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23回国会参議院1955/12/13

商工委員会 第3号

発言数
143
登壇者
10
会派数
3
開催日
1955/12/13

会議録

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) ただいまから本日の委員会を開会いたします。  まず大臣より発言を求められておりますから、これを許可いたします。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) 私は第三次鳩山内閣で続けて通産大臣を務めることになりました。当委員会は非常に今まで御協力を願いまして、おかげさまで通産省に関する法案はいつも大部分御協賛を願って参りました。今度は委員長もおかわりになりましたから、どうか相変らず今までの通り一つ御懇情を賜わるように切にお願い申しまして、ちょっとごあいさつ申し上げます。     —————————————

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 鉱業法の一部を改正する法難案を議題といたします。きのうに引き続き質疑を行います。質疑のある方は御発言を願います。特に通産大臣は予算委員会に御出席の都合で三十分程度しか時間がないようでございまするから、大臣に対する質問を先にお願いたしたいと存じます。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 私は大臣にお伺いしたいのでありますが、この鉱業法の一部改正法難案について、たとえば今日まで銅とか金とかを掘っておる鉱山で、その鉱石の中にウラン、トリウムが多量に含まれておるという場合が出てきたときには、どういうふうにこれを措置なさるつもりでありますか。このウランの方が非常に必要だというような際には、その共存しておる鉱石、その採掘権、そういうふうなものはどういうふうになりますか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) それは出願がありました場合には追加して認めることになると思います。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 鉱山師の方は、つまり銅とか金とかの方をやった方がいいのであって、ウランをやった方は採算が合わないというような場合は、国家としてこのウラン鉱を捨ておくわけにはいかない。そういう問題が必ず起ってくると私は思うのでありますが、そういう際には、その金なり銅なりをやめろ、ウランの方が重要であるからというような問題が起ってきませんですか。そういう場合はどういうふうにおやりになるお考えですか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) それはウラン鉱の買上げ値段等によって、必要な場合には調整ができると考えているわけであります。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 つまりお金の問題になりますが、他の鉱物の方がどんどんお金になっている、ウランの方は値段が安い、それだからそれを掘りたくない。しかし国家的見地から考えた際に、この放射能の鉱物が必要であると考えられた場合には、相当なる値段で国家が買い取るだけの用意がありますかどうか、その辺を私伺いたい。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) それは将来の問題でございますので、ただいまのところでは、との法案によっては強制的にウランを掘らせるとかいうようなことはまだできておりません。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 そういたしますと、そういう個々の場合については、なおこれからいろいろ規則をお作りになるお考えでありますか。ここでばく然と鉱業法の一部を改正する法律案をお出しになっただけで、細目の規定は今後お出しになるお考えがあるのでございますか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) これを実施してみました成績によりましてなお考えなければならんと思います。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 わかりました。今日まではこのウラン、トリウムの研究が国内においてはあまり行われていなかったのでありますが、このカウントを調べる方向へ測定者のほこ先を向けてきた今日においては、ずいぶん各所において放射能物質が存在しておることがちょいちょい新聞なんぞで報告されております。また食べる果物のカキなんかでもあの渋が抜けるのは、この放射能の働きが非常に影響するというようなことをいわれておるのでありますが、そうしますとそういうつまり放射能物質が各所に存在しておる際に、それに対しての保健衛生とでも申しますか、そういう方面の取締りは、これはこの鉱業法とは別に、また方面が別になって参りますか。

石橋湛山自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(石橋湛山君) さようだと思います。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) ちょっと速記とめて下さい。    午後一時四十九分速記中止      —————・—————    午後二時五分速記開始

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 速記をつけて。  他に御発言もないようですから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。これより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 私はこの鉱業法の一部を改正する法律案は完全なるものとは思っておりませんが、この原子時代に処しましては、とにかくこの法律案を出しておかないといろいろ支障をきたすことが考えられまするので、細目にわたっての意見は多々ございますけれども、現段階においては、とにかくこの鉱業法の一部を改正する法律案、これを通過せしめなければならない、こういうふうに思いまするので、この細目にわたってはまた他日いろいろ政令なり、法案の修正なり、起ってくることも予想されるのでありますけれども、現段階におきましては、まずとりあえずこれは必要なるものと認めて、わが社会党はこの法律案の通過に賛成の意を表します。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。これより採決に入ります。鉱業法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決することに賛成の方は挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 全会一致でございます。よって本案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。  なお、本会議における口頭報告の内容及び議長に提出する報告書の作成、その他自後の手続等は、慣例によりこれを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とされた方の御署名を願います。   多数意見者署名     古池 信三  上條 愛一     河野 謙三  深水 六郎     中川 以良  西田 隆男     白川 一雄  阿具根 登     海野 三朗  上林 忠次     —————————————

