決算委員会 第44号
- 発言数
- 231 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/09/21
会議録
○上林委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に入ります前にお諮りいたすことがあります。すなわち、去る八月二十三日に坂本泰良君、及び九月十九日に吉田賢一君がそれぞれ委員を辞任しておりますので、理事が二名欠員となっております。そこでこの際理事の補欠選任を行わねばなりませんが、先例によりまして、選挙の手続を省略して、委員長において指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認めます。それでは理事に坂本泰良君及び吉川兼光君を指名いたします。 —————————————
○上林委員長 次にお諮りいたします。先ほどの理事会におきまして御協議願ったのでありますが、国有財産に関する小委員長より、国有財産の管理(高速道路の公有水面使用)に関する件につきまして、参考人として東京都副知事佐藤基君、建設局長坪田正造君、元計画部長塩澤弘君、道路部長佐藤九郎君、河川部長花房利市君を同小委員会に喚問し、実情を聴取いたしたいとの申し出がありますが、そのように決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認め、さように決しました。 —————————————
○上林委員長 次に去る七月十三日、議長の承認を得まして昭和二十九年度決算の審査に資し、歳入歳出の実況(病変米の輸入、保管及び処分並びに佐久間ダム電源開発工事費)の実情調査のため、静岡、愛知両県へ委員を派遣いたしたのでありますが、本日は派遣委員より報告を聴取し、委員会における調査の参考にいたしたいと存じます。 それでは山本猛夫君より御報告を願います。山本猛夫君。
○山本(猛)委員 去る七月二十一日から行われました当委員会の国政調査につきまして、その概要を御報告申し上げます。 派遣委員は上林委員長のほか自由民主党から生田君、田中君、山本、關谷君、本名君、社会党から吉田君、坂本君の人名でございまして、その他片島君、神近君も参加をいたしております。七月二十一日午後五時過ぎ、電源開発株式会社佐久間建設所の流静クラブに到着いたしまして、所長永田年君から佐久間ダム、同発電所並びに秋葉ダムの工事概要について説明を聴取いたしました。翌二十二日午前、これらにつき永田所長等との間に質疑応答を重ねました。続いて同日午前佐久間ダム、同発電所を、午後は秋葉ダム工事現場を視察いたしました。 二十三日は航空自衛隊浜松基地におもむき、松田同基地司令等より隊務の概要を聴取した後、隊内を視察いたしました。 二十四日は午前中名古屋市築港大江政府倉庫、同東陽倉庫の病変米保管状況並びに食糧庁名古屋サイロを視察して、正午日程を終了したのであります。 以上御報告を申し上げます。 —————————————
○上林委員長 それでは日程に入ります。 歳入歳出の実況(佐久間ダム電源開発工事費)に関する件につきまして調査を進めます。前回の委員会におきまして御決定願いました通り、本日は参考人として電源開発株式会社総裁内海清温君、同総務部長岡部邦生君及び元同副総裁藤井崇治君、以上三名の御出頭を願っておりますので、これより本件につきまして実情を聴取することといたします。また先ほどの理事会で御協議願ったのでありますが、本件につきましてさらに現副総裁岸田幸雄君を参考人として喚問し、実情を聴取いたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 参考人各位には御多忙中を当委員会のためにわざわざ御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。 申すまでもなく国家資金が投資され、あるいは融資されているところの佐久間ダム工事費値増しの問題につきましては、国会としましては国家財政の見地より重大な関心を持ち、また監督の責任もあると存ずるのであります。当委員会としましても本問題につきまして石橋通産大臣及び政府委員より説明を聴取して参ったのでありますが、今回問題の当事者でありまする各位より実情を伺い、もって調査の参考にいたしたいと存じておるのであります。各位におかれましても当委員会の意のあるところをおくみ取りいただきまして、調査に御協力を願いたいと存ずる次第であります。 それではこれより調査に入るのでありますが、委員各位より質疑の形式で実情を聴取することといたします。発言の申し出がありますので順次これを許します。田中彰治君。
○田中(彰)委員 藤井参考人にお伺いいたしますが、あなたが、本年の五月の三十日と私は思っておりますが、参議院の通産委員会へおいでになって佐久間ダムの問題について質問された。そのときにあなたは、そういうものはまだ知っておらないというようなことを言われた。ところが当時の小坂総裁のお話——新聞、雑誌その他いろいろなものを通じてのお話では、藤井はみな知っているのだけれどもあれは隠しておるのだというようなことから、非常にいろいろなところに波紋を描いて、今日でもまだこれがはっきりしておらない。あなたが参議院にお呼ばれになって通産委員会に御出席になったのは何日ですか御記憶ありませんですか。
○藤井参考人 ただいま御指摘のように参議院に出頭いたしましたのは五月三十日午前十時からだと存じております。 なおついででございますが、このときに知っておったかいなかったかという問題に関連いたしておるのでありますが、念のためこういうふうな問題については、用語をはっきりと定義づけておきませんと後日の問題のもんちゃくの種になると思うのでありますが、先ほど委員長のお話を承わりましても、値上げとか値増しとかいうような意味のお言葉をお使いになったように思います。これはどういう定義でございましょうか。私もその点をはっきりと区別いたしておきませんと、その点がまず争いの第一点になると思うのでございますが、参考人から質問申し上げることはあるいは逆になるかもしれませんが、一つその点を御指示願いたいと思います。
○上林委員長 質問に対する答弁をして下さい。
○田中(彰)委員 ちょっと申し上げますが、あなたがその当時間組から単価の値上げあるいは新たにやった工事の分を何とかしてくれ、増し会してくれぬかというような、重要なこういうような書類が出ておる。これに対して小坂総裁があなたに何でもかんでも洗いざらいみなしゃべってこいといってあなたに言いつけておかれたにかかわらず、あなたが参議院の通産委員会に出られたときに、そういうものは見ておりませんし、知らないというようなことを御答弁されたことから大きな疑惑が生まれてきたのです。これについて第一点は、こういうような書類がきておったのをお知りになっておったのかおられなかったのか、これが伺わなければならぬまず第一点、それから小坂さんから何でも全部しゃべれと言われながら、あなたはどういうわけでそういうことを言われなかったのかというのが一点、それから単価を増してくれとかあるいはまた嘆願金ですか、そういうようなものをくれてくれとかいうような交渉があったのは——もちろんそのときは書類で、あなたが参議院に御出頭になる前にそういうものをごらんになっておったのかいなか、まずそれに対してあなたのお考えが、そういうものに対して増すとか増さないとか、調査しなければならないとかなんとか、断わらなければならないとかなんとかというような考えが当時あって出られたのか、そういうものは何も知らぬでお出になられたのか、あなたに質問が許されないから、こちらからその点をまず御答弁を願いたいと思います。
○藤井参考人 先ほど私がお伺いいたしましたのは、お答えいたしますにつきまして、言葉の意味をお互いが取り違えて議論しておったのではいたずらに時間の空費がございますから、その意味をお伺いしたのでございますが、それについては、国会ではそういうことは言うわけにいかないというような御趣旨でございますれば、私がかってに定義づけまして申し上げますが、私は値上げという場合におきましては、単価を上げることを値上げと考えております。従いまして、参議院で私がお答えいたしました場合に、値上げの問題についての質問でありましたので、値上げの問題については知らない、聞いたことはない、こう答えたのでありましてこれは私がやめてから後は知りませんが、私の在任中値上げの問題は聞いたことがないのでありますから、さようにお答えいたしただけの問題でございます。 それからなお田中さんからただいまおっしゃいましたが、参議院の委員会は御承知のように、国会がすでに終らんとする、一、二日前の委員会でござまして、しかもそれは電源開発促進法の改正案という、電源会社にとりましてはきわめて重要な問題でございます。これは御承知のように重大な二点が問題になっておるのでございますが、一つは、下流増の問題について受益者がいかに負担するかというこの問題が一点と、第二点は、今年度から社債を電源開発会社が発行する計画になっておりますが、それに対する政府保証の問題であったのでありまして、ことに社債の政府保証の問題つきましては、是が非でも前国会におきまして御承認を得ておきませんと、電源開発の計画は遂行できないのでありますから、どうしてもその問題を中心にしての話でございますので、私はこの電源開発促進法に対する答弁に主力を注いだのでありまして、関連質問というので佐久間のお話が出ましたが、私は質問に対しては、ごく簡潔にその要点だけをお答え申し上げたにすぎませんので、御質問のないことにつきましては私は答弁する必要もないし、またしなかったのでございます。なお小坂さんが私に何でも打ち明けろというお話のあったことは、ちょうど参議院に出頭いたしまする直前、すなわちその朝の九時半ごろ、丸ビルにございまする信越化学株式会社の社長室に私を呼ばれまして、そのときに、お前は質問があったら何でもしゃべった方がよかろうという御注意はございました。私はもちろん質問があって、事実に即したことであるならば、すべて申し上げましょう、淡々として申し上げましょう、こういうことを申し上げたことは事実でございますが、御承知のように、これは速記録でお調べ願えばわかると存じますが、参議院の通産委員会におきましては質問が、そういうふうなよけいなことに対する質問はございませんので、私としては進んで積極的によけいなことを申し上げる必要はないと存じまして、申し上げなかったわけでございます。
○上林委員長 ちょっと参考人に申し上げますが、参考人の質問に答える必要がないとかなんとかということを私どもは考えているのじゃなくて、運営上の問題に関係ないことは参考人に答える必要はないと思っておりますので、何も発言を制約する意味で申し上げているのではないのであります。
○田中(彰)委員 その小坂総裁が電源開発の重要な問題のあったときに、しかも電源開発会社のひけた時間ならとにかく、まだ電源開発会社の時間中に、もう九時から始まっているのに、信越化学の丸ビルの事務所にあなたを呼んだということは、一体どんな都合で呼ばれたのか。どういう意味で呼ばれたのか。なぜ電源開発の総裁室で相談しなかったのか。そこに、聞くところによれば、電源開発に関係のない徳三郎さんとか、あるいはその他の人がおったというのですが、それは事実ですか。その内容を一つ知らして下さい。
○藤井参考人 会社以外のところへ総裁が来てくれと言われることは、何もその朝に限ったことはないのでありますが、五月三十日の朝は、小坂徳三郎さんがその席におられたかどうか、これは私、実は記憶いたしておりません。そのときは、会社の秘書役の津野田——今はこの人はやめておるそうでありますが、津野田という人が一緒におったことは記憶がございますが、徳三郎さんがおられたかどうかは、記憶ございません。
○田中(彰)委員 私の調べたところによると、あなたは先ほど参議院の通産委員会において、聞かれなかったから言わなかったとおっしゃいますが、あなたが呼ばれたのは五月の三十日であって、この書類が佐久間ダムの現地から電源開発にきたのが、この判の押したのを見ますと、まだ副総裁、総裁の判をとってありませんが、これが三十一日になっておりますから、あなたにそっちから来たのが、もし詳しい質問をされたとしても、第三回目のあれに対してお知りにならなかったのはほんとうなんじゃないですか。これを一つはっきりと御答弁願います。
○藤井参考人 そのお尋ねでございますが、田中先生のお持ちになっておるその書類はどういうものか存じませんが、おそらく五月三十一日付で現地の永田所長が出したという報告は、値上げ、値増しの報告ではなくて、設計変更に伴いまして見積りを変えることを、あそこの間組、熊谷組に会社から要求したことがあるのであります。それに対して見積りの出し方について、いろいろ折衝しておる、その報告であろうかと考えるのでありますが、その報告はおっしゃる通りに、五月三十一日に第二回目が出されておるのであります。第一回目の報告は、それに添付した書類によりますと、私の記憶では、三十年の十二月二十三日か二十六日か、その点ちょっとはっきりしておりませんが、十二月の末に出したという書類がそれに添付してあります。ところがその書類がどういう関係でございますか、私は拝見しておりません。 なお、これは蛇足でございますが、今田中先生のおっしゃった五月三十一日付の報告書も、会社に対する報告書は、会社では文書課を通じてすべて書類が回って参ります。回ってきた書類は正規の手続を経てすべてそれぞれ関係の部課長、理事、総裁に見せることになっておりますが、その書類は文書課の受付になっておりませんで、異例な秘書課の受付になっておる書類が私の手元に参っておったと思います。私の記憶では、調べた結果確かにそうなっておるのであります。そこで去年の暮れの十二月末に出したという書類の写しがそれについておりますので、その十二月末に出した書類というものを私は調べてみたのでありますが、少くとも私の聞いたところでは、文書課でもあるいは関係の理事も、この書類を見た人はないのであります。私は実に意外に感じた次第であります。
○田中(彰)委員 どうしてそんな重な値増しとか嘆願金だとかいうものを聞いておらぬ。あれだけの大きな工事、その工事費の責任を負う所長が出した書類が、あなたのところへ成規な手続をしない書類がくるとか、成規な手続を怠ったということについて、あなたは副総裁として、そこに責任を持っておられるんだから、それに対してどうお考えになっておるか。それに対して何か処置をおとりにならなければいけないでしょう。そういうものが事実あったとしてそれについてどういう工合に考えられましたか、どんな処置をとられたか、それを一点伺います。
○藤井参考人 これはもちろんそういう監督上の責任は私ども副総裁の立場におりまして、当然負わなければなりませんが、その書類は私になり、成規の手続を経て出されたものであるとするならば——私ども副総裁ではありまするけれども、成規の手続を経てきておりません。いわんや五月三十一日以前に同じような内容のものが、国会で私が答弁いたしまするずっと前に新聞紙に現われてきたりしておりまして、当時私は何ゆえにそういうことが新聞紙に漏れるか、その点について私どもの知らないものが漏れる、数字につきましては私は十分承知していないのでありまするから、おかしいというので、内々中を調査しておる途中で、十分その調査ができ上らないときに、参議院の通産委員会が開かれたというようなわけであります。これははっきりその点を究明いたしまして、私は後日その責任者、扱い者につきましては、十分処分するつもりでおったのでありますが、そういうことができないうちに任期が満了いたしまして、退職いたしたような次第でございます。これはまことに遺憾に存じまして、もちろんその点につきましては、先ほど田中さんのおっしゃったように、私は責任を回避するものではありません。
○田中(彰)委員 そこであなたにお尋ねしなければならぬのだが、この佐久間ダムの値上げ問題あるいは嘆願金、これは私の方で言う嘆願金、値上げ問題、あなたの方では値上げ問題じゃない、それは工事の増し金、正当な設計変更に対する増し金だ、これはそうなるなら当然でしょうが、そういうものについて三木武吉さんあるいは大野伴睦さんとあなたがお会いになって、何か頼まれたということが新聞にちょいちょい出たり、この委員会の問題にもちょっとなったことがあるが、その点について忌憚ないところをあなたからお話ししていただけないでしょうか。
○藤井参考人 参議院でお尋ねになりましたのは、何か新聞記事に、大野さんが小坂さんとお会いになって、佐久間の一そのときは値増しと言われたと思いますが、そういうことを頼んだ。それから藤井が、なくなられた三木さんのところに呼びつけられたことがあるかという御質問であったのでありますが、小坂さんと大野さんがお会いになったことは、私は立ち会っていないのでございますから、よく承知しておりません。ただもしそういうことがあったとすれば、従来の慣例といたしまして、大てい小坂さんは私にそういうことがあったというお話があるならわしでありましたので、そういうことを申し上げました。実はその問題については小坂さんから話を聞いたことはないから、何かのこれはほかのこととの間違いではないだろうかと思いますというお返事を申し上げたと存じます。それから三木さんに私が呼ばれたかという御質問であったのでありましたが、呼ばれたことは全然ないのでございます。大体三木さんの家へ私は行ったことはないのであります。なくなられたことを知りまして、初めて目黒か渋谷かのあのお宅へ弔問には参りましたが、それはなくなられてから後にお悔みに参ったことはありますが、生前にお伺いしたことはございませんので、その通りにお答え申し上げてあるのです。 なお今田中さんのお尋ねで、会ったことはないか、こういうお尋ねでございますが、大野さんにはお目にかかったことは、この問題が起ってから後にあります。一度あります。これは私が何か新聞に出たりいたしましたので、大へん大野さんに迷惑がかかったように感じましたので、ごあいさつにお宅の門前まで行きまして、これはすぐ帰った。同行者もございますから、これははっきりわかっております。それから三木さんの話でございますが、三木さんにはお目にかかったことはあります。それはどういうことかといいますと、昨年の秋、これは日は正確には覚えておりませんが、岸幹事長等がアメリカから帰られたことがございます。そのときに私も国策研究会の役員をしております関係上、国策研究会の主催でそういう方々の御慰労の催しをしたことがございます。そのときに三木さんに初めてお目にかかったのでございます。お目にかかったときに私が名刺を差し上げまして私はこういうものでございますということを申し上げたときに、三木さんは、君が藤井か、ときに——ほかの話がいろいろありましたが、佐久間の問題だけについて申しますが、これは聞いた人もあるのだから、うそを言うわけにいきませんが、佐久間に何か問題があるのかというお話で、何も問題ございません、順当に進んでおります。しかし相当な金額を払うという話ではないかというお話で、それは工事が相当大きな工事でございますから、相当な金額を払うようになりましょう、どこかそれで問題があるのでございまするか、こう聞きましたら、いや、相当な君金額をの方で払うという話があるんだが、そのことについて聞いてみたいんだ、こういうお話で、どうも私にはよくわかりません、佐久間の金額の支払いは、契約書に基きまして事務的に処理する以外に方法はないのでありますから、そう問題になることはないと思います。特に電源開発の支払いは、すべてあとから国会でも監督を受けておるのでありますが、会計検査院から厳重な監督を受けるのでありまして、平常はまた監督官庁である、主として通産省でありまするが、そういうものから監督を受けるのでありますから、いいかげんなことはできないので、そこで事務的に処理する以外に方法はないのでございます。こういうことを申し上げましたところが、そうか、それを聞いて安心した、君その通りにしっかりやってくれたまえという激励を受けたことはございます。それで別れたのでありますが、二、三日おきまして私のところへ、これは直接に三木さんからお電話がありまして、この間は——歓迎会でございますから、多少の酒は出ております。酒席であったから、お前はいいかげんに聞いたかもしれないが、あれは重大な問題だ、自分は今保守合同に挺身しておるのだが、こういうスキャンダルが起るとわれわれの方の信用は地に落ちてしまう、厳重にやってくれたまえ、もし自分の知っておる方面の人間が無理なことを言っていくようであったら、私があとを引き受けるから、十分きぜんとしてやってくれたまえという激励を受けたことはあるのであります。問題があるといえばそういうことであって、ほかには何にもないのであります。 なお田中委員から、政治的な圧迫があったかというお尋ねでありますが、これは圧迫などのありようもありませんし、圧迫はありません。今後これをどういうふうにして処理するかということは、現地の永田所長が組と折衝をしてきめることでありまして、最後に新しい契約を会社と結んで、それによって支払うのでありますから、もっぱら事務的に処理すべき問題であって、これは政治的に圧力を加えられても、おそらく現在の私どものあとを引き受けていただいておる内海さん、岸田さん等の新陣容においても、そういうことはできない性質のものでありますから、私はそのようにお答えしたまでで、ちょっと蛇足で要点からはみ出ておるかもしれませんが、お答えといたします。
