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23回国会衆議院1955/12/16

農林水産委員会 第12号

発言数
33
登壇者
7
会派数
2
開催日
1955/12/16

会議録

村松久義自由民主党

○村松委員長 これより会議を開きます。  請願の審査に入ります。今国会において本委員会に付託になりました請願は九十一件であります。これより請願日程第一より第九一を一括して議題といたします。  まず審査方法についてお諮りいたします。  各請願の内容は請願文書表によって御存じの通りであり、また先ほどの理事会において御検討を願ったところであります。また農林水産問題の調査の途上において、各請願に盛られておりまする趣旨を十分尊重して委員会の審査に当って参りましたことは各位も御承知の通りであります。従ってこの際各請願について紹介議員よりの説明聴取等のことは省略いたしまして、直ちに採決いたしたいと存じますが御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村松久義自由民主党

○村松委員長 御異議なしと認め直ちに採決いたします。  請願日程中第一より第八、第十より第三三、第三五より第三八、第四二、第四六、第五六より第六六、第六八より第九〇、以上の各請願はいずれも採決の上内閣に送付すべきものと決したいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村松久義自由民主党

○村松委員長 御異議なしと認めます。  ただいま決定いたしました各請願に関する報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村松久義自由民主党

○村松委員長 御異議なしと認めさよべに決定いたしました。  なおその他の請願につきましては採否を留保いたしたいと存じます。  なおすでに御承知の通り本委員会に参考のため送付された陳情書は積雪寒冷単作地帯の農業振興対策確立に関する陳情書外五十六件であります。右念のため御報告いたします。     —————————————

村松久義自由民主党

○村松委員長 次に農産物価格安定法の一部を改正する法律案を議題といたし審査を進めます。質疑を許します。——別に質疑の御通告もございませんので、委員長においてただいま議題となっておりまする農産物価格安定法の一部を改正する法律案の取扱いに関してお諮りをいたします。本法律案はその目的とするところは非常に重要でございまするので、慎重に検討をいたしたいと思いまするが、会期も本日をもって終了することになっておりまするので、この際本案は閉会中も継続して審査することができるように議長に対ししかるべく取扱い方を申し出たいと思いまするが御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

