議院運営委員会 第47号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1956/05/11
会議録
○椎熊委員長 それでは、これより議院運営委員会を開会いたします。 議長よりの発言を求められております。
○益谷議長 昨日三時四十分ごろでありましたが、根本官房長官が私のところへ見えまして、本国会も余すところわずかになりましたけれども、日比賠償に関する協定も調印されましたので、今国会において御承認を得たいし、また内閣が提出いたしました重要法案等も、目下両党において御熱心に御審議中ではありますが、政府としてはなるべく全部の成立を熱望いたしておりますので、この際会期の延長方をお取り計らい願いたい、という申し出がありました。なおその際、高碕全権より、フィリピン国は現在開会中の国会でその承認の手続をとるから、日本国におかれても、この会期中に御承認を得らるるよう御配慮願いたい、との連絡があった旨のお話がありました。また自由民主党中村国会対策委員長からも、同様の趣旨の申し出がありました。よって議長としては、本日午前中に常任委員長会議を開き、各常任委員長の意見を聴取いたしました。その意見の内容については、その座長を勤められた椎熊委員長から御報告をお願いすることといたしまして、以上のような次第でありますから、本委員会において会期を延長すべきかどうか、また延長するとすれば、どれほどの日数を延長するか、御協議願いたいと存じます。
○椎熊委員長 ただいま議長からお話がございましたので、私から常任委員長会議の経過を申し上げます。 常任委員長会議では、議長から、先ほど根本官房長官と中村国会対策委員長からの申し出を皆さんに申し上げました通りの報告があって、協議に入ったのであります。会議におきましては、きわめて活発な発言がありましたが、その要点を申し上げますと、まず第一に、衆議院規則第二十条の、各常任委員長の意見を徴するとはいかなる意味かという点につき、種々意見の交換があり、また各常任委員長が会期延長について議長に答申するためには、単に各委員会の審議状況だけでなく、内閣より会期延長を申し入れた理由の一つである日比賠償の問題について、内閣官房長官より説明を聴取すべしとの意見がありましたので、根本官房長官の出席を求め、種々質疑を行なったのでありますが、官房長官より、日比賠償の問題につきまして、全権団の帰国は十三日ごろで、報告を聴取して閣議決定をするのが十五日ごろで、その後提出する手続をとる予定であるとの説明があり、また比国では直ちに国会で審議する予定であり、外交上の慣例からいって、賠償を支払う方の国が先に議決し、賠償を受ける方の国があとに議決することが例でもあるから、政府は今国会中に日比賠償の問題を議了することが望ましいので、会期延長の希望を申し出たとの説明がありました。その他、会期延長に関し、種々意見の開陳がありましたが、常任委員長会議の結論といたしましては、自由民主党所属の委員長を代表として神田商工委員長より、会期は延長することとし、その期間は十七日間とする旨の希望が述べられ、また社会党所属の松原大蔵委員長より、日比賠償条約の審議を勘案しても三日間の延長程度でよかろう、他の社会党所属の大矢、松前、上林、佐藤の各委員長よりは、延長の必要はない旨の意見が述べられました。以上、委員長会議の経過を報告いたします。 つきましては、会期延長の件について議長から諮問を受けておりまするので、会期を延長すべきかどうか、もし延長するとすれば、幾日間を妥当とするか、常任委員長会議の多数の意見をも参考とされて、御協議いただきたいと存じます。
○井上委員 ただいま議長から、政府、与党の申し入れによりまして、会期を延長してもらいたいという提案がされました。そこで説明を伺っておりますと、会期はどのくらいにしたらいいかということについて、この議運で正式にきめてもらいたい、こういう御意見のようでございます。まだ全権団か帰ってもきてないし、新聞では日比賠償の全文は報道されておりますけれども、政府から日比賠償条約の批准を求める案件というものは、正式に国会に示されておりません。従って、どれだけの会期を一体延ばしていいかどうかというようなことは、今日の段階では全く予定し得ないのであります。そういう予定し得ないような根拠に立って、しかも今会期は十七日までありますのに、一週間も以前に会期の延長を申し出るという根拠は、一体どこにあるのです。全権団が帰られて、かつその報告を聴取されて、また国会議員各位にも、それぞれ締結して参りました内容を詳細に報告されて、この報告に基くならば、国会の審議はこういう状況になりはせぬかという見通しを立てられて、その上で所要の手続をとられるならば、われわれもまた納得するものであります。ところが、今日の段階では、さようなことは全然予測され得ない状況に置かれております。しかるに、今までのように、会期の延長を政府が申し出て参ります場合、二日前とか、たかだか一日前とかいうことなら、今まで慣例もございますけれども、五日も一週間も前から会期の延長を申し入れてくる、しかもどれだけ延長していいか、政府自身もわからぬ、そういう不確定な会期延長の申し出というものは、やっておりません。そこで、この際官房長官にお伺いをいたしたいのですが、ただいま私が申し上げましたようなことから、一体何ゆえに一週間も前に、全権団の帰国が明らかになっており、その報告も聴取しない先に、会期の延長を国会に要請しなければならぬという、政治的な根拠を明確にされたいと思います。
○根本政府委員 ただいま議長並びに議運の委員長から、常任委員長会議において御説明申し上げたことが申し述べられましたが、その通りでございまして、今回日比賠償の正式調印がマニラにおいていたされました。それとともに、全権団の方から、フィリピン側におきましては、現在やはり国一会開会中だそうでございまして、直ちに承認を求める手配をいたしておるので、日本側においても、本国会においてこれが批准を求めてほしいという旨の、高碕首席全権からの電報に接したのでございます。従いまして、政府としましては、この新しい事実に基きまして、なるべく早くその手続をしておくことが、今後の運営上にもけっこうと思いまするし、政府といたしましても、せっかく全権団から申し出がありましたので、すみやかにその手配をいたすべく考えた次第でございます。
