決算委員会 第24号
- 発言数
- 316 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/04/11
会議録
○上林委員長 これより会議を開きます。 昭和二十九年度決算を議題に供し、総理府のうち、防衛庁所管について審査を進めます。すなわち、昭和二十九年度決算検査報告三五ページより六七ページに至る報告番号七ないし三一につきまして、前会に引き続き質疑を行います。 なお、念のために防衛庁当局、会計検査院当局の出席者を申し上げます。長官も見えるそうですが、まだ出席しておりません。出席者は今のところ永山政務次官・増原次長・青山技術研究所長、山田建設本部長、武内調達実施本部長、陸上幕僚監部から筒井幕僚長、会計検査院から保岡第二局長が出席しております。 それでは質疑に入ります。吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 前会に引き続き報告番号一四の冬服購入の件を中心として質疑を進めます。 きょう陸上幕僚監部から御出席を願いましたのは、今議題になりました報告番号一四の冬服購入の件につきまして、これは陸上幕僚監部からの要請によって購入したという案件でありますのと、なお、内局並びに調達実施本部におきましては、この購入計画の実情を詳しく説明することができませなんだので、きょうは御出席をわずらわしたのであります。 そこで筒井幕僚長に伺います。第一にあなたの方の機構関係から伺ってみたいのですが、幕僚監部におきましては、装備品などの陸上自衛隊用というんですか、あなたの所管関係における調達計画については、購入の計画を立てるときには、たとえば他の内局などと協議をして計画を立てることになるのですか、それとも立った計画を内局などへ通知をする、あるいは調達実施本部長へ通知するという関係になるのか、それはどういうふうになっておるのですか。
○筒井説明員 お答え申し上げます。陸上幕僚監部で調達をいたします場合には、予算の要求から始まりまして、ずっと内局と協議をして進んでおります。それで実際に物を調達する計画も、大蔵大臣の承認を得まして、防衛庁長官が決定をされまして、われわれの方へ通知をしてこられるようになっております。従いまして、ずっと計画を立てますときから、またそれを実施に移します場合も、内局の方と協議をして進めております。
○上林委員長 ちょっと申し上げますが、陸上幕僚監部から松田第四部長、大崎補給課長も出席しています。
○吉田(賢)委員 そうしますと、これは設置法によりますと、陸幕において調達、補給の計画、立案というようなことになっておるのだが、これは計画立案はあなたの方が独立してやらないということに、また反面から解釈してよいのですか。
○筒井説明員 白紙で協議をいたすのでありまして、幕僚監部の方で計画を立てて、それでいいかどうかを協議しながら進めるわけでございます。
○吉田(賢)委員 そうすると、計画を立てる、協議しながら進めるといたしますると、たとえば冬服が七万着必要であるかどうかということについて、その前提になる不足在庫量、あるいは調達の時期、方法、予算、そういうものはことごとくやはり内局と相談しておる、こういうことになりますか。
○筒井説明員 最初に内局と協議いたしますのは、いつどういうふうにといりこまかいところまでは協議いたしませんで、二十九年度で七万着冬服を買うということについて協議をいたしまして、計画を立てるわけでございます。
○吉田(賢)委員 そういう七万着買うということは、そんなものは計画でも何でもありやしません。およそ計画というものは、申し上げるまでもなく、必要によって買うのでありますから、必要なのは、不足しておるか、あるいはさらに増量するのか、在庫量等々とにらみ合せなくてはならぬと思うのであります。そうすると、七万着買うということを内局と協議する、その内容、趣旨、理由等々については協議しないなら、別に協議はないと理解してよいのではないか。ここは率直に述べてもらいたい。私どもは何もそれなるがゆえにあなた方の責任を追及するような趣旨ではないのでありまして、お互いの業務の限界がどういうふうになっておるのかということがどうもはっきりしませんので、たとえば装備局長に聞いても、知っておるごとく知らざるがごとく、ほんとうにどうしてそれがわかったのかということになると、どうもそれは幕僚の方の仕事になるがごとくなっておりまして、どうもはっきりしないのであります。はっきりしないのでありますから、あなたの方のお仕事の限界を今聞いておるのであります。七万着買うために、七万着買うのだということを言うということは、そんなことは協議でも何でもないと思います。何か通達か、知るといり程度で、いやしくも計画立案、参画、協議という以上は、その根拠になる数字であるとか、あるいは在庫量であるとか、必要の理由とか、いろいろな要素があるわけであります。そうすると最後の御説明によりますと、結局陸幕の所要物件を購入する場合は、あなたの方で独立して計画する。それはこれだけ買うというようなことは、内局へ言っておるのかは知りませんけれども、ともに計画して協議しつつというような事情でないように、どうも今のお話では理解するのですが、そこはほんとうはどうなのですか。
○筒井説明員 二十九年度に七万着必要であって買うという計画は、陸幕で立てるのでございます。それを予算の要求から始まりまして、要るかどうかということについて、審議もされます上、予算がきまりましてから、実際に大蔵省の承認を得て、その七万着を買う金を示達してもらうときも、内局の方に出しまして、予定通りの七万着を買いますということを協議しておるわけでございまして、七万着要るというのは、陸幕の方で隊員の状況を見まして、更新の年数も考えて、二十九年度には七万着買わなければ足らなくなる、そういう計画を陸幕自身で持っておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 そうしますと、つまりこの場合、七万着買うということに計画が立った。その購入計画が立ちましたら、その際その購入について、やはり大蔵省の承認を得る、こういう順序になるわけですか。
○筒井説明員 さようでございます。
○吉田(賢)委員 大蔵省はあらかじめ予算実施の計画が四半期ごとにできておれば、一々この場合七万着について大蔵省の承諾を得なくてもよろしいように思うのですが、事実はそうなっておる。そうしますと、四半期ごとの予算実施計画は、これはあなたの方の限りにおいては、あなたの方はやはりお立てになっておるのでしょうね。その点どうなんですか。
○筒井説明員 これは年間の予算執行計画を立てまして、またそれに従いまして、四半期ずつの支出負担行為実施計画を立てまして、長官の方に出すわけでございます。現在の防衛庁としまして、長官限りで全部やらなくなっておりまして、その中で品目のきめられたものについて大蔵大臣の承認を得まして、防衛庁長官が決定をしましてわれわれの方に示達を受けるようになっております。
○吉田(賢)委員 そうすると、伺いますが、きめられた特定の品目、そのつど大蔵省の承認を得るというのは、大体何になっておるのですか。
○北島政府委員 お答え申し上げます。大蔵大臣の承認を求めますのは、財政法第三十四条に基く支出負担行為実施計画に基いて求めるのでございます。この際に「公共事業費その他大蔵大臣の指定する経費に係るもの」と書いてありますが、防衛関係の経費の規定する費目については、実行計画を立てまして、そのつど承認を求めることになっております。
○吉田(賢)委員 私の伺うのは、その最後の品目——品目といったらちょっと狭くなりますが、この際一応装備品と限って、大体どういう種類の品目について大蔵大臣の承認をそのつど得なさるか、これを聞いておる。最後にお述べになった点です。
○北島政府委員 財政法第三十四条の二に基きまして、大蔵省告示がございます。その告示の項目といたしまして、防衛庁におきましては、赴任旅費、特殊旅費、外国旅費、船舶受取外国旅費、庁費、器材費、医療費、被服費、運搬費、診療委託費、技術調査研究委託費、募集事務地方公共団体委託費、防衛庁施設費、これらにつきまして具体的な実施計画を立てまして、大蔵大臣の承認を求めるのでございます。これによりまして具体的の予算の配分が行われるわけであります。
○吉田(賢)委員 今お述べになりました財政法三十四条の二の実施計画というのは、これは四半期ごとの計画なんでございますね。そうなんですね。
○北島政府委員 ちょっと説明補足いたしますが、もちろん一応四半期ごとになっておりますが、ただいま申しました項目の中には四半期にまだ計画が実は具体的に固まらないものがございます。そういうものは除外いたしまして、一応四半期ごとにまとめて大蔵大臣の承認を求めるものはその際にいたしますし、その後具体的に決定をしましてから、大蔵大臣に承認を求めるものにつきましては、そのつど追加的に実施計画を立てまして大蔵大臣の承認を求めております。ただいまの被服費につきましても具体的に七万着を購入するから予算を配付してもらいたいという場合に、防衛庁といたしましては大蔵大臣の承認を求めまして、その上で承認を得ましてから防衛庁長官は調達庁本部に七万着の予算の示達をいたすわけであります。
○吉田(賢)委員 そうしますると、この被服は当初の予算要求にも被服の目が掲載されており、それから当初の予算要求の積算の基礎におきましても人員に対して一定の数量が必要になり、耐用年数あるいは更新の時期等々もあらかじめ前もってわかっておる、それを四半期ごとの計画に織り込めないのは一体どういう理由なんですか。
○北島政府委員 大きな問題につきましては大蔵省はやはりそのつど承認申請をしてもらいたいということになっております。あらかじめ四半期ごとに大きな計画を出しましても、器材費、被服費等につきましては具体的にその計画がほんとうに防衛庁として立案する段階にならないと、大蔵省としましては、実はこれを事務上受け付けてくれないわけでありまして、具体的に計画がきまりまして、今度冬服七万着を購入したいので防衛庁長官は調達庁本庁に予算を示達いたしたいという場合に、大蔵大臣の承認を求める慣例でございます。
○吉田(賢)委員 そうしますと防衛庁は他の省庁と比較して、そのつど大蔵省の承認を得るという予算執行の関係にある種類は、ずっと多いというように了解してよいのですか。
○北島政府委員 さようでございます。他の官庁に比べまして非常に大蔵大臣の承認を求めるのが多いのであります。
○吉田(賢)委員 そこで、それならば防衛庁は、予算はやはり当初予算要求の積算の基礎はあるけれども、実施に当っては大きなもの——大きなものの限界をちょっとついでに言うておいていただきたいのですけれども、たとえば一万円のものならばあるいは一々大蔵省の承認は得るまいと思いますが、その辺の線がどこにあるか。そこでそのつど大蔵省の承認を得るということになっておる。これはむしろ一般の省庁の予算執行の実情と比べると例外的なようにも感じるのですが、その点はいかがでございますか。その二点、先の点を言って下さい、大きなものという点について。
○北島政府委員 たとえばただいまあげました項目の中で、庁費のごときものにつきましてはそれは四半期ごとに計画が立ちますので、具体的なこまかい数字の上から一つ一つの支出ごとに承認を求めるということではなく、全体といたしましてきまりましたものにつきましては大よそ四分の一ずつ承認を求めております。ただ器材費、被服費につきましては、相当金額が大きくなります。そう小さなものでもございませんので、やはりそのつど具体的に計画を立てまして大蔵大臣の承認を求めているわけであります。
○吉田(賢)委員 きょうは大蔵省は見えていませんね。
○上林委員長 出席しておりません。
○吉田(賢)委員 これはあなたに聞くのもいかがかと思うのだが、一体この予算を実施するのに、財政法の建前からするならば、一たん予算が国会で可決せられて、そこで大蔵省は予算の配付があった後は一々その執行に関与するということは、これは異例だろうと思うのです。やはり各省庁の長官はそれぞれ予算執行の責任者でもあるし、また行政の長であるから権限がなければならぬと思う。しかるに防衛庁に限って、予算執行に当って器材費、被服費がことごとく執行の際そのつど承認を得るということは、実は非常に不可解なのであります。なぜ一体そういうふうになるのかということが私にはよくわからぬ。これは防衛庁の皆さんに聞くのは少し筋が違うのかわからぬですけれども、これについて次長はどうお考えになっておるのですか。
○増原政府委員 われわれの方でも、予算の執行につきましては、国会の議決を経ましたものについてはその後にいろいろ承認を受けるということのないことは、もちろん希望いたしております。発足以来の経過で今までそういうふうなことでやり来たっておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 それは質問の趣旨がよく通じておりません。そこでこれはやはり大蔵省との間に質疑応答をしなければ明らかにならぬ点であります。やはり省庁はそれぞれ独立した行政府であり、内閣がこれを統括するのでありましょうけれども、執行状況を監督するということはわかりまするのと、財政法三十四条の二によりまして実施計画を立てる、大蔵大臣が何らかの指示をするという、これもわかりますけれども、どうもそんなこまかいことに、至りますまでそのつど承認を得なければならぬということは、実に私は奇怪に思う。これは議論になるようでありますけれども、やはり根本は防衛庁の予算というものは積算の基礎が明確でないということに基くのではないだろうか。あるいは対外関係におきまして、一万名造成するということに話がきまり、上がる以上はそれに対する予算というものが一応組まれる。やはりずっと積み上げた結論というよりも、つかんできた大まかな予算から実行に移すというようなきらいがあるのではないだろうか。防衛庁予算について私どう考えましても不可解な問題が幾らも起ってくる一つの原因がそういうところにあるのではないかと実は思っておるのであります。あんたら内部の方だから、そうだとはそれは言えますまい。言えますまいけれども、この点につきましては特にほかの省庁の予算の実情に比較いたしまして、他のいろいろな理由からもそういうことは推断し得ると私ども思うのであります。しかし今ここでその点をあなたらと論争するというつもりはございませんので、それは適当な機会に譲ることにしたいと思います。 そこで問題はもとへ戻りまして、筒井幕僚長に伺いますが、被服の問題であります。この被服の問題についてはいろいろな問題を含んでおりますので、当委員会におきましても少し熱心にこれを掘り下げておるわけであります。そこで第一点として聞いてみたいことは、あなたの方ではアメリカから製品及び生地が合計七十万着分贈与せられるという情報が入っておったはずであります。それは二十九年の八月にはすでに無償譲与の確認をしておったということがこの間答弁されておるのであります。これはもちろんあなたの方であります。ほかではないのであります。そこでそれならば、あなたの方としては、購入の計画を立てるときにやはりそれは重大な考慮に入れて差しとめる、中止する、計画の変更をするといろ措置に出るのが私は適当であろうと思うのであります。ただこの際予算もあるのだから、それで買っておかねばならぬというのがあなたの方の一体仕組みなのか、予算を使わねばならぬというのではなしに、物がくれば事足りるではないかとわれわれは考えるのだが、きても予算があるのだから使って、余れば置いておけ、三年で使えなければ五年置いておけばいいじゃないか、あるにこしたことはない、こういうような考え方でこれはやっていかれるのかどうか、その辺について、計画を立て立案をされ調達要求をされた責任者であるあなたの方のお立場を聞いておきたい。
○筒井説明員 この洋服の調達につきまして一番問題になりますのは、アメリカの方から確実にそれをやるということと、それからいつどのくらいそれをやるということを確めたらどうかというところが問題になると思います。そういうことが確認をされておるのに調達をしたということでありますならば、非常に不当であるというように考えられますが、この問題につきましては、結局は調達しなければ間に合わぬ、その時期までに確認ができなかったということでございます。それで大きな数量でもございますし、今までのいろいろの供与の実績から考えまして、そういうことを言い出しても確実にそれが手に入るというのは、なかなか向うもしっかりと申しませんし、手に入ってみなければわからないというのが実情でございます。従って八月ごろにしっかり何着分いつやるということを確認できなくておるのであります。その辺が確認できたかどうかということが問題の点になると思いますけれども、われわれはずっとあとまで確認できなかったのが実情でございます。従いまして、われわれとしましては物があっても金があるから買っておいた方がいいのだというような考えを毛頭しておりません。確認ができなくて、そのと遂に物を買わなければ、入ってくる隊員に洋服を着せられない、それでは補給を担任しておる責任者として責任が果せない。間に合う最小限度の最後において調達しなければならぬという判断から調達をしたわけでございます。
