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24回国会衆議院1956/01/13

商工委員会 第2号

発言数
43
登壇者
11
会派数
1
開催日
1956/01/13

会議録

神田博自由民主党

○神田委員長 これより会議を開きます。  繊維に関する諸問題について調査を進めます。本日はまず当面の重要問題でありますところの対米輸出の問題につきまして、通産、外務両当局より説明を求むることにいたします。外務省湯川経済局長。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 それでは本件に関する事態の概略を御説明申し上げます。  アメリカにおける日本品の輸入制限運動というものは前にもしばしばございまして、幸いに大事に至らずして済んでおるのでありますが、今回のはなかなか大規模に行われておりまして、楽観を許さない情勢にございます。まず日本綿製品に対する輸入制限運動は、いわゆるワン・ダラー・ブラウスから始まったわけでありますが、この輸入増加の特に顕著なブラウスについて問題を生じまして、これが最近日本からの輸出が非常に激増しておりまして、一九五四年の輸出量は約三十万ダースでございましたが、一九五五年には大体三百万ダースぐらいに達する見込みとなったわけでございます。そこで米国内のブラウス製造業者は非常に不安を感じまして、アメリカの加工従業員をもって組織しております労働組合が本件をまず取り上げて、その労組の会長でありますドビンスキーを中心として、日本品の輸入抑制措置というものを要請する運動を行なってきたのであります。その後一般綿織物の対米輸出も非常に顕著な伸張を示しておりましたので、このような趨勢が続けば先方としては日本綿製品の対米輸出がどこまで伸びるかわからないといったような不安を生じ出したのでございます。加うるに昨年二月二十一日からジュネーブで開催されました対日関税交渉が成立しまして、日本繊維品に対して大幅の関税引き下げが六月七日に決定をされました。これは旧税率に比すれば四八%の引下げに相当するわけでありますが、九月の十日から発効しておりますが、これに対してアメリカの繊維業界から強い批判が起きてきまして、この問題を重視したアメリカの綿製品製造業者協会から輸入制限を目途とする政府及び国会への運動が起きて参りました。昨年の七月一日にサーモンド外四十八名の上院議員が、一つのこういう趣旨の決議案を提出いたしました。それは、関税委員会は外国よりの繊維製品の輸入により米繊維業界の受ける影響を常に注視し、調査を行うべし、こういう決議を出しました。この決議は七月十八日の本会議で成立をいたしました。他方イーストランドというミシシッピー出身の議員でありますが、そのイーストランド外六十四名の上院議員が、七月の三十日に綿製品の輸入を、代表的過去二年間の一五〇%に制限すべきである、こういう法案を提出したのであります。この法案はアメリカのコングレスの閉会寸前に出されましたので、一応審議未了に終ったのでありますが、向うの国会の規則によりまして、この一月の国会に新たな措置を要しないでその法律が引続き審議されるということになっております。このような運動は今度の向うの一月からの国会の再開を控えて、さらにだんだん激化する情勢にありまして、今まで本運動にややもすると消極的というふうに見られておりましたファーム・ビューロー・フェデレーション、これは綿花栽培業者を含む有力な農業団体でありますが、この団体が先ほどから申し上げてありますような運動に参加するようになりまして、向うの今期の議会では輸入制限法案というものが取り上げられる情勢が非常に濃厚になったのであります。わが方としましては、初めから事態を重視しておりまして、まず日本繊維製品輸出組合では、昨年の七月十五日から、最も問題となっておりますアメリカ及びカナダ向け綿製スポーツシャツ及びブラウスに関して、品質、価格協定を一そう厳格にするというふうにして、十月以降船積みされるものから実施するという措置をとって、また通産省を中心としまして業界も密接な連絡をとって、繊維輸出会議綿糸布部会北米市場問題特別委員会というものを八月十五日に開催して、その対策をその後協議しておるわけであります。また業界代表から成る調査団を九月に派遣して、約一カ月アメリカでいろいろ協議をする、こういったような措置をとってきたわけであります。さらにまた十一月の終りから輸出商品の停止をする等、その後いろいろな対策をとってやっております。  この問題に対してアメリカの世論がだんだん日本品の制限という方に向っておりますので、国務省でも、アメリカ政府も非常に成り行きを心配いたしまして、ダレス国務長官が上院議員のスミスという人に対する書簡という形で意見を発表したのであります。ダレス書簡の内容で特に注目せられる点がございますが、その第一点は、ダレス書簡では本問題解決のため、日本側の自粛措置に多大の期待をかけている。第二点として、ダレス書簡は日本綿製品の輸入が米国綿業界に果して被害または被害の脅威を与えているかどうかはっきりさせるために、エスケープ・クローズに関する調査を申請すればよいではないかということを述べまして、その道が開かれているのにもかかわらず、米国の業界がこれを渋っているのは、実際に右のような被害や脅威を実証できないからではないかということをば、書簡の中で言外ににおわせているのであります。このようにダレス書簡は日本の立場を強くサポートするとともに、さらに米国行政府の本問題に対する態度をきわめて明快に表明したものであります。しかしながらわれわれとしては、ダレス長官みずからの名前でこういったような書簡を出すというところに、本件が今や米国できわめて重要な政治問題と化しつつあるという事実を見なければならないのであって、ことに本年の大統領選挙を控えまして、また今までの運動の熾烈さにかんがみて、前途逆賭すべからざることをダレス自身も感じたればこそ、このような問題を取り上げたというふうに解釈しなければならないのであります。もちろんダレスも日本政府の自粛措置に期待するということを強調して、問題がなるべく冷却するように言っているわけでありまして、この点についてどうしても適切な措置を日本側でとらなければ、問題は非常にむずかしいところに行くのではないかというふうに考えられます。  大体事態の発生から現状までの経過を申し上げました。

神田博自由民主党

○神田委員長 次に通産省小室繊維局長。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室説明員 ただいま外務省の湯川経済局長から詳細に御説明申されたようなアメリカ側の事情でありますので、私どもといたしましても、綿製品の対米輸出が、向う側の輸入制限法案によってきわめて少い量に押えられるというような事態はできるだけ避けたい。それがためには、ダレス長官の書簡に示唆している自粛的な輸出統制措置もやむを得ないという判断に立ちまして、もちろん最終的な決定をいたしましたのは、十二月二十一日の輸出会議の北米市場に対する綿糸布部会でありますけれども、それ以前におきましても逐次自粛的な措置を講じて参ったわけであります。十一月の九日には米国向けの綿布のうちで、向うで問題にしている種類のものについて、新規契約の受付を停止いたしました。また十一月二十二日にはこれを全綿布に及ぼすことにいたしました。また十二月の下旬以降におきましては、問題のワン・ダラー・ブラウス、これの第二次製品については輸出承認制を実施いたしまして、政府がこれを数量的に押えられるような態勢をとりました。そういたしまして、本年度の輸出につきましては、先ほど申し上げた十二月二十一日の輸出会議において、生産業者、輸出業者、加工業者みな寄り集まりまして、私どもも外務省の方もみな寄りまして、こういう内外の情勢にかんがみて、綿製品については本年一カ年は一億五千万ヤールにこれを抑える。大体昨年の実績より幾らか上回る程度の数字でございますが、現状に押えたという感じであります。それから一億五千万ヤールの中でも、いろいろと品種的に問題があるものがございましたが、加工用のプリント・クロースだけについては二千万ヤールということで押えるという趣旨の発表をいたしたわけであります。その他にもいろいろと品種的に問題がありますが、これは輸出会議の中でいろいろと相談したということにとどめまして、対外的には別にはっきりした措置はとっておらないのであります。またブラウスについては、これを二百五十万ダースということに押えたのであります。経済局長の御説明は、まだ最終的な統計ができておりませんけれども、ことしが三百万ダースあるいはそれを少し越えるのではないかと思いますが、実績から言いますと、この方は幾らか下目になっております。ワン・ダラー・ブラウスが一番アメリカ側でも問題にし騒がれた品種であります。業界も納得の上でそういうことをきめたわけであります。何分にも輸出調整措置を実施いたしました際に、既契約が相当数量ございます。この既契約をできるだけ尊重しながら、しかも総ワクにおいてアメリカ側が満足はしないまでも、ある程度アメリカ側としてもそういう自樹措置によって好意を持つような数量に押えるということは、かなりむずかしい問題でありまして、現在ではこの輸出数量の規制というものは、ちょうど輸出貿易の出口であります輸出業者の輸出組合が、この組合の規定によって実施しているわけでございますが、この規定の運用についても特に慎重に、業界の実情にできるだけ即するようにやってもらうように指導しておるわけであります。しかしながらそうはいっても、やはり今まで非常な勢いで綿製品がアメリカ向けに輸出が伸びて参ったので、この際に一定のワクにはめるということは、これは容易ならざることでございまして、なかなか問題が絶えないというのが実情でございます。  また詳しいことは御質問に応じてお答え申し上げます。