○田中(彰)委員 今参考人のお話を承わると、非常にりっぱなことであり、われわれも三木さんがそういうことを言われたということは非常にあれですが、また大野さんも別に関係がないことがわかりました。しかしそういう関係のあることがどうしてこういう工合に疑惑の中に包まれて今日まで人から喧伝されておったのか。これについてどうですか。ここに社会党の諸君がおったってかまわないから、遠慮なしに、何かそこにあったのか、あなたはどう考えておられるかをお話になってみませんか。何からこういうことが起きたのか。もしあなたがこれをお話になるのがめんどうであれば、私はあなたがエバスコの問題で小坂さんに呼ばれて非常な議論をされた模様をすべてここに調べてある。私の調査ですから多少違っておるかもしれませんが、こういう問題等もある。一体こういう問題なのか、それとも疑惑に包まれるような原因が何か裏にあったのか、これに対してどんなお考えなのか。 それからここにちょっと出ておりますが、小坂総裁の三男坊の徳三郎というのが━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ということをある喫茶店で言っているということまでここに出ているのだが、こういう問題で何か御意見があったら、またどういうものでなったのか、せっかくここに出ておられるのだから、一つあなたほんとうのことをおっしゃって下さったらいかがですか。
○上林委員長 答弁は具体的に。
○藤井参考人 ただいまの御質問でございまするが、どうもそういうことになってくると私は事実知らないことでございまして、小坂さんが━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━これは私自身が、証拠をつかんでいないわけでございますので、ちょっと答弁するわけにいかないのでございます。
○田中(彰)委員 参考人ちょっと待って下さい。知らないとおっしゃいますが、それじゃそんな重大な問題がどうしてあなたの知らぬ間に自然に朝日新聞に書かれたのですか。それはおかしいじゃないですか。そういうことについて正直におっしゃいよ。
○藤井参考人 こういうことはございました。最初に朝日新聞に出ました直後、私はどうもそれは値上げの問題でもなし、また現地と組とが折衝の段階の問題でございまして、別に外へこういうことを発表したり漏れる筋合いのものでもなく、私自身ですら知らない数字が載っておるのでございますから、そこで私はおかしいということで、直ちに秘書役である津野田氏に私の部屋に来てもらって、こういう記事が出ているがこれはどういうことだろうか、別にこういうような事務的な折衝をしておる段階のものを、がたがたさもそこに何か不正がありスキャンダルがあるかのような思わせぶりで扱われるということは、会社も迷惑であるし、またこういう事実無根のうわさを立てられた人も迷惑だと思う、会社を運営する者としてわれわれ非常に困るのたが、実に不思議なことでこれはどういうことだろうかということを私は聞いたことがございます。そうしたら津野田氏は非常な困ったような顔をしておりましたが、これは先生の想像でございましょうけれども、これはおそらく——津野田氏はよく前の総裁のことをおじいちゃん、おじいちゃんといっておりましたが、これはおじさんでございます。これから徳三郎さんに書類を出して、徳三郎さんは元朝日新聞におられたから、徳三郎さんの線から漏れたのかもしれません。それにしても徳三郎さんから漏れるのはおかしいじゃないか、それは…… 〔「漏れたのがどうした、漏れるのは当りまえだ」「国家の機密じゃないぞ」と呼び、その他発言する者多し〕
○上林委員長 静粛に願います。
○藤井参考人 去年の暮れに永田理事が玉川の私邸に総裁をたずねたことがある。そのときに、そういう資料が渡ったものだと思う。それをそのまま、よく書類がくれば全部徳三郎さんに渡すくせがあるから、そういうことで新聞に漏れたのだろう、こういうお話があって、それにしても困ったことです。これはほんとうに正確なことならよろしいのですが、特に事務的な問題のそういうふうなものが漏れたり何かいろいろやっておったら折衝できない、漏れるのが当りまえだとおっしゃるが、そういうことをやっておったのでは——ほんとうにこれは商売、取引で相手のあることであってはっきりきまったものならよろしゅうございますけれども、きまる段階においては、それは売手は高く売りたいだろうし、買手は安くしたいと思うのが人情であります。その折衝の段階のものが一々外界に漏れたのでは、商売になったものではありません。私はそういうふうに感じて言ったことがあるのであります。
○田中(彰)委員 エバスコのこの問題についてあなたが玉川の本邸に呼ばれて、徳三郎ともう一人の何島とかいう八の立ち会いのもとで、総裁からいろいろなことを頼まれたことがございますが、これについてあなた一つ説明していただけませんか。私が一つ読んでみましょう。「一、小坂ハ「エバスコ」及「鹿島」ト深イ関係ガアル。二、小坂ハ御母衣ヲ「エバスコ」ニ請負ハセテ鹿島ニヤラセ様トシタ。三、御母衣=「エバスコ」問題ニツキ(イ)昭和三十年秋、齋藤理事ガ小坂ノ玉川本邸ニ呼バレタ。ソコデ徳三郎立会ノ下ニ、「御母衣工事ヲエバスコ」ニ設計等サセタイガ、君ハ承知シテクレ」ト厳談サレク。齋藤ハ日本ノ技術及設計ガ優秀デアルカラ、何モアメリカノエバスコニ請負ハセル必要ガナイ」ト断ッタ。コレガ小坂ノ逆鱗ニ触レ、ソノ後小坂ハ齋藤ヲ急ニ悪ク言ヒ、経理部担当ヲ解除シタ。齋藤トハ爾来殆ド口ヲ聞カヌ。(ロ)其後、石川理事、内海顧問ヲ、ヒソカニ呼ンデ「エバスコ」ト契約スルコトノ賛成ヲ求メタ。(ハ)野瀬課長(今ハ土木部次長)ヲヒソカニ呼ンデ「エバスコ」トノ契約ヲ賛成セシメル様準備シタ。(二)昭和三十一年一月中頃、今度ハ藤井が玉川ノ本邸ニ呼ビツケラレタ。行ッテミルト、会社ニハ全ク関係ノナイ徳三郎、佐島敬愛両氏が立合デ、「君ガ署名シテクレルナラ、今日早速契約ヲサセルガドウカ」ト強要サレタ。藤井ハ予算審議中トノ理由デ、即座ニ断ッタ。ソノ時小坂ハ、総裁ノ面目にカケテ体ヲ張ッテマデ「エバスコ」ト契約サセルト豪語シ、意気昂然タルモノガアッタ。(ホ)当初ノ予定金額ハ九五万弗ノ他邦貨で八千万円、計四億三千万円。之ハ其後多少減額セラレタヨウデアル。尚此外ニ色々附帯義務がアル。コレノ「コミッション」ト「パテント」トガ関係ガアリ、ソノ「コミッション」デ相殺スルトイウ陰謀ガアル。(ヘ)昭和三十一年一月末、二月初ノ理事会ニ於テ、小坂ヨリ卒然トシテ、「エバスコ」ト契約シ度キ旨提案ガアッタ。コレニハ、永田理事ヨリ、強キ反対ガアッタ。(ト)昭和三十一年二月頃、通産省ノ監理官連絡会ノ席上(小坂ハ今マデ一度モ出席シタ事ナシ)小坂曰ク「御母衣ノロックフィル・ダムハ、我国デハ初メテノ大規模工事ナルガ故ニ、外国ノ技術者ヲ二、三人入レ度イ。コレニハ「エバスコ」ヲ使イ度イ」トノ提案デアッタ。監理官ヨリ「ソノ程度ナラ、三千万円位ダラウカラ別ニ差支アルマイ。」トノ意見ガアッタ。(チ)昭和三十一年四月初、藤井ハ又、玉川ノ本邸ニ呼バレ、徳三郎立合ノ下ニ「エバスコ」トノ契約ヲ至急ニ収結ビ度キ旨、重ネテ相談アッタ。ソコデ藤井ハ、御母衣ノ土地買収問題中、最モ頑強ニ反対シテオル中野部落ノ死守同盟ガ、尚頑強ニ反対、解決ノ見通シガナイ折柄、小坂ノ要求ヲソノ時期ヲ得テナイトイウ理由デ、拒絶シタ。(リ)「エバスコ」トノ契約概要ハ次ノ通りデアル。(一)「エバスコ」ガ電源ヨリ請負ウ金額ハ四億三千万円デアル。(二)コレノ「コミッション」ト「パテント」トガ関係ガアリ、ソノ「コミッション」デ相殺スルトイウ陰謀ガアル。(ヌ)昭和三十一年四月下旬、小坂ハ、藤井ニ対シ「エバスコ」トノ契約金支払ノ許可申請ヲ強要シタ。藤井ハ政府ニ提出スル以上、根拠アル説明資料ヲ必要トスル旨ヲ答へ、即座ニ断ッタ。(ル)昭和三十一年五月二十日頃、政府(官房長官)ヨリ、新規任命ノ理事及重要事項(緊急已ムヲ得ナイモノヲ除ク)ハ、新総裁ニナッテカラヤル様処置スベキ旨指示アリ。傍々「エバスコ」ニ対スル外貨使用申請ハ見合スベキモノデアル、トノ理由デ小坂ノ提案ヲ拒絶シタ。四、信越化学ノ副社長(最近社長トナル)小坂徳三郎ト「エバスコ」トハ、「パテント」ニ関シ、御母衣ニ重大関係ガアル。五、徳三郎ハ昨年渡米シ、ソノ際信越化学ノ「パテント」ヲアメリカカラトリ、コレヲ「エバスコ」ニ支払ハセタ。シカシ未ダ「エバスコ」ニ対シ、コノ立替ヘタ金ヲ支払ッテイナイ。六、ソノ機械ハ既ニ日本ニ来テイルトイウ。七、尚、徳三郎が渡米中ハ「エバスコ」ガソノ滞在費ヲ支払ヒ、又ソノ飛行機代マデ「エバスコ」ガ払ッタトイウ。八、尚、ソノ後、小坂ハアラユル場面ニ於テ新聞、雑誌、言論機関ヲ通ジ、総裁延命工作ニ狂奔シタ事ガウナヅケルデアロウ。九、小坂ハ請負人ガドウノコウノトイウ資格ハナイデハナイカ。」こういうようなことが書かれてそうしてこれは私の手に入っているのだが、これについてどうですか。全部事実だと私は思わないが、あなたこれに対するほんとうのことをここで言ってくれませんか。
○藤井参考人 今それを全部控えておりませんが、それをちょっと拝借できませんでしょうか——一お答え申し上げます。第一の、小坂さんがエバスコと鹿島と深い関係があるという問題につきましては、これは私はよくわかりません。
○上林委員長 藤井さんにちょっと申し上げますが、あまり時間をとらないように、一応具体的に御説明願います。
○藤井参考人 第二点の、小坂さんがエバスコに請け負わせて鹿島にやらせようとしたという話でございますが、エバスコに設計監督を依頼しようとされたことは私は知っておりますが、鹿島までの問題は私は存じません。 第三点の、御母衣、エバスコ問題につき、とこうありますが、齋藤理事が三十年の秋に玉川の本邸に呼ばれたと書いてありますが、本邸に呼ばれたかどうか、このことは齋藤理事にでも聞いてもらわないと、私はよく知りません。が、齋藤理事に、エバスコに御母衣の設計監督を請け負わせようと思うがというので同意を求められたことは事実のようであります。ところが齋藤理事は、これは設計監督の面におきましては、ワールド・バンクから借款をしない以上はもはやその必要はないのでありまするから、ほんとうに高い非常に大きいロックフィル・ダムの経験のある設計もやり、現場の監督もやり、相当な成績をあげておる、そういうふうな経験者をお入れになるなら、数名の者ならそれは差しつかえないでございましょう。しかしコンサルティング・エンジニアであるところのエバスコに設計監督を請け負わせることはお見合せになったがよかろうという意見を言ったということは事実のようであります。ところがそのことがありましてからは非常に齋藤理事を非難されまして、間もなく齋藤君の経理担当を解かれたことは間違いは、ございません。そうして齋藤君は非常な不興を買いまして、総裁はほとんどものを言われないようになったことも、これは私は間違いないと思います。 それからその次でございますが、私が玉川へ呼ばれたのは、日は覚えておりません、本年の一月の中ごろであったか末であったか知りませんが、そのときに、玉川の自宅へ呼ばれましてエバスコの話を打ち明けられました。そのときに徳三郎さんと佐島敬愛さんが立ち会っておったことも事実でありまして、総裁は、御母衣は非常に大きな断層もあるし、日本でかつてやったことのないような大きなロックフィル・ダムであるから、これに対しては万全を期したい。ついては自分がよく知っておるところのエバスコに設計監督を請け負わせようと思うがどうだろうかというお話でございました。それで佐島さんが外国から帰られた直後でございますが、エバスコなりあるいはアトキンソン等の話が相当ございまして、エバスコに請け負わすがよかろうというので、契約文のごときものを用意されておりたのでございます。それで私がもしこの問題に賛成してくれるならば、調印したいと思うがというお話があったのでございます。私は当時その英文の内容は拝見いたしません。ただ置いてあっただけでありまして、拝見いたしませんでしたが、実はまだ国会に予算をこれから出す前でございまして、予算がきまらないときに先走ったことをするのはいかにも穏当を欠きますので、こういうことはお控えになった方がよかろう、こういうふうにお話を申し上げたのであります。ところが総裁もそれはもっともだというので、それはその場で済んだことがございます。 それからその後二月初めの理事会で——理事会には大てい議案を前から通知して理事会をやるのでありますが、理事会で卒然総裁からエバスコとやりたい、さっき私が申しました玉川でお話があったような趣旨のことのお話がありました。ところがそのときに永田理事がコンサルティング・エンジニアにこういうふうなものをまかせる必要はない。こういうふうな設計は——私は今でも忘れませんが、設計のごときものはちゃんと本に書いてある。日本の陣容でちゃんとできます。設計もできるし、あとの監督もできますということを力説して反対いたしましたために、そのままその問題は理事会ではお流れになったことがございます。 それからその後監理官連絡会議の席上というお話がございますが、これも当時の監理官は人見でございますが、総裁が監理官連絡会議に出られることはほとんどございません。ちょうど総裁室の隣で監理官連絡会議をやっていたために、ちょっと室においでになりましてそのときにエバスコの問題が出ました。しかしそのときはわずか二、三名の人を入れたい。そして自分はどういう人がいいかわからないから、そのときはエバスコに頼んでそういうふうな現場のよくわかる、経験のある人を入れてみたい、二、三人の人で大したことはないというお話がございまして、監理官からそうすれば金額が何千万円か、これは私、記憶がありませんが、せいぜい四、五千万円程度のもの以内で済む問題であろうから、大したことはありませんなというお話があったことは記憶がございます。 それからその後三十一年四月ごろ、私が玉川の本邸に呼ばれて云々でありますが、これは玉川の本邸ではございません。総裁室におきまして重ねて、予算ももう通ったが、そのエバスコとの調印もしなければならない、どうだろう、こういう話があったのでございますが、これは事実の問題といたしましてここにも書いてありますが、御母衣の問題は、用地の問題が実に複雑でめんどうなものでございまして本年の三月、私は二回現地に参りましてそうして死守会というてこれは百三、四十名の中野部落を中心にした方々が一致団結して絶対に動かないというので、——これは水没する地域でありまするが、非常な反対をしておったのでありまして、電源開発の者が参りましても受け付けない、面会もしないというくらいなところであったのでありますが、私は三月の初めに参りまして、いろいろお話しして、それなら会ってやろうというので私は死守会の方々とお目にかかって、御母衣をどうしてもやらなければならない理由、電源の必要等をるる申し上げまして、ぜひ考え直してもらいたいというので、それなら話を聞こうじゃないかという態度になったのでありまして、そのときの条件に、このわれわれの問題が、解決する前にわれわれを水びたしにするような工事をどんどんやっておる。われわれの持っておる所有地にも勝手に立ち入りて木を切りたりしてけしからぬというので、私は相当つるし上げを食ったことがあるのでありますが、その実情をお話しいたしまして、用地の問題が解決する前にいろいろな工事に関係した先走ったことをやれば、用地問題に悪い影響を与えて、紛糾するのが落ちでございますから、これはしばらくお見合せになった方がよかろうというお話を申し上げたことは事実でございます。 それから最後に、もう五月の総裁の任期も迫るころになって、総裁はともあれ、これは外貨を相当使いますものですから——最後にはどのくらいに下げておったか知りませんが、最初は九十七万五千、後に九十五万ドルになる。それが九十万ドルになったように、多少下っておると思いますが、外貨を相当使いますために、政府なりあの委員会の許可を得なければなりません。そこで書類を出さなければなりませんので、その申請をしたいという御希望がございまして、総裁のたっての御希望でもございますから、もし出すとすれば正確な書類を出して、そうして相当根拠のあるものを出して許可をとらなければなりませんので、そういうしっかりした根拠のあるものを作って、だれが見ても必要だというので、書類を作って出す必要がございますというので、内々その準備を進めかけておったのであります。ところがこれは大体五月の二十日ごろと書いてありますが、多分そのころだったと思います。私が官房長官に呼ばれまして、そうしてちょうど通常総会が五月の二十八日にあったのでありますが、その前のことでございます。新任の理事を任命するについては新総裁のもとでやった方が穏当だと思う。なお電源ではいろいろの仕事をやるだろうが緊急やむを得ないものは、これはいたし方がないが、そうでないものはなるべく後任の総裁が責任を負ってやるのだから、後任総裁にやらせるのが妥当だと思う、こういう御注意があったのであります。この二点ともしごくごもっともな御注意でございますので、私は帰りまして総裁にその旨を申し上げました、そうしてエバスコの問題も従ってこれは後任総裁に引き継いで後任総裁にやってもらうことが妥当だと思う、私はこういう意見を申し上げたことは事実でございます。なおエバスコと信越化学の間に何かの問題があるとか、あるいは徳三郎さんの旅費がどうだということが書いてございますが、これは全然私は知りませんから、ここで答えるわけには参りません。
○神近委員 ちょっと関連して。エバスコの問題が出ました以上、これは少しはっきりしておかなければならないと思うのです。なぜこの問題がこんなにやかましくなったかというと、これは御母衣のあとの工事をだれが引き受けるかということにからんできますから、それで技術的のことをあまり知らない国会でそのうわべをなでるようなことを言い合ってみてもしようがないと思うのです。今、藤井さんのお話を伺っていますと、このエバスコにやらせるかやらせないかということで開発の中に意見の対立がある。われわれが両方側から聞いても一向わからないので、内海総裁にはあとから御質問を申し上げる予定でございましたけれども、これは今の場合の第三者として特に技術関係の御出身であり、当時も開発の技術顧問をなさっていらっしゃるから、問題をよく御存じだと思うのです。私、七月に佐久間に参りましたときに、永田所長から御母衣の問題はさんざん伺ってきたのでございます。ロックフィル・ダムのことでございます。ロックフィル・ダムはどういうものであるかということも御説明いただきましたし、そうしてこれが今藤井前副総裁もおっしゃったように、非常に難工事であるということ、それから技術的にこれで世界でそんなにたくさんの経験がないということ、藤井さんは今設計図とそれから工程の過程があれば容易にできるとおっしゃったのですけれども、これは私どもちょっと納得のできないところもあるのです。われわれが設計させて、大工にこの設計で建てろといっても思うようにできない物合もたくさんある。ですから、こうやって日本で初めてというような技術で、何でも永田さんの御説明によると、もしそのダムがくずれれば、その地方は一帯に水の中につかるというほどの大事な工事だということを伺っておりました。その点で内海総裁がエバスコの技術というか、あるいはロックフィル・ダムについて日本でこれが今日の技術陣で可能であるかどうかということをどういうふうにお考えになるか。それからロックフィル・ダムというものがどういうものであるかを簡単に御説明いただきたいと思います。
○上林委員長 答弁はどなたに求められますか。
○神近委員 内海総裁にお願いします。これは第三者の立場として、両方の意見の対立があるときには内海総裁ならよくわかると思います。 〔「議事進行」「内海参考人に答弁を 求めることについて異議があるから議事進行を求める」「答弁してからでいいじゃないか」「そういうことをしたら議事進行はできないよ」その他発言する者多し〕
