農林水産委員会 第2号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/12/05
会議録
○委員長(棚橋小虎君) それでは、ただいまから農林水産委員会を開会いたします。 ちょっと速記をやめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(棚橋小虎君) 速記をつけて下さい。 それでは、昭和三十一年度農林省関係予算に関する件を議題といたします。なお、農林省からは官房長、予算課長、総務課長が出席いたしておりますから、御質疑のある方は順次御発言をお願いすることにいたします。なお、本日は官房長あるいは予算課長に対して総括的な御質問を願い、その間に問題点が明らかになりましてから、関係長官あるいは局長の御出席を求めてそれぞれ詳細な説明を聞き、続いて重要問題について河野農林大臣の出席を求めて御所見を伺うことに取り運びたいと存じますが、お差しつかえありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(棚橋小虎君) 御異議ないと認め、それではそのように取り扱うことにいたし、御質問を願うことにいたします。
○重政庸徳君 説明を聞かずにすぐ質問してお答えを願うのですか。
○委員長(棚橋小虎君) すぐ御質疑を願うことにいたしたいと思います。
○重政庸徳君 われわれは去る委員会において、三十一年度の農林予算について大蔵大臣並びに高碕長官、農林大臣等に質疑いたしたのでございます。その結果、今年度の農林省の予算要求は累年とその様式が異なっておる、要求する金額においても。われわれが常識的に考えておそらく六ヵ年計画に基いて要求いたしておると考えるのであります。なお去る委員会においても関係各大臣から、あくまでこの六ヵ年計画を堅持して、誠心誠意この計画を遂行するということをきわめて誠意をもってお答えになっておるのであります。要求はそういうような順序で出ておるが、これは真実かどうかわかりませんが、聞くところによると、またその六ヵ年計画に対していろんな組みかえ等で種々折衝しておるように承わるのでありますが、この点現状はどうなっておるかということを御説明願いたい。
○政府委員(谷垣專一君) お答えいたします。三十一年度の予算要求に関しましては、農林省の方で策定いたしました農林水産関係の六ヵ年計画というものによりまして予算要求をしておりますことは、この前御説明申し上げた通りでございます。そこで問題は、いわゆる経済企画庁及びその審議会の方でやっておりまするところの経済長期計画と、こちらの農林経済計画の関係でございますが、これはもちろん農林経済計画は長期計画の一部門という格好で出ておるわけでございます。ところが長期経済計画の方はほぼ最終段階に参っておりまするけれども、ここ数日中にその結論が出まして答申があることと存じまするけれども、その経済計画を農林省の方の六ヵ年計画と組み合せをいたします際にいろいろな議論もあり、また特に財政計画等におきまして論議があって、若干の変更があったことは事実でございます。その大体の様子を申し上げたいと思います。 こちらの方の予算要求は、この予算要求をいたしまする当時の当方の農林水産経済計画の六ヵ年計画の年度で要求いたしておるわけでありますが、この長期経済計画の方は農林省の当初申しておりましたような二十九年度ベースにいたしまして、そして三十五年度の最終において食糧の輸入量はほぼひとしいということで済まして参る。その間人口増加あるいは国民食糧の摂取の状況等を勘案しまして、三十五年度におきまして千三百五十万石の増産を土地改良、耕種改善等々によりまして作って参る。こういう計画でございますし、その通りの案でこれを要求しておるわけでございます。その後大体いまの結論が出ておりませんのであれですが、ほぼ固まっておりまする長期経済計画の方ではそれを千三百万石程度の増産ということに変更されております。その理由といたしまするところは、二十九年の輸入量と三十五年の輸入計画量との間に、いわゆる加工貿易と称しまして、海外の小麦を入れましてそのまま加工いたして輸出するというようなもの、これは国内食糧の方への増加にならない数字でございますが、そういうものが五十万石ほどございます。