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24回国会衆議院1956/02/16

商工委員会 第6号

発言数
65
登壇者
11
会派数
2
開催日
1956/02/16

会議録

神田博自由民主党

○神田委員長 これより会議を開きます。  この際小委員の辞任についてお諮りいたします。日本経済の総合的施策並びに国土総合開発に関する小委員水谷長三郎君、中小企業に関する小委員田中武夫君、私的独占の禁止並びに公正取引に関する小委員田中利勝君及び松平忠久君、総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員松平忠久君及び水谷長三郎君、重化学工業に関する小委員佐々木良作君よりそれぞれ小委員を辞任いたしたい旨の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博自由民主党

○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  なお、小委員の辞任に伴う補欠選任につきましては、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博自由民主党

○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  それでは、日本経済の総合的施策並びに国土総合開発に関する小委員に田中武夫君を、中小企業に関する小委員に松平忠久君を、私的独占の禁止並びに公正取引に関する小委員に永井勝次郎君及び水谷長三郎君を、総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員に田中利勝君及び佐々木良作君を重化学工業に関する小委員に水谷長三郎君を、それぞれ指名いたします。  なお小委員の追加選任の件についてお諮りいたします。貿易振興に関する小委員会は現在十二名で構成されておりますが、これを三名増員することとし、その追加選任につきましては委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博自由民主党

○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  それでは小委員に、小平久雄君、菅太郎君、松平忠久君を追加することにいたします。

神田博自由民主党

○神田委員長 お諮りいたします。貿易振興に関する小委員長より、来たる二十四日の小委員会において、繊維製品の輸出に関する問題について参考人より意見を聴取いたしたい旨の申し出があります。小委員長の申し出の通り参考人の出頭を求めることに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博自由民主党

○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。  なお参考人の選定につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

神田博自由民主党

○神田委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。

神田博自由民主党

○神田委員長 前会に引き続き、通商産業大臣、経済企画庁長官並びに公正取引委員会委員長の説明に対する質疑を継続いたします。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川(四)委員 その前に、ちょっと軽工業局長に二、三伺いたいと思います。  現在、時代の寵児ともいわれるように、石油化学というものは非常に多くの会社からこれをやりたいということで、あなたのお手元にもたくさんの申請書が出ておると思うのであります。石油化学は必要か必要でないかということは、あなたも御承知の通り、昭和二十八年以来現在の日本の精製に対しましてガスの処理方法を考えなければならないのではないか。そのガスを非常に有効に各国とも利用しておるにもかかわらず、しかも国内産でない外国から輸入してくるものを、いかにもガスがむだに使われておるような感があるが、その点についてはどうかというような質問をしてみましたが、結論としてガス化学の育成をはからなければならない、そこで日本においても石油化学をやろうということに腰を上げたわけでございます。まことにけっこうな話です。ところが、今日は当時のガスの高度利用という考え方から少し逸脱をしていやしないか。またこの点について、今のわれわれが聞くところの計画で申請されているものからいくならば、ガスでなくて、原油を分解して使うような時代が到来しやしないか、こういうところを私は憂慮するものでございます。少くとも権威ある軽工業局長があずかっている以上は、そういうような心配は要らないとおっしゃるであろうと思いますが、老婆心ながらこの点について、あなたに二三伺ってみたい。こまかいお話を申し上げるならば、その当時のことをよく考えてみればわかると思うのですが、大体三社ないし五社ぐらいでいくならば共倒れをしなくていけやしないかというような考え方で、一々あげてみるのもおかしな話だが、三菱、日本石油、丸善、三井化学、三菱化成、大体この程度ならばいけそうだという案が出た。ところが話に承わると、その後外国の会社と提携をしまして、たくさんのものが出ているということでございますが、その点について、あなたの自信のほどをまず第一に伺ってみたいと思うのであります。

吉岡千代三通商産業事務官(軽工業局長)

○吉岡政府委員 石油化学工業の育成につきましては、一昨年の衆議院の有機合成化学の振興に関する御決議の趣旨を体しまして、昨年来発足にかかりつつあることは御承知の通りでございます。その際の基本的条件といたしまして、御指摘のように最近設立を見ておりますハイ・オクタン価ガソリン精製のための接触分解あるいは改質装置というようなものが前提になりまして、その際の排ガスの利用をまず中心に考えるべきではないかということは、御指摘の通りでございます。現在までに具体的に進捗しつつあります計画は六社でございまして、系統から申しますと、石油精製会社を中心といたします計画が三つ、それから化学関係の会社を中心とし、あるいはこれと石油精製会社との連係による計画が三つ、こういう形になっております。ただいま御指摘の排ガス利用の面から申しますと、このうち四社は大体排ガスの利用を中心とする計画でございます。残りの二つのうち一つは、ナイロンの原料になります石炭酸、さらにこの原料であるベンゾールを精製過程において回収する、こういう計画でありまして、これは原油の性質からも制約がございまして、またその精製の過程から申しましても、いわゆる改質油の中からべンゾールを抜きまして、残りを揮発油にするという計画でございます。御承知のようにナイロン原料である石炭一酸、ベンゾールというものは、今後ますます不足を来たすことが予定されておりますのでこれは性質上計画としてこれでよろしいではないかと考えております。それから残りの一つは、灯、軽、重油から分解いたしますか、あるいは付近の会社と連係いたしまして、排ガス利用という線で参るかということが、まだ未定のようでございます。しかしこの計画は、大体新しい合成繊維であります。ポリエチレン、これの原料の国産化をはかるという目的と、それから硫安、尿素のコストを切り下げるための水素の獲得ということがねらいでございまして、これもこれ自体として十分必要性があると考えておるわけでありまして、御指摘のような排ガスの利用を中心とするという考え方は、従来から変更はしておらないという考えでおるわけであります。なお最近新聞紙上等でこのほかの新視計画等がいろいろと伝えられまして、需給関係等から考えても乱立を来たすのではないかという点が懸念されておるようでございますが、これらはまだいずれも具体的のまとまった形になっておりませんので、将来の構想として考えられておるという程度でございます。現在のところでは将来の需要推定から申しましても、十分調整はとれておる、こう考えておる次第で、ございます。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川(四)委員 石油化学製品の供給量はどうなるか、このときに当って今後五カ年間の「石油化学製品需要推定表」というのがあなたのところから作られてきておる。こういうふうに四十四ページまでにわたっていろいろ作られてきておる。今のあなたのお話からいっても、これと少しの食い違いかないか。要するに製品の供給の目的については、三年ないし五年の想定の需要量から既存方式の供給量を差し引いた差額を一応の基準とするというこういう考え方と少しは違いはないか。私はこれが違ってはならないということではない。要は先ほど申し上げました真の目的であった排ガス利用から、さらにこれが原油にかわっていって、そのために日本国内に埋もれておるところの天然ガスの利用程度というものかこのごろは非常に薄らいでいっていはしないか。こういうところを懸念するのでありまして、こういう点についてあなたの確たる自信というものが、ただいまのあなたの御答弁によっては伺い切れない、こういう点についてはっきりと御答弁を願いたい。

吉岡千代三通商産業事務官(軽工業局長)

