農林水産委員会 第11号
- 発言数
- 81 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/12/15
会議録
○村松委員長 これより会議を開きます。 昨十四日付託になりました内閣提出日本中央競馬会の国庫納付金の臨時特例に関する法律案を議題といたします。審査に入ります。提案の趣旨について政府の説明を求めます。大石政務次官。
○大石(武)政府委員 ただいま議題となりました日本中央競馬会の国庫納付金の臨時特例に関する法律案につきまして提案の理由を御説明いたします。 日本中央競馬会の所有する観覧スタンド等の競馬場設備は、その多くが戦前の建設にかかり、しかも木造建築が大部分を占めておりますために、耐用年数を越えた老朽の設備となっており、保安上から見まして危険と認められるものが少くないという実情であります。従いまして一たび不測の災害が起りました際には、多数の観客が集まる場所でありますことから、これによって生ずるであろう惨害は、まことに恐るべきものがあるやに思われるのであります。 しかるに競馬会は、昨年の秋発足いたし、日なおいまだ浅く、経営の基盤も非常に薄弱であり、しかも最近の勝馬投票券の売上額をみまするに、他の競合事業との関係もあり、その額は当初予定いたしました額を多少下回っておりまして、それがために競馬会の経理状況はかなり窮屈なものがございました。現在におきましては、これら設備の復旧または改築に要する資金はもとより、通常必要とされます減価償却のための資金も容易に捻出し得ない状態にあるのであります。 従いまして、かかる設備の復旧または改築を早急に行い、保安上の危惧を除き、さらには政府出資財産の保全管理を全からしめますためには、競馬会をして冗費を節約し、今後なお一層経営の合理化に努めさせますことはもちろんでありますが、競馬会の現状にかんがみ、この際何らかの特別の措置を講ずることが必要であると考えられますので、昭和三十一年より五カ年間に限りその復旧または改築を行うため必要は資金を調達することが著しく困難であると認められる場合において、年二回の範囲内において農林大臣の許可を得て臨時競馬を開催し、その納付金についてはその全部または一部を免除することとし、これにより競馬会の所有設備の急速なる整備を行わしめようという目的をもちまして、この法律案を提出いたした次第であります。 何とぞ御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。
○村松委員長 これより質疑に入ります。順次これを許します。稲富稜人君。
○稲富委員 ただいま御提案になりました競馬会の臨時特例に関する法律案に対しまして二、三お尋ねいたしたいと思います。 まず本法案を通常国会を待たずして臨時国会に突如としてお出しになったその根拠を承わりたいと思います。
○大石(武)政府委員 日本競馬会の会計年度が十二月一ぱいでございますので、十二月中に予算を立てなければできないという根拠から、急いで出した次第でございます。
○稲富委員 通常国会においてこれを決定することになりましたら、その改修等に及ぼす影響はどういうことになるのでございますか、この点の見通しをお願いいたします。
○渡部説明員 ただいま政務次官から御答弁申上げましたように、一月から競馬会の来会計年度が始まりますので、その中に具体的の改修の実施計画を織り込まなければならない。従いましてそれに間に合うように諸般の準備をいたしたい。そのためにはどうしても準備に必要な法律上の問題を解決しておく必要があると思います。
○稲富委員 私たちもこのスタンドが非常に老朽化しておるという事実は十分承知いたしておるのでございまして、これに対する改築の必要に対してはわれわれは何も意見を持つものではございません、ただ臨時国会にこれを提出されまして通過いたしましたならば、いつごろ工事にかかるか、あるいは通常国会に持っていってこの法律案がもし通った場合には、いつごろからその改築工事がなされるものであるか、この点の時日上の開きがどういう結果になるかということを一応承わっておきたいと思います。
○渡部説明員 臨時国会で法律案を通していただきますれば、即刻できるのであります。通常国会になりますと、私どもの心配いたしまするのは、来春になると思います。そうしますれば、それだけ準備がおくれてくるということになりますので、御承知のように、耐用年数超過八年ということでありまして、気分的にも一日も早く手をつけて、皆さんに安心していただきたい。これは競馬会が設立されてからの問題でありますが、その後資金繰り等がありまして、どうやるかという相談をし、さらに専門家に頼みまして、重力試験とか、耐久試験とかいうものをずっと続けてきておったのであります。それも大体できましたので、即刻手をつけて、一日も早く安心ができるようにしたい、こういうのであります。
○稲富委員 しからば提出されました法律案の第一条に「年二回を限り、農林大臣の許可を受けて臨時に同法による競馬を開催することができる。」という文句があるのでございますが、これは現在競馬が開催されておりますその規定以外に、さらに二回を臨時に開催する、こういうような意義にとれるのでございますが、そういう事実であるか、その点の解釈を承わりたい。
○渡部説明員 御承知のように競馬法三条で「中央競馬の開催は、競馬場ごとに、年三回以内」ということになっております。しかしただし書きがありまして、「天災地変その他やむを得ない事由に因り、一競馬場において年三回開催することができないときは、その開催することのできない回数の中央競馬は、他の競馬場において開催することができる。」ということになっております。この規定をそのまま適用いたしますれば、御承知のように札幌、福島、中山、東京、中京、京都、阪神、小倉等十二の中央競馬場がございます。従って三回をかけますれば、三十六回開催できることになるわけであります。ところが御承知のように、札幌、福島等につきましては、馬の関係あるいは施設の関係等において、十分間催することができません。従いましてそういう所でできない回数をほかの競馬場で開催してきておるのであります。ここに法律に書いてございます意味は、中央競馬として三条によって開催される総数のうちの二回を臨時競馬にしよう、こういうことであります。それを実際きめます場合には、三条のただし書きの規定を用いまして、たとえば中山なら中山で、札幌でやらない分を借りて中山の回数をふやす、あるいは府中の競馬の回数をふやす、こういうふうにいたしたいと思うのであります。それと同時に、二回というのは、出しております法律案の第二条に関係するのでありまして、復旧費用に充てるために、特に農林大臣の許可を得た場合には、その許可を得て開催した回数の競馬は、二回をこえてはいけない、二回まで、年によって一回なり二回ということになります。その競馬の上りは、中央競馬会法二十七条の規定による政府に対する納付金を納めないで、直接競馬会が改築、修築に使ってよろしい、こういうために二回と出しておるのであります。
