議院運営委員会 第19号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/03/02
会議録
○椎熊委員長 それでは議院運営委員会を開会いたします。 先刻、理事会を開きまして本日の本会議についていろいろ御相談を申し上げて、大体の結論に達しております。お手元に本日の案件を差し上げてあります。その案件の順序に従って御相談申し上げます。 第一は、緊急質問の件でございますが、緊急質問は社会党と、自由民主党と一件ずつ出ております。先刻の理事会では、本日これを留保することにきまりました。本日は本会議にこれを上程せず、留保することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 それでは、さよう決定いたします。 —————————————
○椎熊委員長 次に、本日の本会議で趣旨説明を聴取する案件でございます。さきに社会党から二件ほど、本会議で趣旨説明を聴取する議案について要求がございました。先般来問題になっておりましたのは、繊維工業設備臨時措置法案で、中小企業等の関係の一案件が不足な折柄、ぜひ本会議でこの問題の趣旨を聞き、質疑をしたいという強い要求でございまして、数日間両党の間において折衝を重ねられましたが、自由民主党は、結局において、これの本会議での趣旨説明を聴取することに同意いたしません。しかしながら、社会党の申し出の中にも、中小企業に対する質疑という重大な内容も含んでおることだから、やがて出てくるであろうところの下請関係調整法案、これを本会議で趣旨説明を聞いて、その際質疑をするということで、社会党側におかれましても、これに同意せられたのであります。しかるに社会党側におきましては、一応議運の理事会でそういう妥結の道ができましたが、なお先刻、本会議におきまして繊維工業設備臨時措置法案を上程して、趣旨説明を聞くとの動機の提出がありました。しかしながらこの動議は、本会議で趣旨説明を聞くの問題につきましては、国会法の規定がございますので、議運において決定権を持っておりますから、かような動議はできないのではないかということでございまして、あえて本会議にその動議を提出しない、しかしながら、せめて議運にはその動議を提出したいという主張でございまましたが、せっかく繊維工業設備臨時措置法案、下請関係調整法案の両案において調整のとれた問題であるから、これ以上仕方がないということになりました。そこで中小企業に関する部面は、その程度において決定いたしましたが、新たに国防会議の構成等に関する法律案が政府から提出せられました。これは先般来、社会党、自由民主党との間において相談の結果、両党の意見が一致しておりました。これを本会議で趣旨説明を聞くということになっておりましたので、これは問題ございません。しかも理事会では、本日これを上程して趣旨説明を聞き、質疑を行いたいそうして質疑の通告等もございます。説明者は船田中担当大臣、質疑者は社会党の受田新吉君で、質疑の時間は十五分ときめました。本会議における趣旨説明を聴取する議案の関係は、ただいま御説明申し上げた通りでよろしゅうございましょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 御異議なしと認めまして、さよう決定いたします。 —————————————
○椎熊委員長 次は緊急上程の議案でございますが、大蔵委員会から六、七件ほど上る予定でございましたが、大蔵委員会は本日は開会に至りませんでしたので、結論に達しません。従って、委員会から上ってくる問題がございまませんので、本日は緊急上程になるもがないのでございます。 そこで、次に本日の議事でございます。議事日程第一、防衛庁設置法の一部を改正する法律案、第二、自衛隊法の一部を改正する法律案、いずれも上って参りまして、内閣委員長、山本粂吉君の報告があります。社会党は反対でございます。社会党からは反対討論の通告がございます。細田綱吉君、そこで本日の議事は、まず日程通り第 一、第二を一括して議題にし、討論の後、採決いたしたいと思います。これの採決の方法について御相談申し上げたい思いますが、起立採決でいかがでしょうか。
○池田(禎)委員 大体いいと思いますが、その点、場内交渉にしておいて下さい。
○椎熊委員長 それでは、大体起立採決にいたしたいと思いますけれども、場内においてさらに確認することにいたします。 次いで本会議における趣旨説明を聴取する案件、国防会議の構成等に関する法律案、内閣提出、この趣旨説明は先刻申し上げた通り、国務大臣船田中君、質疑者は社会党の受田新吉君、答弁要求は総理大臣、外務大臣、大蔵大臣、防衛庁長官、以上でございまいまするが、外務大臣は病気入院中で、本日は登院しておりませんので、後日適当な機会に答弁するということに御了承を願います。 —————————————
○椎熊委員長 本日の議事はこれだけでございますが、ただいま社会党から、鳩山首相の引退勧告決議案なるものが出て参りました。事務総長からこの趣旨、理由を朗読していただきます。
○鈴木事務総長 朗読いたします。 鳩山首相の引退勧告決議案 一主文 本院は、鳩山首相の引退を勧告す る。 右決議する。 理由 鳩山首相の最近の国会における発 言は、その論旨極めて不明確であ り、しばしば失言取消しを行ってい る。かくの如き鳩山首相の発言は、これ全く首相の不健康に起因するものであり、わが国憲政史上いまだかつてなきことである。今や政局は内外ともに重要問題が山積し、かかる不健康な身体では、全く国政を担当することができない。よって本院は鳩山首相の引退を勧告する。
○福永(健)委員 ただいま社会党から提出された鳩山首相引退勧告決議案なるものを、主文及びその理由について朗読されたことだけは伺ったわけでございます。そこでこの取扱いにつきましては、非常に重大問題であり、本委員会といたしましても、よほど慎重に扱わなければならないと思います。まず提案者たる社会党側にお伺いをいたしたいのでありますが、これは不信任を意味するものであるか、不信任ではないが、気の毒だからおやめになつではどうかという意味なのであるか、その辺をまず伺いたい。
○井上委員 鳩山首相の発言につきましては、それぞれ所要の立場からその責任は明らかにいたしておるのであります。ところが、どうも最近の総理の衆参両院における発言を静かにわれわれが聞いておりますと、歴代内閣の総理と比較いたしまして、全く最近の健康状態は容易ならぬ状態になっておりはせぬかということを、その発言の結果からうかがわれるのであります。そこで本来ならば、まあいきり立って不信任ということもございましょうが、やはり人間なま身のからだでございまして、まして半身不随のかようなからだで、国の最高の重責につかれておる、その殉国的な総理の心境を思うとき、われわれ国民を代表する一人として、しかも総理がたびたびその発言において不確定な発言をしたために、取り消しをしなければならぬということ、これは国会審議の上からも、また国民に及ぼす影響からも、また列国に与える影響からも、非常にゆゆしいことであろうと思う。これは全く総理の健康が正常でないことを物語っておりはせぬかというようなことをわれわれは考えまして、あの弱々しい人を長時間国会にくぎづけにして、いろいろな角度から重要問題を追及していくには全く不適当な事態に立ち至ったゆえに、この際引退辞職をされることが当然でないか、こういうことから、いまだかつて国会でかような決議案を上程したことは、おそらく前例としてはないじゃないかと思いますが、そういう前例のない、新しい人間的な意味を加味しまして、ここにすなおに引退辞職をされる方が、国家のために、また国政運営のために、きわめて妥当なりとして提案をいたしたのであります。その点誤解のないように願いたいと思います
○福永(健)委員 私が申すまでもなく、本案件をもって不信任案なりとするならば、これはまさに先議案と見るべきであり、あらゆる議事に先だってこれを処置しなければならぬことであります。ただ、今の話のようでございますと、相当御理解あるやにも拝聴できるのであります。殉国的心境云々というお言葉も井上さんからあったのでありますが、全く私どもは、わが党の同志であるということを抜きにいたしましても、一国民として、あの健康をもってして涙ぐましい奮闘をされておりますことにつきましては、これは党を越えて、全く敬服すべきものであろうというような見地にも立っておられるやにもうかがうのであります。そこで、しかりとするならば、そういう御理解にお立ちになった上において、こうした決議文を突きつけられるよりは、もう少し御協力願う方法もあるのじゃないかと、われわれ考える節もあるのであります。しかし、今井上さんのお言葉でございますので、その言葉の御趣旨によって、わが党においてもいかに扱うべきかということをよく検討してみたい。ことにただいま御指摘の通り、まさにこの通りの形の決議案というものは、国会においての新例でございます。この新例の取扱いを誤まってはならぬ、こう思うわけでございますが、今私が申し上げました国会法の建前よりしての取扱いについて、本案件はいかなる範疇に入れて、いかに扱うことが適当であるかということを社会党においてお考えか、これも伺いたい。