○吉田(賢)委員 しかしあなたの今お述べになっておるのにさらに二つの疑問がわくのです。第一過去の実績によれば時期を確認することが困難であるとおっしやるんだが、アメリカから衣料を供与された過去の実績がないというふうここの間聞いたのですよ。それが一つ。 もう一つ。これは一体いつ着せるものです。現実にはその着せる時期はいつです。その点どうなんです。
○筒井説明員 今申し上げましたアメリカから物をもらった例といいますのは、武器その他装備品でございまして、被服は初めてでございます。それから三十年になりまして着せる時期は一月から二月にかけてと、その次は七、八月、十月、そういう三回に要る被服であったのであります。
○吉田(賢)委員 しかしこれは冬服ではないのですか。冬服ならば七、八月に着せるというのは少し解せないのですが、それはどうなんです。
○筒井説明員 これは九月から着ることになっておりますが、各部隊に分けて九月に着るためには、七、八月ごろに調達納入を受けまして、各部隊へ配らないと間に合わぬことになっております。
○吉田(賢)委員 それはおかしい。こんな狭い日本で一ヵ月もかかるのですか。たくさんの部隊があるわけではなし、大した数であるわけではなし、総計においてあなたのこの間の御説明によればさしあたり三万五千着ということであった、小さいのがあるとかなんとかいうような理由で。そこで九月から冬服を着るのかどうか、ちょっとはっきりしませんが、九月といったらまだ薄着でも汗の出るときであります。冬服というのはもっと後ではないのですか。九月というのはおかしい。またあなたの方が九月に着せるのだから七月に納入させなければいかぬというのもおかしい。北海道かどこか存じませんけれども、そんな緩慢なことで物の配給をするというようなことでは、およそ規律とか敏速とかいう趣旨に合わぬと思うのですが、その辺はそうじやないのじゃないですか。今でたらめにおっしゃるのではないですか。
○筒井説明員 冬服を九月と申しましたけれどもそれは誤りでございまして、全体は十月で、北海道だけが九月中に着るのであります。そうして七、八月ごろに要ると申しましたのは、現実にそのくらいの手数がかかるのでございまして、でたらめにそのころに要ると言ったわけでは決してございません。事実そういうふうに納入されてから各部隊に送りまして、実際に着る事前に本人のところまで配るには、やっぱり相当日数がかかるわけでございます。
○吉田(賢)委員 冗談じゃありませんよ。いかに私が実際を知らないとはいえ、七月に納入して受け取らなければ十月のものに間に合わぬというような、そんなことはちょっと考えられない。アメリカへ物を持っていくのか、アメリカから受けるものなら別でありますけれども、またこれが日進月歩の武器というものなら別です。この点はこの間もいろいろ申しましたからあなたに重ねて申しませんけれども、被服とか衣料というものは世界中どこにもあるものなんです。だからそういうようなことでなしに、やはりここは率直に、実情のありのままをほんとうは述べてもらいたいのですよ。何もあなたをつるし上げてどうというような気持ではなしに、やはり問題の個所は問題の個所として、できるだけわれわれは究明したいのです。なぜこういうことになったかという事情を明らかにしたいのです。けれどもそうでない、こうでないと言ってあなたの方はもっともらしい弁解をなさる。そうおっしゃると、説明書なるものにも補給の確実を期するため既定計画を実施したというので、何ら手落ちもなかったというような趣旨がここに陳弁されておるというようなことからも見まして、やはりあなたのお気持は、しいてこれを強弁せんとなさるのではないかと思うのであります。
○神近委員 関連して。この「「不急の物品を購入したもの」の是正措置調」というのが出ております。これは全体として見まして、いかにも会計検査院の調査が不当であった。いろいろの項目にわたっておりますから、あとで会計検査院の調査の状態と、それから調査をお受けになる官庁の、どういうようなことでなさるのかということを伺いたいと思うのですけれども、今の冬服の関連したところに大体筒井幕僚長がおっしゃったようなことが書いてございまして、「相当不利な状況を基準として補給の万全を期した。」こう書いてあります。それから会計検査院の調査は、あるいはわれわれの今日のお尋ねなども、結果的に見てかくあるべきだとする考え方との間に見解の相違があるということで逃げておいでになる。私これがとてもおかしいと思うのです。これは役人として官庁の仕事を万全に手配してやったということをほめておいでになるのか、あるいは誇っておいでになるのか、会計検査院の批難は、品物がきたあとでそういうふうに考えたのだというふうなことを言おうとなさるのか、防衛隊内のお考え方が国家を本位になさるのか、国家予算を大事にお考えになっての御説明であるのか、あるいは防衛庁内の個人々々のかばい合いを優先的にお考えになっているのか、そこのところは私は大へん不明瞭だと思うのです。私どもがこんなに一つのことに食い下っていろいろ御説明を願っているのは、その食い違いを国家を優先的に考えていただきたいということ、その一部としての防衛庁という考え方でなければならないというのが、私どもの趣旨でございます。この批難事項に対する弁明は、私ども拝見いたしましてどれ一つとして納得のできる説明ではないのです。その点で今の被服の問題でそこを私はよく考えていただきたい。幕僚長のお考えを承わっておきたい。これは全面的に出ております。防衛庁をまとめて、そして批難事項から防衛しようというようなお考え方がずいぶんはっきり出ている。
○筒井説明員 自衛隊の建設につきましてあくまでも国家本位に——われわれといたしましては、国民のほんとうに苦しい税金から建設、育成をされております自衛隊でございますので、何としてもそういう大事な税金を慎重に使い、またそういうふうな税金で建設しておる部隊でありますので、何としても国民の負託にこたえるりっぱな部隊を作りたいというのが、われわれの念願でございます。従いまして予算を使う場合におきましても、やはり第一に国家、国民、そういう点に重点を置いておりますことは、われわれの念願でございまして、全部そういう心がけでやるように努めております。 この回答と申しますか、説明でございますが、いかにも自分らが悪くなかったというふうに響く言い回しもございましょうが、われわれといたしましては、特に一四の問題にありましてはそういう状況でございましたので、そのとき調達をする決心をしたことについては、そうおとがめを受ける状況ではなかったのではないかという気持が現われております。決しておほめを受けるような非常にいいことだというふうなことではございませんが、万やむを得ぬ処置として御了承願いたいという気持でございます。大体そういう予算の使い方につきましての制服のわれわれとしての気持を率直に申し上げて、御了解を得たいと思います。
○神近委員 今いろいろ時期の問題で御論争があったようですけれども、アメリカからのきれ地は三十年の二月から五月までの間に交付されておりますね。それでお使いになり、これが三十一年一月か三月にしか間に合わないというふうに書いてある。これはどういうことなんですか。一年近く寝せておかなければ使えないということになるのでしょうか。
○筒井説明員 これは実際に供与を受けてみまして、各洋服を調べまして、さらに一そう直ちに使えないということがわかったことでもございますが、やはり当初から相当そういう予想をしておったことなのでございまして、既成品につきましては、相当日本の様式と違いまして、それを一々調べまして改造するには、相当の日子を要することになってございます。それが一つと、それから生地ですぐに制服を作ってもいいではないかというお考えもございましょうが、やはり予算等の関係で、相当予算のきまるのがおそくなりまして、直ちに生地から制服を作るにしましても、七、八月ごろには間に合わぬような見通しも立つわけでございます。
○吉田(賢)委員 あなたの説明は問題をだんだん混迷化いたしまして、ちっとも明らかになってこないのであります。もっとはっきりしたいと思いますが、そうするとこれは結論的に申しまして、あなたが幕僚幹部といたしましては、この一四番の冬服七万着の購入については何ら遺憾な事実はなかったということに、結論はなるのですか。結論から言っていきましょう。
○筒井説明員 私の申し上げたい気持としましては、そういうふうな情報を得ながら調達の決心をするについては、やむを得なかった状況を申し上げたいと思っておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 どうもあなたは答弁をぬらりくらりとおっしゃってしまうのですが、繰り返すようですが、武器等のアメリカの供与物件が日時の点において的確な見通しがつきにくいということの理由によって、予算もあったので既定計画を実施したというのがあなたの方の正規の説明書の趣意であります。そこで一方具体的にはもうすでに第一段は二十九年の八月に無償譲与の確信はあなたの方で持っておられるのであります。そこで二月になりましたら物はもう入ってきておるのであります。そして一番おそいのは翌年の三十年の十月であります。こういうようなときには、緩急自在計画を変更するということが当然じゃないでしょうか。あなたの方はことしも被服費の不用が八千万円出ておるでしょう。これから聞いてみましょう。どうしてこの被服費の不用の繰り越し八千万円が出たのですか、この八千万円の繰り越しは陸幕に関係ないのですか。
○北島政府委員 陸幕には関係ございません。実はただいま繰り越しを予定しております被服費の八千万円は航空の被服でございまして、ジェット操縦士に着せる被服でございます。
○吉田(賢)委員 陸幕に関係がなければよろしい。あなたの方は、計画をそのつど大蔵省の承認を得るというような実にだらしない、権威のない例外な予算執行の実情にあるわけであります。防衛庁全体としてもそうです。そんな行政府というものはあったものではないのであります。そこで、それほど独立、自主的でないあなたの方の予算執行の実情があればあるほど、このような状況変化に即応して計画を変更していくというのが当然じゃないでしょうか。状況変化に即応して二月から物は入っておるのですが、五月には一切入ってきておるのです。総計すると二百万ヤール、七十万着相当の製品並びに生地を山のようにアメリカから無償でもらって、それでなお計画を変更しないというのは一体どういうわけですか。そういう見通しが時期においてはもうすでに十月から十二月にかけてでありますが、八月の無償譲与の確認を得ましてから、ほど遠からん間には、客観的に確実性を把握し得るような情勢に変化したものと私どもは思うのであります。文書もきておれば、口頭でもきておれば、何回もあなたの方へアメリカの方から情報が入っておるのであります。でありますので、こういう情勢の変化に即応して、計画を直していくというのが当然だろうと思う。一体どうして計画の変更をしないのでありますか。
○筒井説明員 これは先ほどから申し上げました通りに確認の問題でございまして、どれだけの数量をいつ供与するということをアメリカ側から確実に責任をもっていつ通達されたかという問題でございます。それまでは情報にすぎぬのでございまして、くれるかもしれない、あるいは単にやれそうだいうふうにだんだん変っては参りますけれども、八月ごろには数量なり時期を確認してはおらないのでございまして、われわれとしまして、実際に確認をいたしましたのは二月でございます。それで二月では絶対に間に合いませんので、間に合う時期に一応したのであります。それで二月にわかりましても、それは変更ができないようになっているのでございます。
○吉田(賢)委員 しかし、これは何らの協定もないところから理由なしに物を供与されるのではなしに、それぞれアメリカとの間には協定もあって、日本が受けることになったわけでありますから、たとい非公式であるといたしましても、軍事顧問団等から文書もきておるという以上は、それの具体化について相当な注意力をもってその測定をするということは予算執行官として当然の責任だろうと思う。実現しても、確実によう使わなかったということはあなただからそんなことをいって済ませますけれども、あなたの命によってあなたの部下が何か将来のことを測定しなければならぬという職務上の義務を負ったときに、その測定を誤まったら、あなたはそれに対して叱責をするだろうと思う。またその過失があったかなかったについて相当な検討をするだろうと思う。そういうこともせずして一体幕僚長の任務が勤まりますか。しからば立場を変えて言うならば、われわれは国家の予算を執行していかれる皆さんにおいて、将来アメリカからただ十五万人の定員のものが来ておるというならば、これをかりに計算すれば十四年間も調達の必要がないという計算すら立っておるのであります。それほどの分量が来る時期がはっきりしないというけれども、それは最善を尽してはっきりさせなければいかぬ、確認しなければいかぬというのが職務上の義務だろうと思う。それが手がないのではない、相手はアメリカなんです。またそれが兵器とかいう特殊なものではない、ありふれた衣服なんです。生地なんです。何ぼでもあるものです。ある会社が確保している、あるところに隠されているものでも何でもないのです。でありますから、そういうものをただでもらうというときにはもっと注意をすることが私は当然だろうと思う。その当然のことをあなたの方はせずして、当りまえのことを当りまえの計画で実行したのだと言う。この金額だけでも二億八千数百万円であります。私もけさ松戸へ行ってあの実情を見てきました。今なお山のように積み上げてありますよ。この間の御説明によりましても、莫大な量を今日なお放置されておる。実情がそうなんであります。その保管だけでも大へんですよ。保管の手数、経費などを食っておるわけです。それを既定計画を実施したので何ら過失なしというに至ってはわれわれはあぜんとして、あなたらの職務観念は一体何かと思うのです。国民の税金々々と口ではおっしゃっておるけれども、ほんとうに国民の税金とお思いになっておるのですか、ここがほんとうに私があなたらに聞きたい点です。実を申せばあなたはめったにここに見えぬのだから、こんないやなことを言いたくありませんけれども、どうも防衛庁の物品の購入につきましては責任の所在が明らかでありません。率直に申しましてだれが責任を負うのやら、答弁する人はよそごとのようにおっしゃっておる。またばらばらなんです。上の人はわしは知らぬとおっしゃる。長官が出てきても、それは私の前任者のやったことだというのです。そういうわけで、これは国会を愚弄するもの、国民を愚弄するものといわなくちやならぬ。このような事態で、数分月後にはこんな莫大な量の衣服並びに生地が入ってくるのに対して、その測定を誤まったことについて何ら過失はなかったとしゃあしゃあとしておるようなことで、一体役人が勤まりますか、どうお考えになるのですか。
○筒井説明員 国費の使用につきまして慎重を欠いておるのではないかというおとがめでございますが、先ほども申し上げました通りに、われわれとしまして極力慎重に国費の使用について注意をしておる次第でございます。アメリカ側の供与の確認につきまして、われわれといたしましても極力それを確かめることに努力したのでございますが、その当時として、それを買わぬでもよろしいというまでの確認をするに至らなかったのでございます。
○坂本委員 被服の問題については、二十九年の七月中旬に米顧問団から口頭で申されて、八月下旬には無償であるということが判明した。ただ時期が不明確であった。そうして九月の十三日に、無償であるという点が文書をもって交付された。ここまでははっきり確認いたしておるのであります。従って十二月末に打ち合せをして、一月の上旬か中旬には入手がある。そうして実際の入手があったのは、三十年二月から五月までの間であった。私は先日からのここの答弁によって、以上五段階に分けて、確認をいたしておるわけでありますが、筒井氏はどこに確実にいつ入るということを確認されたか、その点を確かめたいのであります。
○筒井説明員 これはいろいろ段階がございまして、七月、八月、九月、いろいろその段階がございますが、結論としまして、防衛庁としましてといいますか、陸上幕僚監部として確認をいたしましたのは二月でございます。それでその各段階におきましての実情を、直接の担任者から御説明を申し上げさすことにいたします。
○坂本委員 そうしますと、あなたの答えをもってすれば、品物を入手したときが確認の時期だ、こういうふうに受け取れるが、それでいいですか。
○筒井説明員 品物の入り出しましたのは、二月の八日からでございます。それをしっかりいつからどのくらい渡すというふうに言ってきたのが二月の四日でございます。大体アメリカといたしましては公式に言って参りますのは、そういうふうに割合せっぱつまって言ってくることになっておりまして、それまでは口頭の情報にすぎないよう一な状況が多いのであります。
