公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第14号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1956/04/06
会議録
○小澤委員長 これより会議を開きます。 前会に引き続き、内閣提出の公職選挙法の一部改正する法律案、中村高一君外一名提出の政治資金規正法の一部を改正する法律案、中村高一君外四名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案、以上三案を一括議題といたします。質疑を継続いたします。加藤高藏君。
○加藤(高)委員 今回政府が小選挙区制を御採用になるにつきまして、先般来自治庁長官から提案理由の御説明があり、その他同僚議員各位からもいろいろ質問がありまして、その御説明も承わつたのでありまするけれども、私は、なおいろいろの点につきまして、もっとはっきりとした御説明と御答弁をお順いしたいと存ずる点が二、三ございますので、あえて質問申し上げる次第でございます。 まず、先般の御説明のうちにおきまして、小選挙区制度にも短所もあり、また反対論も存在しておることは否定できないということを申されておりますが、事実、今回の小選挙区制につきしましては、一部の方面から猛烈な批判か加えられつつあることは、御承知の通りでございます。そこで、まず私は、二大政党の対立と相なつた現在の政治情勢下におきまして、今まで行われて参りましたいわゆる中選挙区制度よりも、この小選挙区制度の方がより以上適切であるとお考えになっておりまするところの政府の基本的な考え方、つまり、二つの制度の長所と短所を比較検討し、相対的に見まして小選挙区制度の方が理論的にもより以上適切であるという結論に達しました点につきまして、一つ具体的に明確に御説明をいただきたいと存じます。
○早川政府委員 小選挙区制度をとりました目的並びに長所は、すでに提案理由説明で申し上げましたが、なお詳しく申し上げますと、第一は、二大政党の対立によりまして政局の安定を一そう維持促進すること、これが第一でございます。 第二番目は、政策本位、特にこのたびの小選挙区法案は政党本位の法案になっておりまするので、政策本位となりまして、政党の発達を促進するという長所がございます。 三番目には、中選挙区、大選挙区と違いまして、前回あるいは前々回、終戦後の選挙に見られるように、同じ政党が同士打ちとなりまして、醜い同士打ちという弊害がなくなりまして、あくまで公認候補一本にしぼつた選単ができる。政党本位の選挙ができまして、政党政治の発達に資することが第三点であります。 第四番目は、特に重要なことは、身会議録第十四号辺に候補者が出るわけでございますかり、その人物を知悉することができます。昨日も英国のモリソン元外相が言っておられましたが、特に身近な代戦士を選ぶことができる。これが第四番目の長所であるのでございます。第五番目は、範囲が狭くなりますかり、費用を減少いたしますとともに、選挙の取締りも徹底して監視がきく、こういう長所があるのでございます。以上の大体喜五つの長所をわれわれは与えますので、小選挙区を政府が御提案申し上げた次第でございます。
○加藤(高)委員 次に、お伺いいたしたいのは、調査会案に対する政府の考え方でございます。この選挙制度調査会の答申なるものにつきましては、政府もこれを尊重するということを言つしおるのであります。先般この答申が新聞紙上に発表になりました。その後側もなく、今ここに報告されておりまするところの政府案も発表されたのでざいます。この二つを比べてみますこ、そのの間にかなり異なつた点が見うけられるのであります。一体、政府といたしましては、この調査会の答申に対して、どんな方針によって臨まれたのか。もし尊重したということであれば、どこにどういう理由でもってこの調査会案を尊重したのか。区割りの点につきましては、私はあとから十分にお尋ねいたす考えでおりますが、ここは、主といたしまして、調査会答申のうちで、いかなる個所が不備な点と認められたのか。たとえば、連座制の問題であるとか、公営の徹底化の問題であるとか、立会演説会廃止の問題等につきまして、この答申案のどんな点が実情に適さないのか。それらの点にさらに御説明を願いたいと存じます。
○早川政府委員 調査会の答申の第一点は、個人本位の選挙を政党本位の選挙にしろ、こういうことが言われております。この点に関しまして、は、諸外国で類例のない公認制度というものを法律化いたしまして、そういう意味では非常な政党本位の選挙にいたしたのであります。 第二番目は、公営の拡充という点でございますが、すでにたびたび申し上げましたように、日本の選挙ほど公営の徹底しておる選挙はすでにないのでございます。従って、そういう意味におきましては、すでに、公営による選挙法というのは、世界でも共産圏を除きますならは日本が一番徹底しておる。従って、調査会の答申というものは、すでに十分尊重されておると考える次第であります。 第三点は、連座制その他買収罰則の強化の問題でございますが、これまた、たびたび当委員会で申し上げましたように、連座制というものは、これまた民主主義国において、最高限まで、日本の選挙法はすでに罰則を強化しておるのであります。英国におきましても、連座制の規定はございますが、広範な選任、監督の免責規定がありますので、実際問題としては、事務長、出納責任者が罪を犯しまして、も、これを監督することを怠っていないということが証明されますならば、罪にかからない。当選を失わない。ところが、日本におきましては、無過失責任がすでに問われるわけであります。すなわち、事務長、出納責任者の選任、監督をしておつても、罪になれは失脚する。ただその場合におきましても、当選人の無効は、選挙人並びに候補者が当選無効の訴訟をしなければならぬ。そこで、このたびの改正におきましては、附帯訴松の制度を設けまして、これまた世界民主主義国における最高の罰則をすることになつたのでございまして、この点においては世上相当誤解があります。日本の罰則が弱いというような誤解がありますので、この機会に、選挙法の罰則としては最高のものであるということを私は申し上げたいのでありまして、これまた調査会の答申を尊重しておる次第であります。 次の政治資金の規正の問題でございますが、現在社会党から出されております、補助金等を受けておる会社から寄付金を受けていかぬ、同時に、われわれといたしましては、官公労とかそういった問題の資金規正もあわせて考慮しなければ公平を失すると考えますので、このたびは、この問題は慎重に検討することにいたしまして、本法には入れてない次第であります。 その他、選挙区の問題に関しましては、調査会案は一人一区制ということを主張しております。か、同時に二人区の存在をも否定しておらないのてございます。従って、一人一区を徹底いたしましたために、地形、人、交通その他で無理が出て参っておりますので、この無理はかなりこの政府案において修正をいたしたのでございまして、決して一人一区制の調査公案を全部骨抜きにしたいということは当らない、むしろ、これを基礎といたしまして、これを尊重して、より合理化する方に努力をいたしたいというわけでございます。 以上がれわれの調査会案に対する態度でございます。御了承願いたいと思います。
