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24回国会衆議院1956/03/15

建設委員会 第16号

発言数
45
登壇者
9
会派数
2
開催日
1956/03/15

会議録

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 これより会議を開きます。  地代家賃統制令の一部を改正する法律案、都市公園法案、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法案の各案を逐次議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。内海安吉君。

内海安吉自由民主党

○内海委員 ただいま議題になりました積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  積雪寒冷地域における道路は、長期にわたる交通の途絶を余儀なくされ、ために産業経済活動の停止、生活の不安、文化の障害等その影響するところきわめて広範でかつ大なるものがあります。せっかく整備された道路が約数カ月にわたりその機能を喪失するばかりでなく、凍結融解期における路層の破損、損傷を反覆補修するための経費は、この地域内における年間道路予算の半ばを占めるという実情であります。自動車交通が国民活動のための絶対要件となつた今日におきましては、以上のような障害をやむを得ない自然現象として放置することはできないのでありまして、積極的にこれを排除して、国民生活領域の拡大保全をはかることは当然の任務であると信ずるものであります。これがためには積雪寒冷地似にあっては近代的な機械による除雪を励行し、防雪の施設を行い、さらにまた凍上による路層の破損に対しては、排水施設及び路盤改良を施行することによって年間を通し道路交通を確保することができるのであります。  このことは、終戦後北海道その他において一部の重要道路について実施しその顕著な効果をおさめるという事実を明らかにしております。しかしながらこれを完全に励行しかつ広範囲に実施するためには相当額の経費を必要とするのでありまして、経費の点から見ても作業の内容から見ても、普通の道路維持とは全く趣きを異にいたします。従ってこれを地方公共団体に一任してその全きを期することははなはだ困難でありますので、この際国において特別な立法措置を行い、積雪寒冷特別地域における道路交通の確保を特に必要とする主要道路について除雪、防雪、並びに凍雪害の防止に関する事業に要する経費に対し、国庫補助の道を開くことが必要であると存ずる次第であります。  以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、建設大臣は別に政令で定める基準に従いまして、積雪寒冷特別地域における道路交通確保が特に必要と認められる道路を指定し、これを公示することといたしております。  第二に、建設大臣は昭和三十二年度以降毎五カ年を各一期として、除雪(除雪機械の整備を含む。)、防雪及び凍雪害の防止に関する各事項を内容とした積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画(以下道路交通確保五箇年計画という。)の案を作成して閣議の決定を求めることにいたしました。  第三に、道路交通確保五カ年計画に基いて実施する事業に要する費用については、道路法(第八十八条を除く)及び道路の修繕に関する法律の規定にかかわらず予算の範囲内において、政令で定めるところにより、その三分の二以内を道路管理者に対し補助するものといたしました。  第四に、この法律で規定するもの以外の事項につきましては一部読みかえを行い、道路法の規定の適用があるものといたしました。  以上がこの法律案の提案理由及びこの要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さるようお願いいたします。

