商工委員会 第2号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/12/12
会議録
○委員長(三輪貞治君) ただいまから本日の委員会を開きます。 本日の会議に付する案件は、公報をもってあらかじめお知らせいたしましたように、鉱業法の一部を改正する法律案、砂利採取法案、経済自立方策に関する調査の件でございますが、まず鉱業法の一部を改正する法律案を議題といたします。政府当局から提案理由の趣旨説明を求めます。
○政府委員(川野芳滿君) ただいま議題となりました鉱業法の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。 最近、原子力については、世界各国においてその平和的利用についての研究が進められ、実験研究の段階からようやく実用化の段階へと進みつつありまして、これは、新たな産業革命を招来するものであると言われておりますことは、すでに御承知の通りであります。 わが国における原子力の研究開発につきましては、当初の三年間は実験用原子炉の輸入およびその築造に重点を置くよう計画されており、それに必要なウランは、日米原子の協定により、米国より貸与を受ける濃縮ウランを充当することになっておりますが、昭和三十三年度には国産原子炉として天然ウラン重水型原子炉を築造することとなっておりますので、これらをも勘案するならば、ウラン資源をわが国においても急速に開発する必要が痛感される次第であります。しかるに、ウラン鉱およびトリウム鉱については、いまだ鉱業法の適用鉱物にも指定されておりませんので、この際その権利関係を明確にするとともに合理的な開発を推進するため、これらを鉱業法の適用鉱物として追加することといたしたのであります。なお、追加に伴う経過措置として、従来新たに適用鉱物を追加したときの例にならい、ウラン鉱またはトリウム鉱を現に掘採している者、ウラン鉱またはトリウム鉱の取得を目的とする土地の使用権を有している者及び土地の所有者に対して、この法律の施行後、三月以内に優先出願をする道を開くこととし、それらの者の既得権の保護をはかることといたしました。 以上が、本法案の提案理由およびその内容に関する概要であります。何とぞ慎重御審議の上御賛同あらんことを切望する次第であります。
○委員長(三輪貞治君) ただいま提案理由の説明を承わりました鉱業法の一部を改正する法律案につきまして質疑のある方は御発言を願います。政府側の出席者は通商産業政務次官川野芳滿君、鉱山局長松尾金藏君、その他説明員であります。
○海野三朗君 今まではこのウラン鉱またトリウム鉱、そういうふうな鉱物であると思わないで、たとえば金を採取しているとか、銀を採取しているそういう際に、コーエキジストしている場合、そういうときはどういうふうになりますか。コーエキジスト、すなわち共存しておる場合、たとえば銅を採掘しておる、銅を掘っておるところが銅以外のものにはトリウムとかウランとかが入っているのである、そういうことが見出されたときには、どういうことになりますか。
○政府委員(松尾金藏君) ただいま御指摘ございました場合におきましては、従来の登録されております鉱物についての鉱業権につきまして、さらにそこに今回法定鉱物になりますウラン鉱、トリウム鉱がありますれば、その鉱物があるということを確認をしてもらうために、鉱業法の規定によりましてこの追加の登録申請をいたしますれば、それで従来の今お話しの金、銀、銅の鉱物のほかに、ウラン鉱、トリウム鉱等の鉱業権が同時にその鉱区の中に加わってくるということに相なるわけでございます。
○海野三朗君 そうしますとたとえば金、銀、銅、鉄とかそういうものとコーエキジストしておる、共存している場合には、このウラン鉱とかトリウム鉱によってこの生産が阻害される場合が考えられるのですが、それはどういうふうになりますか。
○政府委員(松尾金藏君) 実際に採掘します場合の状況は、現在直ちにその判断をすることはむずかしいかと思いますが、おそらくその従来の鉱物の鉱区の中に共存しておりますウラン鉱、トリウム鉱が、それだけの経済的価値がありと判断して、その追加鉱物の申請をされるのが鉱業権者の常だろうと思います。そうでありますれば、当然その鉱業権者は従来の鉱物を採掘するときに同時にウラン鉱、トリウム鉱の採掘もするはずであります。またそういう採掘計画の実施について、施業案の形で通産局長にそれぞれの計画の提出があるわけであります。その施業案の内容を見ますれば、従来の鉱物のほかにウラン鉱、トリウム鉱も採掘するであろうということが確認をされるでありましょうし、経済的価値がある限り、一緒に採掘されていくことになるだろうと思います。
○海野三朗君 そういう際にトリウムとかウランとかの方が優先するというようなことが起ってきませんですか。たとえば銅を掘っておったところが、そのスラッグの中にあまたのトリウム鉱物が入っているというようなことが見出だされた際に、そのトリウム鉱はそう勝手に個人としては所持することができないことになりましょう。その採掘する権限とか、その分野はどういうことになりますか、そういう場合には。
○政府委員(松尾金藏君) 今回の鉱業法の改正におきましては、御承知のようにウラン鉱、トリウム鉱を法定鉱物として追加をいたしまして、権利関係を確定することまでが今回の法律改正の目的でございますが、ただいま御指摘のございましたような場合で、ウラン鉱、トリウム鉱を現実に掘りました場合に、その後の扱いをどういたしますかは、まあ今いろいろ論議されております原子力資源に関する基本的な問題と相関連するものだろうかと考えます。まず現在までのところで論議されております範囲内では、おそらく現在ではウラン鉱、トリウム鉱を政府なりあるいは何らかの機関でこれを買い上げて処理するのでなければ、ただちに経済的な価値を生み出すことがむずかしいだろうと思いますので、ウラン鉱、トリウム鉱が現実に採掘されますときには、その鉱物は買い上げの方法によるのではないかと存じます。そういたしますれば鉱業権者といたしましては一般の金、銀、銅の鉱物は従来通りの経済処理方法で処理いたすでありましょうし、ウラン鉱、トリウム鉱はそういうルートを通じて処分をするということに相なるでありましょうから、どちらかが優先するという関係は必ずしも出てこないと思いますけれども、買い上げというような形が特に優先的な待遇を与えておるのだというふうに解釈いたしますれば、ウラン鉱、トリウム鉱にはその意味での優先的扱いを受けているということに相なるのではないかと思います。
○海野三朗君 もう一つ伺いますが、そうしますとその成分によって違うわけです。鉱物として、ウラン鉱として、あるいはトリウム鉱として、つまりパーセントがあまり値打ちのない、そのクリティカル・ポイントにあるような場合、すなわち臨界点にあるような場合、そういうものを勝手に今まで廃棄しておったとしますというと、それよりこうむるところの影響が非常に大きくなってくる。そうすると政府の方ではこいつは買うだけのパーセントがないから、こいつを買わないというような場合が起ったときは、どういう態度をおとりになるのか。
○政府委員(松尾金藏君) 採掘いたしますウラン鉱、トリウム鉱の品位をどう扱うかという点は、これは御承知のような新しい鉱物でございますから、経済的な価値判断と相関連して非常にむずかしい問題であると思います。鉱業権の設定の際にも、やはり経済的に価格があるということが前提でございますから、非常に品位が低くて、まあ近い将来とも通常の経済価値判断では経済価値がないであろうと思われるような低品位のものまで、経済的価値ありと判断して鉱業権の設定はできないと思いますが、鉱業権の設定があって現実にそれを採掘いたしました以後の、先ほど申しました買い上げの問題でありますれば、買い上げの際の含有品位をどの程度にきめて買い上げをするか、その品位についてどの程度の価格にするかというような点から、おのずからそのウラン鉱、トリウム鉱の経済的な価値がきまってくるわけであります。そういうきまってきた経済価値の仮算定で鉱業権者は採掘をしていくであろう、こういう次第に相なるのではなかろうかと思います。
○海野三朗君 そこを私は伺いたいので、お金にはならない、お金にはならんけれども、相当分量含んでおるというような場合、政府ではこれを買い上げるだけの価値ありとも思われないという程度のその鉱石の場合に、それを一方の銅や金、銀の方を精錬していけばそのスラッグがたくさん出ていくわけです。それを買いもしないで積んでおけば非常な悪影響を及ぼすのである。そいつは今日までそういう状況はよく調べられてありませんけれども、私ども見ましたところでは、多々そういう場合があるように思うのです。でそういう際にはいかなる手を打たれますか、通産省としましては。その処分、スラッグの処分、その監督、それについて私は承わりたいと思うのです。ここにこのウラン、トリウムに対してのある何といいますか、価値を認めたというときには、同時にその価値が百パーセントでない場合に捨てられちゃ困るのです。そうやっておけば、その付近の人たちの人体にも影響するし、そういう場合にはどういうふうな手を打たれることになりますか。
○政府委員(松尾金藏君) 現在御承知のように国内資源としてのウラン鉱、トリウム鉱がどの程度あるかということはまだ十分調査ができていないわけでございますが、いずれにしても日本にそう世界的な水準から見て非常に豊富だということは言いにくいだろうと思いまするし、また国内資源を有効に利用するという意味から言いましても、なるべくは品位の低いものまでも利用するように、先ほど申し上げましたような全体の何と申しますか、政策的な措置がとられると思います。しかしそれでもなお現在あるいは近い将来で経済価値がない、採算点にどうしても乗らない、採算といいますと、これは企業採算だけになると思いますけれども、その採算点の背後には先ほど申しました政策的な買上価格が働いておるわけでございますから、究極的にはなるべく利用しようという政策的な、水準以下でどうしても近い将来を考えても利用価値が非常に薄い、あるいはないというような場合につきましては、これは特別の扱い、方法はないと思いますが、これらの点は今後まあ原子力の利用等全体の体系の中に織り込んで考究されていかなければならないものであると思います。
○海野三朗君 私はここで伺っておりますのは、たとえば金鉱がある、金鉱があれば買い上げるという法律があるといたします。ところがその金鉱が買い上げるだけの価値はない、そういうときには買わないということはわかりますが、金鉱の場合と違ってウラン、トリウムというのは人体に非常に影響のあるものでありますから、買わないで捨てておいちゃいけないのじゃないか。そういうところに対してはどういうふうな方策、どういうふうな御所見があるのか。単にただこのウラン、トリウムを持ってきたからして、鉱業法の一部を改正する法律案を出されておりますけれども、もう少し深く考えてみると、これは人体に悪影響を及ぼすものなのであります。それでありますからそれに対しては通産当局はどの辺までお考えになっているか、その所見を私は承わりたい。
