決算委員会国有財産に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 19 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/05/15
会議録
○山本小委員長 これより決算委員会国有財産に関する小委員会を開会いたします。 本小委員会は燃料廠払い下げ問題、大阪拘置所の土地問題、元印刷局長の住宅払い下げ問題等、国有財産に関する調査のため設置せられたのであります。 本日はまずこれらの問題を含めまして、国有財産の管理及び処分状況につきまして、政府当局より説明を聴取することといたします。まず大蔵省の管財局長さんに御説明を願います。
○正示政府委員 それでは御指名によりまして、私管財局長の正示でございますが、国有財産の管理処分の概略につきまして御説明を申し上げたいと思います。先般去る四月二十七日、政府におきましては、国有財産の管理処分につきまして、諸般の情勢にかんがみまして、この際抜本的な各種の措置を講ずることとなり、閣議の決定をもちまして、国有財産審議会を設置することになったのでありますが、この審議会におきましても、政府といたしまして、従来の国有財産の管理処分につきましてのいろいろの点につきまして種々検討いたしてみたのであります。この審議会等におきまして審議されます点をもあわせ考えつつ大体の御説明を申し上げたいと存じますが、資料は先般委員部におきまして配付申し上げた次第でございまするので、詳細は資料によって御承知を賜わりたいと存じます。 まず国有財産の現在額でございますが、昭和三十年三月三十一日現在をもちまして申し上げますと、これは別途増減計算書等によっても明らかでございますが、行政財産、普通財産の総額が一兆四千三百余億ということになっております。そのうち行政財産が七千六百六十六億余り、普通財産が六千六百三十六億余りということでございます。この財産は一般会計、特別会計にどういうふうに所属しておるかと申し上げますと、一般会計所属の分が四千四百四十四億余りになっております。また特別会計所属の分が九千八百五十九億余りでございまして、合せまして一兆四千三百余億ということに相なっております。このうち一般会計所属普通財産のうち、特に大蔵省所管の普通財産、これが常に問題の中心であることは申し上げるまでもないのでございますが、この財産がどういうふうに現在利用されておるかという点を申し上げます。この総額は、ただいままで申し上げましたようにこれはすべて帳簿価格、いわゆる簿価でございますが、大蔵省所管一般会計所属の普通財産は簿価で二千五百四十二億余りに相なっております。そのうち最も大きなものは政府出資でございまして、これが二千九百七十八億円余りに相なります。その次に大きな割合を占めておりますのは、在日米軍及び国連軍の使用中のものでありまして、これが三百七十三億円余りに相なっております。次に貸付中のものが百四十三億円余りでございまして、残りの四十七億円余りが目下のところなお利用していないという数字に相なっております。私ども日夜努力いたしておりますのは、この貸付中の財産につきましてこれを適当なところに払い下げるということが最も大事な仕事と考えておりますが、それにも増して先ほど申し上げました今日未利用に相なっておりますものの活用ということが緊要な課題であると心得まして、これらの点につきまして努力いたしておる次第でございます。ただいま大蔵省所管一般会計所属普通財産の平面的な、いわば今日最近の実情を申し上げたのでありますが、これをやや沿革的に振り返ってみたいと存じます。総額三千五百四十二億余り、ただいま申し上げた通りでありますが、これか沿革的には大体五つのカテゴリーからなっておるのでございます。すなわちまず第一は、旧軍用財産、これは御承知のように戦時中陸海軍省、あるいは軍需省等で軍用として使っておった財産でございますが、これが六十五億円余りでございます。次が戦後終戦処理費、あるいは安全保障諸費、あるいは防衛支出金等の支出によりまして取得をいたしました財産でございます。これが三百六十億円余りと相なっております。