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24回国会衆議院1956/03/26

公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第8号

発言数
9
登壇者
4
会派数
2
開催日
1956/03/26

会議録

小澤佐重喜自由民主党

○小澤委員長 これより会議を開きます。  本日は、現在本委員会に付託となっておりまする中村高一君外三名提出の政治資金規正法の一部を改正する法律案、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案、中村高一君外四名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案、以上三案について順次提案理由の説明を求めます。  まず、中村高一君外三名提出の政治資金規正法の一部を改正する法律案について説明を求めます。中村高一君。     —————————————

中村高一日本社会党

○中村(高)委員 ただいま本委員会に付託されました政治資金規正法の一部を改正する法律案について、その提案理由を御説明申し上げます。  政治資金規正法は、すでに前の議会のときにも論議をいたして参った問題でありますが、昭和二十九年の国会が混乱をいたしました直後の五党の会議に取り上げられまして、当時、国会の混乱の跡始末をせなければならないということから、各党が集まりまして、いかにしたならば、国会の権威を高め、また政党の内容を刷新いたしまして国民の信頼にこたえるかということを重点にいたしまして、当時取り上げられました問題は、一つは公職選挙法の改正でありまして、その次は国会法の改正でありまして、第三はこの政治資金規正法の改正であります。この三つが、当時自粛三法と呼ばれまして、この三つだけはどうしてもこれを通しまして、再び国会の中から汚職、疑獄というようなものの起らないように、政党の内容をりっぱなものに仕上げていこうではないかという、きわめて善意にしてきわめて熱意のある申し合せができまして、自来、各党から特別の委員が選ばれまして、この三つの委員会で、できるならば一本の法案にして提出していきたいということから、長いこと、各党から選ばれました委員諸君が集まって、この三法案をまとめるために苦労をいたしてきたのであります。その三つの法案のうちで、すでに国会法は、各党一致の意見によりまして、改正案が通っておるのであります。なお、選挙法の改正につきましても、いろいろ内容について審議をされまして、必ずしもまだ各党の要望が一致をいたしたのではありませんけれども、さきに参議院が提出いたしました公職選挙法の一部改正法律案は、すでに本国会を通りまして、一部は選挙法の改正ができたのであります。ただ、この三法のうちの政治資金の規正についてだけは、いまだに、改正ができずに、停頓をいたしておる状態であります。そういう過程を通っておる法律でありまするから、われわれとしても、この問題に関しましては、ぜひ与党の諸君にも御協力を願いまして、政治資金規正法の改正をいたしまして、再び政党が国民から疑惑を持たれたりしないよう、あるいは会社その他の法人等の悪いつながりを断ちまして、政党が本来の姿で前進のできるような形をとることが最も適切だと思いまして、本案を提出いたしておるのであります。  この法律の内容につきましては、いずれまた詳しく審議をせられると思うのでありますが、現在あります政治資金規正法の中で、われわれが最も改正をいたしたいと思いまする重点だけを御説明を申し上げますると、現行法のもとにおきましても、すでに、公職選挙法によって、国と請負その他の特別の利益を伴う契約の当事者が選挙に関して寄付をすることは禁止をされております。また、選挙に関して匿名の寄付をしたり、あるいは本人の名義以外の名義を用いて寄付を行うというようなことは、一切禁止されております。さらにまた、政治資金規正法におきましては、政党その他の政治団体に対して右のような寄付をすることを禁止しておるのでありますが、しかし、これらの規定は、解釈の上におきましても、また法案の内容におきましても、どらもわれわれの満足することのできない点がたくさんあるのであります。たとえば、現在の政治資金規正法には選挙に関しという条項がありまして、選挙についてだけは、ただいま申しましたように、国と請負その他の特別の利益を伴うような契約の当事者とか、あるいは匿名の寄付はいけないとかいうふうに規制をされておりますけれども選挙以外には全く野放しの状態になっておりまして、これが寄付をされましたときに、選挙に関してであるか、あるいは選挙に関しないのか、なかなかはっきりさることはできないのでありまして、たとえば、選挙中の寄付であるならば、ある点まで選挙に関してと認めることはできるけれども、必ずしも、選挙中に寄付したからして、これが選挙に関しと断定するわけにも参りません。従って、現在の政治資金で条件になっておりまする選挙に関しということが、すこぶるあいまいであるばかりでなく、われわれとしては、規制をしなければならないような資金が流れるということは、選挙に関してばかりでなく、日常ふだんにおいても、政党の献金というものはひもつきでない、公明な、公正な立場から寄付をされることはけっこうなことでありますけれども、ひもつきの金が政党に献金をされるということは、やがて政党を腐敗さもせる理由になるのであります。こういう点について現行法はまことにあいまいな点が多いので、この点をまずはっきりさせたいということが、改正の一つの目的であります。言いかえまするならば、選挙に関してだけということを一つ十分に御検討願いまして、ひものつく、あるいは危険のあるようなものでありまするならば、法律で禁止をすることの方が正しいとわれわれは思っておるのであります。  もう一つの改正の要点は、なるほど、今の政治資金規正法の中にも、特別の利益を伴う契約の当事者というような文字が書かれてありますが、この解釈についてはまことに疑義が多いのでありまして、特別の利益を伴う契約の当事者はいけないというならば、一体その特別な利益というのはどういうものか、通常の利益を伴う契約の当事者であるならば差しつかえないのであるか、特別とは何か、たかなかこれは議論の多い難解な言葉でありまして、もっとこれは明確にする必要があるということをわれわれは痛感をいたしておるのであります。従って、これらの点につきましても再検討を加えて、さらに、国から特殊の利益または援助を受ける等、国に対して特殊な関係にある会社その他の法人から政党などに対して行われる政治献金を禁止することが、現下の情勢の上から、政治の公明化を期する上において特に緊要であると考えられますので、このような提案をいたしたのであります。しかし、寄付を禁止しますその民間の団体で、われわれが対象にいたしておりますものは、国と特殊な関係にある会社または法人でありまして、全然そういう特殊な関係のない民間団体までも規制しようというのではないのであります。通常の民間の団体が、会社あるいはその他の法人が、いい意味において政党を支持し、きわめて公明な意味において政党を援助しようということでありますならば、これはけっこうなことでありまして、むしろ奨励すべきことでもあるのでありますから、決して私たちも何もかも会社や法人は政党に寄付してならないということを申し上げておるのではございませんから、その点については十分御了承を賜わりたいのであります。  法案にも要点がはっきり書かれてありますが、たとえば、国が直接または間接に補助金、助成金などを交付し、または利子の補給であるとか損失の補償のような財政の援助を与えている会社その他の法人、あるいは国が資本金を全部出資しておるところもありますし、あるいは一部を出資しているものもあります。また借入金の元金あるいは利子の支払いを保証しておる会社その他の法人、あるいは国または少生企業体と特別な利益を伴う契約の当事者である会社その他の法人などから政党等が寄付を受けることができない旨を規定いたしたいのであります。それでありますから、寄付を禁止する対象になるものはごく限られたものであります。国と直接つながりがあるか、間接のつながりがあるか、こういうものだけを禁止しようというのでありますから、決してこれは無理なものではないと思うのであります。各党の委員諸君にお集まりを願い、研究をいたしましたときにも、各党の賛否の意見も出て集録をされておりますが、ほとんどこれらの点については意見が一致をいたしておるのであります。中には、直接の補助を受けたりあるいは助成金を受けるものはいいけれども、間接のものまでも入れることがいいか悪いか、間接のものくらいはいいではないかという御議論もあったのでありますが、直接のものだけはもう各党一致いたしました。ただ直接受けたものからまた間接に受けるというものについての議論はまだ残されておるようであります。また会社、法人等に対しまして各国の禁止をされております実情などについても、数回にわたり検討をされまして、アメリカあるいはイギリス等におきまする政治資金の規制に関する資料なども検討済みでありますが、特に、アメリカにおいては、われわれが見ても厳重過ぎるくらいに規制を受けておるようでありまして、国と直接のつながりのありまするところの会社その他の法人はもちろんのこと、当初は、われわれがただいま提案をしておりまするように、国から直接の資金的つながりのあるものだけでありましたが、アメリカでは、その後には、直接のつながりのある会社法人だけでなくして、一般の民間会社も寄付してはならないということに、厳重に規制してしまっております。これは、理論的な根拠はいろいろあると存じますが、共同的財産というようなものが特殊の政党に寄付をされるということに問題があるようであります。たとえば、株式会社などにいたしましても、株主の全部が一党を支持するということはほとんどあり待ないことでありまして、株主全部が特定の政党を支持するなどということはちょっとないことであります。従って、共同資産の構成をいたしておりまするところのものが、かりに国家につながりのない会社でありましても、一党に寄付するということはよろしくない。もし寄付をするならば、政党の寄付は個人でいくべきであるということにアメリカなどでは貫いているようでありまして、集団の資金は寄付してならない、寄付するならば個人で堂々と寄付すべきであるというところにアメリカでも貫いておりまして、われわれから見ますると、非常に厳正のようであります。そのかわりに、アメリカなどでは、この前の委員会でも問題になりました労働組合の資金の提供につきましても、相当の規制をいたしておりますることも事実でありまするから、提案者として、きわめて公正な立場から、率直に私は申し上げておくのでありまするが、しかし、この点につきましては、今度のわれわれの提案をいたしておりまする規制は、アメリカなどでやっておりまするのに比べて、ごく限られたひもつきのものだけを禁止するということで提案をいたしておりまするから、アメリカのように、一般の会社のようなものはもちろんのこと、労働組合のような大衆的な資金も全部いけないといって、団体といわれるものを全部禁止しているという、こういう厳重な規制ではないのでありまして、特別に助成金や交付金を受けているものだけを禁止しようという趣旨でありますから、御審議の上におきましても、そういう点も十分に御考慮をわずらわしたいと思うのであります。  大体以上の点が本案の提案の理由でございまするが、いずれ、詳細にわたりましては、委員会におきまして御審議をわずらわしたいと存じまするので、以上をもちまして提案の説明といたす次第であります。(拍手)     —————————————

