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23回国会参議院1955/12/16

商工・建設委員会連合審査会 第1号

発言数
57
登壇者
5
会派数
2
開催日
1955/12/16

会議録

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) ただいまより商工建設連合審査会を開きます。  前例により私が連合審査会の委員長の職を務めさしていただきます。  それでは砂利採取法案を議題といたします。本件については商工委員会で提案理由の趣旨説明を聴取したのでありますが、本連合審査会の審査の便宜のため、あらためて本法案の提案理由の趣旨説明を求めたいと存じます。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) ただいま議題となりました砂利採取法案について提案理由の御説明を申し上げます。  砂利の重要性、すなわち、道路や鉄道、港湾などの公共施設を初め、水力、地下資源などの開発、あるいは耐火建築工事など、もろもろの土木建築工事に絶対不可欠の要素であることは、あらためて申し上げるまでもありません。  わが国における砂利の生産量は、現在、七千万トン、金額にして約四百億円に上るのでありますが、これらの需要は、セメトンの増産と相待って、年とともに増加の一途をたどる趨勢にあるのであります。しかるに、すでに今日においてさえも、特に土木建築工事の集中する都会地方のごときは、その供給円滑を欠き、ために工事の進捗が阻害せられることも少くはないというのが実情であります。  従って、この重要な基礎物資の供給を確保し、各種建設事業の遂行を円滑ならしめるため、砂利採取業の健全な発達をはかることは、経済自立の上からも、また民生安定の見地からも、当面緊急の要務であると申さなければなりません。  他面、これら砂利採取のため、いやしくも河川を破損して洪水はんらんの原因を作ったり、道路その他の公共施設に危害を及ぼしたり、あるいは農業その他の産業の利益をそこなうがごときことのないよう、厳重な監督を加えなければならないこともまた論議の余地のないところであります。  しかるに、砂利採取については、従来斯業を対象としてこれを規制しまたは保護する法規を欠き、河川等を事業場とする事業者は河川法等に基く都道府県令により単に河川等の管理の観点からのみ取り扱われており、その他の地域に至っては全然放任せられている状態でありまして、公害防止の措置等をも未然に講じ得なかったのであります。  本法案の提出は、砂利に関するこれらの要請にこたえんがためでありまして、その内容を申し上げますならば、  第一の点は、採取管理者を常置して現場における作業を監督させることであります。すなわち、砂利を採取するため他に累を及ぼすがごときことのないよう、不断の監督とこれに基く適切な処置を講ぜしめようとするものであります。  第二の点は、河川等行政庁の許可を要する土地以外の一般の地域における砂利の採取について、通商産業局長が公益保護のため必要な措置を命ずることができるようにしたことであります。従来はこれらの土地における砂利の採取については、前に申し述べた通り、何ら法令上の規制がなく、公害を未然に防止すべき適切な方途がとられていなかったからであります。  第三の点は、河川等における採取を許可する際には、砂利採取業の経営の立場を考慮してなすべき旨の規定を設けたことであります。それと申しまするのも、従来河川等における砂利の採取は、もっぱら河川法等に基く都道府県令に基くのでありますが、往々許可期間があまりにも短かかったり、あるいはその区域が不明確であったり、また同一区域に重複して許可せられる等、砂利採取業は著しく不安定な立場に置かれていたのであります。  第四の点は、一般の土地における採取に対して砂利採取のための採石権を認めたことであります。けだしこれらの土地における採取については鉱業法や採石法の如き事業法のよるべきものがなく、単に土地所有者その他の権利者との契約によるのほかないため、その立場はすこぶる薄弱不安定であり、しばしば紛争を生じ、従って有望な事業場であっても、みすみすこれを放棄しなければならなかつたり、あるいはまた採取料の不当な値上げを強要せられて、結局採取契約の更新が不可能となる、などの事例が少く低いからであります。  