○井上委員 そうしますと、政府としては、単に高碕全権から、フィリッピン側もただいま国会が開かれているので、その国会で承認をしたい、時たまたま日本においても国会が開かれているのであるから、日本の国会でも一つ承認をする手続をとってもらいたいという依頼電報によって、国会運営諸般の都合から早く申し出ておいた方がいいだろう、こういうことから申し出たということであります。まことに国会の会期を延長するという問題は、きわめて重大な問題でございまして、その重大な問題を、政府は事態の案件の内容等の十分な検討や、さらにまた、これが国会にかかった場合、一体どういう審議過程において、どれだけの日があればこれは大体了承されるという、一つのめどをつけて、大よそこのくらいの会期があればいけるということが確定されぬうちに、会期の延長をあらかじめ申し出るということは、それは大事を踏んでおると言えば、それでいいかもしれません。さようなことから、われわれは、国会全体の運営上前例のないことでありますので、もう少し具体的に、高碕全権がお帰りになって報告を聴取して、また国会議員の各自にも案文を示して、かような状態であるから、これだけ会期の延長をしてほしいという、確定な基礎の上に立ってやる方がいいではありませんか。撤回を願うわけにいきませんか。
○福永(健)委員 井上さんの御質問の点については、わが党の国会対策委員長からも、ともに見解の表明を行なっておりますので、この際、わが党の考え方をちょっと関連して申し上げておきたいと思います。早目に申し出たことが云々という点につきましては、これは新たなる事態が生じた上からは、できるだけすみやかにこれを国会に申し出て、これに対する善処方をお願いするということが、政府としても、むしろ適当であろうし、また国会内の与党でありまするわが党としても、そうあるべきだと思います。前例のない、手回しの早い話だというような表現をなさいましたが、これは相当に前例があると私は承知いたしておるのでございまして、第二国会等においては、たしかある案件を提出するのと関連して、政府が会期延長等について国会にお願いをされた、会期の終る十数日前にそういう方途がとられたというようなことがあったかと思います。従って私は、この早く言ったということは、ほんとうの会期が切れるまぎわになってそういったことを申し出るよりは、むしろこの方が適当ではないか、こういうふうに存ずるわけでございます。なお、日数等につきましては、これはわが党から意見の表明をしなければならないわけでございます。委員長会議においては、わが党出身の委員長諸君がその考え方を申しておりますが、当委員会においてわが党の考え方を申し上げますと、十七日間、すなわち六月三日まで延長を願いたい、かく考えるわけでございまして、これらにつきまして、何日延ばしてどうするかということは、いずれにいたしましても、国会が決定いたしまして善処しなければならぬことでございます。日比賠償のことも考え、なおまた、本院において審議中の法案も相当ございます。さらに参議院における審議を考慮いたします場合において、この際十七日程度の延長を願うのが適当であろうと、わが党においては考えておる次第であります。
○根本政府委員 政府といたしましては、何日くらい会期延長をしてほしいということは、これは国会できめることでございますので、私の方としては、特定に何日ということを申し上げておりませんが、与党の方からは、すでに十七日間ということを申されておりまするから、政府といたしましても、十七日間くらい一もし、院においてそう決定なさいますれば、今相当数の法律案件が参議院においてもまだ審議中のものもございますし、また衆議院でもそういうものがございますので、その期間においてすべての法案が成立することを、政府としては期待いたしておる次第でございます。
○井上委員 ただいま福永さん、あるいはまた官房長官からいろいろ御答弁がございましたが、私は理由になっていないと思います。といいますのは、第二国会において十何日前に申し出たという前例を出してきておりますけれども、そういうことは悪例であって、正常な運営ではないのであります。しかも事態の案件が明確でないのです。明確でないのに、どのくらいの審議日数を必要とするかということは予定できません。それで、重要法案が山積しており、あるいは審議が相当おくれておるというのは、これはあげて政府の不手ぎわによることであります。また、それは与党みずからも反省しなければならぬところがたくさんあります。そういうことは全然言わずに——われわれは早くから重要法案の提出方を要望し、国会における十分な審議を要求しております。また与党側におきましても、それぞれ運営に対して諸般の善処をされますならば、こんなにまで停滞はしないことになろうと思います。かりに停滞しておりましょうとも、まだ一週間もあることですから、相当能率も上げ得る事態は起り得るのであります。特にわれわれが遺憾といたしますのは、たとえば地方行政委員会にかかっておりまする地方自治法の一部改正案のごときは、先月の二十七日に質疑が打ち切られておる。自来十四日の長い間、与党が修正するということで、今日に至るまでまだ修正案が出てこない。そういう状態は、政府及び与党は一体何と考えますか。みずから審議を停頓させておいて、しかも一方は、何ら審議日数を予定することのでき得ない未確定の条約案を予定して、それで十七日必要であるというようなことは、おそらくそれは正常な運営を協議し、会期延長の日程をきめる理論にはなり得ないのです。だから、これが全権団でも帰ってきて、そうして正式文書が国会にも配付されて、政府の方でもどうしてもこれだけはかかるだろうし、与党もこれだけはかかるだろうという見通しを立てて、その上で、これは大事な外交問題でありますから、できるだけ一つ延長に協力願いたい、というのなら、野党も別にあえてそれをとがめるものではございません。特に伺っておきますが、政府は日比賠償問題だけを考えておりますけれども、一体日ソ漁業協定はどうするのです。日ソ漁業協定が、もし調印されて河野代表が帰って参りますならば、これはどうなるのです。そういう事態は、一体どういうふうに処理しようというのですか。そういう諸案件がたくさんございますから、政府としては、国会に要求する以上は、もう少し事態の事実を明確にされて、そうして納得と安心のいく方法で一つ提案をしてもらいたい。私は切にそれをお願いしたい。それらの案件に対してどうお考えになっておりますか。法律案の取扱いはどうされるのですか。日ソ漁業協定はどうされるつもりですか。これを官房長官に伺いたいのです。
