決算委員会国有財産に関する小委員会 第5号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/09/06
会議録
○山本小委員長 これより会議を開きます。 東京高速道路に関しまして調査を進めます。本件につきましては、公有水面埋め立てないしは水面上の使用を許可するなど、当小委員会と関連のある問題を含んでおりますので、会社の設立から今日に至るまでの経過につきまして政府当局より一応の説明を聴取することといたします。まず建設省からお願いをいたします。富樫道路局長。
○富樫説明員 東京高速道路について御説明申し上げます。この事業の免許許可等につきましては、法令に基きまして都知事の行いました分がございますが、私は、道路運送法に基く一般自動車道事業として建設大臣が免許いたしておりますので、その関係につきまして御説明申し上げます。道路運送法は運輸省と共管でございますが、建設省のとりました措置につきまして御説明を申し上げます。 本件につきましては、昭和二十六年七月二十五日に、東京高速道路株式会社創立発起人樋口実より東京都及び陸運局を通じまして、一般自動車道事業としての免許申請がなされました。これは道路運送法の第四十七条に基きます申請でございます。 この会社の概要を申し上げますと、資本金は授権資本で一億二千万円、現在払込済資本が六千万円で、おもなる幹部は取締役会長原邦造、取締役社長樋口実、常務取締役比留間安治、同松尾謙一、常任監査役松尾晴見の各氏となっております。 次に本申請によります計画の概要を御説明申し上げます。この計画によりますと、区間は中央区の銀座西八丁目五番地の四地先にあります難波橋から、中央区銀座西一丁目五番地の七地先にあります紺屋橋まで延長千三百六十ノートルの一般自動車道を建設しようというものでありまして、建設費は六億八千六百万円と申請の当時はいわれたものでございます。これに対しまして道路局では、都市計画の関係並びに公有水面の占用の関係、及び道路占用の関係につきまして、それぞれの所管局と協議いたしました。また自動車道事業といたしましては、運輸省とも十分協議いたしまして、昭和二十七年八月十一日に一般自動車道の使用料金は無料とするという条件を付しまして免許いたしたものでございます。 なお御参考までに申し上げますが、東京都では昭和二十六年三月二十七日付で公有水面の占用及び道路敷の占用並びに工作物設置の許可をいたしておりまして、その占用の目的は、高架自動車道路及び駐車場を作るということでございまして、なお高架道路の下を車庫並びに倉庫に使うということになっておったものでございます。 この免許に際しましては、東京陸運局長、東京都知事を通じまして、工事の設計の際、付近建造物との調和並びに美観の保持、倉庫、車庫等に使用する部分の交通阻害の防止、取りつけ部分の方向及び構造について、自動車道としての効用を高めるように指示いたしております。これは申請当時の計画でございましたが、その後計画の一部変更がございましたので、その関係につきまして御説明申し上げます。 その計画変更の申請は、初め三車線として計画されたものでございましたが、その後種々検討の結果、道路としての運用上好ましくないということで幅を広げたいという変更でございます。しかし地形の関係上、四車線をとることは望ましいのでありますが不可能でありますので、当初九メートルの幅のものを十二メートルにいたしたいという変更の申請ございましたが、これにつきましては、道路の面から見まして十二メートルの幅の方が適当であるということで昭和二十八年三月二十日付で認可いたしております。 その次に新幸橋と山下橋間の工事施行認可についてでございますが、この免許いたしました全線について工事を施行いたしますことは、種々複雑でもございますし、また関係個所との折衝も多く、相当日数を要するので、この免許されました計画につきまして施行をいたします区間をまず、新幸橋と山下橋の間に選んだわけでございます。この部分は直線部分で施行も比較的容易でありますので、この部分の施行認可の申請でございましたので、この部分につきましては、昭和二十八年八月十一日付で認可いたしました。なおこの認可に当りましては、東京都知事に対しまして、将来東京高速道路株式会社がその事業に相当な利益を上げ得るに至った場合においては、公有水面使用規則によって適正な占用料を徴収することを条件として付したわけでございますが、しかしこれは現在東京都と会社との契約によりまして、この部分を埋め立てすることになりましたので、この条件は無用になったわけでございます。 次は、難波橋と新幸橋、それから山下橋と紺屋橋、この一般自動車道の取りつけに当る部分でございますが、この部分につきましては、やはり工事施行認可申請がなされたのでございますが、これは乗降口に当ります部分でいろいろ検討いたしました結果、乗降口としては適当と思われませんので、この部分につきましては再検討することにいたしまして、保留いたしたのでございます。その理由は、新橋側の乗降口を難波橋側に取りつけることは、付近の道路交通を阻害することが多く、かつ一般自動車道の効用を減少すると考えられまするから、取りつけについては、別な設計を立てたいということが一つでございます。 