○兼子政府委員 調査会案のいわゆる別表の方につきましていかに政府案と違うか、調査会案を尊重したかという問題について、お答え申し上げます。 まず第一に、議員定数の問題でございますが、これにつきましては、提案理由の説明で大臣が申しましたように、三十人の増員にとどめる。これは調査会案の方針をそのまま適当と認めて採用いたしております。なおまた、都道府県別の議員定数の割当も、同様な方針のもとに、全く同様な措置を講じてございます。 さらに、区画割りの原則でございますが、これは、答申案の起草委員長報告要旨のうちにございますように、そこに約七つの項目をあげてございます。これは提案理由にも説明申し上げておりますしすか、ル、の区画割りの原則は、調査会案におきましては、いわば地勢とそれからその地域の一体というものに重点を置いてできておるのでございますが、政府案はそれよりも人口というものにややウエートを置いております。そのような見地から修正をいたしたものはございます。それから、さらに、調査会案におきましては、町村合併で計画上一つの村が隣の郡に地勢上入るのが当然であるというようなものは、町村合併促進の見地からそのような措置をいたしておるのでございますが、政府案におきましては、その後の町村合併の進行状況から見まして、現在合併しておらない点は、やはり合併に相当困難があるのではないかという配慮をいたしまして、現在の姿に置きまして、将来町村合併が行われましたならば、そのときに区画を変更してもいいのではないか、このような考え方のために修正をいたしております。 次に、政府案におきましてとりました考え方は、人口の大きな中都市と申しますか、たとえばその府県の平均人口が十九万とか十八万といたしますと、それを越える都市につきまして、調査会案は、できるだけ都市の一体性を尊重するということのためにいわゆる中小都市が最近周辺の郡部を相当合併しておるのでございますが、そういう地勢から申しまして、選挙区を作る場合に、残存郡部について非常な無理を調査会案は犯しておるわけであります。政府案におきましては、たとえば姫路であるとかあるいはそれ以外の同様な都市につきまして、それを割るというような措置を講じております。 それから、いま一つは、調査会案におきましては、現行選挙区をまたがる選挙区——われわれは混合区と簡単に申しておりますが、そういう区割りをいたしております。たとえて申しますと、北海道の千歳郡を苫小牧の方につけて選挙区を作つておりますが……。(「ゲリマンダーではないか」と呼ぶ者あり)いや、調査会案です。それを、現行選挙区をまたからせない。それを現行第四区の方で増員を行うという方針にいたしますと、千歳郡を、選挙区を越えて一区から四区へ持っていくといような措置をやめるというようなことによって、割つておるわけであります。また、埼玉県の大宮の北の北足立郡のブロックでありますが、これは、大宮で一人区を立てますと、その北側の北足立郡は人口が足りなくなる。やむをえず比企郡の東側の二村を入れて、北足立郡と、いわゆる現在の選挙区をまたがる一選挙区を作つておりますけれども、これは、川を越えて現行選挙区を越えるという点において、現行選挙区を尊重するというような関係から、いわゆる混合区を減らすという考え方をとつたのであります。 次は、第五の方針といたしましては、調査会案は都道府県別に規行の定数を維持するとい原則をとつておりますが、そういたしますと、たとえば、神余川とか愛知とか、それから兵庫というような府県におきましては、大都市の人口か増加いたしまして那部の力の定数が減るというような結果を生するわけであります。そのような地区におきましては、大都市の定数と郡部の定数と、いわゆる混合査区を作ります措置をするというりなことをいたしております。 最後に、いわゆる調査会案におきましては、当初は二人区を作るという考え方でおつたわけでございますが、できました結果は一人区で割つたのであります。政府案におきしましては、地勢上やむを得ない地区に二人区を設けた次第でございます。
○加藤(高)委員 ただいまの御説明で、今回の政府案は調査会の答申を尊重してやつておるということが、一応了解を得たのであります。また、政品の安定という大きな目的のためには、こうした小選挙区制の必要のあることも納得できまするけれども、現在、世評によりますと、党利党略で他を圧迫するというような印象を与えている向きがあるのであります。この調査会の答申が、前にも申し上げましたように、政府案よりも一足先に発表になつたのであります。もちろん政府が諮問したのでありまするから、順序といたしまして、そうなるのは当然でありましようけれども、世間では、一般に調査会の答申が何となく最善のものであるように印象つけられているのであります。また、事情をよく知らないものは、調査会の答申が絶対のものであるような錯覚に陥つておるのであります。それがために、あとから発表され、ました政府案は、この絶対であるという考えのもとに立つた調査会案を変更したということをとらえて、一から十まで党利党略のために調査会案を変更したというような、大へんな誤解を生んでいる向きが多いのであります。こうした点につきましても、政府は十分にこの間の経緯というものを周知せしめる必要があると、私は存ずるのであります。ほかにもっとよい方法があるのに、この案の方か自分たちの党の方に有利であるから、この案を採用したというようなことがありますれば、これはもちろん党利党略でございます。もし、反対に、客観情勢なり世論なりが正しいと見ているものでありましても、この案は自分たちの党に不利益であるから反対するというようなものならば、その反対論といえどもまた明らかに党利党略になるのであります。今回の政府案につきまして、実にいろいろの批判が、ことに選挙区割りの問題については、かたり強い批判の対食になっておるのであります。たとえば、社会党の勢力を分断するためにこうした案を作つた、あるいはまた、こうした現在の小選手区案では、婦人議員の当選が非常にむずかしくなる、あるいは新人と呼ばれる人が出られない。いろいろの批判があるのであります。つまり、選挙区が小さいので、現役に有利であつて、新人の登場を阻止して、政治の刷新を困難にするというおそれがあるというのでありまするけれども、それらの点につきまして、政府はどういうようにお考えになっておりますか、政府のお考えを承わつておきたいと思います。
