決算委員会需品調達に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/07/13
会議録
○吉田小委員長 それではこれより決算委員会の需品調達に関する小委員会を開きます。 需品調達状況につきまして調査を進めます。本日は、ただいま十時半でありまするので、十二時半までに一応終ることに予定をいたしております。 なお、最初に大蔵省、会計検査院、行政管理庁の順序で一応概括的な御説明を願うことにいたしまして、その上で御質疑をしていただいて、なお資料の要求などもしていただくことにしたいと存じます。 それではまず大蔵省の中尾法規課長——ちょっと御説明の前に申し上げますが、御準備になった都合もあろうと思いますけれども、この委員会の目的に合うように一つ御説明を願いたいと思います。大体その目的は前会の最初の小委員会のときにいろいろと申し上げておいたのでありまするが、各省庁及び公社との需品調達の状況につきまして、もしできますれば概略的な数字とか、あるいは大蔵省としまして調達上の問題点と考えられる事柄、あるいはそれらに対してなさっておる措置、それから所見、それに関連しまして法律になりました例の物品管理法にも触れていただきたいと思うのであります。 そういう線で大体十五分くらいの見当で要点をお述べ願いましたら大へんけっこうだと思うのであります。ただし今日完結に至らないでもよろしゅうございますから、大事なことでありますので、一つそういう御趣旨でお願いできたら大へんけっこうだと思います。 それでは中尾法規課長。
○中尾説明員 ただいまの御指示に従いまして物品の調達に関しますあるいは物品全体の取扱いに関しまする大蔵省の面から見ました現状と、それからそれに対しまする私どもの所見と、それから将来の懸案と申しますか、どういう問題を取り上げまして改善していくかというような方向について、考えておりまするところをかいつまんで申し上げます。 物品につきましては言うまでもなく現在物品会計規則を中心といたしまして、その管理の方式が定められておるわけでありますが、正確に申しますと、財政法に基本的な規定といたしまして第九条の規定がございます。この第九条の規定はもちろん物品にかかわりませずすべての国の資産に関する基本的な原則の一端をうたった規定でございまするが、これが物品管理の基本的な精神になっております。この規定を頂点といたしましてさらにその取得につきましては会計法予決令というような規定がございまして、いわゆる契約の規定でございます。その規定にいろいろな方式が定めてございまして、いわゆる契約担当職員が守るべきいろいろな規則が書いてあるわけであります。手続的なことはそれにまかせてございまして、さらに取得いたしました物品の保管、処分といったようなことにつきましては、物品会計規則があるわけでございます。しかしながら、概括的に申しまして、物品管理に関する規定は現在まことに不備でございまして、日本全体においてどのようなボリュームの物品が、主としていかなる方式によって取得されあるいは保管されておるかという現状を、つまびらかにする方法は現在のところございません。 これは後ほど申し上げますが、物品管理法がこのたび御議決を経たわけであります。この物品管理法になりまして、初めて大蔵大臣の総括権限というものができまして、「大蔵大臣は、物品の管理の適正を期するため、物品の管理に関する制度を整え、その管理に関する事務を統一し、その増減及び現在額を明らかにし、並びにその管理について必要な調整をするものとする。」という職能が生れた次第でございます。この法律は現在まだ施行になっておりません。現在までの物品会計規則によっては、こういう統一的な管理さらに総括の事務というたものが制度化されておらない関係上、物品の数量的な全貌を把握する体制がないわけでございます。いろいろお調べになっておられるようでありますが、私どもといたしましては実はそういう資料を持ち合せておらないのであります。というほどにこの物品管理に関する制度は従一乗整っておらなかった、非常に疎漏であったと言わざるを得ないと存じます。しかしながら、大蔵省として全然承知していないわけではもちろんございません。物品もすべて予算の執行として取得されます関係上、予算編成の際におきましては、その所要量、その価格というようなものについて所管省と協議をいたしまして、妥当なるものを積算して参るのであります。 さらに大蔵省といたしましては、会計法に基くところの監査をいたしております。監査につきましては、行政管理庁もおられることでございますので、なるべく重複をきらいまして、予算の編成に必要な資料を収集することを主たる目的といたしますと同時に、その編成されました予算を完成いたします材料といたしまして、いろいろな監査をいたしておるのでございます。そういうような際若干物品の取扱いについて触れたことがないわけではございませんが、特にきわだった物品関係の監査を体系的にまだやっておらないのでございます。しかしながら、物品管理については、制度はしかく不完全と申しますか、非常に古い、不十分なものであるのに対して、実情は、国の行政活動におきまして物品の多種多様なものを、しかも次第に高価なものを用いることがだんだん多くなって参ったわけであります。たとえば自動車の数でございましても、これは年々ふえて参りますし、あるいは計算機、統計機械といったようないろいろな機械が純然たる事務官庁においても相当進められてきております。そのほか国の行政におきましていろいろ仕事がふえて参りますので、その取り扱います物品の数も非常に多くなると同時に、その価格も非常に高価なものになって参り、全体の数量も莫大なものになって、これに要する予算額も大きなものになって参ったわけでありまして、予算執行の面におきまして、行政管理庁、会計検査院あたりから御指摘を受けるいろいろな弊害もこれを看過することができない状態になっておるものと私どもは承知いたしておる次第であります。 その弊害と申しますものはいろいろございましょうが、会計法関係の面といたしましては契約の関係でございます。もちろん一応公入札その他の制度が整っておるわけでありますが、次第に需品の数もふえていろいろなものが出て参りますと、予定価格その他各官庁において適切なものを作ることは事実上非常に困難な問題になりつつあるわけであります。これらにつきまして一つの問題を感じておるのでございますが、そのほかにやはり物品調達に関する契約の面においていろいろな事故といったものが少からず出て参るようになった次第であります。そのほか今度は物品を取得いたします経理、会計面のほかに、物品そのものにつきましても、予算で一応毎年の計画というものはあるわけでありますが、さらに予算の執行の面、特に調達という面におきまして、計画のないことに基きます弊害というものが最もひんぱんに指摘せられておるように感じております。要するに、合理的な計画なしに物を調達いたしますために、あるいは不用不急のものを買ってしまう、あるいは組み合せて必要であるものを、一部分買わないで全体としてバランスのとれない調達をするというようなこと、要するに効率の非常に悪い物の買い方をするという、調達に計画性のないことに基きます弊害が、物品の管理におきます最初の問題のようでございます。 次は物品の保管でありますが、従来の物品会計規則は主として保管といった面に重点を置いてあったような感じがいたします。従来も制度としては比較的整っておった部分でございますけれども、この保管につきましてもいろいろ不完全な事例がないわけではないようでございます。 次は物を用います関係でございます。この点従来の物品管理の事務におきましては比較的意識の低かった点で、国が物を買いますとちゃんと帳面に載せまして受け渡しをはっきりする、なくならないように保管の注意を払い、責任者をきめて保管をしておくということが従来の観念として固定しておるのでございますが、やや消極的でありまして、進んで物品を最も効率的に用いるということ、あるいはこれを不適当な用途に用いないということ、こういうような、従来の会計規則あるいは会計法の観念からいいますと少い高い理想と一声えるかもしれません。単に形式的な手続を踏むだけではなく、その目的に応じまして最も効率的に使う、もちろんその目的に反して使うようなことはしないという面が、従来最も欠けておった点であると考えておる次第でございます。これらにつきましては後ほど申し上げますが、今回の物品管理法におきまして供用という面を非常に強く取り上げまして、これを一定の手続に乗せまして、その手続を踏んでおれば最も効率的に使えるというような形に持っていきたいと考えておりまして、いろいろ工夫をこらした次第でございます。要するに工事用の機械自動車を事務用に使ってしまう、あるいは工事用のガソリンを事務の役所の方で使ってしまう、そういうようなこともございますし、物が偏在いたしまして、どこの役所も中央地方を通ずると膨大な組織を持っているわけでございますが、その品物が全体としておのおの所在の場所では管理されておるわけではありますが、全貌がつかめておりません。分類も合理的にできておりませんような関係で、必要であれば新しく買うというようなことになりますが、よく探してみればどこかにある。しかもあるものは必ずしも十分に利用されておらぬ。そういうようなものは、お蔵の中がよくわかって始終管理しておりますというと、これを毎年管理しております人が事業の計画に照らしまして、最も必要な部面に必要な物品を集中いたしまして、あるいは必要な方面に合理的に配分いたしまして、これを使用に供するという方法が開けるわけでございます。こういう点につきまして、現在制度的にむしろ非常にブランクに近い状態にあると考えるわけであります。これらの点は今回の物品管理法の立案に当りまして最も重点を注いだ点でございます。 