決算委員会日本国有鉄道の経理に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/05/23
会議録
○田中小委員長 これより決算委員会国有鉄道の経理に関する小委員会を開会いたします。 不肖私が皆さんの御推薦によりまして小委員長を務めることになりましたが、御承知のごとくこういうくだらない者でありますから、皆さんの特別な御援助、御鞭撻と御協力によって私が小委員長の職が果せるものと、これはお世辞でなく心から自覚しております。どうか今後ともよろしく皆さんの御支援と御鞭撻、御指導を賜わりたいと思います。よろしくお願いいたします。 本小委員会は国鉄の外郭団体、鉄道会館、民衆駅及び物品購入等、日本国有鉄道の経理調査のために設置されたのでありますが、本日は、小委員会におきまする調査方針なりあるいは皆さんの御意見を伺いましていろいろ御協議を願いたい、こう存じましてお集まり願った次第であります。 お手元に差し上げましたのは、ただ私がこういう方法でやっていったらいいんじゃないかという考えからこういうものを刷って差し上げたのでありますが、これはただほんの一部だけでありまして、今まで調べたものにつきましても非常にわれわれが予期しておらぬものがあるのであります。一つ皆さんの御協力を得てやっていきたいと思いますから忌憚のないお話を願いたいと思います。
○赤澤小委員 二、三年前でしたか、例の高速自動車道路、あれをやったのはこの委員会でしたか、建設委員会でしたか、どっちでしたか、あれがまた最近新聞に出だしたですね。あれはこれと関係がないのですか。
○山田小委員 関係がないのじゃなくて、あれは建設省の仕事になるか、運輸省の仕事になるか、国鉄の仕事になるか、所管がまだ明らかになっていない。要するにこれは法の不備で、新しく道路法の改正をなされるか、あるいは自動車縦貫道路というものを別に作るか、そういう形で新しく出発するとすれば、これに関係が出てくるか出てこないか、まだ今のところ明確でない。
○細田小委員 最近御承知のように東京駅の大丸がさらに増築するということが確定してきた。この前の当委員会で問題になったが、それは別として、私は一営利会社のために都市計画法を、あそこの前の方を取り払われて、あそこだけを東京駅の高さに比例して特別な措置を講ずる、広場をこしらえるというほどの無理を国鉄はすべきではないと思う。少くとも国鉄だから……。この点なんかも皆さんの御意見を聞いて、やはりこれは東京都の都市計画委員会が何が非常に重要なポイントを握って決定権を持って進むようですけれども、こういう点もある程度まで調整しないと、一営利会社のために向う側の業者なんかの利害をじゅうりんして、そうして特別措置を講ずるというようなことは厳に戒めるべきケースじゃないかと思うのですが、こういう点も当委員会で調査の対象にしていただきたいと思う。
○田中小委員長 細田委員に申し上げますが、実は山田委員も御承知の通り、これはこの前の決算委員会ではもうあれより高くしない——あれより高くしますと前の方を追っ払わなければならぬ。あそこは御承知のごとく坪にすれば、二、三年前に調べた当時でさえも一坪が三十四、五万する。今だったら五十万くらいするのじゃないですか。そんなところにようやくあの人たちが築き上げたしにせといいましょうか権利といいましょうか、そういうものを追っぱらってやるということは、これは大へんな問題だと私は思うのです。もう再びないのですから。それからもう一つ、前の建物を見ますと堀立小屋みたいな建物はないのです。相当いいりっぱな建物が多いのです。これを追つ払わせるのも何だし、そうかといってあの前の道路を朝九時ごろ通りますと、自動車が五分から十分待たなければ通れないのです。事故でもあったら大へんです。ですから私は実はあの八階すらも反対したのです。もうこれ以上建てるなら——東京都の建築の方の人たちを呼んで聞いたときにそれ以上はしないというふうに決算委員会で結論を出しておった。その後また運動によってあれを建てるようにしたのだが、これは細田委員も言われるように、私もあそこを大丸のために国鉄が立ちのかせるということは重大だと思う。これがいなかで土地がたくさんあって、あっちによけろとかこっちによけろとかいうならまだしも、少くともあそこは坪四、五十万します。そこにもっていって権利というものは容易ならぬものだと思う。私はこれは重大だと思いますね。