○井上委員 御承知の通り、国会は国権の最高機関として、政府の政治的責任を明確にしていかなければならぬ大切な機関であります。この国政最高の機関において、一方の政治的責任者たる政府の首班者が不健康な現状において臨まれるということは、いろいろ国政審議の上に重大な支障を来たしておることは、私は否定できないと思う。特に最近発言をされております憲法解釈等の問題は、これはいろいろ立場がありまして、おのおのその解釈には違いを持っておるかもわかりませんけれども、そのことから起ってきます政治的な一つの大きな、政府及びそれを囲みます与党といいますか、それと社会党との考え方の相違を明確にしていくために、これの論争が続けられていくというようなことになってきますと、私は総理として一体あのからだで事実上耐えられるかということを、ひしひしわが党の各議員は考えております。だから、このまま、まだあと五月の中ころまで続きますが、この長期にわたる国会で、しかもああいう不規則発言がたびたびされるということになってきますと、これに対するまた反発が一そう高まって、一そう総理の身辺というものは多忙をきわめ、過労を身心ともに負い込むことになっていく情勢は強まっていくと見なければなりません。そういう事態をわれわれが考えるときに、人間的なお互いのまじめな情愛から、一つこの際引退されて、静かに静養される方が、本人のためにもなり、国政運営の上からも必要ではないかという純真な私どもの気持から、この決議案を出したのであります。従って、それが国会の議事運営の諸規則の上から、どこにもさような規定がないから、これは議題にすべきでないとか、あるいは議題として取り扱うべきでないとかいうような問題ではないと私は思います。国会運営の上において重大な支障を来たすと一党が認めて、これに対する一つの勧告をしようとする場合、一応総理が、おれは引退をしないと言うか、どう言うか、また全体がどう考えるかという判断によることであって、国会の運営上非常な支障を来たすことが予想される現段階において、ここにいきなり問題を先鋭化さしていくという方向ではなしに、円滑に事態を処理しようという考え方に立っておる決議案でありますから、この点は一つ衷情をよく御了察願って、いろいろむずかしい議論をしますと、議論はあろうと思いますけれども、これを出した意味は、全く首相の健康を思い、国政の円満なる運営を考えたがゆえの提案でございますから、すなおに一つ御審議を願いたいと思います。
○福永(健)委員 わかったような、わからぬようなことなんでございますが、非常に御理解のあるようにも拝聴できるのであります。しかし一面において辞職を求めておられるやにも承われるのであります。しかも先ほどお尋ねした点については、井上さんは明答、確答を避けておられるようでございますが、これは不信任案ないしそれと同様なものであるとお考えなのかどうか。
○井上委員 それは違います。不信任なら不信任案を出します。
○福永(健)委員 そこで、御理解のあるようにも伺いますが、先ほど政府における政治的責任は明確にされなければならないとおっしゃったのですけれども、この案件の提出の仕方においては、いささか明確を欠くところがあると思うのです。しかしあなた方の万では、明確を欠くところが理解を寄せておるわけだというようなことかもしれませんけれども、そうなってくると、この案件の扱い方が非常にむずかしくなるのであります。そこらにおいて、そういう前提がある程度明確になっていかないと、本件の扱いが非常にむずかしいことになります。なお、それではさらにお伺いいたしますが、本決議案には明確には示されておりませんが、御理解あるお立場からするならば、やはり同じこういうことをおっしゃっても、やはりどういうときがいい時期であるかということはあろうと思うわけであります。まあ現政府が予算を提出して、本院は通ったが参議院に行ってどういう状態であるかというようなこと等とも考えあわせましても、たとえばその問題一つ取り上げても——これだけではありません、非常にたくさん問題はありましょうが、そういうことと関連しても、果してとういうように社会党でお考えであるか。勧告するということは、即時引退すべしというような意味においておっしやるのであるか、親切に勧告するのであるから、やがて適当な時期において本人の判断において善処すべきものであると考えての決議案であるかどうか、それを伺っておきたい。
○井上委員 私の方では、その理由書にも書いてあります通り、全く総理の最近の国会における発言は、総理の不健康からきておるということを顧慮いたしまして、たびたびこれは私どもの代議士会でも問題になり、また国会対策委員会等においてもたびたび問題になっておる。御承知の通り政府としても、国としても、重要な予算を審議しておるときでありますし、予算の通過しないのにやめるということは、無責任きわまるということも一応は言われる点もありましょうが、まあ予算が衆議院を通過すれば、大半の仕事は終ったことに事実上なるわけです。そういういいチャンスをつかみまして、この際総理を一応休ますことが必要ではないか、こういうつもりで出しておるのでありますから、われわれの方はできるだけ早い機会に、こう考えております。
○福永(健)委員 御理解ある言葉として言っておられるというわけでありますから、私はあまり申しませんが、不健康であるとそちらでおっしゃる。それで、不健康だからああした発言も、こう言われるのでありますが、そういった御理解をいただきますとするならば、なるべく社会党さんでも健康にさわらないように、いろいろ御協力を願えれば、これはそういう意味で、できるだけ国政が円滑に運営されるということが期待できるのでありますけれども、最近の諸般の事例を見ておりますと、必ずしもそうでないようにも、私どもは受け取っておるわけであります。しかし現段階の瞬間においては、今井さんのおっしゃるような御趣旨であるということをすなおに受け取りましても、案件の扱いそのものといたしましては、井上さんから不信任案的なものであるかいなかということについて、ある程度確答をしていただかないと、われわれはわれわれとしての見解もありますが、まず提出者の考え方を伺わないと、前進しないようにも思います。
○井上委員 これは私、さいぜんから申し上げております通り、われわれの方としては、このままでは国政審議の上に非常に重大な支障を来たす、首相の健康にも不健康を来たすから、一応引退してもらいたい、こういうわけです。ですから、首相みずから、あるいは与党の皆さん方が、いや耐えられるのだ、断じて不健康ではない、国政の審議には絶対支障は来たさないのだという、あなた方の強い発意があって、さような決議案をわれわれは受け取るわけにいかぬと言うかもしれないが、私の方では、このままいくなら、一そう総理の不健康を心身ともにますます悪化さす条件が重なっていく情勢を感知するのです。私どもは、そのことは総理並びに国政運営の上にも非常に不健康なことだから、この際みずから責任を負って引退されたらいいじゃないか。自分は不健康だから、とても重責には耐えないということの方が、後任総裁もぼつぼつやかましく言われる折でもございますから、引退された方がいいのじゃないか、正直なところ、こういうことです。だから、あなた方の万に無理を言っておるのではない。私の方では、ああいうことでたびたび議論していきよると、ますます総理が心身ともに疲れて、また取り消し、取り消しというようなことが起ってきやせぬか、こういうことになってきては、ますます野党の方も硬化しやすいし、世論もうるさくなって、一そう首相の健康を害する、こう見ておるのです。だから、そこであなたの方は、絶対そういうことはない、国政運営には心配をかけずにやるというのかどうか、私どもの方から逆にそれを伺いたいと思うのです。
○福永(健)委員 いずれこの点は、本件を内容的に審議する場合において、わが党はわが党としての考え方を申すのが適当ではないかと思うわけです。ただ私どもは、確かに総理が必ずしも健康であるとは思いませんが、しかし、その状態か、急にきのう、きょう、どうこうということではないのであります。従って、確かに完全に健康であれば、よりよいことではありましょうが、あの健康をもってしてできることとしては、精一ぱいのことをやっておりますし、今までどの程度やっておるかということについては、私どもが言わなくても、多くの人々が客観的に見て言ってくれることであります。この問題は、まだ扱い上の問題でございますから、いずれ機会がきたときに申し上げることにいたします。が、私の今申し上げるのは、議院運営委員会として扱う上において、不信任案的なものであるとするならば、まさに何をおいても、まずこれを先議しなければならぬのではないかということです。
