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23回国会参議院1955/12/08

建設委員会 第2号

発言数
124
登壇者
7
会派数
3
開催日
1955/12/08

会議録

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) では、これから委員会を開きます。  まずお諮りいたしたいのは、理事の近藤信一君から都合によって理事をやめたいという申し出がありました。これを許可することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) つきましては、今御異議がないということでありますから、直ちに補欠を選挙いたしたいと思います。この補欠の選挙はどういうふうにいたしましょうか。この前と同じように、便宜上委員長におまかせ下さいますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) では、委員長におまかせを願ったものといたしまして、委員長は永井純一郎君を理事に推選いたします。     —————————————

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) 次に、本日の問題は主として、建設省からして、公共事業費の問題と、それからもう一つは住宅公団の現況について、御意見を承わろうと思っています。今建設大臣は衆議院の予算委員会に出席いたしていますので、ここに日本住宅公団総裁の加納氏が見えていますので、まずそちらの方から質問なりいろいろのことを、議事を進めていきたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) では、これからして住宅公団の現況に対して議事を進めます。これについてまず御質問の方は、どうか御質問願います。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅公団は発足から、もはや半年近くなっております。そこで口頭では足りないところがあるといかぬものですから、もしも資料が調製されておるものならば、資料で中間的な現況の報告を願いたいと思います。この点をまず総裁に伺います。御提出願えますでしょうか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 今用意してございます印刷いたしましたものを、お手元に配付いたさせます。それからそれに付随して、簡単な御説明を申し上げていきたいと思いますが、いかがでございましょうか……。  発足いたしましたのが七月二十五日でございまして、今日までに四ヵ月と十三日になっております。  この重大な使命を果すために、発足以来役員、職員一団となって非常な努力をいたしまして、ようやく今日までこぎつけたというところを御説明申し上げますと、まず「現在までの事業の進捗状況は」というところでございます。住宅建設につきましては、現在までにすでに着手している工事及び今後の着工予定戸数は次の通りである。戸数にいたしまして、内訳は東京が二百、大阪が千五百、名古屋が六百、福岡が四百、合計二千八百七十七戸が着工済みでございます。それから着工予定が、十二月が九千九十八。内訳は、東京が三千七百、大阪が三千三百、名古屋が千、福岡が千であります。それから一月、二月となっておりますが、この二月の東京の千二百戸というのを全部一月に繰り上げてしまうつもりでおります。従って、一月中に八千二十五戸に着工するつもりでおります。そして今年度の予定の二万戸を終るつもりでおります。  それから宅地造成につきましては、すでに調査が完了した九地区約二百万坪につきまして事業を施行すべきことを決定しまして、土地区画整理事業の施行に必要な手続を行なっておりまして、これにあわせて用地の買収、測量等を進めております。で、ただいま事業の施行を決定した地区は次の通りになっております。東京が二つ、大阪が五つ、名古屋が二つ、計九ヵ所で、総面積が二百万坪となっております。  それから一番初めのページに戻りまして、公団の事務をどういうふうにとっておるかということを御報告申し上げたいのでございますが、東京に本所を置いてございまして、東京と大阪と名古屋と福岡の四ヵ所にそれぞれ支所を持ってやっております。役員の数は定員十一名でやっております。  二ページが公団の組織であります。理事の下に総務部、計画部、経理、宅地、建築の五つの部がございまして、その内訳は下の通りでございます。それから支所は大阪と東京の支所だけが大きいのでございまして、これは総務、計画、宅地、建築という四つの部に分けてやっております。名古屋と福岡の場合には総務と事業に分けて、二部でやっております。  どういうことを本年度において計画をしたかと申しますと、第一は住宅の建設、第二は宅地の造成であります。住宅の建設は、賃貸住宅が一万戸、分譲住宅が一万戸、合計二万戸、宅地造成については、三年間に大都市地区及びその周辺におきまして三百万坪の土地区画整理事業を予定して、本年度においては、前に御報告申し上げました通り、約百万坪の区域にわたって事業を行います。すでに計画を進めておるのが二百万坪であります。これは三年間にわたる部分のうちの、三百万坪のうち二百万坪はもうその計画を立てたわけでございます。  それから第二に、所要資金をどういうようにしておるかということであります。これは政府の資金が六十億円でございます。無利子であります。地方出資が十六億で、これも無利子であります。政府低利資金が六分五厘でありまして、資金運用部の方から十八億、簡易保険の方から二十億、合計三十八億であります。民間資金は五十二億でありまして、目下のところ金利が九分一厘から九分五厘であります。そして損保から五億円、生保から四十億円、余りの七億を銀行から借りるという予定になっております。所要資金の調達計画は、事業が進むに従って漸次借りていくわけでございますが、ただいままでのところは二十五億円の政府払い込みを受けましたが、残余は事業の進捗状況に応じて払い込みまたは借り入れをいたすことになっております。地方出資については、現在公団が関係地方公共団体に依頼中であります。  大体それだけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 加納さんに伺いますが、この法律ができる当初、われわれは、第一に申し上げたいのは、実際に資金の面が完全に調達される見込みがあるかどうかという問題を心配しておったのでありますが、これではまだ資料が足りません。要求いたしますが、政府出資の六十億は出たのでございますね。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 二十五億だけ出たのでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 このうち、政府出資のあなたの方に払い込みをするという時期は、どういう約束になっておりますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 残りは十二月中に払い込みをしていただくことになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 地方出資はどうなっておりますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 地方の出資の成績は非常に悪うございますが、これは自治庁の方とお話をいたしまして、地方が起債を許していただいて、そうして政府の低利資金で六分五厘の起債をして、それで地方出資が行われる、こういう段取りになっておりまして、おそらく三月までかかるであろうということでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅局長がおりますから伺いますけれども、現在、われわれが今度持ちますところの臨時国会というものは、地方財政の貧困を救うための百八十八億の予算計上の問題で開いているわけであります。そこで十六億と言われているところの地方公共団体の出資というものは、政府ではどういうような形でもって今手を打っているのですか。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) この当初計画、地方公共団体から十六億を出資してもらうという計画になっておりますが、今お話しのように、確かに財政的に非常に困難を来たしておりますので、なかなか地方も出しにくい関係になっております。それに、地方は出してもいいが、起債を認めてもらいたいというようなことで、いろいろ今起債の点につきましても自治庁その他とはかっておりますが、地方のこの出資分の予算の組み方でございますが、これは途中からでございますので、地方公共団体におきましては予算の修正を逐次やっているようでございます。そこで、各地方公共団体によってまちまちではありますが、大部分の地方公共団体は起債財源をもとといたしまして、この十二月くらいまでに、あるいは来年までおくれる所もあるかもしれませんが、大体そういうことで予算を組み終えた所もあるようでありますし、組みつつある所もあります。そういうようなことで、この地方出資はなかなか困難だとは思いますけれども、何とかこれを出してもらうということで、目下努力中であります。