小澤佐重喜自由民主党

○小澤委員長 次に、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案について説明を求むることにいたします。国務大臣太田正孝君。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○太田国務大臣 ただいま提案せられました公職選挙法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。  政府は、昨年五月、選挙制度調査会に対し、選挙区制その他選挙制度の改正を要すべき点について諮問をいたしたのでありますが、三月十三日、主として衆議院議員の選挙についての答申があったのであります。  思うに、現在のわが国の政治において最も必要なことは、政局を安定せしめ、国民多数の支持を持つ政党を基盤とする政府が、責任をもって内外にわたる政策を遂行することにあると信じます。しかして、政府といたしまして、小選挙区制の採用こそこの目的を達成する最大の要件であると考えるのであります。また、小選挙区制のもとにおいては、同一選挙区において同一党派に嘱する候補者各個人が当選を相競うという欠点がなくなり、選挙はおのずから政党の掲ぐる施策を中心として相争われることとなります。従って、国民としては、選挙権の行使に当って、簡明直蔵に政党の主張を判断することができるようになり、政策本位に立脚する真の政党政治の発達を促すことになるとともに、公明選挙の理想をも達成することができると信ずるのでございます。  もちろん、反面、小選手区制度にも短所もあり、反対論も存在し得ることは否定できません。しかしながら、およそ制度には絶対的なものはあり得ないのであって、要は、他の制度とその長短を比較検討し、相対的にすぐれた制度を採用すべきものであると考えるのでございます。政府は、このような考え方に基いて、選挙制度調査会の答申を基礎として、衆議院議員の選挙に小選挙区制を採用することを中心とするこの法律案を提出した次第でございます。  以下、改正案の内容につきまして御説明申し上げます。  第一は、衆議院議員の選挙につき、議員定数を四百九十七人としたことであります。第四条の改正でございます。現行制度より三十名を増加するのであります。これは、現行定員を昨年十月一日施行いたしました国勢調査の新人口数によって都道府県に按分し、現行議員定数より減少する都道府県に対しては現行定数を維持することにいたしたのであります。大正八年の小選挙区制実施の際には、一躍八十二名の増員が行われまして、ほぼ現行定数に近い四百六十四人とせられ、自来、人口の著しい膨張があったにもかかわらず、増員はほとんど行われなかったのであります。また、現行議員定数の都道府県別定数が決定されましたのは昭和二十二年でございますが、戦後の急激な人口の膨張と、戦後の混乱時に定めた議員定数は、現在となっては著しく実情に沿わなくなって参ったのでございます。政府は、議員定数の増加をなるべく少くするため、やむを得ないものとして、結局三十人の増員を行うことといたした次第でございます。その結果、議員一人当りの人口は全国平均で十七万九千六百二十八人となるのでございます。  第二に、選挙区の区制りの原則を申し述べます。   (1) 各選挙区の人口は、離島、山間地域等の特殊な事情のある場合を除きまして、なるべく当該都道府県の議員一人当りの平均人口に近からしめることでございます。   (2) 選挙区となすべき一団の地域は、地勢、交通、人情、行政的沿革等、諸般の事情を総合的に考慮して定めるのでございます。   (3) いわゆる飛び地の選挙区は原則として設けないことにいたします。   (4) 町村の区域はこれを分割しないのであります。   (5) 平均人口以下の市及び区の区域は、原則としてこれを分割しないのでございます。   (6) 特別の事情のない限り郡の区域は尊重するのでございます。   (7) やむを得ざる場合のほか、現行選挙区の境界にわたる選挙区は設定しないのでございます。  以上七つ掲げました諸原則に従って区割を行なったのであります。選挙制度調査会の火中ではすべて一人区としておるのでございますが、人口の不均衡または地形等を勘案して二人区を設定することが適当と考えられるものがありますので、政府といたしましては、結局二人区を設置することとして、一人区四百五十七区、二人区二十区、計四百七十七区といたしたのであります。その具体的な区割りについては、後に御説明申し上げたいと存じます。     〔発言する者あり〕