○稲富委員 本日この法律案をもらったのでございますが、ただいま局長の御答弁のようになりますと、特例の競馬でありますか、その特例の競馬というものを二回開催する上、それによってどのくらいの収入が上るものであるか、どのくらいの改築費用が上るものであるかというととは、一応お示しになることが当然であろうと思うのであります。そういう予算的なことは一つも御説明なくして、ただばく然とこの法律案だけをお出しになるということは、われわれはその根拠というものが非常に薄弱であると思う。その点一つ予算上の御説明を承わりたいと思うのであります。
○大石(武)政府委員 お答えいたします。一回の競馬は通常八日でございます。従いまして二回となりますと十六日でございます。今お手元にお配りした資料がございますが、これによりまして約一億五千八百万円近くの収入が予定されておるわけでございまして、中山の修築費は約四、五億かかるようでございますので、二年あるいは二年半で十分に上げ得るものと考える次第でございます。
○稲富委員 さらにお尋ねいたしたいと思いますのは、今度は改築問題でこういう特別の予算措置をお考えになったと思うのでありますが、元来私たちは競馬法の改正当時から非常に要望いたしておりましたことは、競馬の運営に対する民主化だという問題でありまして、ことに競馬に対しましては、危険な立場にある従業員関係者等の身分の保障等の問題も、その当時から十分論議されております。ところがそういう関係者の身分保障等は、やはり財源難のために今日まで実現されてないというような実情であるのでございますが、これは当然国家が現在スタンド等の老朽化したものを改築することを大きく取り上げて考えると同時に、やはり身分保障がない関係者に対する十分の保障を考えなければならぬと思う。こういう問題を放任しておって改築だけを考えられるというととは、非常に片手落ちだと思う。こういうようなことに対しては何か別にお考えがあるのであるか、この点われわれは競馬法改正当時からも身分の問題は非常に論ぜられておりましたので、これに対する考え方もこの機会に一つ承わりたい。ことに政府といたしましては監督関係があるので、それに対するいかなる監督をしていらっしゃるか、その点もこの機会に承わっておきたいと思うのであります。
○渡部説明員 中央競馬会法の法案審議の際に、ただいまお示しになりましたような御意見を承わっております。それに基きましてたとえば共済組合の制度であるとか、あるいは厩舎関係者の共済制度の問題とか、順次検討を加えてきております、諸規定等についても審議会等の意見も伺いまして順次直しております。しかし何さまたとえば三十年度の予算で見ますと、当初百十五億の売り上げがあるというのが、デフレその他の関係で百十億くらいしか売れない。従って競馬会の財政状態が非常にきゅうくつでありまして、一方では競馬会の予算の補正をしまして、五%程度の管理事業費を節約させるとか、あるいは諸施設の償却費等も会計検査院の検査の結果、非常に償却費の見方が少い。三億以上を見るべきところが実際には一億何がしか見てない。三十年度の予算で見ますとそれが一億はおろか、五千万円も計上できない、こういう状況でありますので、われわれとしましては、十分なことはまだ報告申し上げる程度に至っておりませんけれども、そういう点につきましても、御注意の点は十分検討を加えてきておるのであります。
○稲富委員 競馬の運営等に対する監督の問題に対しましては、私いろいろ意見がありますけれども、この機会には省きまして、いずれかの機会にさらに御検討を願いたいと思うのであります。 最後に、結論として私お尋ねしたいのは、先刻から局長の答弁によりますると、それでは今度の臨時特例に関する法律によりまして、従来よりも競馬の回数がふえるものではないというととだけは、あなたの方で確認いたされるのであるか。その点をはっきり政府の御答弁を得まして、私は質問を打ち切りまして、ほかの同僚から質問していただくことにいたします。
○渡部説明員 これは先ほど申し上げましたように、一競馬三回のあれがありますので、たとえば札幌、福島等でできないのを、従来は中京、小倉等はやはり十分な回数が行える準備ができてなかったのであります。従いまして、そういうところの復旧が進んで参りましたので、回数としては、三十六回までいきませんけれども、二十九回開催したい。従って三十年度に比べますと、開催回数としてはふやさなければ、競馬会の収支がまかなえないということになっております。しかしそれはあくまでも法律の範囲内でやりたい、こういうふうに考えております。
○村松委員長 中村時雄君。
○中村(時)委員 私も、同僚の稲富委員から御質問がありましたが、その内容と、それから今度出されましたとの法律案に対する提案理由の説明の中の疑義を二、三お尋ねしたい。 御存じのように、こういう競馬のような賭博的な行為は、私たちは原則としては反対でありますが、しかしそれが国営から民営に移った際におきまして、今まで政府の方に納入するのが八%であったものを一一%にしたはずである。その際に、その設備の問題あるいは減価償却の問題も考えた結果において、皆さん方は承認をされた。そこで国が持っておった建物、財産を競馬会に移行をし、この競馬会がその財産権をはっきりと持つという結果が出てきたわけです。そこですべての責任は、少くともその当時から考えますと、中央競馬会にあるものであろう、このような原則が成り立ってくるわけなんであります。 そこで、今局長のおっしゃった内容の中から一、二お尋ねしたいのは、あなたは今諸般の準備のために、少くとも今度の臨時国会においてこれを使っていきたい、こうおっしゃる。そうすると、諸般の準備というあなたの考えていらっしゃる期間、これは一体どのくらいなのか、あるいはその諸般の準備に要する費用あるいは計画、そういうものを一応御説明願いたいと思います。