以上本法案の提出理由並びにその内容に関する概要を御説明申し上げました。何とぞ御審議の上御賛同下さるようお願い申し上げます。  なお、前々の国会で商工、建設連合委員会におきまして、主として建設委員会の委員の皆様からの御意見が相当ありましたので、当時提案いたしました内容と、今回提案いたしました内容  には相当相違があるのでありまして、今その相違点を御説明いたしまして御参考に資したいと存ずるのであります  第一の点は、本法案の第十一条砂利採取の許可方針の内容を修正したことであります。この十一条の旧案は先国一会において疑義を持たれ、相当論議されたままになっていたのであります。旧案の第十一条、砂利採取の許可基準を行政庁が砂利の採取を許可する際の方針を規定したいわゆる訓示的規定であることには変りありませんが、その審査過程におきまして次の二点に疑義が持たれたようであります。  すなわちその一つは、「河川等の管理上支障がある場合を除き」とあるが、電源開発工事その他公益に支障がある場合は、どうするかという点であります。  次は「砂利採取業の合理的な経営を維持できるように考慮して許可するものとする」とあるのは、砂利採取業の企業の整備をはかるとか、あるいは一部の業者に長期に広大な面積を独占せしめるのではないかとの疑義が持たれたようであります。本案では以上のような企業を一掃いたしまするため、まず「河川等の管理上」の下に、「その他公益の保持の上に支障がある場合を除き」を加えまして、河川管理上支障がある場合のみならず、その他の公益上支障がある場合、たとえば先ほど申し述べました電源開発工事に支障を与えるような場合等をも含むものであることを明らかにしたのであります。  次に「合理的な経営を維持できるように考慮して」云々を、単に「経常を考慮して」と改めたのであります。この意味は先に申し述べたような誤解を避け、公益上支障がない場合に限り砂利採取難の経営の立場をも考慮して許可すること、たとえば従来各地で行われておる短期間の許可であるとか、同一区域における重複許可等を是正すべきことを吟味しておるのであります。これを具体的に見ますれば、各車業者ごとに取採区域を明確に表示する方法をとり、また許可期間は手掘りの場合は六カ月、機械掘りの場合は一カ年を標準とすること等が考えられておりますが、もちろん河川管理上その他の公益に支障がある場合は、この標準によらないことは言うまでもありません。  次に第二の点は、本法案第二条、定義におきまして、本法の適用を受ける砂利採取業の範囲を明確にしたことであります。すなわち旧案は単に砂利採取事業を砂利採取業というように定義されていて、相当期間継続反復して行い、自家用の採取あるいは建設業者が自己の請け負った工事に使用するために採取するような場合、すなわち直接営利を目的としない砂利採取についても、本法の適用を受けるのかどうかとの疑義があったのであります。本案ではこの点を明確にいたし、販売の目的をもって砂利を採取する事業を本法にいう砂利採取業といたしたのであります。従って自家用採取や建設業者が単に請負工事にのみ使用するための採取は本法の適用を受けないのであります。  以上本法案について、先国会案を修正した個所のうち主要な二点について申し述べましたが、このほかさきに申し上げました第十一条の修正に関連いたして、第一条中「合理的な経営」を「健全な経営」に改めたほかは、全般的に字句の修正を行なった次第であります。  何とぞ御審議の上御賛成下さるよう、お願い申し上げる次第であります。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) これより御質疑のある方の御発言をお願いする次第でありますが、主として建設委員の方から御発言をお願いしたいと存じます。  なお、御質疑に答えるために、ただいま提案理由の説明を願いました発議者代表の首藤新八君、通産省軽工業局長吉岡千代三君、同局建材課長川田博通君、建設省河川局水政課長国宗正義君がお見えになっております。  なお、おたがいに委員会の運営の都合もありまするので、努めて能率的に質疑、答弁ともにやっていただきたいことをお願い申し上げます。