その分を削除いたしまして大体千二百万石という増産目標ということで計画ができております。なお、これらの計画のうち、いわゆる年度計画というもの――三十一年度は従ってその第二年度になるわけでございますが、その三十一年度計画通りのものをそのまま三十一年度におきまする予算といたしまして大蔵省がそのまま認めるかどうかという問題、それを一致させるかどうかという問題でありますが、これはこの長期経済計画自体がそういう意味の年次計画を持つかどうかという問題が一つあると思います。今までのところでは、この年次計画というこまかな計画を結論として出さないで、六ヵ年なら六ヵ年の間を前期、後期というふうに分けるか、さもなくば六ヵ年の間の全体といたしましての計画、こういう形で出していくかというようなところになっておるようでございます。もちろんそれらの結果になりました場合に、ずっとそれを構成いたしまする農林水産関係におきましては、それぞれの年次計画を持った計画を積み上げまして、全体の企画庁の経済計画の方に要求をいたしておるわけでございますが、大体そういうような形で企画庁から応答いたしまする結論が年次計画を含めたものになりますか、それとも全体としての長期計画としての計画で御答案になるか、そこらのところはまだ私の方でははっきりわかっていない点でございます。私たちの方は、もちろん年次計画を盛ったものとして要求をいたしております。予算は千三百五十万石の当初の私たちの考え方でそれの年次計画によって三十一年度の要求をいたしておる、こういうことになっております。
○重政庸徳君 審議会の結論が出ないというのですが、農林省はそうするとそれが出るまでずっと手をつかねて待っておるのですか。私はそういうことはないように思う。農林省は前の六ヵ年計画を根拠として審議会に向って相当私は意見を開陳していっておるだろうと思うのだが、あるいはまた結論が審議会から回ってくるまでじっとしておるのか、それから、やっておればどういうことをやっておるのかということをまずお尋ねいたします。
○政府委員(谷垣專一君) これは経済計画の方で問題になりました焦点は、食糧増産の方が非常に一つの問題になったわけでありますが、その問題になりました点は、財政負担をどの程度やるか、要するに財政規模との関係におきまして問題が生じたわけであります。それでこの企画庁の方の結論がどの程度の数字になりますか、ほぼ概定いたしておるわけでありますが、私たちの聞いておりますところでは、この六ヵ年の間の財政の規模を昭和九-十一年の間の国民所得、それとその場合の財政規模、その比率をもちまして今後の六ヵ年の在世規模と、こういうふうにいたしたい、こういう考え方でできておるのであります。それで申しますと、六兆六千五百幾らの財政規模になるようでございます。その中にこの食糧増産を主体といたしまする農林省関係の財政をどういうふうに要求するかという問題が一番の重点になったわけです。私たちの方の規模から申しますと、当初の計画は約二千二百億の財政負担が要るという要求をいたしております。これはことに食糧増産の問題が問題であったわけでありますが、その点におきましてはそういう数字になっております。現在まだ企画庁の方で審議中で、ほぼ結論に出ております数字から申しますと、それが一千九百四十億という数字になっておるわけであります。その間に約二百五十億程度の財政負担の減があるわけであります。で、これはそういう財政の下で先ほどの千三百万石という増産をいたしますには、それ相当な工夫をいたさねば相ならぬと思います。それが相当部分融資その他の方向にもワクを広げまして、財政負担以外に広げた格好で数字をやっていかなければならぬ、かように考えておりますが、大体経済計画の方からくる問題はそういうことになっております。この予算要求の数字は、当初の二千二百億の食糧増産計画のその数字をもちまして要求をいたしております。
○重政庸徳君 もちろん財政負担を考えるということは必要なんだが、おそらく六ヵ年計画を立てるときでも財政負担を考えなかったではないだろう。すでに六ヵ年計画は三十年度に第一年度として施行しておる。そして強く各大臣ともこれを推進すると、こういうことを盛んに答弁しておる。まあそれはさておいて、農林省は食糧をあずかって全責任を持っておる。食糧をあずかっておる。その方面から農林省として譲れない限度があるだろう。それはどう考えて、おりますか、その数字は。