○渡部説明員 先ほど御説明申し上げましたように、一月から新会計年度が始まりますので、その収支予算は年内に農林大臣及び大蔵大臣と協議して認可し怠ければならぬのであります。そういう意味で、もう期間が非常に切迫している、こういうことであります。
○中村(時)委員 もうあと余すところ一日で臨時国会が終るのです。来年に入っても、来年の通常国会は一月二十日前後であろうと推察される。そうすると、たとえばこの臨時国会が通常国会に移行された場合、通常国会に提出をされてやってみたって、その期日というものはそう長くはかからないと思う。そこで問題になるのは、その建物が、通常国会までの期間において非常に危険であるかどうか、今速急に、きょうかあすかにあの建物を撤廃し、新しい建築に入らなくちゃならぬ、そういう認識をあなたはどういうふうにされておるか。
○大石(武)政府委員 お答えいたします。建物が半月や一月ですぐどうのこうのということは、私専門家でありませんが、おそらくないと思います。しかし建物が悪い、耐用年数をはるかに越えて、非常に危険があるという感じも持っておりますので、一日も早くしたいというのがわれわれの念願でございます。そうすることがやはり一般の観客に対するわれわれの義務でもあろうと考える次第であります。そういう一日も早く安心してこれを使いたいという気持と、もう一つは、会計年度はやはり来年の一月から始まりますので、来年の計画はすべて今年中に農林大臣、大蔵大臣の認可を得なければなりませんが、来年まで持ち越すということは、明らかに日本競馬会の不手ぎわにもなることであり、ひいてはわれわれ当局の監督の怠慢ということにもなるのでありますから、できることならば、少し無理をお願いしても、年内に成規の手続を終らしたい、これがわれわれの念願であります。
○中村(時)委員 今のではっきりしたわけですが、さしずめすぐぶっ倒れるという危険性は考えられない。しかしいろいろな経理上あるいは今言った年度末にやりたいという意思によって一日も早くやりたい、こういうことなんですね。それで一つの問題は大体はっきりいたしました。 次にお尋ねしたいのは、ただいま提案理由の説明に当りまして、その二枚目の一行目に、「その額は当初予定いたしました額を多少下回り、」と言っておりますが、これはどの程度多少下回るものか。それから次の次の行に、「通常必要とされます減価償却のための資金も容易に捻出し得ない状況にあるのであります。」その減価償却というものを幾らに考えたか。当初これが民営に移る場合に、当然減価償却というものもその中に含めた結果において承認されたものであろうと私は思う。ところが突然ここにこういうふうに出てきたということを考えましたときに、その点に対する誤解のないようにするために私は質問しておきたい。
○大石(武)政府委員 この競馬会が民営に移ります当初には百三十億円の収入を予定いたしました。その後の経過にかんがみまして、百十五億円というものを収入の基準にしたわけでございます。ところが昨年はどういうわけか非常に不振でございましたが、現在におきましては大体百十億円の売り上げに達するだろうという見込みがついたわけでございますけれども、なお目標には五億円の不足があるわけでございます。その他のことにつきましては説明員よりお答えいたさせます。
○黒河内説明員 ただいまの中村委員からの御質問に対しましてお答えしたいと思います。ただいま政務次官がおっしゃいました中央競馬会法を作るときの政府の考え方といたしましては、先生十分御存じのように、百三十七億くらい売ろう、こういう予定でございましたので、そのときの減価償却は、そのくらい売り上げれば七千万円くらいできるだろう、一一%の率でもできるだろう、こういう見通しでございました。ところが最近におきまする、昨年九月の発足以来の競馬会が売り上げを見ますと、きわめて低調でありまして、たとえば、本年につきましては、当初予算といたしましては、一応百十五億を予定しておったのでございますけれども、上半期の成績が前年度を非常に下回るような状況でございましたので、農林省といたしましては実行予算を編成いたしまして、売り上げの減退に伴う赤字を防止するために経費の節約等の措置を講じておったわけでございます。ただいまのところ、本年一月から十二月までの大体の見通しは百十億見当におさまる——これは秋から中山等において御存じのように日曜日におきましては約一億見当いき、大体予定の額に達するわけで、多少秋口によくなったという関係から、百十億見当にはいくと思っております。本年の収支の結論から申しますと、減価償却といたしましては五千万円程度しか損益計算において出てとない。しかもその五千万円と申しますのは、すでに競馬会において馬の頭数の増加に伴いまして二、三の競馬場における厩舎の新築といったようなものが約二千五百万円くらいありますので、結局ほんとうの意味の減価償却に当るようなものは二、三千万円というような、きわめて低調な数字になっておるのでございます。しかも将来の問題を考えてみますときに、各種の競技がきわめて競合いたしておりますし、今にわかに競馬会の売り上げが百三十億に増大するというようなことはとうてい考えられないわけでございます。従いまして経費の節減はやりますけれども、かかる措置によりまして何とか早く老朽施設の改修をやりたいというように考えておるわけでございます。