○早川政府委員 先ほど選挙部長から詳細にお答えいたしましたように、調査会案なるものもむろん欠点があるわけでありまして、われわれは色めがねをもってこれを見れは党利党略案に見えるかもしれませんが、めがねをはずして冷静に客観的に見ますと、調査会案の一人二区の無恥を直しまして、より人口、地勢、経済、沿革に即した案だと考えておるわけであります。なお、二人区に関しましては、緑風会案におきましても、かなりの二人区を設けておりますので、われわれも二人区を若干採用することにいたした次第であります。また、知人とか新人か出にくくなるのではないか、こういう御講論でありまするが、このたびは御承知のように公認候補制度というものを法制化しておりまするので、党員の輿望の集まる人か候補者になるわけでありまするから、もし、婦人にいたしましても、新人にいたしましても、人格、識見がすぐれ、衆望が集まれば、候補者として出られることはもちろんでございまして、決して不当に新人、婦人の進出を抑圧するという案ではないと信じます。
○加藤(高)委員 重ねてもう一点お伺いしたい。それは中立や地方政党を多くしないかという点であります。元来小選挙区制の基本的な考え方は、二大政党の対立というところに重点を置いて、政党の公認候補者を保護しているのであります。従って、無所属の候補者は選挙がやりにくくなってくるように思うのであります。そこで、公認漏れになつたこうした人々が、中立という立場をとるか、あるいは反対党に走るか、または、新しい選挙法によって保養を受けることを考えて、選挙目当ての急造の政党を作つたり、地方政党を結成いたしまして、これがために、二大政党の対立によるところの政局の一安定、この大きな目的にはかえつて反対の態勢を作り出すような結果を招く心配を私は持っているのでありますけれども、そういう点につきまして政府の御意見を承わりたいと思います。
○早川政府委員 御承知のように、このたびの選挙法は、無所属の議員には実は不利な、二大政党本位の選挙法になっておりますので、無所属の候補者が非常に多くて、二大政党がくずされるという心配はなきものと考えております。
○加藤(高)委員 今回の政府提案に対しましては、社会党側から特に強い反対があるようであります。これは、社会党側にとりまして、この小選挙区制が非常に不利であるという点から出発していると思われるのでありますが、私自身はことさらにはそうは考えておりません。しかし、反対意見というものもこれを尊重する必要があるという見解に立ちますならば、この小選挙区制度が社会党に不利になると思われる場合に、社会党とこの問題について将来話し合うというようなお考えが政府側におありであるかどうか。また、お話し合いをしようとするならば、具体的にはどういう方法でもって社会党側とお話し合いをする方法をお考えになっておられるかという点をお伺いしたい。
○早川政府委員 この案が特に社会党に不利とか、そういう問題でわれわれは考えているわけでないのでございまして、社会党の方から修正の動議というようなものが現実に小選挙区を前提にして出て参りましたならば、その場合に、政府といたしましては検討をいたしたいと考えているわけであります。現在まで小選挙区それ自体がいかないということでありますから、政府としては今ここでそういう話し合い云々ということを論ずべき段階ではないと思います。
○加藤(高)委員 政府は、先ほどの説明におきまして、今の小選挙区制をとられるに当りまして、原則といたしまして郡の区域というものを尊重したと申しておりますけれども、具体的に申しまして、選挙割りを見ます。と、郡が分れまして、二分、三分にされているとこるが相当にたくさんあるのであります。これは近い将来に町村合併をするというためのものもありましようけれども、そのほかに、政府は、近い将来にいわゆる行政区制の問題に一つの改革をやろうというお含みをもっておるかどうか、この点お伺いしたいと思います。以に、郡という単位は、行政面から申しますならば、行政単位にはなっておらないのでありますけれども、実際問題といたしますれば、地方事務所であるとか、あるいは郡準位の団体であるとか、あるいは郡の連合会とか、まあいろいろの郡の支部であるとか、いろいろ直接に国民生活と結びついて、おる区域でございまして、地方の実情によりましては、郡を分割されて非常に困っているものも相当あります。以前に行われておりますところの小選挙区制におきましても、これら地方の実情を勘案いたしまして、二人区あるいは二人区というものをいろいろ設けておるのであります。政府もすでに御承知だと存じますけれども、大正八年の小選挙区におきましては、二人区を六十八、三人区を十設け、また緑風会の原案によりまして、一次、二次の改訂によりましても、二人区一を、現在の政府案よりも相当多数に、七十六も設けておるのであります。こういうふうな状態でありますのに、今一回の政府案では、各県の実情を無視いたしまして、ことさらに潔癖に一人区を設け、二人区を無理に二十と少くした。二の意味から申せば、その郡を分割することが不適当だという地方の実情から申しますならば、この二人区の二十というのは、むしろ少な過ぎるというように考えられるのでありますけれども、この点につきまして御質問いたしたいと思います。
○兼子政府委員 郡をいかに扱うかという問題でございますが、御承知のこと郡は選挙法で郡の名称があるだけでございまして、現在は行政区画としては郡はほとんど存在していないわけでございます。昔の郡制というのが廃止されましてから、郡は選挙法あるいは地方議員の選挙の場合の選挙区の道位として存在をしているということでございます。ただ、社会的実態といたしましては、おっしゃるごとく、郡は経済的に相当大きな存在を示しておるのでございますが、なお、府県の状況によりまして、大都市周辺の郡は、郡としては崩壊の過程をたどつておると申しますか、非常に郡の組織がこわれてきておるのであります。埼玉県のような郡を見てみますと、途中に市がたくさんできておりまして、昔の郡の実態というものは非常に薄くなってきております。それで、調査会の区割りの方針といたしましても、郡の区域をなるべく分割しないという答申をしております。われわれも、政府案といたしまして、この方針のもとに処理をいたしたのであります。人口が多い郡は、やむを得ず分割をする。それから、その郡として人口は若干多い程度という場合は、隣の一挙区が人口等の関係でどうしても足りないというような場合には、やむを得ずこれを分割する、このような方針をとつておるのでございます。
