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23回国会衆議院1955/12/07

地方行政委員会 第5号

発言数
71
登壇者
9
会派数
2
開催日
1955/12/07

会議録

大矢省三日本社会党

○大矢委員長 これより会議を開きます。  本日の日程に入ります前に理事の補欠選任についてお諮りいたします。すなわち、理事でありました池田清志君及び前尾繁三郎君が一昨五日委員を辞任されましたので、理事が二名欠員になつております。つきましては理事の補欠選任をいたしたいと思いますが、これは投票の手続を省略して、委員長より指名することに御異議ございませんか。   〔「議異なし」と呼ぶ者あり〕

大矢省三日本社会党

○大矢委員長 御異議ないものと認め、永田亮一君、吉田重延君を理事に指名いたします。     —————————————

大矢省三日本社会党

○大矢委員長 では地方財政について調査を進めることにいたします。通告順によつて北山君。北山君、きよう建設並びに農休省から出るはずでありましたが、何か打ち合せが不徹底で出られないそうですから、また明日にでも出るように処置をいたします。なお大蔵大臣も予算委員会に出ておりまするし、今自治庁長官は、参議院の本会議が開かれておりますので、その方に出席して、衆議院の予算委員会もそのために休憩になつておるようなわけで、からだがあき次第こつちに来てもらうことにいたしたいと思います。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 建設省及び農林省の方は、本日中は出られないというわけですか。

