決算委員会 第33号
- 発言数
- 522 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/05/12
会議録
○上林委員長 これより会議を開きます。 歳入歳出の実況(パッカード・マリン・エンジンの払下げ及び購入等)に関する件につきまして調査を進めます。 この際お諮りいたすことがあります。すなわち、去る十日の理事会で御協議願ったのでありますが、本件につきまして、ただいまより元第一通商株式会社機械部長鼎新森君、元同機械部電気課員平伊佐也君及び元中央企業商工協同組合理事長家田光雄君の三君を参考人として招致し、実情を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、これも去る十日の理事会において御協議願ったのでありますが、本件につきまして、元保安庁装備局長中村卓君、元保安庁第二幕僚監部警備部長長沢浩君、元保安庁第二幕僚監部技術部長松崎純生君、元保安庁第二幕僚監部技術部船舶課長矢幡孝一君及び元海上保安庁海上警備隊総監部技術部船舶課山下龍雄君、以上五名の諸君を参考人として招致し、実情を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお以上五名の参考人につきましては、来たる十四日午前十時半より実情を聴取することといたします。 —————————————
○上林委員長 それでは、ただいまより参考人各位より実情を聴取することといたします。参考人各位には、御多用中をまことにありがとうございました。本件につきましては、よく御承知のことと存じますが、当決算委員会は、これまでも決算の審査あるいは国政に関する調査等を行い、もって国費の使用について監視する等国民の負託にこたえんとして参ったのでありまして、今後ともその方針を推し進めて参りたいと存じておるのであります。参考人各位におかれましても、当委員会の意のあるところをおくみ取りいただきまして、調査に御協力を願いたいと存ずるのであります。 それではこれより参考人各位に対する質疑に入ります。まず鼎君より始めます。概括的な意味で委員長からただ一点だけ最初に質問しておきたいのでありますが、参考人が昭和二十七年ごろ第一通商株式会社機械部長の職にあったころ、第一通商ではパッカード・ディーゼル・エンジン八台を間組に発注し、次いでこれをキャンセルせられたことがあったかどうか。あったとすれば、その間の事情を具体的に御説明願いたいと思います。
○鼎参考人 そういうお話のあったことは、私部下の者から報告を受けて記憶しております。
○上林委員長 その具体的な実情がおわかりになれば具体的に、簡単でよろしいですけれども。委員の方々が質問する場合質問の資料になるような範囲でけっこうでございますから。
○鼎参考人 足かけ五年前のことでございますので、はっきりした記憶がないのでございますけれども、間組から買ったものを広造機へ売るという条件で取引が成り立ちそうだということを報告を受けたのであります。
○上林委員長 それでは委員各位の質疑に入ります。質疑の通告がございますが、申し合せの順序に従って順次許したいと思います。生田宏一君。
○生田委員 鼎さんにお伺いしますが、鼎さんは二十七年のパッカード・エンジンのお話があったころ、第一通商にお勤めになっておったようですが、その職務はどういう地位でおられましたか。
○鼎参考人 第一通商の機械部長でありました。
○生田委員 機械部長という職務はどういうような権限があるわけですか。
○鼎参考人 機械の商売の統括をする責任者というわけであります。
○生田委員 そうしますと、あなたのお仕事の中のことで商談がまとまりましたときには、契約書を取りかわすとか、代金を支払うとか、そういうことはあなたが御一存でなされますか。あるいはあなたの上司の取締役あるいは常務取締役等の了解を得なければならなくなっておりますか、その辺のことはいかがでしょう。
○鼎参考人 それは権限の分量がございまして、私の一存で決裁ができるものもありますし、上司へ報告してその承認を求めなければならない場合もございます。それから私のまかされた権限内で部下の者にまた一部権限を委譲しまして、その裁量によってやり、私は事後の報告を受けるというような場合もございます。
○生田委員 このパッカード・エンジンのことはあなたの御一存の中へ入りますか、あるいは上司へ御相談することになりますか。どちらでしょう。
○鼎参考人 パッカード・エンジンの場合は普通の取引でございますので、別段上司の承認を特に求めなければいけなかったというふうにも記憶しておりません。ですからこれは一部権限を委譲された部下の者でも運べる性質のものだったと思っております。
○生田委員 それでお尋ねいたしますが、あなたの御一存で運べることと上司に御相談をしなければならないこととはどのような区別があるのでございますか。
○鼎参考人 一例を申しますと、代理店を設置する場合とか非常に大きな取引をやらなければならない場合とか、その内容によりますが、ただ単に通常の得意先があって、どこかメーカーなりあるいはその所有者と売買を成立するというのは特に上司までいかなくてもいいことになっております。
○生田委員 そうすると、あなたは機械部長ですが、ほかに何か会社を代表する身分がございますか。
○鼎参考人 それは現在でございますか。
○生田委員 当時。
○鼎参考人 当時はありません。
○生田委員 たとえば取締役とか、そういろ重役関係はございませんか。
○鼎参考人 何もありません。
○生田委員 多額といいますとどの程度を多額と申されますか。
○鼎参考人 これは数億の金というふうに考えられるわけであります。
○生田委員 第一通商の取引で七千万円という金は少額の取引ということになるのですか。
○鼎参考人 少額とは認めません。比較的多額だということになります。
○生田委員 そうすると、多額のものは相談をする、そうでないものは相談をしなくていいというのですが、その限度は幾らになっておりますか。
○鼎参考人 限度といいますのは今申し上げた通り数億のような大きな取引になりますと、その方針、どういうふうな方向でどういうふうに私はやっていきたい、これについて御意見はどうでしょうかとそれぞれ上司の指揮を仰ぐということになるわけであります。
○生田委員 どこの会社でも権限というものは何千万円以下とか以上とかいうように内規できめてあるのが普通だと思いますが……。
○鼎参考人 特別にそういう金額の制限は受けておりません。
○生田委員 そうしまするとこのパッカード・エンジンはあなたの御一存の仕事であったということですか。
○鼎参考人 その程度のものは機械部長の裁量でできるという判断です。
○生田委員 あなたはこの問題について間組との間に契約書か何かおこしらえになった記憶ありませんか。
○鼎参考人 権限を委譲した部下の次長がこういう話があって契約をしたという報告を受けた記憶はあります。
○生田委員 そうするとこれは部下におまかせになったものであなたが取り扱ったものではございませんですか。
○鼎参考人 部下が契約をして私があとで報告を受けたということであります。
○生田委員 委員長にお願いしたいのですが、契約をしておるようでございますから契約書の原議があると思いますから、参考資料にあとでお取り寄せ願いたいと思います。
○上林委員長 契約書の原議はございますか。
○鼎参考人 それは取り消しになりましたので実際にあるかどうか、私は今現に会社を離れておるものですからよくわかりません、やめて約二年になっておりますから。
○生田委員 それではこのパッカード・エンジン八台分を一台九百二十万円、合計七千幾らというような御商談が成立したのは、当初あなたの方から買いたいとお申し込みになりましたのか、あるいは先方から売り込みに来たのか、どちらでございましたでしょうか。
○鼎参考人 そこのところはっきり記憶しませんけれども、多分先方からこういうエンジンがあるがどこかいいところはないだろうかという相談があったのだろうと思います。
○生田委員 その交渉に当ったのはお宅の方はだれであって先方はだれであったか御存じありませんか。
○鼎参考人 そこまでは私よく記憶しておりませんが……。
○生田委員 先ほどちょっとお尋ねしたときに、あなたは契約ができたあとで部下から事後の報告があったとおっしゃったのですが、それに間違いございませんか。
○鼎参考人 それに間違いございません。
○生田委員 そしてまたそれをあなたが上司に御報告されたことはありませんか。
○鼎参考人 それはいろいろなことで口頭または書類で内容は報告する義務がございますので、上司に報告はしております。
○生田委員 上司というのはどなたでございましたでしょうか。
○鼎参考人 機械部担当の常務でございます。
○生田委員 お名前は……。
○鼎参考人 その当時は首藤という常務でございます。
○生田委員 その首藤という常務は、一台九百二十万円という取引については、事後の報告であるけれども、これを了承されましたか。
○鼎参考人 了承されましたかという意味は、どういう御質問でございましょうか。
○生田委員 あなたの方は契約されたのですから、契約通りの品物を向うが入れてくるならば、あなたの方は買わなければならない商業上の責任と道徳があるわけですね。これは破談になりましたので、それはあとでお尋ねいたしますが、これをあなたの方で破談にすべき理由がないとするならば、あなたの方は契約通り買い入れるはずになるわけでありますね。それをあなたは報告されたわけですから、首藤という常務はそうであったかということで報告を受けたでしょうか、そういう商売をしちゃならないからやめろ、こういうことであったのですか、それはけっこうなことであるから、この取引は双方に間違いがなければ成立をさすようにという同意を与えたか、そのどちらですか。
○鼎参考人 権限委譲の内容と私は当時判断しておりましたので、別段上司からこれはやめろとかどうとかいうことは何も聞いておりません。
○生田委員 それではお尋ねいたしますが、この契約というものは、第一通商を代表してあなたが契約の担当者としてやられたのですか、あるいは第一通商の代表者は存じぬけれども、自分がやったことであって、その実際取引の責任は自分にある、こうおっしゃるのですか、あるいは第一通商が最終的にはその取引の責任を持たなければならぬのであるか、どちらでしょうか。
○鼎参考人 これは当然私は第一通商ということになるのじゃないかと思います。
○生田委員 それではお尋ねいたしますが、この品物はだれが所有をしておる品物をお買いになったのでございますか。
○鼎参考人 間組が持っていると聞いておりました
○生田委員 それはだれがそういうことをあなたに言って参りましたのですか。
○鼎参考人 部下の報告に基くわけであります。
○生田委員 部下とはどなたでしょうか。
○鼎参考人 担当の次長であります。
○生田委員 お名前は何とおっしゃいますか。
○鼎参考人 小倉と申します。
○生田委員 それから小倉君が相手こした先方の人はだれであったか、御報告を聞いておられませんか。
○鼎参考人 そこまでは私聞いておりません。契約のあて先は間組だということでございます。
○生田委員 間組とあなたの部下が折衝されたことになるのですが、主として間組と折衝されたのは、お宅の方ではどなたでございましたか。
○鼎参考人 おそらくこれは当時の電気課で担当しておりましたので、電気課の課長並びに当時の担当者平君が直接折衝したはずであります。
○生田委員 この七千幾百万円の取引についてのことでありますから、あなたも品物についてはよくお調べになったと思いますが、この御契約をされましたときに、このパッカード・エンジンというものについて、一台九百二十万円、八台で七千幾百万円という計算になっておりますが、九百二十万円という価格は安い価格であるか、あるいは適当な価格であるか、あるいは相当高価なものであるか、このパッカード・エンジンに対する値段として、当時その評価に対するあなたのお考えはいかがでありましたか。
○鼎参考人 これは部下の報告をそのまま聞いただけでございますので、別段そういう点は何とも疑念を持ちませんでした。
○生田委員 間組から買ったものは広造機に販売をする、そういうお話でございますが、間から九百二十万円で買った。そこに会社の営業の経費、金利、利潤等を合わせて広造機には九百二十万円以上に売らなければ商売が成り立たぬのですが、広造機の方には幾らでお売りになるようなおつもりでしたか。あるいはまたそういうお話し合いがすでにできておって、値段もきまっておりましたか。その辺はいかがでございましたか。
○鼎参考人 もちろん売りと買いが見合わなくては契約はできませんので、当然そこには商事会社として合理的な利潤というものは、利益として見込まなければ商売は成り立ちません。
○生田委員 それで広造機との間における折衝の内容はどうでございましたか。
○鼎参考人 そこのところまで十分に記憶しておりません。
○生田委員 それは間から買って広造機に売り込むという話が同時にあなたの方で考えておられて、一方の間組との関係はよく記憶しておるが、広造機の方は忘れたというのは、どうも記憶喪失の関係からいって、同時に考えられておったことが、一つは覚えておるが、一つは覚えておらぬということはどうかと思うのですが、あなたがお考え直してみれば思い出せるのではございませんか。
○鼎参考人 部下の報告のあったものの記憶をもとにしてお答えしているものですから、記憶の薄らないでおるものは、その通りしか実は申し上げられないわけなんですが、今その一方だけがどうというふうにおっしゃいますけれども、これは私現在もほんとうに足かけ五年前のことでございますから、全体としては非常にぼんやりした記憶しか残っておらないのであります。書類もございませんし、何にもとにかく記憶に残っているだけを申し上げるより方法はございません。
