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23回国会参議院1955/12/15

内閣委員会 第7号

発言数
114
登壇者
15
会派数
3
開催日
1955/12/15

会議録

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) これより開会いたします。  行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  前回に引き続いて御質疑を願います。

千葉信日本社会党

○千葉信君 この法案について大臣に若干の御質問を続行したいと思います。政府が今回機構改革を公約されて、そうしてその機構改革を勇敢に実行するために、行政審議会の拡充を図るというその方針については私は一応納得いたします。特に今回の行政機構の改革に当っては人員整理等を行なって、現在の社会不安をさらに増大するような措置はとらないと、今回大臣が言明されたことに対しては私は敬意を表します。しかし私ども機構の改革を図り、そうして重複せる、混淆せる事務の再配分を行うということになりますと、ただいまの言明のいかんにかかわらず、やはり最終的には人員整理という状態が起ってきはしないかという当然の疑問が生ずるわけですが、大臣はそういう常識上当然のことに対しては、どういうふうに現在お考えになっておられますか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 率直に申し上げます。私も昨年農林大臣に就任いたしましてから、身をもって体験しておることでございますが、たとえば農林省内において、局はともかくといたしまして、課の数が非常に多いのでございます。どの人がどうとは申しませんけれども、そんなにたくさん課長の適格の人物が養成されるはずはないのでございます。課長としては適当でなくても、行政官として不適格じゃないという人が相当ありまして、そういう人を深く掘り下げて、その部門におけるたんのうな行政官に育て上げて行くことが適切じゃないかと思われる場合が間々あるわけであります。ところが今の状態でいっておりますことは、課長になりませんと月給がある程度出せないというようなことから、人情のしからしめるところで、どうしても課の数をふやして、そうしてその人に地位を与えるということになっているように見受けられるのでございます。そのために始終行政上忙しい仕事が回って歩きます。困難な仕事がいつでも有能な人のところにぶつかればよろしいのでございますけれども、必ずしもそうは行きません。そのたびに人事の更迭をするわけにも参りませんというようなこと等からいたしまして、現在の課を少くともある程度減らして、そうして課長として適格な、行政にたんのうな男にやらせておいたならば、もと少し行政能率が上るだろうと思える節が非常に多いのでございます。さればといって、そういったように課長をやめさせて整理してしまう人があるかというと、整理する必要はないんですよ。その人にはその人として深く掘げて、長く担当せしめて、そうして民間の人から見れば、また係が変った、また係が変ったということでないようにして行く必要があると思います。そういうふうにいたしますには、課長と同等の待遇を与えまして、そうしてその事務をたんのうせしめて行くというようなことは、国民の側から申しますれば非常に親切なやり方だというふうに考えられますので、無理に私は人を温存しようという考えはむろんございませけれども、そういうような考えで行くことの方がいいんじゃないか。まして昨日も申し上げました通り、現在の社会に役所をやめて出れば、必ずその人が他に就職することは困難だといえば、これはやはり失業者として政府としては考えなければならぬ。またその方面に予算が当然要るのでございまして、これはむだなことでございまして、それよりも私は今のようなふうにしってもらう。そして他日民間産業が盛んになりまして人を必要とするときに、その人の自由な立場で変られるために立場を与える方がいいじゃないかというふうにして順次行くべきだ。しかも世間で考えておられるほど、実際に当ってみますると、いわゆる世間で官吏が多い多いという面には、必ずしも私は多いとは考えていないのでございます。そういう面からいきまして、これは人員整理を目途とするところの行政機構の改構の改革を今やる以外にはないというように考えておりますので、御趣旨の意は私と全く同じ結果になると考えております。

千葉信日本社会党

○千葉信君 常識上事務を簡素化するとか、機構改革の結果かなり事務量の統廃合が行われる。これはかなりすっきりした格好になると思います。従って常識的にはどうしても場合によっては人が余ることになるかもしれませんが、まあそれに対して大臣がとられようとしている御方針は明確になりましたが、大臣の方から今御答弁に具体的になりました点をもう一つお尋ねしたいことは、たとえば現在の状態では課長が多すぎる。これは課長でない行政官ということになりますと、直ちに大臣がおっしゃるような、現在の給与の組み立ての中では頭打ちという条件が起って、そのために従来課長がどんどん作られたという傾向がある。この点について大臣は構想をめぐらされることはけっこうですが、そうなりますと、そういう端的に言えば降格というような条件に対しては、十分大臣としては給与法の組みかえ等についてその救済をお考えになっておる、こういうことに了解していいですか。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) むろん給与法の改正もあわせて行かなければ結果が得られない、こう考えております。

千葉信日本社会党

○千葉信君 それから今度この法律案が通れば五人の審議会委員が増員されることになりますが、この間の質疑応答で判明いたしましたことは、現在の行政審議会の委員は、必ずしも行政機構改革についての答申なり格間については適格者とは申せない部分がかなりあるという御答弁でございました。そういう方々そのままにして新たに五人の方を追加してみても私はかなりむだな状態が残るのじゃないか、この際大臣はできるだけ行政機構そのものにたんのうな、有能な人を入れると同時に、従来御諮問のあった案件については一応の結論が今出ているわけですから、その構成について十分民主的な各階層から選ぶという方針とあわせて、問題についてたんのうな諸君を大臣はこの際切りかえになる御方針が必要だと思うのですが、その点について

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) ちょっと私の申し上げた点に誤解があるようでありますから申し上げておきます。私は現在の人が不適格と申し上げたのじゃないのでございまして、今までの…。

千葉信日本社会党

○千葉信君 そうじゃないんだ、大臣。政務次官の方から必ずしも行政機構改革等について……。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 全般的の行政構改革を行いますには今の人では片寄っておるということでございまして、昨日来の御趣旨もございますから、私はよく考え画しまして、御趣旨に沿うように努力するということで御了承おき願いたいと思います。

千葉信日本社会党

○千葉信君 時間もありませんので最後にお尋ねしておきたい。政府の方では今回この法律案をお出しになって、そうして具体的に公約実施の方向へ一歩進まれた、しかし御承知のように、この国会はたとえば地方財政の窮乏に対処するということが眼目であります。と同時に、また年末手当の問題を処理する等の案件をかかえた非常に短期の国会であります。しかもその短期の国会に政府の方からこういう法案をお出しになったということは、私はかなり慎重さを欠いた態度ではないかと思うのです。しかしその意味では私はどうも遺憾千万だと考えておりますが、それよりも私はこういう法案をこの短かい国会にお出しになった政府の本旨というものは、かなり行政機構改革等について積極的といいますか、早めに問題の解決をはかろうとしておられるんだと私は了解します。そうなりますと、そこまで政府がこの問題に対して積極的になっておられることが一つと、それからもう一つは、従来しばしば大臣はそれぞれの席上で機構改革等について御意見を発表されております。しかし私の知っている限りでは、私の印象では、どうもその御方針なるものが今もって明確さを欠いている点があると思うのですが、この機会ですから、大臣としては一体機構改革について今持っておられる構想とはいかなるものか、それをこの際お伺いしておきたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 実は行政機構の改革につきましては、従来しばしば御検討がありまして、それぞれの記録があるわけでございます。従って一応そのときどきの結論づけられるものがありますので、それらを十分参酌検討いたしまして私は行きたいと、こう思っておりますので、こういう大問題がそう短期間にできにくいということもよくわかっておりますけれども、実は初めてこれに手をつけるならばなかなかむずかしいことでございますけれども、今まで長期にわたってしばしば検討されたものでございますから、それを一応手直しをする、取捨選択して現内閣の案をまとめ上げて行きたいというふうに考えておりますので、昨日も申し上げました通りに、大体結論を得て、来議会には必ず御審議を願うことにすることにいたしているわけでございます。そこで、しからばお前の考えているのはどういうことだということでございますが、これは私は率直に申し上げますが、非常に人によって考え方が違うのでございますから、私は私自身の考え方を申し上げますることは差し控えさしていただきまして、十分各方面の御意見を伺った上で、そうしてこれは一人の考えで推進するということは正しいことでないと私は思いますので、あらゆる方面の御意見を承わって、そうしてその結論を得たいと思っておりますので、努めて私は正式に自分の意見をどうであるということは、具体的なものについては申し上げることを差し控えさしていただきたいと思っているわけであります。はなはだ答弁が要を得ませぬかもしれませんが、この機会にお許しをいただきたいと思います。

千葉信日本社会党

○千葉信君 突っ込んである程度言わせなければと思うのですが、時間もございませんから、私の質問は大体このぐらいで問題をあとに残しておきたいと思います。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 他に御質疑がありませんければ、これより討論に入りたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めます。これより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。なお修正意見その他御意見のおありの方はこの際お述べを願います。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 ただいま御審議になっておりまする行政管理庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、私は左の修正をいたし、修正案を除いた原案については賛成を表明いたしたいと存じます。  まず修正案を朗読いたします。   第二条第十二号の改正規定中「、法令の規定により国が資本金の二分の一以上を出資する義務がある法人で政令で指定するものの業務」を削る。  今回の改正案によりますというと、主として公団並びに各種の公庫についての監査を行うことが改正の第一点であるようでありますが、私の修正いたさんとするところは、すなわち政令によって指定する業務については、あるいは日本開発銀行であるとか、あるいは輸出入銀行等に対する業務まで監査を及ぼし、かつ進んでは政令で各種の国の出資をしておる団体に及ばんとするのでありますが、現在の機構の範囲内におきましては、また監督監査の性質上からやや行き過ぎがあるのではないかと認められるのでありまして、この際はこれを削除いたしまして、そうして他の点についてはこれを認めるということに御賛成をいただきたいと思う次第であります。  簡単に理由を申し上げますと、行政管理庁の監察業務は、今回の改正によりまして、従来の経過から見まするとある程度までは業績をおあげになっておりますが、しかしながら、内閣の各省大臣の行う監督行政については必ずしも十分でなく、かつまたいわゆる責任内閣制をとっておる以上は、内閣の全体が一体化してみずからの監督を行うべきであると考えられるのでありまして、すなわち一体性を弱めるおそれがあるのではないかと思うのであります。そこで将来この監督行政につきましては内閣の一体化をはかり、しこうして主管大臣の監督権限を強化して、そうしてまた二面会計検査院の充実をはかって、すなわち会計検査院がやっておる監査業務との重複を避ける点等については、十分な考慮を払うべきであると信ずる次第であります。従いまして、将来行政管理庁の機構の問題については、行政機構改革とあわせて十分な検討を加えられまして、この管理庁そのものの改革についても深く考慮を払うべきであると存ずる次第であります。  以上の理由により、かつまた申し上げました諸点を御考慮の上で、政府は適切なる措置を講ぜられんことを望むと同時に、以上の修正案を提出いたす次第であります。  なお、説明に申し上げましたように、この際以上の諸点を本委員会としては強く表明いたすために、左の付帯決議を付して修正案を提出し、御賛成をいただきたいと思うのであります。その付帯決議を朗読いたします。   政府の宣明せる行政機構改革に際し各省の所管事項に対する当該大臣の監督権限の強化を、法律的にも、予算的にもこれを実現すること。  以上の付帯決議を付して修正並びに修正部分を除いた原案に賛成の意を表する次第であります。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 自由民主党を代表して、ただいまの緑風会の御提案に対しまして賛成をいたします。