村松久義自由民主党

○村松委員長 御異議なしと認めさよう取り計らいます。     —————————————

村松久義自由民主党

○村松委員長 次にタバコ耕作による養蚕業の被害に関する件について調査を進めます。御質疑の通告がありますのでこれを許します。五十嵐吉藏君。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 この際タバコ栽培による養蚕業の被害についてお尋ねをしたいと思いますが、質疑に入る前に一応御承知を願っておきたいと思うことがありますので、公社並びに大蔵省の方に申し上げておきたいと思いますが、このタバコの問題はきのうきょうに始まった問題でないことは御承知の通りであります。長い問、多年にわたってこの問題は起っておるわけであります。ところが今なかなか解決をすることができない、しかもこれは全国的にそういう問題が起っておってまだ解決の見通しがついておらぬ。そこでこの機会に、もう抜本的にこれは解決をすべき段階になっていると思いますので、お尋ねをしたいと思うんです。ただ私はタバコによって養蚕業が非常に被害を受けた、そこでタバコの耕作というものに対してけちをつけようなどという考えは毛頭持っていないんです。これは何とか紛争を一つこの際解決をしなければならぬ、私はこのタバコの耕作というものは、農家の総合農業経営の一環である、こういうように考えまして、タバコもよくしなければならぬ、同時に養蚕というものもよくしなければならぬ、これが趣旨なんです。この点を一つあらかじめお含みおきを願いたいと思うのであります。しかもタバコ耕作をしておる農家は同時に養蚕もやっておるという農家も相当あるわけであります。従って一方に偏してお尋ねするようなことは全然いたしませんから、この点御了承願います。これは公社も大蔵省も、タバコという問題に対してもっと真剣な態度で検討しなければならぬと思う。今までの経過を見てみましてもそういう点を痛感される、たとえば一昨年のごときは徳島県あるいは鳥取県というようなところでは、もうこの被害の報復手段としてどんどんタバコを引き抜くというような大きな問題になりました。またことし群馬県下の勢多郡下に起ったようなああいう大被害を現に見ておるわけです。そういう問題で、私はこれはもう少し真剣に考えるべきだと思う。私はけさ話を聞いたのですが、きのう全養連の役員会はほとんどこのタバコの問題で一日終始しておる。それから参議院ももうすでに先月の十一日ときのうと二回にわたって農林水産委員会でこの問題をとり上げておる、こういうわけですから私は、この際どうしたらばこれを解決することができるかという趣旨のもとにお尋ねをしたいと思う。  まず第一にお尋ねしたいことは、タバコの耕作に対する公社の方針は一体どういうものか、こういう問題であります。これは申すまでもなく、タバコに含まれている毒素というものは猛毒であります。これはよくあなたは御承知の通りであります。ことに蚕に対しては非常に猛毒を持っておる。ところが今まで公社のやっておることを見ますと、これはいかにも一方的のやり方で、どうも猛毒であるという認識が一体どの程度あるのかということがまず第一番の問題だと思う。たとえばこういう被害の起っておる各府県の実情等を見ても、ことにはなはだしい被毒を受けた群馬県のあのことしの状況等を見ると、桑園のまん中へタバコを作らしておる、そういう事例がある、それから指導員等もこの問題をきわめて軽く考えておる。タバコというものはそう大した害はないのであるというような調子で指導しておる面も相当あるのです。  それからさらに群馬の場合においては大きな被害があった。そこで高崎の専売局に共同調査を申し入れた。ところがこれにも応じていないというようなことは、いかにもこの問題を軽視しておると私は思う。これに対して、一体公社はどういうような方針で今まで臨んできたか、またこれから臨んでいくつもりであるか、まず第一にこの点を一つ承わりたい。公社の御答弁、それから蚕糸局長にもこの点についての御答弁を承わりたい。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 ただいまお尋ねのありしまた点につきまして、冒頭に仰せられました養蚕業並びにタバコ耕作がいずれも農家の産業、ことに換金作物として非常に比重の重い位置を占めております産業でありますので、できる限り両者がともに立っていきますように念願いたしておりますことは、私ども御同様であります。さような御理解のもとにお尋ねをいただきましたことをまことに幸いに思っておるのであります。仰せのごとく、タバコと養蚕との問題は年久しいものでありまして、全国的に年々若干の紛議が諸所において見受けられておるのでありますが、現在までは群馬の場合を除きまして、それぞれ現地において当事者間の話し合いによりまして、おおむねその解決を見て推移いたしておると考えております。しかしながら今後の問題といたしましては、仰せのごとく非常に重大な問題でありまして、できる限り今回のごとき紛争、摩擦の生じないように万全の措置、方策を講じなければならぬと考えております。これがためには、最近養蚕団体より申し入れ等もございまして、できる限り早急に両者話し合い、さらに農林省とも御協議をいたしまして、冒頭申し上げましたごとく、両者ともに立っていきますような方向に御協力をお願いいたしたいと考えております。  次に群馬の問題につきましては、当初の起りを申し上げますと、私どもも養蚕に対しまするタバコの影響、被害等をおそれまして、でき得る限り群馬県下にタバコを入れることを差し控えておったのでありますが、地元の要望が両三年以来非常に旺盛でありまして、ことに零細農家、開拓農家の換金作物としてぜひタバコを必要とするからという御要望と、しかももしタバコによって養蚕に被害を与える等の事態を懸念いたすならば、それについては地元としてでき得る限りの措置をするからという御要望もございまして、初めて今年六十五町歩を入れたのでありますが、それに対しまして、もちろん新規の産地でありますので、われわれといたしましては指導その他につきましても、他地方に比べましてできる限りの手厚い指導をいたしたつもりでありますけれども、その実行の上から行きますと、あるいは遺憾の点がなかったとも申せないかと思います。また不幸にして今年の天候が災いいたしまして、通常の年に予想いたしますよりもタバコの生育がおくれまして、これが晩秋蚕にさわったというようなやむを得ない事情もあったと思うのであります。この処置につきましては、昨日総裁が参議院の委員会に出まして御説明を申し上げまして、現地においての解決を建前といたしますが、もし耕作者農家において金がない等のために支障を来たす場合には、公社においてもできる限りの融資その他心配をいたしたいという考えを持っておるのであります。  なお勢多郡における被害調査を高崎の公社の地方局に申し入れがありましたのに対して、これをお断りいたしましたのは、結果から言いますと、はなはだ誠意を欠くごとき印象を与えたと思うのでありますけれども、その当時当局者の気持といたしましては、専売公社は養蚕につきましての知識、経験を持ち合せておりませんので、立ち会いましても十分な結果を承知することはできないから、むしろ県当局等のごとき第三者の立場の方の御調査を待った方がよろしかろうという考えで、さように申し出たものと承知いたします。