○根本政府委員 日ソ漁業の交渉は進捗しておりまするが、これはまだ条約の内容の問題が、電報が参っておりません。なおまた、その形式がどういう形で出てくるか、これもまだ確定しておりません。これについては、まだ本国会に承認を求める段階になるかどうかについて、はっきりいたさないので、それこそほんとうに未確定の問題でありますから、これを申し上げないのでございます。一方は正式の調印がなされておりまするので、日比賠償の問題については承認を求めたいと、明確に意思決定をしておるのであります。日ソ交渉につきましては、今まで参った電報によりますれば、これは相当通常の場合と違ったような状況下にあるのでございます。すなわち河野代表とイシコフ漁業相、あるいはブルガーニン首相と会った場合における電報から見ますと、二つの協定を結ぶことについては異論はないけれども、しかし、この効力を発生するのは、国交が回復された場合がその発効するとぎ、というような申し出もきておったのであります。そうなりますると、もしこの調印がなされましても、直ちにこれが国会の承認を経るような手続をすべきかどうかということも、一つ問題であると同時に、もう一つは、実は今度の署名に際しまして、アド・レフェレンダムの形式をとらなければならないというような情勢もあるようでございます。これは御承知のように、普通、協定を結ぶ場合におきましては、両国政府が正式に確認して、しかる後署名するのがあれでございますが、戦前におきましても、日ソ漁業交渉などのような場合におきましては、一応条件付の署名をして参りまして、そして本国政府においてこれが閣議決定された場合において、その留保条件が解除されて正式なものとなる、こういうふうな形式上の手続があるそうでございます。そうなりますと、署名されても、今度は日本政府においてそれが正式に閣議決定するまでは、事実上の効果が発生しないわけでございます。そのような点をも考えまして、いまだ調印が現実に行われていないので、日ソ交渉の結果に基く協定に対しては、今具体的な問題として要請していないのであります。ただし、会期が延長になりまして、その間にこの協定が正式に結ばれ、かつ国会の承認を求めなければならない段階になりますれば、政府としては出すようにいたしたいと考えておる次第です。
○井上委員 ただいま私が質問いたしました法案の取扱いに対しては、どういう責任をおとりになりますか。
○根本政府委員 法案の取扱いということは、これは国会でやられることでございまして、政府はこの国会の審議に対しまして、でき得るだけ忠実にその職務を全うすることが政府の立場だと考えておる次第でございます。
○井上委員 法案を国会に提出したら、政府は国会の良心的な審議をお待ちするほかしようがないというような答弁です。できるだけ努力をしておると言うが、私がさいぜん一つ例をあげました地方自治法の一部改正法案のごときは、質疑を打ち切って十四日も、修正案を出す出すというて委員会に出してこないのです。ところが……。(「政府に関係ないじゃないか」と呼ぶ者あり)いや、あります。大いにあります。政府と与党との、特に国会との関係を調整すべき任務を持っておるのが政務次官です。与党が修正案を出すということに態度をきめ、またそういう意向がある以上、与党内の政調及び各関係機関をできるだけまとめて、すみやかに修正案なら修正案を出すように、そうして法案の成立を一日も早く促進していくようにするのが、政務次官としての重要な役職です。しかるに早川君は、その肝心の政務次官に負わされた任務を逸脱して、みずから選挙法の改正特別委員会に出て、太田自治庁長官、鈴木次長、選挙部長、それぞれ当該の責任者がおるのに、自治庁長官をほったらかしておいて、自分みずからどんどん答弁を買うて出て、盛んに勉強されておる。それは政府提出なんですから、ごもっともかもしれませんが、私とすれば、はなはだ本末を逸脱しておるという考え方を持っておる。これに対して根本官房長官はどうお考えになりますか。 さらにこの際伺っておきたいが、国会の審議がおくれておる大きな原因は、今回の選挙法の改正案が問題になってきて、これで与野党とも非常な労力を費しておるのは、御承知の通りです。政府は最初、御承知の通り一人一選挙区を中心とする区画案を中心として提出されてきた。ところが、これが紛争のもとになって、ついに議長裁定となり、この議長裁定を両党が了承しておきながら、与党側から本日正式にこれに対する修正案が出されてきております。一体これは何ということをしておりましょうか。政府は一体この修正案に同意されておりますか。この点を伺いたい。これは国会の運営及び今後の審議の上に重大な問題を提供してきますから、この際はっきり政府の態度を伺っておきたいと思います。
○根本政府委員 早川自治庁政務次官が公職選挙法の委員会に出席をして、答弁に一生懸命であるということは、決して職務を逸脱したものではなく、むしろ忠実なるゆえんであると思います。 なお地方自治法の問題につきまして、与党において修正の準備をしており、それのために時間が費されておるということは承知しておりまするが、修正案が出されない以上、政府としてそのまま、何と申しますか——修正が出されて、それに対する政府の見解を聞かれれば、それに対するお答えをしなければならぬと思います。 なおまた、今井上委員から、議長裁定に基く両党の問題がありましたが、これは政府として実は直接タッチしていない問題でございまするし、せっかく両党の長老の方々や、あるいは執行部が話し合いの上になされておることでございまするから、政府としては、これに対して意見を申し上げることは適当でないと思います。
○井上委員 これは重大な問題です。これは議員提出ではありません。政府提出法案を与党が修正しております。しかも重大な区画割を全部落してしまって、御承知の通り一人一選挙区を中心にした附則案文でもって修正案が提出されておる。これを政府は全然知らぬ、そんなことだったら、これは大へんです。そんなべらぼうな話がありますか。だから、官房長官に聞かなければならぬことは、政府が提出した法案を与党が修正しておるのに、全然これは政府の責任でないような、そうして政府は同意していないような、まるっきりほおかぶりで過ごしておるような、そんな無責任な答弁がありますか。もっと責任のある答弁を願いたい。
○根本政府委員 私が申し上げましたのは、先ほど言った通りでございまして、まあ両党において、この問題の取扱いについていろいろ御協議の上、十二日までに結論を委員会で出されるように、そうしてその間においては、議事妨害に類することはしないこととか、国会の権威を保持していくとか、いろいろのことが議長から示されて、それを了承されておることと存ずるのであります。しかもそれについては、内容についてどうこうせいという案ではなかったと、われわれ承知しておるのでありまするが、しかしながら、これはいろいろの話し合いの結果、でき得ればこの区割が非常に紛争の問題になっておるから、これを分離した方がいいではないかという意味の御勧告もあったというようにお聞きしておるのであります。それに従って、与党の方は、この問題の区画案を、最も公平な、権威ある委員会において作ることにし、しかもこの選挙法の本体と申しまするか、精神ははっきりと示す。そのために修正案を出されたということでありまするから、政府が提出しておりまする小選挙区法の精神は逸脱していない。 〔発言する者あり〕
○椎熊委員長 静粛に願います。