○政府委員(谷垣專一君) この長期計画――従いまして企画庁の方でやっております長期計画の場合にも相当な議論がありまして、農林省の言っております千三百五十万石という増産の目標に対しまして、これを相当大幅に切り下げる案がしばしば出まして、最後までそれが問題になったわけであります。農林省といたしましては、筋の通らない食糧増産の削減は応ずるわけには参りません。計画といたしましても参りませんので、先ほど申し上げましたように増産量におきまして千三百万石、こういう数字を確保することを主張いたしたわけであります。まずこの程度の増産ができまするならば、当初から考えておりました増産量とそう大した違いはない。五十万石の差がございますけれども、これは加工貿易の数字を一応除外した格好になりますので、まずそこらあたりでやっていけるのじゃないか、かように考えております。
○重政庸徳君 これは官房長にどうこうという問題ではないのですが、今申し上げましたように、六ヵ年計画は非常に自信を持って拡充して、そうしてこれを遂行すると大っぴらに声明をして参っておる。ところがすでにこの三十年度聞くところによれば、地方交付税の関係で八十八億の――これは明日とくとやる問題でありますが、八十八億の公共事業費を持っていく。で農林省はその分け前三十億というものを出さねばならぬ。しかもこれは決定しておるものの中からそれを差し引いて、そうして三月までの間に事業を縮小する。これにはいろいろな障害が生じて来る。東京では農林省なり大蔵省なり、机上ではこれはまだ金を現実に交付しておらないのだから、当然何らかの支障がない。こういうように考えておるかもしらぬが、これは非常な地方とすると、個々の事業をなしにおる主体とすると、その計画の下にすでに工事はやりつつある。だからおそらくそれを吸い上げて一割の削減を食うということになると、それは支出不能になる。もうすでに工事をやっておるところがあるのです。やりつつあるところもあるだろという問題はどう処理するか。あるいはここで融資を出すかどうか。われわれもちろん公共事業費を持っていくということに対してはちょっとも納得いたしておるものではないのだが、しかしそうなったときには、農林事務当局としての心がまえは支障のないようにどういう方法を講ずるか。それだけ、一割減額になったものを短期の融資でこれをやるかどうか。なおまたこれは国において保証しておる六ヵ年計画から言えば、第一年度から全く無謀な私はやり方であると思う。そういうことはたれでもやる。これは野党でもできる。こっちの金をこっちへ持っていって、同じ町村に行く金を差し引いて役場に行く。これは補正予算として組むかどうか。これは事務的にまた組まねばならぬと私は思うのです。あるいはまた補正予算でできぬとすると、三十一年度に六ヵ年計画より別途にこれだけはこれを補填すべき予算を組まなければならないと思う。これは事務的に考えて、一つどういうお考えをお持ちになっておるか、お答え願いたい。
○政府委員(谷垣專一君) 当初予定しておりました公共事業費、食糧増産等を主体とする費用が削減を受けますことは、私は事務当局のものといたしましても非常に残念に思っておりますが、そういう数字をぜひやれ、こういうことになりますれば、これは被害の最も少い、また御迷惑をかける筋の最も少い方法でやらざをる得ないと思います。で、これらの事業は、一応従いまして繰り延べという形に自然なると思います。その内容等につきまして、やり方等につきまして、またこの決定をみましてから間がございませんので、内部でいろいろ現在検討をしておる途中でございますが、できるだけ御迷惑の少いやり方でやらなければ相ならぬと思います。なおいずれこれは補正予算として組まねばならぬ問題になるかと思いますが、今のところでは内容的にどういうふうにいたしますか、現在検討をいたしておる最中でございます。なお御存じかと思いまするが、どういう方法でやるかといいますのは、あまりいい方法も実はないのでありますが、保留をいたしておりまするようなものだとかいうものが若干ございます。あるいはまだ地方に示達をいたしていないようなものもあろうかと思います。そういうようなものがやはり節約をいたします場合のときに考慮をせられねばならぬ問題点かと考えております。