永野正二農林事務官(蚕糸局長)

○永野説明員 ただいまタバコの耕作と養蚕の関係の調整につきましての全般的な方針がどうかというようなお尋ねでありますが、この点はただいまお話がございましたように、非常に古くからの問題でございます。しかしながら最近財政の関係等からタバコの耕作面積が非常にふえて参りまして、この問題が非常に大きな問題になって参ったわけであります。私どもといたしましてはタバコ、養蚕ともに、農家の自家労力を利用いたしますところの現金収入の源といたしましては、非常に大事な仕事でございます。この両者ともが伸びていくことを希望いたさざるを得ないのでございますが、ただ耕作の実態から申しますと、桑の方は永年作物でございます。タバコの方は毎年毎年新しく植えかえられるのでございます。桑畑の方は逃げて歩くわけには参らないのであります。従いましてこの関係の被害をなくし、両者の関係を調整するためには、よほどタバコの耕作の面においての指導を徹底して参らなければならぬ、こういうふうに考えるのでございます。また現在蚕糸業の全般の情勢から考えまして、輸出を増進いたしますためには非常にいろいろな問題を控えておるのでございますが、そのうちの大きな問題は養蚕の合理化という点でございます。御承知のように、現在のような食糧情勢のもとにおきまして桑園の面積をふやすというのはなかなか問題があると思うのでございますので、現在ある桑園でもって最高の能率を上げて養蚕をやっていくということが非常に大きな問題でございます。こういう点から考えまして、桑園の近所にタバコが植えられたためにむだにただ遊ばせておくというようなことは非常に問題があるわけでございます。こういう点から考えまして、私どもといたしましては、この耕作の指導につきまして責任を持っておられます方面において、よほど周到な御指導をお願いしなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 今生産部長のお話では、群馬を除いては大体うまく行っているのだ、こういうお話です。ところが私の知る範囲においては決してうまく行っていない。どうにかまあまあということで協調委員会で話をまとめてはおりますが、一方は、何といっても桑のためにタバコが損害を受けるということは全然ないのですから、そういうことで養蚕者の立場というものが常に泣き寝入りの状態になっておるという府県がずいぶんあるのです。だからあなたの大体うまく行っているというようなお考えは、私は現地の認識が足りないのじゃないかと思う。  その次には、群馬県のは要望があったからやったのだ、こう言う。それはその通りです。そこで群馬のような養蚕県にはタバコをやりたくないと思った。それもごもっともな話である。しかし私はあれだけ六十五町歩群馬にやったということに対して、これを排離しようなどとは全然考えていない。大いにけっこうです。養蚕農民の収入の上からいって大いにけっこうである。だからそういうことを私は全然言っているわけではない。それから十分指導はしておるということを言われましたが、こういう紛争が毎年々々起っておるということは、あなたの方の指導が足らないということなんです。これは端的に言えば、ちっとも指導を徹底していない。それを今あなたが指導は徹底しておるというような認識のもとにやっておる限りにおいては、なかなかこの問題は解決しない。これではどうもこの指導ではいかぬ、不徹底だということで、本腰を入れてあなたがおやりになるという決意がなければ、なかなか問題は解決いたしません。  それから高崎の専売局が共同調査に出なかったという理由を今あなたはお話になりましたが、一体一方においてあれだけ大きな被害を受けておるものに対して、共同調査の申し入れがかりになくても、現地に行ってみてお見舞ぐらいのことをやるのは当然じゃありませんか。しかも申し入れがあったにもかかわらず、これを私の方は養蚕がしろうとだからといって拒否する、そういう態度は私はいかにも冷淡な態度だと思う。そういうことから感情の激発を来して農村がうまくいかない。驚いたお話しで当然これはもう誠意をもって、一緒に行って、わかってもわからなくても現地を見るだけでも私は相当違ってくると思う。今後そういうふうな養蚕を知らないから調査にいかぬという態度だけは一つおやめを願いたい。  それからその次にお尋ねをしたいことは、専売公社は被害対策についてどういうような案を持っておるかという問題です。この被害は、確かに被害があるのだということはもう言うまでもなしにお認めになっていると思うのです。