○上林委員長 神近委員に申し上げますが、藤井参考人に対する関連ですかり、どうしますか。内海さんに対する質問をどうしますか。
○神近委員 エバスコの問題があとかり出るならいいのですけれども。 〔「出ますよ」「エバスコに対する関連だからそれでいい。それに対して文句を言うのは間違っている。」「それは議事妨害だ。」「そういうことを言うなら僕は根本的な議事進行をやる。一番大事なことをやる。」その他発言する者多し〕
○上林委員長 それでは答弁の前に議事進行に関する発言を許します。順次許しますから簡潔に願います。生田委員。
○生田委員 議事進行に関して発言します。 今ここに内海参考人外三名がおられますが、今は藤井前副総裁に対する質問でございますので、かりにいろいろと関連事項がありましても順次質問者を勇めてやっていきませんことには、議事が乱れると思いますので、この場合は藤井さんに対する関連質問をお許し願いたい。また順次内海参考人あるいは岸田参考人、岡部参考人と順次お尋ねしますときに、関連事項はそのときに解決していただきたい。そうしなければ議事の進行になりませんのでそのようにお取り計らい願います。
○上林委員長 議事進行に関して他の委員の方から御発言はございませんか。
○坂本委員 これは藤井参考人の関連質問ではありますが、やはり御母衣ダムに関する関連質問ですから、それについて藤井参考人よりも内海参考人の方がいいという質問者の神近委員の要望ですから、やはり質問の本質は御母衣ダムですから、それの関連質問だから、これは内海総裁の御答弁を願いたいと思う。
○上林委員長 ほかに御発言はありませんか。吉川さん、よろしゅうございますか。
○吉川(兼)委員 私は少し見解が違いますから、よしましよう。
○上林委員長 それでは議事進行に関する御意見は大体伺いましたが、どうしますか。一つずつしぼっていきます。もうそろそろ同時に御質問願っていかがでしょうか。
○細田委員 今、藤井前副総裁に質問する事項で内海総裁に聞こうというのです。これは藤井前副総裁に聞く前提なんですから、そうでないと、またさらに藤井総裁に突っ込んで次を聞かれないわけです。前提をなすのですから、これはやはり内海総裁に神近さんの答弁を願わないといかぬと思う。
○吉川(兼)委員 大体私はそのために委員長に先刻御注意したのですけれども、きょうは理事会では、佐久間問題に限ってということで、御母衣問題は佐久間問題に直接関係がない。しかし御母衣問題を取り上げることは賛成だから、また日にちを改めて御母衣問題をやるべきだ、こういうふうに考えておりますけれども、まあしかし、田中委員の御母衣問題に対する質問によって、これを委員長が認めておりますから、私はもう私の主張をこれ以上はいたしませんが、ただこれで佐久間問題が非常にぽかされることを残念に思いますけれども、これはやむを得ません。そこで御母衣問題に入ったようでございますから、入った以上は神近さんがせっかく質問されており、しかも今も細田委員が言われたように内海さんの一これはむしろ総裁というよりは、その当時の技術顧問ですから、その当時の関係者から一言お話を聞いて、続いて藤井さんに質問をやろうというのでありますから、そのために参考人がそこに三人も四人もお越し願っているのですから、その御質問に対する内海さんの御答弁をまずお許しになって、そうして続いて関連質問があれば続けるべきじゃないか、こういうふうに考えます。
○田中(彰)委員 これは藤井さんと小坂さんのことが非常に誤解されているから、誤解された原因はエバスコという問題で誤解されているのではないか、こういうことがあるが事実かということを聞くのだから、別に御母衣ダムを請負させるとかやるとか、そんなことを聞いているのではない。エバスコの醜態を聞いている。だから社会党が、徳三郎とか佐島君なんかは、君たちが関心がなかったら聞いておればいいのだ。御母衣をどうするこうするということを聞いているのではない。とにかく君、藤井さんと小坂君のことを聞いているんじゃないか、社会党は特に、こういう醜悪なことがあるなら賛成すべきが当然じゃないか。この問題に関してなぜそういうことを言うのか。そんなことを言っておるのでないのだ。もっと君、おとなになれ。 〔「何を言うか」その他発言する者多し〕
○上林委員長 御静粛に願います。 〔「君の方は社会党の言葉を封じようとしてそういうことを言っているのだ、社会党に緘口令をしいて問題の中心をぼやかそうとしているのだ」 「何か緘口令か」と呼びその他発言する者多し〕
○上林委員長 委員 同士の発言は慎しんで下さい。——これからの質疑は四人御一緒にいかがでしょうか。
○田中(彰)委員 一人一人やった方がいいでしょうが、しかし委員長にまかせます。
○上林委員長 四人御出席になっておりますが、順序を先ほどの申し合せ通りやりますか。なお時間の関係もありますから御一緒にやりますか。その点いかがですか。——委員長一任の声がありますが委員長一任でよろしいですか。——それでは時間の関係もありますから、今後の質疑は四人同時に一つ進行させていただきたいと思います。 〔「もう一ぺん言って下さい」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 理事会の申し合せた大体順序をきめておったわけです。時間の関係もありますから、今後の質疑は四人同時に、質疑のある方は順位をきめないで御質問願う、このように取り計らっていかがですか。——委員長一任の声がありますから、委員長に御一任願って取り計らわせていただきたい、こう思うわけです。よろしいですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 それでは、神近さんの今の質問のお答えを内海参考人にお願いいたします。
○内海参考人 今神近委員から御質問がありましたが、御質問の要点をもう一度伺って、簡潔にお答えしたいと思います。
○神近委員 私はロックフェル・ダムが非常に困難な仕事であるということ、日本にあまり経験がないのではないかということ、それからエバスコの業態といいますか、今までの技術上の実力の程度、その二点を伺ってみたいと申し上げたのでございます。
○内海参考人 お答えいたします。ロックフェル・ダムというものが非常に困難な仕事ではないか、それから日本にあまり経験がないのじゃないかというような御趣意だと思いますが、仰せの通り、ロックフェル・ダムの御母衣のごとき大規模なロックフェル・ダムは、今まで日本で経験がございません。小さいのは若干ございますが、ああいう大規模なものはございません。従ってわれわれは経験の豊富な技術者の指導を受けるといいますか、技術を導入する必要があると思っております。若干名で日本に技術を導入すれば、りっぱに日本の技術者で完成できる、こう考えております。
○上林委員長 田中君、他に質問の通告者もありますから、一つ簡潔に願います。
○田中(彰)委員 藤井参考人にお尋ねいたします。あなたが小坂総裁と重要な打合せをされるたびに、小坂徳三郎さんとか、あるいは佐島さんがときどきその席に同席されるのだが、この人たちは電源開発と一体どういう関係があるのか。もし関係がないとすれば、こういうような重要問題をするときにこの人たちが立ち会われる原因をあなたは一体何と心得ておられたか、これを一つ伺いたい。 それから電源開発の中に、食堂とか喫茶店がある。それが全部小坂さんの出戻りの娘さんがやっておって、そしてその名義を使えないというので、ほかの名義でやらして、その名義人に部屋を与えたり、あるいはそれがために税金を払わないで、その名義人が電源開発の使用人として税金を払っておるといううわさも聞いておるのだが、こういうことが事実あるのかないのか。 それからあなたと小坂さんの今の話を聞いてみると、そういがみ合いにならないでいいようなことなのだが、非常にいがみ合ったように新聞にも雑誌にもいろいろ出たりしておるが、小坂さんは何であなたを不愉快に考えておるのか。どういうわけであなたと小坂さんとの間がそういう工合に、犬とサルと言っては何ですが、仲が悪くなったのか。 それから総裁の交際費が毎月百万円あるわけです。その総裁の交際費を一銭もあれしないで毎月持って帰るということが載っておるのだが、ここに会計検査院もおいでになっておるが、そういうようなことは一体どういう工合になっておるか。あなたも副総裁としてそういうことについては多少知っておられると思いますが、この四点を伺って、私の質問はこれで打ち切ります。
○藤井参考人 お答えいたします。第一点でございますが、小坂徳三郎さんなり、佐島さんなりは、会社には何ら関係はございません。そうしていつも重要なときに常に立ち会ってはおられないのでございまして、さっき申しましたエバスコとの話のときだけにお立ち会いになったのでございます。この点は一つ誤解のないように申し上げます。 そうすれば何ゆえにこういうお二人がエバスコの問題に関係されたのか、これは小坂さんにお聞き願わないと、私にはわかりません。 それから地下食堂の問題でございますが、これも実に私はうかつな話で、私がやめます一カ月くらい前に初めてそういうことがあるということを聞いて、案外うかつであった。しかしだれが経営しようが、従業員の福祉のためにやっているのでありますから、従業員の福祉のために、なるべく品質のよいもので安いものを供給してもらえば、サービスさえよければそれでけっこうだと思いまして、私はただそういう事実を知っただけでございます。 それから交際費の問題でございますが、これは全部総裁の直轄でございまして、あるいはその一部分を私どもも使わせてもらったかもしれませんが、その内容は存じません。これも小坂さんにお聞き願いたいと思います。 それから小坂さんとの仲たがいという話でございますが、私は仲たがいをしたつもりではございません。いろいろ争っているようなふうに伝えられておりますけれども、私はかつて新聞にそういうことを公表したこともないし、小坂さんとけんかしたことはありません。会社において話をする場合に、あるいは自宅に呼ばれて話をする場合も、私はただ筋を通した話というので普通に話しているのでありまして、今日まで小坂さんと私は争ったことはないのでございます。この点は世間にいろいろ非常に誤解されておりますが、これは私の不徳のいたすところでありまして、まことにざんきにたえないところでございます。
○上林委員長 次に吉川兼光君、御発言願います。
○吉川(兼)委員 それでは藤井さんにお伺いいたしますが、藤井さんは電源開発の副総裁にはいつ御就任になって、そしていつ御退任になったのかが一つ。それからもしお差しつかえなければ、御就任になるについて、どなたの御推薦で御就任になったか。これはしいてとは申しませんが、お差しつかえなければお伺いしておきたいと思います。
○藤井参考人 お答えいたします。任期でございますが、これは昭和二十九年の七月十六日だったと記憶いたします。そして任期満了は本年、すなわち三十一年の七月十五日でありまして、ちょうどまる二年になります。 それから推薦者でございますが、これは想像でございまして私の、ごく懇意な方が一つ会わないかということであったので、そういう人の名前は一つ御了承願いたいと思いますが、形式的には小坂さんが、私に引き受けないか、こういうお話であったような次第でございます。
○吉川(兼)委員 次にお伺い申し上げたいのは、この佐久間ダムの開発計画は、たしか初代の高碕総裁、今の企画庁長官のときにやったのではないかと思いますが、あなたが御就任になりましたのは、今伺いますと、昭和二十九年のようであって、佐久間ダムの工事が始まったのがその前年ではないかと思いますが、一年くらいたったときに早くも最初の計画の設計を相当大規模に変更しなければ工事の完遂はむずかしい、そういうふうな問題にぶつかったかどうか、こういう点を伺っておきたいと思います。
○藤井参考人 仰せの通りに、佐久間の計画は、電源開発会社ができますと同時に、あるいは正確に言えばその前かもしれませんが、とにかく形の上では電源開発会社ができますと同時にこれはやられたものである。従って工事の着手はもちろん初代総裁の高碕さんのときに進められたものでございまして、私どもが就任いたしましたときに、すでに設計変更のなにはあったかというお話でございますが、すでにございました。が、これは会社早創当時で無理もなかったかと思いますけれども、陣容も整っていなかった関係もあったか、とにかくいろいろの書類等が非常に整っておりませんので、私ども就任して約二カ月間、新理事を迎えましていろいろ検討いたしました結果、工事予算も当時の予算ではとうてい遂行することはできない、設計も大幅に変えなければならない。それからちょうど私どもが就任しました当時は、あのダムの砂利を取りのけますいわゆる掘さくの全盛期でございまして、掘さくするにつれまして前にわかっていたよりもより以上に岩盤の悪いこともわかって参りました。また飯田線のつけ変えにいたしましても、予想以上に地質の悪いということも逐次わかって参ったのでございまして、原因はすでにわかっておりましたが、本格的設計変更に着手いたしましたのは大部分が私どもになってからでございます。かようなわけでありまして、 設計変更の問題に関しましては、小坂さんなりわれわれが責任者でございます。
○吉川(兼)委員 あまりお時間がないようでありますから、なお質問を続けます前に、ちょっと。昨日の東京新聞に出ております記事の中に、藤井前副総裁談というのが、出ておりますが、これについてこれは質問の主要点ではございませんけれどもお伺いしておきにいと思う。「私が総裁にならなかった、副総裁に居坐りできなかったという私憤からバクロ的な答弁をするわけではない。国民の一人として社会に誤解されているいろいろの問題について解決できる自由な身になったから、質問に応じてなんでも答えましょうというわけだ。小坂前総裁との関係はあらいざらい言うつもりである。」こういう記事が出ておりますが、こういうお話をなさったのでございましょうかどうか。品をなさったのでございましょうか
○藤井参考人 そういうふうなことを申し上げたことは——東京新聞の記者にお目にかかったことはございませんが。どうも私の記憶では、ちょっと意外に感じているような次第であります。
○吉川(兼)委員 東京新聞といえば非常に権威のある新聞であって、それがそうだしぬけなことは書かぬと思いますけれども、しかしあなたに御記憶がなければ、このことについてとらわれずして、私質問を続けていきたいと思います。今設計変更についてのお話を伺ったのでございますが、設計が変更されますと、多くの場合は当然契約金が増額されるのではないか。特に佐久間ダムの問題は、増額の方面への設計変更のように承知いたしておりますが、この増額要求というものは、たとえば間組あるいはその他にも請負者があるようでありますが、そういうところからこれはむろんあなた直接にくるのではなく、現場の建設所長あたりのところにくるのでしょうが、それがきますれば、必ずこれは本社に御報告があり、責任の地位にあります藤井さんの耳にも入るわけと想像いたしますが、あたなの御記憶で、いつごろから何回くらいにわたりまして設計変更に基く増額要求というものがどの組からきているか。こういうことをもしはっきり御記憶でございますればお伺いしておきたいと思います。
○藤井参考人 今の設計変更についての増額要求のお話でございますが、これはもう少し説明が要ると思います。これは最初の契約、すなわち原始契約の何条であったか私記憶はございませんが、これは会社の資料を特っておられる方がおったらお調べ願いたいと思いますが、それに設計変更等があった場合におきましては、会社の方から契約の更改といいますか、そういうものを出せ、新しい契約をする、ということになっておりますので、その見積りを会社の方に出せということを要求するのでございまして、佐久間の場合でも設計変更に基きました新しい見積りを出せ、こういうことは会社の方から組の方に要求してあると私は記憶しております。そうしてそれに基いてその組、すなわちあそこは間組と熊谷組のジョイント・ベンチャーになっておりますが、それぞれ見積りが出された。それでこれは永田理事から座談のような話で、この設計変更に基く新しい見積りを間組が出してきたが、どうも間組は勘違いしているのか知らないが、自分の言うような様式通りの書類を出してこないで困っているという話、これはずっと前に、一カ月に一ぺんずつは永田理事は東京にも参りますし、私も一カ月に一回以上現地に参っておりましたので、そういう話は聞いております。ところがそれに対しては永田君に全部一任してあるのでありまして、これはもちろん形式をぴしゃっと内容を整えて普通やるようにしてもらいたいという話をして、相当の金額に上るのかといったら、相当の金額だ、ちょっと私どもの腹づもりと違うので、相当厳密ににやって下さいよ、そういうことを言ったことはある。しかしこれはこれこそ設計変更でございますから、掘さく量が幾らふえたとか、コンクリートの打設量が幾らふえたとか、副堰堤はどうする、あるいは導水管の取水口はどうするといったようなことに基いてのものでございますので、一々そういうふうなものはタッチしないのであります。本社に持ってきまするのは、そういうふうなものは現地の所長と組との間に契約更改というか、追加契約というか、新しい見積りを、ぴしゃっと会社の大体考えておるような内容に即して実態に即したもので出してきたもので、それをネゴシエートして、これなら無理はないというものを本社へ持ってきて、本社で初めてそこで理事会で相談いたしまして、よかろう、あるいはもっとこれを負けろ、こういうふうな話になるのでございます。私の在任中は、先ほど申しましたように、現地の所長と組との折衝段階になっておったのでございまして、まだ本社で取り上げる時期でないのであります。従って、先ほど数字のお話がございましたけれども、数字は現地からは本社へそういうふうなことを報告をする必要もないし、聞いてみたってしようのない問題なのでございます。それで、先ほど永田君が書類をどうとかいうお話がありましたが、そういう問題を私の方へ書類を出さなかったからといってこれは永田君の責任だとは思いません。ただそういうふうなものがちょっと途中からどっかへ抜かれて、さもそれが疑惑の種のように事実を曲げて宣伝されることは、会社も迷惑であるし、業者も迷惑であろう、こう思って私は先ほど申しましたように遺憾の意を表したような次第でございます。
○吉川(兼)委員 現地の建設所長の永田さんのところで、設計変更などについて所長限りで決済をして、そうして部分的なところでしょうけれども、それに仮払いのような形ででも割増金の一部を払う、こういうような事実はあったのですか。少くとも金額のいかんにかかわらず、増額要求に関する仮払いのようなものをなさいます場合には、やはり一々本社の承認を得て、金額の多寡にかかわらずやったものか、そういう事実がなかったのか、そういう点を一つお伺いしておきたいと思います。なるべく簡潔にお願い申し上げます。
○藤井参考人 これは正直なところ私はそういうことがあったかどうかということは記憶がございませんが、現地の理事といたしましても、委任事項でこれこれの程度ならやってよろしいというものなら現地の所長限りでやる場合がありましょうが、設計変更というようなことは大部分が本社へ伺いを立てて設計変更するのであります。そうしてその設計変更に基いて、先ほど申しましたように、新しい見積りを出させる、それでその見積りによって折衝をする、こういうことになっておるのでありまするが、おそらく永田所長が勝手にいいかげんなことをやるというようなことは、私は考えられないのでございます。
○吉川(兼)委員 先般この委員会から委員が大勢佐久間ダムの現場の調査に参りまして、そこで永田さんと一問一答をやっておりますが、私はそのときに行っておりませんが、その記録を見ますと、そこで永田さんが金額一千万円までを、請負契約とかいう言葉を使っておるようですが、そういうものは所長が許された権限でありますからやっておりますというようなことを言っておったようでございますが、それは副総裁であったあなたは御存じなかったのでございますか。
○藤井参考人 あるいは一千万円と——その限度は忘れておりますが、ごく軽微のものはある程度委任事項になっておるかと存じます。これはそういうふうな委任事項になったことは会社の方にちゃんと正式な決裁を受けて通牒が行っておりますから、一つその方からお調べ願った方が正確かと思います。
○吉川(兼)委員 それからもう一つお伺いしておきたいのは、五月二十五日の衆議院のこの決算委員会でそこに石橋通産大臣と一緒に出席しておりました通産省の公益事業局長ですか、川上という政府委員が答弁の中で——これはメモですから速記の通りには私書きとめておりませんが、間組からの増額要求に対して仮渡しの意味である程度増額した金を支払っておるということを政府委員がここで説明いたしておりますが、少くとも政府委員の説明でありますから、これは何かちゃんとした根拠、資料に基いた答弁だと思うのですが、この点はいかがでございますか、御存じでございますか。