小澤佐重喜自由民主党

○小澤委員長 静粛に願います。

太田正孝自由民主党自治庁長官

○太田国務大臣 なお、今後の町村合併による市町村の区域の変更が予想されますので、衆議院議員選挙区審査会を設置して、行政区画の変更による選挙区改訂の公正を期したのでございます。すなわち、小選挙区制の採用により選挙区が狭小となりますために、市町村の廃置分合を伴わない境界変更及び所属未定地の編入の場合を除きましては、行政区画の変更によって当然には選挙区は変更しないものとし、変更せしめる必要があるかどうかは、選挙区審査会が調査して毎年一回内閣総理大臣に案を提出するものとしたのでございます。なお、審査会は、内閣総理大臣が国会の同意を得て任命する学識経験者五人の委員をもって組織するものとし、その政治的中立性を確保するため、委員の任期、政党制限、欠格条項、立候補及び選挙運動の禁止等について規定を設けたのでございます。これは第十三条、第十三条の二及び第十三条の三の改正であります。  第三ば、先にも申し述べたごとく、個人本位の選挙制度を政党中心の選挙制度に改め、政党の候補者の公認制度を確立いたしますとともに、選挙運動期間中における政党の政治活動の規制を合理化し、その政治活動が選挙運動にわたっても妨げないものとしたことでございます。このため、衆議院議員の選挙におきましては、政党を代表し、その公認候補者として立候補するためには、その政党の総裁、委員長等の発行する公認証明書を提出しなければならないこと、一の政党の公認候補者となった者は、同時に他の政党の公認候補者となることができないこと、政党は一つの選挙区において選挙すべき議員の数をこえる数の候補者に公認証明書を発行することができないこと、政党及びその構成員は、公認候補者を有する選挙区においては、他の候補者を推薦し、または支持してはならないこと、政党の公認を受けない候補者は、その政党に所属する旨を公表して選挙運動をすることができないことなどを規定したのであります。第二百一条の三の改正であります。  また、議員定数の増加及び選挙区制の改正によって立候補者が増加することも予想されますので、特定の政治活動を行うことができる政治団体は、引き続き五十人以上の公認候補者を有するものでなければならないことに改めました。同町に、政党などの政治活動の拡充をはかりますため、政談演説会の回数については、公認候補者の一人につき十回と、ほかに全国を通じて五十回まで開催できるようにすること、ポスターの枚数を、現行の一選挙区当り千枚を、公認候補者一人につき二千枚に増加すること、新たに公認候補者一人につき五千枚の通常はがきの使用を認めること、新たに公認候補者百人につき二回の割合の政策放送に関する規定を設けることなどの改正を行わんとするものであります。第二百一条の五の改正であります。  なお、小選挙区制の採用に伴いまして、政治活動と選挙運動との区別がきわめて困難となることが予想されますので、これら特定の政治活動が選挙運動にわたることを認めるものとし、その際政党の選挙運動が候補者の選挙運動よりも有利な条件で行われることを防止するため、政治活動についても、拡声機及び船舶の使用、政談演説会の開催の場所、立札、ちょうちん及び看板の類の使用等に関して一定の規制を加え、かつ、選挙当日の政治活動を禁止することとしたのであります。第二百一条の五及び第百一条の十の改正であります。  なお、立会演説会につきましては、これを存置すべしという議論もありますが、立会演説会は、本来、多数の立候補があった場合に、候補者を一堂に会し有権者の判断を容易ならしめる方法として考案され、相当の効果をあげたものでありますが、小選挙区制の実施に伴って、政党の政策の識別理解には立会演説会を必要とせず、むしろ演説会場の混乱が起る等弊害も予想されますので、これを廃止するとともに、他方政党中心の演説会の制度を大幅に認めることとしております。第百五十二条の改正であります。  このほか、個人演説会の制度は従前通り存置することとし、公営施設の利用については、同一施設につき二回まで無料とすることに公営を拡充いたしたのであります。第百六十四条の改正であります。  なお、そのほか、小選挙区制の採用に伴い、選挙運動旧ポスターの枚数を候補者一人につき三千枚とすること、候補者の経歴放送は候補者一人につきおおむね五回行うものとすること等の改正を行わんとするものであります。第百四十四条及び第百五十一条の改正であります。  第四は、連座制の強化のために付帯訴訟の制度を採用いたしたことであります。選挙の公正確保のために、かつての衆議院議員選挙法時代にありました付帯訴訟の制度を復活し、訴訟の促進と連座制の強化とをはかりたいと存ずるのであります。ただ、現行の訴訟法には付帯訴訟の制度がありませんので、別にこれを法律をもって定めるものとしたのであります。第二百十一条及び第二百五十一条の三の改正であります。  第五は、選挙区の区域が狭小となることに伴い、選挙運動の期間を五日短縮して二十日間とし、法定選挙費用についても、現行の有権者一人当り七四を六円に引き下げたことであります。この結果、選挙運動費用は、候補者一人について、士五万円程度少くなり、平均六十万円程度となるのであります。第三十一条、第三十四条及び第二百一条の四の改正であります。  そのほか、選挙期日に接近して行われる立候補の辞退は、選挙民の判断を迷わし選挙を混乱せしめるおそれがあるので、選挙の期日前日五日まででなければできないものとしました。また、供託金の額については、小選挙区制の採用に伴い、いわゆる泡沫候補者の乱立も予想されるので、これを防止するため、二十万円に引き上げることといたしたのであります。第九十二条の改正であります。  なお、繰り上げ補充は同点者に限って議員の任期中行うものとし、繰り上げ補充によって当選人の定め得る場合のほかは、議員に欠員を生じた都度補欠選挙を行うものとする等の改正を行いたいと考えるのであります。第九十七条、第百十二条及び第百十三条の改正であります。  