そうすると現実に被害があるのだということであり、タバコというものが相当猛毒を持っておるということを承認をされれば、当然これに対して対策がなければならぬ。これは当然おありだと思うのですが、それをお尋ねしたいのです。第一点は、大体対策といっても応急対策と恒久対策とこの二つにわかれると思うのです。そこでまず第一点の応急対策について、こういう大きな被害が現実に起っておる、これに対しては応急的に何らかの処置をしなければならぬ。これに対していかなるお考えを持っておりますか、この点一つ。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 ただいまお尋ねのございました群馬の被害に対する応急措置でございますが、これにつきましては被害の結果につきましてもわれわれといたしましてはいまだ十分承知いたしておりません、正確な点につきまして。従いまして県当局その他の調査の結果を伺いまして、それをもととしてでき得る限り当事者間の理解ある話し合いのもとに補償の道を講ずるようにいたしたいと考えております。   〔委員長退席、笹山委員長代理着席〕 しかしながら先ほども申しましたごとく、農家のうちには資金的にも不自由なる方もあるかと思うのであります。さような耕作農家に対しましては、耕作者の組織いたしております耕作組合から資金を融通する、もし耕作組合が十分なる資金の融通ができません場合には、公社が耕作組合にその資金の融通あっせんを講ずるというような措置によりまして、資金面の困難を解決いたしたいと思います。さらにまたこれがためにその耕作組合が財政面において著しく窮迫を遂げ、支障を来す等の場合がございますときには、耕作組合に対しまして公社は必要なる事業を代行してもらっておりますので、その業務が支障なく運営のできなくなりますことをおそれまして、耕作組合等に対してでき得る限りの心配をいたすことも考えておる次第であります。一応応急の措置としてはさように考えております。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 私は今発生をしておるああいうような大きな被害に対しては、公社は当然補償すべきものだと思う。その点にはあなたちっとも触れておりませんが、私はそう思う。この点に対する公社並びに——大蔵省がまだ見えませんが大蔵省、両者の意見を聞きたい。一体なぜ私が公社は当然賠償をすべきものであるかということを主張するかと申し上げますと、これについては十一月の十一日の参議院の委員会において、白波瀬委員の質問に対して、公社の態度というものが大体ここにはっきり出ておる。御参考までに申し上げてみますと、「元来この種の損害に対しまして公社が補償をするという建前は許されないと考えるのであります。と申しますのは、公社自身が製造し、あるいは生産をいたしております事業によって引き起されました損害につきましては補償の責任があるのはもちろんでありますが、タバコを作りますのは個々の農家でございまして、公社はその耕作を許可し、生産物を収納するのが建前でありますので、補償をするということは不可能と考えられます。」こういうことをあなたが答弁しておる。私はこれは実に重大な発言だと思うのですよ。タバコというものは個個の農家が栽培しているんだ、われわれ公社はそれを収納すればいいのだ、従って損害補償は全然やる必要がない、やるべきものでない、できない、こう言っておる。ここに重大なあやまちがあると思うのであります。あなたは、公社が生産をして、公社が製造するということであるならば責任は私の方はもちろん持ちます、こう言っております。ところがこれは農家が作っておるんだ、そうして公社はそれを収納しておるんだ、だから補償はできないんだ、こうおっしゃっておりますが、これは私は実に重大な発言だと思うのです。こういうことはどういう意味か全然私にはわからない。どういうつもりであなたがおっしゃっておるかわからない。というのは、完全な許可制で、タバコの耕作を許可するもしないも公部公社の意思によって決定してやっておる。それから許可したあとはどうですか。これは全部あなたの方の指導監督でやっておる。指導員を派遣して、一切あなたの方で指導監督を一手にやっておる。しかも耕作者は、一枚の葉といえどもこれを私することはできない。そういうように生産を全部あなたの方で許可並びに管理をしておって、そうしてなおかつ公社が生産をやったんならば賠償はいたします、農民個々がやったので私どもは賠償いたしません、そういう理論が出て参りますか、これは全然わからない。