国土総合開発特別委員会 第6号
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- 3
- 開催日
- 1956/03/13
会議録
○廣川委員長 それでは、これより会議を始めます。 国土総合開発に関する件について議事を進めます。質疑の通告がありますから、これを許します。芳賀委員。
○芳賀委員 先週の当委員会におきまして、同僚の竹谷委員から高碕長官に対して、国土総合開発、あるいは府県地域、特定地域等にわたる中央と地方との全体の総合性の上に立った開発の基本的な方針等に対して、若干ただしたわけでありますが、私も重複を避けまして、この基本的な点に対して、若干御質問したいと思うのでございます。 現在、政府は経済自立五カ年計画を昨年の十二月に策定されまして、これを一つの基盤として施策を進められておるようでありますが、この経済五カ年計画と国土総合開発の実施が不可分の関係にあるということは言うまでもないことであります。先日の委員会におきましては、高碕さんから、この五カ年計画と国土総合開発の重大なる関連性に対する具体的な説明がまだ欠けておったように考えておりますので、まずその点に対しまして、きょうは具体的な説明をお話いただきたいと思います。
○高碕国務大臣 国土を総合的に開発をするということにつきましては、これを全国的に見るべきものであるということは、当然のことであります。この法律は前から出ておるわけなんでありますが、一方特定地域をやるとか、いろいろな問題がございましたけれども、一昨年経済六カ年計画、今日の五カ年計画を立てますときには、この経済六カ年計画というものについては、大体国土の開発を全国総合的に見るということが中心になっておるわけでありまして、経済六カ年計画、現在の経済五カ年計画は、日本の経済を自立せしめて、できるだけ雇用関係を確保するというのが目的であります。それの一環といたしまして、まず第一に輸出を増進して、経済を自立せしめ、雇用関係を完全に解決すると同時に、国内の自給度を高め、国土を総合的に開発をして、そうして一方食糧増産をやり、同時に、工業の立地条件等もよく調べて、そして総合的な意味から、河川の開発、電源開発等もやっていく、こういうことでやっておりますから、五カ年計画の総合的な国内の開発事業というものは、国土総合開発というものと相一致している、つまり五カ年計画の一部分が国土総合開発だ、こういうふうに御了解願ってけっこうだと存じます。
○芳賀委員 その点が非常に不明確なんです。もちろん有機的には、この国土総合開発と五カ年計画の関連性は当然でありますが、この二つの計画のいずれが基本になって、いずれが先行するかというようなことに対しては、高碕さんはまだ触れてないわけです。これはどっちが先になるのですか。
○高碕国務大臣 これはどっちが先ということはありませんで、経済五カ年計画というものの一部分が国土総合開発計画で、一部分が輸出増大計画ということになるわけであります。これは全体の五カ年計画の一翼なのでございますから、相並行していくべきものでありまして、特に輸出振興と申しますけれども、言葉をかえて言えば、輸入防遏ということになります。輸入防遏ということは、食糧のごときは今後増加する人口に対しても、現在以上食糧の輸入をしないのだ、そして自給度を高めるのだというのが経済五カ年計画の根本の方針でありまして、つまり食糧需給計画と食糧の増産計画は、国土総合開発と密接な関係がありますし、また一方におきましては、工業立地条件をきめるというような点におきましても、また人口の配分というようなことにおきましても、未開発地域を開発するということにおきましても、これ自身が五カ年計画の一翼でありますから、いずれを先行するというわけでなく、両々相待っていくというのが五カ年計画でございますので、さよう御承知を願います。
○芳賀委員 それでは具体的な事例をあげますが、国土総合開発計画と経済五カ年計画にズレがある。たとえば経済五カ年計画によると、これは長官がかつての予算委員会においてもお述べになったのですけれども、今言われた食糧増産の計画にしても、現在以上に食糧の輸入量をふやさない。ふやさないということは、今後毎年増大する百万人に及ぶ人口増加、それから農地が毎年のように三万ないし四万町歩壊廃している。ですから、人口の自然増加によるところの生産の減少、その分だけをやはり五カ年計画とか、あるいは食糧増産の計画の中で増産でき得る、そういう態勢を推進していかなければ、計画倒れということになってしまうわけなんです。五カ年計画には一応指標としてそれが出ておるけれども、実際の総合開発の具体的な実施に当っては、特に予算等を通じてこれを判断した場合においては、まるきりこれはずれておるということが言えるわけなんです。ですから、長官の論法を言ってみれば、これはどちらも両々相待って、その基底をなすものは同一なものであると言われておるけれども、実際これを二つ取り上げてみた場合においては、非常にずれておるということが、だれでもわかるわけなんです。そういうところに長官自身も確かに矛盾を感じておると思う。ですから、二つの計画というものをどういうふうにして接合さして今後やっていくかというところに、経企長官としての責任や任務があると思うのですが、そういう矛盾とか、その矛盾をどうしたら克服できるかという、そういう点に対しては具体的なお考えはないのですか。
○高碕国務大臣 まことにごもっともな質問でございまして、大体がつぶれ地で四百万石ぐらいは減るだろうということと、それに対して八百万石、実質八百何十万石を増産いたしまして——千三百万石米麦を増加するといって、結局八百万石の実際の増加になるわけなんでございまして、そうしてくると、ようやく輸入を防遏して、現在の増加する人口をまかなっていくことができる、こういう数字になっておるわけでございます。それを実行するにつきまして、年度別にいろいろ割当を見ますと、昨年なり本年度につきましては、予算を各方面から検討いたしまして、自分たちが思っているほどの十分の予算が取り組めなかったということは事実でございますが、しかし本年もいろいろ無理いたしまして、昨年と比較して、約二億二千万円ばかりは増加したわけでございます。この増加したものでも、これは追っつかないということでございますから、できるだけ今後の状態に応じ、あと四ヵ年ありますので、四カ年のうちに、これを追っつけていきたい、こういう考えでおるわけなんであります。
○芳賀委員 長官は先日委員会において、国土総合開発というものは、地方開発等の一番基本をなすものであるということ言われた。ところが、その一番大事な基本的な国土総合開発計画というものが、まだ固まっておらないということに気がついたという正直な御発言があったわけなんです。あなたの方の開発部の資料が出ておるのですが、これによると、一応全国の総合開発計画の主要経済指標なるものが示されておる。たとえば労働力人口の問題であるとか、国民所得の指数だとか、農林水産の生産指数とか、あるいは第二次、第三次産業の示す指標であるとか、そういう主要な総合開発の指標なるものが示されておる。これがあるということを知っておられますか。
○高碕国務大臣 よく存じております。
○芳賀委員 ところが、経済五カ年計画というのがまた別にあるのですね。ごらんになればわかるわけなんですが、これとの数字が非常に食い違っておるわけなんです。これは作為的に、こういう食い違いを最初から予定して作ったものであるか、まだその調整がつかないままに放置されておるのですか、これはいかがですか。経済自立五ヵ年計画と、この総合開発の主要指標なるものの基本的な数字のズレ、これはどちらもあなたの方からお出しになった資料だから、私がでたらめを言うわけではないのです。
○高碕国務大臣 これは決して作為的にズレを起したわけではないのでありますが、どの点が間違っておるかということにつきましては、私よく数字がわかりませんので、政府委員からお答えいたさせます。