○加藤(高)委員 もう一点、県、市会の選挙区をどうするかという問題について御質問申し上げます。小選乍制をしきまして、郡を分割したために、県会議員の選挙区よりも衆議院、代員の選挙区の方が小さくなつたという主うなことも実情でございます。ことに東京などの場合におきましては、都会議員、それから区会議員の選挙区よりもなお小さくなってきておるのであります。また、人口十九万をこえる町村の、ごときにおきましても、一部分を他の郡部につけたり、あるいは二分して、たとえば山の手と下町というように分けたりいたしました個所もたくさんあるのであります。かように自治体を分割したりしたために、地方民も迷惑をしておる向きも非常に多いと思います。それらの措置はどういうふうになされるか。また将来の県会あるいは市会の選挙等についても非常た大きな影響があると思います。また、選挙管理委員会も、その問題につきまして非常に重大なる影響があります。これにつきまして政府の御所見をはっきりと伺いたいといます。
○兼子政府委員 お答えいたします。 市の区域が、衆議院議員の選挙区の方が、市会議員あるいは区会議員の選挙区よりも小さいという問題でございますが、これは、人口の多い、たとえば東京都の人口六十万ある区でありますと、大体三つの衆議院の選挙区になるのでございますが、その区または市の議員の定員は相当多数でありまして、御承知のごとく非常に多数の議員がその区域から選ばれておる。全区または全市が一選挙区になっておるのでございます。地方議会の選挙区を、衆議院議員の小選挙区制採用に伴つて、同様な小選挙区制をとるかどうかという問題は、今後検討を要すべき問題でございますが、われわれといたしましては、必ずしも地方議会の選挙に小選挙区制をとらなければならぬというふりには考えておらないのでございます。イギリスにおきましては、地方議会の選挙は、たとえば三人定員がありますと、交代で、わが国の参議院の選挙のように、定数を百二分の上ずつ選挙を行うというような制度もとつておるのでございます。現在の定数から見まして、地方議員の一人当りの有権者数は、衆議院の場合の四分の一ないし五分の一でございますので、われわれは、直ちに地方議会議員の選挙につきまして区制をどうするというような考えは、持っておらないのでございます。
○青木委員 ちょっと関連してお伺いしたいのですか、先ほど選挙部長のお話がありましたが、町村合併の結果、たとえば一つの郡の中に市ができまして、郡が二に分れたところがあるわけであります。そういうところの地方議会会の選挙区というものを郡市の区分にしておきますと、実際問題として非常に不便でないか、こういうことが考えられますので、当然地方議会における選挙区問題についても考えなければいかぬのじゃないか。そうしませんと、郡市の区分になっておりますの、郡の人口が非常に少くなってしまつて、一人も出たいというような不合理を来たしておりますので、こういう問題について選挙部長としてどう考えておられるか、承わっておきたいと思います。
○兼子政府委員 御指的の通りに、市ができたことによりまして、郡が、飛び地と申しますか、飛んでいるというような場合に、郡市の区域による地方議会の議員選挙区の制度の問題でございますが、これはおっしゃる通りに不合理な点が起つております。これにつきましては、われわれといたしましては、地方議会の選挙区制度につきましても、新しい角度から検討いたさなければならぬ、かように考えております。
○加藤(高)委員 まだいろいろ質問したいことがあるのですか、それはいずれ後日あらためて御質問申し上げることとして、ちょっと別表の一区割りの点について、前に同僚山村委員が質問いたしました分を除きました区割りについて、御質問申し上げたいと思います。 神奈川県は調査会案よりも非常に大幅に変つております。ことに横須賀市をことさらに分断した理由などは、ちょっとその理解に苦しむのでありますけれども、この点について伺いたい。
○早川政府委員 神奈川県の区割りが調査会案のと非常に違った理由は横浜市が、人口がふえまして、現在の定一員よりも二名ふやさなければならない。ところが、現在の第三区の小田原その他の郡が、十万の人口の増加がありながら一名定員が減る、こういう不合理が出て参りまするので、調査会案を改めまして、横浜市のうち戸塚区を現在の第三区の藤沢と一つにいたしまして混合選挙区を作る、金沢区は旧田浦地区とつで選挙区を作る、こうすることによりまして、十万も人口がふえて定員が一名減るという第三区の不合理を是正いたしました関係上、それが次々送りにたりまして、人口関係で、横須賀区を、相模湾と東京湾の方の山脈を中心にいたしまして、二つに割らざるを得なくなつたのでございまして、これが十八万七千と二十万一千という合理的な区割りになっておるわけでございます。
○加藤(高)委員 新潟県におきまして疑問に思いますのは、高田市と小千谷市とをなぜかえたのか、この点ちょっと御質問したいと思います。
○兼子政府委員 新潟県の第十四区が、調査会案におきましては、高田市、直江津市と糸魚川市と西頸城郡で、第十三区は新井市、中頸城郡のみであったわけであります。しかしながら、東頸城郡が地勢上中頸城郡と一体である、また、人口バランスからいいましても、新井中心に中孤城、東頸城で一選挙区を作つた方が合理的である、そのような見地から、十三区が調査公安ボ一と違つておるわけでございます。その一結果、東頸城郡を十三区の方にとりました関係で、十一区の方に影響を及ほし、政府案におきましては、小千谷市と十日町と中魚沼郡を一体として、一つの選挙区といたしたのでございます。
○加藤(高)委員 富山県では細入村一村だけを修正した理由をちょっと聞きたい。
○早川政府委員 あれは、町村合併を予定しておりましたが、合併ができなくなりましたので、元へ戻したということで、明らかにこれは調査公案の誤まりでありますから、訂正いたしました。