○坂本委員 文書の交付を受けたのは、九月の十三日なのですが、九月の十三日はどういう文書の交付を受けられましたか。
○筒井説明員 これは顧問団から文書を受けたのでありますが、それは顧問団から米極東陸軍に対して、これこれの服を自分の方にくれという要求書でございます。その写しを陸上幕僚監部に持ってきたのでございますが、これは自分ら内輪の方の請求書であって、これをもって防衛庁の方に被服をやるという公文にとってもらっては困るという注がついているわけであります。
○坂本委員 そこで十二月末に打ち合せをして、一月上旬から品物が入る、こういうふう聞いておるのですが、その点はいかがですか。
○筒井説明員 そういう話も、そのときは一応出たと思うのでございます。
○坂本委員 そこでお伺いいたしたいのは、実際必要なのは、二万着だけであるし、十二月に東京屋被服株式会社外八社に生地の縫製を請け負わした。この十二月当時にそこまで進んでおれば、当面必要な二万着だけであって、あとの五万着はそれを延ばしてもしかるべきだと考えるのですが、その点はいかがですか。
○筒井説明員 これは先ほどから申し上げました通りに、あくまでもわれわれといたしましては、確実にそれを確認して、その上でなければ……それを待っておるわけにはいかぬと判断したわけでございます。ずっと確認するまでは、予報といいますか、情報といいますか、そういう程度でございまして、それをたてにとって作らなければ間に合わぬ、調達を差し控えるわけにはいかなかったわけでございます。
○坂本委員 それではもう一つ聞きたいが、そこまで具体的に無償支給が進んでおる際に、七万着分二億八千万円にも上る注文をする場合に、なぜそこまで進んでおる米顧問団に対して、もっと具体的なことをこちらから交渉し、申し入れをして、そうしてその確認の上にこの処置をとられなかったのですか、その点をお伺いしたい。
○筒井説明員 それは先ほどから申し上げました通りに、われわれといたしましては、それを確認するのに極力努力をしたわけでありまして、最後までいわゆる確認ということができなかったわけでございます。極力続けて、初めから情報がありましたときから、その確認にずっと努力をして参ったわけでございます。
○坂本委員 その確認ができなかったという十二月の情勢は、十二月に縫製を委託しなければいけないというような緊急の状態は、どういう状態でしたか、その理由を承わりたい。
○筒井説明員 これはだんだん十二月になっておりますが、十二月に調達をしました生地でこれは制服を作るという契約をいたしたのでございまして、すでに十月にも七万着分は発注をしておりまして、その方向の契約で続いておりますのと、今まで申しましたように、なおここでその方向の計画をとめる確認ができなかった状況で、予定通り進めたわけでございます。
○坂本委員 そこでもう一、二点ですが、しからばこの二億八千六百十二万二千七百五十円の実行予算の、財政法の三十五条ですか、あれに基く閣議の決定はいつもらわれましたか。
○北島政府委員 具体的にまず予算を配付してもらいたいという支出負担行為……。
○坂本委員 閣議決定の日だけでよろしい。
○北島政府委員 閣議にはかかりませんで、大蔵大臣限りでできるわけでございます。
○坂本委員 先日のあなたの答弁によると、財政法の三十四条の二項によって、大蔵大臣に要請をして、大蔵大臣は閣議決定をもってこの支出はしなければならぬ……。
○北島政府委員 閣議決定する手続になっておりません。大蔵大臣限りでできるわけであります。
○坂本委員 それでは大蔵大臣がその支出を許可した日はいつですか。
○北島政府委員 防衛庁長官から調達実施本部長に予算の示達をいたしましたのは二十九年七月十四日でもございまして、この一両日前に大蔵大臣から承認があったと存じております。
○坂本委員 そこで筒井さんにお聞きしたい。十月生地の注文をし、十二月縫製の注文をした。これはすでに予算の示達を受けておるからこれで差しつかえない、こういう点でやられたわけですか。
○筒井説明員 それはもちろん予算の示達を受けた範囲内でございますが、予算の示達を受けたから予定通り注文するという意味では決してございません。早くもらえるという確報がありますればその調達をやめたかもしれません。われわれとしましてはもらえるかどうかを確かめながら、時期を示達後検討しておったわけでございます。それではどうしても間に合わないという時期に、確報を得ないままに注文をしたわけであります。
○坂本委員 七月に予算の示達を受けて、七月中旬に米顧問団から話があって、そして今の答弁によると、そういう関係があったから延ばしておる。その延ばしておるのを、もうすでに九月の十三日には、公文書ではなく写しにしてもやはり内部的には文書をもって交付されておる。これは必ずくるという前提だと思うのです。やらないくらいならば、こんな書面なんかやるはずはない。そういう状態で延ばして、十月になってどうして注文をするか。予算があるから、この際アメリカの顧問団の配慮による生地がこない前に、何かの関係があるから八会社に注文をしろ、こういうふうになったとわれわれは考えざるを得ない。そうでないというあなたの方の意見が何かありましたら承わりましよう。
○筒井説明員 そういうふうにもお考えになる余地もございましょうと思いますが、われわれとしては毛頭そういう考えはございません。われわれとして、ここで真情を申し上げたいと思いますが、そういう関係で待てばわかるのに早く発注した関係は全然ございません。
○坂本委員 今のような弁解であっても、あとこれから審査する調達庁の支出も、その予算の四半期の最後の三月、予算の切れ目に全部使ったのが不当支出になっておるわけです。これも、確実な米顧問団からのこれだけの配慮があって交渉を進めており、しかも、十二月末の打ち合せでは、一月上旬か中旬には品物が入るだろうというところまでいっているのに、そこまで待たずにここに約三億に達する注文をある特殊な八会社にした、われわれはそこに考えを持つわけです。しこうして、その結果は、二月から五月までの間に予定の生地が入って、現在山ほど積まれておる。この結果から考えても、結果だけでなくてこの交渉の経過からしても、すでにもう予算をとっておるから、この際これで注文さしておかぬと関係会社が損をするだろう、それでやったのじゃないか、こう思われてもやむを得ないし、それがまた一般常識上確実じゃないかと思うのです。それでもあなた方の考え方は情勢上正しかったというお考えを持っておられますかどうか。
○筒井説明員 アメリカの方で書面をやったのだから確実にやる意思があったのだろうとおっしゃる、それはもっともでございます。向うの方でも可能性が出てきて、やろうといろ意思は十分あったことと思いますが、われわれとしては、先ほどから申し上げます通りに、やる意思はありましてもそれを確認することができなかったわけでございまして、そういう確認ができませんので、それを待っておっては補給をしなければならぬ時期に間に合わない、補給の責任者として、入隊してくる隊員を裸で置いておくわけにいかない、そういう責任から、確認ができませんので調達したわけでございます。
○坂本委員 その点がわれわれは解せないのです。さしあたり必要なのは、ここに会計検査院から指摘しているように二万着でしょう。それを、七万着注文しなければ間に合わないという理由はどういう理由であるか、それをお聞きしたい。
○筒井説明員 先ほど申しましたように、三十年一月から二月にかけて、あるいは七月から八月にかけまして要る洋服でございますので、そのころに注文をして発注しないと間に合わないわけでございます。
○坂本委員 一番必要なのは、三十一年度に既存の冬服十三万五千着分の耐用期限が到来するから必要だ、三十一年に必要なんでしょう。三十年の最初に必要なのは、手持ちでは不足の分の二万着分だけじゃありませんか。今年要る服なんだ。それを、すでに交渉中であるのに、間に合わないから一ヵ月か一ヵ月半前にこれだけ注文しなければならぬその理由がわからぬ。間に合わないという論拠で押し通すつもりですか。
○筒井説明員 これはものによって違いますけれども、やはり半年くらいの余裕を持って発注しなければ間に合わぬことになっております。それでその年の発注ができませんので年度が変りますと、間に合わぬことになるわけであります。
○坂本委員 どうも答弁が不明確だから押さざるを得ないのですが、三十年の当初に必要なのは手持品で不足数二万着だけである。あとは三十一年度に耐用期限が来るからそれにかわる服を作るわけなんでしょう。そうすると一年半も先の問題じゃないですか。それをかりに今あなたのおっしゃった六ヵ月の期間を置くといっても、何も一年半先のものを六ヵ月かかるからというので間に合わないという理由にはならないと思うのです。それでもあなた固持されますか。
○筒井説明員 私は三十年に要る洋服と思っておりましてお答えをしておりますが、その詳しいことにつきましては担任の補給課長から詳しく答弁をさせます。
○坂本委員 それではただいままでのあなたの答弁は、架空のものについて六ヵ月の期間が必要だから間に合わないというので、この委員会で答弁をされましたか、その点を伺っておきたい。
○筒井説明員 私は架空ではなくて、私の今までやった通りに申しておるのでありまして、詳しい点につきましてなお担任者から申し上げさせたいと思っておるわけでございます。
○坂本委員 われわれが今この会計検査院の決算報告書に基いて、ここに責任者のあなたに出ていただいてお聞きしていることは、米軍からこれだけの不急な冬服を購入した、この点についてわれわれはここに国民の代表として、この三億円に上る税金の使い方についてお尋ねをしているわけであります。従いましてこの注文があった際には、六ヵ月内であるところの手持品の不足の二万着分であって、七万着分注文する必要はない、そのものは一年半先の三十一年度に耐用期限が到来するもののかわりじゃないか、この点を聞いておるわけなんです。それを責任者とあろうものが、わずかな金額なら別ですけれども、三億円にも達するものを購入をする場合においては、これくらいの確認はしてやらなければならぬし、今になってそういうことをおっしゃるのは、やはりあなたの方で欺瞞的な答弁をしておられるからそういうことになると思う。そういう答弁をされるとわれわれは米顧問団との交渉の経過についても不信を抱かざるを得ないことになる。どうです、その点は……。
○筒井説明員 今申しました通りに、細部の具体的な問題につきまして補給課長から御答弁をいたすことにいたします。
○大崎説明員 ただいまの御質問に対してお答え申し上げます。予算上は毎年々々耐用命数分の一ずつ予算をつけられまして、それを更新をやっていくような形式になっておりますけれども、実行上はそれを多少変えまして実情に合うような実行方法をいたしておりますので、先ほど筒井幕僚長からお話しのように三十年に使うような予定にいたしておりました。
○小松委員 今の答弁は、予算上でないで適当な実施上のことをやっているということですね。防衛庁は予算を組んでもあとは適当にやっておるという一つの事実が出た。それから三十一年ですか、三十年度分にごまかして使っているわけですか、会計検査院をごまかしているわけですか、それをはっきりお答え願いたい。
○大崎説明員 決してごまかしておるわけではございませんので、つまり予算を積算いたします際には、その基礎としては、たとえば冬服は二着六ヵ年でございますから、毎年六分の一ずつの予算を実際はつけてもらっております。しかし毎年六分の一ずつ服を買うわけにはいきませんから、その間必要に応じて、また古くなって各人の均衡上工合が悪いときには、古いものを着せないで新しいものと古いものを着せるとか、いろんな実行上の操作を実施いたしております。それを申し上げておる次第でございます。
○小松委員 積算の論拠の予算をとって実施する、そこを私は聞いておるのではない。そういうことは他の官庁でもあることなんです。昭和二十五年度に入隊した者が着るところの耐用年数が三十一年度にきておるということ、だから六ヵ年の耐用年数ですか、それがきておるので、その服を買うという、しかもそれを一年半前に買ったという事実と、それからまだほかに二十九年の十月から着る冬服をすでに二十八年度末のぎりぎりに四万五千買っておる。いいですか、そういういわゆる既成事実があるわけです。二十九年の四万五千着は五月に入れておる。そしてまた今度は二十九年に三十一年に使うものを七万着入れておる。ここが問題なんであります。一つのケースだけで一年半といってごまかすのは、それで済むかもしれないが、その前に四ヵ月か二ヵ月で入れておる実績もあるわけです。その点はどうなんですか。
○大崎説明員 仰せの通り二十五年に入った隊員が六年間続いて勤務しておりますれば、当然三十一年に二着そのまま更新してやるようになっております。ところが実際問題といたしまして二年ごとに除隊者が相当出ております。従って前に着たものをあとから受け継いで古品を着るようになる。こうして二着の服を三代にわたって着るということになりますと、耐用命数を全般に完全に維持さすことがなかなか困難になって参ります。そういう点で衣服費の実行上の際におきましては三十一年度に渡すべき服を新しく——一着を古いのを、一着を新しいのをというような渡し方をしてその均衡をとっていくというやり方でございます。それから毎年六分の一ずつの予算を実際つけられております。それでもって実行していきます際には、その必要なときに必要なものを買っていくというような方法にいたしませんと、六年先のものを六分の一ずつ買っていくというような非常に不合理な、保管上の問題等も起って参ります。先ほど御指摘のありました四万着の分もそれまでに買うべきものと合せた分でございまして、いわばリプレースに相当するものでございます。
○小松委員 それじゃ服の耐用年数が何年になっておるかということと——ちょっと今の話を聞けば、毎年々々とにかく要っても要らなくても買うのだ、こういうふうに聞いたのですが、その点はどうなんですか。
○大崎説明員 要っても要らなくても買うのではなくて、予算がそういうふうにつけられておりますけれども、買う立場からいいますと要る分について買っていく。現にこの冬服につきましても、最初からずっと要る分を全部買いましたら、四十二万着買わなければならないことになっております。それをこの七万着を入れまして、実際に買っていますのは、三十六万着でございます。従いまして、要るときに、その最も補給の切迫した時期を見て、逐次買っていくことにいたしております。
○山田委員 今の関連で伺います。大体二十九、三十、三十一年度に何着を必要といたしておったのか、防衛庁全体の計画をちょっと伺います。
○大崎説明員 この数字はあとではっきりした数字を申し上げさせていただきます。
○山田委員 どうしてそれがわからないのですか。
○大崎説明員 手元に数字を持っておりません。
○上林委員長 そうすると、午後まで間に合いますか。
○大崎説明員 午後までに間に合います。
○山田委員 それじゃそれは午後でいいです。 今のと別な問題で、実は過日の本委員会において、私が質問しました船舶建造に関する問題について、久保装備局長に調査した結果がどうであったか、一つお答えを願います。
○久保(亀)政府委員 この間の二十九年度新造船の設計が外へ漏れておるではないかというような観点のお尋ねでございますが、さっそく調べましたところ、防衛庁直接ではございませんが、それに類する件があったようでございまして、私ども間接に聞いたことを一応申し上げたいと思います。 退職もしくは処分を受けた者があるという件は、おそらくこのケースだろうと思われますのは、海上保安庁にございます。昭和二十六年、七年ごろに退職になっておる海上保安庁の職員に関連いたしまして、旧海軍の設計書の一部、詳しくは私ども存じませんが、そういうものがどういうルートでありますか、そういったところへ漏れて、それが問題になったというような事実を承知いたしております。でございますから、防衛庁といたしましては、ことにこちらの新造船の設計書は流れているという事実はないようでございます。と同時にまた、直接の関係者は、海上保安庁ということのようでございます。
○山田委員 海上保安庁にあるという問題については、あなたは今答弁の中で、あったように見受けられる、こう言うのですね。
○久保(亀)政府委員 防衛庁としては直接関係はございませんで、海上保安庁の退職した職員あるいはそれに関連して退職になったとも聞いておりますのに関連いたしまして、旧海軍の設計書の一部が流れたということを間接に聞いております。
○山田委員 防衛庁には絶対ないですか。
○久保(亀)政府委員 私の知る限りではございません。その情報を耳にいたしましたのも、実は私今度調査いたしまして初めて知ったわけでございます。炉、そういった流れました情報の中に、防衛秘密はないかどうかといったようなことで、防衛庁は参考に聞かれた、ごく個人的に鑑識ということで聞かれたことはあるようでございます。その事件そのものには直接関係ございません。