○中村(時)委員 そういたしますと、先ほど政務次官がおっしゃったように、予定は百三十億と立てながら、実際には百十五億円と押えた。その押え方が、おそらく平均的に考えられて押えた基準になったのだろうと思うのです。ところが現実の面といたしまして一一%を国庫納付金にした場合に、現在九億八千三百万円を基本として取り上げられていらっしゃるのですね。ところが実際に出てくる金額は幾らかというと、十二億円くらいはあるのじゃないかというのです。そういたしますとこの押えた百十五億円というものは、一体納付金といたしました場合には幾らの金額になって現われるかということが第一点。第二点は、先ほども言ったように減価償却の問題にいたしましても、五千万円というものを予定しておったけれども、新しい厩舎を建てるので二千五百万円くらい余分に要ると言うが、この問題と減価償却の問題とは別個の問題であります。そういうことをもって口実にするということはちょっと私には解しかねるのですが、そういうことが認められるならば、経費の差し繰りやいろんなことがこの中から生まれてくるのじゃないかという推察さえ生まれてくる。だからそういう点はよほど注意をして発言をしていただきたいと思うのです。
○渡部説明員 お話のように三十年度の歳入予算では、売り上げ百十五億に対して一一%の十二億六千万円計上すべきところを九億八千三百万円の計上になっております。これは国の収入を確実ならしめるために、財務当局でそういうふうにやっているものと考えるのであります。お説のように中央競馬会法案審議のときに、伸びるか伸びないかというよう血競馬の本質についての議論がずいぶん出ておったように承知しております。一方からいきますと伸びないという説もありますので、財務当局としては安全を見込んで出しておるのであろうと思います。従いまして現実に三十年度の売り上げが百十五億あるとしますれば納付金は十二億出るはずでありまして、歳入予算に計上されておるよりもよけいの金が出ることは間違いないだろう、こういうふうに考えられます。
○中村(時)委員 だんだん話がまとまってきますが、そうすると予算の上では九億八千三百万円もらえばよろしいとうたわれておる、ところが実際は十二億円出てきた・そうするとその差額金さえどうにかすればよろしいということになる。そうでしょう。実際にあなたの見たのは百十五億として十二億くらいのものが上るのだが、実際の大蔵省の予算においては九億八千三百万円の予算を計上しているわけです。そうするとはっきり差額が出てくるわけですが、その差額金をどうにかすればいいという考え方になってくると私は思うが、あなた方はどういうように考えられますか。
○大石(武)政府委員 中村委員のおっしゃる通りでございます。実はざっくばらんに申し上げますと、われわれは初めはその差額金を負けていただきたいということを考えておったわけでございますが、いろいろ研究いたしましたら、この方が格好がいいということになりましてこのような方法をとったのでございまして、その点御了承いただきたいと思います。
○中村(時)委員 ボロを出さぬようによくやってもらいたいと思う。そうすると今言ったようにはっきりしてきた。ところがこの条文を見ますと、先ほど稲富委員からも聞いたように、年二回の範囲内において農林大臣の許可を得て臨時に競馬を開催するとなっておるが、この必要があるかないかという問題になってくる。たとえば年二回の範囲内において農林大臣の許可を得て云々ということに対して局長はこういうことを言っておる。現に年に三回行われておる範囲内において行う、そういう結論でしょう。そうすると、それが違うということになれば、別にプラス・アルファ年二回ということになるのか、あるいは今認められておる範囲内において、たとえば北海道で三回やるのを一回にして二回を中山競馬場に持ってきてやるかどちらかになります。ところがこの内容を見ると、どちらにでもとれるようなずるい書き方をしておりますが、これに対してどうお考えになりますか。
○大石(武)政府委員 お答えいたします。法律では一競馬場ごとに一年に三回となっておるのでございますが、御承知のように競馬場はたくさんございますけれども、新潟とかその他のととろでは競馬をやらないで遊んでおるわけでございます。実は中山とか府中とかというところは売り上げも多いし経営もよいので、小倉とか新潟とかの分をこちらに持って参りましてやっておるわけでございます。従いましてこの法案によりますれば、去年の回数よりも二回プラスということになるわけでございます。
○中村(時)委員 そうすると稲富委員が聞いたのと意味がだいぶん違ってくる。現実に競馬法に定められておるほかにプラス・アルファ二回、こういうことですね。二人の意見が違うのです。政務次官はそうだと言うし、局長は違うと言うのです。
○渡部説明員 競馬会法第三条では「競馬場ごとに、年三回」とあります。十二カ所ありますから三十六回開けるわけでございます。ところが先ほどからお話がありますように札幌、福島、新潟等は、馬の輸送の関係とか施設の関係等で開催ができないものですから、その分を東京とか中山その他の方面に持って参ってやっておるわけであります。その三十六回の範囲内で二回を開きたいというのでありまして、ある競馬場におきましては、三条のただし書きの規定によりまして三回が五回になりあるいは六回になる場合が出てくるのであります。
○中村(時)委員 そうするとさっきの政務次官の答弁は訂正しておかなければならぬ。この範囲内でやるのであって、プラス・アルファではないのですね。
○大石(武)政府委員 おっしゃる通りでございます。私の表現方法がまずかったかもしれませんが、その三十六回の範囲内でやる、ただし去年よりは二回ふえるだろう、こういうことであります。
○中村(時)委員 あなたの答弁は誤解を受けやすいのです。三十六回だけれども、今まで三十六回やっていなかった。そこでその範囲内でやるということなんでしょう。そうすると私がおかしいと思うのは、そうなればこんな文章は要らない。ちゃんと競馬法に出ているのです。その第三条に、「中央競馬の開催は、競馬場ごとに、年三回以内とする。但し、天災地変その他やむを得ない事由に因り、一競馬場において年三回開催することができないときは、その開催することのできない回教の中央競馬は、他の競馬場において開催することができる。」とうたわれている。そうすると今局長のおっしゃったようなことは、何もわざわざここへ年二回の云々を書かなくても、ちゃんとここにできているのです。
