についてもそうであります。また規定の運用はどうかといいますと、二百万円以上の機械を買うときには、一々本省のあなたの方から大臣まで決済をもらわなければできぬのであります。こんなことをやっておると、いつのことだかわけがわかりません。なぜ二百万円で限らなければならぬか、これはほかの規定の例もありましょう。しかし交換の促進のためには、この際あなたの方は権限を委譲して、財務局長限りで三百万円でも四百万円でも、お前がいいと思ったらやれ、地方限りでよろしい、こういう措置をとってもしかるべき段階にあると私は思うのであります。またこまかい問題については、異種機械の交換についてもまだ問題があります。本省にいしと、工作機械と工作機械ならいいけれども、こちらの出す方の機械が悪ければ、別の機械を持っていってもよろしいとあなたの方は言っている。ところが地方ではいかぬという。なぜいかぬかというと、上の方の意見を聞かなければそれは許さぬといっておるのであります。そんなことはまことにむだな話であります。あなたの方に持っていって、これはいかぬという理屈はどこから生れるのでありましょうか。こういう点についても、地方人権限を委譲して、すみやかに促進される措置をこの際思い切ってとられることが、私は必要だと思うのであります。今私が並べ立てたようなことは、ほんの例でありますけれども、これだけ取り上げただけでも大きな促進になると思います。こんなことは、しかし小さいことであります。一ぺんずっと整理なさって、下の実情もお聞きになって、英断をふるって促進する方途をとられることが私は必要だと思う。この点についてあなたの意見を伺いたいと思います。
○正示政府委員 ただいまいろいろ御指摘の点につきましては、この交換の事務がきわめて重要なことは、十分思料し自覚いたしておるわけでございますが、御指摘のように、たまたまこの昨年の春以来いろいろの仕事が輻湊いたしましてただいまもお話の中にありましたように、たとえば東海の財務局におきましては、四百市の評価の問題も一度に重なりました関係もございまして、多少能率的に無理をさしておるような点につきましては、私どもも非常に第一線に対してお気の毒に思っておるわけでございます。しかし、ただいまお話しのように、事務のやり方が非常にむだな手数をかけておるというような点につきましては、率直に一つ反省をいたしまして、改善を加えて参りたいと思います。そのために金額の限度を再検討するとかいうふうなことにつきましても、研究をいたしてみたいと考えております。 それからまた異種機械の交換でありますが、これは実は先般の法律によりまして、交換を促進するという御趣旨は非常によくわかりまして、場合によりましては、種類の異なった機械も、差金の決済の一つの方法として認めるという建前をとっておるのでございますが、一応新しいやり方でもございますので、全国的に行政の統一を保持する必要もございましたので、一応本省の方に禀議をさせておりますが、これまた一定の基準が確立されまして、ただいま申し上げたような行政の統一保持の見地からも差しつかえないという段階に至りますれば、お示しの通りに、第一線に権限を委譲して差しつかえないというふうな考えでおりますが、ただ、それはある程度時期の問題かと考えておるわけであります。 御質問の、大体この事務はいつごろまでに終る目途であるかという点でございますが、私どもは、まずただいまくず化の事務の促進を年度内ということでやっておりますが、これはややずれて参ると思います。これと並行いたしまして、交換の事務を極力促進いたしまして、三十一年一ぱい、すなわち本年十二月末までにはぜひとも完了いたしたい、こういう目途に立ちましてやっておる次第であります。
○横山委員 本会議の時間が迫っておりますから、あと簡単にいたしたいと思うのでありますが、以上申し上げたような事情は、明らかにあなたの方が正確にやろう、あるいはあなたの方が解釈する法律の解釈でやろうというために、非常に遅延を来たしたような感じがいたしますが、昨年の春本委員会が満場一致で通過させ、付帯決議を添えていやしくも中小企業の不利益にならないように、特に念を押してやったことがかくまで遅延をいたしましたことについて、私はあなたの方が悪意でやったとは必ずしも思わない。しかしこの効果たるや、実にわれわれの付帯決議に遠きものがあるということを痛感せざるを得ないのです。従って、この際今いろいろとお答え願いましたことが旬日を出ずして実現に移されて、たくさんの機械が交換に充てられる、しかもこれらの機械が、すみやかに行政措置の改善と相待って中小企業の手に渡るように、格別の御配慮を願わなければなません。その実情に照らして、またあらためて本委員会において究明いたしたいと存じます。 最後に先ほど出ました豊川の問題に関連してお伺いしたいのですが、豊川市において、豊川の国有地の利用状況についていろいろの紛糾が今起っております。聞くところによりますと、自衛隊はあなたの方の許可を受けたといって、豊川市に対して広大なる国有地を使用させてもらいたい、弾薬庫に十五万坪か二十万坪貸してほしい。あるいはまた自動車の修理工場を建てさせてもらいたいという希望を申したようであります。ところが別の方から聞きますと、あなたの方は、さような許可を自衛隊に与えたことはないということをまた言うておられるそうであります。いずれがほんとうであるか、そのことがまず第一であります。 第二番目に、同じく国有地に国鉄の工場があります。これは東海道線の電化に関連をいたしまして、電車の修理工場として、最近ぐんぐんと伸びる国鉄の新しい発展に裨益をいたしておるのでありますが、あなたの方は、一括転用の立場からいって、これを国鉄に売るということについて今日まで躊躇をされてきております。