○廣川委員長 政府委員はおりませんか。——政府委員が来るまで、ほかの点について御質問を続けて下さい。
○芳賀委員 それでは、その問題はあとへ回しまして、次に伺いたいのは、国土総合開発と地域総合開発、特にこの際お伺いしたい点は、北海道地域の総合開発計画と国土総合開発との関連を長官はどう考えておりますか。基本的には、先日お話しになった通り、北海道地域の総合開発といえども、これは国土総合開発計画の一環として取り扱っていかなければならぬということは明確になっておるわけです。しかし、今後の国の総合開発計画の一環としての北海道総合開発の占める地位というものは、決して軽視できないと思うわけであります。ですから、そういう意味における北海道地域開発と国土全体の開発計画との関連の中において、北海道地域というものをどういうふうな認識で長官はお考えになっておるか、その点はいかがですか。
○高碕国務大臣 北海道開発につきましては、たしか昭和二十六年だったと存じますが、二十六年に五カ年計画というものができておったわけであります。これは大体電源開発をするとか、道路、河川等の公共事業をやるとか、あるいは食糧増産というふうなことが主体になっておりまして、いわゆる公共事業が主体でありまして、昨年になりましてその決算を見ますと、あの五カ年計画の中で、電源開発だけは三十年度に約七二%ぐらいは完成しておるようでありまして、これは三十一年度には大体完成するだろうと思っております。一方道路だとか公共事業の方は、まだ五二、三%ぐらいしか進んでいない、こういう状態正でありましたが、これがつまり二十六年度にできた北海道開発五カ年計画の現状であります。これを昨年来、今度新たに五カ年計画を立てるということになっておりますが、今度いよいよこれを取り上げてやるにつきましては、大体従前のやり方は公共事業だけでありましたけれども、公共事業だけでなくて、事業計画、つまり産業計画というものを相当立てて、そして適切なる産業を起して、五カ年計画と一緒に相並んで、並行していくということになっておりまして、この八月までに、大体経済五カ年計画と並行して北海道の開発計画を検討していきたい、こういう所存でおるわけなんであります。幸いに今度北海道開発公庫等もできまして、これに対する相当の資金も回るようになりましたから、これは必ずしも公共事業でなくて、ただいま申し上げましたような新しい産業、北海道として開発すべき産業に、従前開発銀行なりそのほかの金融機関から出しておりましたものはそのままにしておいて、それ以外に、それ以上に、それに抵触しないような面にこれを投資していこうという計画を立てることになっておりますが、この計画と五カ年計画とは相並んで検討していきたい、こういうことでございます。
○芳賀委員 私のお尋ねしたのは、国土総合開発の一環としての北海道地域開発の占める地位というものを、長官はどのように判断しておられるか。たとえばその重要性、あるいは重要に考えておらぬとか、総合開発の中における北海道地域の開発というものを、いかように考えておられるかということなんです。第一次五カ年計画の進行状態を聞いておるわけではない。
○高碕国務大臣 これはもちろん五カ年計画をやっていきます上におきまして、未開発地域の開発ということは非常に大きなファクターでございまして、特に人口の配分ということからいたしますと、よほど重要性があるという考えを持っております。全国的に見まして、北海道あるいは東北というものにつきましては、非常な重要性を持って、重点的に考えていきたい、こう存じております。
○芳賀委員 重要で、重点的にいうことを言われたのですが、あなたのお作りになった経済五カ年計画の内容は、この未開発地域の開発というところには大きな期待を持っておらぬように思うのですが、いかがですか。たとえば第一次産業の経済開発のごときは、この自民党内閣の経済五カ年計画の中においては、非常に軽視されておる。順位があとになっておる。それは北海道あるいは東北地域においては、まだまだやはり第一次産業を積極的に開発しなければならない、それを基盤にして第二次、第三次産業がその中から興っていくという、そういう形を持っておるわけです。ところが、経済五ヵ年計画からいうと、第一次五カ年計画に対する期待は、指数からいっても非常に低い。そういうことから言うと、口では、北海道あるいは東北地域の未開発地帯の開発は大事であるということを言っておりますけれども、この五カ年計画から言うと、これは非常に閑却されておるということが言えるわけなのです。そういう点を長官はどう考えておられるか。
○高碕国務大臣 これは比較の問題でありますけれども、必ずしも閑却はいたしておりません。とにかく経済審議会におきましては、食糧増産等についてはいろいろ問題があったのでありますけれども、やはりこの千三百万石を増産しようじゃないかという計画は、結局未開発地域をよく開発して、そこにおいて食糧を増産しなければならぬ。こういうことに相なっておりますから、必ずしもこれは軽視しておるわけではありません。
○芳賀委員 現在は軽視しておるのですね。将来は、来年とか再来年は別かもしれませんけれども、少くとも今年度においては軽視しておるということは事実なんですね。三十一年度の予算の中において、たとえば北海道地域の開発関係の予算がそれでは今あなたが言ったようなそういう方向を示しておるかどうかということです。特に第一次産業の部面におきましては、これは非常にインチキきわまる方法によって、何らそこから生産性が高まらぬようなしかけになっておるじゃありませんか。将来のことはとにかくとして、現在においては軽視しておるということがはっきり言えるじゃないですか、どうですか。
○高碕国務大臣 何しろ、金のない今度の予算におきましても、北海道のために、北海道開発公庫というものに対する予算を組んだというようなことだけからしても、一つ御了承を願いたいと思うのです。
○芳賀委員 そこで、国土総合開発法それから北海道開発法、これはいずれも昭和二十五年にできた法律であります。この国土総合開発法の第十四条には、この北海道地域の開発計画は、それ自体独自のものではなくて、国土総合開発法によるところの、国土の全体計画の一環としての調整を常に保ってこれを進めていかなければならぬ、ということが示されておるわけです。そういたしますと、現在までもそうでありますし、今後においても、北海道のこの地域総合開発計画というものは、必ずこの国土総合開発計画との調整、あるいはその範疇の中においてこれは実施されていかなければならぬ、最終的な計画が立てられなければならぬということになっておるのです。そういたしますと、北海道総合開発の第一次五カ年計画は、昭和二十七年に始まって、三十一年度に一応終ることになっておるわけです。これは明らかに北海道の地域における総合開発計画ですね。ですから、当然この法律によりますと、この計画は、国土総合開発法に基くところの調整というものがこの間に行われておった。当時高碕さんは経審長官ではなかったわけですが、これはあなたがその地位にいなかったとしても、現在それに対する答弁の責任はあなたにあると思いますので、その当時の計画の最終的な決定に当っての調整というものは、いかなる形で行われたものであるか、その点を御説明願いたいと存じます。
○高碕国務大臣 いろいろこの問題につきまして検討いたしました。二十七年度から三十一年度を最後といたしますこの五カ年計画というものは、どの程度になっておるかということを取り調べてみましたところが、先ほど申し上げました電源開発は、三十年度に約七二%進んでおるから、これは三十一年度において予定の計画はできる、こう思っております。しかし一方におきまして、道路、港湾、河川の基礎施設の整備につきましては、七百七億ということで最初この国費を見積ったのでありますが、三十一年度までには、これは三百七十億しか出ていない。それで結局五二、三%しかいっておらない、こういうのが現状でございます。それから食糧増産の計画にいたしましても、最初四百十億ということを見ていたのに対しまして、二百二十七億しか出ていないということでありまして、それで結局五五・三というふうなことに相なっておるわけであります。そういうわけで、ここで最初の五カ年計画というものにつきましては、あるものはできておるが、あるものはおくれておる、こういうわけでありますから、今後これを取り返していきたい、こういう考えでございます。それは結局五カ年計画とよくマッチしていきたい、こういう考えで進んでいきたいと思っております。