それから第二は京橋側の取りつけでございますが、紺屋橋側に取りつけるということについては、これも交通に支障がございますので、交通に支障がないような設計に改めたいということでございます。この区間につきましては認可を保留いたしております。 次は、もう一つ工事の変更がございますが、これは最初設計を認可いたしました新幸橋、山下橋間の工事方法の変更についてでございますが、当初は公有水面の占用ということで出ておったのでございますが、その後公有水面の埋め立てということに変更されましたので、それに伴いましての変更でございまして、柱割りが変りましたのと、また階数が変りまして、地下に一階を増すということがございまして、地下部分の構造の変更が申請されたわけであります。この分につきましては、昭和三十一年九月三日に認可いたしております。 次に、わずかの変更でございますが、新幸橋の架道橋の設計変更でございます。この架道橋につきましては、当初の設計は、普通鋼を用いてびょう結構造――リベットでつなぐという構造でありましたが、これは都市美の上からいいましても、けた高の小さい方がよろしいという観点から、高張力鋼、ハイ・テンション・スチールでございますが、高張力鋼を使いまして溶接構造に変更したのでございますが、これも適当だと認めまして、昭和三十一年九月三日に認可いたしております。 これが免許いたしましてから今日に至りますまでの東京高速道路についての経過でございますが、現在約三分の一程度を済ましております。この部分につきましては、まだ舗装が残されておりますが、下の方は完成いたしております。現に工事中でありますのは、数寄屋橋付近とそれから土橋付近を工事中でございますが、この取りつけ部分の設計につきましては、保留されたまま現在に至っておりますけれども、これも最近解決のめどを得るに至っております。 簡単でございますが、以上でございます。
○山本小委員長 次に運輸省にお願いをいたします。山内自動車局長。
○山内説明員 会社の設立、その他の点につきましては、富樫局長より御説明がございましたので、運輸省といたしまして、この自動車道が自動車道としていかなる効用があるために免許いたしましたかという、交通上の問題につきまして御説明申し上げたいと思います。 この路線は一キロ三百七十、約一キロ四百くらいの長さの自動車道でございまして、ただいま御説明ありましたように、新橋――京橋間の道路の混雑を緩和をいたそう、特に、御承知の通りあの辺の交差点というものは現在非常な混雑をいたしておりますので、そういう目的を非常に大きく持っておるものでございます。また別途銀座、丸の内付近一帯の路上駐車ということは、現在交通上非常に困っておるわけでございまして、その路上駐車の整理に役立つ、しかもこの計画路線の効用をより一そう効率的にするようにという配慮から、その路上駐車の施設を考えますとともに、この路線の計画も将来延長できるように設計をしてもらいたいというのが運輸省の希望でございました。御承知の通り、現在世界にあります大都市の自動車道といいますのは、そう一キロ、二キロというようなものでは――ハイ・スピードで走らなければならない、大体世界におきましては、そういう高速道路は八十マイルくらいの高速度で走るということで大きな効用を見出しておりますので、こういう短かい区間では、高速道路として将来大東京の自動車道交通というものを解決する上に非常にまだ足りない点があるということで、われわれといたしましては、一部都内の混雑を早急に解決する必要はあるけれども、それはただそれだけで考えないで、将来都内の自動車交通と一緒にならないように、もっとその効用を満たすようにという趣旨から、その路線は将来延長できるというような設計にしてもらいたいということがわれわれの設計その他についての省としての考え方でございました。 それでは一体どの程度の車が今この計画しております道路に走っておるかということがわれわれといたしましては大きな問題になるわけでございますが、それにつきましては、私の方では、二十五年の十二月に東京陸運事務所で実態調査をさせております資料と、二十六年の一月と五月に警視庁がこの辺の交通を調査いたしました実態資料によりまして数字を出したわけでございますが、その資料によりますと、銀座四丁目の交差点及び数寄屋橋の交差点におきまして、この自動車道の並行方向の交通量を調べたものがあるわけでございますが、銀座におきましては、乗用車が十二時間の交通量が七千百台、乗用車以外が三千三百七十台となっております。数寄屋橋におきましては、乗用車が一万百四十台、その他が四千七百八十台ということを推定いたしておりますので、これらの交通量のうち料金がただでノンクロスによる時間短縮を考えまして、どのくらいこの道路に走るだろうということをわれわれ算定いたしておるわけでございますが、われわれの算定では、大体こまかい算定基礎はありますが、数字にわたりますので省略さしていただきまして、大体合計八千両くらいの車が今までの既設道路よりこちらへ移るであろう、その数字は大体三分の一くらいであろうというふうに推定しております。