田中一日本社会党

○田中一君 総裁に伺いますが、今住宅局長が言っているように、地方起債十六億というものが困難な場合があるという場合に、これは二万戸というものは完成いたしますか。資金はどういう方法で調達しますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) その場合には、銀行または生保から借りるつもりでおります。

田中一日本社会党

○田中一君 それではもう一つ伺いますが、民間資金の五十二億、これは現況はどうなっておりますか。どの生命保険会社、あるいは損害保険会社、あるいは銀行からどれだけ出て、どういう計画で入るようになっておりますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) これは先ほど御報告申し上げましたように、損害保険会社から五億円、生命保険会社から四十億円、こういうことでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 この資料は借りたというのですか、借りる予定なんですか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) ただいま、まだ仕事の進捗が十分でございませんので、政府出資の二十五億でまかなっておりますので、事業が進むに従って、できるだけ有利に借りてゆきたいという計画でおります。

田中一日本社会党

○田中一君 借りてゆきたいのはけっこうです、その希望は。どういう計画になってやるか、どういう形になってきているか、資料をお出し願いたいと思う。生命保険会社の何保険、あるいは団体から来るなら来る、何月に幾ら来る、それから損保から何月に幾ら来る、市中からはどういうことになって、どういうことになっているということを、具体的にお知らせ願いたい。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 資料はまたそろえて差し上げますが、私が知っているだけのことを申し上げます。生命保険協会と話をいたしまして、最初は九分五厘で五年間という金融を得る約束であったのですが、いろいろ交渉をいたしました結果、七年間で九分一厘で貸してもらえるということに約束をいたしました。そうして一月、二月、三月に分けて、四十億円を借りることに契約をいたしました。

田中一日本社会党

○田中一君 できるならば、その契約書の写しを御提出願いたいと思います。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 契約書というものはございません。保険協会と公団との間に、その約束を口約でしてございます。

田中一日本社会党

○田中一君 次に損保……。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 損保の方は生保ほど楽に参りませんで、いまだに五年で九分五厘でやってもらいたいという希望を持っておりますが、これも実際に借りるときには、七年、九分一厘くらいにしてもらいたいということくらいに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 生命保険会社の方も非常に困難であったけれども、一月、二月、三月には大体四十億借りられる、損保の方もなかなか困難だ、いまだにはっきりきまっていないというのにかかわらず、地方公共団体の出資というものが十六億ない場合には、また損保または生保から借りられる自信を持っておりますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 持っております。

田中一日本社会党

○田中一君 持っているとすれば、具体的に証拠を出してもらいたい。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 私は証拠はない。しかし私はそれの自信を持っております。

田中一日本社会党

○田中一君 この仕事は総裁の仕事ではないのです。国家的な重大な仕事です。あなたが自信を持っておっても、借りられるものではない。これは株式会社と違うのです。あなた個人の信用で借りられるものではないのです。具体的に当委員会で、確かにこれが借りられるというその書類をお出し願いたい。これが第一の問題です。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) はい。

田中一日本社会党

○田中一君 政府低利資金の貸し出し経緯と申しますか、どういう形になって出ておりますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) これはまだ借りておりません。しかし十二月、一月、二月に分けまして、これを借りることにしております。

田中一日本社会党

○田中一君 次回のときにお出し願いたいのですが、すべて総裁の話は、御自分の希望にとどまると思うのです。政府が六十億出資すると約束されて、二十五億出しておる、残が三十五億。これが十二月末に出すという、これが実証されておりません。従って、次回の委員会では、資金関係の行政官庁の方をお呼び願いたい。まず大蔵省、それから自治庁等の政府関係の方をお呼び出し願いたい。ただいまの総裁のお言葉ですと、これは単なる希望にとどまるのです。従って、監督官庁であるところの建設省は、どういう経緯をもって、どういう交渉をもって、実際にいつ金が出るかということを、御証拠なりをお示し願いたい。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 単純なる希望ではございません。順次話をつけておりまして、そういう手順に行くことになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅局長の答弁をお聞きしたい。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) この住宅公団の資金関係につきましては、ただいま総裁がお話になりましたように、逐次工事の進捗に応じまして、なるべく利子のかからないものから出資なり借り入れなりを行なっております。その計画は逐次進めておりまして、ある程度具体的にきまっておるものがずっとあるのでございますので、次回までに資料を提出いたしましてお話し申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 民間出資五十二億にプラス地方出資十六億というものをせねばならない場合には、政府としてはどういう対策をとるつもりですか。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) この地方出資がどうしても得られない、それから民間資金も思うように集められないという場合には、何らかの措置を講じなければならないかと思います。どこからも資金が得られないという場合には、これはこの事業計画は縮小せざるを得ないと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 地方出資の分十六億が、最初計画では全部低利起債によってやろうということになると、これは何も地方にやらせる必要はない。政府低利資金でもって三十八億ですから、結局五十四億というものを政府低利資金として計上すればよい。実際において政府の低利資金をもって地方起債でまかなうというのならば、五十四億にすればよい。従って、地方出資というものは何らかの自信があって、法案にもちゃんと盛り込んだものを、それが現実においてできないならば、なぜ今まで五十四億出さないのです。ここに資金計画の間違いがある。同時に、また今総裁が大胆に、地方出資、これが政府低利資金でまかなえないという場合には、この十六億分も民間資金にたよる。これには自信があります——私は公団の総裁の立場でもって加納さんを信用するので、あなたがどれだけ民間資金を集められる能力があるか知りません。そういうことは当委員会は聞く耳を持ちません。従って、実際そういう経緯があって出るならば、今住宅局長が言うように、資料をお出し願いたい。交渉の経緯を明らかにしていただきたい。われわれはこの法案を通したのも、実際に二万戸の家を一日も早く建たせたい、こういう念願のもとにあるからなのです。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) 資金計画につきましては、資料を提出いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 市中銀行の方に対しては、どういう交渉をしているのですか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 市中銀行に対しては、追って金を借りるということに話をつけておりまして、預金をしている関係がありましたり、またこれから先、量が進むに従って、市中銀行を利用することが多いのでありますから、市中銀行も大へんに好意的に公団のために金融をしてくれるつもりで私はおります。