○加藤(高)委員 もう一点、長野県についてお伺いしたいと思うのであります。 まず第一にお伺いしたいのは、長野県に、どうして二人区を設けたのか、ことに、第四区にな、ぜ小諸市を特別に地域的につけたか、それから、第九区に対して高遠ブロックをどうしてつけたか、また松本市は何がゆえに二人区にしないのか、初め人区を設け、そしてまた二人区を一人区にしております、が、松木市も、人日その他地勢の上からいきますと、二人区にした方がいいように感じられるのでありますが、この点をお伺いしたい。
○早川政府委員 長野市周辺で二人区を作りましたゆえんは、上水内郡と上高井郡は、須坂市をはさみまして、長野市と非常に密接な関係がございまするので、二人区といたした方がよしと判断いたしたのであります。 また、小諸市を上田市ブロックにつけました関係は、これまた地縁的関係でございまして、人口バランスもさして悪くないと考えましたので、上田ブロックヘつけました。 それから、下伊那郡の松尾村外二村を飯田市につけましたのは、本来この三村は上伊那郡よりも飯田市と関係が深いのであります。そういう関係でこれを飯田市につけた次第であります。 また、松本市をはさみましてなぜ飛び地を作つたかということでありますが、これは、もし東筑摩郡と松木市を一つにいたしまして調査会案のごとくいたしまするならば、東筑摩郡が二分されるということが第一、また、人口バランスから申しましても、調査会案のようにいたしますると、東筑摩郡と松本市で十八万七千でありまするが、東筑摩郡か西筑摩那と一つになります十二区は十二万七千という人口になりまして、非常な人口アンバランスが来たされまするので、それよりは、松本市としてすでに十四万五千の人口を持っておりまするから、ここで一人区をとりまして、東筑摩郡を割らないで西筑摩郡とつけまして十七万二千の一人区を作る、これの方がベターである、こういう判断から、調査会案を修正いたした次第であります。
○加藤(高)委員 福井県についてちょっとお尋ねいたします。 福井市と坂井郡とを合わせて選挙区としたのは、地方の実情からいいまして多少疑点があるように私どもも考えておりますが、この点につきまして伺いたいと思います。
○早川政府委員 この問題は、若干人口関係ではバランスがくずれまするが、地図で御承知のように、大野市、大野郡という広大な地域が一つのブロックをなしておりまして、勝山市並びに足羽郡、吉田郡をも含めまして、地域的一体性を考えて大野ブロックでは一人区を立てまして、残る福井市と坂井市をもって一人区を立てる。この場合には、人口バランスよりも、地域的な大野ブロックという一体性を重んじまして、そこに一人区を割り当てた次第であります。
○小澤委員長 この際暫時休憩いたします。 午後零時休憩 ————◇————— 午後三時七分開議
○小澤委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 質疑を継続いたします。加藤高藏君。
○加藤(高)委員 午前中に引き続きまして、区割りの問題について質疑を継続いたします。 岐阜県は、調査会案と違いまして、海津郡をなぜ第五区につけたのでございますか、これを一つ伺いたいと思います。
○早川政府委員 これは、第一には、人口バランスから申しまして、調査会案でいきますと、第四区の養老郡のブロックが十三万よりないのであります。ところが、調査会案の第五区は二十万人になっておりますので、この際海津郡を羽島市並びに羽島郡ブロックに編入することにいたしまして、養老郡ブロックは十七万三千、羽島ブロックは十六万といういいバランスの人口になるとともに海津郡は特に羽島市と密接な経済的隣郡の関係にございまするので、さように調査会案を修正いたした次第でございます。
○加藤(高)委員 次は、静岡県についてお伺いいたしたいと思います。 だいぶ問題になっておりまする第五区と第六区の区割りにつきまして御質問いたしたいと思います。調査会の原案では三島市と田方郡が一区になっておりましたが、政府の原案によりますると、この選挙区に御殿場市と駿東郡の一部を加えたわけであります。こうしまして、この区は人口約二十五万になるわけであります。隣の六区は沼津市と駿東郡の一部で人口は約十五万、五区と六区と、その隣におきまして十万以上の人口の差がある。また、地図の上から見ますると、非常に飛び地のような印象を受けるのであります。こうした点は地元においても大きな問題になっておるそうでありますがこれに対しまして政府側のご意見を承わりたいと思います。
○早川政府委員 静岡県の第五区と第六区の関係でございますが、ただいま第五区と第六区は二十五万と十五万と申されましたが、それは誤りでありまして、二十三万九千と十七万という人口バランスでございます。ところが、調査会案によりますと、現在の第六区が二十六万、第五区が十五万五千、十万以上で、現在の政府案よりもはるかに人口がアンバランスになるのでございます。そこでこのように変更いたしたのでございます。ただ、人口バランスからいえば、三島市と沼津市とを振かえたらいいではないか、こういう説がございますが、沼津市というものは、この地図でごらんの通り駿東郡と密接な関係がございまして、もともと駿東郡の中心をなすものでございます。従って、三島と沼津の振りかえはやらないで、市かも人口アンバランスを調整いたしましたのが現在の政府案でございまして、調査会案よりは客観的にいい選挙区割りになっておると信じております。
○加藤(高)委員 今の人口の差の問題は各地で非常に問題になっております。同僚山村議員が先日質問いたしました栃木県におきましても、やはり十万以上の差がある区があるようでございます。栃木県の第九区と第十区は、十三万と二十二万で、あまりに極端な人口差があるようでございますが、この点……。
○早川政府委員 栃木県の第九区と第十区は、今ご指摘のように十三万六千と二十二万八千、約九万近いアンバランスでございますが、調査会案の場合には、那須郡の南部の鳥山町と南那須村を那須郡から分割しております。ところが、那須郡の一体性を確保することが必要でございまして、そのために調査会案で分割いたしました鳥山町と南那須村を那須郡に戻しましたので、若干人口アンバランスはございまするが、那須郡全体として一体性が確保された、こういうことになっておるわけでございます。