○藤井参考人 どうも今の問題は了解に苦しむのでございますが、ただ設計変更でも量がわかっておりますから、現実の設計変更に基いてやった仕事の量がわかっている場合におきましては、そのできたものに対しまして、あれは何割か内渡しをするということはあるのでございますが、そのことではないかと思います。増額決定に基いてじゃないかと思います。
○上林委員長 ちょっと吉川さん、当時の公益事業局長はかわりましたけれども、後任の人がここに来ておりますから、参考のために……。
○吉川(兼)委員 それでは今のこと聞いたでしょうから、政府関係者から伺いたい。
○岩武説明員 今のお尋ねの点、どうもはっきりいたしませんが、その工事が設計変更に基きまして現実に工事ができて参りますと、そのうちの一部を、名前は忘れましたが、内渡し金と申しますか、何といいますか知りませんが、そういう形で一部を払われるということは、これははっきり私まだ調べておりませんが、たしか当時の契約にあるじゃないかと思っております。
○吉川(兼)委員 今の御答弁を藤井さんの御答弁を伺いながら考えてみまするのに、どうも電源開発の総裁、副総裁となると、一千万円からの金を現地で所長が専管事項として支払いになるということもあまり御存じがないようだし、特に通産省の政府委員の説明を伺いますと、これは当然電源開発会社の議を経て報告したものに基いての答弁ではないかと思うのですが、それに対してもよくおわかりにならぬような話でございますが、私率直に申し上げましてはなはだ心もとない御答弁と申し上げるほかないと思います。 これは先刻田中委員からも御答弁を求めておったようでございますが、あなたは参議院の商工委員会において——これはここに速記録がございますが、社会党の海野君か何かの質問に対しましてこういうことをおっしゃっているようでございます。参考人藤井崇治君と書いて、値上げの要求はしてきていないと思いますということを言っておられますが、これは事実でございますか。
○藤井参考人 事実でございます。先ほどそれで申し上げたのであって、値上げというのは単価を上げることを私どもは値上げと言っております。それで、設計変更で工事量等がふえた場合におきましては、これは新しい別の契約であり、追加契約であって、それは値上げと言っておりません。たとえば、これは時間をとってはなはだ恐縮ですが、ここにピースがございますが、ピースが四十円のものを五十円にしたら値上げと言います。しかしピースがあるのにひかりを買った。これは三十円です。七十円払った場合には、私はこれを値上げとは言っていない。そこで議論が分れるからというので申し上げたのであります。どうかあしからず。
○生田委員 関連して。先ほどそれでちょっと関連して質問しようと思ったのですが、藤井さんのおっしゃる値上げという言葉は、単価の値上げが要求されたときにはこれは値上げという解釈になりますが、いかがでありますか。
○藤井参考人 さようでございます。
○生田委員 実は私たちが七月に佐久間の現地へ参りまして、そのときに永田所長からいろいろ承わりましたが、間組が九十二億円の要求書を出しておった、次に八十何億円出した、その次、第三回目には七十何億円の要求書を出した。その中にはどういう内容が盛られておるかということをお尋ねしましたときに、嘆願金というものが三億五千万円ある、それから単価の一部変更要求があるのです。こういうお答えでありました。これはわれわれ九人で参っておりましたから全員承知いたしております。(「それは違う」と呼ぶ者あり)いや、僕はそう聞いておるんだ。ところが単価の変更という言葉が、——請負人の要求でございますから単価を下げましょうという要求はないはずですから、単価の要求というのは必ず値上げと私は解釈をいたしております。もしそうでございましたならば、永田さんのお話とあなたのお話とはそこに食い違いがある。僕が一番最初に関連して質問申し上げようと思っておりましたことはそのことでございます。そうすると藤井副総裁は間組から要求をしてきておりまする要求書の内容自体については全然御存じないか、あるいは知っておられてもそこはお忘れになっておられたか、ともかく私はあなたが参議院の商工委員会で値上げの要求はありませんとお答えになりましたそのときのあなたのお考えは、かりにどういう理由であったとしても、今日はそのお答えを正当づけるために、値上げと値増しというようなお言葉をあるいはお使いになったのであるかもしれぬと思いますので、私はお尋ねしてみたいのですが、この点が、私があなたにお尋ねをしておかなければならない疑問の一つでございます。
○吉川(兼)委員 私も同じようなことをお聞きしたい。今私の前の発言者からの御質問があったとき、それは違うというような内輪もめのようなことがありましたが、私はここに速記がありますから速記についてお伺いするのですが、所長がこういうことを言っています。これは佐久間における永田所長を囲んでの決算委員との談話です。たとえば、契約の単価を変更しない約束になっているが単価が変えてある、これは契約書と違うので、増額か値増しか知りませんけれども、その要求を返した、そのときに山本君——これは自民党の委員でございますが、山木君が単価は何。パーセントくらい変更しているかということをお聞きになっておる。それに対して永田所長は、一がいには言えないが種別に応じいろいろだ、その後大体それに関連した同じようなことがずっと出ておりまするが、まああなたは先刻来、今私の前の発言者も言っておったのですけれども、もしあなたがここに来て、しかも冒頭において何か用意されたようなお言葉で、質問の形でいわゆる文字の解釈論をされたようでございます。それは専門的な言葉であって、あるいはあなたの御説明の通りかもしれません。しかしながら少くともあなたがここに来て冒頭にそれを言うぐらいでありますならば、同じ国会における参議院の商工委員会で、しかもその前に衆議院の決算委員会に来られました小坂総裁の証言が流れたといってごうごうたる批判が新聞紙その他を通じて全国民の間で渦巻いているときに、しかもあなたはその参議院の商工委員会に御列席する直前に小坂総裁から、一つ質問が出たら何でも洗いざらい話たらいいだろうというような御懇談を受けたというようなことを先刻あなたもおっしゃっておりますが、そういうようなところで、——われわれはあなた方の方の電源開発あるいは請負契約等に関する専門の熟語を存じませんけれども、国民的常識におきまして四十二億八千万円で契約いたしましたものに五十億円からの値増し金を加えて、そうして第一回の要求が間組から電源開発に行われておる。それが、秘密にしておったかもしれませんが、新聞社の活動で新聞に出た。これは私は実にいいことだと思っておりますが、そういうことで国民が非常にそれに注意をいたしておる。しかもあなたの方の事業費の大半は国民の税金であるという重大なお立場にありまするあなたが、国会における答弁において、ただ単に今私が読み上げましたように値上げ要求は来ておりませんとかんで捨てるような答弁をして、それであなたはそのときの御心境は、ちっとも答弁として間違いありません、それはもう実こりっぱな答弁だとお考えになっているかどうか、そのときの答弁をしたお気持を今の私の前の質問とともに一つお答えを願いたい。
○藤井参考人 永田氏が答えたことにつきましては永田氏からお聞きを願いたいと思いますが、私は値上げ要求ということは私の在任中は聞いておりません。聞いていないからそういうことはございません、こう申し上げたのでありまして、この点は私の在任中、これはもう永田君と対決しても一向その事実は曲げられません。それで参議院でお答えしたことも私は寸分も間違いない、こう申し上げたわけであります。それで先ほどのいきさつがどうあったとかいうようなことは、永田理事と皆さん方との御対談の内容については私は存じません。存じませんけれども、永田君の答えたことは永田君の答えたことであり、私の答えたことは私の答えたことである、そして私自身のところへ事実値上げの要求なんかというものを出したということがあるのなら、そういうようなものをちゃんと私は見たという証拠を突きつけてお前知らぬのか、こう言われるならば私はシャッポを脱ぐかもしれませんが、そんなことはないのでございますから、何も私は知らないと申し上げておるのであります。
○吉川(兼)委員 なかなか強弁されているようでございます。私はあえてそれを強弁と申し上げなければなりませんが……。 〔発言する者多し〕
○上林委員長 御静粛に願います。
○吉川(兼)委員 あなたのいわゆる上げという熟語の中にははまらないかもしれませんけれども、それではその問題は、後ほどほかの委員からもっと追及がありましょうから私はその問題に関する私の追及は一応遠慮いたしまして、言葉をかえてお伺いしたいのですが、第一回に九十二億六千数百万円ですか、それからそれが一度突っ返されると二回目に八十八億何がし、それから第三回目としてこれはただいま折衝中ではないかと思うのですが、工事金で七十九億数千万円、それから約四億円に上る嘆願金というものが請負業者の間組から電源開発に持ち込まれているようでございますが、その事実は、あなたはそのつど御存じであったかどうかということをお伺いしたい。
○藤井参考人 そのつど関知しておりません。新聞紙で見て、今度五月三十一日の報告を見て初めてそれが符合しておるということを知ったのでありまして、その前にはそういう数字は存じておりません。
○吉川(兼)委員 先刻実は田中君の御質問の中に、何か長たらしく御母衣ダムのことか何かにからんで、あなたと小坂さんとの間の何か仲違いのことを、けんか両成敗のようなふうにわれわれに聞える御質問がございました。エバスコに関することで……。これは私どもがこれからも追及しなければならぬことであって、エバスコの問題については私は日にちを改めて、もっと徹底的にやらなければならぬと考えております一人でございますが、きょうは理事会の申し合せで佐久間ダムということになりましたから、エバスコ問題については、少くとも私は論及はいたしません。そこでただいまの御答弁、先刻の答弁も御同様でありますが、何でございますか、国民の税金をお使いになります電源開発の工事で、値上げであるか、値増しであるか、そういう熟語の点は私どもは知りませんし、またそれを知るを要しません。ただ実際問題といたしまして、五十億円内外の金が間組という一請負業者から値増しの、あるいは増額の要求がありましたものを全然あなたは御存じないということは——あったことは、別に私が申し上げるまでもなく、おそらく工事場の建設所長に向ってだろうと思いますが、要求が出たことは、なお必要があれば申し上げてもよろしゅうございますが、ことしの五月以前において三回にわたって出ておると思いますが、それは何でございますか、そういうことを副総裁という地位におられるあなたが——文書による報告があるかないか、知りません。先刻はえらく文書課がどうだとか、秘書課がどうだとか言っておりましたが、そういうことを国民は聞こうと思っておらない。そういうような増額の要求があって、新聞にごうごうと出ておるのを、あなたは文書課を通ずべき書類が秘書課を通じておったから自分は三十日には知らなかったということは、これは私はあえてそう申し上げませんけれども、国民はこれは三百代言の議論というかもしれません。少くともああいう大国策会社の副総裁、あるいは総裁に擬せられておったあなたといたしまして、その答弁ははなはだ不明瞭であり、また非常にこりくつじみておるように私は思うのでありますが、もう一度私は重ねてお伺いいたしますが、要するにそういう増額要求が出たということを、果してあなたは三十一日までその文書をごらんになるまで全然知らなかったかどうか。知らなかったら知らなかったでよろしい。ところが、新聞ではああいうふうに報じておるのに、あなたはそれは文書がくるまで知らなかったということで済まして、それで責任は済むと思っておったかどうかということをお伺いしたい。
○藤井参考人 お答えいたします。先ほどお答えいたしましたように、私はそういうふうな設計変更に伴って新しい見積りを出せということは、会社から要求したのだ、それに対して間組からも熊谷組からも見積りがきておる。ところが間組の出してきたものはどうも現地の永田所長の指示したような方向にきておらぬというので突き返した、実に困ったという話があったから、君、その通りに君自身それは強くやってくれたまえというふうに指示したということは、先ほど申し上げた通りでございまして、知らないとは申し上げておりません。ただ、数字は、幾ら幾らの数字というものは新聞記事に出たので、初めて、こんなものがどうして漏れたのだろうか、事実こういうものであろうかという調査途上において、参議院に呼ばれたのでございますから、これは新聞に出たことと参議院の委員会とは非常に時日が接近している事実を照らし合せてこらんになれば、よく御了解できると思います。そういう抽象的の事実は知らないとは私は一つも申し上げておるのじゃありません。そういう数字について知らないし、また知る必要はない、こういうことは、現地の所長と組との間で折衝したらいい——折衝どころでなく、間違ったところは組の人に返す——おそらくそういう要求書があったものを、永田君のところで前の要求書をそのまま保存しておるかどうか、それも私は知りませんけれども、それは現地と組との折衝の段階の問題でございまして、本社ではそういうことを知っても何もならないことだと私は考えます。その点は見解の相違かもしれません。
○上林委員長 ちょっと御相談します。が、前の理事会では大体少し時間が延びましても、午前中で終ろうではないかという申し合せてありましたが、今持ち回って御相談になったところでは、一たん休憩して午後も続行しよう、こういう御意向が強いようです。それで生田さんの関連質問が終ったところで一たん休憩して、午後続行する、こういう取り計らいをさせてもらいたいのですが、いかがでございましょうか。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 では、そのように取り計らいたいと思います。
○生田委員 大分固うなってお答えのようですから、ちょっと私藤井さんにお尋ねしておかないと、あなたも思い違いをしておるところがあるのではないかと思うのです。私がお尋ねいたしましたのは、五月三十日でしたか、参議院の商工委員会のときのあなたのお答えに対するお尋ねをしておいたのですが、その後吉川君がやはりそれを御質問になりましたので、合せて答えられた中に、私の在任中は存じません、こういうお言葉がありましたが、これは少しお言葉が過ぎるのではないか、少くとも問題になって間組の請求書というものを——少くとも国会において問題になったものを、そのまま問題にならなくて進んでおるものならば、現地におまかせになったかもしれませんが、少くとも大きな問題になったものを、副総裁であるあなたが、どれ、どういうような要求書が出ておるのかといって現地からの報告を待ってお目を通さないでは、副総裁の責任は果されまいと思います。これはもう五月に問題になったのですから、五月の三十日には知らなかったけれども、その後において取り寄せては見ておるというのがほんとうではないか、ですからあなたの、値上げの要求は加わっていなしかったという御意見は、五月三十日までの話であって、その後においては、間組から書いて出したものをごらんになっているはずですから、その中には、永田君が明らかに言っているように、単価の更改の要求もあるに違いありません。私はあると思っております。その点はあまり固くならずに在任中ということは少し過ぎるのではないか、こういうように思うのですが、今もってそういうお考えでございましょうか。それならまたあとで私の質問の時間にお尋ねしなければならなくなりますので、この際にお尋ねしておきます。
○藤井参考人 今の御趣旨でございますが、現実に値上げという問題については、あれは見ましたが、五月三十一日に報告が出て、そうして六月二日に来たものは見ました。そうしてその内容を見ましたが、値上げというふうには私はあれを受け取っていない。値上げはあるというふうに言われると、どうも私は今日まで値上げという問題については、現地の人からも私のおる間は相談を受けたことがないし、私はそういう値上げをするというようなことを考えたこともないのでございます。それはあるいはあの報告書の中に値上げと書いてあったかもしれませんが、どうも私はあの報告書を手元に持っておりませんので何ですが、私はそういうふうに受け取っておって、その点をはっきり申し上げたつもりであります。もちろん在任中と申し上げなくてもそれは問題が三十日ですから、三十日と言ってもけっこうでございます。
○上林委員長 この際暫時休憩し、午後一時五十分より引き続き調査を続行することといたします。 午後零時五十九分休憩 ————◇————— 午後二時五分開議
○上林委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。先ほど御決定をいただきました明二十二日の国有財産小委員会における国有財産の管理(高速道路の公有水面使用)に関する件の調査についての参考人中、東京都建設局都市計画部長塩澤弘君は現在退職しておりますので、元都市計画部長塩澤弘君とともに現都市計画部長山田正男君を追加して参考人に決定したいと思いますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認め、それではさよう決定いたします。 —————————————
○上林委員長 それでは午前に引き続き質疑を続行いたします。なお藤井参考人はちょっと外出しましたが、もうじき見える予定になっておりますので、その方面をあと回しにして質疑を続行させていただきます。質疑の通告者をちょっと参考までに申し上げますが、午前中は省略いたします。神近市子君、生田宏一君、細田綱吉君、坂本泰良君の四名でございますが、この順序に御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山田委員 ちょっと関連して。藤井さんがお見えになっていなくても、藤井さんに関連する事項がありますので、吉川委員の発言中でありますが、関連質問を許さしていただきます。岩武事業局長に伺いたいのですが、どうも今度の佐久間ダムの問題を伺っておりますと、私は頭が悪いせいか、先ほどの質疑ではさっぱり要領を得ません。設計変更と関連いたしまして、最初の計画が四十二億何千万円という計画だというのですが、その計画後去年の六月にもうすでに六十二億のほかに三億の金の支払いをしているという話があるのです。一体こういう支払いがなされているかどうか参考にあなたから伺います。
○岩武説明員 詳細な金額は会社の方にお聞き願いたいと思いますが、先ほど私午前の委員会で内払金の形で申し上げました。これはちょっと私の不勉強でございまして、これは貸金という名目になるのだと思いますが、そういう形で工事の進捗に応じまして払われているようでございます。
○山田委員 それでは電源開発の総務部長の岡部さんに伺います。ただいまの公益事業局長の答弁で要領を得ないのです。あなたならわかっておると思いますが、どういう金の受け取り方をしておるか、詳細に一つ御答弁を願いたいと思います。
○岡部参考人 お答えいたします。ただいままで電源開発会社が支払っております金は一つは前の契約に基きまして大体出来高に応じて払っておりまするほかに、設計変更をやりつつございますが、一方におきましてその設計変更に伴う工事をすでに現にやっておるわけでございますから、そのやっております出来高、実績を現場で見ましてそれに応じましてそのうちの一部分を払う。結局出来高を全部払うのではございませんで、留保金を除きまして、たとえば九〇%以内というようなことで払っておりますが、その金が大体私は六月末で全部で六十億ぐらいになると記憶しております。——ちょっと失礼いたしました。その払っております金はもちろん貸付金の形であります。融資金と称しております。
○山田委員 どうもしろうとのわれわれが考えますと、最初四十二億で事業計画がなされておったのが、次々設計変更で、しかもその金額が五十億にまでなるということは、常識的に考えてみて、先ほど藤井さんは金額の要求は知らぬというようなことを言われておりましたけれども、実際これは理解のできない点なんです。そこでさらに岩武公益事業局長に伺いますが、一体こういう大きな変更のあるたびに事業局長のところへはどういう連絡があるのか、参考に伺っておきます。