○政府委員(松尾金藏君) 私先ほどから経済価値の点だけを中心にして御説明いたしましたので、御質問の趣旨を十分のみ込んでいなかったと思います。お許しを願いたいと思います。今の障害防止、危険防止のような場合におきてましては、実はこの鉱物の特性がございますから、これも原子力の扱い、全体の問題に関連いたしまして、現在御承知のような原子力基本法というようなものが論議されて、近く提出されるやに聞いております。その中におきまして今御指摘のございましたような、放射線による障害の防止については、やはり特別の制度を、あるいは法律の中で制度を設けることに相なっております。現在の鉱業法の改正は先ほど申しましたように、とりあえず権利確定の関係を交通整理することが主たる目的でございますが、現実に採掘をしていきます段階に入って参りますれば、原子力基本法で定められた法文に従って、当然災害防止等について必要な措置が別途にとられなければならないものであろうと考えます。
○小野義夫君 このウラン、トリウムをこの鉱業法の中へ入れるということは、これはむしろおくれているので、非常にけっこうなことだと考えているのですが、きて今の海野君の質問に関連して考えられることは権利の競合ですね。まあすずであるとか、これは私まあ、すずも経営しているのですが、すず鉱などはよほどウランやトリウムに近いものがあるので、同じ鉱区内においてこのウラン、トリウムを私の鉱区の上で取りたいというかりに先願をしておった。今までの鉱業法は大体先願権というものは非常に大きな力であって、あとから出したものは非常に迷惑をこうむるのではないか。ここにウランがたとえば何カウントある、従ってここにウラン鉱があるのだ、というのでいわゆる何といいますか、山師的というか、そういう賭博精神で大きくこれを出願した場合に受付を受けている、先願を取っている。そうした場合にわれわれは現実にこれだけ取っているのだから、それだけにこのウランやトリウムが随伴して出てくるというと、その鉱物はおれの方に、先願者の権利に属するような形になるのである。もしこれをおそれるならば、同時に今の鉱業権者は全部ウラン、トリウムの追加をなさするような必要があるのではないかということを考える。知らないうちにそういう願書が出て、それが許可になり、先願権がそれに付せられるということは、非常な鉱業権の侵害になるというおそれがあるのでありまするが、この際においてその認可、許可は別途の方式によって、従来の鉱区ですでに確保しもしくは保存せられておるところのいわゆる採掘権、試掘権と競合した場合には、事新しく法律を作ったのであるから、従来の権利者の承認を要するとか何とかいうことの、同意を要するか承認を得るというように手続法を新たにするのでなければ、すこぶるこれは迷惑をこうむるということがあるのですが、単にこの権利を確保するというので、あら山をこの法律でやるのならいいが、試掘権の出願のない、あるいは採掘権のない所でこれをやるというならば御勝手であるけれども、従来の鉱山に関連してその山から出るというようなやり方についてやるならば、従来の鉱業権者はどういうふうに保護されるかということを説明願いたい。
○政府委員(松尾金藏君) 今度の改正法案におきましても、附則で経過規定は設けてございますけれども、しかしそれは、現にそこですでにウラン鉱、トリウム鉱を掘っておる者、現在掘っておる者、あるいはその掘るために何らか特別な権利を前に獲得しておる者についてだけまあ先願主義に対する例外を認めておりますけれども、ただいま御指摘のございましたように、すでにほかの鉱物名で鉱業権を取得しておって、その同じ鉱床中にウラン鉱、トリウム鉱があるということがだんだんわかってきたというような場合には、先ほども申しましたように、鉱種名の追加をすれば当然従来の鉱業権者の方が優先をするということに相なるわけでございます。ただ、現在たとえば金、銀、銅を掘っておられまする鉱業権者がある場合に、その同じ鉱床中にあるウラン鉱、トリウム鉱をすでにほかの者が掘っておるという事実がかりにあるとするならば、例外でありまするが、そういうことはおそらく現実には起り得ないと思いますので、御心配のような点はおそらく現実には起ってこないだろうと思います。
○小野義夫君 それは何かこの法文上にその規定を設けられておるのですか。今のように、従来の鉱業権を尊重して事新しく出願があってもそれは許さないというのは、何か法文的の根拠はございますか。
○政府委員(松尾金藏君) 附則の第三条から五条までに優先権に関する例外規定を設けてございまするが、先ほど申しました意味の、現にもうウラン鉱、トリウム鉱を掘採しておる者に対する優先扱いが第三条でございまするが、これが先ほど申しましたように、すでに設定されておる既存鉱物の鉱区をほかの人が掘採をするということは現実にほとんどないと思われまするので、これは御指摘のような御心配の際の障害にはならないのではないかと思います。同じような意味で、第四条におきまして、ウラン鉱、トリウム鉱の取得を目的とする土地の使用に関する権利、所有権は別でございまするが、特別に収得しておる者もその次の優先権を持っておりまするが、これも現実にはほとんど起きてこないのではないかと思っております。問題は、御承知のように鉱業権と土地所有権は一応別のものになっておりますから、他人の、ある土地の所有者があって、それ以外の人がその土地の鉱業権を持って金、銀、銅を掘っておったというような場合に、かりにその土地の所有者なり、あるいは全然関係のない人がそこに入ってきてウラン鉱、トリウム鉱の先願をされると、御指摘のような御心配のようなことになるわけであります。それについては第五条におきまして、法の第三条、第四条におきましては第十六条の規定をはずしておるのでございますが、第五条の場合には十六条の規定をはずしておりませんので、この場合には既存の鉱物についての既存の鉱区を持っておられる方が同一鉱床内で主張される限りは、その土地の所有者には優先されることはないというふうに条文に考慮されております。
○委員長(三輪貞治君) 他に御質疑ございませんか。……御質疑がなければ、明日またこの法律案についての質疑を続行いたしまするので、本日はこれにてとどめておきます。 —————————————
○委員長(三輪貞治君) 次に、砂利採取法案を議題といたします。 本件につきましては第二十二回国会におきまして提案理由の趣旨説明を聴取したのでありますが、本委員会の委員の変動もありましたので、あらためて、提案理由の趣旨説明を聴取いたしたいと存じます。衆議院議員首藤新八君。
○衆議院議員(首藤新八君) 継続審議になっております砂利採取法案を今回お取り上げになったことを厚く御礼申し上げたいと思います。 砂利採取法案の提案理由並びにその内容につきましては、去る七月十二日当院の商工委員会におきまして提案者を代表して私から申し上げた通りでありますが、この法案は第十九国会におきましても提案され、第二十国会において参議院通商産業委員会で審査の上継続審査の決定を見ながら、内閣総辞職により審議未了になりました経緯もありますので、今回の法案と第二十国会に参議院において審議された法案との相違点を御説明いたしたいと存ずるのであります。何とぞお手元に差し上げておりまする法案の新旧対照表をごらん下されば、けっこうだと存ずるのであります。本法案は先国会の審査経緯にかんがみまして、その問題となった点を慎重に究明いたし、修正の上提出されたものでありまして、修正した主要な点は次の二点であります。 第一の点は本法案第十一条(砂利採取の許可方針)の内容を修正したことであります。この旧条文はさきの国会において疑義を持たれ、相当論議されたままになっていたものであります。旧案の第十一条も、行政庁が砂利の採取を許可する際の方針を規定したいわゆる訓辞的規定であることには変りありませんが、その審査過程におきまして次の二点に疑義が持たれたようであります。すなわちその一つは、「河川等の管理上支障がある場合を除き」とあるが、電源開発工事その他公益に支障がある場合はどうするかという点であります。 次に、「砂利採取業の合理的な経営を維持できるよう考慮して許可するものとする。」とあるのは砂利採取業の企業の整備をはかるとか、あるいは一部の業者に長期に広大な面積を独占せしめるのではないかとの疑義が持たれたようであります。で、本案では以上の疑義を一掃いたしまするために、まず「河川等の管理上」の下に「その他公益の保持の上に支障がある場合を除き」を加えまして、河川管理上支障がある場合のみならず、その他の公益上支障ある場合、たとえば先ほど申し述べました電源開発工事に支障を与えるような場合等をも含むものであることを明らかにいたした次第であります。 次に、「合理的な経営を維持できるよう考慮して」云々を単に「経営を考慮して」と改めたのであります。その意味は、先ほど申し述べましたように、誤解を避けて、公益上支障がない場合に限り砂利採取業の経営の立場をも考慮して許可すること、たとえば従来各地で行われているきわめて短期間の許可であるとか、同一区域における重複許可等を是正すべきことを意味しているのであります。これを具体的に申しますれば、各事業者ごとに採取区域を明確に表示する方法をとり、また許可期間は手掘りの場合六カ月、機械掘りの場合一カ年を標準とすること等が考えられておりますが、もちろん河川管理上その他の公益に支障がある場合は、この標準によらないことは言うまでもありません。 次に第二の点は、本法案第二条におきまして、本法の適用を受ける砂利採取業の範囲を明確にいたしたことであります。すなわち旧案は単に砂利を採取する事業を砂利採取業というように定義されていて、相当期間継続反復して行う自家用の採取、あるいは建設業者が自己の請負った工事に使用するために採取するような場合、すなわち直接営利を目的としない砂利採取についても、本法の適用を受けるのかどうかとの疑義があったのであります。本案ではこの点を明確にいたしまして、販売の目的をもって砂利を採取する事業を、本法の砂利採取業といたしたのであります。従って自家用採取や、建設業者が単に請負工事にのみ使用するための採取は、本法の適用を受けないのであります。 以上本法案においてさきの国会案を修正した個所のうち主要な二点について申し述べましたが、このほか、さきに申し上げました第十一条の修正に関連して、第一条中「合理的な経営」を「健全な経営」に改めたほかは、全般的に字句の修正を行なった次第であります。 何とぞ御審議の上、御賛成下きるよう、ひたすらお願い申し上げる次第であります。
○委員長(三輪貞治君) ただいま趣旨説明を聴取いたしました砂利法案につきまして、質疑のある方は御発言を願います。政府側並びに提案代表者は衆議院議員首藤新八君、通産省軽工業局長吉岡千代三君、同じく建材課長川田博通君であります。