○加藤(高)委員 次は、愛知県についてお伺いいたします。 愛知県もいろいろ問題のある県でございますが、十一区、十二区、ことに十一区におきましては、名古屋市の南区の一部に半田市と知多郡の一部とを加えまして十一区にいたしまして、しかもこれは知多半島を縦に両分しておるわけであります。こうした点は、地理的に見ましても、何か不合理なものを感じさせるのであります。また、もう一つ、一宮市も二つに分れておるわけであります。市は大体において割らないのを原則にしておるという今までの再々の御答弁でありましたが、なぜこれを割ったのか、また、豊橋市におきまして、これは二人区になっておりますが、この前の十一区、十二区の例から見ましても、これを、二人区にするというのは何か納得しがたいものがあるのであります。その三点についてお伺いいたします。
○早川政府委員 愛知県は大幅に調査会案を修正いたしましたゆえんは、調査公案は名古屋市を現定員よりも二名増加させておるわけでございます。ところが、そのために、一宮市付近の——現行第三区だと思いまするが、そういうところ並びに知多半島の区において、一名減少さしておる、こういう不合理が生じております。従って、現行の郡部の定員が一名減るのを防ぐためには、名古屋市の南区の一部と郡部との混合選挙区を作らなければ、この問題は解決しないのでございます。従って、南区を知多郡の方につけまして、十一区を作つたわけでございます。 知多半島が非常に長くなっておると申しますが、これは地形上やむなくこういうことになつたのでありまして、ここで二区を作らなければなりませんので、どうしても一宮市を分割しなければ人口バランスがとれないのであります。従って、ぽつんと一宮市があるのではなく、尾西市、江南市を全部含めまして分割いたしました結果、第七区は十九万、第八区は二十一万という一人一区の選挙区ができたわけでございます。しいてこの分割をやめますると、どうしても二人区を作らなければならぬ、こういうことになるのでありまするが、政府案におきましては、この場合、二つに割りまして、二つの選挙区を作った次第でございます。
○加藤(高)委員 次は、三重県についてお伺いしたいと思います。 三重県におきましては、なぜ六区を二人区にしたのか。これも、地図から見ますると、一区、五区、六区というように、一志郡を三分しておる。こうした問題につきましては、その地元の町民からも非常な反対があるように聞いておるのでありますが、この三重県の場合におきましては、一志郡も三分し、さらに度会郡を三分割、三重郡をニ分割しておるのであります。他府県に比較いたしまして、郡の分割が非常に多いように考えられるのでありますが、この点につきまして政府側の御意見を伺いたい。
○早川政府委員 一志郡を三つに割りました理由は、三重県の一番北から順繰りに人口バランスをとつてきたという観点を考えなければ、理解できないと思うのであります。調査会のの原案では、四日市付近が、二十二万でございまするが、その周辺の第二区、第四区がそれぞれ十三万、十五万という非常なアンバランスになっておりまするので、四日市市の郡部の三重郡を分割いたしまして、二区、四区に分けました。そのアイデアから進めていきますると、一志郡と松阪市という区は、実はそのアイデアに合わないために、一志郡の一部を上野市につけ、またその一部を第一区の津ブロックにつけまして、それぞれ十七万、十八万という人口バランスをとつたのでございます。 松阪市を中心に二人区を作りましたゆえんは、松阪市の周囲に一志郡の一部、飯南郡並びに多気郡、度会郡という背後地が一体をなしておりますので、これを一つにいたしまして二人区を作らざるを得なかった、こういう次第でございます。
○加藤(高)委員 次は、大阪府についてお伺いしたいと思います。 第十七区の寝屋川市は、地勢の上から見ましても、第十六区の高槻市につけるべきであろうと考えるのでありますが、これはどうしたことからこういうふうにいたしましたものか。また、第二は、二十二区の堺市、摂津と第二十三区はどうして変えたのであるか、これを一つお伺いしたいと思います。
○早川政府委員 寝屋川市を第十六区すなわち高槻、枚方ブロックにつけたかったゆえんは、寝屋川市は中枢道路の分岐点でございまして、むしろ十七区の北河内郡出身の地でございます。従って、寝屋川市と北河内部を一つにいたしたのでございまして、枚方市は淀川の橋梁でただ一つ荷槻市とつながつておりますので、これは十六区ということに分れたわけでございます。 また、二十二区、二十三区の泉北部を少し変更いたしましたのは、人口バランス上そういたしたのでございまして、泉北郡のうち約半分を泉大津並びに岸和田という同一経済圏のもので一区、泉北郡の北の四町村を堺市の新市域と一つ、堺市の旧市域が一つ、こう分かれたのでございまして、人口バランスと同一経済圏の観点から三分割いたした次第でございます。
○加藤(高)委員 次は、兵庫県ついてお伺いいたしたいと思います。 だいぶ兵庫県はいろいろ問題が多いような県に聞いておる次第であります。この兵庫県を調査会案と全面的に変えたのはどういう理由でありますか。 それから、いわゆる一人一区制というものを建前とする今度の小選挙区案におきまして、神戸のみを定員四人、二人区を二つずつにしたというのはどういう関係ですか。 それから、淡路島の問題であります。これもなぜ淡路島の津名郡の一部を対岸の明石市にくっつけたか。今の言葉でいいますと、典型的なゲリマンダー区を作り上げてしまったという批評もあるのであります。この点について政府側のはっきりしたご見解間縄理台を承りたい。
○早川政府委員 兵庫県は一番新聞その他で問題になっておる県でございまするが、決して以下申し上げまする理由によってゲリマンダリングじゃないということを、御説明申し上げたいといます。 そのゆえんは、調査会案によりますと、神戸市はなるほど現在の定員三名に対して二名増加をいたしておるのであります。その結果、現行の但馬地方の現行三名の定員が二名に減らされておりまして、しかも、その無理な定員減のために、瀬戸内海から生野峠を越えまして日本海に通ずるという、長大なまことに無理な選挙区を作らざるを得なかったのでございます。従って、政府案におきましては、この点を全面的に改めまして、但馬地方を現行定員三名といものを確保いたしまして、その結果、神戸市が定員一名を郡部に譲った格好になりまして、四名になったのでございます。 問題の淡路島でございまするが、従来の現定員は、淡路島を西宮、芦屋の選挙区へつけております。非常に遠いところへつけておるのでございまするが、すでに明石市と津名郡は目と鼻の先にヘリポートもできておりまして、通勤をしている方も多いのでございます。明石市一市では、御承知のように人口定員が非常に少ないので、一人区は立ちません。従って、やむなく淡路島の津名郡の一部を、最も明石市に近いところを分割いたしましてここで十八万二千五百という一選挙区っを作らせざるをえなかったのでございまして、このように一名というものを確保いたしまして、このように総合的に見て参りますと、決していわれるような党利党略案ではないというふうに私は信じております。 神戸市をさらに二人区に分けましたゆえんは、神戸市を御研究になりますると、どうしても、一人区にいたしますると、区を割らなければならぬという問題が出て参ります。神戸市の関係で、区を割るということは選挙管理委員会でも困るという御希望もございますし、従って二人区を設ける、こういうことになつた次第でございます。