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 次に、砂利採取法案を議題といたします。昨日に引き続き質疑を行います。質疑のある方は御発言を願います。なお本日は発議者代表として衆議院議員首藤新八君、なお政府側から通産省軽工業局建材課長川田博道君、建設省河川局水政課長国宗正義君が出席をされております。並びに軽工業局長も出席されております。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 昨日の本委員会におきまして阿具根委員から本条第一条に経営という字句が使ってあります点について、他の法令にさような列があるかどうか一応調査していただきたいというお尋ねがありました。この点からまず御回答申し上げたいと思います。他の法令を調査いたしました結果、ただいままでにはっきりいたしておりまするのは、輸出水産物の振興法、二十九年法律第百五十四号、その振興法の第一条に「経営の安定を図り」という表現を使っております。もう一つは、二十六年の法律第三百十号の蚕糸価格安定法、この法律におきましても第一条に「蚕糸業の経営の安定を図るため」、こういう字を使ってあるのでありますが、健全な発達と健全な経営と大体この結果は同じでありますし、目的もまた同じでありまするから、この表現がまずいということでありまするならば、健全な発達というふうに変えてもこれは私の方では異論はないのでありますから、あらかじめこの点も御了承を願いたいと存じます。  さらに、河野委員から零細企業者の指導育成といいまするか、この法律を施行するに際してはかえって大企業の育成となって小企業は圧迫されるのではないかというお尋ねがあり、それに対してどういう具体案を持っているかという御意見でありました。でこの問題に対しましては第十一条の運用が問題だと存ずるのでありまして、それがためには砂利採取の事業を行う意思がなく単に許可を得て他人にこれを譲渡いたし、あるいは他人に事業を実施させて利益を仰る目的の者には、今後一切許可しない。また与えておりまする許可がありましたならば、これを今後は取り消して参りたいということが一つ。また許可をしようといたしますときは、着手の期日、採取の期間、採取の区域、採取の方法、採取の数量及び採取料または払い下げ料をきめまするほか、着手期日を経過しても採取に着手せず、実際に採取を行う意思も認められないとき、または正当な理由なくして他人に行わしめたときは、許可を取り消す旨の条件を当初において付しておきたい。同時にまた第三点といたしまして採取の許可の期間及び面積は、河川管理上支障がある場合を除き、その事業計画を考慮いたしてきめますとともに、この場合においても不当に広範囲の面積について許可し独占化を助長しないような方針で処理いたしたい。期間につきましては手掘り採取業者は六カ月、機械採取業者は一年を標準といたしておりまするが、これは昨日申し上げました通り、なお継続の必要ありというふうな情勢にありまする場合には、期間を更新いたしまして、引き続き許可をいたしていく、こういう方針であります。  もう一つは、砂利採取に伴う砂利の運搬、砂利置場等の施設の設置のため、河川敷地等を使用する必要があるときは、砂利採取業者の申請によりまして、これらの使用の許可をする等、砂利採取業の実施に適するような配慮をいたし、そうして保全及び必要な原状回復につきましても万全の措置を講ぜしむるような措置を推進いたしたい。また、原則として他の砂利採取業者が許可を得ている区域には重複して許可は絶対にしない。許可を受けて砂利採取業を実施するに当っては、採取現場に許可区域を明確ならしめるような標示を行わせること、小規模業者の集中する区域には、砂利採取業者の協同化を奨励いたし、その運営を指導するとともに、砂利の品質向上に必要な共同施設の設置を可能ならしめるため設備資金のあっせん、補助金の交付等その育成措置を講じまして、その実施に当りましては、関係通商産業局長との連絡を緊密にいたすことにいたしたい。さらに、農家等の季節的な砂利採取または経営規模の零細な業者の経営を不当に圧迫しないよう、許可に当りましては十分な考慮をする。特に入会権類似の砂利採取の慣習ある地方においては、その慣習を尊重いたし、必要ある場合は村落あるいは部落単位の一定地域を砂利採取のために留保せしめる等の有効な措置を講じていきたい。これらを地方府県の方に徹底的に通達いたしまして、これらの条件を基本といたして措置をいたし、そうしてまた昨日申しました通り、協同組合をすみやかに結成せしめまして、そうしてその組合対象にさらに資金の援助あるいは補助金の交付というような幾つかのケースを通じて零細企業者の育成強化を進めて参りたいというふうな考え方を持っておりますので、何とぞ御了承いただきたいとかように存じておるのであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 私のきのうの質問にお答え願いましたが、これだけあるたくさんの法律の中から二つだけ経営というのがあったことを一今引き出してもらっておりますが、両方見てみましても、片一方は価格安定法です。価格を安定するのです。それだったら当然な言葉になってくるわけです。片一方の輸出水産物振興法は、これは輸出の振興をするためにいろいろな合理化及び日本の水産業の発展のことをこれは十分前にうたってやっておられることなんです。この砂利採取法案を比較した場合に、そういうものではないのです。砂利採取法案はただ事業の健全な経営を確保するということにしてあるし、十一条に至っては経営の立場を考慮をすべきこと、考慮せよ、こういうふうな法律案は私は見たことはないというわけなんです。どの法律案に、経営の立場を考慮して行えというような言葉があるでしょうか。こういう法案になってくるから、一方的に一部の人の利益を擁護するのだということになってくるわけなんです。そこで私はこういうことを言っておる法律案は賛成できない。きのうから口をすっぱくして言っておりますが、ただいまのお言葉では経営という字は抜かしてもいいということを言っておられますが、この法律の目的の中にも、あるいは条文の中にも経営ということをうたい込んである精神というものは、私はどうしてもこの字句がのけたといっても認められないのでございます。意見になりますから、質問に移ってきますが、河川局から見えておるようですから御質問いたしますが、この法律を作る場合に、砂利業者の問題は一応別といたしまして、河川局で許可をする場合、あるいは河川法によって府県が許可をする場合に、あるいは短期に過ぎたり、重複したり、河川をこわしたり、こういうことがあるからというのが私は目的の一つに入っていると思うのですが、河川法でそういうことはできないのか、できないならばどうすればできるのか。こういう砂利法案という法案にくっつけて河川の問題はやらなければいけないように河川法はできないのか、その点河川局の立場としてはっきり御答弁願いたいと思います。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) 砂利採取の許可をいたしますには、河川法十九条の規定に基きまして、都道府県が持っております河川の管理規則、あるいは取締規則、場合によっては河川生産物採取規則等と称しておりますが、要するにこういう府県の規則でもって許可をいたすわけでございます。その際に今の御質問の原状変更にかかることが多いのでございますから、河川管理上の判断をいたしまして、もっぱら基準の標準といたすわけでございます。そこでさようなことにおいてこの法律の第一条の目的にうたっておりますように、砂利の採取の事業の健全な経営の基礎を確立するとか、あるいは御説明にございましたような砂利の品質の向上をはかるとか、さような考慮等は一切いたさないで、もっぱら河川の管理上から支障ない場合には許可をいたす、かようにいたしておるわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 いや私が質問いたしておりますのは、この問題はあとで触れますが、河川法の今の法律で、あるいは条例でやっておるのでは取締ることができないのか、こういうことを聞いてい、るわけなんです。またできないならばどういうところが悪いのか。河川法にそういう悪いところがあったならばそれは河川の保全を期するためには、河川法こそ私は改正すべきではなかろうか、こういう別個な法案とくっつけてこれをやらねばできない理由がどこにあるか。河川局としてこういうのがなければ砂利採取ということはできないのかどうか、それを聞いておるわけなんです。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) 砂利採取法を待たなくても、河川管理上河川法で、先ほど申しました条文規則によって、砂利採取の許可はできるわけでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 それからこれは河川の管理上、その他公益の保持の上に支障のない限り、砂利採取業の経営の立場を考慮すべきことというようなことが入っておりまして、いかにもこの条文を見てみれば公益の保持上に支障のない場合でも、砂利は故意にやらないとこういうふうな感覚を受けるわけでありますが、故意に砂利業者に対してそういう態度をとられることがあるかどうか。それからもう一つ、こういうことをきめられると、だれがその、支障のない限りという限界線を認めるのか。そうしませんと、一方では経営者の立場も考慮して砂をうんとやれというこれは法律案だと私は思う。だれがその限界を見るのか。その点については、これは提案者の方からでもけっこうと思いますが……。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) この場合は河川法の行政の担当者であります府県の方でその河川の状態を見て、許可するか許可しないかを決定するのであります。もう一つは、公益のなにに支障のない限りにおいて許可する、許可せぬ場合があるか、こういうことでありますが、砂利の採取法案を提案いたしました趣旨は、昨日来るる申し述べておりまする通りに、許可しない事例は未だかつてないのであります。しかし許可いたしまする場合に、同じところに重複して許可いたしたり、あるいはまたごく小範囲の許可をいたして、すぐまた隣を許可するというようなことで、経営者が事実上採算の余地のなようなことも今日までしばしばありましたから、もう少しこれを合理化いたし、さような冗費を省くという方法をもって、この砂利価格の低下を招来いたしたいというのが砂利法案の設定の目的でありますので、その点も一つ御了承願いたいと思います。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうしますと、この法文を考えていけば、河川は第二義的になっている。砂利採取業着を第一に当えておる。