○芳賀委員 今までの進捗状態というものは、今言われたようでありますが、これは当時一千三百億の五カ年計画で出発したわけです。三十一年度で終るわけでありますが、おそらく全体を合せて、四七%ぐらいでこれはとどまるだろうと思うのです。ところが、次には三十二年度から第二次五カ年計画を策定する時期に入っておるわけです。これは当然今年度のうちにその計画が策定されなければならぬし、しかも今度の場合には、特に国の全体計画との調整というものが完全に行われて、今度の第二次五カ年計画というものは、そういう中途半端なから宣伝だけで、歩どまりがとうだということでなくて、具体的にその計画が一年々々実施されるというものでなければいけないと思うのです。それには当然、まだ固まっていないところの国土総合開発計画というものは一日も早く固めてもらわなければなりませんし、北海道の今後の第二次計画の場合においても、これは当然国土総合開発法との調整のもとにおいて行うということを確認しておかなければならぬと思うのです。しかもこの調整というものは、内閣総理大臣がこの調整の任に当るということになっておる。鳩山総理は現在あのような状態で、なかなかこの総合開発の調整までやるということは無理だと思いますから、その補佐の任は当然あなたがこれをやることになる。そうでしょう。ところが、最近政府与党の内部においては、こういうように明確な基本というものがきまっておるにもかかわらず、あたかも北海道地域の総合開発だけが何か一つの独自性を持って、それだけが独走できるんだというような、そういう考えの中における一つの動きがないということは言えないと思うのです。与党の中においても、そういう誤まった判断があるということは、これは現在の政府の責任において、はっきり、この国土総合開発法の中における、この示しておる方向、北海道開発法で示されておるところの任務とか内容、そのことを特に長官は明確にさせる必要があると思うのですが、そういう点の必要性は感じておりませんか。
○高碕国務大臣 ただいま御指摘のような空気は相当あるのでございます。これは事実あるのでございますが、北海道は北海道だけで別にやらせればいいんだ、こういうふうな考え方は大きな間違いだと存じます。それで、今度新しく北海道の第二次五カ年計画を発足させますにつきましては、川ほど申し上げました通りに、公共事業ということだけでなくて、一般産業、北海道の重要なる産業の開発ということを基準に置きまして、一方五カ年計画におきましても、各産業別の一々ブレーク・ダウンをしまして、それと北海道の分と相ともに調節しつつ、今度新しい計画に入っていきたい、こういう考えでおりまして、ただいま御指摘のような方針で、経済企画庁が中心になって、北海道を含めたる五カ年計画、これをもって進めたいと存じております。
○芳賀委員 長官の率直な御答弁を了承しますが、結局今までの北海道の五カ年計画等の跡を見ても、これは完全なる経済開発のところまでいっておらぬのです。一つの、その前提をなす基礎工作が若干行われたということであって、今後の計画というものは、経済開発、産業開発というような、はっきりした姿をもって進行していくんだというスケジュールが、第二次計画の内容であると私は考えておるわけです。 そこでお尋ねしたい点は、この計画の具体性という点ですが、長官は国土調査法という法律があることを御存じですか。
○高碕国務大臣 よく存じております。
○芳賀委員 これは昭和二十六年にできた法律ですが、少くとも国土調査法の内容は、総合開発法等の前に立って、国の一切の経済資源とか、有機的な資源の実態調査を具体的に広範に行われるための一つの法であると理解しておるわけです。先般も同僚の渡邊君から資料等の要求があったと思いますが、この法律が今までどのように運用されておったか、どの程度に効果を上げておったか、その点に対して内容的なものがあれば、お示し願いたいと思います。
○高碕国務大臣 これは率直に申しますと、この間お答えいたしましたような工合に、経済五カ年計画の中にこれをまとめて受けておるわけでございますが、なお御指摘のような点につきましては、政府委員から御説明いたします。
○植田政府委員 国土総合開発法と北海道開発法は同年にできておりまして、先ほどお話のありましたように、北海道と、それ以外の国土総合開発法だけ適用される区域との間に若干連絡が不備であったこと、またそういう誤解がありまして、北海道の第一次五カ年計画等につきましては、企画庁の方には連絡がなかったのであります。今後は連絡を密にして参りたいと存じます。 それから国土総合開発法の現在までの運用でありますが、御承知の通り国土総合開発法の仕事の母体になりましたのは、後進未開発地域の開発ということが中心になっておりました。その仕事を継承してこういう法律になっておりますので、まず重点を置きましたのは、未開発地域と申しますか、特定地域に指定されました十九の地域の開発計画でございまして、これにつきましては、先日も申したように十九の特定地域のうち、十六まで大体計画ができ上っております。総合開発につきましては、特定地域の計画のほかに、全国的計画、地方計画、府県計画がございます。府県計画も現在各府県で準備中でございますが、私どもの方でまだ正式に取り上げているものはございません。地方計画につきましては、東北地方が六県連合されました一つの地方計画がございますけれども、これも受け付けてはおりますが、まだ審議するところまでは参っておりません。全国計画につきましては、五カ年計画という一つのよりどころができましたので、これを基準にしました全国開発、これを八つの地域にブレーク・ダウンしたものを作りたいと思って、ただいま準備中でございまして、先日の経済審議会におきまして、こういうことをやることの各委員の了解を得まして、また各委員もそれが必要であることをお認め願っております。この仕事は非常にむずかしい仕事でございます。開発だけを取り上げるわけには参りませんで、経済全般の前提条件が要るわけでございます。その点が最初に今度の五カ年計画の中で示されておりますので、その前提のもとに立って、これを八つの地域にどうブレーク・ダウンするかという手法の問題になって参りまして、むずかしい問題はだいぶ緩和されて参ります。手法的には大へんむずかしいのでありますが、何とかこの春のうちに、どの程度までできるかということの見通しをつけたいと考えておるわけでございます。総括して申し上げますと、国土総合開発法の方は、未開発後進地域の開発ということから手をつけました関係で、特定地域の計画は非常に進んでおりますが、府県計画、地方計画、全国計画という点につきましては、まだ手薄でございまして、今後私どもとしまして、大いに努力しなければならぬ問題であると考えております。
○芳賀委員 この点特に調査を行うということは、財政的な支出を伴わなければ、確実な調査はできないと思います。今の御説明によりまして、未開発地域の調査なるものは相当進んでおるということになりますと、未開発地域というべき北海道、東北のそういう調査というものは、相当進んでおると思います。特に北海道の場合には、北海道開発注というものがあって、ここで調査、企画等をやって、相当に具体的に把握ができておると思います。ですから、たとえば地下資源、地上資源、あるいは農地の開発可能の面積、そういう資源なるものの把握というものは一応できておると思われますが、いかがですか。
