外務委員会 第56号
- 発言数
- 46 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1956/06/02
会議録
○前尾委員長 これより会議を開きます。 請願を審査いたします。日程第一太平洋地域の原水爆実験禁止等に関する請願、高橋禎一君紹介、第一七二八号より日程第四七原水爆禁止措置に関する請願、纐纈彌三君紹介、第二四七七号までを一括議題といたします。まず紹介成員の説明を求めます。穗積七郎君。
○穗積委員 この問題は申し上げるまでもなく事理明瞭だと思いますが、私が紹介申し上げましたのはただいまの中に入っております全日日本婦人団体連合会、これは全国の平和を愛する婦人諸君の団体でございますが、請願の趣旨だけ明らかにしておいて皆さんの御審議をいただきたいと思います。 原水爆の実験を中止するようアメリカ政府に申し入れ、実験が完全に禁止されるよう強く努力することを政府と国会に要求いたします。 第二は原水爆を全国的に、すなわち実験、製造、使用、貯蔵などのすべてにわたって禁止するために国連、関係各国に申し入れ、このために努力されることを要請いたします。 その請願の理由につきましてはもう申し上げるまでもないことでございまして省略いたしますが、どうぞこういう切なる願い、これは当然もう国会の決議となって、われわれ自身の要望でもございますから、全会一致をもって御採択をいただくようにお願いいたします。
○前尾委員長 ただいまの各請願について政府側より御意見がありますか。針谷説明員。
○針谷説明員 太平洋におきますアメリカの原子力実験につきましては、国会両院の決議のこともあり、また決議のときも向うへ伝えましたし、また最近におきましても、わが方の禁止をしてもらいたいという基本的態度については十分向うに伝えてあります。今後ともその線に従って機会あり次第努力をいたしたいと思います。
○前尾委員長 質疑はありませんか。——なければ次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 次は日程第四八、李ライン問題の解決促進に関する請願、紹介議員白浜仁吉君、第一〇七号より日程第五一、同じく井谷正吉君紹介、第一二四三号までの四件を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 請願者長崎県議会議長金子岩三。 本請願の要旨は、李ライン内における韓国艦船による不法拿捕事件は、最近ますます激化の様相を加え、このため長崎県等の水産業界は全く出漁不能の状態に陥り、このまま放任するときは憂慮すべき社会不安を引き起すことは必至である。ついては早急に日韓会談を再開し、李ラインに関する諸係争問題を根本的に解決されたいというのであります。
○前尾委員長 ただいまの請願について政府側より御意見はありますか。
○針谷説明員 李ライン問題につきましては、長い間政府といたしましては努力いたしておることでございまして、最近におきましても重光大臣と金公使が会見いたしまして、まず大村の問題とわが方の釜山におります漁民の交換をやって、緩和された空気を作って、その上李ラインその他かねてからの懸案の解決をはかることとすることにしまして、目下その会談のために努力をしておる次第でございます。
○前尾委員長 御質疑はありませんか。——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 日程第五二、日ソ及び日中の国交回復促進に関する請願、愛知揆一君紹介、第一〇七三号より、日程第五四、同じく松本七郎君紹介、第一六七五号までの三件を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 請願者は宮城県塩釜市長桜井辰治外九名。 本請願の要旨は、三陸沿岸は地理的関係並びに産業面において、中国、ソ連と密接な関係を持っているが、いまだ中ソと国交が断絶しているため、同地方漁民は水産業上に深刻な打撃をこうむっている。ついては、日ソおよび日中の国交回復を促進されたいというのであります。
○前尾委員長 ただいまの各請願について、政府側御意見がありますか。——御質疑はありませんか。——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 次に日程第五五、京都植物園の接収解除促進に関する請願、田中伊三次君紹介、第一三四号より日程五七、福岡地方簡易保険局大濠庁舎の返還促進に関する請願、河野正君紹介、第四八二号までの三件を一括議題といたし、紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 第一の請願者京都府会議長蒲田熊次。 本請願の要旨は、京都植物園は大正天皇の即位大典を記念し、篤志家の寄付金をもととして大正十二年完成されたもので、約八万坪にわたる広域な園内には、学問的に貴重な林木や無数の植物が繁茂し、府市民のいこいの場所とし、また学術面からも高く評価されていたのであるが、戦後米軍に接収されていまだ返還の運びとならないことはまことに遺憾である。