○根本政府委員 ただ問題の紛争の点を、今ここで区画割をやることについては、いろいろな紛争があるから、それを公平な区画委員会というようなものを設けて、それによって区画をきめるというような修正案を出すとのことでございましたから、政府が提出しておる法の精神とは合致しておるものと考えておる次第であります。従いまして、政府としては、これに対して反対意見は持っていないのでございます。
○山本(幸)委員 あなたは的はずれの答弁ばかりしておるが、井上さんの聞いたのはそうじゃないですよ。選挙法については政府が提案せられた。これはあなたの御承知の通りだ。ところが今度修正案を出すについては、これは私どもが確聞するところによると、閣僚と与党幹部との懇談会を開いて、その修正案を検討せられたわけですね。そのことは、明らかに政府が出した法律案を政府みずから修正したと同じことになりますよ。そういう無節操な、権威のないやり方が、今日非常に混乱に導いておる一つの原因なんです。その点はどうかということを聞いておるのです。
○根本政府委員 政府は、与党と修正案の内容について協議はいたしておりません。御承知のように、国会がこの小選挙区制度を中心として非常に混乱になりまして、議長の方から再三にわたってあっせんをされた結果、政府、与党の協議におきましては、どういうふうに修正するかということについて協議したことは事実でございます。その際に与党側から、この際この紛争を避けて、しかもまた法の精神を傷つけない程度において、その間社会党とも話し合いができるようにするためには、区画割というものを一応撤回していくよりほかないだろう、というような意味の話があったことは事実でございまするが、修正案そのものについて、政府と与党が打ち合せた結果、与党から出したということはございません。
○山本(幸)委員 それは一応形式論としては成り立つかもしれません。けれども、あなたも御承知のように、今日では少くとも自民党即政府なんです。政党政府なんです。しかもその政党政府なるものが、かつてのように、四つ、五つの政党に分布されておるときとは違うと思うのです。それは小会派等もございましょうけれども、おおむね自民党と社会党の姿においてこの国会ではそれぞれ審議をし、あるいは議会の運営をしておると思うのです。従って文字通り、というより、むしろ名実ともに政党政治の姿をとっておる結果、あるいは与党と政府とは常に連絡のもとに、内容を詳細に検討して、法律案を出されておることは間違いありません。これはあなたがどんなに形式論で強弁しようとも、少くとも法律案については、政府が出されるときには、事前に与党側の政調会と十分な連絡の上、閣僚も、与党側の幹部も了解の上、法律案の手続をして見えると思うのです。なるほどあなたの形式論で言えば、そういうことかもしれません。私どもは形式論を言っておるのじゃない。実体を言っておるのです。そういう意味において、この選挙法の修正案についても、当然閣僚と与党の懇談会を開かれたことは当りまえだと思うし、またそうあるべきだと思うのです。実際問題としてそうあるべきものであって、その結果、与党から修正案を出された。形は与党です。しかしあくまで修正案を出されるについては、前段申し上げたように、一切の重要法案がことごとく政調会と政府との間において連絡し、内容を検討して出されたと同様、これまた内容検討の上出されておるに違いない。私はそういう強弁はおかしいと思う。 それからもう一つは、先ほど井上さんが言われたように、地方自治法の一部改正の問題もそうです。これは明らかに先月の二十七日に質疑を打ち切って、本来なら政府の考え方、あるいは与党の考え方も、一日も、一時間も早くこれを上げて参議院に回す、こういうのが常識上の努力だと僕は思う。ところが、その質疑が打ち切られて二週間になんなんとするのに、今ごろぴょこんと、気のきいたお化けなら引っ込んだごろ、変な修正案を出すとして、そうして促進すべき与党が、それをことさらに延ばしておる。それはやはり他に意図があったということです。他に意図があったということは、率直に言うと、この選挙法の問題と参議院において前後するという関係等によって、そういう点を考慮せられた陰謀だと思うのです。官房長官は、あなたはお若くて賢明なんだから、もっと率直にそれを認めたらいいと思うのです。私はそういう点において、要するに政府みずからが今日重要法案を山積させたり、あるいは政府、与党の責任において今日の事態を起しておるとしか僕らは考えないわけです。そういう点、もう少しあなた方も明確に腹を割って答弁願わなければ、だめだと思うのです。もう一ぺん一つ答弁を願います。
○根本政府委員 公職選挙法の改正問題につきましては、これは与党との間において、私が協議したということは申し上げたわけであります。しかし、これは御承知のように、政府が提出いたしておりまする法の精神と反対なのではございませんで、むしろ国会にお向いて非常な混乱を来たしておりまする原因は、区画制度について非常に異論がありましたので、与党としてはこの際、議長の勧告もございまするから、その間できるだけ円満にやるという意図のもとに、その区画割を公平な第三者の委員会によってやろうではないかという修正案を出すというようなお話でありますから、これはわれわれの方としては反対すべきものではない。(「その区画割が不公平だったじゃないか」と呼ぶ者あり)不公平だったというのではなくして、そういう疑いがあるということで論議になっておりますので、具体的にこの画定委員会なるものを設けてやった方が、よりこの紛争を円満に解決する道である、こういう考えで与党が出されることについては、政府は反対する理由はない、こういう態度をとっておるということを申し上げたのであります。
○福永(健)委員 政府ばかりでなくて、与党の関するところが多いので、与党としても、ちょっと申し上げておきたいと思うのです。法案等の審議がおくれておるということで、一、二の例を強く打ち出されて、今それぞれ社会党の各位が弁じておられるのですが、私は、この際よそ様のことを別に言おうと思いませんけれども、この法案審議等がおくれているというようなことについては、全体としてながめていただきたいと思います。確かに地方有政委員会の御指摘の案件については、できるだけすみやかに修正案を出し、本院の審議を終るということは、そうあるべきで、これは私も同感でございます。しかし、この一件だけで今国会における法案審議が大へんおくれたというような問題ではないのでございます。もうそこまでいっておるといりのは、かなり進んでおるものであります。そこまでいかないものが、ずいぶんあるわけでございます。ぜひ全体として把握をしていただきたい。全体と申しますか、幾つかの法案について、どういう事情でおくれておるかということにつきましては、私がここで申さなくても、世間は客観的によく見ていてくれておると思うのであります。ぜひ全体として客観的に把握していただきたい、こう思うのであります。