○山田委員 どうもあなたの答弁はふに落ちないのでありますが、特審局では何人かの人をこれがために呼んで、詳細に調べたという事実を私は聞いておりますけれども、あなたの調べた範囲では、そういうことは全然ないんですか。
○久保(亀)政府委員 私の聞きました範囲では、ただいま申し上げましたような海上保安庁の職員ということと、それから、ただいま申し上げましたように、防衛秘密がその中に入っているかどうかというような判断をするために、個人的に海幕の関係の者がその方面から参考意見を聞かれたということは承知いたしております。
○山田委員 海上保安庁における職員の解職をした問題の二十六年、二十七年という年度につきましては、私の知っている範囲では、年度の相違があります。 なおこのことについてもう一度装備局長から保安庁の方を調べていただきたいと思いますことは、ちまたの間においてこのことが流布されておる点がありまして、私ははっきりとした事実をつかんで、過日の問題を御質問申し上げたのであります。このことについては最近のことでありますし、おそらくこれは当局でも解職した職員についての明確なことを答えていないのだと思う。もう一ぺんお取調べを願います。
○久保(亀)政府委員 もちろん、なおもう一度念のために調査いたしますが、先ほど私ちょっと申し上げましだ海幕の関係者は、防衛秘密を含むかどうかという鑑識をしてもらいたいといったような話の出ましたのは、昨年の暮れころのように聞いております。しかし今の解職あるいは退職ということは、私の確認したところでは、二十六年かあるいは七年ころになっております。その点はもう一ぺんよく調べたいと思います。
○上林委員長 午前の会議はこの程度とし、暫時休憩いたします。 午後零時三十八分休憩 ————◇————— 午後一時五十九分開議
○上林委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 それでは昭和二十九年度決算中、防衛庁所管につきまして質疑を続行いたします。吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 午前中に引き続きまして、報告番号一四についてなお相当疑念がありますので、これをただしたいと考えます。 第一に筒井幕僚長に伺いますが、この際アメリカから服地を贈与せられるその根拠は、条約もしくは協定は何によるのでございますか。(「聞き取れなかった」と呼ぶ者あり)重ねて伺いますが、報告番号一四の七万着の冬服を不当に買ったという案件について、アメリカから被服等が日本に供与せられるというのは、どういう条約もしくは協定の根拠によるのかということです。
○筒井説明員 アメリカから被服、冬服をもらいます根拠でございますが、これはMSA協定、相互防衛援助協定の第一条でございます。
○吉田(賢)委員 この交渉を受け交渉する相手方並びにこの場合日本国政府の代表はどこなんです。
○久保(亀)政府委員 日本側を代表しますのは防衛庁長官でございます。相手方は対日米軍顧問団長であります。
○吉田(賢)委員 日本では防衛庁長官、アメリカは顧問団長。そういたしますと、今までの御答弁によれば、アメリカの軍事顧問団から文書が防衛庁に向ってきた事実は間違いない、こうなんですね。
○筒井説明員 これは正式にやるという顧問団長から防衛長官に対する書面ではございませんで、顧問団の係員からの極東陸軍の補給処の係員にあてた書面の写しでございます。顧問団の方へその被服を出荷してもらいたいという要求の写しでございます。
○吉田(賢)委員 写しであろうと何であろうと、防衛庁のどこで、だれが、向うのだれから受け取ったのですか。
○大崎説明員 第四部の幹部が顧問団に連絡に行ったついでに、こういうものを上げますから参考に持って帰れということで、便宜もらった書類でございます。
○吉田(賢)委員 第四部の幹部が顧問団に行ったときに、参考に上げましょうから持って帰りなさいと言ったとすると、それは紙くずになるのですか。それともあなたの方で処理しなければならぬ文書ですか、それはどっちなんですか。あなたは補給課長ですね。幕僚の四部の幹部ですか。
○上林委員長 第四部長が出席しております。
○吉田(賢)委員 第四部長に御答弁願います。あなたに伺いますが、今のお話によれば、ついでにもらってきたもののようですが、それは紙くず同様のものなんですか。それとも処理しなければならない文書なのかどっちですか。
○松田説明員 ただいまの仰せの件は、私の方の四部の幹部の者が連絡に行ったときに参考のためにもらってくれたものでありまして、公文書でないと思いますけれども、参考にはなっております。
○吉田(賢)委員 防衛庁の行政業務上参考にする書類であるならば、それに基いて、もしくはそれ自身何らかの処理をすべきが筋だと思いますが、それはどうなったのでありますか。それともその人が個人的に自分のデスクにでも入れておいたのか、適当な方法で処理したか、その点はどうですか。
○松田説明員 その書類は参考に向うでくれましたので、それを持って帰りました。帰った者は、関係方面にその書類を見せて連絡をしたことと思います。
○吉田(賢)委員 関係方面に連絡に見せるという以上は、これが公の性質を持っていることは当然であります。正規の機関が公に発行したものを受領したということでかりにないといたしましても、相当重要な文書でなければならぬと思います。でなければ何も関係方面に見せる必要もないわけです。見せる以上は、それは行政上の重要な参考になるべきものだと思います。そこで伺います。あなたの方はそれに基いて何らかの措置をとらるべき順序だろうと思いますが、見せるだけで見せっぱなしということになったのか。それとも文書もしくは口頭に基いて何らかの措置に出たか。たとえばそれによって会議を開くとか、それに基いてある文書が発行せられるとか、何らかの措置をしたかどうか。その点はいかがですか。
○松田説明員 この参考になります情報書類をもらいまして関係のところに見せましたときに、特に担任の補給課からは、今までも言っておりましたごとく、さらにそれよりも綿密にマーグの方と連絡をとるごとく努力をいたしました。
○吉田(賢)委員 マーグの方と綿密な連絡をとる方法は、どういう方法でなさったのでありますか。
○松田説明員 補給課より関係者がおおむね一週間に二回ないし三回連絡に行って、その状況の確実度の把握に努力をいたしておりました。
○吉田(賢)委員 状況の把握に努力する。そこでその場合は、顧問団に対する連絡である以上は、これは交渉の相手方は協定上当然顧問団であることはすでに装備局長御説明の通りであります。それからあなたの方は、防衛庁の長官であるけれども、長官の事務を代行して、しかるべき職員がやっておられるに違いないと思うのであります。そうすると、これはやはり情報を確認する、確実な情報を得るための交渉連絡であれば、正規な連絡が行われておったと判断するのが妥当であると思います。それならば、そこでやはり顧問団を通じて、アメリカ軍の意思がどこにあるのか、どのような状況にあるかというようなことを追及していくということが当然であり、もうすでにそれは正規の連絡交渉が進められておると見るのが穏当だろうと思うのです。というのは、もし顧問団以外の者がこの種の案件を処理する権限と責任を持っておる場合なら、これは別であります。外務省がやるというなら、これも別であります。けれども、防衛庁と顧問団炉お互いに供与物件についての折衝をする権限と責任を持っておる限りは、両者が連絡し合うということは、やはり正規の話し合いが私はできつつあるものと見てよいと思います。それならば、やはりそこにあなた方の方としては、事態の推移に従ってあるいは情勢の検討をする、協議をする、どうかという判断をする、こういうふうなことがやはり行われなければならぬと思う。そういうことはやはりなさっておるでありましょうか、それとも連絡のしっぱなしであって、尋ねおいたのみであるというのか、その辺はいかがですか。
○松田説明員 マーグとの連絡を密にいたしまして、情報の把握に努力いたしましたのは、今申し上げた通りであります。その場合に得ております情報で、あるときは非常にわが方に有利なごとく解せられ、またさらに進んであるときは非常に悲観的な、あるいはこういうことはだめではないかというような感じを持つようなときもありました。それらの目を追っての細部の経緯等もし御必要でありましたならば、補給課長が申し上げます。
○吉田(賢)委員 そうしたら、補給課長に伺いますが、最終的なと申しまするか、確実な情報は明暗いろいろあったらしい、最大の明るい情報を得たのは、いつですか。すでに午前中に御答弁になった、二月四日に最終確認を得た、それは伺いたくないのです。それはすでに物が入っておるということで、ほんとうにきまって、現実にもうそこに来たから、その以前に交渉の過程において明暗いろいろな経緯があったらしいから、その過程において、あるときはよくなった、あるときはよくなかった、そのよくなったというときはいつごろであったのか、そういうふうに聞きます。
○大崎説明員 九月の中旬と十二月の下旬でございます。九月の中旬は、大体当方希望の数量が了承されたと見てもいいような、先ほどの書類の来たときであります。十二月の下旬におきましては、一月になったら引き渡せるかもしれないという口頭の連絡を得たときであります。
○吉田(賢)委員 二月下旬に引き渡せるかもしれぬという口頭の連絡を得た。そこでそれに対して、あなたの方はどういう判断をしましたか。
○大崎説明員 この引き渡しにつきましては、さっそく向うの梱包の状況、それからいろいろな引き渡しについての具体的な資料を送るように、向うと連絡いたしましたが、向うにはまだそういう資料は十分準備できておりませんでした。
○吉田(賢)委員 梱包はわかるんですが、その次はどういうんですか。
○大崎説明員 品物の梱包、荷作りの状況、それから具体的にどこでどの駅で渡すか、あるいはどの場所で渡すかというような引き渡しの要領と申しますか、あるいはこちらでも貨車の配車、人員の配員等のこともございますので、そういうことを具体的に打ち合せたかったのであります。そういう具体的なところまでは遺憾ながら入り得ませんでした。
○吉田(賢)委員 そこで今度は幕僚長に聞きますが、これはかなり折衝が重ねられております。そうして両方の正規の当事者、責任者が話し合っております。そこで今課長の話によれば、梱包とか授受の場所とか貨車の手配とか、そういう非常に具体的なことをお考えになったらしい。ところがやはり国の予算の計画と同じことで、向うから来るということの確実な資料があれば、それに対してまたこちらで対策は立てねばなりません。よしんば梱包がどうあろうと、場所がきまるときまらぬにかかわらず、その最終の授受の具体的な要領をつかむつかまぬにかかわらず、その以前の段階で来ることを確認し得たならば、防衛庁の計画は変更すべきだ、どうしてもそう思います。これは全く条理上また常識上当然だろうと思うのであります。そうであれば、それは直ちに確実な情報がなかったというふうに考えるべき筋じゃないと思うのであります。あなたは、済んでおりますけれども、今から顧みられて、そういうふうにお考えになりませんか。
○筒井説明員 もちろん、午前中から申し上げました通りに、われわれとしては、その当時におきましても、最後までその確報について努力を続けておったわけでございますけれども、つかめない状況で、予定通り調達をいたしたわけでございます。
○吉田(賢)委員 第四部長に伺いますが、今の幕僚長の御答弁は抽象的で、そんなことを聞いているのではないのであります。課長のお話によれば、梱包とか授受の場所なんかもつかむことができなかったので、とこういうことなんです。ところが梱包とか授受ということは、引き渡しの問題である。供与ということはもっと範囲の広いものであることは申すまでもございません。ですから例を別に変えれば、ある物質がどこそこの港を出港したということだけで、こちらへ向ってくるということはわかり切っておるごとだから、どこの港へ到着して、どこでどういう荷作りができているというような、そんなこととは別問題です。でありまするので、そのような情報で、つまり梱包がわからぬ、荷渡しの場所がわからぬというので、直ちに受け取ることのできない、言いかえると依然として来ることの時期の不明な、そういうような判断をしてよかったのでしょうか。やはり最終の授受の段階における条件はつかめなくても、それまでの来るということについては、条理上つかむのが行政者としては私は当然だろうと思うのです。それでもなお努力したけれどもつかめなかったということは、答弁にならぬのです。そういう問答を幾ら繰り返してもだめなのでありますから、全く誠意がないものとわれわれは判断せざるを得ないのであります。でありますので、あなたのおっしゃる明るい見通しというものが、九月の中ごろと十二月の下旬にあった。そのあったということは、今課長の御説明によりましてなお確かめたところが、右述べましたように、梱包とか授受の場所のことにひっかかってしまった、そんなことは一部のことで、それ以外にもっと重要なのは来ることの確認、来る数量、来るとき、これが大体つかめなければならぬ。しかもそれは何も一時でなくてもいいわけだ。こちらも何も一時に全量必要ないのですから、ある期間に来さえすればいいのでありまして、幅があってよいのでありますから、そういうようなことを判断すると、ただ梱包がどうとか、場所がきまらなかったから、それでもう来る時期不明確なりとして捨ててしまう、既定計画を進めましたというのでは、どうもあなたの方の立場としては私は説明にならぬと思う。少くとも相手方の顧問団との折衝を重ねました結果なのです。正規のルートを経て話し合っているのですから、御説明願いたいと思います。
○松田説明員 今お話のありました通り、時期、数量、場所というようなものにつきましては、再三努力をいたしたわけですが、先ほどの非常に明るい見通しの場合もありましたが、最後の明るい見通しのやや前、十月の中旬には非常に暗い見通しにもなっているわけであります。この暗い見通しは、御承知のように釜山の向うの補給処に火災が起りまして、被服等どういうふうになったかわからぬというようなことをマーグからも言われたようなときでありました。それでその後明るいというようなこともあったわけでありますが、いずれにせよ私どもといたしましては、再三向うの方と時期、場所、数量等については早く知らしてもらいますよう連絡をいたした。最大限の努力をいたしたということであります。
○吉田(賢)委員 あなたは努力した、努力したと言われておるのだが、しかし火災があろうとなかろうにかかわらず、日米の協定に基いて被服を供与せんとするものであり、顧問団は一つの責任と権限を持って発言するものであり、またアメリカにおける文書は、日本よりももっと文書を尊重しますよ。従って文書には責任を感じますよ。そういうようなわれわれの常識から考えてみましても、もっとこれを重視して打つべき手を打つべきでなかったか、こう思うのであります。そうするとあなたの方としては、今でも少くとも人事を尽して最善の努力をしたのだけれども、確実な情報を得られなかった、こういうふうに御判断になっておるのでしょうか。そこを一つ最後ですから聞きます。どうです。答弁して下さい。
○松田説明員 私どもといたしましては、確実な情報を得るということにつきましては、最後まで誠意を持って努力をいたした考えでございます。
○吉田(賢)委員 そうすると、今度筒井幕僚長に聞きますが、これはこの結果国に損害をかけたというふうにはお思いになりませんか。
○筒井説明員 私どもといたしましては、損害をかけたと思っておりません。
○吉田(賢)委員 今度次長に聞きますが、国に損害をかけず、人事を尽して最善の努力をした、そうすると防衛庁は天地公明正大な、何の恥ずるところもない、何のやましいところもない、何にも弁解がましいことをする必要はない、これはこういう行為であった、こういうふうに判断するのでしょうか、これははっきりしておきましよう。
○増原政府委員 今までの御質問にお答えいたしました私どもの申し方で、お聞き取りをいただき得るのではないかと思うのでありますが、情報を得るという問題は、主としていつもらえるかという問題が中心の問題であるわけであります。そのために努力をいたしたということを今まで申しておるわけであります。しかし結果的に見ますに、二月八日から入ってきたという問題がございます。これは防衛庁全体といたしまして、何ら非の打ちどころなく万全を尽したというふうに主張するつもりはございません。当時の事情として一応やむを得なかったという事情を申し述べておるというつもりでございます。