次に、選挙区の区割りについて中し述べたいと存じますが、議員定数四百九十七人の都道府県別配当は、選挙制度調査会の答申の通りといたしました。なお、四百七十七区のうち、調査会案を適当と認めそのまま採用いたしましたものは二百六十区であります。  以下都道府県別の区割りについて申し上げます。  北海道においては、調査会案通り議員定数は二十五人とし、調査会案をそのまま採用いたしましたのは、第一区、第二区及び第四区ないし第八区でありまして、その他の十五区が相違いたしております。その理由を申し述べますと、調査会案は、現行第一区に属する石狩支庁管内の千歳郡を現行第四区の地域に入れて選挙区を作っておりますが、政府案は、かかる考え方を廃し、現行第四区のみにおいて二人を増員することとしたためであります。その結果、第九区から第十四区まで影響を及ぼすこととなり、先に述べた区割りの諸原則を総合的に勘案して選挙区を設定し、第十二区の地域は地勢、人口、産業等の関係から二人区といたしました。また、現行第二区におきましては、第十五区及び第十六区は人口バランスの見地より、また第十七区及び第十八区は旭川周辺の地勢の見地から変更いたしたのであります。また、現行第五区の地域において一名増となりますが、調査会案では、北部地域人口が偏在して選挙区を設定しておりますので、これを是正することとし、第十九区ないし第二十四区に影響に及ぼすこととなったのであります。  青森県においては、議員定数は八人で、一人増であります。第一区ないし第六区は調査会案と全く同じでありますが、第七区及び第八区については、北津軽郡の鶴田町は、弘前市より五所川原市に関係が深いものと認め、第八区に入れたのであります。  岩手県においては、議員定数は八人で、現行と同じであります。第一区から第四区までについては、調査会案が至当と考え、その採用しましたが、第五区については、釜石市、特に遠野市及び上閉伊郡の宮守町と大船渡市等の気仙地方と合せて一選挙区とすることは、地勢、交通、人情、産業等の上から適当でないと考えたので、これを花釜線をもって連係する花巻市、稗貫郡及び和賀郡東和町と合せて一選挙区といたしました。その結果、気仙地方は東磐井郡と合せて第六区とし、残された地方は、地勢及び人口バランス上一人区に割ることが困難なため、二人区としたのであります。  宮城県においては、議員定数は現行と同じく九人であります。まず、仙台市については、調査会案では分割して二区としておりますが、分割線が複雑で行政的にも適当でないと考えましたので、二人区といたしました。また、第二区及び第三区については、亘理郡は地形及び人口バランス上伊具郡と合せるのがより合理的と考えて、そのように調査会案を変更いたし、第四区、第五区及び第六区については、調査会案が妥当なものと考え、そのまま採用いたしました。第七及び第八区についてもおおむね調査会案が妥当であると思うのでありますが、ただ、登米郡の石越村は、栗原郡の若柳町と密接な関係にあり、人口バランス上からも適当であるので、第八区に入れることとしたのであります。  秋田県においては、議員定数は八人で現行と同じであります。第一区、第二区、第六区及び第七区は、調査会案をそのまま採用いたしました。第三区は、調査会では二区に分けておりますが、地勢、産業等を考慮して二人区といたしました。第四区及び第五区については、調査会案では、人口バランスに重きをおいて、仙北郡に属する六ヵ町村を第五区に入れておりますが、そのうち太田、千畑の三ヵ村は、大曲市と関係が深く、かっこれがないからとて第五区が成り立たないという事情もないので、これを第四区に入れるよう変更いたしました。  山形県においては、議員定数は八人で現行と同じであります。第一区及び第四区ないし第六区は洞査会案と同じでありますが、第二区及び第三区については、米沢市と最も関係の深い南置賜郡及び東置賜郡の川、西町を米沢市に合せて一選挙区とすることとし、変更いたしました。また、第七区及び第八区についても、人口バランス及び経済関係を考慮して、東田川郡の立川、余目の二町を第七区に入れることにいたしたのであります。  福島県は、議員定数は、現行通り十二人で、十二選挙区のうち、第一区、第二区及び第五区ないし第十二区の十選挙区は、調査会案と全く同じであります。第三区及び第四区については、調査会案では郡山市と田村郡とを合せて一選挙区としておりますが、行政的沿革にかんがみ適当でないと考えましたので、郡山市、安積郡及び安達郡西部の町村とを合せて第三区とし、田村郡と安達郡東部の町村とで第四区といたしたのであります。  茨城県は、議員定数を現行通り十二人とし、第五区及び第十一区については調査会案をそのまま採用いたしましたが、その他の九区ほこれと相違いたしております。その理由を申し述べますと、まず、第一区及び第四区については、地勢、経済等の関係から、水戸市につけるべき東茨城郡の町村を調査会案と若干変えたのであります。次に、第二区及び第三区については、調査会案では那珂郡を分割して地形及び人口バランス上無理な一人区を設けておりますが、政府としては、むしろ那珂郡の分割をやめて、口立市及び常陸太田市ブロックの二人区を認めることが適当と考えたのであります。また、第六区ないし第十区については、調査会案では北和馬郡と筑波郡とを合せて一選挙区としておりますが、北相馬郡は、地理的にも経済的にも、その東部は竜ケ崎市と、西部は水海道市と、それぞれ関係が深いので、これを変更し、土浦市と筑波郡とで一選挙区を設け、なお、地勢及び人口バランスを考慮して、下妻市は第九区に入れたのであります。  栃木県は、議員定数を現行通り十人とし、十区に分ちましたが、そのうち、第三区から第八区までは、調査会案をそのまま採用いたしております。第一区及び第二区については、調査会案では学区によって宇都宮市を二分しておりますが、町や字の飛び地等があり、立法技術的に困難があるので、市の支所または出張所によって分割いたしました。また、第九及び第十底については、調査会案のように那須郡を分割しその南部を塩谷郡と合せて一選挙区を設けることは適当でないと考え、塩谷郡は独立で一選挙区といたしました。  