○山田小委員 その点は国鉄会館側へ、あそこの槇町ビルを除いた周辺の人たちが積極的に働きかけて、前とだいぶ様子が変ってきているようですね。二、三を除いて賛成側に回っている。何かあそこの人たちは暗中模索をしているという状態のようですね。
○田中小委員長 それは金で承諾したのですか、中に入れる権利でもくれるというので承諾したのですか。
○關谷小委員 両方です。
○生田小委員 新宿デパートはどうなったんですか。
○細田小委員 新宿もいろいろ反対がありますね。
○田中小委員長 今、アメリカあたりでもそうだが、日本のデパートで一番欠陥とされているのは自動車置場がないことだ。日活会館あたりでも地下室へ入れる程度でしょう。
○山田小委員 あのデパートがあそこで問題になっているのは、あのデパートは五階、六階にエレベーターがないのです。それを今の建物の上の工事のときに作る予定になっておるので急いでいるのです。この間買物に行ったときエレベーターのことを聞いたら、何か二階か三階までしかない、あとは上の工事ができてから作ることになっておりますというので、もう既定事実になっているのです。
○細田小委員 ここの決定などまるきり問題にしていない。
○床次小委員 ここに準備されておる調査方法の中にもありますが、国鉄の経営、経理、組織という問題を予定しておるのですが、私はやはり国鉄はああいう形では限度に来ているのではないか、だからいわゆる公社という形でやっていくのがいいか、あるいは普通の国営の形になるのがいいか、経営の方針自体にやはり根本的に問題がある。一方運賃の値上げが経理のうちで非常に重大な問題として扱われているのですが、今いろいろ御指摘のように得るべき収入を十分取り入れて経営の基礎になっているのならいいが、取り得べきものも取らずほかに流れている、そうして国費あるいは乗車賃という形で経営されているというようなロスがある。これは非常に困った問題なので、今後やはり取るべきものは取る、必要なる支払いはもちろんやってもよろしい、しかし安心して経営ができる大きさにまでしなければならない、大き過ぎるのは分断するのもやむを得ないと思いますが、やはりそこまで考えていただくのがいいんじゃないかと思うのです。
○田中小委員長 床次委員に申し上げますが、だんだん調べていきますと、国鉄というものは非常にびっこなものなんですね。ちょっと申し上げてみますと、昭和二十九年度の決算報告によると、損失が三十四億八千八百万円ばかりあります。それから昭和二十八年度は、利益が四億三千六百万ばかりある。これは何で利益になっているかというと、運賃値上げをしたときの利益です。昭和二十七年度はどうか、これはやはり十六億五千三百万円ばかり欠損している。国鉄というものは欠損続きなんです。それではその欠損というものは一体全部欠損なのかというと、今あなたの言われる通り取るべきものを取っていないのですね。たとえば交通公社の切符は全部現金で売るのでしょう。そして納めるのは二ヵ月後です。概算払いはあっても、そんなものは納めても納めぬでも、たとえば一億あるところを五百万納めたっていいんですから、二ヵ月使えるでしょう。その二ヵ月の利益というものは大したものだ。それから運送会社、通運とかそういうものが滞納すると利子がつくのです。ところが中に人が入って、まあ利子なんかいいじゃないかというと負けてしまう。これが大へんなものです。
○山田小委員 いつか大阪の交通公社を調べに行ったが、とにかく一ヵ月一億数百万円の売掛代金があるのを何カ月かためて納めるということ、それは法的規制が何もない。