○野原委員 官房長官の答弁をお聞きしまして、大事な点がみなぼけておる。だから、私はもう一度お尋ねしますが、選挙法の修正について、政府は、与党修正についてやはりあずかっておるのですね。これはイエスかノーかを言って下さればけっこうで、与党があの修正案を出すことについて、政府としては、あの修正案を出すことには、内容の検討その他についてもあずかっておると私ども思いますが、間違いですか。
○根本政府委員 先ほどお答え申した通りでございまして、与党の方において修正される理由が区画案にあるから、区画案をこの際撤回していけば、同者の紛争が避けられるのではないかという意図だそうでございますので、それについては反対しなかったということでございます。
○野原委員 政府がやはりあずかっておるといたしますと、政府が区画割を撤回したことは、政府みずから撤回する。与党が修正を出そうが、出すまいが、この区画割というものは、現在の国会で審議するには、はなはだ不十分な内容である。こういうことを政府はお認めになったと判断してよろしゅうございますか。
○根本政府委員 そういうことではございません。
○野原委員 この問題は、なお問題がありますが、私がもう一点お聞きしたいことは、ただいま福永さんも言われたのですけれども、法案審議のおくれておることに対する政府の所見というものが、まだ述べられていない。私どもは、地方自治法の一部改正についてだけを言っておるのでない。すべての法案について、ごくわずかしか成立を見ていない。このことに対して政府はどう考えているか、お聞きしたい。もっと詳しく言うと、たとえばあなたの方の提案がおくれておるということも、成立しない現実の理由になっておる。売春防止法案はいつ出しましたか。売春等処罰法案というものは、この前の国会から問題になって、重要法案として、私どもは本会議における提案理由の説明を要求してきておる。これは一体何月何日にお出しになりましたか、この一つから考えても、政府の提案がおくれておるということについて、あなた方としては一体どういう反省をされておるのか。そこでひとり地方自治法の改正にとどまらず、重要法案が山積しておるということについて、鳩山内閣としては、どういう考えを持っておるか。これは私ども代議士会に報告しなければなりませんから、お聞きするわけであります。この点明確におっしゃって下さい。
○根本政府委員 売春防止法案につきましては、御承知のように先般の国会において、委員会の決議によりまして、権威ある審議会を設けて、それによって出すべしということでありましたので、その手続を経たのであります。その答申案が出て、しかも、この法案を作る場合においては、委員会の方にも十分連絡をして出すようにということで、この点も連絡をしてやったわけでありますから、その間、時日が経過しまして、今日になったということは遺憾でありますが、事実はそのようなことでございます。
○池田(禎)委員 私からも二、三官房長官にお聞きしたい。冒頭にあなたは、会期の延長は国会がきめるんだから、とおっしゃるが、その通りです。責任政治のもとにおいて、政治のもとにおいて、政府と与党は表裏一体です。そういう言葉を私はあなたから聞くことは、まことにぶあいそうな答弁だと思う。まず第一番に、この国会の劈頭に、あなたに本委員会においで願って、わが党の井上理事から、どういうわけで予算案の提出がこんなにおくれておるかということを、あなたにただしたときに、あなたは、それに対し種々の御答弁をなさった。それは速記録に残っております。これでも十分三月一ぱいの審議に御協力願える、十分審議を尽してもできると思う。なお、その他の法案についても、政府は、会期中にできるだけの用意を持っておる。そういうことをあなた自身はお答えになっておる。速記録をごらんになればわかります。今日になって、日比賠償が会期の切れごろのすれすれになるということについては、私はある程度認めておる。しかし、これすらも、十五日には閣議決定ができると、あなたみずからお認めになっておる。十三日には日本に帰れる。会期は十七日まであります。そういうことで、あなた自身がこの国会の当初に言われたことと、半年間たたないうちに、あなたの態度がそんなに豹変するということは、責任内閣における官房長官どして、本委員会においてあなたは二枚舌を使ったということになる。あなたの所見は、当時と今日といかがでございますか。
○根本政府委員 予算の提出の時期については、今御指摘の通りでございましたが、幸いにいたしまして、これは会期中に決定いたしたわけでございます。他の案件につきましても、できるだけ政府は努力いたしましたけれども、これをどう取り扱うかにつきましては、国会でなされることでございますので、政府としては、会期中に成立をひたすら期待して参りましたが、今日その事態になっていないという事実に基いて、お願い申し上げておることであります。なおまた日比賠償問題は、先ほど申した通りで、全権団が帰るのが十三日で、十五日には閣議で正式に決定して、本院に承認を求める手配をいたしたいと思っておるのであります。これは国会開会当時におきましては、もっと早くあるいは妥結するのではないかと思いましたけれども、相手のあることでございまして、とうとう延びて今日になった事実に基くものでございます。
○池田(禎)委員 私は、会期の延長について、もちろん反対をいたしますか、同時に、もしかりに私どもが百歩を譲るとしても、あなた方の言われる十七日間というような膨大な日数を要するとは毛頭考えられない。言うまでもなく、国会法においても、憲法においても、通常国会は十二月中に召集するということが明記されておる。会期は百五十日間とするということが明記されておる。その百五十日間の中において、政府の考えておる法案を提出せしめ、かつ審議終了せしめるということが、責任政治のもとにおける政府の重大な任務だと思う。ことに、内閣の大番頭としてのあなたの当然なさなければならぬ任務であると思う。百五十日間の会期は厳然と明記されておる。しかも鳩山内閣は、選挙の結果早々にできたというものではない。あなたの口癖のように、連綿として続いておる内閣のもとにおいて、百五十日間と明記されておる中においてできぬということは、失礼だが、俗な言葉で申しますと、通らない法案があるならば、内閣の黒星です。あらためて次の国会に提出して、審議終了せしめるということが、責任政治のもとにおける常道でございます。ところが、政府提出の法案が通らなければ、会期を何ぼでも延長して、十五尺の土俵を二十尺、二十五尺にも広げて、政府の言うことを聞かなければ、何ぼでもやるんだという態度は、議会政治のルールを破壊することであって、私どもが多年本委員会において、会期延長に対して重大決意を示してきたのも、これである。自分のものが通るまで会期を何ぼでも延ばすというやり方は、憲法のもとにおける、国会法のもとにおけるルールのじゅうりんだから、私どもは、それはいかぬと思う。そこであなたにお尋ねするが、十七日という論拠はどういうわけか。日比賠償をかりに承認したりとしても……。