石井桂自由民主党

○石井桂君 ただいま提案者から親切な御説明がありましたので、わからなかったこともだいぶよくわかりました。この砂利採取を現在の状態で放任しておいては困る。砂利採取法を作らなきやどうしてもいけないという理由は、たいぶどっさり提案理由を説明されましたが、どこに重点があるのか、私どもにはっきりつかめないのですが、それを提案者から簡単に一つ御説明を願いたいと思います。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) いろいろありますが、主といたしまして今日までの経過から見て、一番弊害が多いと思いまするのは、同一箇所に重複の許可をいたす。あるいはまたその隣の、近距離の所にさらに許可をいたす。あるいはまた許可期間を一カ月あるいは二カ月というようなきわめて短期間の許可をいたしていて、そうして業者が地方のボス、あるいは議員なんかを通じて猛烈な競争をいたしまするため、勢い経営が非常に不健全化して原価が高くなる。あるいは経営が困難になってくるというような点がありまするとともに、一方河川の点から考えましても、そういう弊害の結果、河川を破損いたし洪水はんらんの、原因を作る。路その他農地までそういう弊害を相当与えておりますので、今回は一切がっさい、従来の事実に徴して、そういう弊害を除去いたし、一つの規律のある採掘をせしめまするとともに、管理者を設けまして、河川あるいは道路、あるいは農地等に対するところの、従来事実ありました損害を未然に防ぐような措置を講じたいと、こういうことを考えておるわけであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 ただいまの御答弁のうちに、管理者を設ける制度は、これは新たな法律による制度だと思いますが、地方ボスが活躍したり、濫掘があって非常に危険だという状態は、現在でも河川法による取締りがやはりあると思うのです。そこでそれに砂利採取法をかぶせても同じ結果になりはしないか。それが砂利採取法をかぶせれば、そういうことはないのだという理由はどこにあるのでしょうか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 河川法によって地方に府県条例を作って、それぞれ処理の基準を示しておりますが、しかしその条例を見ました場合に、たとえば特定の人が権利をとった。それを長期にわたって採掘しなくても取り消すというような処置をするなにはないのであります。従って一部のものはただ権利を売らんがために権利だけとって、それで自分は採掘しないというふうな事実も相当あるやに聞いておりますので、そういうことは今回の砂利法案によりまして、事実採掘しなかったらば直ちにこれを取り消す、あるいは他に譲渡を禁ずるというような規制をいたしまして、それで実際にその業に携わる業者が採掘の許可を得、それによって採掘するという方向に指導して行きたいという考え方であります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 ただいまの御答弁でもまだはっきりしないのですが、従来のやり方でうまく行かなかったというのは、やはりやり方が悪いわけで、それを改めればよくなるのじゃないか。同じ採取法をかぶせても、同じ役人が多分取り締るんだろうと思う。(「そう、そう」と呼ぶ者あり)非常に法律を、屋上屋を架して、それで取り締れると簡単に考えられるととが私にはよく受け取れないわけですが……。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 河川法だけの点から考えますると、御意見のような部面もあるかと思いますが、今日砂利採取にとりましては、何らの立法措置が行われておりません。ただありますのは河川法だけであります。ところが砂利の採取をする大部分が河川でありますけれども、しかしながら、河川のみならず、湖もありまするし、または農地もありまするし、その他相当広い範囲にわたって採取が行われているところがある。