ついては、同植物園をすみやかに接収解除されるよう、特段の措置を講ぜられたいというのであります。 その次は請願者大津市下阪本町千百五十一番地橋本善兵衛。 本請願の要旨は、駐留米軍が使用している大津水耕農園、ハンチングロッヂ、滑走路等の川地は、昭和十八年九月、元日本海軍航空隊用地として、戦争終結の暁には耕作農民に返還することを条件に、旧下阪本村及び坂本村から約九十町歩の田畑を強制買収したものであるが、戦後米軍の使用するところとなり、いまだ返還されるに至らないため、同地方農民の経済的窮迫は言語に絶するものがある。ついては、右用地をすみやかに地元農民に返還されるよう特段の措置を講ぜられたいというのであります。 次は、請願者福岡市大名町福岡地方簡易保険局庁舎内竹下先生。 趣旨は福岡市に所在する福岡地方簡易保険局大濠庁舎は、中産階級以下をその対象とした貴重な保険金の中から、昭和九年に百四十万円の巨費を投じて設置されたものであるが、戦後米軍に接収され、現在は日米行政協定により一時借用の形で駐留米軍第八一六二陸軍病院に使用されているが、いまだ返還されないことはまことに遺憾である。ついては、同庁舎をすみやかに返還されるよう特段の措置を講ぜられたいというのであります。
○前尾委員長 ただいまの各請願について政府側に御意見はありますか。
○磯説明員 京都の植物園住宅地区の返還の請願でありますが、これは現在あそこに五十棟の学校施設を持っております。使用状況は米側では全面的にこれを使用いたしております。ことしの一月以降におきまして、東北の米軍第一騎兵師団が関西方面に移駐いたしまして、この施設をさらにまた軍の方では引き続き十分に使用するというようなことになっておりまして、地元の方からも陳情の出て参っておりますことはよく承知をいたしておりまして、軍の方にも二、三回折衝いたしましたが、ただいまのところはそういう状況でありますので、すぐにこれを返還してもらうということはできがたいような事情に相なっております。 それから大津の水耕農園は、本年の一月に一時軍はこれを閉鎖したのでありますが、これも東北の方に配備されておりました騎兵第一師団が大津の方に移駐いたしまして、現在のこの水耕農園のあとを一部改造して、ここに施設をいたすような事情に相なっておりますので、今直ちにこれを解除いたしまして、もとの農民にお返しするという段階にはなっておりません。しかしながら、今後現地の事情をよく見まして、地元の要求に沿うように努めたいと考えております。 それから福岡の簡易保険局の解除問題でありますが、これにつきましては、たびたび関係の方から解除についての陳情も受けておりますので、われわれも機会あるごとに軍には返還をしてもらうようにいろいろ申し入れております。最近病院の利用状況も非常に減っておるようでありますので、われわれの方としましては、さらに申し入れをいたしておりますが、確実に近く返すという返事はもらっておりませんが、九州におきまする第五〇八空艇部隊等も七月以降には移駐するということを聞いておりますので、今後も引き続き急速に返還を求めるように折衝したいと考えております。
○前尾委員長 御質疑はありませんか。——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 次に日程第五八、米国難民救済法による移民割当拡大に関する請願、池田清志君紹介、第二四二五号、及び日程第五九、同じく石坂繁君外一名紹介、第二四二六号を一括議題といたします。紹介議員の説明を求めます。石坂繁君。
○石坂委員 本請願は国際農友会鹿児島県立部長、鹿児島県県会議長田中茂穂君であります。 御承知の通りに九州の鹿児島、宮崎、熊本等はほとんど連年台風の被害を受けて、いわば台風常襲地帯であります。ことに昭和二十六年十月のルース台風におきましては、鹿児島県下の災害は史上まれに見る激甚なものでありまして、被害総額三百三十億に達したといわれております。特に家屋の倒壊耕地の埋没、流失等によりまして、農家は非常に困難を来たしております。しかるにかかるときに、昭和二十八年米国に難民救済法が施行せられまして、自然災害による難民の移住が認められることになりまして、これらの九州各県からの申請者が殺到いたしたのであります。ことに鹿児島県におきましては最も多く、その数実に千九百名に達しておる実情であります。しかるに難民割当は極東に対し三千名しかワクがないのであります。しかもその大半を香港に取られ、ついに米国政府は昭和三十一年三月二十六日をもって自然災害による難民移民の保証書、受付を打ち切り、同時にヴィザもすでに千八百名が発給されている旨を発表し、今後の見通しも決して楽観ができない状態であります。重大なる危機に立ち至っておるのでありまして、鹿児島県の難民移民の進捗状況は今日まで渡米者三百十七名にすぎません。