○重政庸徳君 これはよく考えてもらわねばならぬが、事務的に官房長もあまり詳しくないように思う。これを実際問題でできるだけ支障を来たさないようなところからやるというが、支障を来たさぬところはちっともない。あるいは国営でやっておるところとかいうところは、金を使うものはお前やるなと言えばそれですむのだけれども、地方団体はそういうわけにいかぬ。なお金が行っておらぬからといっても、計画が今年度これだけの事業を認めたということが行っておれば、それに従って何とかかんとかもうすでに工事をやっているのが非常に多い。だから金をやっておらぬ、今まだ交付しておらぬからこれをもってやるということになったら、大きなことになると私は思う。そういうお考えほどうかと思う。結局私は一律に引くより方法がない結果になってくるだろうと思う。だから金を今まだ向うに手渡しておらないから、これはけっこう支障を来たさぬものであろうというようなお考えは一つ是正をしていただきたい。なお、もしそうなれば、われわれは公共事業を持っていくことは納得しない。どうやっていわゆる融資を出してやるか。どういう方法をとるかということを今から一つ十分御研究にならなければならぬと思う。それからこれはくどいようですが、そうなったときに繰り越しの問題がある。これもやはり六ヵ年の後年度の方にその繰り越しとか何とかいったって、それは意味をなさない。ただ書類の上で操作するのみに私はとどまるだろうと思う。やはり三十一年度でこれは解決せねばならない。だからその辺を、ただ上がやれというからその通りにやらざるを得ぬことになるのですが、自分がこうやろうと思っておるというのを、でき得れば今どういう考えを持っているということをお答え願いたいのですけれども、一つどうかよろしくお願い申し上げます。
○政府委員(谷垣專一君) 今せっかく事務当局の方で今言われましたような点を十分念頭に入れまして、それぞれの数字をはじいておるときでございます。もちろんすでに保留をいたしておりますようなものは別でございますが、あるいはまた額を内示していないものは別でございますが、実際に金が行っておりませんでも、相当それを当てにして工事が進んでおるということを考えなければならぬ。そういうことも含みまして、なるたけ御迷惑のかかることの少いような形で解決していかなければならぬと考えております。
○宮本邦彦君 僕は今官房長が数字をはじいているということを言われたのですがね、僕はむしろ数字をはじいた結論をお聞きするのじゃなくて、どうやってやるかというその方法に対する何といいますかな、性格といいますか、それをむしろ納得させてもらった方がいい。と申しますことは、簡単だから一例を申し上げますが、はっきり言えば、栃木県の那須開拓の問題なんですがね、あそこで開拓道路をやっているのだ。もう二十五年からやっていて、ことし一年やれば終るという、たった二百メーターばかり残っているところがある。両方からやってきて、まん中だけ二百メーター残っておる。たった百二十万円でできるというのだね。それが予算の都合があるからことしは休止せざるを得ないというのでもって、本省の方は予算がないからことしは休止するのだというようなことを内示しているようなんです。地元じゃだから着工できないでいる。たった百二十メーターやれば今年五ヵ年計画の事業が完了するのに一ヵ年間休止せねばならぬという、そういう無理をしてやるかやらないかと、そういった性質の問題なんです、はっきり申し上げれば。で、そういうことをやったんじゃ僕ら承知せぬということが重政委員が言われたことなんだ。数字をはじいての問題じゃないと私は思うのです、はっきり申し上げれば。そういう点をきまってからこうだと言われてもそれは困るので、そういうことをやってもらっては困るということを言っているので、数字がきまる前にそういうことはしませんということを言ってもらえば僕らは納得ができる。そういう点について官房長に考えてもらいたいということを僕らこの委員会の御答弁としてお聞きしたいのです。