その次はいわゆる処分でございますが、不用品の処分をいたしますといったような場合につきまして、これも形式的な手続はもちろんきまっておるのでございますが、さらにこれを付帯的にいろいろ気を使って処分をして、まだ使えるような物をいたずらに不用品として処分をしてしまう、要するにちょっと修理をすればなお使用にたえるといったような物を不用品として処分をしてしまうというようなこと、あるいは一応の計画は終ったけれども、また将来のことを考えれば、いずれまだ利用価値が国としてあるというような物を、全体の見通しなり何なりを十分に立てませんでこれを軽率に処分してしまうというようなこと、自分のところで必要でない物でありましても、ほかの局あるいはさらにほかの省まで考えますれば、ほかにまだ使い道があるということ、しかもそれを新しく買う場合には、これはまた新たな金を必要とするのみならず、相当高価であるといったような物が、現在は十分に検討されませんで、一方必要な方では買い、一方ではそこまでの検討をいたしませんで、いわゆる不用処分に付しておるというような状態が予想されるわけであります。これらの点も実は今回の物品管理法を立案いたしまする際に特に気をつけまして、できるだけそういうことを防げるように、そういう弊害が排除できまするように考慮いたした次第であります。 今私が申し上げましたことは、大体大蔵省といたしまして物品に関しまして実情に対する私どもの心がけと申しますか、心がまえであると同時に、今回物品管理法を立案いたしました趣旨にそれがそのまま通ずるわけでございます。 なお御指示に従いまして物品管理法について、その概要を申し上げます。立案の趣旨はただいままでに申し上げましたところで実は尽きておるのでございますが、全体の概要を申し上げさせていただきますならば、物品管理法は五月二十二日に公布になりましたが、八カ月以内に施行されることになっております。この八カ月といたしましたのは、実はこの法律が明治二十三年の物品会計規則にかわるものでございまして、非常に目新しい制度になっておるのでありますが、これが全国一斉に、しかも厳格な意味で正確に適用施行されていかなければなりません関係上、その当初におきまして、その適用に疎漏のないように、きわめて厳正にこれがスタートできるようにということを考えまして、政令その他の準備の関係はもちろんございまするけれども、その政令その他の法的な準備のほかに、十分に周知徹底の期間を実は予定いたしたものでございます。ただいまの段階におきましては政令事項、物品の分類その他につきまして各省にいろいろ資料をお願いいたしまして、御意見を承わりつつ、政令その他の立案を進めておる段階でございます。これの施行は来年の一月の初めから考えておる次第でございます。 この物品管理法の適用を受けまする物品は、国が所有をいたします動産のうち、現金、日本銀行に寄託される有価証券、国有財産法の適用を受ける動産、そういうものを除きましたもの、不動産、それから国が使用するために保管しておる動産でございます。借りておる統計機械のようなものでございます。 第二に各省、各庁の長は予算及び事務または事業を勘案いたしまして、毎会計年度重要な物品の需給計画を作成するということになります。さらにこの需給計画に基きまして、この法律で新たに設けられる物品管理官という、物品管理の委任を受けました特別の官職でありますが、その物品管理官におきまして供用計画を立てる、これらの計画によりまして、物品の調達及び供用ということが行われるということになっております。先ほど来私が申し上げておりますようないろいろな弊害を匡正いたします基本的な方法の出発点は、この計画にあるわけでございます。 第三に物品を今度計画に従いまして取得いたし、これを使っていくわけでありますが、その際に供用の目的に応じまして分類をすることといたしております。物品会計規則のもとにおきましても、現在各省大臣が定める取扱い規程におきまして、分類が設けられておるのでございますが、その分類の基準というものは必ずしも統一しておりません。のみならず物の性質によりまして、あるいは形によりまして、これを分類するというようないろいろな方式があるわけでございます。もちろん予算目的との関連において分類しておられる向きもないではございません。統一がございません。今回この物品管理法において設けられまする分類は、すべて予算の目的、それから物品供用の目的というものに従って分類をいたしますことを基本的な原則といたしております。これすなわち物品の取得から供用、処分に至るまですべてその目的に照らして他の用途に使わないように、しかも目的に対して計画があるわけです。その計画に合せて物品の計画も計画化していくという考え方でございます。 さらに物品の管理機関といたしまして、いわゆる物品管理の事務に当ります国の機関といたしましては、各省、各庁の長がまず所管物品の管理の責めに任ずるわけでありますが、各省、各庁の長は事実上名目的なものになるわけでありまして、その下に実際の事務を行うものといたしまして、物品管理官、これが物品の全面的な管理を行う責任ある特別の職員になるわけであります。この物品管理官を設けることにいたしております。さらに物品の出納、保管の事務を取り扱いますところの物品出納官というものを設けることにいたしております。さらに物品の供用事務、いわゆる用に供します事務に当る者といたしまして、物品供用官というものを設けることにいたしております。元来管理官と出納官という両建になるのが会計制度の原則でございますが、物品に関する限り特にこの供用官というものを設けまして、私どもが非常に痛感しております物品供用面の現状の不満足な点を特に改善いたしたいと考えておる次第でございます。これらの職員は、故意または重大な過失によりまして、法令に違反して物品を亡失毀損したりして国に損害を与えたという場合におきましては、会計検査院の検定に基きまして、その損害を弁償しなければならないことになっております。もちろんこれらの物品管理の専門の職員でなく、物品を使用する一般の職員におきましても、故意または重大な過失によりまして物品を亡失または損傷いたしました場合には、それぞれ損害を弁償しなければならないことになっておるのは御承知の通りでありますが、管理職員については特にまた損害の弁償の責任を課しておるわけでございます。 そのほかこの法律におきましては、物品の出納、保管、処分、検査、報告、物品の管理の基準、方法といったようなものを規定しておるのでございます。 あとは非常に技術的なことになりますので、概要かいつまんで申し上げますると、このような内容の法律を成立させていただいたわけでございます。 主として物品管理法を中心に申し上げてしまいましたが、最初ちょっと触れましたように、現在の契約の規定というのが会計法にあるわけでございますが、これが請負から、物品の調達から、いろいろな役務の調達から一切に関するきわめて簡単な規定になっております。この点も将来の問題といたしましてこれを発展させていくことが必要になると考えております。その場合に最も緊要な部分といたしましては、物品の調達と契約、その契約の面ではないかと考えております。これは将来の課題といたしまして、しかも最も早く解決を要するであろうと考えられる課題といたしまして考えておる次第でございます。
○吉田小委員長 次は会計検査院の小峰次長にお願いいたします。
○小峰会計検査院説明員 物品の調達に関しまして毎年いわゆる不当事項として、検査報告に掲記いたします事項は、年々相当に上っておるのであります。会計検査院といたしましては、検査の結果を検査報告にまとめまして個々の掲載事項、さらに総まとめにいたしまして総説的に毎年御報告しているのでありますが、これから従来検査報告に掲げまして報告をいたしました事項をまとめて御説明したいと思うのであります。 まず検査報告に掲げられます事項を大体分類してみますと、四種類くらいに分けられるかと思うのであります。まず第一のものは調達計画のまずさからくるもの、これが第一に入るわけであります。調査などが不十分なために、さしあたり要りもしないものをたくさんに買い込んでしまった、それで倉庫に一ぱい積んでおく、こういうようなケースが割合に多いのであります。第二は予定価格の作成に当りましての調査が不十分、結局適正な原価計算なり、あるいはいろいろな調査をやりまして適正な予定価格を作らなかったために、結果において非常に高いものを買ってしまった、こういうケースであります。 第三は検収に当りまして検収者が十分の注意を払わなかったために、国として非常な損失を受けた、こういうケースも相当に多いのであります。それから第四は、物品管理の面におきまして、経済観念に欠けておった、非常に粗末にしたために国損を招いた。大体この調達の面、それから予定価格の作成、検収、管理、この四つの分類ができると思うのであります。 それぞれの原因でありますが、これは物品全体を通じて言えることでございますが、まず第一に、金銭に比べまして会計制度としてのいろいろな規定、これも非常に不備だっということがまずあげられると思うのであります。それからこれは先ほど大蔵省関係から物品管理法の制定というお話が詳細にございましたが、従来非常にこの点が不備だった。それから取扱者自身が金の場合には一円でもおろそかにせぬが、物品になりますと、金と同じ性質を持っておりますにもかかわらず、非常に粗末にする。これが全体を通じての一つの大きな原因をなしておるように思うのであります。それからまた当事者が物品の性能とか規格、品質、使用効率、こういうようなものにつきまして十分な調査をした上で調達をすべきであるのに、それをしていない。また関係者の連絡が緊密を欠いている、こういうようなことが重なって不当事項を招くというふうに考えられるのであります。さらに不当事項が発生した場合の責任の追及というようなことも、まことにこれはやっていないということも一つの原因になるかと思うのであります。 しからば改善策としてはどういうふうにしたらいいか。今申し上げましたようなことが結局裏返しになるわけでありますが、まず調達計画につきましては、関係部局間の連絡を緊密にする。さらに在庫量の把握に努めて、一方で退蔵品がたくさんあるのに、新しくよそで買い込むというようなことはしないようにすること。それから予算があるからといって、年度末になってその消化をはかるのに急なあまり、さしあたり入り用でないものをたくさん買い込む、この弊害も役所には従来かなり見受けられたのであります。それから業者の選択、これを万全にやるということについては言うまでもないことであります。 第二の予定価格作成の点でありますが、これは市場の動向等を十分に調査研究することは当然やっておるはずでありますが、実はなかなかやっていないで、前回の購入価格というようなものに右ならえして買ってしまうというような例がかなり多いのであります。