決算委員会 第28号
- 発言数
- 149 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/04/23
会議録
○上林委員長 これより会議を開きます。 昭和二十九年度決算を議題に供し、総理府のうち防衛庁所管について審査を進めます。すなわち昭和二十九年度決算報告三五ページより六七ページに至る報告番号七ないし三一につきまして前会に引き続き質疑を行います。御質疑はございませんか。
○吉田(賢)委員 前回の委員会で、防衛庁当局に本日の質疑事項について資料要求をして、手持ちの資料は直ちに提出するということになっておるのだが、まだ一向に届きませんが、どういうことになっておりますか。
○上林委員長 持ってきておるそうでありますから、ただいま配付いたさせます。
○吉田(賢)委員 昭和三十年度の艦船建造計画のうちの雑船関係の御説明を願いたい。
○石井説明員 昭和三十年度におきましては、三百トン積み重油船二隻を三千九百八十五万円、同主機四基を八百八万円、高速救命艇一基を千八百三十万円、同主機パッカード・エンジン二基を二千五百万円、合計九千百二十三万円の建造計画であります。
○吉田(賢)委員 そうしますと、昭和三十年度のうちの高速救命艇一隻千八百三十万円、同上の主機二千五百万円についてでありますが、この高速救命艇一隻は、昭和三十一年三月二十三日に契約をして、墨田川造船へ引き渡し、完成が本年七月末日となっております。この主機関はパッカード二合ということになるようでありますが、これの入手関係について、前会の御答弁と同じような趣旨になるのであるかどうか、お述べ願いたい。
○石井説明員 前会にお話し申し上げました二十九年度計画の高速救命艇二隻用の主機、すなわちパッカードの千五百馬力のものに間違いございません。同様なものでございます。
○吉田(賢)委員 このパッカードの古品である機関を富士重工から買ったということにこれはなっておりますが、前回は間組から買うたというのではなかったのですか。これはどういうことになるのですか。
○石井説明員 前回も啓上の所有者は間組でございましたが、間組におきましては、みずからいろいろ技術的な点についての責任を持つためには、何しろ自分のところが建設業者でございますから適当でない。かつ、後日の手入れその他の、いわゆるアフター・サービスと申しますか、この関係を考えますと、信頼すべきこの種の機械のメーカーでありまする富士重工を通じて供給する方が至当であるという見地から、間組から富士重工に対しまして販売の委託をいたしたのでございます。従いまして、私どもが取引の相手方といたしましたのは形式的には富士重工業でございまして、これは前回のエンジンにつきましても富士重工でございましたことを、御配付申し上げました資料によりまして御承知願いたいと思います。
○吉田(賢)委員 そうすると、きょうは一つ主としてこの機関について伺いますが、ただしまお述べになった三十年度のパッカードの古品である機関二基、前回と同様に二台で二千五百万円という代金だと資料に記載されております。これ並びに二十九年度計画における同様のものを一基、同じく千二百五十万円ということになっておりますが、この機関ですが、調達の計画はどこで立てましたか。
○石井説明員 調達の計画要求をいたしましたのは海上幕僚監部でございます。
○吉田(賢)委員 海上幕僚監部の補給課長は何とおっしゃるのですか。今補給課長というのはないのですか。
○上林委員長 当時ですか、今ですか。
○吉田(賢)委員 当時及び現在はどなたですか。正確に言うとこれは何ですか、経理補給課長ですか。
○武内説明員 経理補給部の補給課長、当時は池田一佐でございます。現在は織田一佐でございます。
○吉田(賢)委員 そうしますと幕僚監部においては、機関の種類あるいはメーカー、そういうものは計画の内容にあったのですか、なかったのですか。
○石井説明員 当時の計画におきましては高速救命艇の馬力数、機種だけが決定しておったものと承知いたしております。私どもに対しまする調達の要求は、二十九年十二月二十七日、パッカード千五百回転のエンジン四台という要求が参っております。
○吉田(賢)委員 そうすると調達実施本部に対しては、パッカードということが指示してあったわけですね。海上幕僚監部はきょうもまだだれも見えておりませんね。だれがわかるのか知りませんが、海上幕僚監部においてはパッカードの新品とか古品が入手できるという何か見通しがあったのですか。その点いかがですか。まず聞きますが、そういうことはだれがわかりますか。
○芥川説明員 パッカードのエンジンにつきましては、高速救命艇のスピードが、大体四十ノット程度以上というふうな要求性能に対しまして、その正確な数字を忘れをましたが、船の大きさが非常に小さいというふうな問題から、軽量、小型というふうな点でこのエンジンしかないという技術的な結論によりまして、パッカード・エンジンを使ったらどうかというふうなことになった次第でございます。
○吉田(賢)委員 そうするとこの高速救命艇の建造が計画されたのはいつですか。たとえばこれは予算を要求する際に積算の根拠になっておると思いますが、二十九年度予算の要求をする当初、三十年度の予算要求をする当初において、そのような計画がすでにあったのじゃないですか。船舶課長答弁して下さい。
○芥川説明員 予算の関係を申し上げますと、高速救命艇の持っております任務上、当然そういう最高速力が必要でございますので、積算の根拠といたしましても、最高速力四十ノット、巡航速力三十三ノットというふうな性能を要求しておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 ちょっとわからないのですが、予算の要求をなさるときに高速救命艇は何隻、そしてこの高速救命艇は何ほどの建造費を要する、機械は何ほど、こういうことはみな明らかになっておったのではないですか。これは船舶課長あなたはわからないですか。
○芥川説明員 予算はたしか二十九年度予算といたしまして、二隻最初から要求しております。
○吉田(賢)委員 そういうことを聞いておるのじゃないのです。二隻は明らかなんです。そこで、あなたはこの際高速救命艇の性能その他から考えて、パッカードの機械でないとできないようなお話であったから、それならば予算要求の当初からそういう計画があり、そういう種類の機関の予定はされておったのではないか。こういう点を予算の積算の基礎もいろいろあろうから聞いておるのであります。
○芥川説明員 予算のこまかい基礎は、数字的にはちょっと資料がございませんのでわかりませんけれども、パッカード・エンジンを使う予定で高速救命艇を計画しておるというふうに思います。
○吉田(賢)委員 そこで聞きますが、パッカード・エンジンというものは常に市場にあるわけなんですか、その点いかがなんですか。