○井上委員 ただそこが、不信任的なものではないが、事実上私どもの方では総理の健康が国政運営の上に支障を来たすと見ておるです。まして、総理という個人の役職をさしての引退勧告ですし、これは国会運営における一番相手方の責任者の引退勧告を求めておるのでありますから、やはり当然優先的に案件としては取り上ぐべきだと思います。私はこう考える。それは解釈は違うかもしれませんが……。
○福永(健)委員 そうすると、不信任はするがお気の毒だ、だが扱いは不信任案と同じように先議せよということですか。
○井上委員 不信任案と同じということではなくて、国会運営における一番大きな相手は内閣です。その内閣の総理の引退を勧告しておるので、当無国政運営の上における一番重要問題ですから、この問題を先に解決しなければだめだということです。
○福永(健)委員 それでは、私どもこちらとして申し上げることは、この際はまだ避けます。重大な案件を提出されたので、党内においてもとくと相談してみたいと思います。暫時議院運営委員会は休憩されんことを希望いたします。
○椎熊委員長 ただいま突如として、社会党から鳩山首相の引退勧告決議案なるものが提出されました。その決議案が不信任案であるか、単なる意思表示であるか、そのことによって、国会での扱い方に非常な影響があることであろうと思われます。そこで、突然受け取った自由民主党としては、党の意向を確かめなければ、これに対する意見を申し述べることはできないというので、休憩を要求されました。これは社会党でも御了承いただけると思いますから、暫時休憩したいと思います。 —————————————
○椎熊委員長 ただ、このほかに、これと全く関係のない事務的なもので、本日中にやっておかなければならない事務上の手続の問題があります。これと全く関係がありませんから、この際御審議を願いたいと思います。 この際、常任委員会の調査委員等の職員任用の手続に関連してお諮りしておきたいと思います。昨年六月四日の議院運営委員会におきまして、専門員制度の機能増進に関する基本方針を決定して、国会法の改正に伴い専門員を一名にする等の専門員制度の改正を行なったことは御承知の通りでありますが、その際お手元にお配りいたしましたように、専門員制度の基本方針処理方法というのがあわせて決定されました。その附帯事項の三番目に、「将来新規に採用する場合は室長の推薦に基き委員長は理事と協議した後議長に申出ること。」という一項があるわけです。そこで各専門員の間には、この一項に基いて、人事等に関する内規的なものを定めまして運用しておるような実情にありまして、室長会議という形で、いわば他の委員会の人事にまで、関係のない委員会の専門員がタッチするような結果になっておるのであります。このことは議院事務局法第十二条に「常任委員会専門員、常任委員会調査員及び常任委員会調査主事は、常任委員長の申出により、事務総長が議長の同意及び議院運営委員会の承認を得てこれを任免する。」と規定しておって、常任委員会の職員については、常任委員長が申し出る権限を持っておるにかかわらず、専門員の推薦に基かねばならないとか、室長会議の議を経るとかということは、この規定の精神にも反すると思うのであります。先日も調査員選考委員会では、この従来のやり方を改めるということに一致しまして、調査員の任用の申し入れを一応突き返すことにきまったのであります。ついては、昨年六月四日に決定した処理方法の付帯事項の第三損は、これは削除したいと思うのでありますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 御異議なければ、この一項は削除することに決しました。今後は規定に基き、各常任委員長からの直接の申し出に基き、事務総長が各委員会相互間の均衡その他を考慮しつつ、調査員以上については選考委員会の議を経て、議長の同意と議運の承認を得るという本来の任用方法によって処理していただきます。以上でございます。委員会は暫時休憩いたします。 午後三時三十二分休憩 ————◇————— 午後四時五十六分開議
○椎熊委員長 休憩前に引きで続き議院運営委員会を開きます。先刻運営委員会開会の直前に当り、社会党から鳩山首相引退勧告快議案なるものが提出されました。提出者は淺沼稻次郎君外四名、賛成者は社会党所属衆議院議員全員でございます。これの扱いについて先刻御論議がありましたが、休憩中各党の態度がきまったようでございますから、ここでこれの扱いについて御相談申し上げます。
○福永(健)委員 暫時休憩を願いまして、わが党においても、この案件についての取扱いを協議をいたしました次第でありますが、先刻私から社会党の委員諸君に、数点について質問をいたしたのでありますけれども、それによりますと、社会党においては、これを先議案件として取り扱うべきものなりというような見解でございました。不信任案という言葉は使ってありませんけれども、この決議案を上程して、もしかりにこれが可決されるとしまするならば、その効果を考えてみますると、この対象が総理大臣でありまするだけに、院議に従うということにつきましては、従来の総辞職によるほかないことが明らかであります。従ってその効果においては、まさに不信任案と同じものであるといわなければなりません。しかるに社会党においては、あえて不信任案という名をつけることを避けて、本決議案を、わが国の国会史上にない新たなるものとして出してみえたのであります。なお御意見は伺うつもりではおりますけれども、今まで説明を伺ったところでは、実質的に不信任案と同一のものであると私どもは了承するわけであります。従って、かくのごとき見解に立つとしますならば、不信任案と同じように、先議案件として扱うことが至当であろう、かように考える次第であります。これらの点について、社会党の御意見も伺いつつ、結論を出したいと考えます。
○井上委員 ただいま福永君から、わが党から提出しておりまする鳩山首相引退勧告決議案を、不信任案と同一の案件と考えるという御解釈の発言がございましたが、私、休憩前に対しては、全然不信任案とは異なる点を御説明申し上げたのであります。御承知の通り、鳩山総理があの不健康なからだで、この激しい国会活動に身をもって参加されておられますが、昨年十一月に召集されました臨時国会を見ましても、今国会に私どもが臨みまして、総理の本会議における施政方針演説や、これに対する野党側の質問に応答されます姿や、さらに、その後予算委員会または参議院における発言等の態度を私どもが見ました場合に、その健康上著しく不健康の様相が現実に現われておる容貌を、私ども拝見して参ったのであります。特に本会議の場合、あの痛々しいからだで演壇に立たれ、発言をされております様子や、また予算委員会の長い質疑応答に耐えられておりまする痛々しいからだを見ました場合、容易ならぬ健康状態であるということを、私どもは察知するのであります。しかしながら、総理の健康がさようでありましょうとも、国会に付託されておりまする案件や、この国会付託の案件の審議をめぐらます国政の全般の現状というものは、容易ならぬ事態にありますので、はなはだ総理の健康には相反することでありますけれども、国会の審議は厳粛に進めなければならぬ事態に立ち至ってきておるのであります。さような急迫した国会審議の実情というものが、総理に対して不測の過労を強要しておる事実はいなめないと思う。その結果が、そう言うては、はなはだ失礼でありますけれども、いろいろ議員の発言に対して御答弁されましても、それがまたきわめて重大な案件に対しまして常々失言を繰り返されて、取り消しをしなければならぬ事態を生んでおるということは、総理の健康がいかにすぐれていないかということを、私どもは身をもって知っております。単に私どもがさように思うだけではなしに、世論機関においても、鳩山首相の健康のすぐれない点から、いろいろ御注意を含めました論説が行われておることは、皆さんも御承知の通りであります。しかも、これから一カ月の長い間、参議院の予算審議を経なければなりません。そこへもってきて、憲法上の解釈をめぐってなかなか論戦がきびしい状態になってきております。そういう事態をわれわれが考えまして、あの健康でもって国会が要請し得る各委員会へのまんべんない出席、及びこれに対する答弁等に耐えられるかということを考えましたときに、これは単に与党野党の鋭い対立の党派の域を越えて、人間的な考え方から、慎重に考えてやるべきときがきたのではないか、こう私どもは判断をしたのであります。そこで総理は、今国会の開会劈頭、私の質問に対しましても、自分の健康が維持できないときには退陣するということを答弁されておりますが、総理としては、自分の負わされた責任の重大さと、また三百名に近い多数の与党を控えた総理として、その重大性を考えたときに、身をもって国政処理に当られておるんではないかとわれわれは判断をするのであります。そう考えれば考えるほど、今日国政審議の上にこれ以上無理をさすということは、お互いに人道上、実際これはあまりにも過酷ではないかと思いますから、さような意味合いをわれわれは考えまして、ここに引退をされて、静養されるほうがいいではないか。ただその結果が、内閣全体に及ぶことになりはせぬかということでございますが、おそらく鳩山総理が引退をされたからというて、直ちに内閣が総辞職をする事態になりますか、あるいは副総理がおりますから、副総理によって事態を収拾されることになりますか、それは事後の対策を立てればいいことでありまして、われわれとしては、第一に健康の現状を考えての引退勧告でございますから、誤解のないように一つお取り計らいを願いたいと思います。