○加藤(高)委員 奈良県につきまして、奈良県も兵庫県と同じように全面的に変つておりますが、この点につきまして御意見を伺います。
○早川政府委員 奈良県はどういう点から調査公案を変えたかと申しますと、吉野郡という十津川を含めました広大な山間地帯があります。これを一つにするということは、吉野郡の南の方から見まして、山脈で全然中間的な横断道路はないのでございます。どうしても高市郡、南葛城郡付近まで出て参って十津川へ入る、こういう地形になっておりますので、吉野郡を二分いたしまして、四区と五区というものに分けました。その結果、奈良県の北部の高市郡なり南葛城郡、広陵町、橿原市という方向に人口の異動が行われましたので、その結果調査会案を大幅直さざるを得なかった、かようにいたしたのでありまして、それ以外の意図はないのでございます。
○加藤(高)委員 次は、岡山県においてお伺いいたします。 第七区の総社市をなぜ変えたのか、この点について伺います。
○早川政府委員 総社市は変えておりません。都窪郡と後月郡、井原市を振りかえたということだろうと思うのであります。その理由を申し上げますと、調査会案では井原市と吉備郡に至る長大な選手区を作つておるのであります。ところが、総社市中心の経済ブロックには、むしろ戸窪郡を編入いたしまして、西の端の井原市と後月郡というものを笠岡市のブロックにつけるという方が、よりベターでございます。その結果、都窪郡と後月郡、井原市を振りかえまして、都窪郡を第七区、井原市、後月郡を第八区に入れましたそれ以外の理由はございません。
○加藤(高)委員 広島県について、お伺いいたします。 広島県の二人区は福山市、尾道市をつなぐ区でありますが、これはどいう理由で二人区にしたのですか。
○早川政府委員 この二人区の御説明を申し上げるためには、地図で御存じの御調郡という郡がございますが、これは調査会案におきましては尾道ブロックに入っておるのでございます。 ところが、尾道市と御調郡の間には山脈がありまして、むしろ御郡は経済的に府中市の方につながつておるわけでございます。従って、これを府中ブロックに入れまして、ここに政府案の第十区を作つた。その結果、尾道市、松水市の人口が非常に少くなりまし。そのために、神石郡、深安郡、福山市、沼隈郡というブロックと非常な人口アンバランスになるとともに、福山市を割るということが、産業的に、また沿革から申しまして、無理でございます。そこで、御調郡の島だけはこの尾道ブロックに入れまして、神石郡以下を全部二人区一区として、ここに二人区ができ上つたのであります。
○加藤(高)委員 徳島市の第二区について伺います。 第二区で調査会案と変つた点は、阿波郡をつけたことであります。これは他の区の人口との振り合いから見ましても不合理なような感じがするのでありますが、これにつきましての御見解を承わりたい。
○早川政府委員 地図をごらんになりますると明らかなように、調査会案は吉野川の北部の阿波郡を南の名西郡第三区につけておる。それ自体が非常に無理でございます。交通の関係から申しましても、経済の関係から言っても、不合理であります。従って、阿波郡は吉野川の北部の板野郡につけまして、ここに一区を設けました。その結果、勝浦郡を第三区に入れまして、十四万という一人区を作る結果になつたのでありまして、これなどは明らかに地勢上、産業上、調査会案が無理な一つの例ではなかろうか、かように思います。
○加藤(高)委員 愛媛県についてお伺いいたします。 まず第一に、松山市の分け方を調査会案と変えたのはどういう理由でございますか。また、第三区の今治市は越智郡の島だけをとつておるのでありますが、非常に地区の上から克ても不自然なような感じがするのであります。いわゆるヒンターランドというものを入れて二人区にした方がこの地区は便利ではないか、こう考えるわけです。これをあえて分けた理由。それから、第八区になぜ宇和岳市を入れたか、第九区を地図の上からだけ見ますると、飛び地になっておるような感じがするのでありますが、これは飛び地でないというふうた御見解なのかどうか。以上の点をお伺いしたいと思います。
○早川政府委員 第一区の調査公案を変更した理由は、調査会案では海岸から山嵐に至る長大な峻険な選挙区を作つておりまする、か、それ院よりも、海岸地区は海岸地区、山間部は山間部というよりに分けまする方が、あらゆる面から選挙運動もやりやすいし、また人口、風俗その他からも適当であり、また人口バランスがよくなりますので、海岸地区と山間部に分けたという以外に理由はございません。また、第一区に越智郡の島をつけたというのも、これは人口バランスをとるためにいたしたのであります。さらに北宇和郡を飛び地にしたのは、どうかという御質問でございますが、同一条件にある郡が飛び地になりましても、これはむしろ北宇和郡を分けるよりはベターである、かように考えたのでございます。
○加藤(高)委員 福岡県についてお伺いをいたします。 第九区門司、小倉、第六区の一方、八幡市の一部と遠賀郡、これは二人区になっておりますが、なぜ二人区を作つたのか、そして、なぜ嘉穂郡の二町村を特にこれにつけたか。
○早川政府委員 門司と小倉をなぜ二人区にしたかという理由は、調査会案によりますと、小倉と門司とは十万以上も人口が開いておりまして、ちょうど日立市と高萩市ブロックとの関係と全く同じ状況にございまするので、これを一つにいたしまして、二人区にいたしたのであります。 第六区の問題は、もともと八幡市の香月支所管内は遠賀郡の出身でございます。また木屋瀬支所管内は鞍手郡並びに直方市の出身でございまして、八幡市だけで、旧市のみにおいてすでに二十二万六千という人口がございますので、この新編成されました村部の両支所を他に持っていかなければなりしません。そうなりますと、どうしても出身が遠賀郡と鞍手郡とに分れておりますので、これを一つにいたしまして、ここに二人区を作つたわけでございます。なお、嘉穂郡の幸袋並びに穎田村でございますが、これは直方市と隣接町村てございまして、あらゆる行事、たとえば盆踊りその他の行事までも鞍手郡、直方市のブロックと一緒にしております。そういう関係で、ちょっと見ますると非常に不自然に見えまするが、直方市、鞍手郡に編入する方が、単なる行政区画によって嘉穂郡につけるよりは、人情、風俗、習慣、すべての点においてナチュラルである。従って、この二人区に編入いたしたのでございまして、特にゲリマンダーを作つたという意味ではないのでございます。