○岩武説明員 設計の変更につきましては、特にそのうちの重要なものにつきましてはいろいろ連絡があったと存じております。金額につきましては、これは先ほど午前中の委員会でお話がありましたように、契約を更改しなければならぬということになりますからまだ連絡はありません。たとえば仮排水路を一本入れるところを二本つけたというようなところにつきましては、その都度従来とも会社の方から役所の方に連絡があった、こういうふうに存じております。
○山田委員 前藤井副総裁がお見えになりましたから副総裁に伺いますが、あなたが就任された月日は二十九年の七月、そして解任された七月十五日までの間、この期間中に設計の変更がなされて、次々と金額の変更ができておるようですが、その都度あなたに対してはどういう御報告があったのか、あるいはあなたは金額の変更があるときなどにはどういう問い合せをしてそれを把握しておるか、一応伺います。
○藤井参考人 大きい設計変更につきましては、現地から具体的の資料を整えまして本社へ稟議して参ります。もちろん大きなものにつきましては、永田所長も理事でございますから、ときどき理事会を開くときに出てきまして、理事あるいは関係部課長立ち合いの上でいろいろその是非を討議いたしまして、これは設計変更やむを得ないということをきめまして、正式の稟議として、現地の方へ、それではよかろう、こういうので回してやりますと、現地の方ではそれに従って請負人に指示して設計を変えておるわけであります。金額につきましては、設計変更に伴う分はおよそこのくらいかかるだろうという予想は立てて参りますけれども、これは外部に漏らしますと、われわれが折衝いたします場合に、会社のために不利益でございますので、大体の腹づもりはそのときにやっておるようでございますが、ごく少数の関係者だけがそれを知って、外へ漏れないようにいたしておるのであります。とにかく設計変更はそういう段階を経て現地の所長、佐久間であれば佐久間の建設所長の永田君のところへやって、永田君はそれに基いてやっておるわけでございます。それから、そうすれば金額の問題は現実にどうするかというと本社から現地に対する設計変更の指令が参りますと、現地においてはそれに基いて工事の命令をやりますが、これは原始契約の条項に基いて、それに対するところの見積りを出させることになつております。けさほど来からいろいろ問題になっておりますのは、その見積りの仕方が高いとか安いとかの問題であって、われわれはもちろんなるべく安くさせるべきであります。不当なものを払うべきではございませんがそういう問題についてはおよそもう設計変更の分量、することはわかっておりますから、それに基いて現地の所長が仕事を請け負っておるところの組と折衝をしておるという段階なのでございます。
○山田委員 先ほど総務部長に伺いますと、設計の変更によるいわゆる仮払いといいますか、支払いがされておるような場合がかなりありますが、そういう設計の変更のあった場合における契約というものはどんな契約の仕方をされておるか、全然契約なしに、ただ設計の変更があったから、それでそのことによって進めるというふうな工合に簡単に進むものとは私たちしろうとは考えられないのですが、最初の計画よりも変更した額がふえてしまうというようなことでは、最初の設計がかなり無理があったのではないか、同時にこんな大計画をするのに設計がそんなにずさんであって一体よかったものかどうか、非常に私たち疑問に思うのですが、そういう点新規の契約というものはしなかったのかどうか、契約などしないで、とにかく工事にはかかってしまうものか伺います。
○藤井参考人 お尋ねの話は、多少私が順序を前後してお答えするかもしれませんが、その点御了承願います。こういうふうな大きな計画につきましては、当初からもっとこまかい設計、調査に基いてなされるということが望ましいことであるし、この場合におきましても、過去の調査というものは相当長い年月——これは会社も次々幾つか変っておりまするが、引き続いて実地調査もし、設計もその都度幾つかのダムに分れるものを最後には佐久間の一カ所にまとめるというふうに変ったりしておりますが、電源会社ができまするときのいきさつをあとから調べてみますると、当時私は御承知の通りおりませんからよくは存じませんが、記録その他から調べてみますると、電源会社ができたときの行き方というものは、少し拙速主義に過ぎたのではないかと思います。あの計画というものは、これを引き継いだ前の会社、たしかこれは中部電力から引き継いだのではないかと思いますが、中部電力以前にいろいろなされておる調査設計に基いたもの、それですぐ計画が立てられたものであると思うのであります。従いまして相当入念に調査がしてあってもなお多少遺憾な点がある。ところが会社ができたあの当時の電力事情から申しますると、一日も早く電力充足をやらないと電力事情の関係上困るというので、大体三カ年のうちにやってしまえ、こういう命令であったように承知いたしております。そういう大体の計画は電源開発調整審議会でおきめになるわけでありますが、とにかく三カ年以内にあの大工事をやれ、こういう命令が会社設立早々に当時の首脳者にきたわけであります。首脳者といたしましては、三カ年にあの地点をやるというのでずいぶん知恵をしぼったものと考えられます。これは従来の、アメリカ式の機械を使わないでやる場合においては、あの地点をああいうふうな形で開発できるかどうか、まず疑問であったのであります。のみならず三カ年という短日月の間にこれをなし遂げるということはほとんど不可能である。しかし三カ年にどうしてもやらなければ、電力需給の状況から考えても、また会社を作ったときの趣旨から考えても、どうしても早くやらなければならぬというので、当時、現在の所長でありまする永田理事がいろいろ研究した結果、アメリカのあの大規模な機械を入れて、大げさにこれをやれば三年間でできるかもしれません。だが従来のような工法でやっておったのではとうていできないという結論に達しまして、そこで当時の首脳者は大英断をもって外国の機械を入れることにきめたのであります。ところがたまたまアメリカで、ちょうどあそこの工事の現場の指導をしておりますアトキンソン会社が、私は名前を忘れましたが、アメリカの某地点、——ちょうど佐久間ぐらいのスケールの地点だそうでございますが、そこができてしまった。そこにあるところの設備をそのまま——多少改造すべきものもありましょうが、そのまま持ってきてやれば手っとり早くできるじゃないか。これは蛇足でございますけれども、ああいうふうな大きな機械になりますと、新しく設計して注文をすると、機械を作るだけでも一年や一年半かかるのでありますから、ちょうどそれに適したものがあれば、それを持ってきてやるということは最も賢明な策であるのであります。そういうようなことから、あのアトキンソン会社が持っておるところの機械を佐久間に譲り受けて、これはもちろん単価は相当安くなっておるようでありますが、それを入れましてそうしてやったのであります。従いましてこれは機械を入れたために従来の方法でできる、できないは別といたしまして従来の方法でやるよりも機械を使ったために、若干の工費がかさばっている、これは私は否定できない事実であると思います。これが第一点。 第二点は、いろいろ掘さくしてみると、思ったよりも悪い岩盤が出てくる。しかしああいうふうな大きな地点になりまして、いいかげんなことでこれを済ましますと、下流の地点に影響がくるおそれがありますから、これを発見した以上は入念にやらなければならぬということで、掘さく量も、これは私は今手元に数字を持っておりませんけれども、記憶しておるところでは、二十万立米ほどの掘さく量がふえた。そのためにコンクリートの打設量もそれに応分した二十万立米ほどふえた。それからその後水の流れ、水利試験を模型によっていろいろ検討した結果、あんな高いダムになってきますと、洪水時の下流の影響等を考えて、どうしても副堰堤というものを作らなければならない。初めはそういうものは考えてなかったのでありますが、副堰堤を作る。副堰堤だけでも数億の金がよけいに要っております。それから発電所の方に水を引いてくるところの取水路の場所も変えるといったようなことで、相当大幅の設計の変更はこれはやむを得ない、なされた、こういうことのために工事費がふえた、こういうふうに考えていただいてこれは間違いないと存じます。 それから先ほどのお話にもう一つ何か漏れておりましたが……。
○山田委員 先ほど申し上げたのは、そういう変更の場合に契約をするのかしないのかということを落しております。
○藤井参考人 原始契約書を私、手元に持っておりませんから、正確なことは、一つ会社の方から記録でお取りを願いたいと思いますが、私の記憶に従いますと、原始契約のうちでそういうような設計変更をしたときには、それに従って請負者は工事を進めなければならない。そのときにはその部分に対する契約の更新をしなければならない。そのときにはいろいろ、あるいは単価はどうする、それから単価がきまっていないものは協議でやるということが原始契約そのものにあったように思います。それに従ってあとの処理はすべて行われておる、こういうふうに私は記憶しております。
○山田委員 関連なので、私はもう一つ伺ってやめます。先ほどあなたの御答弁の中に、間組の方から最初九十二億要求があり、さらに八十八億、それから七十九億、だんだんと下ってきたという過程について全然あなたは知らなかったというお答えがあったように聞いておったのですが、どうもこの点が私には理解ができないのです。少くとも副総裁という立場におられるあなたの場合は、たとえばこのことについての理解ができない点があったならば、電話一つでも会社のこの衝に当っておる人たちからお答えがあるでしょうし、あるいは電話一つかけても前後のいきさつについてのお答えがあってしかるべきだと思うのです。それが全然わからなかったという点は、どうも私には理解ができないのですが、一体そういう副総裁という立場におられて全然知らずに、間組から折衝が次々と重ねられておったというようなことは、小坂総裁というものは全然あなたの立場を無視しておったのかどうか。その点を遠慮なしにお答えを願いたいと思います。
○藤井参考人 これは先ほども申し上げましたように、全然知らなかったというのは、金額について私は当時知る必要も感じていないし、またそれで金額は知らなかった。ただ間組との折衝——先ほども申しましたように設計変更がございますと、それに基いてそれに対する新しい見積書を出せということを要求しなければならない。その要求に従って間組は新しい見積りを出さなければならないのでありますが、その見積りを出したやつが、現地の永田理事の意に沿わない、ちょっと内容的にもピントがはずれておるというようなことで、押し問答しておるというので、永田理事からどうも間組はああいう点について少しピントをはずしておる、困ったものだという話をして、こういうことはきちんとやってくれたまえ、そうして高いことを言ってきておるのかいというと、ピントをはずれておるからもちろん高いですよ、そういうことであるならば、こっちの方の大体の内部の見当はついておるのだから、それにのっとって一つ事務的に正確にやってくれたまえ、こういうことについては遠慮なくぴしぴしとやってくれたまえ、私を信じてもらえばやります。君を信ずるより手はないのだからあなたやってくれということで、そういうことの激励はしております。何十億になったとか、何十億に下げたとか、そういう金額については全然知らない、こう申し上げておるのであります。全然知らないというのは、そういう事柄があったかないかということを申し上げておるのじゃないのです。金額について全然知らない、こう申し上げておるのであります。
○生田委員 関連して。副総裁のお話でわれわれよくわかるところもあるし、それからどうかと思うところもあるのですが、永田さんとの間でピントがはずれておるという表現をされておりますが、そのピントがはずれておるというのは、具体的に言うと——金額を言うのではありません、ものの状態を言うのですから、ピントがはずれておるというのは、内容はどういうことでございましょうか。
○藤井参考人 これはそのときはただそういうふうな抽象的な話でございますが、現在これの記録を私の手元に持っておりませんから、私の記憶で申し上げますが、その後永田君から聞いたり、報告を読んでみますと、ピントがはずれておると申しますのは、実は設計変更に伴う見積りが、これに対してはこう、これに対してはこうという内容をこまかに根拠を示した見積りでなくちゃならないと思うのですが、それが最初は、大ざっぱに九十何億というものが出てきたのじゃないかと思うのです。そうすると永田君の要求は見積りの要求になりませんから、それで永田君がそういうことを言って、そういうふうな大ざっぱな話ではいけない、こういう要求をしたのではないかと思うのですが、その点は一つ永田理事からお聞き願った方が正確になると思います。
○田中(彰)委員 あなたのお話を聞いていると、ちょっと私も不思議だと思うのですが、結局今あなたが数字等はよく知らないということは、交渉中であるから永田君から現場の間組といろいろ交渉して、その程度ならいいといって永田さんが自信がついたときにはあなたの本社の方に報告して、本社で永田君の説明を聞かれて、そうしてこれに対してわからぬところがあれば調査もされておきめになる。こういうことは最後にはなさるでしょう。それが一つ。 もう一つは、先ほど非常に大きな機械がきたために変更されたというのですが、われわれ今あなた方に別にかたきとしてお責めしているのではないが、国民の血税だからむだに使われてはいけないというのであなた方にお尋ねしているのですが、その機械を持ってきて変更したために非常に工事金もよけいに出たし、非常にいろいろな増額とか何かでこういう問題も起きたけれども、しかし工事自体としてはやはり三年も早くできたので、聞くところによると一日四千万円ずつ今佐久間ダムでもうかっている。工事が早くできたので一日四千万円の金かもうかっているというようなことを聞いているのだが、こういうことが事実であれば、われわれもあなたに対する質問においても考えなければならぬのだが、それは一体どうなんですか。一つ忌憚なく申して下さい。
○藤井参考人 前のお尋ねの問題でございますが、もちろん永田氏もそういうふうに御説明しなかったのでしょうか、皆さんからお聞きした方がいいのですが、現地と組との間で、大体現地でこれくらいなら妥当であろうという案ができましたならば、最後にはもちろん本社の方へこれは申請してきます。本社へ申請して参りますと、本社においては事務的に担当者があらゆる角度から検討いたしまして、最後には理事会でこれを討議して、そうして決定するのでございまして、最後まで現地の所長にまかせっきりというのではございません。ただ折衝の段階において初めにそういうようなことを本社がタッチして、くちばしを入れない方がかえってうまくいくというので、私どもはそういうことを別に必要を認めないために知らない。最後には、私があのままでまだ残っているとすれば当然われわれもそれに参加してきめなければならぬだろうと思います。そしておそらく現在の役員の方々もそういう方法をとられると思います。 それから第二点でございまするが、大規模の機械を取り入れたために工事費がかさんだということを申し上げました。その通りでございますが、それなら、そのためにそんなかさんだだけなら、ああいうふうな機械を輸入しなければいいじゃないかという疑問が起るのは当然でございましてその点は私が説明を省きましたために多少誤解が生じたかもしれませんが、これはおそらく機械を採用したために予定通り大体三年でできたのでございますが、私の考えでは機械を採用しなかったならばおそらくいつできるか、竣工の期間も予定できなかっただろうと思います。かりにできたといたしましても六年や七年はかかっていると思います。かりに六年、七年かからぬで二年よけいかかっても、それくらいな工事費が機械化のためによけいかかったようなものは、十分カバーして余りがある。こう存ずるのでございます。今の田中さんのおっしゃったように一日四千万員とおっしゃっておられますが、大体私どもは目の子で佐久間のかせぎ高が年額約四十五億から五十億くらいになると思いますが、これを二年といたしますれば百億の益になるわけであります。ところがそのほかに失うべきとこうのものは、金利を会社は計算いたしますが、金利は十億は下らないと思います。金利を計算いたしますと百十億くらいになると思いますが、機械化のために二十億、三十億——これも正確な数字はお調べ下さればすぐわかりますが、正確な数字は私は記憶しておりませんから、御容赦願いたい。ですが三、四十億かかったと思います。三、四十億かかりましても、そういうようなものはカバーして余りがある。こう信じておるのでありまして、機械化したことは成功であっても不成功でない、国民のためにこれはよかった、こう考えております。
○上林委員長 関連の質問はこの程度にいたします。質疑の順序によって質疑を続行いたします。神近市子君。
○神近委員 先ほどどなたかからの御質問で、工事にからむいろいろな問題は、私もお尋ねすることを持っていたのですけれども、大体わかったように思いますので、私は重複を避けまして、落ちこぼれの問題で多少お尋ねししみたいと思います。さきに、つまらないことをお伺いいたしますようですけれども、九月二十四日号の週刊新潮に総括的に藤井さん側のお考えとそれから前総裁側のお考えとが並べて出してあるのでございます。これは私どもが聞いたところによりますと、藤井さん側の御要請によって、何とかいう弁護士から相当強硬な申し入れで新潮がこれを取り上げざるを得なかったというようなことが伝わっておりますけれども、これは藤井さんはそのことを御承知でございますか。それからこれに出ております内容については、藤井さんは御承知でございますか、ちょっとこの二点を伺わしていただきます。
○藤井参考人 今のお尋ねですが、これは個人の問題でございまして、お答えすることはどうかと思いますけれども、その前に週刊新潮は相当事実に反したことを、私どもの名誉にかかわるような記事がございましたので、私はこの問題について、私の友人である弁護士にこの事件を、このままで過すことは困るということで、依頼した事実はございますので、それはあとはこの弁護士が折衝しているというわけでございます。それからあの週刊新潮に出たということを聞かしてくれる人がありまして、現在ではそれを読んでおります。週刊新潮に書いてあることが全部その通りほんとうだとは私は思いませんが、ある程度真相を伝えた問題もありますし、多少事実と違った点もあると思います。
○神近委員 この小坂さん側の方の記事にこういうことが書いてあります。関西電力の堀さんが御存じのように一時会長の交渉をお受けになって、そうしてその堀さんが北海道電力の藤波さんが副総裁におなりになるようでしたら引き受けるということ、これも私、新聞で拝見いたしております。その後突如としてこれを中止なさった。そのときの中止の理由が堀さん側に何か非常に圧迫が加えられた。脅迫というような言葉も出ていましたけれども、そういうことがほんとうにあったということをお聞き込みになったことがございますか。
○藤井参考人 お答え申し上げます。そういうことは新聞あるいは週刊誌等で読んでおりますが、その事実につきましては私は全然関与しておりませんので存じません。これはむしろ堀さんにお聞きになった方が一番正確じゃないかと思います。
○神近委員 それではちょっと本論に入る前にお尋ねいたしますが、村松道司さんという方を御存じでしょう。この人が、何でも話を聞きますと、観光ホテルビルですか、そこに事務所をお持ちになって、そして藤井さんと大へん御懇意であるというようなうわさがあるんですけれど、それも御存じでしょうか。
○藤井参考人 お答えします。これも私の個人の関係で、お答えする必要はないと存じますが、その人は知っております。
○神近委員 堀さんの問題が起ったときに、この人が関西方面に旅行なさったということも御承知でしょうか。そしてそのビルの——相当高級のビルでありまして、幾らか私は存じませんが、相当高い部屋代を払って長くそこにおいでになる。別にその人がそういうところを必要とするほどの業務もなさっていらっしゃらない。それで経済的に藤井さんがこの支払いを引き受けておいでになる、そういうことはなかったですか。
○藤井参考人 私は先生のそういうふうな——もしあなたがおっしゃるようなぜいたくなことをしておる、そういう人を抱えていくほどの余力はございません。もちろんいたしません。関西方面へ旅行しておったかどうか、それは私は存じません。