たとえば河川局の方からはこれ以上の砂を取ってもらっては困る、もうちょっと悪い砂がこちら側にうんとあるからこれを取ってくれと言った場合でも、砂利のいいのを業者はほしがる。そういうごみの入っている砂利は要らない。こういうようになってくると思う。そうでなかったならばこういうことをやる必要はない。河川を第一に考えておられるならば、河川課は、おそらく取っては困る砂を取ってくれ、取ってもらわなければ困る砂を置いてくれというような河川課はおそらくおらないと思う。そうすれば、今やっておるのが河川課のほんとうの仕事であって、それをやらねば砂利採取業者は仕事ができないから、そういうことをやれないようにするのがこの法律の仕事じゃないかと思いますが、そうじゃないですか。そうじゃなかったら何のためにそういうことをうたわれるか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 業者の立場から見て非常にほしいものは取るが、採算的におもしろくないものは放っておくかもしらぬというお尋ねでありますが、要するによいものは払い下げ価格がおのずから高いし、悪いものは払い下げ価格が低い。よって業者といたしましては、採算に合いまする限りにおいては両方とも当然、営業でありますから採取するであろうということを私たちは確信いたしております。従ってお尋ねのような弊害はないのでありますとともに、河川法はあくまでも河川の管理を目的とした法案でありまして、その目的に支障のない限りこれを払い下げていくということであり、その払い下げの対象の砂利が、幾たびも申し上げました通りに、好ましくないような状態が今日までたくさん事例が残されておりますから、しかも最近は需要量が、年七千万トンという膨大な数量に達し、金額にいたしましても四百億というような価格に達して、むしろ重要産業と申し上げてもよい程度まで進んでおるのであります。しかも将来耐火建築がいよいよ増加していきまする今日の傾向から考えますると、砂利の需要は一そう増加いたしまするから、従ってこの際立法いたしまして、さような弊害を除去いたしておくことが、国家のために必要ではないかという考え方に立っておるのであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 砂利採取あるいは建設に使う砂利の問題についてはわかりますけれども、問題は河川の問題で、れまでは今までの河川法でこれは防ぐことができないか。河川局に質問すればそれはできますということを言われておる。今まで幾つかの事例はあったかもしれないけれども、しかし河川法でそれはできるということを言っておるわけなんです。そうすれば、砂利採取法で河川法のところまで食い込んでいくことは何もないのではないか。この河川法をたてにとってあるいは業者をいじめるために、当然取らねばならない砂でもやらないというならいざしらず、そういうことは絶対ないと言っておる。それにどうしてこういうことをしなければいけないかということです。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 繰り返して申しますが、河川法の建前からいけば、御説の通り今日まで公益に支障のない限りは払い下げておりますから、その点は何ら問題はないのであります。ただ、払い下げに際しまして、立法措置が河川法にはないのであります。しかも河川法の目的が違いまするから、特にこの際は砂利ということを対象として単独立法を作って、そうしてこの砂利の採取が円満に推進いたされ、そうしてまた砂利そのものの価格が、品質の向上とともに価格も低下するという方向に持っていくことがいいのではないかという考え方に立っておるわけであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 砂利についての法律はないけれども、河川についての法律はあるわけなんです。そうして河川の管理者がいるわけです。その河川管理者の言うことを河川管理者にまかしておいたのでは、こういう弊害が起るからこういう法律を作るのだというこれは趣旨なんです。これを取ってしまえば公共の福祉に寄与するというものの一部が消えてしまう。そうすれば業者だけのものになってしまう。ところが河川局ではそういう必要はない。管理上これは困るということは断われるでしょう。それはどんな法律ができても、まず河川をこわしてもいいという人はおらないでしょう。また砂利業者もそれを取るとは言わない。今現に河川法であって、管理者がおってそれは管理しておるわけです。そうしたならばそれによって河川の砂を取ることが非常に困るというのはどこにあるか。それは河川を第二義的に考えて、砂利を第一義的に考えておるからそうなるのであると私は言うわけなんです。そうでなかったならば何もそうなるわけがない。逆に河川の管理者が採収業者に対してそういうことを当然取らねばできない砂も取っていけないというような事例があれば、私はまたそういうことも言われるでしょうけれども、そういう事態がないとするならば、こういう法律を作る必要はないということになりはしないか。こういうことを言っているわけです。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) これは見解の相違といいますか、意見の相違でありまするからどうかと思いまするが、私たちは現在の河川法では砂利の公正な採取というものがいろいろの面において、困難ではないか。相当の支障があるから、これほどの重要産業になった以上は、やはり砂利産業そのものの健全な発達をせしめるためには、単独の立法をいたして、しかも河川関係だけではなく、その他の場所も砂利は相当あるのでありまして、それら一連の場所にわたって完全な採取をさしたいというためには、この程度の立法は必要ではないかという実は見解に立っておる次第であります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 見解の相違と言われることになれば、私はまず河川を守るべきである。そのために河川法もできておるし、それがまずかったならば、河川法においてやるべきである、私はこう思う。ところが提案者の方では河川の問題は第二義的に考えて、ただ砂を。取るのだ、こういうことを、第一義的に考えられておるからその点の見解の相違はあると思います。  これはまたあとに譲っていきますが、第五条の採取管理者を業者が選任する。また管理者がおらなかった場合には業者がそれに当る。かりに管理者を選任しても、その管理者は業者の意向を含んだ人です。そういう人が管理者におって何になりますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 管理者を業者から出しておるということは、果して完全に目的を達するかどうかという点に御疑問を持っておられるようであります。一応ごもっともな御意見でありまして、私たちもこの点はもう少しはっきりした効果的な方法をとることがいいのではないかというふうにも考えましたが、とりあえず業者の社員をして責任者をこしらえさして、そして区域の厳守、あるいはいやしくも河川法に違反するような行為のないよう責任を持って取り締らせる。そして一応時期が来ましたならば、あらためて組織的な訓練をいたし、そして将来万全の措置を講ずるような方向に持っていきたい、かように考えておるのでありまして、いわば業者の社員を今直ちにそのまま管理者にするということは暫定措置である。将来一そうこれを強化するというふうに御了解をお願い申し上げたい、かように存じます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 これは鉱山保安法の鉱山管理者にもそういうことがあって今問題になっておるのですが、それ以上のものだと思うのです。業者が管理者になって何ができますか。業者は砂を取るのが商売なんです。しかも河川法できめられておる河川法の管理者が言うのでもこの法律を作るのにいやだというようなことである。業者の管理者を出してその業者が何をしますか。業者が自分の利益のためにやることは当然のことなんです。私はこういう管理者があっても何にもならないと思うのです。管理者とするならこれはやはり別個な立場の人が、その利益によって生活をしておらない人が管理をするならわかりますよ。しかし管理者自身がその当事者である場合に、こんな法律をきめてもこれは何にもなりませんよ。そう思うのですがね、私は。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) できまするならば、お説のような措置を講ずることがいいことなこれはもう講話の余地はありません。ただし、かような措置を講じますると、業者はおおむね零細企業者あるいは中小企業者であります。で別個にかようなものを置きますることによって、当然コストに相当の影響をもたらしてくるおそれがありまして、立法の精神である価格の低下ということがこういう面で若干なり妨げられる憂いもあるわけであります。よって効果がしからばお説のように全然ないかと申しますると、行政庁がときどきは現場を視察する。その場合に管理者がもしそういう違反なことを取り締っていなかったというようなときには、当然その次の許可に対してもその業者に対しましては不許可であるとか、あるいは適当になる行政措置が講じられることになっておりますので、少くとも従来よりもやはり責任を持つものがあった方が効果的だということだけは間違いないのでしありまして、ただご希望のような十分な効果を今直ちに上げるかどうかという点に御疑念があるようでありますが、しかしこの点はできるだけりこの管理者を督励いたしまして、御期待に沿うような方向に持っていくように措置いたしたい、かように考えておるのであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 御説明を聞けばわかるけれども、ここで、私たちが審議しておるような問題ではないんです。みんな生活にこれは直結しておる問題であって、極端な言葉で言うならば、二足のわらじをはかせるようなものです。私は逆になると思う。利益を追求しておる人に監督権を与える。何がよくなりますか。これは昔でいう二足のわらじと同じです。決して私はよくならないと思う。その点においては私は全く反対であります。これもまあ相違と言われれば相違と言われてよろしゅうございますが、これも保留しておきます。まだ私は質問を続けます、この問題につきましては……。  十一条で砂利最終事業の経営の立場を考慮すべきこと、とはどういうことですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) これも昨日来しばしば御意見がありましたが、要するに重複の許可をいたしたり、あるいはまた非常な猛烈な運動によって、きわめて小さい範囲の許可をいたしたり、あるいはまたごく近くの許可をいたしたりというような従来おもしろくない事例がたくさんありまして、せっかく採掘いたしましても結果的には出血経営になってくるというようなことがありますので、これらの弊害を除去いたしまして、そしてその経営がこれならば成り立つであろうという点を考えて、そして適当な許可をいたしていく。