群馬県は、議員定数は、現行通り十人で、第一区ないし第五区は調査会案と全く同じであります。第六区ないし第九区については、地勢、経済等の関係から、勢多郡の東部は桐生市に、山田郡の南部は太田市に、佐波郡は分割しないで伊勢崎市に合せることが適当と考え、それぞれ調査会案を変更いたし、なお、第九区については、地形、人口等の関係から二人区といたしました。  埼玉県にあっては、議員定数を現行通り十三名とし、二人区を一つ設けて十二選挙区といたしました。調査会案においては、一人区とするために、現行第一区と第二区とにまたがる選挙区を二個設けておりますが、本案では、これを避け、第六区を二人区としたため、第一区、第二区、第七区、第八区及び第九区に影響を及ぼしたのであります。また、第十区、第十一区及び第十二区についても、地勢、経済上の関係から、国鉄沿線地区、荒川流域地区、児玉秩父道路沿線地区分けることとし、変更いたしたのであります。第三区ないし第五区は調査会案と全く同じであります。  千葉県は、議員定数は現行通り十三名であります。第二区ないし第八区については調査会案をそのまま採用いたしましたが、安房郡を分割するのは地形上適当でなく、また君津郡の分割方法についても適当でないと考えられる点がありますので、これらの点について調査会案を変更いたし、その結果、第一区及び第九区ないし第十三区については、調査会案と若干の相違を来たすこととなりました。  東京都は、議員定数を十五人増加せしめて四十二名といたしました。選挙区については、調査会案では、大島、八丈島等の島嶼部を旧荏原区につけて一選挙区としておりますが、これは不自然でありますので、品川区全部と島嶼部を合せて二人区としたほか、世田谷区の割り方を若干是正し、また江戸川区はしいて分割する必要がないと認めましたので、これを分割しないことといたしました。その結果、第九区、第十五区、第十六区、第三十三区及び第三十六区の五選挙区については調査会案と若干相違することとなりましたが、その他の三十六選挙区は全く調査会案と同じであります。  神奈川県は、議員定数を二名増加して十五名といたしました。十五選挙区のうち、第五区ないし第七区及び第十工区の四選挙区は調査会案と同じでありますが、他の十一選挙区は相違いたしております。このような違いを生じた理由は、調査会案においては、現行第三区においては、人口の増加があったにもかかわらず、一人減の四選挙区で立案いたしておりますが、これは、各府県について現行定数を保障するという考えから見ても、また県下全体の定員の配置上からも適当でないと考えましたので、横浜市とその周辺の市町村との間で持ち寄り選挙区を作ることとし、戸塚区と藤沢市を合せて第十一区とし、金沢区と横須賀市の一部を合せて第八区とし、それぞれ一選挙区を設けることといたしましたため、第一区ないし第四区及び第十二区ないし第十四区の区画判りに影響を及ぼしたものであります。また、三浦市は、古来三浦郡と関係が深いので、横須賀市の相模湾沿岸の新市域とともに、鎌倉、逗子ブロックの第十区に合せたのであります。  新潟県は、議員定数は十五名で現行通りであります。十五選挙区のうち、第一区、第五区ないし第九区、第十二区、第十四区及び第十五区の九選挙区は調査会案の通りでありますが、その他の六選挙区は、調査会案と若干異なっております。すなわち、第二区ないし第四区については、調査会案においては、いささか人口バランスに重きを置いたきらいがありますので、沿革的あるいは経済的なつながりを考慮してこれを是正し、また、第十区、第十一区及び第十三区については、地理的、経済的観点から東頸城郡を中魚沼郡と合せることは無理があるので、これを是正したのであります。  冨山県は、議員定数を現行通り六名とし、第一区、第二区、第五区及び第六区は調査会案と全く同じであります。第三区及び策四区については、調査会案では婦負郡のうち細入村一村だけを第三区に入れておりますが、その必要がないと考えて是正いたしたのであります。  石川県は、議員定数を現行通り六人といたしました。第一区及び第二区については、おおむね調査会の案によって金沢市を二分いたし、第三区は調査会案の通りとしました。第四区については羽咋郡を分割しないこととし、その結果人口及び地勢上第五区を二人区といたしました。  福井県は、議員定数を現行通り四人とし、第三区及び第四区については調査会案をそのまま採用しましたが、第一区及び第二区については、大野地方の一体性を考慮して、調査会案を修正いたしました。  山梨県は、議員定数を現行通り五人とし、第一区から第五区まで調査会案を適当と考え、そのまま採用いたしました。  長野県は、議員定数を現行通り十三人とし、地勢及び経済上第一区を二人区といたし、十二の選挙区を設けました。第四区及び第五区については小諸市を交通地勢の関係から上田市ブロックと合せることが適当と考え、また、第七区ないし第九区については、飯田市周辺の三村を第九区に入れたため、人口の関係上第七区及び第八区に影響いたしたのであります。また、第十区ないし第十二区については、松本市によって分断されている東筑摩郡は同一郡のことでもあり、また松本市の人口は十四万五千にすぎず、分割することは不適当と考え、松本市のみをもって第十区を設け、東筑摩郡は分割せずに第十一区に入れたのであります。第二区、第三区及び第六区は調査会案と同じであります。  岐阜県は、議員定数を現行通り九人とし、おおむね調査会案によって九選挙区に分けました。すなわち、第一区ないし第三区、第六区及び第七区については、調査会案が適当と認め、そのまま採用することとし、第四区及び第五区については、人口バランス上海津郡を第五区に入れ、第八区及び第九区については、大野郡山之口村のみを第八区に入れる必要がないと考えて、これを是正したのであります。  静岡県は、議員定数を現行通り十四人とし、おおむね調査会案によって十四選挙区といたしました。