○渡部説明員 そこまではお話の通りでございます。この法律で書いておるのは、そういうふうにして自由にできるのだけれども、特に農林大臣の許可を受ければ、この提出しておる法案の第二条によりまして、中央競馬会法第二十七条第一項による納付金を政府に納めなくて、競馬場の修築に使わせる、そこが違うのであります。そういうことをするために特別に許可をする、こういうことであります。
○中村(時)委員 とうとう語るに落ちるで、最初に戻って納付金になったでしょう。そうすると納付金という一言がはっきり出てきた、納付金とはっきりすれば、何もこういうようなくだらないことをしなくても、納付金という問題を取り上げて、そして今言ったように、二億円足らぬ分をはっきりともらうようにしていったらどうかという結論になる。そうするとこの法案とうらはらの問題になって現われてくるだろうと私は思うのです。
○渡部説明員 御承知のように中央競馬会法は昨年国会の御審議を願いまして成立したのであります。その際に、国会の御意思によりまして一%の納付金の増額の修正がなされたように承知しておるのであります。それからまた一年そこそこで、せっかくそういうふうに国会の意思から政府に対する納付金をとって、それを社会保障であるとかいろいろな方に向けたいということで修正されたのを、競馬の行方がふえるのか減るのかということがまだはっきりつかめないうちに、その納付金を減らせということは、われわれ事務当局としてはいかにもつらいのであります。そうかといいまして、一方からいいますと、競馬場の修築は焦眉の急でありますので、ここに何とか活路を見出さなければならないということで苦心をいたしておるのであります。
○中村(時)委員 問題は、つらいとかつらくないなんということは問題でないじゃないか、はっきりしているではないか、たとえばその当時の一%というものは、との農林委員会の各委員の賢明な考え方によって、こういう賭博的な行為に対する一つ罪滅ぼしをしょうじやないか、そこで社会保障にそれを持っていとうじゃないか、こういうことになった。それはそれなんです。ところが今言ったように、あなた方の今までの計画がずさんであったために、そうでしょう、その承認をしてしまった。そしてできると思ってやってみたらできなかった。子供でもわかる。できなかったことが今言ったように、二億というもうがここにあるのだからそれを下さいということになるのだったら、これは当然のことになる。ただ原則として私たちは、競馬のこういうことが余分に開催されて、賭博的な行為が余分に行われるということは認められない。しかし実際に現実にはある問題なんです。ある問題が老朽しているから、これを修理せんならぬということも現実の問題です。そこでそれをせんならぬというととも基本的には考えなければならぬ。考えた結果しぼってみると、二億という金が余っているではないか、こうなってくる、そうでしょう。今言った九億八千万円と実際十二億あるのだ、こう言う。だからそれだけの実際の金がここにあるわけです。(「余ってないのだよ」と呼ぶ者あり)いや余っていると言っている。そこでその二億円の自然増に対して、それをあなた方がもらいたいという一点に尽きてきたのだから、それを下さいという方がすっきりして、つらいとかつらくないとかいう面子の問題よりも、それをすっきりさせた方がいいのじゃないかという考え方になるのですが、どうですか。
○大石(武)政府委員 お答えいたします。ほんとうは中村委員のおっしゃる通りなのです。ことしは大体一億二、三千万円余りそうだという計画でございますが、来年果してどういうふうに触るかわからない、不安定でございます。ですからこういうようにしていただけば一番確実に財源ができるというわけであります。その点を御了承いただきたいと思います。
○中村(時)委員 それでは最後の結論をつけたいと私個人は思っております。というのは、今言ったように、競馬の開催を余分にして一そういうやり方をするよりも、遺憾ながら私個人といたしましては、今の余分の金を、あなたは余るという発言をしていらっしゃったが、余るなら余るでもけっこうです、そこでその余る金をそちらの方に回すように努力をされんことを私は望むわけなのです。
○村松委員長 芳賀貢君。
○芳賀委員 若干お尋ねしますが、最初にお尋ねしたい点は、昨年競馬法を通したときに、当時問題になっておったのは、中央競馬会法の第四条の二項「前項の財産の評価については、政令で定める。」この点です。これは当時法律を審議する場合に、国が持っておる財産の評価がどうなっておるかということを非常に問題としてただしたのですが、これはまだ明確になっておらぬ、それでいずれ政令をすみやかに出してその評価を行うということであったのですが、もう一年以上たっておりますので、この財産評価というものはどういうように行われて、それが政府の全額出資の形に処理されておるか、その点をお尋ねします。
○黒河内説明員 ただいまの芳賀先生の御質問に対してお答えいたします。これは昨年九月十六日現在におきまして、大蔵省の財務局の御専門家その他民間学識経験者の方々を評価委員にお願いいたしまして、国有財産の大体の時価の評価算定基準によりまして土地、不動産その他の立木などにつきまして評価いたしまして、その総額が御存じのように四十八億余の政府出資財産になっておるわけであります。それは政令におきまして当時国営競馬特別会計のうちに、競馬監督上に必要なる動産等を除きまして、あとを全部政府出資にいたしまして、その額は時価で評価すれば約四十八億余になるわけであります。
○芳賀委員 そういたしますと、中央競馬会は、政府出資による資産が四十八億円ということになっておるわけですか。資産の構成がそういうふうに明確になっておるのですか。
○黒河内説明員 そうです。
○芳賀委員 いや評価が行われたということであれば、政府出資金が四十八億というように確定されて、それが中央競馬会の資産内容に明確にできておるかどうかということです。
○黒河内説明員 おっしゃる通りです。