神田博自由民主党

○神田委員長 質疑の通告があります。順次これを許します。首藤新八君。

首藤新八自由民主党

○首藤委員 対米の繊維の輸出が昨年の暮れにわかに問題化して、特にワン・ダラー・ブラウスがこの問題の焦点でありましたことは、すでに御存じの通りであります。この問題のよって来たった原因が、ただいま湯川局長からの御説明によって理解できますと同時に、アメリカの加工業者の協同組合が非常な脅威を感じておった。その結果反対運動を展開したということ、しかもこれに対してダレス国務長官に非常に好意的な措置をとっていただいておることも了解できたのでありますが、それだからといってこのまま放任することがいいかどうかということは、国内の情勢を見た場合に非常な重大問題だと私たちは考えているのであります。アメリカはこの問題について、これを非常に重要問題として取り上げておるらしく、しかもまたダレス氏が好意的にやってくれていることもわかりますが、しかし本来アメリカの綿花を非常な割高の相場で、七十何方俵も本年は輸入予定されているかのように聞いておるのでありますが、もししかりとするならば、この金額は相当大きな金額になると考えられるのであります。聞きますところによりますると、この金額は少くとも一億五千万ドル以上になるそうでありますが、片一方の綿糸布の輸出は昨年並みにしましても、わずかに三千万ドルあるいは三千五百万ドル程度にすぎないということであります。もしこれだけを取り上げて考えると、輸入金額に比較して輸出金額というものはわずかに二三%前後にすぎないように考えられるのであります。従ってこの点から見ましても、こちらの方が何倍かを実は買い越しております。買い越しているものに対して片一方ではたくさん買え、片一方ではたくさん買わないということは、あまりに私は片務的な考え方ではないかと思う。しかもアメリカの繊維の消費量というものは推定百二十億ヤール以上に上っておるようでありまして、かりに日本からの輸出が従来通りであったとしても、わずかに一%あるいはそれ以下の微量にすぎないということでありますると、ここまでこの問題をアメリカが強く推進して、そうして輸入を押えるということは、常識的に考えて私はどうかと考えるのであります。ダレスさんもおそらくこれらの事情を考えて好意的な措置を講じたいという意向であろうということは想像されますが、それのみならず、アメリカと日本との関係、全般的な関係から見ても、単なる綿布の問題でアメリカがさらに強く輸入を阻止するというようなことはちょっと私は考えられないのではないかと思うのであります。よってこの問題に対しては、外務省は私はあまり遠慮する必要はないと思うのであります。もう少し強く、そうして堂々たる主張を持っていくならば、この問題に対する向うの輸入制限もおのずから緩和できるのじゃないかと思う。  それからもう一つは、日本の輸出がとかく海外で警戒されまするのは、ダンピングであります。初めは適正な価格で輸出をしておるが、だんだん競争してくる。これは日本の中小企業者の共通的な一番大きな弱点であります。従ってその点でアメリカがどこまで日本品が安くなるかわからない、国内の市場を撹乱するおそれがありまするならば、これはまた別のお考えであって、向うとしてもこれに対して適切な処置を講ずることは万やむを得ないと思いますけれども、私たちの聞いておる範囲内におきましては、ワン・ダラー・ブラウスもしかりでありまするが、特にきょう私が質問いたしたいと思っておりまするギンガムは、当初の輸出契約よりもだんだん値段が高くなっていく。そしてアメリカの市場に対しては何らの脅威を与えていない。しかもまた向うの方の製造も御承知の通りこのギンガムはほとんどが手工品であって、アメリカのような機械化的な組織の工場では生産が不可能に属するのであります。よってアメリカとしては価格の点から見ても割安である。しかも向うの工場では生産不可能であるというような特異な事情がありますので、相当適切な日置を講じまするならば、今後輸出はさらに伸びていくのではないかというふうにも考えられる。しかも日本の中小企業体のほとんどが生産に属しておるのであります。中小企業体はひとり繊維のみではありませんが、特に繊維業界はこの数年来深刻な不況に直面いたして、何らかの処置を講じなければ繊維工業は崩壊するのではないか。別途政府においてもこれがためにすでに安定法を適用いたし、安定法だけではとうてい所期の目的を達しないということから、来たるべき国会ではさらに老朽設備の買い上げをやっていく、そうして生産を調整しようという特殊な措置まで検討されておるのであります。事ほどさように日本の繊維企業が行き詰まっておる際に、ただ一つ残された希望は実にアメリカ向けの輸出であります。もしこの際アメリカ向けの輸出が、先ほど局長の言われたような状態に推進されて、日本が輸出を遠慮する。そうして当然買ってもらえる条件を持ちながら、こちらの遠慮によってそれを抑制するというようなことでありまするならば、日本の繊維工業は、全く何らの希望がなくなってくる。お先まっ暗になってくる。そうして政府はせっかくもろもろの措置を講じましても、とうていそれだけでは企業界の安定は望み得ないというような重大問題に逢着するおそれがあるのであります。よって外務省におきましても、せっかく努力をしていただいておるとは考えまするけれども、この間の事情を十分強調されて、そうしてせっかく残された一番大きな道であるこの対米輸出は、今日までの事情のごときことで阻止されることなく、さらに強硬な外交手段をやって、一段の輸出振興のできまするような措置を私はこの際湯川局長に特にお願いいたしておきたい、かように存ずるのであります。  そこで私はついででありまするから湯川さんに申し上げます。私は主としてギンガムの輸出に関して繊維局長にもお尋ねしたいと思うのでありまするが、先ほど繊維局長の御説明によると、本年の生産を一応一億五千万ヤールに押えておるということであり、そうしてこのキンガムの輸出を七千万ヤール、金巾を二千万ヤール、別珍を七百万ヤール、合計が一億ヤール前後になるのでありますが、そうしますと残りが五千万ヤールということになると思われるが、この五千万ヤールに対してどういう処置をされるお考えであるか、その点からまずお伺いいたしたい。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 ただいまのお話は私どもとしてはまことにごもっともに存じます。たとえば日本は米綿の非常な顧客である。また日本からの綿製品の輸出は、一%、ふえても二%以内というような状態である。それにそう騒いで日本品を締め出すというようなことは筋が通らないといったようなことは、しばしば東京でも説明しておりますし、また出先からも説明しております。特に今本件は非常に重大問題化しておりますので、井口大使も十一月十五日ニューヨークで開かれた全米貿易協議年次総会に出席いたしまして、日本の立場を十分に説明し、また十二月十五日には、ボストンで開かれました国際問題協議会、ここでは日本の経済事情と対米貿易との関連というものを演説をして日本の立場を十分表明しておる、その他いろいろの努力をしております。米国政府は日本の立場については非常に理解を持っていると考えておりますが、ただ実際問題としましては日本はなるほど米綿の非常な顧客でありますけれども、アメリカの事情からいいますれば、アメリカの紡績業界というものは、これはまた何といっても米綿にとっては非常な顧客でありまして、年間六、七百万俵くらいのものを使っておる。従って綿花栽培業者と紡績業者との提携が最近は相当強まってきたという点に、実際問題として非常に本件が重大化した一つの理由があるのであります。また日本の綿製品の輸出は向うの一%ないし二%であるということにつきましては、先方としては、それはそうだ、しかしそれがある数品目に非常に殺到しておる、そこでそこの部門が特に非常な恐慌を感ずる、こういったような理由もやはり考えてほしいというようなことも言っておりました。しかし私どもとしては、またさらに、アメリカでこういった繊維製品について制限がとられますと、ほかの日本の対米生産品にも影響が起きてくる、同じような措置が波及するという心配もありますし、また今まで割合に日本のガット加入その他で非常に日本の立場を好意的に推進してくれたアメリカですらもそういうことをやったということになりますと、ただでさえうるさいヨーロッパの市場というようなものも、アメリカでもやっているではないかということで、こういった制限を強化する、こういうふうに非常にほかの物資あるいは全世界に波及する。そのためにはぜひ何とかして処理しだい、それにはせっかく向うもダレス書簡で自粛処置というものに大きな期待を寄せて、これでもって国内に説いているわけであります。日本もこれはぜひ何とかしなければなかなかこれをおさめきれないという感じを持っております。しかしもちろん日本としては重要問題でありますし、経済外交の面ではできるだけこういった制限措置をやめる、日本の輸出振興というものが円滑にいくように今後も努力したい、こういうふうに考えております。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室説明員 後段のお尋ねの点についてお答えいたします。私先ほど御説明申し上げたように、十二月二十一日の輸出会議においては対米輸出綿布の総ワクを一億五千万ヤールに押えたということ、それからそのうちでプリント・クロースを二千万ヤールに押えたということは、これは正式な決定として発表いたしたのでありますが、その他のアメリカ側からいえば相当問題にしている品種であるところのギンガム及び別珍については、あるいは新聞記事等にそういう数字が出たかとも思いますし、また輸出会議の審議の際にあるめどとしてそういう数字が議論されたこともあえて否定いたしませんが、正式にきめて発表したというような関係にはなっておりません。しかしながらその綿製品の輸出調整措置を実施いたしまして、対外的な影響も具なければなりませんし、対内的な影響も見なければなりません。そういう点をよく見て、今後ともこれに検討を加えていくわけでありますけれども、しかし同時に何かやはり綿製品の輸出に際して問題になっている品種については、ある程度の規制も加えていかなければなるまいという感じも持っておりますので、何か割り切れたことを申し上げないで恐縮でありますけれども、正式にはきめておりませんが、当座の輸出についてはある程度そういう考慮を払って調整しておる、そういうことでございます。