ただ、第一区及び第二区については、静岡市の分割について地番の関係から若干修正し、また、第五区及び第六区、第十一区及び第十二区についても、人口及び産業等の関係から変更を加えたのであります。その他、第三区、第四区、第七区ないし第十区、第十三区及び第十四区の八選挙区は調査会案の通りであります。  愛知県においては、議員定数を一人増加して二十人といたし、地勢等の関係から二つの二人区を認めるものとして、十八の選挙区を設けました。そのうち、第一区及び第十三区ないし第十七区の六選挙区は調査会案と同じでありますが、残りの十二選挙区はこれと相違しております。その理由は、調査会案においては、名古屋市の区域において定員を二人増加し、現行区第二区及び現行第三区の区域において逆に定員を一人減じているのでありますが、これは、各府県について現行定数を保障するという考えから見ても、また県下全体の定員の配置上からも、適当でないと考えたので、名古屋市南区の区域の一部を現行第二区の区域に送り、一選挙区を設けることとしたため、第二区ないし第十二区については、全く構想を新たにして区画を定めたのであります。また、名古屋市内の区画割りにつきましては、行政区画を尊重して第一区、第二区と定めますと、人口の関係で、第四区では中川区を、第五区では昭和区を分割することとなりますので、残存地域で二個の選挙区を設定しようとすれば、さらにまた行政区を分割することとなりますので、残存地域は一括して第三区とし、やむを得ず二人区といたしたのであります。また、第十八区は、地形上一人区に分割することが適当でないため、二人区といたしました。  三重県においては、議員定数は現行通り九人で、第一区ないし第五区については、人口バランスをはかって、調査会案を若干変更いたし、第六区は地域的一体性を考慮して二人区といたしました。第七区及び第八区は調査会案と同じであります。  滋賀県においては、議員定数は現行通り五人で、第一区及び第五区は調査会案と同じでありますが、第二区ないし第四区については、地勢、産業及び人口の関係から野州郡及び神崎郡の所属を変更いたしましたので、調査会案とは変って参りました。  京都府においては、議員定数は現行通り十人で、第一区から第十区まで、すべて調査会案が適当と考え、そのまま採用いたしました。  大阪府においては、議員定数が五人増加して二十四人となります。第二区、第三区、第五区、第九区ないし第十三区、第十六区ないし第十八区及び第二十四区は調査会案の通りでありますが、大阪市内の区画割りにつきましては、東区と東成区との関連性から、これを第一区としますと、連鎖反応的に第四区、第六区ないし毎八区に影響することになるのであります。第十四区及び第十五区は、近く箕面市の設置が予想されますことに伴う当然の修正であります。第十七区には、守口市との関連性から、寝屋川市を合せるのが適当でありますので、第十六区及び第十七区に変更を加えております。また、第十九区には南河内郡志紀町のほか国分町をつけるのが適当であり、第二十二区の堺市の一部の区域には、そのヒンターランドとも申すべき泉北郡四ヵ町村だけを合せるのが適当であると考えましたので、第十九区ないし第二十三区に変更を加えたのであります。  兵庫県においては、議員定数が一人増加して十九人となります。調査会案では、神戸市の区域において定員を二人増加し、現行第五区においては逆に一人を減じておりますが、これは適当でないと考え、神戸市の区域においては一人を増加するにとどめ、現行第五区の区域において現行定数を維持することといたしましたので、第一区、第二区及び第十四区及び第十五区にわたって調査会案を変更いたすこととなりました。また、調査会案は、西宮市及び姫路市は人口数が相当大きくても分割しない建前で、相当無理な区画割りをいたしておりますので、新市域を密接な旧郡部と結合させる考え方に立つとともに、淡路島は現行選挙区では交通不便な現行第二区に所属せしめられておりますが、定期交通便の発達の現状から、明石市と合せて一選挙区を設けることといたしましたので、第三区ないし第十三区及び第十七区にわたって調査会案を変更することとなったのであります。なお、第一区及び第二区については、人口等の関係から二人区といたしました。第十六区は調査会案と同じであります。  奈良県にあっては、議員定数は現行通り五人であります。第一区は調査会案をそのまま採用いたしました。第二区ないし第五区については、吉野郡は地形上これを東西の二ブロックに分けることとしたので、そのため地勢、人口等の諸条件により全般的に影響を受けることとなり、調査会案を変更いたしたのであります。  和歌山県においては、議員定数は現行通り六人であります。第三区ないし第六区については調査会案をそのまま採用いたしました。第一区及び第二区については、和歌山市の分割に関して調査会案は紀ノ川で分割し、海草郡の飛び地を接続せしめておるのでありますが、郡の分割もやむを得ないものとして、市の分割に変更を加えたのであります。  鳥取県においては、議員定数は現行通り四人とし、四選挙区に分けておりますが、その区域は、第一区ないし第四区とも調査会案と全く同様であります。  島根県においては、議員定数は現行通り五人であります。第三区及び第四区については調査会案をそのまま採用いたしましたが、第一区及び第二区については、雲南三郡、大原郡、仁多郡、飯石郡を安来市、能義郡と合せることには地勢、交通上難点があるので、これを松江市に合せるよう調査会案を変更いたしました。  岡山県においては、議員定数は現行通り十人であります。第一区ないし第六区及び第十区については、調査会案をそのまま採用することといたしました。第七区については、総社市から井原市及び後月郡までを横断的に一選挙区とすることは地形上適当でないので、これを除いて、そのかわりに地勢、交通、沿革上関係の深い都窪郡を加えることとしたため、その影響を受けて第八区及び第九区についても調査会案と相違することとなりました。  広島県においては、議員定数ば現行通り十二人とし、二人区を一つ設けて十一選挙区といたしました。