○神近委員 ではもう少しえげつないお話を伺いますけれど、何でも内海総裁がおきまりになったあと、電源開発の中では、えらく怪文書が横行しているといううわさがございます。田中さんがお持ち出しになったのも怪文書の一種かなと思って私伺っておったわけですけれど、(笑声)その事実は藤井さん御存じですか。
○藤井参考人 その怪文書は私はよく知りません。 〔発言する者あり〕
○神近委員 見たければ見せてあげます。藤井さんはきっと御存じないとおっしゃるだろうと私は考えておりました。だけれど、この怪文書を見ますと、藤井さんは非常にお気の毒だ。たとえば九電力が非常に攻勢に出てきて、電源開発を無力にしようという陰謀がある。藤井さんはこれを擁護するためにこれまで敢闘されたんだ、こういうふうに書いてある。技術担当官——あなたと齋藤さんですね、そういう方々の立場を非常に擁護してあって、そしてばかをみたのは松永と藤井、こういうふうに書いてある。それで私どもは、大体松永さんがあそこへ連れ出されて、ぶら下げられて、長い間未決定のままにおいでになったことはお気の毒だということはわかります。それは社会的なさらしものにされたようですから、私どもはわかりますけれど、藤井さんがどういう点で一体ばかをごらんになったのか。たとえて言えば、御存じの通り総裁がきまるという間に大へん長い間かかりましてもたもたしたということ、いろいろな方がお出になって、最後に内海さんがお出になったということはわかります。だけれど、なぜ藤井さんが非常にお気の毒なのか。それでたとえばあの時代に藤井さんが総裁に、あるいは副総裁におとどまりになるというような、政府側にそういう希望なりあるいは約束なりあったということはなかったのかどうか。藤井さんが、前のうわさでは、きょうは何でも正直に話してみようというようなお考えだったというから、きょうは私ども国民全部が非常に疑惑に思っていることでございますので、その点も一つ正直に聞かしていただきたい。
○藤井参考人 怪文書のことについて内容の一端を神近さんからお聞きして、初めて私も、自分の不徳を非常に恥じているのに、そういう同情者があるかなと思って、非常に意を強うしたのでありますが、それは余談といたしまして、それにつきましては、私はお答えすることは、自分自身がわからないことでございますから、御返事はできません。また私と政府との間に何か取引があったかというようなお話がございますが、別に政府と取引したことはございません。この点も巷間いろいろなことを言うかもしれませんが、そういうことはございません。どうぞ御心配ないようにお願いいたします。
○神近委員 大体そうおっしゃるだろうと私も考えていたのですけれど(笑声)そのあなたが総裁、副総裁がおきまりになりますまでの過程に、あなたもごらんになっただろうと思うのですけれど、非常にしばしば、副総裁にあなたがおなりになるかなというようなことが出ていたのでございます。それで私はきょう先ほどから承わっておりまして、参議院の商工委員会におけるあなたの御答弁に、あの手この手一と、いろいろあなたの本音をたたこうという試みがあったのもそのためだったと思うのです。ですから私は、火のないところには煙が立たないというように、そのつながりは相当あなたがもう一期副総裁にとどまる機会を持たせる何かがあったんじゃないかというふうに考えるんですけれど、それでも何にもなかったとあなたはおっしゃいますか。ちょっとそれを……。
○藤井参考人 そういう問題につきましては、もう私は本筋の問題を離れていると思いまして個人的の友だちでいろいろのことの話はありますけれども、そういうふうなことは申し上げたくございません。関係のないことだと存じます。御容赦願います。
○神近委員 それともう一つこういうことがその刷りものにはうたってあるのです。大へんたくさんお金をだれか出したものがある。五十人も大小の政治家が名前を出しておりますよ。だけれど、その出している某がこれを取り次いだというようなことを言われると、私どもは、電源開発の中の事柄であるだけに、そのお金の出どころがどこだということは大体想像つくのです。その業者がおそらくこれは負担したのだろう、そうしてその間を取り次いだものはだれだろうということを考えると、やはりそういう藤井さんを擁護するような文書でございますから、藤井さんがこれをなさったというように想像させるように書いてあると思うのです。きょうあけすけに何でも話してやるというようなお気持の中には、そういうことも話してもよいという気持があったのではないですか。きょうここに出て来てそうしてそのお考えをお変えになったということではないのですか。ちょっとそれもお考えを承わっておきたい。
○藤井参考人 お答えいたします。今のお言葉ははなはだ私は聞き捨てならはい。私に関する限りは断じてさようはことをやった覚えはございません。これはもうはっきり申します。いかなる業者をお調べなさってもわかります。ほかの人はいざ知らず、私に関する限りは断じてございませんので、御安心願いたいと思います。
○神近委員 今の工事費の問題ですが、これは現物給与になっておりますね。たとえばセメント、鉄材それからアトキンソンの機械、こういうものは全部電源開発から間組に対して給与する、あるいは貸与するということになっているはずですね。それを御存じですか。
○藤井参考人 セメントは会社が給与しております。鋼材もさようでございます。それから外国から買った大きな主要の機械は会社が貸している。これは十分承知いたしております。
○神近委員 そうすると、それは今の間組から出ております。もっとダムの土砂を出さなくちゃならなかった、岩盤が悪かった、第二ダムを作らなくちゃならなかったというようなことで、労働者に払う費用とセメントの打ち込みの費用が増し払いの要求がきているところの三十三億になるわけですか。
○藤井参考人 大体お説の通りでございます。ただ機械は貸しつけてありますから、組といたしましては会社へ使用料を払うかわりに、その使用料の見返りは会社から払っている。おそらくその金額の中には機械の使用料に見合うところの機械代も入っていると思います。
○神近委員 そうすると、さっきからいろいろお話があった支払いの件ですけれども、七十九億の要求、それに三億五千万の歎願金、こうなっておりますね。そうすると、八十二億五千万ですか、その辺はあなたとしては、設計変更もあるし、仕事のふえたところもあるし、大体妥当だ、払うべきだというふうに、さっきから伺っていると、私には考えられるのですけれど、それはどうですか。
○藤井参考人 私はそれは払うべきだというふうには申し上げていないので、また私はそうも考えていなかったのであります。今日でも——今日は関係ありませんが、そう考えてないのであります。これは当然、もしそういうことが妥当な向うからの見積りであるのなら、それによって今後もっとまけろ、この点はこうだというので折衝するスタートになるのであって、それがいいとだれも言っているのではございません。またそれを払うと現地の所長も考えているわけではないのでございます。その点は一つ誤解のないように、ただそういうものが出ているというだけのことであって、今後の問題であります。その点は一つ誤解のないように願いたい。
○上林委員長 次に生田君。
○生田委員 私は内海総裁にこの際一言お尋ねいたしておきたいのであります。内海総裁は電源開発につきましてはわが国の権威者であられますのでお尋ねをいたします。ただ、いろいろありますけれども、この佐久間の問題に限って事務的にお尋ねいたしておきたいと思います。 総裁も御就任でございますから、電源開発の状態の把握については専門にしておられますから、事務の引き継ぎについては十分にされておると思うのでありますが、現在佐久間の状態は、完成しておりますかどうか、完成をしているとしましたならば、そのでき上りの状態は既定計画に比べて、出力あるいは発電に関する費用その他はどの程度になっておりますか。これを一つお尋ねいたしたい。 もう一つは、佐久間の間組に支払うべき工事費の問題について、かねて世間の問題となり、当委員会の問題ともなっておりますのでこれらについて詳しく事務の引き継ぎを受けておられるかどうか、この二点をお尋ねいたしたいと思います。
○内海参考人 お答えいたします。御質問の第一点は、佐久間の工事が完成しておるかどうか、そうして既定計画に比べて出力、費用の点はどうかというふうに承わりましたが、来月の十五日に竣工式をやることになっております。従ってほぼ九九%以上完成している、こう考えております。それから出力は既定計画に比べてどうかというお話、出力は既定計画以上の成績を上げている、こういうふうに聞いております。第二点は、間組に支払うべき工事費について事務引き継ぎを受けているかどうか、という御質問のように承わりましたが、事務引継書にはその工事費は載っておりません。なぜかと申しますと、先ほど藤井前副総裁が言われたように、今、組と現地の所長とが交渉中であるというのでありますから、引継書にそれが載っていないのが当然でありますし、また現に載っておりません。
○生田委員 お答えごもっともと思いました。つきましては総裁御就任後現地においでになったことであろうと思いますし、また現地の状態は永田所長を通じて御聴取になったろうと思いますので、その後の電源開発の中の業務把握の中に、この佐久間の工事費支払いの点を永田所長から今までの経過についてお聞きになっていることと思うのですが、その点は、いかがでございましょう。
○内海参考人 就任間もなくのことでございまして、佐久間の現地を視察する時間がまだございませんので参っておりません。ただしこの月末には現地に行くことになっております。それから御質問の佐久間の工事の経過について、永田理事から聞いたかどうかということでございますが、もちろん重要な問題でございますから、就任早々永田理事からも直接に聞いておりますし、それから社内の担当関係者からもいろいろ聞いております。
○生田委員 それでは私がお尋ねをいたしましてもある程度のことはお答えが得られると思いますので、お尋ねをいたしますが、佐久間の問題はいろいろと派生的な議論が出ておりまするけれども、事の真相を直截に申しますれば、間組が第一回に九十何億円、第二回に八十何億円、第三回に七十九億円と、電発側の態度によって三回も値増し要求書を出しかえてきたというところに問題の焦点があるわけでございますから、要するにこれは問題は電発会社が幾ら支払うかということに尽きるわけでございます。しかしながら事は折衝中であるから幾ら払うものであるかということは決定もいたしておりませんし、また決定しておりませんために、世上いろいろの考えを差しはさんで、要らぬ議論が出るということになりますので、この際問題の焦点をこういうように割り切ってみますると、私は電源開発の総裁としてあなたに申し上げることもまた狭まってくるわけです。そこで、あまり立ち入り過ぎたお話もできませんが、いろいろお話を聞いてみますると、すでに原始契約において単価というものはきまったものであって、これの変更は許されないという一つの厳とした条件がついておるわけです。そうしてセメントあるいはその他重要な資材につきましては支給のものが多うございますし、また機械にいたしましても、アメリカから輸入したものはこれを損料で貸してある。骨材にいたしましても現地で取ってありますので、あの取り方でいきますと、骨材の単価の設定というものはほとんど間違いないと思います。わずか三百か四百メートル離れたところに一切の骨材を製造する機械を置いて、そこでやっておるのですから、骨材に対する単価というものも、おそらくこれは見込み誤まりはないとわれわれは現場で見てきておるわけです。そうすると、一番大きな問題は、何としても動力費あるいは機械の修繕費あるいは損耗費とか、そういうものが問題になってくるわけですから、そういうことになりますと、これは算出をするのにそんなにむずかしい条件は伴なっていないということが考えられます。そこでどうしてこれがきまらないのであろうかということを私も疑問に思っておりましたが、先ほどの藤井前副総裁のお話によりますると、たとえば電源開発会社の永田君からお返事が来ておりまするものを見ましても、内容は直接費、動力費、技術経費、仮設備費、機械損料、間接費と、こういうように分けて、四十二億八千万円で最初やったものだということを言ってきておりますが、間の方の要求書を見てみますと、それが直接費では二十八億円、動力費で二億七千万円、技術経費で二億六千万円、それから仮設備費では十四億円、機械損料では二一十一億円、間接費では十億円と、こういうようになって、七十九億八千五百万円ということに要求書がなってきておるわけです。この項目もこれは簡単に書いてありますけれども、きわめて明確に出るものであって、そう大して意見の相違などが生まれるはずのものでもない、にもかかわらず今まできまらないのは、先ほど藤井前副総裁のお話によりますると、焦点がぼけているのだ、要求書の焦点がわれわれのピントと合わぬのだ、その合わぬところはどこにあるかというと、明細書ではっきりと項目別に、この項目においては何億何千万円、この項目においては何億何千万円というように個々に分けてちゃんと持ってくるならば、これは高い、これは安いといってすぐに結論が出るのであるが、そういうものを一つにまとめて項目別にせずにわっと持ってくるから、そこではっきりそれが適当な数字であるか、あるいは適当な数字でないかということの判定ができないのだ、そういう点のピントがぼけているから、それでこれは間組の方にもっとはっきりしたものに出しかえてもらわなければならぬということになって折衝がなかなかうまくいっていないのだということを前副総裁から聞きましたが、それはさもあるべきだと思う。どうしてこの問題が解決しないかというと、そういうところに原因があるということを前副総裁が言われるのですから、そこで問題は、新総裁としてこの問題をどうしても解決していただかなければなりませんので、また世間の疑惑に対しましてもこれを直載に電源開発の責任において解明をしてもらわなければなりませんので、私はそういう点を、原因がわかっているのですから、永田所長なら永田所長にお命じになって、すみやかにこれを解明されるのがよくはないかと思う。ことに九九%まででき上って、もうわずか、旬日の後には落成式ができるといいますか、そういうところまできているのです。その工事費の全額というものは間組はともかく自分の負担において支払っている。未払い金の差額が幾らあるか知りませんけれども、間組はそれに対して相当の金利を負担して、電源開発から解決をしてくれるのを待っている状態ですから、これをすみやかに解決をしてやらなければならない、こういう状態だと思うのです。そこで、総裁はいろいろ永田君からお聞きになっているでしょうから、その間の事情を御存じだと思いますので、今私の申し上げましたように、すみやかにこれを解決してやる、そうしてきわめて妥当な線に両者の見解を一致せしめるということの御努力をすみやかにしていただきたいと思うのです。そうして世間の疑惑というものを解いてもらわなければならないと思うのですが、その点についての総裁の御決意を承わっておきたいと思います。
○内海参考人 一日も早く世間の疑惑を解くことが必要ではないかという御質問の趣旨だと思いますが、私も全く同感でございまして、私就任後直ちに永田君に会いました。そうしてこれを一日も早く片づける、しかし拙速ではいかぬ、十分慎重に考えてやること、そうして世間の疑惑の渦中にこの問題があると思うから、この世間の疑惑を一日も早く解きたいという希望も私は述べたのでございます。おっしゃる通りでございます。ただ、長引いているのはどういう事情かということも聞きました。ところが、何しろ項目に分けると今おあげになったような数項目になりますが、その内訳がまた非常に膨大なものであるということが一つ、それから何しろ大きな工事費になりますから、単価がごくわずか違っても総金額は非常に大きくなる。ですから、非常にこまかく検討しなければならぬということが第二点、なおちょうど間組の責任者が病気で休んでおる、全責任を持っている現場の所長が病気中のためにはかばかしく交渉が進まぬでおる、しかし今月一ぱいには大体交渉が完了するだろう、こういう状態にございます。
○生田委員 実は前副総裁からピントが合わぬからというお話がありましたので、私もそういうことはどうも前副総裁のお話がふに落ちなんだのですが、そういうお話だというのでそれでお尋ねをしてみましたら、内海総裁は、実は膨大なものであって、詳しい品目についての検討をしなければ、わずかささいなことも金額が最終的には響いてくる、こういうようなお話で、ございました。専門家の内海総裁ですからよくお話がわかって私もお尋ねしょいのでございますが、それで一つ二つ私が大切と思うことをこの際お聞きしておきたい。つまり単価においてほんのわずか違っても最終的には大きく違ってくるということは、これは私の想像でございますが、何といいましても掘さく費とコンクリートの打設の量でないか、こう私は想像いたしておるわけです。そう私は想像しておりますが、実際に単価が両者の間で——単価といいますか、両者の間で意見の相違がいまだ整わない大きな原因は主として何でございましょうか。あるいは掘さく量が増大したとか、あるいはコンクリートの打設の量が多くなったということの以外に何か特に大きいものが、たとえば副堰堤があれには含まれていないのでそれをこしらえたとか、そういうものももちろん大きな金額でないかと思いますが、あるいは取水品の設計変更がありましたならば、これも大きな金額になるかも存じませんが、そのほか特に大きな問題として両者の間の見解の相違がある、それが単価はきまっておるのであるが、しかもなお見解の相違があってきまらないというものは一体何であるか。金額に対して私たちが高いの安いのといいましても、折衝の過程でどういう問題が両者の間に立ちはだかっておるかということくらいはお聞きしてもいいことではないかと思いますので、お聞きしておきたいと思います。
○内海参考人 現段階におきましては、もうそういう両者の主張がどうしても食い違って、その折衝に骨が折れるというようなものはないように思います。それですから大体もうきまっておる。さきにも申しましたように今月一ぱいには準備ができるという程度にしておりますから、今何か問題があって、それがために長引いておるということはないように承知しております。
○生田委員 非常に明朗なお話を聞きましたので、私はこれでほとんどお尋ねすることがなくなったのではないかと思いますが、ただあと一つお聞きしておきたいと思いまするのは、先ほども藤井前副総裁からお話がありましたが、値上げの要求であるか値増しの要求であるかということを非常に神経質的に気におとめになっておりましたけれども、実は私は値上げであるか値増しであるかということは、設計変更にとりましては大して重要な問題でもない、むしろそれはある場合にはどっちでもいいのではないか、というのは単価の変更をいたしました場合は確かに値上げという範疇に入ります。しかし単価の値上げというものをせずに、単価は据え置きであってみても、工事分量が故意に増額されましたならばこれは実質上の値上げになるわけでございます。この方が私は問題は複雑だと思うのです。そこで二代の総裁にわたられまして、しかも非常に問題があった佐久間ダムの決算をするに当って、工事分量の把握、設計変更の量の把握というものを新しい正副総裁がされていないということになりましたならば、単価の値上げ以上の問題がそこに伏在すると思うのでございます。これは私は内海総裁にしても岸田副総裁にしても全面的に御信頼できる人だと考えておりますので、その工事分量の設計変更の把握ということにつきましては現地の永田年君が一番よくこれを存じております。永田君を信頼すればこの問題は足りるわけでありますが、私はこの点について正副総裁の深甚な御考慮をわずらわしておかねばならぬと考えておる次第でございますので、それらの点につきましては大体の把握を正副総裁がなすっておられるかどうか、また永田君あたりから永田君の見解をお聞きになっておられるかどうか、また間組との間の交渉の経過において工事分量の増額ということは今まで議論の焦点にならなかったかどうか、これを私はお尋ねをしてみたいと思います。