首藤新八自由民主党

○首藤委員 今までの外交交渉の経過から見て、通産当局がある程度の規制を加えられることは、これは現在の状態だけから考えた場合、私はやむを得ないと思います。しかしながら特に私は御考慮をわずらわしたいと考えますのは、一億五千万ヤールに内定した数量のうち、その大部分はギンガムであることは御承知の通りであります。ところがこのギンガムが他の製品と製作の工程を異にいたしまして、いわゆる先染めといいますか、糸のうちにすっかりこれを染め上げて、そうしてそれを見本通りの柄に織り上げるということが、他の製品と変っておることでありまして、従って織り上げるまでに相当費用と目にちを必要とするような関係から、昨年の十一月にすでに今年の一月以降の契約の一応できたものが八千七十万ヤールに上っておるということを私たちは聞いておるのであります。その内訳は、一月から三月までが四千七百万、四月から六月までが二千八百万、七月−九月が五百七十万、もしこの数字に間違いないといたしまするならば、そうして政府の方で一応ギンガムの輸出を七千万ヤールに押えるということになれば、すでに既契約だけでも千七十万超過しておるのであります。しかも先ほど申したように、先染めをしなければならない。全部それは手当済みである。今さらそれをもとへ戻すことは事実上不可能であります。よってもし七千万ヤールに最後まで押えるということになりますれば、一月から三月末までの四千七百万というものがすでにでき上っており、あと余力を残しておりまするのはわずかに二千三百万ヤールにすぎない。これは一つの例でありますが、兵庫県の西脇の機業地だけでも一カ月に大体千万ヤールはやらなければならぬという設備と人員ができておるやに聞いておるのでありますが、もしそういうことになりますると、すでに一−三月のものは全部でき上っておる。あとに残されたものは二千三百万ヤールである。これが済めば本年中はどうにもならぬということになり、しかも先ほど申し上げた通りに、機業家が非常な不況に現在直面して、いかにしてこの難局を克服するかということに各機業家は必死の努力をいたしておる際に、かような状態になりますると、これこそ重大問題を起さざるを得ないというところに私どもは大きな不安を感じておるのであります。よって問題は、残された五千万ヤールを一体どうするかということに帰着すると思うのであります。これは政府の方で一応七千万あるいは二千万あるいは七百万というふうにおきめになることは、今後の情勢を見てさらに残りの五千万ヤールに対して適切な生産をさせようという心構えであろうことが推察されるのでありまして、これは一応私どももごもっともだと思います。ごもっともだと思いまするが、しかし一般機業家の立場から見れば、もう五千万ヤール残っておる。そうするならば、この際何でもいい、たくさん作って、そうして既成事実を作って、役所の方に嘆願して、できるだけ自分の生産品をたくさん輸出をしようということになりやすいのは、現在の実情から見て、私はやむを得ない、しかも当然の結果じゃないかと思うのであります。しかもこういうことがもし実現すれば、これこそいわゆるダンピングであります。大へんなことに私はなってくると思う。そうしてかえってアメリカ側の日本品に対する非常な警戒心を助長して 一切買わないということにならぬとも限りませんから、この際業界が安心し、そうして各品種別に適切な生産の希望を与える、そうして安定した生産が続けられるというような一応の方針をある程度明示されておいた方が、業界全般にとって非常に好ましいことであり、混乱を防ぐ点からも、しかもダンピングを防ぐ点からも、そうしてこういう措置をとることによって、アメリカの方にも、日本がアメリカの意向に沿って適切な措置を講じておるという安心感をまた与えて、すべてが円満に進行するのじゃないかというふうに考えるのでありますが、これに対して局長はどういうお考えを持っておるか、この点もお聞きしたいと思います。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室説明員 最初に御説明申し上げたように、アメリカ向けの綿製品の輸出の伸びと申しますか、これは非常なものでありまして、その伸力が最高に達したときに、いわばワクをはめるということでありますので、これはアメリカに対する対策としてまことにやむを得ないことでありますが、同時に非常に無理があるということも認めざるを得ないのであります。御指摘の通り、届出のあったギンガムの既約定の数量は、輸出会議において議論されました数字の総ワクをこえておるというような一つの例を見ても、その点はわかるわけでございます。もちろん既約定と申しましても、先ほど首藤委員自身が御指摘になったように、いろいろ殺到して、とりあえず契約を結んでおくいう向きも一般には相当あるのでございまして、その辺については、また中を洗うということが、これはどの品種といわず必要でもあり、現にやっておりますが、いずれにしても、非常に無理なことであるということと、それから本来輸出品を輸出の段階でもって数量を調整するということに相なれば、当然これは生産の段階においてもこれに応ずるだけの態勢が整っていなければならないのでありまして、その点についてまことにやむを得ない急場の臨時措置として輸出調整を実施いたしましたために、生産の面における手当が、態勢が十分整っておらないということも認めざるを得ませんので、これらの点についてはまことに順序が逆でありますけれども、急場の措置に対応して漸次態勢を整えていかなければなるまいと思っておりますし、また先般来御指摘の新しい法案も、そういうふうな態勢を作るのにきわめて有効じゃなかろうかと考えておるわけでございます。今の五千万ヤール残っておるものをどうするかというようなお話でございますが、私どもの立場としては、さっき申したように、総ワクをプリント・クロースだけを正式にきめておるような立場でもあり、また既約定の積み出しの問題については、これは内容を洗いますけれども、同時にできるだけ既約定を尊重するということは当然なんで、その辺がどういうことになりまするか、これからまた今の内外の影響もよく検討するということも申しましたが、この前も輸出会議でもって、ともかくこれは役所のみならず、関係の業界の方を全部網羅して、いろいろな角度から検討した結果、あるめどが出たようなことでありますので、今後もそういう機会を何度か持って、しかしながらアメリカに対して一種の公約になっておるワクというものははずさない、またアメリカに対する影響が悪くならないように、国内的にも最小限度満足のいくような措置を講じていきたい。ただ具体的にどういう数量をどうするというようなことは、今の段階では私の立場としては申し上げられません。輸出会議の大体の空気その他から、とりあえずの調整措置は実施しておりますけれども、今後については、さらに慎重に検討して内外の影響を見た上で善処したいと考えておるわけであります。

首藤新八自由民主党

○首藤委員 私は、アメリカ側が非常にこれを問題にしたのは、昨年の下半期になりてあまりにも急激に輸出ができ出した、というようなことから問題になったと思うのであります。従って日本政府がある程度これを調整する、そしてこの昨年みたような急激にどこまで伸びるかわからぬというような不安のないような措置を講じた以上は、おそらく私はアメリカの世論はある程度安定してくるのじゃないか。外務省において、先ほど来申し上げたような手段を講じていただくならば、私は昨年よりもはるかに多い数量が輸出できるのじゃないかという一つの希望を持ち、またそういう試みを推進してもらいたいと思うのでありますが、今の繊維局長の御答弁で、国内のあらゆる機関を総動員して一応きめた、従ってそれ以上ここで明示することは困難だというお話でありますが、これも私は今の場合ではやむを得ぬと思います。とにもかくにも、ギンガムの生産が一億五千万ヤールの大部分であるということと、それからこの製品の過程が他のものと非常に違って、二、三カ月前からこれを用意しなけれ、はならぬ、そしてすでに既約品が八千七百万というような膨大な数量に上って、もし七千万ヤールに抑制されれば、これだけでも千七百万ヤール超過しておる。今後残された問題は二千三百万ヤールで、どうにもならぬというこの特殊な事情だけは、繊維局長は特に御認識願って、そうしてこの残された五千万ヤールにおいて適切な措置を講じてもらいたいということを、私はこの際強く要望しておきたいと思うのでありまするが、これに対して繊維局長はどういうお考えであるか、もう一度この点を承わってみたい。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室説明員 ギンガムでありますが、これは御指摘のように手工品というようなお話がありました。非常に手の込んだ、アメリカなどで容易に作り得ない種類のものである。それからまた、私実はアメリカ向けにどんなギンガムが出ておるか、見本で見たのですが、戦前に蘭印なんかに出ておりましたギンガムと違って、非常に高級ないいものが出ております。値段もかなり張るものが出ております。こういうものは、私どもの立場から言えば、ぜひ輸出振興したい種類のものに属します。しかしながら同時にこの種のギンガムが非常な勢いで最近ふえてきて、それがやはりアメリカを刺激しておるということも事実であります。そういう意味のいわば時代の焦点になっておるような品種でございますので、このギンガムについてどうするということは、今の輸出調整に関連し七ただいまはっきり申し上げられないし、また五千万ヤール残っておるというお話も、私どもの正式の立場は五千万ヤール残っておるというふうなことでもありませんので、ただ御質問の趣旨はよくわかりますので、先ほど来申し上げたことを繰り返すことになりますが、この施策の内外に及ぼす影響を慎重に検討いたしまして、また外務省それから業界ともよく打ち合せて、無理なことでありますけれども、できるだけ無理の少いような輸出調整措置をやって参りたいと思う次第であります。

首藤新八自由民主党

○首藤委員 私の質問はこれで終りにいたしまするが、幸い本日は業界の代表が出席されておるようでありますので、一応参考人として業界の実情を聴取したいと思います。しかるべくお取り計らいを願いたいと思います。

神田博自由民主党

○神田委員長 この際お諮りいたします。ただいま首藤新八君より御発言ございましたように、本問題について参考人として兵庫県織物協同組合連合会参事遠藤弘君より参考意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小笠公韶自由民主党