第一区、第二区、第五区ないし第八区については調査会、案をそのまま採用いたしました。調査会案は単に人口の点から山県郡を分割いたしておりますが、本案においては第四区に全部合せましたので、第三区及び第四区が変更となりました。また、尾道市、松永市、福山市及びその周辺地区は交通上、経済上一体の関係にあるので、これを二人区としたため、第九区ないし第十一区にわたって調査会案を変更いたしました。  山口県においては、議員定数は現行通り九人であります。第二区ないし第五区及び第七区ないし第九区については調査会案をそのまま採用することとし、吉敷郡の大内町が山口市と地勢上、経済上一体の関係にあるので、これを山口市に合せることとし、その結果第一区及び第六区は調査会案と相違することとなりました。  徳島県においては、議員定数は現行通り五人で、第一区及び第四区は調査会案の通りでありますが、地勢及び産業の関係から阿波郡及び勝浦郡の所属を変更いたしましたので、第二区、第三区及び第五区が影響を受け変更をいたしたのであります。  香川県においては、議員定数は現行通り六人で、第一区ないし第六区まですべて調査会案の通りであります。  愛媛県においては、議員定数は現行通り九人で、調査会案は松山市の割り方が適当でないので、これを改めましたので、第一区及び第二区は変更いたしております。第三区ないし第五区及び第七区は調査会案の通りでありますが、第六区は、調査会案では喜多郡を分割いたしておりますが、本案におきましては、喜多郡を分割せず一体として扱つたため、変更いたしております。第八区及び第九区は、地勢の関係上一人区を設定することが困難な地域でありまして、調査会案でも無理がありますので、これを変更して区画割りを行い、二人区は設定しないことといたしました。  高知県においては、議員定数は現行通り五人で、第一区ないし第五区全部が全く調査会案の通りであります。  福岡においては、議員定数は二十人で一人の増であります。福岡市内の区面割りはおおねむ調査会案の通りでありますが、第一区及び第三区において、学区の関係上若干の変更をいたしました。第二区ないし第五区は調査会案と同じであります。現行第二区において一人増となりますが、調査会案は現行第四区の地域である田川市を入れた一選挙区を作つておりますが、本案においては、かかる考え方を廃し、現行選挙区の線を尊重して区画割りを行なつたのであります。その結果、第十区ないし第十三区については調査会案を変更することになりました。また、遠賀郡と八幡市の新市域、直方市、鞍手郡及び嘉穂郡北部の幸袋町、頴田村の地域は、遠賀川筋で地勢交通の密接な関係から、これを二人区といたし、第六区といたしました。第七区及び第八区は調査会案の通りでありますが、門司市及び小倉市は隣接して人口がはなはだしく不均衡でありますので、これを合せることとし、第九区は二人区といたしました。第十区につきましては、調査会案は現行第一区に属する甘木市及び朝倉郡を現行第三区に属する浮羽郡と合せて一選挙区を設けておりますが、これは、筑後川の両岸にまたがり、無理な案でありますので、本案におきましては、河南の浮羽郡のかわりに河北の三井郡四カ町をもって一選挙区といたしたのであります。その結果、第十五区は影響を受けて、調査会案を変更することとなつたのであります。第十六区ないし第十八区は調査会案と全く同じであります。  佐賀県においては、議員定数六人で一人増であります。第一区ないし第六区まで全部調査会案通りであります。  長崎県においては、議員定数九人で現行通りであります。第一区長崎市は西彼杵郡半島部をつけて割りますときは、人口及び地勢上区画割りが困難でありますので、二人区といたしました。第二区ないし第八区は調査会案の通りであります。  熊本県においては、議員定数十人で現行通りであります。調査会案では熊本市内の分割は白川の地勢によっておりますが、周囲部の飽託郡の分割につきましてはそうでなかったものを、本案では第一区及び第二区を通じまして白川の地勢によって分割することとし、一町一村の差しかえを行なつたものであります。第三区及び第五区ないし第九区は調査会案と全く同じであります。ただ、第四区は、調査会案は菊池郡を山鹿市ブロックと阿蘇郡ブロックとに分割しており、また人口も不均衡でありますので、合せて二人区といたしました。  大分県においては、議員定数は七人で現行通りであります。調査会案では現行第二区に属する別府市と現行第一区に属する大分郡を合せて一選挙区としておりますが、地勢、交通の関係から大分市と別府市とは密接不可分の関係にありますので、これを合せて第一区といたしました。そのため第四区に影響して変更いたしました。第二区、第三区、第五区ないし第七区は全く調査会案の通りであります。  宮崎県においては、議員定数は六人で現行通りであります。第一区ないし第六区はすべて調査会案通りであります。  鹿児島県においては、議員定数十一人で現行通りであります。現行選挙区において熊毛郡を肝属郡と合せて現行第三区に入れておりますが、これは交通上無理がありますので、これを鹿児島市と合せることといたしました。調査会案は主として現行第二区の区域に四選挙区を設定しておりますのは人口上無理でありますので、本案におきましては主として現行第一区の区域で一区増設することとし、第一区は主として鹿児島の旧市域をもって設定いたしましたため、第一区より第七区まで影響することとなつたのであります。第八区は調査会案では現行第三区に属する肝属郡垂水町をつけておりましたが、無理でありますので、これを肝属郡に戻すことにより、第八区及び第十区は変更いたしたのであります。第九区及び第十一区は調査会案の通りであります。  最後に、印刷物に誤まりがありましたので、これを改めたく手続をとつておりますので、御了承願います。  以上がこの法律案の提案の趣旨及び内容でございます。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに可決せられんことをお願いいたします。     —————————————