○政府委員(谷垣專一君) 数字をはじいているという表現が非常にまずかったと思います。お許し願いたいと思います。これは私の方のそれぞれ農地、山林、水産ともどもに大問題なのでありますので、その方でそれぞれ実は今御指摘になったような問題でありますとか、あるいはすでに工事が進んでおる進捗状況でありますとか、実際問題としての進捗状況というようなことを考えまして、いろいろと実は対策の具体的なものを練っておるわけであります。御存じのように今御指摘のような点は、それぞれ担当の部局の方では身にしみて実はわかっておる問題であります。削減ということに対しまして、いろいろ議論はあろうと思いますけれども、そのワク内における事務当局としての最善を尽したい、かように考えて現在作業をしておるわけでありますが、私たちの方には、こういう案でいけばそういう迷惑が一番少いとかいう案がまだ出ておりません。私のところには来ておりません。各部局で鋭意その点について検討いたしておる最中であります。さように御了承願いたいと思います。
○宮本邦彦君 今の官房長の御答弁は、そういうような矛盾は来たさないようにやりたいと、こういうお話なんですか。
○政府委員(谷垣專一君) 当初予定いたしました予算が削減を見たわけであります。削減を見たということは、どうしても無理がかかるということであろうと思います。ただ御存じだと思いますが、これは結果的な問題になるかと思いますが、毎年かなり繰り越し――経費が使えなくて来年度に繰り越すという状態があるのも事実であります。これは努力をいたしまして、なお、そういうことが起きた、これは結果的なもので、今から予想をすることはなかなかできない問題でありますが、そういうものが実際毎年心々起きておるわけであります。そういうこともございますし、いろいろの点でできるだけ御迷惑をかける度合いの少いやり方でこの結論を出さなければならぬ、かように考えておるわけであります。当初の削減自体がはなはだ痛い問題でございますので、そのワク内におきまして、できるだけの御迷惑のかからない方法を考究したいと考えておるのであります。
○重政庸徳君 関連――官房長、むしろ普通にできる限り障害を、御迷惑を少くするとか、そんなことをお考えにならずに、必ず迷惑を全部こうむるのです。そんなことをしたら金が出て来やしない。それを別途どういう方法で救済していくかということをお考えになるのが私はいいと思う。ここで月並みに言うできる限り障害のない、御迷惑のかからぬようにするとか、これは迷惑がかかる、必ず全部が迷惑がかかる。そうして迷惑を少くしてといったってできるものじゃない。だから迷惑した場合にはこういう方法で一方で救済するということを一つお考えになる方がいいと思います。私は多くを言いませんが、一つそういう気持でやっていただきたいと思います。
○政府委員(谷垣專一君) 研究をさしていただきたいと思います。
○江田三郎君 今年の公共事業費の問題は、これは削ってもらいさえしなければ一番いいので、与党の方でも、やはり削ると今の重政さんのおっしゃるように、どこかにむずかしい問題が起るわけですから、一つ削らぬように与党の方もしていただきたいと思います。 そこで、この問題はあした官房長でなしに、政府を代表して答弁のできる人に出てもらってお聞きしますが、この議題になっております三十一年度の問題について、すでに大蔵省の方と折衝されておると思うのですが、今大蔵省との折衝の過程では、この農林省案のどういう点に難点があるのか、そういうことは一つ話していただけますか。
○政府委員(谷垣專一君) 現在、大蔵省は今のところ何ら意思表示をしておりません。巷間いろいろと言うておることがございます。しかし私たちの方に向うの担当者から正式に、こういうことだという、いわゆる内示の形で示しておる点はございません。たまたまほかの会合やその他でいろいろなことを申しております。たとえば食糧増産の経費が多過ぎるとか、ことし程度にとどめるか、あるいは削減した方がいいとか言うておりますが、これは別にその問題に正式の意見と申しますか、いろいろな会合のときに私たちの方を牽制しておるようなことを言いますけれども、それ以上大蔵省から出ておりません。
○江田三郎君 公式でなしに非公式にでも出ておる問題点というものを、あるいは速記なしにでも大体一つ話せるところを話していただけませんか。
○政府委員(谷垣專一君) まだそこまで実は向うから意思表示をしておりません。向うは向うで非常に慎重な格好になっておりますので、まだ私らの方にそういう意味のことを言ってこないのです。
○江田三郎君 そうしますと、この大蔵省との折衝の今後の作業の日程といいますか、予定といいますか、それは大体どういうような工合になりますか。
