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24回国会衆議院1956/03/22

社会労働委員会 第23号

発言数
20
登壇者
5
会派数
1
開催日
1956/03/22

会議録

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長代理 これより会議を開きます。  都合により委員長が不在でありますので、私が委員長の職務を行います。  まず能代の大火につきまして政府当局から発言を求められておりますので、これを許します。小林厚生大臣。

小林英三自由民主党厚生大臣

○小林国務大臣 三月二十日の二十三時五分に能代市に発生いたしました火災は、折柄の強風にあおられまして多くの罹災者を生じたのでありまするが、厚生省に現地から報告されました情報によりますと、罹災家屋が千三百二十戸、罹災世帯が千三百九十九世帯、罹災人員が五千九百九十八人となっておるのであります。  秋田県におきましては、直ちに災害救助法を発動いたしまして、厚生部長外十名の係官を現地に急派いたしまして、罹災者の避難、食料のたき出し、負傷者の医療、被服、寝具及び生活必需物資の給与等救助に万全を期しております。  厚生省におきましても、二十一日直ちに係官を現地に派遣いたしまして、救助事務に遺漏のないように指導を行わせるとともに、援護物資といたしまして、とりあえず毛布三千枚を急送するよう手配をいたしたのであります。なお救助費に対しまする補助金交付等につきましても、現地からの報告を待ちまして直ちに大蔵省と折衝を開始できるよう準備を整えておるのであります。  一方日本赤十社におきましても、今次の火災に際し、秋田県支部より救護班を現地に出動させまして救護に当らせるとともに、義捐物資としてメリヤス・シャツ上下一組二千組、中古衣料二千点、バター・オイル千八カン、ドライ・ミルク千八カンを発送しておる状況でございます。  以上とりあえず御報告申し上げます。     —————————————

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長代理 内閣提出の健保険法等の一部を改正する法律案、厚生年金保険法の一部を改正する法律案及び船員保険法の一部を改正する法律案の三法案を一括して議題とし、審査を進めます。質疑を続行いたします。  八田君。

八田貞義自由民主党

○八田委員 今回の健康保険に関する改正案は、政府当局の説明を見ますると、健全なる保険経済の確立のための手段であるというふうに述べられておるのであります。大臣の説明の要旨を分析してみますると、まず第一に保険診療担当者の性格の再検討、第二が監督行政の権限の強化、三番目が保険経済における収入の増加と支出の調整、すなわち標準報酬の改訂と一部負担金の範囲拡大・第四番目が診療報酬請求の審査機構の整備であります。以上述べましたようにこの四点を主要な項目として取り上げられておるわけであります。そこで以上申し上げました四点が示す方向そのものにつきましてはその目途とするところが正しくとも、それを達成するための手段が適当でない場合には異論が生じて参ります。健康保険の根幹をなすものは医療であります。その最も重要な部分を占める医療の持つ特質は、いかなる場合にも否定されてはならないのであります。もし保険経済の再建と行政監督の強化という目的に重点を置くあまり、医療の特質無視の結果が生じては適正な保険診療は行われなくなり、そのことはひいては健康保険制度自体の自殺ともなるものであります。かかる意味からいたしまして私は厚生省から提出されましたところの政府管掌健康保険財政調べに関して二、三点疑義をただしたいと存ずるものであります。まず第一は二十九年度の決算でありまするが、これを拝見いたしますると赤字額が三十八億六千余万円となっておりますが、これは正しい数字と了解してよろしいか。

高田正巳厚生事務官(保険局長)

○高田(正)政府委員 正しい数字でございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 そこでただいま読みましたところの赤字が三十八億六千四万四千円と了解するのでありまするが、ただ保険財政の報告書を見ますると現金給付費における支払い未済額が約一億円余りあるということが言われておりますけれども、そうするともしも現金給付費においてさらにこのほか支払い未済額が一億円以上となればこれにまたプラスしなければならぬと考えるのですが、その点どうですか。

高田正巳厚生事務官(保険局長)

○高田(正)政府委員 この御提出申し上げました資料にも保険給付費として医療給付費、現金給付費と二つ分けてございますので、今仰せになりました現金給付の方の支払い未済額もこの三十八億の中に入っておるわけでございます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 そうするとあなた方が出された保険財政の報告書とは違うはずですね。どうですか。私どもの手元によこされた保険財政の報告書をもう一回読んで下さい。これは違うはずです。

高田正巳厚生事務官(保険局長)

○高田(正)政府委員 御指摘になりました報告書というのはどの報告書でごさいましょうか。

八田貞義自由民主党

○八田委員 きょうは持っておらぬけれども、ガリ版で出していただいたものです。そのときには三十八億六千万円の赤字である、さらにまた傷病現金給付費において未済額が一億円ある、促って総計すると三十九億余円になる、さらにまた積立金よりの受け入れ十八億を加える数字が五十億以上ですか、そういうふうに説明されておるのですが。

高田正巳厚生事務官(保険局長)