そういう場所に対しましては、一切がっさい立法措置が行われていないわけでありまして、従って先ほど申し上げたような弊害が行われまするし、また同時に日本の建設の現状から見た場合、今後いよいよ耐火建設はふえて行くだろう。よりて砂利の消費もいよいよ増加して行きますることは想像にかたくないのでありまして、従ってこの際できるだけ品質の向上と、価格の低下をはかる、これがこの砂利法案の大きな目的でありまして、従ってこの目的を達成いたしまするためには、以上申し上げたようねこの立法措置が、相当効果的でないかと、そういうような考え方に立っているのであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 ただいまの河川法によらざるところも、砂利採取法の対象になるということは、私も新らしい面だと思います。その点には意義があると思います。しかしどうも今の御説明だけでは私にはよくわからないのですが、この砂利法案が必要だということがよくわからない。  そこで、同じ問題ばかりこだわっていてもいけませんから、、どなたかまた別の委員の方も御質問あると存じますが、それでは、この砂利採取法案を出すことによって、ここにいろいろ有利な点が書いてございますが、たとえば配給を円滑にするというようなことが書いてあったり、良質のものを安く出すというようなこと。大体私もいろいろな規則の運営や何かということについては経験がありますが、大がい規則が出ると、ものは高くなるのが、これは常識なんですね。これはこういう砂利案文法案、出すことによって、良質の品が安く出るというのは、どういうあれでございましょうかね。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 先ほど申し上げましたごとく、不自然な競争を余儀なくされておりましたので、勢い採算が困難になる。採算が困難になってきまする結果は、やはり業者も生きなければならんという点から、粗製品が市場に出回わるというような非難も相当あったかと思います。よってこの法案ができました後におきましては、先ほど申したような、今日までのもろもろの弊害を払拭いたしまして、合理的な採掘をさせる。そうして同時に、一方におきましては、十人内外の使用人をもっている、いわゆる零細業者にちょっと毛のはえたような業者が大部分でありまするから、どうしても業者をして協同組合を結成いたしまするように業者に措置を講じて、そうしてこの組合に対して金融の措置、あるいはまた機械貸与の措置等々、業界のレベルができるだけ上るような措置を講じたい。そうしてそれによって品質の向上あるいはまた原価の低下をはかって、建設者の要望すなわち建築単価の引下げに多少でも寄与したいという考え方に立っているのであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 砂利採取業者の能力に応じて非常に単位が安くなるような最初の区域の許可の方針なんかを考慮するというお話ですが、そういうことになると、設備や何かいいものができて砂利の単価は安くなるとしても、そういう能力のある業者だけが生きる途があって、やはり零細業者はつぶれていくのじゃないかという気がいたしますが、そういうものの調整はどういうふうにとられますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 先般も商工委員の方からそういう御質問がありまして、ごもっともだと存じておりますが、機械掘りをいたしまする場所は、当然相当広大な面積の所でなければ採算上引き合いませんから、初からもう機械掘りに適している所を許可いたし、芋掘りの方は面積の広大を必ずしも必要といたしません。しかも場所は狭い面積の所が広大な面積の方より何十倍もありますから、そういう方面に手掘りの業者を配置していきたいという方針で進めていきたい、こう考えておりますから、これによって零細業者が従来よりもはるかに経営が困難になるということは考えていないのでありまして、また経営の合理化という点から零細業者が失業するのではないかという御意見もありまするが、私たちはそれも考えておりません。業者が従来よりも安定した操業のできますような措置を進めていきたい、こう考えております。