○吉田(賢)委員 人間ですからあやまちはあるのです。ましてや防衛庁の膨大な需品購入手続について——御努力されておる面も存じておりますが、あやまちはあやまちとして、足りなかったことは足りなかったとして明らかにしてもらいたいのです。けれども、やったことは恥じるところもなければ、最善を尽して、国に一文の損害もかけておらぬというに至っては、これはこのままほっておけないのであります。聞きますが、あなたは——あなたといっては悪いが、きょうは長官が見えぬから、長官のかわりで御答弁願いたいのだが、この案件について大崎茂吉補給課長並びに辻村義知、この人に注意という行政処分をしておるが、これはどういう理由ですか、これをはっきりしてもらいたい。
○筒井説明員 お答えいたします、……。
○吉田(賢)委員 ちょっと待って下さい。その前に聞きますが、この処分はだれがしたのですか、処分の責任者をちょっと言って下さい。政務次官に聞きます。
○永山政府委員 処分の責任者は幕僚長でございます。
○吉田(賢)委員 それでは幕僚長答えて下さい。理由だけ簡明に言って下さい。別にくどくど要りませんから。
○筒井説明員 先ほど申し上げましたのは、その状況として万やむを得なかったという判断を……。
○吉田(賢)委員 私が聞いているのは、あなたが注意の処分をしたのだから、これは行政処分と思います。公務員に対する処分と思いますが、この理由を聞きたい。
○筒井説明員 申し上げます。判断としてはやむを得ない判断でありますけれども、二月にそういうものが入ってきたというふうな点を結果から考えまして、なお慎重に考慮をすれば、そういう余地もなかったかどうかという点と、防衛庁として世上の論議をかもし、そういう問題になりました点につきまして、私はその担任者の補給課長と、四部長の処分をしたわけでございます。
○吉田(賢)委員 先般当委員会において鳩山総理は、信賞必罰を言明しておるのであります。そこであなたはこの問題については、国に一文も損害をかけておらぬ、あなたの部下は最善を尽しておる、——どこにも非の打ちどころはないんです。しかるに今の御答弁によれば、慎重に考慮する余地があったというようなお話しなんです。世論はどうあってもいいじゃありませんか。あなたの部下が悪ければ悪いとして処分しなさい。しかし非の打ちどころのないものを処分するとは一体何ごとですか。一体何の権限によって、非のうちどころのないものを処分するんです。処分するということは私事では許しません。法律の何の根拠によって処分するんです。その法律を明示して下さい。法律以外に役人は行動する何らの根拠はないんです。
○筒井説明員 私は幕僚長として部下を監督していく責任を持っております。
○吉田(賢)委員 法律を示して下さい。法律を示しなさい。
○筒井説明員 条文は後ほど申し上げますが……。
○吉田(賢)委員 後ほどじゃない。今わかっているでしょう。人間を処分しておいて、法文がわからぬということがありますか。おっしゃいなさい。何の法律ですか。
○筒井説明員 自衛隊法第九条でございます。 なお第二点につきまして、いろいろの結果から総合いたしまして、そのときの処置としては万やむを得ないということを申し上げたんでありますが、二月ごろに入ってきたという結果から考えまして、さらに考慮の余地もあったんではないかという点で処分したわけでございます。
○吉田(賢)委員 自衛隊法第九条の何項のどの規定なんです。
○筒井説明員 第九条の第一項でございまして、陸上幕僚長は、長官の指揮監督を受け、陸上自衛隊及び所部の隊員の服務を監督する。
○吉田(賢)委員 服務を監督する、それじゃ監督をして処罰をするというのはどの規定に根拠があるんですか。注意は処罰じゃないんですか。
○筒井説明員 それは監督の権限に含まれておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 監督の権限はどこに規定してあるんです。権限の内容は。
○筒井説明員 監督の権限でありまして、これは注意でございまして懲戒処分ではございません。
○吉田(賢)委員 注意というたら何ですか、もう少し具体的に言うと、どういう趣旨なんです。何ら非違のないものに対してもなし得ることなんですか。その行為の責任の軽重はともかくといたしまして、注意ということは訓戒よりも少し軽いんですが、一種の処罰じゃないのですか。そんなら何です。
○筒井説明員 これはいわゆる懲戒処分の処罰ではございませんで、こういう国費の使用につきまして世論にも上り、問題にもなり……。将来こういう経理については十分注意をしてやれという注意でございます。
○上林委員長 筒井さん、これは国に損害をかけておらぬ、迷惑も何もかけてない、悪いことが何もないのに処罰するということは、おかしいじゃないですか。私どもここで聞いておってもちょっと了解しにくいんですがね。もっとしっかり答弁しなさいよ。
○吉田(賢)委員 これはあなたの方は、国会へ向けて関係者処分調としてお出しになっているのですよ。これによれば国家公務員法等による懲戒処分という欄を設けてあって、注意というのがあり、戒告があり、訓戒があり、免職があるのですよ、別に何も悪くなく、国に損害をかけていず、最善を尽している人間に注意をする。この見出しには懲戒となっておって、——懲戒ではありません、ただ今後注意すべきことを書いてあるのですと言う。それなれば何もこんな懲戒処分という見出しを書かずに、注意をいたしましたと言えばそれでいいじゃありませんか。そこはあまり白々しくおっしゃらずに、一種の戒める処分である。——これは一種の行政処分じゃないのですか。ただ人間に注意するということを、そういうふうにお書きになったのですか。道を歩いている人に、あなたは右を歩くのがよろしい、きょうは天気が悪いからかさを用意しなさい、これも注意ですよ。そういうことにでもあなたはお考えになっているのですか。かりにも注意ということであれば、私の方へも各省から注意、戒告についてはぎょうさんきております。いやしくも批難事項に上ったもの全部について、監督官庁がどういうふうな考えを持っておられるか、どう処理せられたかについては、私は全部とってあります。そのうちの一種なんです。あなたのような説明をする人は、ほかの省庁にはおそらくないと思います。これはほんとうですか。そうじゃなしに、やはり軽い戒める一種の懲戒的な趣旨じゃないですか。もしそうでないとすれば、なぜ見出しにそんなことをお書きになったのですか。
○筒井説明員 広い意味におきまして懲戒の処置でございます。しかし懲戒処分と申しますのは、法令上は免職とか減俸とか停職とか戒告までが懲戒処分でございます。そのほかに監督の事実行為として訓戒と注意がございます。そのうちの注意でございます。そうして全然非の打ちどころがないというふうに申しておるわけでもありませんけれども、そういう状況でそういう判断をするのはやむを得なかったということを申し上げたのでございまして、さらにアメリカからもらった結果から見まして、なお慎重にやる余地があったのではないかと考えましたので、その点を申し上げておるわけでございまして、国に損害を与えていないと私が申し上げましたのは、さらにまた結果から見まして、アメリカからもらった服を直して着せるについてずっとおくれたわけでございます。非常にむずかしい複雑な服をもらいまして、それを再製するのに相当長期の時日を要しております。それで買いました服を三十年の七、八月ごろから十月にやはり買っておったので間に合いました。そのときに買わなければもらった服では間に合わなかったであろうというふうに考えますので、結果から見まして国に損害をかけておらぬのじゃないかというふうに私は申し上げた次第でございます。
○吉田(賢)委員 そういうあつかましいものの言い方で予算執行なさるものじゃないと思います。もっと予算の執行というものは謙虚にしてもらいたいのです。繰り返しませんけれども、やはりあなたらのお考え方は、答弁のために答弁し、弁解のために弁解する、ひたすら自分たちの非のないことを強弁なさる態度が歴然としておる。そういうような方は珍らしい。そんなのは防衛庁だけですよ。私どもは何もお互いに私的な恩怨のない関係でありますので、公正に判断もし、批判もし、主張もしておるのであります。けれどもあまりにもこれは強弁に過ぎる。世論がどうあろうといいじゃありませんか。世論が悪いのですから。あなたの主張の通りであれば……。判断を誤まらず損はかけず、アメリカからもらったもので、それにいろいろと手数がかかって迷惑らしい御答弁だが、そういうことでなすったことならば、世論はどうでもいいじゃないですか。世論、物議をかもしても、どんなに論議があっても、誤まった世論ならいつか解消するのですから、そんなことに惑う必要はありません。けれども内心はそうじゃないと思う。やはり幾らか申しわけなかったと良心があるなら思っておられるだろう。国に一文も損をかけておらぬなんて、そんなばかなことをおっしゃるものではありません。もらったものにしても、現在においても、なお倉庫に少からず保管の経費がかかっておるものと私は思う。そういうことも思い合せましたならば、もっと謙虚な態度で予算執行に臨んでいただかなければならぬと思います。しかしこれはこれ以上追及しても同じことでありますから申しませんが、いずれにしても慎重な考慮を払う余地は十分にある。世論のいかんにかかわらずというのじゃなしに、世論は適当なことであるけれども、やはりみずからの非を認めないという態度は、私は全くよくないと思います。私は一つだけあげておるのだけれども、陸幕の方からいろいろな要請、通牒があった。計画が示されたことによって検査院の批難事項はずいぶんありますよ。だからあなたの方でも人間ですからあやまちはあるのだと私は思う。これだけどんなに天地神明に恥じないよいことをやった、間違いなかったとあなたらが強弁なすっても、やはり人間としてのあやまちがほかの事項で次から次に露呈してくるのです。そういうことも頭に置いておいてもらいたいのです。 そこでいずれにいたしましても、あとで考えれば慎重な考慮の余地があったというようなお考え方であるとすると、ここに少し論議してみたい問題、この問題に限らずそのほかのすべてでありますが、調達庁中央本部長にお伺いいたします。あなたの方は需品の購入についての実施の責任者であるわけですか、どうですか。
○武内説明員 責任者でございます。
○吉田(賢)委員 そういたしますと、この契約の担当官というのはあなたの部下ですか。
○武内説明員 契約部長が実施行為担当官で、本日出席いたしております。
○吉田(賢)委員 契約担当官は本部長の部下である。そういたしますと、あなたの方においては、この購入が適当であるかどうか、契約することが適当かどうかについて判断をしたのですか、しなかったのですか。
○武内説明員 防衛庁内部の調達の実施に関する訓令は長官から出ておりますが、調達実施本部は、各幕僚監部から示されましたものを要求に従って処理するという権限を与えられておりまして、もちろん疑問に思う点については照会をするのでありますが、権限的には示された要求を実施するということでありまして、これをチェックする権限はございません。
○吉田(賢)委員 そうしますと、別の表現をもってすれば、あなたの方では、幕僚監部において示された調達の計画を形式的に審査するけれども、実質的にその適否を判断する権限も責任も義務もない、こういうことになりますか。
○武内説明員 お説の通りであります。
○吉田(賢)委員 それならば装備局長に伺います。法律上契約の担当官がその調達の実質的理由の有無、適否を判断することなしに物資を購入するということは違法ではありませんか。
○久保(亀)政府委員 私の承知していますところでは、ただいま調達本部長の申された通り、幕僚監部の要求に従って契約する契約の方式、自主契約にするかあるいは原価計算の適否とか、そういうことについては責任を負うと思います。もちろんできるだけ連絡を密にして積極的に意見を出すことは望ましいことと思いますが、法規上だけから申しますれば、不要不急という問題もあるといたします場合に、契約担当官にはその場合は法律上の責任はないと私は解釈いたしております。
○吉田(賢)委員 契約担当官にそういう権限がない、責任がないという根拠を示していただきたい。
○久保(亀)政府委員 長官の訓令によりまして、業務の分界をさようにきめているわけでございまして、要求によって調達契約をする、かようになっております。
○吉田(賢)委員 しかし長官の訓令というよりも、長官は支出負担行為の責任をその担当官に委任しているのではないですか。
○久保(亀)政府委員 ですから、たとえば担当官が適当と考えないものを自主契約にしようといったようなことを、長官からもしかりに指令があれば、担当官としては、独立の権利で意見を具申できるように会計法上なっておりますが、この場合は調達要求に対して調達実施をするということで、要求自体の解釈については、実際問題は別といたしまして、法律上は責任はないものと考えております。
○吉田(賢)委員 そんなことを聞いているのではない。長官は支出負担行為の担当官に契約をなすことを委任しているのではないですか。あなたは訓令によって云々とおっしゃっておりますけれども、訓令よりも何よりも、これらの行為は調達実施本部を中心といたしまして、そこにあるところの担当官が委任を受けておるという法律関係になるのじゃないですか。
○上林委員長 他の方でいけませんか。
○吉田(賢)委員 ほかの方だつて——これは装備局長が調達の責任があると防衛庁設置法には規定しておる。
○上林委員長 他の方でいけませんか。
○吉田(賢)委員 他の方でもよろしい。
○武内説明員 長官より支出負担行為担当官に契約する権限は私どもの方に委任されております。しかし同時に長官から調達実施本部に対する調達実施に関する訓令というのがございまして、契約をいたす権限は与えられておりますが、その契約する内容はこの訓令の第二条に「実施本部は陸上幕僚長海上幕僚長及び航空幕、僚長の調達要求に基き、これらのものと、密接に連絡協調して別表に掲げる装備品等及び役務。調達に関する業態調査、原価計算。契約。支出負担行為の認証。契約履行の促進。検査及び支払い並びにこれらに付帯する業務。」こういうことになっておりまして、この調達要求に基きましてその支出負担行為が発動する、かようになっております。
○吉田(賢)委員 訓令というのはそれは何です。訓令というのは、それは法律上は何になるのですか。
○武内説明員 各省庁は訓令を発することができるという、長官の法規制定に関する権限でございます。これは昭和二十九年八月三十日、防衛庁訓令第十三号というものによってきめられております。
○吉田(賢)委員 けれども、訓令よりも内閣の政令の方が優位にあることはもちろんであります。これはまた同時に政令よりは法律の方が優位することはこれも当然であります。しからば防衛庁設置法が第一次的に適用せられて、そうして政令はその次、訓令は最後のものでなければならぬ、そう思うのであります。設置法並びに組織令並びに会計法に関する各法及び予決令、こういうものを通じて見れば、やはりこの支出担当官が契約をなし得べきものだと思うのです。契約をなす権限を持っております。契約の担当官が契約をなす、しかし実質的には何らの審査判断の権限もなく、ただ幕僚監部から示される計画を実施するだけである、そういうならば、訓令でお説のようなことがありといたしましても、それをあなたらの立場の権限を奪って、幕僚監部であるかあるいは内局であるか存じませんけれども、契約の適否を実質的に判断するということは間違っておるのじゃないか、こういうのが私のお尋ねの趣旨なんであります。それであなたは権限はないとおっしゃるから向うへ聞いておるのであります。向うでは装備局長はお答えにならぬ。あなたは同じことを繰り返して言っておるのだけれども、それは答弁にならぬ。それで長官に聞きますが、実は前回以来の問題である例の七万着の冬服の問題であります。これにつきまして、あなたのまだここに御出席の以前に、これは何らの過失はなかった、国に対して何らの損失も与えていない、こういう結論があなたの部下から述べられておりますが、しかも一方その責任者の一人である補給課長は注意を受ける、またいま一人の人も注意を受けておるということ、いわゆる懲戒処分というか、そういった名称で当委員会へ処分報告が来ておるのであります。そこで私は、国に損害もかけたこともなし、何の過失もなしに、正しいことをやって、公正な業務を行なった者をなぜ処分するのか、いや処分じゃないのだ、懲戒じゃないのだ、注意したまでだ、注意したまでで事実行為だ、こういうふうにおっしやる。そういうふうにおっしゃって今問答は実はそこまできておるのであります。そこでこの問題についてあなたにこの際御意見を聞くといいのですけれども、それはちょっとあと回しにしておきましょう。実は質疑はそういうふうに展開していきよるのであります。 そこで問題は転じまして、一体これは実施の責任はどこにあるかということを伺いよるのであります。ところが調達実施本部長の方では、自分の方は契約の担当官があって、契約担当の部署を受け持っておるけれども、契約の必要性、実質的の内容を審査する権限はない。いわばパイプのような役をするという表現はありませんけれども、形式的な審査はするけれども、実質的の判断はしないんだ、こういう趣旨の御答弁なんです。それで私が今聞きよりますことは、防衛庁長官のみなそれぞれ部下として、長官が予算を執行せられ、長官が支出担当官にそれぞれと委任をしておられるわけであります。そこで肝心の契約担当官の実施本部は、調達実施本部にそういう権限がのうてほかに権限があるということで、一体調達するということは違法ではありませんかと聞きよるのです。そうするとこれは長官の訓令があるからそれでいいと思う、訓令があるかないかしらぬけれども、しかし設置法なりあるいは組織令、会計法、予決令によりますと、どうもこの契約担当官にその責任と権限と職務があるように思う。それをはずしてしまって、ほかに実質的審査権を持っておるということは違法でありませんかと聞きよるのですが、あなたの御所見はいかがでございましょうか。