○福永(健)委員 ただいま池田君から言われた十七日云々ということは、政府から申しておることでなくて、与党から申しておることでありますから……。
○池田(禎)委員 あなたの方の主張は、どういう根拠に基くものでありますか。与党でなく、政府として……。
○福永(健)委員 与党といたしましては、先ほど申し上げた幾つかの大きな理由によって、十七日間という数字を出して参ったわけであります。この点については、もちろん池田さんの言われるように、法案の審議等は、やり方によっては二、三日でいくという場合もあり得るわけではありまするけれども、先ほども申し上げましたように、単に日比賠償の案件のみでなくて、相当審議の停滞というか、十分に進捗し、いない案件等もありまするので、これらを総合的に考えて、私どもは十七日、こういうふうに申し上げておるわけであります。なお、この点については各位も十分御承知の通り、参議院議員の任期等の関係もございますから、それ以上延ばすというわけにも参りません。そこいらを総合的に考えまして、申し上げておるわけであります。
○椎熊委員長 いかがでしょうか、官房長官に対する質疑は、この程度にして……。
○野原委員 池田君の質問が残っておるから、その答弁を終ってから……。
○根本政府委員 会期の件は、与党から出ておる日数が十七日だと聞いております。そういうふうに、もしなりますれば、日比賠償の批准もできるでしょうし、なおまた政府がぜひ成立をお願いしたいと思っておる法案も、その間において成立することを期待して刈るというふうに申し上げた次第であります。
○山本(幸)委員 まだ官房長官の答弁が、私どもとしては足りないし、もう一ぺんこの問題は官房長官にただしたいことがある。そこでこの際、福永さんが先ほど十七日を必要とするという意見を述べられた。私ども、もちろん反対ですが、まだ反対の理由等について意見を述べておりません。一応ここはこれであと回しにしてもらって、委員長の方で次の……。
○椎熊委員長 会期延長を、政府並びに与党から申し出られて、与党側は、会期を延長し、しかも期間は十七日間、六月三日までということを主張されております。社会党の各位の発言から総合して、社会党は、これに反対だということは明らかでありますが、反対の理由はまだ述べられておらぬのであります。この際反対の理由を、どうでしょうか。
○野原委員 それはあと回しにして下さい。
○山本(幸)委員 まだ官房長官にもう少し尋ねてから……。
○池田(禎)委員 緊急の問題がありますから、会期の問題は留保にしておいて……。
○福永(健)委員 案件の性質上、できるだけ早くきめていただきたい。
○椎熊委員長 どうでしょうか。私はここで採決で早急にきめなければならぬとも考えていないので、議論を尽してもらいたいということを望んでおります。結論はわかっておりますね。あなた方は反対だということを皆さん述べられておりますから……。
○野原委員 山本委員から発言がありましたように、官房長官のただいまの答弁は私ども不満ですけれども、あの答弁をもとにして、なお反対理由その他についても、あるいは答弁のいかんによっては、全面的に反対でない意見があるいは出てくるかもしれぬ。そういうようなことで、今ここで私どもは、会期延長についての結論をこの議運でただいま直ちに決定するということは、ちょっとお待ち願いたい。
○椎熊委員長 ただ御注意までに申し上げておくのは、会期延長の件について議長が発言を求められて、われわれは諮問を受けておるわけです。社会党の方は、結論だけは申し述べられましたが、理由を申し述べないで……。
○福永(健)委員 必ずしも理由を必要としない。
○椎熊委員長 結論ははっきりしておるが、私は採決をいたしませんけれども、およそ会期の問題についての委員会の空気というものは、議長にこの通り報告申し上げても、議長は御了解願われると思います。従って、これ以上会期の問題について発言がないとならば、次に重大な問題も約束しておりますから、それに移ってよろしゅうございますか。
○山本(幸)委員 今はないけれども、あとである。
○福永(健)委員 今委員長の言われるような趣旨ならけっこうですが、案件の性質上、次に出てくる問題を御検討願うのはけっこうでございますけれども、順序がどうとか、それが済んでからどうとかいうような、そういうような問題ではない。
○椎熊委員長 先ほど理事会でのあらましの協議は、会期延長の問題を先議する、次いで社会党から申し出られておる重大な案件の審議に入る、こういうことなんです。ですから、私は、会期の問題を結末をつけずに次に移るということは、理事会の申し合せの趣旨からは好ましくない状態だと思います。
○井上委員 それでは、われわれとしては、最終段階においては、この問題については、もう一度私ども対策委員会にもかけなければなりませんしいたしますから、採決の決をとる前には、一応委員会は休憩するなりなんなり条件をつけていただいて、そこで私ども、今委員長から、社会党は反対の理由を明確にしないということでありますから、この際明確にいたしておきます。 さいぜん質問の中にも各委員から触れております通り、われわれといたしましては、政府も主として日比賠償の条約案の批准を延長国会で求めたいということらしい。ところが日比賠償は、新聞あるいはラジオではそれぞれ報道されておりますけれども、正式文書はわれわれは受け取っておりません。正式文書を受け取っておらないのに、どれだけ一体審議日数が必要かというようなことは、全然未確定のものであります。未確定の根拠に立って、審議日数をどれくらいあったらいいか、従って、会期延長は何日間を必要とするかというようなことは、きめ得ないのであります。きめ得ないことをきめいといっても、おなかの中におるところの子供の、生まれてきた後のことを考えるようなことは、今から相談はできません。そういうむちゃくちゃな会期延長を言われてみても、賛成はできないのです。だから、私どもは、何ものんべらのんべらと反対のために反対を言っておるのではないので、高碕全権が十三日か十四日には帰ってこられますし、政府もその報告を受けるのであります、その報告に基いて、国会にもそれぞれの正式文書が配付されましょうから、それによってわれわれは、なるほどこの案件ならば相当の日を要する……。あるいはこの内容ならそう日を要しないというところの目分量がつくわけです。そういう資料をも全然与えず、案件の内容も、十分説明せずに、ただ相手の国が、今、国会を開いておって、そこで向うはやるそうだから、こちらは儀礼として、いわゆる借金を払う方から先にやる方がいいだろう。これはえらい妙な考え方で、まことに政府の考え方は、賠償相手国に対しては痛み入った儀礼を尽されておりますが、借金を払う方はそうあわてなくてもいいので、ゆっくりよく事態を検討して、今後十年間も国民がこの負担をしていかなければならぬということを考えた場合、そう簡単にこの問題が国会で承認されるとも考えられません。そこで相当の審議日数が必要であります。必要でありますが、案件はわれわれは見ておりませんので、それを見た上で、一つ御相談に乗ることにいたしますから、本件の提案は撤回されんことを要求いたします。