○生田委員 広造機と交渉なさったあなたの部下のお名前はどなたでございますか。
○鼎参考人 さっき申し上げた買いの方と売りの方とは同じでございますから、別の人ではございません。担当者は同じであります。
○生田委員 それからこの契約があなたの方からキャンセルされて、不成立になっておりますね。いかがですか。
○鼎参考人 一たんは契約が成立しかかったけれども、これは条件つきの契約なんですが、それの条件が満されなくて、契約が取り消しになったというふうに報告を受けた記憶があります。
○生田委員 その条件付契約の条件に満されなかったというのは、どういうことでございましたでしょうか。
○鼎参考人 契約書の内容と現物が違っていたというふうな報告だったと私は記憶いたしております。
○生田委員 どのように違っておったのでしょうか。
○鼎参考人 本物はガソリン・エンジンだったけれども、契約書はディーゼル・エンジンになっておって、全然物が違うというふうな報告だったと思います。
○生田委員 そのガソリン・エンジシであるということがわかりましたのは、いつどこでわかったんでしょうか。
○鼎参考人 担当者が現物を見に行ってわかった。
○生田委員 そしてガソリン・エンジンだということがわかって、その契約をキャンセルしましたときには、その理由はもちろんはっきり先方へお話しになっておいたことでございましょうね。
○鼎参考人 もちろん契約の取り消しでございますから、その内容は先方に通じたはずと思います。
○生田委員 そのときに立ち合ったあなたの方の人と向うの方の人との名前はわかりませんか。
○鼎参考人 私の方は今の担当者の人たちだったと思います。向うの人のことは私報告を受けたかどうか記憶はありません。
○生田委員 そのときには、先方はこれはガソリンだということになったんだけれども、ガソリン・エンジンであるということを言わないようにしてくれとか、何かそういうようなお話はございませんでしたでしょうか。
○鼎参考人 その点は聞いた覚えがございません。
○生田委員 こういうふうに一たん契約したものが破棄されるとなりましたときには、もちろんああnたの御一存のことですから、破棄した結果というのは、上司の方に御報告をするのでしょうか、しないのでしょうか。その辺のことをお話し下さい。
○鼎参考人 もちろん上司の方にも報告いたします。一般的に申し上げて、契約ができた場合、それから契約が取り消しになった場合、それは上司に報告するような仕組みになっております。
○生田委員 ちょっとお尋ねいたしますが、この注文書の中に付記といたしまして、「本品ハ正当且適法ニ株式会社間組が入手シ現ニ所有シ居ルモノナルコトヲ間組ハ保証スル」こういうことを第一通商から間組に対してなされた注文書の付記に書いてございますが、これについては間組から御返事がありましたでしょうか。
○鼎参考人 その点についての報告はあったかどうかはっきり私記憶ございませんですが、その契約の成立する根本の大きな条件の一つでございますので、それがなければ成り立たないはずですから、契約が成立する以上は、向うからもそういうように返事がなければならぬはずだと私は思います。
○生田委員 今私の手元へいただいておりますのは、間組と第一通商との間における取引関係書類でございますが、これには間組が提出いたしました見積書、これには間組の神部満之助の取締役社長として印が押してありまして、単価は九百二十万円、その日付は昭和二十七年として月日は書いてございません。これは昭和二十七年十二月までのことでございますか、これをあなたはごらんになったことがございますか。
○鼎参考人 見たかどうかはっきり記憶がございませんです。
○生田委員 ちょっと委員長にお尋ねいたしますが、この資料は間組から出したものでございますか、あるいは第一通商から出したものでございますか。
○上林委員長 間組です。写真をちょっとごらんになって下さい。
○生田委員 これは注文書ですが、見積書の方です。
○上林委員長 上の方についているそうですが、ありませんか。
○生田委員 委員長にちょっとお尋ねいたしますが、これは間組の社長の神部満之助が出したもので、実印が押してございますから、社印と社の代表取締役の社長の印が押してありますから、これは間組にあったということはおかしいので、第一通商から出てきたのではございませんか。
○上林委員長 見積書のコピーで、間組から来たそうです。
○生田委員 いや、この文書は間組にないはずで、これは第一通商から来なければなりません。また一方の注文書の方は、間組にあるはずですから、これは第一通商から来るはずはございません。これは間組が所有しておったものですか。
○上林委員長 これは調査員が間組にこのことで出張した際に、関係書類の中にそれがあったのを写真に写したのです。保管は間組にあったということになります。
○生田委員 それでは参考人にお尋ねいたしますが、この間組の見積書をごらんになったことはございますか。
○鼎参考人 第一通商にもし書類が現在残っておりまして、見積書に私の判が押してあれば、私は見たはずでございますが、このものは間組の据えでございますので、当然私はこれは見ていないはずであります。商取引のときに、自分の控えは必ず持っておるものでございますから……。
○生田委員 これは控えだな。わかりました。 それではもう一点お尋ねいたしますが、昭和二十七年七月十五日に、あなたの方は注文書をお出しになっておるわけですが、納入が六十日以内丁とねっておりますので、この約束を破棄されたといいますか、取り消されたといいますか、その日取りはいつごろになりましょうか。
○鼎参考人 おそらく六十日でございますれば、納入の期限のころじゃないかと今から想像されるわけなんでございますけれども、よく記憶ございません。
○生田委員 大体七月十五日に見積りを出してから六十日以内といいますと、九月十五、六日までということになるわけですが、大体それで間違いございませんか。
○鼎参考人 これははっきりよく記憶がないのでございます。あの直接の担当は部下がやっておったものでございますから……。
○生田委員 あなたがこのパッカード・エンジンを間組からお買いになりますときに、注文が終ってといいますか、あなたの部下から御報告を受けておるのですが、その間に中間報告というようなものは一度もなくて、最終的な結論だけを御報告を受けたのか、あるいは中間報告というものが随時あっての上でございましたか、お尋ねいたします。
○鼎参考人 こういう取引が余話がある、あるいはまとまるかもしれぬというようなことは、途中で中間報告を受けたことがございます。
○生田委員 このパッカード・エンジンというものの性能とか時価というものは、その当時中間報告をお受けになったときに、あなたの部下はどのようにあなたに御報告をしたでしょうか。
○鼎参考人 これはその当時、その値段というような問題にまでは行かない中間的な報告でございますので、そこまでは行かなかったのだろうと私は思います。
○生田委員 この品物が通産省で払い下げを受けて、松庫商店が十万五百円で買い受けたものであるということは、当時あなたの方には間組の方からお話になっておりませんでしょうか。あるいはその他の情報として得ておられるようなことはありませんでしょうか。
○鼎参考人 全然聞いた記憶はございません。
○生田委員 しかしあなたは最終的には九百二十万円という金で一台を買い受けるということに御報告を受けておるのでしょうが、その際に、値段の正当性というものは、必ずあなたの部下があなたに御報告のときには、一番言わねばならぬことだと思うのですが、その点はいかがでございましたでしょうか。
○鼎参考人 売りがなければ買いがございませんので、売り買いで成立すれば、その中間に適正な利潤がありさえすれば、普通われわれとしてよろしいのであります。結局買い手の方がそういう問題は判断することになりますので、売り買いが合理的に運ばれるということで、そういう問題は自然にわかると思います。
○生田委員 そこで先ほどお尋ねしたのですが、広造機の方へ幾らで買ってもらえるから自分の方は幾らもうかる、商売が成り立つ、こういうことになると思いますのでお伺いしたのですが、あなたにしましても、この商売は一誌成り立つということでなければ、部下の報告を受けましても、売り込みのきまっていないものを商事会社が買い取ってみて、ストックになれば困ることはわかっていることですし、今のあなたのお話は当然でありますが、広造機へは幾らであなたの方は売り込むことになっていたか、それを伺ったのです。多分御記憶があるだろうと思いますから、お話し願います。
○鼎参考人 その点なんですが、今実は記憶をしていないのでございます。おそらくその買いの値段に若干いわゆる適正利潤を加味したもので売りの契約をしていなければいけないはずでございます。だから、書類があればすぐわかることですが、七千何百万円だったかという記憶は実は残念ながらないので、申しわけありません。
○生田委員 広造機はそのときにこれを何に使うということでございましたでしょうか。あるいはただあなたの方から品物を買ってまた他に転売するということでございましょうか。あそこはあなたの方から買いたいという相談が進んでおったのですから、何に使いたいくらいのことは、売り込んだあなたの方から言えばおわかりになっているはずです。
○鼎参考人 普通相手方に使用の目的、そういうものまでは実際問題としてせんさくできないものですから……。
○生田委員 これは先方から買いにおいでになったのですか、あなたの方から広造機に買ってくれとおっしゃったのですか、どちらでしょうか。
○鼎参考人 当時の実情は実際に当った担当者でないとよくわからないのでございますけれども、おそらく間組が買う——そのエンジンをいろいろ売り先を物色して、先方が買う、売り買いが成立するように捻ったのじゃないだろうかと想像されるのでございます。
○生田委員 参考人にいま一つお尋ねいたしますが、これは詳細なことは自分は知らぬのであって、担当者の電気課の課長並びに平が知っておる、それから一、二のものについては小倉次長から聞いたことがある、こういうことに詳細は尽きると思うのですが、そういうことでございますか。
○鼎参考人 報告はいつも担当の次長を通して報告がくるわけであります。それで担当の次長が課長並びに課員からまた報告を受ける、あるいはそれに指示を与えるとかいうのが普通の取引上の仕組みと申しますか、組織でございます。
○生田委員 それであなたのお立場は、直接先方と交渉したものは担当課の電気課並びにその課の平君である。しかしその報告は時々受けていた、こういうことになりますと、この商取引については先ほどのお答えによりますと、第一通商が最終的にはこの契約あるいは注文等の履行の責任を負うものだということでございましたならば、やはりこれは第一通商が間組から買う。それからまた間組から買ったものを広告機へ売り込むという商売をしておった。かりにこれが不実行になりましても、その商取引の履行の責任は、契約に関する限り、正当なこの契約上に載ったことは、第一通商がその履行の義務がある、こういうことになるのですが、そうするとあなたの立場というものは、第一通商全部を代表した商行為をした、あなたが全責任がある、こういうことになるのでありますが、そうと考えて間違いのないことでございましょうか。
○鼎参考人 与えられた権限内での商行為であれば、それはその会社を代表してやったということになるわけであります。
○生田委員 そうするとなおもう一ぺんお尋ねしておきますのは、注文書というものですね。この注文書には——委員長は、これを参考人に見てもらいますから……。 〔生田委員書類を示す〕
○生田委員 個人の判がありますね。これは平君ですね。
○鼎参考人 はあ。
○生田委員 これはだれの判です。
○鼎参考人 はっきりしませんですけれども、多分課長の判ではないかと思います。
○生田委員 ここに小倉君の判がありますね。
○鼎参考人 これは担当の次長であります。
○生田委員 あなたの判は。
○鼎参考人 これにはありません。
○生田委員 第一通商からお出しになったこの注文書には、起案者のところには平君と——課長は何というのですか。
○鼎参考人 当時の課長は福家というのです。
○生田委員 家という字がここに半分出ておるから福家君でしょう。平君と担当の課長とあなたの次長の小倉君と三人の判が押してあるのですが、あなたの判が押してないのはどういうわけでしょうか。
○鼎参考人 一番最初のころに申しました普通の売り買いの商取引なものですから、小倉次長でもできる権限を一部委譲してある範囲内でやったものでありますから、それでよろしいわけであります。
○生田委員 普通の取引というのはどういうのでございますか、もう一度ちょっと御説明して下さい。
○鼎参考人 売る先がございまして、買う先から買いましてする商いでございます。売りと買いとが見合いが立っているものでございますね。
○生田委員 あなたはこれはおいでたけれども押さなかった場合に該当するのですか、あるいはあなたが御不在であったために押さなかつたということになるのでございますか、どちらでしょう。
○鼎参考人 これは小倉次長が、おそらく自分にまかされた権限内でできるという判断のもとで履行したことで、それはまたそれでいいわけであります。
○生田委員 そうすると、あなたはこの注文書は見ておられませんですか。
○鼎参考人 見ておれば必ず判を押します。
○生田委員 わかりました。