それから一般の市場に出ないような特殊なものの場合には、原価計算が非常に大きな影響を持つのでありますが、これを十分におやりになっていないというようなところも、かなり見受けられるのであります。それから中には、業者に予定価格を作ってもらうというところさえぼつぼつとあるのでありまして、これに至っては何も申し上げられないくらいなことでありますが、業者に予定価格を作ってもらって、それをそのまま官の予定価格としてやるというようなケースも、ときに見受けられるのであります。 それから第三には、検収の不備であります。これも案外多いのでありまして、私どもが検査に参りますと、りっぱな検収調書はできております。判は押してあります。しかしながら、実は内容が伴っていない。ほんとうに検収をしていないとしか思えないようなケースが、相当見受けられるのであります。この検収の点につきましては、会計検査院で、昭和二十九年の七月でありますが、実際に検収する人を予算執行職員等の責任に関する法律上の成規の補助者として任命すべきであるということ、それから検収手続が各省によって非常に不備なところが多い、すみやかに検収の手続を整備すべきである、この二点について会計検査院長から各省大臣に改善の要求をしたのであります。もうすでに二カ年間経ておりますが、会計検査院の注意によって各省のおやりになったところを見ておりますと、成規の補助者を任命したところ、あるいは、規則をお作りになったところは、大体全体を通じて約半分くらいのところ、こういうふうに申し上げられると思います。 最後に管理の面でありますが、これは先ほども申し上げましたように、物品を軽んずるという観念、これが相当に根強いように見受けられるのであいますが、現金と同じものでありまして、これを粗末に扱うというようなことは、たちまち国に損害をかけるのであります。こういう物品軽視の観念というものはすみやかに一つ一掃していただきたい。それから在庫量の把握ということも、よくつかんでおられるようでいて、実は案外物品調達をなさる面にはそれがわかっていないというような面が多いのであります。これも一つすみやかにそういう点の連絡を緊密にしていただきたい。これが管理面に対する改善策であります。 大体、簡単でありますが、以上、従来の検査の結果わかりまして、私どもとしてそれに対してとりました方策、これを御説明した次第であります。
○吉田小委員長 次は行政管理庁の松本監察官。
○松本説明員 初めにお断わりいたしておきますが、本日は監察部長が出なければならぬのでありますが、ただいま出張中でありますので、私がかわりまして御説明申し上げます。 私の方のやっております仕事と会計検査院のやっております仕事につきましては、それぞれ目的が違うのでありますけれども、会計検査院の方といたしましては、決算検査それから執行中の検査が主でありますが、いずれも経理面を中心として見ておられるようであります。私の方の監察は行政運営の改善を目的といたしておりまして、業務実施面につきましては広く各方面、経理を伴わないものにつきましても目的に入っておる。こういうふうな違いはあるのでありますが、予算の執行を見ることは当然業務の執行を見る場合に伴いますので、この部面においては重複しておるのであります。従って本日申し上げる点も、ただいま会計検査院の方よりお話がありましたところと相当重複するのでありまして、だれが見ても同じところが悪いということが言えるのではないかと思います。従って、重複の部面につきましてはできるだけ省略いたしまして、私どもが今まで監察をいたしましたものにつきまして共通的に見られた傾向を申し上げて、御参考に供したいと存ずるのであります。 需品の調達について、まず第一の欠点と申しますか、調達について計画性がない。これはもう会計検査院からお話がありました通りでありまして、会計検査院のお話の中になかった点を補足してつけ加えますと、結局、従来の消費実績についての詳細な資料というものを整備しておられない。消費実績を正しくつかんで、それと手持ち在庫というものを正確につかんで、そうして実際の必要需要量というものを的確に把握するとともに、それを適期、適切に調達する、こういうことが必要ではないかと思われるのであります。この点につきましては重複しますので、省略いたします。 次に、今度は契約方式についてであります。調達契約は競争入札が会計法上の建前になっておりますし、また調達の経済性といいますか、合理性というものを確保するためには、競争入札が最も適当であると思われるのでありますが、しかし実際見ます場合に、案外この競争入札というのが行われていないのでありまして、随意契約が非常に多い。それに次いで指名競争入札。一般公開競争入札につきましては非常に少く、または全然行われていない事例がある。こういうような状況であります。 それといま一つは、中間業者の介在であります。ブローカー、サプライヤー、等が中間に介在しておりますために、不必要にこれらの中間業者にマージンを払っておる。国といたしましては、大体の場合におきましては非常に大口な需要者でありますので、メーカー直接に注文もできるにもかかわらず、これらの仲介業者を通じておる。そのために相当むだな手数料を払っておる場合も見られるのであります。これらの仲介機関の排除ということにつきまして、一段と御留意が望ましいと思われるのであります。 次に、この点で触れておきたいと思いますのは、調達機構の問題であります。これもいろいろ対象によって異なってくるのでありますが、まず中央調達を非常に多くやっておられるところ、たとえば国鉄のごどきであります。この中央調達と地方調達の二つの方法があるわけですが、中央調達につきましては、一方におきましては、大量に集中的に買い入れるため、非常に安く買い入れることができるということの利点があるのであります。しかし中央調達をとる場合におきましては、需要部門と調達部門との連絡をよほど密接にいたしませんと、むだなものを大量にかかえ込んで、はなはだしきは、使う時期にはすでにその物が役に立たなくなっていた。 たとえば電池のようなものですが、そういうような事例すら見られるのでありまして、中央調達をやる場合には、合理性はあるけれども、需要部門と調達部門との連絡を密にする必要があるということが痛感されるのであります。 ここで、場所が適当でないかもわかりませんが、ついでに触れておきたいと思いますのは、調達についての機構の問題であります。これは例を申し上げてはなはだ恐縮になりますが、電電公社の資材調達の監察についての例でありますが、この調達に当りまして、原価の計算から時価の調達、予定価格の算定、業者の選択、購入契約事務 と、これらの一連の行為について、一つの系統のところで、結局一つの課で全部を処理して、おる。こういう事例が見られたのであります。これは現在は改められておるはずでありますが、そういう調達の方法をやることによってチェックが全然できない、また形式上は行われても意味がないというようなことになっておるのでありまして。結局予定価格の調査事務というものを把握するためには、これはその官庁の大きさによって違いますが、できるだけ一つの独立した部門で総合的に予定価格の調査を合理的に行うということ、それから実際ものを使う部局とそれからものを買う部局は分ける必要がある、また契約と検収についてはこれを別に分けて、これらを分離することによってお互いにチェックし合う、こういう組織を作り上げることが特に必要でないかと思われるのであります。 次に予定価格の算定についてでありますが、これも会計検査院の方から御指摘になりましたのと全く同じでありまして、ここであらためて申し述べる必要はないと思いますので、省略をいたします。 それから調達物件の検収についても、これもただいまの会計検査院の報告に尽きておりますので、あらためて私の方から特に申し上げることはないと思うのでありますが、この検査に当る人の養成、これは検査に当る人は、それぞれ自分の責任の物資については常によく研究をいたしまして、もののよしあしについての鑑識眼を持つべきでありまして、そういうふうに持っていくような教育が必要でないか、検収に当る人の質の向上ということが必要であると思われるのであります。 それといま一つは、検収に当りまして、ただ一人の人が検収に当るということでなく、お互いに牽制し合うという意味からも、できるだけ二人以上ということにいたすことによって、ここにもチェック・システムを取り入れて、いくということが必要でないか、こういうふうに思われるわけであります。 以上私どもといたしましては、会計検査院の方のごらんになったところとほとんど一致しておりまして、重ねて申し上げることがあまりございませんので、簡単でございますが、これで説明は終らしていただきまして、御質問によりましてお話し申し上げたいと存じます。
○吉田小委員長 それでは質疑の通告があるから、順次これを許します。 この際なお申し上げておきたいことは、ただいま御説明になりました当局のほか、総理府、法務省、外務省、文部省、厚生省、農林省、通産省、運輸省、郵政省、労働省、建設省、衆議院、参議院、国会図書館等の会計経理等に関する担当官も見えておりますから、委員各位に申し上げておきます。 それでは生田宏一君。
○生田小委員 簡単に聞いただけですから、詳しいことは次の小委員会でお尋ねをいたしますが、会計検査院にお尋ねをいたしたいのです。ただいまの話では調達計画、予算価格の算定、検収、管理等の四つの項目をあげられたようですが、需品の中でちょっと大蔵省の方からも話が出て、おりましたが、管理の不始末から物品がいたんでくるとか、管理の不始末による必要以上の不用品が出てくるというような場合が多いと思うのです。そのときに物品を処分する場合の弊害が非常に大きいのではないか。調達をするときは新しく調達するのですから比較的注意が行き届く、しかしその処分についてはほとんど注意が行われずに処分されておるのではないか。そこで一例をあげると、この前の印刷局長の井上君の場合にしても、あれは印刷局の印刷機械などについて十分耐用性のあるものであってみても、これをいち早く不当に低い価格で払い下げをして、そうしてその払い下げを受けた機械が直ちに一つの印刷工場——井上君関係の人がその印刷工場を経営しておるという事実が出ておるようですが、この内容については私もよくわかりませんけれども、そういうことも出ておった。物品の処分についての注意を行き届かせなければ会計検査院の任務としてもまた果せないのではないかと思いますが、どうでございましょうか。