千葉信日本社会党

○千葉信君 私は日本社会党を代表して政府原案に賛成し、ただいま緑風会御提案の修正並びに付帯決議に対して反対をいたします。  もちろん私は今回の法律の提案に当りまして、この短い国会に突如としてこの提案をなされた、慎重さを欠いた態度には不満をいだかざるを得ません。しかし趣旨として、政府が考えておられる各種公団等に対する政府の出資するそれぞれの団体に対して、監察行政を強化せられんとする態度は私は正しいと考えております。先の国会におきましても、現在の国費乱費の状態に対して会計検査院の機構を充実し、その検査の対象も国会において拡充されました。この状態は今日といえども、われわれますますその必要を痛感すると同時に、その必要が今日なお十分に考慮されなければならない状態にあることをわれわれは痛感いたしております。会計における検査が、決算における厳密な検査の必要があると同時に、予算の使用に当ってその予算の効率的な使用と同時に、行政能率の向上という問題に対しては、国民があげてこれを要望するところでございます。そういう意味から言いますと、各省庁に対して監察を行い、と同時に、各種公団等に対しても監察を行うということは、大臣の権限に対する侵害云々という意見もあるようですが、しかし各省における監察が認められる限り、これは大臣の権限の侵害ということではなく、当然それによって行政能率を向上させるという希望に副うものでありますし、同時にこのことは、政府が出資する各種会社に対しても同様である。何ら会社に対する監督権を持っている大臣に対する権限云々という意見は当らないということになると私は考えております。ただ私としては、ほんとうに行政管理庁が行政能率の向上を考え、適正な予算の使用を考えて監察を強化しようというお考えならば、それに伴う行政管理庁における機構の整備、同時に人員の配置ということに対して十分な考慮を払うべきだ、この点が今回閑却されております。これは政府が十分考える必要がある点だと私は思う。  それから第二番目の改正点として取上げられております機構の改革に当って、行政審議会の委員を増員せられるというこの措置、私は三つの大きな政策として公約せられている行政機構の改革を、ここに第一歩を具体的に踏み出そうとしておられる態度に対しては、従来人員整理はやるけれども、機能もしくは事務の再配分について十分な考慮を常にあと回しにしてきたという、そのやり方に比べてまさに一歩を進めたものと私は考えております。さらにその機構改革に当っては、現在の労働不安の状態、現在の社会の状態にかんがみて、従来とは逆の人員整理という無用な摩擦を生ぜしめるような方法は、はっきり回避するという委員会における質疑応答で判明しましたこの法律について私は賛成であります。ただしかし、今回の機構改革を考えるに当って、また行政管理庁としてはほとんど何らの具体案も持っておらない、一体何のために今まで行政管理庁は各省庁に対して監察をやってこられたか。今までの業績から当然その結論がある程度出て、そのために行政機構の改革はやらなきゃならぬという結論に達したのなら、あすこをこうしなきゃならぬ、ここをこうしなきゃならぬという結論に達して一歩を踏み出したならば……。ところが行政管理庁当局の御説明、御答弁では、その点はまだ何にもきまっておりませんという。だれかの、権力を持っておる者なんかが単に思いつきで行政機構の改革を考えて進むということであるなら、私はこれは政府に反省を求めざるを得ない。しかも行政審議会における委員の構成等については、この間発表されました委員の顔ぶれ、その人の所属する階層、その人の当然持たれている知識、経験等から考えて、行政機構改革に当って必ずしも適任とは考えられない委員諸君が現在行政審議会の中におられるのですから、まじめに行政機構の改革をやるとするならば、そうして民主的な機構の改革を考えておられるならば、これからふえる委員の人選について十分な考慮を払うと同特に、ただいまの委員の諸君に対しても、行政管理庁としては適正な考慮を払う必要があろうと私は思うのであります。  以上申し上げた趣旨から、私は政府の原案に賛成して、帰村委員の御提案になりました修正案並びに付帯決議に対してはっきり反対いたします。以上であります。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 討論に入ってから恐縮でございますが、突然修正案が討論中に出されましたので、修正案について若干御質問いたしたいと思います。一つお許し願いたいと思います。  まず第一に、河野長官にお尋ねしたいのでありますが、政府原案として今手元に資料としても配られましたような輸出入銀行以下の政府の出資の各機関に対しましても、行政管理権を発動して、そうしてせっかく政府が出資いたしておりますのでありますから、すなわち国民の税金を出しておるのでありますから、十分にその機能を発揮して遺憾なからしめようという趣旨で、ここにもまあ行政管理権の発動をされようとする意欲につきましては、従来から戦後社用族や公用族がばっこして困るというので、とかくこうした政府出資の機関が間違いを起した例は過去においてもあるのでありますが、いわゆる早船事件以来の公団とか、いろいろあるものでありますから、なおまた今でも開発銀行の存在に対しましては、一応開発銀行は政商の巣くつであるとさえ言われておるのであります。なるほど今までは大蔵省が管理権を持っておりまして、大蔵省は十分監督しておるのでありますけれども、それにもかかわらず、そういう風評さえあるのであります。せつかく河野管理庁長官が就任されて、それらに対しましても一応政府としてメスを入れる、場合によってはメスを入れて、十分国民の前にそういうことがあるかないかを明らかにしたい、こういうような意欲に燃えてこの原案をお出しになったにもふかわらず、今修正案が突然出まして、これらは削除を一応されることになるわけでありまするけれども、そういたしますと、せっかくの政府の意図も、政府の意図と申しては語弊があるかもしれぬが、行政管理庁の意図がここでくじかれることになると思いますが、今討論の際お聞きしておりますると、自由民主党を代表さたまして、この修正案に賛成をされたような御発言があったように承わっておるのでありますけれども、政党内閣、二大政党時代にいよいよ出発しようとしておるときに、第一点お尋ねしたいのは、政府として御提案になる際に、少くとも与党に対しましても、こういう重大なところまで手を触れようとするに当っては、与党に対して政府としても十分御連絡になって了解をつけられて来たはずであろう。で、何もそれは法律の上では、政府がお出しになったものを与党はこれの修正案に賛成されても一向これは差しつかえないのであります。これは法律の上の問題ではなしに、政治問題としては私は一つ今後の、せっかく二大政党対立時代の出発点に当りまして、こういうことは将来どんどんあっていいかどうかということも考えておかなきゃならぬ問題だと思います。その意味において、与党の自由民主党が緑風会の出されました修正案に賛成されるということに対して、一応今まで、少くとも参議院における自由民主党に対しまして十分説明をされて、了解をされてなかったのか、あるいは党議が決定しないままに一応河野長官の独断と申しますか、政府だけの考えでこういう法律をお出しになったものであるかどうか、この点一つお聞きしておきたいと思います。第二点といたしましては、せっかくこれらに一つメスを入れようと、場合によってメスを入れよう、といってはちょっと言い過ぎかもしれませんけれども、十分その機能を発揮されようとして行政監察権を及ぼそうとしたにもかかわらず、それをそういう意図をお持ちになったという以上は、その必要があると管理庁ではお認めになったから、この修正案を今回お出しになったんだろうと思います。それが残念ながら与党の修正によって削除をされるということは、政府にとっては相当これは痛手だと思うのでありますが、これに対しまして行政管理庁長官はいかにお考えになっておられるか、この点を一つ。二点お伺いいたしたいと思います。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 第一の党との関係でございますが、これは連絡をとりつつ提案をいたしたわけでございます。しかしその後なおいろいろ御審議になってそういう事態になったことを申し上げます。それ以上を私から申し上げることは適当でないかと思います。第二点でございますが、これはむろん政府として原案を相当に検討いたしまして、原案の態度で行きたいということで原案を提出いたしたのでございますが、先は国会の方でおきめになることでございますから、どうもいかんとも……。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 それでは次にお尋ねしたいのは、行政管理庁と政府機関とがややともすると見解を異にいたしまして、社会に向ってすぐそのなまのままにぶつけられる。その一番具体的な例は国鉄と行政管理庁の赤字、黒字の争いでございまするけれども、このような問題は国民の側からするならば、何も批判を国民にしてくれとかいうのでは済まされない。これは国有鉄道も政府の機関、しかも行政官理庁も政府の機関であります。それが真正面から対立いたしまして、国民の前に世論に問うというのでは、これはもう話しにならぬと思うのでありますが、行政管理庁はこういったいろいろの、今後も日本住宅公団であるとか、愛知用水公国等に監察をされました場合に、遺憾な点があるとするならば、まず政府はこう考えるという、すなわち公団と管理庁側との意見の食い違っておる点、見解の相違というものは一応政府の方で統一をして、その上で、こうであるからこのように改めなければならぬ、こう出てくるのが私はほんとうだと思う。管理庁と国鉄とけんかさせたり、管理庁と公団とけんかさせる、けんかといっては語弊があるけれども、まるっきり違ったような見解を発表して、そうしてこれが国会において論議されたり、それからまた国民の世論の対象にするというようなことは、私は政府としては決してそういう……、まあ民主主義だといえばそれまででありますけれども、これはちょっと考えがおかしいんじゃないか、かように考えるのですが、この点について今後これらの機関に対して行政監察を行われた場合にどう処理をされるか。やはり今後ともそういう問題が生じた場合には、十分、愛知用水公団の言うことがいいか、それとも管理庁の河野さんの主張が正しいかというので、国民の世論の前で盛んに新聞に書き立てて、ラジオで双方の討論までやって、こういうことば政府と同じ機関で……、これは一般の民間会社であり、民間の団体であれば私はそれがいいと思うのです。政府の見解と民間の見解が必ずしも一致しない場合はあり得て当然であるし、これはいいと思いまするけれども、同じ政府機関同士がこんな対立をしている、そのまま、なまのままで出すということはどうかと思うが、この点について管理庁の御答弁をお聞きしたいと思います。この削除の問題にからんで重大だと思う。