○上林委員長 次に坂本泰良君、御発言願います。いま一人の参考人を待たしておりますから、それも一つお含みの上に御発言願います。
○坂本委員 私、二、三点お尋ねしたいと思います。第一通商はこういう中古品その他の機械類の販売会社でございますか、どうですか。
○鼎参考人 第一通商は総合の貿易会社であり商事会社でありますので、その一部門として機械部がございまして、機械全般の商取引をやっております。
○坂本委員 そういたしますと機械類については、新品、中古品、すべて商売をやられるわけですか。
○鼎参考人 新品でも中古品でも取扱いはいたします。
○坂本委員 この契約が成立しました際に、二十七年の九月二十六日に内金百万を間組は出したことになっておるのですが、受け取られましたかどうか。
○鼎参考人 ちょっと質問がわからないのでございますが、百万円をどこへ出したのですか。
○坂本委員 百万円を二十七年の九月二十六日に第一通商に渡したということを聞いてるのですが、その点いかがですか。
○鼎参考人 そんなことはないはずでございますけれども……。
○坂本委員 そういたしますと、内金は受け取ったことはない、こういうことに聞いてよろしゅうございますか。
○鼎参考人 買手から内金を取るというのはちょっと判断ができないのでございます。
○坂本委員 実は間組の日野という経理部長さんの証言によれば、第一通商に百万円渡した、それでこの間組からの仮払い勘定を見ますと、二十七年九月二十六日、百万円、機械代内金、第一通商様、こうあるのです。それだから第一通商のあなたの方で百万円受け取られたことがあるかどうか。ここに機械代内金としてあるから、私も疑問だったから……。それは別にしまして、間組から百万円受け取られたことがあるかどうか、この点お伺いしておるのであります。
○鼎参考人 間組から第一通商が金を受け取るべき筋合いでもでございませんので、それは部下からの報告では何にも聞いておりません。
○坂本委員 先月のお話で、売り先は広造機株式会社とこうおっしゃいましたが、こういうパッカード・ディーゼル・エンジン——パッカード・マリン・ガソリン・エンジン餐も同じだと思いますが、こういう機械は当時は海上保安隊ですか、こういう軍以外には使用する機械ではないと思うのですが、あなたの方で広造機に売られる約束ができたから、間組から買ったと先ほどおっしゃったのですが、その点広造機はどこに売るか、あるいは広造機自身が使用するか、そういう点について御存じでありませんでしたか。
○鼎参考人 先ほどの御質問のときも同じ質問がございましたようですが、それは先方がどういうふうね用途に使うか、そうよその会社のことをば根堀り葉堀り聞く筋のことでもございませんので、ただ買って下さればそれでいいわけでありますから、そこまでは私も部下から報告も聞いた覚えはございません。
○坂本委員 あなたは第一通商の機械部長でいらっしゃるわけです。こういうエンジンなんかはまれな機械である、これは商売人のあなたとしては十分御存じだと思うのです。しこうしてこれの取引をやられる以上は、この品物は一台九百二十万円もいたしますから、やはりどこからこれが入ってきたか、そうして自分がこれを七千万円で買って売る以上はどこに売るか、こういうような点については、商売上、機械部長でもあられますから、その点機械の品質と、それから中古品ですから、どこから出てきたか、新品であればメーカーなんかがありますし、中古品であればメーカーがあってさらにどこから出てきたか、そうしてまたこれはどういう方面に向くか。私はこれは軍以外には向かない、こういうふうに思う。ですからあなたはここに七千万円の取引をされるについて、機械部長としてどこから出てきて、この機械の価値がどれだけあって、そうしてどういう方面に販売されるか、この見通しはつかなければ、私はこういう商談はできないのではないか、こういうふうに考えられるのですが、その点について考えられたことはございませんか。
○鼎参考人 売りと買いの見合いが立った場合の商売のときは、今おっしゃったような点までそうせんさくが十分になされない場合もあるということ、自分の会社が現物をば在庫にして見越し買いをするような場合なら、もう当然でございますけれども、売り買いが見合いが立てば、今おっしゃったような点が考え方が多少違ってくると思います。
○坂本委員 そういたしますと、第一通商の方では広造機株式会社との間に売買の見合いが立ち、その上に立って第一通商は間組との売買の見合いがここに立ったと思うんですね。そういたしますと、お聞きいたしたいのは、この七千万円の取引について第一通商のマージンはどの程度であったか、広造機と第一通商との間の売買の見合いがここに立ちました以上は、やはり第一通商は、わずか八台で七千万円、一台九百二十万円ですから、この機械を広造機がどこに売りさばいてどうするんだというくらいのことは、これは日本でまれの機械ですから、機械部長の専門家としてのあなたは見通しがついて、これならば広造機が確かに買うんだ、だから間組からこれだけの機械を買うんだ、この見合いが右の方に立つんだ、われわれは常識上こう考えるのですが、広造機との間にあなたの売買の見合い、が立ち、それが幾らであったか、どういう契約の内容であったか、そうして広造機はどういう方面にこれを売りさばくであろうかという点は、第一通商の機械部長である専門家としてその点は考えられたかどうか、これを承わりたい。
○鼎参考人 先ほども申し上げた通り広造機がその機械を買いまして、どこへどういうような用途でとかというような問題についてはあまりせんさくする必要もございませんし、またせんさくすることはこれは工合の悪いことですから、売りの見合いが立ち、買いも成立するということになれば、そこで商談が円満に成り立って契約の成立ということになるのであります。
○坂本委員 それで私お聞きしたいのは、あなたは間組との売買の関係は価格からその他十分御存じでしたが、この広造機との間の関係につきましては、先ほどの生田委員からのお尋ねでは、価格など記憶がない。生田委員もこの点非常に疑問に思っておられたそうですが、私も同じく非常に疑問に思うわけです。第一通商が自分の倉庫に入れるのでなくしてマージンかせぎをやるというならば、やはり広造機との間に売りの見合いが立って初めて第一通商は間組から買いの見合が立つ、私はこう思うのですよ。そこでお聞きいたしたいのは、この広造機と第一通商との間に取りかわされた見積書並びに注文書があるかどうか、この点をお聞きしたい。 さらに私申し添えたいのは、あなたもきょうは、今新聞なんかで非常に問題になっておる中古エンジンの問題でおいでになりましたから、間組との契約の関係だけでなくて、広造機との見合いが立った上で間組から買われたんですから、その点も私は御調査になって来ているんじゃないか、こう思うわけです。ですからもし価格の点に記憶がなかったならば、広造機との間の見積書並びに注文書が会社にあるかどうか、それを見てこられたかどうか、その点をお聞きしたい。
○鼎参考人 私は先ほど一番最初に申し上げた通り、二年前に第一通商を退社しております。それで手元にこの書類を見るあれはないのでございます。それで記憶に従って御返事を申し上げるよりほかないわけでございます。先ほどもその広造機に幾らで売ったかという質問がございましたけれども、実を言うと私先ほど注文書のコピーを見せていただきましたが、判をついてないのであります。こちらで七千万円幾らと言われてそれだけの金額だったかなと思うくらいで、実は売りの値段はその買いの値段に適正な利益を加算したものでなければならぬはずであるし、そういうふうにとりきめたはずだと思います。ですから今私、書類が手元にありませんからこの正確な金額を御返事できないから、幾らだったということを申し上げられないわけです。それさえあれば一目瞭然でございますから、これは簡単なことでございます。
○坂本委員 そういたしますと、第一通商が買われる場合には、やはり先方から見積書をとって——注文書を出しておられるから、やはり広造機の方との取引があった上でやられたという先ほどのお話もあるし、私もそうだと思うのですが、あなたの方からの見積書と広造機の方からの注文書、見積書は広造機にやられるから控えですね、それから広造機からきておる注文書、これはあるのじゃないかと思うのですが、いかがですか。
○鼎参考人 私現実に会社を離れておりますから、あるかどうかは第一通商に聞かなくてはわからないわけなのでございまして、何ともそれはお答えできませんです。
○上林委員長 坂本委員、参考人の御趣旨はわかるような気がしますがね。その方の調査は別に委員長の手元で進めてみたいと思いますから、その点は一つ別にして御質疑願います。なお当時の担当者の平君という参考人を呼んでおりますから、その点お含みの上で……。
○坂本委員 この機械に対して、海上保安庁に頼んで向うから技術官に来てもらってこの機械を見てもらった、こういうことは御存じありませんか。
○鼎参考人 そういうことは部下から報告を聞いておりませんです。記憶はございません。
○坂本委員 それからもう一点は、あなたは第一通商の機械部長ということで、機械の点には非常に詳しいし、御商売柄部長の地位にもおられるからお聞きしたいのですが、このパッカード・エンジンは当時海上保安庁とか、こういう軍以外には一般に使わない機械である、こういう点は、そういう専門家的立場であり、機械部長という商売の枢要な地位にあられる立場でどうですか。
○鼎参考人 広造機と間組との商談の中間に立った場合のがディーゼル・エンジンだということで、それが現物の調査の結果違っていたというので契約が破綻になったということを部下から報告を受けましたので、今御質問の点についての調査は全然なかった、聞いておりませんでした。物が違う……。
○坂本委員 あなたは機械部長だから、軍以外に使うエンジンじゃなかったかどうか……。
○鼎参考人 ですから私も、その当時のものがディーゼル・エンジンとしての取引ですからディーゼル・エンジンならば広造機で使って何かなるだろう、こういうふうに思ったわけです。その当時の人はそういうふうに思っただろうと思います。
○坂本委員 そこで私非常に疑問に思うのは、この機械は今お話ではディーゼル・エンジンだから広造機が使うとおっしゃるのですが、そうではなくして、広造機に引き渡すことに注文書はなっているのですが、これは軍しか使うエンジンではないから、やはり海上保安庁に売り込む目的で、間組から百万円受け取られたのはその売り込みの費用にもらったのではないかとわれわれは常識上考えるのですが、その点はいかがですか。
○鼎参考人 間組から百万円もらったというお話ですけれども、それは全然私の方は知らな、ことです。第一通商のだれがもらったというふうになっておりますか。
○上林委員長 ちょっと参考人に私の方から坂本委員の質問を補足して申し上げますと、東京国税局が間組の帳簿を調査された際に、二十七年の九月二十六日に百万円、第一通商沢に仮払いしたというのがあったわけです。この基礎資料に基いて御質問なさっておると思います。
○鼎参考人 第一通商の機械部に当時沢という人はありませんでした。
○吉田(賢)委員 関連してちょっと伺いますが、あるいは私が中座しているときに他の委員から御質問済みかもわかりません。あなたは当時−当時というのは昭和二十七年の七月当時ですが、第一通商の機械部長であったのですね。
○鼎参考人 そうであります。
○吉田(賢)委員 そこであなたの部下に平某というのがありましたね。
○鼎参考人 平伊佐也というのが電気課の課員としておりました。
○吉田(賢)委員 あなたの部下でしよう。
○鼎参考人 そうであります。
○吉田(賢)委員 それはいつごろからいつまでおったのですか。——大体でよろしい。記憶が思い出しにくければ、やめたのはいつですか。
○鼎参考人 平君がやめたのはたしか二十九年だったと思います。
○吉田(賢)委員 平というのは二世ですか。
○鼎参考人 アメリカに行っておったということは聞いております。非常に英語が達者でございましたが、二世ということまで詳しく聞いておりません。
○吉田(賢)委員 そこでやめる当時はやはり機械部におったのですね。
○鼎参考人 おりました。
○吉田(賢)委員 そうしますると平がやめた原因はどういうことになりますか。つまりこの間組との契約について偽造の文書があったということが原因でやめたのではありませんか。
○鼎参考人 平君がやめたのは私が機械部長をやめてからあとのことでございますので、平君がやめた直接のなには私は関与しておらないのであります。
○吉田(賢)委員 あなたは現在機械部長ではないのですか。
○鼎参考人 私はもう何べんも申し上げますように二年前に第一通商をやめております。
○上林委員長 どうでしょう、この程度で。
○吉田(賢)委員 いや、もうちょっと……。そこで平は昭和二十七年の七月十五日付で、間組に対して第一通商株式会社名義でパッカード・エンジン八基の注文代金七千三百六十万円丁というものを発注したということが注文書に書かれておるのだが、その注文書というのは実は偽造であるということが発覚して、それが原因であなたが在職当時の部下であった平は首になった。もしそうであるとするならば、あなたは退職をしておっても当然そういうことを知っておると思うのですが、それはどうですか。
○鼎参考人 それは初耳です。
○吉田(賢)委員 初耳であればよろしい。それでは当時あなたはおったとすれば、間組に対して注文書を出したという事実、これは確認なさるのですか。
○鼎参考人 部下の報告でそういうふうに私は記憶しておるのです。