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 馬場建設大臣。

馬場元治自由民主党建設大臣

○馬場国務大臣 ただいま提案になりました都市公園法案につきまして、提案の理由とその要旨を御説明申し上げます。  従来、営造物である公園に関する法制としては、明治六年太政官布告第十六号のほかは、わずかに都市計画法及び土地区画整理法にその建設に関する規定が散在するにすぎず、これが管理に関する法制は全く存在しなかったのであります。その結果、公園の管理の適切を欠くものが多く、あるいは荒廃し、あるいは壊滅した公園も少くない状況であります。  このような事態に対処するため、公園の規制に関する法律の制定が長年にわたり各方面から要望されておりましたので、ここに都市公園の設置及び管理に関する基準等を定めて都市公園の健全な発達をはかり、もって公共の福祉の増進に資するため、本法案を提案することといたしました次第であります。  以上が本法案の提案理由でありますが、次に本法案の要旨につきまして簡単に御説明申し上げます。  第一に、本法は市街地の住民のための公園を規制の対象といたしまして、その範囲を都市計画区域内において地方公共団体が設置する公園もしくは緑地または都市計画の施設である公園もしくは緑地で地方公共団体が設置するものとしたのであります。  第二に、公園は本来屋外における休息、観賞、散歩、遊戯、運動等を行う場所でありますので、公園施設として設けられる建築物の建蔽率を限定したのであります。  第三に、公園の管理が乱れる最も大きな原因は、公園の効用を阻害する工作物等によって公園が占用されることにありますので、これらの工作物等による都市公園の占用は、一定の要件を満たさない限り、許されないものとしたのであります。  第四に、公園管理者である地方公共団体に対して、法令違反者等に対する監督処分の権限を付与してこの法律の実効を確保することといたしたのであります。  第五に、わが国の人口一人当りの都市公園の面積は諸外国に比較してきわめて狭く、かつ、都市公園は一たび廃止されますとこれにかわるべき都市公園を建設することは容易でありませんので、公園管理者は、公益上特別の必要がある場合または廃止されるべき都市公園にかわるべき都市公園が設置される場合のほか、みだりに都市公園の全部または一部を廃止してはならないこととしたのであります。  第六に、都市公園の使用関係を私法上の契約にまかせておきますと、とかくその関係が不明確になりがちでありますので、都市公園を構成する土地物件については、私権の行使を制限することといたしたのであります。  以上が都市公園法案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。  次に地代家賃統制令の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  地代家賃の統制は、御承知の通り、昭和十三年以来、戦後の混乱期に引き続き物価政策の一環として行われ、国民の住生活の安定に役立って参りましたが、昭和二十五年に至り、一般物価の安定とともに統制対象は大幅に縮少されまして、今日におきましては、主として昭和二十五年七月以前に建築した住宅とその敷地について統制されております。以上のように、地代家賃の統制は、住居費の安定に役立っておりますが、その反面現行統制額が低水準に置かれておりますため、借家の老朽化、借家の再生産の阻害、借家敷地の減少等住宅対策上検討すべき問題を生じており、また統制の対象につきましても現在の社会的経済的情勢に即応するように再検討をする必要が生じて参りました。  従いまして、この際、統制借家の修繕を促進させてその老朽化を防止するとともに、統制対象につきましては、現在の住宅事情、経済事情からいたしまして、これを必要最小限度にとどめ、統制令の適切かつ合理的な運営をはかる措置を講ずることとした次第であります。  以上がこの法律案を提案いたした理由でありますが、次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、借家老朽化防止のための措置といたしまして、借家について大修繕を行なった場合には、都道府県知事の認可によって家賃の増額を認めることとし、借家の修繕を促進する道を開くことといたしました。  第二に、統制の適切な運営をはかるため、三十坪をこえる建物及びその敷地、または三十坪をこえる賃借部分を統制の対象から除外し、統制対象を現下の国民生活の安定に必要なもののみにとどめることといたしました。  なお、現在では都道府県知事が地代家賃の統制額を増減額する際には、都道府県地代家賃審査会の意見を聞くことになっておりますが、今回の修繕促進の措置により認可件数が相当増加することも予想されますので、事務の簡素化、経費の節約のために地代家賃審査会の諮問事項を整理いたしまして、この際これを簡素化することといたしました。  以上がこの法律案の提出の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いする次第であります。

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法案に対する質疑に入ります。質疑の通告がありますからこれを許します。前田榮之助君。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 積雪寒冷特別地域における道路交通を確保することはきわめて緊要なことで、今日の交通状態ではまことに適切なるところの立法井戸だとは思いますが、それについて提案者にお尋ね申し上げます。この路線を指定する際に、大体において建設大垣はこの法文が示しておるように積雪寒冷地の道路交通確保五カ年計画を閣議に諮ってやられるのでありますが、ただこの路線の指定をされる際において、交通運輸の関係から運輸大臣に協議する必要があるのではないかと思うのでありますが、その点いかにお考えになっておりますか、御説明を願いたいと思います。