○小峰会計検査院説明員 物品の不当経理につきまして管理の面、廃品として処分するような場合の面、このお話でございますが、ごもっともな御質問であります。従来も会計検査の上で幾たびかそういうものが問題になっておるのであります。ことに国鉄とか電電、そういうような事業をやっておるところでときどきこれが大きな問題になりまして検査報告に載るのであります。検査報告に載せるに至らないものに、注意をして将来の再発を防ぐというようなケースが比較的多いのでありますが、今のような印刷局の例は、私そこまでは聞いておりませんでしたが、あるいは検査の方でもうすでにいろいろやっておるかもしれませんが、どうもそのケースにつきましてはちょっとお答えいたしかねますが、そういうような類似の案件、事態というのは従来もときどき問題になっておるのであります。これについては私ども見つけ次第厳重にいつも注意をいたしまして、直せるものは直す、検査報告に掲げるものは掲げる、こういう工合でやっておる次第であります。
○生田小委員 それでは大蔵省の中尾君にお尋ねをしたいのですが、物品管理法は非常におそまきながらもけっこうだと思うのですが、私が少し心配だと思いますのは、十六条などによりますと、異なる各省各庁の間においても、やはり管理についての管理が之等があって、この法律は単に各庁各省を単位にして考えるのではなしに、国全体としてこの管理に対する適用といいますか、法の行き届く範囲ですね、国全体を総合的に考えておられるのですか、これは各省、各庁を単位に考えておられるのですか、お伺いいたします。
○中尾説明員 お話の点は、建前といたしましては国全体を通じまして、各省各庁にこだわりませんで、異なる各省各庁の間における管理がえという措置を開いております。なお大蔵大臣ももちろん協議になっております。大蔵大臣の方からそういうことをした方がよろしかろうということについて必要を認めました場合、閣議の御決定によりまして大蔵大臣からそういう措置をしていただくようにという道も開いておるわけであります。従ってこれらの規定を活用いたしますれば、その意味において効果は上るのじゃないか。ただ物品は御承知のように非常に千差万別であります。その所在するところが非常に広くなっております。あらゆる物品につきまして全部こういう配慮を加えて運用できるような態勢に管理をずっとこまかくしておくということは、また非常に事務量が膨大になります。実情に即しない面も出てくると思います。従ってものによりましてそういうことを行なっていくということに実際問題としてはなると思います。あらゆるものにつきまして各省を通じます管理という観念から毎日々々行われるということはちょっと無理かと思います。
○生田小委員 そうです。全くあなたのおっしゃる通りですが、たとえば不急不要のものとか、あるいはあそこにあったのにここで調達したとかいって問題になりますのは、一番問題になったのは防衛庁です。会計検査院の報告書を見ますれば一番よくわかるのですが、おそらく国鉄も中央地方の調達をやっておりますから、そのことも多いと思うのです。一省内でもなかなか管理に関する連絡はできないだろうと思うのですが、こんな法律をこしらえてみても、大蔵省が各省各庁の間にまで、全般とは言わずとも必要なものだけでも管理がえに関する連絡ができるか、あるいは各省の中でも従来声をすっぱくして言ってもおるし、会計検査院から毎年のごとく指摘をせられてもなかなかそれが改まらないのに、この法律でできるであろうか、いわんや各省各庁との間の連絡などが、今の日本の行政機構でこういうセクショナリズムな考え方を各人が持っておるところでこの法律をあなた方が実際やってみてできるだろうか、ほんとうにこれをやってもらえばけっこうなんだが、各省の中だけでも行うのはなかなかむずかしかろうと思う。そういう点はほんとうに各省の協力を得られるとか、あるいは各省各庁の中でそれはそうしなければならぬのだという気持になっておるのかどうか、その点はどうですか。これは会計検査院の方にもお見通しがあると思いますが、会計検査院の方からも一つ御見解をお伺いしたいと思います。
○中尾説明員 それは私ども実はこの法律につきまして一番大事な点だと承知しておるわけであります。ただいきさつから申し上げますと、現在会計検査院からも行政管理庁からもいろいろ問題の御紹介があったわけであります。これらの事態が適当ではない、それをどういうふうにやったらよろしいかということに頭を悩ましておりますのは1実は関係各省の総括事務をやっておられます方の重大な関心であったわけであります。従って今回この物品管理法を作ります際に、これは当然制度が複雑になり手間もかかります。職員の責任も非常に明瞭になって暮しにくくなるといいますか、非常に気を使わなければならぬという状況になります。そういういろいろな意味で関係がございますにかかわらず、こういう法律が必要である、早くこの法律を作ろうではないかということにつきましては、どこからも異論がなかったのであります。むしろ非常な御協力を得まして、今まで持って参ったわけであります。しかしもちろん法律は一片の規則でございます。これを実施いたします場合には、誠実にこれを行なっていくということがもちろん必要でございます。これらの点につきましては関係省庁ともいろいろ相談をいたしまして、取り扱いの職員に対しまして特に今日のこのような御発言というものも引用いたしまして、できるだけ徹底をさせまして、物品の運用につきましてなるべく御満足のいただけますように努めていくという覚悟でございます。そんな関係で、施行期間も実は八カ月というものを見ておるのであります。そして法律の御審査の際にもいろいろな部面がございまして、その際にも今のような御答弁を申し上げたのであります。そういう際にまた決意を新たにいたしまして臨もうと考えておる次第であります。
○小峰会計検査院説明員 物品管理法ができましても、一つの省庁内の調整さえむずかしいのに、各省間の調整は一そう困難である、不可能ではないだろうか、こういう御質問でございます。私どもも実は同感であります。現在の建前は、一切を各省各庁の長の責任で経理を処理していくということになっておるのでありますが、こういう制度のもとにおきまして、また長年の伝統と申しますか、いい意味も悪い意味もございますが、長い間のやりきたりというものはそのままでおきまして、法律を作ったからといいまして、直ちに各省の間で物品の有無相通ずるという調整ができるとは、これはちょっとまずできないのじゃないだろうか、こう思うのであります。ただよく問題になりますのは、各省各庁共通の物品というのは実は比較的少いのであります。たとえば事務用品、こういうものは各省各庁共通であります。だが私どもの方でとかく問題になりがちな大量で金目なものということになりますと、大体その役所の独特の、たとえば軍服だとかあるいは工事用材料だとか、こういうものが従来とかく問題になっておるのであります。そういうものにつきましてはその関係の省庁だけで適正なる経理をやっていただくということだけで、非常に大きな利益があるのでありまして、物品管理法も、一挙に各省間の統制というところまでは、大蔵大臣を通じてこれをやるという頭を一応出しているようであります。実施の面まで大きな機構と申しますか、手続と申しますか、そういうことはまだいっておりませんが、一つの役所の中でやっていただくということだけでも非常な効果がある、こういうふうに私どもとしては考えて一おるわけであります。
○生田小委員 それから大蔵省の方ですが、調達についてのいろいろな弊害があるということを承わりました。調達に関する今の法律、規定ですね。その方には大して不備だとか、改正しなければならないとか、そういうことはないようでありますか、あるいは改正しなければならぬような点があるようでございますか、その点を一つ伺いたい。
○中尾説明員 調達につきまして、今会計検査院、それから行政管理庁両御当局からいろいろ問題が提出されたわけであります。これは同じく関係の各省におきましてもいろいろ頭を痛めておる点でございまして、ここにいろいろな問題があるということは承知いたしておりますが、何分にも実は順序を追っていたしませんと、一挙にもできませんものですから、予算実行面におきましては従来会計法一本であったわけであります。最初は補助金関係が非常に大きな問題になりましたので、補助金適正化法というものができました。次に物品の関係で、供用面ということについてもとうてい放置できないという状態に迫られまして、物品の関係に手をつけたわけであります。それから国の管理いたします債権、この関係につきまして非常に法の不備がございまして、これを今回整える機会が参ったのであります。次いで参ります問題といたしましては調達関係、これの運営管理の規定を整備する、これはなかなかむずかしい問題でありまして、法律制度だけでもなかなか参りません。職員の質の問題もございまするし、技術的なレベルの問題もございます。実際問題といたしまして予定価格を作ります場合、あるいは先ほどもお話がございました原価計算といったようなことにつきまして、そういう特別な教育と申しますか、そういう機会をまず作っていくことから始めるという段階もあろうと思います。いろいろ関係の各省におきましては、原価計算の方法等につきまして部内におきましてそれぞれ御研究もあり、そういう方針もやっておられるわけであります。それらのものにつきまして、さらに、むしろ弱い役所と申しますか、小さい役所におきましてはそういう機会もなかなかないのでありますが、その辺から始めていくというような事実問題もあるわけであります。なお規格の統一というようなことも何らか役に立つのではないかということも、しばしば議論がございました。さらに調達につきまして個別調達でしかるべきもの、あるいは調達実施機構を一本化するというような構想も、ときどき考え方としては浮んで参るのであります。これはなかなか大問題でございます。これらのいろいろな点がございますので、会計法系統の契約の関係の規定の整備だけで解決できるとは考えておりません。しかし会計法のレベルにおきまする問題だけに限りましても、若干規定が簡単過ぎる、もう少しいろいろな場合を考えまして適切なる規定を発展させていく必要があるのではなかろうかというような感触を持っております。その程度でありまして、具体的なことはまだ進めておりません。