○吉岡政府委員 昨年の六月に私どもの方で昭和三十三、四年ごろまでの需要推定をいたしました。その後合成繊維、合成樹脂等の計画の改訂等を考えまして、これをさらに現状におきまして今後五カ年間の需要推定をただいま作成中でございます。それで大体のことを申し上げますと、これらの原料を供給いたしますために、現在約一千万ドルの原料あるいは製品の輸入をいたしておるわけでありますが、今後五カ年後を推定いたしますと、大体要輸入量が五千万ドル程度に達するであろう。それに対しまして、現在計画いたしております石油化学工業が今後順調に伸びます場合には、その約八割、四千万ドル程度自給し得る、こういうことになっております。各社の計画につきましては、この需要想定ににらみ合せまして、各社とも当初お考えになっておりましたものから、それぞれ非常に大幅に計画の修正をお願いしておるわけでありまして、現在進行しつつあります生活計画は、この需要想定から考えましても決して供給過剰というようなおそれのないことを御了承願いたいと思います。  なお天然ガスの利用につきましては、現在のところ具体的の計画のございますのは、新潟県で、これは従来からやっております会社でございますが、このほか帝石等におきましても今後の事業計画として現在検討中であります。しかしこれもまだ具体的にまとまる域には達しておらないわけであります。しかし今後ともこれらの石油化学製品に対する需要は逐次ふえるものと考えられますので、今後それらの計画が具体化しました場合にも生産過剰のおそれがないように調節して参ることは可能であると考えております。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川(四)委員 先ほど申し上げました通り、この石油精製の排ガスを有効に利出しようという点について非常な妙味を持って、われわれもぜひやらなければならないということを、先ほど申し上げた通り二十八年以来言い続けてきてやっと緒についた。ところがこれを聞き込んでか、バスに乗りおくれてはならないという感を持ってか、そういう面に対してあなたのところに申請が非常に殺到していると思う。そこであなたがこの圧力に屈して所期の目的から離れて、無限という程度ではないだろうけれども、考えよりもよけいにこれを許可していくということになったならば、これは当然両者とも成り立つわけには参らないと思う。ですからこういう点を十分に警戒しなければならない、かく考えるから私は申し上げているわけであります。あなたは自信を持ってやっていくということ、従って石油の需要量というものが年次非常に多くなっていっているから、それとバランスを合せなければならないというお考えのようです。しかしあなたのお考えになっているほどの石油需要というものが果して増量されていくかどうかという点についてはわれわれが大いに考えなければならない問題がここに横たわっている。申すまでもなく石油というものは、国内の資源が非常に少いということ、開発に対しては大いに努力をしているであろうけれども、これらの努力が今日まだ明らかになっておらないという点。こういう点について私は申し上げたのでございますが、先ほどのお話の中に、それではあなたのお考えで、石油化学と称するものは同社ぐらいならば三年後成り立っていけるという確信をあなたは持っておられるか伺いたい。

吉岡千代三通商産業事務官(軽工業局長)

○吉岡政府委員 現状におきましては、先ほど申し上げましたように、六社の計画を推進しておるわけでありまして、これでもって一部のものを除きましてはほぼ国産化に近い態勢をとり得ると考えておるわけでございますので、今後の新規事業の発足につきましては、御指摘のような点を十分考えまして慎重を期して参りたいと考えております。しかしこの点につきましては、先ほど申し上げましたように、合成樹脂、合成繊維、合成ゴム、その他の溶剤類等の需要がおそらく現在私どもが考えております以上にさらに伸びていくと考えておりますので、現在の六社だけで、今後当分入り込む余地がないかどうかということは、それらの需要の伸びと関連いたしまして、慎重に検討して参りたいと考えております。

長谷川四郎自由民主党

○長谷川(四)委員 御承知でもあろうけれども、石油化字の推進という点については国会が中心になって進めているから、日本に入り込むのはこれよりほかにない。であるからこれに入り込ませようという観点から各国が競うてこれに対して言うてきておるということは御承知の通りだと思う。日本には他に歓迎されて入る道がない。こういう点から各国がこれに注目をして国会があげてこれをやっているから今ならば大丈夫だ、こういうことを考えておるようである。しかし各国の技術が入ってきて、またいろいろな関係で結ばれていって、結果として共倒れになってしまうということがあってはならない。こういうことで私は一言お聞きしたわけでありますけれども、大臣もおいでになっておるようでありますからあとに譲りますが、その点を十分に考慮して、最初の目的通り確固たる気持をもって進んでいってもらいたいということを重ねてお願い申し上げまして、私の質問を終らしていただきます。

神田博自由民主党

○神田委員長 加藤清二君。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 通産行政や経済計画の一般の問題についてお尋ねをいたしたいことが数多くございますが、私はその前提条件となることを先にお尋ねをしたいと思います。そこに通産大臣がおられませんが、これは通産大臣にも経企長官にも承わりたいことなんです。それはほかでもございませんが、ここの委員会で決議をされたことやあるいはこの委員会ですでに答弁済み、確約済みの問題は、一体大臣や長官とししはどのように御処理をなさっていらっしゃるのか。果して実行に移されているのかどうか。あるいはここの答弁や決議はその場のがれの言いのがれであると思われるような節が間々ございますので、そこでまず長官は、並みいる大臣の中でも一番信頼を置いておるお方でございます。経企長官としてはここで約束されたことの処理をどのようになさったのでございますか。まず承りたい。

高碕達之助自由民主党経済企画庁長官

○高碕国務大臣 もちろんわれわれはこの委員会の決議なり委員会で申し上げた公約というものにつきましては、これは十分実行し得るように持っていく方針であります。これは変りはありませんが、これにつきましては、閣議におきましてもまたそういうふうな問題が起りました場合においても、十分尊重してこれを実行に移すように努力しておりますが、全部ここで御希望になったことをそのまま実行し得るかどうかということは、すべてほかの関係のあれもありますから、その通りに実行されるということは困難性があるかと存じますけれども、できるだけこれを実行に移すということに努力をいたすつもりでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 私は私の希望を申し上げているのではなくて、委員会において決議をされたこと、あるいは実行を約束されたこと、そのことについてお尋ねをしているのでございます。しかしそういう問題は大臣ないし長官一人でできることではございません。これを各部局に指示をなさるでございましょうが、その部局がもしいろいろあまたな事情でできないということがあるならば、せめて本委員会の決議になることくらいは、その経過を報告されるべきであると思います。理由なくしてできない場合、そういうことがもしかりにあったとするならば、大臣ないしは長官としてはどのような処置をおとりになりますか、その点をお尋ねいたします。

高碕達之助自由民主党経済企画庁長官

○高碕国務大臣 この委員会において決議されましたことにつきましては、これを実行に移すことを努力いたしますが、かりにこれが実行されなかった場合には、その経過については御報告申し上げる義務があると存じます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 理由なくして長い間行われなかった場合はどうなのですか。

高碕達之助自由民主党経済企画庁長官

○高碕国務大臣 それば早くできるように努力するよりほかありません。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 その早くできるように御努力あそばされることはしごくけっこうでございますが、それが三カ月延び、半年延び、一年延びてなおだらだらと、当然でき得ることができない。そういう場合に、私はこれは主として通産大臣に聞きたいことですが、もし長官であるならばどのようになさいますか。

