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24回国会衆議院1956/04/28

社会労働委員会 第39号

発言数
21
登壇者
6
会派数
2
開催日
1956/04/28

会議録

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 これより会議を開きます。  身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案、性病予防法等の一部を改正する法律案及び母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案の三法案を一括して議題とし、審査を進めます。これら三法案につきましては、昨日いずれも一応質疑を終了しておりますが、他に御発言はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 それでは以上で三案に対する質疑は終了したものと認めます。  ただいま委員長の手元に母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案及び性病予防法等の一部を改正する法律案の両案に対し、修正案が提出されております。  まず母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案に対する山口シヅエ君外十一名提出にかかる修正案につき、審査を進めます。まず提出者より趣旨の説明を聴取いたします。山口シヅエ君。

山口シヅエ日本社会党

○山口(シ)委員 今回政府より提案されました母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案は、現行七種の貸付資金のうちに新たに住宅補修の貸付制度を設け、母子家庭の福祉の増進に寄与せんとするもので、一歩の前進ではございますけれども、実情は御承知のように地方財政窮乏のために、昭和三十年度におきまして五億の予算が組まれたのでございますが、補正予算によりまして五千万円が減額されているような状態でございます。従いましてこの際国庫補助率を引き上げて地方財政の負担軽減をはかることによって、本法の実をあげることが最も重要であると思いますので、ここに次のような修正を行いたいと思うものでございます。    母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案   母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。   第十条の三の改正規定の次に次のように加える。   第十三条第一項中「金額と同額の金額」を「金額の二倍に相当する金額」に、同条第二項中「額の二分の一」を「額に、国からの借入金の総額を都道府県が特別会計に繰り入れた金額の総額と国からの借入金の総額との合計額で除して得た割合を乗じて得た額」に改める。  以上がこの修正案を提案した理由並びに修正案の要旨であります。何とぞ皆様慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 以上で説明は終りました。  次に、国会法五十七条の三により修正案に対する内閣の意見があれば、これを許します。内閣の代表として山下厚生政務次官。

山下春江自由民主党厚生政務次官

○山下(春)政府委員 ただいま提出されました修正案につきまして、その意のあるところはまことに私どもも好ましい御意見と思いますけれども、現実の問題といたしまして、母子福祉の国の貸付金を都道府県繰入額の倍額にいたしまする場合、予算上一億五千万円の増額を必要といたすのでございますが、昭和三十一年度予算成立の現在、これを増額することは困難でございますし、また予算の増額がされないといたしますれば、都道府県繰入額の資金総額の減少を来たす結果となりますので、御趣旨の点はよくわかりますけれども、ただいま適当でないと考えております。

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 以上で修正案に対する内閣の発言は終りました。次に、修正案及び修正案に対する内閣の意見について、御発言はありませんか。——なければ次に、各派共同提案にかかる性病予防法等の一部を改正する法律案に対する修正案について、審査を進めます。  まず提出者より趣旨の説明を聴取することといたします。亘四郎君。

亘四郎自由民主党

○亘委員 性病予防法等の一部を改正する法律案の修正案の趣旨について御説明申し上げます。  本法の施行期日は、付則第一項において昭和三十一年四月一日から施行することになっておりますが、審議の関係上、すでに四月一日は経過しておりますので、本法の施行期日は公布の日と改めることといたそうとするものであります。しかしながら本改正の内容は、四月一日から適用する必要がございますので、その旨を規定することといたしております。  これが本修正案を提出する理由であります。

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 以上で説明は終りました。本修正案について御質疑はありませんか。——なければ、この際身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案、性病予防法等の一部を改正する法律案及び同案に対する修正案、並びに母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法案及び同案に対する修正案を一括して討論に付します。植村武一君。

植村武一自由民主党

○植村委員 私は自由民主党を代表いたしまして、身体障害者福祉法の一部を改正する法律案、性病予防法等の一部を改正する法律案及び同案に対する修正案、母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案及び同案に対する修正案、以上五案について討論をいたそうとするものでございます。  身体障害者福祉法の一部を改正する法律案につきましては、その内容はまことに時宜に適するものと考えられますので、賛成をいたします。  次に性病予防法の一部を改正する法律案及び同案に対する修正案につきましては、亘委員の修正案は当然と考えられますので、修正案に賛成いたしまして、修正を除く原案に賛成をいたします。  次に、母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、その内容はおおむね可とするものと考えるのでありますが、負担率の問題の点につきましては後刻附帯決議を付すべきであると考えまするので、すでに予算もきまり、法制的措置を必要とする同案に対する修正案には残念ながら賛成できかねるのでありまして、原案に賛成し、私はただいまより附帯決議を朗読いたしたいと存じます。    附帯決議   母子福祉資金の貸付等に関する法律運営の実績に徴するに、地方財政窮乏の結果、現行の負担割合をもつてしては、所期の目的を達する上において未だ遺憾の点が少くない。よつて、次期予算の編成に当つては、国庫負担の割合を三分の二程度に引き上ぐべきである。   なお、公務員等について将来定年制が実施せられるような場合、有子未亡人に対しては特段の考慮を払うべきことを強く要望する。   右決議する。  何とぞ諸君の御賛同を賜わりたいと切望いたします。