○加藤(高)委員 長崎県について伺います。 この長崎の市内をなぜ一人区に分割できなかったか。
○早川政府委員 長崎市とその周辺をなぜ二人区にしたかという御質問でございますが、これは長崎市自体に適当な合理的な分割の線が見出しがたいということと、調査会案によりますと、第一区が二十万四千、第二区が十六万二千というふうに、まことに無理をして分けまして、なおかつ人口がアンバランスになっておるわけでございます。従って、長崎市に西彼杵郡の飛び地を認めるよりも、これは、長崎市と西彼杵郡を一体にいたしまして、二人ブロックを作る方がいい。二人区としは理想的な形態の一つかと考えます。
○加藤(高)委員 大分県についてお伺いしたいと思います。 この県もだいぶ問題のある県でございますが、なぜ調査会案を全面的に変える必要があったのか、この点をお伺いいたします。
○早川政府委員 大分県は全面的に変えておるのではないのでありまして、一区と四区だけ変つておるのでございます。一区と四区で変えまして、別府市と大分市を一つにいたしましたゆえんのものは、本来大分市は大分郡と結びつけることが一番よいのでありますが、別府市と鳩崎市とが飛び地になるのであります。従って、飛び地を避けまして、別府市、大分市を合せ、大分郡を鳩崎市、北海部郡に合せて一ブロックを作らざるを得なかったのであります。
○加藤(高)委員 最後に、鹿児島県についてお伺いいたします。 鹿児島県もだいぶ調査会案と違っております。ことに鹿児島市が三分されておるようでありますが、この点何か非常に無理なような感じがするのです。この点につきましての政府の御見解をお伺いいたします。
○早川政府委員 鹿児島の調査公案との変更の根本理由は、調査会案では、人口及び交通関係から、現行第三区の熊毛郡を第一区に送りまして、第一区一の串木野市を第二区に送りまし、第二区において実質的に定員一名を増加させておるのであります。しかし、こうすることによって薩摩半島地区における区割りに無理が生じていますので、現行第一区において実質的に定員一名を増加させることにいたしました。その結果、人口関係で次々と送つて参りまして、その結果鹿児島にも及んだ、こういうことになるわけであります、 なお、詳しくは選挙部長から説明することにいたします。
○兼子政府委員 鹿児島県につきましては、ただいま政務次官から御説明がありましたように、現行第三区は鹿屋市と肝属郡、囎唹郡と種子島と尾久島、熊毛郡、これで現行第三区ができております。そのほかに奄美大が一区臨時にできておりますけれども、これが従来の現行第三区です。これを、交通上見ますと、種子島と屋久島は御承知のごとく船で鹿児島へ連絡いたしておるのでありまして、従来の現行第三区の選挙区でありますと、囎唹郡、鹿屋市、それから肝属郡と屋久島と種子島と一緒でございまので、確かに距離は現行第三区で近いのでございますが、船はどうしても鹿児島に入らなければならぬ。ここに現行選挙区制度の無理があるわけであります。それを是正することにいたしまして、熊毛郡を鹿児島の方のブロックにつける。現行第一区につけることといたした次第であります。それから、その場合に、鹿児島の人口は非常に大きい。約二十九万ばかりあったと思いますが、そういたしますと、大体鹿児島の旧市域でもって一つのブロックといたしたのでございます。調査会案の第一区は、鹿児島の旧市域の大部分と、それから十島村と鹿児島郡の鹿児島市の北側の飛び地である吉田村を合わせて一区として、二十三万四千というもので一選挙区を作り、それ以外の鹿児島市、すなわち鹿児島市の南の四学区をとりまして、あと桜島を入れまして、桜島は、御承知のごとく東側が鹿児島市でありまして、西側の鹿児島市の対岸は鹿児島郡になっておるわけでありまするが、その鹿児島市の部分と、それから先ほど申しました屋久島、種子島、すなわち熊毛郡をつけ、さらに鹿児島郡の残すなわち谷山町と西桜島、桜島の鹿児島市の対岸の部分をつけまして、第二区といたしておるのであります。そのような調査会案に対しまして、政府案いたしましては、熊毛郡を、鹿児島市で大体旧市域で一区作りまして、第二区として残部の鹿児島市と熊毛郡と鹿児島郡吉田村でもって一選挙区十五万八千で作る。あとの違いました構想は、現行第二区で調査会案は一名ふやしましたのを、これは非常に人口的に無理がありますので、現行第一区で一名ふやすという構想に切りかえます。鹿児島第三区に指宿市、揖宿郡、それに谷山、西桜島、それから大島郡の十島村と三島村をつけまして、さらに第一区及び第二区に属しない鹿児島市の区域を入れまして、第三区といたしたのであります。そういたしますと、調査会案は川辺郡を割っておりますが、調査会案の第三区は指宿市と枕崎市、揖宿郡川辺郡の東部で一選挙区を構成しております。川辺郡を割っておるのでございますが、政府案におきましては、これを枕崎市、加世田市、川辺郡として、その地域の一世帯性を確保いたしたのでございます。従いまして、順序移動を及ぼしまして、第五区としては、日置郡とそれから串木野市、人口の関係で薩摩郡の海上部、薩摩郡の島嶼部二万三千六百二十九の人口をもって参りまして、第五区といたしたのでありあます。従いまして、人口が、調査会案と違いました関係で、第六区は出水、阿久根、川内しのぶ六区、出水郡と薩摩郡の南部をもって一選挙区といたしたのであります。従いまして、あと第二区で二つの選挙区を作らなければならぬ。そういたしますと、国分市と姶良郡の南部で一選挙区、残部の伊佐郡、大口市中心で姶良郡の北部、それから薩摩郡の北部地区高原地帯をもって一つの選挙区を作ったのであります。あと囎唹郡は肝属郡のうちの百引村だけ、合併の関係がありまして、囎唹郡に入れましたが、あとは鹿屋市と肝属郡は一体でありますので、人口は少し大きくなりますが、これは一選挙といたしたのであります。
○小澤委員長 次会の開会日時は公報をもってお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十五分散会