○生田小委員 私は調達については、これは国が行う入札の場合に、物資の調達と工事の請負と、大体二つに大別せられるように思うのですが、工事の請負のようなものは、たくさんの例があるから、大体技術的に算定できるもの、たとえばコンクリートの量だとか、質だとか、あるいは価格だとかいうようなことで、大体算定ができるものでも、往々にして省の中の担当官と業者との間には予算の算定の基礎についてのある程度の了解があったりしてなかなか目が離せない、そういうことがあるのです。しかしその方は一つや二つでないから、たくさんの例があって、そうして経験を積んでおるから、なかなかそうごまかすわけにいかない。しかし需品調達になると、時として数億の大量の需品調達もあるわけですが、そういう例が少いものだから、算定の基礎については相当べらぼうなことが行われておると私は見ておるのです。先ほども会計検査院の方から話があったのですが、予算の価格について、業者の助言を得て予算の価格を作る、それが一番大きな問題ではないかと思う。正しい予算が組めて、そうして指名入札あるいは公入札にかかわらず、そうやって入札に付した場合は、それによって起る弊害は、あっても案外少いだろう。それだって許すべきものではないけれども、予算をきめるときに業者の助言を得てきめるということくらい悪いことはない。これは一番悪い大きなものではなかろうかと思うのです。そういう点について監督が不行き届きであるという場合もあるであろうが、しかしそういうことができるのは少し規定が散漫であってはっきりしていないために、そういうような係官の自由裁量の余地があるのではないかというような気がいたします。私は法律はよくはわかりませんが、そういうことがあるとするならば、これは法律改正を厳重にしなければならぬかと思うのです。先ほどお話があったのでありますが、これは会計検査院の人に伺いますが、業者によって予算の価格の作成がなされることがあるということを言われたのですから、事実があるに違いないのですが、これは何省が一番こういうことが多いか、これを会計検査院の方でわかっておいでになれば、具体的に言えば何省の関係のものが一番多いか、それを一つ。中尾君の方は、僕はそういう気持でおりますから、その点については、もしあるならば厳重な法律改正をしてもらわなければならぬと考えております。
○中尾説明員 御指摘のような点はもちろん看過すべからざる点だと考えております。ただこの点につきまして法律的にどういう処置をとるかということにつきましては、なお研究いたしたい次第であります。と申しますのは、国損を招くことを知りながら、何らの正当な理由がございませんのに業者と連絡いたすというようなことにつきましては問題外であります。規定の不備な点に基きます点がございますならば、これは早急に改めなければならぬと考えております。なお特殊な場合におきまして、新しいものを作る、しかも役所の方で必要があるのに知識がないという場合の調達方法をどうするか、新しい兵器を作る、あるいは研究試作品のような場合というように場合をもちろんわけて考えなければならぬと思いますが、それらの点につきましてもなお研究を進めたいと思います。
○小峰会計検査院説明員 業者から予定価格に関する資料を出してもらう、この具体的な例はどこが多いか、こういう御質問でありますが、これは今とっさに拾いましたので二つほどありますが、ほかにも私ども記憶しておるのがぼつぼつあるのであります。たまたまこれは一つの役所になっておりますので、ここで申し上げるのを差し控えたいと思います。ほかの例を集めまして検査報告に現われました二、三年くらいのものを資料としてお出しいたしたいと思います。
○生田小委員 これは少し余談ですが、僕は郷里に帰っておるときに新聞で見たのですが、郵政省関係で、二十九年度ですか三十年度ですか、年度は忘れましたが、たしか郵政省関係で不正を働いたとか少し悪いことをした人間が何百人とかで件数で数億に上るというようなことが出ていたのですが、僕は不幸にしてその事実を知らなかったのですが、そういう事実が会計検査院の方でわかっておりますか。
○小峰会計検査院説明員 郵政省関係という御指摘でありますが、これは郵便局の不正行為ではないかと思います。これは割合に関係者の数が多いし、年々件数が多いのであります。一生懸命防いでおりますが、それでもとまらないで相当数が毎年出るのであります。あるいはその件数ではないかと思います。
○生田小委員 それは価格もたしか数億に及ぶということが新聞に載っておりましたが、どの程度でございますか。
○小峰会計検査院説明員 調達に関しましてそういうような非常にたくさんの人が関係して額が数億に及ぶというようなことは、私今ちょっとここでお答えいたしかねますが、調べましてまた御報告申し上げたいと思います。
○生田小委員 よろしゅうございます。それでは少し内容が違うようでありますから、次の機会に伺うことにいたします。
○臼井小委員 関連して。物品管理法や何かができまして、いろいろ御心配されておるようですが、私は、問題の根本は、法律を作ることも必要でありましょうが、精神の問題が大きな問題だと思うのです。そこでこれはひとりお役人の方々だけ責めるのは酷であるかもしれないし、日本の国全体が戦後利己主義になってしまって、自由をはき違えているところにもあるかもしれないし、また政治がだらしがないということになるかもしれませんけれども、責任感がなくなってしまって、法律ができれば、今度はそれをうまくくぐることを考えるようになる。やはり今天皇というものは象徴になってしまったのですが、戦前は天皇の官吏というようなことで一つのプライドを持ち、誠実にやるというような点が強かったと思うのです。どうも戦後のいろいろな問題を見ると、国民に対して誠実にやる、国民の公僕という点が認識されない、まだよくなじまないという点があるかもしれないけれども、私はどうも上性骨がみんなだめになってしまっているように考える。そこで研修などいろいろやっていますが、やはりそういう精神面について、大蔵省あたりはおもに会計だけのようですが、公務員なら公務員全般についての、中共でいうと洗脳式の何かそういうような研修をやっておるのでしょうか。これはむしろ大臣に聞くなり総理大臣に問うべき問題かと思うのですが、皆様の方で何か精神面を大いに強調されて、しっかりしてやれというようなことを上の方から督励されているのですか、どうなんですか。一つ大蔵省から……。
○中尾説明員 大蔵省という御指名でありますから答弁いたしますが、問題は大蔵省だけでも解決できませんので、現在の形では公務員の規律、責任といったことにつきましては制度を統制いたしておりますのは人事院でございます。人事院からも——もちろん国家公務員法がありまして、官吏の誠実な勤務に対する義務が規定されておるわけでありますが、法律がありましても、問題は心がけで、法律だけではだめであります。もちろん会計法あたりにつきましても研修を行なっておりまして、その仕事がいかに重要なものであるか、国民に対していかに責任の重いものであるか、会計法というのはこんなにめんどうくさいことになっておるが、なぜこういうめんどうくさいことになっておるか、重大な責任が諸君にはあるのだ、よくそれに徹してほしいというような趣旨で、十分に心がけておるわけであります。従ってまた講習が済みますれば、その優秀な者に対しましては特別に昇給をさせるというようなことも——給与制度というものは非常にむずかしくなっておりますから、過分なことはできないのでありますが、いろいろ技術的には心がけておる次第であります。なお私が申し上げる筋合いかどうかちょっとわかりませんが、最近のような事件になりますと、内閣の方からもいろいろ御訓令を受けておるわけでありまして、われわれとしましてはそういうところを十分に慎しみましてやっていかなければならぬと思っております。
○臼井小委員 時間がないようですから、それではあらためて大臣でも出てきたら一つその点を私なりほかの方から質問することにいたします。 それと責任を重んずるということ、この点はこれまた政治にも関係があるのですが、信賞必罰ということも、今お話のようにくそまじめにやっておってもいつまでたっても下積みだというのでは、人間ですから、これは人事院あたりで一つ十分考えてもらわなければならぬ問題だと思う。悪いことがあったら思い切って、本人にはお気の毒でもぴしゃりとやってもらいたい。それでなければ正直者がばかを見るような世の中がいつまでも続く、こう思うので……。それでは時間がありませんからこの程度で。
○吉田小委員長 それでは臼井君に申し上げますが、ただいまのは重要な点でありますので、綱紀の粛正をめぐりまして、やはり法務大臣とか内閣の責任者などに来ていただいて、そうして御質問をしていただく、こういう機会を作りたいと思います。 次に神近市子君。
○神近小委員 会計検査院の方に伺います。やはり今の臼井さんの御質問に関連いたしておりますけれど、二年前に研修強化の通達ですか、それを出したところが、それを各省で実行しておるのは半分だとおっしゃったでしょう。その実行していないところをちょっと——これは別に一つの省をあげなさいというのではないから、お差しつかえないと思うのですが、実行していないところの省はどこどこですか。
○小峰会計検査院説明員 物品なり工事の研修ということで私どもの方で改善意見、注意書を出したわけであります。それに対しまして研修職員を予算執行職員の責任法上の正規の補助者にしたところ、それから研修の手続を整備したところ、これが大体半々、こう申し上げたのであります。つまりそれに応じておやりにならないのは、大体公社関係であります。それから役所では——ここで申し上げるのは、あまりこまかい調べがございませんので、ごく大ざっぱなあれになりますが、郵政省関係が比較的目立つようであります。検査院の注意に対して、おやりにならないという点では郵政省関係、それから公社関係、これが私どもの方に出ました資料では目立っているようであります。公社も専売はこれは相当よくやっておられます。全部研修職員を正規の補助者に任命されておりますから、公社全般ということはちょっと申し上げかねるかと思います。