○海野三朗君 私がお伺いいたしたいのは、この砂利採収法案が通過すれば、それによってどういう方面が縛られてくるか、どういう方面が利益にあずかるのか、それを率直に一つ承わりたいと思います。今日まで砂利法案がなくてもやっておったように思うのでありますが、これが新たにできますというと、これによって縛られる方面、また利益を得る方面、どういう方面がそういうことになってくるのでありましょうか。それを一つわかりやすいように御説明を願いたい。
○衆議院議員(首藤新八君) 御承知のように最近公共事業を初め、もろもろの耐火建築は非常にふえて参りました。よって、この砂利の消費量も最近は年七千万トン、価格にいたしまして四百億というような大きな実は産業になって参ったのであります。しかるに御承知の通り、この砂利は運賃が非常にかさむ性格を持っておりますので、勢い都会の近くの河川が採取を集中されるのでありますが、これがために認可権を持っております県の方に対して、いろいろの運動が行われ、そうしてその結果は、重複の許可をやったり、あるいはごく短期間の許可をやるというようなことで、非常にこの点に不明朗な点があるのでありまして、同時にまた小さい業者がたくさん採掘をすることによって、河川を荒したり、あるいはまたその他の公益を害するようなこともひん。ぴんとして行われて参っておるのであります。よって、このまま放任いたしますれば、従来よりももっと弊害が生ずるのではないかということから、一応この際ある程度の規制を加えて、そうして採掘者も安定いたし、また同時に公害その他に対して被害を加えられないような措置を講じておくことが必要ではないか、実はかような考え方から本法を制定いたしたい、かように考えておるのであります。
○海野三朗君 そうしますると、今日までは県が許可しておったのを、今度は通帳省がこれを許可するということになって、県の方との関係はどうなりますか。
○衆議院議員(首藤新八君) 県が許可しておりましたのは、大体河川法、これに根拠を置く範囲内において、県が河川の管理上という建前だけで許可いたしておったものであります。その他には、この重要産業に対しまして何らの法がないのであります。いわゆる野放しであります。よって河川以外のものが、先ほど申しましたようなもろもろの問題を生ずるということになっておりますので、この際、河川法のみでなく全面的に、砂利そのものに対して一応の規制を加えておくことが、双方とも都合いいのではないかという考え方に立っておる次第であります。
○海野三朗君 河川法以外のところの砂利を取るという場合に、その所有者との関係はどんなふうになるのでありますか。河川といえば、それは国のものでありましょうが、河川以外のところ、丘陵、丘、そこの砂を持ってくるというような際には、どういうことになるのですか。
○衆議院議員(首藤新八君) 河川以外の場所の採掘、普通の何といいますか、普通の要するに権利者との契約、これを行なってきておるわけであります。
○海野三朗君 そういう際に、その所有者とよく話し合った上で取るということになるのでありますか。
○衆議院議員(首藤新八君) その通りであります。
○海野三朗君 これは通産省が許可するかしないか、そういうのは、個人の所有しておるところのものを売る場合にも、やはり通産省が許可権を持つということになるのですか。
○衆議院議員(首藤新八君) これは従来は何ら通産省は介在いたしておりませんが、今後は県の方と建設省、通産省の方で一応許可の標準とでも申しますか、これらの問題についてどういう程度のものを許可する、あるいはせないという案を作りまして、そうして事前に通産、建設、県の方と緊密な連絡を持ち、そうして打ち合せた上で、それらの問題の基礎を固めていきたい、こういう考え方であります。
○海野三朗君 もう一つ。そうしますと、今日までは野放しになっておったからとおっしゃるのでありますが、これによって利益を得るところは、どういうところが利益を得ることになりますか。
○衆議院議員(首藤新八君) 利益をと受けまするのは、具体的に申しますれば、今日まで野放しによってもろもろの被害を受けておった国、あるいは土地の所有者というものが、この立法をすることによって免れるであろう。同時にまた今回は規制いたしまするから、相当合理的な経営が行われることによって、直ちには価格の引き下げは困難であるかとも考えますが、漸次価格は引き下げられる方向に持っていきたいと、かような構想を持っておる次第であります。
○河野謙三君 今、海野さんから、この法案が通過の暁には、いかなる利益をもたらすかと、そういうお尋ねでした。同様の趣旨において、私一点伺いたいのですが、現在の砂利の価格の中の運賃の占める率は、どのくらいになっておりますか。コストの中に占める運賃というものは、どのくらいになっておりますか。もちろん、平均でけっこうです。
○衆議院議員(首藤新八君) これは場所によって……、平均いたしますると、鉄道輸送で全価格の四〇%ないし六〇%を占めておるようでありまして、海上輸送の場合には四〇%から五〇%、平均して大体五〇%程度であるらしいです。
○河野謙三君 現在平均して五〇%とおっしゃいますが、過去においてはもっと運賃が安かったはずですね。これが過去三年なり、五年なり、順次都市近郊の砂利場というものがなくなって、漸次遠距離になってきた。要するに運賃が上ってきた、こういうことなのですが、その傾向はどういうふうになっておりますか、どのくらい上っておりますか。たとえば、過去三年または五年前と比較して、どのくらい運賃が上ってきておりますか。
○説明員(川田博通君) 非常に地方ごとで事情が異なりますので、はっきりした計数でお示しすることは困難かと思いますが、大体一〇%ないし一五%程度上っておるものと推定いたしております。
○河野謙三君 そうしますと、その数字はなかなか正確な数字が出ないかもしれないけれども、この法案通過の暁には、その平均輸送距離、またコストの面からいくと、コストの中の運賃の占める率というものは幾らまで下げられるという一つのめどを持っておられるのですか。
○説明員(川田博通君) 私どもこの法案の通過成立後におきまして、本法が施行され、これを運用することによりまして、砂利採取業の経営が相当健全化され、そのために自然的にいろいろなむだな支出が節約されますでしょうし、あるいはまた機械化その他の企業の合理化的なものが行われると、こういうふうに存じておりますので、このために、先ほど申しました程度の、一〇%ないし一五%程度のコストの低下は漸次見込まれてくる、こういうふうに期待いたしております。
○河野謙三君 漸次見込まれておるでしょうけれども、それを何か具体的に、計画通りにいかないにしても、五年計画で初年度幾らとか、五年後においては幾らとかというような、一つのめどを持っておられるかどうかということを伺っておるわけです。合理化合理化とおっしゃいましても、砂利業者の合理化のためにこの法案を出しておるのじゃないと思う。それは一部の理由にはなるかもしれぬけれども、法案本来の目的というものは、これは砂利の企業を合理化して、その結果として砂利のコストを下げていこうということだろうと思うのです。コストを下げるためには、何としてもコストの中の半分を占めておる運賃を合理化することが第一点であると思います。第二点といたしましては、それは機械化を入れる産業の合理化ということもあるでしょうけれども、これはあまり急ぎますと、大企業中心になって中小の砂利業者を圧迫するということになる。中小企業を圧迫するということがこの法案の目的ではないと思う。でありますから、この砂利企業の合理化ということは、あまり企業の合理化ということは、私は期待できないと思う。中小企業を圧迫しないという前提に立てば、残る問題は運賃を合理化する結果、幾ら砂利が安くなるかということです。その運賃の合理化に対して、何か改正案があられるかどうかということを伺っておるのです。
○策議院議員(首藤新八君) 全くごもっともな御意見でありまして、私たちもできるかぎり価格の引き下げを早く実行しなければならぬ。それがためにただいまの御意見通り、運賃が占める割合が非常に高いのであります。この運賃の非常に高い原因はいろいろありますけれども、一つはあまり少量の、いわゆる零細と申しますか、これらの採掘業者が多過ぎて、そうして採掘をやりますために、そこにいろいろの不要の経費がたくさん使われているのじゃないか。これらがどうしても原価を高くしている原因になっているようでありますから、できるだけ非常識な競争は避けさして、そうして一定の場所にある特定の業者が許可された場合には、従来よりも相当大量の採掘ができるように、そうしてこの輸送の合理化をしていきたい、こういう点も考えておるのでありますが、お説の通りこの産業は全部と申し上げてもいいほど中小企業者であります。よってこれを急送に合理化の線に持っていくということはおよそ困難であり、またするべきことではないと思います。ただ、非常識的な競争を防止いたしまして、またよって上ずる弊害を除きたいということが主眼でありますから、急送にどこまで値段が下るかということはちょっとここでは申し上げかねると思いますが、少くとも考え方といたしましては、漸次原価が下るような方途に持っていきたいということを目途としていることを御了承願いたいと思います。
○河野謙三君 まあなかなかむずかしい問題とは思いますけれども、砂利の価格を下げることについては大してそれに期待がかけられないということであるとすると、これは砂利企業の安定のための法案であって、砂利法案でなくて、砂利企業安定法案だが、そういうことでなくてですよ。多少それによって年次はかかっても仕方ありませんが、やはり何か一つ年次計画でも立てて、そうして先ほど申し上げたように、三年後になればこうなるのだ、五年後になればこうなるのだ、また砂利の需要もふえるでしょう。ふえると自然にこれは上るものです。ふえて上るのだけれども、この法案のために砂利の採取量がふえるけれども、価格は上るような心配はないとか、何か法案の裏づけになる経済効果というものを私はお示しいただければ非常にけっこうだと、こう思うのですが、何か通産省で素案がありませんか、そういうものについて。