内海安吉自由民主党

○内海委員 前田さんの御質問はごもっともと考えます。道路といえば必ず輸送ということがつきものでございます。従ってこの間の問題につきまして、いろいろ議論のあることは当然でありまするが、ただいま前田さんも仰せの通り、政令の施行によってとにかくこの問題を片づけていきたいということが、法文の間に出ておるのでございます。すなわち、路線指定の基準は、第三条第二項に基き政令で定めることになっておりますので、そのときは当然運輸大臣と建設大臣との間において、御相談があるべきはずである、というよりも、むしろ閣議において決定ということになると思うのでございます。従って、その閣議において決定するときは、当然運輸大臣がこれに対する賛否の意見を唱えられることと存ずるのであります。従いまして、路線指定の基準は、主として通過交通量が対象となると思うのでありますが、これらが政令で決定すれば、これによって路線の指定は事務的に行われることとなるので、この程度のことは、道路法との関係から考えても、建設大臣に一任してもいいのではないかと考えられるのでございます。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 発案者の御意見はわかりましたが、行政庁である建設省の道路局長のこれに対する御意見もあわせてお伺いいたしたいと思います。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 冬季交通を確保するための道路の指定でございますので、当然運輸を所管しておる方面と相談はいたさなければならぬと考えておるわけでございますが、それはこの法律によりますと、この指定は別に政令で定める基準によらなければならないことになっておりますし、その基準によりまして、道路のうちどの路線を指定するかは、事務的にきまって参ると考えますので、建設大臣がその基準によって指定する以上は、差しつかえないものと考えるわけであります。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 次にお尋ね申し上げますが、本法の施行につきましては、相当財源が必要だと思うのでございます。その財源を何によって求めたらよいと考え、またこの発案をされる場合に、立案者といたしまして財源を何に求めるという御所存なのか。揮発油税をもってこれに充てるという考えなのか、その点お聞かせ願いたいと思います。