しかしながら、年々歳々国鉄がこの場所代、地代を政府に納める金額と、相照らしてみますときには、まことにばかばかしいようなことであります。かてて加えて、今後の電化の発展等を考えますならば、国鉄の工場を今からどけといっても実際問題としてできるものではありません。この際国鉄の希望もあるようでありますし、あるいは市の方も念願をいたしておるようでありますが、この国鉄の工場地を国有地から国鉄に売り払う、こういう意思があるかないかということについてお伺いをいたしたい。 第三には、この自衛隊の問題と関連をして、豊川市は、豊川市発展のために国有地への工場誘致に今必死となっておるようでございます。うわさに上っておる工場も二、三あるようでありますが、いろいろな支障がここにあるようであります。その支障の一つには、あなたの方の売り払い代金が非常に高いと言っておられるところも一つあるようでございます。豊川市というのは、貧乏な都市でありまして、何とかしてそこを脱却するために、自衛隊のような税金を払ってくれぬものよりも、産業工場がどんどんできてくれることを衷心から望んでおるのであります。こういう点について地方の貧乏市の発展のために、あなたの方として、積極的にあすこの国有地に工場を誘致してやってそして努力をしてやる、協力をしてやるという気があるものかないものか。あるならば、あんな高い値段のことを言うてはおられないと思うのでありますが、その点はいかがでございましょう。以上三点についてお伺いをいたします。
○山手政府委員 自衛隊の現在の使用地につきましては、それをどういうふうに使うかというふうなことは、向うの方にまかしておりますが、新規に弾薬庫を作る等のことにつきましては、新しい土地について約束を特にしたわけではございません。しかしいろいろ希望なども聞いておることも事実でございますし、市の方からも、市長さん以下われわれの方にも陳情などがございまして、まだ特に自衛隊の方に約束をしたなどということはないわけであります。 それから国有鉄道の現在の使用地につきましては、これは将来も国鉄の方に使用させまして、東海道線そのほかいろいろ重要な幹線に密着をいたしておりまするから、国鉄の新しい勢力になるように、国鉄の方にまかすつもりで考えております。 それから今の土地の問題でありますが、私もいろいろな話を聞いておりますが、確かに豊川に新しい工場や何かを誘致しようといたしますと、問題がいろいろ複雑でもありますし、地価をあまり高くするようなことでは市としても困るからという話で、いろいろお話もございます。ただこれは豊川の問題だけではなしに、各地の工場敷地として国有地を払い下げる問題とも関連がございまして、できれば適正値段で、国庫の収入もできるだけ多くできますように、あるいはまた逆に考えますと、そういうところに工場を作りましたものが十二分に採算も合っていきますように、そこのところは適正の価格をはじき出して、御期待に沿うようにいたしたいと思っておるわけでございますが、これは豊川だけを特に安くするとかなんとかいうわけにも参らないであろうと思いますし、非常にむずかしいところでございます。よく研究をしたいと思います。
○横山委員 念のためにもう一言だけお伺いをいたします。あなたのお話ですと、第二番目は、国鉄に売る意思があるということでございますね。 それから第一番目の自衛隊の問題について、自衛隊に十五万坪なり二十万坪を売るという許可を与えた覚えはない、こういうことでございますね。
○正示政府委員 それでは、政務次官のお答えになりましたことに補足をいたしますが、自衛隊の弾薬庫、これは売るというわけではございません。その管理を、所管を変えるわけでございますが、そういう考えは今持っておりませんので、その点は先ごろ来、先方とも連絡をとっております。 それから国有鉄道との関係でございますが、今政務次官のお答えのありましたように、将来ともやっていただく、すなわち国有鉄道のものにしていくようにただいま価格の点等について折衝をいたしております。
○横山委員 その点についてはわかりました。三番目の豊川市が非常に苦しんで、何とかして市の経済をやっていくために、工場の誘致をしたいというふうに熱望して、あなたの方にもたびたび来ておると思うのであります。私の先ほど御質問いたしました三千台とやや矛盾するようではありますが、これはこれ、またそれはそれとして別の観点に立って、なし得ることは、三千台につきましても、必ずしも豊川に誘致される工場に適応した機械であるかどうかは疑問であります。従って三千台は三千台として、これは、できるならば交換用としてすみやかに措置されることは、先ほど要望した通りでありますが、豊川市があの厖大な地域をすみやかに何かの平和な産業発展のための基礎づけをして、それによって税収をあげて市の繁栄を来たしたいという熱望については、あなたの方としてもできる限りの援助をしてやってもらいたい、こういうふうにお願いいたしておきます。 時間もあまりございませんから、先ほど申しましたが、国有機械の交換払い下げについて、この際一段と英断をふるって措置をしてもらうように、特に政務次官にも御配慮を願っておきたいと思います。
○山手政府委員 さっきからお尋ねのございました、工作機械等の交換あるいは払い下げ等の問題につきましては、私もこの目的が予想外に達せられておらない、おくれておることにつきまして非常に遺憾に思っております。特に注意をいたしまして、御期待に沿うようにいたしたいと思います。
○春日委員長代理 本日はこの程度にとどめ、次会は明後十六日午前十時より開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時四十五分散会