運輸委員会 第1号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/12/20
会議録
○松山委員長 これより運輸委員会を開会いたします。 国政調査承認要求に関する件についてお諮りをいたします。衆議院規則第九十四条により、陸運、海運、空運及び観光に関し、国政調査承認要求書を議長に提出いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松山委員長 御異議ありませんから、さよう決定いたします。 —————————————
○松山委員長 次にお諮りいたします。理事でありました松田鐵藏君がこのたび委員を辞任されまして、理事が一名欠員になっております。この際理事の補欠選任をいたしたいと思いますが、委員長より指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松山委員長 それでは山本友一君を理事に指名いたします。 —————————————
○松山委員長 なお委員派遣についてお諮りをいたします。さきに決定いたしました国政調査事件が議長より承認を得ました場合におきまして、陸運、海運、観光等の調査のため委員を各地に派遣し、その実情を調査する必要が生ずるやもしれませんので、そのようなことになりました場合には、委員を各地に派遣することとし、派遣地、派遣委員の数及びその人選、派遣の期間等は委員長に御一任願うとともに、これを決定の上、議長に提出する委員派遣承認申請書の提出方につきましても、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松山委員長 それではさように取り扱います。 —————————————
○松山委員長 続いて船員の越年資金闘争の経過につきまして、政府より説明を求めます。安西船員局長。
○安西説明員 船員局長でございます。海員組合が十一月の十日に大手筋の十五社——この中には大手筋のうちで三井船舶が除かれておりまして、その他の大同海運、飯野海運、川崎、三菱、日本海、郵船、日本油槽船、日産、日鉄、日東、大阪商船、新日本、東邦、東京船舶、山下汽船、この十五社が含まれておりますが、この十五社に対しまして、基準給の二十五割及び三十割をそれぞれ要求いたしました。これに対しまして大手筋の十五社は、十一月の十五日に海員組合に対しまして、一括して交渉を行いたい旨を申し入れまして、組合もこれを了承したわけであります。右によりまして、十一月の二十五日に、労使間に一括交渉が慎重に続行されて参りまして、十二月二日に事態の解決のために小委員会を設けて交渉を行なったのでありますが、ついに決裂いたしまして、十二月の九日に組合は船主側の同意のもとに、船員中央労働委員会にあっせんを申請して参りました。 本件に関します労使の態度についてでありますが、組合側は最終態度といたしまして基準給の二十割まで譲歩して参りましたが、船主側は十五割プラス・アルファという数字で、主張が折り合わなかったわけであります。十二月九日に船員中央労働委員会が総会を開催いたしまして、あっせんの申請の受理を決定いたしまして、あっせん委員に船員中央労働委員会の会長である脇村義太郎先生と井出公益委員を指名して、直ちにあっせんを開始したわけであります。自来数回にわたりましてあっせんが行われたのでありますが、十二月十五日に労使の歩み寄りが行われないで、あっせんが不調に終ったわけであります。そこで組合は中央執行委員会を開催いたしまして、越年資金の支給率二十割獲得を目標といたしまして、実力行使に関する方針をきめまして、さらに関係組合員の一般投票によりましてその賛否を問うことを決定したわけであります。一般投票は十二月十六日から二十日までの間に実施されることになりましたが、十二月十六日に組合は各船主に対しまして、十二月二十一日の零時以降ストライキを行う旨の通告を行なったわけであります。右によりまして越年資金に関する紛争は最悪の事態に立ち至ったわけでありますが、事態の収拾をはかるために、十二月十九日に運輸大臣は船員中央労働委員会の会長脇村先生とお会いになりまして、再度職権によるあっせんを依頼したわけであります。船員中央労働委員会会長はそのあっせん依頼に基きまして、全公益委員による調停あっせんを開始いたしまして、けさの三時になりましてから両当事者間に合意が成立いたしましたので、あっせんを打ち切ったわけであります。合意の内容は、郵船と商船につきましては基準給の十九割、その他の東京船舶を除きます十二社に対しましては基準給の十九・五割、東京船舶につきましては、会社の今期の経理内容が非常に悪いので十八割マイナス・アルファ——マイナス・アルファという数字は、会社と組合との相互におきまして、会社の経理の実情を見てきめるということで妥結したわけであります。 