河野一郎自由民主党農林大臣・行政管理庁長官

○国務大臣(河野一郎君) 御趣旨の通りと考えます。政府内部において意見を調整することは適当でありまして、これを双方から国民の批判を仰ぐために発表するというような態度に出たのではないのでありまして、たまたま新聞、ラジオで取り上げたということで御了承いただきたいと思います。私今後の上取り扱いにつきましては、政府内部の改革、改善の資料として行政監察は行うのでございまして、これはその結果が意見が対立するということもあることははなはだ遺憾だと思います。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 それでもう一ぺん提案者に一つ御質問申し上げたいのでありますが、今の河野大臣の説明から聞きましても、これを削除しなくても、そうえらい、今も行き過ぎになるとか、弊害があるというような提案理由の御説明のようで、承わったのでございまするけれども、むしろこういった機関がややもいたしますと伏魔殿的な存在になるのでありまして、あらゆる機関から、政府の会計検査院にいたしましても、あるいは行政管理庁からもできるだけ調べて、せっかくこういう行政管理庁というのがあるのでありますから、これで人員でもうんとふやして、そうしてこれらにメスを入れるというので出て来たのであれば、経費のかさむということもありますが、あまりこれによって人員をふやそうとも言っていないのであります。従って今持っている陣容でもってできるだけ働こう、こういって出て来たのに対しまして、そいつにはちょっと手を触れさせんぞというようなことにすることは、むしろちょっと疑惑を招く点だし、また必要がなければ手を触れなくてもいいと思うのでありますが、法律できめておいて、いつでもこれに手を触れられるようにさしておいた方がいいと思うのでありますが、修正案提出に当ってこれをどうしても削除しなければならぬという理由は、われわれにはちょっと納得できないのでありまするけれども、行き過ぎにわるというような提案理由の御説明でございましたが、その点具体的にもう一ぺん、一つどういう場合が起り得るかというような点について御説明を願えればけっこうだと思いますが、島村委員にお尋ねいたします。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 政府の原案の説明によりますと、さしあたり輸出入銀行、開発銀行に手を触れるというようなことのようであります。しかしこれを削除いたしました第一の理由は、現在の機構の範囲において、これらの政府機関、出資機関に対してやるということは必ずしも十分な成果を上げることが困難じゃないかということが第一意。それから根本的には菊川委員も御承知の通り、この行政管理庁の業務の運営については、これはいろいろ見方もあると思うのでありますが、われわれのここで削除いたしまして修正いたそうとするのは、行政監督の立場から考えますと、開発銀行あるいは輸出入銀行にはそれぞれ所管大臣がおりまして監督官が出ているわけであります。常時監査をいたしておるのみならず、その行政事務については別途会計検査院がありまして、会計検査院の検査が十分行われておるわけであります。行政管理庁の業務は多少の相違はありましょうが、むしろそういう点については会計検査院の業務で十分であるのではないか。すなわち主管大臣の監督権の強化及び会計検査院等の強化によって行うべきであって、この際あまりにこれらの銀行業務等に対する監察では無理ではないか、かような意からここに修正案を出しましたような次第であります。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 今の御説明によりますと、主管大臣、それから会計検査院、このことを言いますると、大抵の政府機関あるいは政府の出身の機関に対しましては会計検査院の検査権があるわけであります。それからそれぞれの省庁には政府の任命いたしました国務大臣なり、あるいは行政長官がおりまして、公務員としてこれは国民に対して責任をもってやっておるわけでありまして、行政管理庁の存在そのものが無意味、今の御議論であったならば全然必要がなくなるのではないかと思うのであります。ところが、これはいわゆるあらゆる角度からチェックをする、とにかく戦後、戦前でもそうだったと思うのでありまするけれども、日本の官僚機構、官庁機構といいますか、政府機関というものはとかく安易に流れ過ぎる、そうして国民の血税を食い過ぎるという非難が起っております。また現にあると思う。私はその点どうしても一断ち切らなければならないと思う。従いまして、あらゆる角度から一つメスを加えて、せっかくの血税が一文でもむだに使われないようにやって行こうという趣旨のもとに設けられたのが、この行政管理庁の今度の改正の趣旨だと思う。だからこれはこういったものまでも一つ一ぺん検討してみよう、こういう意欲を持ってせっかくまあ出した。従来から社用族、公用族のばっこについては全くいやになるほど聞かされているし、そして事件も起しているのであります。と申しますのは、開発銀行もなるほど大蔵大臣がやっている、監督しているのでありますが、やはりこの間の造船汚職を起した、造船疑獄で問題になった一番の問題の点は、何といっても開発銀行から造船資金を融資しているのであります。だけれども、まあそう大した刑事事件にまではならなかったようでありまするけれども、検察庁の手も開発銀行には一応入っておるわけであります。われわれ実は調べまして一番残念に思いましたのは、関発銀行から融資を受けるというような会社、企業と申しますのは、これは何といいましても国民の税金でもって助けてもらっている。そういう開発銀行の融資を受けた額に大体比例して、当時の政府与党に向って政治献金が行われている。政治献金の額と、それから開銀の融資額とははからずも……(「議事進行」と呼ぶ者あり)

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 菊川君、質問中ですが、なるべく簡単に……。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 議事進行といっても、質問中に議事進行ないぞ、失礼なこと言うない。それで、そういうような点については、今度は一つ一ぺん新らしい角度からメスを入れてみようとしてせっかくお出しになったので、今の御説明ではちょっと納得できぬような気がするのでございますが、この点どうでございましょう。見解の相違ですか。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 説明を、私のお答えを繰り返すようでありますが、これはやはり見方の相違もあろうと思います。私の方の申し上げた点は、あまりに行政管理庁が拡大するということに対しては、さようなことはこの際控えるべきではないかと思います。そういうふうな点から申し上げておるわけでありまして、説明は繰り返すことを省略いたしたいと思います。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 ちょっと簡単に質問……。

野本品吉自由民主党

○野本品吉君 議事進行。これは理屈を申し上げるわけではないのでありまして、この問題につきまして先ほど緑風会からの御提案があり、私は自由民主党を代表してそれに対する賛成を申し上げた。また千葉さんから社会党を代表して一応この問題についての討論があったわけです。従って千葉さんの御発言の中には社会党の皆さんのお気持が十分集約されているものと思うので、これ以上質問を続行すれば、また時間の関係もありますので、一応討論採決の軌道に乗っているのですから、その上で進めていただきたいと思う。

長島銀藏自由民主党

○長島銀藏君 ただいまの議事進行の動議に賛成します。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 議事進行の動議に賛成がございました。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 僕はさっきから言っているじゃないか。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) しかしこっちの議事進行が早いですから……。(「採決採決」「おかしいじゃないか」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 あんたに了解を求めただろう、簡単に質問をするということで……。

長島銀藏自由民主党

○長島銀藏君 議事進行の動機に賛成したのですから、議事進行の動議の採決をして下さい。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 議事進行の動議がありましたから、これについて採決いたします。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 それについて意見がある。発言を求めておる。そんなむちゃなことがあるか。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 意見を聞いたらどうだ。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 速記を始めて下さい。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 では委員長からの申し入れもありますから、私簡潔に……。先ほどの菊川君の質問に関連して、まず修正案を出された島村委員にお尋ねしたいと思います。緑風会は参議院の良心と言われ、また二院制度において参議院の院の権威を添えているものは緑風会の存在であるとも言われておるわけであります。ところが今回の突如として出された緑風会の修正案というものは、どうも筋が通らぬ感じを持つわけです。もしあなたの方で、今あの修正案を出されるとするならば、むしろこの法律案全体を反対されるのが私は筋の通った行き方だと考えておるわけです。輸出入銀行や開発銀行については、所管の監督大臣がおるから、行政管理庁長官が監督権を行使するのは行き過ぎであり、妥当でない。そういうことをおっしゃるなら、同時に今回新しく管理庁長官の調査あるいは督査の対象に含まれる国民金融公庫にいたしましても、住宅金融公庫にいたしましても、農林漁業金融公庫にいたしましても、中小企業金融公庫にいたしましても、あるいは日本住宅公団、愛知用水公団、農地開発機械公団等々においても、同様のことが言えると考えろわけであります。にもかかわらず、日本輸出入銀行や日本開発銀行、こういう株式会社だけをこの際除外されるということは、われわれはどうも筋が通らぬと考えるが、その点はどうでありましょうか。それからもう一つあなたにお尋ねしておきたいことは、あなたのような御趣旨で行くことも私は一つのあり方だと思います。これは会計検査院が特別の権限としてあるじゃないか、それを独自に強化して行ったらいいじゃないか、もっともだと思います。また各大臣はそれぞれ所管行政については、所管事項については監督権を持っておる、このことも同感であるわけであります。なるほど筋が通った行き方からすれば、さらにあなたの御意見を発展するならば、行政管理庁自体をこれは廃止するという強い御意見等につながるわけだと思うが、そういうような根本的な問題についての見解を明らかにしないで、ただ、今回のこの株式会社だけを除外するということは、どうも私は不明朗な感じを免れ得ないわけでありまするが、緑風会といたしましては、この行政管理庁については、これを将来なくすべきであるという、あるいは廃止した方がよろしい、こういう根本的な立場にでも立っておられるのかどうか、この辺を第二の点として承わっておきます。次に、私は管理庁当局に、大臣に尋ねようと思ったのですが、政務次官にお尋ねしますが、こんなことじゃあなた方の所期した目的は半分なくなったと思うのですが、どうお考えですか、そのことを明確に御答弁願いたい。同町に河野国務大臣の御答弁では、私よく聞きとれなかったわけだが、与党と政府との話合いというものは、どういう工合についていたのか。今日は議院内閣制であり、政党政治であるわけです。そうしてこの重要な、あなた方にとっては重要な法案が、こうして半分削られた結果になっておるのですね。こんなことであなた方の所期の目的が達成できるのかどうか、この法案の生命というものは、どうなのか、まことにこれは不愉快きわまる話だと思うし、要するにこれは取引ですよ。こんなことは芳ばしくないのです。もう少し筋の通った法案の審議、あるいは与党の態度ももう少し私は明確な態度をとってもらわなければ、せっかくこれからの国会は二大政党対立で、一つうまくルールを守って、健全な議会政治を守り育てて行こう。こういう矢先きにおいて、こういう不愉快な取引が行われるということはわれわれは納得できない。この点に関し、行政管理庁長官はどういう御見解を持っておられるか、明確に所信を承わっておきたい。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 ちょっと答弁する前に関連して……。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 簡単に一つお願いします。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 関連ですから要点だけ申し上げますが、行政管理庁としてこの修正案についてどういう工合に考えられるのか、それが一つ。それからこれは政党から出ておられます次官、大臣ですから、自由民主党として、先には原案のような態度を決定された。ところが自由民主党が修正の案に賛成をしておられること、覚としてどういう態度であるのか、あわせて一つ御答弁を願います。

宇都宮徳馬自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(宇都宮徳馬君) われわれとしてはもちろんこの政府原案をぜひとも通したい、かように存じておりまするけれども、当委員会によってかような修正案が出ました以上は、それに従うよりほかにいたし方がない、かように存じております。また行政管理庁といたしましても、多少の削除は受けましたけれども、しかし目的とする行政審議会の委員の増員及び公団、公庫に対する調査はできることになりましたから、これは一進歩だと、かように存じております。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 修正案は突如として出したわけではないのですから、その点は御了解願います。委員長から、修正があれば修正を出せということでありましたから……。それから政府出資の機関については政令で定めるということであるので、予定されているものはまあ二つのようでありますが、ずいぶん数多くあるわけでありまして、これらの問題までも一々やるということは、主管大臣の監督権との間に調整がうまく行くかどうかということに私は疑問があると思います。(田畑金光君「どんなところに疑問があるか、どんな意に疑問があるのか、その点を私は質問したのです」と述ぶ)そういう意味で……。  それから私が理由を申し上げましたように、行政管理庁については、管理庁の監察業務については、世間相当の非難もありますが、(「賛成の方が多いかもしれない」と呼ぶ者あり)また賛成されているところもあるようでありますから、本来ならば、これはもう少し十分の検討を加うべきものであろうと思います。管理庁の権限そのものについては……。そこで私は理由に申し上げましたように、これが内閣の各省大臣の責任制で立っておられる以上は、これは一体性を欠くおそれがあるのじゃないかというふうな脅えもありますし、また同時に付帯決議に出しておりますように、行政機構の改革等にあわせて考うべきじゃないか、で、さしあたり、あなたはお出でになっておりませんでしたが、昨日の答弁におきますというと、そういう調整ついては十分管理庁でもお考えになっておるようでありますから、そういう意味も附加して、さしあたり必要な問題については、やむを得ないから公団、公庫等は認める、しかし範囲を非常に拡大したような出資機関については、さしあたりはその関係各大臣において、その監督を十分強化するということで足りるのじゃないかと、こういう考え方で削除いたしましたのであります。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 修正案に対する質疑並びに討論は終結したものと認めて御異議…ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。  それではこれより採決に入ります。行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を問題に供します。  まず、討論中にありました島村君提出の修正案を問題に供します。島村君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 挙手多数でございます。よって島村君の提出の修正案は可決されました。  次に、可決せられました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 挙手多数でございます。よって本案は多数をもって修正すべきものと議決せられました。  なお、本院規則第百四条による本会議における日賦報告の内容、第七十二条によりまして議長に提出いたします報告書の作成その他自後の手続につきましては、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。  それから報告書には多数意見者の署名を付することになっております。本案を可とせられた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     長島 銀藏  野本 品吉     島村 軍次  有馬 英一     井上 知治  大野木秀次郎     木村篤太郎  酒井 利雄     中山 壽彦  廣瀬 久忠

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 次に、討論中に述べられました島村君提出の付帯決議案を議題といたします。  島村君提出の付帯決議を本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 挙手多数と認めます。よって島村君提出の付託決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  暫時休憩いたします。    午後零時二分休憩    ————・————    午後二時三十九分開会