第三のカテゴリーは財産税の物納によるものでございまして、これが十三億余りに相なっております。次が相続税の物納による財産でありまして、これが八億九千万円程度に相なっております。最後に、これが一番大きな比重を占めておりますが、いわゆる旧大蔵省雑種財産、これは戦前から大蔵省の所属雑種財産としてきた傾向の分でありまして、これが三千九十四億余りに相なっております。しかしこのうち大部分はいわゆる有価証券等でございまして、先ほど申し上げました政府出資等ということに相なっておる次第であります。 ただいま申し上げましたカテゴリーに従いまして、まず旧軍用財産、これの現在額を申し上げたのでありますが、最初の取得額から現在に至ります経過を簡単に申し上げたいと思います。旧軍用財産の帳簿上の取得額が百二十九億五千四百万円でございます。今日までに処分をいたしました額がそのうち七十四億四千四百万円、割合にいたしまして五三・三五%に相なっております。従って残りが六十五億九百万円、四六・六五%だけまだ残っておるということに相なっております。第二の財産税物納財産の取得及び処分でございますが、最初の取得額は七十六億二千五百万円でございます。うち、今日までに処分をいたしました金額が六十二億八千三百万円、割合にいたしまして八二・四%、残りが十三億四千二百万円でございまして、一七・六%ということに相なっております。第三のカテゴリーでございます相続税物納財産でございますが、これは取得額が十二億七千五百万円でございまして、そのうち今日まで処分いたしましたのが三億八千六百万円、三〇・二七%、残りが八億八千九百万円でございまして、六九・七三%ということになっております。 次に旧大蔵省雑種財産等につきまして、昭和三十年三月三十一日現在における状況を簡単に申し上げますと、在日米軍及び国連軍使用中のものが、これは割合はきわめて低いのでありますが、三千八百万円、貸付中のものが八億三千万円、未利用のものが七億ということに相なっております。 以上大体現在額を中心にいたしまして、その状況を簡単に申し上げ、なお大蔵省所管一般会計所属の普通財産につきまして、取得額、今日までの処分額、現在の状況を簡単に申し上げたのでありますが、この処分の最近の年度におきます状況を簡単に申し上げてみます。 昭和二十七年度以降におきますやはり大蔵省所管一般会計所属の普通財産につきまして、貸付、売り払い等の処理件数を調べておりますが、これによりますと、二十七年度におきましては貸付件数が五万八千三百九件、売り払いの件数が四万四千四百三十一件でございます。二十八年度は貸付件数六万一千九百一件、売り払い件数二万六千五百十二件、二十九年度は、貸付件数が五万七千四百五十九件、売り払い件数が一万五千百四十九件、三十年度は貸付件数四万四千九十八件、売り払い件数一万一千三百十一件ということになっております。これは、ただいま申し上げた売り払い、貸付等の件数で御了解をいただけますように、二十八年度、あるいは二十七年度、この辺の件数が、売り払い、貸付ともに非常に多いわけであります。その後漸次件数は減少いたしております。これは御承知のように終戦直後におきまして、占領下におきましてはおもな旧軍工廠等はいわゆる賠償指定施設といたしまして処分等の自由を認められなかったのでありますが、そのころにおきましてもいわゆる公共目的と申しますか、教育施設あるいは社会福祉施設等のために国において使用しあるいは地方公共団体に譲与するというようなことは、相当ひんぱんに行われたのであります。しかし講和発効後におきましては、旧軍工廠等につきましても一般企業への転活用の道が開かれました。そのころ政府といたしましては、できる限り国有財産を活発に処分をいたしまして、経済の復興、民生の安定及び財政収入の確保に資する、こういう方針をもってやって参ったわけでございます。しかしながら、率直に申しまして国有財産の管理、処分につきましては、そういう処分の面に相当多くの時間と労力をさかれて参ったのであります。今日国有財産関係に従事しております職員が全国に約三千人、その帳簿価格が実に一兆四千億、これを最近の時価に引き直しますと二兆一千億にもなろうかと推定されるのでありますが、私どもといたしましては、限られたる人員と限られたる予算をもちまして、今日まで売り払いあるいは貸付等の面に相当努力をいたして参ったのであります。