いわんや重複の許可のごときは今後断じて取り締っていくということで、業者の経営がこれならば十二分に成り立つであろうという点を考慮するということであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 まことに親切丁寧な法案であると思って私は感激いたしますですね。ところが業者がこういう申請をする場合に、赤字でやっていけないような申請をする者がありますか。業者はちゃんとそろばんはじいております。そしてこの砂をどのくらい取ったらどのぐらいの利潤があるということは……、そういうことができない人は業者の資格ないのです。やめてもらってけっこうだ。それだけの資格のある人けたくさんおられるはずだ。それを法律できめて、そして業者がもうかるようにしてやらねばできないという法案は、私はほんとうに残念ながら見たことございません。その点についてはどうお考えになりますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 砂利採取業者のほとんどは中小業者、あるいは零細企業者でありまして、零細企業者あるいは中小企業者の一般的な一番大きな弱点は、無謀の競争をすることであります。そして結果的には倒産者が相次いで出るというのが、ひとり砂利採取のみならず一般産業の共通の実は弱点であります。従って、砂利採取もその例に漏れず、採算が当初はとれると考えてやったにもかかわらずその後において重複な許可があったり、あるいは当然その次の区域が許可されるものなりとの確信のもとにやっておった者が、知らぬ間に他人に許可されるというようなことで、かえって結果的には出血な結果になりますから、それらをなるべく除去いたして、零細業者あるいは中小業者が健全に経営できまするような一つの指導精神をもって採掘させるということが適当ではないかというふうな実は考え方であります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 どうも逆説を聞いておるような気がいたすのですが、業者がこれをやる場合に、許可する人が考えてお前のところは近いからお前に許可する、お前のところはいいから許可する。これは逆説だと思うのですがね。こういう場合にも中小企業をお助けになる、競争させれば片一方がつぶれるからというならば、それこそ協同組織か何か作らせるのが第一のことであって、そういうことを許可する人が考慮してやるということは、それこそ暗躍の余地を非常に広めて、弱者を食いつぶす結果になる以外の何ものでもないと私はこう思いますが。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 常識的にばその通りであります。そうなければならぬと思います。けれども実際問題に徴しますると、地方におきましては県会議員あるいは職員に対して猛烈な運動をやる。知事にも運動する、副知事にも運動する。知事なり県会議員は四カ年ごとに選挙があります。やはりそういう業者の要望にもこたえたいということで、それらの人の満足を買いたいという考え方から、結果的にはおもしろくないところの許可が今日までしばしば行われまして、問題を起した事例もたくさんあるのであります。従ってかようなことでは、中小業者の発展ということが期待できない。あるいはまたそれによって砂利の価格の低下ということもまた期待できないということになっておりますから、この際そういう弊害を一掃いたしたいという考え方であります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 私はこういう法律ができればそういう弊害が起こるのじゃないか、いわゆる持っている方々がこういう許可を受けられる第一の候補者になるわけであります。きのうも論議されましたように、銀行の対象になる、銀行から金も出してもらえる。そういう人たちが今言われたような県会議員とか、あるいは国会議員の名前は出ておりませんからそういうことはないでしょうけれども、知事もそういうことをやるとおっしゃるならばいるかもしれません。そうすると、こういうのがあるからこそ、そういうのがかえってできてくる必配があるのじゃないですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 昨日来申し上げております通り、これほどの重要産業になっておりますにもかかわらず、何らの立法措置が講ぜられていないのであります。全く放任されておりますから、従ってさような許可の申請があった場合に、担当官の自由意思によってどういう許可でもできたのであります。そこに弊害があったのでありますから、一応この立法によりまして一つの基準をこしらえてその基準に従って許可をさせるという方向をとることがいい、こういう考え方であります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 どこにどういうような基準がこれできまっているでしょうか。ちっともそういう基準はないと私はこの法律では思いますが。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) これは別個に、昨日も申し上げましたが、通産省、建設省あるいは地方庁の三者の間で一つの基準案を作りまして、それでこの許可の標準にいたしたいということで、先ほど第十一条の措置につきましていろいろ申し上げましたが、これらの内容も一つの許可の標準にいたしたい、かように考えているのであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 建設省の御出席の課長さんは、この法案に関する限りは建設省の代表として御答弁願えますか。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) 砂利採取法につきましては、省内の意見をまとめまして指示に従って答弁いたしております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 この法案は御承知のように議員提案ですけれども、もちろんこの法案の可否につきましては、通産建設両省合議されたのでしょう。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) 合議されております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 合議された結果、あなたの方では必要と認めて同点されたわけですね。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) その通りでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 あなたの方の立場で必要とされたその点をあげて説明してください。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) 先ほども申しましたように、河川法十九条同附属法令に基きまして砂利採収の許可自身はいたせるのはいたせるのでございますが、いたします場合の考慮は要求される判断が河川管理者におきましては、この法案で考えられる程度の砂利採取業の健全なる発展を考慮し、その他いろいろな考慮まで要求されないわけでございます。従いましてさような考慮をし、そうしてかような砂利採取業の発展を考えられた法案につきましては、建設資材の品質の向上にも結局はなりますし、さらにさようにいたしますことが、河川管理者が許可いたします場合にも、その基準等につきましては河川管理ということをまず第一に考えるわけでございまして、この法案の第三条等にもうたってございます。また十一条にもうたってあるわけでありますが、河川管理上支障がない範囲におきましてはこれに要求せられることを考えることは非常に妥当であろう、かように考えるから賛成いたしたわけであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 全体の建設省とすればいろいろあるでしょうけれども、あなたの担当の河川管理の面からいって、この法案があった方が現状よりもさらに改善される、こういうことを言えるのですか。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) 河川管理上からも考えられないことはございません。従って考えられるわけでございますが、それよりもこの法案の要求しておられる趣旨からして、非常に向上する結果になるとかように考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はそういう広範囲なことは伺っていない。あなたが担当の河川管理上、今までよりもこの法案が通過した方がいいとおっしゃるのだから、具体的にたとえばどういう点がよくなりますか。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) 具体的に少しくよくなるということでございますが、河川法におきましては御承知のように、洪水を防御したり、公害を除去すると同時に、工事を増進するのも河川法の大きな目的にいたしております。ただし、今この法律で規定しようとしておられる内容等につきましては、必ずしもわれわれの方でするよりは、通商産業省の系統において砂利採取業の育成、さような措置からされることが、先ほども申しましたように、この建設の資材の品質の向上に資する、さような意味で改正されるのではないかと考えます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 その建設の資材の品質の向上等に大いに裨益する、これは私はこの法案の大きな目的だと思うのですが、それ以外にあなたの河川管理の立場から、この法案が通った方が、現状よりさらに河川管理がよりベターになるということが何かあるのですか。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) その河川管理ということがまず優先いたしておりますから、その意味におきましては何ら影響を受けない。よくもならなければ悪くもならないということは言えるだろうと思います。しかし河川管理上最小限度に要求せられておりますものをはみ出す分の判断は、それはまた河川管理者である府県知事がいたすのでありますが、これはかようなことに基準が与えられる、かような意味では改良であろうと考えられるのであります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 大した効果はないと思うが、今より悪くはならないということははっきり言えるのですね。