小澤佐重喜自由民主党

○小澤委員長 次に、中村高一君外四名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案について説明を求めることにいたします。片島港君。

片島港日本社会党

○片島委員 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案について、その概要を御説明申し上げます。  本改正案につきましては、去る二十三日、本会議におきまして、鈴木義男議員よりその基本的な精神について明快なる御説明がありましたので、私は、改正の各条項について、その要点を申し上げたいと存ずるのであります。  御承知のように、一昨年、吉田内閣当時の汚職、疑獄に端を発しました乱闘国会の後に、自粛三法といたしまして、公正なる選挙をやるための自粛三法の一環として、公職選挙法の改正が議題と相なったのでありますが、その当時の各党の申し合せにおきましては、選挙区割りのことには何も触れてはおりません。すなわち、連座制の強化、あるいは公営拡大等の問題が論点となったのであります。さらにまた、内閣における選挙制度調査会の答申につきましても、連座制の強化あるいは公営の拡大等、公職選挙法の改正について壷要なる答申がありましたが、これもまた今回の政府提案の中にはほとんど顧みられておらないのであります。これらを中心といたしまして、今川中村高一君ほか提案いたしましたる各条項につきまして、その要点を御説明申し上げたいと存じます。  改正の第一点は、特定の寄付の禁止に関しその範囲を拡大したことであります。すなわち、現行法第百九十九条においては、国、公共企業体及び地方公共団体と特殊の利害関係のある者からの寄付を禁止するにとどめているのでありますが、今日これを拡大いたしまして、一、国または地方公共団体から補助金、奨励金、助成金、負担金、その他これらに準ずる交付金の交付を受けている会社その他の法人、二、国または地方公共団体から貸付金等の財政援助または直接もしくは間接に利子補給金、損失補償等の財政援助を受けている会社その他の法人、三、国または地方公共団体が資本金の全部または一部を出資している会社その他の法人、四、国または地方公共団体が資本金の全部を出資している会社その他の法人から出資を受けている会社その他の法人、五、国または公共団体が借入金の元金または利子の支払いを保証している会社その他の法人を新たに追加いたしますとともに、同条第二項において、これらの寄付をしてはならない期間を定め、さらに、同条第三項において、前記各号に掲げる者を主たる構成員とする団体または連合体もまた、雷付をしてはならないことといたしたのであります。  次に、これに関連いたしまして、第二百条に新たに第三項を設け、寄付の勧誘、要求等をしてはならない期間を定め、また、第四項においては、第百九十九条第二項に定める団体、連合体に対する寄付の勧誘、要求等をしてはならない期間等をも新たに規定した次第であります。  改正の第二点は、いわゆる免責規定の削除であります。すなわち、第二百五十一条の二ただし書き及び同条第二項の後段によって、選挙の総括主宰者、出納責任者が買収等の選挙犯罪を行なっても、一定の事由を証明することによって当該当選人の当選を無効としない旨の規定があるのでありますが、これらの免責規定は、往々にして捏造せられまた拡大せられて、本条の目的とするところが有名無実になる事例が多々ありますので、この際これらの免責規定を削除し、総括責任者及び出納責任者の買収等による選挙犯罪は、当該当選人の当選を当然無効とすることといたしました。  改正の第三点は、第三者の選挙犯罪による当選無効の規定を新たに設けたことであります。すなわち、第三者といえども、当該選挙の候補者、総括主宰者、または出納責任者と意思を通じて買収等の選挙犯罪を行なった場合は、総括主宰者または出納責任者が直接行なった場合と本質的に何ら区別すべきものではありませんので、新たに第二百五十一条の三を設けて、当該当選人の当選を無効とすることといたしました。これに伴って、第二百十一条により、当選無効の訴訟についての手続を定めた次第であります。  改正の第四点は、選挙犯罪に伴う滅票制度を設けたことであります。すなわち当該選挙における違反行為が当選人のためになされたものであるときは、当該当選人の得票数からの当該違反行為をした者の数、違反行為の相手方となった者の数、違反行為が当該当選人の得票に影響を与えたと認められる数に相当する票数を削減することといたしました。しかしながら、これらの投票の削減が当選得票に影響がない場合は本条規定は無意味となりますので、第二百十一条によって、これら投票の削減によって当選が無効であると認められる場合に限って、当選無効の訴訟を起すことができることといたした次第であります。  改正の第五点は、選挙犯罪に関する時効の延長であります。すなわち、第二百五十三条を改正して、買収等による選挙犯罪の時効、現行一年を、おとり罪と同様二年に改め、特定の寄付制限等の違反の行為については、現行六カ月を一年に改めたのであります。  改正の第六点は、選挙公営の拡大についてであります。すなわち、立会演説会についてば、第百五十三条の第四項の改正によって、候補者一人につきその回数をおおむね三十回とし、事情の許す限り回数を増すことといたしました。また、第百四十二条第一項第一号及び第二項の改正によって、衆議院議員の選挙に頒布する無料ばがきは二万枚とし、さらに、第百五十条第一項の改正によって、政見放送にテレビジョン放送の制度を加えることといたした次第であります。  本法案につきましては、すでに提案者の間におきまして長い間論議を重ねて参ったのでありまするが、この本案のごとき微温的また環大なる選挙違反の取締りによっては、とうてい公正なる選挙を行うことができないとの強い御意見もありましたけれども、本改正は、現行選挙制度、現行の選挙区制をもとといたし、さらに本法案が通過をいたしまするためには、提案者のみならず、すなわち与党の議員の諸君の御賛成も得なければならぬ点も考慮いたしまして、まことに微温的ではありまするが、本改正案を提出いたした次第であります。  何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに議決せられんことを切望する次第であります。(拍手)

小澤佐重喜自由民主党

○小澤委員長 これにて各案の説明はすべて終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。     午後零時二十一分散会

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