そんな無責任な話しは私はないと思う。そういうことを考えた場合に、私は当然公社が責任を持つべきものだと思う。持たなければなりませんよ。それを耕作は農民がするのだから責任がないというようなお考えであるとすれば、これは農政の根本問題ですよ。農家が耕作するんだ、おれらは知らぬということであれば、農政の根本問題としてあらためて検討しなければならぬ問題だと思うのですよ。私は参議院の様子を聞いて驚いた。さすがに江田委員長があなたの答弁に対して、その席でまさにこれは専売暴君であると言った。確かに専売暴君ですよ。私は当然公社が補償すべきものであると考えるのですが、この点についてどうですか、これをお答え願いたい。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 ただいまお尋ねの点につきましては、御見解のごとき御意見も立つかと存じますが、従来公社の立場においての考え方はさように考えて参ったのであります。今後いかようにこれを改めるべきかということにつきましては、十分慎重に検討し御協議を願いたいと考えております。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 そうすると、十一日にあなたが参議院で答弁された、今私読み上げました、つまり公社が生産をしたのならば責任を負います、農民がやったんだから責任を負わぬということは、現在もあなたはそういうお考えですか。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 現在におきましては、せっかくのお言葉でございますが、ただその表現の仕方はあるいはあまりに率直と申しますか、修飾のない申し上げ方をいたしまして忌いに触れたかと思いますけれども、従来の専売局当時以来の考え方といたしましては、お話のように考えております。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 この上問答しても仕方がないと思います。そこで次にはこういうことをお伺いいたします。一体そういうことでできた損害は賠償はしたいんだ、損害の補償はしてやりたいんだ、しかし今の制度とか今の法規一では、これを公社はやりたくもやれないのだというのならば話はわかるのです。しかし補償をやろうと思えば、これは公社、大蔵省の意思一つで幾らでもできることなんです。果してやる意思があるかないか、これが一番の問題なんです。ところがきのう参議院で総裁が、私は傍聴に行っておりましたが、鈴木委員の質問に対して、あなたがさつき育ったようなことを言っておる。損害ができた場合には農民に融資をしてやって、それで何とかめんどうを見てやる、こういうのですが、そんなことが一体できますか。第一そんなことができるとしても、それは私はとうてい賛成できない。なぜ賛成ができないかというと、許可から生産から一切あなたの方で管理監督をやって、そうしてそれによって被害が他に及んだから耕作をした者が出しなさい、こういうことはきわめて妥当を欠いておると私は考える。それからもしそういうことで、融資によってタバコを栽培した者に損害金を出させるというようなことをやるということであれば、これは農業経営、タバコ耕作という事業そのものが、きわめて不安定になり不健全になります。そういう問題がある。  もう一つは、そういうことをすると一部落の内部が二つに割れて参ります。一方は隣のうちから取られたとか取ったとか、これは農政上決してそういうことはやるべきものではないと思う。これでは農村が二つに割れて、紛争は絶えません。だから私はそういうようなことはなすべきではないと考えておる。ほかに適当な方法がございます。案を示せということならばその案もありますけれども、これは当然あなたの方で考えることなんで、今あなたの言う融資をしてやる、金を借りてやる、一体そんな金を借りるタバコ耕作者がありますか、人が被害を及ぼしたのを自分が払う、そんなことは今も申し上げる通り私はできない相談だと思う。そこでどうしても損害ができた場合には、これを何とか補償するということをもう一段と真剣にお考えになる必要がある。この点に対するあなたの御意向を承わりたい。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 ただいま御指摘になりました、融資によって耕作者が損失の補償をするということは、実行上困難であるという御意見でございますが、あるいはさような事態も起るかと存じますが、現在の規定その他から考えまして、それ以上の方法を講ずることは困難に考えております。