しかしそれらの面におきまして、たとえば会計検査院の批難事項を拝見いたしますと、これは幸いにいたしまして歴年年を追うて相当減少いたしております。しかしながらまだまだ相当の件数が出て参るということをきわめて遺憾に存じております。最近におきましては行政管理庁の監察を受けまして一行政管理庁から種々適切なる勧告をいただきました。それらのもののうち直ちに改善を加えた面もあるわけでございます。私どもといたしましては、ただいま申し上げたように、従来もこの国民全体の財産でありますところの国有財産につきまして、そのときどきの経済復興あるいは民生安定その他の公共目的に資することはもとより、これが売り払い等につきましても全国民の利益に相なりますことを主眼といたしまして努力をしてきておるのでありますが、なお十分の成果をおさめているとは申し上げられないのでありまして、これらの面につきましてさらに一そうの努力を払って参りたいと考えております。特に管理の面におきまして、ただいまも申し上げたように従来人手も足らず予算も不足であるというような点が相当あったことは、これは率直に申して認めざるを得ないかと思うのでありますが、これらの点につきましては冒頭申し上げましたように、去る四月二十七日の閣議決定に基きまして設置せられました審議会の御答申あるいは国会におきます一これは前後いたしましたが、各会期におきます国会のいろいろの御意見というものは、これはわれわれにとって最も大切な指針でございまして、これらの点によくかんがみまして、また行政部内の行政管理庁あるいは会計検査院等の御意見もよく傾聴いたしまして、十分適切なる対策を講じて参りたいと関係者一同努力をいたしておる次第でございます。 簡単でございますが、以上をもちまして概括の説明を終ります。
○山本小委員長 次に、これに関する行政管理庁の監察の結果につきまして説明を求めます。行政管理庁岡松監察部長。
○岡松政府委員 御指名によりまして、私から監察の概況を御説明申し上げますが、詳細は国有財産の管理及び処分に関する監察結果報告書というものを数日前にこの委員会に出してございますので、それをごらんになりますと、詳しく結果が載ってございます。またそれには代表的事例等も相当詳しく載せてございますので、私から簡単に概略だけを申し上げておきたいと存じます。 行政管理庁の監察部が国有財産の監察をやりましたのは、一次と二次に分れておりまして、第一次は、ただいま管財局長から御説明になりました国有財産のうちの大蔵省の所管の普通財産というもののうちの不動産、つまり土地と建物につきまして貸付並びに売り払いの状況を監察いたしたのでございます。これは二十八年度の貸付と売り払いにつきまして監察いたしたのでございます。貸付件数は昭和二十八年度は総数で五万五千四百十件でございまして、そのうち当庁で見ましたのが千七百四十四件、全体の三・一%になるのでございます。売り払いは一万九千三百七十九件でございまして、見ましたのが千五百二十八件、七・八%になっております。説明の便宜上、四月十一日に監察結果につきまして大蔵省に勧告を申し上げました、その結果につきましては大蔵省から回答をいただいておりますが、その勧告の項目につきまして御説明した方がおわかりいいと思いますので、それにつきまして簡単に御説明申し上げます。 第一は、貸付契約の更新を迅速にやり、また簡素化した方がいいじゃないかということを勧告したのでございます。これは従来大蔵省の貸付並びに売り払いの状況を見ますと、ことに貸付は一年ごとに更新しておったのでございます。