それはいいです。  もう一つ、提案者では無理だな、古岡さんに伺いますが、現在の砂利採取業者というのはどのくらいございますか、機械掘りをやっている人は幾ら、芋掘りをやっている人は幾らというような調査はありますか。同時にそれらを合せて、年間能力はどのくらいになっておりますか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 全体の業者数は約三千でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 両方合せて、機械掘りと分れておりませんか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 機械掘りは約そのうち五百と考えております。設備の面から申しましても、機械船と採取機とを合せまして、大体五百程度であろうかと思います。ほとんど平均いたしますと、資本金額におきましては十万円程度のもの、労務者数から申しますと、大体十人そこそこというのがほとんど全部に近い状態でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 これらの、機械掘りが五百、芋掘りの業者が二千五百と、その合せて年間の能力はどのくらいあるのです、採取能力。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 大体現状におきましては、七千万トンの生産をしておりますので、現在の設備なり能力から申しますと、大体フルに近いような操業をしておる、こういうふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 昨日たしか本年度でしたか、昨年度の年間砂利採取量は九千万トンということを聞いたように記憶しておりますが、今の能力が七千万トンということになると、その二千万トンはどこからひねり出したのですか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 最近の、二十九年度の実績が七千万トンということを申し上げたわけでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 きのう九十万トンとかおっしゃったのは……。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 大体御承知のようにセメント一に対しまして砂二、砂利四と、あるいは砂三、砂利六というようなのが混合の割合でございまして、大体従来の推移で申しますと、セメトの消費量に対しまして、大体七倍見当の消費がされておりまして、セメントの消費量が最近大体一千万トンでございますので、それからいたしまして、砂利の消費量は大体七千万トンという現状でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうすると大体能力と需要量というものは現在マッチしているということですね、そういうこと言えますか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 季節的に需要期と不需要期とで、これは価格の面から申しましても、毎年一割前後の上下がございますので、労務者と申しましても、これは常用の者ばかりでもないかと思いますので、大体需給関係から見まして、まず、何と申しますか、売れそうな程度に現実づけて生産をしておる、こういう現状ではないかと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私は先ほど、三千の業者の年間のフルに稼働した場合の生産能力は幾らと言うと、七千万トンと、こういうことでしたね。昨年の需要量が七千万トンということですから、そうするとフルに動いて、そしてようやく需要量を満たしておるということになるのではかないですか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 先ほど申しましたように、零細業者のことでございますので、全部が年間を通じまして経常的に同じ程度操業しておるかどうかというような点は、多少上下があるかと思います。まあ需要がふえた場合にどうなるかということになりますと、これはさらに臨時工等を使いまして、需要に応じていく、こういうような形になるのではないかと思いまして、まあ近代工業のような形ではございませんので、的確な意味の能力ということは、なかなか判断がむずかしいかと思いますが、大体需要量に応じた程度の生産をやっておる、こういう形ではないかと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私がこれをお尋ねしている趣旨は、私は実は自分の勘では、需要量に対して能力が非常に余っておるのではないか、こういう私は実は勘で結論をしておるのです。そういうふうに非常に供給力が完全な現状において、この法案を通して、非常に大企業に集中的な結果が当然生れてきます。そうしなければ砂利は安くならんから、それに私は反対しない。ただ副産物として中小企業というものはどうなるかという点を心配しておるのです。そこでこの際は少し政府の方で数字を整理して、今の三千の業者の正確な稼働率を出してもらいたいと思うのです。どうも私はそろばんをやっている間がありませんけれども、この機械業者、これは一体機械を平均幾つ持っておるかわかりませんけれども、その三千の中で五百が機械掘りで、二千五百が手掘りだと言われている。この五百の中で一体機械が荷台あって、荷台の台数があれば、機械の能力でいろいろ違うでしょうけれども、きのうのお話しでは機械掘りは一日六百トン、この歩どまりが幾らとおっしゃいました。そういうものから計算して、一応能力は出るでしょう。機械は登録してあるでしょうから、そういうもので供給量を出していただいて、それに対して需要量を出して、セメントも今の点からして出てくるのだから、それで現状は需給関係はどうなっているかということを数字を整理してお示し願うことはできますか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) できるだけ整理いたしまして、御説明申し上げたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 もし、今直ちにできれば、もう会期も幾らもなく、審議がそうそうおくれても困るでしょうから、直ちに説明していただいてもいいのですが、いただけますか……。それでは、その資料は今直ちにないようでありますから、明日にでも資料をちょうだいして、もう二度伺いたいと思います。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) さよう取り計らいます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 この法案を読んでみますと、企業の健全経営という言葉が大へん使ってあるようですが、今、砂利採取業者の数と総数量とが出たようですが、現在の砂利採取業者の経営の実態は健全なんですか、不健全なんですか、これはおわかりになっていますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) この立法をいたさなければならぬほど、もろもろの好ましくない競争が行われて、そうして一部の業者は利潤を得ておると思いますが、零細企業者はおおむね経営に困難をきたしておる。従ってこの程度の法案を作って業者の経営を安定せしむることがいいのではないかという考え方も立法の目的になっておるわけであります。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 そうすると、現在の砂利採取業を整理するということもこの法案のねらいになっておるわけですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 整理するということはねらいになっておりません。これはまあ自然にそういうことになる点もあるかと思いまするが、立法の精神は、そういうことは全然考慮いたしておりません。ただ、従来何らの法的措置が講じられておりません関係上、行政庁におきましても、もろもろの運動によって、同じ所に重複的な許可をいたしておるとか、あるいは、きわめて狭い区域の許可をいたすとか、あるいはまた、当然地理的に自分の方に許可されると考えておったものが他人に許可されるとかいうようなことが行われまして、採算を困難にいたしております。そういう点を払拭いたしたい、こういう考え方であります。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 現在の砂利採取業の経営の実態があまり健全ではない、健全ではないものはそのままうっちゃっておいて、将来許可するであろうというものだけの健全経営をお考えになっておる法案ではないと私は思うのですが、砂利採取業全体の経営を健全化するというのがこの法律案のねらいで、その意味で第一条の目的も書いてあると思うのですが、そうしますと、現在採取しておるあまり健全でない採取業者の整理をやらなくて、これから先どれくらい大体許可して、それを健全な経営に持っていくお考えであるか。今の採取業者で経営の実態の不健全なものはつぶれてもやむを得ない、健全なものだけが残るのだと、こういうことがねらいではないと思うのですが、その点はどういうふうにお考えになっておりますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) この立法の内容をごらん願えれば、御理解願えると思いますが、要するに、経営状態ということを考慮せずして、いたずらに運動にとらわれて、そうして不当な許可をしておるという事例が相当多いのであります。よってこの際一つの許可の基準をこしらえて、そうしてそういう弊害を除く、そういう弊害を除くことによって、業者の経営が落ちついていくであろう、いわゆる経営が健全化するであろうというねらいでありまして、できるならば、今日までそういう点で経営が困難であったものが、この立法をすることによって、おのずから採算がとれるような状態になるであろう、そうしてそうすることによって、次の段階では、なるべくいいものを安くというところまで推進いたしたい、こういう考えでございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 あなたのおっしゃるようなことになれば、これは砂利採取のあれは一年から六カ月と、こうなっておりますので、新しく出願する場合において当然ふるいにかけて、お前の経営はもと悪かったから許可しないということで、結果的に見れば整理をされるという段階が生じてこなければ、砂利採取業者の全般の経営の健全化ははかれぬわけですね。