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 それなら話がわかる。今の規定、今の制度では公社が払いたくても払えないというのなら、これはさっき申し上げたようによく話がわかります。しかしあなたのさっきからのお話では、全然払う建前ではないのだ、払う意思はないのだということである。払いたくても今の法規では払えないというのですか、その点もう一ぺんはっきり御答弁をいただきたい。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 重ねてのお尋ねでございますが、規定を改正するのには、先ほど申し上げました従来の公社の考え方について再検討をいたしまして、現在の時勢の推移に伴って新たなる解釈を下し、それに基いて規定を改正するという段階になりますれば、その方法が講ぜられるというつもりで申し上げたのであります。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 次に恒久対策についてのお考えを承りたいと思います。私は恒久対策には二つあると思う。その第一点は、今のタバコ専売法を改正するということが第一点。それから第二点は葉タバコの生産の所管官庁を当然大蔵省から農林省へ移管すべきである。大体この二つが恒久対策の基本的なものではないかと思うのです。そこでお伺いをしたいのですが、まず第一点の専売法の改正の問題であります。これはあなたにお尋ねすることは、ちょっと……。大蔵省は来ていませんか。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山委員長代理 大蔵省は見えておりません——生産部長にお聞き取り願って、その意向を大蔵省の方によくお伝え願うということにしたらどうですか。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 まず専売法の改正について申しますと、その内容は三つあると思う。第一点は、一方的な規定を改めて両者が両立をするような規定へ持っていくということ。今の専売法では、これは一方的です。タバコを耕作するのに差しつかえがある場合、あるいは指導監督をするのに不都合がある場合においては耕作をさせないこともできるとか、いずれにしてもこれは一方的なんです。だからタバコを耕作する場合においては、こういうような過去の実績から考えて、たとえばある一定の桑園との距離をきめるとか、そういう一方的でなしにという点を挿入するように改正をいたすべき必要があるのであります。  その次は補償の問題であります。これは私は入れるべきであると思うのです。今の専売法によると、タバコそのものが風害であるとか、水害であるとか、あるいは霜害、早害、病虫害、こういうもので侵された場合においては補償するということになっておる。しかしこれはタバコだけの話です。被害を受けた方の養蚕に対しては何ら補償の道がついておらないから、これをやらなければならない。  それから第三点は協調会の姿であります。ずいぶんいまだに協調会ができていない府県がたくさんあるようです。ところが、できておっても、非常にうまくやっているところの府県もあります。たとえば助川さんのおやりになっておる福島の協調会などは非常にうまくいっておるらしいのでありますが、大体においてもっと協調会というものに法の裏づけをするとか、専売法の中に入れるとか、要するにこれを強化して、協調会というものが十分権威を持って協調を進めることができるように強化すべきである。大体この三点が改正の内容だと思うのですが、これに対するお考えを承りたい。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 ただいま御発言の点につきましては、すでに先ごろ養蚕団体よりも同様な趣旨の申し入れを承わっておりますので、現益部内において慎重に検討中であります。さらに監督官庁である大蔵省の意見も確かめまして、何分の意思表示をいたしたいと思います。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 それでは今の問題に対して、今大蔵省の意見をいろいろ聞いておるといわれるが、公社の当面のこれに対する意見はどうですか。公社自体は、今いう三点についてどうお考えになっておるか。