○植田政府委員 国土総合開発法ができまして、ただいまお話しになりましたような資料の調査、整備、調整は、関係各省におきましても十分に検討されておると存じますが、企画庁といたしましては、そういった資源調査的の予算も持っておりませんし、直接調査もいたしておりません。ただ鉱物でございますれば、通産省の方で調べておりますし、それから要開墾の土地については農林省がやっておりまして、私どもの方は、そういう調査を基礎にし、かつ府県からも各種の計画が出て参りますので、それを審査し、各省間の調整をいたしまして、一つの総合した計画にするということを企画庁ではやっておるわけでございます。
○廣川委員長 芳賀君に申し上げます。なるべく政府委員でなく、国務大臣に質問して下さい。
○芳賀委員 それでは経企長官にお尋ねいたします。問題は、まず調査が行われて、その上に立った開発計画が行われるわけでございますが、一番問題になるのは、その調査に対して、どの程度に経済支配が可能であるかという見通しがはっきりしないと、これは実行が伴わないと思います。地下資源が幾らあるとか、あるいは電源開発がどのくらい可能性があるとか、未開発の農地がどのくらいあるかということは調査で大よそわかる。これを具体的に開発計画としてその中に取り入れてやっていく場合においては、全部の資源が経済的に開発が可能ということではないと思います。この可能性の度合いというものが必ずそこにはあると思います。いわゆる経済支配の限度、その限度の把握というものは——特に北海道のような積雪寒冷地帯である地方、国の経済中心から非常に距離的に離れておるという特殊条件を持った地域の、しかも経済開発というもの、そこでは、その経済支配の可能度というものが非常に縮小されておるということも、事実なのであります。ですから、そういう点に対して、先ほど長官に、国の総合開発の一環としての北海道等の地位をどういうふうに考えておられるかということを聞いたのでありますが十分なお答えがなかったのです。この点で大体お答えができると思いますが、どうお考えになっておりますか。
○高碕国務大臣 この経済開発をするということは、いろいろ経済的な情勢もありますが、しかし一方、国家としてはやらなければならぬ、また重点的に考えなければならぬわけであって、北海道の開発につきましては、まず最初、産業振興をするために必要なる交通、道路というものを考えなければならぬ。こういうものを一つ考えていかなければならぬ。それから、差し迫った問題といたしまして、北海道の石炭、あるいは可燃性天然ガスというものの利用方法、これについても一つ考えていかなければならぬ。それから、第三に考えておりますことは、北海道というものは、畜産物の高度化利用ということ、あるいは水産物の加工という方面に相当の重点を置いていかなければならぬ。同時に鉱業の方におきましては、これは精練を行う、あちらから原料だけを持ってくるというようなことでなく、精練所を置くということを考えていかなければならぬ。こういうことのために全面的に考えなければならぬ。これはちょうど公庫ができますから、公庫の中でそういう金融をいたしますと同時に、そういう方面の調査が完全にできるように、経済的な調査をするようにしていきたい、そういう順序で進めていきたいと思います。
○芳賀委員 北海道あるいは東北の特殊なそういう立地条件の上に立った、しかも後進性が常に伴っているというようなところで資源開発をやるという場合においては、その後進性をいかにして克服するか、生産費の上においても、バランスのとれるような形の産業を興すということがどうしても必要になると思うのです。今言われたような諸点もそうであると思いますが、とにかく北海道において工業を興すとしても、産業を興すとしても、最初から北海道では採算がとれぬのだという一つの諦観があるのです。そういうところに、後進地域の経済開発がなぜできないかという原因があると思うのです。それをどういう形で克服するかということが、今後の大きな問題になると思うのですが、そういう点を、現在の政府としては、特に企画庁としては、どういう具体的な方策を講じてこの後進性を脱却さして、未開発後進地域の経済開発を可能にするか、そういう具体的な点をもう少し列挙してもらいたいと思います。
○高碕国務大臣 御承知のように、北海道を開発するために北海道拓殖銀行というものができておりまして、これは北海道の事業をよく調べて、これに対する特殊の金融をし、これに対しては政府は別に事業債を出すということを許しておったのでありますが、この銀行が普通銀行になってしまった。こういうことで、どうしても低金利、長期の金を出す機関がなければならぬということを私どもはしょっちゅう考えておったのであります。今度幸いに北海道開発公庫というものができまして、一方金融の方面の緩和は、そこである程度つくだろう、こう思っております。同時に、私だけの考えで申しますと、北海道が工業適地でないということは大きな間違いだと思っております。あれだけの寒冷地帯になれば、冬でも夏でもいつでも継続できるところの——かりに製鉄事業のごときは、九州でやるか、北海道でやるかといえば、むしろ北海道の方が私は適地だと存ずるくらいでありまして、工業の種類によれば、あのくらいの寒冷の地域が、かえっていいという仕事もあります。特に畜産物の加工であるとか、水産物の加工はもちろんでありますが、そういうふうな点から申しますれば、私は、北海道に適したる一つの工業というものを考えていくということは、相当でき得ることだと存じております。
○芳賀委員 具体的に二、三指摘しますが、とにかく北海道に住む場合には、一年の半分は冬なのです。どういう家庭においても、生活費が非常にかさむのです。そういう生活費の負担の重い人たちを、製造工業の上に労働力として吸収する場合においても、当然コストが高くなる。たとえば、石炭手当なら石炭手当を出さなければならぬという特殊条件というものは、これは雇用関係の中においても生まれてきておるわけですが、現在これを克服する方法というものは何らないのです。もしそれをやるとすれば、たとえば、北海道のそういう地域における人たちの石炭手当の免税をやるとか、そういうような労賃の面においても、特にコスト高になるような要因に対しては、後進性から脱却させるためには、そういう国の政治的な配慮というものが、どうしても伴ってこなければいけないのではないかというふうに考えるわけです。たとえば、北海道において羊毛とかそれ以外の繊維産業をやるとしても、半年間はどうしてもボイラーをたいて、室内の温度を一定限度に保たなければならぬ。これは内地府県においてはそういうことは全然する必要がない。こういうことは、すべてもうコストの上に累加されていくわけです。ですから、そういうものをどういうふうにしてカバーして、内地府県における産業と同一水準の中における北海道の今後の産業発展を可能にするか、そういう具体的な政治的配慮というものが伴わなければならぬ。やればやれるというかけ声だけでは、北海道あるいは東北の産業開発は全然不可能だと私は考えておるのですが、そういう点をどう思っておられますか。
○高碕国務大臣 現状のままにおけば、主として農業関係でありますから、冬季の間はそれだけ仕事がないということでありますので、やはり全面的の考えからいたしましても、冬でも室内において加工できる、労働できるという仕事を見つけるということが、東北、北海道には最も必要な条件だ、こう存じております。その場合に、同じ産業を北海道でやれば、ただいまお話のごとく、部屋を暖かくしなければならぬ、それだけでも非常に費用がかかるじゃないか、こういう御意見はごもっともと思いますが、しかしながら、一方から申しますれば、北海道に適した仕事、たとえばテンサイ糖を作るとかいったようなことになりますれば、北海道においてのみこれはできる。また同じ酪農をいたしますにつきましても、一方においては牛乳は冷蔵庫に入れなければならぬ。ところが、あそこは寒いからある程度牛乳を保存できる。あるいは水産物を加工するにいたしましても、これは一日でやらなければならぬものを、二日、三日たっても貯蔵できるとか、いろいろやはり寒い所は寒い所の特典があろうと思いますから、それらをできるだけ利用したいと思っておりますが、それにいたしましても、全体的に考えて、北海道を開発するということは、国土を総合的に考え、かつ私ども一番心配しております人口の配分ということから考えて、やるときには、ある程度政府がある時期には、ある特別な方針を持ってこれを助成するということを考えねばならぬかと思っております。