○芳賀委員 そういたしますと、不動産等の施設は、今までの例によりますと、政府の出資という形になっておったのですね。今度施設等を根本的に改修するということになって、これがたとえば十億円かかるということになれば、これはその財産がそれだけ増額されるということになるわけですか、その帰属はどういうことになるか。出資の面においてそれがふえていくか、その分だけは中央競馬会の不動産財産として帰属するか、そういう点はどういうことになりますか。
○渡部説明員 御承知のように政府は現物出資いたしたのであります。従いまして現在は中央競馬会の所有物になっております。これを根本的に改修して評価額がふえますと、競馬会の所有の財産の評価額がふえてくる、こういうことになるのです。政府の出資額とは別の問題だと思います。
○芳賀委員 そういたしますと不動産の内容は、政府の出資に見合う分とそれから中央競馬会の財産に帰属する分と二つに区分されるのですか。その場合お尋ねしておきたい点は、今後改装改築が大幅に行われた分が中央競馬会の財産になるということになりますと、政府の出資分はだんだん老朽したり償却した場合においてその出資金が減耗するという事態がだんだん起きてくる、その関係はどういうことになりますか。
○渡部説明員 チョット変なかっこうになっておりますが、政府の出資金が四十八億になっております。ほかに出資をしている人はないわけであります。従って競馬会の財産がふえればその出資金に比例して政府の権利がふえていくのですが、競馬会はちょっと変なかっこうでありまして何というか全額政府出費の団体ということになっておりますので、名義というか法律上は全然別個のものであるけれども、もしかりにここで明日競馬会が解散するということに触れば出資に応じて財産を返還せよという問題が起きてくると思います。あるいは別に財産をほかに寄付せいという問題が起るかもしれませんけれども、ほかから正式にこの財産に対して請求する権利のある人は出てこないはずであります。
○芳賀委員 資本構成は今局長の言うようになるのですが、今までの経緯にかんがみた場合、国営競馬であった時代の施設を、それを金額に評価して出資という形にしておるわけです。ですからそういうことになると将来四十八億というものはこれはあくまでも政府出資であるということになって、一切の財産というものは今後中央競馬会へ帰属していくという普通の、いわゆる特殊性というものが全然なくなったという通例の状態に切りかわったと解釈していいわけですね。
○渡部説明員 出資をしたとたんに、従来のものが競馬会のものになってしまったのですが、それを改善して評価しても性質は同じであります。ただ普通の会社とか団体であれば、解散の場合にその債務財産に対する請求権がどうなるかということが出てくるのでありますが、これも政府以外に出資者がないのでありますから、競馬会の財産がりっぱになればなるほど政府の財産がふえるということと同じことになるのであります。
○芳賀委員 次にお尋ねしたい点は、これは競馬法の第三条の規定をある程度拘束するような法律の内容になっておるわけですが、稲富委員もあるいは中村委員も指摘されたように、政府当局のあのような御説明によった場合は、ことさらにこの競馬法第三条の規定にかかわらずという必要は全然ないように考えられる。ただ問題は、当局のいわれる競馬法のいうととろの、年一競馬場三回以内という点と、それから天災等による不可抗力によって競馬を開催することができなかった場合にはそれを他の競馬場にふやすことができるというその法律の持っておる意思というものは、当初その当該競馬場において競馬をやる意思があったにもかかわらず天災地変等によって開催が不可能になった場合の一つの規定だと思うのです。それを、赤字が出るとか、不振であるとかいうことが前提になって、これは損をするからやる必要がない、中止をするということを方針としてお定めになった場合において、これを他の競馬場において回数をふやすというととはどういうことなんですか。意思があったにもかかわらずいろいろな障害によってそれがその競馬場でやることができなくなったいと場合はこれは問題はないのですが、もう最初から、計画の当初からこの競馬場ではやらぬということをきめておる場合において、その開催不可能の一つの理由をもって他の競馬場において全部で三十六回の範囲内まではやれるという解釈は、私は筋が通らないと思いますが、どうですか。
○大石(武)政府委員 実は第三条で「天災地変その他やむを得ない事由に因り、」というのは、私どもが考えておりますのは、「その他やむを得ない事由」ということを考えておるわけであります。たとえば小倉であるとか新潟であるとかでは競馬を開催し得るわけであります。しかし実際八日なり六日間なりの毎日を十競馬なり十一競馬なりの競馬が行われますのには、三頭なり五頭なり十頭なりの馬がその競技ごとに集まらなければその競馬ができないのであります。ところが不幸にして新潟等におきましては、馬の輸送その油売り上げの関係におきまして馬が集まらない。従ってどうしても競馬をやりたいけれども、やればひどい赤字になるから満足な十分な競馬が行われないという観点から、実際は開催が中止されておるわけでございます。これは客観的情勢によりまして明らかにできない理由でありますので、そのようなわけでそういうととろは休んで、それだけ休んだかわり十分に開催し得る能力のある東京であるとか中山であるとかというところにおいてそのかわりをしておるというのが現状であります。
○芳賀委員 次官の御答弁によりますと、そういうような競馬場は、これは今後も中央競馬として適格条件をすでに欠いておるわけであります。だからこういうような中央競馬としての資格条件が失なわれた競馬場は、これは閉鎖する方がいいのじゃないかと思います。いつまでもやらせるということに対しては、今後どういう理由でこれが復興されるかということになる。しかも私が申し上げたい点は、この中央競馬会法の第一条にはどういうことをうたっておるのですか、健全な競馬の発展をはかるとともにその馬の改良、増殖であるとか、畜産の振興等も中央競馬会法の一つのねらいになっております。これは、ばくち行為という単なる営利だけの上に立って今後ものをお考えになっていくとするならば、この第一条の産畜の振興等の目的は削除してしまった方がいいわけです。だから地方において競馬を存続しなければならならぬという理由は、やはり第一条の精神の中にそういうことがあるから、これをやらなければならぬということになると思うわけです。もう利益も上らぬからということであれば、これはむしろ第一条を削除して、それから不振な競馬場は全部閉場してしまって、もうかるところだけ経営するということに移行されたらどうですか、そういう御意思はありませんか。