これはいろいろ理由もあると存じますが、なるべく売り払いということを主にするという意味で、あるいは終戦後土地の価格が、変化が非常に激しいという関係で、一年ごとに区切っておったのも理由でございますけれども、そのために契約を一年ごとに切りかえなければならぬというので、事実上非常におくれて、四月の新年度に切りかえるのが、二・四半期、三・四半期に切りかえるというような結果が現われておる点もございますし、また更新ではなくて新たに契約する場合に、事実上貸付の実績はもう現われておるにもかかわらず、実際の契約は非常におくれて本契約をしておるというような事例も現われておるのでありまして、契約締結の状況につきまして見ましたのは、貸付につきましては百九十一件を見たのでございますが、そのうち契約事務が処理遅延のむの、今申し上げましたようなケースが百七十七件というふうに、大半こういうケースが現われておりまして、こういう意味から申しまして、契約の締結、契約の更新の迅速化及び簡素化ということについて、つまり数年にわたって貸し付けるようなものは、一年というような短期間の契約にしないで二年、三年というふうに、もう少し長期間の契約をしたらどうかというような意味の勧告を申し上げたわけでございます。 次に貸付料の決定あるいは売り払い代金の決定でございますが、これは御承知のようにいろいろな決定標準というものがございまして、たとえば課税標準とか物価指数を勘案するとかあるいは近傍の類似の土地の価格と照らし合わすとか、あるいは精通者の意見を聞くとか、その他傾斜地であれば減額するとか、そういうふうないろいろな決定標準がございますけれども、その決定標準が十分に守られていないのじゃないかというふうなケースが発見されたのでございまして、たとえば貸付におきましては課税標準、物価指数勘案が不適当とわれわれ見ましたのが、貸付料決定の百五十九件中四十一件、あるいは近傍類似地の勘案の不適当なものというのが二十二件というふうに出てあります。また売り払いにつきましては、二百六十七件のうちで、やはり課税標準、物価指数勘案の不適当なものというのが九十七件、あるいは近傍類似地勘案の不適当なものというものが四十六件、その他いろいろ標準に照らして不適当と認められるようなものがここに出ておるのでございますが、こういうような意味から申しまして、勧告におきましても貸付料及び売り払い代金の評定方法として、今申しました課税標準、物価指数、近傍類似不動産価格、精通者の意見あるいは立地条件の勘案等について、十分慎重に今後考慮を払っていただきたいということを申し上げたのでございます。また精通者の意見を聞くと申しましても、ただ単に電話で聞いたといったようなことでは、今後のいろいろ証明というような点についても不備でございますし、その点やはり文書によって適当な金融機関なり銀行なりの権威者の意見を聞くというふうな、慎重なお取扱いをされたいというふうに勧告申し上げた次第でございます。 次に貸付財産の管理状況、あるいは土地なり建物を売り払ったあとの利用状況ということにつきまして見たのでございますが、貸付財産の管理というものにつきましては、特に著しく見えますのは、契約の条件に反して転貸ししておるというような事例が一番多く見られるのでございます。あるいは貸付を受けた土地、ことに建物でございますが、そういう貸付を受けたものが維持管理が不適当で、非常に建物が荒廃しておるといったようなケースも相当見られたのでございます。また売り払い後の利用状況につきましても、やはり売り払い契約上の指定用途以外のものに使用しておったというような、契約条件の違反と申しますかそういうような事例が四十五件中二十二件というふうに、割合に多く発見されております。こういうような状況から、貸付財産の管理及び売り払い後の利用状況につきましては、一つは貸付中の建物には火災保険を付するということによりまして貸付料を減額しておるというような事例の際に、この火災保険を付してないといったような事例があったのでございまして、今後につきましてはそういう義務を履行さすように十分御検討願いたいということ、あるいは今申し上げました貸付または売り払い財産の用途指定に違反して使用している事例がありますので、これらは今後十分に監督されまして、かかる事例がないようにというふうな勧告を申し上げた次第でございます。 次は契約の締結あるいは貸付料、売り払い代金の徴収及び督促の点でございます。この点につきましては、私の方で二百七十八件ばかり見たうちで、一番多く現われた事例といたしましては、契約者が経済的理由で貸付料を払わないというような事例が一番多いのであります。