○福永(健)委員 井上さんのお言葉は、一見というか、ちょっと伺ったところでは、まことに御丁重なようでありますが、その裏に含んでおりますものはいろいろあるわけであります。私どもは決して邪推するのでも何でもありませんけれども、たとえば井上さんは最後のところで、引退はされても内閣総辞職ということは起るのではないような言い回しで、副総理が事態を収拾云々というようなことを言われるのでありますが、およそそれはおかしなことであります。総理大臣が引退ということは、明らかに内閣の総辞職の方法によるほかはないのであります。他の人が総理大臣になるならば、あらためて国会において首班を指名しなければならぬことは当然であります。さような次第でありまして、井上さんが言われるところでは、あの健康で、痛々しいような状況で、いろいろ努力しておるというような事実を率直に認めておられるわけでありまして、ああしたことでは過労を要求する云々と言われるのでありますが、真に社会党の各位において、しかくお考えでありとするならば、今日まであの健康で涙ぐましい奮闘をいたしておりまする鳩山首相に対しまして、御協力を願う方法は幾らでもあったと思うのであります。私どもは決して不服を申すわけではありませんけれども、国会の運営の過程において、ずいぶん、ここまでやらなくても、病気の総理大臣をここまでの仕打ちをしなくてもいいのではないかというようなことも、私どもは目にしておるのであります。それなるがゆえに、どうこうというのではありませんけれども、そうした一連のことを考えてみますときに、ただいまおっしゃる表面上の言葉のみをもって、われわれはすべてを律するわけにも参らないのであります。本委員会の使命といたしましては、本案件をいかに扱うかということでありますから、そうした方面に眼を向けて議論をいたしますということになりますならば、まず私はお伺いをいたしまするが、先刻社会党を代表する井上理事は、本件は他の案件に先んじてこれを上程すべきものであるということを言われた。これは明らかに不信任決議案と同様の扱いをするということであります。不信任決議案を先議案件として扱うゆえんのものは、これが通過するならば、内閣の総辞職であるとか、あるいは解散であるとか、そうした非常に大きな、重大な效果がある案件であるからであります、先ほど申し上げましたように、この名前は勧告案でありましても、その案件が可決されまして院議が決定されるという場合におきましては、まさに内閣総辞職のほかない案件を持ってきて、不信任案とは違ったような表現をされるということは、私はこの点がふに落ちないのであります。私が申し上げるまでもなく、不信任決議案というものは、同一国会において一たび出してこれに結論がつけられるならば、再びこれを出すことはできないのであります。そこで一応は勧告決議案を出し、また次には不信任決議案というようなことは、これは私はそうされるか、されないかは、将来の問題でわかりませんけれども、あえて不信任決議案と違うという点を力説されるゆえんのものは、私どもから考えますと、不信任決議案については、また別途考慮されるのであるというような御意向と存ずるのでございますが、この点について社会党はいかがお考えでございましょうか。
○井上委員 私はさいぜん、じゅんじゅんとして不信任案と異なる点を御説明申し上げておりますのを、お前はそう言うけれども、腹は違うじゃろうというて、白を黒と言おうとする。そういうむちゃなことを言うてもろうては困ります。問題は、これは勧告決議案になっておりますから、私はさいぜん休憩前に申し上げました通り、鳩山総理の健康をもってしては、五月中ころまで続く国会においては非常に無理ではないか。しかも内外に重要な政治問題が山積しておって、特に憲法論議においてはなかなか容易ならぬものが政府との間に行われておる。こういうときに、総理をあのからだで長時間質疑応答を繰り返させることは、ますます総理の健康を不健康に追い込む結果になる。だからこの際やめさした方が、引退さした方がいいではないかという勧告をしようというのですから、そこであなた方の方で、いや断じてそんなことは心配するな、一国の総理として国会の質疑応答にも耐えるだけの健康をわれわれが保証する、心配するな、ということを言うてもろうて、そこで、この勧告は行きに過ぎではないか、というのならわかる。その方をちょっとも確かめずにおいて、これは不信任だとか言うて人の腹を探るような変な発言は、それははなはだ私は人の発言を信頼せぬにもほどがあると思う。私が初めに申し上げておるように、決して不信任を意味しておるのではない、勧告を決議しようというのでありますから、あなた方の方で、お前たちの言うような事態には絶対ならぬ、鳩山総理の健康はわが党で保証する、国会の重要審議にも、各委員会の要求に応じて十分質疑応答に耐え得る、だから、これを撤回願いたいなら撤回願いたいということを、一ぺん総理とも相談をして、一つ責任のある方向でやってもらわぬと、私のところの決議を出した真意が誤解されることは、はなはだ残念です。
○福永(健)委員 健康の点については、私は必ずしも鳩山総理が大へん健康であるというような表現はいたしません。しかし考えてみますと、今出てきておりまする勧告決議案の文章を見ても、徹頭徹尾健康の点をあげておるようであります。しかし一昨年の暮れに第一次鳩山内閣を作ったときに、たしか社会党の各位は鳩山氏に投票をされて、あの内閣を作られたと私は記憶をいたしておるわけであります。その後の健康状態を考えてみますと、医者も証明いたしておりまする通り、漸次よくなっておる、こういうことであります。それから相当期間にわたって非常な激務を、あの涙ぐましいまでの努力によってされております。社会党の諸君が今日あの健康がいけないと言われるならば、まさに一年何ヵ月か前と今日とでは、ずいぶん矛盾したことを言っておられるように私どもは考える次第であります。私はさきにも申し上げましたように、別に大へん健康だなどとは決して申しません。申しませんが、あのからだをもってしては、実によくがんばっておるという点は、これは、もうだれしもそう認めておるのであります。健康だからいいとばかりは言えない。幾ら健康でも、総理のできない人がほとんど全部なのであります。(笑声)そういうことになりますと、今社会党の言われることは、時間的にここ一年数カ月の間を考えてみますと、まことに私はおかしいと思います。なお、さらに申し上げまするが、先ほど、おれたちの方ではやめろと勧告をするが、与党の方では大丈夫と言ってもらって、という表現を井上さんがされたのでありますけれども、こういう表現は、まさしく引退勧告決議案を出しても、法律的効果は一向に顧慮しないというような表現に私たちは受け取れるのであります。かりにこの勧告決議案が通過いたしまするならば、再三先ほどから申し上げておりまする通り、総辞職ということによって院議を尊重する以外に方法はないと考えます。それは井上さんの方ではどうお考えか知れませんけれども、勧告は勧告、聞こうと聞くまいと、そんなことは勝手だというような、そういう不明確な目的を持って、本勧告決議案のような重大案件を提出されるのでは、まさかなかろうと思う。その点について社会党の見解を伺いたいと思います。