○説明員(吉岡千代三君) 御指摘のように非常に重要な仕事でありますのに対しまして、零細業者が多く、また地域的の関係とも結びついておりますのでもそれをいかに合理化していくかということはかなりむずかしいと思いますが、ただいま私ども考えております二、三の点を申し上げますと、この砂利の中にもいろいろ御承知のように品種がございまして、これに対して採収いたしましたものについて水洗等を行いますと、非常に品位が上るという関係もございます。しかし、これには相当の設備を必要といたしますので、平均十人程度の零細業者ではなかなかむずかしい。これらにつきましては中小企業庁等とも相談いたしまして、共同施設の助成等を行いまして、品質のよい物の生産の歩どまりを上げるということは、逆に申しますと、それだけ全体としてはコストを下げる、こういうことに相なります。 それからいま一つ考えております点は、現在河川で採取いたしました砂利のこの採取量のうちで、採取量と申しますか、掘さく量のうちで、大体五割以上のものがいわゆる廃石として現場に捨てられておるわけであります。それでこれは通常非常に大き過ぎて使いものにならぬというような形のものでありますが、一面廃石として捨てられております品物は、非常に硬度が高いわけであります。従来から、これを粉砕することによって砂利として利用できないかということでいろいろ工夫されておったようでありますが、普通のボール・ミルで粉砕いたしますと、その粉砕の結果として硬度が下って使いものにならぬ。最近これに対しまして特殊の機械によりまして砕石相互のぶつかり合せで非常に鋭角的な砂利を得るという研究ができまして、これがいわゆる砕石コンクリートの骨材として非常に建築学界でも注目されておるわけであります。それでこの設備等助成いたしますと、これは河川の管理の画から考えましても、そういう廃石は極力少い方がよいようであります。またこの廃石利用の砂利の生産をふやすことによりまして、地域的にも従来採取済みと考えられておりました地域からも、今後さらに相当量の期待ができるというような点も考えたいと思っております。 それから基本的には先ほど御指摘のように、これは運賃そのものが非常に大きなウエイトを占めておりますので、これに対しましては今後運輸省なり国鉄等にも遠距離遥減の問題等につきまして、いろいろお願いをいたさなければならぬと思います。しかしその際におきましても、われわれの側としてもこういうような法律によっていろいろな点で努力をしておるということになりますれば、そこいらの交渉の面でも非常に相手方の御理解を得ることが得やすくなるのじゃないか。いろいろの面におきまして、この法案の成立には私どもといたしましても、御期待しておるということを申し上げておきたいと思います。
○河野謙三君 もう一つ伺いたいのですが、先ほど申し上げましたように、この法案が通りますと、何と申しましても、私は非常に中小砂利業者の圧迫という結果になると思うのですがね。たとえば今の助成措置にいたしましても、これは中小の砂利業者だけ助成の対象にするのじゃないでしょう。それは中小の砂利業者だけ助成の対象になるのですか。大企業の方も助成の対象には当然なるのでしょう。その点はどうなんでしょう。
○説明員(吉岡千代三君) もちろん私どもといたしましては、業界全体としての合理化をねらっていかなければならぬと思いますが、しかしこれはこの業態の中小企業が非常に大きなウエイトを占めております関係とか、その助成という事柄の本質上、それは当然中小企業を特に重点を置きまして、組合の共同施設その他の形において、全体としてはこれは量的にも、考え方の面においても、中小企業に相当の重点を置いて参りたいと、こう考えております。
○河野謙三君 対象はだから大企業中小企業の別なく助成の対象にしておるということになりますと、やっぱり助成ったって無条件で助成するわけにはいきませんから、助成にはそれぞれ条件があるのでしょうから、その条件の整ったところから順次助成していくことになると、やはり銀行が金を貸すように、貧乏人に金を貸してやろうと思っても、借り方が条件が整わなければ、比較的楽な方に金がいってしまうということで、同じようにこの助成対象の大部分がやっぱり大企業に落ちる私は危険があるのだと思います。私はそれはいけないというのじゃありませんけれども、この際この法案の通過と前後して、中小企業につきまして組合等を作らして、この企業の合併なり、その他をやらせまして、そうして積極的に企業単位を上げるというような措置をとる御意思はないのですか。
○説明員(吉岡千代三君) 従来この許可の期間等が一般的に非常に短期間でありまして、中には極端なのは一カ月、そうじゃなくても三カ月というようなのが中心になっております。そういう関係で業態も安定いたしませんので、自然協同組合の結成等もこれは非常におくれております。それで私どもこの法案が成立いたしました際には、まずもってその協同組合の結成その他業態の組織化と申しますか、これをぜひ進めて参ろうと思います。合併ということになりますと、これはいろいろ問題があろうかと思います。組合の結成を特に促進いたしまして、これに対して共同施設その他の形において適当な助成を加えて参りたい、こう考えているわけであります。
○阿具根登君 第一条の問題について私は今日は御質問申し上げたいと思っておりますが、河川法との関係を御説明願いたいと思います。
○説明員(吉岡千代三君) 河川法との関係は、法的には大体従来通りとお考え願ってよろしいかと思います。ただ運用の面におきまして、先ほど申し上げましたように、従来は非常に許可の期間が一般的に短く、また同じ区域に対してその重複して許可をされたような場合がある、また河川法自体の目的から申しまして、これはどうしても河川の管理ということを基本にせざるを得ない。従いまして、この法案におきましては、河川の管理その他公益上支障のない限度においては採取事業というもののことも考えて許可していただくという意味におきましては、河川法の運用についての一つのまあ基準を示しているということが申し上げられます。それからなお一面におきましては、この採取管理者の選任によりまして、これによってこの砂利の採取についての河川の管理その他保安上の点についても責任を明確にいたしまして、この面におきましては、河川法の目的にもさらに沿うように運用して参ろうということをねらっているわけであります。
○阿具根登君 そういたしますと、この法律のこういうものを書く場合には、必ずこういう条項になると思いますが、電気事業とかそういうものであったら、私はこういうものもあると思うんですが、第一条、逆からいけば、「公共の福祉の増進に寄与する」それば「河川の保全等」ということになっているわけです。そうすると、これは河川法で完全にこれは守られる。こういう法律を作る必要はない、こういうことにこれだけではなってくるわけであります。そうすると、残ってくるやつは、「採取の事業の健全は経営の」云々ということになってくるわけです。そうすればただいまの河野委員の御質問のように、「事業の健全な経営」ということを言われるならば、これはコストの問題にかかってくるだろう、コストの問題は運賃にかかってきて、これは下げるようなことはほとんどできない、そうすると今度は残ってくるものは、先ほど言われた、中小企業の問題、そうしてこれの恩恵をこうむるのはいわゆる銀行の対象にもなるような大きなところばかりになってくる。こういう私は一方的な弊害がこれにあると思うんです。先ほど河野委員の御質問を聞いておれば、それに対しては協同組合を作るように促進するということを言われておりますけれども、こういう法律ができなければそういう協同組合は作られないのかどうか。あるいは現在そういう中小企業がやっておるが、実際そういう河川を侵しておる、こういうことに対して手を打つところはないのであるかどうか、そういう点について御説明願いたいと思いますが。
○衆議院議員(首藤新八君) 河川法との関係はただいま局長から申し上げた通りでありますが、一番大きな本法案を設定いたしたいという目的は、今の河川法はただ管理上からの点に重点を置かれております関係上、許可期間が非常に短い、あるいはまた一カ所に重複した許可をするというような面で非常な弊害がありますので、この立法によりまして、こういう弊害を根本的に防ぎたいということでありまして、この点に重要性を持っておるのであります。中小企業体の問題でありまするが、今の価格の問題は河野委員から御質疑がありました通り、非常に重要であります。いやしくも立法いたし、そうしてこの採掘を規制いたします以上は、業者の経営が安定いたし、そうしてまた同町に価格もある程度低下しなければならぬのでありますが、私どもの構想によりますと、今具体的にここで幾ら下るということは申し上げかねますが、主管庁におきましてもこの立法の精神にかんがみまして、今後漸次価格が低下いたすような措置を講じていきたい、また協同組合の問題でありますが、従来のような、全然野放し状態の場合には割合何といいますか、いろいろの運動をする者が結局勝って、しからざる者は取り残されるというようなことになりますから、勢い協同組合を作ることに必ずしも賛成しなかったのであろうと思いまするが、この法律ができますることによって、当然協同組合の結成が促進されるであろう。またそれを結成することによって金融の疏通であるとかあるいは助成金の交付であるとか、あるいはこれによって共同事業が行い得るという目安ができてきますから、従来とは変った観念においてこれらの施設が可能になってくるのではないか、またこうしたことによって価格が低下してくる、かように考えておるのであります。
○阿具根登君 現在の河川法では短期に過ぎるとか、いろいろな弊害があるように言われましたが、それは法の運用ではないでしょうか。あるいはまた、河川法のそういう欠陥があるならば、河川法自体の問題ではないでしょうか、これは砂利そのものとは私は関係ない、かように思うのですが、その点はいかがですか。
○衆議院議員(首藤新八君) 先ほど申し上げましたごとく、河川法は重要な河川の面のみを取り上げて管理いたしておるのでありまして、小さい川はこれを除外されております。また同時に砂利採取は川だけでありません。湖であるとか、あるいはまたその他の土地にもたくさんあるのでありまして、これらが全部何らの制限の立法がありませんから、従ってこの際一応の立法をいたし、規制することは必要であろうとこういう考え方に立っておるのであります。
○阿具根登君 言われることはわかるのですけれども、そういたしますと河川法というものだけが大きく浮び上っておる。河川法でそれをとめられるのではないかと言うと、とめられないという今の御回答になったと思う。河川法は河川法で守られるけれども、砂丘の問題や湖のことも言われたと思う。そうするとおのずからその考え方も変ってくるのではないかと思います。それから先ほどの答弁で協同組合の問題に御回答願いましたが、それを逆に言えば、今のところこの中小企業でも何とかしてこういう法律がないからやっていっておる。ところがこういう法律を作られれば銀行の対象になるような大きな企業でなければやっていけないので、自然と小さい中小のところは集らざるを得ないようになるのだ、こういうように聞こえるのですが、そういうことなんですか。
○衆議院委員(首藤新八君) 私が協同組合を促進するであろうということは、今日まではある一ケ所に対して業者が非常識に競争して、そうしてその結果が重複な許可を得る、しかもそのために許可の期間が短いということによって、もろもろの弊害が生じておりますが、この立法によってそういう弊害を除きますれば、勢い採掘業者も経営が安定してくるであろう、またその結果はまたやはりこの組合というものがあることによって、共同の利益を獲得できるという観念にもなってくるのではないか。今まではわれ先にいったものが勝つという目先きの欲だけにとらわれておりましたが、かような規制をすることによって、おのずから経営の内容も変ってくるし、またそれによって将来に対するところの考え方も変ってきわせんか。いわゆる共同の力でやるという観念に立っていくような指導によってこの目的を選成したい、こういう考え方を持っているのであります。