○説明員(昌谷孝君) 大蔵省の方の内部の作業といたしまして、各省別に説明を聞きました予算の、現在主計局の局議を逐次開いて、主計局原案を固めつつある段階でございます。従いまして、先ほど官房長が申しましたように、私の方に向って予算についてのそういう意見、見解については、あらたまった形では何も出しておりません。日程としては、いろいろこれもまだ大蔵省自体が日程をきめておりませんので、推測になるわけでございますが、一応年内ぐらいに編成方針の大綱なり、重要事項についての政府としての方針をきめるのではないか。従いまして食糧増産でありますとか、そのような例年重要政策事項として取り上げられますような問題については、年内にも多少大蔵省の意向が今よりはっきり出てくるのではないかと思います。一般のその他の農林省の大部分を占めますその他の項目につきましては、目下の状況では年内押し詰まってか、あるいは年を越してからいわゆる内示の段階に入るのではないか、さように推測をいたしております。
○江田三郎君 この予算の内容、あなたの方の案の内容についていろいろ聞きたいことがあるのですが、これはやはり関係の局でないと無理ですか。たとえば飼料の損失ですね。あるいはああいう七億ですか、いろいろなものがありますが、そのほかいろいろな問題があるのですが、やはりそれは関係局の方へ聞かなければわかりませんか、そのような問題は。
○政府委員(谷垣專一君) 詳しくなりますと、これはやはり各局にお聞き願わないとちょっと私たちのところでは念の届いたところまでは残念ながらお答えが不十分なことになると思います。できればそうしていただいた方が念が届くかと思います。
○江田三郎君 それからちょっとこれは予算と面接じゃないのですけれども、関係があるから聞いておきますが、例のあの余剰農産物ですけれども、二百万ドルですか、あの国内の市場開拓費、あの金の使い方というものはもう大体きまったのですか。あの使い方というものについては、どうせアメリカはアメリカの意向がありましょうが、日本としては日本の将来の食生活の構造というような問題もありましょうし、将来の増産計画というものもありましょうし、いろいろな問題が出てくると思うので、向うで一方的にきめられても迷惑するし、またそういうことについては、あの使い方については十分農林省としては農林省が持っている食糧対策なり、その他の対策から見てはっきりとした意思表示をされ、その線によっておきめになるのですか。あれはアメリカがきめるのだからそしらぬ顔をしていかれますか。すでにそれがきまったのかどうか。そういう点どうですか。
○政府委員(谷垣專一君) これは二百万ドルはアメリカが決定をする、そして自分で使うという強い意思表示をいたしております。もちろんこのことは、しかし各農林関係にとどまりません。各省とも重大な関心を持っておりますしいたしますので、その具体案を農林省といたしましても作りまして、そうしてアメリカの方と折衝をいたしております。なかなか現在までの事情をざっくばらんに申しますと、向うの言うこととこちらの言うこととが必ずしも合わない点がございまして、また調節のできた点もありますが、そういう状況でございますが、とにかくこちらの意見というものを大幅に取り入れなければ、向うでも十分にやれないのだということをこのごろはよく認識して参ってきたようであります。これは農林省だけの関係ではございませんで、各省にも関係がございますので、各省が向うの大使館その他と折衝しておりまするそのほかに、企画庁の方でもこれを全部まとめまして、統一した形で調節をとっていきたいと言ってきている現状でございます。農林省関係の問題につきましては、いろいろな折衝の過程はございましたが、大体大部分のものはやり方その他の意見が合って参ってきている現状でございます。
○江田三郎君 その内容はこれは何ですか、あなたの方が担当されているのですか、どこか食糧庁みたいなところになるのですか。今きまっている内容については御報告願えますか。
○政府委員(谷垣專一君) これは食糧庁の関係が多いのですが、ほかにもいろいろありますので、一応官房の方でまとめております。官房の方でまとめて折衝をいたしております。内容等ちょっと今私ここに詳しい資料を持つておりませんですが、向うとの状況その他につきまして、この次の機会にでも御報告いたしたいと思います。