○芥川説明員 パッカード・エンジンにつきましては、アメリカで製造されたものでありまして、これを米軍を経由して入手しようというふうに考えて、その道を調査したことがございます、その結果を申し上げますと、米国では現在生産を中止しておる。ただし現在ございますのは、これをそのときの資料によりますと、米国の船の維持と、たしか戦時に対する動員用として確保するというふうな回答がございまして、米軍からは正式にはサプライできないというふうな筋の回答が来ております。なおこ種のエンジンにつきましては相当多量に生産されておりますので、いわゆる市中在庫としては相当量ある見込みをつけております。
○吉田(賢)委員 新品をアメリカから買うというつもりなんですが、どこを経由するかは別にして、内地で新品在庫、そういうことを考えておったのですか。
○芥川説明員 内地の状況を業者を通じて調べましたところ、パッカード・エンジンは相当あるという結論を得たわけでございます。
○吉田(賢)委員 これは大事なことですが、あなた自身経験して御答弁になっておるのでしょうね。従ってこれは責任のある御答弁だろうと思うのですが、もし聞いたことで詳しく知らぬのなら知らぬで逃げておきなさい。お詳しいならばもっと聞かなくてはいけません。そこで内地にあるということを商人を通じて聞いたのはいつなんです。
○芥川説明員 その点につきましては、内地にあるというふうに私が直接聞いたのではございませんので、ただこの高速救命艇のいわゆるエンジンの需給関係その他につきまして、いろいろ雑談その他で、この種のエンジンは相当あるんだというふうに聞いております。
○吉田(賢)委員 およそ予算を使って大きな支出をする計画を立てるときに、雑談で聞いて確認をしないというふうな、そんなたよりない前提に立って、ものを生産計画することは想像できません。そこであなた自身がやっていないとするならば、一体どこの局とかどこの課で、雑談でもなんでもいいが、情報の入手をして、そうして内地に生産品があるということをどこから聞いたのですか。これは一体だれが答弁できるのですか。この問題は装備局長だろうと思いますが、委員長、装備局長は後任の方は見えておるのですか。
○上林委員長 見えております。
○吉田(賢)委員 小山新装備局長は当時何をなさっておったかを存じませんが、あなたは今の問題について具体的に直接御答弁できますか。
○小山説明員 去る十七日に発令になりまして、最近転任して参りましたから、まだ個々の問題につきまして十分詳しく結果を聞いておりませんので、詳しい内容については存じておりません。
○吉田(賢)委員 そうすると、増原次長が見えておりますので、増原次長に伺いますが、この問題は、前に一台十万円で政府が売って、それを一台千二百五十万円で政府が買う、ここにわれわれはやはり問題ありと推定したのであります。従ってそれから数日経過しておりますので、やはり十分防衛庁としては国会の質問に対する答弁の御準備があってしかるべきなんですが、今日まだ御準備がないのですか、いかがですか。
○増原政府委員 今御質問になりましたような事項については準備をいたしておりまして、調達実施本部の方で御答弁ができるように用意いたしております。
○吉田(賢)委員 実施本部の御答弁もさることながら、事は海上幕僚監部おいて計画せられ、その計画の内容についてはパッカード機関が適当であって、そうでないものは適当にあらずというような趣旨の計画があるかに聞いておる。それならその。パッカードの機関というものについて、入手が可能かいなかをわれわれは聞かねばならぬ。ところが事実は、当時生産が中止されておるのです。生産を中止しているものを米軍を通じて入手する計画があったということは、これは全く理解のできないずさんな態度と私は申さねばならないと思います。幕僚監部がこられたらこれは聞かねばならぬ。何べん呼んでも幕僚監部は出てこられない。やはりこの点は委員長はっきりしておく必要があります。何を根拠にそういう計画をなさったのか。少くとも船体の建造は、それは簡単にできましょうが、機関がパッカードだということを指示せられ、計画の内容がそうなっておるという以上は相当根拠がなければならぬと思う。この点を明らかにするためには、幕僚監部の幕僚長は、自余のあらゆる問題とともに御説明のために当委員会にやはり来ていただかなければならぬと思います。なお、当時の池田という補給課長、この方にもやはり来ていただかなければならぬと思う。ぜひ一つお計らいを願いたいと思います。そこで準備ができておるそうだから、調達実施本部長に伺いますが、一体あなたの方で購入の要求を幕僚監部から受けたときに、パッカードというものが内地の市場、倉庫、商人の手に保有されておって、それを商品として入手し得るというふうな事実を確認したのかどうか、その点を聞きます。
○武内説明員 要求のありました当初、いろいろ情報を入手いたしておりますので、確かに払い下げたものが現にあって、それが間組から富士重工に売却を委託されておるということがわかりました。
○吉田(賢)委員 政府から払い下げた物件を富士重工が売却を委託されておるという御説ですが、それは一体どういうわけでそういうことがわかるのですか。
○武内説明員 防衛庁幕僚監部あるいは外部からのいろいろの情報を入手した結果そういうことがわかりました。
○吉田(賢)委員 そうすると、あなたの方に調達要求をしてくる幕僚監部は、あなたの方にくる以前に、すでに富士重工が間組から売却方を委託されておるこのパッカードの機関があったことを知っておったわけですね。
○武内説明員 海幕はすでにそのときにはそういうことがあったということは知っておりました。
○吉田(賢)委員 そうしますと、もっとさかのぼって、やはり予算要求の当時において雑船建造費の内容をなすこの主機関をパッカードにするということは、予算要求の当初わかっておった、こう判断し得ると思うのだが、経理局長、所見はいかがですか。
○北島政府委員 当時高速救命艇を二隻を建造したいという要求が二十八年の夏ごろございまして、そうして大蔵省に予算要求をいたしたわけであります。ただいま手元にございませんが、たしか一隻五千万円程度であったかと存じます。あるいは五千万円をちょっと割っておったかもしれません。その当時におきまして高速救命艇についてパッカード・エンジンをつけるかどうかということについては、経理局においてはそこまでは伺っておらなかったかと思います。ただ高速救命艇の性質上相当強馬力のエンジンをつける必要がある。そうして船舶用エンジンの場合においては、一馬力当り大体どのくらいという目安がございますので、それによってやったかと存じております。
○吉田(賢)委員 大蔵省と予算要求の折衝の際に、防衛庁が予算の内容をたす各費目について詳しく説明することなしに、大きな予算のワクをつかみ取りにしてくるというならいざ知らず、そうではなしに、具体的に積算の基礎があってする以上は——今技術的にはパッカードでないといけないということが判断せられておるという御説明なんですが、そうであれば予算要求の際に、すでに機関の種類が明らかであったことはわれわれしろうとでも考えられるのです。高速度の機関ということだけで一体予算の積算ができますか。積算の基礎が明らかになりますか。大蔵省の主計官もそんなにぼんやりして何でもうのみにするというような関係ではなかろうと思います。一応は数字の基礎、内容を検討しておると思うのです。そのとき明らかであったのではないですか。