大矢省三日本社会党

○大矢委員長 今折衝しておるそうですから。できるだけ早く出席すると言つております。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 それでは昨日に続いて、今回の地方財政の特別措置につきまして自治庁にお伺いしたいのですが、本日の新聞によりますと、大体国家公務員につきまして年末手当〇・二五を出すということに政府の方針がきまつたと報道されておるわけであります。そこで地方公務員の建前から申しましても、こういう事態において国家公務員の期末手当を増額するということは、これに伴つて地方公務員についても同様な措置をするということがやはり当然のこととして考えられるし、また公務員法の制度上そうだと思うのです。そこで、この措置に伴つて一体地方公務員の分についての所要額はどのくらいになるか、その内訳はどのようになるか、この点を数学的に説明していただきたいのであります。というのは、たとえば義務教育の職員関係の分につきましても、国庫の方で半分負担をするという分は、当初の予定では十七億と言われておる。また最近の話では十二億とも言われておるわけであります。従つて、その内容、数字等について、この際はつきりしたことを鈴木さんからお答え願いたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 期末手当の問題につきましては、まだ政府におきましても最終決定に至つておりません。ただいまお話の数字は人事院勧告通りの〇・二五の期末手当の増額をするとしてどういう数字になるか、こういう御質問かと存じますが、そういう建前で計算をいたしますと総額五十七億でございまして、そのうち十二億が交付税をもらわない、いわゆる不交付団体分でございます。従つてそれを引きますと四十五億でございますが、これが地方において実際に要る金であります。そのうち義務教育の関係の分が十二億ございます。国庫の半額負担分であります。残りの三十三億が地方の一般財源の負担となる分でございます。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 そうしますと、自治庁としては、今度の期末手当の問題につきまして国家公務員について措置をするならば、同様の措置を地方公務員についてもしなければならぬという建前からして、政府部内においてもその際においては地方団体に対してその財源の措置をすべきであるというような折衝をしていると承わつておりますが、その折衝、交渉等の状況についてお話を願いたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 期末手当につきましては人事院の勧告がございますので、できるだけその線に沿つてこれを尊重して参りたという基本的な態度につきましては、これは政府関係の各省におきましても大体において一致いたしておるわけでございますが、要はそれを充たすだけの国の財源があるかどうかというところに帰着するわけでございまして、ただいま申し上げました地方公務員の所要の財源をいかにして確保するかというようなことが、この場合一番大きな問題になつているのでございます。どういう立て方で期末手当の基本的な制度を立てるかということとも関連をいたすわけでございますが、人事院勧告の通りにいたすといたしますれば、ただいま申しましたような所要の財源が要るわけであります。この点の措置といたしまして、自治庁といたしましては極力その額を一般財源として措置していただきますように鋭意折衝いたしておる次第でございます。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 折衝の結果現状としてはどういうふうな状況になつておるか。これは例年というか毎年、年末になればこういう問題が起るわけです。ところが国家公務員の方がきまつても地方財政の方は年々苦しくなるものでありますから、地方団体がこれに右へならえして自主的にやれといわれましても、いよいよ今年のような赤字財政ではまずそれをやれる団体は非常に少い。また同じ机を並べて地方で働いている公務員の中に、一方では期末手当の増額をもらう、一方ではもらわない、警察についても国家公務員の方はもらうが地方公務員の警察職員はもらわないというような、人事運営上から見ましても非常にまずい事態が起るわけであります。そういう点を考えるならば、どうしても全手はこの点をあいまいにしないで、やはり財源措置というものをはつきりと期末手当について考えてやらなければならぬ、私どもはこれを痛感しておるわけであります。従つてこの点についての努力というものが、さらに自治庁に望まれるわけなんですが、新聞によりますと、短期のつなぎ融資をやるというような説がちよつと見えておりますが、大体そんな程度の考え方で自治庁としてはおるわけですか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 自治庁といたしましては、今申し上げましたように、四十五億の地方の財源を必要とすることになるわけでございまして、そのうち法律上事柄の明らかになります分は、義務教育の半額負担分であります。これはもし地方が〇・二五を支給するということになりますと、その実額の半額を法律上当然義務費として国が負担しなければならぬというふうに現行制度上なつておりますから、この点については論ずる余地がないのであります。問題は、一般財源の方の問題でございます。これらにつきましては三十三億になるわけでありますが、この分の財源措置をしてもらうということが、一般的に〇・二五を支給するという建前になりますならば当然のことと私どもは考えて、今極力折衝いたしておる次第であります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 義務教育の職員については、十二億というものは当然見なければならぬというふうな建前にお考えのようであります。そうすれば、これは単にそれぞれの団体が、義務教育職員について出す団体あるいは出さない団体、これに応じて自動的に十二億の範囲で措置をするというのでなくして、やはり一般的に義務教育職員なら義務教育職員について考えていかなければならぬ、これが当然であろうと思うのですが、そういうお考えでなくて、やる団体に対してはやり、やらない団体に対しては義務教育の国庫負担をやらないというような建前ではいかぬじやないか、これは一律に、少くとも義務教育の職員について十二億の、半額の負担をしなければならぬという法律上の建前をとるならば、やはり総体の全国的な問題として処理をされるのが当然じやないかと思うのですが、その点について重ねてお伺いいたします。