○椎熊委員長 社会党の反対の理由が述べられました。小会派小山さん、御意見がありましたら……。
○小山(亮)委員 同じです。
○椎熊委員長 同じ理由で小会派も反対だそうでございます。従って、議長の諮問に答える当委員会といたしましては、会期延長の問題に対する当委員会のあり方は、議長がまのあたりごらんになっておりますから、御了承だと思いますけれども、私はさらに慎重を期する上において、適当な時期を見て採決をしたいと思います。社会党では、この種の問題は採決できめることを常々御反対のような場合もありますが、もし採決がいけないということであれば、私は、大体の空気はそうである、数も明確でございますから、それでよろしい。日ごろの御主張に従ってもよろしゅうございます。採決してもよろしいということならば、形式的ではありますが、やってもしかるべきだと思います。
○野原委員 議長が諮問したのだから、委員長としてはその諮問に対して答申しなければならぬと思います。従って、その答申はこのありのままを答申されたらいいと僕は思うのだ。そこで、やはり本会議でこの会期延長が決定するわけですけれども、議運として一体会期延長がどうきまったかというその結論は、これはお互い党の立場があることで、やはり皆さんだって、党に帰って相談するために、議運の途中で退席されたこともある。私は事を割ってお願いしておるわけです。対策委員会にかけて、官房長官の答弁も報告して、そこで正式に決定してもらいたい。議運として委員長そのことを諮って下さい。
○椎熊委員長 お諮りいたしますが、今野原君の御発言は、議長の諮問は採決によらずとも、このままの姿を報告して、それで十分でないかという御主張です。皆さんがそれでよろしいということであるならば、私はそういう方向でいきたいと思います。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 異議なしと認めまして、議長の会期延長に対する諮問には、社会党の理由、結論、自民党の主張、会期の日数、それから小会派の主張は社会党と同様だ、こういうことを答申することにいたします。
○福永(健)委員 次の問題に移ったら……。
○椎熊委員長 次の問題に移りたいと思います。
○池田(禎)委員 今の決定でいいのですが、ちょっと待って下さい。さっき井上さんからお話があったように、これは最終決定の段階に至っておりますね。党に帰って相談してくるということは、前提として一つ御了承をしておいていただきたい。ただ、今野原君の言っておることは、それぞれ党の立場があるから、われわれは党に持ち帰って相談してくるということですから……。
○椎熊委員長 ただいま野原君の御主張もありましたが、それはその実質を主張したのであって、形式的には、党へ帰って相談してきて、形式を整えるという御主張のようです。そうすると、時間も相当おそくなってきておりますから、この際、党で相談せられる間、時間を制限して休憩したいと思いますが、いかがでございましょうか。
○井上委員 私ども一応相談をいたしてきますが、さしあたり本日理事会で重要な問題として取り上げられた、院内の警察、秩序の問題を取り上げることになっておりますから、一応それの質疑があるものなら質疑をし、また警察及び秩序に関する小委員会の報告がありますならば、その委員会の報告も願って、その間に私ども党の方へ帰って十分相談もしてきますし、あなたの方も連絡をつけるものは連絡をつけていただきまして、会期延長問題では最終結論を出す、こういうことにお願いいたしたいと思います。
○椎熊委員長 ただいま井上さんの御主張は、他に案件もあるから、それの審議中に党と連絡をとるとのことでございます。ただ先ほどの理事会の申し合せでは、会期延長の問題を先に扱って、それから移るということになっております。従って、なるべく早期に党の態度をおきめ願って、他の問題を審議中に御報告願えれば、形式を整える採決なりその他の方法をとります。
○荒舩委員 院内の警察、秩序に関するいろいろな議論が今後あるだろうと思いますが、この問題につきましては、小委員会における審議を必要といたしますので、直ちにこれが決定に至るとは思えないのでございます。従って、なるべく警察、秩序の問題は小委員会におまかせ願って、その審議と会期延長の問題とを、一緒にくるめてやるようなことのないようにお願いいたします。
○椎熊委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○椎熊委員長 それでは速記を始めていただきます。 会期延長の問題については、ただいままでに両党の主張が明らかになっております。扱いについても野原君の主張等もございましたが、最後的に形式を整える決定は、各党とも党と連絡するそうですから、ここで休憩いたしまして、午後正八時に議運を再開いたします。 それでは暫時休憩いたします。 午後七時二十五分休憩 ————◇————— 午後九時二十分開議
○椎熊委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 休憩中、いろいろ議長さんのもとで、両党間の話し合い等があったようでございます。そこで本日は、こういう時間になりましたし、重大な案件を審議するのにも、まだ各党の党議等もきめてないし、きょうじゅうには間に合わないような状態になりましたので、本日は本会議を開かざることにして、明日定刻より本会議を開き、会期延長の件を先議することに御決定願いたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 御異議ないものと認めてさよう決定いたします。 先刻の運営委員会で、会期延長の問題について両党の意見の開陳がありました。賛否の意見は明瞭でございますけれども、形式を整えるために、会期を十七日間延長するという問題を議運の議題として、これを確定議にしておきたいと思いますが、どうですか、この際挙手か何かで採決して……。 〔「採決」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 それでは、会期十七日間延長、すなわち六月三日まで会期を延長することに賛成の諸君の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○椎熊委員長 挙手多数と認めます。よって、会期を十七日間、六月三日まで延長することに当委員会は決定をいたしました。さよう議長に答申いたします。 —————————————