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 休憩前に引き続いて開会いたします。  原子力委員会設置法案、総理府設置法の一部を改正する法律案、二案を一きして議題といたします。  まず政府から提案理由及び内容の概要の説明を求めます。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) 今回提出いたしました原子力委員会設置法、案及び総理府設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。  原子力の研究、開発及び利用を促進し、国民の福祉に役立たせることは、今日のわが国にとってきわめて緊急を要し、かつ重要な問題であります。しかるに、わが国におけるこれら原子力に関する行政を所管する行政組織は、いまだ整備をみるにいたらず、強力にかつ総合的に推進する機関を急速に設ける必要に迫られているのであります。申すまでもなく、原子力利用に関する行政は、できるだけ民主的な運営をはかることが必要であると考えられますので、政府といたしましては、この際総理府に強力な合議制による委員会を設けることとし、あわせてその決定を尊重して、原子力利用に関する行政を総合的に推進する担当部局として、同じく総理府に原子力局を設けることとし、これがため必要なこれら二つの法律案を提出いたした次第であります。  次に、原子力委員会設置法案の内容につきましておもな点を説明いたします。まず、委員会の所管事務は、原子力の研究、開発及び利用に関する政策、関係行政機関の施策の総合調整、関係行政機関の原子力利用に関する経費の見積り及び配分計画、試験研究の助成、核燃料物質及び原子炉の規制、障害防止の基本、研究者、技術者の養成訓練等、原子力利用に関する車要事項について企画し、審議し、決行することであります。しかして委員会がこれらの事項について決定しましたときは、内閣総理大臣はこれを尊重しなければならないこととなっております。また委員会は所管の重要事項について、必要があると認めるときは、内閣総理大臣を通じて関係行政機関の長に勧告することができることとなっております。  次に、委員会の組織でありますが、委員会は委員長及び委員四人をもって組織し、委員長は国務大臣をもってあてることといたしております。また委員の任命は両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命し、委員の任期は三年といたしております。さらに、委員の身分保障につきましては、禁治産、準禁治産の宣告を受けたとき、禁錮以上の刑に処せられたとき及び心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、または委員たるに適しない非行があると認められた場合のほかは、在任中、その意に反して職を失ったり、罷免されることはないことといたしました。また常勤の委員は、原則として報酬を得て他の職務に従事し、または営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行うことは禁止されております。  次に、総理府設置法の一部を改正する法律案につきましては、総理府は新たに原子力局を設けることに伴いまして、総理府の任務につき所要の改正を加え、新たに原子力局の所管事務に関する規定を設けた次第であります。  何とぞ、慎重御審議の上、御賛同あらんことをお願い申し上げます。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 次に補足説明を求めます。

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) それでは私からただいま提案になりました原子力委員会設置法案及び総理府設置法の一部を改正する法律案につきまして、簡単に補足的な説明をさせていただきたいと思います。  まず最初に、原子力、委員会の設置法でございますが、第一条は目的及び設置につきまして規定をいたしたのでございますが、原子力の研究、開発及び利用に関する行政につきましては、ただいま国務大臣の御説明にもございましたように、極力民主的な運営をはかる必要がある。これは昨年の学術会議におきまして、いわゆる原子力問題に関する三原則というものを声明いたされておりますが、その中にも自主性、技術の公開性と並びまして民主性というものが一つ加えられておるということにかんがみましても当然の結果であろうと思うのでございます。そこで、このたびこの行政を民主的に運営をいたしますためには、各界から選ばれました委員によってなる合議制の原子力委員会というものをまず設けまして、ここでいろいろ原子力利用に関する重要な事項について企画、審議、決定をしていただきまして、この決定に基いてと申しますより、この決定を尊重いたしまして、総理府に別の法律で設けます原子力局ができまして、これに実施を担当させる、こういういわば二本建の行政機構を考えたわけでございます。この二法律を通じまして、一応最初に申し上げておきたいと思いますのは、以下原子力利用という言葉がたくさん出て参るわけでございますが、ここにあげました原子力利用という言葉の意味でございます。まず最初に、この平和利用という平和という文字を特に掲げてございません。この点につきましては、わが国といたしましては、この原子力を軍事的に利用する意思は毛頭持たないということは、きわめて明瞭な事柄でございまして、そのことは別途社会党、自民党両党の共同提案にかかります原子力基本法におきましても、第二条に基本方針といたしまして「原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限り、」ということが明瞭に規定いたされておりますので、ここでは特に平和という文字を使わなかった次第でございます。それから原子力利用という利用だけを使っておりますが、これには第一条にありますように、その前段階である研究及び開発と、この二つを含めまして三つの段階を総称する意味に用いております。  そこで第二条には、この原子力委員会が取り扱います所掌事務について規定をしたわけでございますが、これは一号以下に掲げてございますいろいろな事項につきまして、企画し、審議し、及び決定するのでございます。第一号は、原子力利用に関する政策でございまして、これはもとより原子力局を通じて行われます政策もありますし、また原子力利用に関する行政事務はその他通産省あるいは農林省、運輸省、厚生省こういったような各省で所掌いたしております。そういった各省が行います政策に関するものももちろん含まれるわけでございます。具体的な事項はこの第三号以下に掲げてあるわけでございますが、まず最初に、総括的に原子力利用に関する政策について企画、審議決定するという趣旨をうたったわけでございます。次に、第二号の「関係行政機関の原子力利用に関する事務の総合調整に関すること。」でありますが、今申しましたように、原子力利用に関する事務はいろいろ各省で行われておりますが、それがばらばらに行われましては、将来この原子力利用を発達させ、るという意味から跛行的に進んだりいたしまして思わしくないという見地から、一段高い国家的な見地から、この専務を総合調整いたします必要があるわけでございます。その点をこの委員会の所掌事務にうたったわけでございます。それから第三号の「関係行政機関の原子力利用に関する経費の見積及び配分計画に関すること。」、原子力利用を将来推進いたしますためには、国家といたしましても膨大な予算を必要として参るわけでございます。この予算は、それぞれ関係各行政機関が自分のところの所掌事務に要する経費を大蔵省に対して要求をいたすわけでございますが、その際にもやはり調整をいたす必要があるわけでございまして、従いまして、各省が要求いたします経費の見積りにつきまして、この原子力委員会が決定をする、と同時に、また各省がそういたしまして要求いたしました予算が成立いたした後におきまして、これをどういうふうに配分するかというその計画につきましても、たとえばいかなる研究にどの程度の経費を使うか、どういう研究の目的で助成金を出すかといったような、配分計画に関する事項につきまして企画、審議、決定をするわけでございます。それから第四番目は、「核燃料物質及び原子炉に関する規制に関すること。」でございますが、ここに言います核燃料物質及び原子炉の定義につきましては、原子力基本法にうたわれておる通りであります。で、その規制に関することでございますが、これもどういった規制をするかと一いうことは、この原子力基本法の中に規定されておりますように、たとえば核燃料物質でありますれば、その生産、輸出入、所有、所持、譲渡、譲り受け、あるいは使用、輸送、そういった点についての規制が行われるわけであります。それから原子炉につきましても、たとえば建設でありますとか、あるいは改造、移動、原子炉の譲渡、譲り受けといったような行為が規制をされるわけであります。ただしその規制の具体的な内容は、この原子力基本法におきましても、別の法律で定めるところに譲られておるわけでございますが、将来この別の法律ができまして、いろいろな行為について、たとえば政府の許可あるいは認可を要するというようなことになりました場合におきましては、この第四号によりまして、この委員会が、あるいは許可すべし、認可すべし、あるいは許可すべからず、認可すべからずといったようなことについて決定をいたすわけでございまして、現実の実際の認許可専務は別にできます原子力局が行うわけでございます。次は第五号に、「原子力利用に伴う障害防止の基本に関すること。」と規定されておりますが、御承知の通り、原子力は非常に大きな力を持っておると同時に、この利用に伴いましておそろしい障害を生ずるものでございますので、この防止につきましては、やはり原子力基本法におきまして、保安上あるいは保健上の見地から別の法律を設けることになっておりますが、ここにおきまして、この障害防止の基準になるような重要な事項につきましては、この原子力委員会が決定いたすわけでございます。まあその基本方針に基きまして、具体的な細目はこれは各省の行政にゆだねられることになろうかと思うのであります。第六は「原子力利用に関する試験研究の助成に関すること。」でございますが、これはすでに民間の会社に対しましても、たとえば重水の研究に要する経費の補助金といったようなものを出しているわけでございますが、そういった助成についていかなる研究につき、いかなるどの程度の、どういう方法で助成をするかといったような事柄をこの委員会では決定していただこうという趣旨でございます。第七は、「原子力利用に関する研究者及び技術者の養成訓練に関すること。」となっておりますが、これがきわめて重要な事柄でございまして、どの程度の人員をどういう方法によりまして、この養成訓練をしていただくか、養成訓練するかという事柄につきまして決定をしていただく趣旨でございます。カッコに入れてございますように、「(大学における教授研究に係るものを除く。)」ということがうたってございますが、これは大学における研究の自由を尊重する趣旨におきまして、大学で講座を設けて原子力利用に関します研究をいたします場合、その講座内容にまではこの原子力委員会は立ち入らないという趣旨でございます。第八が「原子力利用に関する資料の収集、統計の作成及び調査に関すること。」、これは必要な資料の収集、統計の作成、調査としてどういうものがあるか、またどういう具体的な事項について調査をしてほしいといったような事柄につきまして、委員会に御決定を一お願いし、それに基いて実際には原子力局なり、各省におきまして、あるいはまた民間の適当な機関におきまして、資料の収集、統計の作成、調査することになるわけでございます。九は、「その他原子力利用に関する重要事項に関すること。」といたしまして、一応八号までに、およそ今日重要と思われますところを網羅いたしましたつもりではございますが、今後いかようなことが生ずるかもはかりしれませんので、一応こういう条項を設けた次第でございます。  以上が原子力委員会の所掌事務でございますが、この委員会はこういった事項につきまして企画し、審議し、決定をいたすわけでございますが、この決定をいたしまして、内閣総理大臣に報告がありました場合には、内閣総理大臣はこれを尊重しなければならないということになっているのでございまして、これは単なる諮問機関と申しますか、審議会のように、内閣総理大臣あるいは関係各行政機関の諮問に応じて、これらの事項を初めて企画、審議、決定するものではございませんで、積極的にみずから進んでこういったことができるわけでございます。しかもその決定は内閣総理大臣が尊重して実際の行政をやるということになっておりまして、きわめて強力な機関とされているのでございます。  第四条は、「委員会は、原子力利用に関する重要事項について必要があると認めるときは、内閣総理大臣を通じて関係行政機関の長に勧告することができる。」、これによりまして、第二条に掲げました重要事項につきまして、それを実際の行政面に反映させることが期待されておるわけであります。  第五条は、さらに委員会がその機能を発揮いたしますために、「その所掌事務を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、次料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。」という規定を設けたわけでございます。  次に、本委員会の組織でございますが、これは大体条文通りで、特に御説明をする必要もなかろうかと思うのであります。委員長と委員四人をもって組織するということになっておりますが、ただ普通の委員会と多少異ります点は、「委員のうち二人は、非常勤とすることができる。」、二人まで非常勤とすることができるわけでございます。これはこういった重要な委員会でございますので、できるだけりっぱな識見の高い、原子力についての知識の豊富な有力な方にお願いをいたさなければならないわけでございますが、具体的な人選の場合に当りまして、常勤ということになりますれば、なかなか得がたいというような場合も考慮いたされますので、その場合には非常勤でもお願いいたすことができるような配意をいたしたような次第でございます。  次に、「委員長は、国務大臣をもって充てる。」ということになっております。以下は例文でございますので省略します。  委員の任命でございますが、これは「両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。」ということでございます。三項、三項はこのような場合に設けられます例文的な規定でございます。四項には、委員となります場合の欠格条項を規定いたしたわけでございます。  任期は、三年となっております。「ただし、補欠の委員は、前任者の残任期間在任する。」、また「委員は、再任されることができる。」、この点につきましては、この附則におきまして、委員が一時に全部交代されるということでは、この委員会の運営が非常に困ることになりはしないかという配慮から、順繰りに交代して行くということにいたしますために、附則の第二項を設けまして、内閣総理大臣の指定するところによりまして、最初に任命される委員のみにつきましては、例外的に二人は一年六カ月、二人は三年、一年半ごとに交代をして二人ずつかわる、こういうふうにいたしたわけでございます。  それから十条は、「(委員の失職及び罷免)」でございますが、委員は、先に述べました八条四項一号、三号に該当するに至った場合には当然職を失う。それから「内閣総理大臣は、委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認める場合又は委員に職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認める場合においては、両議院の同意を得て、これを罷免することができる。」、またこうした場合には内閣総理大臣は罷免をしなければならないことになるわけでございますが、これを反面から見ますと、この委員は相当強い身分保障が与えられておるわけでございます。  次の会議でございますが、これは委員長が招集いたしまして会議を開き、議決をいたします場合には、委員長と委員二人以上の出席がなければならないということにいたし、また議事を決します場合には、出席者の過半数でこれを決する、この出席者にはもちろん委員長は入るわけです。可否同数のときには委員長の決するところによるということになっております。  次は、委員の給与でございますが、これは「別は法律で定める。」ということになっております。これは附則の第三項に、特別職の職員の給与に関する法律というのがございまして、これに現在政府に置かれておりますいろいろな委員会あるいは審議会の委員の給与の規定があるわけでございますが、これにこの原子力委員会の委員に関する給与の規定を加えたわけでございます。常勤の委員につきましては、この案においては月額七万二千円ということになっております。  それから委員会の服務につきましては、「委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を一退いた後も同様とする。」、これは常勤の委員については、当然公務員といたしまして官吏服務規律、これは非常に古いものでございますが、今日残っておりまして、これによって当然このような義務が生じてくるわけでございますが、非常勤の委員につきましては、公務員としてこれが当然適用されるかどうか若干の疑義がございますので、念のためこの規定を設けた次第でございます。  第十四条は、委員といたしまして特定の行為を禁止いたしておるわけでございます。第一項は、常勤の委員についての規定でございまして、第一号として、「政党その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をすること。」、こうした委員会を設けますことは、政党政治を超越いたしまして、中立的な立場に立った方々によって御審議願うということが必要であろうかと考えますので、この常勤の委員については規定をしてございます。それから第二項に書いてございますように、非常勤の委員は政党その他の政治団体の役員になったり、積極的な政治活動をすることを禁止いたした次第でございます。それから常勤の委員については、専心この原子力委員会の事務に当っていただきますために、内閣総理大臣の許可があった場合を除くほかは、報酬を得て他の職務に従事したり、または営利事業を営んだり、その他金銭上の利益を目的とする業務を行えないことといたした次第でございます。  それから第十二五条は、「委員会の庶務は、総理府原子力局において処理する。」ということになっております。  大体以上が原子力委員会につきましての内容でございます。  次に、総理府設置法の一部夜改正する法律案については、まず総理府の任務といたしまして、第三条に「原子力の研究、開発及び利用に関する事務」という事項を総括的に掲げまして、第九条に、原子力局が担当いたします事務を羅列いたしたわけでございます。大体はこの原子力委員会が所掌いたします事務と同様でございます。  それからこの原子力局の構成でございますが、これは政府の考えといたしましては、大体次の通常国会におきまして、一般科学技術につきまして単一の科学技術に関する行政機構を設ける予定にいたしまして、研究を重ねておるわけでございますが、この法案が準備ができまして、さらに通過、成立して、仮に科学技術庁といったようなものが設置されますれば、今回におきます原子力局はこれに吸収するという考えでございます。差し当りのスタートといたしましては、この附則に定員法の改正が出ておりますが、実際の定員の増加は来たさないという考え方のもとに、ただいま通産省の工業技術院に原子力課というのがございまして、十二名の定員がございます。それから経済企画庁に原子力室というものが設けられておりまして、ここに定員が五名あるわけでございますが、差し当りはこの両者、すなわち合計十七名の定員をこの総理府の方に移しまして、同時に、これに伴う人件費、その他庁費といったようなものを移しかえまして、この実施をいたしたいというふうに考えておるのでございまして、このために定員の純増を来たしたり、あるいは予算の増額を来たしたりしないように措置いたしたいと考えておる次第でございます。  なお、こまかいことでございますが、原子力局ができました場合におきましては、現在、総理府の部局に、たとえば調速庁でありますとか、あるいは公務員制度調査室でありますとか、一々内閣総理大臣がその事務を見切れませんので、担当国務大臣がきめられて特殊の部局を担当されておりますが、これにつきましても、同様に原子力局担当の国務大臣が設けられる予定になっております。その国務大臣は、先ほど御説明いたしました原子力委員会の委員長たる国務大臣が当られることになりまして両者緊密な連携を保ちつつ、この行政を運営して参るという考えになっておるようなわけでございます。  以上簡単でございますが、両案の説明を終了いたします。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 本案に対し御質疑のおありの方は順次御質疑願います。