○田中小委員長 そして困ることは、こういうことがあるのです。切符を各駅で売りますね。その金をすぐに国鉄に納めないで、駅長の名前なり駅員のだれかの名前にして町銀行に二日ぐらい入れるのです。二日たつと持っていくけれども、またその次、その次と入っているから、町銀行は常時何千万という国鉄の金を貯金してもらっている。だからまたいろいろつながり出て、外郭団体で金の要るときは貸してやれ、貸さなければほかの銀行へ預ければいいんだということで、銀行も自分の金じゃないから貸してやってもいいということになる。 それから外郭団体に請負をさせておる。その団体はトンネル会社でしょう。そこで一割としても相当なものになる。これが非常によくない。それから外郭団体を行政管理庁が整理したというけれども、整理したのは補助金をくれている外郭団体を一部整理しただけで、トンネル会社的なものは少しも整理していない。だから決算委員会で山田先生が言ったことがあるが、店だとか家だとかを国鉄はたくさん貸しておりますね。あれも第三者に渡っておる。普通国鉄がとれば十億も上るものが二億か三億しかしっていない。あとどうしたかというと、私が借りて、関谷さんに貸して、関谷さんはまた床次さんに貸して、床次さんが山田さんに貸しておるというようになっていて、何が何だかわからない。こういうものをずっと整理していくと、今床次委員の言われるように、一体国営でやるか、すばらしい総裁が断の一字でそういうものを一つ一つ整理していく。場合によれば検事局とも相談して、不正なものはみな検挙してもやっていくというくらいにしなければ、やはり解決つかぬと思います。
○山田小委員 まだ民間団体が運輸省の中に巣を食っておるのですね。
○田中小委員長 電話でも何でも国鉄のものをみんな使っておる。それから加賀山さんなんてやめたことになっておるが、給料は今まで通り出ておる。それで彼らが何をしておるか、新宿駅を作るとか、池袋駅を作るとかいう運動ばかりしておる。民間から運動費はうんととるし、今の鉄道会館みたいな民間会社と組んでやっている。個人会社からもらっておるから収賄にならない。ほかの国有財産なんかでも、この国鉄小委員会が、大改革はできなくても、何か改革をしないと大へんなことになる。
○細田小委員 床次先生は父子相伝でなかなか御造詣が深いが、国営に直したらどうですか。
○田中小委員長 直すのには、今言う通りそれをあげていってこれはいけないじゃないかといって直させなければ、なかなかうまくいかぬのです。
○床次小委員 事業をほんとうに国有なら国有、国営なら国営でできる限度にして、あとは地方にまかせるようなこともいい。完全に経営するのには、少し伸び過ぎておるところもある。だからこの点はやはりあるべき姿というものをもう少し合理的に考えてみるときに来ておると思う。
○山田小委員 国鉄の工事を請け負っておる会社の中にはいろいろなものがあるでしょう。あの会社自体が全部古手の役人であるということ、そういう人が優先的に入っているから、もっと安い値段で落札できることがあってもちゃんと話し合いでやっているということなんですが、それが大へんだと思うんだ。
○田中小委員長 それから關谷さんあんたこんなこと一体どうなんです。これは国鉄のあれを調べてもらいたいんだが、国鉄は貨車を何百台と黙って貸しておるんだよ。表面は石炭がらを運ぶということで貨車を外郭団体に相当の数を貸している。ところがそれがしまいには石炭がらを運ばぬときには普通の荷物をその国鉄の貨車で運んでおるんだ。それで保線区長が判を二十くらい作って判を押しておるんですよ。こんなことが許されるものかどうか。關谷さんは鉄道の大ボスだから……。
○關谷小委員 ボスじゃないですよ。
○田中小委員長 いや、いい意味のボスですよ、親分だ。こういうことをやれるんだからね君、これは驚くがね。だから、今山田委員の言われた通り、国鉄が一年間に請けを出すものは莫大な金額です。その請けを出す一割をトンネル会社に取られても、五分取られてもこれは大きなものですね。