なお千五百名の申請者が残されており、これらの申請者たちが三千名のワク内に入ることはすこぶる困難であります。米国への移民は日米友好上政治的にも経済的にも文化的にも大なるものがありますと同時に、鹿児島県の農村対策、特に災害農家救済策としても難民救済法の成果は大きく期待されておるのであります。よって鹿児島県の引受保証書を有する千五百名の難民申請者は全員渡米できますように、難民移民のワクの拡大を懇請するとともに、難民移民を通じて北米への移民の窓が何らかの形において大きく展開されますように、米国政府におきましても特に考慮せられるよう、強力に外交折衝をお願いいたしたいのであります。 なおこの際当局の御意見を承われば大へん仕合せだと思います。
○藤崎説明員 日程にありませんために担当の者が参っておりませんが、御趣旨には全然異存ないことであります。
○前尾委員長 御質疑ありませんか。——御質疑がなければ次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 日程第六〇、鳥島付近の米軍爆撃演習中止に関する請願、原捨思君紹介、第五七七号を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 請願者は鹿児島県知事寺園勝志外一名。 請願の趣旨は、鹿児島県西方海上に位置する鳥島地区米軍海上演習による漁業の制限は、同県漁村経済の死命を制する重要かつ切実な問題であり、このままに推移すれば、魚族資源の枯渇、魚道の遮断による被害はますます増大し、同県沿岸及び沖合漁業は壊滅の寸前にある。ついては、鳥島付近における米軍の爆撃演習を中止せしめられたいというのであります。
○前尾委員長 政府側に御意見はありませんか。
○磯説明員 鳥島の米軍の飛行機の洋上爆撃と申しますのは、実はエナンバ島と鳥島というのが現在の洋上爆撃の対象となる演習場で、二つしかないのであります。現在の使用状況を見ますと、米側としては百パーセントこれを使用いたしております。かねて地元からもこの島を演習場からはずしてくれというような陳情もありましたので、米側とはいろいろ折衝をいたしましたが、以上申し上げますような事情からいたしまして、これを演習場からはずすということは現状においてはできない。従いまして、他にかわるるべきものはないかと思っていろいろ調査いたしておりますが、まだその結論に達しないのであります。従いまして、地元の力にもその事情は今日までいろいろ説明をいたしまして、地元からは、もしそれができないならば、当分の暫定措置として、一年の間漁業の最盛期に演習を休むということについて考えてくれというようなお話もありまして、目下二、三、四それから十、十一、十二の六カ月間演習をやめてくれないかという旨を、ただいま施設特別委員会を通じて米側に要求を出しております。何とかいたしまして、少くともこの地元の御要求には沿いたいと思ってただいま努力いたしております。
○前尾委員長 御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 次に、日程第六一、田皆部落に米軍が飛行場基地設置反対に関する請願、有馬輝武君紹介、第二一四一号を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 請願者は、鹿児島県議会議長田中茂穂。 要旨は、奄美大島の沖永良部局知名町に駐留する米軍通信施設隊においては、同町田皆部落一帯に飛行場基地の設定を企図し、すでに昭和二十九年八月福岡調達局より、耕地三十余町歩の接収調査を依頼されたのであるが、同町の産業構造は農業をその根幹としており、しかも田皆部落は知名町の宝庫であって、零細農家の支柱におかれている耕地を六〇%以上接収されることは、同町民の死活問題である。ついては、右の計画は取りやめられたというのであります。
○前尾委員長 政府側に御意見はありませんか。
○磯説明員 沖永良部島に米軍の飛行基地を設定する問題でありますが、実は昭和二十九年の八月に、米側からこの島におきまして飛行場を設けたい、その飛行場と申しますのは、普通の飛行場よりかずっと小さい、その島に現在通信基地がありまして、遠隔の地でありますし、離島でもありますので、食糧あるいは通信施設の部品、そういったようなもの、あるいは病人が出ました場合に運ぶといったようなごく簡単な飛行場の予定地を調査したいというので、かつて一度調査したことがあったのであります。その後、本年の二月になりまして再調査をしたいというような申し出がありまして、福岡局を通じまして現地の力にその交渉をいたしましたが、現地の方では、今予定されているところが非常に優秀な農耕地であるから、その場所にこさえられることは困るというので、島をあげての反対がありました。そういう事情でありますので、米側に対しましては、当分この問題は調査等はやらないでくれということを申し入れております。