○芳賀委員 今長官の言われたことは、何ら政府は講じていない。今、事例としてあげられたテンサイ糖は、もちろん北海道でなければできない。しかし今の北海道の農民が、ビートを耕作するということがどれだけ農家の経済的な条件を有利にしておるかという点は、お知りないでしょう。北海道においてしかテンサイはできないのだから、今それを農家が作ることによって、農家経済が充実するという条件が出てこなければ、たとえばビート工場を何カ所作っても、ビートを百姓が作らなければ、そこから煙は上らない。何も条件を全然作らないで、ただ工場を持っていけはいいとか——あるいは牛乳は北海道の方は寒いから、冷蔵庫に入れなくてもいいときがあるかもしれない。しかし北海道で生産された牛乳は、全部北海道において消化されるわけではない。それを全部高度に消化する場合においては、やはり中心部の京浜とか阪神に持ってこなければならない。そういう場合に、今度輸送しなければならぬが、その輸送費の占める割合というものは、これは軽視できない。特に青函の船運賃のごときは、あれはもう犠牲運賃で、四倍の運賃を取っておるじゃないですか。わざわざそういうことをしておって、北海道は原料があるからいい、何とかやれるだろうということではいけない。そういう障害を全然除去するという努力を今の政府はやっていない、そうして看板だけ大きく掲げて、やっておる、やっておると言っておるが、これは良心的ではないと思う。しかし私は、高碕さんはそうではないと少くとも信じております。今後の総合開発というものは、日本の経済自立の上からいっても実に大事な点です。ですから、そういうものの原因というものをやはり究明して、その上に立った具体的な施策というものをまじめにやっていくということが、どうしても必要なことだというふうに考えられるわけです。たとえば石炭手当の免税の問題とか、青函運賃の引き下げの問題とか、こういうような、やればすぐやれるような点をやるべきであるというふうにお考えになりませんか。
○高碕国務大臣 いろいろ周囲の状態からやはり検討いたしまして、でき得るものから逐次そういうふうにして、できるだけ助成するという方針をとっていきたい、こう思っておりますが、これを具体的に青函運賃を下げるということも、私は今言明できませんし、また石炭手当をどうこうということはできませんけれども、できるだけそういうことをして、多数の人が北海道に安んじて行けるようにするということは、どうしても今日の人口配分というような面からいっても必要でありますから、政府としても、その方針をとらなければならぬことだと私は信じております。
○芳賀委員 長官は企画庁の長であるから、税金を引き下げるとか、運賃の引き下げをみずからやれぬということはわかるけれども、しかし総同開発を進める上においては、こういうような隘路があるのだから、まずこれを除去しなければならぬ。そのためには、まず石炭手当の免税であるとか、犠牲運賃をなくすということは、あわせてやらなければいかぬぞというような、計画に合せた一つの方針の実施というものを、やはり付随して計画の中にこれを付加するということは、どうしても必要であると思いますし、それを全体が期待しておると思う。ですから、それをおやりになる意思があるかどうか、自分でやるのではなくて、計画の実施に当っては、かくしなければいけない、そういう信念的な勇気があるかどうか。
○高碕国務大臣 これは、私どもそういう方面に向っては、自分の力の及ぶだけは努力いたしたいと存じております。
○芳賀委員 最後にもう一点お尋ねしたい点は、総合計画を実施する場合においては、やはり実施を担当する機構というものが必要ですね。企画を実施に移すということになると、やはり行政上の一つの機構の問題だと私は考える。最近政府内部においては、行政機構の改革案というものが調査会から答申を受けたわけですが、それによりますと、河野国務大臣の構想によると、内政省案というものが一つ示されておるようであります。もう一つ、これは地域問題でありますが、北海道の地域開発のために、現在までの北海道開発庁あるいは開発局というような関連をさらに改めて、北海道地域の中における実施官庁というような構想もあるやにわれわれは聞いておるわけであります。この二つの問題をあわせて考える場合においては、非常に対照的な面が出てくるわけですね。しかも同じ政府与党内部において、こういう異なった線が表われてきておる。これは当然ある段階においては、どちらかに集約されるということが考えられるわけでありますが、この北海道あるいは東北、それぞれの地域の総合開発というものが、国の全体の開発計画の中の一環として、しかも国の全体の計画の示すその一翼として、これを進めていかなければならぬという場合においては、この実施機構の場合においても、やはりそれに伴った実施機構でなければならぬと私は考えておるわけです。計画だけがそういう総合性がある計画が立てられても、実施機構というものが分断されて、そこに一つの恣意性とか独自性を追及しなければならぬということでは、国の総合開発というものは順調に伸びないと考えるわけです。ですから、こういう点、計画と実施との密接な移行の姿というものは、実に重大な点であるというふうに考えますが、高碕長官はどういうふうにこの点をお考えになりますか。
○高碕国務大臣 経済企画庁等におきましても、今やっております計画は、これは計画を立てるだけで実施しなければ、いわゆる絵にかいたぼたもちでありますから、これをどうして実施するかということが、政治の要諦でなければならぬ。そういうことで、今後行政機構が改革されるにつきましては、予算編成等につきましては、経済企画庁の長官は相当発言力があるものだというように変えていきたいと思っております。同様に、総合計画をいたします上におきましても、たとえばわれわれが今度五億円の調整費を取った。調整費を取っておりますが、これを配分するのには、どこへ持っていくかというと、やはり農林省は農林省に持っていくとか、あるいは建設省へ持っていくとか、こういうことにしなければならぬという現状であります。特に北海道のごときは、予算につきましては、北海道開発庁が取る、これの実施は各省が分けるということの結果、そこに相当のむだがあり、ロスがあるような気もいたしますものですから、そういう点は今度の行政改革につきましてもある程度の意見を申し上げているわけでありますが、それをよく調整いたしていきたい、こう思っております。
○芳賀委員 ある程度の意見というものは、どの程度の意見ですか。
○高碕国務大臣 その点は今、河野行政管理庁長官の責任において検討いたしておる最中でございます。
○廣川委員長 では岡田君。
○岡田委員 高碕さんに二、三伺いたいのですが、午前中外務委員会であったし、今だいぶん芳賀君からも私の伺いたい点に触れておられるので、できるだけ省略して何ってみたいと思います。 まず第一に、先ほど芳賀君も触れておりましたが、経済企画庁で長い間作案されて参りました経済自立五カ年計画が去年の十二月にきまりまして、ことしの一月に閣議の決定も経たはずでありますけれども、この五カ年計画と本年度予算との関係は、一体どういうようになっているのか、予算の中のどういう地位を占めているのか、その点からまず伺ってみたい。