○高田(正)政府委員 この点は私が申し上げましたことが一応正しいと存じますけれども、なおよく取り調べましてその結果を次会に御報告を申上しげたいと存じます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 それではその点についてはあとで詳しい報告を出していただくようにお願いします。  そこでもう一つ二十九度の問題についてただしたいのですが、七人委員会がこの報告書を発表した当時は、二十九年度の赤字は四十一億円というふうに言われておったわけです。その後ただいま申し上げましたように三十八億円に変って、さらにまた一億円というものが現金給付費の支払い未済額がある、従って三十九億六千万円となるのだ、ところが積立金十八億円を使っておるので、二十九年度限りの赤字は約五十七億円だ、こういうふうな説明をされておったのです。それで局長にあとでよく調べてもらいたいのですが、少くとも七人委員会がこの報告書を書くときにはそういうふうに発表されておるはずです。それがさらに今日のこの数字になっているのであって、この場合に四十一億円というふうに言うならば赤字の水増し宣伝が行われた。ところが実際にだんだんやってみると三十八億円に減ってきた。この三十八億円に減ってきたのは一体どうして減ったのだということについて厚生当局の発表によりますると非常に次のような宣伝が行われておる。すなわちこの赤字が非常に増大していくというので、二十九年八月分から診療報酬請求明細書の調査を始めて参りました。さらに緊急赤字対策としまして社会保険医療担当者の指導大綱、これによる監査の強化手段がとられて参りました。その結果昭和三十年一月、二月における医療給付費は若干下降傾向を示して参りました。これは私も調査書を拝見いたしまして了承するのです。ところが三月からまた上ってきておるのであります。これに対して厚生省当局は一体どういうふうにお考えになるか。少くとも二十二国会では、指導大綱いわゆるこれによるところの監査の強化手段がとられたために減ってきたのだというふうに説明がありました。その際において私は、これはむしろ善良な医師に対する圧迫の結果こういった数字が出てきたのであって、こういった是正は必ずはね返ってくると発言しておるのであります。事実一月、二月に医療費は若干低下して参りましたけれども、三月になって上ってきておるのであります。これについて今申し上げましたように、むしろ善良なる医者の方に圧迫が加わって、あなた方がいろいろなふうにお考えになっておるような手の及ばないある種の団体に対しては、結局何らの影響もなかったのだ、そういうような結果を現わしたのじゃないかと私は考える。そこでこういったことについて一月、二月、三月ずつと下って参りまして、三十年度に入ってからの被保険者分と被扶養者分とに分けてみまして、どちらの方に強く影響を与えておるか、またあるいは入院と入院外とに分けてどの部分に一番強く影響を与えておるか、医療給付費に対する影響、この点についてちょっと局長の御答弁をお願いいたします。

高田正巳厚生事務官(保険局長)

○高田(正)政府委員 二十九年度の赤字四十億と申しまするのは、三十年度の予算を編成いたしまする際に、すなわち二十九年の暮れごろと申しますか、三十年度の予算を編成いたしまする際に、二十九年度の赤字四十億という見積りをいたし、まだ年度中でございますから、三十年度の赤字六十億という見積りをいたしまして、三十年度の赤字のうちで半分の三十億と二十九年度の赤字の見積りの四十億と計七十億を七年間ずつ国庫から繰り入れをしてもらうという措置をとって、そうして三十年度の半分の赤字につきましては、保険料率の引き上げとそれから標準報酬の引き上げで手当をしようというのが前国会の提案でございます。従いまして、そのうちで標準報酬の引き上げにつきましては、審議未了となりましたので、それは法律案が成立いたしませんでしたから、予算通り参っておりませんけれども、保険料率の引き上げで三十年度は二十五億ばかり引き上げをいたされておるわけであります。さような次第でございまして、二十九年度の赤字四十億と言われますのは、予算を編成いたしまする際の二十九年末の赤字見込み額でありまして、それでそこに見込みと実績とにおいては若干の狂いが出てきた、こういうことでございます。  それから十八億の積立金からの受入金云々というお話でありますが、これはこの資料にもございますように、十八億の受入金をいたして、三十八億の赤字を二十九年度は出しておるわけであります。従いましてこれは別に当該年度の保険料と収入と支出とを見ますと、三十八億に十八億を足したものに相なるわけであります。その間の御事情はおわかりをいただいたと存じます。  それから今の三十年の一月、二月に、すなわち二十九年末ということになりますが、いろいろな措置をとって医療費が押えられた。それでそれがまた三月に増加した。それでそういうふうな傾向にあるのだが、一月、二月に医療費が押えられたのは被扶養者あるいは本人、それから入院、入院外に対する影響といいますか、分析はどうかという御質問でございますが、これはただいまそういう詳細な資料を手元に持っておりませんのでございますが、これは取り調べますればわかると存じますから、先生の方に資料としてお出しをいたしたい、かように存じます。  ただ三十年の一月、二月に医療給付費が減ったというのは、私の承知いたしておりまするのは、見込み額より減ったというわけであって、前月と比較して幾ら減ったという数字ではありません。減っているかもしれませんけれども——よく一億五千万円一カ月に減ったというようなことを前の国会等でいわれているようでございますが、そのときには当時の久下局長から御説明申し上げておりますように、見込み額といいますか推定額よりはその程度額が減ったということのように私は了解いたしております。  なお私どもといたしましては、保険医に対する監査とか審査とかいう監督をやかましくやったからまじめなお医者様につらく当って減ったのではないかというふうな御質問の御趣旨でございましたが、実はそのほかにも、二十九年八月ごろから赤字が出そうだというのでいろいろな行政措置をとっておるようなわけでございます。それらが影響したということが言えるかどうか、これは十分検討いたしてみなければなりませんが、ただ監査、審査を強化したということだけでかような結果が起ったというふうには私は考えておりません。不明な点につきましては後ほど取り調べまして御報告を申したいと思います。