○阿具根登君 そうしますと、ただいまの御回答では、各県は条例あるいはその他で許可基準を設けていると思いますが、そういうことはでたらめで、ただ先に許可を申し込めば短期間の許可をしていく、こういうことになりますか。
○衆議院議員(首藤新八君) それが全部であるということは申し上げかねますが、今日まで相当問題を起しております例を見ますと、重複許可になって、いろいろ問題を起したのが九件あります。またきわめて近いところに許可したものが四件、その値が五件こういうふうなことで、小さい業者がいたずらに競争することによって、こういう弊害も事実現われておるわけでありまして、この際こういうことも一つ除きたい、こういう考え方を持っております。
○高橋衛君 ただいまの御説明で大体はっきりしておると思うのでありますが、この法律は結局砂利の採取の健全な基礎を確立するという、いわば訓辞的な規定が主体をなしていると思うのでありますが、従ってその採取について、たとえば先ほど来御説明のあったような重複許可が行われるとか、きわめて短期間の許可をくれるとかという事柄は、すべて河川法の運用の問題であって、その河川法の運用が適当であるかいなか、また河川法の運用というものがこういうような法律がなければ、そういった見地から運用ができぬのだろうかどうか、その辺のところがどうも私はなかなか了解しにくいのでありますが、その点は別途に委員長にお願いしまして、建設省の関係の方にも御説明を願いたいと思うのでありますが、まず今までそういうような不合理なことが行われたのになぜそれが改善できなかったか。それについて十分御説明を伺っておきたいのでありますが、それでその点について今までなぜできなかったかということについて、もしも提案者である首藤先生が御承知の点がおありならば、御説明願っておきたいと思います。
○説明員(川田博通君) ただいまの御質問の点でございますが、河川法と申しますのは河川の維持管理でございますとか、使用制限その他河川の保存ということが目的となっている法律でございまして、これは当然に河川産物をだれかにやらせるのだとか、そこで採取をやらせるということを法律の目的として、予想して作られた法律ではございません。従って河川法に基きまして各県で条例、規則等を作っておりますが、これはおおむね河川生産物の払い下げというような観念でございまして、一時的に河川で取れますたとえばアシでございますとか、ヨシとか、あるいはその他の蓄積物、そういったものの払い下げのものと同じように砂利採取について考えているわけであります。砂利の採取はもちろん私から申し上げるまでもございませんが、昔は別に砂利の採取という言葉が社会的また同宗的にも大きな意味を持つわけでなかったと思いますが、御承知のようにセメントの生産が一千万トンをこえて参りまして、しかも最近のコンクリートは非常に良質のものを要求するということになって参りましたので、骨材にいたしましても相当良質の砂利を要求する、そういたしますと御質問の趣旨から若干それると思いますが、たとえば中小企業者が今までのようにただ川でただ大ざっぱに掘って、それを運んでいればいいという、それだけでは参らなくなりまして、どうしても品質的にもいい砂利を作らなければならない。そのために建築されました建造物の寿命も相当変ってくる、そういう面もございますので、われわれ砂利を所管いたします生産官庁といたしましては、ただ河川の一時的な生産物の払い下げという観念でなしに、もう少し生産原町といたしまして、相当の品質の砂利が経常的に生産されますようにその裏づけをいたしたいと、こういうふうに考えているわけであります。
○阿具根登君 ちょっと関連して……、今の説明私はまことに意外のことを聞いたのですね。河川課はそれは砂利が要らなかった場合にはこれは埋まるのだから、当然取ってもらわなければできないのですね、当然のことなんだ、河川課としてはそうなんだ。ところが今のことを聞いておれば、そういう要らないようになったやつは要らないけれども、もっといい砂利をこの法律によって取らなければいかん。それこそ河川法は何のためにあるかわからなくなってくる。河川が大切か、砂利が大切かということになってくる。まず河川法として、川を守っていって、そうしてその中からそういうやつは取っていただくようにやっておる。そういうことは河川法でやった方がいい。砂利を取るのが目的であって、河を守るのが目的でないのだと、そうするとこれは公共事業と反する。これと違ってそうすると河川法でやった方がいいんじゃないか。河川法が悪いところがあったら変えたらいい、河川法こそ改正したらいい、そういう問題になりはしませんか。
○説明員(川田博通君) ただいまの申し上げました点、非常に言葉が足りませんでして、説明が不十分でございました。この法律におきましてはもちろん河川そのほか公益の保全ということをまず第一条件にいたしまして、その法律におきましてももちろん、たとえば第十一条で許可の方針を定めます場合も、「河川等の管理上その他公益の保持の上に支障がある場合を除き、」というふうに河川管理上、それからその他公益の保持上支障がない場合に限って砂利を掘らしてもらう、それからまた河川そのものの中で、その砂利が蓄積して困るという場合もございます。この面につきましてはこの法律に一応触れてはございませんですが、もちろん観念といたしましては公益の保持が第一だというふうに、この法律の前文にうたわれていると存じます。
○阿具根登君 言葉じりを取って言えばきりがないからやめますが、今の十一条の問題で、河川の管理その他公益の保持上支障がない場合許さなかったことがあるかどうか、これはどういう支障がある場合を除いて許すのだということなんだ。今の河川法でそういう公益にも河川の管理上にも支障がない場合に許さないことがあったかどうか、その点を。
○説明員(川田博通君) 許すか許さないかの同順は別といたしまして、この法律は砂利の採取業の経営を考慮して許可するものとうたってありますが、砂利採取業の経営を考慮しないで許可した事例があるかどうかという御質問の意味に解しまいすれば、われわれいろいろな事例から判断いたしますと、たとえば非常に許可期間が短うございましたり、同じような採取区域に重複して許可をされましたり、そういうことは一応砂利採取業の経営と考慮して許可したものでないというふうに考えております。
○阿具根登君 砂利採取業の経営を考慮して許可するということは、やはり河川法からみれば第二義で、そういうものは考えなければならぬ。そうした場合にこれをみれば、あなた方の答弁を聞いておれば、河川等の管理上その他公益の保持上に支障がある場合を除き、こういうことをやりたい。そうするならば、今までの河川法ではそういうことができないのかどうか。こういうことになると、そういうことはできておったと思うのですね。河川課が何も自分たちの管理上、あるいは公益の保持上全然支障がない場合においても、そういう許可をしなかったかどうかということになれば、許可しておったからこそ、今までの砂利もやっていられたのじゃないか、こういうことになるのですが、そういう弊害があったかどうか。
○衆議院議員(首藤新八君) 御指摘の通りでありますが、その支障のない場合に今までは許可しておったのでありますが、その許可の場合に、先ほど来幾度か申し上げました通り、同じところに重複して許可する、あるいはまた非常に短期間の許可を与えて、その次にまた他人を許可するというような、地方の行政でいろいろなことが行われておりまするから、そういう弊害をこの立法で除きたいということが一番大きな目的であるわけであります。
○阿具根登君 それならば私が先ほど言っているように、河川法で大きな法できまっているから、下に下りていけば、小さい川でそういうこともできないところもあるとおっしゃいますけれども、そのものがこれは悪いのであって、河川法でそれを下に下げて、条例なら条例できめればできないことはない。僕も福岡県会時代にこれをやっておったことがあります。ところが一部の事業者のために、零細な企業者は非常に苦しんで、非常に私は陳情を受けたことがございます。一応こういう法律ができるとなれば、やはりこの法律によってしわ寄せられて苦しんでゆく人が非常に多い。しかも現在数百万の失業者のいるときに、無理にこういうことをしなければできないだろうかと、これはまたちょっと話がずれましたけれども、河川の問題から参りましても、河川法でそれをやってやれないということは私はないと思うのですが。
○衆議院議員(首藤新八君) お説の通り、この河川法を砂利採取に支障のないように改正すれば、これはできると思いますが、ただ河川法の目的とそれからこの砂利採取法の目的が全然別個のものでありますから、そこで河川法はやはり河川法の目的を達成するような法的措置を講じて、そうしてこの砂利は砂利として別個に作った方が、河川と他の場所もこれは関連しておりますから、それの方が適当じゃないかと、こういう考え方から今のこの砂利法案を提案をいたした次第であります。
○阿具根登君 河川法の別個な問題は、たとえば河川法ではこれ以上の砂を取ってもらっては困る、これ以上広げてもらっては困るとか、あるいはここを取ってもらわねば困るという河川を守る自体の仕事があるだろう。それをこういう法律を持ってきて、河川法を違うのだから、これだけは砂利をどうしても取らなければいかぬと、こういう二つのかえって私は摩擦が起きるような問題になってこないかと、今一つあってさえも、二重に許可したり何かするということであったら、それこそそれは除外していっていいのであって、だからこれはそれが除外ざれるということではなくて、お互いの立場が違えば違うほど、法律によってお互いに食い合うような結果になるおそれはございませんか。
○衆議院議員(首藤新八君) この砂利採取に当りましては、いやしくもただいま御指摘のような影響のないように、建設省、通産省と完全な合意の上で法的措置の標準をとってそれを基本にし、この訓示的なという何がありますが、それは要するに三者で会議の上で一つの標準を作っていこうということでございますから、河川法にも何ら抵触せず、むしろ河川法の目的を達成する上において、この砂利法案を設定した方がいいのじゃないかと、こういう考え方に私たちは立っておる次第でございます。
○白川一雄君 砂利採取長期の計画として合理化しなければいかぬという点はよくわかるのですが、この零細な人は河川の性質からいきまして先祖代々長期にわたってやっておる人があると思います。これは一種の入会権に相当するようなものだと思います。個人の権利を剥奪する性格にもなる法案だとするならば、零細な人のいわゆる協同組合を作るとかどうとかいうことは、法律を実行すると同時に当局はもう少し親切な慫慂をし、これを促進してやらなければ、必ずそこにふるい落されるところの零細な業者がたくさん出て、先でまた別な問題が起ってくるのじゃないかと、こう思いますので、この法律を布いてこの法律の威力で協同組合を促進するのがいいか、その前に親切をもって協同組合を慫慂するのがいいか、当局でよほど慎重に、一点だけに重点を置いてみて他を忘れるということになっては必ず悔いを先に残すと、こういうことになるので、協同組合を作らすという点をどの点まで中小企業庁と御連絡の上やっておられるか、その辺の事情を承わりたいと思います。