だからこの法律案の内容を実施するとすれば、当然現在の砂利採取業者のあるものは整理をされる、ふるいにかけられる、そうしてその後の許可するものは健全経営というのに重点を置いて許可をしていく、こういう二つのねらいが法案の第一条では考えられると思うのです。そうすると主として整理を受けるものは、これは阿具根君も河野君も言っておったようですが、いわゆる機械を使ってない、手で採掘しておる、あなたのおっしゃるきわめて弱い企業だけがその整理の対象になるというふうにしか考えられないですが、それはどうなるのですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) ごもっともな御意見でございますが、今日までの事例から言いますると、機械掘りをしまする場所は相当広大な場所でなければ採算がとれませんから、初めから広大な場所を選定されております。ところが、手掘りの方は必ずしもそういう広大な場所でなくてもいいのであります。いわゆる機械掘りでは採算はとれない、ただし手掘りならば採算がとれるという個所、そういう場所は広大な場所よりもはるかにたくさんありますから、そういうところには従来通りやはり手掘り業者をして稼働せしめるということにいたしまするから、お説のような零細業者の整理ということは立法の精神にはいたしておりません。ただし、この立法の精神に反するようなおもしろからぬ稼働をいたしまするならば、当然それは次の許可に支障をきたすようなことはあり得ます。従って、その点は業者といたしましても、自戒自粛いたして、いやしくも立法の精神に反するような行為は慎しまなければならぬと思うのであります。そうして、それがためには、協同組合をできるだけすみやかに結成させまして、そうして協同の力によって漸次業界が経営の安定と向上を進めまするような措置を講じたいという考え方に立っておるわけであります。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 あなたの御説明はわからぬじゃないですが、これは局長に聞きたいのですが、こういう法案をお出しになる。これは今国会初めてじゃない。前から出ておったんですが、砂利採取業者を機械採掘、手掘り採掘等に分けて、大体の経営の内容がどうなっておるかという調査をなすったことがありますか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 具体的に精密な調査はいたしておりませんが、非常に多数の小規模業者がこの仕事をやっておりますので、その価格等の点は、これは地域的にも、御承知のように、輸送費を非常に食う仕事でございますので、おそらく生産費の限界点に近い形において実際の仕事をやっておるということは推測できると思います。ただ先ほど提案者から申されましたように、現在むしろ採取を許可されております河川が約六百四十ございます。このうちで、比較的大規模な採取を行い得る河川は大体六十ぐらいであろう、それ以上は自然条件等からいって、おのずから大規模の採取をするということには相当の限界がある。ただ、全体として考えまして、仕事の重要性と比較して、採取業全体が非常におくれておるということは事実であると思います。そこで、それに対する方策といたしましては、もちろん高能率の機械掘りのできますような所は、今後といえども、こういうことを奨励すべきでありますが、零細業者にいたしましても、昨日もちょっと申し上げたんでありますが、協同組合等結成いたさせまして、組合によってたとえば水洗の設備を設置するとか、そういうことになりますと、数量は同じでありましても、非常に品質の商い製品が得られる。また従来採掘量の大体半分を占めておりまして、捨てておりました廃石等につきましても、これを採石原料として粉砕する設備を設置いたしますと、従来資源的にはほとんど枯渇しておったと考えられますような近距離の河川につきましても、なお今後事業の対象となり得る。そういうことになりますと、結局輸送距離の短縮でありますとか、製品の品質の向上ということから生産のコストも低下することができるのではなかろうか、従いまして大規模のものと中小規模のものとそれぞれ対策は、これはそれぞれ考えていかなければならぬと思いますが、そういうふうな形をとって指導すれば、今後相当に品質の向上なり、コストの低下ということは期待できるのではないかと、こう考えておる次第でございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 条文によって一つ聞いてみましょう。第三条の終りの、「又は他の産業の利益を損じないように努めなければならない。」と、砂利採取業者の公益保持の義務がきめてありますが、他産業の利益を損じないという、他産業というのは一体何を意味しているのですか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) これは、たとえば、付近の農地にいろいろ障害を与えますとか、あるいは電源開発用のダムの工事等に支障をきたすとか、そういうようなことを考えておるわけでございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 それから第一条の、砂利の採取と河川の保全等との調整と公共の福祉の増進というようにこれは書いてあるのと、他産業の利益を損じないようにというのとは意味が違うと思いますが、同じ意味なんですか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 第一条は、一般的にこの法律の目的を書いておるわけでございまして、第三条は、砂利採取業者に対する一種の訓示的の規定でございまして、それをやや具体的にそこに表現しておるつもりでございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 他産業の利益を云々ということになってくると、何か砂利採取業と相対的な関係、対立関係にある事業をすぐ連想するのですが、そういう意味ではないのですね、これは。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 特別に対立するということは考えておりません。事業をやるについてこういう点に注意せよという趣旨の規定でございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 その次は、これも阿具根君がお尋ねしておったのですが、第十一条の、「砂利採取業の経営を考慮してこれをする」と、こういうことに書いてある。これと第一条の、「専業の健全な経営の基礎を確立する」ということ、それから第十四条の第一項の末端の方にあるようですが、「その採取場若しくは事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿書類を検査させることができる。」と、この検査の内容、この三つの関連性は、これは関連があると私は思うのですがね。なお特にこの前の説明を首藤君から聞いたのですが、もし、この業務の状況もしくは帳簿等を検査をして、その砂利採取の事業上の採算のバランスがとれてなかったという結果が起きた場合は、その認可を取り消しますか、あるいは企業の経営の面に何らかの措置を命ずるということをお考えになっておりますか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) この十四条の監督権限は、砂利採取業に命令をしております河川の保全とか、公共施設の保全というような点を主眼にしておりますので、直接経理の内容によって許可を取り消すというようなことは予想しておらないわけでございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 それは「業務の状況に関する報告を徴し」とやっておりますね。これを受けて業務の状況を帳簿で見るというのは、具体的に言ったらどういうことになるのですか。砂利の採取商が幾らで、人夫賃を幾ら払ってこれをどうどこへ運搬して幾らで売ったということを帳簿を見たって、砂利の採取の業務の状況という、採取状況はわからぬわけだと思うのですけれども、それが現地を見て、どこから何ばい、どこから何ばい取るということは響いてないでしょう。全採取の経費、収入等との、管理事務所に当然備えつけなければならんという意味合いのものだと思うのですが、そうじゃなくて、砂利採取の実際の状態だけを検査する、こういう意味ですか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 大体そういう趣旨でございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 そうすれば、第一条の目的、それから第十一条の、さっき言いました採取業の経営を考慮云々ということは、何によってお知りになるのですか、ただ概念的にそういうことを条文に書いておられるだけですか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) この法律の第一条に基本的な考え方を掲げておるわけでございますが、この健全な経営とか、経営を考慮するとかいうことは、先ほど提案者からもお述べになりましたように、この現在の河川法におきまする、砂利採取許可に際しまして、期間の点とか、区域の点等につきまして、砂利採取業が健全に発達し得るような点を考えてなるべく許可を行なっていくと、こういう考え方をとっておるわけであります。同時に採取業者に対しましては、河川の保全等にも、採取管理者の選任等の点で義務を課しまして、そういう形において、河川の管理、その他公益の保全に十分注意をしながら、一方行政庁におきましても、砂利採取業が、事業として安定した経営のできるようにと、こういう許可方針をとる、そのことが結局において砂利の品質の向上なり、生産費の低下にもなり、また河川の保全の上からも好ましい、そういう形において経営が行われるということが砂利採取業の健全な経営である、私どもはこういうふうに了解しているわけでございます。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 あなたの言っておられるようなことをするためには、経営の実態のわかる帳薄を検査しなければ、健全経営をやっておるかどうかわからんのです。それをただ概念的にあなた一人がおきめになっても、実際の問題は、帳簿を見なければ、健全であるかどうかということはわからんのです。その帳簿を調べなければならんはずですが、調べた結果によって、どういうところは許可を取り消し、あるいはどういうところは許可をしてもよろしい、どういうところは許可をしてはならんという結論が初めて得られると思うのですがね。ただ場所や、面積や、採石の量だけで、私は健全経営であるかどうかということは、結論は生れないと思う。