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 今の御質疑の点は、立て方としては両様あろうかと思うのであります。制度といたしまして、御指摘のように国、地方を通じて全部一律に〇・二五の支給をする、こういう建前で制度を考え、財源措置を考える方式が当然考えられるわけでありますが、それとともに、任意的な建前で国、地方を通じて財源措置をし、そういう制度を考えるということも制度としては一応考えられはしないかと思うのであります。そういうふうにいたしました場合に、いろいろ支給する団体としない団体とが出て参る、その間に不均衡がありはしないかという点は、確かに一つの問題であろうかと思いますが、制度といたしましては、そういうような仕組みも一つの仕組みとしては考えられはしないかということでございまして、そういうような提案も一部あるのでございますが、なお政府部内におきまして、最終決定には至らない段階に相なつております。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 それからこれも新聞によるのですけれども、一時融資をしてあとで地方団体がそれぞれ節約して財源を見出してもらうのだ、こういうふうに伝えられておるのですが、一体ことしの地方団体で節約によつてそういう財源を見出すことができるとお考えになつておるのか、どう考えるか、これは新聞報道だけですが、自治庁はどういうお考えですか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 今年の地方財政の窮状は、すでに御案内のごとき次第でございまして、地方財政の面におきまして節約によつて所要の財源をしぼり出していくということは、非常に困難かと私ども考えております。従つて単なる資金措置だけでなくて、何らかの財源措置を当然考慮していただかなければならぬという建前で、私ども鋭意折衝いたしておるのであります。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 今の問題に関連して自治庁のお考えをお聞きいたしておきたいと思います。今自治庁の答えの中にありましたように、一般財源を何とかしで求めたいという御意向のようですが、先日の委員会で太田長官も、国家公務員の年末手当が、たとえば人事院勧告通りに〇・二五増額されるならば、公平の原則という立場から地方公務員にも出さなければならない、それは責任を持つて善処するというようなことを発言しておりましたが、今北山委員からも質問されましたように、今の地方団体がこの年末手当の財源をみずからの団体内で捻出することは、おそらく困難じやないかということは、私が申し上げるまでもなく自治庁の方で十分おわかりいただいておると思います。そういたしますと、どうしてもこれは国が今日の地方財政を立て直すという立場から、財源の手当をしていかなければならぬということに重点が置かれると思いますが、自治庁としてはその財源をどのようにして求めたいというようなお考えがあるのか。ただ財源を求めるという希望でなくて、自治庁自体は具体的にどういうところから財源を求めたいと考えておられるのか。もしもそういう腹案がありましたらお開かせおき願いたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 財源をどこに求めるかということは、結局今年度の国家財政に余裕があるかないか、またその余裕をどこに求めるかという根本の問題になるわけでございまして、私どももいろいろ研究いたしております。しかしその根本はやはり大蔵省の御所管の問題でありまして、私どもといたしましては、大蔵省に何とか財源の措置をしてもらいたいということを強く要望しておる次第でございます。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 くどくなるようですが、これは自治庁としても次長としてもよく御存じのことと思いますが、現在の地方団体の財政状況は非常に窮屈になつておる。そこで地方公務員の昇給あるいは昇格のストップがなされておる。これはほとんどの団体と言つてよいと思います。また夏季手当が出されたときに、これも国家公務員にはプラス・アルファが出たが、地方公務員にはほとんど出ていないという実情でもあつたわけです。そこで今新聞にいつておるように、昨日いろいろ話し合いをしたという結果にかんがみても、短期融資でやる、あるいはつなぎ融資でやるとか、出せるところから出せとかいうふうに、国が地方にまかせきりのような、地方の責任だというようなことでやられておるのでは、おそらく今の団体は短期融資を受けて年末手当の増額分を出すということは困難じやないかと思われるのです。これは私が申し上げるまでもないことと思うのです。これはさつき申し上げたように、国が責任を持つて、この点は将来にわたつて地方財政に赤字を出さないようにすることから考えても、三十年度の分はここにりつぱに基礎固めをするという建前からもやらなければならないと考えるわけですが、短期融資をやつてみたり、あるいはそのほかの手段でやりましたら、どうせまた将来赤字が累増してくるというような結果にもなりかねないのでありますから、こういう点について、くどいようでありますが、自治庁次長とされまして、もう少しわれわれに安心のいくような、あるいは地方の団体が安心してこういう問題と取り組んでいけるように、一つお考えをお聞かせおき願いたいと思うのです。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 期末手当の所要財源につきましては自治庁といたしましては、先ほど来申し上げましたように何とか必要な財源を確保するようにいたしたいということで、鋭意努力中であるわけでございますが、その財源措置の具体的な方法は、これは大蔵省との間におきまして、また政府全体といたしまして、最終的に何か考えていただかなければならないかと思つておりますが、その財源措置の行われまする時期と、現実に支給を生じまするその時期との間の時期的なズレにつきましては、これはただいまお話が出ましたような短期融資、というようなことは、やはり当然問題になつてくることであろうかと思うのであります。