○椎熊委員長 会期の問題はその程度でございますが、今朝来の理事会以来問題となっておりました、議院内の秩序維持に関する重大案件が新聞等に報道されておるのであります。これはすこぶる重大な問題ですから、慎重に扱いたいと思います。よって、本日は時間もこの程度になりましたから、とりあえず議運の委員会には、院内の警察及び秩序に関する小委員会がありまして、荒船君が小委員長でございますが、この小委員会においてこの案件を、次回の議運に取り上げるまでに詳細な御調査を願って御報告願い、その上において議運において検討することにいたしたいと思います。
○池田(禎)委員 これは本日の朝刊で、各新聞において報道されて、ようやく事態は明らかになった。また夕刊におきましても、その後の経過というものは、各紙に報道されております。これは去る八日、衆議院の決算委員会で、防衛庁の中古エンジン問題について重大な証言をした、その直後から行方不明になった証人沢董君の失踪事件であります。これにつきましても、まだ私は詳細なことは把握しておらない。また本院の中におきまする院内の警察及び秩序に関する小委員会におきましても、またいろいろと御調査はあると思いますけれども、まだ遺憾なき結果は把握しておらない。ただ私は、この際国会として、本委員会として取り上げなければならぬことは、これは社会党が要求して喚問いたしました証人であります。きわめて重大な問題でありまして、国会の帰途から行方不明になった。そうしているんなことが伝えられておりますが、その真相はともかくといたしまして、国会の中におきまして証人がその身辺上に危険を感ずる、あるいは失踪をする、あるいは新聞の伝えるところによりますれば、右翼団体の——名前をあげてもけっこうですが、右翼団体の脅迫によって、身辺の危険を感じたということを新聞では伝えております。これも一方的な言い方でありますから、調査の結果を待たなければわからないと思いますが、少くとも表面上現われた事実は、まことに重大でありまして、委員会の決議をもって証人を喚問して、その証人が証言した内容について、身辺に危険を感ずるような重大なことかあれば——これは沢君みずから新聞で語るところによれば、再び証人に立つことをがえんじないという。これはまことに重大でございまして、こういうことが国の唯一の立法機関である、国権の最高機関たる国会において行われるとするならば、まことに無視すべからざることといわなければなりません。そこでこの問題については、本委員会の小委員会もできておるのでありますから、この院内の警察及び秩序に関する小委員会において十分調査をいたし、真相を糾明すると同時に、今までの経過につきまして、わかっておる範囲だけでも表明をしていただく。本日はこういう時間でございますから、その点、時間的に許されなければ、明日の委員会等におきまして、判明しておる点だけでも小委員長から発表していただいて、さらにその後の扱いをどうするかということを御決定願いたいと思います。
○野原委員 院内の警察及び秩序に関する小委員会が調査されることはけっこうですが、私は要望があります。その要望の一つは、実は今晩の読売新聞を見ますと、わが党の佐竹代議士が、右翼の男を会館の部屋に呼んだ。「右翼の男、佐竹代議士室に呼ぶ」とありまして、社会党の佐竹代議士は決算委員だが、佐竹君が右翼の男——というのは、この中にある護国団を意味しておるのじゃないかと思いますが、それと関連があるような報道をされて、実は佐竹君としては非常に憤慨しておる。従ってこの点についても、明日あるいは今晩、小委員会でお調べを願いたい。そうしてとにかく真相を糾明していただきたい。要望の第二としては、警視総監、国警担当、その他警察庁等、必要のある限りお調べを願いたいということを私はお願いいたします。
○荒舩委員 ただいま池田さん及び野原さんから御発言がありましたが、まことに重大な問題でありまして、証人が身辺に危険を感ずるというようなことは、まったく大へんな問題であります。ただし、私といたしましても、新聞の程度以上にはまだ研究してないのでございます。従いまして、この問題が果して新聞の報ずる通りであるか、あるいは身辺に危険を感じて逃避したものであるか、その点はよく明日にでも委員会を開いて検討することにいたします。ただし、今の会期延長というような問題もありますし、それと切り離しまして、よく研究してみたいと思います。なおこの問題につきまして、ある程度まで、警務部で調べてあるだけのことは警務部長からでも報告いたしましょうか。
○椎熊委員長 それはきょうでなくて……。
○荒舩委員 そうすると、あしたまたその問題が長くなって……。
○福永(健)委員 そういうことはない。先議するということはさまっておるんだから。
○荒舩委員 それではよく調べることにいたしますが、実は紹介議員でも、わかった人とわからない人がある。それには全部決算委員長のサインがあるのですが、その中に、議員紹介でなく、決算委員長だけサインしてあるのがあります。これは多分決算委員長の紹介だと思うのですが、そういうものもあります。一枚とか二枚とかなら、すぐわかりますが、果して今の護国団とかなんとかいうものを、だれが紹介議員になって中に入れたかというようなことは、まだ判明しておりません。従ってよく調べまして、御報告申し上げることにいたします。
○椎熊委員長 お聞きの通りですから、院内の秩序維持に関する問題は、そのように取り計らいます。 —————————————
○椎熊委員長 そこで、明日、土曜日は本会議を開く日ではありませんが、先刻の取りきめの通り、特に本会議を開き、定刻より開会して会期延長の問題を先議する、これは両党間の了解事項でございますから、再確認しておきます。 明日は議運を特に開く必要がございましょうか。
○山本(幸)委員 それは招集してもらいたい。
○荒舩委員 私の方は、小委員会を開くまでに資料を集めなければなりませんから、果してあした開き得るかいなかということは、はっきり申し上げら参れません。
○野原委員 とにかく招集だけしておいて下さい。
○椎熊委員長 それではお聞きの通りでございます。理事会、運営委員会等、いつもの通り公報に出しておきます。それから院内の警察及び秩序に関する小委員会も公報で時間を指定しておきます。 それでは、本日の運営委員会はこれをもって散会いたします。 午後九時三十二分散会。