○船田国務大臣 この問題につきましては、取扱いの事務に関する問題でございますから、一応事務当局から答弁させまして、その責任に関する問題につきましては私から御答弁申し上げることにいたしたいと思います。
○増原政府委員 調達の実施につきましては防衛庁の調達の実際を考えまして、責任、権限を区分をいたしておるわけでございますが、当初これは防衛庁になりまする以前は、御承知のように調達実施本部というものが、ございませんで、当時は陸上幕僚監部と海上幕僚監部という大きい二本でありました。そうして陸に調達実施部というものがございました。その際においても調達実施部におきまする職務権限は、やはり原価計算なり、仕様書の一応の査定なり、契約の相手方の設定なり、これを契約し、認証をし、検査をするというふうな仕事を持たしたわけでございます。そうして陸上幕僚監部の中で調達要求をいたしまするものは、技術各課と申しまするか、陸上幕僚監部の中にありまする各課がやはり自分の分担に従って、補給課は洋服が何着、武器課は鉄砲が何丁というような調達要求はもちろん、起案をそういう要求各課で作りまして、その各課の要求の認定はそれぞれの筋を通りまして、重要なものは幕僚長までいく、さらに重要なものは長官の承認を得るというふうなあれはありまするが、そういう認定は要求各課で作りまして調達実施部で実施をする、それを防衛庁ができました際に、調達は陸海空を一本にして重要な中央調達をやることがよろしいという結論を得まして——もちろん地方調達の分は別でありますが、そういうものを取り扱うものとして調達実施本部を作りました。そうして要求はやはり陸海空にありまして、元の形でいうならば、いわゆる要求各課が起案をして、それぞれの筋を通して、必要度に応じ幕僚長、長官等の承認、決裁を得ましたものを調達実施本部に回す、これは先ほど実施本部長が申しましたように、この要求、たとえば洋服七万着は不適当であると思う場合には、事実上の問題としては、調達実施本部長はこんなに要らぬのではないかということが言えるわけであります。これは先ほど実施本部長から申した通りでありますが、そういうことをなさなければならぬという職務権限は、調達実施本部長には課していないというだけのことでありまして、その権限すなわち要求が間違ったということの責任は要求各課に持たしておる、こういうことで内部の職務分掌を作ったということでございます。
○吉田(賢)委員 それで御説明はわかります。御説明はわかりますけれどもも、財政法第三十四条の二の支出負担行為というのは、これはたとえばここに指摘してあります通りに、「国の支出の原因となる契約その他の行為」となっておる、この場合ならば洋服七万着を購入するという契約に該当するのだろうと思います。そこでこれをなす支出負担行為の担当官であります。それが調達実施本部長の部下の担当官であります。そこにおいてはこの購入の適否、必要の有無を判断する権限が与えられておらない、あなたのおっしゃるところによれば……。あちらもそうおっしゃっておる。ただ幕僚監部からそういう要求があるからこれを実行するだけだ……。ところが国の予算の使い方の建前は、支出負担行為の責任者は長官である。そうですね。長官は自分が直接凡百のことを契約はできないので、それを部下の職員に委任をしておる。委任を受けておりますという御答弁もある。委任しておる以上は、そこに実質的な審査の権限がなければ筋が通らないのじゃないかと私は言っておる。それを幕僚に、内局に、それから実施本部に、三つに分割してしまうという二とは、予算執行の本筋を分割してしまうことになりはしないか。そうして一番かんじんな支出担当官の、契約担当官のところでは実質的な内容の審査権も持っていないということで、言いかえますとこれはめくらと同じことで、購入するだけのことなんです。一体そういうことを訓令でできるのですか。訓令というのはあくまで訓令であって、これは政令ではありません。もちろん法律ではない。それではできないのではないか。従ってそういう意味におきましては、これは責任の所在を分割してしまって、予算執行の体系をばらばらにしてしまう、こういうことになりはしないか。支出担当官の、契約担当官の個所で実質的な審査ができないというようなことが、こういう原因を生むのではないかと思うのですが、いかがですか。
○増原政府委員 お述べになる御趣旨は、私どもよくわかりました。しかし防衛庁の調達をいたします場合に、調達の適否、すなわち鉄砲が何丁要るかということを調達実施本部というようなところにやらせるといたしますと、これはいわゆる要求各課にあるような人間を調達実施本部の中に入れてこなければならないという問題になるわけであります。これはその以前の陸上幕僚監部の中に調達実施部がありました際も、ここに担当官がおったわけですけれども、この実施部には要求をする職務権限を与えていなかった。これは他の各課が要求をする。それに基いて、ただパイプを通すというお言葉もございましたが、調達をいたしますこと、これは私が申し上げるまでもなく、なかなか困難な問題でありまして、ことしの批難事項には割合にそういうことがなくなりましたことを私は幸いに存じておりますが、御承知の通りに、前年には原価計算がまずかったとかその他で調達実施本部の担当のことについて批難を受けました。これは調達実施本部ができまして、機構を整え、みなが勉強をしてくれまして、その点大いに改善ができたように思っておるのですが、調達、契約をすること自体、原価計算をしてスペックをある程度チェックして、そうして契約の相手方を選んでこれが随意契約であったり、指名競争契約であったりというふうなことを判定する、そうして製造過程において適時検査をしたり、製品を検収する、大へんむずかしい問題が相当あるわけでございまして、十分に実施本部として豊富な仕事をやっておるわけでありますので、職務権限の長官が分配をされる形としては、要求のもとは幕僚監部の各課で作ったものを幕僚長が決裁をして出すという形が適当であろう、こういうふうに考えまして、現在の制度を作っておるということでございます。
○吉田(賢)委員 そこでさらに要約して尋ねれば、一体装備品の調達購入をするについては、それぞれ起案したり、要求したり、あるいは契約したりするのが分れておるということはわかりますが、これの責任の帰趨はどこになるのでしょうか。 〔委員長退席、關谷委員長代理着 席〕 責任の中心はどこになりますか。それは今のあなたの御説明によると、契約しておる者は契約だけの責任、要求の原案を計画するところはそれだけの責任、またそれと相談を受けておる装備局長はまたその範囲で責任を負う、こういうようなことであっては、行政体系の責任関係から見るとお互いに責任を転嫁する危険もありはしないだろうか。というのは、設置法なり組織令等を通覧いたしますと、たとえば装備品の管理の規定を見てみましても、あちらも管理しておる、こちらも管理しておる。保管しておる、管理しておるというのが至るところに出てくる。たとえば補給課長は需品の保管に関する職務を行うと書いてある。その他にも保管の責任者が出ております。保管の業務だけを考えてみましても二重にも三重にも同種のことが記載されてあるのであります。装備局も装備品の管理事務を行うことになっておる。前者の方は幕僚の補給課長なんです。こういうことになっておる。それは物品の所在、通過の過程においてそれぞれ管理するのだといえばあるいはそうかもしれません。しかしながらやはりこういう制度というものはもう少し統一するのが制度の体系化から見て当然だろうと思う。 ところが今問題になりましたのは重要な、年間三百億円をこえるあなたの方の装備品の購入に関する一貫した大きな問題であります。一体どこが中心的な責任の所在かということがわからぬのです。法律上からいえばあくまでも私は支出担当官のところになければならぬと思う、財政法上の建前なんですから。ところがあなたの方は便宜上分業してあります。分業した方がお互いに責任を牽制し合っていいのだというようなお考えかもわからない。けれどもそれならばそれで法律の建前として改造して、そして防衛庁独自の村政法規を立てるとか、そのような立法措置がなければならぬと思う。ところがそういうことが行われることなくして、幕僚監部と調達実施本部、それと装備局等の内局の関係が三つ鼎立しておる関係です。だからたとえば装備局長が七万着の冬服を買うのに協議しましたということも出てくる。協議をしたけれども別に私に責任があるわけではない、それならば実施本部長はどうか。実施本部長は契約しただけで実質的な必要性、理由、在庫品の把握、そういうことについてそれをどうする権限はない、またそれをチェックする権限もない、こういう御説明になっておる。また説明はなかったけれども、幕僚長の方は起案して要求するだけのことだ、実際買うのは実施本部が買うのだし、またそれを監督し長官を助けておるのは装備局長だし、ということになる。予算は経理局長が適当にやる、こちらは要求するだけだということになれば、三つのものが鼎立しまして、法律の趣旨から見れば実施本部におる契約担当官が最も重要なる立場でなければならぬ。けれどもそうなっておらぬ。どこに一体中心があるのかわからぬというのがこの構造です。 あなたの方も図解をしてきておられますが、ほかのものと照してみても同じことです。どうしてもわからぬのです。これを悪くいえば責任の転嫁になる、責任の分散になる。だから問題は——そう言っては失礼ですが、あなたは今、本年度は批難さるれことは少いとおっしゃったけれども、多くなるかもわからない。会計検査院の能力が小さいのです。多くなるかもわかりません。そういうことも考えておいて下さい。これの寄ってきたるところは、このような機構が分散関係になって、責任が分散されて、責任の所在がはっきりしないというところに一つは原因があるのじゃないかとも考えられるのであります。こういうことは昔の陸海軍なんかにもずいぶんあったのです。御承知と思いますけれども、陸軍と海軍においてお互いに発明発見したものでも隠し合ってやっておった事例すらあります。これは事例は違いますけれども、いずれにいたしましてもこの三つのものがばらばらになっている関係がどうも納得ができません。いたく財政体系を乱しているものといわざるを得ない。予算執行の乱脈も、今の幕僚長その他のお答えのごとくに、何ら恥じるところもない。一文も国家に損害をかけておらぬということをしやあしやあ言えるのは、幕僚監部としてはこういう計画要求をするだけだからそんなことが言えるのです。もしほんとうにみずから契約の担当官になり、みずからそれを審査する権限を持ち、みずから一切を実施して、そして隣りには支出していくものを持っておって、これの責任を背負っている立場であったら、あんな乱暴なことは言えないのです。だが今はそうではなくて、起案計画してこれだけ要るのだと要求するだけで、金を払うのはほかがするし、契約の実行をするのはほかでするので、それだけの部署を受け持っておることだからそんなことが言える。また装備局長の方にしてもそうなんです。これに関与したるがごとくせざるがごとく、責任あるがごとくなきがごとく、何だかわからないけれども、法律によると装備局長の地位はまことに強大なものである。装備品についての購入の最大の責任があるかのような規定がある。実はそうでかくして、実施本部に契約担当官が厳然としておる。これは長官の委任者である、受任者である、こういうことになっておりますので、この点は全く防衛庁組織の一つの盲点ではないかとも考えるのです。物資購入の盲点ではないかと考えるのです。長官、この点についていろいろお考えもあろうと思いますから一つ御答弁して下さい。
○船田国務大臣 先ほど来増原次長が答弁申し上げておる実情でございまして、今日のこの制度を特に改めなければならぬというそれだけの必要は今のところはなかろうと思います。
○吉田(賢)委員 改める御意思があるか云いかを聞いているのではないのです。事実の関係において、ばらばらになっていることは財政の体系を乱すものではないか。なぜならば今申し上げたように、財政法三十四条の二の規定に徴してみましても、契約担当官があなたの受任者でありますから契約の中心的な行政機関じゃありませんか。だから改正の意思があるかないか、そんなことを聞いているのではない。そんなことはその場のがれの答弁で終るのです。そうじゃなしに、具体的に事実についてあなたのお考えを聞きたいのです。
○船田国務大臣 それぞれ部署にいる者が責任を分担するということは、これは役所の機構として当然なことだと思いますので、現在それぞれの責任者が担当をしておるというこの制度は、決して間違った制度ではなかろうと私は考えます。
○吉田(賢)委員 まことに御名言のようだが、それならばこの三百億円に上るあらゆる装備品等の年々の調達について、あなたはこれを購入する法律上の権限をだれに委任しておられますか。当然あなたは各省庁の長として法律上の責任者でおありになるのだけれども、あなたが万般のそれはできないので委任しておられるのですが、一体だれにあなたとしては委任しておられるのですか。
○船田国務大臣 これは契約担当官に委任してあるわけです。
○吉田(賢)委員 その契約担当官は何ら契約を必要とする実質的審査権はないというのです。それをしもあなたはこれは非常によい仕組みであるというふうにほんとうにお考えなのですか。
○船田国務大臣 これはそれぞれの責任者がおりまして、そして要求を出す者、それを審査する者、最後に契約を担当する者というふうに責任が分化いたしておるのでありまして、それぞれ責任を尽し得るようになっておるわけでありますから、この制度を特に改めなければならぬという必要は今のところ私は考えられません。しかし今後につきましては十分検討はして参りたいと思います。
○吉田(賢)委員 これはよくお調べにならずの御答弁なら研究しておいてもらいたいと思うのです。そうしてこの問題はそう一言半句で否定し去るような問題じゃございません。この点につきましては一つなお他のいろいろな具体的に現われまする事実から私はだんだんと論じていきます。しかし論争は一つ将来にも残しておきたいと思います。
○坂本委員 ただいまの問題で一番疑問に思いますのは、実施本部長が長官の言われるように長官の委任によって契約するでしょう。しかしながらその契約することについては幕僚監部の方で要求があれば、それに対しては要求そのままをやらなければならない、その点にわれわれは疑問があるのです。契約する当事者は契約するだけであって、洋服七万着ということは幕僚監部の方で要求すればそのまま契約をしなければならぬ、契約者に対して何ら変更とか、あるいはどこかを修正するとかいう権限がないように見受けられるが、その点はどうですか。
○増原政府委員 先ほど来申しましたが、その七万着の問題を具体的に取り上げまして、七万着の要求を幕僚監部がさっとやったらそれっきりさっといくのだということではないのでございまして、七万着というものが出る前に、予算を要求するときにどういう計画で七万着要るということを、これは幕僚監部が計画を立てますが、それを予算の問題として経理局長が見、重要な問題は長官の決裁を得るという形で、そもそも七万着というものが出るときに、予算の審議、計画の審議の形で重要なものは長官まで決裁を得るわけでございます。そういうものが示達をされてそれを実行する。その計画を出す部局は幕僚監部の中においてもいわゆる要求各課が、武器のものは武器課でやり、通信のものは通信課でやり、化学関係のものは化学課でやるというふうにして——しかしそれは要求の最初の原案を四部を通すなり三部を通すなりいろいろして幕僚副長、幕僚長が決裁をし、それをまた内局べ持ってきて内局で見て長官の決裁を得るという形で要求の元というものが出るわけであります。そういうものが予算に組まれて国会の審議を経て定まったものを、さらにさっき申したようにわが方ではいよいよ現実にやる場合に一応大蔵省の承認を得るという形をとって、それが長官の支出負担行為として示達をされ、そのものが調達実施本部に来るのでありまして、その間にこの七万着がいいか悪いかということは十分検討をされる関門というものが幾つも制度としてあるわけでございます。それが調達へ来た場合には、そこでその仕様書がいいか、原価計算がどうであるか、相手方をどういうふうにやるべきか、相手方の業体の調査をどうするか、こういうものはそれぞれなかなかむずかしいものでありまするので、その限度の責任を負うものが調達実施本部であり、調達実施本部長のもとに契約担当官がおるのでありまして、契約担当官のほかに原価計算の係なり契約の係なりいろいろあるわけです。そういうことでいくわけであります。これは職務の分担としてそういうふうにやっていくので、七万着というものがさっと出てくるというものではございません。