○吉田(賢)委員 しかしいやしくも七千万円からの物件を買い受けるというときには、単に部下の報告でというのではなしに、その真偽、取引先の買い受けの見込みの確実性いかん、それから物件が価値があるかどうか、そういうようなことについて、あなたは部下——部下というよりあなたの管掌事務でないかと思いますので、相当精密にお調べになったのではないでしょうか。
○鼎参考人 これは先ほどの御質問のときに、普通のいわゆる商取引で次長の権限でもできる商いだと申し上げたのですが……。
○上林委員長 吉田君、時間の関係で申し上げるのですが、前の生田委員の質疑で、速記を調べると大体その点は明らかになるように私には思えるのですが、できますならば時間的に審議に御協力をお願いいたします。
○吉田(賢)委員 ちょっと速記をとめてもらいます。
○上林委員長 ちょっと速記をやめて……。 〔速記中止〕
○上林委員長 速記を始めて……。それでは以上をもちまして鼎参考人に対する質疑は終ります。鼎参考人には長時間調査に御協力下さいましてまことにありがとうございました。それでは退席されてけっこうでございます。 次に平伊佐也参考人に対する質疑に入ります。平参考人には御多用中わざわざ御出席下さいましてありがとうございました。それでは平参考人に対する質疑に入ります。 まず委員長よりちょっと御質問申し上げますが、参考人は昭和二十七年ごろ、第一通商株式会社に勤務せられていたころ、第一通商でパッカード・ディーゼル・エンジン八台を間組に発注し、次いでこれをキャンセルせられたことがあったかどうか、あったとすれば、その間の事情について具体的に御説明を願いたいと思います。
○平参考人 確かにございました。この件は電気課の担当者として業務全般をやりましたが、そのいきさつを申し上げますと、沢さんという方が間組の顧問という名刺をお持ちになりまして、突然僕のところに参りまして、パッカード・エンジンの払い下げられたものだけれども、新品でしかも高性能なディーゼル・エンジンがある、これは間組の方で一時発電用に使う目的で買ったのだけれども使えないので、何とか第一通商の大きなマーケットの力で売りさばいてくれないかと依頼されました。ちょうどそのころ、その前かあとかよく記憶いたしませんけれど一も、第一通商の渉外部というのがございまして、渉外部の職掌といいますのは、大体商売全般の窓口的なことをやっておりまして、各担当者がたとえば農林省、建設省あるいは第二幕僚というふうに、全部担当がきめてありまして、その第二幕僚の方の関係の担当者から、第二幕僚の方で高速な小さなボートに乗っけるエンジンのデーターがほしい、そういう資料が第一通商にないか、もちろんそれは渉外部に持って帰った話でしょうけれども、エンジンの商売は全部電気課でやることになっておりましたので、電気課の僕のところに持って参りまして、いろいろ問いただしまして、その結果、大体千馬力以上のものマリン・エンジンだからもちろんディーゼル・エンジンでなければ困る、それならちょうど今間組の方からそういう話があるからというわけで、僕はすぐこの旨を間組の方に伝えました。もちろん担当者としては、大きな商買ができたと喜んで——それももちろん第二幕僚が買うか買わないかということはまだ将来の問題かもしれませんけれども、そのときは第二幕僚の方で、そういう資料が要るというだけで、将来防衛庁は、何か予算でもあったら買い付けるのではないかと思って、全部間組の方に伝えました。これはもちろん間組に直接伝えたわけではなくて、間組の顧問としての沢さんにこれを連絡いたしました。
○上林委員長 それでは委員各位の質疑に入ります。質疑の通告がありますが、申し合せの順序に従って順次これを許します。坂本泰良君。
○坂本委員 私お聞きしますが、ただいまお話になりました第一通商の渉外部の部長はだれで、あなたはどういう地位にあったか、その点を……。
○平参考人 僕は電気課の課長でも何でもありませんし、役づきでないので、何の権限もございませんけれども、序列から申しますと、課長の次におりました。それでほかの渉外部とか、そういう方面の名前を申し上げなくてはならぬのですか。
○坂本委員 渉外部の部長と、それからあなたは電気課の課長の次でおられたから、電気課の課長、この二人だけでけっこうです。
○平参考人 なるべくほかの人に迷惑をかけたくないのですが、それを申し上げなくちゃならない問題でしょうか。
○上林委員長 迷惑云々でなくて、委員の要求があった場合は答弁した方がよろしいのではないでしょうか。だけど証人じゃございませんで参考人ですから、発言の自由意思を束縛するわけにはいかぬけれども、その程度のことは一向差しつかえないのではないでしょうか。
○平参考人 新聞とかそういうものに相当名前なんか出ますと……。
○上林委員長 坂本君それでよろしいですか。
○坂本委員 やはりこれは、われわれは何も新聞に書かれてどうこうしようではなくて、今御存じのように中古エンジンが問題になっておりますから、その真相を国民の代表の議員が決算委員会においてお聞きして、もちろんそれによっていろいろな問題がある人もあるだろうし、また率直に言ってもらって、関係のない人はそれによって明らかになるんだから、やはり御存じならばぜひ一つ聞かしてもらいたいと思うんです。
○平参考人 よくわかりました。電気課長は福家芳夫、それから渉外部長は高橋利一と申します。
○坂本委員 それで先ほどのお話によりますと、間組の顧問の沢さんが来られたというのですが、それはあなたを知って来られたのですか、それとも渉外部の方に来られて、エシジシは電気関係だからというので、電気課のあなたの方に来られたのか、その点の経緯はどうですか。
○平参考人 沢さんが最初に僕のところへ来ての話は、僕の義理の姉が東京医科歯科大学の看護学校の教務主任をやっておりまして、そこに毎日注射を打ちにいらした、それで姉から、弟が一第一通商にいるということを聞いたから来たというお話でした。
○坂本委員 そうしますと、そういう関係で直接あなたのところに来られて、このエンジンがあるということで、何とか商売にならぬだろうか、こういうような話があったわけですか。
○平参考人 そうです。
○坂本委員 それが発端になりまして、先ほどの海上保安庁の第二幕僚というのですか、ここで高速度のボートのデータがほしいということをあなたが聞かれて、そうしてその間組の顧問の沢さんの方にそれを伝えられた、こういう順序になりますか。
○平参考人 いいえ、それは反対です。沢さんの方からそういうお話がありまして、期間はどのくらいあったか忘れましたけれども、何しろそのときの証人もおりますのですが、これは大きな商売ができそうだというので、みんなで万歳をやったことがあります。
○坂本委員 第一通商も商一売人だから、これは大きな商売があったといって万歳をやられて、そしてあなたが第二幕僚の方に、こういうものがあるがというのを持ち込まれたことになるのですか、その点どうです。
○平参考人 会社の中で渉外部にそういう担当者がいた場合には、もちろん自分で直接その人間を追い越して行くということはやっておりませんので、もちろん後ほどですが、だんだん技術的な面とか、直接会わなくちゃわからないという場合には参りましたけれども、山下技官という方がおられますが、その方と実際に紹介されて知り合ったのは相当後のことです。
○坂本委員 そうしますと、先ほどお話の第二幕僚の方で、高速度ボートのエンジンがほしいから、そのデータがほしいというのは、あなたが第二幕僚のだれの方から聞かれたのですか。
○平参考人 第二幕僚のだれからということは、僕にはそのときはわかりません。うちの渉外部の担当の人間から、何か計画があるらしいからこういう資料があったら出せというお話で——もちろんさっそく間組の方にそれに類するデータを出せと再三言いましたけれども、結局間組の方ではおしまいまで何も出ませんでした。
○坂本委員 平さんは山下技官にはだれの紹介で会われましたですか。
○平参考人 渉外部の担当の多胡と申します。
○坂本委員 そこで間組の顧問の沢さんが見えられて今のお話のような話が進みまして、パッカード・ディーゼル・エンジシ八台の売買の契約が間組と第一通商の間に成立したことは御存じですか。
○平参考人 パッカードのエンジンを沢さんが持ち込んでから、僕たちも極力あっちこっちかけずり回りまして、もちろん防衛庁の誰は何か先が長いような——大てい官庁のあれは長いのが通例なもんですから、その前に売りさばければというので相当あっちこっち、運動というよりも歩きまして、広造機という会社がございます。その広造機の方でディーゼル・エンジンがほしいというので——しかしもちろん僕たちとしては中古の商売というのは一番危険な商売でありまして、現品が実際目の前で回って百パーセントのデータが全部取れるという状態ならばこれは取引できるけれども、今現在箱に入って、中身がどうなっているかわからないものをもちろんどうすることもできない。広造機の方では一応試運転だけでも見たい。それにはしかし僕たちとしても注文書か何か取りたい。もちろんその中にはただし書を書いて——たしか書いてあると思います。これは上司の人に相当うるさく言われて、相当条項を入れた覚えがございます。注文書でたしか現金決済というのを入れた覚えがございますが、もちろん七千万ぐらいの商売で現金決済というのは、貿易の場合ならばいざ知らず、国内ではちょっと常識外の、酷な商売なんですが、それも知っててあえてCODを入れた記憶がございます。相当きつい条項を入れた注文書をいただきまして——もちろんあちらの注文書に入れさせたわけですから、それでこちらからはすぐ間組の方にも注文書を出しました。
○坂本委員 そういたしますと、広造機の方から今おっしゃったような相当厳格な注文書を入れさした。なお第一通商の方から間組の方に注文書を出して、そしてその二つの注文書によって、何かなければいかぬというので一つエンジンの試運転をしてみようじやないか、こういうことになったんですか。
○平参考人 間組としては、もし試運転するにはどのくらい費用がかかるかわからない。中はからっぽかもしれない。中古で新しいというのは単なる風評であって、箱に入っておる。もちろん穴があいておる。そこに見に参りましたけれども、防腐剤が塗ってありまして、それを削って見ましたが相当新品だということは外装だけはわかりましたですけれども、内部はどうなっているかわからぬという機械でしたから……。
○坂本委員 それで見ただけじゃわからぬ、試運転しなければほんとうのことがわからぬ、そして試運転をするのには第二幕僚の山下技官かだれかに見てもらわなければならぬでしょう。そうするためにはやはり注文書か、何かはっきりしたそういうものがなければいかんというので、広造機からの注文書と、それから第一通商からは間組の方に注文書を書いて、こういうふうになっているから一つ試運転してくれぬかと頼まれた、こういうふうになるのじゃないですか。
○平参考人 頼まれたと申しますのは、間組にですか。
○坂本委員 いえいえ、海幕の方の山下技官か、そういう専門家に試運転をやってもらう。海幕のだれか、山下技官かだれかそういう専門家の人に頼んだのじゃなかったのですか。
○平参考人 いえ、それは違います。そのときは、第二幕僚の問題は買うとか買わないとか、そういう具体的な線に乗っていたものではなくて、広造機の方は買う。だからどっちかというと、広造機のエンジニアが早くそれを見たい。そちらの方の要求です。
○坂本委員 そういたしますと広造機が買いたい。しかし買う上においては見てみなければならぬ、試運転してみなければならぬというので、試運転をする、こういうことになったのですか。
○平参考人 そうです。
○坂本委員 で、その試運転は、広造機の専門の人と山下技官、こういう専門の人にも見てもらおうというので、試運転をするときに立ち会ってもらったのじゃなかったのですか。
○平参考人 間組に注文書を出しまして、どういう試運転の工場を使うか、僕たちもなるべくリスクのないように、あまり責任をかぶらないようにと消極的な活動をやっていたものですから——間組の方はしろうとでエンジンに関しては何もわからぬ。僕の方でもこれは一流の会社でなければ、これだけりっぱなエンジンのオーバーホールなんてとうていできない。確かに三菱——あのころの東日本に、うちの課長とあと二、三人の方が沢さんもいらっしたかもしれないですが、参りまして、事情を話しまして断られました覚えがございます。というのは、あとでいろいろ考えてみますと、東日本さんは、この機械を米軍の手にあるころに一ぺんオーバーホールしたようなことを聞きました。
○坂本委員 そこで東日本では、米軍の手にあるときにオーバーホールしたから、断わられたから、それで山下技官その他に頼んで試運転するようになったのじゃありませんでしたか。
○平参考人 違います。断わられて間の方では間独自の立場で試運転をする。それが大森にあるトラクターの会社なんですが、そこでやる。もちろん僕たち行ってみはしないし、行くことになりますと、僕たち責任——こんなことに使ったとかあとでまた何か言われるおそれもありますので、なるべくそれには介在しないようにしておりましたが、どのくらいの期間がたって、おそらく一二カ月くらいたってからと思いますが、注文書が出てからと思いますが、三カ月か四カ月たったか知らないですが、間組の方から試運転するという連絡がございました。それでさっそく電気課としてはお得意の広造機の技術陣に招待状を出しまして、渉外の方は渉外で、どうせ運転するならば防衛庁の方に、こういう資料を出せというような話もあったのだから、ついでに見せようじゃないかというので、たしかあのときは総計二十人くらい立ち会ったのじゃないかと思います。大体広造機の方から一人か二人お見えになったと思います。防衛庁の方からは四、五人お見えになったと思います。それから第一通商として七人くらい、渉外、電気関係大体総出で参りましたし、間の方は沢さん以下——そのちょっと前くらいから杉山さんという方がだんだん介在して、その方も間組の人間として名刺も受け取っております。あのころ顔は知っておりますけれども、いろいろなどういう関係の人か知らない人が相当間として来たような記憶があります。大体全部で二十人くらいごやごやおりました。