高碕達之助自由民主党経済企画庁長官

○高碕国務大臣 もちろんこれは促進して早くやるように実行いたします。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 それでは具体的に一つずつ例をあげて申し上げます。まず第一番には、大蔵省の管財局の課長がお急ぎとのお話でございますから、そちらの万を最初に承わります。  通産大臣も経審長官も、十九国会から二十二特別国会にわたりまして、日本の産業のうち特に鉄工業が材料が悪くてしかも材料不足で難渋をしている、それについて国内で打てるだけの手は打つ、こういうことを確約されているのでございます。これがまず第一点。そこでどのように御努力なさったかは知りませんけれども、これは世界景気にあおられたという理由もございましょうが、ただいまスクラップの値段が非常に暴騰しておるようでございます。これはやがて、さなきだに出血輸出で難渋をいたしております鉄製品の輸出成績にも大いに影響を及ぼすことでございます。従いまして私は二十二国会にも十九国会にも、この際国内に保有されているところの鉄材あるいはスクラップ等々を総動員すべきではないか、それはやがて国内の需給のバランスをある程度緩和すると同時に、スクラップの値段の引き下げにも大きく効果がある、こういうことを申してきたのであります。しかるに国内においてはすでに十年前の終戦当時行われておりましたところの国有機械がいまだに雨ざらしになっているところがたくさんございます。特に愛知県から大阪地区にかけてはこれが非常に多いのでございまして、業界では垂涎の的になっているわけです。一体この問題に対して、さきの国会で中小企業のために交換あるいは払い下げ等々のことが立法措置までとられたわけでございますが、その後の状況は一体いかが相なっておりましょうか。

辻克藏大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○辻説明員 ただいまの加藤委員の御質問に対しましてお答え申し上げたいと思います。  先国会におきまし国有財産特別措置法の一部が改正されまして、国有機械の交換に当りましては、時価からその三割五分を減額した価額をもって交換する等の措置が法律で定められまして、中小企業者の立場が十分考慮されることになったわけでございます。その後法律制定のときの決議にもございましたので、その趣旨を尊重いたしまして、次に申しますように着々交換の促進に努力しているわけでございます。  まず第一に、特価の評定に対しましては御決議にもありましたように、できるだけ学識経験者その他御経験のある方々の御意見を微しまして、中古品の価額を調査いたしましたものをすでに各財務局の方に伝達をしてあるわけでございます。それから交換に充てます機械の決定に当りましては、通産省の中小企業庁等関係方面とよく御連絡をいたしまして、各都道府県に調査庁を依頼いたしまして、それがすでに各財務局の方その他を通じまして、一覧表として中小企業者の方々に公表、閲覧ができるようになっておるわけでございます。また交換をいたします対象の機械につきましては、原則として同種の機械、たとえば工作機械は工作機械、電気機械は電気機械、産業機械は産業機械というその同種の機械にいたしまして、その範囲を従来よりは大幅に拡張いたしたわけでございます。なおそれ以外のものにつきましても、真に必要の場合におきましては、必要な手続をとりまして認めることにいたしておる次第でございます。  かようにいたしまして昨年度は、実は国有財産特別措置法に基きまする各種の機械の選別に十二月までかかりまして、それが昨年一ぱいで終ったわけでございます。また先ほどお話がございました、目下非常に緊急である鉄くずの確保のために国有機械のくず化の促進も昨年いたしました関係で、本年さらに交換の件につきましては一そう促進をはかって参りたい、かように考えておる次第でございます。大体法律及びその際の附帯決議を尊重いたしまして、その後とりました措置につきまして大略申し上げた次第であります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 ただいまのお話にもございましたように、スクラップの値段が暴騰をしております。二年くらい前までは大体平均して八千円ぐらいでございましたが、ただいまはそれが一万円をこえ、二万円をこえて、二万七、八千円しております。砲金を含んだものに相なりますると三万円を上回っているというのが実態のようでございます。ところで、こういう高い材料を仕入れて、鋳物をしたり機械を作ったりということになりますると、先が高く売れますればけっこうでありまするが、御承知の国際価格というものは、鋼材は上る、スクラップは上っても機械の値段はむしろ下る。下ることはあっても、上るという見通しはございません。特に日本の国内において行われておりまするところの紡機、織機のごとき、織機は二十九条の発動だけでもって三割の輸出価格を切り下げられたという近い痛い実例があるわけでございます。そのしわ寄せはやがてメーカーにしわ寄せせられ、そのメーカーに働く労働者にしわ寄せされてきておるのが実態でございます。そこで経企長官といたしましては、産業五カ年計画を打ち立てられるに当りまして、どのような計画で臨んでおられまするか。特に原子力の発達はやがて世界的に機械の構造を変革しようとしている。このことは、世界的に鉄鉱石、スクラップの値段をつり上げさせておるというのが実態でございまますが、こういうやさきに当って、その資材を外地に仰がなければならないわが国として、どのような手当を施そうとしておられまするのか、この点を要点だけでけっこうでございますから承わりたい。  それから大蔵省の管財局に承わりたいことは、せっかくただいまのようにお話が着々進んでおりまして、まことにけっこうなことではございまするが、中に何か妙な理由でもって一カ所に相当優秀な機械を三千台ばかり、これは手をつけること相ならぬということで保留をされているかのごとくに漏れ承わっておるわけでございます。しかしながらこの機械なるものは、今日でこそ優秀かもしれません。しかし去年の国際見本市の機械市場で見るごとく、もう日進月歩でございまして、スタイルも変れば回転数も変っているのが実態です。そういうときに、いつ使われるかわからぬものを目安に保留されているということは、これはナンセンスもので、ございまして、やがてせっかくの国有機械を、使えるものをスクラップ・ダウンしなければならぬという運命に追い込まれるではないかと懸念しておりますのは、私のみならず、これを実際に見ている者のひとしく述べているところでございます。一体これについてはどのようになさろうとしていらっしゃいますか。  次に通産省に承わりたいことは、官有機械の跡始末の問題でございます。これは一体まだあとあったはずでございますが、どのように相なっておりまするか。  次にまた国有機械の中に、機械を除きましても、ドリルだとかやすりを初めといたしまして、工具に属するものが山ほどあるのであります。これをほうっておけば、今申し上げました通り、古くなるのみならず、やすりのごときは一カ所さびついたらこれはもう価値は全然ゼロでございます。これをもし今市場に放出されるということになりますれば、スクラップの値段をある程度緩和するということだけにでも効果があるとごう思うわけでございまするが、これの計画、将来の見通し、あるいは放出される時期等々について承わりたい。

高碕達之助自由民主党経済企画庁長官

○高碕国務大臣 第一の御質問のことにつきましてでございますが、日本の製鉄業が戦前スクラップに依存することが非常に多過ぎたのであります。これは私は間違いだと思っております。五カ年計画におきましては、できるだけ鉄鉱石を確保するということ、国内の資源を開発するということ、これに重点を置きまして、スクラップというものは、ある程度やはりとらなければならぬと思いますが、できるだけこれは、ただいまのお話のごとく、二万七千円というようなことは、これは気違い相場でありまして、こういうようなことをやるということは、その購買の仕方が間違っているのであるから、少くともこれはカルテルを強化さして、ある程度の値段に押えていくということが必要だと存じております。