○神近小委員 それから、それに関連しますが、物品管理法ですか、それにやはり今役人の質の問題が出ました。幾ら機構をりっぱにお作りになっても、それを行使する役人の質によるということは、これは明らかで、その新しく発令される物品管理法の管理官ですね。これは大蔵省の中にお置きになるのですね。それでそれは局長級ですか。そうして今長官とその中の管理官ですか、そういうものを何人置くとか、その下には何人置くとかいうことをおっしゃったのですけれど、それに罰則ですね、その責任の罰則はどういうことになっておりますか。
○中尾説明員 責任の罰則といたしましては、直接国に損を与えました場合に、それが故意または重大な過失によりまして、さらにこの法律の規定に違反したというような場合、しかも結果として国に損害を与えたという場合につきましては、先ほど申し上げました物品管理官、物品出納官、代理物品出納官、物品供用官、代理物品供用官、これは役所の大小によりまして代理を置く場合もあるわけです。小さな役所では代理を置かないで済むと思いますが、これは各役所にみんな置かれるわけです。それらの人々はいずれも弁償の責を負うことになっております。これは損害賠償のやや民事的な感じの責任であります。もちろんこれらの事件が起きました場合には、弁償責任のみならず、いわゆる国家公務員法の系統に基きまするところの民事上の処分もまた別途これを受けるということになっております。
○神近小委員 今の会計検査院の御説明あるいは行政管理庁の御説明を伺いますと、買い込みは非常に御熱心なのです。予算を消化するということには非常に御熱心、そしてそのあとで予算が物品になったときには非常に不熱心の印象を受けるのです。そうなると、どうしても私ども意地が悪いものですから、買い込みでお金を使用する場合には非常に情熱を持って一生懸命これを使うということには御熱心ですけれども、そのあとはほったらかしという印象が強いんです。それで伺いたいんですけれども、物資を購入なさるときに、たとえば消耗品のような場合はそのつど御購入になるのですか、あるいは一定の量だけはこれを買い込んで、そして支払いを済ましておいて随時に納入するということになさっているんですか。石炭なら石炭、あるいは紙なら紙、あるいは図書館なら、本なら本——本は管理が別にどうということはないと思うんですけれども、そういう場合に一時に買い込みの契約をなさっておおきになるんですか。たとえば春、夏、秋というふうに三回なり四回なりに御購入になるのですか、それを伺いたい。
○中尾説明員 今の点は直接にどういうふうにしろという規定はございませんわけです。しかし実際問題といたしましては予算は資金計画を立てまして、いわゆる支払い計画といっておりますが、年を四半期に分けて予算の実際の使用いたしまする計画を作っております。従いましてその計画に従って行われておるわけであります。現実には在庫の状況その他を把握いたしまして、事務の煩雑を避け、最も簡便しかも不合理にわたらないような方法に従ってやるべきことになっておるわけであります。各省のおやりになっておるところはそういう原則のもとにやっておられると思います。
○神近小委員 この前の二十九年度の決算報告を扱ったときに、これも目立つことは、特に防衛庁なんかにはその事件があったのですけれども、年度末にあわててお金をお使いになる。これは今自分たちでも調査の結果としておっしゃった。それは一体どういうわけなのですか。年度末にあわててその年度のお金をなるべく消化しようとなさる。それは余りを出しては次の予算をもらうときに関係があるから、それで予算を早く消化しようとなさるのだということが一般の受け取っている通念なのです。事実大蔵省で前年度にこれだけ余りがあるならば今年度はそれを減らすというふうなことをやっていらっしゃるのかどうか、それを大蔵省に承わりたい。
○中尾説明員 予算は一応計画でございまするが、これを組みます場合には予測を立てるわけで、その基礎としまして実績ということはやはりものを言います。これはやむを得ぬところでありますが、しかし実績ばかり言っておりますると、今もお話のございましたような弊害があるわけでありますから、実績も拝見いたしますが、なお具体的な計画というものに即しまして予算を組むように心がけておる次第であります。なお年度末になりまして買わざるを得ないようないろいろな事情があるということにつきまして、それが急に買うことによって弊害が起るので、十分に注意いたしませんでいろいろなものを買い込むというようなことのないように、必要なものでありましてその予算を実行するに至らないものにつきましては、予算の繰り越しという制度がございまして、これによって処理いたしておるという実情でございます。なお具体的な防衛庁の関係は、私の方でちょっとそれ以上申し上げかねますが……。
○神近小委員 これは一家の家庭でも、節約して節約して、良心的にやってきて、これだけ余ったということがある場合には、実績に徴しないで、あべこべにその努力を買ってやって、次年度の予算をとる場合に、これだけ良心的にやってきたんだからといって、かえってこれを賞賛するような褒賞的な態度をおとりになる方がいいと思います。これは私ども予算の関係のことでいつもそういうように聞いております。前年度の金を残すと、この次の予算がとれないからというようなことで、あわてて消化して、旅費を出したり、あるいは調査事項を出したり、あるいは買い込んだり、はなはだしいのは、三月三十一日に千万円近い金を出したという事件があった。ですからこれを逆にお考えになって、これだけ余すという努力をやったということを買ってあげた方がいいと思うのです。
○吉田小委員長 これは大臣にでもお聞きにならぬと、ちょっと課長に答弁を求めるのはいかがですか。
○神近小委員 質問じゃございません。これは勧告でございます。
○吉田小委員長 それでは次に山本君。
○山本(猛)小委員 それではまず防衛庁の装備局の竹田管理課長さんにお尋ねをいたします。中川さんでもいいでしょう。まず第一点、防衛庁の兵器弾薬で相当量のものがさびついて使いものにならない、こういうものが山積をしているといううわさがひんぴんとして伝えられておるのであります。これに関する資料を当小委員会に御提出できるかどうか、その御用意を伺っておきます。
○中川説明員 今の御質問に対しましては装備局の管理課長が答弁いたすべきで、先刻までおったのでございますが、やむを得ない急な事情がございまして今帰庁いたしました。私の方は調達実施本部の職員でございますので、物品の管理状況についてのことを、任務といたしましては持っておりませんので、もし資料の形で提出してよろしいのでございましたならば、帰りまして早速装備局の方に連絡いたしたいと思います。
○吉田小委員長 それでは一応資料として文書で出しておいて下さい。
○山本(猛)小委員 それでは次は行政管理庁の監察官にお尋ねをいたします。国鉄の公社の従業員の着ている制服、その服地が国鉄の労働組合の手を経なければ購買、販売ができないといううわさが伝えられております。これらに関しまして行政管理庁の監察官は、これをお調べになったことがあるかないか、これを伺いたい。
○松本説明員 お答えいたします。私の方で国鉄を調べたのでありますが、今お尋ねの服地の点については、全然調査したことがございませんので、今何とも申し上げかねます。
○山本(猛)小委員 会計検査院の小峰次長にお尋ねいたします。小峰次長は、これらのことに関連して、先刻も中間のブローカーあるいは搾取機関を排除して、国の費用に損失をかけない建前を堅持したいというような御意見のように承わりましたが、国鉄のこの服地の購入について、労働組合の手を経なければ業者は売ることもできない、あるいはこれが買われてもいないという関係を会計検査院ではお調べになったことがおありになるかどうか。
○小峰会計検査院説明員 国なり公社の購入に関しまして、中間のブローカーを排除した方がよろしいというのは、先ほど行政管理庁の方からお話がございました。私ではございませんが、しかしながら趣旨としては私どもとしても同感であります。今の服地を国鉄労働組合を通じて買っているということは、今実は私は国鉄の方の検査を直接担当しておりません関係もありますが、初めて伺ったところでありますので、ここで即座にお答えしかねるわけでございます。
○山本(猛)小委員 それでは行政管理庁の監察官にお尋ねいたします。どなたでもけっこうです。ただいまのことを御存じであるかどうか。
○松本説明員 今の点については、こちらに国鉄を担当した方が来ておりますが、全然存じておりません。
○山本(猛)小委員 もしさようなことが事実といたしますならば、中間の搾取機関を排除したいということが行政管理庁の先刻のお言葉のようでございますが、そういうお考えはあくまで堅持なさいますか。あらためて伺っておきます。
○松本説明員 もしそういうことが事実でありまして、かつそれによって購買価格が高くなっておるということであれば、当然排除するという考え方を持つべきだと思っております。
○山本(猛)小委員 郵政省関係でお尋ねいたしたい。国鉄のこの服地と同じような意味合いのことが言えるのでありますが、郵政省関係には、郵政省関係の監督下にあります電電公社を対象といたしました共済会という物品の販売購買関係の機関があります。郵政省の中にはこれと同様な建前を持っている弘済会という物品の販売購買関係の機関がある。これは主としてこれら従事員の福祉のために設けられたと称せられておるのでありますけれども、これらの機関が郵政省及び電電公社に物品を納入する中間の搾取機関として動いているという事実があると伝えられております。これらの事実についてお答えができるかどうか。
○高島説明員 ただいまお尋ねの件でありますが、郵政省といたしましては、郵政弘済会といえども一業者としての扱いといたしまして、特別の扱いをしておりません。
○山本(猛)小委員 それならば郵政弘済会は何ゆえに本庁の中にあるか。
○高島説明員 その点につきましては、私は資材担当をやっておりますので存じません。
○山本(猛)小委員 それでは郵政省は責任者でないようで、やむを得ませんから、行政管理庁にお尋ねをいたします。この電電公社の共済会、郵政省の中にある弘済会の性格を御研究になったことがあるかどうか。
○片山説明員 詳しく調べたことはありません。
○山本(猛)小委員 郵政省は印刷の役所であり紙の役所といわれているが、紙の購買、印刷の注文はどういうふうにしていますか。
○高島説明員 大体原則といたしまして公入札の形をとっております。