○坂本委員 そこでお聞きしたいのは、試運転するのについて広造機の方から注文書をとり、さらに間組に対して第一通商から注文書を入れたのはこれではありませんか。 〔坂本委員書類を提示〕
○平参考人 これは間違いございません。
○坂本委員 あなたの筆跡ですな。
○平参考人 そうです。
○坂本委員 注文書は試運転をする材料にするために作ったというものじゃありませんか。
○平参考人 そうでございません。
○坂本委員 そうしますと、そこに書いてありますように、九百二十万の七千三百六十万円、八台ですね。これをほんとうに第一通商から間組の方に発注された注文書ですか。
○平参考人 これは正式に会社で出す注文書です。
○坂本委員 それで、そのほかに広造機から第一通商に対する注文書は、やっぱりそれに似たようなのが入っておるのですかどうですか。
○平参考人 たしか用紙は、第一通商丁としては、注文書、それからその上に注文請というダブルの用紙がございまして、内容は全部同じですから、カーボンを入れまして、片一方は注文請、片一方が注文書というふうなフォームがございます。それを使っております。おそらくこれと同じものだと思います。ただ標題は注文書でなくて注文請であります。
○坂本委員 今おっしゃった注文請書ですね。これは第一通商が注文を受けるわけですから、やはり広造機から−第一通商に対する注文請書の単価と価格は幾らになっておりましたか御記憶ありませんか。
○平参考人 記憶はございませんが、うちの上司鼎さん、それから次長さん全部、しかも中古エンジンのパッカードに関する——これは別な話ですが、太陽商社という会社がございました。三井物産の新会社で、この方から——うちの小倉次長の友人からわざわざ電話がかかってきて、第一通商でパッカード・エンジンの何か商売をやっているではないか、あれは性能的にも、もちろん新しいという話だけれども、中がちょっと怪しい、よくないかもしれない、しかもまた仕入れ値段が法外に安いという注意を受けまして、僕は次長の命令でよく調べまして、宮城の前にあります米極東空軍にも行った覚えがございますし、横浜のNCDという今の税関本館にあったのですが、そこにも行って、幾らの値段で日本に売って、部品とかそういうものもあるかどうかということも調べた記憶がございます。
○坂本委員 その見積書ですが、これは間組から第一通商に差し入れた見積書に間違いないですね。
○平参考人 もちろんこれはフォートスタットですけれども、ぺらぺらの日本紙でもってきたと記憶します。
○坂本委員 それは間組にやった控えだと思うのですが、それと同じようなのが入ったわけですね。
○平参考人 入っているはずです。
○坂本委員 この見積書を見ますと、単価が九百二十万円、金額が七千三百六十万円、こういうふうになって、第一通商から間組に対する次の注文書、それがやはり一台九百二十万の七千三百六十万円、こうなっているのですが、これはたれが定めましたか。第一通商と間組とのいきさつがあると思うのですが、どういうふうにして決定しましたか。
○平参考人 パッカード・エンジンの問題で、僕もいろいろ関係ありましたので新聞とかそういうものをよく注意して見ておりましたが、富士工業の社長さんがおっしゃったように、米国の製品である上、日本にはないもので、単価のきめようが第一通商の能力ではなかったのです。この見積書は、沢さんが話を持ってくるときに持って参りました。
○坂本委員 そうしますと、第一通商の方では、この見積書によって、ほんとうに八台、七千三百六十万円で買うあれがあったのですかどうですか。
○平参考人 もちろんありました。というのは、広造機の方で八台というのは、船には大体二台、まあ三台入れる場合もございますけれども、大体二台くらいつくのが常識でこういう数字が出たのです。
○坂本委員 そうでなくて、この注文書は、間組は、さっきおっしゃったように試運転をするのに何かこういうオーダーがなければ試運転ができないからというので、先で売買をやるかどうか知らぬですが、これができた当時は、試運転の材料にするためのオーダーで作ったというふうに聞いておるのですが、その点は違いませんか。
○平参考人 少くとも担当者としてはそのつもりは全然ございません。これはりっぱな商品と考えております。試運転して全部の性能が出たら間からもらってこの広に納めるというつもりでおりました。
○坂本委員 そこで時間がないから要点だけを聞きたいのですが、あなたは第一通商をいつごろどういう理由でおやめになりました。
○平参考人 第一通商の電気課におりまして、御存じと思いますが、第一通商はあのころ第三次協調融資とか、何しろ借金が三十何億ある、社内的に相当がたがたしておりまして、なるべく縮小しょうじやないか、その中で最も弱体であったのは機械部だったのです。その機械部の中でも弱体だったのは電気課です。そこで結局電気課は廃止する、課長も全部やめるというので一緒にやめました。それにもう一つ近因がございました。黒岩製作所という会社、これはパッカードには全然関係がない問題ですが、黒岩製作所は第一通商とは大体五、六年の間商売をいろいろやりまして、第一通商の方では相当信用しておった会社です。その会社にまんまとしてやられまして、不渡りを食いました。それを僕が担当しておりました。それがちょうどやめる直前です。それで辞令が出てから大体一カ月残務整理をしておりました。
○坂本委員 もう一点だけ聞きたいのですが、試運転をされたとき二十名ばかり集まったわけですね。その試運転後に新橋の山下という料亭で食事をしたことがありますか。
○平参考人 試運転の帰りですか。
○坂本委員 ええ。帰りか昼飯か……。
○平参考人 一つ覚えておることは、試運転をやったときはたしか暑いときで、帰りに自動車を四台か五台くらい連ねて大森の方から品川に行く前ですけれども、どこかあの辺の路地へ入りまして食事をするところにつけましたときに、保安庁のどなたか忘れましたけれども、いや食べられない、当時の職責としてそういうことができないというので、結局保安庁の方が一番最高のお客さんだったし、その方が断わられたので全部帰ったという覚えはあります。
○坂本委員 これは広造機から第一通商にきて、それから第一通商から間組に注文書が入っておるのですが、実際はこの機械は当時船につけるとかなんとかいうので、その船も、こういう軍以外にこのエンジンを使いこなすところはなかったというふうに聞いておるのですが、その点いかがですか。
○平参考人 それはもちろん今になって見れば、ガソリンですから——そのころはディーゼルと僕たちも全部信じておりました。しかも試運転したときに初めてガソリンだということがわかりましたのですが、そのとき保安庁の技術の人間も、まだ試運転を始めない前にこれは格好が変だ、広の人間もそう言っておりました。スパーク・プラグがついているし、肉厚も薄い、どっちかといえば航空エンジンにちょっと格好が似ているスマートなエンジンですが、これがディーゼルならばアメリカの技術は相当進んでおるというようなことを言った記憶がございます。しかしそのときに、今三友産業の総務部長ということに新聞で言われております正木さんという方に、たしかそのときだと思いますが、紹介を受けまして、この人間がパッカード・エンジンのエンジニアリング関係を担当する者だということを言われまして、正木さんが試運転の主任をやって、みんなの反対を押し切って、というより、みなお客さんですけれどもこれはガソリンだガソリンだと言っておりましたが、いや、これはガソリンで始動してディーゼルで走る、いわゆる併用のエンジンだということで、実際にそのときも最初にガソリンで始動して相当の温度までエンジンを上げてからディーゼルに切りかえて、何時間か忘れましたけれども、おそらく一時間足らずだと思いますが、運転しました。もちろん所定のデータは全然出ませんでした。
○坂本委員 そうすると、その試運転のとき、山下技官なんかもガソリン・エンジンだというような認定があったけれども、三友産業の正木さんが、いやそうじゃないと今おっしゃったようなことで言われたんだけれども、実際は山下技官初めこれはガソリン・エンジンだ、こういうことがわかったのではありませんか。
○平参考人 おそらく半信半疑だと思ったのではないか。みな割り切れない。もちろんこれはディーゼル・エンジンを探していた時期に、併用は何も必要はないのです。結局ガソリンを節約するためにディーゼルを使うのだから、もしガソリンを初めから使うならばそんな高いものを使わなくてもいい。おそらくそう思うのではないかと思うのですが、何しろそのときは、これは僕の客観的なあれですけれども、四、五人いた保安庁の方は半信半疑で帰られたようだと思います。
○坂本委員 そこでそれによって第一通商と間組との間の契約は破棄になったということになるわけですか。
○平参考人 僕はそのときかどうか記憶はございませんけれども、破棄になったのは広造機の方から一番最初破棄になりました。というのは、エンジニアがその場で立ち会って、広造機としてはガソリンには全然興味ないのでありますから、破棄になりました。従ってうちとしても間組との注文書はスペック、仕様書が違うし、破棄しなければならないという段階に至りました。
○坂本委員 それで広造機から解約してきて、それによって第一通商から間組との間の解約をされたのはいつごろでしょうね。
○平参考人 はっきり記憶いたしませんけれども……。
○坂本委員 二十八年ころですか。
○平参考人 全然記憶いたしません。これはまた余談になりますけれども、ディーゼルかガソリンかということは、何しろ僕たちも、担当していた正木さん一あの人は機械屋さんだということで、相当優秀な機械や新しい機械をオーバー・ホールするのだからと僕たちも思っておりましたのですが、正木さんでさえもガソリンとの併用だと主張しておったくらいですから、保安庁の方はみなこれは半信半疑じゃなかったかと思います。それで特に一番最初間組の方にメインテナンス・マニュアル、インストラクション・マニュアル、こういうものを早く出せ、何しろ機械があってもいろいろそういう補修をする場合に、インストラクション・ブックがなければ間違いが起きるといけないから早く出せ、そういうことを最初に言っておりましたが、そのと含になって、どうしても必要なんだ、僕たちもあっちこっち——そのときに僕はパッカードに手紙を出した覚えはございます。もちろんパッカードにはございませんでした。戦時中にやめた、今全然関係はないという手紙を受け取りましたけれども、それでそのインストラクション・マニュアルとかメインテナンス・マニュアルは山下技官に——山下さんは海軍時代の同僚もいろいろおりましたし、こういうボートに関しては相当のオーソリティだということを聞いておりましたので、山下さんにお願いしまして、山下さんから人手いたしました。それの第一ぺージにガソリンと書いてありましたから、初めてこれは絶対に両用じゃない、ガソリンだということを保安庁も僕たちもみんな、間の正木さんでさえ一言も溶くガソリンだということを認めました。
○坂本委員 そういうような関係があって結局この契約は破棄になったわけですね。その点間違いないですな。
○平参考人 僕はすぐ破棄しないで、そのとき——今申し忘れましたけれども、ディーゼルがガソリンだという根心的なスペックの違いと、もう一つはトラクターの方のいろいろの話を聞きますと、中のメイン・ベアリングがない、パーツがない、どこということは僕はわかりませんが、このごろ新聞で見ますと富士重工の方で相当パーツが必要だったと今になってから言っておりますけれども、あのときは何しろメイン・ベアリングのことを一番聞きましたが、ディーゼルがガソリンに変ったという根本的なあれと、それから中の部品が米軍からスクラップとして払い下げられると遂に故意に抜き取ったのじゃないかというので、これはパッカードの方にも全然在庫品もないのだし、もう話にならぬ、そこまで行ってら破棄しました。
○坂本委員 いろいろ聞きましたが広造機に第一通商から出した注文請書があるし、第一通商から間組に出した注文書があるが、こういうものを基礎にして海幕の方にぜひ買い上げてもらいたいというので、あなたは英語も非常にたんのうであるからこの注文書をこういうふうに作ってそれを持っていって沢さんとかそういう方々と販売運動をされたんじゃなかったのですか。
○平参考人 それはさっき申し上げましたように全然見ず知らずの沢さんが僕の姉の方に注射を打ちに行っているというだけのコネクションで僕のところに来たことは間違いございません。
○坂本委員 そいう関係で沢さんと知り合いになって、その後沢さんと一緒になって、あなたも第一通商の販売会社の社員ですから、この販売に防衛庁方面にも働きかけに行かれたのじゃな
○平参考人 防衛庁の方には行かないこともないのですが、防衛庁の折衝とかいろいろそういうものは沢さんに全部まかしておりました。というのは第一通商としてそういうところまで介入しないで、間さんが側面的に売る、第一通商さんは名儀だけでも貸してくれというお話が最初にありましたので………。
○坂本委員 そうしますと間組の顧問の沢さんが来られて、第一通商は名義だけでもいいから一つ貸してくれというので、実際のエンジンの販売は沢さたが防衛庁方面に売り込みに努力された、こういうふうになるわけですね。
○平参考人 結果的に見ては防衛庁との折衝は第一通商は全然介入しておりません。