川田博通通商産業省軽工業局建材課長

○説明員(川田博通君) ただいまの吉岡局長からの答弁、補足して申し上げますが、この法律の十四条の報告徴収及び立入検査につきましては、「この法律の施行に必要な限度において、」ということになっておりまして、「この法律の施行に必要な限度において」というのは、具体的にどんな事態かと申しますと、本法の第十九条に、通産局長は、「河川等以外の土地において、」云々と、「必要な措置を採るべきことを命ずることができる。」という旨の規定がございますし、第十条において、「砂利採取業を行う土地の区域と鉱区とが重複するときは、砂利採取業者又は鉱業権者は、事業の実施について、鉱業権着丈は砂利採取業者に対し協議することができる。」という規定がございますが、第二項におきましてはその手続を定めてございますが、そういった事例が発生した場合に、こういう第九条の命令を出します場合とか、あるいはこういう協議を行います場合の前提といたしまして、その実態を一応確認するという意味において必要だと思われるんです。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 そうしますと第一条の法律の目的である河川の保全と公共の福祉の増進ということを書かれておるようだが、最初に書いてある砂利の採取事業の健全な経営の基礎を確立するということにちっとも関係なしに、帳簿の調査をしたり干渉したりするということになるわけだが、これの一番大きな目的は、首藤さんどうです、提案者の御意見とお役人さんの御意見とだいぶ食い違いがあるようだが……。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 実は委員の御質問ごもっともでありますが、しかしながら帳簿を調査して、これは赤字になっているから何とかしなければならぬだろうというところまでしますと、これは大へんな弊害が生じてくると思うのでありますが、たとえば当然採算がとれているにもかかわらず帳簿をごまかす、いわゆる砂利採取を少く書き込むとかあるいは販売値段を安くするとかいうようなことをいたしまして、帳簿を見たことによって営業の結果を会々するということは、かえって利益よりも弊害の方が多くなりはせぬかということをおそれますから、この問題は経営の健全化とはあまり関係はないというふうに御了解を願いたいと思います。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 経営の健全化と関係ないなら、第一条の書き出しのこういうことはお省きになったらどうです。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) ところが第一条の経営の健全化は、先ほど来申し上げております通りに、従来立法措置がなかったから全く野放しだった。そこで重複の許可をしたり、あるいは採算のとれないところに許可をいたしたり、あるいは隣に許可をいたしたり、そのような好ましくない行政がたくさん行われておりまする事例がありまして、それでせっかく採算がとれると考えてやったことが反対な結果になりまするから、さような弊害を除こう。そうして健全な営業を達するということでありますから、その点を御了解願いたいと思います。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 健全な経営をしておるかしておらないかという実体がわからないで、何で判断するんですか。そこで経営云々の問題がこんがらかってくるんですよ。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 健全な経営が行われているかいないかは、これはほんとうに正確なデータはありませんから、はっきりしたことは申し上げませんが、大体業者の一般的な経済状態を見ますれば、それが黒字の経営をしているか、あるいは赤字の経営をしているかということは推察できるのじゃないか。現在の業界は確かにそういう不採算の面も相当たくさんあるように思いますので、それらの禍根を一掃いたしたい、こういうふうに実は考えております。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 むしろ、私は首藤さんのおっしゃることも、局長連中のおっしゃることもわからぬではありませんが、こういう法律をお作りになるなら、許可基準が問題になっているんです。許可基準に対する詳細な規定をおきめになることの方がいいんであって、こういう概念的なことで条文をずらっと書き並べて、許可するときに正しい人が許可にならないということと同じ結果になり、法律をせっかく作っても何にもならぬということになる。今の段階にあっても首藤さんがおっしゃったように、重複したり、あるいは近いところに許可したりするのは、これを許可する人の考え方の間違いでやっているんだ。それは考え方を変えれば是正できるはずのものだ。それを法律で縛るということになれば、これは許可基準というものをもっと詳細に、明確に具体的に記載して、これ以外は許可しちゃならないということを健全経営の見地から田が考えてやって、そして許可基準を具体的にきめてやるということにならなきゃ結果としては同じ結果になるんじゃないですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) そこで先ほども申し上げましたが、十一条の通営に当りましては、大体許可基準を通産省、建設省省の間で合議の上一応の標準案ができておるわけであり、ますから、従ってこれを地方の府県に徹底周知せしめまして、そしてこれを許可の基準にいたしまして実施いたしまするならば、今日までのもろもろの弊害を除去し得るであろうと、こういう考え方であります。そうしてそれならば基準だけでいいじゃないか、わざわざ立法する必要はないじゃないかという御意見のようでありますが、何かやはり法的根拠がないと、こういう基準を作られても、実際問題として困難でありますから、この砂利法案によって、第何条によってこういう基準を作るのだということの方が、法的根拠を打つという点でその命令が徹底いたしまするし、また実際実行する場合においても、それによってこそ初めて万全な施行ができまするから、やはり立法は必要だということになると考えておるのであります。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 私は立法が必要でないと言ったのじゃないのです。立法する場合は、法律として、省令とか何とかでなくて、法律として具体的に規定することの方がよくないか。そうすれば健全経営とか何とかという言葉を使わないでいい。健全経営という言葉を使えば、むしろ砂利採取管理法案である。従って国が成り立たないやつはめんどうたみてやるという点までいかなければ、この法律のねらいは達成できないということになるわけですね。ただ概念的にお考えになって、概念的な条文が書かれておるだけで、実際は何もないのだ、からっぽなんだということにどうもなりそうな気がするのでお尋ねしたわけです。そういうふうな観点で条文をお書きになった方がいいのじゃないかと思うのですがね。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 これは首藤さんが提案しただけあって、砂利の事情をよく知っておられるのだな。採取の許可をめぐっていなかのボスが、さっき知事さんや県会議員さんやいろいろあげられたけれども、町村長に至るまであるわけだ、いわゆる権利者であって実際は仕事をしていないというのが。先ほども私が資料を要求しましたね。砂利採取業者というのはそれらの人も入っておるわけだな。そこでいわゆる眠り口銭を取っている。要するに首藤さんの指摘される、提案者の指摘される好ましからざる業者というのは、さっき言われた三千の中にどれくらいあるかという資料ありますか。それがあればはっきりするのだ。あなたの言われたことは僕もいなかでわかるのだ。わかるけれども数字をもって示されないから、あなただけは知っておられても、われわれはわからないのだ。それはできますか、どうです局長。建設省にはありませんか、そういうものは。

国宗正義建設省河川局水政課長

○説明員(国宗正義君) そういう資料は整備いたしておりません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 通産省の方ありませんか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) ただいま御指摘の形のようなものを具体的に数字的に出すということは非常に困難かと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 これが不正の業者だ、これが正しい業者だというその線の引き方はむずかしいでしょう。しかし大体二割ちょっとであるとか三割ちょっとであるとかいうぐらいの線は引けるでしょう。そういうものは出ませんか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) ちょっと現状におきましては困難ではないかと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうすると首藤さん、あなたの言われることは僕らもよくわかるのだけれども、やはり法案を出す以上は、資料として特に今私が要求したような資料は非常に必要な資料だと思うのだな。これこれだからいけないのだ、これこれだからこの法案が必要だ、こういうことにならなければならないわけなんだ。何か資料でなくても、私は一歩も二歩も百歩も譲歩して、大体どのくらい提案者はそれに該当する者があるようにあなたは感じをされておりますか。勘どころでいいのだ。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) これはこういう立法がありますれば、こういう行為をした者は違反行為だからすぐにそのデータがはっきりすると思います。今日までは無政府状態だから、どういうことをされてもやむを得ないということで看過されておりますから、悪いとはわかりながらも、だれもこれを摘発するわけにもいかぬし、本人もまた平気でこれをやっておるから、ここで正確なデータをとってみたというところでなかなか困難だと思いますが、私も砂利業者のうちに大体何割そういう人があるかということは全然知らぬわけで、お答えすることはちょっと困難だと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それならば砂利の組合なり何かあるから、そういうところからそれらの専門家の中で大体それの該当するのはどのくらいあるという資料は取れそうなものですが、取れませんか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) ただいまお尋ねの御趣旨に沿うかどうかあれでございますが、砂利の採取について従来問題か生じました実例を各地の業者約五百につきまして調査いたしました結果がございます。それで全体の業者が約五千ございますから一割の調査でございますが、その内容を申し上げますと、重複の許可による紛争が九件、それから近接地に許可したことによる紛争が四件、それから地元との間に紛争を生じましたのが二十五件、その他が五件となっております。それから採取期間の更新について問題が起きた例が七件、そのほか運搬用の施設等について問題の生じました例が十一件、その他が十三件ということになっておりまして、五百業者の調査によりましても従来ある程度の紛争を生じておる。これらの点は今回の法案におきまして相当解決し得る見込みではないかと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それは非常によい資料ですけれども、今私がお尋ねしておる、提案者にも不正業者の数はわからない、通産省にもその調査はない、砂利の組合か何かからそういうものを参考資料として取り寄せられますか。もっとも、業者の方にここで開くわけにもいかぬだろうが、明日でもいいから砂利の業者ならば、砂利の業者はこの法案についてはぜひ一つ頼むと言ってておられるのは事実だから、そのの業者の人が、業界の実情はそういうふうな顔の業者がいて困るのだ、だから健全化してもらいたいという要求をしておるのですから、こういうことは業者に聞けばわかるでしょう。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 御希望に沿うような結果が得られるかどうかわかりませんが、とにもかくにも一応組合その他について調査いたしまして、その結果を明日お答えすることにいたしたいと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 もう一つ、昨日私は通産省の方にこれは非常にむずかしい質問じゃあるが、ちょっと希望を述べておいたが、この法案の目的とすることは砂利業者の健全化もうたってありますが、もっとわれわれがこの法案に非常に関心を持っているのは、ことに低廉の良質な砂利が得れるように将来なるのだということなんです。そこでこの法案の通過後において努力目標として二年なり三年後においては、一体輸送距離が幾ら短縮されて砂利が幾ら安くなるという一つの努力目標ですが、こういうものの机上プランはございませんか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 実は明日この委員会があるというつもりで準備しておりましたが、きょうは間に合いません。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 今の紛争事件はあまり少な過ぎるようですね。主として答弁された重複の云々というのは九件かそこらしかない、五百のうち。これは取締りの対象になっているようなものは事故数が少ないじゃないですか。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) これは五百業者に報告を出させました事例でございますが……。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 もう一ぺん数字を言ってごらんなさい、非常に少く聞いたのですが、九件とか三件とか聞いたのですが、今あなたの説明されたのは。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) 約五百業者について調査いたしました例によりますと、第一が採取許可について問題の起きました例といたしまして、重複許可によるものが九件、それから近接地の許可によるものが四件、地元との紛争が二十五件、その他五件、以上が採取許可についての問題の例でございます。それから二番目に運搬用の施設につきまして問題の起きた事例といたしましては十一件、三番目が、採取期間の更新に関して問題の起きた例が七件、その他十三件。