売り払いにおきましては、やはり代金の徴収状況で四百八件のうち契約者の経済的理由によって徴収が遅延したりあるいは未徴収であるというようなケースが、百三十一件というふうに一番多くあがっておるのであります。それから督促におきましても、ただいまもお話のように、事務量が非常に多いために、故意に督促を怠ったというような事例ではないにいたしましても、督促を行なってないとか、あるいは方法が、たとえば一ぺん督促したけれども二度、三度はやってないというふうな、不適当というような事例が貸付におきましても相当ありますし、売り払いにおきましても相当事例が現われておりまして、こういうような事例を勘案いたしまして勧告いたしたのでございますが、その中に、御承知のように小口の不動産は随意契約によって売り払いできることに規則上なっておりますけれども、われわれの方の監察の結果によりますと、競争入札によります場合におきまして、予定価格以上に落札せられている例が見られるのでございまして、特別の理由のある場合を除いて、できる限り一般競争入札に付していただきたいというふうに勧告いたしたわけでございます。それから今申し上げましたように、経済的理由で未徴収あるいは遅延しているというのは、相手方のいろいろな支払い能力とか信用状況を十分に調査しないで貸しておるといったような事例も見受けられるわけでございまして、たとえば貸した会社が解散してわからないといったような事例もあります。これはやはり終戦後のいろいろと経済情勢の激変の際でありまして、こういう例も非常にあり得ることとは存じますけれども、今後はそういった相手方の調査を十分にせられまして、貸付料あるいは売り払い代金の未徴収というようなことがないようにしていただきたいということを申し上げたわけでございます。 それからもう一つは、弁償金という制度をとっておられるのでございまして、これは終戦後未契約あるいは契約未更新のものの処理方法として弁償金というような便宜な処置をとっておられるのでありますが、これはわかりやすく申し上げますと、たとえば進駐軍に一時接収されたもので、これは進駐軍の許可があれば使える、貸し付けるといったような場合に、本契約を結べない関係上弁償金という制度でやっておられるというような例でございますが、これも弁償金が戦後数年にわたるものが多いので、こういうものは非常に徴収も困難になりまして、延滞料の徴収も不徹底になるという傾向がありますので、すみやかに貸付契約を行なって変則的なこういう制度は今後はなるべく廃止していただきたいというふうに勧告申し上げたのであります。大体貸付並びに売り払いの問題につきましては今申し上げましたような監察結果に基きまして大体六項目にわたりまして勧告を申し上げた次第でございます。 それから第二次といたしましては、未利用財産の管理という問題と物納財産、国有機械の維持管理の問題、それから国有財産の台帳の整理がどうなっておるかという点につきまして見たのであります。第一の未利用財産につきましては、ただいま管財局長からもその点につきましてお話があったと存じますけれども、大体われわれの見ました観点は帳簿上米利用財産というふうになっておりますけれども、ほんとに使われていない財産は台帳面と実際面とはどういうふうになっておるかという点が観点でございます。これはもちろん全部の未利用財産を見るわけに参りませんので、昭和二十九年九月三十日現在の未利用財産の総数が七万二千九百十一件ございますが、そのうち二千四百二十二件を抽出いたしまして調査いたしました。大体全体の三%に当っております。その結果われわれの観察結果に現われたところを申し上げますと、台帳上未利用財産として載っておる財産のうち滅失しておる、たとえば陥没しておるといったような例でございます。あるいは台帳上未利用財産となっておるけれども、実際は売り払われたりあるいは貸し付けられておって台帳の整理が漏れておるというようなものを合せまして、全体の二四%はいわゆる実質的の未利用ではないという結果が現われておるわけでございます。その他台帳には載っておるけれども、実際にはどこに土地があるか存否不明であるとかあるいは一部滅失——千坪と載っておるけれども百坪は陥没してないとかそういう意味でございます。