辻克藏大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○辻説明員 ただいま加藤さんのお話の中に、ある一カ所に相当まとまった機械があって、その機械がそのままに保留されているというお話でざいますが、おそらくただいままとまった施設の中にある国有の機械のことをおっしゃっておられるのだろうと思います。これにつきましては、地元の中小企業の方々にいろいろ強い御要望のあることも承知しております。またその施設を一括して活用いたします場合に、どういう姿になるかということも、私どもといたしましては全然無視するわけにはいかないのでございます。従いましてこの二つの要請をどういうふうに調整するかということに、実は目下検討を加えている次第でありまして、大体の考え方を申しますと、一括して転用する場合に、最小限度必要な優秀な機械と申しますか、そういうものは一応存置いたしますが、そういう必要がないというものは、あげて中小企業の交換機械として放出することがこの際とるべき策でないか、こういう方向に基いて考えを進めてみたいと思っております。  それから第二の御質問の、国有機械に準ずべき工具等の取扱いの御質問でございますが、お話ごもっともでございまして、私どもといたしましては、昨年法律に基きまして国有機械のくず化というものを推進することになりましたので、それに約半年かかったわけでございますが、引き続きまして工具の選別事務を目下財務局に手配中でございます。従いまして機械の事務が進むに従いまして、並行してこれは進めていきたい、こう考えている次第であります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 通産省の方の御答弁は……。それでは通産省関係の官有機械の跡始末の問題につきましては、後刻答弁のできる人が来られてから答弁願います。  大蔵省関係の国有機械につきましては、御努力を感謝するとともに、業界安定のためにも今後一そうの御努力と、早期にこれが解決されることを希望いたしまして、次の問題に移ります。  第二点は米国の余剰農産物買付から参りまするところの、通産大臣、経企長官、農林大臣、外務大臣とのお約束の件で、ございます。口をそろえてなるほどけっこうなことだから、至急実施に移すというお話でございます。内容は、こう申し上げれば、長官はすでに御承知のことと存じますが、わが国の繊維産業、特に綿業界は、アメリカからほとんど大部分の原材料を買い付けているわけでございます。なおその上にアメリカの余剰農産物と称するところの綿の買付をも要請され、余儀なくこれを買わされているのが実情でございます。ところが余剰農産物を買い付けてこれを加工すれば、国内に余剰綿製品ができるということは、これは当然の儀なんです。しかし、アメリカ国があえて日本に余剰農産物を買わせるというのならば、当然これの契約に相伴って売り先を考えてもらおうじゃないか。アメリカ国がその製品を買ってくれればまだしも、アメリカ国は、買うのでなくして、むしろ拒否の態度でいて、日本政府はこれに驚いた。額面通り拒否、制限、輸出にブレーキと、こういう態度を十二月にとられたわけでございます。ところが聞くところによりますと、余剰農産物についての買付は、国際プライスであるならばというので、すでに河野農林大臣がアメリカに渡られました折に買付の話し合いがされ、十七・五万俵が十万俵とされておったはずでございますが、これに引き続いて、つい最近においてこの調印がなされるやに承わっておるわけでございます。そうなります場合に、あの折の約束でありますところの——製品をアメリカが買ってくれなければ、せめてインドネシアとの三角貿易を行うべきではないか、買付と同時に為替を組むべきではないかと言ったのに対して、それはまことにけっこうだ、いいことだから努力いたしますと四大臣は口をそろえておっしゃいました。業界はこれを期待して待っておりました。この声はやがて三品市場に好影響を及ぼしたことを大臣も御記憶のことと存じます。しかるにその後輸出は伸びず、輸出が伸びた、黒字になったとおっしゃいますけれども、綿製品については遺憾ながら削減々々、縮小々々の一途をたどっているのが実態でございます。この実態に即応して輸出振興をはかられるかと思いましたところ、あにはからんや、自粛をしようということで、今度は設備の制限を立法化されようとしているようでございます。思わざるもはなはだしいと言わざるを得ない。一体お約束をされたあの事柄について、通産大臣や経企長官はその後どのように約束を実行に移されたでございましょうか。