内海安吉自由民主党

○内海委員 この法律は昭和三十二年度から実行したいというので、やはり財源問題につきましては、いろいろ同志の間においても議論があったのでございます。しかし、三十二年度から実行するというような考えも、やはり財源問題について非常に苦心があったということは、前田さんも御承知のことと存じますが、凍雪害の防止については、これが路盤改良となる部分については、一部揮発油税を財源とすることになると思います。その他の防雪、除雪等の事業は、一応大半が道路整備五カ年計画以外の事業であるので、当然揮発油税以外の財源をもってこれに充てなければならないというような考えをもって折衝したいと考えております。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 建設当局にこの際お尋ね申し上げておきたいと思うのでありますが、積雪寒冷地帯は、気候の関係で道路が特別に破損することは、これは申すまでもないのであります。これについて建設省は、いわゆる道路財源の使用率といいますか、そういうことについて、これらの地と、そういう特殊な地域でない、費用のあまりかからないところとの均衡上、ただ事業費の額によって公平を保つという、ただ金額というようなことにこだわるようなことがあっては、実質的に非常に不公平な処置に相なると思うのでありますが、従来これらについてはいかなる処置をとられたか、御説明願いたいと思うのであります。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 道路整備は道路整備五カ年計画に基いて実施されておりますが、この中にも特殊改良といたしまして路盤の改良を含めております。この路盤の改良は特に凍雪害を受ける地方に多いわけでありまして、凍雪害を受けるところは、路盤が相当堅固に、また排水が良好な状態に維持されなければならないわけでございますが、このために必要な計画は五カ年計画に盛られているわけでございます。その五カ年計画に盛りました額は、全体に比べますれば、わずかな額ではございますが、全体を改良、橋梁、舗装というふうに分けて参りまして、凍雪害のために、特殊改良というものを考えているわけでありますが、その凍雪害の費用は、凍雪害を受ける度合いに応じて分けているわけでございます。具体的に申し上げますと、この金は北海道、東北によけいに行っているわけでございます。道路整備五カ年計画につきましては以上のような考えで凍雪害防止の費用を考えているわけでございます。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 外国の例が必ずしも日本に適合しない場合もあると思いますが、私は昨年モスクワ、レニングラードからシベリアのイルクーツク等を視察して帰りましたが、日本とは比較にならない寒いところでありまして、十一月に私が参りましたときに、すでにイルクーツクあたりは零下十度から十二、三度、今ごろはおそらく三十度ぐらいに下っているのではないかと想像するのでありますが、これらの地へ参りましても、日本のように道路の貧弱なところはございません。しかもまた除雪等の用意といいますか、設備がまことに完備いたしておるのには、われわれは感心して帰ったのであります。私がレニングラード、モスクワへ行ったときにちょうど雪が降っておりました。まだ十一月の初めでありまして、雪としては初期の雪であって、日本のあわ雪が降った程度でありますが、その際におきましても、市街の至るところで除雪車が活動いたしておりまして、またそれらに対するところの人件費等も相当多く使っておるのでありますが、当然日本の積雪寒冷地帯におきましても、これらの設備がなくてはならぬのでありますが、まことに貧弱なのに、外国の例をもってしますれば、驚かされる状態なのであります。そこでこういう議員立法までやらなければならぬということになってきたのでありますが、大体建設省は、こういうものが議員立法で出るということは、むしろ責任上恥ずべきではないかと思う。進んでこういう法律を早く制定して、そうしてこれら積雪寒冷地帯に対しましても、道路の破損、あるいはまた交通の便というようなものを他の土地と大体比較できるような状態にしなければなりませんけれども、日本のように、積雪寒冷地帯が交通不便で、また交通機関の貧弱なところは、私が欧州各国を回ってみたところでは、ないのであります。そういうことについてもう少し建設省は積極的にならなければならぬ。従って、私どもはこの法律が衆議院を通過し、参議院を通過して、これが公布になった暁には、ややともすると議員立法に対して、まことに御無礼な言葉になるかもわかりませんが、お役人の諸君は好感を持たないで、法律をいやいやながら施行するという傾向があるのでありますが、建設省はこの立法がもし国会を通過し、これが公布の暁には、積極的にこの法律に対して適切なる方途を講ずるという熱意があるかないかをここに示していただいておかなければ、これが決議に重大な関係があると思うのですが、一つその御決意のほどを聞かせていただきたいと思います。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 お話のように、従来は除雪、防雪など、維持に属する事項に関しましては国の費用を出しておりません。これはもっぱら道路管理者がその責任において実行いたしておるわけでございます。御承知のように、道路整備が臨時措置法に基いて実施されておるわけでございますが、この法律におきましても、改築、舗装、その他の修繕ということになっておりまして、維持に属する費用は計画の中に入っておらないわけであります。日本の道路がきわめて劣悪な状態で、まず幅が狭くて、自動車が二台通れないというところが多いわけでありますので、この改良の方に力を入れております結果こういうことになっておるわけでございますが、しかしこの道路整備は、臨時措置法のおかげで非常に進んでおるわけでございます。これは議員立法であったわけでございますが、私どもはこれに忠実に従いまして、これが実行に最善の努力を払っておるわけでございます。従いましてこの法律に対しましても、予算の許す限り、できるだけこの法律の御趣旨に沿うように実行いたして参りたい考えでございます。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 建設当局の熱意を込めての御発言があったので、大体私も了とするものであります。  そこでもう一つ道路局長にお尋ね申し上げておきたいのでありますが、この法律は、ただいまの提案の説明にもあったように、昭和三十二年度から施行するようになっておるのでありますが、もし当局に熱意があり、誠意があるといたしますならば、これはなかなか予想はできないかもわかりませんけれども、政府が補正予算を組む等の機会があると思うので、そういう際におきましては——この法律は実は三十二年四月一日まで待つわけにはいかない法律でありますけれども、議員立法の予算関係から、やむを得ず、いやいやながらやっている事情なんであります。従ってもし補正予算を組む等の機会があるといたしますならば、これはもちろん大蔵省とも折衝をしなければならぬのでありまして、ひとりそういう覚悟ができても、実現ができると保証はつかないと思いますけれども、建設当局といたしましては、そういう機会には予算の要求をし、この法律の施行が早まるように、また実質的にもそういう処置を行う、またそう行うように努力する、こういう熱意があるか、政府の予算措置についてもできるだけ早く実現する措置を講ずるようにいたすというお考えがおありかどうか、この点もあわせてお聞かせ願いたい。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 補正予算が組まれるかどうかはわからないのでございますが、補正予算は緊急の処置と考えられるのでございますが、もし凍雪害の防止のために緊急に費用の必要が起りましたならば、そういう機会には、この法律の趣旨もございますので、補正予算の要求をいたしたいと考えるわけでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 関連してお伺いいたしますが、三十二年度以降の計画に対して、なぜ議員立法で提出をしなければならないかという点が、私いろいろの相談に参画をいたしておらないという点もありますが、了解することができないのです。従って来年度から実施の法案に対して議員立法をしなければならないという隘路はどこにあったかという点を、提案者と道路局長にお伺いをしたいと思います。道路局ではこういう必要があると思っていろいろ折衝したけれども、大蔵省その他で予算関係からいってできなかったのかどうかという点を一つ重点に御説明を願いたい。