○坂本委員 今の七万着を標準にするならば、むしろ予算要求のときからあって、その予算が通過してその後の問題になっているかと思うのです。そういうことは私たち承知しております。しかしながらいよいよ財政法の三十四条の二項によって予算の示達をまたさらにやるわけです。そしてその示達があったならば、それを調達実施本部に言えば、実施本部は何ら権限がなくてそのまま契約をしなければならぬ、何ら権限がなくて委任事務として長官はいいかどうか、こういう点を私は聞いている。
○増原政府委員 その点は先ほども長官からお答えをいたしましたが、御意見がありまするので長官もなお研究いたすということを言われたのであります。現在まで考えておりますところでは、この要求を出すときには出すような検討をいたしておるので、調達の面においては現在のような調達実施本部の事務分担でも大なる誤まりはないのではないかというふうに考えておりますが、この点は長官が先ほど申された通り研究をいたすということであります。 〔關谷委員長代理退席、 委員長着 席、〕
○坂本委員 最後に確認の意味になるかもわからぬのですが、この七万着の問題については予算の要求その他からいろいろの経過はあったにしても、陸上幕僚監部から要求があれば調達実施本部はそのままを契約しなければならぬ、こういうことになると思います。従って一般的にいえば、要求があれば要求そのままを本部長は契約するにすぎない、こういうふうに理解していいですか。
○武内説明員 大体御趣旨の通りでありますが、かような条文がございまして申し上げますと、調達実施本部長は次に掲げる事由により幕僚長等から提出された調達要求書通りの調達を実施することが困難であると認めるときは、幕僚長等とその変更について協議するものとする、その一つといたしまして要求単価が非常に低過ぎる場合、二つといたしまして要求納期が短か過ぎる場合、第三といたしまして仕様書の内容が実情に沿わない場合におきましては協議をする、こういうふうになっております。
○吉田(賢)委員 ちょっと伺います。松戸の補給処でありますが、松戸の補給処の管理責任者というのはあなたの防衛庁の機構上はどういう職務なのです。
○久保(亀)政府委員 直接には陸上幕僚長が監督するわけであります。長官が全体としての監督の責任を持っておられまして、その監督をさせるのは装備局がいたす、こういうことになるわけであります。
○吉田(賢)委員 そうしますると総体としては長官、これを補佐して装備局長、それから直接に幕僚長ですか。そこで伺いますが、第一点は装備局として年間くつ、つまり半長靴とかあるいは編上靴、いろいろな種類があるようですが、総計いたしまして年間防衛庁が購入しまするのはどのくらいになっておりますか。——調べなければわかりませんか。それじゃ調べて下さい。調べる間に、松戸補給処におきまして一たん購入したくつが部隊その他から何らかの理由によって返還を受けた、つまり耐用年数を経過したものではなくして返還を受けたくつが現に存在するかどうか、その点はいかがです。
○大崎説明員 普通に使用いたしまして要修理の時期になってきつつあるものは逐次ございますが、その以外にはございません。私の方ではまだ承知しておりません。
○吉田(賢)委員 要修理のために入ったものはあるかもしれぬ、あなたは知らない、これはあそこでは管理保管するのだろうと思うのだが、しからばこれは現実にはどこが把握しておりますか。
○大崎説明員 需品補給処自体が把握しております。そうして四半期ごとに陸上幕僚監部に報告をしております。
○吉田(賢)委員 今大崎課長が自分は知らぬとおっしゃるので、制度の御説明があったのだけれども、それでは答弁になりません。きょうは幕僚その他も見えておるのでどなたからでもよろしいが、私が今問いましたような事実がございますかどうか。かりに現在在庫しないといたしましても、去年あるいは歴年の、昭和三十年、三十一年にわたってそのような事実があったかなかったか、これは答弁できる人から答えて下さい。
○久保(亀)政府委員 補給課の担当者を通じて確実になったところでは、ただいまお話のような返品、相当期間をたって修理を要するものは別といたしまして、配給直後に返品といったものはないという報告を実は受けております。
○吉田(賢)委員 相当期間たったというのは耐用期間満了という意味じゃないと了解したらいいのですか。
○久保(亀)政府委員 大体そう了解していただいていいかと思います。
○吉田(賢)委員 その数量と、返品をなしたぶ隊はどこになりますか。概数でよろしい。
○久保(亀)政府委員 今私あるいは言葉が足りなかったかもしれませんが、いわゆる返品というものはない、こういうことでありまして、耐用命数あるいはそれに近い期間がたって修理のために来ているというものは当然相当数あるわけでございます。この数はただいま数字を持っておりません。
○吉田(賢)委員 それならば直接松戸の補給処に返品をされずして業者へ直接返品する、あるいは修理、取りかえ、契約解除とか何らかの措置があろうと思いますが、そういう種類の事項はありましたかどうか。
○久保(亀)政府委員 検査の際に、たとえば合格しないで補修をさせるということはございますが、これは必ず補給処で認めることになっておりますから、部隊で配給して後に業者へ直接返品ということは私はないと存じております。
○石井説明員 ちょっと誤解を避けますために申し上げておきたいと思います。年度末近くになりまして納品になりましたものについて、品質検査の過程において業者との間に紛議が起っておりまして、そのために正式な返納ではございませんけれども、仮受領と言いますか、かりに松戸の補給処等におきまして保管されておるものが若干量あることを承知いたしております。正確な数字等は今のところまだつかんでおりませんけれども、納品の品質の合格不合格につきましての紛議のためにデポウで保管中のものがあります。以上申し上げておきます。
○吉田(賢)委員 それではその紛議のために何ほどかの量のくつが保管されておる。その紛議の事情、数量、年月日、それから紛議の当事者、こういうものを一つ資料としてお取り寄せ願います。これは至急出せますか。
○石井説明員 よろしゅうございます。
○吉田(賢)委員 なお聞きたいことがございますけれども、それが来てからにいたします。 それから防衛庁の所管にかかる国の所有に属します装備品等の動産あるいは艦船などの保管の法律上の根拠は、何によってなさるのです。その点伺います。
○久保(亀)政府委員 御質問の意味は艦船等の保管ということですが、防衛庁設置法の第五条の防衛庁の権限のところに、「所掌事務の遂行に直接必要な装備品、船舶、航空機及び食糧その他の需品並びに役務を調達すること。」これによって船舶の調達等も実施いたし、従ってこれを保有いたしておるわけであります。
○吉田(賢)委員 それはわかるのです。それを保管する権限の根拠は防衛庁設置法の五条によってなさる、これはわかりますが、保管の内容、方法、そういうものは何によってなさるのか、こういうのであります。
○久保(亀)政府委員 船舶の場合はもちろん国有財産でございますから、国有財産法ないしそれに所属します法令の適用を当然受けるわけでございます。それから修理の関係に関しましては部内に艦般造修規程という規程を作りまして、修理に関する手続を含めております。
○吉田(賢)委員 ほかの一切の装備品等、船舶以外のものはいかがです。
○久保(亀)政府委員 物品会計法に対しまして、防衛庁として物品取り扱いの細則をきめております。
○吉田(賢)委員 物品会計規則によって保管せられる。そこで防衛庁としては、それならば物品会計規則によって保管をする一切の動産、般舶を除きましてすべての動産、つまり装備品等の物品と一応限定しましょう。これは一体どこに保管の責任があるのですか。
○北島政府委員 物品会計規則の適用を受くべき物品の管理と保管につきましては、防衛庁内部の各幕僚監部及び各所属構関ごとに管理いたしております。
○吉田(賢)委員 これは装備局で総括的に保管するということになるのではないのですか。
○久保(亀)政府委員 経理局と装備局の業務の分界は、法律には、経理局は物品の会計に関する事項ということがございまして、物品会計規則の適用、物品会計に対する、たとえば細則の設定等は、経理局の所管といたしております。私どもの方は物の実体の方につきまして、保管の数量把握についての指導をするとか、あるいはそういった面での規程等を考えますとか、そういうこと——法律には管理の基本とございます。それを私どもの方で担当いたしておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 この点はあなたの方がみんな実務に当っておられるのだから詳しいのたが、どうも私、関係法律を読みまして疑問だから、伺いおるのであります。経理局の行政財産管理というものと、装備局の装備品等の管理というものと、これはどういうふうに両者は違うのですか。どちらか答えて下さい。
○北島政府委員 経理局におきましては、物品の会計の基本に関すること、すなわち物品会計規則に基きまして、長官がそれぞれの訓令を定められるという場合につきまして、この基本の設定につきまして、防衛庁長官を補佐するのが経理局でございます。具体的な各物品の保管は、各幕僚監部及び所属機関の責任者がその衝に当るわけでございます。
○吉田(賢)委員 おかしい。あなたのその基本という言葉なら、それは装備局にも基本と書いてある。設置法の十五条と十六条を読んでごらんなさい。十五条の三号には、行政財産の管理等等、基本に関すること、十六条の第一号には、装備品等の管理、その基本に関すること。だからこれから読めば、装備局もやはり基本に関することとなるじゃありませんか。そこであなたの方には行政財産となっておる。こちらの方には物品装備品等となっておる。行政財産というのが不動産に限定するというのであればわかります。なぜならば動産は装備品に属しませんから……。けれどもこれは、この趣旨がよくわからぬから聞いただけのことなんですよ。簡単な問題です。
○久保(亀)政府委員 一言に申しますと、もちろん経理局も装備局も装備に関することを扱っておりますが、物品に関しまして、経理局はいわば形式的の親則取扱いの面、実体の面は装備局、もちろんいずれも基本に関する事項でございます、と申し上げれば一番簡単かと思います。
○吉田(賢)委員 どうもわかりません。それはもっと研究して、正確に表現して答えて下さい。この次でよろしいから……。 それからもう一つ聞いておきますが、アメリカから供与されもしくは貸与されましたあらゆる物品について、これは何に基いて保管するのですか。だれかわかる人言って下さい。
○久保(亀)政府委員 先ほど申し上げましたように、供与を受ける根拠はMSA協定にございますが、供与を受けた物につきましては、他の物品と同様の、物品会計規則並びにそれに関連する法令の適用を受けておるわけでございます。
○吉田(賢)委員 そうしますると、この物品会計規則というのは、国の所有に属しないものもこれに該当するのでしょうか。これは一つ検査院から伺っておきます。国の所有に属しないものも物品会計規則で保管するのでありましまうか。
○保岡会計検査院説明員 物品会計規則は、国に所有しておるもの、と考えております。
○吉田(賢)委員 アメリカの供与物資、貸与物資は、国の所有に属するものもあり、属せざるものもあると私は判断するのですが、一切をあげて物品会計規則によるということは、現行法規を逸脱する、現行法規には適当しないように思うのですが、それは装備局長、いかがですか。
○久保(亀)政府委員 現在のMDAP物資は、もちろん般舶の一部分のように貸与を受けたものもありますけれども、全体としては所有権の移転を受けておりますから、国有のものと考えておりまして、当然同じような扱いをやっておるわけであります。
○吉田(賢)委員 そうすると所有権の移転を受けておらぬもの、これは日本国とアメリカ合衆国との間の船舶貸借協定、昭和二十七年の十一月十二日、東京で署名ということになっておりまして、いろいろと船名まで書いてありますが、こういうものは単純な貸借のようにこの文章では見えるのでありますが、それはいかがでありますか。
○久保(亀)政府委員 船舶貸借協定と、艦艇の貸与に関する協定によって貸与を受けておるものは、もちろん国有ではございません。
○吉田(賢)委員 その区別さえはっきりしてもらえばいいのであります。そうしますると、この協定に基いて交付を受けておるものは国の所有に属しない。この規定に属しないすべての物件は日本の国の所有に属しておるしもちろん防衛庁関係の限りでありまするが、そういうふうに了解していいのですか——お答えに時間がかかるようでありますから、たとえば飛行機を借りるとか——飛行機は借りておるものはないのだ、全部日本の所有に属しておるのだ、そういうふうに了解したらよいのかどうかというふうにもなるわけなんです。
○久保(亀)政府委員 飛行機は、現在では全部所有権を移転いたしております。
○吉田(賢)委員 そういたしますると、その飛行機に至りまするまで、この装備品等の種類に属するものは、艦船を除きまして、一切が物品会計規則によって保管せられておる、こういうふうに了解していいのでございますね。
○久保(亀)政府委員 さようでございます。
○吉田(賢)委員 自余の質問は次会にしたいと思います。
○上林委員長 坂本君。
○坂本委員 長官にお聞きしたいのですが、ぽつんと聞いてもわかりませんから、二、三ほかの方に聞いてから御答弁をお願いいたしたいと思います。七万着分についてお伺いしたいのですが、この七万着分の代金の支払いはいつ終了しておりますか。
○武内説明員 代金を支払いました日は、さらに具体的に調査いたしますが、納期がはっきりしておりますから、おそらくは納期がおくれたということはないと思います。納期通りに納まっておると思いますが、さらにチェックいたしますが、納期を申し上げますと、十月十三日に契約いたしましたスフの混紡のものが二万着ありまして、この納期が十二月二十五日であります。それから十月十五日ナイロン混紡のものを二万五百着契約をいたしております。これの納期が一月三十一日であります。それからあとの二万九千五百着というものは原反で買いまして、これを縫製に出したのであります。縫製はここにありますように八軒ございますが、これに出したわけであります。この納期が今はっきりわかりませんが……。生地の納期は十二月の二十五日ということでありましたが一月二十五日に延びまして、それから縫製をいたしたわけでありますから、三月末ぎりぎりではないかと考えておりますが、さらに調査をしてお答えいたします。
○坂本委員 それでは重ねてお伺いしたいのですが、発注されるときに幾らか金を渡すのかどうかお聞きいたします。
○石井説明員 全部納入検収後のいわゆるあと払いであります。発注と同時に前金を渡すようなことはございません。
○坂本委員 それから先ほどの自衛隊法九条の監督の点についてお伺いしたいのですが、この第九条の監督はどういうふうに了解しておられるか、監督の内容をお聞きいたしたい。
○筒井説明員 これは自衛隊の任務として定められております任務完遂のために実施しておるかどうか、またその任務完遂に関しまして出しました命令、指示を実行しておるかどうか、そういう点について監督をしております。
○坂本委員 いや、命令実施についてその監督の内容はどういう内容かというのです。
○筒井説明員 これは命令指示をその通りにやっておるかどうかを視察しまして、実行しておらないときにはその実行を促し、命令に違反した行為をした場合にはそれを処罰をして将来を戒める、そういうふうな内容でございます。
○坂本委員 そういたしますと、その違反が処罰に該当するような場合は、これは監督権でそういうようなものが発見された場合だと思うのですが、そういうふうな場合の処置はどうですか。
○筒井説明員 ただいまはなはだ失礼でございますが、お問いの趣旨をちょっと聞き漏らしましたのでもう一度お願いいたします。
○坂本委員 命令その他指示によって実行を促す。違反があれば処罰をする、その違反があった場合の処罰はもう監督から離れると思うのですが、その際の処置をどうされるかということです。
○筒井説明員 それは監督の内容としましては、それぞれの規定に従って処罰をいたしましたり、また先ほど申しましたように、事実行為として注意をいたしましたりする内容でございます。
○坂本委員 それぞれの規定といいますとどんなものですか。
○筒井説明員 ちょっと法令の名前は探してみますが、懲戒規定であります。
○坂本委員 懲戒規定とおっしゃると自衛隊法の何条です。
○筒井説明員 お答えいたします。自衛隊法第四十六条に懲戒処分の規定がございます。