○高碕国務大臣 昨年経済六カ年計画を立てまして、本年、かれこれ一年たちましたその結果をいろいろ検討いたしますと、これはわれわれの予想を裏切って、ふえたのは輸出であるとか、あるいは鉱工生産がふえている。けれども比較的悪かった点は、失業者が多い、こういう点でありましたから、これを今後の予算に織り込みますにつきましては、まず最初に、輸出はふえたけれども、このふえ方は外国の景気がよかっただけなんだから、今後の外国の景気というものを見たときは、これは気をゆるめてはいけない。やはり相変らず輸出振興に重点を置かなければならぬということが一つでございます。第二に、やはり産業の基盤を拡充していかなければ、これは根本的にいけないということが考えられまして、第二は産業の基盤を拡充することであります。第三には、どうも失業対策を考えなければならぬという点、この三つの重点を今度の予算に編入したわけでありまして、これを具体的に申上げますと、長くなりますけれども、こういうようなものができておりますから、いつか差し上げてもいいと思いますが、これを一つよく御検討願いたいと思います。
○岡田委員 その資料はぜひいただきたいと思います。委員長を通じてその資料を要求いたしておきます。 それから、大体予算説明を見ましても、五カ年計画は今度の予算編成の骨になったのだというようなことを相当力説いたしております。そこで問題になって参りますのは、五カ年計画を見ると、この五カ年計画の前提として貿易の問題が書かれておりますが、今後の貿易というのは、ますます日本の国内においても生産が上昇するであろう、もしくはまた世界の生産力もふえていくであろう、こういう前提に立って五カ年計画を作っているのである、このように書いているわけです。この前提がもし狂ったとするならば、この五カ年計画全体が狂ってしまう。こういうふうに考えざるを得ないわけです。そこで、ただいま大臣のお話のように、大体国際的な景気の状態、あるいは貿易の問題というのは、アメリカの生産あるいは景気、これが中心になって、特に日本の場合なんか中心になって、好況であるか、不況であるかということが決定する。ところが、ことしはもうアメリカは好景気の峠を越して、特に去年一年間非常に生産がふえて、好景気の柱になったといわれている自動車生産と建築生産、この二つは、ことしは去年に比べると大体一割ないし二割の生産減があるだろうといわれている。これの影響が、私は当然出てくると思うのです。出てくるとすれば、その影響がこの五カ年計画の中にも影響として現われてくると思う。こういう点についてはどのような考え方をされているか。貿易という点については変らないという前提で五カ年計画をお作りになっておるのだが、そういう点で国際的な不況が出てきた場合は、この五カ年計画をもう一度再検討しなければならなくなってしまうのじゃないか、しかも、それが目の前に迫っているのではないかと感じられるのだが、こういう点についてはいかようにお考えになっておるか。
○高碕国務大臣 ただいまアメリカの景気についての予想がありましたが、私はある程度昨年がアメリカの峠だったと思います。三つの重要産業を見ましても、これは頭を打っておるということを考えておりますが、といって、これが非常に悪化するということは私は考えない。というのは、アメリカの産業の状態は戦争前とよほど違っておりまして、いわゆるゲルハルト・コルムあたりも、われわれのやっている自由主義における経済計画を立ててやっておりますから、非常な大きな不況がないと同時に、非常な大きな景気はないだろう、こう思いまして、幾らかしり細りであるけれども、そう悪化しないというふうな見当をいたしておりますが、ヨーロッパ方面等につきましても、これは相当競争が激化する、こういう考えで、予定を組んでおるわけなんでございまして、大体この程度のものなれば、いくだろう、国際的の大きな変化があれば別でございますけれども、現在の情勢ならば、いくだろうということは、多数の委員の方々が検討された結果、この数字が出たのであります。
○岡田委員 国際的な関係に触れていると、だいぶ縁が遠くなりますから、これは外務委員会でやります。国内的問題で伺って参りますが、ここの国土開発の問題に関連している非常に重要な問題は、公共事業費の関係です。この公共事業費の関係では、この五カ年計画によると、昭和三十一年から三十五年までに九千四十九億円予算を使うんだという数字が出ております。ところが、これほど重要な公共事業費については、私はことしの予算編成の状況から見ると、この五年間で九千億円の金が調達できるような見通しはないと思う。大体の見通しとして、大まかにいっても五年間でおそらく七千五百億円程度ではないか、このように私は見ているのですが、九千億円取れるという見込みがあるのならば、一体どういう理由があってお見込みがあるのか、そういう点を伺いたい。私は取れる見込みがないといった理由を一つだけ先に申し上げます。たとえば三十一年度の予算を見ると、千五百十八億円です。千五百十八億円を五倍しても七千五百億円。前年度の対比を見ると、増額というのはわずかに十七億です。これを二十億と見込んでみたところで七千七百億円になりません。その程度しか予算の編成は取れないと見なければならないと思う。そうすると、ここで九千億円というような膨大な数字を作っておられるとするならば、これは一体どういうところにこういう根拠がおありになって取れるという見通しがあるのか。これを取れる見通しがないとするならば、この五カ年計画を実行することは、もはや第一年次において破綻を来たすといわざるを得ないのじゃないか。そうなると、高碕さんのプランは、あっちこっち見ると、非常にきれいであるけれども、しかしこれは高碕さんのバラ色の夢であり、砂上の楼閣であって、そうして、こういうものを一応書いてみて喜んでいるだけであって、それにすぎないものであると私はいわざるを得ないと思うのだが、これは公共事業費でお取りになる見込みがあるならば、一体どういうようにしてお取りになるか、そういう点を具体的に伺いたい。
○高碕国務大臣 これはさきに経済六カ年計画を策定いたしましたときに申し上げましたが、前三カ年間は地固めのときである、そしてこれはできるだけ拡大均衡に持って行きたいが、一番おそるべきことはインフレーションである。インフレーションを起さない程度にやるためには、どうしても最初三カ年間はできるだけ公共事業費のごときも押えて、予算を縮小していかなければならぬ、こういう考えでおりますから、去年はもちろん、ことし、来年まではごしんぼう願って、あと三カ年間に必ず取り返してみせます。
○岡田委員 大臣はそう言うけれども、いろいろな点で破綻を起しているものだから、今この五カ年計画をやり直しているじゃありませんか。八日に経済審議会をやって、五カ年計画を全面的にやり直せという答申が出ているじゃありませんか。その理由としては、公共事業費についても不当なものがあるからだ、こういっているじゃありませんか。こういう事実があるのかないのか。
○高碕国務大臣 そういう議論をされると、はなはだ私は迷惑いたします。現在五カ年計画は決して私は完璧なものとは思っておりません。けれども、これはどうしても完成いたしたいという信念でやっているわけでありまして、この五カ年計画を一年間やってみますと、ここにいろいろな欠陥がある。第一に私どもの計画をほんとうの年次別の割当をしてみたい、こういうようなことを考えましても、これはやれば間違いが起るということでありまして、昨年一年やってみた結果、輸出がわれわれが考えておったよりも、こんなに大きな増進をしたということは何がためだ、こういうようなことも考えますと、第一にこの計画につきましては、将来の国際的な情勢を把握するということが非常に必要であるということが一つ。第二に考えましたことは、今後東南アジアとの経済提携をいたしますにつきましては、東南アジアの五カ年計画等とよく相連絡して、それで日本の経済計画を立てなければならぬ。これも一つファクターに置かなければならぬ。第三には、この計画をもっともっと実質的にするためには、各産業別について一々これをブレーク・ダウンしていかなければならぬ。その他いろいろな点がありまして、その点を指摘いたしまして——新聞には練り直しと書いてありましたが、これは決して練り直しでない、これを完成するために、もっと完璧にするためにどうやったらよいかということを、ただいま非常な努力をして検討しているわけでありまして、決してこれは間違っているから直すということではありません。大体根本の進むべき目標は、この目標に達するためには、どういうようにすればこれが完璧になるかということについて年中努力して、そうして皆さん方の御意見をできるだけ謙譲の気持をもってお聞きして、そうして直すべき点は面していきたいと存じているわけであります。