○坂本委員 あなたは介入してはおられぬにしても沢氏と一緒にこの問題で防衛庁方面に行かれたことは二、三度くらいありますか。
○平参考人 記憶するところでは越中島というのですか、深川の方に一ぺん行ったことがございます。
○坂本委員 なお、このエンジンを売るのについてやはりいろいろ費用が要るわけですね、そういうようなことで沢さんが間組から百万円持ってきてそれを第一通商の分だ、通商も商売会社だからいろいろ販売するのに運動の金が要るからというので、百万円から少し減っているかわからぬが、その金を沢さんが持ってきたことはございませんか。
○平参考人 お金の授受は全然ございません。
○上林委員長 生田宏一君。
○生田委員 私からちょっとお尋ねしますが、沢さんがあなたのお姉さんのことであなたのところへ来られたのは何年同月でございましたか。
○平参考人 四、五年前の話でいつということは記憶しません。しかしたしかこの契約書を作った同じ年です。 〔委員長退席、坂本委員長代理着席〕 生田委員 その契約書からすれば何カ月くらい前になりますか。三、四カ月くらい前……。
○平参考人 そんな前じゃないですね、五月ごろじゃないかと思いますがこれは記憶ですからはっきりしません。
○生田委員 それから広造機との間に話が始まりましたのはあなたの方から売り込みに行かれたのでしょうか、広の方から買いに来られたのでしょうか。
○平参考人 たしか広の方から買いに来られたと思います。僕は広造機という会本社に一ぺん行った覚えがございすが、弁慶橋を渡ってお堀の中側にございました。広さんの方からはおそらく二、三回くらい来ていらっしやるのじゃないかと思います。
○生田委員 さっきのあなたのお話では、防衛庁に売り込むことも考えた、その交渉もやったけれども、役所の話は長い話になるので盛んに方々に売り歩いてみたというお話なのです。そうすると、あなたの方から売り込んでみたということになるのじゃないですか。
○平参考人 たしか広造機の方は行っておりません。広造機は初めての取引だったので、たしか信用調査をやって、しかもきつい契約を作った覚えがございますから……。
○生田委員 広からあなたの方へ交渉に来られたのは何という人でしたか。
○平参考人 名前は忘れました。
○生田委員 最初買いたいといって参りましたのはいつごろでございましたか。
○平参考人 おそらく間組にこの契約を出す一週間以内くらいだと思います。
○生田委員 広造機とはあなたが御交渉になったのですか、あるいは課長さんがされたのですか、どちらがされたのですか。
○平参考人 交渉というか、お値段とか、納期とかそういうものですか。それは条件とかいうものをつけるために、課長でなく小倉という鼎さんのすぐ下におりました先任の次長ですが、たしかその方と先方とネゴシエーションした覚えがございます。
○生田委員 そうすると、あなたはそれには全然関係なさらぬのですか。
○平参考人 関係がないと申しますと、契約にですか。
○生田委員 ええ。
○平参考人 もちろんおそらくぼくが原案を書いております。上司が自分で書くということはございませんから……。
○生田委員 広の人とあなたお話しになりましたね。
○平参考人 もちろんしております。
○生田委員 その人の名前は覚えておりませんか。
○平参考人 課長クラスだと記憶しておりまするが、名前は覚えておりません。
○生田委員 広と取りかわした契約書というのは今は第一物産にあるのですか。
○平参考人 それはどこにあるかわかりませんが、第一通商にあるのじゃないがと思います。第一通商というのは、まだ整理会社が二十人くらいで中共貿易とか、そういうものをおもにやって今でもありますから、第一通商の方にあるかもしれませんが……。
○生田委員 値段は広との間は幾らで売り込むことになっておりましたか。
○平参考人 たしかうちのもうけというのですか、手数料は一台につき二十万くらいじゃなかったかと思います。
○生田委員 値段についてはまとまるところまではいってなかったのですか。あるいは注文書をもらったということになれば、値段はまとまったことになるのですが、あなたのお話ですと、まとまったごとく承わったのですが……。
○平参考人 もちろん注文をもらっております。
○生田委員 幾らでおきめになっておりましたか。
○平参考人 はっきり記憶しませんが、おそらく九百四、五十万じゃないかと思いますが……。
○生田委員 思いますじゃなしに、一方の値段ははっきり覚えておる、一方の値段は忘れておる、一方の方は相談をした人は覚えておるのだが、一方の会社の方は会った人の名前は忘れておる、こういうことなんですが、それはどういうわけなんですかね。——御記憶があるでしょう。
○平参考人 九百二十万と言ったのは、今これを見て九百二十万と申し上げたのです。
○生田委員 私の言っておるのは、広との契約でございますよ。
○平参考人 広との値段ですか。
○生田委員 はあ。
○平参考人 それを忘れたというのはおかしいとおっしゃるわけですね。
○生田委員 ええ。
○平参考人 たしかうちのコミッションとして二、三十万円のものでしょう。おそらく九百五十万、それ以上にはなっていないと思います。
○生田委員 先ほどあなたのところの機械部長さんに承わりましたが、七千万円くらいは大した金額でもないので、自分の一存だとおっしゃる。七千万円というのは大して大きな商売じゃないと言われる。ところが先ほどのあなたのお話を聞くと、大きな商売ができたので万歳をしたのだとおっしゃる。それで第一ものの考え方が違ってくるのはおかしいと僕は拝聴しておるのです。大きい商売ができて万歳だ、こう言うのですが、八台で百六十万円の商売でお宅が万歳を言うくらいであれば、七千万円の商売というのはよほど大きいものだと私は思うのですけれども、それで幾らもうかるかということも、あなたの方はおわかりにならなければならないはずだし、二十万円くらいというのは簡単なあなたの方でその見当というお話しなんですね。どうも私よくわからないのですが、一台で百万円あるとか、二百万円あるとかいうならば、八百万円というようなことになりますから万歳も言いましょうけれども、あなたの方で三分のコミッションであれば一台九百万円で二十七万円、三十万円を割らなければならぬ。あなた方の方でこういうものを扱ってみて、それは特殊のケースだから三分くらいの口銭ではあるまい。三分というのはあなた方の方でやっておる、しかもあなた方のお得意のメーカーなんかの品物を取り扱ってみて、三分というのが、あなたの方の商売では通り相場なんでしょう。それをよそから買ってきて、よそに入れる、しかもこういう特殊のケースで三分くらいでおさまるということはちょっと考えられない。しかもあなたは万歳をやった、こういうのですから、相当利潤があったに違いないのですが、その点はどうでございますか。
○平参考人 その万歳をしたというのはもうかるから万歳ではなくて、さっきも申し上げますように、電気課というのは成約がなくて、ノルマ、ノルマでいつも追いかけ回されておるような課だったのです。その標準になるのは成約高でいくので、実際にコミッションが幾らというあれでないのです。成約高でやっておりますから、もちろん部長から見れば、七千万円なんか電気課何やっておるのかとおっしゃるかもしれませんが、電気課の人間としては七千万円の成約があれば、これは相当大きな成約だったのです。僕が第一通商にいる間で最も大きな商売というのが、パキスタンにDCのラジオを出したことがありますが、それが一億二千万くらいだったですから、僕としては七千何百万の商売だからりっぱな商売だと思いましたです。
○生田委員 これは理屈になりますがね、七千万円とか一億円とか出してわずか百万円少々の利潤しかないというものであれば、一千万出して五百万もうける方が、あなたの方では実際上の利得は多いのですね。それで万歳を言ったというのですから、よほどもうかったと思ったのですが、よくわかりました。 それから試運転をしたのは何月ごろでありましたか。
○平参考人 さっきも申し上げましたように、暑いときですからおそくも九月ごろ……。
○生田委員 何年のですか、その年ですか。
○平参考人 この年ですね。というのは納期が一年というような納期は考えられませんから、この年です。ですから見積書ができたのは二十七年七月十五日ですから、それから三カ月くらいあとということですね。
○生田委員 すると大体九月の末くらい手ね。
○平参考人 間組がオーバー・ホールをするので、あちこち動いているということで、それから三カ月くらいあとになってでき上ったという報告を受けて立ち会いに行ったと思います。
○生田委員 それもわかりました。 それから小倉次長の友人が電話であのパッカードは中身も怪しいし、仕入れも安いという注意があったというので、あなたがお調べにいかれた、その結果はどうだったのですか。
○平参考人 その結果は、極東空軍に行ったときには全然得るところはございませんでした。というのは書類も何も、あったかもしれないのですが、僕たちには見せてくれませんでした。パッカード・エンジンというものがかつては米軍にあったどいうことは言っておりましたですが、そのときできたらスペックとか、もっと詳しいデータを要求したのですが、もちろん何もなくてだめでした。横浜に行ったときに得たインフォーメーションは、横浜MSTS——これは正しいかどうか知りませんが、マリン何とかトランスポーテーション・サービスだと思うのですが、そこの管理している横浜の岸壁の倉庫にパッカード・エンジンの部品があるという、そのインフォーメーションだけは得ました。ただどういう経路で幾らで米軍の手を離れたかということは全然わかりませんでした。
○生田委員 そうすると松庫商店が一台十万五百円で払い下げを受けたということもわからなかったのですか。
○平参考人 松庫とか三友という、三友というのは岩間さんという方がいつのころか、最初じゃないのですが、この仕事をやっている途中で出てきて、三友という会社がある、しかし今度の新聞で発表になったようにこの三友産業というものが何をやっているのか、松庫というのは今度の新聞で発表になってわかりましたのですが、どういう性質のものかということは、今度新聞を見て、いろいろあちこちのデータを得てわかりました。あのころは大体二十軒くらいたらい回しになって出てきたのではないかと思っておりました。エンジン炉二十人くらいのブローカーの手を経て間組にやっとたどりついたのだというふうに、これは聞いたのかしれませんし、そういうふうに僕は思っております。
○生田委員 その二十軒というのは具体的に言うとどんな人の名前が出ましたか。
○平参考人 名前は全然出ません。
○生田委員 それじゃ現価十万五百円ということは御存じないでしょう。
○平参考人 知っておりません。
○生田委員 三友産業というのが松庫から買って、間の所有物ではない、当時そういう関係にあったと間は言うのですが、あなたのところへは間のものだと言ってきたことには間違いないのですか。
○平参考人 さっきも申し上げましたように、沢さんから間のものだと言って持ってきました。
○生田委員 沢さんが一番最初に来ましたのはあの見積書をもらったあるいはあなたの方から注文書を出した七月十五日以前、その間に大体どれくらいの日数がありますか。
○平参考人 さっきも同じ質問がございましたけれども、そんなに長い期間じゃないと思います。二カ月くらい前じゃないかと思います。
○生田委員 それから一台九百二十万円というのは沢君が持ってきた値段だと言っておられましたね。それは口頭で持ってきたのですか、見積書として持ってきたのですか、どちらでございますか。
○平参考人 見積書として持って参りました。
○生田委員 それに対してあなたの方はいろいろ安いものだとか、中身があやしいものだとかいうことの電話があったのでお調べになったというのですが、そういうことを話して沢君との間に値引きの交渉なんかされたことが一ありますか。
○平参考人 それはそういう話があって太陽商社の方から一応注意されたのは、契約をして第一通商の名前が表に出てからです。間と契約して第一通商がこういう仕事をやっているという話になってからそういうことがあったのです。
○生田委員 そうすると見積書をもらったのはいつごろですか。
○平参考人 先ほど申し上げましたように沢先生がいらっしやったときに、それは第一回に来たときかどうかわかりませんが、何しろ沢先生が僕のところに尋ねてきましたが、一面識もない人ですから、何の用もあるわけじゃなくて、この話があるから僕のところにいらっしゃったのです。
○生田委員 そうすると今のあなたのお話では見積書をもらったことと注文書を出したこととはさっきの書類でわかっておるのですが、契約とあなたは言われましたが、その契約書が取りかわされておりますか。
○平参考人 これはうちの会社では注文と注文請書をカーボンを入れて印紙を張って判こを押せば、これは契約書です。
○生田委員 そうすると先方から注文請書をもらってますね。
○平参考人 おそらくもらっていると思います。もらってなければ第一通商として商売になっておりませんから。
○生田委員 それからこれはあなたの上司の機械部長の鼎さんには御報告されてございますか。こういう商売になってこういう契約ができたということを御報告されて、了承を得ておるわけですか。
○平参考人 もちろん了承を得ております。沢さんも部長に会わせました。
○生田委員 そうすると沢さんは単に部長に対するごあいさつだけですか。あるいは商売の内容にわたってお話になったことはありますか。
○平参考人 おそらくございます。これは世間並みのことだけで帰るということはございません。