西田隆男自由民主党

○西田隆男君 きわめて少いと言うのだ。今まで力を入れて御説明された重複区域とか、あるいは近接区域とかいうのは、重複が九件、近接が三件とか四件とか。五百業者のうちきわめて少いのだ。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 ただいまの五百業者云々と言われましたが、それは紛争が起ったということとこの法案との関係がないのじゃないですか。たとえば犯罪者は何ぼあったと、それだからこの犯罪がなくなるというような法案のように御答弁がありましたけれども、私はその点がはなはだおかしいと思う。重複したというのならば重複は取り消せばいいのであって、私はその件数がこれこれということを局長は言われましたが、それはこの法案がなくても阻止し得るものじゃないですか。そこをはっきり御答弁願いたい。

吉岡千代三通商産業省軽工業局長

○説明員(吉岡千代三君) これはまあ具体的な事例として調査した結果をそのまま申し上げたわけであります。しかし全体を通じまして従来のたとえば採取の許す期間を見ますると、大体三カ月以内というようなものが全体の約半数を占めておりました。これらは結果においては更新されて、まあ問題がないと言えばないわけでありますが、しかし三カ月とか、中に極端なものは一カ月というふうなものもございます。これでは砂利採取業の近代化をはかっていきますためにも短か過ぎるじゃないか。これらの点につきまして先ほど通牒の案について御説明申しましたように、こういうふうな法案を基礎にいたしまして、大体手掘りの場合は六カ月程度で考えて参りたい、機械掘りの場合は一カ年というふうな一つの基準を設けたい、それから重複許可もなるべくしないようにしてもらう。そういうような点におきまして結果におきましては荷とか解決いたしましても、この業態として安心して経営のできないような形の運営方針を是正して参りたい、こういうふうに考えておりますので、私どもは全体の平均許可期間とかいうような点から考えましてもやはりこういう法案の趣旨によりまして今後運用をはかっていくということが必要かと考えておるわけであります。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 それとあなたのおっしゃるように、問題はこうずれておるように私は考えるのですが、それは何もこの法案でなくたって期間を長くしたっていいわけでしょう、在来のを許可する上において、それでもこの法案と関係ないように思うのですが、その点どうなんですか。それは期間を長くすればいいのですよ。今度はそれとこれとの関係はないように思うのですが、その点はいかがなものです。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 御意見でありますが、先ほども申し上げました通り地方においては何らの法的根拠がありませんから、猛烈な運動がそれぞれのケースを通じて行われる。そうした場合にこれを受理した当局は法的根拠がないものだから、特にボスの暗躍もあるでありましょう。いろんな事情もあるでありましょうが、結局無理とは知りながら重複許可あるいは近接許可、あるいは期間を短くするというようなことで、なるべく多数の人に顔を立てて許可をするというようなことが行われており、そうしてそれが経営を不健全にし、原価を高くいたしておりますから、この立法措置によって根拠を作って、そうして一定の許可基準を作って、その基準によって今後の許可を進めていくということにすることがいい、こういう考え方であります。

海野三朗日本社会党

○海野三朗君 ただいまの御答弁では私ちょっとピンとこないのですが、そういうふうなたくさんの人から願書が出た。そういうときにどうこうとおっしゃられるけれども、そういうこととこの法案と私は関係ないように考えるのだが、その辺はいかがなものでしょうか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) この法案を作ることによって、要するにそういう基準をこしらえる一つの根拠ができますから、そうしますると、その基準に権威ができて、行政官もこれを守らなければならぬということに義務が生じますから、従ってその趣旨が徹底することになる。今日までは何らの根拠がありませんから、自由自在に行政当局そのものの考え方によってどうにでも運用できた、従っておもしろくない結果が生じた、こういうことになっておりますから、この弊害を一つ払拭したい、こういうことであります。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 少し誇張されて言われておるようですが、根拠がないと言ったら、これだって根拠はありませんよ。しかし今やっておるのは河川法というものに根拠を置いて条例を作ってやっておるのです。あなたが言われるようなことだったら、さっき言われたように許可基準をまず示すべきですよ。これによって勝手に許可基準をきめたら、私が心配したように中小企業者はばたばた倒れていく。こういうことになりますが、きょうは人間が減りましたので、またこれは次回にしてもらおうと思うのですが、運営について一言。一つ政府の人聞いておって下さいよ。私は商工委員会にこの前も来ましたのが、今度来て初めて知ったのは、実に有能な首藤先生が来ておられるのにもかかわらず、政府委員の人たちは自分たちが提案したみたいに法案の内容を一生懸命説明をしておるが、それはどうかと思うのです。これは政府提案じゃないのでしょう。それを人が質問するのだから、要らぬことを言う必要はないのだ。きのうも皆さんと話し合ってみると、政府が提案したのと同じだということを皆さん言っておられる。皆さんの方から、法案の精神を質問をするときに答弁する必要はないと思います。特に有能なる首藤先生がおられるのに、あなた方が答弁する必要はないと思う。これは議員提案だから、その点のけじめははっきりしておいてもらいたい。何の根拠もないということを言われるからこれは非常に問題になってくるのだけれども、僕は三年前福岡県でこの条例を作ってきた。だから今の五百業者の問題についても、そういう条例のある所と、ない所がある。どういう所で弊害が起きておるのか。たとえば条例のできておる所でどういう弊害が起きておるのか、それを調査してもらいたい。なぜかといえば、そういう御意見によって条例を作ったときに反対されて陳情されたのは中小の砂利業者だけだった。私はこれを作る場合にそういう苦杯をなめてきておる。それでこういうことを言っておるのであって、先ほどの質問にありましたように、あるいは県知事も入っておる、あるいは県会議員も入っておるというようなことまでなってくれば、それはどれどれだということを聞かなければ、ただ漫然と選挙によってあがった人たちを罪人かのような取扱いをするということは、それは法律を作る場合にはこれは理由にはならないと、こういうように思いますから、以上の点注意していただきたいと思います。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) なるべく御期待に沿うような資料を作りたいと思いますが、性質が性質でありまするから、はっきりした資料ができるかできないか、その点ちょっと疑問でありますから、その点あらかじめ御了承願っておきます。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) この際お諮りいたします。本日のこの法案に対する質疑はこの程度で終了して、残余は次回に譲りたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 御異議ないと認めます。提案者にお願いいたします。先ほどお聞きのように、河野君から要求のございました業者の稼働力の調査並びに阿具根君のただいまの要求の資料等を一つ明日お出しを願いたいと存じます。  本日の委員会はこれを以て散会いたします。    午後三時四十五分散会      —————・—————

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