○井上委員 ただいま福永君の御発言は、社会党の真意をはなはだ誤解しておると思う。なるほど御指摘のように、鳩山総理の本会議における指名投票の場合は、社会党は投票しております。ところがその当時の鳩山さんは、からだは不自由でしたけれども、言語きわめて明断で、非常に物事の判断が正確でございました。ところがあのからだをもって、その後この激職の総理の栄職につかれましてからというものは、全くあなた方みずからがごらんになっておわかりの通り、月日の進むに従って衰弱されてくることは事実です。そういうことを言うのはなはだ失礼でございますけれども、あなた方がそういうことを言うから私は申し上げまするが、昨年私どもが予算委員会等で総理の答弁を聞いておりましても、そんなに大きな失言はしておりません。また取り消しもそんなにしておりません。きわめて正確にいろいろ言いたいことを言うとった。ところが今度の予算総会になりましてからは、みずから答弁をしておってしどろもどろになる。はなはだしきは、みずから口からよだれが出ておりますが、そのよだれは、去年まではハンカチを出して知らぬ顔をしてふいておりましたけれども、ことしはよだれがたれ流しです。これは私はゆゆしいことであり——私はそういうことを言いたくないのですけれども、あなたがさようなことを言うから私は申し上げますが、そういう事態を私どもに見せておいて、これでりっぱな健康体の人と同等の働きができておるとは、私どもは見れませんですよ。同時に、そう私は追いつめなくても、悪いのは事実ですから、十分静養をとらすようにしてやることが必要でないかと考えておるのです。さような意味合いから、私どもは率直にこれを出しておるのであって、法的にこれが、たとえば憲法上、あるいは国会法上疑義があるとかどうとかということは一応ございましょう。ございましょうが、国会運営の責任の上から考えますとき、法はどうありましようとも、現実に健康がこの激しい国会の活動に耐え得ないということを、私ども考えてのことで、そういう人情的な、道義的な考え方が多分に織り込まれての決議案ですから、この点を一つ十分おくみ取りを願いたい。
○福永(健)委員 健康の点は、これは医者という専門家が見るのが最も正しいのであります。また同時に、本人も自分の健康についてはよく知っておると思うのであります。本人も今までにも、耐えられないということであるならば、自分も適当な措置をとるということは、これをしばしば明らかにいたしておる。また医者は、その後幾たびか明らかにいたしておるところでありまするけれども、健康状態はよろしいと言っておる。もともと健康な人が急に悪くなったというふうな事態でありますならば、これはよほど考えなければならないわけでありまするが、あの程度の健康ならやっていけるということで、非常に多くの国民が選挙によって信任を示した総理大臣を、簡単に、今おっしゃるようなことによって引退せよというがごときは、私はこれはよほど慎しんでもらわなければならぬ事態だと思うわけであります。しかし、これらの実質論議については、この案件が上程された上で、詳しくわが党はわが党としての考え方を申し上げることでありまするから、私はこの扱いについて先ほどから幾たびか申し上げておるのでありますが、井上さんは人情論ばかり持ち出されまして、肝心の扱いについての法律的の見解等について、あまりお触れにならないのであります。私はこれをいかに扱うかという観点から、本委員会の使命を中心といたしまして、論議をしていただきたいと思うわけであります。今、言葉が必ずしも総理が明確でなかった、不明確云々というような言葉を使われたのでありますが、私をもって言わしめるならば、井上さん自体が言われるごとく、疑義のあるような、かつて前例のないような形でこうした案件を上程されておられる。この不明確な、不明朗な形というものは、どうも健康なあなた方が集まって考えられたにしては、いささかどうもふに落ちない、こう思うわけであります。あまり人を不健康々々々と言れれるならば、ぜひもっと明確な形においてこうした案件を御提出になっていただきたい、私はこう思います。
○井上委員 何かもっと法的に根拠のある決議案を出してこい、もっと露骨に言うなら、不信任案を出してこい、こういうあなた方の方では御希望らしい。与党としては実に不謹慎きわまる発言です。われわれは鳩山さんのあの健康が、事実上国会の運営に支障を来たしておることを認めておるのです。たとえば、総理の出席を要求しておる委員会はたくさんございます。ところが総理の健康や、また他の委員会とのやりくりやというような関係から、それが果されずに、各委員会の審議が停滞しておることは事実です。そういう事態をわれわれは憂えるがゆえに、ここで総理の政治的責任というものを追及して、その退陣を求めるというのも、われわれがみずから選んだ総理である以上、また事実上そういう不健康の実情にかんがみて、おやめになって一つ養生されたらどうですかという決議案を出すことが、何ら違法であるわけはありません。ただあなた方の方では、それなら不信任案を出してこい、それなら扱いやすい、こういうお話でございますが、一体そういうことを与党として発言するのは、はなはだ私はおかしいと思う。(発言する者あり)まだ私が発言中です。 そこで私らとしまして、これを先議してもらいたいと言いましたのは、やはりこれは国会の審議の上における相手役たる内閣の総理大臣に対する引退の勧告ですから、国会運営における重大な支障を来たす案件にもなる危険性が起ってきます……。そういう意味合いから、私どもとしましては一応これを先議にしてもらいたい。もし先議ができぬということなら、これは一応私どももう一ぺん相談をしまして、どういうことになりますか、その上で一つ御審議を願うということになりますが、私どもとしましては、やはり内閣総理大臣というものを指名をしての引退勧告ですから、その点は誤解のないようにお取扱いを願いたい。
○福永(健)委員 国会の出席については、これは立場々々でいろいろな表現ができましょうが、実際鳩山総理大臣の国会出席というものは、非常に出席率がいいのであります。むやみやたらに非常に多くの委員会等から要求されますと、そのすべてにというわけにはなかなか参りますまいが、なかなか出席がいいということは、これは事実であります。なお、私が不信任決議案云々と申したことをもって不謹慎なりと言われるのでありますが、断じて不謹慎ではないのでありまして、真剣に議論をいたしておりますから、核心に触れた表現をしなければならないので、そのことを申し上げておるのであります。今井上さんが言われるように、愛情を持って、親切にこういうことを言うてやるのだということが真意であるとするならば、何も表向き国会の決議案としてかくのごときものを出さなくても、そっと見舞に行って、もしお悪いならこうなすったらどうだというのが、人間としての親切な態度であらねばならぬと私は思うのであります。どうもそういう意味では、私ども納得できないのであります。しかし、形は私ともあくまで国会法の精神そのものに基いて、なるほどという取扱いをしたい。そういう観点から、私は社会党の見解を伺いつつ、われわれの意見を表明しておるのであります。そういう次第でございまして、われわれの見解においては不信任案同様の重大効果を持つものであるから、先議案件として扱う。従ってこれを先議案件として扱うとするならば、自後はこの勧告決議案と同じものでなくても、不信任案などの扱いについては、今回の場合の扱いと関連して、今後においてはどう扱うかということを協議しなければならぬ。今日からこれを私ども予告を、ておかなければならぬ。そうでなければ。国会の案件の扱いの一貫性というものが欠ける。こういう見解であります。
○井上委員 病気見舞というか、病気に問題をしぼって引退勧告を決議するということはおかしい、そういうことならば、個人的に見舞に行って、やめられたらどうですかという勧告をする方が妥当だという御意見であります……。
○福永(健)委員 別にそういう意見じゃないが、あなたの方でそういうことを言われるなら、そうだというのです。
○井上委員 しかし、私ともは国会の運営の上から考えておるのでありまして、個人的な立場でこの問題を考えておるのではありません。国政運営の最高の機関として、首相の健康がこれではというので、困難な実情に当面しておることを考えての案でございますから、この際引退をされた方がいいという意思表示をしようとしておる。その意思表示がけしからぬ、それは不信任を意味する、こういう勝手な、一方的な解釈で、自後内閣に対する責任追及は相ならぬ、こういう考え方ははなはだもって私どもとしては納得いきません。どこをもってさようなことを言われるか、われわれとしては迷惑しごくであります。
○福永(健)委員 今井上さんは個人的な立場でないと言われた。まさにそうであります。ということは、明らかに政治的な効果をねらっておられるということを、裏から言っておられると私は考えざるを得ない。この政治的効果をねらわれるということは、明らかに単なる勧告にあらずして、これは不信任決議案と同様のねらいであるのでありまを。ここらにも皆様の真意が出ておるのであります。そこで私どもは、そういうことになって参りますと、これは国会において新例でありまするから、あとあとのために、なるほどという取扱いをしなければならぬ。それで、先ほどからるる申し上げておりまする通り、まさしくこれは不信任決議案と同様の重大案件としての扱いが至当であろう、こう考えております。そういうことにおいて結論づけられることを私は希望する次第であります。
○椎熊委員長 この際お諮りしたいと思います……。