○小笠委員 参考人の意見を聞く前に関連して一、二伺いたい。

神田博自由民主党

○神田委員長 聞くことは御異議ありませんが、その前に小笠君より、一、二質疑があるといっております。これを許します。

小笠公韶自由民主党

○小笠委員 両局長のお話を伺いまして大体了解いたしたのでありますが、湯川局長の経過報告の中で、アメリカの綿花栽培業界と紡績業者との提携によって日本綿糸布の輸入の抑圧に乗り出してきているところに問題の困難性がある。これは重大なことだと私は思うのであります。この事実の見方いかんによりましては、日本内地におきます輸出調整措置にどういう手を打つかという問題がおのずから異なってくると思う。その点から考えまして、湯川局長はこういうアメリカにおける情勢を頭に入れて、十二月二十一日の輸出会議において対米輸出一億五千万ヤールときめたと言われるが、一億五千万ヤールというものは昨年度の実績一億二千万ヤールより若干増加いたしているわけでありますが、この線をもってアメリカの日本品輸入抑制の措置を防ぎ得る自信があるかどうかということであります。さらにもしも一億五千万ヤールという問題は一応腰だめだということであり、日本がとめどもなく無秩序に、いわゆる売り込んでいくことに対して、ある程度の自粛をすれば、話は落ちつく、そういう考え方をするならば、私は一億五千万ヤールという問題は簡単だと思う。さらに情勢の安定を待って追加輸出を認めることが可能だ。こういうような情勢に立ちますときに、一億五千万ヤールの決定に対して、アメリカにおける空気のサウンドをして、これなら大体いけるというような考え方をとったかどうか。この見通しについて私は湯川局長に伺いたい。本問題の焦点はここにあると実は考えます。  第二点は、その考え方がどっちに動くにいたしましても、ある程度の抑制をするといたしますならば、いろいろ議論がございましょうが、これによって受ける中小企業の操業に対する影響は相当なものがあるということを私は考えざるを得ない。その際に中小企業対策として、その抑制による措置を、一時的という問題でなしに、相当長きにわたると想定しなければなりませんので、中小企業対策としていかなる対策を予定しているかということをまず一つ伺いたいと思います。  以上二点を首藤先生の質問に関連してお伺いしたいと思います。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 大へんむずかしい問題でありますが、その後の事態を収拾するために、日米双方の間で数量協定を行うというようなことも考えとしては成り立ち得るわけでありますが、これは御承知のようにアメリカの独占禁止法の関係でそういったふうにいきません。しかしこれを放任しておけば、お話し申し上げた通り輸入制限法の成立は必至である。また米国業界では日本からの綿布年間輸出量を七千五百万ヤールにしたいというような提案も一計に仕ております。そうなれば、これは五五年の輸出量のほとんど半減というようなことになってしまう。またこういった輸出制限法によらなくても、互恵通商法のエスケープ・クローズとか関税引き上げとか輸入割当とかいろいろなことがいわれている。そこでどうしても何らか輸出調整の自粛策をこちらで講じて防止しなければならぬ。ダレス長官もそういうことを言って努力している。それではお話のあった、どの程度の措置をとれば輸出制限法案を阻止できるかという問題になるわけでありますが、アメリカのような国情では、政府のほかに産業界、議会と三者それぞれ独自の考えで動いておりますので、よほど数量でも少くしない限りは、はっきりした見通しをつけるのは非常に困難であります。しかし見通しがつかないからといってそのまま推移していくというわけにもいかない。そこで通産省、業界等そういった空気をわれわれのできる限り検討して一応の基準を作ったということでありまして、これは実際それではこの数量ならば絶対に阻止できるというふうに御解釈になられてもそれはどうか。もちろん私どもとしてもできるだけ努力はいたしますが、これで十分であるとも申し上げかねるわけであります。

小笠公韶自由民主党

○小笠委員 非常にむずかしいところだと思うのでありますが、これでやみくもにめどをつけたんだということでも、おそらく権威ある政府のやることでありますから、そういうことはあるまいと思います。だが一億五千万ヤールというものが、アメリカとの今後の動きいかんによりましてはさらに内輪になってくるのだということにもしなりまするならば、業界の混乱は今日よりもっとはなはだしくなるかもしれない。そういう心配を持つものだから今の点を申し上げたのでありますが、その点はどうですか、もう一ぺん伺います。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 なかなかアメリカでもいろいろな勢力が対立しておりますので、数量については、私どもとしても入手したいろいろな材料をできるだけしんしゃくして通産省、業界と御相談しておるわけでございますが、それでは幾らならば確実に阻止できるかということはちょっと御答弁いたしかねるのでございます。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室説明員 対米綿製品の輸出調整に関連して、中小企業に対する配慮をどういうふうに払っておるかという御質問でありますが、ギンガムあるいは別珍などが問題になっておりますけれども、これらについてまだはっきりしたワクを正式にきめてないということは、先ほど来申し上げたことであります。この二つのものは、織布専業者の作っておりますもので、私ども目安として議論している数字は、業界から、えばまことに不満足であろうかと思いますけれども、全体としての一億五千万のワクの中でいろいろ議論される数字としては、大きな数字になっておりまして、この点は織布専業者、中小業者の立場に相当考慮を払っておったということは、はっきり申し上げていいと思うのであります。なお輸出調整をいたしまして、輸出の数量がある程度頭打ちになる、あるいは場合によって、一番高いところからいえば若干先細りになるというような感じがあるかと思います。それに対応する生産態勢が十分整っておらないということは、この前申し上げた通りでありまして、実は総じて繊維設備は過剰でありますが、その中でも特に織布の過程、織機が総体的に過剰であるということは、もう周知の事実でありまして、私どもが通常国会に提案したいと思う繊維設備の調整の法案というものは、むろん過剰である紡機についても処理いたしたいと思いますが、特に政府として中小の織布専業者の老朽過剰織機の整理ということについて支援してもらいたいということで、目下一兆三百億とか、五百億とかいうワクの中で、非常にむずかしい問題でありますが、一応最小限度の予算をつけていただきたいということを、政党方面また政府の主管の方面にお願いしておる次第であります。  そのほかに、もちろん中小企業対策として、従来から実施して参りましたいろいろな施策については、こういう非常事態でありますので、ますますこれを強化していく必要があると思いますけれども、これについては長くなりますので、私からはこの程度にいたします。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 先ほど小笠委員から御質問のあった点に関連しまして、一億五千万ヤールがどうか、それで確実に阻止できるかといった見通しは、なかなか困難だと思いますが、ただ一言、私どもとしてぜひ今後必要だと思いますことは、向うの不安が、どこまで日本が出てくるかわからないという点にあるわけでございますから、一ぺんこの基準をきめましたならば、これをずるずるふやすということはしない。しかしこれは日本としてほんとうに必要なもので、この程度はぜひ確保したい、ぜひ堅持していきたい、そういう態度を強く内外に示すということは必要である、こういうふうに考えております。

小笠公韶自由民主党

○小笠委員 今の局長のお話は私はおかしいと思う。一度きめたらあくまでも堅持するんだという考え方、経済実態の変更に応じて変えていくという考え方は、一つも入れないんだ、くぎづけにするという説明ならば、私はおかしいと思う。さしあたり向う一年なら一年を一億五千万ヤールにきめるということは納得できる。だが、堅持し、く事づけをしていくという考え方はおかしい。その間に打つ手はあると思う。向うへ行って向うの業者との間に話をつける問題もあろう、政府間の話し合いもあろうと思う。そういうくぎづけ的な考え方をもって進むとするならば、私は間違いだと思う。その点は一つ弾力性を持ってお考えを願いたい。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 私の説明が不十分で少し誤解があったようでありますが、それはもちろん永久にくぎづけるという意味では毛頭ございません。ただ私がそういうことを申し上げましたのは、一番初めにお話ししました繊維製品に関する関税委員会の調査を要望した決議案の提出者でありますサーモンドが、日本の自主的制限にのみたよることは、日本側で自由にいつでも輸出数量を変更し得る危険がある、従って自分らとしてはイーストランド上院議員提出にかかる制限法成立のために努力するというようなことを言っておりますので、そういった意向等も相当強く動いております。これは始終ぐらつくことではないといったことをはっきり強く表明する必要がある、こういう趣旨でございます。