○衆議院議員(首藤新八君) 白川委員の御質問でありますが、立法によって零細企業者を圧迫しようということはごうまつも考えておりません。さような長期にわたって計画いたし採取しております者がありまするならば、これはできるだけ行政部におきましてもいろいろな面でこれを強化するという指導こそすれ、これを押えるということは絶対いたしておりません。従って協同組合等もこういうことになりますれば、業者みずからがやはりいろいろな面の話し合いをする面、あるいは競争を避けるという点等々からも協同組合を作った方がいいのではないかという観念に変ってくるのではないか。またそういう方向に企業庁初め所管庁は指導すべきであるというふうに考えておるのであります。同時に私たちは先ほどからしても立法の精神としまして、重複の許可あるいは乱掘等を排除することを指摘しましたが、こういう例も相当あるのであります。地方府県の条例によって見ますれば、県会議員なんかで相当な運動をしまして、そうして権利だけ取って採掘はしない、そうしてその権利だけを得るとか、あるいはいつまでも保持しておる、従ってせっかく採掘の何が出てからなかなか採掘ができないという事実もあるのであります。こういう点も今度は排除いたしまして、できるだけほんとうの業者が健全に採掘できるような措置を講じていきたいということもまたあわせて含まれておる次第でございます。
○小野義夫君 はなはだ愚問のようになるのですが、この砂利という言葉の中には砂もしくは玉石等どこまでの範囲を砂利というのですか。
○説明員(川田博通君) ちょっと申し上げます。この法案の第二条におきましても「この法律において「砂利採取業」とは、販売の目的をもって砂利(砂及び玉石を含む。)」ということに表現してございますが、御意見の通り砂及び玉石を含むものであります。
○小野義夫君 玉石とはどの程度のものまで玉石というのですか。
○説明員(川田博通君) 大体径一尺以下三寸程度のものを玉石と申します。
○小野義夫君 さて、先ほどでは運賃が五〇%とおっしゃったのであって、これを下げるというのは、今の地域的に甲乙をプールしてするかどうか、でなければ、鉄道が運賃をまけるか、あるいはトラック業者が運賃をまけるかで、なかなかむしろ運賃の節減ということは容易でなかろうと思います。そうすると他の五〇%は何であるかということになるのでありまするが、まあ今の中小企業に属する人は非常な旧式な方法で掘って、そうして自分の簡単な網にふりかけてそうして選別しておるようでありまするが、これはもう今日日本の土木の大体こんな道路の建設にしましても、あるいは、ダムの建設にしても、あるいはあらゆるビルディングの建築にしても、今後砂利、セメント、そういうものを使う分量が多くなってくるときにおいて、この砂利が非常に建築費の、セメントの半分以上も使うのでありますから、その素質がだんだんよくなってこなければならぬ。泥がついているような格好ではいけないのであります。でありまするから、最新式のいろいろな砂利採取法を外国の事例はどうなっておるかこの際承わりたいのですが、私の考えは一番この点の悪いところと思われるのは、従来では河川敷にいろいろの権利があると思うのです。おそらく河川敷は個人の所有権はないと思いまするけれども、耕作権があったり、いろいろの従来のいきさつから権利が河川敷の中に存在するわけであります。そこでほかの方でやっておる砂利の山は、砂丘であるとかあるいは湖水であるとか、また河川法に適しない河川の分量というものは日本の河川の中でどれくらいあり、その産地の砂はどういうふうになっておりますか。そういう点についての御説明と、それからこの権利金、多摩川近所の実際においてこれを見ますと、相当の高い値段でなければ取れない、川の砂は移動性があるわけであって大洪水がくればまた移動してくるのですが、これらのいわゆる土地の権利を極端に主張するために、砂利の原価が上ってくるということは、これは公共のために私はある種の制限を加えなければならぬのじゃないかと思うのですが、その採取する権利の対象になるような耕作権、もしくはこれに類するような沿岸民の河川敷に対する権利補償等の実情はどういうことになっておりますか。それが原価に及ぼすことはないかあるか、その辺のことを同時にちょっと御説明願いたいと思います。
○説明員(吉岡千代三君) 発駅までのこれは正確なものでございませんが、大体相模川あるいは利根川等を中心にいたしまして、大体三千円前後というような数字になっております。その中で採取料とか払い下げ料、これは実は地区によって、はなはだまちまちでございますが、平均いたしますと大体二百円程度ということでございまして、大きな部分を占めますのは発駅までの主としてトラックでございますが、小運搬賃でありますとか、それから手掘りの場合には小運搬貨以上に労務費がある、これが最も大きな要素になっております。機械掘りの場合には労務費と物品費等がおもな要素になっております。採取関係、払下げ料その他の費用は、発駅までのコストのうちの大体一割程度ということになっておりますので、非常に大きな要素をなしておるというふうには考えないのでございますが、実は地方によりまして地方の財政事情その他によって非常に区々まちまちでございまして、今後これらの点につきましてもある程度何らかの基準というような点につきまして、建設省あたりとも御相談いたしたいと考えております。それから全体の壁から申しますと、河川から採取いたしますのが大体八割を占めております。
○小野義夫君 河川法による河川ですか。
○説明員(吉岡千代三君) ほとんど河川法の適用を受ける河川のものが、そのうち大部分であるということであります。ただ消費地近在のところは、たとえば相模川等は相当すでに資源的にも枯渇をしてきておるというようなことでございまして、逐次遠距離に移行していくということは実情のようでございます。
○小野義夫君 その権利金は一立米に対してでありますか、一河川の土地の面積に対して……、どういうことにとりきめるのですか。
○説明員(吉岡千代三君) 一立米ずつ、言いかえれば十トンあたり……。
○高橋衛君 先ほど御質問申し上げましたように、この法律は河川に対する訓示的規定をしたように思うのでありますが、たとえば内容をずっと見て参りますと、第十二条において河川法適用区域について採石権の設定ができるという建前に相なっておりまするが、提案者並びに政府としては、主として採石権の設定という方向でものをお考えになっておられますか。それとも従来の通り河川法の運用として、ただその規定逆用をこういうふうに砂利採取業の経営の健全化という点に置いていっておられますか、重点はどこに置いておられますか。
○説明員(吉岡千代三君) 全体の量から申しますと、先ほどお答え申し上げましたように、河川法の適用区域を対象とする場合が大半でございますから、これにつきましてはむしろその許可の期間でありますとか、許可のやり方につきまして砂利採取業の重要性を考慮したような運用をお願いしたいということが主体になるかと思います。で、採石権の設定ができますのは一般の私有地の場合と、それから河川の敷地内の私有地の場合ということになると思いますが、河川の敷地内の私有地に設定いたします場合には、河川法の主管官庁の承認を求めるという仕組みにいたしております。採石権の設定を認めましたのは、従来これら土地所有者との関係がやはり単純な債権契約的なものになっておりまして、切りかえの場合等にいろいろ問題を生ずる、また企業の安定なり金融上の便宜を考えましても、やはりこれは土地所有者と話し合いのつきました場合には、採石権を設定することによりまして事業の経営上にも便宜を与えたいと、採石法の適用を受けます採石業者に対しまして生産冠も多く、また重要性も大きいと考えられまして、実はこれにつきましては採石法制定当時にも砂利もこの対象として含めるべきじゃないかというような意見もあったわけであります。たしか政府原案はそういうふうになっておったかと思いますが、当時占領時代でございまして、司令部等との関係でこの砂利というものについて十分認識がなかった、まあそれは一応別個でいいじゃないかということが除外されておるというような経過がございますので、これはむしろ一般の私有地の場に適するのではないか、こう考えておる次第でございます。
○高橋衛君 そういたしますと、採石権の設定を予定しておられるのは、河川の区域内において土地の所有権がある場合とか、または所有権がなくてもその上に耕作権があるとか、その他の何らかの権利があった場合に、それを排除する必要がある場合において初めて採石権の設定をするということを予定しておられると、こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。
○説明員(吉岡千代三君) さようでございます。
○高橋衛君 私はこの採石法の研究をあまりやっておりませんので、あるいは間違った質問になるかとも思いますが、採石権の設定の許可の申請をした場合に、行政官庁の承認を受けられない場合は別として、当然受け得る状態になった場合において、その採石権の設定を拒否することはできるのでありますか、どうですか、法律上の問題として。
○説明員(川田博通君) 採石権と申しますのは、少し民法の地上権に類似した権利でございまして、当事者間で、たとえば所有権者と話し合いして初めて設定するというのが原則でございます。で、普通の土地の場合はただ所有者との話し合いで地上権を設定する場合のごとく採石権を設定し、登記するということで成立するわけでございます。この第十二条に規定してございますような、河川の区域内の私有地に採石権を設定します場合には、行政庁が知らない間に勝手に河川の区域内に採石権を設定されては困る場合もありますでしょうし、これは河川管理上その他いろいろな場合から支障をきたす場合がありましょうから、一々の場合において行政庁の承認を必要とするということにしたわけでございます。従って行政庁としては河川管理上その他支障があると考えられる場合は、もちろん承認を拒否することができると考えます。
○高橋衛君 行政上支障があると考える場合以外のときに、それを拒否することができるかどうかということを先ほどお聞きしたのです。
○説明員(吉岡千代三君) ちょっとどういうふうな場合でございましょうか、たとえば。
○高橋衛君 つまり河川法の河川管理上支障はないという場合であって、たとえばその他に何らの、私有権も何もないという場合国の管理に属する、国の土地である場合に、そこに将来やはり他の権利が許可されるというふうなことを排除するために、またはそのことが金融上その他の関係上非常に便宜があるというような場合に、採石権を設定してほしいという申請をすることは当然あり得ると思います。また特に機械掘り等によって相当大規模にやろうとする場合には、そういうことが実際上大きな実益があり得ると思うのでありますが、そういう場合にはそれを拒否することができるかどうかということをお聞きした次第であります。