○山本(猛)小委員 それならば何ゆえ特定の業者だけを何軒かきめているのか。形は公入札の形をとるけれども、新しい業者が入ろうとしても門戸を閉鎖して入れない。そうして入れたような格好をしているけれども、順番にぐるっと在来の業者に回っていく。なぜ談合を黙認しているのか。
○高島説明員 直接その事務を担当いたしておりませんので、具体的なことはお答えできません。
○山本(猛)小委員 それでは小委員長にお願いいたします。これら関係の印刷業者が何軒、公入札と称しながら談合を行なっている事実に対する調査を調査室に命じて、こういう抽象的な調査資料では参考になりませんから、具体的に御調査を願いたい。
○吉田小委員長 承知いたしました。
○山本(猛)小委員 それからもう一つ郵政省関係で調査資料を委員長を通じてお願いしておきたいと思いますことは、郵政省は年々歳々お年玉はがきを売ります。このお年玉はがきを売る一つの手段として、お年玉はがき五円のうち一円は募金関係の機関に流しますために使われておりますが、それに対して景品をつけている。この景品が年年歳々膨大に買い込まれているが、くじで当った人も大かたはこれを取りに行かないというのです。そういうものが年々山積をして倉の中にしまわれている。その処分の関係等について具体的な資料を委員長を通じて郵政省に提出をしてもらうようお願いをいたしたい。
○吉田小委員長 承知いたしました。取り計らいます。
○山本(猛)小委員 郵政省の簡易保険局で熱海に老人ホームを作りました。この土地の買収に関連をして元代議士であった某及び熱海在住の小倉某という者がこの買収関係に介在して不当な押しつけをやったということも伝えられておりますが、はからずもこの老人ホームの土地は温泉も出ない土地である、こういうようなことに関して行政管理庁は監察を行なったことがあるかないか、これは管理庁の監察官に伺いたい。
○松本説明員 今のは調査いたしたことがございません。
○山本(猛)小委員 それでは小委員長を通じてお願いをいたします。こういうような不正購入事件が郵政省ばかりではございません。各省に、私どもの手元に集まっております資料の中にはございますので、その一つのケースとして熱海老人ホームの土地を買い上げられた経緯、そうしてこれは温泉が出ているか、出ていないかというような事実、これらの資料を一つ取り寄せていただきたい。これは小委員長にお願いいたします。 以上で私の質問を一応打ち切っておきます。
○吉田小委員長 承知いたしました。ただいまのはちょっと需品の範囲を出ますけれども、参考になりますから、ぜひ取り寄せることにいたします。 それでは次に坂本泰良君。
○坂本小委員 時間がありませんから、一、二点お伺いしたいのですが、基本的な問題として、需品調達は、予算が組まれるときは大体そこで価格、数量その他が決定して予算が組まれるわけですが、その予算が組まれまして調達をする場合においては、各省においてその予算に基いて調達するだろうと思うのです。そこで大体予算で組まれているのは全部それを使うというような方法でほとんど全部使ってしまっているのじゃないかと思うのですが、その点大蔵省いかがですか。
○中尾説明員 予算はもちろん物品を買います場合に必要なわけでありまして、これを編成いたします場合には、購入いたしますものの値段を推定いたしまして、予算を組むわけであります。ただそれはたとえば自動車でございますとか、警察官の被服でありますとか、そういった大量のもの、特別なものについては相当正確にこれを予算の積算の根拠にいたします。それから事務用品のようなこまかいいろいろなものにつきましては、大体従来の使用実績その他を見まして、一人当り幾らくらい要るであろうというようなところから、いわゆる人当経費と申しておりますか、一人当り幾らというようなことも事務簡捷の点から簡素な方法によりまして予算を積算いたしております。こういうようなことで出ました予算を今度は実行する段階になりますとその積算に用いました値段でもちろんそれ以下で安く買うことが穏当でございますが、実際問題といたしましては、これに必ずしもとらわれませんで、実際購入可能であって、しかも最低の値段で買うべきものということになっておるわけでございます。それで実際全部使ってしまうかどうかというお話でございますが、これは予算は最近の状況では特別な省を除きましては、非常にそういう購入の予算が窮屈になっております関係がございまして、あまり予算の使い残りはございません。
○坂本小委員 会計検査院どうですか、予算の使い残りなどということを検査されたことがあるかどうか。
○小峰会計検査院説明員 予算の使い残りというお話でございますが、使い残りとしては、これはいわゆる不用額というような形で出るわけであります。それからその年度に使えないで、翌年度に繰り越すという場合もございます。しかし問題は結局使ってしまったもの、予算で普通の使用済み、支出済みとして入ったものの中にあると思うのであります。これは大体が予算は御承知のようにその年度に要るものを積算するのが建前でありまして、通りました予算はまず普通の過程において全部使われるというのがこれは普通の建前であります。残りますものは何か特別の事由があったものに限る。こういうのが一般の原則ということが申し上げられると思います。
○坂本小委員 そこで需品調達について不正が起ってくるわけです。これはもう消耗品ならば、先ほど大蔵省の答弁されたように、大体毎年幾ら、何千万円出ているから、何千万円組んで、これだけ全部使わなければ来年予算がもらえないというようなことで、年度末に予算を全部使う、こういうような関係が出て、需品の調達の不正不当はここから出てくると思うのです。会計検査院は消耗品その他についても予算を全部使ってしまっていたらその購入した在庫品はいわゆるたなおろしというのですか、そういう点まで調査されたことがあるのですか。それとももう帳簿上もう支出して買うてしまっておるから、それだけだというのが会計検査院の検査ですか、その点一つお聞きしたい。
○小峰会計検査院説明員 予算の支出に対する検査としては、今申し上げた通りに、正当な価格で買ったかどうか、こういうような調査をいたします。それから物品の現状、在庫品なり何なりもこれももちろん検査しているのでありまして、その結果在庫品が多過ぎる、必要のないものを買った、こういうような批難が毎年検査報告に出ているわけであります。
○坂本小委員 それからもう一つは契約方式の点で、やはり先ほど山本委員からも質問がありましたが、ブローカー、サプライヤーの排除ということが言われたのですが、各省には外郭団体がたくさんあるのですね、その外郭団体の種類その他は先般当委員会で各省から出してもらっているのですが、この需品調達についてこういう外郭団体を通じてでなければ買わない、買えない、こういうようなのがたくさんあると思うのです。しこうしてその外郭団体にそのマージンをもって外郭団体の維持にしておる、こういうような点がありはしないかと思うのですが、その点については会計検査院いかがですか。
○小峰会計検査院説明員 ただいまの御質問でありますが、外郭団体を通じなければ物品を買えないというほどのあれはちょっと聞いたことがございません。あるいは調べましたらそういう事実が出るかもしれませんが、私今のところちょっとお答えいたしかねます。
○坂本小委員 通じなければでなくとも、しかし外郭団体を通じて需品を相当額購入していると思うのですそういう点については会計検査院は検査されたことはないですか、行政管理庁にもお聞きしたい。
○小峰会計検査院説明員 外郭団体を通じて買いました場合もちろんこれは検査いたします。そうして相当な価格で買っておれば、私どもとしては別にとかくの検査上の問題にはならない場合が多いのではないかと思います。
○吉田小委員長 行政管理庁いかがですか。——もし答弁ができないようでしたら、この次行政管理庁の長官、もしくは上部の責任者、事務当局に来てもらって、あらかじめ準備してもらって答弁していただく、こういうことにいたします。
○片山説明員 ただいまの外郭団体の調査のことについての御質問ですが、行政管理庁としては今おっしゃったような需品調達の面からのみ調査したということはございませんが、大体の外郭団体の実態をある程度つかむという意味では調査したことがございます。
○坂本小委員 先ほどのような処理を委員長にお願いしたいと思います。 それからもう一つ聞きたいのは物件で、特別会計を見ますと食糧管理費が膨大に多いわけです。昭和二十九年度は三百一億九千七百四十三万九千円それから昭和三十年度は五千九百二十億一千四十一万二千円、それから昭和三十一年度は四千七百七十五億二千五百九十八万三千円になっておる。この食糧管理についての物件費というのはどういうものでしょうか。
○吉田小委員長 ちょっと私から申しますが、それは専門調査室の方で調査さしました資料であろうと思います。そうでございましょう。——それは今ちょっと答弁が困難でしょうね。
○坂本小委員 私がお聞きしたいのは、特別会計を見まして食糧管理というのがけたはずれに多額ですから、どういう物件費が要るか、どういうのを物件費というか。
○中尾説明員 物件費という表現が実は予算の表現と違うものでございますからはっきりいたしませんが、この金額はおそらく食糧を買い込みましたり、これを売り込みます食糧そのものであると思います。そのほかのものも入っておると思いますが、米、麦、澱粉その他の食糧でございます。
○坂本小委員 これは米とか澱粉とかの価格も入っているわけですか。かますや黄変米なんかで非常に問題があるとわれわれは聞いているから、そういうので多額になっているのじゃないか、黄変米、かますなんかを多量に買い入れて、使わずにそのまま倉庫にほっぽらかしておるというのが何千億になっておるのじゃないか、私自身そう考えたのです。これはしかし専門室の調査は米とか麦とかの価格までも入れた物件費でございますか。
○吉田小委員長 私から坂本委員に申し上げますが、備考欄に物件費の趣旨説明をちょっと書いておりますが、これは予算書に基きまして庁費、渡切費、原材料費などを含む、こういうことにしております。
○坂本小委員 これはもっと調査してからお尋ねします。ただしかしこれには黄変米とかかますを加えると、相当の物件費が入ると思いますから、なお調査した上でやることにいたします。
○吉田小委員長 さようにお願いいたします。