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 山口シヅエ君。

山口シヅエ日本社会党

○山口(シ)委員 それでは性病予防法等の一部を改正する法律案について討論を行います。  日本における性病による死亡率は、アメリカと並んで世界的に高い率を示しているということは、まことに不名誉な話でございます。亡国病と言われる性病に対する予防対策は、結核予防対策と並んで非常に重要な問題でございます。しかしながらこの実態はまことにつかみがたく、届出患者以外の性病患者数は推定によるほかなく、実にその数は届出患者の四倍とも言われているのであります。従ってこの微々たる予算ではとうてい性病予防法の実をあげ得ないことは申すまでもありません。またこのような実態のつかみ得ぬ性病に対する対策としては、思想普及に重点を置いての対策が行われなければならぬと思います。なおこの種の病気の撲滅のためには、これを社会的疾病として、伝染病の一種であるというような考え方に国民の頭を切りかえさせるべく啓蒙に努めるとともに、将来全額国庫負担をもってこれらのことが行われることを理想といたすものであります。しかるに現在の予防費・国庫補助金の内訳を見ますと、その思想普及費は特にわずかなものでございますので、今後この点について一そうの検討を要望いたします。これによって性病予防対策は徹底し、成果を十二分にあげることができると思う次第でございます。しかしながら今回補助金等の臨時特例が廃止されて、これらの補助金の点が二分の一に引き戻されたということは、まことにけっこうなこと存じますので、わが党といたしましては、本法案に賛成をいたす次第でございます。  次に身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案でありますが、今回提案をされました身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案は、医薬分業に伴って当然行われます技術的改正でありますので、本改正案に対しましては賛成いたすものでございます。しかし今回の改正は事務的改正にとどまっておるのであって、身体障害者福祉法を見ましても、児童福祉法と同様十分に役立っておらないと考えるものでございます。不備な点がまことに多く、現に関係団体から強い要求が出されているのでありますが、政府はこれら関係団体の要望に耳を傾け、福祉法の実をあげるように御努力を願いたいと考えます。  たとえば肢体不自由者の福祉施設はまことに乏しい状態でありまして、これが増設は緊急の問題であります。また身体障害者に対する国鉄その他の交通機関の優遇措置を講ずる必要があり、これは全額国庫の負担によってなさるべきであるとも考えます。また盲人に対し、その出版あるいは点字図書の図書館に対して、安価に普及をさせる必要もあると思います。一方これらの職業補導はまことに低調でありますから、これら身体障害者が近代工業の中に適用され得るような、適正な職業補導が行われなければならないと強く要望するものでございます。何とぞ政府におかれましては、これら福祉法の予算措置及び行政措置に一そうの御検討をお願いいたすものでございまして、この際身体障害者福祉法に対し一言要望を申し上げまして、賛成の討論を終る次第でございます。

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 岡良一君。

岡良一日本社会党

○岡委員 私は日本社会党の立場から、母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案について、いささか所見を申し述べて討論にかえたいと存じます。  御存じのようにわが党といたしましては、すでにこの改正案につきましては修正案を提出し、今ほど山口委員よりその内容並びに趣旨についての説明を申し上げました。これに対しましては内閣側の意見として、すでに予算も議決されたことであるからして、これを実施することは困難である。あるいはまた、従って議決された予算のワク内においてこれを実施しようとすることになれば、資金運用の効率が低下する。こういうふうなことが申されましたが、これは私は、内閣側の意見としてはきわめて不当な意見であると存じます。と申しますのは、元来予算を伴う法律案を予算案の事後に提出をして、われわれにこれを審議させようということ自体が、すでに前々から批判をされておるところのあしき慣例でありまして、その結果われわれの法律案審議というものは、この法案のみならず、すべてが議決された予算のワク内に拘束をされている。これでは立法の府としての十分な機能が発揮されておらないのであります。こういうあしき前例をたてにとって、この修正案は不可であるということは、これは何ら正当な理由と申すことはできません。われわれは母子福祉資金の貸付等に関する法律のみならず、さらに母子福祉法の制定をいたされまして、そうして、今回の予算の組みかえ動議の中においても明らかに主張いたしましたように、あるいは母子寮の増設をはかって、少くとも三千以上の母子世帯というものは母子寮に収容せしめ得るようにする、あるいはまた母子家庭に対する年金制度を実施いたしまして、少くとも年間五千円程度の母子世帯に対する年金を交付する、あるいは母子世帯に対するもろもろの問題についての相談所を、都道府県はもとより、重要なる地域においては設立をいたされまして、母子世帯に対するもろもろの相談に応じ、また適当な指導を与えていく、このようなことを含めての母子福祉法を制定すべしという要求を、実は持っているのであります。しかしながら、今回御提出になりました母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案においては、資金の効率をより発揮しようとして、その適用、交付の範囲を拡大されたということは、とにもかくにも最低限の一歩前進であるということは、私どもも率直に認めたいと存ずるのであります。しかしながら、もしこれをほんとうにやる気であるならば、附帯決議などというような、立法の府として政府に責任をなするようなことはしないで、立法の府みずからが堂々と法律を改正して、われわれの権威を守り、われわれの責任を果すが当然であろう、こういうよりに考えまして、われわれは母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部改正茶の修正案を提出いたしているわけであります。以上をもちまして私の討論を終ります。(拍手)

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 以上で討論は終局いたしました。  これより採決いたします。まず第一に身体障害者福祉法等の一部を改正する法律案につきまして採決いたします。本案を原案通り可決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。  第二に性病予防法等の一部を改正する法律案について採決いたします。まず各派共同提案にかかる本案に対する修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 起立総員。よって本修正案は可決いたしました。  次に、ただいまの修正部分を除く原案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 起立総員。よって修正部分を除く原案は可決し、本案は修正議決すべきものと決しました。  第三に母子福祉資金の貸付等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。まず山口シヅエ君外十一名提出にかかる本案に対する修正案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 起立少数。よって本修正案は否決いたしました。  次に本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。(拍手)  次に植村君の動議の通り、本案に対し附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 起立総員。よって本案は附帯決議を付すべきものと決しました。  なお、ただいま議決いたしました三法案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐々木秀世自由民主党

○佐々木委員長 異議なしと認め、そのように決します。  次会は来たる五月一日火曜日午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時四十一分散会  

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