神田博自由民主党

○神田委員長 それでは遠藤参考人より参考意見の御開陳をお願いいたします。遠藤参考人。

遠藤弘兵庫県織物協同組合連合会参事

○遠藤参考人 御参考までに申し上げまして通産省並びに外務省に格別の御配慮をお願いしたい、かように思うものであります。  先ほど来委員の方あるいは通産省、外務省の両局長からるるお話がありましたので、われわれとしても非常に同感のところもあるわけでございますが、特に首藤先生からもまた小笠先生からも御主張していただきました点と重複するところを省きまして、われわれ業界として申し上げたいことを簡単に申し上げます。  政府がやむを得ざるこういう措置をとらざるを得なくなったということについては、われわれとしても当然これに向って協力していかなければいけないということは重々よく感じておるところでございます。問題はダラー・ブラウスから起りまして今日のこういう措置に出たということも間違いない事実であるように聞いております。しかし特に申し上げたいと思いますことは、アメリカ向けの現在出ておりますギンガムというものにつきまして申し上げますと、これは大体戦前戦後を通じまして、インドネシア、東南アジアが主としてこの得意であったわけでありますが、御承知のように第二次大戦後世界の情勢の変動によりまして、かつての輸入国が今日においては自給自足、しかもなお輸出をやっておるような状態であります。そこでわれわれ業界におきましては後進国に向って出ておったところのそういう下級のものではいけないということから、だんだん企業の合理化、設備の近代化もやりまして、高級品に転換していこう、しかもわれわれのやっておる仕事が国内的にも国外的にもあまり競合しないところの、いわゆる中小企業の特殊性を十分に生かしていくところの道を開こうということから、特に設備の合理化、近代化をやりまして、対米向けのギンガムに数年来焦点を置いてきたわけであります。その結果向うで一昨年くらいから市場が開けまして、今日急激にその需要が増加してきておるわけであります。そういう面で国内的に見ましても、紡績業者の織布、織機工場と何ら競合しない、われわれ特殊な中小企業の特殊性を生かすという面から参りますと、特に問題になっておりますギンガムがダラー・ブラウスのごとき性格と全然内容を異にしまして、アメリカにおける生産業者との競合が全然ないということは事実明白なるところだということをかつて播州地区からも代表者を派遣しまして、その調査の結果はっきりしておるのであります。なおるる私たちが申し述べますことは、自己本位の勝手の面に向っていると思われるような点もあるかもわかりませんが、特にこのギンガムについて、アメリカにおいては世論というものはそうその将来に絶対的脅威を感ずるというものではないということの見方もまた半面見られるという点もあるわけでございます。ギンガムというものの特殊性について政府におかれましてはよくその点を御認識願いたいと思うのであります。なお特にこの生産が大体現在で月産一千万方ヤール見当のものになっておりますが、特に米国に対して政府として御考慮願いたいと思います点は、今後いくら注文がありましても、この特殊性を持つところのギンガムの生産が著増するものではない、大体現在が頂点であるということも御認識を得たいと思うのであります。と申しますのは、こういう特殊なものでありますので、設備にしましても、現在の主産地である播州におきましても、これ以上の受注の態勢は不可能だという状態でございます。ですから大体一千万方ヤールくらいがアメリカに向ける特殊ギンガムの生産の最高限度であるというふうに御認識願いまして、アメリカに対しては、あなた方はそう神経質になる必要はない、日本の生産はこれくらいだと言うくらいの腹を持つようにお願いしたいと思うのであります。ギンガムの特殊性からして、日本の中小企業であるところの繊維工業の特殊性を最も生かして、国家的見地から見ましても、貿易国であるわが国の輸出政策の線に沿って、われわれは非常に少数の原料でもって外貨の獲得のパーセントが非常に多いというものをねらっているということも特に御考慮をいただきたい。  それから当面の問題としまして、首藤先生からも申し上げていただいておりましたが、現在この措置が講ぜられまして、ために既約定分の決定、これに対する政府の取扱い態度がはっきりしていないので、輸出商社から柄見本製織の段階にあるわれわれに対して全然指図も何も来ておりません。これがために業界は仕事の面において今休機しなければならない少数の工場がありまして、いましばらくこういう現状が続くならば、非常に多数の工場が休機しなければいけないという状態に立ち至っております。この問題につきましてはどうか輸出商社の方から既約定の分に対して即刻指図がいただけるように御処置をお願いしたいと思うのであります。それ以外につきましては首藤先生の方からも申し上げていただいておるところでありまして、特にこの既約定の分は繊維局長も申し上げられておりましたように、中には多少質の異なったものもあるかもわかりませんが、正式に既約定の出ておるものに対しては全面的に、しかも優先的に御承認をお願いしなければ、播州を中心とするところの特殊ギンガムの生産業者というものは死活の問題に陥るということを強く申し上げたいと思うのであります。特にギンガムの特殊性、しかも中小企業の特殊性を持ったところのギンガム、これがアメリカの生産業者と全然競合していないということ等をアメリカに対して特に強調していただく。なお生産というものが野放しにしておいて幾らでも増大するものである、そう簡単にそういうものではないということを特にアメリカ政府に対して、また業界に対して、日本政府においてはあらゆる角度からPR運動を積極的に展開していただくことを特にお願いいたします。

神田博自由民主党

○神田委員長 質疑の通告があります。これを許します。阿左美廣治君。

阿左美廣治自由民主党

○阿左美委員 大体私が質問いたしたいと思うことに対しましては、首藤委員その他の方から御質問がありまして、了解はできたのでありますが、二、三お尋ねをいたしたいと思うのであります。わが国の経済の基礎は一にも二にも輸出振興である、こういうことを今日まで言って参っておるのでありまして、業者はやはりその指導によりまして輸出振興に邁進をして参ったのであります。しかるに今回この綿製品に対しまして輸入の制限というようなことになりますと、これは単なる綿製品を作る業者のみならず、今後輸出業者全体に非常な悪影響を与えることになると思うのでございます。政府の指導によりましていろいろな犠牲を払いまして輸出が順調に進みつつあるところを制限を受けるというようなことになりますと、業者の損失というものは莫大でございます。いろいろ現在の綿業者の犠牲というものはこれは重大だと思うのであります。そういうようなことでは今後非常な影響があるのでありまして、ただいま国内の絹、人絹織物に対しましては非常な過剰生産というようなことから、設備を一応制限しようというようなことになっておるのでございますが、しかしこれは輸出を制限いたしますれば、その業者はやはり何を作るかということになりますれば、結局国内の製品を作るというようなことになりまして、現在国内製品を作っておる業者におかれましても、過剰製品であるという上におきまして輸出業者がやはり内地製品を作るということになりましたならば、これはどういうことになりましょうか、きわめて重大なことになると思うのでございます。たとえばギンガムが現在既約定のものまでもこれは一応破棄しなければならないということになりますれば、一応生産したものはこれは何らかの形においてこれを処置しなければならない、これは向いても向かないでもやはり国内において処置しなければならぬということになりますれば、過剰の製品はますます過剰となりまして、中小業者などはこの苦しみを分けていたさなければならぬというような状態になると思うのであります。これは単なる綿製品の犠牲者のみならず、一般国内の繊維業者の犠牲にもなると思うのでありまして、こういうことに対しましては、よほど今後お考えいただきませんと、思わざるところの問題を引き起すのではないか、こういうふうに考えます。いろいろ先ほどから経済局長のお話を伺いましても、一応一億五千万ヤールに対しましてはこれを堅持していくのだというようなお話がありましたが、これは今後の情勢におきまして、こういうようなことは一応は政策上やむを得ないとは思いますけれども、何らかのアメリカの了解を一日も早く求めまして、既約品に対しましては何とか無事に生産のでき得るような処置を講じていただきたいと思うのでございます。さもなかったならば、これは一般に非常な影響を与えることと思うのでございまして、内地の業者までにもこの影響が起りまして、実に中小企業というものに対しては重大なる経済危機をはらむことになると思うのでございまして、問題は決して簡単ではございません。いろいろに関連をいたすのでございまして、この既契約に対しましては一日も早くこの製造にも着手のでき得るよう、また何と申しましてもこれだけは一つお認めをいただく処置をとっていただきたいと思うのでございます。こういうような点に対しましてお見通しを一応お伺いいたしたいのであります。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室説明員 ただいま阿左美委員から御指摘のありました諸点はまことにごもっともなことでございまして、輸出調整、しかも既約定すら場合によっては遠慮していただくというような輸出調整措置は非常な手段でありまして、できるだけこういうことをしないで、何とか日米間の話し合いをまとめたいということで、外務省の方も非常な努力を払っていただいたのでありますが、先ほども経済局長からるるお話申し上げたような事情で、万やむを得ずこういう措置を採用したわけでございます。これが綿製品の内需、さらには他の繊維製品の輸出及び内需の生産あるいは需給に非常な関係があるということは私どもも非常に心配しているわけでございまして、先ほど来由しておる新しい法案というようなものをぜひこの次の国会に出さなければならぬということを決意いたしましたところも、一半は今御指摘のそういう非常な事態に関連しておるのでございます。既約定の処理については、先ほど来申し上げたように、本来はっきりした既約定であればこれを尊重するのが当りまえなのであります。ただ中味には、いろいろとまた思惑で既約定の形をとっておるものも遺憾ながらないとは申せませんし、その辺もよく検討しなければなりませんが、既約定の履行をできるだけ可能ならしめるように、そういう配慮は今も払っておりますし、今後も払って参りたいと考えておるのであります。

阿左美廣治自由民主党

○阿左美委員 湯川経済局長にお伺いいたしたいのでありますが、今まで輸出振興ということにつきましては、いろいろ外務省におきましても御努力を願っておるのでありますが、わが国の輸出製品は非常に品が粗悪であって、生産コストが高い、国際市場の価格にマッチしないというようなことから、とかく輸出振興というものは遺憾ながら今日まで非常に進捗いたさなかったのでございますけれども、最近いろいろの指導のよろしきを得たり、また業者も熱心にこれを生産いたしまして、ある程度のコストの引き下げもできまして、これならば国際価格にマッチして、相当の輸出ができ得るというような段階に現在及んでおるのであります。しかし相当の輸出ができ得るような状態になりますと、また生産の制限をしなくてはならぬということになりまして、今後この輸出ということに対して非常に憂慮しなければならぬ。業者といたしますと、熱心に研究をいたしまして、輸出振興というような点に努力をいたしました結果が、とんでもない悪影響を及ぼしまして、それがために今後、これは綿業者ばかりではございません、一般の輸出業者に対しましてもやはり経済的破綻を起すというような問題が考えられるのでございます。そういうようなことになりますと、業者といたしましては今後一日も安心して輸出産業に従事することはでき得ないのでございますが、こういうことに対しましてどういうふうにお考えになっておりますか、一応御所見をお伺いいたしたいと思います。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 お話の点はまことにごもっともでございまして、輸出振興はもちろん大きな目標として推進しなければならないわけでございますが、今回のアメリカの輸入制限法案というようなものがもし成立いたしますと、これは繊維のみならず、ほかのものにも及ぶ。またアメリカでそういう措置が公然ととられるようになりますと、ほかのヨーロッパ諸国等にも波及する、何とかこれを阻止したい。もとより今回の措置は非常に困難な措置でありますけれども、しかし何とかしてそういった制限を阻止したいということからやむを得ずやらざるを得ない、こういった事態になっておるわけでございますが、輸出振興という点では、やはりなるべく摩擦を少くしながら伸びていくということを考え、こういう無用なフリクションをなるべく生じないようにしながら伸ばしていく。そのためには品質、価格といったようなものに注意をするとか、なるべく輸出品をば多角的にする、あるいはまたオーダリー・マーケッティング、秩序立った輸出というようなことを官民ともに努力していくことが必要であるというふうに考えております。