千葉信日本社会党

○千葉信君 議長進行についてですが、本会議もあって、先にあがった法律案を上程しなければならないという条件もありますので、暫時休憩されて、そして一応理事会をお開き願って、大体の予定と言いますか、日程のようなものを御相談願って、円滑に運ぶようにお取り計らい願いたいと思います。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) それでは暫時休憩いたします。    午後三時十七分休憩    ————・————    午後六時二十五分開会

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 休憩前に引き続いて委員会を開会いたします。  原子力委員会設置法案並びに総理府設置法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。  両案に対する御質疑を願います。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 両案のほかに関係いたしますものとして原子力協定もございますが、原子力基本法、その原子力基本法の二章とそれから設置法とはもちろん密接な関係があるわけでありますが、中曽根氏の渡米以来、あまりに急速に原子力問題についての法体系あるいは大臣の任命、施策等が出て参りましたので、国民もですが、私ども自身も実は面くらうと言いますか、率直に申しますと、これに応対をいたしますのに苦慮をするわけですが、そこで関係いたします二法案に質疑をして行くに当りまして、多少解説も願わなければならぬと思う。法の提案理由の説明をもってしては十分その点が納得できませんので、まず大胆に今後の原子力関係の法体系あるいは行政というものと、任命されました大臣の任務と申しますか、その関係と申しますか、そういう点についてまず大臣から御方針と申しますか、所信と申しますか、そういうものを承わりたいと思います。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) ただいま中曽根代議士が渡米から帰って急に騒ぎ出したというか、これは全くその通りで、議員の方々が外国を視察されて、外国において原子力研究、原子力利用ということが熱心であるということを知られました。また一面政府においても、先生方が帰って来たのみならず、非常にそれを痛感して、全く日本は今まで原子力に対して恐怖の念にばかりとらわれておって、原子力の利用ということについて非常に薄かったものでありますからして、その議員諸君が帰られると、また一面政府の調査した結果に驚いたので、急にこれを始めたようなわけでありまして、それでそれについては、何としても一日も早く政府としても基本法を作り、基本法という方針を明らかにすると同時に、やはり行政機構を作らなければいかぬということで、それで急ぎこの基本法を作る、幸いにして政府の考えた通りに議員諸公も考えられて、議員提案に至ったということを政府としても非常に喜んでおる次第であります。しかもこれが超党派的であったということは、これは今後の運営上において、また外国に対する日本の態度を進めて行く上において非常によかったと考えております。それでまず機構といたしまして原子力委員会を作る。そうしてそこで原子力の行政の最高機関としてここに各界の権威を網羅して、そうしていわゆる研究、開発、利用に関する根本の企画、立案、審議、決定をする。それでこれは形は審議機関のようになっておりますが、事実は決定機関のようなものでありまして、ここできまったことは総理大臣は尊重しなければならぬということを特に明文にうたっておりますから、形は諮問機関であるが事実上決定機関に近いものである。しかもその機関は各界の網羅である、在朝在野の権威をここに集めてやるということになっておりまして、さらにその委員会の意思を尊重して、ここに原子力という執行機関を置きましてこれはとりあえず総理府の一局としてありますけれども、これに科学技術庁という庁を作りまして、そこへこれを吸収して、ほんとうのつまり原子力に対する深い広い研究をやるという方針で進めておるわけでありまます。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 今の御答弁の中でも一つ一つが問題になるわけですが、まず、今大まかな構想をおっしゃられましたが、原子力委員会の方を審議いたしますから、間口を広げます前に、機関の関係を一応お尋ねをいたしたいと思います。原子力合同委員会というところから、原子力の平和利用、原子力行政を含む科学技術行政関係と、こういうことで私どものところに配付がなされている。これは原子力合同委員会の編でございますが、科学技術本部設置法案要綱その他ですから、内閣でも責任がおありになると思うのですが、この別表は政府の方でも責任をお持ちになる表ですか。それとも合同委員会がやったんで、政府の方は必ずしもかような解釈でないというのですか、その点ちょっと……。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) これは先ほども申しましたように、委員会というものは各界の権威を集めたものでして、その決定したことは、政府が、総理大臣が尊重しなければならぬことになっております。だから全く政府が事実上責任を持つことになります。

齋藤憲三自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(齋藤憲三君) ちょっと補足して……。ただいま吉田委員から御質問になりました原子力合同委員会の原子力法体系の中に記載しておりますることは、これは政府とは何ら関係がないのでありまして、これは原子力合同委員会の案としてそこに印刷し、なるべく多数の方に、原子力合同委員会はこういう構想をもって将来の原子力問題を処理して行った方がいいんではないかという参考にお配りいたしたのでございますから、政府案とは関係がないのであります。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 技術的な関係ですから、その点は次官でけっこうですが、続いて、なるほどこの原子力法体系要綱というのは合同委員会の編で、それは私も見ております。ところがその中にあります原子力の平和利用費及び科学技術費処理要綱案というのはこれは閣議決定、それからそれを含めます原子力行政を含む科学技術行政関係といったようなものの中にあります科学技術本部設置法案要綱、こういうものはどこでこしらえて、どこで考えたのかということもございますが、この中の別表の中にあります原子力委員会というものは、当面私どもが論議をしておる委員会でございますから、これとその関係はどうなるか、こういうことは一つ一つ質問して行けばわかることなんですけれども、何と申しますか、時間の省略の意味でこの別表を持ち出してきておるわけです。そこでおわかりにならなければ一つ一つ聞いて行く以外にございませんが、こういう関係については、大臣なり次官なりはどういう工合に考えておりますか。