○前尾委員長 御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 日程第六二、千島列島の返還促進に関する請願、伊藤郷一君紹介、第一六五一号を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 請願者は、札幌市北一条西三丁目第百ビル農水内千島列島居住者連盟理事長高城重吉外四十二名。趣旨は、父祖代々千島の開拓に率先した島民は敗戦によって一切の財産を失い、本土帰還のやむなきに至ったが、今般の日ソ交渉によって、歯舞及び色丹と同じく、本来日本の領有である同島がすみやかに返還されることを最上の希望として、ここに千島列島居住者連盟を組織している。ついては、右列島の返還に関して努力されるとともに、中間措置として、同島に残してきた墓地の整理と慰霊祭施行のため、該連盟代表を派遣されたいというのであります。
○前尾委員長 これについて政府の御意見はありませんか。——御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、次に移ります。
○前尾委員長 日程第六三、北洋漁業漁獲水域の現状維持に関する請願、村松久義君外二名紹介、第二一二三号を議題といたします。紹介議員の克明を求めます。
○佐藤専門員 請願者は、宮城県議会議長遠藤実。 趣旨は、東北、北海道特に宮城県の漁業者は、北洋漁業の操業に万全の準備を終り、すでに出漁を待機していたところ、最近突如として、ソ連当局はサケ、マスの漁獲について、漁獲制限区域の設定を発表し、公海漁業の原則を無視した行為を表示したことは、まことに遺憾であり、北洋漁業に全面的に依存している同県漁業者にとっては、全く死活問題である。ついては、政府は慎重にソ連当局の意図を確認し、わが国の実情を了解せしめ、もって円満かつ安全なる操業を実施できるよう、万全の努力を払われたいというのであります。
○前尾委員長 これについて政府の御意見はありませんか。——御質疑はありませすか。——御質疑がなければ、次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 日程第六四、ビルマ賠償に木造船組入れの請願、山口丈太郎君紹介、第九〇八号を議題として、まず紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 請願者は、大阪市東区北浜四丁目安田信託ビル内西日本木造船協議会長占部永蔵。 趣旨は、わが国とビルマ政府との間に賠償協定が成立し、第一回の賠償の調達に関する入札が実行されているが、この三十年度契約のリストによると、船舶約百隻の調達予定のうち、そのほとんどが鋼船と推察され、木造船舶は含まれていないようである。しかし、木造船業界は、禁輸政策等により、極度の不況にあえいでおり、倒産工場も続出の現状にあるのと、業界は、この対策としてビルマ賠償のリストに木造船が組み入れられることを熱望している。ついては、今後のビルマ賠償の三十年度及び三十一年度以降の調達品目のうちに、木造船を組み入れられるよう措置されたいというのであります。
○前尾委員長 これについて政府の御意見はありませんか。——御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、次に移ります。 —————————————
○前尾委員長 日程第六五、樺太返還交渉に伴う海豹島開拓企業に関する請願、松前重義君紹介、第七六二号を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。
○佐藤専門員 請願者は、東京都板橋区板橋町八丁目六百二十九番地、吉田初太郎外一名。 趣旨は、今次日ソ間の国交調整交渉が行われているが、この交渉に当って、次記事項につき配慮されたいというのである。(一)南樺太の返還または日本人の権益に関する事項中、既得権に属する海豹島における燐鉱肥料開発下業の継続成立を期すること、(二)もし南樺太が返還されない場合においても、海獣の捕獲及び燐鉱採取権の獲得成立を期すること。
○前尾委員長 これについて政府の御意見はありませんか。——御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、お諮りいたします。 ただいま審査いたしました各請願は、採択の上、内閣に送付いたしたいと存じますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○前尾委員長 御異議がなければ、さように決定いたします。 なお、各請願に関する報告書作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○前尾委員長 御異議がなければさように決定いたします。 次会は公報を持ってお知らせいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十一分散会