一部滅失とかあるいは一部不明なものというようなものがありまして、一応未利用であるというものは六〇・七%という結果が現われております。 それから今度は実際は貸し付けたりあるいは売り払った土地ではない、未利用であるけれどもほしいままに使っておる、貸付契約もあるいは売り払い契約も得ていないで勝手に使っておるというようなものがその中に相当ありまして、全体の四〇%はそういうふうに何らかにほしいままに使われておるというような結果が出ております。またこれも今のように終戦後国有財産等が非常に膨大なものになりまして、人手も少いために非常に無理だとは存じますけれども、実際に財務当局が把握されていない、実際どこにあるかということをはっきり実地に把握されていないというような問題と、実際にはっきり把握しているかという点を調べましたところ、七〇%は把握されていないという結果が出ております。こういうふうに未利用財産というものが今後大いに活用されなければならぬ財産として、実際台帳面と実際面とがどういうふうに不つり合いであるかというような結果を出しまして、それに基きまして今後こういう問題について十分把握されて、また乱用されておるような土地につきましては十分監督を励行されるようにという趣旨の勧告を申し上げたわけでございます。 それから物納財産でございますが、これは大蔵当局とされましても大体売り払いということを主にされておった関係上、今日まで弁償金というような制度で長い間使用料が未徴収のままになっておるというような状況が現われております。これは物納ももう七年を経過した今日でございますので、こういう状態に放置しておくのはどうもおもしろくない、今後は実態調査の上急速に売り払いの見込みのないものは一応貸付契約を締結して、貸付料を徴収する、売り払いは別途推進するように考慮されたいというような、はっきりした本契約を結ばれて、権利関係をはっきりされた方がいいではないかということを申し上げたわけでございます。 次に国有機械の維持管理の問題でございますが、これは御承知のように終戦後軍の管理しておりましたいろいろな機械が大蔵省所管になりましたが、それの処分、維持管理の問題でございますが、一つは台帳には国有機械と載っておりますけれども、実際には現物が不明になっているあるいはこれの保管施設が非常に不十分なために、盗難等によってだんだん盗まれておるといったような状態にありますので、保管施設については雨漏りとかあるいは施錠施設につきまして管理を十分にやっていただきたい。それから実際の機械と台帳面との現物の把握を十分に励行していただきたい、こういうふうな意味のことを申し上げたのであります。またこれは監察いたしましたあとで相当売り払い等が進んでおられるように聞いておるのでございますが、最初は売り払いという建前で進まれまして、それから実際の交換も売り払いもできないというような機械はスクラップとして売るというふうな処置になっておるのでございますが、そういう処置につきまして、今後処分の見込みのないものは、こういうスクラップとして売るといった処置によって大いにこの処分を促進する必要があるのじゃないかというふうなことを勧告申し上げたわけであります。 次に台帳の整備及び保管の改善でございますが、これは台帳の整備が非常に不適切でありまして、そのために現状把握と申しますか、実態把握が非常にむずかしいというような例が現われておりまして、この点につきまして、いわゆる国有財産台帳の整備というものが、今後の国有財産の整理処分におきまして、基本的に必要じゃないかという意味におきまして、台帳整備に十分力を入れていただきたいということを申し上げたわけでございます。 またそれにつけ加えまして、国有財産台帳というものは基本の非常に重要なものでございますが、現在見ましたところでは、これは全部ではございませんけれども、防火上非常に不適当なところにあるとか、あるいは施錠等もしてないで、盗難、紛失等のおそれのあるような保管の状況にあるところもありましたので、その点につきまして十分保管の面について、考慮を払っていただきたいということを申し上げたわけでございます。 非常に簡単でございますが、以上概略申し上げました。詳細は先ほど申し上げましたように、監察結果に詳細載ってございますので、ごらんを願えればよくおわかりかと存じます。