齋藤憲三自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(齋藤憲三君) ただいま御指摘になりました原子力の平和利用費及び科学技術費処理要綱案というものの下に(閣議決定)とカッコで書いてございますが、これは何も閣議決定をいたしたのではなく、こういう問題を処理しますのには関議決定をとる必要があるということをカッコで書いたのでございまして、それからなおかっここに内閣直属の科学技術本部というような別表がございますが、これも原子力問題を処理して参りますには、こういう行政機構であってほしいという希望を原子力合同委員会が書いて参考にいたしましたのでございまして、政府はこの科学技術に関する行政機構のあり方は、目下のところ通常国会までに案を練って提出いたしたいと、さように考えておるもので、これとは全然何らの関係を有しておらないのでありますから、その点御了承をお願いしたいと思います。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 大臣は、この原子力委員会というものが原子力の研究、開発利用に関して各界の権威を網羅して国の方針を審議決定をすると、それはまあ諮問機関であるけれども決定を行い、あるいは総理大臣に対して勧告を行う、そうして原子力局を将来にわたっては科学技術庁に吸収し云々と、こういうまあ委員会の使命もですが、原子力に関します行政機構の一部についても触れられた。そこでまあ一つ一つやるのは何と申しますか、時間をとるから、実はどういうものがあって、そうしてその関係がどうなるのか、こういうことを聞いたわけであります。答弁の中からも原子力局というものが出てきた。それからそれは将来科学技術庁に包括される。その点は大臣触れられました。それではそれとですね、原子力委員会との関係はどうなるのか、あるいは法案によりますと原子力研究開発会社、あるいは原子力採鉱精錬公社ですか、そういうものも出て参ります。それと原子力合同委員会との関係、これは国会の何でありますが、関係等を一応説明を願いたいと思います。というのは、原子力委員会というのは、これは諮問機関というお話でございますが、私は法文を一応読んでみますと、数人の委員をもって構成せられる行政委員会のように思えるのであります。諮問機関じゃなくて「決定」と書いてございますし、決定機関であって、しかもその決定が、総理大臣がその勧告を尊重しなければならぬ。まあ尊重するということが法的にどういう関係になるのか知りませんけれども、とにかく尊重しなければならぬ。従ってこれは相当強い行政委員会である、こういうことを感ぜられるのでありますが、しかも事務局を打つのでありましょうが、法文その他の説明を聞くというと、その下にたとえば技術研究の養成機関も持つと、こういうことで、大臣が委員長でもあるが、強力な、原子力に関連いたします行政もだし、あるいは産業についても、あるいは原子力の資源に至りますまで非常に広範な国家管理をやろう、こういうことだと思うのです。その行政をやるということになりますと、実にこれは強力な機関と、こう考えられるのでありますが、それらの点をどういう工合に当事者としては考えておられるのか、あるいは構想せられるのか。法案にも書いてございまするけれども、法案以外の点についても一つお話を願いたいと思います。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) 原子力委員会についてはただいまお尋ねになりましたが、大体先ほども申し上げました通り、これは非常な強力なものであります。従って各方面の権威を擁します。そうしてそこで決定したことは総理大臣が尊重しなければならぬ。事実上決定機関のような、これは法理的に解釈すると実際と迷いますが、事実決定機関のようなものでありまして、だからこれは超党派的に作ったつもりであります。原子力局というのは、これは単なる執行機関でありまして、これにいろいろな精錬部とか、あるいは採鉱とか、いろいろなものを設けなければならぬ。これを通常国会にまた御審議を御願いするわけでありますが、とりあえず事務機関として原子力局を置く、そうして大綱の決定機関は、事実上の決定機関は原子力委員会であるということにしたのでありますから、普通の諮問機関じゃない、非常な強力なものであるということを御承知願います。

齋藤憲三自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(齋藤憲三君) ちょっと大臣の御答弁に補足を申し上げますが、この原子力委員会は決定機関でございますけれども、執行権を持っておりませんから、大臣の言われる強力な審議機関でございます。(「審議機関というのは」と呼ぶ者あり)強力な諮問機関と申しますか……、(「諮問機関じゃないよ」と呼ぶ者あり)決定権を持っておりますけれども、行政上の執行権を持っておりませんから、行政機関ではないわけでございます。それから原子力局は総理府の内局としての行政機関であります。それでございまするから、原子力委員会で企画し、審議し、決定をいたしたものを、今度は担当大臣のもとに原子力局が行政執行をやって行くということでございます。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 大臣の答弁と次官の答弁とはごらんの通り違っておるわけですが、大臣の地位もはっきりせぬ行政組織でございしますが、その行政組織の設置法を担当大臣が来てやるというのも実は……。ただ原子力問題ということで張り切ってこられたと思うのですが、そこでそうした法的な性格については別なところで、法制局長もだし、その他行政管理庁等についても御出席を願った上でもう少し明らかにいたしたいと思うのですが、

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) 正力国務大臣並びに齋藤政務次官がお答えになった通りでございますが、なお補足説明をしいたいと思います。  御承知の通り、国家の行政組織につきましては国家行政組織法という基本的な原則を定めた法律がございまして、これの第三条の第二項に、「行政組織のため置かれる国の行政機関は、府、省、委員会及び庁とし、その設置及び廃止は、別に法律の定めるところによる。」こう書いてあるわけでございます。そして第三項に、「委員会及び庁は、総理府又は各省の外局として置かれるものとする。」。今回設けられます原子力委員会はこの第三条に相当する委員会では法律上の性質はないのでございまして、しからばこの第三条に国の行政組織のために置かれる行政機関は、府と省と委員会、それから庁、この四つの名称を持つものだけが行政機関になるということに対して、表面上は法律のこの条文に対しましては反対の結論が出るわけでございます。しかしながら、この原子力委員会を単なる諮問的な審議会ないしは協議会といったものにするよりも、もっと強力なものにする必要があるということから、先ほども大臣がお答えになっております通り、内容的に非常に強力なものとすると同時に、その名称につきましても、単なる通例の諮問的、調査的な仕事をする審議会または協議会という名前をつけませんで、委員会という名称をつけた方がよかろう、こういう考えのもとに原子力委員会という名称をつけたわけでございます。従いまして、法律上の性格といたしましては、これは同じく国家行政組織法の第八条に規定してございます「審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを云う。)」、これに相当するわけでございます。で、法文の体裁といたしまして、それでは今回できます法律がこの行政組織法の例外規定であるという趣旨のことは特に書きませんでしたのは、この行政組織法も、今度作ります原子力委員会法も同じ国の法律でございますので、効力は対等でございますから、これは後の法律でもって、前に制定されております法律の例外を規定した、こういう趣旨に解釈していただきたいと思います。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 ちょっと今の賀屋審議室長の御答弁に関連してお尋ねをいたしますが、そうすると、今の御答弁は、国家行政組織法の第三条に言う委員会でもない、それから第八条に言う審議会又は協議会でもない、特別のものだ、こういう御答弁ですね。そうすると、何なんですか。

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) 法律的に申し上げますれば、第八条に規定する行政機関であると申し上げたのでございまして、第八条にも第三条にも該当しないものであるということを申し上げたのではございません。この第八条の「審議会又は協議会」といたしまして「(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会以外のものを云う。)」、これに該当するわけでございます。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 そうすると、そのカッコの中は、「諮問的又は調査的なもの等」と書いてありますが、要するに第三条に言う行政委員会でなくして、諮問あるいは調査を任務とするような、要するに執行機関でない、名前は委員会とつけようと何としょうと、審議会とつけるか、協議会とつけるか知らないけれども、そういう性質のものだ、こういう御説明ですか。

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) その通りでございまして、なお前例について申し上げますれば、運輸省の所管に運輸審議会というのが設けられてございますが、この審議会の決定につきましては、運輸大臣はこれを尊重しなければならないというような条文が設けられてございますが、この運輸審議会は、文字通り第八条に規定する審議会でございます。ただ、今回の原子力委員会は、審議会という名称を用いずに、委員会という名称を用いたという点におきまして、第三条の例外的な立法ということになるわけでございます。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 運輸審議会は、それは名前もですが、運輸大臣というものがちゃんとあって、そしてその諮問に答える云々ということだから、それは第八条の「審議会又は協議会」と言っても、事実そうなんですが、言ってもこれは問題はないでしょう。ところが今度の場合には、委員長は国務大臣であって、そして原子力の研究、開発、利用に関する国の施策を遂行をする、あるいは原子力行政の運営をはかるとなっている。先ほど大臣は、だから強力な機関だ、こういうお話がございましたが、第八条に言う審議会あるいは協議会は、まさに執行機関ではないでしょう。ところがこの場合には、大臣の先ほどの答弁からいたしましても、条文からいっても、第八条の審議会あるいは協議会でないということは明らかではないでしょうか。少くとも第八条に言っておる審議会あるいは協議会とは違うものを持っておる、こういうことは言えると思うのですが、大臣の先ほどの原子力局という執行機関を持っておるという答弁もあわせて、解明を願いたいと思います。

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) 先ほど運輸審議会の例を申し上げましたが、運輸審議会につきましては、運輸省設置法の第六条に、「運輸大臣は、左に掲げる事項について必要な措置をする場合には、運輸審議会にはかり、その決定を尊重して、これをしなければならない。」という書き方になっておりまして、二の今度の原子力委員会とは多少書き方が違っておるのでございます。すなわち内閣総理大臣が所管の原子力関係の行政事務を行います場合に、この原子力委員会に諮りという言葉はございません。従いまして、原子力委員会は諮問があって初めて活動るというのではなく、自発的に積極的に第二条に掲げました所掌事務について決定をすることができるわけでございます。その意味におきましては、運輸審議会よりもさらに強力な機関であるということが言えるかと思うのでございますが、運輸審議会がこの第八条の審議会に該当するということは、このカッコの中に「諮問的」という字が出ております関係上、明瞭であろうかと思います。今度の原子力委員会は、その点が多少明瞭を欠くきらいがあるのでありますが、このカッコの中に規定してあります通り、「諮問的又は調査的なもの等」という「等」の字も入っておりますので、この種の特別の委員会はそれに該当するというふうに解釈して差しつかえないのではないかと思います。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 今の御説明はどうも納得できないのですがね。これはただ単に強いとか弱いとかいう問題じゃないと思うのです。それは全然法律的な性質が迷うのじゃないですか、運輸審議会とこの原子力委員会は……。これは第一、今おっしゃる運輸審議会は、運輸大臣の諮問に応ずるわけでしょう。そうしてその諮問に対する答申が出た場合にそれを尊重しなきゃならぬ。ところがこれはそうじゃないのです。諮問機関じゃない。総理大臣が何か項目を示して諮問してこれに答申するのじゃないのでしょう。自分自身が自主的に活動して自主的に決定するのです。だからこれはただ少し強い諮問機関だとか、弱い諮問機関だとかその強い弱いの問題じゃなしに、これは法律的な性質が全然別個な問題だと思うのですがね、どうですか。そこらは、こうい重大な問題ですから、常識論で強いとか弱いとかいうような感じの問題で片づけずに、もう少し法律的にびしっと割り切ってもらいたいと思うのです。これは今後に問題を残すですよ。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) これは運輸審議会のとは似ておるようだけれども、お説の通り、多少違うのです形は審議機関のようになっておりますが、事実上の決定機関です。それから運輸審議会の方は、あれは諮問に応じて初めて答えるのです。これはそうじゃないのです……。違いますどうぞそのつもりで……。形は諮問機関になっておりますけれども、運輸審議会はどこまでも諮問機関です。これはそうじゃないのです。諮問機関の形だが、事実自分で決定もするのです。そのつもりでどうぞ……。法律上言うならば、諮問機関のような形になっております。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 大臣の御説明がはっきりしないのですよ。形は諮問機関だとおっしゃるけれども諮問機関じゃないのですよ。諮問機関のような形かもしれないけれども、形は諮問機関だといったら、やっぱり形だろうと、何であろうと、諮問機関であることは間違いないでしょう。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) これは決定機関です、事実……。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 だから、諮問機関じゃないでしょう。諮問機関のように見えるというだけで、諮問機関じゃないのですから、見える見えぬは法律論には関係ないことです。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) 事実上の決定機関です。総理が尊重するとありますから、形は諮問機関だが、事実上の決定機関というふうに御解釈願えればいいと思います。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 ちょっと関連して。今の点ですね、大臣は強力な機関であるとおっしゃっておる、一体これはわれわれとしては国の行政機関と解すべきなのかどうか。先ほど第三条と第八条の関連で御説明になっておられましたが、これは何としてものみ込めないのでよ。強力な諮問機関でもないとおっしゃるし、さればといってこの三条のいわゆる国の行政機関でもないものだと、一体これは何と解釈していいのか、まさにこれはまずこの点からはっきりしてもらわぬと、この法案の審議の思想統一上困るので、統一ある見解を述べてもらいたいと思うのです。