○北島政府委員 あとから調べたのでありますが、当時こういう高速救命艇につける非常に強馬力のエンジンとして適当なものは、パッカードとホールスコットの二つがあったようであります。おのおの一馬力の単価は大体同程度でありますので、これによりまして一馬力当り何万円、そうして最高千五百馬力というような内容になったかと思います。当方から大蔵省に要求いたしました数字は、高速救命艇一隻当り四千四百六十三万円という積算でございまして、大蔵省から四千四百万円という査定を受けております。
○吉田(賢)委員 かりにそんなパッカードかホールスコットか、いずれか存じませんけれども——さっきの船舶課長の御説明では、この機関としてはパッカードにあらずんばだめだというような判定に基いておるのであります。そこでかりに。パッカードかホールスコットか、いずれを選択して委託するといたしましても、当時から相当明らかでなければならぬと思う。 それならばもう一つ聞きますが、四千四百六十三万円のうち、船体は幾ら、それから主機関は幾ら、その内訳を大体でよろしゅうございますから……。
○北島政府委員 その当時の積算の内訳を申し上げますと、船体部におきまして千四百三十五万円、機関部におきまして二千五百七十二万円、合せまして四千七万円でございますが、ほかに直接経費三%と一般管理費さらに三%、利益五%を見積りまして、総計四千四百六十三万六千円となります。これを四千四百六十三万円で要求いたしまして、四千四百万円という査定に相なったわけでございます。
○吉田(賢)委員 そこで契約部長に聞きますが、これは随意契約でお買いになっておる。随意契約で買うたのは、だれといつ交渉をしたのですか。
○石井説明員 エンジンにおきましては富士重工株式会社でございます。船体につきましては入札でございますので、これは三十年三月二十四日に入札によりまして落札決定いたしたものでございます。
○吉田(賢)委員 これは入札ですかここには随意契約と書いてありますよ。
○石井説明員 船体の方は入札でございます。
○吉田(賢)委員 私は船体でなしに機関のことを聞いております。
○石井説明員 エンジンにつきましては、要求のございました直後、すなわち二十九年十二月ころから富士重工業と各買い受け条件その他につきまして折衝いたして、契約締結に運びましたのは三十年三月二十八日でございます。
○吉田(賢)委員 これは予算の要求は昭和二十八年の夏ごろにしておる。大蔵省に予算の要求をするときには、すでにパッカードまたはホールスコット、この機関を予定されておって、そうしてその機関の金額も二台で二千五百七十二万円——あとで売買した一台千二百五十万円と大体該当するわけであります。それならば、予算要求をする二十八年の夏ごろに、すでに売り主側との間に価格の折衝があったのではないか。もしそうでないとすれば、古品が、市中のそこいらの店頭に飾ってあるものじゃございません、特殊なものであるから、値段が最初からこんなにわかっておるはずがない。今お聞きすれば、二十九年の十二月ごろから買い受け条件の交渉に入っておる。すでに一年以上も以前の予算要求の際に価格は算出されておる。どうもここに大きな矛盾があると思うのですが、この点についてはどう解明しますか。
○石井説明員 予算積算の基礎といたしましては、馬力当り幾らとかいういわゆる相場なるものが通常ございますので、おそらくそれをベースとして一応荒づかみの予算を要求したのではなかろうかと想像いたします。値段については、あるいは富士重工等に腹づもりを聞いたことがあるかどうかは私は承知いたしておりませんが、契約売買の意図をもって値段の折衝を行いましたのは、二十九年の十二月以降であると信じております。
○吉田(賢)委員 そこで幕僚監部においては、この主機関古品は日本政府が二十六年の三月並びに四月に、民間の松庫某というものへ一台十万円で——二十二台が二百二十一万一千円だから、概算十万円、それで売却しておる、こういう事実は知っておったのか、知らなかったのですか。
○石井説明員 当時通産省の払い下げ価格については詳しいことを予知しておらなかったのではないかと思いますが、通産省から放出したものがあるという事実については、幕僚監部において承知しております。
○吉田(賢)委員 幕僚監部のやったことで、調達実施本部において幕僚監部でやったことをこの際全部答弁して下さいというのは無理ですから、私はそこらを多くあなたの方に聞こうとしません。やはりこれは幕僚監部にお聞きするよりほかはないのです。 そこで本部長に伺いますが、およそ国の所有物が民間に払い下げられ、さらにそれを国が買い上げをするという物件におきましては、国が何ほどでこれを売却したのであるかということを調査することをしないのですか。
○武内説明員 調査いたしました。
○吉田(賢)委員 調査したのであれば、第一、それはいつ調査したのですか。
○武内説明員 調達要求を受けましたのは二十九年十二月二十七日であります。従いまして一月以降におきまして、私は明らかに記憶しておりますが、東京通産局に係官を派遣いたしまして、そしてそのときの払い下げの価格その他を調査いたしました。このデータにたしか記載してあると思います。
○吉田(賢)委員 そうしますと、あなたの方においても、この種の古品が売却価格、時価千二百五十万円くらいが相当であるというお考えを当初から持っておったわけですか。
○武内説明員 これはわれわれの方といたしましては、御承知のようにこのパッカード・エンジンは千五百馬力でございます。それに相当するようなイタリアのイソタ・エンジンでありますとか、その他のエンジンの新品の価格等をできるだけ調査いたしました。それから現在委託を受けております富士重工等の言い値等につきまして、たしか一千五百万以上のことを言っておりましたが、果してその言い値はいかなる根拠に基くものかというようなことを相当綿密に調査いたしました。
○吉田(賢)委員 綿密な調査したらしいのだが、富士重工は当初の言い値は幾らなんですか。
○石井説明員 富士重工から当初に言って参りました申し出価格を申し上げます。富士重工におきましては一基当り千七百四十二万五千円ということを二月二十四日に申し出ております。その計算根拠といたしまして、ここにいろいろな出損、材料費それから対抗品等の比較といったものの計算をつけまして、千七百四十二万五千五百二十四円をもって買い上げを願いたいということを申し出ております。
○吉田(賢)委員 そこで防衛庁は、調達実施本部はこれは国が払い下げたものが十万円余であったということはそのときすでに御承知であったのでしょうね。
○石井説明員 了知いたしておりました。
○吉田(賢)委員 そうするとこれが修理費でも多額に要したというのですか、あるいは在庫保管料でも多額に要したというのか、そういう辺はどういうふうになるのですか。