田中一日本社会党

○田中一君 残余は市中銀行より借りられる予定であるというには、どういう今まで交渉をしておりますかというのです。見込み見込みではわからない。それでは家は建たないのです。見込みでは、われわれは納得しない。実際こういう経緯を経て交渉をしている、何といいますか、銀行協会にこういう交渉をしてこうなっているのだ、大体今のところはこのように、五つなら五つの銀行からこのくらいの額だけは出るようになっていると、何とか具体的に示してもらわなければ、あなたを信用するばかりじゃ、家は建たないと思う。われわれはそういうあなたのやっていらっしゃるところの会社の実情を伺っているのではない。われわれは法律をもって、法律を作って、国民のために少くとも二万戸の住宅を供給しようというこの法律にのっとって、審議している。従って、御自分の気持でなくて、実際総裁としてはどういう点でもって、どういう具体的のものをもって金を借りるか、その経緯を承わりたいというのです。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 今御質問でございましたが、私はどの会社にも関係いたしておりません。一公団の総裁として、公団の仕事をしております。これを第一に申し上げます。  それから第二の御質問でございますが、銀行に対しましては、いろいろな銀行の頭取及び重役に常に連絡をつけております。そうしてその連絡をつけておるのであるから、実際の問題が起ったときには、金融をつけてくれ得るということの自信を持っております。

田中一日本社会党

○田中一君 私はあなたの自信を開くのではない。公団の総裁として、あなたの職務の上において銀行と交渉する場合に、今の生保及び損保の交渉と同じように、何年間で何分の利子で幾らを借りられるという交渉をしておるというお話しを伺っているのです。市中銀行、市中銀行といっても、一割二分、一割三分の金を使ったんでは、総裁としてのあなたは不適格者になるのです。従って、現在どういう交渉をしているかということを伺っているわけなんです。コールの金を借りるのではないのです。少くとも長期資金を借りるためにわれわれは法律を作っているのですから、それを具体的にお示し願いたい。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 銀行からは長期の金を借りるという交渉はいたしておりません。そういうことはできません。そうして銀行に対しましては今後金融の必要の起る時期があります。ありました場合に善処していくつもりでおります。

田中一日本社会党

○田中一君 民間資金を五十二億借りる計画なんです。あなたが示されたのは、四十五億の計画を示しているのです、今までは。残余はどういたしますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 残余は七億円でございます。これを十以上の銀行に交渉をいたしまして、少しずつ借りていくというつもりでおります。

田中一日本社会党

○田中一君 それならばですね、どの銀行にどういう交渉をして、たとえば長期金融ができなければ、三月なら三月、一年なら一年、これをこういう工合に切りかえていって分譲住宅の方に充てるのだ、こういうような具体的な計画が立つはずなんです。従って、それをお示し願いたい。おれを信用しろでは、ここは信用いたしません。信用するだけの資料を出していただきたい。資料でも何でもいいです。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 御希望通り、次回までにそれだけの計画をお示しいたします。

田中一日本社会党

○田中一君 次に、事業の進捗状態を御質問いたします。  二千八百七十七戸というものが着工済みになっている。そして支所別になっておりますけれども、支所別ではなくて、地域別に一つお示し願いたいと思います。たとえば大阪の事業範囲というものはどこからどこまでであって、そのうちどの市、どの町、どの村にどれだけ着工したか、名古屋しかり、福岡しかり、東京しかり。それを十二月、一月、二月——一月、二月は一緒ですか。これは同じように、どの町、どの村に何戸の計画を持っているかということをお示し願いたい。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 既着工及び着工予定戸数というのがお手元にございますが、これを詳しいことを申し上げますと、東京では、千葉県の稲毛の二百四十戸、名古屋では志賀町の団地に二百八戸、大阪は堺市の金岡というところ六百七十五戸、長居というところで二百四十戸、福岡は曙町の二百四十戸、さらに第二期の名古屋の志賀町に四百三十二戸、大阪は中宮というところ、関目というところに六百五十戸、福岡は白銀町百九十二戸、合計二千八百七十七ということになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 今の御説明ですと、稲毛二百四十戸、これは何という請負人がやっておりますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 二つの請負人に分けてございます。大日本建設と藤田組でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 以下同じように御説明願います。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) それでは、これは資料で差し上げたらいかがでございましょうか。

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) 田中君、よろしゅうございますか。

田中一日本社会党

○田中一君 けっこうです。

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) 資料でけっこうでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これに付随して伺いますけれども、関連して伺うのですが、聞くところによりますと、公団ではこの入札の場合には、請負人の資格を非常に厳重にしておる。いわゆる建設省できまっておりますところの実績千点以下のものには指名しないというような措置をとったと伺っておるのですが、これは事実でございますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 公団が発足いたしましてから、まだ自分の経験というものがないものですから、どうしても建設省に出ております今までの実績を見てそれを参考にするよりほか道がございません。と同時に、できるだけ地元の業者にも仕事を与えたいという考えでおりまして、必ずしも建設省の持っておる甲乙丙丁という分け方によらないで、仕事は少くできても、質のいい地元の業者のある場合には、やはりそれを地元の甲類に入れて、入札に入れるように考慮いたしております。

田中一日本社会党

○田中一君 稲毛の場合にはどういう、二つの、二工区といいますか、二つのものが、どういうものが指名に入ってこういう結果になったか。それから私が聞くところによりますと、千点以上の実績がなければ指名にならないというようなことをとったということを聞いておるのです。従って、千点という点数は、総裁、御存じですか。どのくらいの規模の請負になるかということを……。どのくらいの実績額か、御存じですか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 大体存じております。