○大石(武)政府委員 おっしゃる通りでございます。競馬は明らかにこの第一条の目的によりまして、馬の改良増殖その他畜産の振興に寄与するために行なっておるわけでございます。ところがこの目的そのものはまだまだ道が遠いのであります。実情を申し上げますと、府中、中山の一番はやっておる大きな競馬場も、実際には馬が足らない現状であります。ここにかける馬は、現在もう千頭ふえれば非常に興味があるし十分ないい競馬ができるという現状であります。事実は馬の増殖とか振興にはまだまだ道が遠いのでございます。そして馬を作るというのは一つの農家経営を助ける大きな道でもございますので、農家の経営が楽になるようにという意味におきましても、ぜひとも馬の増殖増産をはかりたいというわけでございます。従いまして新潟やそういうところでもできるだけやめないで、そしてその付近の馬を増産するものが助かるようにという意味で進めておるわけでございまするが、日本中央競馬会は発足以来一年でございますので、なかほか思うように参らない状態でございます。その点を御了承いただきたいと存じます。
○芳賀委員 これは政務次官の御高説ですが、今後日本において競馬馬が農業の発展と並行して期待されるということにはならないのです。百姓は競馬馬を農耕には使ってないのですよ。しかも農業が近代化されるに従って、馬に対する依存度というのはだんだん減っておるのです。ですから今後数百年たっても、馬がふえるということが農業に関連するということにはならないのです。ですから中央競馬会としての適格条件を欠くような競馬場というものは、だんだん圧縮されるような方向に持っていくべきであるか、これはあくまでも畜産振興のために地方にも中央競馬会を残して、ある程度の赤字が出てきても存置していくというような方針であるか、いかがですか。
○大石(武)政府委員 お答えをいたします。私は宮城県でございますが、宮城県ではアラブの馬を生産しております。この馬は農耕には使いません。使いませんけれども、馬を愛する農家においては、一つの副業的な仕事として馬を生産していまして、十万円とか二十万円の現金収入を得ておるというような状態でございます。従いまして、農耕には直接使いませんけれども競馬馬を生産することによって利益を得る、農家の副業になっておるのであります。 それから先ほどのお尋ねになりました赤字を重ねておる、現在休んでおる競馬場はやめたらどうかというお話でありましたが、これはまだ結論が出ておりません。だんだん一年、二年と経過を見まして、どうしてもこれはやっていけない、赤字が多過ぎて日本競馬会が立っていけないという状態になりますれば、廃止をするのでありますが、まだその結論には達しません。いずれ結論が出ましたら御報告申し上げることにいたします。
○芳賀委員 最後に一点お尋ねいたしますが、そういう御方針なら、速急に今閉場する意思はない、そうすると一つの例をあげると、札幌競馬、これを来年はおやめになって、そのかわり馬主協会に対して六百万円を預けてやらないことに取引したというような説もあるわけでありますが、これは何のために馬主協会に六百万円も——たださえこういう特例法を設けなければ施設の改修ができないような場合において、やることが、今後地方の馬産とか畜産振興のために何か助けになるのですか。
○渡部説明員 先ほどから政務次官がお答えしておりますように、地方々々の特性に応じて馬の生産に役立つように競馬会の運営をやっていきたい、こういうのであります。北海道におきましては、去年は開催したのでありますが、去年程度の開催では開催者も地元の人もあまり満足できない。北海道はちょっと特殊の条件がありまして、どうしても船に馬を乗せなければ送れないというような関係もあって、なかなか向うに馬が寄ってもらえない。そこで抽せん馬を奨励いたしまして、地馬で相当の競走馬ができるような方途を講じて、基礎を作ってから開催することにした方がいいじゃないかという地元の方々の大方の御意見がありましたので、そういう点を競馬審議会で審議していただきまして、とにかく三十一年度は休む、そうして基礎を作るということに重点を置くというようなことで、お話のようなことに切りかえたのであります。
○芳賀委員 その点は馬主協会と話し合って抽せん馬の形でやるということで、大体六百万円程度は与へるということなのですね。
○渡部説明員 大体その程度の補助金と申しますか、奨励的なものを出してやっていきたいと思います。
○芳賀委員 その次は、やはりこれは地方競馬に転落するというわけですね。北海道との間には海があるのですから、海の上を馬に歩かせるという事態はなかなかこないと思うのです。そうするとあの海峡を何らかの形で船で通らぬでも済むようなことにならない限りは、北海道における中央競馬会の開催は不可能になるのです。
○大石(武)政府委員 お答えいたします。北海道は優秀な馬の生産地でございます。従いまして地元の生産意欲を減退させないように、函館とかあちらの方の中央競馬を廃止する意思は今のところございません。先ほど局長から申し上げましたように、北海道産のいい馬が二、三年たてば生産されるという見通しがつきましたので、とりあえず来年休むことになりましたので、決して今のところ廃止するという考えはございません。
○芳賀委員 廃止する意思がなくとも、やる意思がなければ何もならないじゃありませんか。
○大石(武)政府委員 やる意思は十分持っております。やりたいと考えております。