○説明員(川田博通君) この法律で採石権の設定を河川の区域内に予想しておりますのは、私有地を対象にして考えております。従いましてこの私有地に採石権、まあ河川区域内には普通私有地があるのはきわめて例外的な場合でございます。この例外的な場合に私有地の所有者と砂利採取業者が話し合いをいたしまして、採石権の設定をやるということになり、それを行政庁に申請いたしました場合に行政庁がそれを拒否するかどうか。これを拒否するといたしましても、違法という問題は起らなくて、むしろ妥当か妥当でないかという問題になるのではないかというふうに考えるのでございます。
○高橋衛君 私の質問の趣旨があまりはっきりしませんので、お答えしにくいかと思うのであります。私が質問いたしました点はもう一点あるわけであります。つまり土地の所有者が国である場合、その国と採石権の設定の話し合いをしたいということで、設定をしてもらいたいということを申し出た場合に、それを全然認めない方針であるかどうか。または認めないことができるかどうかということをお聞きいたしておるわけであります。
○説明員(川田博通君) 非常に私ども誤解いたしておりましたが、この法律は河川のしかも国有地で掘る場合におきましては、河川法に基きます各県の、都道府県の条例、規則がございまして、それに基いて許可を受けて掘る。これがまあこの場合について第十一条に一応その許可の方針を規定したわけであります。で、その場合に採石権を設定するかどうかということは、この法律では予想いたしていないと存じます。従って国有地については採石権の設定を願い出た場合に、これはもちろん拒否するのが断然であるというふうに考えております。
○高橋衛君 非常にくどいようでありますが、先ほど来重複の許可があったり、まあ非常に短期間の許可があって、それが砂利採取業の健全な発達の障害になっておるということであります。またそれと同じようなことが砂利の採取としては重複の許可がなくても、そのほかに砂利の採取を認めながら、同時にその地域に工作物の許可をするというようなことが当然あり狩ると思うのです。そういうものを排除するためにはやはり採石権というものの設定が実益があり得ると思うのですが、そういうことは全然お考えになっておらないのですか。
○説明員(川田博通君) 現行の各県の規定その他を見ましても、河川の国有敷地に採石権等を設定するようなことは全然予想いたしておりませんし、従ってまたこの法律でもそういうことを全然予想いたしておりません。
○阿具根登君 私不勉強でよくわからぬのですが、第一条の「事業の健全な経営の基礎を確立する」こういう法律がほかにありますかどうか、御説明願います。たとえば先国会で出されました石炭合理化法案等のごときはこういう法律を作ったならばどういうようになるから、それにはどういうことを考えるのだということがちゃんと示してありますが、これは砂利の採取の事業の健全な経営の基礎、それからあわせて経営という問題について一つ御説明を願います。そういう法律が何かあるかどうか。
○衆議院議員(首藤新八君) 先ほど来申し上げたのでありますが、今のような手ばなしな状態では無謀な競争をする、そうして当然受けらるべき利益が受けられない。あるいはまた無謀な競争によってもろもろの冗費を非常に必要とするというようなことで、中小業者がいつまでたっても経営の安定ができませんから、今回はそういう弊害を除いて業者の経営の安定を一つ促進いたしたいということから「事業の健全な」という実は表現を使ったのであります。
○阿具根登君 そういうものであったら、建設業法とかその他のそういう法律を適用されるお考えがあるかどうか。こういう事業法について「経常の基礎」というこういう法律は今までも調べてもらいましたが、不勉強ですからまだあるかもしれませんが、しかし私は知りません。そういうのがあるのかどうか。経常というものはどうお考えになっておるか、これを質問しておるわけです。
○衆議院議員(首藤新八君) これはまあ例になるかどうかわかりませんが、採石法の第一条に「この法律は、採石権の制度を創設し、岩石の採取の事業の健全な発達を図ることによって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。」こういうふうなことになっておりますが、ただこれは「事業の健全な発達」という表現でうたっておると思うのです。こちらの方は経営の健全化ということで単刀直入的にはうたっておりますが、やはり結果においては同じじゃないかという実は考え方を持っておるのであります。
○阿具根登君 私も採石法はただいまここで見たわけなんです。ところがそれとこれとは同じように考えておられますけれども、全然意味が違う。いやしくも法律を作らるるならば企業と経常のあり方を十分考えて作られたと思う。それにははっきりと「事業の健全な」ということは書いてあるけれども、これには事業としてうたってあって、そのほかにまた「経営の基礎」……、経営の中には労務者も含んだすべての経営というものがあるはずです。国がそういうところまで干渉した法律があるかどうか。経営の内容までタッチした法律があるかどうか。私はただいまの御答弁では全く違うと思う。
○衆議院議員(首藤新八君) これはこの砂利の方は御存じの通りこの法律は「砂利の採取の事業の健全な経営の基礎を確立する」片一方は「事業の健全な発達を図る」という点だけが異なっておって、しいて言えば経営という字が入っておることだけがその採石法と異なっておるのでありますが……。
○阿具根登君 それでは私は経営というものをわざわざ入れられた本心が、これを見れば一部の業者のこれは特定な擁護法律だというように見られるから、経営というものは何ですかということをお尋ねしておるけれども、いつも鮮明されない。企業の発達ということを採石法をとって言っておられますけれども、採石法を見たんだと私は言っておるのです。
○説明員(吉岡千代三君) 最初に提案者から御説明がありましたように、以前の法案ではこれが「合理的な経営の基礎を確立する」ということになっておったかと思います。それでそういう合理的という字句がございましたので、まあそういうことに関連しまして、「合理的な経営の」云々というふうな書き方になっておったわけでありますが、合理的な経営を確立するというのは、あまり御指摘のように強く響き過ぎないかというような関係から、今回の案では「合理的な」というのを「健全な」というふうな形に修正されておるわけであります。まあ気持といたしましては、砂利の事業が健全に成り立つようにと、こういう気持で書かれておるのだと私どもは了解をいたしておるわけであります。
○阿具根登君 それは皆さんは作られた側であるから、そういう気持で作られたかもしれないけれども、これは国民が適用を受けるやつです。それをあなた方がその気持をここで表わされてもだめなんです。合理化とあるならば、合理化とは何ぞやという質問があるから、あなた方は合理化じゃ工合が悪いからこう直された。直されればこれは経営と同じようなことを言われておるが、あなた方の気持と、この文章を受け取る気持は全然違う。こういう法律がほかにあるかどうか、今度調べて下さい。経営の基礎を確立するなんという法律がありますか。なかったとするならば、こういう言葉を今までの法律の中に使われた、新しい言葉として使われたその意義があるはずです。それを納得するように説明を願、いたい、こう言っておるわけないのです。
○委員長(三輪貞治君) 本法案の審議はまだ継続して行いますから、御研究を願います。
○高橋衛君 私この際もう一点だけお伺いしておきますが、この前の当初にお出しになった案と今回の案とで十一条において相当大きな違いがあると思います。それはまず御説明がございました通り、「公益の保持の上に支障がある場合」ということを加えられたこと、その後段の「砂利採取事業の合理的経営」の「合理的」を削られたこの二点が相当大きな改正された点であろうと思うのであります。しからば、砂利採取業の経営を考慮するということと、砂利採取業の合理的な経常を考慮するということと、この二つの間にどの程度の差異があるか、その点を一つお聞きしたいと思います。
○衆議院議員(首藤新八君) その合理化という字を削って健全という表現に変えた理由でありますが、別に意味はないのでありますが、ただ合理化という文字を使えば、従来久しい間合理化、すなわち統制といいますか、あるいは整理というような意味を含むおそれがある。それで事情を知らん者は、合理化という表現をすることによって整理されるのじゃないかという不安を抱く業者もなきにしもあらずと、従ってここではさような意味じゃないので、合理化の目的は要するに健全化でありますから、もう率直に健全という文字を使った方がそういう誤解を生じなくていいのじゃないか、こういうまあ簡単な考え方から、こういうふうな表現を使ったわけであります。
○高橋衛君 ただいまの御説明は、非常にこうわかったようなわからぬような御説明で、私もなかなかぴんとこないのでありますが、と申しますのは、砂利採取業の経営を考慮するというのは、どういう経営を考慮するか、ただいまの御説明によりますと健全な経営、合理的な経営じゃなしに健全な経常という御説明のようでありますが、しからば健全な経営とはどういうことはさすかということになりますと、しかもこの法律の目的がるる御説明になった通り、この法律によって何とかして砂利のコストを下げて、そして砂利の値段を下げていきたいという目的を包蔵しておられるとすれば、結局この砂利採取事業というものの経営の健全化、言いかえれば機械化をやるとか、または相当落ちついたところの業態に持ってゆくとかいうふうなことであって、合理的とか合理化というふうな文字はなくされましたけれども、その目的はどうしてもこの経営からははずして考え得られないというふうに、私どもは感じられるんですが、その点をもう一回……。
○衆議院議員(首藤新八君) その点は要するに合理化、健全化の問題でありますが、ただ先ほど来申し上げておりまする通りに、今では非常に無用な競争が行われておる。従ってそれがために冗費がかさむところがありまするし、また期間が非常に短いために、また次の期間の獲得に思わざる出費を要するとか、わずかなところでそういう非常識な何が行われておりますので、一応の基準をこしらえてそういう弊害を除いていこう、実はそれによって健全化をやっていこうという、そういう一つのねらいであります。
○高橋衛君 そういうふうな具体的な法の運用については、提案者または実際運用の責任者たる政府当局においてある程度の運用に関する方針というふうなものを腹案として持っておられるんじゃないかと思いますが、そういう腹案をお示し願えれば、あるいはわれわれの審議もそれによって納得できるという面が出てきはしないかと思うんですが、その点もしも資料がございましたら御説明をいただきたいと、さように考える次第であります。