田中一日本社会党

○田中一君 御説明願います。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 仕事の今までの実績、持っておる機械、資本、その構成している役員及び技術員の構成、そういうようなものを考慮して出しております。

田中一日本社会党

○田中一君 これは総裁はくわしいことは御存じないから、一つ、澁江さんが出席しておりますから、皆さんにお諮り願って、澁江君の答弁でけっこうでございますから、澁江君に答弁願います。皆さんにお諮り願って、澁江理事が出席というよりも、うしろの方に見えておりますから、詳しいことは澁江君から伺ってもけっこうでございますから、委員長から諮っていただきたいと思います。

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) 一応お諮りいたします。澁江君の発言、よろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) では……。

澁江操一日本住宅公団理事

○参考人(澁江操一君) 稲毛団地の入札状況については、詳しい資料をまたあらためてお出しすることにしたいと思います。その資料によりまして、指名された業者の範囲等を御承知を願いたいというふうに考えております。  今御質疑がございました点は、いわゆる大業者中心に入札指名が行われるのではないかという点であろうかと思いますが、その点につきましては、ただいま総裁から申し上げましたように、必ずしも大業者のみに限定をいたしませんで、できるだけ地元業者の指名参加を求めるということに配慮をいたしておるような状況でございます。これは全般的な入札指名の、公団の発注指名の行き方といたしまして、そういう考え方をとることにいたしております。ただし、公団の資金を有効に使います以上は、やはり業者の信用ということについてはかなり重要視しなければいけない、こういう考え方は捨ててはおりません。そういう意味で、業者の選定そのものについては、信用、業者をかなり厳選しなければならないという考え方は持っておるつもりでございます。いずれそれらの詳しいことは、資料によりまして具体的に申し上げた方がよろしいかと思います。  なお、念のために申し添えますと、この公団の発注するものにつきましては、かなり入札にいろいろ紆余曲折を経まして、これはやはり新規発注機関として出す以上はやむを得ない事情でございまして、そのために落札決定等が、何回かの入札を繰り返すことによって、最終的な公団の希望する予定価格に落札をいたす、こういうような状況を繰り返しておるような状況でございます。これはやはり新規のかような発注機関の入札の行われる場合に当然起ることでございまして、やむを得ない事情かというふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 もう一ぺん澁江君に伺いますけれども、稲毛の場合は、これは何も何十、何百という指名があったわけじゃないので、あなたも御記憶になっておると思う。従って、私が先ほど質問したように、今クラス分けは点数制になっておりますね。従って、稲毛の場合には千点以上の実績を持っているものを指名させたという事実を明いておるのですけれども、間違いございませんか。

澁江操一日本住宅公団理事

○参考人(澁江操一君) その点はちょっと、今はっきりした資料を持っておりませんので、次回に資料等を調整いたしましたところで事実を申し上げた法がよかろうかと思います。そういうことにさしていただきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 いや、先ほどは総裁は、なるべく地元の力を結集して、地元の人間にも均霑させる、こういったつもりでもって指名しておるという答弁です。そうすると、これと全然反対なのです。今の場合には、一千点以上の場合だけを指名して入札したという事実があったように伺っておる。私が調べて参りましたところ、千葉県では千点以上の実績を持っている請負人は一人しかおらないのです。また二百四十戸を二工区に分けて、戸二十戸ずつに分けたとかりにする。これが百二十戸ブロックになっているものか、一つの棟になっているものか、あるいはこれが四十戸三棟になっているものか。これがもし三十戸建四棟になっているとするならば、何も千点以上の者でなくてもできるのです。ただ都合で、あなたの方で都合よく、一つの仮定として三棟に、この金額から見まして、千点以上出すということは言えるかもしれません。しかしながら、分ければ分けられるわけですね。私は、先ほど総裁が言う通り、地方の人間に均霑させようという意思がありますならば、今のような稲毛の事実のように、千点以上のものでなければ心配だから指名させないという事実があっちゃならぬと思う。従って、これ以上は聞きません、あなたの方でわからんとおっしゃるのですから。全部に対してどういう業者を指名して、そうして何回の入札を経て、一回、二回あるいは、今あなたが言っていますが、一回、二回、三回、けっこうですが、全部その金額、公団の持っております予定価格、それから落札価格、それから請負人に対してはどういう条件を示したかという点も明らかにしていただきたいのです。これは公団が出発早々の問題でありますから、重大でございますから、この点はわれわれが満足するだけの資料をお出し願いたいと思います。

澁江操一日本住宅公団理事

○参考人(澁江操一君) 御要求の通り、入札の具体的なものをそのままありのまま資料としてお出しすることにいたしたいと思います。  ただ、今御指摘になりました稲毛団地の例を取って、ことに千葉県の業者からの参加についていろいろお話がございますが、これは私どもも聞いております。その事情もよく承知いたしております。ただ申し上げたいことは、東京支所管内の発注につきましては、ただいま稲毛がその唯一の例でございまして、これをもっていわゆる地元業者の取扱いの全部を判断していただくことは、実は公団自体の発注の立場では本意ではないんでございまして、ただいま総裁からもお話がございましたように、今後に発注を予定されるものが、十二月、一月等にわたりまして、ことに東京支所管内では相当量見込まれるわけでして、全体の方針は先ほど総裁が申し上げましたように、地元の信用ある業者の参加というものは、これは相当量の発注を見ました大阪等についてごらん願いますと、はっきりいたしておりますが、名古屋についても同様でございますが、地元業者の参加というものはかなりそういう点についての慎重な考慮を払うという立場をとっております。東京支所につきましては、まださような発注の例がたくさん出ておりません。たまたま稲毛の例だけが出ている程度でございまして、そういう事情になっておることも御了察を願いたいと思います。具体的なものは、資料にいたしましてお出ししたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 私はね、二百四十戸しかやっていないからこの例を取っているんであって、今後そういうことがあってはならないというつもりから質問しておるわけです。何も全部をそれ一つで判断しているわけではないんです。最初の仕事ですから、最初の仕事でそういう間違いが起っちゃならないという気がするものですから、質問しているのです。今申し上げた点を具体的に全部、こまかく資料としてお出し願います。  次に伺いますが、第一ページにある公団の組織、機構の点でございますけれども、「職員についても、定員七六四名の大部分は、すでに任命を終っている。」こうなっております。われわれがこの公団法を審議するに当りましては、営繕局の職員を大幅に首を切ってこの方に振り向けるんだという点が、審議の過程において非常に重大な問題になったわけです。そこでわれわれはずいぶん条件をつけました。そうして建設省の本省の方では、何というんですか、政府の方では九月末、十二月末、三月末までに、この営繕局から出る人間は全部引き取る、こういう三段階に分けて自分の方にもらうということを言明しておりました。ところが、これを見ますと、大部分のものは、もはや十一月三十日の調査においてはもう済んでおるということになりますと、これはわれわれが非常に政府からだまされたということになると思うんです。現に政府の方では九月末、十二月末、三月末に、この営繕関係の余っておるところの職員をこっちに振り向けるということを言明しておるんです。これはどれだけの人数を営繕局から採ったか、そしてまた十二月末あるいは三月末に首を切られる諸君は公団には一名も入らないのか、従って大部分というものの解釈を数字でもって表わしていただきたい。