○石井説明員 御指摘の通り、政府払い下げ価格は一台当りが十万円余ということに相なっておりますので、これが千七百万円というのはいかようにも多額にすぎると考えまして、まず政府払い下げ価格にあるいは金利、倉敷、修理費といったような程度で獲得できないかということには懸命の努力をいたしたつもりでおります。先方の申し出価格のうち約三百万円というものは、オーバー・ホーリング並びに部品の付属といったようなもののために現実に使用されている金でございます。残りの金は当時実質上の所有主でありました……。
○吉田(賢)委員 三百万円ともう一つ数字は何ですか。
○石井説明員 三百万円内外の金額は、富士重工が修理費としてオーバー・ホールのための経費として必要としておる金額でございますが、残りの金額は、すべて間組におきましての支払い金額が基礎になっておるものでございます。すなわち間組におきましては一億四千七百万円の出費をいたしまして、二十二台の買い受けをいたしたのでございますが、そのうちこわれましたり、あるいは。パッカードのエンジンでありませんでホールスコット、先ほどお話が出ましたがホールスコットのものがございまして、実際は十五台と相なっております。それからいきますると九百八十万円という現実の出費をいたしておるという事実がわかりまして、どうしても一台当り九百万円余の金額プラス富士重工における現実の修理費三百万円余というものをもってしなければ手離せないということが明らかになりましたので、千二百五十万円で予算との関係を見合いながら商議妥結に至った次第でございます。
○吉田(賢)委員 そうするとあなたの方は富士重工に一台千二百五十万円支払っておる。富士重工は間組へ支払った金額は幾らなんですか。
○石井説明員 計算的には九百五十万円と了知しております。
○吉田(賢)委員 そういたしますと富士重工から間組は九百五十万円を一台について受け取った。富士重工は政府から一台千二百五十万円受け取っておる。その差額は何ですか。
○石井説明員 お手元に配付いたしました資料に一応の資料がついてございますが、これによりまして御説明申し上げます。間組が三友商事というものから購入しましたのが一億四千七百万円、転売可能なものが十五台ございますので、一基当り九百八十万円、間組が別に部品約千二百万円購入いたしおります。これが一台当りにいたしますと八十六万一千円でございます。そのほかに分解組立、修理、調整といったような経費が百五十万円、それから試運転に六十四万五千円、工具その他付属品取りつけに三十四万九千円、それから各種の文献をあさりますとか、あるいは調整方法を研究するというようなことをいたしております。これが十六万一千円、すなわちこのような金額が二百六十五万五千円と相なっております。これが合計いたしますと千三百二十八万六千円という金額のベースで、間組と富士重工の間において決済を行なっておるものでございます。
○吉田(賢)委員 そうしますとオーバー・ホールをいたしました富士重工か三百万円要したというのは、これは一台についてというのでありますか、あるいは六台についてでありますか。
○石井説明員 一台についてでございます。
○吉田(賢)委員 その経費は売却の値段には関係なしに受け取っておるわけじゃないのですか。
○石井説明員 売却代金のうちから受け取っておるものと承知しております。
○吉田(賢)委員 それはあなたよく御承知なんですか。
○石井説明員 できる限りのものは調査いたしてございます。
○吉田(賢)委員 そうすると、これは銭なしで委託売却した、こういう意味になるのですか、千二百五十万円か九百五十万円で、ちょうど三百万円なるが、その三百万円は富士重工が オーバー・ホールしたのでこれの経費の支弁を受けた、こういうことになるわけですか。その辺はあなたはお調べになっておるのですか。
○石井説明員 千二百五十万円のうち三百万円——はっきり三百万円ではございませんが、部品の金額でございますとか研究費でございますとか、そういったものを含めまして約三百万円は富士重工が取得しており、残りの約九百五十万円程度のものが間組の手に入っておる、かように考えております。
○吉田(賢)委員 それはお考えはともかくとしまして、富士重工は委託販売したのについては口銭がなかったのかと聞いておるのです。
○石井説明員 先方の申し出価格千七百万円余とわれわれの実際の購入価格千二百五十万円でございますから、その間の開きを考えますと、口銭がありましたかございませんか、実際ははっきりしたことがわれわれとしては申し上げられないのです。
○吉田(賢)委員 そうしますと、もう一つさかのぼりまして、今度は本部長に聞きますが、あなたの方は、通商局長が株式会社松庫商店へ一台十万円ほどで売却したのは、これが相当価格であったと思うのか、あるいは非常に安かったと思うのか、これが物価が数倍に暴騰しておるというような経済変動があったのならともかく、せいぜい三割かそこらの価格上昇じゃないかと思うのであります。これは十万円のものがよしんば三百万円かりにオーバー・ホール等に要ったといたしましても、これが千二百五十万円にはね上っていくというのは、非常に安く政府のものが売られたのか、さもなければ非常に高く防衛庁が買い取ったか、どちらかがなければならぬと思うのであります。通産局がこれを売却した事情については、十分に精査いたしましたか。
○武内説明員 昭和二十六年当時米軍から放出された価格が、全体で百五十八万余であります。東京通産局が、ホールスコットを含めまして二十二台払い下げいたしておりますが、これが松庫商店に払い下げておりますのは二百二十一万、米軍の放出価格よりはちょっと上っておりますけれども、今から見ればかなり安い価格になっております。これは払い下げ当時はパッカードの部品、その他おもなる機能部品あたりがなかったためと私は報告を受けておりますが、それでスクラップ同様の安い値段で払い下げておるものとわれわれは考えております。
○吉田(賢)委員 今度は、時の関係について少し下ってきますが、富士重工は、当初一台千七百四十二万円で売り渡したいといった。それも昭和三十年の二月のことである。それから二十八年の夏、すでに予算要求をしておって、それは千二百五十万円余りであった、こういうことになるので、すでにその間において、相当な値開きができておるのでありますが、結局これは富士重工あるいは間組などとそれから幕僚監部の間において、大体の値段協定ができておって、そして間組が何ほどもうけたのかそれは存じません、またいろいろいろなこういうものが出ておるけれども、私人間の文書であるから、どんなことであるかわかりませんが、いずれにしても、非常に安いものをうまく入手しておるのを相当額で買い上げるということにしたのか、あるいは相当大きなもうけを中間の商人が得るために、幕僚監部においてはすでに価格の話し合いも内交渉でもしておって、計画を立てたのか、その辺がどうもはっきりいたしかねます。ところで今あなたの実施本部の方におきましては、以前の段階のことは、聞いたら、文章を間接に説明なさる以上の答弁ができないのであります。