○坂本委員 そうしますと処罰は、事実行為は含まずに懲戒規定に関するものだけを処罰する、こういうふうに先ほど来の御答弁から考えられるのですが、それでよろしゅうございますか。
○筒井説明員 法令に規定しておりますのがいわゆる懲戒処分でございます。そのほかは事実行為でございます。
○坂本委員 そうしますと、その事実行為は処罰には入らない、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。
○筒井説明員 広い意味の処分には入りますが、狭い意味のいわゆる懲戒処分には入りません。
○坂本委員 会計検査院は見えておりますか。
○上林委員長 出席しております。
○坂本委員 この決算書の四六ページから四七ページにわたるのですが、「さしあたり必要な二〇、〇〇〇着にとどめ、それ以上の購入を差し控えるのが適切であったと認められる。」こういう見解を表明されておりますが、当時の会計検査院が調査された判断によれば、七万着は必要でなかった、二万着だけを注文しておけばそれでよかった、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。
○保岡会計検査院説明員 その通りでございます。
○坂本委員 そういたしますと、先ほど来いろいろ弁解の答弁がありましたが、二十九年の十月十三日に二万着を注文して十二月二十五日が納期になっておるというふうに考えられますが、それが二万着で、その後の五万着はもう必要でなかった、そういうふうに考えられますが、それでよろしゅうございますか。
○保岡会計検査院説明員 事実から申しますればそういうふうになります。全体から考えまして、三十年の一月から二月に要る二万着を十月に注文するのは必要であると思いますけれども、その後のプラス五万着の方は、三十一年度に必要である、こういう目的があるわけでございますから、三十一年度のものはまだ供与の時期がわからないといってももう少し様子を見ていたらいいじゃないか、そういう意味です。
○坂本委員 そういたしますと二十九年度には二万着でよろしいのであって、これが三十年の二、三月に必要である。その他の分は三十年度の予算でも間に合うものである。その間に合うものをこの二十九年の十月から三十年の一月にかけて発注して代金を支払った、それが不当だ、こういうふうな見解になるのですね。
○保岡会計検査院説明員 さようでございます。
○坂本委員 そういたしますと私長官に二点に分けてお伺いしたいのですが、先ほど来のそちらからの答弁によりますと、本件問題になっておりますところのこの米顧問団から支給されました膨大な七十万着分の被服についての交渉の結果は、七月中旬に米顧問団から口頭で支給してもよろしいという話があった。しかし当時は有償か無償かわからなかったから拒絶した。八月下旬にねってから無償であるということがはっきりした。しかしながらその時期が明確でなかった。そうして九月の十三日になって文書の交付を受けた。しかしこの文書は米軍内部の文書である。しかしながらこの文書を交付された以上は、これは確実視されるようなものであるということは吉田委員からいろいろと追及をされて、われわれは単なるこんなもんだと渡される紙切れでなくて、やはり日本に対して七十万着というような生地を支給される、こういう文書であると了承しておるわけです。しこうして十二月末の打ち合せによって、一月上旬か二月中旬にはそれが支給されるだろう、こういうような順序をたどって、実際七十万着分が入りましたのは、ここに指摘してありますように三十年の二月から五月までに入っておるわけです。こういうような交渉の経過を見まするときに、三億円にも達するような支払いをするような発注をする場合において、こういう支給されると相当われわれ確実と見てもいいような、こういう交渉が行われておる際に、何も急いで発注する必要はない、こういうふうに考えられるわけですが、これに対して長官はどういうお考えを持っておられますか。
○船田国務大臣 本件につきましてはすでにたびたび御説明申し上げておることと存じますが、米軍から七十万着無償で交付するということがはっきりきまっておりまするならば、今お話のようであろうと思います。しかしこれははっきりしておらなかった。そうしてしかも九月いつやらに通告があったといいますけれども、その文書を私も見ました。しかしこれは自衛隊に対して七十万着を無償で交付するということは何らそれから読みとることのできない文書でございました。もちろん英文で書いてありますから私もそれを見たのですが、私の英語の力が足りないかもしれませんけれども、そういうふうには読みとれません。ただある補給処に向ってどこそこに移動しろという書面でございまして、それは日本の自衛隊に対して七十万着を交付するということが片鱗だも読みとることのできない文書でございます。これはここに写しもございますからごらん下さればおわかりになると思います。その今御批難になっておりまする前提が、要するに七十万着当然もらえるものとわかっておりながら余分なものを買ったじゃないか、こういうのですれども、その七十万着くれるということがはっきりしておらないので、そうして新年になりますれば二万人入ってくる。二万人入ればそれに対して二着ずつ支給しますと、全体でどうしても四万着要るのです。それからあとの三万着というものは、これは経理局長がおそらく御説明申し上げたと思いますけれども、耐用命数を見まして、そうして予算平均化のために少しずつ分割して補給していっておるのでありますから、従って合せて七万着責任者が買うということは、これはやむを得なかった事情がある、私はそういうふうに見ておるのです。今まで下僚からいろいろ聞いた事実によって判断いたしますると、これはこの御批難は当らぬのじゃないか、私はそう考えます。
○坂本委員 昭和三十年の一月から二月までに入隊予定の人員が三万二千名だが、手持品があるからさらに二万着だけを作ればそれで新入隊の分は間に合うわけなんです。それになぜ七万着注文したか、この点も今触れられたからお聞きしますが、その点いかがですか。
○船田国務大臣 その事実についてのことは事務当局から説明させることにいたします。
○坂本委員 さらに今長官もお聞きになったと思うのですが、一回目の注文は二万着、これはいいとして、次は十月十五日に二万五百着、さらにその次のは一月の二十五日に二万九千五百着になっておるわけなんです。これを見て、さらに会計検査院の答弁によりますと二万着分だけを新入隊員に間に合せれば、あとの五万着は昭和三十年度の予算で間に合う、こういうような見解も披瀝されておるわけですが、そういうのを総合して長官はやはりあくまでも正しかったというお考えですかどうですか、お聞きしたい。
○船田国務大臣 本件については私はやむを得ない事情があったと存じます。責任者としては新入隊員に対しまして、もらえるかもらえないかわからぬアメリカの供与物資を当てにして新入隊員を迎えるというわけに参りませんので、それでその措置を購じたことは、これは責任者としてはやむを得なかっただろうというふうに私は判断いたしておるわけです。
○坂本委員 ただいまのアメリカからの支給は別にしても、新入隊員に対しては二万着で間に合う、あと五万着は昭和三十年度の予算でやっても十分間に合う。そういうように今あなたのうしろの会計検査院からの意見が表明されたでしょう。それでもやむを得なかった、そういうふうにお考えになるか。もしやむを得なかったと考えるならば、やむを得なかった理由をお聞きしたい。
○船田国務大臣 その詳細なことについては、事実については事務当局から答弁してもらうことにいたしますが、昭和三十年度の予算に計上すべきものを昭和二十九年で買ったというのじゃないので、昭和二十九年度の予算にすでに計上されておったものをただ実施しただけであります。その実施したことが当か不当か、こういうことでございますが、これは先ほど来事務当局からも申し上げておりますように、米軍側から供与される七十万着というものが、いついっかくれるんだということがはっきりしておって、それでなおかつ七万着買ったというならば、これは不当と言えましようけれども、しかしはっきりしないものを当てにするわけにいきません。一方新入隊員が入るのを自然に控えておるときでありますから、これを購入したということは不当ではなかった、私はかように判断いたしているわけでございます。
○坂本委員 予算があるから何でもかんでも年度内に使えとか、そういうことをやるので防衛庁のほかの関係でも不正不当の支出が指摘されているのです。この問題も、米軍からの支給の問題は別にしましても、二万着あれば手持分と合せれば足りるでしょう。従って三十一年度の貸与期限に間に合せるならば翌々年じゃありませんか。それを何をあわてて注文する必要があるか。二万着で十分だと思うのです。それでも長官はそうすべき必要が十分あったとお考えですか。
○船田国務大臣 先ほど来申し上げておることは、私は間違ったことは申しておらぬつもりであります。
○坂本委員 まことに不愉快な、不可解な長官としての答弁を承わる。二万着も注文しておれば、あとは翌年の予算で間に合うというような状況にあったのに、注文したのはやむを得なかったというのか。私はこれは防衛庁が国民の税金を不当に乱費する例じゃないかと思う。ことに米軍から入るかどうかはまだはっきりきまっていなかったけれども、すでに数回折衝を重ねられて、実際は二月に物が入っておるじゃありませんか。二月に物が入っておるが、二月に物が入るかどうかはっきりわからぬから注文したのだという。これは延ばしてもよかったのじゃないか、緊急にやらなければならなかった情勢があったかどうか、その点についての御意見を承わりたい。
○船田国務大臣 事実の問題については事務当局から御説明申し上げさせます。
○坂本委員 事実の問題じゃありませんよ。これは私たちが先日来からきょうにかけて聞いて明瞭になったことです。さらにただいま会計検査院から二万着だけあればよろしい、あとの五万着に対しては翌年度の予算でいいという見解を表明されている。あなたはそれに対してどう思いますか。
○船田国務大臣 私は私の見解を申し上げたのでありまして、会計検査院の御批難が適当であるかあるいは私の申し上げておることが間違っておるか、それは議員としてのあなたの御判断におまかせいたします。
○坂本委員 これは私一委員の見解じゃない。国民を代表して聞いておる。もしそういうふうにして責任回避をされるならば、会計検査院長同席の上でこの問題をもっと追及することにいたします。
○船田国務大臣 私は責任の回避はいたしておりません。会計検査院で不当とおっしゃられ、それからわれわれはそれはやむを得ない事情があったということを申し上げて、それの当不当は議員としての皆さんの御判断におまかせする、こういうことを申し上げておるのでありまして、もし不当であって長官は責任を負えというならば、私はちゃんと責任を負います。決して責任を回避しておるのじゃございません。
○坂本委員 その責任の所在をわれわれは国民の代表として追及する責務があると思うのであります。私は会計検査院が調査をして国会に出されておる決算報告書に基いて、長官等が責任がないと言われる点が果して正当かどうかということを確かめたいと思うのであります。 最後に一点だけ聞きたいのは、二万九千五百着注文されたのは一月二十五日である。これはあなたの部下が言われたのだから否定なされぬでしょう。そうして納期は三月の末広ある。二月にはすでにアメリカから現物が入っておる。こういうことから考えても、何も急いで発注する必要はないと思うのであるが、その点についての長官の見解を承わりたい。
○船田国務大臣 私が答弁申し上げる前に、事実を事務当局から説明させます。
○武内説明員 もう一ぺん申し上げますが、この契約をいたしましたのは十月十三日に二万着、十月十五日に二万五百着、第三回目は十月二十七日にすでに原反は契約をいたしたのであります。そうして十月二十七日に契約をいたしてその納期が一月二十五日であります。最初の一回、二回は製品で納めるようになっておりますが、第三回には段階別調達と申しまして、原反を買いまして、原反を縫製業者に支給して作らしたということで二段階になっております。十月二十七日に原反はすでに契約をしておりまして、その原反の納期が一月二十五日、それを受け取りまして縫製の契約をいたして製品として納入になったのが、ここには書いてありませんが三月末だ、そういうことであります。従いまして契約はすでに十月中に全部終っております。
○坂本委員 契約が終っていても、これはあなたたち防衛序の御用商人でしよう。しかも三億円という注文を受けるならば莫大な利益があるわけです。この点はっきりしないのですが、一月二十五日に原反を入れて三月三十日に納入したというのですか。
○石井説明員 生地を購入いたしましたのは十月二十七日でございます。十月十三日、十月十五日、十月二十七日にそれぞれ二万着、二万五百着、二万九千五百着分の契約をいたしてあります。そうしてその生地が一月二十五日に納入になりまして、その生地の加工をその当時、すなわち一月二十五日当時に縫製業者に契約いたしておるわけでございます。
○坂本委員 そこで契約は十月二十七日にしましても、実際に生地を渡したのは一月二十五日でしょう。ですからこの生地を渡すときに客観的にアメリカから生地が来るような情勢が来ておるならば、解約をいたしても差しつかえない。あなた方は自分たちの立場を有利にするために契約があったら契約を履行しなければならぬというお考えでしょう。もちろん商法上から考えるならばそうでしょう。しかしながら二万九千五百着という金は幾らです。注文はしたけれども生地を渡したのは一月二十五日である。生地を渡さぬ前ならいつでも解約できるでしょう。何かこれに対して解約した場合の附帯約款でもつけておりますか。すでにアメリカから生地が来ておるのに、やはり長官はこういうふうにしなければならなかった、こういうふうにお考えになるかどうか、お聞きしたい。
○船田国務大臣 今お聞きの通りに、契約をいたしましたのが十月でございまして、その十月までには米軍側から無償で贈与されるということが確定していなかったのであります。従いまして購入の契約をしたということは不当ではないと私は考えます。しかしこれにつきましては、先ほど来申し上げておりますように会計検査院の御批難がございます。私どもは決して御批難のあったことをとやかく申すのではありませんけれども、その当時の実情を調べまして、そうしてわれわれは防衛庁の立場をはっきりさせているわけでありまして、それの当不当につきましては、皆様方の御判断によりまして、決して私は責任を回避するものではないのでございます。
○坂本委員 責任よりも、これは国民の税金であるから、もっと善良な管理者の注意義務もありましょう。国家公務員は国家公務員法によって、より以上の注意義務を持って国民の公僕としてやらなければならぬと思います。私は単に長官の責任だけ追及するものではないのであります。こういう客観的な事実があって、三億にも上る国費を会計検査院が不当に支出したという指摘をされていることに対して、長官は責任は取ると言われるが、当局はこの処分はただ注意である、注意は懲戒処分ではないという、その弁解によると何ら、こういうように該当しないものでもないけれども、ただ九条の監督権によって注意しただけだ。もしも長官が言われるように、何ら防衛庁の立場として不正不当がなかったならば、何も注意をする必要はないのじゃないか。正々堂々とやることができるでありましょう。これをさらにいろいろ説明書を当委員会に出して、そうして一点の恥ずるところもない。こういうようなことで防衛庁は長官以下その他の責任者は済むと思われますかどうか。長官代表して御答弁を願いたいと思う。
○船田国務大臣 本件につきましては先ほど来御説明申し上げているところでありまして、これについて会計検査院の批難と防衛庁の答弁といずれが適当であるかということにつきましては御判断にまかしたいと思います。総じての全般的な問題でございますが、防衛庁の経費の支出につきまして会計検査院からいろいろ批難を受けたということは、私まことに遺憾に存じます。従いまして本委員会においてもたびたび申し上げておりますように、それぞれ責任を追及いたしまして、すでに三月初めにこの処分をいたし、内閣の方にもそのことを報告いたし、将来を厳重に戒めているわけであります。ただいま坂本委員の仰せられたるがごとく一銭一厘たりともこれは国民の血税であるということをよく銘記いたしまして、今後再びかようなあやまちのないようにするということにつきましては、私就任以来特段の配意を加えまして、そうして各幹部にもそのことを十分訓示をいたしてその実行を促している次第でございます。
○上林委員長 他に御質疑はございませんか。——ないようでございますから、本日予定しておりました質疑はこの程度とし残余は次会に譲ります。 本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもってお知らせをいたしますが、明後十三日を予定いたしております。 午後四時二十四分散会