○池田(禎)委員 議事進行について——。今福永さんから扱い上のお話がありましたが、私は確かにあなたの今言われた中に大いに示唆されるものがあると思う。しかし、これは話は余談になりますが、先日来わが党の委員長が鳩山総理に会見をして、いろいろの問題について、与党の総理と野党の総裁が会って、重要な問題について話し合いをいたしたいという申し入れをいたしましたけれども、これは残念ながら拒絶されたのであります。そこで今あなたが先ほど来申されておる言葉の中に、不信任案を意味するものであるというふうに断定されておるのでありますが、私どもは決してさように思っておらない。不信任といたうことは、政策なり、あるいはその政府の行き詰まりというようなものを取り上げたときには、わが党は堂々と内閣の不信任案を提出して参ったのであります。この健康の状態については、私どもそこまで言っておるわけではない。そこで、今あなたがおっしゃった中で、もしそういうことがあるなら、個人的に見舞にそっと行って進言するとかいう、これはなかなか示唆に富んだお言葉であります。これは大いに党としても、われわれ出先としても、持って帰りまして申すことはいたします。さりながら、現在当面しておる問題として、私どもが取扱い上において協議を願いたいということは、そういう段階ではない。これは内閣不信任案にあらず、むしろ親切に、あなたはこういう状態だから、この点は一つこういうように勧告をする、こういう段階でありますから、その点は十分誤解のないように、社会党の親切な気持をすなおにおくみ取り願いたい。さように思うのであります。 〔発言する者多し〕
○椎熊委員長 ちょっと議事を整理したいと思います。
○山本(幸)委員 議事進行について——実は福永、井上御両氏の問答を聞いておりましてよくわかりましたが、ただ御理解願いたいことは、提案者の私どもが、本案については何ら不信任の精神もなければ、あるいは不信任しようとする意図もなければ、また不信任に準ずるような意味は毛頭ここには入っておりません、ということを申しておる。お読みになれば御承知だて思うのです。そこで結局これが、先ほどの福永さんのお言葉をかりれば、かりに万々通過をした場合、これは仮定論ですが、通過した場合に、引退せられる。せられぬは、おのずから鳩山さんの自由だということになるわけです。この案文からいけばそうです。そういう意味からいけば、決して不信任の意味ではありません。その点は先ほど井上さんがあらゆる角度から説明をされた通りです。そこで、私がこの際議事進行上特にお聞きしたいことは、そういうようなものを不信任として扱うという与党側の解釈です。提案者の私どもは、不信任などとは全然考えておらぬ。あくまで御病気だから、この際やはり御静養願った方がよかろうという趣旨でお願いしておるそこで、まず私は議長にお尋ねしたい。こういうものをどのような解釈をせられるか。それから、その次に、事務総長はどのような解釈をせられるか。前例はございません。前例がございませんということは、十分私ども存じております。しかし、前例がないからといって、何もやれないことはないわけですから、どうか一つ議長、事務総長から、それぞれこれについてどういう考えを持っておられるか、お聞かせ願いたいと思います。 〔「議事進行」と呼び、その他発言する者あり〕
○椎熊委員長 あなたにお答えがある前に、やはり議事進行で福永君から発言を求められておりますから、一括して議事進行を許します。
○福永(健)委員 今、議事進行ということで、山本君から御意見があったのでありますが、私はそう簡単に議長にとかあるいは事務総長にと言われても、この両者とも答えることがなかなかむずかしかろうと思うのであります。どう答えられるか知りませんけれども、こういうことこそ、二大政党対立の今日において、議長や事務総長に聞くというより、むしろ進んでわれわれがいかに取り扱うべきかということを論議すべきであると思うのであります。また同時に、先ほど、聞こうが聞くまいが、決議案というものは一向差しつかえないかのごとき山本君の表現でありますけれども、本院が決議をするならば、これはまさに尊重されるべきことをわれわれは要求するのであります。そういう意味において、議事進行の発言ではありますけれども、お互いにしろうとでない者の間でのやりとりでありますから、議事の取扱いについては、どうか一つそういう方に話をそらさないことにしていただきたいと思います。
○野原委員 議事進行について——。今、山本委員から事務総長に対する見解、議長の考えというものを質問したいのに対して、福永委員から、そういうことは二大政党対立のときに云々という御意見でございます。これは皆さんお聞きのように福永氏それからわが党の井上氏この両方で長い間いろいろの意見の交換がございましたけれども、片方は不信任案だと独断をし、片方の社会党としては、そうではない、それは御病気だから、おやめになってはいかがでしょうかとお勧めしておるのだ、こういうことで、なかなかケリがつかぬようです。ですから、これはやはり事務当局の見解も聞かなければならぬし、議長のこれに対する所信を求めることば当然であります。だから、これについてはやはりお答えを願いたい。これは議事進行の動議でございますから、お取り上げを願います。
○益谷議長 なかなか困難な問題でございます。決議案の案文等をよく読みまして、それから井上、福永両氏のお話等もよく聞きました。すなわち、手続と申しますか、法律と申しますか、議院規則の上から、表面から見ますると、これは不信任ではない。しかしながら、可決いたしましたその結果から判断いたしますると、やはり議会政治の今日においては、この決議案が可決いたしますれば、当然に政治責任を負うて鳩山内閣は退陣されなければならぬ。そういう内容から見ますると、また不信任案と同一のものであると主張せらるる福永君の意見も、必ずしも排撃すべきものでないと思うのであります。ただし、決議案でありままして、今初めて出て参りましたので、研究する時間等もありませんが、ただ即座に返答しろとういことでありますから、私の現在考えておることだけを申し上げまして、なお、ゆっくり検討することにいたします。
○鈴木事務総長 ただいま議長さんがお答えになったことと全く同じでございまして、勧告案そのものといたしましては、形式的には先議案件ではございません。しかしながら、その内容によっては、先議案件である場合もございます。議長さんのお答えになった通りと私は考えます。
○山本(幸)委員 そうすると、あなたはこの内容はどう思われるのです。今現に出ておるこの決議案の内容は、どう思われるのです。これは法律的な解釈です。今後の問題もある。
○鈴木事務総長 ですから、内容的には、これは不信任案とは直接関連がなくても、これが通った暁には、やはり議会政治である限りには、院議を尊重するのが建前だ。そうすれば引退を勧告しておるのですから。引退せざるを得ない。引退をすれば、当然総辞職になりますから、そうすれば、不信任案の効果と同じだということは言い得ると思います。
○山本(幸)委員 関連しておりますから……。今のあなたの御答弁で、この決議案の内容、これは客観的に見て、しかも、衆議院規則あるいは国会法等に基いてというなら不信任案じゃない、こう確認せられたわけですね。(「そんなことを言ってやしない」と呼ぶ者あり)ただし、続いての御答弁では、これがもし通過をするなら、実質的には退陣をするから、従ってそういうような解釈もできる、こういうお言葉ですね。その言葉は、国会法とか衆議院規則に基いての話か、それとも、あなたの主観的な解釈で行われたのかどうですか。
○鈴木事務総長 最初に私の言ったのは、内容から判断したのではございません。最初には勧告決議案と書いてありますから、名前からいけば、内容のいかんにかかわらず、勧告案であるならば、法律的拘束がないものであるから、ということを申し上げたのです。しかしながら、内容から見た場合には、いろんな政治慣行と申しますか、院議は尊重しなければならぬということになっておりますから、通過した暁においては、議会政治である限りには、引退するのが当然であろうということを申し上げた。また、辞職された曉においては、すぐ総理の指名になったり、いろいろする効果が伴って参りますから、その場合には不信任案でやった場合と同様だと、こう申し上げたのであります。
○福永(健)委員 まさにかくのごとき重大問題こそ、先ほども申し上げたように、われわれ両党の責任において解決すべきものと、こう思う。ですから、事務総長、議長等の意見を聞くのはけっこうでございますが、別に事務総長や議長と議論をするということは、私は当らぬと思うのであります。一応参考に聞いたから、またもとに戻して、お互いに論争すべきだということを私は提唱したい。なお、名前でということでは、名前はいかようにでも決議案はつくのです。だから、名前がそうだからというような形式論議ではいかぬ。実質的に解釈していかなければならぬと思うのです。そういう観点から、お互いに両党で解決するという線に戻してもらいたい。