齋藤憲三自由民主党経済企画政務次官

○政府委員(齋藤憲三君) ただいま政府委員から御説明を申し上げましたのは、行政機関であるか、諮問機関であるかという法的根拠を追及して参りますると、これは行政機関でなく諮問機関になる。しかし内容はこれは従来の諮問機関とは異なりまして、決定権を持たして強力なものにしてあるというこれは特別な処置でございます。それはこの原子力委員会を設置いたしまするまでいろいろ協議をいたしたのでございますが、原子力問題は日本といたしましても初めての問題であるし、また世界各国の事例を見まするというと、ほとんど全部が超党派的な形を持った合議制の原子力委員会をもってこれを推進している。それでこの原子力基本法の第二条に掲げました「平和の目的に限り、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。」という、いわゆる超党派的な挙国的な形をもって、この原子力問題を遂行して行くにはどういう形が一番適切であるかということをいろいろ考えました結果、単なる行政機関としてこれに執行権を持たせるということでなしに、自主的にいろいろなものを取り上げて原子力問題に関する限りは企画し、審議し、そしてこれを決定する権限を与える、そういう委員会を作って、その決定は総理大臣がこれを尊重し、原子力局における担当大臣のもとにこれを行政機関の手によって執行する、こういう、形にするが一番さしあたり妥当であるということでこの決定を見たのでございまするから、従来の形から追及されまするというと、多小そこに疑義も生じるかもしれませんが、新しい原子力問題を国際情勢に即応して超党派的にかつ協力態勢で行こうとするから、こういう形が出て参りますので、その点を一つ御了察願いたいと御います。

千葉信日本社会党

○千葉信君 ちょっと。行政機関であるかどうかということは、国家行政組織法に基く機関であるかどうかということになるわけです。ところが第三条に基く省、庁及び委員会は明らかに行政機関、それから第八条の場合の機関もことごとく行政機関だということがはっきりしておる、いいですか、第八条を読んでみますよ、「第三条の各行政機関には、前条の内部部局の外、法律の定める所掌事務の範囲内で、特に必要がある場合においては、法律の定めるところにより、審議会又は協議会(諮問的又は調査的なもの等第三条に規定する委員会外のものを云う。)及び試験所、研究所、文教施設、医療施設その他の機関を置くことができる。」、行政機関じゃありませんか。第八条にきめてあるものも行政機関じゃありませんか。何で行政機関でないものが国家行政組織法の中に入ってくるのか、諮問的なものでもそうです。はっきりしている。行政機関であるか、ないかということを論議するのはおかしいですよ、はっきりしている。

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) 先ほど千葉委員が第八条をお読みになりましたが、第三条の各行政機関には、これこれその他の機関を置くことができるということで、行政機関を置くとは得いていないのでございます。行政機関とは行政を実施する権限を持った、執行権を持った機関が行政機関である、こういう解釈をとっております。

千葉信日本社会党

○千葉信君 そういう行政機関以外のものもあるという解釈ですか、この国家行政組織法の中に……。

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) そういう特別の組織を持った機関は行政機関じゃない、すなわち府でありますとか、省、庁、これらははっきりとした執行権を持っておりますから行政機関となる。これらにこういった機関を撒くということは……。

千葉信日本社会党

○千葉信君 あなたは行政機関の中に行政機関でない機関を置くことができると考えておる。第三条でははっきりこれこれの府、省、庁と行政機関を律しておる。第八条の場合には、それからさらにその行政府の中に設けられる行政機関もこれこれだということをはっきり第八条に書いておる。これは行政機関をきめておる法律ですよ。その中に認められておる行政機関ですよ。それを行政機関じゃないとどこから言える……。

田畑金光日本社会党

○田畑金光君 関連して。賀屋さん、今のあなたのお話は、この三条、八条の解釈を誤解しておるのじゃないかと思うのですが、やはりこの三条、八条の行政機関の解釈は今の千葉さんのお話の通りだと思います。御承知のように、たとえば行政機構の改革の問題等で政府自身が取り上げられておる一つの重要な問題は、行政審議会、行政委員会等の問題というのが、一番第八条に掲げておるこの審議会とか、協議会、こういうものをうたっておると私は考えておるのですよ。そういうことを考えたとき、あなたの先ほどの説明はやはり取り違えておるのじゃないかと思うので、その辺の狂いがあると、どうも先ほど来御三名の答弁がちぐはぐになっておるのも、その辺から解釈の相違が来ておるようで、一応その辺一つ意見の統一をはかってもらいたいと思う。

島村武久経済企画庁原子力室員

○説明員(島村武久君) 補足して申し上げたいと思うのでございますけれども、諮問機関でございますとか、そういう行政組織あるいは行政機関という用語にだいぶ混乱がございましたので、もう一度申し上げたいと思いますが、焦点は、第三条によるものか、第八条によるものかということにあるわけでございます。先ほど来大臣そのほか申し上げておりますことは、第八条によるものと政府側で一応この委員会を解釈しておりますということを申し上げておるわけでございますが、その理由といたしましては、先ほど諮問機関、諮問機関と申し上げましたのは、そこが間違いと申しますか、誤解を生ずるところでございますが、そう申し上げました趣旨は、実行機関でないという意味において申し上げましたので、正確に申し上げましたならば、第八条の機関であるということを申し上げておったわけでございますので、その点御了解願いたいと思います。なおこれが委員会という名をつけますと、通常の場合は第三条による行政委員会を意味することは、これは常識でございまして、そうお考えになるのはごもっともだと思うのでございます。ただ委員会という名をつけますものは、すべて第三条に限られるということはないわけなんでございまして、第八条による機関につきましても、委員会という名前をつけても悪くはなかろうというふうに解釈をいたしておるわけでございまして、特に委員会という名前を第八条によるものでありながらつけました実質的な理由につきましては、齋藤政務次官から御説明申し上げたところでございます。なおこの第二条をお読み下さいますと、「決定する。」とございまして、いかにも実施機関であるかのごとき印象を受け、またそういうおそれも一あると思われるのでございますが、特に第三条で「これを尊重しなければならない。」ということがございますのは、逆に申しまして、この機関が実行する機関でないということを現わしておる証拠にもなるわけでございます。先ほど来「尊重しなければならない。」ということを非常に強力なという意味で御説明申し上げておりましたが、強力であることはもちろん間違いないのございますが、逆に申しますと、幾ら強力でもこれは結局実行機関でなくて、実行機関は内閣総理大臣がその行政組織を通じてやるのだ、この委員会ではないという趣旨におとり願いたいと思います。まだちょっと不十分な点があるかと思いますが、一応ただいまの問題点を整理いたしましたつもりで申し上げましたつもりでございます。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 だいぶよくなってきたということは、だんだん訂正をされてそれだけになって参りましたが、しかし質問はそういう説明の上に立ってそれは明らかにしなければならぬところもあるわけなんですが、しかし問題はきわめて重大でもございますので、ここで大臣、次官から審議室長、説明員等、それぞれてんでんばらばらに説明を聞いて、それで少しずつ明らかになってきたというようなことでは、これは済まぬと思う。従って法制局長なり、あるいは行政管理庁長官なり、行政組織の上で新しい一つの行政機関を作ろうというのですから、従って今申し上げたような筋の列席を得て、諸機関の列席を得て決定的な点は明らかに実はいたしたい。というのは、まだ本日は第八条云々という点がございますから、暫定的な規定の仕方はそういう御列席の上で明らかにいたしたい、かように考えております。その点は委員長お取り計らいを願えましょうか。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) きょうはむずかしいでしょう。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 そこで、まあ今の御説明からも関連してお尋ねをいたしますが、実行する機関ではないという御答弁です。これはまあ先ほどわれわれは執行機関という言い方をしたわけですか、同じ内容ですが、ところが先ほど大臣は冒頭に、決定もし、それから実行機関、速記がございませんけれども、私が受けた印象は実行の手足として原子力局を持っている、こういう御答弁がございました。これはまあ皆聞いておりますが、そうすると、原子力委員会は決定をするが、しかし原子力局は何をするか、大臣はこれを実行するというお話でございましたが、その関係はどうなるのか。それからあるいは原子力に関します技術者、あるいは研究者の賛成機関を作るというお話がございました。それと、そういうような原子力委員会、あるいは原子力局との関係はどうなるのか、あるいは研究開発公社、あるいは採鉱精錬公社等はどういう関係になるのか、こういうことを一番最初にお尋ねをしたわけであります。どなたからでもけっこうです。

賀屋正雄内閣総理大臣官房審議室長

○政府委員(賀屋正雄君) 原子力委員会と原子力局の関係でございますが、大臣の先ほどの御答弁、私もはっきり記憶には残っておりませんが、ただいま御質問にありましたように、原子力委員会が決定をして、その実行の手足として原子局があるという言い方いたしますれば、原子力委員会に実行局が付いておる、こういうふうにまあとれるわけでございますが、これは誤解を生じやすい言い方でございまして、原子力委員会は決定という段階までしかいたさないのでございまして、原子力委員会は全然別物でございまして、原子力局は委員会の決定を尊重して実際に行政を執行する機関である、こういうふうにお考え願いたいと思うわけであります。その点は行政組織法にも委員会には事務局を置くと、こういう規定がございますが、今回設けられます原子力委員会には実行の手足となるような事務局は置かれませんで、この原子力委員会設置法の第十五条に、ただ「庶務は、総理府原子力局において処理する」ということでございまして、行政の実施は飽くまで原子力川がやる、こういうふうに御理解を願いたいと思います。それから原子力研究開発公社でありますとか、採鉱精錬公社等についてのお話がございましたが、これは合同委員会で出しております原子力法案の要綱に書いてある事柄でございまして、これは原子力合同委員会でお考えになっておりますところの機関でございます。従いまして、政府とは直接関係のないものでございますが、この点につきましては、今回議員立法として提案されました原子力基本法には、こうした機関といたしましては、第三章に「原子力の開発機関」というものがございまして、この条文に基きまして将来原子力研究所及び原子燃料公社というのが設けられることになっているわけであります。で、これは別の法律で定められるので、どういう内応のものになるかわからないのでございますが、これに対する監督は政府が行うということになろうかと思います。その場合の政府でございますが、この点につきましても、たとえば監督上いろいろな認可、許可あるいは届出を受理するとか、そういったような規定がございます場合に、それを実際に認許可したり、届出を受理する機関は、これは行政の実施権を持っております原子力局が当るわけでございまして、監督の仕方についての方針等を決定するのはこの原子力委員会ということでございまして、それは飽くまでも決定の段階にとどまるわけでございまして、その決定に基いて実際に監督するのはこの原子力局がやる、こういうふうに御理解を願いたいと思います。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 前半もですが、今の賀屋審議室長の答弁、その通りと大臣お認めになるのですか。先ほどあなたは強力な決定機関でもあるが、とにかくそこは強力なんである、実行もやるのだ、こういうお話もございましたが、原子力局は原子力委員会の手足になってその決定を実行する云々という御説明を伺いました。それで明らかに今の答弁は補足かもしれませんけれども補足じゃなくて、これは訂正ですね。大へんなこれは食い違い、方向違いですね。そこで一つお尋ねします。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) 今の私のあるいは言い方が足りなかったかもしれません。原子力委員会とは事実上決定機関だということは申しました。執行するのはそこではなしに原子力局がやるのだ、こういう意味であります。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 そうしますと、まあ一応室長が言うのが正しいのだと、これめは認られたわけですが、それにしてもまだわからない。というのは、今の説明によりますと、室長の説明によっても原子力局が庶務をやると十五条に書いてある。いわば事務的なものだとこういうお話だった。ところが原子力基本法によりますと、先ほど室長から答弁をいたしましたが、第二章に原子力委員会に関する規定がございます。そうして、その任務の中に原子力の研究、開発、利用に関する事項について企画し、審議し、決定すると、なるほどこれは書いてある。それから前のところには、「原子力行政の民主的な運営を図るため、」云々、そういうまあ原子力委員会の規定が設けてあって、その次に「原子力の開発機関」云々というものが書いてあるわけなんです。私は原子力研究開発公社というのはこれは合同委員会の考えです。第七条には、これは議員立法であろうと、政府も賛成して、政府の考えていることを議員が出てくることは大へんけっこうだとおっしゃったから、正力国務大臣がこれもやはり責任を負わなければならない。そうすると、七条には原子力研究所とか、原子燃料公社というものが規定をされている。で、その任務は開発研究というものがあるわけです。開発、研究、利用に関する原子力行政の民主的な運営を原子力委員会はその任務をしておる。その開発、研究その他について任務としておる原子力研究所なり、あるいは原子燃料公社というものが作られる。それからあとの方、このあれを読んで参りますというと、資源から、それから中間製品から、そのでき上りましたもの、あるいは発明その他一切を国家統制をやる、それこそあなたがお話のように、実に原子力に関します広大な権限を含めて国家統制をやろう、そうすると、国家統制をだれがやるのか、今認可その他の点について原子力局がやると、こう言われた。今のところではそうすると原子力委員会の事務局である原子力局が庶務をやるけれども、しかし決定なり何なりに関連をいたします認可なりその他行政行員を原子力局がやる、こういう答弁です。そうすると、それは庶務をやるだけでなしに、決定をした、あるいは全体について監督をやる部分について原子力局がやる、こういうことになりますと、ただ庶務をやるだけでなくて、原子力局を通じて、あなたがさっき言われたような広範な国家活動を、行政行為を原子力委員会はやられる、こういうことになるのですか。その辺は原子力問題について張り切っておられる国務大臣が実際にどう考えられるのか、一つ大臣から承わりたいのであります。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) その通りであります。決定するのは原子力委員会、執行するのは原子力川の方で……。