阿左美廣治自由民主党

○阿左美委員 私が今後外務省として大いに御研究をいただきたいと思うことは経済外交でございまして、決してこの綿製品のみではございません。現在輸出生糸あたりに対しましても、かりにこういうような問題が起きたといたしますと、これは重大なことになると思うのでございます。現在繭の増産ということに対しましては、各地方で盛んに研究をしておりまして、相当の増産計画が着々と進んでおるのでございますが、この生糸がこういうような運命になった場合には、日本の国の経済に対して、また農村その他の養蚕家に対しましてどういうことになるかというようなことも、こういう問題を聞くごとに私は考えざるを得ないと思うのであります。こういうような問題は扱い上よほどお考えをいただきたいと思うのでございます。どうも私はいろいろの御説明をお伺いいたしましても納得がいかないのでございまして、何ゆえにこういう問題が起きるのか。これは外交上の処置の研究が足りないのじゃないか。やはりもう少しアメリカの了解を得る必要があるのじゃないか、こういうように考えられるのでございまして、これはもう少し努力をしてアメリカの了解を得ましたならば、こういうような問題は必ず起らないのじゃないか、こういうふうに考えられますので、これは一つ別の角度から御研究をいただきたい。これはただ単なる数字の問題ではないと私は思います。これは一つの外交上の問題と考えるのでございますので、もう少し御研究をいただきまして、業者に支障のないように御努力を願いたいことをお願いいたしまして質問を終ることにいたします。

神田博自由民主党

○神田委員長 次は笹本君。

笹本一雄自由民主党

○笹本委員 湯川さんや繊維局長からいろいろ対米輸出問題の経過についてのお話を拝聴しました。今の処置については万全を尽しておるというふうに拝聴いたしましたが、しかしこの問題が起きてくる原因をもっと研究してもらわなければならぬ。わが国においても今この委員会で、たとえばシンガー・ミシンの輸出に対して業界は非常に反対してこれを阻止している。やはりそれと同じように向うもやっている。繊維局長は新しいのでありますが、ワン・ダラー・ブラウスの問題なんかにつきましても、向うのアメリカの国民は安くていいからこれを非常に望んでおる。向うで作ると加工が入りますから、とてもワン・ダラーではできない。だから需要者はこれを非常に期待している。ところがやはり加工の方の人間がこれを阻止する。向うの国会でもそういう反対が出てくることは当然のことであります。ところがこれを指導していく上において、輸出が非常に伸びた伸びたと喜んでおるかもしれませんが、これはぬか喜びかもしれません。しかしこういう生産をし、設備をし、やってくるということになると、できてしまったあとでこういうことにぶつかったのでは、これは一つも実際の利益が出てこない。その情勢をよく見きわめて、そしてこちらの制限とかいろいろありますが、輸出の業界に対しても情報をよくとって、たとえば一億ドル売ろうというときに、六千万ドルまでいっているけれども、それは七千万ドルくらいまで伸ばしておいて、もう少し様子を見て、刺激をしないでまた八千万ドルにいく、そして目的の一億ドルまで伸ばしていく。今阿左美さんがおっしゃる通りに、情報をよくとっていけば、こういうことは起きない。しかしまた業界の方からいえば、どんどん輸出ができればどんどん生産してやりたいという業者の意欲はそうなくてはなりませんが、それを力強く今の喜びを延ばして長く生産の実力を上げていく、こういう点において繊維局なんかは特に業者に対してよく懇談をして、いつも海外情報等を問い合わせて、今の輸出を、みんないいから、バイヤーが来たからといってわあっと出して刺激させないようにやることを研究しなければならない。それが今お話を聞いていますと、外務省の方もだいぶ一生懸命向うに交渉しておる。交渉してみても、刺激を起した以上、向うも面子上やはり押えていく。ところが小笠さんがさっき言っておりましたが、原綿は向うから買う、それを加工して持っていく。向うから買うのですから、それはどうしても向うに買ってもらうだけの仁義もあるわけです。今ギンガムの問題がありましたが、こういうのは特殊なもので、やはり向うとしても欲している。今国内の問題で言いますれば、ここにデパート法の問題を出そうとしておる。デパートはみんな中小企業を圧迫するといいますけれども、需要者の方はどうかといいますと、いいもので安いものだったら、何も中小企業に遠慮する必要はない。そうするとデパートを規制すると同時に、中小企業の方の人たちもデパートに負けないだけのサービスをし、良品を扱っていくということにならなければ、実際の成果は上っていかない。要するに、こういう問題が起きて、汗をかいていかに骨折りしていただいても、現実の問題として五千万ヤールかなんかのストックができてくる、こういうことになったらどうなりますか。政府からこれに対して資金を融資していくということは、やはりそのしわ寄せば国民の税金の方に出てくる。それでありますから、どうか繊維局長も国家の貿易に対する大きな観点から、ある場合においては業界から、繊維局何をしておるかというようなことで非常にたたかれるかもしれない。しかしぬか喜びでいってあとがこういうことになるよりも、その場合に腹をきめて、あなただったら必ずできる。そうしてこういう問題の起きないように先に手を打つ。全く今度の制限問題のこときは、いたずらにこちらの輸出業者がバイヤーにあやつられまして、一度に貿易の実を上げようとしたことが刺激しちゃったと私は思うのでありますから、これらについて外務省はもちろん、繊維局としまして、各国に対してこういうことのないように、じわじわと成績を上げていくように——こういう結果がきてから、いかなる御言明と御苦労なことをお伺いしましても、一つもプラスにならない。そういう点に留意しまして、お願いではありません、国民の名において一つ注意を喚起して、そしてこういうことの再び起きないように努力していただきたいということを私一言申し上げておきます。

佐藤清一通商産業事務官(通商局次長)

○佐藤説明員 ただいま諸先生から御注意のございました輸出振興策につきまして、私どもの考えております点をただいまの御質問に関連させながら一言申し述べさせていただきたいと思います。こういうことになると非常に影響が大きいと言われることはもっともでございまして、私どもといたしましては、輸出振興のために、できるだけこういう問題を事前に防ぎたいというふうに考えております。そこでまず第一に、現在の輸出をはばんでおります原因が、やはり品質、価格、それから特定品目につきまして数量が急に非常に伸びるというようなこと、それが相手方の業界を刺激するということがあります。それからもう一つは、ただいま笹本先生の御指摘のように、消費者が相当欲しておるにかかわらず、一部のメーカーの反対の声が非常に大きくて、そのために消費者の声が徹底しないので、一部のメーカーの声だけが政府なり国会を動かす、その結果こういうことになったということはまったく同感でございまして、この点につきましても十分宣伝する必要がある。つまり日本の輸出を着実に伸ばしますためには、価格と品質と秩序立った数量、それから適切なる宣伝、この四つが眼目であろうというふうに考えております。  そこでまず現在主要な産業別に輸出会議というものを作っておりまして、この輸出会議で大体市場別の調査を十分いたしまして、この市場には大体どれくらいのものがどういう格好で伸び肥るだろうかということを算定していただきまして、それによってその市場に向く品質あるいは数量、価格等を大体算定いたしまして、その基礎に基きまして、輸出入取引法を十分活用いたしまして、輸出入取引法による組合等で最も適切なる手を打ってもらう、こういうふうに考えておりまして、将来の進め方といたしましては十分考えておるつもりでございます。まだ輸出入取引法も改正されまして日が浅いために、十分成果を上げておりませんし、また輸出会議につきましても不満足な点もございますが、この点を注意いたしまして、今年度はこの秩序ある輸出の促進ということに大いに努力をいたして参りたい、こういうふうに考えております。

神田博自由民主党

○神田委員長 小平久雄君。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員 本問題に関しましては、先ほどからの説明なり質疑なりによって大体承知したのでありますが、関連いたしまして一点だけ伺いたいのです。ただいまもお話がありましたが、輸出の振興ということは、どこまでもやはりある程度の秩序をもってしなければならぬ、われわれもさように考えておるわけですが、特にワン・ダラー・ブラウスのごときが昨年は一昨年に比べると一挙に十倍も伸びたというようなことは、常識的に見ると、やや不規則なようにとれるのですが、一体これは何か特殊な事情があったのかどうか、どういうふうに理解したらいいのかということを一つ簡単に御説明願いたい。それからさらに、こういった増加の傾向というものは、一体今回のように反対運動でも出なければ、なお一そう伸びるといったような見込みがあったのかどうか、こういう点について当同はどう判断しておったかということを一つ聞かしていただきたい。  それからただいま笹本委員からも御指摘がありましたが、これはどの国でも同じと思いますが、要するに輸入品がこれほど急に伸びるというのは、やはり結局は消費大衆が欲したからである、そして先ほど来湯川局長の御説明を承わりましたが、それによると加工業者であるとか、労働組合であるとか、あるいは栽培関係者であるとか、そういう人たちの反対運動の御説明、またこれに対してダレス長官の書簡のお話等がおもでありまして、この間ダレス長官は非常に慎重な態度で、しかも日本側に相当好意的な態度に出ている、こういった御説明を承わりました。同時に本年の大統領選挙ということも一つの政治的な皆景として考えなければならぬだろうというような趣旨の御説明でありましたが、ただいま申し上げた通り、結局は消費者大衆の好み、あるいは利益、こういうことを考えますならば、これだけの問題が起きている以上は、私はただ一方輸入を抑制しようという運動ばかりでなく、おそらくむしろ輸入した方がいいではないかという声も相当あるのじゃないかと思う。そういう声は一体起っておらぬものかどうか、現実にどういう動きがあるのか、それに対して当局としては一体どんな手を打っておるのか、そういう点についてこの際参考のために伺っておきたいと思います。以上大体三つばかりの点について御説明を願いたいと思います。