高碕達之助自由民主党経済企画庁長官

○高碕国務大臣 この問題につきましては、この前の委員会におきまして加藤さんからすこぶる適切なお話がありました。私はこの余剰農産物と一緒に取り組んで、このことについて研究いたしたのであります。それは日本が引き受ける余剰農産物の中の綿花を持ってきて、加工して輸出していくということはもちろんでありますが、インドネシアに関する限りにおきましては、インドネシア自身がアメリカから余剰農産物として綿花を買って、あるいはもらって、それを日本において加工して出そうじゃないか、そうすると日本の加工の仕事がふえるじゃないか。この意味におきましてインドネシアに駐在しておりましたアメリカの公使のジョーンズという人といろいろ折衝をいたしたのであります。これはその側の万において、ジョーンズも非常にいいことだということで努力してくれたのでありますが、遺憾ながらインドネシアの方の政局の都合あるいは日本に対しまして賠償問題が解決してないというふうなことのために、思わしく話が進まなかったというのが事実でございます。また綿製品がだんだん輸出が減じて参りますということは、まことに日本として困った問題でありますが、これは各国とも、インドにいたしましても中南米にいたしましても、逐次工業化してくる結果、だんだん原料を仰いでおります日本の方が不利になってくる点があります。しかしフィリピンのごときは現在アメリカから一億ドル近くの綿製品を買っておる、こういう事実もあるのでありますから、これが賠償問題が解決し、正常の貿易に入るということになれば、これは幾らか増加し得ると存じております。今のところ賠償問題の解決などと一緒にからんで、フィリピン、インドネシア等の方はそういうふうな状態であることはまことに遺憾でありますが、十分努力いたしたいと存じております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 同じ系統の問題でございますが、通産大臣に伺いたい。十二月末にアメリカ向けの綿製品、一ドル・ブラウスを初めとして十九品目の輸出管理令を改正して、どえらいブレーキをかけなさったのですな。あなたはひどいことをなさったですよ。ところでこれをなさるに当って、アメリカに対してもっとPR運動を行うべきではないかと言ったら、ああそうだそうだ、やりましょう、こう言った、その経過措置を承わりたい。なぜならば、アメリカが一ドル・ブラウスを初めとして、日本のギンガム、コール天、別珍等々あまりにも多過ぎるから制限をしようじゃないかというので、こういう措置を講じようとした。その原因は決して日本の製品が悪かったのではない、高かったのではない、量が多過ぎたのでもない、一体何がそうさせたかといえば、それはアメリカ国へ向けての輸出の伸び方なのであります。輸出の伸び方があまりにも幾何級数的であった。これにアメリカの同業者が脅威を感じて、アメリカの国会に働きかけたというのが主たる原因であります。しかもそうならなければならない原因のものは決してこちらにあるのじゃない、アメリカ国にある。なぜかなれば、アメリカ国の綿業対策、これがやがてアメリカの綿業者をしてアメリカの農民、つまり原綿の生産者から世界プライスを上回った値段で買わさなければならないように相なっておる。これはやがて安い原綿を入手して、安い工賃で安い製品を作っておる日本との競争は市場においてとうていかなわない、ここが問題なのであります。従って原因は向うにあるわけです。私はその際にすでにその当時においても向うの心ある経済学者、またこれによって恩恵を受けておる方々は日本から低廉にして品質優秀なる綿製品を買うことはアメリカ国民に恩恵をもたらすことであるが、もしそれ、それを禁止するというようなことをアメリカの立法府においてなされるとするならば、それこそアメリカ国民の当然与えらるべき恩恵を少くするゆえんである。従ってアメリカの同業者は、もし市場において競争ができないとするならば、よろしく去って他に道を求むべきであるというところの理論までが向うの方々によってなされておるということをよく認識して、ちょうど可燃性繊維で行われたと同様に、向うの国に対して、バイヤー、商工会議所等々、この恩恵を受けておる国民を初めとして、同業者にこの実態をよく認識するようPR運動をすべきであるし、またアメリカの政府に対しても商工会議所に対しても、あるいはまた日本国におけるアメリカの高官に対してもその折衝を行うべきであるというこの話について、大臣はさようごもっとも、実行に移しますとおっしゃいましたが、その後の経過措置はいかがでありますか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 そのお説の通りでおりまして、PR運動も相当やっております。今紡績協会、あるいは輸出組合の代表もそのために行っておりまして、アメリカの日本人商工会議所等を通じても相当やっております。ただPR運動というのはあまりじゃんじゃんやりますと、逆効果も起りまして、相当むずかしいことであろうと思います。スイスでやった例もあって、なかなか逆効果をもたらすことでありますから、これは現地の商工会議所あるいは向うに行っておるわが国の代表者の判断にまかせる以外にないと思います。決して怠っているわけではなくて、できるだけの手は打っております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 やり過ぎるほどやっちゃいかぬが、ただやることだけはやっておるという話では私は納得できない。私はそんな抽象的なことを言っておるのではない。はっきりと大臣は、かくかくのことをやったが、かくかくの結果であったというただいまの経企長官のようにお話が願いたい。それならば私が言いましょうか。永山君がこちらの大使館に折衝したはずです。その後永山君はわざわざアメリカ国へ渡ったはずでございます。いや昨年三角貿易の問題についても……。ところがあの人も選挙のためにやめてしまった。そうして次の小室さんにバトンを渡してしまって、あとどうなったかチンプンカンプン、わからない。こういう局長の更迭の間にあって大臣はどのように努力をなさったか具体的に承わりたい。これは私一人の声じゃございません。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室政府委員 対米のPRの問題、宣伝の問題でございますが、これは先ほど大臣もお話申し上げたように、すでに業界の代表の者も渡米いたしておりますけれども、実は渡米いたす前に、国内においても相当関係の者が集まりまして慎重に具体策を研究し、さらにアメリカ駐在の公館、商業会議所その他各界の意見も十分微しまして、ある程度の具体的な腹案を持って向うに参ったわけでございますけれども、しかしながらこういう問題について公けにその具体的な内容等をここでお話申し上げて、また新聞等に出れば、これはまたすぐアメリカの方に喧伝されるような事情もございますので、具体的な内容についてはここでは遺憾ながら申上げられませんが、どこか別室で詳しく申し上げるということでございましたら、あらためてそういうことはいたしてもけっこうだと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 国際秘密保護の関係上申されないとおっしゃれば、了解はできないけれども、もう私は引き下ります。しかしながらアメリカという国は非常に民主主義の発達した国でございましょうか、日本の新聞が書かないことをアメリカの新聞は平気で書いていますね。私どものような陣笠のちっこい人間が、国会でしゃべったことを平気で新聞は取り上げて書いておるようでございますね。しかしそれは決して向うに悪影響も及ぼさなければ、日本に悪影響も及ぼしたためしはないようでございます。むしろ促進に効果があったと私は向うの出張所から報告を受けております。  そこで、秘密のことはやむを得ぬでしょう、外交上のことは特に……。しかしこのことは何らかの機会にはっきりと明らかにして、政府側も業界もこの委員会も、三位一体となって輸出振興をはかるということが私は望ましいことであり、そのことがやがて日本の経済を振興させるゆえんである、このように考えているものでございます。野党、与党で争ってどうこうするとか、この際一つ何とかしてやっつけてやろうというような、そういうさもしい根性で申し上げておるのではございませんから……。  次に関連してとおっしゃる方がありますので、繊維の問題はいずれ立法措置が行われることでございますから、本会議において、あるいは本委員会において詳細に承わりたいと存じます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 関連して一言だけ……。ただいまの加藤委員の質問に関連いたしまして小さなことですけれども一つこの際お尋ねいたします。と申しますのは、兵庫県の西脇市を中心とする多可、加東、加西、いわゆる播州織物業界の問題でございますが、この問題につきましては、本年の一月十三日に、当委員会においても首藤委員から、あるいは業界代表の遠藤参考人からもいろいろと業界の苦況を訴えております。そのときに、きょうお見えになっていないかと思いますが、湯川外務省経済局長は、「経済外交の面ではできるだけこういった制限措置をやめる、日本の輸出振興というものが円滑にいくように今後も努力したい、こういうふうに考えております。」と御答弁しておられます。また繊維局長は、「国内的にも最小限度満足のいくような措置を講じていきたい。ただ具体的にどういう数量をどうするというようなことは、今の段階では私の立場としては申し上げられません。輸出会議の大体の空気その他から、とりあえずの調整措置は実施しておりますけれども、今後については、さらに慎重に検討して、内外の影響を見た上で善処したいと考えておるわけであります。」このように答えておられます。このいわゆる播州織物業界は、御存じと思いますが、工場数は約九百数十でありまして、機台の数は二万五、六千でございます。そして平均が二十四台という、いわゆる中小といいますか、零細企業でございます。それが二十九年度では、アメリカに対しましていわゆるギンガムという織物でございますが、それを六千万ヤール、金額にして六十億円、三十年度では九千六百万ヤール、金額にして九十六億円の輸出をしております。総生産量約二億ヤールのうちの九五%までを輸出しておるというような状態でありまして、今回の輸出制限措置によりまして、三月以降は全然生産をしても見込みがないというような状態に追い込まれて、その業界は死活と申しますか、大きな苦況に立っておるわけでございます。このような問題につきまして、まず中小機業の対策、こういうような面から通産大臣はどのように善処しようと考えておられるか、これをまず承わりたい。同時に、繊維局長からは、一月十三日の当委員会において善処したい、こういうように約束されましたが、その後どのような善処をなされたか、また今後どのようにしようと考えておられるか、このような点を具体的に御答弁願いたいと思います。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 その問題につきましては繊維局長から先にお答えをいたします。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室政府委員 その節も申し上げたことでございますけれども、アメリカ向けにやむを得ずして輸出調整措置を実施いたしまして、年間総ワクで一億五千万ヤールに押える、また特定品目としては、プリント・クロースを六千万ヤールに押える、これは当時十二月二十一日に輸出会議できめまして、公表いたしたわけでございます。その他のギンガム、別珍等につきましては、最終的には数量をきめておりません。きめておりませんけれども、このギンガムが昨年度の実績から見ましても、また最近の米国の需要から申しましても、最も大きな数量、大きな比率を占めるものでありますから、これを野放しにしておくと、やはりアメリカ側の反響というものも相当ありますし、また一億五千万ヤールの中での割り振りという点で、他の産地——西脇はギンガムが主でありますが、その他の調整の問題もありまして、そこはあるめどはつけておるが、最終的にはきめていない、こういう状況であります。