○生田委員 そうするとこの内容については沢さんから機械部長にはお話になったであろう、こういうことですね。それはあなたが常識上そういうように推測できるということですか、あるいはあなたがそのときに同席されておったのですか。
○平参考人 それは同席しておったかどうかは記憶にございませんけれども、常識的に……。それからもう一つつけ加えたいのですけれども、部長席のところに沢さんを連れていって名刺の交換をしたときに、小倉次長が沢薫という名前は、昔大蔵省の相当高官の方の名前だ、どこかで聞いたような名前だということを僕に言ったのを記憶しております。
○生田委員 それからもう一つ、どうしても伺っておきたいと思うのですが、広造機と第一通商の間には一応条件つきであるけれども契約ができたことは間違いございませんか。
○平参考人 間違いございません。
○生田委員 そうするとそこでどうしても金額というものがはっきりしなければならないのですが、先方との値段の交渉をしたのでしょうから必ず値段というものはきまっておらなければならぬのですが、そこのところは御記憶がないというのはどういうわけでございましょう。
○平参考人 実は広造機という名前さえも、この間第一物産に参りまして、この問題炉新聞に出たので小倉さんといろいろお話ししたのですが、そのときに小倉さんから知らされたほどで、広造機という名前も僕は忘れておりました。広島の方の造船会社だと思っておりました。
○生田委員 小倉さんがそのときどうしたというのですか。
○平参考人 それは広造機という会社だということをそのときにあらためて言われました。
○生田委員 それはいつですか。
○平参考人 このパッカード・エンジンが新聞にいろいろ出初めたころです。
○生田委員 それからもう一つ承わりたいと思いますのは、試運転をしましたときにガソリン・エンジンだということを、沢君にしても正木君にしても極力これを否定するような言動があったことは間違いございませんね。
○平参考人 それは間違いございません。というのは、自分が持ってきた品物がまるっきり火と水のような違いなんですから、面子と言いますか、そういうこともあって極力否定しました。もちろん沢さんとかそういう方はエンジニアでございませんけれども、正木さんはエンジニアとして技術の方を全部担当していられて、たしか現場を指揮しておりましたが、正木さんは極力これは併用だということを言っておりましたが、防衛庁の技術官で名前は忘れましたけれども、背の高い人だったですが、一番指摘したのはスパーク・プラグが見えるじゃないか。一つとって見ました。スパーク・プラグがついていればディーゼルじゃないとそのとき言ったのを記憶しております。
○生田委員 それから九百二十万円の見積書を持ってきましたときに、沢さんは九百五十万円でなければ売れないのだがというようなことであなた方の方と値段の御折衝があったはずと思うんですが、ただその持ってきた値段表をそのままあなたの方では了承したんですか。
○平参考人 間組としてですか。間組としては、うちが十倍に売ろうが何倍に売ろうが、うちに対してそういうことを言ってくる筋合いのものじゃないし……。
○生田委員 そうじゃなしに、あなたの方へ九百二十万円という見積書を持ってきたでしょう。それはあなたの方で引き取る金額なんですか。あるいは僕の方はこれだけかかっているから、これを何ぼかで売り上げてくれと、こういうことだったんですか。
○平参考人 いや、これはうちに対しての見積りですから、九百二十万円というのは、うちが間組に払う金額です。
○生田委員 そうするとこの値段は、あなた方の方では正当だと思っておられたんですか。市価あるいは市場価値から見て、あなたの方はこれならまあかんべんできる値段だと、こういうわけですか。あるいは値引きの交渉をしてみたけれども、間組の顧問の沢さんがまけなかった、とこういうのですか。それはどちらでございますか。
○平参考人 いや、かえって安いと思いました。というのは、新品——でもちろんべアリングがないとかガソリンの問題が起ったのはずっとあとですけれども、そのときは新品だと……。倉庫に行ってみましたけれども——もちろんこれはただ見ただけじゃわかりませんけれども、まあ相当いいものだ、それに倉庫に行っを覚ましたものはケースの中に入っておりまして、それは二メートルと一メートルくらいの大きなケースですけれども、その横にいろいろ今までのインスペクションの低が入っておりましたんですが、それを見ましても東日本——これを僕は記憶していて東日本にそのあと一ぺん行ったと思うんですが、東日本さんの名前も書いてあったし、相当の一流会社が手がけたインスペクションのデーターが書いてありましたから、これは相当な機械だ、だから値段の点は僕たちとしてはかえって安いんじゃないかと思いました。
○生田委員 この品物の出所もあなたの方は知らなかったわけですか。
○平参考人 全然知りません。
○生田委員 沢君は、あなたの方へここで、本品は公正かつ適法に、株式会社間組が入手し現に所有しておるものなることを間組は保証する、とこういう条件をあなたの方へ出しておる。
○平参考人 ええ、というのは、倉荷証券なんか僕たちに提示してもどんなからくりがあるかわかりませんですから、そのためにそれを入れました。
○生田委員 どうしてこれをあなたの方は、アメリカ製でアメリカ軍の放出物資であることは——もうしろうとでもそういう想像がつくはずなんです。あの終戦直後の状態から今日までの間に、こんなものを輸入してありませんからね。そうするとどこかでアメリカ軍から手に入れたものに違いないんですが、あなたの方ではその出所というものを一応考えられるはずであるし、それから入手した値段というものも、一体どの程度で入手したのかということをあなたの方では大体見当を立てずにやられたんですか。
○平参考人 全然検討しないわけではございません。九百二十万というのが、かえって安いくらいの値段だという、まあ僕たちの常識だったんです。大体馬力当り八千円から一万円くらいの間じゃないか。しかもこれは優秀なアメリカの機械だ、それから輸入税がかかっているからもっと高いはずだ、普通のインポートの場合ですね。もちろん放出物資じゃなくて輸入した場合には、輸入税が三割五分かかるんですから、もっと単価が高くなるんじゃないかと思いました。
○生田委員 それからあなたの方が広造機の方から断わりを受けて、必然あなたの方も、ガソリンだ、ディーゼルだということで間組との間も破約になった、こう言いましたね。それは一体何年の何月ごろでしょうか。
○平参考人 何しろ構造機の方から契約解消——これは書類じゃなかったと思いますけれども、何しろ契約解消になってから、僕が担当者だったから、間さんの方から再三僕の方に電話もありましたし、塚元さんもお見えになったのではないかと思いますが、何とかディーゼルをガソリンに改めて再契約をして売り込みを第一通商でやってくれないか。——どこに売り込むかそれはわかりませんけれども、売り込みをやってくれないかという頼みは相当ありました。広造機の方から解約をしてすぐ間組と解約したわけではなくて、その間にたしか少しの期間がございまして、僕はアメリカの方に手紙を出して、パッカード・エンジンは製造中止だとか、そういうインフォーメーションを得たのはそのときです。部品がないし、これは全然問題にならぬという結論を得て、間組に、たしか僕と課長が行きまして破棄しました。
○生田委員 今の点ですが、あなた方の方から間組の方にキャンセルする前に、沢さんなり間組の経理課長である塚元君なりがあなたの会社に来られて、あなた方と間組のパッカード・エンジンの処理について御協議があったわけですな。
○平参考人 塚元さんはたしか来ております。契約したときから解約するまでのこの期間中に、塚元さんがいらっしたかいらっしゃらないかという問題ですね、いらっしております。
○生田委員 それはパッカード・エンジンの所有者である間組の人として来たわけですね。
○平参考人 もちろんです。経理課長さんとして来ております。
○生田委員 それは解約するまでの交渉の間にそういうことがあったわけですな。
○平参考人 そうです。
○生田委員 それから防衛庁の方へ間組から売り込むようになったのは、あなた方の方で当初の間は一、二回防衛庁と関係はなくはないが、しかし自然に薄らいでいって、あとは沢君が間組の代理をして防衛庁の方に売り込んでいった、こういうわけですな。
○平参考人 最初のころは沢先生、沢先生と言っていたのです。元大蔵省の高官をやっていらっした方だし、相当あっちこっちに知り合いもいる、第一通商はどちらかといえば一番下の方の連絡をするからというので、うちに連絡機関もございましたが、沢さんの方は上の方のところで折衝をするということでした。ところがあのころ——今になればふしぎなんですが、沢先生の方から毎日のように連絡がございまして、こういうふうになっておる、もう大体きまりそうだというようなことをおっしゃっても、僕たちとしては不安ですから、すぐ、下の方に行って探ってみたのですが、下の方は全然何も聞いてないという場面が相当ございまして、しびれを切らして、実際何をやっているのかという場面が相当ございました。
○生田委員 あなたは沢さんにサービスをしたようなことはございませんか。
○平参考人 サービスというとどういうことですか。
○生田委員 何か非常にお世話になっておるという気持でもって、これを遇するという気持があったわけですか。
○平参考人 第一通商としては沢さんを、平たく言えばごちそうしたとかそういうことは一ぺんもございません。
○生田委員 そういうことは人格の立場が違うからなかったというわけですな。
○平参考人 人格というと……。
○生田委員 沢さんは間組の人ですからね。
○平参考人 普通はお客さんとの間に習慣として仕事ができたといったときには、お祝いのそういうものがありますけれども、途中でよほどのことがなければ、また何かこれをすることによって利益があるという場合ならばやりますけれども、そうでない場合はやりません。
○生田委員 それから防衛庁とあなたたちとの方でこの問題について関係が切れたといいますか、交渉のなくなったというその前後の経過を一つ話して下さい。
○平参考人 防衛庁と全然切れた……。
○生田委員 このパッカード・エンジンを防衛庁が二十九年度の予算で買ったのですが、その売り込みまでは、第一通商として防衛庁との間に沢さんなり間組と関連をしてこのパッカード・エンジンについて今もって防衛庁との間には連絡関係が続いておるわけですか。
○平参考人 解約したあとは沢さんだとか杉山さんとか、あの当時の関係者は全然出入りしなくなりました。
○生田委員 あなたの方へ……。
○平参考人 全然ぴったり。それにもう一つは塚元さんがよく覚えていますが、課長が行って断わったときに表には表わしませんでしたけれども、相当打撃だったということをあとで聞きました。そういうわけで出入りは全然ございません。
○生田委員 そうすると、杉山さんだとか正木さんだとか沢さんは全然あなたの方に出入りしなくなった。なおあなたのところの電気課長が間組の塚元さんに会ったときにはあの連中にえらい目にあったというような口吻を漏らした、こういうわけですね。今のあなたのお話によると……。
○平参考人 電気課長にですか。
○生田委員 あなたに……。
○平参考人 いや、それはどこからあれしたか記憶しませんけれども、塚元さんがうんと打撃をこうむって内心烈火のごとく怒っているけれども、もちろん自分のスペックの違いなんだから何も言わないけれども、内心は相当怒っているということをあとで聞きました。
○生田委員 それであなたの方の関係は切れたわけですね。
○平参考人 はい。
○生田委員 最後に念を押しておきますが、九百二十万円という間組から買い取る値段というものについては、沢一さんが見積書を持ってきたものであって、これは大体時価としてはむしろ安 いくらいのものだというのでそれをまるのみにして契約の値段にした、こういうことですね。
○平参考人 もうちょっとお話しますと、中古の商買というのはさっき申し上げましたように、実に商買として一番いやがる商買なんですが、中古の場合には検収のときまで、何が出てくるかわからぬ。利益が出るか、何が出るかわからぬというあれですから、もしいいものが出てくればいいし、悪ければけるという態勢の契約を作ったはずです。第一通商に一銭のリスクもない絶対に完璧な契約書を作っておるはずです。それは上司ともみんな協議の上で作りました。
○生田委員 それでわかりましたが、広造機との関係もそういうような気持で売り手と買い手との差違はあるけれども、大体そういう気持で広造機との間にも約束ができたということですか。
○平参考人 中古の商売ですからやはりそういう気持もないことはないのです。
○生田委員 そのときに九百二十万円というのはあくまでも新品であって手直しを必要としない、非常に手間のかからぬそのままで通るという無傷のものということが建前になっておったのでしょうか。
○平参考人 そうです。沢さんが持ってきたときは、オーバー・ホール・チャージがあればいいのだ、パーツを買い入れたりする問題は何もない。こちらもそういうふうに受け取ったし、あちらでもそういうふうに言っておるはずです。
○生田委員 よろしゅうございます。
○坂本委員長代理 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 ちょっと二点伺います。広造機は何する会社ですか。
○平参考人 さっき申し上げましたように、僕は名前も忘れたほどで、広造機というのですから、造機ならば船の内部のいろいろの機械を作る会社だと思います。
○吉田(賢)委員 どこにありましたか。
○平参考人 広造機の東京の会社は赤坂の弁慶橋を渡りまして……。