○岡田委員 それはずいぶん違うんです。コルム方式というものを使ってこれは策定した。このコルム方式それ自体が不適当であるという結論に達したので、新たなる方式によってやろうとしている。そうしたら全部変ってしまう。このコルム方式についてはどういうようになるのですか。
○高碕国務大臣 私どもは、初めの目標を立てる上におきましてはコルム方式によっておりましたが、コルム方式だけによってこの六カ年計画を立てたのではありませんで、当時ゲルハルト・コルムに直接会いましていろいろ意見を申しまして、こういう場合にはどうするかと言うと、コルムはこれでいいというようなことを言っておりましたけれども、最近コルムの意見等も私どもの言っておった意見と一致するような考えをしているようなわけでありまして、これは必ずしも完璧とは申しませんけれども、できるだけこれを中心に置いてよいものに持っていきたいという考えであります。
○岡田委員 それじゃ大臣の答弁を一応承わっておいて、これは練り直しであって、変更ではない、こういうお話ならば、私念のためにもう一度伺っておきますが、ここのうしろにたくさん指数が出ております。この指数については全然変更はない、これを肉づけするための練り直しである、このように理解して間違いございませんか。
○高碕国務大臣 この指数等につきましては、現在の知識におきましてこれは最善と信じております。けれども、今後われわれは日一日進歩して、日一日これを完全なものにしたいと存じますので、そのときには私はかぶとを脱いで、あるいは変えるときがあるかもしれませんから、それは一つ御了承願います。
○岡田委員 それじゃ変更することはあり得る、五カ年後の三十五年度における目標というものに、変更があり得るというふうに理解して間違いございませんか。
○高碕国務大臣 私は、たとえば輸出のごときは二十六億六千万ドルと書いてありますけれども、これは五カ年を待たずに、四年でやり遂げるかもしれません。ですから、これは私はある程度変更すべきものだと存じております。
○岡田委員 それでは三十一年度の指数については、変更はございますか。
○高碕国務大臣 三十一年度の指数については、現在のところこれが一番正しいと思ってやっておりますが、あるいは一年たった結果、またこれはこういうふうな決算になった。初めの予算と決算が違うようなものでありまして、多少変更はあるかもしれませんが、それはお認め願いたいと思います。
○岡田委員 三十一年度の数字も当然いじってこざるを得ないと思うのです。なぜならば、二十九年が基準になっている。二十九年が基準になって、三十一年から五年までの計算をやっておるわけですから、三十一年度が変ってこなければならない場合があり得るとするならば、これが骨になって予算が出されている。その予算の場合と違った数字が出てくるということになると、あなたは今度は補正予算をお出しになって、この間の予算をお直しになる場合もあり得ると理解してよろしゅうございますか、どうですか。
○高碕国務大臣 ただいま補正予算を立てる考えは全然いたしておりません。けれども、昨年の私どもの予想が、昨年の一月に立てましたものと、ことしの一月に決算をしたものと、大へんな違いがあったということは、これは私が神様でない以上、また経済審議官が神様でない以上、できないわけでありますから、できるだけ近いものを持っていきたい、こういう考えでございまして、三十一年度の予算は、過去の実績、現状に即して、これなら間違いないという数字でやっておりますけれども、これはおそらくは一年たてば、だいぶ違った結論が出るだろう、これは予想しております。
○岡田委員 貿易問題をいろいろ先ほどもお話しになっておられたのですが、この五カ年計画では、これは先ほどお話がなかったかもしれないけれども、国内の自給度をできるだけ高めて、それによって国内で調達できるものは貿易に依存しないというのが、一 つの考え方になっている。ところが、たとえば具体的に言うと食糧の問題です。食糧なんかにしても、実際にこの 五カ年計画によって実行できるかどうかというと、非常に危うい点がある。それによって、依然として貿易に依存せざるを得ないような状態にあるのじゃないかと私は考えるわけです。その例を具体的に予算の面で申し上げてみますが、予算で見ると、食糧増産の経費としては、五カ年間、三十年を含むから六カ年間で、千九百四十億円です。ところが、ことしの予算説明を見て、例年からの予算措置の対比をしてみると、千九百四十億円という予算の確保の見込みというは、私はないと思う。大体千五百億円が精一ぱいというところでしょう。とするならば、当然食糧増産は思ったほどの成果は上げられなくて、依然としてアメリカの余り物であるところの小麦を買って、日本人に小麦を食えと——金持は米を食えとまでは、言ったか言わないか知らないけれども、これは前の池田さんは言ったかもしれないが、高碕さんもそういうつもりかどうか、おれは知らぬけれども、とにかく小麦に依存せざるを得ないという状態が出てくるんだろうと思うのですが、この依存関係は一体どういうようにお考えになっているか。国内の生産の状況は、私は思ったほどの状態にこの五カ年計画ではならないと思います。こういう点についてお見通しを伺っておきたいと思います。
○高碕国務大臣 これはいろいろ見方がありまして、議論になりますけれども、私はこれで現在以上食糧の輸入を増加しない、といって、全部輸入をしないでいくというのは、なかなかむずかしいでしょうが、現在以上にふやさないということで、増加する人口をまかなっていくだけの予算をとっていける、こう存じております。
○岡田委員 あまり長くなるといけませんから進めますが、これは予算の面で見ると、この計画と対比して総体的に言えることは、この五カ年計画の中で組まれている計画を実行するためには、まだまだこの面に対する予算を十分にとっていかなければならない。それは先ほどの公共事業費においても明らかになっている通りであります。そうすると、この予算を十分とるためには、一体どうしたらいいかというと、これは日本の、防衛費と言っているが、軍事費を減らす以外に道はないと思う。この軍事費を減らさなければ、公共群業費その他の予算というものは組まれていかない。ところが、この五カ年計画によると、意識的に防衛費の関係の予算については触れておりません。一体なぜ触れないのですか。防衛費の見込み額、あるいはその他の問題についても当然触れていかなければ、五カ年計画の内容というものは整備されないと思うのだが、一体なぜ防衛費にはお触れになっておられないか。またその見込み額は一体どういうことになるか、伺っておきたい。
○高碕国務大臣 今のお話の、食糧増産その他の予算をとるためには、防衛費を節減しなければならぬ、こういう御愚見でございますが、私はそうは考えません。全体の日本の経済が大きくなって、輸出が増進し、予定通りに生産が増強していけば、これで雇用関係もよくなりますし、また防衛費も、相当の防衛費、国民の所得に準じた防衛費を支払っても何ら差しつかえないと存ずるわけであります。また防衛費の五カ年計画におけるお話でございましたが、これは賠償費とか防衛費とかいうものを一つにくるんで、予定を持っておるわけであります。ただ、防衛計画というものはまだはっきりきまっていないわけでありますから、この内訳等は申し上げかねます。そういう状態で進んでおります。