そうしますと、数寄屋橋、銀座という、あの辺の交通が現在非常に輻湊しておりますので、それが緩和されるということは交通上われわれといたしましても非常に望ましいことであり、かたがたまたこれを無料で通させるということでありますので、自動車道として免許しても支障はないのではないかという趣旨で免許をいたしたわけでございます。 また、もう一つ、現在運輸省で非常に困っておりますのは路上駐車が非常に多いということで、それは結局駐車場の整備ということが都内においてなされておらないわけでございまして、これが東京におきまして現在大きな問題になりつつある道路の混雑の問題でございまして、この処置につきましてはわれわれといたしましても根本的に考えなければならないと思いますが、かたがたこの計画で屋上駐車場というものを考えておりまして、その有効面積が大体六千八百両くらい取れる。それで乗用車を六十度の傾斜で配置いたした場合においては、大体二百台くらいの収容がなされ得るわけでございまして、当時この付近の一帯の路上の区域の駐車能力が約千二百台でございましたので、その面からも、本計画が交通上有効なものであるという観点のもとに立ちまして、運輸省といたしましては民間自動車道の免許をいたした次第でございます。 その他工事の計画、会社の実情等につきましては、ただいま富樫さんから詳しく御説明がありましたので省略さしていただきたいと思います。
○山本小委員長 次に大蔵省の天野国有財産第一課長に公有水面埋め立て等についての詳細なる御説明をお願いいたします。
○天野説明員 本問題は、直接には建設省、運輸省でございまして、大蔵省には直接関係はございませんけれども、国有財産の総括機関として一言申し上げます。 本件は、当初は公有水面の占用ということで始まりましたけれども、その後埋め立てに変っています。この埋め立てに変った際に、その埋め立てが公有水面の埋め立てなのか、あるいは廃川なのか、つまり河川の用途廃止なのか、その点に問題があるのではないかと思います。もし河川の用途廃止でございますと、これは準用河川でございますから、国有財産法に従いまして大蔵省に参るわけでございます。大蔵省に参りますと、これは普通財産として処分いたすわけでございますが、その場合は国有財産特別措置法というものがございまして、この法律によってそういう埋め立て工事とか干拓工事は条件付で貸付ないし売り払うことができます。そうなりますと、その場合に都に対して処分いたしますのはもちろん有償で、時価ということになっております。ところが今度は、公有水面の埋め立てであるとしますと、これは地方団体の長であります東京都知事が、建設大臣の国の機関としての東京都知事に対しまして埋め立て免許を申請いたしまして、自分で認可いたします。従ってその場合にはその敷地は自分の方に帰属することになって参ります。そうなりますと、その場合はもちろん無償で参るわけであります。その辺に解釈がいろいろ違ってくるわけでございます。私の方は専門家ではございませんので、この埋め立てが果して河川の用途廃止か、そうじゃなくて、やはり暗渠として河川がございますから、これは河川の用途廃止じゃない、公有水面埋め立てであるということであれば本件通りでいいと思いますし、その辺に問題がございます。それから公有水面埋め立てといいますのは、河川全体を埋めることが果して公有水面の埋め立てであるか、あるいは河川の一部とか海の一部あるいは湖沼の一部を埋め立てるという場合を法律が予想していたのでなかったかどうか、その点われわれの方は詳しく検討しておりませんので、今後いろいろ関係各省と御相談申し上げて解釈を統一したいと思います。それからこの法律は非常に古い法律でございます。従って昭和二十三年に地方自治法が施行されましてから、地方団体の性格が一変しております。前ですと、何といいますか非常に官治行政的な色彩が強くて、従って府県知事が自分でそのようなお手盛りの認可をするというようなことも適当かと思いますけれども、今日においてはそういう制度をそのまま据え置いてはどうかという問題もあるかと思います。一応簡単でございますがこれで終ります。
○山本小委員長 東京高速道路株式会社の設立及び計画を許可せられました東京都の関係の当局者を次会の当委員会において招致いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本小委員長 それでは、その旨決算の本委員会に対しまして申し出ることにいたします。 なお、ただいま御承認を得ました事項につきまして、その時日等につきましては委員長において取りはからいたいと存じます。 なお本日の説明につきまして質疑がございますれば、これを許します。細田君。
○細田小委員 大蔵省の方にちょっと伺いたいのですが、あなたがさつき何とか言いましたね、法律でどういう点が問題になったか、その点をもう一度説明していただきたい。