ただし、通産局長がばかばかしい安い値段で民間に払い下げておるという事実は、動かしがたい様子であります。そうすると、これは不当な安い値段で民間が払い下げを受けて、機会あれば国に高い値段で売り込むという底意でもあったのではないだろうか、悪らつな商人に乗ぜられておるのではないであろうか、こういうことも想像をたくましゅうするわけであります。そこでこれはやはり通産局長の売却値段が当を得ておらないというのであれば、もう少し事態をはっきりすることが私は必要であると思います。 でありますので、第一は、この際当時の通産局長を当委員会に参考に呼んでいただきたい。それからこれらの関係を明らかにするために、海幕の幕僚長以下にぜひ来ていただきたい。委員長、これはぜひお計らいを願います。 それからもう一つ、念を押しておきますが、いかに何千万円、何億円かけて転々売買されたといえども、つい二、三年前に百分の一以内の低い価格で国が売却したものを、百倍以上の値段で買うということは、少くとも穏当を欠くと思うのです。そういう場合には、いかなる事情が存在するにしろ、最初の売った値段と見合って相当価格をきめるべきだと私は思う。もしあなたらの考え方が相当であるとするならば、この間あるいは甲乙丙丁がさらに介在して、これらの人が出費した、あるいは高い値段で買い受けた、それがついに転々して国が収得したというようなときには、膨大な価格を投じなければならぬおそれがあります。こういうことになりますので、ことにこういう経歴を持った物件におきましては、調達実施本部としては、これらの点は相当厳密に検討せねばなるまいと私は思う。単に言い値であり、時価である、入手困難であるというだけの条件としてお考えになるべきでないと思うのであります。当然これは原価計算課長においても、あなたの部下であるこれらの立場においても、国が売却した当時にさかのぼって精密に調査するという必要があろうと思うが、こういうことを十分しておられない。なぜならば、今契約部長のお話によると、間組と富士重工との金の授受の関係は必ずしも明瞭に御承知じゃない、単に一片の文書等によって信じて処理されておるかと思います。これは私としましてはまことに納得しがたい案件であります。でありますので、これは当時の関係者に御出席を願って事態を明らかにしたいと思います。なおこれは政府関係外の人でありますけれども、松庫商店の代表者に来てもらいたいと思います。それから間組、富士重工、そういったところのそれぞれ会社の責任者に当委員会に御出席願いまして、この間の事態を明らかにして相当な価格でありしやいなや、これを明瞭にいたしたいと思いますから、一つお計らいを願いたいと思います。これは理事会で御相談願いましてけっこうであります。
○坂本委員 この点でちょっと……。ただいま吉田委員の結論で私けっこうですが、その前に二、三お聞きしておきたいと思います本件の購入についての予算の要求はいつであったか、あるいは重複になるかもしれませんが、私の質問順序としてお聞きします。
○北島政府委員 予算に計上いたされましたのは二十九年度予算でございますので、その当時防衛庁といたしまして二十九年度予算の見積りを作りまして、大蔵省に概算要求いたしましたのが二十八年の初めごろであったかと存じます。
○坂本委員 ただいまお答えになりましたのは、二十八年の初めの見積りだと思うというのですね。そのときの見積りに対して、今問題になっておりまするエンジンはどういうような計算になっておりましたか。
○北島政府委員 概算要求当時大蔵省へ提出いたしました要求額は、合計で四千四百六十三万円でございますが、その中に機関といたしましては二千五百七十二万円を見積っております。それで、大蔵省の査定額が四千四百万円という丸い数字になっておるわけでございます。
○坂本委員 二千五百七十二万円のエンジンの見積りというのは、この計算はどこでやりましたか。
○北島政府委員 概算要求いたしますときには、これは海上幕僚監部で原案を作って参りまして、おそらく当時の経理局におきまして——これは実は推定でございますので、あるいは違っておるかもしれませんが、一馬力当りどのくらいという大体の標準がございますので、それによってまとめまして、大蔵省に要求いたしたものと存じております。
○坂本委員 その際このパッカード・マリン・エンジンを使うということは決定して、そして二千五百七十二万円というような見積りになっていたのかどうか、その点いかがですか。
○北島政府委員 その点もただいまちょっと正確ではないかもしれませんが、パッカードまたはホールスコットという二つの内容が考えられたのであります。
○坂本委員 これは幕僚長を呼んで聞かなければわからぬと思うのですが、もし聞いておるのならお聞きしたいのです。このエンジンは、この資料によるとすでに製造中止のものであり、顧問団に聞けば、アメリカではそのストックは予備品その他で使用しなければならぬようになっておる、こういうようなことがここにありますが、そういう点を知っていてこの二千五百七十二万円の見積りをしたかどうか、その点お聞きになっておるかどうか。
○芥川説明員 その点につきましては、予算を要求いたしましたのが二十八年八月ごろと思いますが、そのころは先ほどから申し上げました通り、まだパッカードかホールスコットかはっきりしておりません。それから市販品を使うよりは米軍から正式にこういうものをもらいたいということで、いろいろ照会いたしました結果、パッカードのエンジンの製造を中止しておるというのが判明いたしましたのが、たしか二十九年の三、四月ごろではなかったかと記憶しております。
○坂本委員 そうすると、製造を中止しておるというのが二十九年の三、四月ごろにわかったとおっしゃるわけですね。
○芥川説明員 そうでございます。なお本品につきましては、先ほども申し上げました通り、パッカード会社で相当大量に作ったものでございまして、米軍もこちらに進駐して参りました当時相当持ってきたとみえまして、いわゆる市中在庫がかなりあるということで、なおこの高速魚雷艇を計画いたしましたのは、二隻で使用するエンジンは合計四台でございます。その程度のもののエンジンを調達することと、なおメイン・エンジンの部品を調達するということは、さして困難ではないということでございます。
○坂本委員 そうしますと、先ほど本件のエンジンについては二千五百七十二万円、これは馬力によって計算したということを聞いたのですが、それで間違いありませんか。
○北島政府委員 その当時の経理局における審査の内容についてはただいま聞いておりませんが、当時における高馬力のものについての一馬力当りの標準がありますので、おそらくそれをもととして計算したかと思われます。
○坂本委員 私は今の答弁に非常に矛盾があると思うのです。二十九年三、四月ごろに中止になったのがわかったけれども、このエンジンはなお相当国内にもあるはずだ、こういうような御答弁があったわけですが、そうしますと、この予算の見積りをするときに、もし国内にそういうのがあったならば、そのエンジンについてどうなっておるか、そうしてそれは幾らくらい入手ができるか、その点を予算要求の場合は調査しなければならぬと思う。これはもちろん海幕の方の職務と思いますが、そういう点については御存じありませんか。