内海安吉自由民主党

○内海委員 先ほど前田さんの御質問にお答え申し上げました通り、私も提案者の一人として、昭和三十一年度より実行したいというのはわれわれの熱望であったのであります。ところが、現在の国家財政の立場から見ましても、またこれに対する道路整備五カ年計画やいろいろな問題を総合して検討してみますと、どうも昭和三十一年度から実行することは至難である。そこで先輩や同志の諸君の御意見に聴従いたしまして、昭和三十二年度よりやることが至当であるというような考えから、昭和三十二年度と銘を打って出した次第であります。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 実はこの除雪防雪等の維持に関する費用は、北海道を除いて、ほかにはないわけでございます。従いまして私どもといたしましては、これらの費用は三十一年度におきまして大蔵省に要求はいたしませんでした。しかしこれを議員立法でお願いしてこの維持に属するものにも費用を出したいということに考えたことはないわけでございます。しかしたまたまかように法律が出て参りますと、実情はまさにその通りであり、御趣旨には反対の理由は何もないわけであります。そういう意味のものでございまして、三十一年度の予算には従来の法律に基けば、そういった費用は要求できなかったのであるということでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 ただいま御答弁を聞いておりますと、建設省も反対ではない、こういうことを言っておられます。私どもも非常にけっこうな法案であると考えておりますが、来年度から実施で、監督行政官庁である建設省が反対をしないということになれば、これは当然次の国会において政府提案として提案をされてもおそくはないし、それが私は至当である、こういうふうに考えられるわけでありますが、この点についてもう一同両者から御意見を伺いたいと思います。

内海安吉自由民主党

○内海委員 先ほども御答弁申し上げました通り、私の個人の考えといたしましては、やはり三十一年度よりどうしてもやりたいということが、私の考えであったのであります。しかしながら与野党ともに有志の諸君と懇談したり、あるいは大蔵当局あるいは建設当局とお話しました結果、やはり昭和三十二年度より実行することが穏当であるという新論に到達したわけなんであります。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 この法律ができますと、さっそく政令でその指定の基準等を作らなければならないわけであります。またその基準に基きまして道路交通確保五カ年計画というものを立てなければならないわけでございますが、それらの基準なり五カ年計画なりは、相当の調査を必要とするのじゃないかと考えられます。従ってそれに要する時間も相当に必要かと考えられるわけでございますから、三十二年度から実施のものでありますが、今こういう法案ができることが準備のために望ましいことであるというふうに考えます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 建設省の答弁は私はおかしいと思う。けっこうである、けっこうであるならば、来年度から実施をするのであるから、政府提案で、あなたの方で提案をして出されるのが至当であるし、当然だと思う。一体今この法案を成立をしなければならないという理由が、私にはわからないわけです。隘路があるのか、今からやっておかなければ実施が困難であるという困難な点があるのか、もう一回この点を御答弁を願いたいと思います。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 今からそういう用意をした方がよろしいというふうに考えます。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 最後にもう一点だけ提案者にお尋ねいたしますが、いわゆる交通確保五カ年計画に基いて、本法を施行いたしますると、従来建設省が使用いたしておりました費用、これに五カ年間に年額どのくらい程度の予算を必要とするお見込みなのか。もちろんこういう事業でありますから、事業のやり方、その徹底の程度、こういうようなことによってもちろん違いますが、提案者といたしましては、五カ年計画を施行いたしますると、予算上年額どのくらい程度に必要を認めておるという、予定でもございましたらお聞かせ願いたい。

内海安吉自由民主党

○内海委員 どうも予算の内容もわからないで提案するということはおかしなことになりますが、私今資料を持ってきておりませんが、昭和三十二年度においては十五億円程度の見込みでございます。それからその後において年額二十億くらいなところで進めてみよう、こういう考えを持っております。