石井桂自由民主党

○石井桂君 提案者の御説明の内容を聞いておりますと、非常によろしいのですが、そういう法律の執行は誰がすることになりますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 御承知の通り河川法は建設省で扱っております。砂利の生産は通産省であります。現場の方は府県庁であります。従ってこの三者の間で一つの許可の標準を作りまして、そうして今後はこれを間違いなく励行できまするように措置を講じていきたい、こういう考え方で主として現在通産省と建設省の間にそういう具体的な基準の内容の作成をいたしておる次第であります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 私が御質問申し上げましたのは、この法の執行を、実際上砂利採取業者が出願してきた場合、誰がやるかという……。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 地方の行政庁でありまして、許可の申請を受け付けたところの行政庁が、これを扱うということになります。同時に先ほども御意見がありましたが、従来と変った点は、現場に管理者を設けて、いやしくも違反のないように責任をもたして、そうしてこの法のほんとうの運用を誤りなくやりたいと、こういう考えであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 もし窓口が同じであって実際に監督するものが同じならば、今提案者の言われたような方針を私は現在やっておる機関で行政措置として流して、どうもできそうに思うのですが、新らしい法律を出さなければできないということは、たとえば河川法によらざる区域を対象としておるとか、あるいは砂利採取業者に管理者を設けて自発的にやらせる、こういうような部面は新らしく規定しなければいけないかもしれないが、しかし何かそれは関連の法規の改廃でどうもできそうに思いますが、その点は提案者として御研究になりましたか、初めから新しいものを出さなければだめだと、こうお考えに触りましたか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) これは御承知の通り河川法あるいは農地法、もろもろのいわゆる採取対象の面が変っておりますから、これを行ないますためには、それぞれの関係の法案を全部修正しなければらぬ、こういう繁雑さがあります。一応そういたしますと、行政庁にしましても、担当官がそれぞれ部長がかわっておりますから、これまた実際問題として容易ではないのであります、よってこの際統一して一つの窓口において処理することが一番適当であるという考え方に立ったわけであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 御説明はわかりますが、結局そういたしますと、今まで主管官庁としては建設省がやっておられた仕事を、通産と建設の二重監督になるわけなんです。理窟から言えば。結局いろんな行政はなるべく簡単なものが効果があるので、船頭が多いと山へ登る傾向にあると私は思うのです。その点はどういうふうに調整なさるのですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 建設省は主として河川の方の主管庁であります。従って河川に関しまする限りは建設省が絶対の権限を持っておる。省はただ砂利を生産するという面でありまして、しかもその生産の行政面を担当するということでありまして、そうしてこの砂利採取に対しまして、河川に対しまして主管庁の建設省とよく御相談いたしまするならば、ここにおのずから解決する点が発見されるであろう。今日まで両省の間に幾たびか会議を開きました結果、一応会議が成り立っておりまするから御心配のような点はないかと考えておるのであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 御心配のような点は伝いだろうと思うと簡単におっしゃいますが、私も役人を三十年ばかりやっておったので、役人というのはなわ張りを大切にすることによってやってくるわけなんです。おそらくこれはなかなかうまくいかないじゃないかという心配があるのですが、その点は十分ご注意願いたいと思います。  問題をさらに転じまして、先ほども御説明がありました、タムとか道路とかいろんな公共事業に多く用いられるこの砂利が、一番われわれの心配しているのはそれを用いて作る方の側が少くも不便があっては困る。かえってそうなれば、公共事業の方に損害を与えて、単に砂利筆者の利益をはかることになりますので、そういうことのないようにという心配を非常にわれわれ持っておるわけです。そとで従来よりも不自由はないかどか、高くならないかとかいろんな心配をしております。その保証といいますか、そういうことにならないのだという保証となるような条文はどこにあるのでしょうか、この法律で。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 御指摘の点は一番重大な問題と考えておりまするが、それは河川法の第二十条でありましたか、御参考のために朗読いたしますれば、「左ノ場合二於テ地方行政庁ハ許可ヲ取消シ若ハ其ノ効力ヲ停止シ若ハ其ノ条件ヲ変更シ又ハ既ニ施設シタル工作物ヲ改築若ハ除去セシメ又ハ原形ノ回復ヲ命シ又ハ許可セラレタル事項ニ図リテ生スル危害ヲ予防スル為ニ必要ナル設備ヲナサシムルコトヲ得」とこういう本文でありまして、そのただし書きの中で「工事施行ノ方法若ハ施行後ニ於ケル管理ノ方法公安ヲ害スルノ虞アルトキ」「河川ノ状況ノ変更其ノ他許可ノ後二起リタル事実二因リ必要ヲ生スルトキ」「河川ニ関スル工事ヲ施行シ又ハ許可ヲ与ヘタルモノノ外ニ工事、使用者ハ占用ヲ許可スル為ニ必要ナルトキ」「此ノ法律二基キテ発スル命令ノ規程二依リ必要ヲ生スルトキ」「法律命令ニ違背シタルトキ」「公益ノ為必要アルトキ」と、こういう河川法では明文がありますが、この砂利法案におきましては先ほど申し上げましたごとく、許可の基準を建設省と通産省の合議の上で作りまするが、その基準の中にかような場合には直ちにこの法案通りに許可をせよ、あるいは停止し、そうして建設業者に何ら御迷惑をかけないような措置を講ずることといたしておるのであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 私の質問が間違ってとられたような傾向があるのですが、私はこの砂利採取法案によりまして、品物が高くなったり、採取に下自由をしたり、仕事に間に合わなかったり、なにかするようなことになりはしないかというおそれがある。