○北島政府委員 経理局におきまして、どの程度まで具体的に本件の問題につきまして積算をいたしましたか、ただいまちょっと聞いておりませんのでお答えいたしかねますが、その当時の状況につきまして、船舶課長からさらに御説明があると存じます。
○坂本委員 これはぜひとも海幕の方に来てもらって聞かなければわからない。ことにこの予算を請求する場合に、二十六年に十万円で払い下げたのが相当あるということなら、それによって私はこの予算の要求の細目が立たなければならぬはずだと思う。それをわずか二カ年しかたっていないのに、二千五百七十二万円という見積りを立てて予算を請求しておる、ここに非常な疑いが出てくると思うわけであります。従って質問は幕僚長を呼んでお聞きする。 なお調達実施本部長にお聞きしておきたいのでありますが、調達実施本部の権限としては、前回私がお聞きしたところによると、こういう計画が立ってくれば、その計画に基いて、ただ外部の契約、購入、こういうことをやるだけだ、変更する権限とか、どうこうする権限はない、そういうふうにお聞きいたしましたが、その通りでございますか。
○武内説明員 要求がありますと、それの価格あるいは納期あるいはその購買仕様について疑いがあれば、これについて折衝いたしますが、その要求の当否、必要あるかないかということにつきましては、私の方は審査する権限はございません。
○坂本委員 そういたしますと、調達実施本部の方で本件のエンジンを、先ほど来御説明のあったような価格で買い上げられました月日はいつでございますか。
○武内説明員 昭和三十年三月二十八日に契約をいたしました。
○坂本委員 そういたしますと、調達実施本部長の方でこの契約をされるときは、この本件で問題になっておる品物よりほかに購入の方法はない、こういうようなことであったかどうか。
○武内説明員 同種類のエンジンで、現に作られておりますものは、イタリアのイソタというエンジンがございますが、われわれが購入いたしましたパッカードの価格よりもはるかに高いものになるという結論であります。
○坂本委員 その際、二十六年にわずか十万円で払い下げたのを、先ほど来の説明がありましたような高い値段で買っても予算があるから差しつかえないというので購入されたかどうか。そこをお聞きしたい。
○武内説明員 お示しの通り、払い下げ価格は非常に低いのでございますが、われわれが折衝いたしました間組におきましては、すでに一基当り九百八十万円で買っております。それから、当時古いエンジンでありますので、どの程度の価格が正しいかということにつきましては、財務局が御承知のように終戦後旧軍工廠の機械等を払い下げをいたしまして、古い機械の評価等についてはエキスパートがたくさんおります。従ってこの資料にもつけておきましたが、関東財務局に照会をいたしまして、このパッカードのエンジンはどのくらいが適当だということについて回答を得ておりますし、千三百万円前後の回答があったと思いますが、これあたりも参考にいたしました。それから実際に最後にわれわれの折衝の対象になります最後の所有者であるところの間組、またその委託を受けました富士重工等の帳簿等を調べまして、われわれの最終決定いたしました千二百五十万円という値段になったわけであります。
○坂本委員 もう一つお聞きしたいのは、調達の指示がありました際には、本件の問題になっている間組のエンジンを買うことをその中に指示されておったかどうか。これは調達本部長の方で指示があった後に初めて探してこれを購入されたかどうか、そこをお聞きしたい。
○石井説明員 調達要求には購入を希望する相手方として富士重工か書いてございました。しかし私どもとしては、新品で購入したらどうかということも一通り調査はいたしたわけでございます。その結果、ただいま本部長からお話し申し上げました通り、新しく同等種類のものを買うとすれば、イタリアのイソタしかない。これは千八百万円余になる。従って予算に対して非常に不足いたしますので、こういうことになった次第であります。
○坂本委員 そういたしますと、調達指示を受けた際には、こういうストックのわずか十万円で払い下げたものが、その百倍もの値段であるということを、向うから何か話があったかどうか。それとも全然そういうことはなくて、調達本部の方で考え出してやられたかどうか。
○石井説明員 ただいま申し上げました通り、海上幕僚本部からの要求書には、これは必ずしもわれわれを拘束するものではございませんが、希望する契約の相手方として富士重工業株式会社ということが書いてございました。従ってこれを調査してみますと、確かに富士重工業が持っていることは持っていますが、経歴はただいま御指摘のごとく東京通産局においてきわめて安い値段で払い下げたということがわかりましたので、私どもとしては、これはかようなものでなくても新品を米本国から輸入するか、あるいは同等品をイタリアのイソタから輸入することの方が適当ではなかろうかという折衝も行い、かつ調査もいたしたのでありますが、アメリカ本国からは購入困難でありましたけれども、イソタからは購入すれば購入できました。ただしその金額は、勘定を別にいたしましても、約千八百万円程度に相なるのでありまして、予算の制約を考えますと、やはり富士重工のものを買う以外に手はないという結論を得て、これを購入いたした次第でございます。
○坂本委員 私は、今の購入の際のアウト・ラインを聞いただけですが、やはりこれは予算の見積りをした際の責任者である海上幕僚本部の責任者を呼んでやらなければならぬと思うのです。従いまして先ほど吉田委員が要求されました通産局長、それから海上幕僚長、それから参考人として三つの会社並びに財務局、これを呼んでいただきまして、その上で質問を続行いたしたいと思います。
○生田委員 ちょっとお尋ねしますが、ホールスコットとパッカードというのは、先ほどどなたかちょっとお尋ねがあったと思いますが、性能も価格もあまり違わないというようなお答えでございましたが、その通りでございますか。
○芥川説明員 ホールスコットとパッカードを比べますと、ホールスコットの方が馬力が非常に少のうございまして六百三十馬力、それに対して。パッカードは千五百馬力のエンジンでございます。しかも重さも六百三十馬力のホールスコットの方は一トン六百、パッカードの方はその倍の千五百馬力で一トン三百というように、パッカードの方が非常に軽いのでございます。従いまして性能ははるかにパッカードの方が高性能なエンジンでございます。それから値段の点は、大体このエンジンかいわゆるガソリンエンジンといたしまして、馬力五千円から一万円前後ということで、そのときのあれによって違って参るのであります。