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 中島君。

中島巖日本社会党

○中島委員 大体前田委員並びに編委員の御質問に尽きておるのでありますが、なお補足的に少しく提案者並びに政府委員に対して御質問いたしたいと思います。これは非常に時宜を得た法案であるというふうに考えて、党の態度は決定いたしませんが、個人といたしましては非常に賛成をいたしておるわけでございます。そこで先ほど前田委員からも指摘いたしましたけれども、なぜ建設省はもっと早くこういう措置をとらなんだか、こういうように考えておるわけでありまして、一つの例を申し上げますと、私の方の国道自五十三号の名古屋——塩尻線というものがある。これは長野県と名古屋を結ぶところの、南に出るところの長野県唯一の幹線道路であります。これに千二百メートルの治部坂峠というのがありまして、すでに七、八年前からその地方の住民、通行するトラックなどで除雪組合を作りまして、一台当り百円くらい通行する場合にとって、約五、六十万円の金をとって、みずから除雪して通行しておる。しかも金を徴収するために、どうしてもそれに人夫の費用として二十万ないし三十万円かかる。こういうように国道を、ちょうど昔の大井川の渡し守とちゃんぽんのような変則な形で維持しておるという、国道管理の威信にも関するようなことをやって通行の保持に努めておる。こういうような実情なのであります。従いまして、結局県の財政の困窮という点はありますけれども、その他これと類似して、わずかな金であるけれども、そういう態勢が整わぬがために、冬季間交通を途絶しておるという幹線道路が各所にあると思う。従ってむしろこれは、前田委員の言われたように、建設省がこれらの法律をみずから提案すべきであって、むしろ建設省は怠慢であると考えるわけであります。そこで前の委員からもいろいろ質問がありましたが、この法案は議員提案であるけれども、議員提案とせずに、来年度からならなぜ政府案として提出しないのかというのが、楯委員なんかの疑問の点だと思うのです。しかし昭和三十二年度以後とはこの法案にはなっておりますけれども、補正予算なんどを組む場合においては、この法案を出してあっても、本年度予算化される含みをもって議員提案であえて出したのではないかというように私は想像するのでありますが、提案者もそうした含みを持っておるかどうか、この点をお伺いしたいと思います。

内海安吉自由民主党

○内海委員 もちろん本年度から実施したいというところの用意なり、あるいは政府においてこの法案に対して協力する、努力するというところの熱意が出てきますれば、われわれは双手をあげて臨時国会なり、あるいは来たるべき国会なり何なりで臨時措置を講ぜられるならば、われわれはこの施策に対して共鳴するものであります。何分にもこの問題は御承知の通り北海道において初めて経験されたものであって、その結果が非常によかったというので北海道に右へならえして北海道及び東北その他関係の八県が打って一丸となってやったというようなことでありまして、北海道の例を好例としてここに作り上げたような次第でありますから、政府において追加予算か補正予算等ですみやかに断行しなければならぬということになれば、われわれは双手をあげて賛成するものであります。

中島巖日本社会党

○中島委員 政府委員に質問いたします。ただいま提案者の意向は三十二年度以降に法律案ではなっておるけれども、本年度におきましても政府当局においてその意思があり、また補正予算を組むような場合においてはそうしたいというような御意向であるのか、建設当局のお考えはどうであるかお伺いしたい。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 そういう機会がありまして、また緊急にその対策を講じなければならないような事態がありますれば、補正予算に要求するつもりでございます。

中島巖日本社会党

○中島委員 そこでなお政府委員にお尋ねいたしますが、先ほどの道路局長の答弁の内容から見まして、これらの法案に対しては賛成である、それからそういう意向もあったような口吻でありましたけれども、現在まで政府提案としてこの法案が提出できなかった陰には大蔵省などとの折衝の関連があったかどうか、その点をお尋ねしたいと思うのであります。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 従来北海道の道路の維持またこの除雪のために予算は要求しておりましたが、除雪の費用はもらえなかったわけでございます。しかしそのために法律を作ろうかという考えはまだ持っておらなかったわけでございます。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 この要綱の第一にある点で提案者にお聞きしたいのでありますが、積雪寒冷特別地域というのは何かきまった地域が規定されておるのか、あるいは慣習でこういう字句を使われたというのなら、大体どの範囲の地区をいうのか、もしそういうものが全然なくて新たにきめていくということになれば、積雪あるいは温度あるいは交通量というようなものが選定の基礎になってくると思います。しからばどのくらいの程度をこの地域に編入するお考えであるかという点をお伺いいたします。