八田貞義自由民主党

○八田委員 私が今度の赤字対策について考えていることは、そういった下降傾向がある——数字でもってただ単に下降傾向が現われたというのではなくて、内容分析をして、そして現状分析というものを正確につかまなければならぬ、そうしなくては、施策したってこれはとんでもない誤まりを起す、こういうことであります。ですからわれわれが国会において審議いたします場合においても、表に現われた数字だけでもって説明されたのでは審議のしようがない。審議するような、そういった内容分析の参考資料となるような数字を必ず出していただくようにお願いいたします。  そこでもう一つお尋ねいたしますが、七人委員会の報告の統計表におけるところの保険料徴収決定額と厚生省発表の二十九年度の決算保険料収入とでは金額の相違がありますが、これはどういうふうに解釈したらよいのでありましょうか。

高田正巳厚生事務官(保険局長)

○高田(正)政府委員 数字はすべてよく見まして、それについてのいろいろの前提とか何とかいうことを一々調べて、統計というものはよく比較いたしませんとわからないのでございます。おそらく七人委員会は調定額ぐらいをおあげになっているのではあるまいかと私は想像するのでございます。こちらの方の数字は実際に収入をいたしました決算の数字ではなかろうか。先般先生から御指摘いただきました数字の食い違いにつきましても、とっている期間が違うというようないろいろな関係でそういうふうなことがございますけれども、これはその数字の積み上げられました基礎をよく調べてでないとどういう事情だということをすぐお答え申し上げるわけには参らないと存じます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 この七人委員会の数字がすべて調定額によって出ているか……。

小沢辰男厚生事務官(保険局健康保険課長)

○小沢説明員 八田先生、審議会の報告書をごらんになって、第七ページでございますが、これは政府管掌の健康保険特別会計の年度別収支を二十四年度以降七人委員会で掲げられて、保険料の二十九年度を見ますと、私どもがお配りいたしております三百八十六億百六十八万一千円と合っているので、この表は先ほど局長からも申し上げましたように、これは実収納率をかけました実際の保険料の金額をあげてある。ところが他の表で保険料というようなところにあがっております中には、いわゆる調定額をそのまま持ってきているのがございます。そういうものと私どもの方の数字を比較していただきますと、これは少しく食い違いがあるわけです。そこに収納率という要素が入ってきていない場合があります。それからもう一つは、審議会の表の中には、大部分が四月から大体三月までの数字をおとりになっているのが多いのです。ところが私どもの決算とかなんとか、こういうような私どもが使っております場合は、大体三月から二月ということにしまして、そういう立て方もちょっと違っているように思います。ですから、個々の表に従いまして、もし数字上の御疑念がありましたら、それを十分御説明申し上げたいと考えます。

八田貞義自由民主党

○八田委員 そういうお話しは、非常に疑問があるのです。これを読んで、どっちの数字を信用していいのか非常に困っておる。それで今あなたが言われた七ページにある数字は、これを私よく読んで知っておる。ところがこの数字は、この厚生省の調査によるところの数字を発表しておるのですか。しからばあなたの方はうしろの方の統計数字として載っておる方は、一体どこから出てきた数字ですか、その出所を言って下さい。

小沢辰男厚生事務官(保険局健康保険課長)

○小沢説明員 この七人委員会に提示いたしました資料は、私どもの数理課の方で全部まとめまして、先生方の御要望に基くような資料をお出ししたのであります。これと内容が食い違いがあるというお話でございますが、先ほど言いましたように、この数字そのものの立て方、その他考え方あるいは見方というのを同じようなふうに分析してみますと、数字が一つも狂いがないと私どもは考えております。もし各表につきましての説明でございましたら、これを実際に作成し、提出いたしました数理課長が、いつでも参りまして御説明申し上げます。

藤本捨助自由民主党

○藤本委員長代理 四時から本会議が始まりますので、四時から始まる本会議の終了するまで休憩いたします。    午後四時四分休憩      ————◇—————   〔休憩後は開会に至らなかった〕

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