小室恒夫通商産業事務官(繊維局長)

○小室説明員 ワン・ダラー・ブラウスがどうして伸びたかというお話でありますが、これは一般的にいえば、アメリカの景気がよくて、特に消費景気が盛んである、昨年のクリスマスもレコードでありますし、一昨年のクリスマスも小売りの売り上げ等はレコードで、レコードを毎年更新しているような状況であります。そういう背景があると思います。もう一つはやはり日本のアメリカ向けの輸出品としては新しいものだったということであります。私どもは当時の輸出の草分けみたいなことをしていた人の話を聞いたのでありますが、当初試験的に非常に小さな量を輸出して何かクレームがついた、それを安く地方のマーケットに売ったところが、実はこれがクレームがついたほどの悪いものではなくて、大へんな廉価品であるということで、それが非常な広告みたいなものになって、それによって相当数量が伸びたというような話も聞いております。その半面日本品の原価が何といっても安くて、向うの小売業者のマージンが非常にあるということで、それが向うの業者からいえばやはり輸入したいという気持になった原因であり、またそういう状態であったために、今度は日本の最初輸出しておったものに、さらにこれはいい品物だというので輸出業者が殺到していったというような面もあったと思うのです。非常に工合のいい事態もありますし、また多少日本側の方もどうも秩序ある輸出がなかなかできにくい、何かというとすぐ過剰競争に陥るという弊害の面もあると思いますが、そういうことが重なって非常な躍進的なブラウスの輸出ということになったと思います。その他の点については経済局長から申し上げます。

湯川盛夫外務事務官(経済局長)

○湯川説明員 アメリカでも消費者といたしましては安くていいものであればこれはその方が望ましい、輸入したいということはもちろんでございまして、ただこういった問題が起きるたびに痛感いたしますことは、消費者がみなばく然とそういうふうに考えているわけでありますが、そういった声が組織化された形で十分反映されない。そこでこれはいい悪いは別として、その声がどうしても組織を持った団体の声に消されるというのが実情でございます。しかし政府ないし在米大使館としてはいろいろな機会に、先ほども御説明いたしましたように、そういう消費者に呼びかけ、そうしてできるだけ世論を喚起することに努力しているわけであります。

神田博自由民主党

○神田委員長 ほかに御質疑がないようでございます。  遠藤参考人には御苦労さまでございました。     —————————————

神田博自由民主党

○神田委員長 この際ただいま編成中の昭和三十一年度通商産業省関係予算に関する折衝経過につきまして、岩武官房長より説明を求めます。岩武官房長。

岩武照彦通商産業事務官(大臣官房長)