○吉田(賢)委員 広造機に売り込む話はあなたがおもになさったのですか。
○平参考人 僕が持っていったのじゃございません。たしかあちらから……。というのは広造機というのは初めての会社だし、信用調査とか——相当ああいうきつい契約をしなくちゃならないというのは、知らない会社ですから行ってないはずです。
○吉田(賢)委員 向うから持ってきたというのはだれのことですか。それは広造機から注文にきたのですか。そうじゃなしに第三者——間組の側の人が広造機に持ってきたのですか。それはどうですか。
○平参考人 間組の沢さんとか杉山さんとか正木さん、ああいう人が持ってきたものじゃございません。
○吉田(賢)委員 広造機へ売るという契約ができたのですね。
○平参考人 第一通商と広造機の間にですね。——できました。
○吉田(賢)委員 それをだれがなさったのか。契約締結の申し入れとか、交渉はだれがしたのですか。
○平参考人 担当者として僕がやっております。
○吉田(賢)委員 そうすると、広造機が何する会社であるかということを御承知でないと、果して使うものやら、あるいはまたトンネルでよそへ転売するものやらよくわからぬと思うのですが……。
○平参考人 もちろんそうです。
○吉田(賢)委員 そこであなたが売り込みの交渉をなさったのであれば、広造機の会社がどういう会社であるということを御承知ですか。
○平参考人 前の方にも申し上げましたように広造機の名前を忘れたくらいですから……。
○吉田(賢)委員 それじゃ広造機はこれを使うのですか。
○平参考人 それはぼくとしてはわかりません。
○吉田(賢)委員 価格はどちらの申し入れでこういうふうにきまったのですか。
○平参考人 価格ははっきりあれしませんけれども、おそらくこちらから言っておるはずです。
○吉田(賢)委員 これは契約書によれば九百二十万円ですが……。
○平参考人 そうです。
○吉田(賢)委員 九百二十万円という価格は、あなたが折衝するときに何回も折衝してきまった値段ですか。それはどうなんですか。
○平参考人 九百二十万円というのは間組との間の契約金額ですが、それは沢さんが見積書を持ってきたときにその値段がありまして、それを……。
○吉田(賢)委員 沢が見積書を持ってきて九百二十万円で買って、その上あなたの方の口銭がかさんで、そうして引き合い値段ができたのですか。
○平参考人 それは常識として九百二十万円で買ったものを九百二十万円で売るということは全然考えられませんから、さっきも申し上げましたように、二十万円か三十万円くらいはかけているのではないかと思います。
○吉田(賢)委員 そうですか。そうすると、間と間の契約書それから広造機との間の契約書というものは、あなたの方ではないのですか。
○平参考人 僕のところと申しますと、第一通商ですか。
○吉田(賢)委員 そうです。
○平参考人 現在第一通商におりませんので……。
○吉田(賢)委員 当時です。
○平参考人 当時はあるはずです。契約高に載ったんですから。
○吉田(賢)委員 それなら広造機がそこまで詳しく、また契約書も作成するということであれば、広造機が使用するものかどうか、第三者に転売するものかぐらいはおわかりでしょう、あなたが交渉したのだから。
○平参考人 これは記憶なんですけれども、広造機に関しては、こちらからパッカード・エンジンでディーゼルのやつがお宅にあるということを聞いた——これは全部記憶が前提ですが——それで僕はすぐ行って、こういうものだということを説明して、あちらから契約締結のために今度はこちらの方に二、三回くらい来たのではないかと思います。
○吉田(賢)委員 そうすると、やはりパッカード・エンジンというものはこの種のものですから特殊なものでしょう。特殊なものを使用するのだから、当該買い主が使用するのか、転売するのか、あるいはスクラップにするのか、そのくらいのことがわからずにあなたも第一通商の社員として売り込みの話はつけられないと思うのです。あなたは今は証人でもないのだから、一つそこはずばりとおっしゃって下さい。実はこういう書きつけ、契約書ですが、間組に対してあなたの方の第一通商から二十七年七月十五日付で間組あてのこの種の注文書を出しておるということについては、これはやはりたれかから頼まれてこういうものを作ったというのが真相ではないですか。
○平参考人 僕が頼まれてですか。
○吉田(賢)委員 あなたが頼まれたか、たれが頼まれたか…。
○平参考人 いや、そんなことはございません。
○吉田(賢)委員 そんなら広造機がこれを使うために買ったのか、あるいは第三者に売り渡すために買ったのか、それくらいのことはわかるでしょう。かりにも七千万円からの取引でありますし、特殊な件で、ありふれた、そこらにざらに陳列してある機械じゃないんですから。
○平参考人 特殊な機械と申しますけれども、ガソリンだから特殊な機械でありまして、ディーゼル・エンジンならばこれはその辺に幾らでもあります。——幾らでもということはなでいすが…。
○吉田(賢)委員 けれども、広造機も、これを使用する、転売するにしても、ガソリン・エンジンか、ディーゼル・エンジンか一見してわかるでしょう。あなたは御承知でしょう。
○平参考人 わかります。
○吉田(賢)委員 それをガソリン・エンジンでなかったということは言わせませぬぞ。ですから、その場合にガソリン・エジソンであるということがわかれば・それが果してざらにあるものかどうかというようなことは常識でわかります。これは皆多くの人が言っております。これを見てガソリンかどうかわからぬということはしろうとの話です。かりにも売り込もうというような人、もしくは買おうというような人は、広造機が七千万円で買おうということであれば、これはガソリンか、ディーゼルかということはおそらくわかるでしょう。
○平参考人 それは立ち会いのときが取引の山だったのです。それでガソリンだ、怪しいということが出てきて、広造機さんとしてはすぐ解約しました。
○吉田(賢)委員 しかしディーゼルかガソリンか見ずして七千万円も金を出して買うということは普通ありません。これはパッカードのエンジンというものはそこにあるものじゃないのです。パッカードのディーゼル・エンジンと、こう言うたのかどうか知りませんけれども、そんなにそこらにたくさんに作っているものでない・アメリカで作っているもので、そういう特殊のものですから、やはりそれは見なくちゃならぬ。見ればすぐわかる。見ずして七千万円も金を出して契約するということはちょっと考えられません。だからそれは知っておったんじゃないか、こう言うのです。ほんとうのことを言って下さい。
○平参考人 広造機が知っていたというのですか。
○吉田(賢)委員 そうです。あなたも…。あなたはかりに知らないでもよろしい。
○平参考人 おそらく広造機でも知らないと思います。
○吉田(賢)委員 知らずしてこれを七千万円金を出して買うということはおかしいと私は思う。
○平参考人 パッカード・エンジンは相当有名な会社ですね。
○吉田(賢)委員 ええ、 わかりますよ。
○平参考人 しかもパッカードの会社が作ったディーゼル・エンジンなら、これは造船会社ならおそらく用途は幾らでもあると思います。
○吉田(賢)委員 それは有名であろうと無名であろうと——有名であるから知っているというのならば、パッカード・エンジンが日本にあるものか、ディーゼルであるのか、ガソリンであるのかそれをも知らないで、パッカード・エンジンであるから、有名だから買おう、そんなものじゃないのです。それはしろうとでもわかります。それはパッカード・エンジンというものはディーゼルなのかガソリンなのか、あるいは日本にあるものかどうか、ことにもし自分が使うとなれば、そこまで一応は調べるべきだと思うのです。七千万円金を出すのですよ。七千万円というと、そんな小さい金じゃありませんよ。第一通商は今でこそいろいろおっしゃっておりますけれども、第一通商といえども七千万円の商いというものは相当なものです。これはさっき部長も大へん大きな話をしておりましたけれども、私も苦干知っておりますが、この商いというものはそんな小さなものじゃありません。しからば買い手にしてもほんとうに自分が使うならば、エンジンがガソリンであるのかあるいはディゼルであるのかということは知っておったんだろうというのです。知りもせぬで七千万円金を出して買うということは考えられません。それをよくわからぬというのであれば、実は広造機はほんとうは買うというのじゃなしに、買うか買わぬかわからぬけれども、この種の注文さえつければいいというのがほんとうじゃないのか、これを私は聞くのです。
○平参考人 また同じ質問ですけれども、僕はそうじゃないと思います。
○吉田(賢)委員 ないというのならば、品物を見もせずにディーゼル・エンジンなりと信じた理由はどこにありますか。
○平参考人 これはあくまでも契約書が検収——立会検査をやって、これが通ったか、通らないか、そのときが山であって……。
○吉田(賢)委員 それはわかります。わかりますけれども、商売はそのとき代金を支払うことだけの仕事じゃないんですから、あなたが広造機の会計だったら、また物を買う購買係の課長だったら、検収するときに品物が契約に反しておったら、そんな無責任なことで契約できません。やはり契約書を出してやる以上は、ちゃんと品物も調査しなければならぬ、金の用意もしなければならぬ、用途も考えなければならぬ、あるいは引き取るということであるならば、その輸送の方法も考えなければならぬ、各般の準備のために経費も要る、人間も使わなければならぬ。それを見物を見たと遂に事実に反しておったら解約する、そんなたよりない契約書はありません。これは単純な机を買ったり、いすを買ったりするそんなものと違います。特殊な物件で、アメリカ製の物件を買うんですから。——そういうことはあなた御存じでしょう。それを私は聞くのです。
○平参考人 たびたび同じことをお聞きになりますけれども、僕としてはそうではないと思っております。
○吉田(賢)委員 そんならあなたはこれは一体どこの所有だったと思いますか。間が持っておったと思ったんですか。
○平参考人 もちろんそうです。
○吉田(賢)委員 間は土建屋ですよ。
○平参考人 土建屋です。
○吉田(賢)委員 土建屋がこういうものを持っているということを不審に思いませんでしたか。
○平参考人 そのときの説明は……。
○吉田(賢)委員 説明はどうでもよろしい。
○平参考人 これは間が持っていると思っていました。
○吉田(賢)委員 あなたは間の業態をよく知っていたのですか。
○平参考人 知りません。
○吉田(賢)委員 知らない。間組は土建屋です。それを持っていることを不思議に思わない。要するにほんとはこの種のものを作ってどっかに売りつければそれでいい。どっかに売りつけるとなると、それは保安庁である。保安庁以外にそういうものの用途先はない。いいですね。ガソリン・エンジンをそんな——広造機というのは何か知りませんけれども、そうしたものは、おそらくこれは機械製造会社の普通つける名前です。機械を製造する会社で普通つける名前の会社が、この種のものを買うということは、ちょっと考えられません。何に一体使います。造機というと、大てい機械製造会社ですから、そんなところで何に使いますか。まずそれを転売するといったところが、機械を製造する会社がこんなものを転売する。これは例外です。結局はこれは第一通商という名前でこういうものを作るというのがほんとうじゃないかと私は思うのだ。あなたに聞きますが、しまいに偽造のものだとばれたんじゃないですか。
○平参考人 何が偽造ですか。
○吉田(賢)委員 第一通商から七月十五日付の間組あての注文書なるもの炉、これはほんとのものじゃない、こういうことにしまいにはなったんじゃないですか。
○平参考人 会社としてですね。——そんなことは僕は聞きませんが。
○吉田(賢)委員 聞かない。あなたは保安庁の人々はいろんな人を知っておったんでしょう。
○平参考人 一番よく知っていたのは山下技官です。
○吉田(賢)委員 山下技官にこれを買ってくれるようにということのいろいろな運動をやったのですか。
○平参考人 それは常識的に言って、山下さんのところに幾ら買って下さいといっても、そんなことはできないです。一国の軍隊ですから、担当者のところに行って買ってくれないかと言ったって、よしきたというわけにいかないから、そんなことはもちろん言っておりません。
○吉田(賢)委員 山下君を通じて保安庁へ売り込むことについてあなたも一役買っておったんじゃないか。
○平参考人 そういう保安庁関係の折衝は僕はやっておりません。
○吉田(賢)委員 あなたは保安庁関係の折衝はしなかったというのですね。
○平参考人 はあ。
○吉田(賢)委員 あなたが第一通商をやめました原因は。
○平参考人 さっきも申し上げましたですが、黒岩製作所という会社がございまして、三百六十万円の不渡りを食いましてそれを僕が担当しておりましたものですから、それと同時に電気課がなくなるというので、やめました。
○吉田(賢)委員 よろしゅうございます。
○生田委員 第一通商にもし請書あるいは広造機、間組の契約書のようなものがありましたら、それを写しでももらっていただきたいと思います。
○坂本委員長代理 参考人、その写しは第一通商にあるのですかね。
○平参考人 写しというよりも、オリジナルがあるはずですが……。
○坂本委員長代理 ほかに御質問がありませんか。——それでは平参考人に対する質問は以上で終ります。平参考人には長時間調査に御協力下さいまして、まことにありがとうございました。退席されてけっこうです。 本日はこの程度で散会いたします。次会は明後十四日月曜日の午前十時半より参考人五名から実情を聴取することにいたします。 午後三時六分散会