○椎熊委員長 議論を整理したいと思います。突然出ました鳩山首相引退勧告決議案というものについて、両党の意見が対立しておるのであります。提案者側たる社会党側では、これは不信任決議案でない、法律的効果が生じないものである、退職してもどうあってもいいと言う。しかしながら、これは重大な案件であるから、不信任決議案同様、すべての案件に優先して上程すべしと主張しておられる。民主自由党の方は、この内容を検討して、法律的効果を生ずるものであるし、内閣が総辞職をちょうだいするという重大なる案件であるから、不信任決議案と同様だと主張しておるのであります。そこで、本日の本会議にいかように扱うかということ、これはどこまで議論しても平行線で、解釈の相違ですから、この扱いをどうするかということを御相談願いたいと思います。
○池田(禎)委員 ただいま委員長の整理をされる御発言の中に、私は一つ抜けておると思う。たとえば、要約するならば、自由民主党の方では、さらに実質的な効果、名前はどうあろうとも、不信任案ではないか、われわれはしからずと言う。そこでその問題は対立しております。そうすると、そり次にわれわれは、不信任案にあらず、しかりといえども、また実例もないことであるが、先議してくれということを異っておる。その点について、それでは不信任案にあらずというようにあなた方が認めるか、全然認めないか、それとも不信任案にあらずという社会党の主張するがごとくなら、先議権があるかないか、われわれは先議してもらいたいと言う。あなた方はその先議権をどういうようにお考えになるか、この点を伺いたい。
○福永(健)委員 まことに適当な発言でございます。私どもは、不信任決議案が何がゆえに先議案件として認められておるかということは、これは非常に重大な効果を持つからであるというように了承いたします。また今次社会党御提出にかかるところの勧告決議案なるものは、これと同じように重大なる効果を生ずるのであるから、これを先議案件とすべしという社会党みずからの主張もあります。われわれも賛成であります。社会党も、理由なくしてこれを先議案件とせよとおっしやるのではなかろうと思います。結論におきまして、扱いにおいては、全然両方の党の考え方が一致しております。どうかこれを先議案件として本日の本会議開会劈頭上程されんことを望みます。
○池田(禎)委員 私は、不信任案にあらずと認めて先議権を認めろという、この主張に対しての見解を聞いたのであります。この見解に対してお答えがなくて、これは不信任案だから勢頭上程ということですが、これは私は当を得ていないと思う。私ども不信任案にあらず。不信任案の場合は、われわれは堂々と政策について、あるいはその立案について、堂々と政治的な見解をひっさげて提出するのであって、私どもはそういう不信任案は出しておらない。福永さんのおっしゃるのは、結果が同じことを考えるから不信任だと言うが、私どもはそうじゃない、結果いかんにかかわらず、院議をもってやるものの中には先議的にやるものがある。私はそれが不当なりとは考えられないのです。
○福永(健)委員 社会党さんの方で、国政を担当することができないというような断定を、この案文でしておられると思います。そういう言葉を使っておられます。かくのごとき言葉を断定的にお書きになるということ、また先ほどから申しております、この案件が通過の場合におきまして生ずる政治的効果等を考えても、名前は不信任決議案そのものではありませんが、これと同様のものであると私たちは了承するわけであります。先ほどから社会党が、先議案件と言われるような重大な発言をされるゆえんのものは、この案件の重要性を物語っておるのであります。こういうような大きな、法律的な効果を生ずるような案件を、そう軽々しく社会党がお出しになるとは、私は思いません。よって不信任決議案と同様の取扱いをすべきものなりと思います。
○井上委員 ただいま福永君からきわめて重大なる発言かありました。私どもはさいぜんからいろいろ御説明を申し上げております通り、わが堂で出しました引退勧告決議案は、引退を勧告するというのであります。その字の解釈を、勝手に想像をたくましゅうして、通過後の結果がどういうふうに発展をしていくかで不信任になるというような解釈を勝手にして、これを不信任案同様の取扱いをするというような一方的な御解釈をされたのでは、はなはだ私どもが勧告決議案を出した趣旨と異なります。従って社会党といたしましては、大体あなた方の真意がそれによって明らかにされましたので、一応私どもも事、重大でありますから、党に持ち帰りまして十分対策を講じて、御返事申し上げることにいたします。そういう解釈をされたのでは…。 〔「先議しろと言っておいておかしいじゃないか」と呼び、その他発言する者あり〕
○椎熊委員長 ちょっと整理したいと思います。自由民主党側の主張せらるる点と、社会党側の主張される論点は、全く明らかに対立しております。そうして、言われることは、何度繰り返しても同じ趣旨のことを言われておるのであります。そこで、これが不信任案であるかいなかを決定するなどということをせずに、この案件を早期に、劈頭に上程せよとの提案者の趣旨を尊重して、本日の本会議に上程するに御異議ありませんか。 〔「それは違う」「自分の方で出しておいて遠慮するな」「それじゃひやかしか」と呼び、その他発言する者多し〕
○椎熊委員長 それでは、両党の意見を聞きます委員長は、本日上程するに異議ありませんかと問いましたが、両党の意見を聞きます。
○福永(健)委員 私は、今までるる申し上げた通りでありまして、今まで申し上げたことによって、本日勢頭に上秘すべきものなりと考えます。
○池田(禎)委員 私どもの井上理事から、先刻来提案理由の説明をしております。そうして、われわれとしては、先議してほしいということを申しております。ところが、自由民主党の方では、本案は内閣不信任案と同一のものであるから先議すべしと言うが、これは、あなた方の方で押しつけて参ったのであります。ところが、根本の趣旨である決議案のその内容について、われわれは内閣不信任案にあらずということを強調しておる。そこで、先議権があるかないかという問題の議論にさえなっておる。従って、まず不信任案か、そうでないかということを明らかでにしなければならぬ。われわれはそうないと言っておる。そうだとするならば、自由民主党の方では、そんなら先議権はないのだとか、あるいはどうするとか、いろいろ御意見があります。それを一方的に、われわれはかように判定をする、従って、先議すべし、こういうことを採決でおやりになるということは、今まで議院運営委員会でやってきたことは、大へんなかけ隔てがあると思う。まだなすべき議論も尽しておらない。
○椎熊委員長 不信任案というものは扱いの問題で、内容の批判等は……。(「発言中だ」「しやベらせろ」と呼び、その他発言する者あり)
○池田(禎)委員 だから民主自由党は……。 〔発言する者あり〕
○椎熊委員長 静粛に願います。
○池田(禎)委員 民主自由党が内閣不信任案なりと断定されることと、われわれがしからずということと、相反する見解というものを、まず条理を尽してやらなければならぬ、それを一方的に断定して、しかる後、それはこうであるということで採決いたしまして、劈頭に上程すべし。提案者である社会党が、この前段の趣旨において、しからずと述べておることを、そうではないとおっかぶせてくる。これは見解の相違、見解の対立だけではない。著しく根本趣旨において異なっておることを、そういうふうに断定されるということは、社会党にとってまことに迷惑しごくなこと、あります。
○椎熊委員長 ちょっとお待ち下さい。この案件の不信任案であるかないかという解釈は、ずっと対立しておるのです。私はこれを採決できめようとは思わないのです。きめても不当だとは思いませんけれども、円満に物事を処理していくために、私は多数決で不信任案であるとか、ないとかいうことをきめずに、それは両党の解釈があくまで平行線ですから、本会議場で堂々とやればいいことで、本案件をいかに扱うかということが本委員会の重大な問題です。この扱いの問題について私どもは結論を出さなければ、本委員会の責任を全うしたとは言えないのであります。
○井上委員 非常に委員長の発言は飛躍しておるのです。問題は、これは非常に大事な案件でありまして、私どものは書いてある字の通り、引退を勧告する決議案です。その勧告する決議案を、一方は不信任案と強調されておる。これは議運の今後の先例にもなることですから、十分議論をして、両派の見解の一致をはからなければならぬ。そうしませんと、解釈の違うものを本会議に出して、そうして両方で、これは不信任を意味するもんじゃ、これは不信任を意味せぬもんじゃという議論をやって、国会の紛争を一そう高めていくようなことになります。だから、ここではあくまで——一方はこれを不信任案と称して先議せよと言うておるし、私の方では、鳩山総理という人をさしてのことで、事、重大だから先議してもらいたいと言うておる。(「いずれにしても先議だ」と呼ぶ者あり)先議はいいが、その裏に隠れておる……。(「何を言うか」「社会党が先議を主張したじゃないか」と呼び、その他発言する者あり)