○山本小委員長 本日御出席になっておられます政府からの関係官は、次の五名の諸君であります。すなわち大蔵省からは正示管財局長、武樋総務課長、天野国有財産第一課長、行政管理庁からは岡松監察部長、犬丸審議官であります。 この際小委員外の吉田賢一君より発言を求められておりますが、これを許すに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山本小委員長 御異議なきものと認めまして発言を許します。吉田賢一君。
○吉田賢一君 正示さんにちょっと伺いたいのですが、これは私には詳しい事情がわかっておりませんので、質問は適切でないかわからぬので、お含み願って御答弁を願いたいと思うが、都内の、汐留川あるいは京橋、数寄屋橋などのある、いわゆる外堀ですね、あすこの河川は現在東京高速道路会社等の関係で工事が進められておるようでございますが、あの外堀は国有財産であったのでありますか、もしくは国有財産であるのでございましょうか。その辺をおわかりでありましたら一つ御説明願いたいのであります。
○正示政府委員 お答え申し上げます。ただいまの吉田委員御質問の外堀でございますが、実はちょっと調べておりませんので、まことに申しわけないのでございますが、正確なことは取調べた上でさらに申し上げますが、大体のことを申し上げますと、これは先ほど申し上げました国有財産の分類から申しますと、建設省所管の行政財産の系統に属するかと思います。すなわち河川あるいは公有水面というふうな系統に属するかと思います。これは取調べませんとはっきり申し上げかねるのでありますが、万一公有水面ということに相なりますると、これを埋め立てますると、都の所有ということに相なるわけであります。従いまして一応私のただいまの知識をもって申し上げられますことは、建設省所管の行政財産の系統に属しておったと存じますが、それを都において埋め立てておりました場合には、都の所有に移っておるかと思いますが、なお正確な点につきましては、取調べの上御説明を申し上げることにいたします。
○吉田賢一君 そうしますと、埋め立てを実施いたしますると所有権は都に移るわけですか。これは法律はどういうふうになっておりますか。法律の根拠はどうなるのでありましょうか。ちょっとあわせて御説明願いたいと思いますが、河川法でございますか。
○正示政府委員 お答えを申し上げます。公有水面埋立法という法律がございます。これは大正十年の古い法律でございますが、昭和二十四年に改正を見ております。この公有水面埋立法の第二十四条に「第二十二条ノ竣功認可アリタルトキハ埋立ノ免許ヲ受ケタル者ハ其ノ竣功認可ノ日ニ於テ埋立地ノ所有権ヲ取得ス」という規定がございます。ただこれにただし書きがございまして、「但シ公用又ハ公共ノ用ニ供スル為必要ナル埋立地ニシテ埋立ノ免許条件ヲ以テ特別ノ定ヲ為シタルモノハ此ノ限ニ在ラス」ということになっておりまするから、この点は取調べをいたさなければならぬ点でございます。が、かような条件がついておるかどうかという点につきましては、調べなければなりません。
○吉田賢一君 それではその問題につきましては、やはり私の方で一応よく事情と法律の関係を調査いたしまして、その上で質問をする必要があればすることとし、なおまた当小委員会におきましても、御調査願うのが適当であるとすればぜひともお取り上げを願うようにしたい、こういうふうに思います。 そこでなおちょっとこれに関連して尋ねておきますが、これは、調査せずしてお尋ねするのは恐縮でありますけれども、法律によって、法律の執行ということになれば、法律上の問題はないわけでございましょうが、経済的に考えますると、何か、公有水面敷地等が国の所有である、それがごく安い経費をもって埋め立てができて、それが個人もしくは民間に安く払い下げられて、非常に高価な価値を生ずるというようなことにもしなったならば、結果において非常に不公平な感じがいたさぬでもないのでありまするが、十七、八、九国会の建設委員会で若干取り上げて論議した跡があるらしいのでありますが、私もちょっと今速記録を見てみたのです炉、趣旨がはっきり、何を論じておるのかわからぬのでありますが、まあ国有財産のあり方として、今申しましたように、そういうようなことがあれば、これは仮定的なことでありまするが、結果において非常に不公平なものが感ぜられぬではないのですが、その辺は法律の運用としてはどういうふうになっておるのでございましょうかね。