○廣川委員長 岡田君、なるべく、国土開発の本質に……。
○岡田委員 委員長、これは国土開発の基本ですよ。国土開発案といったって、中身は何もないですよ。高碕大臣だって中身なんか作っていない。その中身は何かというと、この五カ年計画なんです。これを地方別に分けて地域計画を作っていかなければならない。地域計画には、たとえば現実的に北海道の計画がある。東北の計画がある。この計画と、この長期五カ年計画との関連において問題を審議しませんと、廣川さんは北海道に何か持っていきたいというようなことを言わせようというのかもしれぬが、私はそんなことは、その大本がきまってからやるべきだと思う。そういう意味で私は聞いてるし、これが狂ってしまうなら、全部狂ってしまうのです。 そこで問題は、この五カ年計画によると、五年後になっても依然として失業者は四十五万人出るような計算になっている。しかも先ほど言われた全段階の準備段階である三十一、二、この二年においては、現在よりもまだ失業者がふえる計算になっている。その数字を一つ明らかに出していただきたいと思いますが、長官が御存じなければ、政府委員の方からお出しいただいてもけっこうです。昭和三十五年の数字はございますけれども、三十一年の数字が出ておりません。この数字を明らかにしていただきたいと思います。
○高碕国務大臣 三十五年における失業者を四十五万、こう見ておりますが、これは大体から申しまして、労働力人口の一%となっております。一%までは失業者と見ることができない、これくらいの人は実際仕事しないというのが前提になっております。といって、これを完全雇用と称することもできないと思いますが、そこでとめていきたいと考えております。ただここで非常にむずかしい問題にぶつかっておるのでございまして、露骨に申しますと、私どもの経験が足らなかったと思いますことは、初め労働比率というものが、だんだん国の状態がよくなってきて、経済が安定してくれば減るものだと思っておったわけです。今の六十七、八というのは実績でございまして、労働をする年令の人の六七、八%を労働率と見ておったのであります。これが、ことしのように景気よくなったら少し減るだろうと見ておりましたが、いずくんぞしらん、六八・五なんという数字が出て、実は驚いておるわけでありまして、実は五年先経済がよくなれば、六五%くらいでとどめよう、こういうふうな考えでおったわけでございます。何といっても景気がよくなれば、女の人も働かなくなるだろうし、私どものような老人は働かなくなると思ったんですが、日本は逆に景気がよくなれば、働く人がよけいにふえる、こういうわけで、これは一面からいえば、国民の労働意欲がそれだけ盛んだと思って喜んでるわけでございますが、しかしながら、勤労を希望する人の数が多くなったら、これまた失業という問題があるわけで、非常に私この点迷っておるわけであります。しかし、そういうわけでございますから、三十一年度は六八・四%という数字をもって対策を講じておるわけでございます。
○岡田委員 しかし、その御認識だとすると、そういう経済思想はきわめて古い経済思想で、最近はアメリカだって景気はいいけれども、失業者はたくさんいる。日本だって景気はいいけれども、失業者がいるという現象は、何も労働者までその無気のために潤っているということではないことを意味している。この計画の問題もあとで伺いますけれども、景気と失業者の関係で、最近のように生産性向上本部なるものができて、生産能率をどんどん上げて低賃金で働かせるようになると、失業者がふえてくるのは当りまえなんです。どんなに景気がよくたって、どんどんふえてきます。こういう生産性向上運動のような労働強化をしいて、低賃金、首切りをやる、政府もまた行政機構の改革で首切りをやるということになると、失業者がふえるのはあたりまえです。しかもそればかりではない、この計画表を見ると、第一次産業、第二次産業、第三次産業と三つに分けて、第二次産業の鉱業とか重工業関係においては、雇用数はあまりふえてない。これはどうしてふえてないかというと、生産性向上運動によって生産能率を上げて、こういう大きな重工業産業に対しては、労働者の数をふやさない方向である。これをどこへ持っていくのかといえば、パチンコ屋をふやす方に持っていっているんです。これは第三次産業なんです。第三次産業にパチンコ屋とは書いてないけれども、サービス業等と書いてある。ここでうんとふえるようになってい る。これは完全な失業者ではないにしても潜在失業者ですよ。その潜在失業者というものに対してほおかむりしているんです。だから実際の失業者は五年後において四十五万じゃない。このパチンコ屋にいる人に、第三次産業に潜在失業者として残っている者を含めれば、千万人になると思う。こういうことでは、この計画は五カ年計異として妥当なものであるという判断がつかぬのです。私はこの計画を練り直して深められるときに当って特に希望しておきますが、この潜在失業者の問題を今までは取り上げておらないようですから、これをぜひ取り上げていただくように、希望をつけて申し上げておきたいと思います。
○高碕国務大臣 これは御意見としては承わりますけれども、私はそう感じません。これはあなたよりも私の方が実際の工場の仕事をやったんですから……。一国の産業でも、一つの工場を持って動かすことでも、同じであります。工場の能率、会社の能率をふやすためには、生産を合理化して原価を安くしていかなければ、販路がないわけだから、販路を持続するためには、原価を安くしなければならぬ。そうして工場を合理化すれば、工場で働く人も幾らか減りますけれども、その人を首にする人は、工場の経営者としてはゼロです。その人をどこへ持っていくかといえば、工場経営にいたしましても、原料の仕入れもあれば、運搬係、倉庫係もある。これは一国とすれば第三次産業であります。この第二次産業の方、一次で工場で減った人をそこに持っていくが、結局においては増産をし、数量がふえるということになれば、全体の収入もふえるし、全体の工場数もふえ、従業員もふえることになりますから、潜在失業者もありましょうが、一個人当りの収入がよけいになって、従ってこれは潜在失業者の生活も安定するわけであります。その意味におきましては、私はあなたのお考えとは多少違っておりますから、御了承願いたいと思います。
○岡田委員 本会議が始まるようでありますから、この一点で終りますが、この計画を見ると、中小企業の中に吸収するという方針をとっておる。ところが中小企業は御承知のように——高碕さんのやってきたのは大きな工場ばかりでありますが、大きな工房では賃金を上げることもできるだろうし、労働組合を作ることもできるだろうが、中小企業に吸収するなどといっても、吹収はある程度できるかもしれませんが、しかし実際問題として、その数というものはわかり切っていおる。しかももう一つは、低賃金を強要されることになる。それでは生活は楽にならないのじゃないか。購買力は日本国内全体として、この計画によって下ってこさるを得ないと私は考える。この点もっとやりたいけれども、本会議が始まったからやめますが、この点だけ伺いたい。
○高碕国務大臣 私は中小工業というものが日本の産業上いかに必要であるか、社会政策上いかに必要であるかということを、一番憂えておる一人であります。払自身も中小工業に密接な関係を過去において持っておったのでありますから、十分にこの点については検討してみたいと存じます。
○廣川委員長 ほかに質問はございませんか。——ほかに御発言がなければ、高碕君に関する質疑はこれで一応終了いたしたいと思います。 明日は午後一時から開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時四十六分散会