○生田委員 この資料を拝見しますと非常に私たちの理解しにくいことがたくさんあるのです。この中で、たとえば間組が一億四千七百万円で二十二台を買った、けれども七台分はホールスコットであって、十五台がパッカードだった。それで一億四千七百万円に対する十五台分ですから、一台九百五十万円となった。そうすると七台分のホールスコットはゼロになって、それはまるまる欠損になったという計算でなければ、九百五十万円というパッカード一台分に対する単価が起きてこない。これが一つの疑問なんです。ですからホールスコットの方がその六割の馬力があるならば、やはり市価においても六割の値段は保っていると見なければならない。払い下げの場合においては十億五千万円で同じ値段で払い下げを受けているのですが、それで。パッカードだけが目的であったので、ホールスコットの方は中に入っておったがこれを捨ててしまった、と間組がそう言うのならば、九百五十万円という一台当りの単価になる。これはそういうような計算の仕方を間組の方から申されて、幕僚の方あるいは防衛庁の方でそういう建値をそのまま正直におのみになりますかどうか。
○石井説明員 ごもっともの御指摘でございますが、ホールスコットがありましたのは二台でございまして、二十二台のうちホールスコットが二台、残り五台はこわれているのです。従いまして正確に申し上げますと、二台のホールスコットは当分売れる見込みのないもの、それから五台のパッカードは非常に破損がはげしくて再使用できないという程度のものでありますために、七台の価格を考えませんで、十五台でやっているわけでございます。なおこの残存価格と申しますか対抗価格があるはずであるという御指摘で、ごもっともでございますが、実はホールスコットの今の日本の国内においての用法というものはスクラップ以外にはあまりないのじゃなかろうか。実はこのパツカードのエンジンが非常に安かったと申しますることも、これは実際問題としまして、当時昭和二十六年ごろでございますが、これはどこにも使いようのないものでございまして、払下げを受けております松庫商店というものは、私どもの承知しております限りではスクラップ屋さんと承知しておりますが、おそらくスクラップ値段ではなかったかと思うのであります。ホールスコットにつきましても、これをいかほどに評価するかということは、日本国内においてこれがどういう価格に評価さるべきかということは問題でございまして、私どもの見るところでは、この七台は、かすに非常に長い年月をもってしますれば、情勢が変化するかもしれませんけれども、まずスクラップ同様の値段であると考えております。しかし正確に申し上げますれば、スクラップ相当額の値段程度は計算上の差異として考慮に入れるべきものであった、こういうことは御指摘の通りであります。
○生田委員 あなたの方のさきのお話では、何か七台分のホールスコットがあるようなお答えだったものですからお尋ねしてみたのですが、そういう事情でございましたらまたあとでわかることでございますから、後の機会に譲りますが、もう一つ、間組と三友産業、この両会社の間で取りかわしておる文言を拝見しますと、たとえば三友の正木総務部長から間組御中で出ておる二十七年七月二十六日の文書を見てみましても、パッカードエンジンV型十二気筒、公称千三百五十馬力と書いてあります。その下に金額があって、受け渡し場所があって、納入の時期があって、荷渡し条件があって、支払い条件が書いてありますが、パッカードエンジンV型の数量が書いてございません。これはどういうわけでございますか。落ちておるのでございますか、もともとこの文書にはこれがなかったのですか。それから間組の神部さんから三友産業へ出した注文書にも、パッカードエンジンV型十二気筒、金額、受け渡し場所、荷渡し条件、支払い条件、附記として「本品は正当且つ適法に三友産業株式会社が入手し現に所有し居るものなることを三友産業株式会社は保証する。」ということまで書いてありますが、これも数量が何台であったか書いてございません。それから、当初通産省から払下げを受けたものには、株式会社松庫商店の社長桑原用二郎さんの通産局長にあてた証明願の中には、契約の番号と契約の月日と品名、その品名の中にホールスコット二十八台とパッカード二十二台、計五十台ということが書いてありますが、そのあとのもの、注文書にも数量が書いてない、請書にも数量が書いてないというのは、これは完全な商行為を行うための文書としては不適当な文書なのですが、ここに何かなぞがございませんか。
○石井説明員 これは私ども印刷しましたときの誤まりかと思いますので謹しんで訂正いたします。手元にありますのによると、この間組からの注文書には二十二合分一億七千四百九十万円というふうに書いた書類がございます。これを写さしたつもりでございましたが……。
○生田委員 両方ございません。注文書にもありません。請書にもありません。
○石井説明員 これにつきましては、当初二十二台ということで話が進んだのだそうでありますが、途中で、台数がただいま申し上げましたように七台違ったものがあるというところから紛議を重ねまして——初めの注文書には二十二台ということが明らかになっておりますが、しかし後になりまして、いろいろ経過がございましたが、十五台分に変って間組から注文しました。一番最初のものは一億七千四百九十万円でありまして、これは二十二台分という資料を私どもははっきりつかんでおりまして、これによっておるわけであります。すべて七月二十二日付の注文書云々ということで取引が行われておりまして、七月二十五日に出ました注文書つまり二十二台分が基礎になりまして両者のやりとりをやっておる。このように考えておりますので、これはなお資料を追加いたしまして提出いたしたいと思います。
○生田委員 先ほどのお話によりますと、五台分は非常に痛みの程度がひどかった、二台はパッカード以外のものであったということでありますが、これは九百五十万円という基礎の価格を出すために少しむりなことを当事者がやったのではないかと思われます。十五台だとあなたはおっしゃるのですが、しかしやはり二十二台は引き取ったに違いないのです。七台分を引き取っておりませんというわけじゃございません。そこでこの請書にしても注文書にしても、ここに台数が書いてないというのもおかしいし、それから七台分の処分についての算用の基礎が出ておらぬというのもおかしいし、何か私たち了解ができないような文書です。もう一度それを調べていただきたいと思います。 それからもう一つは、三友産業に松庫商店からこの品物が渡りますまでの経路と、受け渡しの値段がわかっておりましたらこの機会にお知らせ願いたいと思います。
○石井説明員 その点につきましては、松庫商店から三友産業に渡りました値段というのは、私どもの調査いたしました限りでは、結局において明らかに相なりませんでした。政府払い下げ価格が非常に安かったということ、及び間組の注文が一億七千四百九十万円という莫大な金額であるということ、この事実を対照してみますと、どうしても間を明らかにする必要があると思いまして八方手を尽したのでありますが、ついにそれが明らかにし得なかったことは事実でございます。
○生田委員 どうしてそれがわかりませんでしょうか。