○中村(時)委員 私はどうもあなた方のやっているのはごまかし的だと思うのです。そこであなた方のほんとうの腹というものは、たとえば現在九億八千三百万円に対して——政務次官は間違わないようにしてもらいたい、おそらく十二億円というものは自然増なんです。何も余ってそこにあるわけでない。ところがその金は地方財政なりそういう方向に使われてしまって、実際にはない。なかなかとれないというのが本質じゃないかと思うのです。そこでどうしてもとの四月に取りたい、こういうことになってくるのが私は本質だと思う。それをあなた方は隠して、ああでもないとうでもないといっているところに問題が複雑になっている。実際のねらいというものは、今言ったように、十二億円という自然増が地方財政に使われて、それを取ろうと思っても取れない。そこであなた方はとりあえず四月一日までに余分なものを作ってやってみようじゃないかというねらいになってきたのではないか。そこで考え方が二つある。一つは四月一日まで待って、次に来たるべき予算の編成の際にこれを公的にはっきりと取り上げるか、あるいはその自然増が、たとえばそれをないしょで取ることなんだから、予算上困るというような建前から、こういう方向をとるという骨子が出てこなければならない。それをあなた方は隠しているから、問題が複雑になってくる、私はそう思う。私の意見が違っているなら違っている、あなたの考え方が正しいなら正しいと、はっきり言ってごらんなさい。それをごまかしているととろに問題がある。取れないものは取れない、こうするにはこうする、そうはっきり言ってごらんなさい。それによってわれわれは検討しなければならない。そういうごまかしはやめて、すっきりしましょうや。
○大石(武)政府委員 よくわれわれ政府側の立場を御了解いただきまして、言いにくいところは適当に御推察していただきたいと思います。ただ表向きの理由は、これは今年は一億余りの増収がある見込みではございますが、果して来年もさ来年もそのような増収が見込めるかどうかという確信がまだないわけでございます。それよりはこちらの方が確実に入るという見通しでございまして、あとは適当に御推察をお願いしたい次第でございます。
○中村(時)委員 見込みがあるかないかといいましても、考えてごらんなさい。たとえば九億八千万円で押えたのは、今全部の売上金を百十億円と最低に押えても十二億円出る。その九億八千万円が実際はどうなるかわかりません。——わからぬことは確かだけれども、最も最低の最低で押えてもこうなっている。あなたの言っているのは間違いなんです。会計法上から、予算上からいって、今あるところの畜産費用にあるいはまた社会保障費に一一%とられている。それをまた引っ込むということになれば、法律の改正をしなければならぬ。そういう繁雑さなり予算の上でそういうことがなかなか認められないというところに、今言ったような方途が出ておるのであって、将来どうなるかわかりませんからそれを取り上げるのでは決してありませんという答弁では私は納得しない、どうですか。
○大石(武)政府委員 万事中村委員の御推察におまかせいたします。よろしく御推察を願います。
○中村(時)委員 将来において最も大事なことですよ、将来において。それがあいまいもことして明瞭を欠いたらほんとうに推察になっちゃってがしゃがしゃになっちまう。だから私はあなたのおっしゃっているととは間違いではないと思うけれども、会計法上なり予算の上から、今言ったよう血方向を取り上げるから本文まで訂正しなければならぬ。いろいろな問題が起ってくるので、この問題の取り上げ方ができないんだ。そこでこういう法律体形に持っていきたいのだというお考えになったと思う。ところがあなたのお答えはそうじゃない。あなたのお答えは、将来その自然増があるやらないやらわかりませんというようなお答えをしているから、それは大きな間違いではないかと言っている。その基本によってわれわれも考えていかなければならぬ。こういうところがきまるかきまらぬか、最後の点に来ている。それを御推察になってというようなことになったら大へんなことになりますよ。
○大石(武)政府委員 中村委員のおっしゃる通りでございます。
○村松委員長 この際暫時休憩いたします。 午後一時二十二分休憩 ————◇————— 午後三時十一分開議
○村松委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案を議題といたし審査を進めます。 ほかに御質疑はございませんか。——なければこの際委員長より修正案の提案をいたします。修正案の案文は印刷に付してお手元に配付いたしておりますが、一応これを朗読いたします。 日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案に対する修正案 日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律案の一部を次のように修正する。 第一条中「年二回を限り」を「全競馬場を通じて年二回を限り」に改める。 理由はきわめて簡単でございます。午前中の質疑にも表われておりまするように、本法案の字句の解釈について明確を欠くおそれのある点がございまするので、この点を明確にいたしまするために、以上の修正をいたした次第でございます。 これより討論に入りまするが、討論を省略して採決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○村松委員長 御異議なしと認めます。よって採決をいたします。ただいま提案をいたしました修正案についてまず採決いたします。修正案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔総員起立〕
○村松委員長 起立総員。よって本修正案を可決いたします。 次に本案のうち修正の部分を除いた政府原案について採決いたします。これに賛成の諸君の御起立を求めます。 〔総員起立〕
○村松委員長 起立総員。よって本案は修正案のごとく修正すべきものと決しました。 なおお諮りをいたします。本案に関する衆議院規則第八十六条の規定による報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと思いまするが、これに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○村松委員長 御異議なしと認め、さように決しました。 明日の議案その他については公報をもってお知らせいたし、午前十時半より開会することとして、本日はこれにて散会いたします。 午後三時十四分散会