○正示政府委員 私も実は、本日その点勉強いたしておりませんが、吉田委員が今御指摘になりましたような点につきまして、これは一般的に相当研究する余地のある問題、研究を要する問題であると、かように考えております。すなわち先ほど国有財産の現状のところで申し上げましたように、行政財産、普通財産に分れておりまして、普通財産につきましては、国有財産法なりあるいは国有財産特別措置法という比較的新しい法律によりまして管理処分等につきましてお定めをいただいておるわけであります。ところが今申し上げました公有水面埋立法は実は大正十年の法律でございまして、昭和二十四年に一部改正を見ておりますが、そのほかにもいろいろ河川法とかあるいは道路法とかあるいは公園に関する法律というふうな非常に古い法律があるわけでございまして、それらはいずれもいわば国有財産に関する特殊法域を規定いたしておるわけであります。これらの点は私まだ管財局長として日も浅いものでありますから、勉強も足りないのでございますが、果して今日の国有財産法あるいは国有財産制度のあり方といたしまして、すべて新しい見地から見まして妥当な姿になっておるかどうか、これはやはりよほど研究をしてみなければならぬのじゃないか。お話のように公有水面埋め立てにつきましては、先ほども読み上げましたような公用あるいは公共用の見地から相当の制限は加えておるようでございますが、しかし今日各省各庁において管理しております行政財産の扱い方等につきましても、これはなおよほど再検討する余地があるのではないか。これらにつきましては先ほど申し上げました国有財産審議会におきましても、今日の制度自体につきまして、よく研究をするということになっております。お話の点につきましてはなおよく実情を調べまして、もっともこれは直接の関係は建設省あるいは東京都の関係ということに相なろうかと存じますが、私の方でも広い意味におきます国有財産の管理の一部でございまするから、よく調べました上でお話のような疑問の点につきましても十分研究をしてみたい、かように考えております。
○吉田賢一君 岡松さん、今の具体的な外堀の問題は何か御承知でありますか。
○岡松政府委員 あまり研究はいたしておりません。承知しておりません。
○吉田賢一君 ではこの問題はそれぞれ所管庁について適当に資料を取り寄せを願いまして、その上で小委員会において取り上げるべきか検討すべきかをあらためて御審議を願う、こういうふうにしていただきたいと思いますから、この程度にいたしておきます。
○山本小委員長 ほかに御発言はございませんか。——以上で国有財産の管理等に関する全般的な説明聴取を終ります。 今後は特に東京都高速道路建設問題、旧徳山海軍燃料廠及び旧四日市海軍燃料廠の処理等に関する問題、井上前印刷局長への国有財産払い下げ問題、大阪拘置所に関する土地問題、電電公社元所有建物の株式会社松庫商店への払い下げに関する問題、以上等につきましてこれらに重点を置いて調査を進めて参りたいと思います。
○吉田賢一君 ただいまお述べになりました事項につきまして、それぞれ専門室を動員されて資料を御準備を願うように一つ——これはよろしゅうございましょう。適当に資料を御準備願うことにしまして、これは何も一括して全部するわけではございませんから、適宜そこは委員長で御配慮願いたいと思います。それだけ申し上げておきます。
○生田小委員 このほかにもあるいは調査を必要とするものが出てくるかもしれませんから、それは随時調査の対象にお加え下さるということで、ただいまの委員長の御発言を了承したいと思いますが、そのように解してよろしゅうございますか。
○山本小委員長 吉田君、生田君の御発言によりまして、以上の問題以外のことに関しましても逐次上程をしてそれの審議を進めて参りたいと存じます。 本日はこの程度で散会いたします。 午後三時六分散会