今回の越年手当の問題につきましては、組合側はこの秋の大会におきまして組合員の質問に答えまして、当分の間組合はベース・アップをいたしません、しかしながらその点については年末手当の闘争において、若干のものを獲得するから了承してもらいたいというようなことで、そういう答弁をしております。そしてまた組合員である船員の立場から申しますと、いかにも海運界が好景気に見舞われており、従って会社の経理内容もいいというように考えておりまして、組合の執行部がこれを押え切れなかったという点があったと思うのであります。船主側の立場に立ちますと、政府の財政資金で船を建造して多大の借財を背負っておりますし、また利子補給等を受けておる実情でございますので、できるならば公務員の給与ベースとしてきまりました十五割の線から、あまり遠く隔った線では譲れないという考え方だったと考えるのであります。また運輸省側の気持といたしましても、公務員の年末手当としてきまった十五割というものが、おおむね妥当の線ではないかというように考えておったわけであります。またあっせん員となられました脇村義太郎先生と井出先生は、ともに今回の越年資金の要求については、労使の問題もあるけれども、同時にやはり国民の立場もある、従って公益委員として出すあっせん案の内容につきましては限度があるという態度を、終始一貫して維持されたわけであります。その結果といたしまして、最終のあっせんが交渉妥結に至りませんで、遂に組合が一般投票にかけるというような事態に入ったわけでありますが、運輸大臣から脇村先生にぜひこの紛争を解決してもらうようにということをお願いした筋合いも、翻って考えてみますと最近における海運界の情勢及び日本の貿易及び経済の一般情勢から考えてみまして、もしここにかりにストでも起ることになりますと、莫大なる損害を日本経済に与えるのではないか、従って何とかストに至らずしてまとめてほしいというような気持を運輸大臣からも披瀝されましたし、脇村先生もまた公益委員の立場からして、最初のあっせんできめた十五割プラス・アルファという線は、自分の考えとしても信念に基くあっせんであるからして、譲れないとは思うけれども、さりとてまた実際にストに入った場合における諸般の経済界の影響を考えてみれば、これはまことに重大であるから、従ってそういう見地に立って自分も職権あっせんをいたしますということを言われまして、職権あっせんの決意を固められたわけであります。今回の職権あっせんにおきまして、副会長である石井照久先生も、これは非常に重要な問題であるから全公益委員があっせんに当るという、異例のあっせんを行うということを会長に進言いたしまして、昨日早朝来終始あっせんを持続されたわけでありますが、遂にけさになりまして、ただいま申し上げたようなラインで両者の歩み寄りができましたので、あっせんを終結したという経過でございます。
○小山(亮)委員 今の御説明でちょっと伺いますが、郵船と商船は一・九、それはどういう理由ですか。それから三井はそこに入っていますかどうか。
○安西説明員 お答えいたします。郵船と商船はライナー会社でありまして、経営の内容もほかの会社に比べましてはよくないという点が一点であります。それからもう一つは、基準給につきまして、郵船は別といたしまして、商船は船員の年令の関係で一般の基準給よりも多少高くなっております。従いましてライナー会社であるという点と基準給の点から考えて、一・九に押える方が妥当ではないかというような考え方であっせんを行われたと考えております。三井は今回の統一交渉には加盟しておりませんで、別途交渉を行なっております。そしてこの本交渉は妥結した暁にきめるという態度をとっております。
○小山(亮)委員 そういうような調停の場合には、予備員の数というものは——ある会社によっては予備員がたくさんいる、少いということは全然考慮に入らないのですか。それから郵船の給与は必ずしも高くないのです。また商船の給料も必ずしも高くない。ただ年をとった人がたくさんいるのではないかということだけです。そういう意味で特にライナー会社だからといって率が下るわけはない。これは日本で一番いい会社なんですから、他の会社の筆頭に立たなければならぬ会社なんですが、それが下っておるのでおかしいと思ったのです。予備員の数というものは考慮に入りますか、入りませんか。
○安西説明員 予備員の数は考慮に入れておりません。それから郵船と商船につきましては、老齢の方がたくさんいるという事情も考えておりますが、今の一・九という率をかけますと、金額の面で一般の会社と歩調がそろうのではないかというふうに考えております。
○松山委員長 本日はこれをもって散会いたします。 午後二時十八分散会