○坂本小委員 それからもう一点ですが、印刷局長の家屋の新築の問題です。それから加賀山総裁の総裁邸と他の家屋のすりかえの問題、こういうのが世上大きな問題になったのですが、会計検査院はこういう問題が出た場合直ちに調査されるか。それからいろいろ犯罪が起きるのは、農林省の多久島の共済金の問題とは性質は違うでしょうが、多額の横領、詐欺をやって、その取得金を隠匿して、犯罪を担保にして金をためるというようなことがよく巷間にいわれるわけですが、こういうような問題が起きた場合は、単に検察庁が刑事上の問題を処置するだけでなくて、やはり国家の、国民の税金の損失になるから、直ちにこれを調査し、さらにその回収の方法を考えなければならないと思うのですが、その点のことを十分やっておるかどうか。あるいはそういう点を係が違うからというのでほったらかすから、そういう犯罪を犯して懲役に一年かわずかなところいってきて、そうして多額の金を隠しておいてそれで生活をする、そういうようなことも考えられぬわけではないのですが、こういうような問題が起きた場合、われわれの常識としては直ちに会計検査院並びにその係の局は、その調査に乗り出して、国家に損失を与えないような方法を至急講ずべきであると思うのですが、そういう点を現在やっておられるかどうか。印刷局は大蔵省の問題、加賀山氏は国鉄の問題、さらに会計検査院はこういうような問題があった場合は、直ちにこれを調査をすべきである、そう思うのです。まだこのほかにたくさんあるのですが、現在新聞でも一番大きく出ております印刷局長のは、機械を購入して、それを購入費の金を浮かして新築したのだろうとわれわれは想像するわけです。それから加賀山総裁は、総裁邸を時価を相当安く見積って、ほかから安く買ったのを高く見積って交換し、国民に非常に損害を与えているということになる。こういうようなことは直ちに調査して、直ちにその回収の方法にかからなければ、ただ犯罪で懲役にやっただけでは済まぬと思う。それよりもむしろ国民の税金に損害を及ぼさない方法を講じなければならぬ、そう思うわけです。そういう点について現在やっておられるかどうか、それを聞きたい。
○吉田小委員長 ちょっと坂本委員に御相談しますが、今の加賀山総裁の不動産につきましては、国有財産の小委員会でやり、但し機械の問題につきましては当然当委員会が所管になると思いますが……。
○坂本小委員 その内容はいいのです。こういうような場合直ちに調査をしておるかどうか、抽象的でいいのです。ただ放任しておるか。こういう場合は直ちに乗り出して調査をして、そうしてそういう具体的の回収方法にかからなければならぬと思うのです。そういう方法に取りかかっておられるかどうかでいいのです。内容の方は国有財産の小委員会の方で究明しますから……。
○小峰会計検査院説明員 今いろいろな具体例をおあげになっての御質問でありますが、一つ一つのお答えは省略させていただきます。大体検査でもうすでにわかっておるものあるいは全然わからなかったものということになるわけでありますが、今お示しの例の中でも、検査上わかりまして調査中のものもあったわけであります。そういうものはもちろん自後の処理を私どもとしてはいたします。それからわからなかったものにつきましても、また近い将来にあるいはわからなかったかもしれぬが、早く世の中で問題になった、こういうようなものもございます。そういうようなものにつきましては、私どもとしては当然跡をどんどん追及して検査していくという態度を従来とっておるわけであります。
○崎谷説明員 実は着任したばかりで、今の前印刷局長の機械の事件は私つまびらかに承知しておりません。大蔵省としてお答えできることは、ただいまのような事実があったとすれば、御趣旨のようにさっそく調査し、適切な措置をとるというのが、おそらく大蔵省の一般的な今までのやり方だと信じております。
○松本説明員 行政管理庁におきましては、現在の印刷局長、それから加賀山総裁こういう問題につきましては、きわめて凶悪的な問題ではないと思いますので、特に取り上げておりませんが、多久島の問題につきましては、これは制度そのもの並びにやり方にも相当検討を要する問題があるのではないか、こういうふうに考えられましたので、管理業務の行政監察というのを現在やっておりましたのにつけ加えまして、現在農林省の林野庁——と申しますのは、共済課の方は今てんやわんやで調査が不可能でありますので、林野庁の方についてその会計制度、組織、どういうふうな流れで事務が行われて、どういうふうにチェックが行われて、帳簿組織はどういうふうに備えられているか、こういう点について検討をいたしております。なおその他の省につきましても、結核予防補助金の交付事務というものにつきまして同じようなことを調べ、またほかの省につきましても時間がありましたら調査いたしたい、こういうふうに考えております。
○坂本小委員 大蔵省の答弁は、当然そうだというのではなくて、そういうのは同僚の関係だからほったらかして、ほかの名前などにして、とれなかったからとかなんとかということに経費上なりがちです。だからそういうことを具体的に着手しておるかどうか。それくらいの事務支出はあっただろうと思うのです。そんな事務支出なんかしてないのですか、それをお聞きしたい。
○崎谷説明員 この、前印刷局長の機械の点については、私実は何も承知しておりません。
○坂本小委員 引き継ぎも受けていないのですか。
○崎谷説明員 受けておりません。
○吉田小委員長 それでは時間が大体過ぎましたので、簡単にお願いいたします。細田君。
○細田小委員 大蔵省に伺いたいのだが、われわれ予算表を見てみると、何でも款項目を残すという一つの慣例があるように見える。きわめて極端な例を言えば、一円というような款項目がある。これはそこの官庁にすれば予算をとりたいので、何とかこれを生かしたいというような気持が残っている。これは出てくるのは当然だと思う。だから大蔵省は、予算を編成する場合に、需品調達部門ももちろんその中に入るのですが、もう少し要らないものは大らかにやめてもらって、また要るときは説明してくれ、いつでも認めるからというふうにできないものか。その款項目の中に一円だとか十円だとかいうようなものを入れたまま残しておくということについては、百害あって一利ないと思うのだが、これに対する御観測を承わりたい。
○中尾説明員 御質問の点でありますが、一円、二円というようなものは現在ないのでございます。おそらく予算書をごらんになりまして目につかれましたのは、賠償償還金というようなものが出てくるか出てこないかわからない、従ってこれを見積ることができない、しかし当然毎年の例でこういうものはあり得るものであるというものにつきまして、名目的な科目に金額を載せておく、たとえば十万円とか二十万円というような例はございますけれども、別にそれを残しておいて使うというものではございませんで、そういうものは大体厳重なる流用禁止になっておりまして、ほかには使えない金になっておるのでございます。従いましてそういうような点で実は別に弊害を感じておらないのでございます。ただ予算を全部使ってしまうことを奨励するような予算の組み方をしておるのじゃないかというような御批判に対しましては、これは重々反省いたすべき理由もあると存じます。
○細田小委員 そうすると、現在款項目に上っておるので全然使わなかったというのは、現在の予算の編成ではないのですか。款ではそんなことはないだろうけれども、どの目にしても、どの項にしても、項目の中で全然予算を使わなかったというような項目は、現在の予算の中ではないというのですか。
○中尾説明員 予算実行の結果、結局ある科目の金を全然支出しなかった、必要がなかったということはあり得ることでございまして、それはございますと思います。全然ないということではございません。
○細田小委員 それから、これは前はあったのだが、現在はないかとも思うのですが、物件費が人件費に化けるといったらおかしいが、大体身分の臨時的なといいますか、ごく初歩の採用者に対しては、少くとも戦争前の経済ではかなり物件費から人件費が流用されていた、というよりも、あの当時でいえば、雇というようなクラスの諸君にはむしろ最初から物件費から支出されていたと思うが、これは現在も続いているのか、この点はどうですか。
○中尾説明員 現在はそういう事実は全然ござごいません。
○細田小委員 臨時でもないのですか。
○中尾説明員 臨時でもございません。賃金で払うのはございますが、物件費ではございません。
○山本(猛)小委員 各省からおいでになって、お暑いのに御苦労さまでございますが、見渡したところ、責任ある答弁をしていただける地位の人がほとんど来ておられない。これは見ようによっては当委員会を軽視していると言える。元来役所の人たちは、予算の編成期でありますとか、あるいは決算の事項が特に起ってくる時期でありますとか、そういうような時期以外には国会を軽視し、ことに当委員会を軽視する風潮があります。本日のごときはその最も極端な事例でございます。でございますから、小委員長におかれては警告を発せられたい。当委員会あるいはその他の小委員会もありますが、小委員会といえども断じてこれを軽視することはできないというようなことを主体とした文書をもって各省に警告を発していただきたい。ことに需品関係は予算面から見ましても決してなまやさしい数字ではございませんので、きょうおいでを願った各省の方々には、御苦労さまでございますが、本庁へお帰りになりましたら、当委員会ではこういうような意見があったということをお伝えいただきたいと存じます。よって小委員長におきましては、公式に各省に対して当委員会を軽視せざるよう警告を発せられるよう要請いたします。
○吉田小委員長 適当に処置いたします。 大体、質疑はこれで終ったようでございますので、きょうの質疑応答の経過にかんがみまして、次回には大蔵大臣とか主計局長あるいは郵政大臣、その他の局長、行政管理庁におきましても長官とかあるいは監察部長、食糧庁長官とか、あるいは綱紀粛正の問題につきましては官房長官、それから防衛庁からも適当に局長に来てもらうとか、こういったふうにいたしまして、政府当局の出席を求めて審議を進める、こういうふうに計らいたいと思いますから、一つ御了承を願いたいと思います。 それでは本日はこの程度で散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。 午後零時四十九分散会