そういうことがないという保証がこの御提出の法律案にありますかという質問であります。証拠がありますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 非常にむずかしい問題でありまして、ただそういうことを法律の上に明文化することはなかなか困難だと私は思うのです。今後は、かように立法することを、こういうことを考えておりましても、客観情勢はどういう変化が起るかわかりません。起りますれば当初の予想から見ますと変化が起るかもしれませんけれども、少くとも砂利法案を設定いたします目的は、御指摘のような弊害のないように、なるべくいい品物を、なるべく安く提供するということを目的として、これは設定いたしておるのでありますから、さような結果になることは大体あまり考えていないのであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 私の質問には満足するような御答弁でなかったわけです。公共事業としてやられる事業には膨大な砂利を使う。その使う砂利が少しでも高くなれば、たとえばダムの工事でも、道路の工事でも、トンネルの工事でも、水道の工事でも非常に事業費がかさむわけでございます。そういうことがあっては国の損害にもなるし、一般の業者の損害にもなるし、ひいては国民の損害にもなる。従ってできれば先ほど提案者の言われる、いいものを安くというようなことができることであれば非常に賛成です。ところが今の提案者の説明では、私どもはそういうものを目的とする法律を出すのだから、そうなるだろうというだけでは、ちょっとぴんときた御返事にはならないわけです。で、提案者は非常にむずかしい問題だがとおっしゃったが、そのぐらいな返事でそれ以上を強要することは無理だと存じますけれども、法律のねらいとするところがあれば、この法律を受けて政令とか省令とかできて、それによってこの法律の効果としていい品物が安く出て、公共事業費の節約にもなる、国費の節約にもなるのだという工夫があれば、私は非常に意義があると思うのです。それがもう少しはっきり説明されないと何のことだかわかりません。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 今の御質問になりますのは、たとえば電源開発だが、その工事を担当した方が膨大な砂利を使う。その業者が一体どこから砂利を取ることが便利であるか、これは当然お考えになることです。この対象となった場所がもうすでに許可になっておって、他人が採取いたしておる。こういう場合におきましては、一応業者と採取業者の間で価格の相談があると思います。しかし、その価格が業者の希望するような価格でなく、高いというような場合がもしありましたならば、行政官庁はこれに許可しておりまするところの採取業者の許可を取り消す、あるいは一時その人の採掘を、停止する。そして電源の開発をやっておる方に適当に採掘をしていただくという方法をとることを、先ほど申しました通りに、通産建設両省におきましてこれを施行規則として今準備しておるものであります。そういう点から、いわゆる公共事業をやっておる方に対しては、いささかも迷惑と損害をかけない。むしろこの法案を作ることによって、従来よりも合理的な採掘ができますから、それだけ価格は安くなり、また品質もよくなってくるものである、こういう考え方を持っておるのであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 ただいまの御答弁は、公共事業だけでございますが、たとえば都市内のいろいろ建築物がたくさんあります。これらもやはり高くなっては困るのでありまして、そういう方面はどういうふうに調整なさいますか。それは高くなってもかまわないかということですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 私たちはこの立法の目的は、いささかでも価格が上るということはどうしても抑制いたしていきたい。ただどの程度まで下るかという、これは急速に、非常に大幅に下るかどうか。あるいはいつ、一年後には何ぼ、二年後には何ぼというような測定をいたしておりますが、これによって上るということは実は計算していないのであります。当然これを施行いたしますれば、価格は下るであ  ろうという観点に立っているのであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 その点がわれわれの感覚と少し違う点なんでございますがね。従来でもかなり複雑な手続やら、何といいますか、一ぺん砂利採掘の権利を取られた区域に、一たんトラックをもって砂利採取に入るときには相当に金が要るというような今日、何かこれを見ますと、採石権を与えるようになっておりますので、われわれの心配は採石権を一ぺん取った人はあぐらをかいて一生飯が食えるのじゃないか、そういうようなことになっちゃって、いろいろな公共事業とか、開発事業をやっている人は、そういう所に砂利を買いに行くには頭を下げて行かなければ買いに行けなくなるのじゃないか。これは一種の統制を加える法律に堕す心配はないか、その辺の解明を……。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 先ほども申し上げました通り、特定の人が自己が採掘せずして権利だけ取得しておって、これを高く売る、あるいはだれか買いに来るのを待っておる。その間は非常に有望な現場でありながら、これが採掘されないというようなことが従来行われておりまして、従ってそれがために原価をかなり高くしている面がありますから、今回はそれらの弊害を根本的に払拭したいという考え方が実は一つの目的で立法いたしておるのでありますから、今後はそういうととはないようにいたしたいと思います。