○細田小委員 大したもんだね。
○田中小委員長 だから今の国鉄の利益というものは、そういうことがあるために運賃を値上げしたその年しか出ない。あとはもう何十億というものが全部消えちゃうんだ。
○細田小委員 その二十億や三十億の赤字というのは今のトンネル会社を整理しただけで出るでしょう。
○田中小委員長 それで五十億も出ちゃう。それから国鉄が持っているガード下とか売店とかを国鉄が直営にして整理すれば十七億も二十億も出ますよ。
○山田小委員 そのガード下の権利金を坪十五万も二十万も取っているんですよ。
○細田小委員 鉄道弘済会というのがありますね。あれが全国の駅を使用しているのは大へんなものだ。あれが駅の付近じゃ一番売れるんだ。
○田中小委員長 ところが弘済会は自分だけで使っておらぬ、人に貸しておるんです。
○細田小委員 これを中心に一つメスを入れたらどうですか。
○田中小委員長 この間山田委員と神戸まで出張して調べたときに、国鉄のものなんですが、それを君どこから借りたかと言うとあそこから借りたと言う。ところがそこへ行くと、私はあれから借りたというわけで、一軒を探すのに五カ所も探して歩いたんです。また貸しですよ。
○細田小委員 だから、そういうことを国鉄総裁に迫って、また貸しまかりならぬという規則をこしらえてしまう。
○山田小委員 あれには驚いたね。ガード下が四十五万ですよ。
○田中小委員長 それは細田委員のおっしゃる通りなんですが、整理しろといって大阪へ行って調査した結果——支配人というのがありますね。あれに話したところが、弁護をして、いや今訴訟中だとか、裁判中だとか、あるいは行方がわからぬとか言って、それはもうとても話しになんかならないですよ。
○細田小委員 そういうことは訴訟中であろうと行方不明であると——行方不明ならばこれはさらに取り消しの理由になるし、訴訟中でも、訴訟中の行政措置として取り消せる、訴訟中だからといってちっとも行政措置を妨げるもんじゃないと思うんです。僕は弁護士だからわかるが、そんなことは言いわけの理由にはならぬと思う。
○田中小委員長 ところが細田委員に申し上げますが、また貸しは終戦のどさくさに認めたんですね。さっきのやつだけど、今人が入っているでしょう。あんたは五人目のまた貸しだから、国鉄からいえばあんたには絶対権利はないんだけれども、終戦のどさくさに私もここに使われて借りておりますとかなんかいって——山田委員どうした、書類か何かで認めたんですね。一応認めた形になっている。
○細田小委員 そういうような場合、だんだんこまかくなるのですが、それは現状の人に一応書きかえさせて、以後絶対にまかりならぬ、その場合には取り消すといって取ってしまう。
○田中小委員長 それはいいことだね。現状の人に書きかえさせるならいいじゃないか。
○山田小委員 ただいまのは非常にいい案のようですが、大阪へ行ってみた結果、これは想像ですけれども、借りている者と貸している者とに非常にくされ縁ができてしまっている。それが次次とやっぱりくされ縁ができてしまって切れずにいっているような状態だ。
○細田小委員 それを見送っておったらいつまでたってもできないということだ。
○田中小委員長 これは細田委員に法的に研究してもらって、この委員会で善処したらいいと思う。あれは何とかしないと五つも六つもまた貸しというのは国鉄の財産権を侵害するものだ。
○山田小委員 貸しているときは三十五円で貸しているのに、最後に、五人目になったら一つのガード下が四十五万円になっている。そういうばかげたことをこのまま放任しておくことは許されないと思います。
○田中小委員長 全くそうだ。
○細田小委員 御承知だと思うのですが、有楽町のガード下がそうなんです。だからああいうものは現状の価格を調べて、そうして現在使っているものに書きかえさせてしまう。そうして前の人の関係は切ってしまう。だんだん貸していくからその間の賃貸借の関係で訴訟は起ると思うけれども、それは鉄道公社あるいは運輸省から出す行政命令に対しては効力はないのです。その訴訟は当事者間の問題です。御承知のように判決というものは当事者以外に効力はないのです。