島村武久経済企画庁原子力室員

○説明員(島村武久君) 原子力局は、先ほど来手足というふうに表現されておりますので非常に誤解が生じやすいわけなんでございますけれども、決して事務局ではございませんで、いわば基本法にうたわれました種々の許認可等の事務を行うところの国家機関でありまして、これは従いまして原子力委員会というものが同じ総理府の中にありましても、独立した内閣総理大臣の直属下にある総理府の付属機関であるのに対しまして、この国家的な行政行為を行いますところの局は、内閣の内部部局として委員会の下に立つものでなくて存在するわけでございます。従いまして、先ほど来おっしゃっていました許認可の事務等は、原子力局の方で内閣総理大臣の名前において行うということに相なるわけでございます。ただこの原子力委員会につきまして、委員会は決定するだけでございますので、実行はいたしませんから、そこに行政行為的な任務というものはないわけなのでございますが、簡単なここに書いてございます庶務はあるわけでございます。これを別に事務局を作るというようなことをせずに、原子力局に便宜ほかの行政行為をやる、いわばついでにそこに庶務を持って来てやるという考え方でございます。なお申すまでもないことでございますが、原子力局の方は、これは政府の行政権を行使いたしますための機構でございますので、その研究開発という実務をやりますものにつきましては、これは原子力研究所なり、あるいは公社というようなものをして行わしめるわけでございまして、国家機関としてはそれを監督する立場にある。ですからあくまでも原子力局がやるというふうにお考え願いたいと思います。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 そうすると、原子力局は内閣の内部部局であって、許可、認可等行政行為を行うと、こう言う。それじゃ名前は総理大臣というのですがね。その行政行為についての責任は行政組織法上の責任者は、だれなのですか、原子力問題についての原子力国務大臣というものが別にあり、それが委員会を総括し、代表する。その国務大臣の原子力担当の委員長をかねる国務大臣は、その原子力に関する行政行為の責任は負わないで、総理大臣が直接責任を負う、こういう格好になるわけでありますか。これはきわめて奇々怪怪な組織であります。もう少しはっきり答えて下さい。

島村武久経済企画庁原子力室員

○説明員(島村武久君) ただいまの責任の所在でございますが、これはあくまで先ほど来申し上げておりますところに従いまして、内閣総理大臣が国家行政行為に対して責任を負うわけでございます。なお担当大臣ができましてその事務を見られることになるわけでございますが、その場合担当国務大臣としての責任は内閣に対して負われるわけでございまして、外部に対する責任は内閣総理大臣が負われるというふうに考えております。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 国務大臣に伺いますがね、あなたがどうして原子力担当の国務大臣になられたか、それを実際聞きたいと思ったのですが、いきさつも実は大事だと思うのです。ぽかぽかんと、とにかく目がさめてみたところが原子力担当国務大臣になられたということじゃなかろうと思うのです。なかろうと思うが、今の問題でございますが、原子力問題担当の国務大臣になられた、そうして原子力委員会の委員長をかねられる。ところが原子力に関します行政行為として認可、許可といったようなものが起る。それについては直接責任は負わない、こういうことであなた自身が御納得になりますか。これは組織としても問題です。組織としても問題ですけれども、あなたが原子力問題担当でなくて、別の担当なら別問題ですよ。こういう組織というのはありますか、原子力問題担当の国務大臣として出てこられたというのなら、その点一つ伺いたいと思います。人が第一に責任を負う、あなたは原子力問題の担当国務大臣である。そういうことでいいとお思いになりますか。

正力松太郎自由民主党北海道開発庁長官

○国務大臣(正力松太郎君) 今お話の通りです。担当するだけであります。責任はやっぱり総理にあります。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 関連してちょっと。今のように総理大臣が外部に対しては責任を負うというよりも、それから政府委員も御答弁になりましたけれども、そうすると、三条を見ますと、「決定について委員会から報告を受けたときは、これを尊重しなければならない。」と、こういうふうになっているのですね。だからほとんどこの委員会の決定というものは、これは内閣総理大臣がその尊重の範囲ということも考えなければならぬ。どの程度尊重しなければならぬか、「しなければならない。」と書いてあるのですから、従って私具体的にお尋ねしておきたいのは、第二条の「原子力利用に伴う障害防止の基本に関すること。」、こういうものは初めてのことですから、どういう爆発であるとか、あるいは放射能の影響というのはどの程度でいいという決定を原子力委員会がした、それで内閣総理大臣もそれを尊重してやっていた。ところが非常な被害が、災害が生ずるということも予想せられるのであります。これはだから聞いておくのでありますが、そういう際には決定は原子力委員会が決定した。それを内閣総理大臣が尊重したものだ、それにもかかわらず、これは責任はあくまでも負わなければならぬものであるかどうか、これが第一点。それから第二点の場合は、原子力というのは日進月歩であります。しかも各国ともこれは秘密に相当やっておりまして、非常に日本で研究している、利用を考えておることはもう時代遅れになっておったということも予想されると思います。向うはどんどん、アメリカやソビエトの方は進んじゃっておるが日本は遅れてしまっておる。せっかくでき上ったころには、これは前世紀の遺物のような原子力利用を考えておったのでは、これはもう国に対しても大きな責任を負わなければならないと思う。金ばかり使ってしまって……。そういうことも考えられるのでありますが、そういう際の決定はあくまでも原子力委員会が決定する。しかもそれを尊重した総理大臣が国民に対して責任を負わなければならぬものであるかどうか、この二点、具体的な点について今の吉田君の質問に関連してお答えを願いたいと思います。

島村武久経済企画庁原子力室員

○説明員(島村武久君) その点申し上げるのですが、非常に微妙なところでございまして、第三条に、「尊重しなければならない。」と書いてございますので、百のうち九九・九%は、いわばその通りおやりにならなければならぬという義務が課せられておるわけでございますが、ただもっとこれより強い表現については、従わなければならないということもございます。尊重がどの程度であるかということは非常に微妙な点でございますけれども、それで御了承を願いたいと思うのですが、(「御了承を願うといったつて」と呼ぶ者あり)今の尊重した結果ですね、たとえば障害防止に関する爆発の事故が起ったというような場合の責任について申しますならば、それはやはり当然内閣総理大臣が責任を負うべきものだ、これはもう当然だと思うのです。その場合に、委員会がきめた通りやったのだからというのでは、内閣総理大臣としての責任は免れないというふうに考える次第であります。なお担当国務大臣との関連でございますが、担当国務大臣は、閣議で内閣の意思決定という際に十分御意見も述べられることと思います。そこで決定されたということになりますと、内閣自体の責任ということにもなって参りますので、その間十分調整がとられ得るものというふうに考えます。

菊川孝夫日本社会党

○菊川孝夫君 もう一点。第三は、拒否権も尊重しなければならないということについては、内閣総理大臣が最悪の場合等も考慮した場合には、拒否権発動はできるものである、こういうことですか、それも含んでいるんですか、尊重しなければならない、今あなたの言った九九・九%、あと〇・一%だ、それは拒否権発動も認められておるものと、こういうように考えていいんですか。

島村武久経済企画庁原子力室員

○説明員(島村武久君) それは先ほど申し上げましたように、従わなければならないという言葉の言い回し方との差であろうと思います。

吉田法晴日本社会党

○吉田法晴君 これは議事進行というか、もう時間も迫りましたし、空腹をかかえて継続しておるわけにも参りませんので、他日に譲りたいと思うのですが、委員長、そういうふうにお取り計らい願いたいと思うのですが、大臣に申し上げますが、本会議その他でも論じられておりますように、これはとにかく原子力というのは、人間が扱って、もし人間のコントロールがきかなければ人類を全滅するという品物、従って恐怖云々という議論も出てくるわけですが、その行政をやります組織法について、あなたなり出ておりますが、きょうはまあ四人説明されたわけですが、みな違っておる。こういうようなことで原子力に関します行政を担当するというようなことは、これは大それた問題だと思います。いろいろな問題がございますが、そのいろいろな問題について十分考えておらぬ。あるいは政府のあれもかたまっておらぬ。こういう点だけは、今日だけでもたった二点億どの質問ですけれども、それでも明らかになったと思うのです。従って私は法案も熟しておらぬと思いますが、次の審議の際には、先ほど委員長に法制局あるいは管理庁等にも出てもらうようにお願いしましたけれども、ただ担当大臣になったからということで子供のようにわくわくしながらということだけでなしに、それではだめですよ。もう少し何と申しますか、悪いところは悪い、足らぬところは足らぬ、それから間違っておるところは間違っておるところというものを一つ御研究の上、何と申しますか、心配のない答弁ができるようにし、また足らぬところは足らぬと言えるように、間違っておるところは間違っておると言えるようにして出てきてもらいたいということをお願いして質問を留保いたしたいと考えます。

千葉信日本社会党

○千葉信君 関連して。先ほど来の質疑応答の中からは、政府当局の不勉強ぶりがあまりにひどくて、この調子ならば審議は全然進まないと思う。大体行政管理組織の関係、この問題については、きのう行政管理庁の岡部管理部長が、原子力委員会設置法、それから総理府設置法の一部改正法案については、これ行政組織に関する問題であるから、行政管理庁当局でここへ出て御質問があれば答弁もいたしますと、こう言っておるのですから、委員長において、一つこういうくだらぬ問題は、くだらぬ問題ではございませんけれども、答弁がくだらないものですから、結局くだらないものになってしまう。ですから一つ、あすは手配をして、行政管理庁の方から出席してもらい、てまり渋滞せぬようなふうにお手配願います。

小柳牧衞自由民主党

○委員長(小柳牧衞君) 承知いたしました。それでは本日はこれで散会いたします。    午後七時三十九分散会    ————・————

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