○内海参考人 御質問の趣旨が少しわからぬところがありますから、私一応答えますが、値上げ、値増しの問題、先ほどもたびたび出ましたが、値上げというのは先ほども説明がありましたようにきまった単価で、その単価をもう少し増してくれというのが値上げということではないかと思うのであります。それから今問題になっておりますのは値上げではなくて工事費が増加する、数量がふえる、あるいは新しく設計になかったものが出たために工事費が非常に大きくなった、増額、つまり今度の問題は工事費の増額の問題であると思います。そこで工事量はもう水増しすることも何もできません。厳としてそこにあるものがどれだけのコンクリートを打ったか、どれだけ掘さくしたかということは、日々これは精密な調査をしております。これを疑うとなれば、私が現場に行って自分で測量器機をもって毎日やらなければならぬ。これは各担当者を私どもは信頼をして、この工事出来方というものは工事担当者を信頼する以外にありません。従って工事量の水増しというものはないと信じております。あるいは御質問の趣旨と違ったかもしれませんが……。
○生田委員 非常に御明快な御答弁で、総裁の今のお話のようにこの佐久間の間組に支払わるべき金額が正当な処置によって早くきまりましたならば、の問題はもう当委員会で論議する必要もなし、世間もまたこれについてとやかく言う筋はございませんので、私としてはそのお考えによって処置をしていただくならば、われわれもここで議論をした一応の効果というものはそこに実質的に出てくる、こういうことになります。しかしわれわれが考えまして、どうもこの金額の決定についてはわれわれの意に満たないものがある。また実際これを交渉してみたならば非常に不当なものであるというような金額にきまりましたならば、今まで当委員会でわれわれが議論をいたしましたことに数倍した混乱がまた起きることでございますので、それはむろんわれわれは起きると思いますし、また委員会といたしましても承服相なりかねることになりますので、その辺のことは総裁が深甚の御考慮を払っていただきたいということを特にこの際申し上げておきたいと思います。
○坂本委員 佐久間ダムの問題ですが、結論としては今生田委員の言われた通りでけっこうでございますが、そこでお聞きいたしたいのは今月中にすでに解決をしたい、そういう御意思ですからここに承わっておきたいのは間組から第三回の値増し要求書に嘆願額として直接費一億八千九百八万六百十円、仮設備費一千百十万六千八百円、間接費一億五千八百万円、合計三億五千八百十八万七千四百十円の嘆願額が出ておりますが、これは承知かどうか、これを総裁はいかに処理されるか、その点を承わっておきたい。
○内海参考人 御質問の第一点、今月中に解決したいと言いましたのは、現地における折衝が今月中に終了するという見込みでありまして、現地において折衝が済みましたらこれを本社に稟議いたします。本社においてもまたいろいろの角度から検討しますから、解決するのは今月中ではございませんが、現地の折衝が今月中で済むということでありますから、さように御了承願います。 それから嘆願金のことでございますが、嘆願金という言葉は、これは永田君からじかに私は報告を受けておりますが、嘆願金という言葉が非常に世間の誤解を受けておると言っておりました。これは契約にはないけれども、請負者の怠慢でなくて非常に金のかかったものがある。そういうものを見てもらいたいというものも入っている。それから全然考え得ないものも入っている。この嘆願金と称するものはまだ十分検討しなければ何とも内容については申し上げかねるという報告でございました。そういう種類のものでございまして、つまり当然要求できるものも、しかし契約にはない。ないが——当然じゃありませんが、これは当然見てもらうべきものだ、会社に見てもらうべきものだというものも入っている。それから契約にもないし、また見ることもできないようなものも入っている。それをごっちゃにしてさっきおっしゃったような金額が別途出ておる。こういう説明を受けただけでございまして、その内容のこまかいことは私存じません。そういう種類のものを総称して嘆願金という名をつけたのが大へん誤解のもとになったということを永田理事みずから言っておりました。
○坂本委員 嘆願金の意味はわかりました。そこで契約にはないが見てもらうべきものだ。ところが見ることのできないものだ。それが小さい金額でなくて三億五千八百十八万という多額の金額なんです。この金額は永田所長から聞いておられるかどうか。聞いておられるならばこの額について総裁はどういう考えを持っておられるか。
○内海参考人 金額も聞いております。しかしその内容は全然まだ聞いておりませんから、何ともこれに対する私の考えは申し上げかねます。
○坂本委員 これに対して私たち現地で永田所長に聞いたのですが、ほとんど認めらるべきものはないだろうと思う。そういう見解を聞いて参ったのですが、総裁は永田所長からこの億五千八百十八万という多額の金額に対してどういう考えを持っておるか、お聞きになりましたか。
○内海参考人 聞いておりますが、よく調べて報告するということを聞いておりますので、内容についていいとも悪いとも、そういう報告はまだ聞いておりません。
○坂本委員 そこで、認めなければならぬものもあるけれども、こういう尨大な金額は認められない、ほんのわずかであろうということを私は現地の永田所長から聞いておるわけですが、そういう見解を総裁は聞いておられるかどうか。 さらにもう一つ、この金額を総裁は、それじゃ、永田所長お前にまかせるというだけで、こういう契約にないようなのを認めることについてどういう考えを持っておられるか、総裁自身の考えをお聞きしたい。
○内海参考人 永田にまかせるといった覚えはございません。さっきも申しましたように、永田にまかせるといったことはありません。
○上林委員長 その金額は御存じです
○内海参考人 その金額は聞いております。先ほど申された程度のものでこまかい数字は覚えておりません。
○坂本委員 あなたの意見。
○内海参考人 それが多いか少いか、内容を聞いておりませんから、多いか少いか意見を申し上げるわけにいきません。
○坂本委員 われわれは千円、二千円の滞納でも差し押えをされる。妻から子供のものまで税金の滞納で差し押えられて納めておるのです。私はあれだけの工事であるから数千万円ぐらいならばあえて総裁の意見も聞きませんか、この問題になりました佐久間ダムについて総裁はやはり自信と確信を持って就任されたと思う。従ってこの二億五千万円という金について、ただ水田所長だけにまかせておいて、そうしてそれがきめてきたならばそれでやろうということだけでは、私はわれわれの信頼する総裁の御意見としてはあれだと思うのです。もう少し御意見があろうと思いますから、それを承わりたい。
○内海参考人 数千万円なら問題はないとおっしゃるが、私は数千万円でなくても問題にいたします。一厘も不当なものは出したくないのでございますから、数千万円ならいいとか、数億ならいかぬとかいうふうに私は考えておりません。さっきも永田にまかしておいていいのかとおっしゃいましたが、たびたび申しますように、永田がそれの内容を検討して私に意見を付してくる、それを待っているのでありましてその前に私から指示をすることはかえって間違いを起すもとですから、私はそれについては全然指示はしておりません。しかしながら、永田の報告をそのままのむかのまぬかは、その報告を見た上できめることでございます。従って今何も申し上げることはございません。
○坂本委員 もちろん一銭一厘といえどもやはり総裁は注意してやってもらいたい。私が数千万円ぐらいならと言うたのは、私は現地に行きまして永田所長に会って、そうして、契約の内容にはないけれども、洪水が出るとか、いろいろなことがあるのでありますから、どうしても認めなければならぬ金か幾分かはある、そういうことを私たちは現地を調査して承わっておるわけなんです。ですからそう申したわけですが、しかしながら三億五千八百万円というのですから、これについてやはり見てもらうべきものはどういうのがあるか、それから全然見ることはあれだけれども、幾らか認めなければならぬ分があるかどうか、それぐらいのことは、私はこの三億五千万円という多額の金だから、総裁は聞いておられると思うのですが、それも全然聞いておらぬとおっしゃるかどうか。
○内海参考人 内容の具体的なことは聞いておりません。ただ嘆願金と称するものは何かということを聞きまして、先ほど御答弁申したようなことを永田君から聞いたのでございまして、まだ私がそれに対して永田に意見を言い、指示する段階に来ておりませんので、さよう御了承願いたいと思います。
○坂本委員 そこでこういう契約にないような金をやむを得ず認める場合でも、これはやはり最小限にとどめるべきが至当じゃないか、私はこう思うのです。従って永田所長から私聞いたところによると、ほとんど認むべきものはないけれども、やむを得ない、これはどうしてもかわいそう場だ、契約金だけの取引ではかわいそうだから、これだけは認めてやらなければならぬだろうというものが出てくるかもわからない、それは認めなければならないだろう、こういう御意見を聞いておるわけですが、総裁もやはりそういう考え方で、こういうことは契約にないし、国民の税金ですから、最小限にやられる御決意であるかどうか、それを聞いておきたい。
○内海参考人 その通りでございます。
○上林委員長 次に細田綱吉君。——それじゃ坂本君どうですか。今度は関連でございませんよ、質疑の順位が参りますから……。坂本泰良君。
○坂本委員 藤井前副総裁に承わりたい。佐久間ダムの問題で、永田所長の話によりますと、先ほど来ここで議論がありましたように、第一回、第二回、第三回と、ほとんど十億ずつ違った、あなたの言によれば値上げというのだが、いわゆる工事費値増し要求書というのが出ている。永田所長は第一回も、第二回も、第三回もその要旨は本店の方に報告をしておる、こういうことを聞いておるのですが、当時副総裁であったあなたは、第一回も第二回も第三回も、そういう報告は全然聞いておられないかどうか、その点を聞いておきたい。
○藤井参考人 私は先ほども申しましたように、五月三十日までそういうことは聞いたことはございません。数字については聞いたことはございません。
○坂本委員 数字のこまかい点は別といたしまして、間組が佐久間ダムの工事費についてそういう膨大な値増し要求額を出しておる。大体第一回は九十二億六千余万円、第二回は八十六億三千余万円、第三回は七十九億八千五百万円という膨大な値増し要求をしておるということまでも全然お聞きになっておらないかどうか、その点を承わりたい。
○藤井参考人 その点はけさ来一、二度お答え申しましたように、間組が新しい見積りに対してどうもピントのはずれた要求をしてきておる、それでは話にならないという話は聞いております。聞いておりまして、その場合に、君、そういう問題はぴしゃっと正確に、きちょうめんにやってくれたまえということを私はくれぐれも言っておる、これはもう事実でございます。中身が幾らであるかということは、私も聞きもせぬし、永田君も言いもせぬ、それは必要がなかったから数字は聞かなかった、こう申し上げておる。
○坂本委員 そこで、中身の小さいことは、副総裁だから私もあれしない。しかしながら、やはり四十数億円から九十二億円という倍近くの増額があるのだから、その総額だけくらいは、私は総裁、副総裁は承知しておるはずだと思うのですが、それでも承知しておられなかったのですか、その点承わりたい。
○藤井参考人 承知いたしておりません。また私は、けさほど来たびたび申し上げますように、そういうことを聞いてみたところで、自分自身の仕事をするときの、別に参考にもならない、むしろそういうことに触れない方が現地の人としてはやりいい、そう信じて、私はあえて聞かなかったのでございます。
○坂本委員 私は、あえて聞かなかったということについて非常に不審の念を抱くわけですが、少くとも倍額に近い値増しを要求しておるのについて、私は、総裁、副総裁が、どうしてこういう国民の税金を倍額払わなければならぬかということを心配して、その額くらいは聞くのが、職務として当然ではなかろうか、国民の代表としてそう思うのですが、藤井副総裁はあえて必要ないと言われるかどうか、どうですか。
○藤井参考人 ここになりますと見解の相違でございますが、私は最後にきめるときには現地の所長から稟議してくる、そうして会社の内部でいろいろの角度からこれを検討して、最後は理事会でこれをきめる、こう申し上げたのでありまして、そのときに、高がどうしても不当だといえば、われわれがきめなければいいのでありまして、そういうものを払わなければいいのでありまして、その途中の段階の、値切るとか値切らないとかいう問題は、なるべく安く堂々と、しかも正確にやってもらえればいいのでありまして、私どものやることは、最後の結論の場合に善処すればいい、こう考えておるのでありまして、途中かりにそれが二倍であろうが三倍であろうが、それは問題でないのでありまして、最後のときに安ければ、そうして正しいものを正確に払えばいいんだ、こう考えておりますが、それ以上の問題になりますと、それは見解の相違でございますから、御了承願いたい。
○坂本委員 見解の相違というのはそういうのじゃないと思う。電源開発の総裁、副総裁たるものは、国民の税金を使って大事業をやる。それもわずかな金なら別ですが、四十数億円が九十数億円になっておる。そういう要求をしておるのはどういうわけでこう要求しておるか、国民の税金を電源開発の総裁、副総裁はあえて出さなければならないかどうか、どういう関係でこうなっておるかといってその総額を知り、積極的にその内容を調べてあやまちなからしめるようにするのが私は総裁、副総裁の重要なる任務であり、責任ではないかと思うのであります。あなたは金額を聞く必要もない、それは二倍になろうと三倍になろうと、現地にやらせればいい、やってきて最後にやればいい、そういうものじゃない。物事は進化の過程によって相談をして、そうして一応きまってきたならばなかなか変更は困難です。その意味では永田所長が、九十二億も要求してきた、こういう膨大な要求があるからどうしようという報告をしておる。私はそれならそれに対して積極的にこれを下僚をして調査せしめてそうしてその値増し要求を把握するのが総裁、副総裁の重要なる任務じゃないかと思うのです。あなたはそういう任務は考えずに、副総裁の地位に二年有余あるいは三年ですかおられましたか、重ねてお伺いしたい。
○藤井参考人 私とその点は行き方が違います。考え方が違うのでございます。二倍も三倍も払おうとしておるのじゃない。なるべく安くしよう。安くするのについては、われわれが本社におっていろいろやるよりも、現地の所長をあやまちなからしめるようにわれわれ応援しておればよろしいのである。そういう問題については、それは人おのおのあなたのような行き方もございましょう、われわれの行き方もあると思いますから、その点は一つ見解の相違、こういうふうにお考え願いたいと思います。
○坂本委員 夜店のバナナのたたき売りと違って、よろしくやれ、このくらいならいいだろうというような考え方では私はいかぬと思う。工事は原契約があって、その原契約に対して工事が変更になったり、増した場合は、その設計の変更の契約をやるということは私ども承知しておる。副総裁もそういうことを知っていなければならぬと思う。ですから、それが二倍になろうと三倍になろうと、現地にまかせて、そうしてバナナのたたき売りみたようなことで、それで私は電源開発の副総裁が勤まるかと思う。私はそういう見解ならば、長い間その地位におられたのを国民のために悲しむものである。私はもっと詳細にやってもらわなければならぬ。そこでお聞きしたいのは、あなたがバナナのたたき売りみたいな解釈をされた。値上げと値増しはピースとひかりが違うようなものだということを言われた。単価の値上げもありましょう。総額の値上げもありましょう。海野参議院議員の質問に対してあなたが答えておられることは、値上げの意味はあったろうが、なお値増しもそういうことは聞いていないという意味にわれわれは速記録を読んでおるわけです。三回目の報告はあなたが国会に出られた翌日であったからやむを得ないとして、少くとも一回、二回の報告では九十億、八十億という値増しの要求が出ておるということはあなたは承知して出ておられる。そらして、そういうことは知らぬとおっしゃったが、それもあなたはピースとひかりみたような三百代言的解釈でお答えになりますかどらか、お伺いしたい。
○藤井参考人 はなはだ巧みな比喩で、バナナのたたき売りみたようなこととおっしゃいますが、われわれはそういうふうに考えたこともやったこともございません。それから参議院の商工委員会で私がお答えする前に、何回要求があったか、それが幾らであったかということは事実知らなかったのでございますから、知らないと答えたまででございます。これはさっきも申しました通り見解の相違でございますから、別にそういうふうなことを聞いてみたってしょうがない、私はこう考えて聞かなかったまででございます。何回間組から取ったか、そういうことも知っていない。ただそういうふうな間組の見積りが永田所長の意に満たないというので返した、間のやっておることに反省を求めておるという話だけ聞いたから、それはその方針でいいからどんどんやってくれたまえ、こういう激励をしたということを申し上げたのでありまして、その点は私は一つも矛盾はないと思います。それで今お尋ねのように途中に数字を聞いた方がいいか聞かなかった方がいいかという問題につきましては、私はそういうように途中の段階の問題には本社は介入しない方がいいと考えまして、私はそういう方針をとってきたのであります。
○坂本委員 水掛論になるかもわかりませんが、現地にまかせた方がいいというものはまかせた方がいいでしょう。しかしまかせるにしても、何十億という膨大な金を要求しておるのですから、それをうのみにして永田所長一人にまかせるというのはこれはどらかと思う。国民の輿望をになっておる総裁、副総裁はこういうときこそ乗り出していって、国民にこういう疑惑が起っておるから、納得するような解決をするのが総裁、副総裁じゃないかと思う。それを金額も知らない。知らないから参議院の商工委員会で知らないと言った、しかしながら値上げとは違う、三回目はその翌日に聞いた、どうもものの過程を総合的に考えると、なんぼ高く評価しても言いのがれとしか私には考にられぬのです。これは国民の皆さんが批判すると思うのです。今は副総裁をやめられたからあれでしょうが、やはり任期中の副総裁としての責任はあると思う。それで、それはやはり少しあれだ、もう少しそうしなければならなかったという反省はあなたにはないのですかどうですか、その点をお聞きしておきます。
○藤井参考人 私は現地の所長からその数字を聞かなかったということについて、今でも別に悪かったと存じておりません。 それから、三十日とおっしゃいますが、三十一日の日付で永田君が報告書を出してきておるので、私のところに回ってきたのは六月二日付でございます。参議院で私の答弁いたしましたのはその前日の三十日でございますから、三十一日の日付で出してくるものを予定して答弁するわけには参りません。この点はどうか一つ御了承願います。
○坂本委員 そこで、先ほどまで申しましたように、第三回目の点は私は問うておりません。永田所長の言によれば、第一回も第二回もちゃんとその経過は本社の方に出しておる。出しておるというのは、少くとも総裁、副総裁は承知しておるはずである、これは常識上考えられると思うのです。だから、この第一回も第二回も金額も知らずにおったということは私は言えないだろうと思うのです。それもあえて知らずに、参議院ではそういう問題はないと言われたかどうか、最後にお聞きします。
○藤井参考人 事実私は知らなかったのでありますし、また私の方へはそういう報告がきていないのでありますから、これは事案を事実として答弁したが、順序は田中君、細田君、山田君、これで終りにしたいと思いますから、よろしくお願いします。
○田中(彰)委員 ちょっと総裁にお伺いしますが、先ほど神近委員からこのダムをやるのにエバスコの技術が必要なのかという御質問があった。さっきのあなたの御答弁ですが、エバスコの技術を全部借りなければできないのか、あるいは技術屋二、三人来ればいいのかという点にちょっと不明瞭な点があったから、この点お聞きしておきます。
○内海参考人 私は先ほどエバスコということは一言も申しませんでした。神近委員がおっしゃったことで、私は申さなかった。従ってエバスコに関して私は何も申し上げることはございません。ただ神近委員からの御質問は、あの工事は非常な雑工事じゃないか、外国の技術を導入する必要があるかないかという意味の御質問であったように思いまして、日本で、まだああいう大規模なロックフィル・ダムをやったことはないのであります。この経験の豊富な技術者を若干人日本に招聘して、そしてその技術をわれわれが消化していく方がよりいいのじゃないかと思うという意味を申し上げたのであります。若干人と申しますのは、たとえばアメリカが一番経験豊富な国だと思いますが、あのロックフィル・ダムに関してロックフィル・ダムの経験者のうちの一流中の一流の技術者を若干人招聘した方がいいのじゃないかと考えております。