内海安吉自由民主党

○内海委員 この地域の問題でありますが、これは立法に際してもいろいろ議論のあったところでありまして、実は地域を表明しないところに妙味のある法律になっております。地域を今から表示しておるというようなことではいろいろな御議論が出るので、とりあえずこの問題は政令によって建設大臣に御一任する方が適当じゃないかという考えからこういたしたのであります。

楯兼次郎日本社会党

○楯委員 提案者のこの法案の取扱いをおもんぱかった御説明はわかるのでありますが、しかし私はどこの県のどこが入るかということをお伺いしておるのではないのであります。ここで使われた特別地域というのは大体そういうワクにはまる慣例があるのかという点と、もしそういうものがないとするならば、大体先ほど申し上げましたような雪とか、温度、交通量という大体の規格というものが私は考えられなければならないと思うのであります。従って提案者はそういうことを言われましたが、建設省の方はこの取扱いはどういうふうにお考えになっておるか、こまかい点でなくてもけっこうです。大体の大まかなアウト・ラインというか、その点をお聞きしたいと思います。

富樫凱一建設技官(道路局長)

○富樫(凱)政府委員 この法案の成立によりまして具体的な計画を立てたいと考えておるわけでありますが、今まで通常言われておりますことは東北、北海道と言われておったわけでありますが、東北、北海道のほかにも積雪寒冷の度が激しい地域があるわけであります。またその地域において除雪を必要とする道路があろうと考えます。大体が東北で現在除雪を行なって自動車を通しておるというのが具体的な基準になるのではないかと考えておるわけでございます。

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 他に御質疑はありませんか——御質疑は別にないようでありますから、本案に対する質疑はこれにて終了いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 御異議ないものと認めまして、さように決します。よって本案に対する質疑はこれにて終了いたしました。討論採決は次会に譲ります。     —————————————

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 この際政府委員が出席しておりますので、地代家賃統制令の一部を改正する法律案及び都市公園法案の両案について補足説明を聴取いたしたいと存じます。住宅局長。

鎌田隆男建設技官(住宅局長)

○鎌田政府委員 ただいま提案になりました地代家賃統制令の一部を改正する法律案につきまして逐条的に御説明申し上げます。  まず第七条第一項第一号を改正いたしまして、従来借地または借家について著しい改良工事がなされた場合に都道府県知事の認可によって地代及び家賃の統制額の増額を認めておりましたが、これを借地につきましては改良工事がなされたとき、借家につきましては改良工事または大修繕と認められる一定範囲の工事がなされたときに改めまして、都道府県知事の認可によって増額できる範囲を拡張いたしました。さらに同条第一項の次に新たに一項を加えまして、前に述べました大修繕と認められる工事の範囲は建設省令で定めることにいたしました。  次に、第十五条を改正いたしまして、従来都道府県知事が地代及び家賃の統制額の増額及び減額の認可をしようとする場合に、都道府県地代家賃審査会の意見を聞かなければならないこととなっておりましたのを貸主または借主の申請による場合には、当該審査会の意見を聞かなくてもよいことといたしました。  次に従来の第二十三条の規定は、統制対象を除外する規定でありますが、さらに本条の一部を改正いたしまして、同条に新たに第三号を加え、延面積が三十坪をこえる建物及びその敷地を除外することといたしました。しかし三十坪をこえる建物でありましても、その一部を他に賃貸し、当該賃借部分及び賃借部分を差引いた残りの居住部分がいずれも三十坪以下である場合には、その建物及びその敷地は統制対象から除外しないことといたしました。同時にまた建物の賃借部分で三十坪以下のものは、これを除外しないことといたしております。  第二十三条第三項の改正は、第二十二条第二項の改正に伴う字句の整理であります。  以上、地代家賃統制令の一部を改正する法律案について逐条御説明いたしました。何とぞ慎重御審議の上御可決あらんことをお願いいたします。