○説明員(吉岡千代三君) 建設省と一応下打ち合せをいたしておる文案がございますから、次回にそれをお配りいたしまして御了承を願いたいと思います。
○河野謙三君 ちょっと運用の問題に入りますが、それは先ほどの御説明によると運用の場合に手掘りの場合は半年、機械の場合は一年、こういうことでしたが、これは最低ですか、半年、一年というのは。
○説明員(川田博通君) 一応の基準と考えております。
○河野謙三君 そうしますと、最低の短期間半年ないし一年、こういうんですね。そうすると今度は上の限度は二年とか三年とか五年とかいうのもあり得るんですか。
○説明員(川田博通君) 実はこれは建設省当局と打ち合せをいたしましたところが、河川は非常に自然的な条件がいろいろございまして、もう数年間もぶっ通して許可を与えるということは実際問題としてできない。ことに河川管理者の立場から、まあ平均的に一年以上の許可を与えることができない。それで半年ないし一年と申しますことは、大体最高であり、最低であり、一応の標準であるというふうな意味に解していただきたいと思います。
○河野謙三君 そうしますと、その点はっきりもう一ぺん伺いたいんですが、六カ月とか一年とかいうのは、これはもう最低であり、最長の期限だと、一本勝負だと、こういうことですか。
○説明員(川田博通君) 非常に地区によって事情も異なる地区もございますかと存じますが、一応大体の基準といたしまして、まあ先生のおっしゃいます一本勝負的な感覚でございます。
○河野謙三君 ちょっと私しろうとですがね、機械化の場合には一口に能力は何立米ですか。それから芋掘りのときには何立米を能力と見ておられますか。
○説明員(吉岡千代三君) 手掘りの場合には大体一人一口約十トン、それは掘さく能力でございまして、製品歩どまりを考えますと、大体四トンということになっております。それから機械掘りの場合には一日大体六百トンないし八百トン、歩どまりを考えますと二百四十トンから三百トン程度ということでございます。それから先ほど一本勝気と申し上げましたが、誤解ないかと思いますが、自然条件その他に支障がなければ更新はしていただく。ある時点において許可される期間が六カ月とか一年、別段の支障がなければ現実に現存も更新されておるようです。ただそれにいたしましても現在のごとく三カ月とか、極端な場合は一カ月ということでは、これは企業としても下安定である、こういう趣旨でございます。
○河野謙三君 今手掘りの場合に一日十トン、機械でやる場合に六百トン、こういうことですと能力からいうと六十倍ですね。それでしかも許可年限が片一方が半年で片一方が、能力のいい機械化の方が一年、こういうことになると許可の面積というものは、単純な魔術計算をいたしますと、それに与える許可面積というものは、手堀りの場合に対して機械力をもってやる場合は百二十倍の面積を許可するということになりますか。
○説明員(川田博通君) 芋掘りの場合と機械採掘の場合では、掘さくの深度が違いますので、手掘りでございますと、大体一メートルないし一・五メートルというのが普通でございます。それから採石機によります場合は、掘さく深度が四メートルないし六メートル、場合によりましては十メートル近く掘る場合もございます。そういたしますと、一応採石機の場合は応じ面積から多量に取れるということになりますので、面積も従って先生の今おっしゃいました比率では参らない。もっと少くていいということになるわけでございます。
○河野謙三君 今百二十倍というのは、単純な算術計算だったのですが、しかも事情を開きますと、そういうことにはならない。しかしまあいずれにしても能力からいいまして、今深さの点も考慮に入れましても、芋掘りの場合よりも機械採石の場合の一年間というものを考えますと、許可面積というものは二十倍なり三十倍の面積を許可することは間違いでございませんね。そういう計算になるでしょう。そういうことになりませんか。
○説明員(川田博通君) 大体そういうことになると思います。
○河野謙三君 そうしますと、手掘り業者を圧迫をしないようにやると言いましても、機械採石のために、一年を基準にしてやるということになると、機械採取の人が優先的に相当膨大な採石の権利を取っちゃうわけですね。採石に適当な場所がそうどこにもたくさんあるわけじゃないから、許可の第一段階において、機械採石の人は優先順位を持って、しかもたくさんな場所を取ってしまうという結果になりませんか。
○衆議院議員(首藤新八君) それはこういうふうになると思います。機械採石でありますと、非常に量がたくさん取れますから、勢い広い場所、しかも深いところまで採石をやる。芋掘りの場所は御承知のように狭い場所で量が少い、従ってやはり面積の少ないところは機械を持っていけば採算的に引き合わない。機械を持っていくほどの場所でもない、こういうところは相当たくさんあると思います。しかしそういうところは主として手掘りに許可されるべきであり、広大なところは機械掘りで許可される、これは実際問題としてこういうことになってくると思いますが、狭い、要するに機械を使用できない場所は非常にたくさんあると思います。従ってそういう面において、零細企業者に対しまして、この法案ができたことによって圧迫は受けない、こういう考え方が成り立つと思います。
○河野謙三君 私砂利の方はさっぱりしろうとですけれども、機械掘りをやる方の適地と手掘りをやる方の適地とは、画然と初めから分かれておるのだ、従ってそこで両者競合することはない、こう言われるわけですね。
○衆議院議員(首藤新八君) これははっきり区別されて、初めからここは機械、ここは芋掘りというふうに区別することは困難であります。これはそのときの場所、あるいはその間における業者との関係もありますから、一定はいたしておりませんが、しかし実際的にやはりそういう方向に向っていくのじゃないか、というふうに考えられます。
○河野謙三君 私は提案者にこの際率直に申し上げますが、この法案の一番のねらいは、良質な砂利をしかも低廉な価格でやろうということですね。この目的達成のために一番早道は砂利採取業者を企業単位、もっと経済単位まで引き上げて、全部将来機械化してしまう、それが要するに低廉にしてしかも良質な砂利を得る一番早道だ、これはわかり切っておることでしょう。それをねらっておられるのでしょう。それをねらうのはけっこうですがこの目的達成の道程において中小企業をどうするか、中小企業に圧迫がないとか、犠牲がないということはありませんよ。あるのだから、だからその圧迫なり犠牲なり出てくる。それに対しての対策はどういうことを考えておるか。法律にうたってなければ運用においてどういうことを考えておるかということを明示されれば、私はこの法案においては大体疑点は解けると思う。さらに経営の合理化とかいろいろ問題が出てきたこの字句等の疑問は、そこから出てくると思う(「その通り」と呼ぶ者あり)だから運用につきまして、法の条文以外の運用につきまして、そういう中小企業に圧迫を加えるというものを、いかにして少くして、この法案を運用していくかということに納得のいくような御説明がいただければ、私は問題ないと思うのですが、それについて私次回でもけっこうだから、もう少し運用の細則なり、また政令はどういうふうにやるということについて、進んで御説明いただければけっこうであります。
○海野三朗君 私はちょっと伺いたい。今までは県に出願して砂利を取っておるわけでしょう。そうすると県の方に金を納めていただく、今度この法案が通ればこんだ通産省に金を納めるということになりますか。
○説明員(川田博通君) 従来通りでございます。従いまして河川等においては県が許可いたしておりますが、それはこの法律が通りましても、やはり河川等におきましては府県が許可する、採取料も全部府県に納めるということになるわけです。
○海野三朗君 その金がやはり相変わらず県の方の収入になるんですか、これが通っても……。
○説明員(川田博通君) その通りでございます。
○委員長(三輪貞治君) この際委員長よりお諮りいたします。本法案に対する本日の質疑はこの程度で打ち切りまして、次回に譲りたいと思います。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三輪貞治君) それでは先ほどの質疑中、阿具根君の河川法に関連いたしまして、阿具根君の疑義並びに高橋君の要求がございました建設省の担当官を本委員会においでをいただく件は、委員長において適宜取り計らいたいと存じます。なお、高橋君より要求されました資料並びに河野君より憂慮されております中小企業の圧迫を排除する具体的の方法等については、次回において十分に御説明をお願い申し上げます。 —————————————
○委員長(三輪貞治君) 次に国産車振興に関する件を議題といたします。
○上林忠次君 議題に入ります前に前国会に引き続いて今国会においても国産車振興に関する小委員会を設置しまして、また小委員の指名及び小委員長の指名を委員長に一任することの動議を提出いたします。
○委員長(三輪貞治君) ただいまの上林忠次君の動議の通り、行うことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三輪貞治君) 御異議ないものと認めきょう決定いたします。よって委員長は小委員に自由民主党高橋衛君、古池信三君、白川一雄君、中川以良君、西川彌平治君、緑風会の上林忠次君、河野謙三君、社会党の小松正雄君、海野三朗君、栗山良夫君、無所属の石川清一君を指名いたします。 なお、前日の懇談会におきまして古池信三君よりの御発言がございまして、各派の割当以外にも希望者があればこれを加えていいではないかということで、皆さん方の、大方の御了承を得ておるわけですが、社会党の阿具根登君よりそれに該当するような御要求がございますが、これはいかがいたしましょうか。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三輪貞治君) 加えることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(三輪貞治君) 御異議なければきょうにいたします。 なお、小委員長に白川一雄君を指名いたします。ちょっと速記をやめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(三輪貞治君) 速記をつけて。 お手元に配布いたしましたトヨタ自動車挙母工場視察日程でございますが、これはただいまの懇談中に皆さん方の御意見が二十一日、二十二日とまとまりましたので、日付をさように変更することで、内容はかようなことで行いたいと思います。ただし、これは本院の正式な議員派遣ではございませんので、有志委員の自己負担で参るものでございますから、その点御了承をお願い申し上げます。 本日の委員会はこれをもって散会いたします。 午後三時四十二分散会 —————・—————