西山祥二日本専売公社理事(生産部長)

○西山説明員 公社自体におきましては、現在部内において検討中でございまして、はっきりこの席で申し上げる段階に至っておりません。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山委員長代理 簡略にお願いいたします。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 それから所管の問題、これもあなたにお尋ねをすることはちょっとどうかと思いますが、これは私が申し上げるまでもなく、同じ農産物を一方は大蔵省が所管をしておる、一方は農林省が所管をしておる、これではとてもうまいわけにはいぬ。こう所管が違っては作付の調整というものができない。これが私はこの問題を解決する根本の大きな問題の一つだと思うのです。所管を移すということ——なぜ一体大蔵がやっておるか。それはいろいろ理由がありましょう。しかしこれを農林省に移管した場合に、しからばいかなる支障があるかというと、そういうことはない。そこで私は、これは農林省に移管をして初めてその作付の調整ということができて、養蚕もよし、タバコもよし、専売もよしということに私はなると思うが、この点についてはお考えはどうですか。

大月高大蔵事務官(大臣官房日本専売公社監理官)

○大月説明員 葉タバコの生産につきまして、所管を農林省に移したらどうかという御意見のようでございますが、ただいまやっております専売事業の建前といたしまして、生産から製造、販売、一手に総合的にやることによりまして、財政収入を上げる根本の目的を最も適当に達成し得るものと考えております。ただいま起っておりますような養蚕農家との調整等につきましては、相互に調整をはかるために協議会を設ける等各種の調整策を講ずることによって調整がはかられると考えるわけでございまして、専売という目的を主として考えますると、今の体制がいいと考えておる次第であります。

五十嵐吉藏自由民主党

○五十嵐委員 今一言です。私は、せっかくおいでを願いましたが、遺憾ながらきょうのお話ではとても満足ができません。また解決の方途もそういう程度ではとても容易でないと思う。そこで最後に一音申し上げておきたいことは、養蚕業もタバコも、申すまでもなしにこれは両者とも重要な国家産業であります。そこでどうしてもこれは両立をさしていかなければならぬという基本的な観念は、これはだれも持っておると思う。そういうことのためには、いたずらになわ張り争いをやっておるということは一切捨てて、そうしてほんとうにタバコ並びに養蚕の政策というものを立てていかなければならぬと思う。特に専売公社並びに大蔵省については、今まで私の申し上げてきたことを十分に一つ検討すると同時に、強く今までの点を要望いたしまして、質問はいずれ適当の機会にあらためてもう少しこれはお話を聞き、お答え願わなければ、これではとても何ともなりません。きょうはこれで終ります。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山委員長代理 これで五十嵐委員の質問は終りました。川俣委員から発言を求められております。川俣委員。

川俣清音日本社会党

○川俣委員 この際臨時国会で私の資料を請求いたしました点をあらためて要求いたしますから、本日中に提出願いたいと思います。それは余剰農産物の見返り円の農林関係に使われる内容を明らかにしていただきたい。この要求をしておいたのですが、まだこれが出ておらない。並びに愛知用水公団の事業計画が非常に変更になっておるわけであります。国会に提出された場合と現在の執行状態が変っておりますることは、本委員会の審議の経過から見ましても、すみやかにこの資料を提出して了解を求むべきだと思いまするに、いまだその提出がございません。これをすみやかに資料の提出を願いたいと思いますから、委員長からその旨農林当局へ御要求を願いたいと思います。

笹山茂太郎自由民主党

○笹山委員長代理 ただいまの川俣委員から御要求になりました資料につきましては、委員長の方でそれぞれ農林省の方に連絡をしまして、御期待に沿いたいと思います。  これで本日は散会したいと思いますが、なお皆様にお諮りしたい点が一つあります。それは散会後におきまして、林野庁の長官の方から森林公団法案等の関係につきまして、一つ懇談といたしますか、御説明したい、こういう要望がありますので、どうかお聞きのほどをお願いいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十七分散会      ————◇—————

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