決算委員会 第21号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/04/04
会議録
○上林委員長 これより会議を開きます。 本日の日程に入ります前にお諮りいたすことがあります。すなわち理事吉田賢一君が本日委員を辞任され、再び本委員となられたのでありますが、同君は理事でありましたのでこれが補欠選任を行わなければなりませんが、この補欠選任につきましては、先例によりまして委員長において御指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認めます。 それでは理事に吉田賢一君を指名いたします。 —————————————
○上林委員長 昭和三十年度一般会計予備費使用総調書(その一)及び昭和三十年度特別会計予備費使用総調書(その一)の両件につき承諾を求めるの件、並びに昭和三十年度一般会計国庫債務負担行為総調書、以上三件を一括議題に供します。 右の三件につきましては、前会におきまして質疑を終了いたしておりますので、本日はこれより討論に入りますが、生田宏一君より以上の三件の議決について発言を求められております。この際これを許します。生田君。
○生田委員 動議を提出いたします。すなわち昭和三十年度一般会計予備費使用総調書(その一)及び昭和三十年度特別会計予備費使用総調書(その一)以上二件につき承諾を求めるの件につきましては、いずれも承諾を与うべきものと議決あらんことを望みます。また昭和三十年度一般会計国庫債務負担行為総調書につきましては、異議なきものと議決されんことを望みます。
○上林委員長 それでは討論に入ります。吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 ただいま議題になりました昭和三十年度一般会計並びに特別会計の予備費の使用についての承諾を求めるの件並びに国庫債務負担行為につきまして、同僚生田委員の御提案の趣旨に賛成の討論をいたしたいと存じます。 ただこの際申し上げておきたいことが二、三あるのであります。それは申し上げるまでもなく、予備費は一応支出の目的を定むることなくして、国会はこれを議決して、自後法定要件のありまする場合に、政府においてこれを支出することを認められた制度であって、憲法におきましての予算の原理の例外をなす制度であり、また国会におきましても、これが使用後の承諾をなすという手続を求められる制度であります。従って国会において、予算を審議し、これを議決して、政府が予算の執行をするのとは、おおよそ内容趣旨等が異なっておりますので、当委員会におきましても、前々国会でありましたか、昭和二十九年度の予備費等につきまして承諾を求められました際にも、意見を述べ、あるいは論議もして、政府に対して相当厳重な附帯決議を付して承諾したといういきさつを持っておる次第でございます。かような経緯にかんがみまして、予備費審議のあとを顧みますと、依然として遺憾な支出がなしとしないのであります。 第一に、一般的に申し上げますと、予備費の使用が閣議決定をせられて、それぞれの主管官庁がこれを支出しておる。ところがこの中の直接支出するにあらずして、国庫の負担金あるいは補助金等に属する、他の地方公共団体などへこれを交付するような種類のものにおきましては、遺憾なことに、当委員会に対して、その経費が具体的にどう消化せられ、これに使用した事業かどの程度に進捗を見、果して目的通りに使用せられたかいなや、年度内に使用済みになっておるかどうか、といったようなことが明確になっておらぬ点であります。これは予備費の制度といたしまして、政府は支出の最終段階まで、国会において明らかにする法律上の義務はないかもしれませんけれども、やはり予算執行の現実の状態を十分に把握せられるということが、政府の当然の責任であろうと考えるのでございます。ことに国会に対しで予備費使用の承諾を求められる際に、予算消化の状態を、各省庁とも確実に把握して、そうして予備費の法律上の要件あるいは行政的な理由等が十分に満たされておるかどうかということを確認をせられて、そうして予備費使用の承諾を求めるという準備を整えられることが、政府の行政責任上当然であろうと思います。ところがこれができておらないのが大部分でございまして、厚生省のごときは、来たる六月になって報告を受けることでありますとか、今問い合せましてもよくわからぬとか等々、こういうようなことは無責任のそしりを免れません。やはり国会に予備費の承諾を求められるときには、以上申し上げましたような事実の関係、予算消化の状態等につきまして、明確に七の資料を整えて出さねばならない行以上の責任が政府にあるものと考えるのであります。この点私ども非常に遺憾に存じておりますので、今後は十かに御留意願って、国会の審議権尊里の趣旨におきまして、ただいま申しましたようなことに万遺憾なきを期していただきたいと思うのであります。