一面から申しますと、西脇のギンガムは最近大へん品質もよくなってきております。また日本でなければ、ああいうものはなかなか廉価でできないというような事情もありますので、方向としては、私どもはできるだけああいうものの輸出を振興しでいきたいというふうに考えておりますけれども、しかしながら一億五千万という総ワクがはまっております。その中でプリント・レースというものは特ワクもはまっておりますので、この間の調整ということもございます。それから、既約定はぜひ履行さしてほしいというお話もございます。これは筋から申せば当然すぎるほどのお話でありますが、その既約定の数量も相当大きなものでありますので、その間の既約定のいろいろのものを洗うということも必要で、ございます。その他いろいろのことをやっておりまして、当時私がお答え申し上げたことと原則的には今も立場は変りませんけれども、実情をよく見て無理のないようにはいたしたいが、さりとてそう野放しにもいたしかねる、そういうことで、おそらく業界からいえばいろいろ御不安の点もあり、御不満の点もあると思いますけれども、しかしながらこれは現在既約定の処理その他とからんで具体的にやっておるわけでございまして、まず御不安、御不満は最小限度にとどめられると思っております。業界の事情はよく承知しておるつもりであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ただいまの繊維局長のお話では、その後考えておるが、基本的には一月十三日に申し上げたことと変りがないというので、ございますか。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室政府委員 既約定の処理の問題などがあり、そのために具体的なこまかい問題がいろいろありまして、ごく最近にやっと関係業界の間で綿布の既約定の処理のワクが大体きまっております。これも数字的に一つ一つ申し上げますと多少対外的の問題もございますけれども、そういうようなわけで、何もやっておらないわけでなく、その辺のところをよく見て将来のことを考えたい、こういうことでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それでは、対策は具体的に考えて進めておるということでございますね。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室政府委員 さようでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 もう少し具体的に申し上げたいと思いますが、米国向けの特殊ギンガムにつきましては、本年度の上半期で六千万ヤールの契約をいたしまして、昨年末に千三百万ヤールの出荷が終っておるわけであります。これが現在倉庫その他で滞貨となっております。それから、すでに本年一月、二月で工程に入っておるというのが二千万ヤールあるわけでありまして、合せて三千三百万ヤールというものがもうすでにでき上っておるという状態であります。そうすると七千万ヤールの半分というものは、もう上半期は済んだということになりますので、三月から六月までは一ヤールの生産も不可能な状態に置かれておる、こういう状態であります。こういう苦境に立っておるというか、むしろその地方全体が死んだような格好になるというような大きな問題に対して、それを救うという点についてどのように考えておられるか。先ほど通産大臣は、この件については繊維局長からということでありましたが、私が第一にお伺いしたいのは、常に言われておりますところの中小企業の振興、安定という点から、そのような中小企業、ことに零細企業のまさにつぶれようとして、ほっておけば一家心中すらしかねないような状態を、どのようにして救おうと考えておられるのか、その対策をお考え願いたい。どういうように考えておるかということをお答え願いたい。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 輸出の制限ということは決して好ましいことじゃありません。われわれも好んでやったことじゃありませんが、この制限をするということも、結局日本の繊維ないし中小繊維業を救済するためにやったことであります。それにまたその処置が直接にはいろいろの影響を及ぼしておることはごもっともで、何とかしなければならぬと思いますが、それについても、今繊維局長がいったように、現在までの既約定のものの処理とか、一応めどがつきませんと、どういう手を打つといっても方策を立てるわけにはいかぬですから、事実を十分に検討してから後の問題だと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 おっしゃっておるところはあくまで消極的であると考えるのであります。アメリカも日本に対しては相当無理なことも言っておると思いますので、このように日本の中小企業がほんとうに危機に陥る、こういうような状態に置くようなアメリカの措置に対して、通産大臣はからだを張ってでもこの道を開いていくといったようなお考えはないのでしょうか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 これは相手のあることでありますから、こっちだけ意気張ったところでそううまくいくものじゃなく、大局を見てよくいくようにしなければならぬと思います。ですから、さっき加藤君も言われたように、最近の日本の繊維品の輸出が、これはアメリカの需要量からいえば大したものでないといいますけれども、急に伸びておるということが刺激を与えた。ですから一応その刺激を冷静にさせるということも必要でありますので、やむを得ずああいう処置をとったのであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 相手のあることはよくわかるのです。相手があるからこそこういう問題に対してもっと熱意を持って積極的に進んでいただきいということを要望いたしまして関連質問を終ります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 通産大臣の金看板についてお尋ねしたいのでありますが、拡大均衡論であります。それをあくまで具体的にお尋ねをいたしますから簡明直截にお答えいただければけっこうであります。拡大均衡けっこうでございます。賛成でございます。ギンガム等綿製品を初めといたしまして、アメリカに輸出されておりますミシン、合板、陶磁器等々、これは全部あなたの拡大均衡とは逆な施策を施していらっしゃるようでございます。ブレーキをかけるのがあなたの役目ではないかと業界はひとしく憂えているのでございます。一体通産大臣は促進万を努力されようとしていらっしゃるのか。ブレーキをかけるのが通産大臣の専門で、お役人は何ぞ悪いことはないかといって監督することが任務でございましょうか。アメリカ向けは、今もお話しのあった通り、相手はなるほどあるのですけれども、こっちが買い越しでございます。今年伸びた伸びたといえども、なお五億には達しておりません。七億以上が買いでございます。五億ドルの赤字続きということは、もう積年の習慣的な例になって、慢性的な傾向になっておる。一体この赤字をあなたはどっち向きに拡大均衡しようとしていらっしゃるのですか。それをぜひ承わりたい。さて中共はソ連はと見ると、これは戸が締っておる。これじゃ拡大均衝は問題にならない。さて東南アジアはと見ますと、これがまた妙なことに、綿に例をとりましても、去年アメリカには一億二千万スクェア伸びたという、しかしながら、片道東南アジアにおいては一億スクェアの減少でございます。これは一体どういうことでございますか。ギンガムが七千万スクェアで困ったというけれども、一億スクェアの減少は、去年の日本の市場に輸出用の注染や捺染、型染をはんらんさせた。そのお金はやがて着尺物を作っているところの業界を総なめになめていって、その結果は今きている。すでに今出荷の時期に迫っているところの、あなたの在所に近い浜松の型染でも弱っちゃっている。出ないんだ。なぜ出ないか、去年あまりおそろしかったから、もう今年は製品の出る時になってもまだ見本が出ない。この影響は大阪のどぶ池や東京の横山町にまで及ぼしている。これはやがてこの夏の需要を控えて、農村の豊年のあとを受けた翌年のゆかたの需要を控えて、おそらく国民に高い繊維を売りつける、こういう結果が招来せぬとはだれしも言いません。かけをやってみましょうか。必ず今度は高くなる。現に今すでにもう菊判程度で一割五分から二割高になっている。弱ったものです。どうします。  さてそれで承わりたいことは、そういうやさきに当って、せっかく契約を結びながら、一年たってもびた一ドルも輸出されていないという国がある。これについてあなたはどうしますか。私が質問したら、わしゃ知らぬと言われた。そんなこと知らぬが、それがほんとうにあったら大へんじゃから努力する、こうおっしゃいました。その後いかような努力を払われましたか。トルコの問題、これを一体あなたはどのように御努力をあそばされましたか。答弁のいかんによってはどんどん追って質問をいたしますが、このトルコの問題は、御承知の通り去年二月早々にトルコ国と協定が結ばれました。しかしどういうもののはずみでございましたでしょうか、これを七社に限定をされました。その法的根拠をまず承わりたいのでございます。しかしこれをなさっても、うまくいっておればまだ上も、全然この七社決定はトルコ国の受け入れるところとならず、買いは買ったけれども、輸出はびた一ドルも出ない。なるほどあなたはさっきうまいことをおっしゃった。相手によって方向を変えなければならぬ意味の旨をおっしゃいましたが、こういう七社では絶対に相手にしない。一年たっても一ドルも出ない。片道六百万ドルを二回繰り返し、往復四回、買うだけは買ったけれどもこれが全然ゼロなんです。こういう相手に対してあなたは一体どのような手をお打ちになろうとしていらっしゃるか。知らなんだけれども、気がついたでやるとおっしゃった。それからまただいぶたっています。私がこの問題を申し上げてから一年たっている。一年の間一体何をおやりあそばされたか、それを詳細具体的に承わりたい。経企長官には、この東南アジア向けの綿製品の減少の傾向をどのようにお考えになるか、これに対しで五カ年計画の中にはいかように善処方を実行計画としていらっしゃるか、その点を承わりたい。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 お尋ねのトルコの問題は、こまかいことはなお必要があれば事務当局をして説明をさせますが、大体は、御承知のようにトルコ自身が非常にインフレで物価が高いのです。ですからそういうところへはどんどん行くべきものですが、同時にトルコにはプライス・コントロール何とかがありまして、たとえば競争して野放しにやれば自然安く物が出ていく、一度安いものが出るとそれ以上の価格では向うじゃ引き取らぬというような困難もありまして、やむを得ず輸出についてはある程度商社の制限をした。しかしそれは今お話の通り向うさんが承知をしないので、その結果は確かに輸出はできておりません。そこで今それをどうして打開するかということでミッションを送っておりまして、向うの当局者とも話し合い、事情も研究いたしまして処理したい、こう考えております。大体商社はもう少し向うの希望に応じて数をふやすというような方向で解決するつもりで、今ミッションが出ておるわけであります、(「拡大均衡の基本的方針はどうした」と呼ぶ者あり)それは前段に加藤君の御議論を大いに伺ったのですが、拡大均衡は、拡大均衡のためにやむを得ず、ある場合においては制限をせざるを得ないということが起るのでありまして、拡大均衡が目的でありますが、それには加藤君特に御承知のように、拡大だからといって急激に日本の綿製品がアメリカなり何なりに出かけていけばすぐにその反動が起りますから、そういう反動を起さずに真に安定した拡大均衡をやるためには徐々にやる必要がある。このためにやむを得ず昨年からある程度の処置を行い、今後も紡績その他についてのある程度の規制をやろう、こういう考えであります。