石井桂自由民主党

○石井桂君 それでは次に問題を転じまして、十一条の先ほどの御説明が、従来になかったような訓示的な規定で、砂利採取業者の何といいますか、質を向上せしめる、その結果うまく砂利の供給をしようというような精神であるという御説明がありました。私はこういう訓示的な規定の仕方で法律の効果が上るかどうかというので、非常に疑問としているわけであります。その点はどういうふうに期待しておられますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 今の御意見でありまするが、御指摘のような点を一々これを明文化しますると、非常に窮屈になりまして、幅が少くなりますから、多少こういう面には幅を持たしておいて、そうして一応これを執行してみて、さらに立法の目的を達成しないというような場合には、あらためてそういう措置を講ずることの方がいいのじゃないかしらんと、こういう実は考え方であります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 それでは最後に私は、この提案理由の中の所々に規制という言葉が使われておる。で、規制というのは、結局いいものを安く売るという意味の、そういう目的から業者を規制するという意味で、戦時中あったような規制、そういう方針ではないのですか、その点があまり強過ぎる。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 全くお説の通りでありまして、価格統制であるとか、あるいは生産の規制であるとか、そういうものではありません。ただ従来立法がなかった関係上、非常に弊害の多い許可が行われておりますから、これに規制を加えて、そうして重複の許可であるとか、あるいは非常に短かい期間の許可であるとか、あるいは近接の許可であるとか、そういうものを防ぎたい。