○田中小委員長 場合によっては当事者間で暴力を使っておどしたくらいの結果になるだけですね。床次委員や生田委員どうです、むずかしい問題はむずかしい問題です。そうすると国鉄の収入が一年に十五億か二十億くらい上ってきます。今あなたが五人目に借りている賃金はうんと高い。それを幾らかまけて、あんたの契約というのであと切ってしまう。
○生田小委員 賃貸契約をやり直す場合に、過去の因縁を全部白紙にして、その物件の価値を現在の価値で契約すると国鉄の収益が上ると思います。しかし過去の因縁をずっと継承して、情実になれると安くなりますから、もし契約をやり直すならば現価でやっちゃう。
○細田小委員 それは生田委員の言われる通りで、私の友人が有楽町の下を借りている。今度参議院に立つといってやめたけれども、権利金は大へんなものだ。あの近所をずっと借りて、それがまたばかなように安い金だ。
○床次小委員 今の問題は実際どう処置するかはいろいろ方法があると思いますが、われわれとしてはこういう問題を能率的に、たとえば賃貸するならばするという機構を作らせるか、その運営の方法を指示することがいいのじゃないかと思う。しかし実際のやり方はそう簡単にいかぬかと思いますが、とにかくそういう不能率な、使えば使えるものを殺して使っているという機構ですね。実は監督の責任者が今のところあるようなないようなものではないかと思うのですが、やはり公社として手の届く範囲内にとどめて、手の届かないものならば公社から切り離していいと思いますが、その点責任をはっきりするような機構をむしろ研究すべきだと思うのです。
○細田小委員 私は床次委員の御意見はごもっともだと思う。機構の問題と同時に並行して進むことが必要だと思う。一つの具体的な問題をここの委員会で取り上げてこうしろということを強く要請する、そうしないと結局機構そのものが、運輸省あるいは鉄道公社の中の人たちがその機構を受け持つことになると、これは何もならない。
○生田小委員 実際問題として何か一つの適当な例があって、そうしてここにもたくさんあるだろうということを指摘してやる……。
○田中小委員長 それはたくさんあるのだ。
○生田小委員 そのときに一つだけやったのでは何もならないので、そういう同じようなものを全部改めるのでなければ何もならぬわけです。そうすると、役所はなかなかやりたくないことはやりませんから、それでやはりこれは実例の指摘が始まるのだけれども、床次さんの言うように、機構を一つこしらえて、その一つの機構の中でその問題を全般的に解決しようということに結末をつけなければいけまいと思うのです。
○田中小委員長 吉田賢一君より小委員外発言の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中小委員長 御異議なしと認めます。それでは吉田君。
○吉田賢一君 なかなか今の結論は言うことは簡単だけれども、容易ならぬことです。ことに国鉄は、私どもは国鉄会館を中心に少し調べたが、これは世界一の特殊の企業体です。それからまたあのようないろいろな経過をたどってきた企業体にメスを入れようとしましたら、これは大へんな事業です。ですから私思うのに、あまり大きな欲を最初は出さずに——もし最後に何か出たらそれはけっこうですけれども、最初は出さずに、私は一応今日の国鉄の経営のあり方とか、そういうものをやはり国鉄当局から二、三人呼んで具体的に聞きまして、そうして必要とする資料をおのおの委員から申し出たものを出させまして、そこで大体何を調査しようかという目標をきめて、それを一つやってみる。その上でさらに広がってもっとあれもこれもということになってくれば大へんけっこうですけれども、しかしその少数のある目標でも、これをほんとうに調査することは容易じゃありません。ですからそういうような方針で一つお取りかかり願ったらどうかと思います。