澁江操一日本住宅公団理事

○参考人(澁江操一君) 公団の七百六十四名の人員計画でございますが、これについてただいま御指摘のありました部分は、ことに建設省の営繕関係の職員の受け入れということでございまして、これは建設省側で、いわゆる人員整理の関係から、公団に割り当てるべき充員定数、これを立ててもらいまして、それを受け入れることにいたしたわけであります。で、その関係の数字は建設省関係が二百四十六名、これは十一月の一日現在でございますが、大した異常はございません。この二百四十六名になっております。で、この二百四十六名は、当初建設省で立てられた計画の定数が二百四十名でございまして、それを六名分だけオーバーしたものを公団として受け入れることにいたしたわけであります。この二百四十名という計画定数が、この公団法審議の際に、委員会でも慎重に論議されました。この間の二百四十名の整理計画というものが十分、公団との関係において、手落ちなく処置できるかということでございます。それをオーバーいたしまして受け入れておりますので、手落ちなくその方の解決をみておるというふうに御了承願いたいわけでございます。時期的に一月以降に残っておるがというのではございませんので、一、二、三月までに予定さるべきものもすでに年度内に全部受け入れることにした、こういう状況でございますので、御了承願います。

田中一日本社会党

○田中一君 これは、非常に今の説明で満足です。  そこで住宅局長、あなたわかっておるでしょうから、今の澁江さんの答弁の裏づけができますか。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) ただいま公団の澁江理事から御答弁申し上げましたように、建設省としましては、二百四十名を公団に受け入れてもらうという計画で人事の異動を行いまして、二百四十六名すでに公団に入っているわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 もう一点だけ伺いたいのですが、参考資料ですが、一番うしろの紙の宅地造成事業に関してでありますが、この本年度の二万戸というものの計画は、この宅地造成事業に含まっている敷地を考えているのか。さもなければ、大した宅地造成をしなくても直ちに建てられるという所を選んでいるのか。むろん二月までの計画が立っている以上、着工予定が立っている以上は、敷地が確保してあるものだと私は見なすわけです。そこでこの分は、前四つの支所の中のどこの、何県のどこへ建てるか、敷地は民間敷地を買ったのか、あるいは国有財産から払い下げを受けたか、あるいは公有財産の払い下げを受けたか、提供を受けたかという点、それから土地価はどのくらいの金額からどのくらいになっているかという点、それから造成費がこの場合にはこれだけかかっているのだというような点の、明細な資料をお出し願いたい。と同時に、また全部で三百万坪の土地というものの予定されたものが、農地をつぶしたものがどのくらいあるか、それから埋め立てしたものがどのくらいあるか、そういう点、いわゆる宅地造成の前の姿というものを明細に資料としてお出し願いたいと思います。

澁江操一日本住宅公団理事

○参考人(澁江操一君) これも御要求の通り、資料として詳しいものを提出いたしまして、御了解願いたい。  で、大体のことを申上げますと、宅地造成事業で造成された土地を、本年度の二万戸の住宅の敷地に充てるという計画が当初としてはあったわけでございますが、全部ではございませんが、一部やはりこの宅地造成事業でできた土地を公団の住宅用地にそのまま使うという計画が一部ございましたのでございますが、途中からそれは実施の上で変更いたしまして、宅地造成はむしろ次年度以降の用地というふうに造成をしていくという考え方をいたしたのであります。従いまして、本年度の二万戸用地というものは、全部これを買収によって取得をするという計画に切りかえる。上地価雄の点は、これも当初立てました大体坪当り三千円見当という考え方でございましたが、実際問題としては三千円で入手することは困難でございます。ことに東京の都心部等におきましては、三千円という坪当りの単価ではどうしてもこれは入手することが困難なことは明瞭でございまして、従いしまて、実際計画の上で、地域的に見まして、地価の単価をそれぞれ実施の上で立て方を変えまして、すなわち東京についてはおおむね、これは坪当り平均八千円程度という線を立てることにいたしました。大阪はたしかこれは五千円でございますか六千円でございましたか、いずれにいたしましても、予算の上の平均単価を上回わる計画に、福岡、名古屋等については、これは大体予算で定められました三千円ないしはそれを下回わる価格で入手することが可能でございます。そういうふうに編成がえをいたしたような状況でございます。  農地の取扱い等については、これは慎重を期することにいたしまして、できるだけ農地をつぶすというような関係に立たないように配慮いたしておりますが、その関係につきましては、これは特に農林省との関係で密接な連絡をとり、現在二百万坪の土地選定につきましても農林省の、あるいは出先の農地部の、それぞれの係官と連絡の上でこの選定をするというような、やや手間はとりますけれども、慎重なる手続をとる、こういうことにいたして、今進めておるような次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 住宅局長に、次年度、三十一年度の住宅公団の計画というものはできておるのですか。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) 三十一年度の計画につきましては、公団ともいろいろ相談をいたしまして、案を立てまして、ただいま大蔵省の方に要求手続を進ましております。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで住宅局長に申し上げますが、一番重大な問題は資金計画なんです、これは今のようなごまかし半分な、おれを信頼しろというような封建的な計画であってはならぬと思うのです。少くともわれわれ納得するというものは 私は個人の人を信頼するのではなく、組織を信頼する、同時にまた、資金を調達しようという政府の意欲というものがどこにあるかを信頼するわけなんです。そこで、まあこれは言葉が過ぎたらあやまりますけれども、総裁は、あなた自身の力というものは限界があるのです。従って、すべて公団総裁という立場から資金調達ができるのですが、その裏づけになるものは何かと申しますと政府なのです。政府が強い意欲といいますか、実行力を示さなければ、たとえ公団の総裁がいかような財界において信用があろうとも、響くものじゃない。従って、この点は三十一年度の計画を立てるに当りましても、その資金的な裏づけの問題は慎重にしなければならぬと思うのです、再びこのようなことがあってはならぬと思う。  そこで申し上げたいのは、大体の規模としては二万戸を想定しておるのか、あるいは四万戸を想定しておるのか、大体どういう想定をしておるか、一応の案があるならば、これも次回の委員会までに資料としてお示し願いたい。一番重要な問題は資金計画です。この計画をお示し願いたい。以上で私の質問は終ります。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) ただいま田中先生の御意見、まことにその通りだと存じます。三十一年度の資金計画に当りましては、慎重に資金の構成その他を検討いたしております。なお、三十一年度の計画につきまして、資料をまだほんの概略しか提示することができないかしれませんが、資料を提示することにいたします。