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 次に計画局長。

町田稔建設事務官(計画局長)

○町田政府委員 都市公園法案につきましてお手元に差し上げてございます要綱の順序に従いまして簡単に補足的に御説明申し上げます。  この法案の第一章は、総則でございますが、この総則には目的と定義を規定いたしております。  まず第一に、この法律は都市公園の設置及び管理に関する基準等を定めて、都市公園の健全な発達をはかることを目的といたしております。  第二に、この法律において都市公園といいますのは、都市計画区域内において地方公共団体が設置する公園もしくは緑地、または都市計画の施設である公園もしくは緑地で、地方公共団体が設置するものを言うことにいたしております。  また公園施設といいますのは、都市公園の効用を全うするため設けられる一定の施設をさすことにいたしております。  国立公園計画等に基いて設けられまする施設は、都市公園または公園施設に含まれないものといたしたのでございます。  第二章におきましては、都市公園の設置及び管理に関する規定を設けておるのでございまして、地方公共団体が都市公園を設置するときは、政令で定めるその配置及び規模に関する技術的基準に適合するように行うべきものといたしたのでございます。  第四に、公園施設である建築物の公園における建蔽率を限定いたしたのでございます。  第五に、公園管理者は都市公園に設ける公園施設でみずから設け、または管理することが不適当または困難であると認められるものに限りまして、公園情理者以外の者に当該公園施設を設け、または管理させることができるものといたしたのでございます。この場合において公園施設を設け、または管理しようとする者は、公園管理者の許可を受けなければならないものといたしました。  第六に、都市公園に公園施設以外の工作物その他の物件または施設を設けて都市公園を占用しようとする場合においては、公園管理者の許可を受けなければならないものといたしたのでございます。  公園管理者はただいま申しました都市公園の占用が一定の要件を満たす場合に限って許可を与えることができるものといたしました。  第七に、都市公園に公園施設を設け、または工作物等を設ける許可を受けた者は、当該設置、管理もしくは占用の期間が満了したとき、または当該設置、管理もしくは占用を廃止したときは、直ちに都市公園を原状に回復しなければならないものといたしたのでございます。  第八に公園管理者は、法令等に違反する者に対して、または都市公園に関する工事のためやむを得ない必要が生じた場合等においては、この法律の規定による許可を受けた者に対してこの法律の規定によってした許可の取り消しその他一定の処分をし、または行為もしくは工事の中止等一定の措置を命ずることができるものとすることと規定いたしたのでございます。  なお原因者負担金、付帯工事に要する費用、義務履行のために要する費用等について必要な規定を整備いたしました。  また第十といたしまして、公園管理者は、公益上特別の必要がある場合等のほかみだりに都市公園を廃止してはならない旨の規定をいたしたのでございます。  第十一といたしまして、公園管理者は、都市公園台帳を作成し、これを保管しなければならないものといたしました。  以上が第二章でございますが、第三章は雑則でございまして、まず第十二、国は予算の範囲内において地方公共団体に対し都市公園の新設または改築に要する費用の一部を補助することができるものといたしました。  第十三、建設大臣は都道府県及び市町村に対し、都道府県知事は市町村に対し、都市公園の行政または技術に関し必要な勧告、助言または援助をすることができるものといたしたのでございます。  第十四に、都市公園を構成する土地物件につきましては、道路の規定と同様に私権を行使することができないものといたしたのでございます。  なお第十五、地方公共団体が都市公園を設置すべき区域を決定し、その区域内の土地について権原を取得した後においては、第四から第九まで及び第十四のそれぞれの規定は当該土地について準用するものといたしたのでございます。  その他雑則に異議の申し立て及び訴願について必要な規定を整備いたしました。  第四章が罰則でございまして、それぞれ必要な罰則を整備いたすことにいたしました。  なお、この法律は、公布の日から起算して六月を越えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしまして、附則にその旨を規定いたしてございます。  それから附則には既設公園の取扱いについて必要なそれぞれの経過規定を整備いたしたのでございます。  以上が簡単でございますが、都市公園法案の要綱につきましての御説明でございます。

徳安實藏自由民主党

○徳安委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明十六日午後一時より開会いたします。    午後二時四十八分散会

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