○細田小委員 今吉田さんの言われるように、全部やるといっても実際御承知のようにでかいものです。だから一つでも、二つでも、三つでもいいが、テスト・ケースとして、ちょうど防衛庁の古エンジンのように、これはたくさんあるだろうけれども、その一つのテスト・ケースでぐんぐん突っ込んでいくということがとりあえず仕事をするには必要だと思うのですよ。これはこの前の鉄道会館問題を皆さんの力であれだけ調べ上げたということが、鉄道の経営の不合理ということについていかに世人の関心を高めたか、その効果は非常に大きかったと思う。だから手ごろな問題を一つ取り上げてぐんぐんメスを入れていくということがいいと思う。
○吉田賢一君 今お述べになっておりますが、私はさらに続けて申し上げますと、ここに書いておる調査方法ですね。この調査方法の第一「国鉄当局から経営状況等について説明聴取(同時に資料を提出せしむ、各委員からも要求)」これは適切です。これは大事ですね。それから第三の「行政管理庁当局から国鉄に関する調査等についての状況とこれが意見聴取」これもいいですが、今国鉄と行政管理庁の関係が、行政管理庁から国鉄を調査し、いろいろ意見を出した。この問題は会計経理の問題等が主でありましてこれを聞くだけでもちょっと厄介なことです。ですから行政管理庁は少しあとでもよいじゃないか。むしろ当局から第一の方法、これが総論的で、このときに何をやろうかということを申し合せができると思う。その方法がこれを進めていく上において一番よいのではないかと思うのです。
○田中小委員長 委員諸君に申し上げますが、吉田委員、山田委員などと同じく、私ら国鉄問題をやった体験上から申しますと、たとえば今のようなまた貸しのものを、一つでも大きなやつから手をつけると、すぐ政党内へ入ってきてしまう。大きなものを持っているのは毎月何百万ももうかるから、それをすぐ使って、党の幹部とか党内とかにいろいろな問題を巻き起してきてこれを撹乱して押えるような方法に出てくることは火を見るよりも明らかなことであります。そういう場合に、押えられないようにするには、たとえば一番小さいところの手の届かぬようなものを整理してモデル・ケースを作って、あれをこうしたからそんなわけにいかぬよ、こっちは大きいからそうばいかぬよというようにやられると——これは必ずそういうことをやってくるから、皆さんがこれをやられる場合にどうするかということについて決意をきめてやることが一つ。 それから吉田先生の言うように、一つ総論を聞いてみましょうか。ここにこういうことがある。行政管理庁から聞きたいのは、行政管理庁は国鉄を調べたけれども、報告には言われない面がいろいろあるらしいのですね。私ら調べたけれども、会計面はこうである、何はこうであるということを参考に聞くと、こっちが調査したのが正しいのか正しくないのか、どこから入っていったらいいか、概略わかってくるんじゃないかと考えられるんですが、これはあとにしましょう。総論を一つ聞いてみましょうか。
○山田小委員 総論を一応伺うのはいいが、さらにその上で行政管理庁のお話を伺うということになれば、それから私は結論を出してよいじゃないかと思うのです。
○吉田賢一君 一応きょうのところはそうしていただきましょう。
○田中小委員長 僕は何も知らなかったが、貨車など何百台もただ使っておるということはちょっと想像できないね。
○吉田賢一君 ただというのはどういう意味ですか。
○田中小委員長 それは石炭がらを運ぶからといって、保線区長か何かの判こで貨車を外郭団体が使うのです。ところがそれは一部分なんです。それがまたどんどんふえて、保線区長の判をばんばん押してその貨車で民間のものを送っておる。そしての貨車の番号はみんなわからない。またそういう貨車の一つ、二つだけの番号はあげてきましたが、これなんかはもう一年も行方不明の貨車なんです。
○吉田賢一君 一応総論を聞いて、また気のついたことをお聞きになって、それから具体的に着手するということにしたらどうですか。