石井桂自由民主党

○石井桂君 田中さんの質問で大体みんな聞いちゃったようなわけなんですが、少し私もお聞きしたいことがあるのです。それは住宅公団の住宅の建設方針として、非常に繁華な東京を中心とした、たとえば例をとりますと、東京を中心とした衛星都市のような建て方でいくか、あるいは都内の、まあ遊休土地といってもあまりないのですが、そういうところを克明に探してやる方針なのか。どうもこの発注形式を見ると、東京支所の例をとると、稲毛に何ぼ、それから野毛山に何ぼ、国立に何ぼというふうに、大体郊外地を中心としているようなんです。そういたしますと、大きな敷地をねらう関係から、さっき田中さんが御質問になったように、何百戸計画という集団の住宅建設になるわけです。そうすると、勢い工事を早くやりたいというので、七つか八つに切れば、中小企業者に工事が行きわたって、しかも競争意識でいいものが早くできるということになるわけなんですが、それをまた大きな業者に、二つとか一つとか、大まかに発注して早く上げたいというようなやり方と、こう二つあるんですが、後者の方を選んでいるようにも思える。結局、もし大きな集団地を郊外に選んで、そうしてどっさり建物を大きな業者に一括してやらせるという御方針であれば、工事としては早く件数が上げられるかもしれないけれども、やはり中小企業者の圧迫にもなるし、その点が、衛星都市を作るという方針でいっているのか、都内の遊休地を克明に探して、それもあわせて建設するという御方針なのか、それらが今着手していた計画だけ聞くと、衛星都市中心主義のように見えるものですから、その点を総裁から御方針を承わりたいと思います。今のようなことは、建設省でこういうふうに公団にしなさいという方針を指示しているのですか。その方から先に、住宅局長にお聞きします。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) ただいま石井先生からの御質問、非常に今後の住宅建設について大事な点であろうかと存じます。その点につきましては、もちろん政府の方にしましても、公団の今後の行き方という点について、当然政府の方としても考えまして、大綱を示さなければならない問題だろうと思います。  で、私どもの考え方の方を先に申し上げさせていただきますと、公団の住宅建設は当然、大都市の中の再開発の問題、この問題が第一点だろうと思います。それともう一つは、それだけでも足りないところの新規開発。この二つをまあどうしてもやっていかなきゃならないと思います。東京都——まあその他の、名古屋その他の都市では多少模様が違いますが、東京の例について考えますれば、東京は周辺にグリーン・ベルトを持っておるわけでございます。このグリーン・ベルトの中の開発と、グリーン・ベルトの外の開発、こういう問題が二つあろうかと思います。もちろんその中の土地につきましては、高層化をはかって効率的にやっていく、こういう考え方で、今後これだけのうちを建てていかなければならないと思います。それから東京の人口増加の傾向を見まするに、それだけでもなかなか足りないかと思いますので、周辺の衛星都市の建設ということも同時にやっていきたい、こういうような考え方でございます。  ただ、公団が今年の工事を急ぎました関係、それから東京都内の土地その他いろいろまだ問題がございますが、土地の権利問題その他いろいろの事情がありまして、急に手がつかない問題がありますが、計画はいろいろあると思います。そこで一番手のつきやすいところから始まったというような傾向はあるかとも思いまするが、今後の建設の仕方としましては、都内の再開発、それから新規開発、この二本立をどうしてもやっていきたい、こういうふうに考えております。