石井桂自由民主党

○石井桂君 これで一応私の質問を打ち切っておきます。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 今石井君との議論で非常に問題があった、その建設通産両省の政令できめるというふうな、その政令はできているのですか、できていないのですか。私は法律を審議するときに、そういう権利義務に関する、あるいは行政権の発動に関するようね問題は、当然政令の内容を審査しなければ、法律自身も私はわからないと思うのですが、そういう点については、提案者はどうお考えになっていますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) ただいま石井委員にお答えいたしました通り、政令できめるところまで強くいくことがいいかどうかと、一応行政面の措置を講じて、それでこの建設通産の間でできた標準を徹底していく。ここでしばらくやってみる。その結果、なお、おもしろくない場合に、強い政令を設定してもおそくないのではないかという実は考えを持っておるのであります。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 御説明の趣旨はわかりますけれどもね。そういう当該行政官庁が、たとえば十一条、「当該行政庁は、河川等の管理上その他公益の保持の上に支障がある場合を除き、砂利採取業の経営を考慮してこれをする」という以上は、この支障ある場合というものは、一定の基準が法律の裏打ちにならなければならない。それでなければ民間業者はよりどころがありません。行政官庁の思いのままにやられる。しかも両省が食い違えば食い違ったままに右往左往しなくちゃならないような状態ではおかしな規定じゃないか。およそそういうものができます以上は、私どもとしては、法律としては当然そういうものの政令の内容を審査した上で物事がきまるべきだ、そういう点について、まあやってみた結果、実施の上できめますという考え方は、法律をおきめになる以上は出てこない問題じゃなかろうか、こう思うのですが、いかがですか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) この法案を設定することがいいという原因は、先ほど申し上げましたように、地方の行政庁が同じ箇所に重複の許可をする、あるいはきわめて短期間の許可をいたす、あるいは近接の許可をいたすというような点が主として大きなガンとして指摘されておりますので、これは一般の民間の人がやるならば、政令あるいはその他の強いものでなければ効果がないと思いますが、相手が行政庁でありますから、通産建設の両省で合議が成り立った一つの標準を示したならば、これが適用されるであろう、またこれが適用されますならば、今までの弊害が払拭されるという実は考え方に立っておるのであります。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 私はあまり専門家でないからよくわからぬところもあるのだが、一応疑問を残しておきます。それと同時に、この問題について、何と申しますか、河川に付属しておる近村のものが、ある程度自己あるいは村の小事業に基いて採取しなければならぬというふうな問題、されておるのが通例らしいですね。それはちょうど村の入会権みたいなものになっておる。そういう問題についてはどういうふうにお考えになっておりますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 従来通り、との砂利法案を適用できるように持っていくつもりであります。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 首藤さんがそうおっしゃっても、法律にその規定がなんにもなければ私は保証がない。で、少なくとも山林の立ち入り、それからその落木を拾うのでも、権利が、物的権利が民法上の規定にあるんでしょう。そうすると、これだってやはり財産権をそういうふうにする以上は、そういう問題について法律の規定がはければ、首藤さんが幾らおっしゃっても、それは僕はなんにも保証にならないし、権利にもならない、こういうふうに考えますが、いかがでしょう。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 従来長い聞そういう方法で採取いたしているのでありますから、この法案ができたからといって、それを制約するものでないと考えているのであります。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 少し理屈になるのですがね、そうなると、今までその中で認められたのは一つの権利として何か従来の法律で認められているんですか、どうですか、その点、私はあまりよく知らないから教えていただきたいと思います。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) 砂利採取法案の第十一条の運用要綱といたしまして、いろいろありますが、最後の九に、「農家等の季節的な砂利採取又は経営規模の零細な業者の経営を不当に圧迫しないよう許可に当っては充分考慮すること。特に入会権類似の砂利採取の慣習ある地方においては、その慣習を尊重し、必要ある場合は村落或は部落単位に一定地域を砂利採取のために留保せしめる等有効なる措置を講ずること。」こういう実は点を指摘してあるのであります。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 首藤さん今お示しのものはなんでございますか。十一条の許可の基準でございますか。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) そうでございます。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 そうすると、私は許可の基準を示せというのに、私の質問の都合のいいときは第九にあるとおっしゃるけれども、私は一から九まで何も知らないのですよ。この法律を審議する際、先ほどからそれだからこの第十一条の問題を見せて下さい、政令なら見せて下さい、こういっているんです。

首藤新八自由民主党

○衆議院議員(首藤新八君) ただいまの御質問の点でありますが、一応御参考のためにお手元に資料を差し上げてあるようであります。

堀木鎌三自由民主党

○堀木鎌三君 そうですか、失礼いたしました。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 今御質疑の途中でございますがね、商工委員会の方は重要な原子力基本法を抱きかかえて今審議の過程にある、それでもちろんとの砂利採取法案が、それに比較して有無を言うべき筋を、私は申したいつもりはないのですが、運営上、やはり原子力基本法の方を急がなくてはならんという考えで私はいるわけであります。従いまして、この法案、現在連合審議中のこの砂利採取法案はまだ建設委員会の方もいろいろ問題等もある様子にみられますので、一応原子力基本法の方を先にやらしていただくように、まあお願いしたい、そのために一応この連合審査を、無理ですけれども、打ち切ってもらいたいと私は思うんですがね。

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 速記をとめて。    午後二時三十九分速記中止    ————・————    午後三時一分速記開始

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 速記を始めて下さい。  それでは先ほど岡委員より御提案になりました本連合審査会を暫時休憩して、原子力基本法案について審議を終了し、直ちに連合審査会を再開することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) それではさよう取り計らいます。  暫時休憩いたします。    午後三時二分休憩    ————・————    午後五時十一分再開

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) 休憩前に引き続き建設商工連合審査会を開きます。  ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

三輪貞治日本社会党

○委員長(三輪貞治君) では速記を始めて。  本日の連合審査会はこれをもって散会いたします。    午後五時十四分散会

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