○田中(彰)委員 そこで新総裁に、副総裁がここにおられますから申し上げておきますが、今この委員会でいろいろ議論がありましたが、これをお聞きになって、うしろの傍聴席の方も大ていおわかりでございましょうが、この佐久間ダムというものは熊谷組もおるのです。佐藤組もおるのです。それから間組もおる。だからこの質問に対してはみな三つからそういうものが出ておるのだから、これに対しての議論にも触れなければならないのに、間組一方だけの議論でほかの組に対しての議論は出ていない。それからもう一つ、今交渉中の問題があって、私は藤井前副総裁の言われることも、総裁の御答弁もわかっているのだが、交渉中のことであって、これを交渉して、あなたの方できめられて、それに不当なことがあったら会計検査院なり、また会計検査院の手を待たないで、われわれがその不当に対して追及をして、そうしてここできめるというのが決算委員会の本来の仕事なのであります。まだいいか悪いかきめないで議論している。そこで新聞なんか私はほんとうにしません、違っておるかもしれませんから、社会党の佐々木良作君が鹿島組の副社長の娘さんをもらっておって非常に複雑しておるというようなことがある。そこで私はこの人たちに言いたいことは、ここに上椎葉ダムというもときまったものがある。さっき佐々木さんが、弁護士のこの方が非常に大きな声で国民の税金々々と言われたが、きまらない交渉中のことよりもこの上椎葉のきまったものがある。これはやはり国民の税金が入っておる。これは鹿島組が当時工事をやったときには十一億七千四百七十四万三千円というものがこの工事の決定額です。それが増金を入れて合計二十二億八千四百四十三万三千円もらった。それから熊谷組は当初七億一千四百七十四万五千円で、これが増金を合せて八億四千百六十九万七千円もらっておる。間組もやはりやっております。四億七千九百二十七万八千円、これが増加した分と一緒にもらったものが合計して六億一千三百九十万六千円になっておる。九州のほかの業者が、奥村建設なんかやっておりますが、みな一億か一億しかもらっておらない。そこへ持っていって鹿島組だけが二十二億という当初の倍額をもらっておる。これは金をとったことなんです。私は社会党の諸君がそんな国民の税金を心配するならやったらよいじゃないかということをこの前から言っておる、委員長がやるなら別です。ところが少しもこれはやらないで、鹿島と言うとすぐ顔色を変えてやるところを見ると、今後は相当こういう人たちがいろいろなことでいろいろな因縁をつけていくから非常に私はむずかしくなってくると思う。そこであなたが断固としておやりになったらよいと思う。(発言する者多し)大きな声を出すな、━━━━━だから恥知らずにこれだけのものが取引されておるのに材料を持っておらない、こういうものがとにかくいろいろなことを言っていくから、あなた方がはっきり腹をきめられて、そうして私は堂々とやられた方がよいと思う。何もこんな者がおどしたからといって驚かないでよいと思う。無理を言われたら私に言って下さい。私は全部金の取引からみな暴露してやりますよ。どうかそういう工合に私は申し上げておきます。総裁の御意見を一つ……。 〔発言する者多し〕
○上林委員長 御静粛に願います。内海参考人。
○内海参考人 …… 〔発言する者多し〕
○上林委員長 発言を許しております。——御静粛に願います。今答弁中ですから御静粛に願います。
○内海参考人 ただいまの田中委員の御発言は質問ではなかったようでございますから御答弁いたしませんが、御意見としてありがたく承わっておきます。
○上林委員長 差し出がましいようですけれども、私ども聞いておって言葉の少し行き過ぎの点がありましたから、これは速記からはずさせてもらいたいと思います。
○田中(彰)委員 質問中にこういう無常識なやつが━━━━━━とかなんとかいうから……(発言する者多し)私の質問中ですよ。私の質問中にこういう——がいるから言いますけれども、そこで私は申し上げておくのは…… 〔発言する者多し〕
○上林委員長 御静粛に願います。
○田中(彰)委員 今のは副総裁と総裁に、これは質問じゃございませんが、こういうような事実もある。それで出した。これに対しては一言も触れない。この委員会では三月も四月も問題になっているものです。これには触れないで、今度の佐久間ダムでもこれは熊谷組からも出ております。佐藤組からも出ております。これは一括すれば間もこうであり、熊谷もこうであり、どこがきまったかきまらないかという質問がここで行われなければならないのに、それが行われておらない。そこでこういうような佐久間ダムのような問題は社会党が、本来ならば名誉棄損で告訴するはずだけれどもこれは告訴できません。金をとっておりますから……。これだけ申し上げておきます。
○上林委員長 細田君。 〔「失敬なことを言うな」と呼び、その他発言する者多し〕
○上林委員長 発言を許しております。から……。
○細田委員 そこで総裁、副総裁に伺いますが、間組というのは最近は非常に政商と言われるように政治の中に入ってきて、某有力政党の幹部に取り入って非常に金もうけをした。最近も例の中古エンジン——これは御承知のように土建業者が機械をブローカーして、とんでもない仕事に某政党の領袖を使って、そうして金をもうけた。こういうことはすでにもう御存じでございましょうか、その点を伺っておきます。間組という土建業が非常に政商としての色彩が強くなって某政党の領袖と結んで、土建業者であるにかかわらず中古エンジンなんかの、いわゆる機械の売買までやっている。そうして金もうけ——きたないといいますか、政治的に暗躍して、それで金もうけをしている組であるということを御存じでありますか。
○内海参考人 私は事実は存じませんが、新聞で読んだ記憶がございます。
○細田委員 従って間組の佐久間ダムはさっきも言ったようにいろいろの組も入っているが、四十二億八千万ですかの請負いを九十何億にするというような厖大な、無責任な請求は間組だけだ。従って間組の最近の今申し上げた中古エンジンなんかの動きから、相当現地の所長にチェックさした後にも本社において十分な厳格なチェックを要する組であるというふうに考えておりまするが、その御決意があるかどうか、一つ総裁の御意見を伺います。
○内海参考人 特定の請負人に対する私の意見は差し控えますが、今おっしゃったような、今後、また現在の土建業者と会社の関係については十分注意したいと思っております。さように御承知願います。
○細田委員 藤井前副総裁に伺いますが、あなたは最後にチェックしようとしておったからという、それも一つの考えだと思いますが、二百億、三百億の中で五十億という金の増額請求といりものは、これはちっとばかりの金額じゃない。しかるにあなたは先ほど来参議院の海野君の質問の当時は知らなかったとおっしゃるのだが、あなたは斎藤理事とともに技術を担当されておったと伺っておりまするが、その通りでございますか。その点を一つ……
○藤井参考人 私は当時副総裁でございますから、技術の方面のことも事務の方面のことも私のところに全部集まってきて、担当理事だけではなしに、重要な問題は関係部長はもちろん、最後には理事会にかけてやっております。もっとも総裁は毎日御出勤になりませんから、私が中心になりまして、全部の理事を集めまして十分相談をしておったのでございます。また技術の面につきましては、土木、電気、そういうような問題は齋藤理事が担当でございますから、齋藤理事のところで十分検討して、そこでいろいろ検討したものを先ほど申しましたような理事会においてさらにいろいろ検討して事務を運ぶというふうにいたしております。
○細田委員 それだけ十分に職責を重んじられておられただけに、今申し上げましたように約三百億の予算で五十億の増額ということは、会社にとってはまさに震天動地の大問題だ。ところがあなたは知らなかった、いや当時報告がなかったという。実はもうすでにこれは週刊誌にも出ております。某政党の領袖からあなたのところへ十分話が裏道から通っておって、現場の方にそれが流れておるので、もうあなたは実際はよく知っておる。某領袖から因果を含められてよく知っている。知っているからこそあなたは三百億の予算でやっている工事に五十億の増額要求も平気でおったんじゃないですか、その点を一つ……。
○藤井参考人 ただいまのお話を聞いておりますと、どうも私には納得できないのであります。先ほど来しばしば申し上げましたように、設計変更になりましていろいろ工事がふえた。ふえたものに対しては見積りをさらに新しく出させる、こういうことになって、見積り要求をそれぞれに出しておって、その問題についての争いでありまして、当然工事費は、当初の予算よりも佐久間全体についての金額もうんとふえておる。従って見積りもふえてくることは承知いたしておりますが、知らないというのは、現地の永田理事と組との折衝の数字を知らない、こう申し上げたのでありまして、それで最後には、先ほど来るる申し上げますように、現地の理事がこまかい資料をつけて本社へ稟議をするのでございます。そうして本社では、それについて現地の理事にまかせ切りじゃなしに、最後においてはそれを資料によって十分検討して、しかる後に断案を下すのでありますから、お説のような心配はないのでありまして、私どもその点については十二分に、用心にも用心し、慎重にも慎重を期して、国家資金でやっておる電源会社の使命に遺憾なからしめるように努めてきたつもりでございます。少し話が入り組んで飛躍し過ぎている点もありますので、誤解のないようにもう少し御整理願ってお聞き願いたいと思います。また新聞とか雑誌とかにいろいろな記事が載っておるとかいうお話でございますが、これに対しましては私は一々責任をもって御答弁申し上げるわけには参りません。
○細田委員 話が飛躍しておるというのだけれども、あなた答弁が飛躍しておると私は思う。というのは、三百億の工事に五十億の増額、これは会社としてはまさに震天動地の大きな問題です。従ってその当時あなたは直ちにその中身を見るのが職責上当然だと思う。ただこんなものが出たのだがどの程度に出たのだかというようなこと、金の点はどうであろう、中身はどうであろうというようなことは、あとで十分アジャストすれば、チェックすればいいのだ、こういうような気持では、一つの事業を担当しておる人としてはちょっと誠意がなかったと思う。普通ならそうなのです。私は常識的な質問なのです。それをあなたは、太っ腹なのか某領袖のしり押しがあったのか知らないが、平気でおった。私のように気の小さいそうしてまじめな人間から言うと、これはまさに関心を持つなと言われても持たざるを得ないのです。そこで、飛躍しておると言えばあなたの答弁の方が私は飛躍しておると思う。それだから私が先ほど御推察申し上げ、某週刊誌に詳細に出ておったように、某政党の領袖から十分にその旨を含められ、そうしてあなたたちの知らないようにして現地に書類が提出された。だからあなたとしては当然もうわかり切ったことだというので、出されたということに対しても無関心であった、こう想像するのは当然だ。私はきわめて良心的なまた常識的な質問であったと思う。この点はあなたはそうでないと言われるのだが、私の質問には少しも飛躍がないので、むしろあなたの三百億の工事に五十億のものが出ておったのに何ら関心を払わなかった、あとでチェックすればいいのだという答弁自身が曠職のそしりを免れない。しからずんば某政党の領袖に因果を含められて十分知っておったからこそ、泰然自若として見もしなかったということに想像するのはちっとも無理のないところだと思う。飛躍のあったのはむしろあなただということを申し上げて私の質問を打ち切ります。
○藤井参考人 質問ではございませんけれども、事実に反したことは明瞭 〔「発言を許可してないじゃないか」と呼び、その他発言する者多し〕
○上林委員長 ちょっと待って下さい。御静粛に願います。藤井参考人に申し上げますが、答弁は討論にわたらないように願います。藤井参考人。
○藤井参考人 お許しが出ましたから申し上げます。某政党の領袖のしり押しがあったとかいろいろお話がございますが、それは断じてありませんから。あったとおっしゃるのならその証拠をはっきり突きつけておっしゃっていただきたい。これは他人の名誉に関することであるし、私の名誉に関することでありますから、特にその点はあなたに責任を持っていただきたいと存じます。
○上林委員長 次に山田長司君。
○山田委員 藤井前副総裁に伺いますが、先ほどから同僚議員がたびたび質問しておりますので、私が重ねて伺うゆえんのものは、どうも私に理解できない点がありますので、お伺いするわけですが、参一議院の商工委員会で海野委員が質問するまであなたは全然知らなかったということを先ほどから何べんも言われておりますけれども、はたしてそれまで全然知らなかったのかどうか。先ほどの話によりますと、五月三十一日付で書類が来て手にしたのは六月二日と言われますが、その点間違いないかどうか、念を押しておきます。
○藤井参考人 間違いございません。
○山田委員 それでは伺いますが、当日朝あなたのところに永田所長が参りまして、しかも間組の要求書をそのままそっくりあなたにお見せしているという話があるのですが、朝所長に会わなかったのかどうか。
○藤井参考人 私が信越化学の社長室に来てくれと呼ばれまして、ちょうど出かけようとするところに永田理事が来たことはあります。そうしてそのときに要求書そのものを見た、そういうことはございません。ただ総裁が、君、報告書を出せ出せと言われるから持ってきましたといって封筒に入れたものを置いた事実はありますが、それは私は出かかっておるときでもありますし、信越化学に九時半までにいく——ちょうど九時二十五分ごろでした。来たんですが、間に合いません。ですからそこに置いておいてくれ、帰ってきて見るからということでそのまま出た事実はありますが、あとでそれを広げて見ますと、決して今おっしゃるような間組の要求書でも何でもない。中間報告というて後に出した、それの添付書類の写しのようなものがそこに置いてありました。それは私が国会を済まして帰ってから後にあけて見ました。
○山田委員 委員会が十時に始まる前ですから、あなたが忙しくてその書類説明は、了解ができない点もないわけじゃないですが、しかし当日の商工委員会で答弁をしなければならないようなものが出るかもしれない事態のときに、その書類を全然机の上に置いてあっただけで、そのことについて言及をしなかったということは、常識的に考えてどうも理解に苦しむのですが、全然その書類を見ずに、その話を全然追及して聞きもしないで、あなたがもしほんとうに出られたとするならば、私は副総裁として何かしらそういう点に無責任な点がありゃしないか、どうもそういう感じがするのですが、果してその点について机の上に書類を置いただけで、何の話もせずにそのまま商上委員会に臨んだのですか。
○藤井参考人 これはけさほども申し上げましたように、参議院の商工委員会は電源開発促進法の改正に関する委員会でございまして、佐久間の問題なんかには関係は、ございません。しかしまさかそういうふうなトリックに私がかかるなんということは考えやしません。(山田委員「何がトリックだ」と呼ぶ)そういうものは見ませんし、また見る必要もないのです。それよりも総裁に呼ばれて行くことの方が急ぎますから、総裁のところへ急いで行ったのであります。見なかったことも事実ございます。また事実電源開発促進法に関する書類でも何でもない。電源開発促進法の参考書類だというならば、それは私は見ますよ。車中でも見ます。けれども、そうではないのですから、関係はないと私は思います。関連質問でこれをお聞きになったわけでありますが、あとから考えてみますと、それは見ておけばよかったかもしれませんけれども、私は拝見しなかったのであります。
○山田委員 どうも副総裁の御答弁を聞いておりますと、何かトリックにひっかかったというような御答弁でありますが、どういう点で小坂総裁がトリックにあなたをひっかけようとしたのかわかりませんけれども、永田所長に言わせると、そのときにお見せしたと言っておるのですが、その点はどうなんですか。
○藤井参考人 持ってきたことは事実でございますから、永田所長から言わせると、私は見せた、こう言うでしょう。私は中身を読んでいないのですから、これはどうもいたし方がございません。
○山田委員 中身を見ていないからといっても、やはりそのことについて永田さんは、これは間組の請求書であるということであなたに話して、机の上に置いたのですから、今ここで私は何もこれ以上追及をしようと思いませんけれども、やはり副総裁としては、そういう書類であるとすれば少しは忙しくてもそのくらいのことには耳を傾けて一考を要する点があってしかるべきじゃないかと思うのですが、その点今になって考えてみて副総裁としてどうお考えですか。
○藤井参考人 間組の請求書というお話でございますが、間組の請求書というものは、今日まで受け取ったことはございません。念のために申し上げておきます。 それから永田君がとにかくこういう書類を総裁が出せということだから出しておきますといって持ってきたことは事実でございますが、電源開発促進法に関係のない書類は先ほどから申します通りに先を急ぐものだと考えておりませんので、ゆっくり聞くひまもございません、見るひまもないし、そのままにして見なかったのでございます。
○山田委員 そのときに小坂総裁はきょうは電源開発促進法に関すること以外に、佐久間ダムの問題が出るかもしれないからそのことをよく聞いていけ、永田所長よく話してやれ、こら言ったのじゃないですか、どらですか。
○藤井参考人 これは今の永田君に別れて信越化学の社長室に来たときに、小坂さんからそういう話が出たのでありまして、私は実はあとから考えてみて、そういうことはいかぬと疑っておるのです。何の必要があって、会社の大切な電源開発促進法を通さなければならないところの委員会にそういうふうな関係のない佐久間ダムなんかの質問が出るということを予知しておったか、そういうことがおかしいのであって、トリックというのは、その辺がおかしい、こう思うのであります。
○上林委員長 ちょっと速記をやめて下さい。 〔速記中止〕
○上林委員長 速記始めて下さい。山田長司君、御発言願います。
○山田委員 藤井さんにもう一ぺん伺いますが、どうしても、商工委員会に出るときの事情から推してみても、やはりあなたは副総裁といろ立場である以上、その出た先でどういう問題が出るかわからぬと思うのです。そういうことについて小坂総裁が、きょうは佐久間ダムの問題が出るかもしらんぞと言ったときに、あなたは書類がそこにあるにもかかわらず、その書類を見ずに行かれた。要するに、少しはたから見て何か無責任のような感じがするのですが、あなたは副総裁という当時の立場において、そんなことはもう、電源開発促進法に関してなら答弁するけれども、それ以外のことは何を聞いても答弁せぬぞというようなつもりでお出になったのか、どうも私はそのへんのところが理解できない。
○上林委員長 討論にわたらぬように御答弁願います。
○藤井参考人 私は電源開発促進法の改正ということが重点だと存じまして出たのでありまして、佐久間ダム等が、総裁からそういうことが出るかもしれないという御注意を受けたので、私はあぜんとしたのでありますが、はたせるかな、あとから符節を合せるがごとく、そういう話がでたのであります。私はそれは私の知っている事実を述べればよろしいのでありますから、知っている事実をそのままお答えしただけであります。なおそれは関連質問としてほかのことをお尋ねになった場合に、もちろん私の立場として知っていることを、そこに資料を持ち合せておりますれば、それに基いてなるべく正確にお答えする、こういうつもりでおったのであります。遺憾ながら私も人間でございまして、何もかも全部知らない場合もございます。予見できない場合もあるのであります。その場合はまたお許し願って、後日日を改めて御説明申し上げるとか、あるいは資料を御提供申し上げるとか、こういう方法をとらしてもらおう、こう考えておったのでありまして、当日は御承知のように国会閉会わずか二日前でございますので、電源開発促進法を通していただくことに全力をあげておったわけでございます。
○上林委員長 それでは本件に関しまする調査は、本日のところは一応この程度といたします。今後の日程等については、明二十二日に国有財産の小委員会がありますので、午前十時に理事会を開いて御協議申し上げることにいたします。 参考人各位には御多用中のところを長時間まことにありがとうございました。御退席されてけっこうでございます。本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。 午後四時二十五分散会