石井桂自由民主党

○石井桂君 今の建設省の方針を受けまして、公団としては、三十年度は初年度なんですが、初年度には結局衛星都市的に郊外の方に重点を、戸数を上げるために、計画し実行しておるというふうに考えても差しつかえないかどうですか。公団の総裁から……。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 必ずしもそうでございませんで、都の中にも、区の中にも、たとえば青砥というような所に千二百戸最近に建てます。それからそのほか江東区、そういうような所にも建てます。でございますから、ことしはとにかく非常に急ぎましたので、土地の入手に大へんな困難を感じました。けれども、幸いにして都の持っておるものを譲り受けたり、それから県の持っておるものを譲り受けたりいたしまして、それからあるものは買いまして、ようやく二万戸を作るだけの地面を物色することができましたが、ただいまの御質問の通り、また住宅局長からの御説明の通りに、公団の行き道は、市の中の再開発、いわば東京が丁四階の家であるものを、だんだん高層にしてゆく。来年は店舗付きの住宅も考えていくということにして、町の中の高層化をはかっていきたい。同時に、衛星都市でございますが、これも小さなものを郊外にぼつぼつ建てたのでは、必ずしもりっぱな衛星都市ということに参りませんので、関西では枚方の四十万坪の地面を、ほんとうに衛星都市らしいものを作っていきたい。東京では、ただいま松戸を手始めにして、松戸の四十万坪の区画整理をして、一つの都市を作っていきたい、こういう考えであります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 公団の総裁のお答えで大体わかったのですが、もう一つ、もし都内で敷地をお探しになると、今例にあげられた青砥の千三百戸とか、公団の土地をねらう標準は非常に戸数が大きいのですね。これは都営住宅ですら一棟二十四戸単位で、敷地も三百坪ぐらいのところから五百坪ぐらいの標準を探しておられる。それによって、交通費も出さなくて住民が勤務地に通えるような便利な土地を、多少の地価の高いのを犠牲にしても入手して、非常に成績を上げておる。東京都庁でもそうですし、住宅協会でもそうです。千二百戸とか千五百戸とか、早く効果を上げるために、非常に大きな土地を物色するあまり、どうもやはり土地の入手が困難じゃないかという気がいたしますので、私はもっとこまかく探された方が所期の目的にも合うようにも思うし、そういう規模になれば、従って中小企業者の請負も入札の参加が可能だと思うのです。そういうふうに一つ努力をなすった方がどうかと思うのですけれども、そういう方面の努力がされておりますかどうですか、お伺いいたします。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) ただいま大へんいい御注意でございまして、その方面にも努力をするつもりで、住宅局長ともお話しいたしまして、できるなら来年から、もしもワン・ブロックの地主が話し合って、そうしてこのブロックだけの店舗を建てかえてくれ、そのかわり上の方をこちらの方へ地上権を与えて建ててくれ、こういうことであれば、都市をよくする上に、今度は住宅をその上に高層化していくということをやりたいというので、現に横浜の場合には一つのテスト・ケースといたしまして、店舗付きの住宅を市内に作るつもりでおります。ただ、あまり小さくて、ワン・ブロックよりも小さいということになりますと、いろいろ経費の点だとか、管理費の点でかかるものですから、せいぜいワン・ブロックでゆきたい、こういう考えでおります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 それからもう一つ、今度は衛星都市的に数千戸建てるというような場合に、これは野原ですから、そこに集団的な家屋ができれば、勢い道路も要れば、下水も要る。給水も要れば、排水も要る。また燃料たるガスも要る。こういうふうなものの施設の費用が公団の建設費にとってなければ、結局スラムになってしまうと思うのです。そういう費用は十分でないにしても、まあ我慢できる程度にとってあるかどうか、この点、建設省と公団と両方からお答え願いたいと思います。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) その点は、とってございます。宅地造成の場合でも、すべて上水、下水、それからガス、電気というものが、一応用意してございます。それからガス、シティー・ガスがまだ行っておりません地域では、プロパン・ガスなり何かで、ガスの設備を一応しておきまして、そしてシティー・ガスが伸びましたときには、それへつなげるというふうにやるようにしております。それですべて公団といたしましては、それだけの施設を持ったアパートメントを作っていきたい、こういう考えでおります。でございますから、例えば土地を一千円で買いましても、土地にそれだけの資本をかけますのに坪一千五百円を要するというような計算の出るところもございます。そうすると、ちょうど土地の値段が二千五百円というようなことになるわけであります。それをもとにして賃貸の家賃も分譲の割賦金もそれで計算していく、こういうわけでございます。これはこまかい計算がございます。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) ただいまのお尋ねの点に対しまして、総裁がお答えになりました通りでございますが、十分であるかどうかというような問題でございますが、この点必ずしも十分とまではいっていないかと思いまするが、かなりそういう考慮は払っております。この十分か十分でないかというのは、これは予算の関係でありますので、今後もそういう点、手落ちのないようにして参りたいと思います。

石井桂自由民主党

○石井桂君 私のお聞きしたのは、我慢のできる程度にとってあるかということです。たとえば東京都内の唯一の集団アパートは戸山アパートです。これらは表が舗装してなくて、あそこの住民が表へ出るとき、雨の降った日などは、道路の舗装の費用がないために、一広長靴をはいてコンクリートの道に出てくる、そういうような不便をしておる。そういう程度の予算がとれているかどうか。具体的に道路についていえばそういうことなんですが、いかがですか。これは建設省からお聞きしたいと思います。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) 大体舗装まで行いたいと思っております。ただ、宅地造成事業で全部の小道まで舗装というところまでいかないかもしれませんが、大体の幹線といいますか、そういう点までは全部舗装するつもりでおります。

石井桂自由民主党

○石井桂君 それから住宅を集団的に五百戸以上建てる場合には、どうしてもこれは、もし浴室の設備がないアパートであれば、公衆浴場が要るのです、五百戸以上であれば。それからまたもう少しふえれば、当然小学校、中学校が要るわけです。あるいは住宅ばかりである町では、非常に買物や何か困りましょうから、簡単な商品を入手できる店の配置も要りましょうし、あるいは診療所の設置も要るし、管理所の設置も要る。あるいは集会所の設置も要る。そういうような施設は全然ないのでしょうか、それらのことは予算上ですね。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) ただいまの御質問でございますが、公団の家はすべて風呂はつけることにしております。一戸一戸でございますから、公衆の浴場は建てません。それから、ただ単身宿舎を作るという場合には、二戸の浴場をそれに付随して作ることにいたしております。それから大きな集団を作ります場合には、託児所、それからやはり集会所というようなものを作るつもりでおります。それから小学校の問題は、いつでも土地を買うときにそういう問題に逢着するのでありまして、公団が何百戸も建ててくれるのはありがたいが、もうすぐ学校の設備が足りないからそれはどうするという問題が起ります。これは住宅局の方とも御相談いたしまして、来年からは大きい集団の場合には、公団の方で設計した中に入れまして、そうして年賦償還で地方自治団体からもらうというような構想を持っております。

石井桂自由民主党

○石井桂君 最後に、これはまあ公共事業ではないでしょうから、今度のあの予算の節約しろなんていうような話は、公団までには及ばないでしょうね。公団住宅の事業は公共事業ではないけれども、一応予算の節約をしろなんていうような指示があなたの方へ来ていましょうが、ところが、公団の事業は含まれるかどうかということなんです。