○石井説明員 間組につきましては、三友産業からのすべての金の出入りについての領収書を取っております。三友産業というものが、現在会社の所在がわかりません。あるいは解散したものでありますか、事実上解散したと同様になっておるのかどうかわかりませんので、こうなったわけであります。
○生田委員 これはやはり吉田さんのお考えに私は賛成します。それで実情を一つ調査してもらいたいと思います。 それからもう一つ承わりたいと思いますのは、間組へ防衛庁の方から交渉するようになった時期と経路はどういうことでございますか。
○石井説明員 私どもは二十九年十二月調達要求を受けまして直ちに富士重工——の海上幕僚監部からの要求書に書いてございます契約の希望する相手方というのが富士重工になっております。富士重工は委託を受けた納入者であって、ほんとうの所有者は間組であるということがわかりましたので、その当時、すなわち昭和二十九年十二月当時から間組を相手にした交渉を開始した次第でございます。
○生田委員 そうしますと、二十九年十二月から間組に御交渉なすっておるのですが、三十年一月には間組から、これは精巧なエンジンで整備がなかなかむずかしいので、富士重工業株式会社に技術提携し、これに整備並びに販売について委任、協力を仰いできた、かかる事情に加えまして当社といたしましては納入後の維持、管理その他技術面の運営についても万全を期したいと思いますので、富士工業会社を契約の当事者として御選定下さいこういうことにお願いとしてなっておるのですが、これですと、防衛庁の方からではなしに、間組の方からこうしてもらいたいということで富士工業を相手方とした契約をした、こういうことになるわけですか。
○石井説明員 海上幕僚監部からの要求書には、ただいま申し上げました通り富士重工となっておる。これはオーバー・ホールや整備その他のめんどうを見る必要から富士重工並びに間組との間の両者の取引関係といいますか、法律関係を知悉してそういうような要求書がわれわれの方に参ったと思いますが、富士重工といたしますと、本来の所有者は間組であり、その委託を受けたにすぎないということでございますので、われわれは富士重工を相手といたしますと同時に、間組をも相手方として話を進めて参ったのでありますが、最後の段階、すなわち契約、調印という段階につきましては、どちらを相手にしてすべての話を結着するのがよろしいのかということを明らかにするために問い詰めましたところ、お目にかけましたような書類を持っての正式の願い出があったのであります。
○生田委員 この際一つ委員長にお願いしたいと思いますのは、これは防衛庁の方は、昭和二十八年の九月ごろからこの問題に当っておるわけですから、それはそれ以後の問題としているのでございますが、昭和二十七年にはすでに間組が三友産業から買い受けをしておることになりますので、そうすると二十六年に通産省から払い下げておりますので、二十六年から二十七年までに間組が三友産業から買い取りましたまでの間のことは、三友産業というものは実在しなかったものであるか、実在しておったものであるか、どうもその辺についてはしかとはっきりしたものがつかめないと防衛庁で言っておるのですから、それで昭和二十六年の払い下げから間組にこの品物が転売されるまでのいきさつは、これは決算委員会自体が国の所有財産の処理に関する問題として、むしろ防衛庁を離れた問題になるかもしれませんけれども、当委員会が追及すべき疑いが十分にある、こう思いますので、その点についても単に防衛庁関係のみならず、御精査をわずらわしたい、そういうように委員長にお取り計らいを願いたい、そう思います。
○上林委員長 手続上は手落ちのないように調査室を通して予備調査をさせますから、御了承を願いたいと思います。
○坂本委員 この資料の点でございますが、信用しないわけじゃないのですが、今度参考人なんかを呼びますときは本証のあるものを全部持ってきてもらいたいと思います。私もこれはいろいろ聞きたかったのですが、参考人を呼んでからでないと——そうしてなお基本的には海上幕僚長の関係を聞かなければできないから省略してあるのです。この資料の点についてはここに出ておるのは本証だろうと思いますから、一ついつも見られるように持ってきていただきたいと思います。
○上林委員長 参考人の出席要求、それに幕僚監部関係の出席要求につきましては、各委員の発言を私は了承をしております。ただこの間の理事会でいろいろな理事の方々の御発言もありますので、それを十分考慮し、防衛庁当局と折衝してなお理事会に諮りたい、かように御了承を願いたいと思います。 他に御質疑はありませんか。
○吉田(賢)委員 この最後の三十年度分はいつ代金を払ったのですか。ちょっとそれだけ聞いておきます。この四月になって払ったのと違いますか。
○石井説明員 三月三十一日までに支払い済みになっておりませんので、あるいは今明日あたりに支払いになるのじゃないかと私は存じております。
○坂本委員 そうすると第二回分はまだ払っていないわけですね。今明日中に払うというわけですか。
○石井説明員 歳出整理期間中には契約も締結されておりますし、納入も三月二十四日に行われておりますから、これは遅延防止法その他の関係もあまして、法定期限から申しますと、今のところはまだ払っておりませんが、間もなく支払いになるはずでございます。
○坂本委員 私は国民の代表として、決算委員としまして、こういう非常に問題になることは、やはり支払いを停止して、もう少し真相を明らかにしてやるべき問題である、一片の商業上の契約によって期限が来たらすぐにやるというものではない。この問題については慎重に調達本部は考えて支払いは中止すべきである、こう思うのであります。
○石井説明員 政府契約の支払い遅延防止法という法律がございまして、契約通りの履行が行われておりますれば、われわれは払わなければかえってこれは問題が起ってくるわけでありますので、これは所定通りの書類その他がそろいますれば、私どもとしては、別な何らかの御措置、すなわち特別の差しとめ命令というものがございますれば別でございますが、支払わざるを得ませんことを申し上げます。
○坂本委員 ここに政務次官もお見えになっておられるが、この代金の支払いについては、調達当局自身がもう少し調査をし直して慎重にやるべきものであるし、もし調達本部だけでできなかったならば防衛庁長官はその責任において、単に決算委員会において言いわけをするだけでなく、慎重に、この十万円の百倍以上もかかっているというような点は長官においてさらに再調査を命じ、しかる上において支払うべきものである、私はかように思います。
○上林委員長 政務次官、答弁なさいますか。
○永山政府委員 あらゆる点を一つ総合いたしまして善処いたしたいと思います。
○上林委員長 他に御質疑はございませんか。——別にないようでございますから、残余の質疑は次会に譲ることにし、本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたします。 午後零時五十一分散会