○田中小委員長 私の方で皆さんに公平にやっていただく上においてあなた方にも調査をできるだけしてもらう、それから私の方も調査してその調査したものを全部刷って皆さんにお渡ししますから、その上で、皆さんの中で、おれは何をやる、おれはこれをやるというふうに相談をしてもらって、なるべく輻湊しないようにやっていただきたいと思います。
○吉田賢一君 それは個々に何をやる、何をやるといってもなかなかそうはいきませんから、やはり集中してやる、その方がよろしいと思います。
○田中小委員長 だから一本の何を一つやるにしても、あなたの方の調査と、私の方も調査してきましてそれをあなた方の方にやりますから、それをあなた方の中で分けてやって下さい。
○吉田賢一君 この際資料を要求しておいたらいいと思います。私は第一に国鉄の二十九年、三十年の予算と決算はぜひ一つ出してもらいたい。これに添付するその他の財務諸表がありましたらこれもぜひ一つ出していただきたい。最近の経営状況につきまして、あらかじめ参考になるような気のついた資料を一つ国鉄で選択して提出してもらいましよう。
○細田小委員 それから行政管理庁の行政管理の結果の資料を一つ一括して提出してもらいたいと思います。
○田中小委員長 それはどうだろう、できますかね。
○吉田賢一君 それは決算委員会にきております。
○田中小委員長 きていてももう一回もらえるなら、行政管理庁に言って……。
○山田小委員 もう一つ、いつか国鉄を調べたときに、経営委員会の記録がなかったという例があって、自後理事会においてそれを作るということになっておられたようですので、あの経営委員会の二十九年、三十年の鉄道会館を調べた以後の記録をほしいと思います。
○吉田賢一君 それからこの際言っておいた方がいいと思うんだが、国鉄法をその後改正しておりますので、国鉄の法規集を一冊もらいたいと思います。
○細田小委員 これはたくさんありますから、全員に配付してもらいたい。
○田中小委員長 これは小委員全部に配付してもらうことにいたします。
○吉田賢一君 それからこれは何も今直ちに調査してほしいという私の希望意見じゃないけれども、聞けば最近鉄道会館の前が広場に決定したらしいが、広場に決定すればあの上にまた継ぎ足していく……。
○田中小委員長 十二階を東京都で許可した。しかしあれは決算委員会ではしないということになっておった。
○吉田賢一君 実は参議院で問題にすると言うて、私の方へ資料を貸してもらいたいという話が出ておるのです。これは表向きになったら大へんなことですよ。ですから、これは小委員会でもよし、本委員会でもどっちでもいいのだが、鉄道会館がその後どうなっておるのかということを——周辺のあそこらを取り払ってしまうということになったら、またやりますので、一騒動ですよ。
○田中小委員長 あそこは今坪五十万もしていますからね。ところがその問題が細田委員から出てちょっとここで論議したら、あの前の方で半分くらいは承諾したらしい。
○細田小委員 これは承諾しようと承諾しまいと、関係者がこういうケースを一つ出すと、次から次に出て、前の方の資本の足りない連中を非常に苦しめる。
○田中小委員長 だからこの経営状況について聞くときにこれを聞こうじゃないですか。それを聞いた上で……。
○吉田賢一君 社長を呼びますか。
○田中小委員長 先に国鉄を呼んで、どうなっているか国鉄から聞いた上で、社長を呼ぶなり資料をあれするなりして、吉田委員あなたそれを質問して下さい。その上で聞こうじゃないか。
○吉田賢一君 一応聞きまして、その上で取り上げるかどうか。実は参議院からそういう資料を貸してほしいという要求がだいぶありますから、参議院で取り上げるらしい。
○田中小委員長 それでは総合的な質問を、呼ぶときに吉田委員から聞いてもらいましょう。その上でだれを呼ぶかということにいたしましょう。それでは本日はこの程度にいたします。 次の小委員会は二十五日の午後、決算委員会散会後にいたします。本日はこれにて散会いたします。 午後零時七分散会