○天野説明員 本件は、当初公有水面の占用許可ということで工事が始まっております。それはもちろん河川法に基く公有水面の占用許可でございます。その後、公有水面埋立法による埋め立ての免許ということになっておりますけれども、その際、つまり埋め立ての免許と申しますと、川全部を埋めてしまいまして、下に暗渠を作るわけでございます。そのこと自体が、これが河川の用途廃止か、あるいはやはり河川は河川としてあるのだというか、その解釈の問題でございます。もし河川がなくなるということになりますと、つまり法律用語で申しますと河川の公用廃止ということになります。そうなりますと、本件は準用河川でございますから、といたしますと国有財産法の第八条によりまして、そういう普通財産は大蔵大臣に引き継がなければならないことになっております。
○細田小委員 準用河川というと……。
○天野説明員 河川法の規定の一部が準用される河川を準用河川と申しております。あの河川は準用河川でございますが、その準用河川を公用廃止した場合には、大蔵省に引き継がなければならないことになっております。そして大蔵大臣が普通財産として管理処分するのでございます。その場合管理処分するにはいろいろございますけれども、本件の場合には、国有財産特別措置法というものがございます。その国有財産特別措置法の第七条に「条件附売払又は貸付」という規定がございまして、「土地の開拓、水面の埋立若しくは干拓その他の天然資源の開発事業を行おうとする者がある場合は、」云々の規定がありまして、この場合には有償でございます、適正な時価ということでございます。財政法によりまして、適正な時価によって売り払う、あるいは貸し付けるわけでございます。しかしそれは工事の竣工条件とありますので、竣工するまでは無償で使用するようなことになっております。しかし処分そのものは有償であります。だから本件の場合は、東京都がそれだけ国に払わなければならないことになっております。ところがもしこの河川が、河川の用途廃止ではなくて、公有水面の埋め立てだということになれば、河川全部なくしてしまって暗渠を作りまして、これは土地の表面は河川がないわけでございます。それでこれは河川の用途廃止じゃなくて、公有水面を埋め立てたのだという解釈が成り立てば、公有水面埋立法によりまして東京都知事はその敷地を無償でもらえるわけでございます。だから解釈いかんによりまして、片一方は有償、片一方は無償でしなければならぬ、そういう問題があるわけであります。私どもといたしましては、本件がどちらに該当するかはまだ検討いたしておりません。今日はその点は回答申し上げられません。
○細田小委員 下に暗渠があるのですか。
○天野説明員 暗渠はあるはずであります。その点は建設省が主管でございますから、河川の用途廃止かどうかという解釈は、建設省の方の解釈によるわけでございます。
○細田小委員 それから建設省の方にお伺いいたしますが、あなたの方はこの工事の認可の場合に、駐車場の設備を何か条件をつけておりますか。その点ちょっと一つだけ……。
○富樫説明員 申請されましたときに一部を駐車場に使うという目的をもって申請されております。そのままに認可いたしております。
○細田小委員 工事の仕様書はどうなっておりますか。
○富樫説明員 設計は駐車場を設けております。それは全部についてではございません。
○細田小委員 屋上駐車場ですか。
○富樫説明員 数寄屋橋から新有楽橋まで幅を広げまして駐車させるような設計になっております。
○山本小委員長 よろしゅうございますか。――ほかに質疑がございませんければ、本件に関しまする調査は、本日のところはこの程度に……。
○片島小委員 これでこの調査を打ち切ってもらっては困るのです。きょうはただ説明を聞いて、私たちはもう少し勉強しないといろいろと質疑ができないわけです。このいろいろな計画の変更とか、それから現在実際に実施しておる現場等も、われわれは実地について調査をして、そうして果して計画通りにいくものかどうか。さらにこの取付口やら終点などは検討を要するので、許可は保留してあるとかいうようなことですが、そういうことになれば、これは事実使えるものかどうか。高速道路としてやる目的であったのかどうか。そうでなくて、むしろ土地を埋め立ててから別な用途のために使うという下心でもあったのじゃないかという疑いさえあるので、この問題についてはさらに委員会を開催していただきまして、質疑はそのときに十分尽させていただきたい。
○山本(正)小委員 資料の提出を一つお願いしたい。最初出された公有水面占用願、それから順次何回か、さき説明のあったように、これが埋め立てに変ってきておるが、初めから現在に至るまでの東京都経由、建設、運輸、大蔵、本件に関して各省庁に提出をされた基本的な申請並びにその設計変更等に関係する一切の資料を一つとっておいていただきたい。特に重要なのは、当初の申請にかかる計画と、現在施工された出来型との比較を当局でよく整理して、資料として次会までに提出を求めておきたい。
○山本小委員長 あとはありませんか。
○細田小委員 本件出願の会社の定款も一つ提出願いたい。
○山本小委員長 あとよろしゅうございますか。それでは片島君御提案の通り、本件は逐次委員会を開いて質疑を継続し、なお当局から必要に応じ説明を聴取することにいたします。山本正一君、細田君等の資料要求に関しましては、即刻手配をいたし、万遺漏なきを期したいと存じます。 それでは本件に関します本日の調査はこの程度といたします。次会は公報をもって御通知いたします。それでは散会いたします。 午前十一時十五分散会