○山本(幸)委員 委員長の言われる通り。議論は平行線です。そこで今、井上さんの言われたように、その平行線の状態で、本会議に上程することをここで採択できめられると、問題があとを引くということです。これは委員長は特に常識に富んだ人ですから、おわかりのことだと思います。そこで(発言するものあり)ちょっと聞いてもらいたい。そこで、先ほどわれわれがこれを提案いたしましたときに、あなた方はこの議論に入る前に、一応党に帰って、事、重大であるから協議をしてくるとおっしゃった。そのとき、私どもも、どうぞお願いいたしますと言ってお別れしたのです。そこで与党側は今言われたように、あくまでもこれを不信任案と同じ扱いであると解釈されるし、提案者の私どもは、そうでないと申し上げておるのですから、この際やはり休憩をしてもらって、党に帰って相談したい。これは先ほども認めたのですから、そういうことを提案したいと思います。
○椎熊委員長 私は扱いのことを申し上げておるのです。社会党は突如これを提案し、早期に、しかも本会議に上程せよとの要求付で出ておるのであります。この案の内容、性質等は、わが委員会のなすべきことではなくして、しかも採決をもってきめるとなら、きめても不適当とは思いませんが、私は円滑に事を運ぶために、これか不信任案であるか、ないかの採決はとらず、提案者の意思を尊重して、早期に上程する、そうして劈頭審議に入る。そうして堂々たる論議の士決定していただきたいということであります。
○池田(禎)委員 それは本日の午後以来、長いこと論議してきた。ところが、今委委員長がこの結論をお出しになるということは、あなたはどういう解釈をおとりになるか存じませんが、たとえば自由民主党の方の唱えておる、本案は内閣不信任案と同一の内容を持つものなりとの結論を下されておるなら、私どもはそういう結論ではない、従ってその間の調整というものをしなければならない。それでは私どもは党に帰って……。
○椎熊委員長 この性格についての調整などは、委員長としては越権行為でございます、両党の主張があるのですから……。
○池田(禎)委員 しかしながら、国会方にもないことである、前例にもないことであるということを、先ほどの委員会どお述べになって、その結果、自由民主党は暫時休憩してもらいたいということで、党にお持ち帰りになつた。その前例なきことに対するその扱い方に対して、そういう方法をとつて、今度は社会党がどうするかということに対して、休憩させないというのはおかしい。
○椎熊委員長 池田君に申し上げます。私の主張が社会党の主張と相反することであるならば、あなたの主張は正しいと思います。しかし提案者からは、早急に、しかも劈頭に上程せよとの要求付で出ておるのです。提案者のこの御趣旨を尊重して、その通りやつたらいかかでしょうかとお諮りしておるのです。ですから休憩を要求せられることは、この際は不適当ではなかろうかと私は思います。
○井上委員 これはきわめて重大な問題でありまして、私は与党か、今委員長が発言をされたことをそのまま了承されるならいいのです。(「しない」と呼ぶ者あり)私どもは、この案は不信任を意味する案件にあらず、あくまで首相の病気を考えて、健康を考えて引退を勧告するという趣旨の決議案でありますからということを言うておる。だから、これをあなた方がすなおに受け入れてくれて、社会党の主張をそのまま受け入れてくれますならばそれなら何も私ども先議せられても、ちっとも反対はいたしておりません。しかし、これを不信任案とあなた方が独断をしてそうして先議するというなら、遺憾ながら私ども党に持ち帰って相談しなければならぬ。ここで直ちに、それが先議だからということで、応するわけにはいきません。
○荒舩委員 社会党さんにお尋ねいたしますが、この理由書の中に「かかる不健康な身体では、全く国政を担当することができない。」こう断定してあります。そうして「よって本院は鳩山首相の引退を勧告する。」こうはっきりあなた方は案文を出しておいて、これがどういう理由で不信任でないというのですか、しかもあなた方は、これは先議すべしということを今朝ほどから言うておられる。今の時間になって、それがくるりと変るというのは、どういうことですか。
○井上委員 変っておりません。ただいま荒船君から私どもの提案の理由書の説明文の一項をとらえまして、これが不信任に値する、こういう御解釈であります。われわれはこれに書いてあります通り、不健康なからだで——その全文をお読み下さるならば、おわかりになると思いますが、全くそれは御無理であろうという解釈に立っておるのでありますから、従って私どもとしましては鳩山総理の引退を勧告するということになっておるのです。その解釈をあなた方が、そのまま御承認願って、本会議劈頭上程するということでありますならばよろしいが、これを不信任と解釈して、それで先議しようとするから、私どもはそれば困ると言うておる。それであなた方が、あえてこれを不信任として先議するという態度で臨まれる限り、われわれは一応党に持ち帰って相談しなければなりません。ここではこのまま話を進めるわけに参りません。
○福永(健)委員 私から言わせると、先議するということについては両方とも同じだと思うのですが、なおかつここで休憩をしろというお話でございます。私は同じようなことを繰り返しておるなら、休憩に反対でありますが、しかし自由民主党のような解釈があって相当その意見が——これは皆さんも傾聴に値すると考えられるか、考えられぬかは別として、そういうこともあるので、場合によっては本案件を撤回するということもあるかもしれぬというような意味で御相談なさるということなら——これはそういうことのみとは申しませんが、そういうことも含めて御相談なさるということなら、若干は私はよろしいと思います。しかし今までのことばかりで休憩するということは、私はいたずらに本会議の開会をおくらすことですから、反対いたします。
○野原委員 私どもは、福永委員の発言に対して異議ありません。ただ私どもは、何回も申しますように、不信任のつもりでこの引退勧告を出しているのではない。皆さんか不信任だというような強硬な考え方でございましたから、自由民主党がそういう考え方であられるならば、われわれも最初出したことと違う見解を皆さんがとっておられるので、党に帰って相談したいということです。
○福永(健)委員 だから時間を切って下さい。
○椎熊委員長 今 休憩したいという社会党の希望があります。時間を切るなら同意してもいいという自民党側の意見もあります。ただここに、本日は非常に重大な問題、本日の本会議には、国防全書の構成等に関する法律案、あるいは日程第一には、防衛庁設置法の一部を改正する法律案、第二には自衛隊法の一部を改正する法律案等、国会中での大案件が上程されることになっておるのであります。ただいま社会党から提出された決議案の性格の問題の論議のために、本日会議を開かざる状態に立ち至ることは、私ども議会人としては大きな責任を感ぜざるを得ないのでございます。もし同党間において長きにわたる交渉を要するような段階でありまするならば、その交渉は後刻に譲って、まず最初に本会議を開いて重大案件の審議に入っていただきたいことを切に希望いたします。
○井上委員 私の方ではそう長く時間はかかりません。約七時ごろまでお待ちを願います。(「反対」と呼ぶ者あり)ちょっとお聞き下さい。そこでもし私の方の党議が、それまでお待ち願ってまとまりません場合は、ただいま委員長の発議の通り、本会議を開いて重要法案を上程されることに同意いたします。
○椎熊委員長 それではこういうことですか。七時には振鈴を鳴らして本会議を開く、そうして今の決議案がまとまらなければ、それは後にして、国防会議その他の案件をやる。
○野原委員 そうです。異議ありません。
○椎熊委員長 それでは間違いのないように再確認していただきます。休憩をいたしましたら、七時十分前に予告振鈴を鳴らします。そうして七時には開会の振鈴を鳴らします。そのときは決議案がどうなるかにかかわりませず、本会議を開きにまして、日程及び趣旨説明を聴取する案件をやっていくことを御了承を願います。それでよろしゅうございますね。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○椎熊委員長 暫時休憩いたします。 午後六時十五分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかった〕