第二に、特に指摘したい問題は、自治庁関係におきまして、イギリスに選挙制度調査のために四名派遣いたしました旅費の問題でございます。私は最後におきまして、自治庁の事務当局から、事務上のあやまちもあったので御容赦願いたいという陳謝のお言葉もありましたので、追及することも差し控えまして、今後のあやまちなきを期していただいたのでございますが、やはりここは予備費を使って外国に出張するというときは、特異な事情に基くのでございます。その観点からいたしましても、またしごく簡単な短時日の旅行であり、また制約された日数の旅行であり、目的もそうであったのでありまするから、イギリス以外の国を旅行したような場合には、率直にこれを明らかにせられて、またイギリスの内地におきましても、スコットランドに行くということが当初計算書には書かれ、また最終の精算請求書にも同じく書かれておるけれども、現地には行かれなかったということを当局は説明しておる。こういうような事実につきましても、やはり形式を尊重するというのか、実質を尊重するというのか、いろいろ見方もありますけれども、私はやはりそういう点はできるだけ公務員の旅費の法律の趣旨にかんがみまして、官庁がみずから法律を侵犯するような挙は絶対にないようにしていただかねばなるまいと考えるのであります。厳密に申しましたならばいろいろな点で法律上の疑義もありますけれども、私は今日はそれを問いませんが、それらの点も今後は十分に御留意を願いたいのであります。 なおこの特別会計の予備費の点につきまして、大蔵省所管に属します例の外国為替特別会計の損害賠償金を民間の業者にお払いになって、これは四千数百万円に上り、今回は昭和三十年度におきまして千万余円賠償金として予備費の御使用になり、承諾を求められておるのであります。これにつきましては、やはり何と申しましても数年間の金利を業者に取られておるような実情でございます。当初法律上には全く間違いなかったという確信のもとにとられた措置らしいのでありまするけれども、やはり後日になってこれを批判いたしますれば、外国為替管理令の施行等につきましても、適切な時を選ぶというような方法でもとりましたならば、あるいは輸出業者がこの種の損害をこうむることはなかったであろうということすら考えられるのであります。果してそうであるとすると、これはそういう点について十分な考慮が足りなかった結果ではないであろうか、こういうふうにも思われまするので、これは裁判も確定してお払いになったようでありまするから、お払いになったことはやむを得ないといたしましても、原因を探求していきまするならば、行政上若干私は遺憾な次第であったと申さねばならぬのでございます。ことに四千数百万円というものを支払わなければならないというような事態に立ち至りましたことは、十分に今後御注意を願ってしかるべきものではないかと思うのであります。 要するに予備費の使用につきまして、これは法律の制度といたしましては、最終の支出の問題についてあまりお考えにならず、決算の問題として考えていいじゃないかというようなお考えが支配しておるのではないかと思いますけれども、やはり政府が国会の承諾を求める以上は、できるだけ予備費の性質にかんがみて、今度一層慎重に予備費を御使用願いたい。ことにその保管をする大蔵大臣の立場におきましては、適切よろしきを得て予備費を使うようにせられんことを希望いたしまして、生田君の動議に賛成するものであります。
○上林委員長 これにて討論は終局いたしまし出た。 それでは採決いたします。まず昭和三十年度一般会計予備費使用総調書(その1)及び昭和三十年度特別会計予備費使用総調書(その1)、以上二件につき承諾を求めるの件について採決いたします。以上二件につきましては、生田宏一君より提出されました動議の通り、承諾を与うべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○上林委員長 起立総員。よって以上二件は、全会一致いずれも承諾を与うべきものと決しました。 次に昭和三十年度一般会計国庫債務負掛行為総調書について採決いたします。本件につきましては、生田宏一君より提出されました動議の通り、異議なきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○上林委員長 起立総員。よって本件は、全会一致異議なきものと議決いたしました。 この際お諮りいたしますが、以上三件に関しまする委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上林委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。 本日はこの程度にて散会いたします。次会は公報をもってお知らせいたしますが、七日土曜日午前を予定いたしております。 午後二時五分散会 ————◇—————