高碕達之助自由民主党経済企画庁長官

○高碕国務大臣 綿製品の輸出市場として東南アジア、中近東は非常に重要なものだと思っております。インドネシアというものも非常に大きな市場だと存じておりますが、インドネシアの問題はどうしても賠償問題が解決しなければなかなか進まない。ということは現在におきましては御承知の一億六千万ドルも貸し越しになっておって、持ってくる物がない。持ってくる物がないわけでありませんで、相当ありますけれども、こちらへ持ってくる値段が高いということのために持ってこられない。こういう状態でありますが、これは国際関係が正常化すれば当然この問題は解決するから、インドネシアに対しては相当増加していくだろうと見ております。東南アジアだけで昨年ごろは十一億ヤールくらいでありますが、五カ年計画で十三億ヤール、こういうような工合に見ているわけであります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 今の拡大均衡論と輸出計画論は、これまた別の機会に譲るといたしまして、トルコにしぼってお尋ねいたします。  商社をふやすとか減らすとかということでございますが、これは一体いかなる法的根拠によって七社と御決定に相なりましたか、その点をまず承わりたい。と申しますのは、この契約が成立をして七社と決定したのは、向うの意思でなくしてこっちの一方的意思であった。そのことはあなたがよく御存じでございます。こっちの一方的意思でございます。その折にはまだ輸出入取引法の一部改正が行われていなかった。行われた今日といえども、そういうことをして七社に限定するいうようなことは、これは通産大臣の権限として行われでございましょうか。果してどの法律に基いてそういうことをおきめあそばさったかということであります。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 加藤君の御質問は、だから野放しにやっちまえというお考ではないだろうと思う。これはお話の通り当時は輸出入取引法がありませんでしたけれども、これは実際問題としてそういう処理をする必要があった。従っていわば行政指導によってさような処置をとったのであります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 これをなさるに当っては法律に基いてなさったというならいいのですけれども、そうでないと法律違反が構成されているのでございます。よろしゅうございますか。独占禁止法の違反でございます。それでせめて公取委に相談あったかと思うて尋ねてみたら、公取委は知らぬ、存ぜぬ、相談がなかったとおっしゃる。そうすると公取委の委員長も知らなんだ。事務官も知らなんだ。通産大臣も知らなんだ。この前そうおっしゃったんだから……。そうすると公取委の独占禁止に触れるようなことを事務官はあえてやってよろしゅうございますか。そういう権限をあなたは与えてみえるのですか。それをあなたは、こう上なければいかなんだ、こうすることがよいと思った、こうおっしゃるのですが、結果はどうです。びた一ドルも出ぬということはいい結果でございますか、悪いでしょう。悪ければこそ私はそれを当初において指摘した。かようなことをやってはだめですぞと。なぜならばこれはすでにイスタンブールにおいて、向うの国内でてんやわんやの大騒ぎになった問題なのです。七社の取引先は主としてユダヤの商社である。民族意識の溢れているトルコ国においては、自分の国の商社にゆだねさせなければせっかく仕入れても買わないと言っている。そんなことは初めからわかっておるにもかかわらず、なぜこれを限定し、指定しなければならなかったのか。この点をはっきり承わらないと、金比羅会談を出さなければならぬことになってくる。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 その具体的な問題は事務当局から一つ答えさせます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 事務当局はすでに何回かかわっておられるのです。そこにおられる佐藤次長が詳細に知っておると言ったって、それは受け売りなのだ。あなたの方が前からいらっしゃるのでよく知っておられるはずだ。この問題は私きょう初めて言ったことではない。佐藤さんがどう言われるか知らぬが、私は時間を急ぐから佐藤さんに聞かずに、佐藤さんの意のあるところをあわせてお尋ねいたしますが、今この問題がもんちゃくをしているのは、商権譲渡の問題である。それから輸入については欠損をしたからである。この欠損を補償しなければならぬからである、こういう意味のことを私は漏れ承わっておるのでございます。しかしそんなことを言われますと、これは大臣の責任問題になる。おのれが好んで七社に入った、しかも仕入れたものは何かといえば葉タバコであり麻薬である、この売り先はといったら、政府なのです。どうして出血がありますか、どうして欠損がありますか。もしそんなことで欠損があるとするならば、私は塩の輸入について承わりたい。九ドルで入る中共塩と十五ドルで入るところのスペイン塩とを比較して、スペイン塩を輸入した人は出血しているのですか。そういうことをおっしゃるなら、あえて私は承わりたい。アルゼンチン羊毛は豪州羊毛と比較して三割高値で買っているのだが、これを商社に出血を持たせたのですか、冗談じゃないですよ、一般商品でさえも出血にはなっていない、それを専売品を輸入しておいて、欠損したら補償してやらぬことには、あとの仕事が進みません。そんなばかげたことがどうして通る。冗談も休み休みとはこのことなんだ。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 塩やアヘンだけでないので、欠損したのは綿花と皮です。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 それでは承わります。あそこの綿花がいかに高いかということは、これは周知の事実なんです。そういうことをおっしゃいますと私はあえて何商社が何俵、いかなる短繊維の種類のものを入れたかを承わらなければならぬ。ここで私はたちどころにそろばんをとってみせます。まだこれだけでお気づきにならぬなら覆いますけれども、そんなことだったらアルゼンチン羊毛の出血の跡始末ばどうしてくれます、やりますか。わずか、入ったのは、総体の金額にして百ドルから二百ドル以内ですよ、二百ドルに至っておりませんよ。しかしアルゼンチンから入れたところの羊毛は何億ドルですよ、これはどうしてくれます。やりますか、やると言ってくれるならありがたい、大賛成です。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 そういう専門的なことば私にはわかりませんから、事務当局に話させます。