○岩武説明員 それでは目下編成中の、折衝をやっております予算案の、われわれの方の考え方を申し上げたいと思います。  実は現在の段階はまだ第一次の大蔵省の査定の内示があったという段階でございまして、目下復活要求をしている段階でありますが、今後最終の閣議決定に至りますまでに若干の日数もございますし、われわれの方の復活要求もそういう時間の関係等も織り込みましてやっておりますので、数字の点は一つこういうことを考えているという程度にお聞き流しを願いまして、大体の考え方だけを御説明したいと思います。  第一に貿易振興対策でございますが、これは三十年度は九億二千七百万円の予算がつきました。   〔委員長退席、小平(久)委員長代理着席〕 ところが本年の現在の内示段階では六億弱となっておりまして、大蔵省の事務当局の説明によりますと、三十年度予算におきましても相当年度内の使い残りがあるだろう、その残りの見方は、いろいろわれわれ事務当局間でやっておりますが、それを差し引いて現実に使えるものとして本年同額を見ようというようなことでございます。この繰り越しにつきましては、大蔵省の事務の方にも若干の誤解もありますし、またわれわれの方も今後三カ月間に使いますものもございますから、現在の段階の判断をもってしてはいかがかと思っておりますので、これは相当強く要求するつもりでおります。こまかい内容等につきましては非常にたくさん項目がございますので、説明を省略いたしますが、若干申し上げますれば、やはり重点は海外の市場開拓、なかんずく宣伝でございますが、これはダラー・エリアに対する宣伝、文書あるいはラジオ、テレビ等によります宣伝、それから各種の見本市あるいは移動見本市等の開催、それから機械関係につきましては、東南アジア方面に対します所要の施設の増強、中小企業関係の輸出に適します商品の試作あるいは見本輸送等の助成等を行いたいと思っております。  それから三ページをおあけ願います。第三ページのまん中辺の(4)という  ところに、輸出取引条件強化費とありますが、これはそこにございますように、輸出保険特別会計繰り入れ金額五億となっておりますが、これは海外に対しまして海外投資の危険を担保いたしまするために、投資保険というものを新設いたしたい、これは投資は大体現在のところ輸出を伴っておりますので、輸出保険特別会計の拡充によりまして持ちたいと思っております。ただしこれはその後いろいろこの保険の資産あるいは契約状況等、しさいに検討いたしました結果、新しく一般会計から繰り入れしなくても十分に危険は担保できそうでございますので、金額は特に復活要求いたしませんで、新しい制度を設けるということに重点を置いておるわけでございます。この点につきましては、新しい政策の一つといたしまして、われわれ事務当局も強く押しておりますし、また民間の世論もあるようでありますので、ぜひ実現をはかりたいと考えておるわけでございます。  それから第二の技術振興対策で、ござ いますが、これはいろいろな項目がございまして、一々について詳しい御説明は他日この成案を得ました上でいたしたいと思っておりますが、概要を申し上げますと、最初の技術開発事業団の資金と申しますのは、これは国立の試験所におきまして実験室的な成功を得たものを、工業化に近い段階でもう少し規模を大きくいたしまして試験を行いたい、この組織に必要な費用でございます。これはいろいろ検討いたしておりますが、金もかかりますし、また必ずしも事業団という組織を設けなくても、国立研究所の特別研究費の増額でまかなえやせぬかという点につきましても、あわせて検討中でございます。  それから二番目の研究組合でございますが、これは英、米、仏寺にございます企業者間の共同研究、いわゆる技術プールという組織を新しく設けまして、これに対して所要の助成を行いたいというわけでございます。  それからその次は鉱工業技術研究助成、これは前年からございますいわゆる工業化試験補助の経費でございます。それから金属材料研究所設置の経費でございますが、これは日本の金属材料の質が悪いし、いろいろ利用方面との関係も不十分だということで、新しく研究所を設けるべしという意見が学術会議の方面あるいは航空技術審議会等でも出ておりますので、その関係の研究所を新設いたしたいと思いまして 一応第一次段階では一億というふうになっておりますが、この一億はどうも研究費ばかりで、土地、建物、いわゆる諸設備的なものがございませんから、これでは研究所になりませんので、もう少し考え方を連絡いたしまして折衝いたしたいと思っております。科研の出資は、これは一応昨年同様一億の内示がございますが、これでは民間出資との関係でつり合いもとれませんし、また研究活動も十分に行えませんので、これはもう一億復活いたしたいと思っております。  原子力の費用はあげて原子力局の方の所管になりますので、われわれの方からは復活要求はいたしません。それから最後の国立試験所の研究費でございますが、これは先ほど申しましたように国立研究所が現在通産省管下に十一ございますが、この研究所の諸君の研究費並びに施設の増強費でございます。これには最も力を入れて復活要求をいたしたいと考えております。それから次の発明実施化試験補助並びに外国特許出願補助、これはあとの方は本年から、初めの方は数年来実施しておりますので、特別の御説明は要しないかと思っております。金額が寡少でございますので、もう少しふやしたいと考えております。それから六ページの中小企業対策でございます。協同組合の共同施設と設備の近代化の補助金でございますが、共同施設の方が四分の一の五千万円、近代化の方が要求の二割減の点まで内示がありましたが、これはどうも大蔵省の事務当局の考え方がだいぶ入っておるようであります。協同組合の共同施設は、もう少し重点を置くべきであると考えておりますので、復活要求をしておるわけであります。  それから相談所でございますが、これは昨年通産大臣の特別のお考えで一挙に四、五倍にふえたのであります。現在四百カ所くらいになっておりますが、これをさらに全国の門と町に一カ所以上拡充して参りたいと思っております。これは一挙にできませんので、毎年五百カ所前後三カ年計画で漸次補助の対象をふやして参りたいと考えて、相当大きな復活要求をしておるわけであります。中小企業診断指導補助、これは府県の診断指導の補助でございます。昨年よりも減った内示をしておりますので、これも相当額を要求いたしたいと思っております。それから協同組合中央会でございますが、これは前国会におきまして御審議いただきまして成立いたしました中央会の補助でございます。全国中央会も近く発足する運びになっております。明年度におきまする補助金はもちろんでございますが、できますれば本年内にも何がしかの措置をとりたいと考えております。あとの項目は少し小そうございますが、診断所の診断指導員を少し長期的に見まして養成する必要がありますので、その関係の経費も新しく要求しておるわけであります。信用保険特別会計の繰り入れでございますが、これはもう少し再検討をいたしたいと考えております。金額にこだわりませんで、もう少し再検討をする余地があると思います。なお財政投融資の関係で申し上げたいと思いますが、いろいろ中小企業関係の金融機関の金利を引き下げる必要がありまして、そのためにはあるいは資金運用部から直接低利の貸付をするとか、あるいは資金運用部で引き受けております債券の金利を下げるとか、あるいは足りない分は一般会計から利子補給するとか、いろいろなことがございます。この点ももう少し構想を練りまして、案の実現を期したいと思っております。目下具体的に検討、折衝中でございます。七番目の産業基盤の強化でございますが、最初のは昨年設立しました生産性対策本部の経費でございまして、事業費の方を補助費でまかないたいと考えております。それから工業用水の問題、これは本年の新規事業でございますが、全国各主要工業地帯におきまして工業用水の不足が最近とみに感じられます。地下水を非常にくみ上げて地盤が沈下しておる状況のところもございますので、この地下水のくみ上げを適当な限度に調整いたしますとともに、代替水源といたしまして、工業用水道の施設を補助して参りたいと考えております。ひとり代替水源で、ございませんで、足りない部分もございますので、その方面には工業用水道を増強いたしたいと考えております。これは一種の公共事業的な補助でございます。それからその次の機械工業振興事業費補助でございますが、これはあるいは御承知かと存じますが、機械工業のうちで工作機械系統の基礎になります業績、それから軽電機あるいは光学機械等の部品系統というふうに、今まであまり顧みられなくて下積みになっております、設備の過剰で、しかもボロ旋盤が多い業界がございまして、この業界の近代化をはかりませんと、これは日本の機械の精度、能率がいつまでたっても改善されないという問題がございます。そこでいろいろ案を考えたわけでございますが、結局ある組織を設けまして、そこで機械も新しいものを貸与し、古いものを引き取ってスクラップ化する、そうしてそれをある専門化、系列化の方向に指導して参る、そうしてなお新しい国産機械につきましては、その新しく用いますものにつきまして所要のいわゆるギャランテーを付与いたしたいと考えておりますが、これがいわゆる機械工業振興事業団というふうな構想でございます。全事業費はここでは当初予算が一応三十四億になっておりますが、その後この事業団の発足の時期、あるいは三十一年度内における支払いの可能性等を考えますと、もう少し圧縮もできますので、これは一般会計の方からこの内容の事務費の方を補助いたしまして、事業の本体は財政投融資の方に譲りまして、産業投資特別会計、あるいは資金運用部という方面の財源に持っていきたいと思っております。  それから武器生産施設買い上げ維持費でございますが、これは前国会から問題になっております例の自衛隊関係の施設でございます。これは本年の六月前後から発注もとだえて参りました。しかし中には相当優秀な設備がございまして、他日この自主的な防衛生産の発注が行われますれば、その節は必ず必要とするというふうな施設もございますので、最小限度の種類と系列にしぼりまして、しかも防衛、自衛隊の必要限度の能力に応ずる施設のいいものを維持しようという考え方でございまして、金額は少し張っておりますが、二十七億の数字を出したわけでございます。それから繊維産業の整備費とございますが、これはあるいは新しい問題で十分なお話がいってないかと思いますが、御承知のように繊維産業には紡績部門を初めといたしまして、織布部門等におきましても相当な過剰設備がございます。これを何らかの形で整理いたしませんと、いつまでたっても業界は安定いたしません。そこで紡績部門につきましては、これは大企業もたくさんございますから、自主的なやりくりでこの整備、つまり機械の撤去等も行えますが、織布部門はさように参りませんで、所要の経費をいわば国と業界と折半持ちという考え方で行いたいと考えております。三カ年計画でまあ概要三十数億の事業費とありますが、そのうちの第一年度分をここに計上いたしたわけでございます。それからその次の二つの問題、これは資源開発の関係でございまして、当委員会におきましても屡次御激励をいただいておるわけでございますが、不幸にいたしまして大蔵事務当局は本年度の四千万円を二千五百万円に切って参りました。これはどうもはなはだ見当違いでございましてこれはもう少し復活させたいと思っております。それから石油資源開発株式会社の出資でございますが、これは三十一年度の事業計画は七億を民間から出し、政府からも七億を出し、仕事を進めて参るということでありますが、民間からの七億につきましては現在大体確約済みでございます。これは財政の技術といたしましては、おそらく一般会計よりも財政投融資の方に回るのじゃないかと考えております。それからその他の二番目に特別鉱害復旧特別会計繰入とありますが、これは御案内のいわゆる特別鉱害の復旧臨時措置法の期限が三十二年度の五月十四日で切れるわけであります。そうしますと三十二年度に仕事を残しますと、法律の延長がない限り法律の有効期限内に仕事の完了ができないということになりまして、それではいかにも芸のない話でありますので、とにかく短期間にそれもできませんから、むしろ法律を延長しないで三十一年度内にやってしまおうということで一億四千四百万円を要求しておりますが、復活要求がゼロになっておりますのは、これは会計繰り入れという技術よりも、むしろ農地とか道路とか河川とかの方についております事業費の補助率を上げまして、同額だけをそちらの方へつけた方が予算技術上通りがいいようでありますので、そういう方面の話が現在事務当局間で進んでおりますので、現在一応通産省の予算としてはゼロになりますが、各省予算の中にその程度を組み入れたいということでやっておるわけであります。これは実質的には鉱害復旧事業の促進ということに相なるであろうと思っております。  以上でございますが、本年度の経営予算は七十五億、各省中で少い方から三番目でございます。はなはだ残念でございますが、現在までの内示では六十九億八千万円でございまして、その復活要求を合計いたしますと百二十五億になりまして、はなはだ大きくなりますが、今後の折衝によりまして重点的に経費を確保して参りたい、こういう考え方でございますのでよろしくお願いしたいと思います。  それから財政投融資の方は、ちょっときょう資料が間に合いませんので、簡単に御説明申し上げますれば、これが一番問題は、中小企業関係の問題でございます。御案内の中小企業金融公庫でございますが、これは大蔵省の内示は、自己資金を含めまして二百七十五億の融資計画でございますが、これでは本年度の実績見込みが大体二百八十三億くらいになりますので、本年より減るということははなはだまずいことでございますから、代理貸しの方は、これはもう本年度の実績並みといたしまして、新しく昨年始めました直接貸しの方をふやしまして、合計しまして三百三十億程度の融資ができるようにいたしたいというふうに考えて目下やっております。それから商工中金でございますが、この金融機関の性格につきましてはいろいろ御議論がございますし、また実際にも民間市中金融機関等の金利引き下げに伴いまして、この商中の金利がいかにも高いということが、ひとり中小企業のためにならぬのみならず、金融機関としての根本問題にも触れますので、何とかして引き下げたいということで、その第一着手としまして資金運用部から低利の直接貸しを行わせようということで一応二十億という数字を大蔵省と話をつけておりますが、さらにこの程度ではほとんど大きな役に立ちませんので、先ほど申し上げましたように、利子補給であるとか、あるいは借りかえ債券の金利の引き下げであるとかいう点を一つ要求をしたいと思って目下検討中でございます。それから電発会社の方は、工事の総量は昨年よりややふえておるようであります。と申しますのは、一部工事が完了しておる地域もございますし、また新規事業等につきましては若干調整をいたしまして、工事の総量を若干ふえる程度にいたしまして、と同時に大蔵省の考え方によりますと社債を相当額発行したらどうかという話がございますが、これはどうもこの会社の設立の趣旨にも反しますので、極力社債の発行を押えまして、財政資金の増加等でやって参りたいと考えております。それから生産性本部は、本年度は一億五千万円の金を余剰農産物り方の会計から繰り入れましたが、来午はこれを少しふやしまして、と申しますのは、商工中金の方にこれを転貸いたしまして、そうしてその利ざやで三座性本部の通常の経費をまかなわせますと同時に、商工中金の金利の引き下げにも寄与いたしたいと思っております。一石二鳥をねらった苦心の策でございますが、そういうことで目下話を進めております。それから新しく三十一年度から機械工業振興事業団、先ほど申し上げました構想に要します経費も財政投融資からまかなうように目下交渉中でございます。それから輸銀につきましては、明年度は船の契約分の金が相当要りますので、これに必要な金を要求中でございます。融資の比率は本年度財政資金八の民間資金二でございますが、民間資金の金利低下に伴いましてこの比率を七対三に下げたらどうかという意見もございますが、日本のこういうふうな金利は八対二にしましても国際的になお割高でありますから、この八対二という原則は維持したいと考えております。開発銀行につきましては、昨年末大幅に民間資金に振りかえを行いました結果、三十一年度は昨年よりも相当大きくこの開発銀行の融資を考えるわけには参らぬかと思いますが、なお新規産業の問題等もございまするから、所要の手直しを要求中で、ございます。  大体以上をもちまして概要御説明を終りたいと思います。

小平久雄自由民主党

○小平(久)委員長代理 本日はこの程度にとどめます。次会は追って公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午後零時五十二分散会

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