鎌田隆男建設省住宅局長

○説明員(鎌田隆男君) 公団の方は含まっておりません。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 一つ、二つちょっと質問したいのですが、公団も発足して工事に着手されたのですが、そこで問題になりますのは、これは昨年の国会のときから相当論議の中心になったのですが、一応のめどがついた以上は、賃貸料の点も一応めどがついて、いろいろと計算されておると思うのですが、一体どれほどの家賃で入居できるような現在の見通しですか、その点。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 大体賃貸料は、月四千円というものをめどにいたしております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 昨年の国会で私ども大臣に、いろいろとその点を心配いたしまして、少くとも四千円から五千円ぐらいの家賃になるのじゃないか、そうすれば、それは今日一般の、住宅に困窮しておるといいますか、勤労者階級を対象としたものではないだろう、これはやはり高級生活者を対象にしたアパートにしかすぎないのじゃないか、こういうことを私は盛んに大臣に質問いたしましたが、その当時大臣は、なるべく家賃を安くいたしたい、こういう答弁で、最後まで明確にならなかったのですが、今総裁が言われる四千円程度ということになりますれば、これはもう四千円といっても、私は最低の問題じゃなかろうかと、こう思うのですが、先日も名古屋支所の所長の何か座談会が出ておりますが、その新聞によりますと、店舗併用住宅を将来作りたい。そうすれば、下の方は五千円、二階、三階、四階は少くとも四千七、八百円になろう、こういうような意見が出ておったわけであります。そういう点から考えますると、これはやはり現在の公団の考え方というものは、現在一番住宅に困窮しておる者を対象とするのでなくして、やはり高級生活者が対象になるのではなかろうか、こういうように考えるのですが、これに対しては公団で一定の入居者の基準があるだろうと思うのですが、そういう点はどういうように考えておられますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 今の御質問を分けて御説明いたします。  賃貸住宅の場合の基礎は、資金の方の基礎は、政府の出資する六十億の利子のつかないものと、それから六分五厘の政府の低利の資金とを、基礎にいたしまして計算いたします。そういたしますと、四千円になるわけであります。しかしこれは今のベースがこういうふうになっておりますが、これは漸次公団の業務が進むにつれて、何らかして下げていく方針でおります。  それからもう一つの分譲住宅の場合には、主として民間の資金と、それから幾分かの政府の低利資金とをまぜて、分譲の割賦金のベースにして計算いたすわけであります。これは最近の経験でございますけれども、御承知のように、金利がだんだん下ってきておるようでございますから、最初は保険会社から借ります金が、五年間、九分五厘ということで計算いたしましたので、最初の五年間が月一万一千円、あとの十五年間が月二千二百円ぐらいのところに出てきたんでございますが、最近保険会社と相談いたしました結果、七年、九分一厘というところに下げてくれたために、分譲住宅の場合の割賦金は、最初の七年間が大体九千円以下になりまして、あとの十三年間が千二、三百円のところでいくんではないか。むしろこれは、公団が始めましてからすでに四ヵ月の間に、こういうふうに金利情勢が変ってきまして、初めの計画よりは有利になるような次第でございます。従って、賃貸住宅の方もいろいろ工夫をいたしまして、この四千円よりは下げていきたい、こういうふうに存じております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 そうすると、一体この家賃は月収の何%ぐらいをまあ考えておられるんですか、入居者の。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) まず今日では、五分の一というところを考えなければならないと思うのでございます。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 そうすると、相当まあ……。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) 二万円でございますね。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 そうすると、相当の高給者でなければ入れないという結論になるんですね。そう理解してもいいですか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) これはそういうふうに、公団としては今のような計算で参りますから、社会政策的の考えを持っていくわけに参りませんから、きっちりやりまして、どうしても四千円という計算が出てくるわけでございます。これはどうしても、従業員の属している会社その他が家賃の補助をするとかというようなことで、勤労者を当分の間入れていってもらうよりほか、道はないだろうと思います。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 まあ家賃のことは、だんだんとこれは完成されていけば、明確になっていくわけですが……。  それから先ほど伺いました資料の中に、現在まあ着工済みのものが二千八百七十七戸と計算がありますが、この中の分譲住宅の内訓というものはどういうふうになっておりますか。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) これは、今までできたのは主として賃貸住宅ばかりでございます。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 分譲住宅の方には、まだ手が着いていない……。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) はあ、分譲住宅は、一万戸の中に特定分譲住宅というのと普通の分譲住宅というのと、二つがございまして、自分は地面を持っている、そこでアパートメントを建てて、自分の会社の従業員のために作ってもらいたいというような場合がございます。そういう場合を特定分譲住宅と申しまして、できるだけその買手の要求に応じて、部屋の大きさも変えますし、間取りも変え、そうしていろいろ便宜をはかって建てるのでございますが、それが五千数百戸ただいままで申し込みがございます。これは日本全国にわたっております。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 そうすると、現在までにまあ申し込みは、五千数百戸の申し込みがあるが、公団としてはまだそれらに対しては着手していないということですね。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) はい、それは十二月から着手いたします。まあここ一、二週間の間に着手する所がございます。

近藤信一日本社会党

○近藤信一君 先ほどの資料では、ずうっと十二月、一月、二月と、こうございますが、そうしてこの二月までに二万戸という計算がここに出ているんですが、そうすると、この二月までに分譲住宅も一万戸という目標を立てて着工なされるわけですね。そう理解してよろしいですね。

加納久朗日本住宅公団総裁

○参考人(加納久朗君) その通りでございます。

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) ちょっとお諮りいたします。大体住宅公団に対する御質問は本日は済んだようでありますが、つきましては、これから公共事業費に対する質問でありますが、これは政府の方針が大事なので、大臣の御答弁が必要と思います。ところが、大臣はまだ衆議院の予算委員会の方に出席されておりまして、今ここに出られませんので、引き続きこの会をやるか、あるいは本日はこれをもって閉会いたして、次にやりますか、これを一応諮って……。   〔「きょうはこれで散会したらどうですか」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) では、本日はこれで散会することで御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) なお、散会する前にちょっとお諮りいたしたいのは、次は来週の火曜日にいたしたいと思います。そのときは、まずもって公共事業費を先に審議したいと思います。それで御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) なお、次の委員会に加納総裁をこの委員会に御出席願うこととするならば、参考人としてお願いしなければなりません。やはり御出席願います。  ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

赤木正雄緑風会

○委員長(赤木正雄君) 速記を始めて下さい。  それでは、本日は、これをもって散会いたします。    午前十一時四十九分散会

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