○清澤俊英君 僕の聞き違いかわかりませんが、何か高碕長官がこのごろ愛知公団のことで、愛知公団と機械公団が長期計画の中に入らない、ずっとはずしてあるのだということを言われたと思うが、それはどういうことになっておるのですか。何か私の聞き違いでしょうか。増産対策の長期計画の中に、これは別だと……。
○委員長(棚橋小虎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(棚橋小虎君) 速記を始めて。
○政府委員(谷垣專一君) これは増産量その他は計画の中に入っていることになっております。
○委員長(棚橋小虎君) それではほかに何か御質問ありませんですか。御質問がありませんでしたらちょっとお諮りをいたしますが、あす出席を求める長官及び局長ですね、これは公共事業費の削減の問題については農林大臣または農林政務次官、それから根本官房長官の出席を要求するようにいたしたらいかがですか。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(棚橋小虎君) それじゃ、さように取り計らうことにいたします。 それから明日の三十一年度の農林省予算の件について、これは長官及び局長の出席を要求するのに一人ずつ要求するか、二人を一緒に要求するか、あるいはたれを呼べばいいかということについて。
○東隆君 農地局長を呼んでいただきたい。
○江田三郎君 畜産局長。
○委員長(棚橋小虎君) それでは農地局長及び畜産局長、この両名でよろしゅうございますか。――それではこの両名の出席を要求することにいたします。 それから公共事業費の削減の問題については、とりあえず政務次官、それから根本官房長官ということで……。
○江田三郎君 この日程で行きますと、例の砂糖の価格安定及び輸入に関する臨時措置に関する法律案というものは政府において本国会に対する措置を検討中ということでありますが、現在のところ政府ではどういうことになっておりますか。
○政府委員(谷垣專一君) これは農林省の方は少くとも臨時国会には出すつもりはありません。ただほかの省でいろいろ意見があるようでございます。
○江田三郎君 それで出さぬということならば出さぬでも、これは政府の勝手ですからかまいませんが、ただこの法案が審議未了になったときに、これは次の国会において出すのだというようなことで関係業者に対しては積立金をさしておったわけです。それからその以前に今年の三月ごろからずっと積立金をさしておったわけです。そういうようなものを一体どうするのかという問題が出てくるわけですが、そういうことについては何かあなたの方で今国会に出さぬということならば、そういうことについて検討されているわけですか、どうですか。
○政府委員(谷垣專一君) これは従来の行政措置がそのまま続けられると了解しております。まあできるだけこの前審議未了になりました経緯もございますので、内容等につきましても、実は同じ出すならば検討したいと農林省としては考えておったわけです。そういう事情であります。
○江田三郎君 従来の行政措置を続けて――まあこの間うちみたいにべらぼうに下ったときは別ですけれども、また最近のように輸入手びかえになったりしている、年末に上がるかもしれませんが、行政措置を続けるということになると、積立金は依然としてやっていくということになるだろうと思いますが、積立金はやるわ、肝心のそれを決定的にする法律案の方は今のところ出す気がないというようなことになると、妙な行政措置とちぐはぐになってしまうのですがね。そういう点はあなたの方では矛盾をお感じになりませんか。
○政府委員(谷垣專一君) 通常国会には当然出すべきものと考えて準備をしなきゃならぬと思っております。臨時国会の問題といたしましては……。
○委員長(棚橋小虎君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(棚橋小虎君) 速記を始めて。
○三橋八次郎君 あした局長を呼ぶならば農業改良局長も呼んで下さい。経済局長と。
○委員長(棚橋小虎君) それではこの問題について今質問はそのほかにありませんか。 ありませんようでしたらば、本日はこれにて散会いたします。 午後二時五十六分散会