佐藤清一通商産業事務官(通商局次長)

○佐藤説明員 ただいまの百二十五ドルの輸入の内訳で、綿花が約三十万二千ドルございます。原皮が十二万三千ドルでございまして、これから生じました欠損が約四千万円ということになっております。この処理の問題をいかにして輸出の方にかけるかということで一応六社制度というものをとったのでございまが、その後検討いたしました結果、この六社制度はあらゆる面から見て必ずしも適当でない、こういうふうに考えましたので、先ほど大臣から御答弁のございましたように、今回のミッション派遣に際しましては、この六社制度を固執しないように、できるだけこの範囲を広げるように訓令をいたしまして派遣してございます。従いまして御趣旨のように六社制度というのは近く範囲を広げるというように御了解願いたいと思います。   〔委員長退席、小平(久)委員長代理着席〕

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 まず第一番に時期の見通しでございますが、欠損した欠損したとおっしゃるが、その時期が問題なんですと申しますのは、すでに厚生省においては麻薬の購入は今月一ぱいと予定されておる、そこへもってきてまた欠損するような、そういう商社にそれをまかしておいてどうしますか。それから欠損が生じたからというので、一々政府は補償しますか、そこが聞きたい。自分が好きこのんで秘密会談をやって、そして自分らの仲間を無理やりに作って——輸出組合も輸入組合もなかったのだ、それをわざわざ作って、自分が好んで入っていって、好んで輸入して、好んで欠損して、それを政府にしりぬぐいさせる、そんなうまい商売があるか。それほど御親切ならば、政府の法律による制限のおかげで欠損していったさっきのギンガム以下、陶器からミシンから何から全部補償してもらいたい。ところで、それではそれと同じケースの羊毛の欠損をどうしてくれます、ほんとうにやりますか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 政府がこれのしりぬぐいをするというようなことは言っておりせんし、考えてもおらないのです。たださっき申しましたように、トルコが非常なインフレであって、トルコの物価が高いのです。ですから高いところから輸入して安いところに持ってくれば、損するのはあたりまえです。そのかわり輸出したものがまた高く売れるはずです。ですからそれでカバーができるつもりでおります。ところが輸出したものを高く売るのには、手放しにして競争さしていたのではなかなかそう思うようにいきませんから、そこで調整をとりたい、こういうのが最初の考えであります。ただそれがうまくいったかいかぬかは別問題です。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)委員 そんな子供だましのようなことを言ってはいけません。それは正面からいけばあなたのおっしゃる通りです。それはその通りです。あなたの今おっしゃることが間違いとは言わぬ。しかし向うの国だって、あなたのさっきおっしゃったようにプライスをきめていますよ。コントロールをちゃんとしていますよ。それから日本の商社だって、あえて自分が欠損してまでも輸出しなければならぬというような、それほど資金の潤沢な商社はありません。まず第一に銀行が許しません、保証しませんわ。そんな子供だましみたいなことを言うてお茶を濁されては困ります。私が訴えたいのは、あなたの誠意なんです。この前もわしは知らぬと言われた。その知らぬことが、法律違反が日昼堂々通産省の中で行われておる。なるほどこまかいことはわからぬに違いないが、事これは国際問題ですぞ。通商協定でございますぞ。それを指導監督の最高責任者であるところの大臣が知らずにおる、それだけでも私はここに質問したい点が出てくるのだが、それもまあまあ許すとして、その後時間かたって、悪いということに気がついたら早く改めるようにやられることが、せめてものあなたの誠意の見せどころじゃないか、こう思うのです。それか一年たった今日に至っても、なるほど使いは出したというが、使いの経過報告を聞いてもチンプンカンプンで一向わからぬ。むしろ私がイスタンブールへ連絡をとった方が、早くその結果がわかる、これは一体どういうことでございますか。何のために貴重な国家の外貨を使って、使いを出して交渉をさせておるのでありますか。そうなってくると当然のことながらここに何らかの別個な前提条件があるといわざるを得ない。私はそう言わないが、そう言う人がたくさんあるということを通産局長板垣君が、あなたが次長になられる前から知っておられるはずなんです。私はあまり時間をとってもいけませんのでやめますが、別にここできゅうっと言わせるのが目的じゃない。先ほどから申し上げますように、あなたのおっしゃる拡大均衡論にもろ手をあげて賛成です。そうして輸出振興をやり、やがて日本経済をほんとうに自主独立させたいという念願のもとに言うているのですから、この点了承をされまして、即時この解決方に大臣の手をわずらわされんことを切望いたしまして、残余はあとの委員会に譲ります。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○石橋国務大臣 お説の通りだから、そこで今ミッションを送っておるわけであります。そうかといって事情もはっきりしないのに、あわてて何らかの裁断を下すということはできません。(「もうその時期じゃない、内容の問題だ」と呼ぶ者あり)ですから内容について十分検討してやるような心がまえのもとにミッションを出しておるわけであります。どうかさように御了承願います。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員長代理 本日はこの程度にとどめます。次会は理事会の申し合せにより来る二十一日午前十時より開会することとし、残余の質疑を継続することにいたします。なお来週は二十一日に引き続き二十二、二十三の両日も委員会を開催する予定でございますので、御了承願います。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十三分散会

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