川村継義日本社会党

○川村(継)委員 最後にもう一つお聞きいたしますが、大蔵省と財源措置について折衝する、それは明日、明後日というように、いつごろそれは一体はつきりなるのですか。ぜひそれを一つ早く明らかにしていただきたいと思うのです。とにかく今日いろいろ迫つて参りまして、十分関心を要する問題も出てきつつあるようでありますから、早急に自治庁として大蔵省と折衝されて、その財源のめどを立てていただきたいと思うのですが、大体自治庁としてあす出るのかあさつて出るのか、そういう点はどういうふうにお考えになつておりますかお聞きいたします。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 ここ一両日中には最終的な決定になろうかと考えております。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 関連して当局にお伺いしたいと思いますが、国家公務員の年末手当がきまり、これに合せて地方公務員の年末手当もきまるものと思いますが、これに関連して同時に日雇い労務者の年末手当の問題も当然考えなければならぬ問題だと思います。おそらくこれは失業対策との関係上、地方団体が三分の一を負担していると思うのでありますが、これの昨年度の年末手当についてどの程度地方団体が負担されたか、おわかりであれば一つお伺いしたいと思います。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 ただいま正確な資料を持つておりませんので、調査いたしまして、あとからお答えしたいと思います。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 資料はあとでゆつくりお出しになつてけつこうでありますが、今の日雇い労覇者の年末手当が出されるとした場合に、この地方団体の負担に対しては、どういうように自治庁はお考えになりますか、その点を一つお伺いしたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 この日雇い労務者の問題につきましては、各地方団体で、それぞれ年末におきまして一定の額を、失業対策費の中からやり繰りをして捻出をしておる、また労働省におきましても補助金の配分に当つてその辺を考慮して調整をしておるのではないかと存じておりますが、特別にそういう年末手当というような形ではつきりと出るような建前のものは、今日国の予算の上においてはないと存じます。従つて失業対策事業費の補助金なり、地方負担分なりのやり繰りにおいて今までもやつてきておることかと存じますが、それがもし何らか国の施策によつて、さらにより多くのものを出さなければならないというようなことになりますというと、これはやはり地方負担に対しまして相当の問題になつてくるわけでございまして、私どもといたしましては、まだ具体的にそれらの点につきまして話し合いをいたしておりません。また労働省方面の御意向も、まだ具体的にはつまびらかにいたしておらないのでありますが、そのような話が出て参りますれば、これもまた地方財政の一つの問題として、私どもは十分これに対処して参りたいと考えておる次第であります。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 ただいま御考慮を願うという御答弁を得まして満足でありますが、どうかこのために地方団体が負担をする場合に、十分一つ当局におかれましても、好意ある、しかも全力をあげての御対処を希望いたしまして、私は質問を終ります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 年末給与の問題につきましては、いずれ国家公務員の方も一両日中にきまるそうでありますから、またその上でいろいろお願いしたいと思うのですが、この前お伺いをしました例の財政措置の問題であります。  これは今回の財政措置に限らず、地方団体にある交付金その他の配分につきましては、公平を期さなければならぬ、やはり地方の各団体の事情によつて、それに応ずるような公平な配分をやらなければならぬ、こういうふうに考えるのですが、けさの新聞にもあるようでありますが、今度の交付金の配分につきましては、どういう構想でおられるのか、この点が一つ。それからこれに関連をして、例の二十八億の財源措置ですが、長官の言葉をもつてすれば、財源措置と結果においては同じような財政措置というような、非常に微妙な表現でありますが、これの方もやはり公平にやらなければならぬのではないか、二十八億の方は事業をやめた団体だけが財政措置をされたというようなことではいけないのではないか、百六十億円の方は一定の基準のもとに配分をするのですが、二十八億の方は、これはそれぞれの団体が今後仕事をやめるとか、それによつて結果的に浮いてくる財政措置ですから、団体によつて非常に不公平になるのではないかと思うのです。それらの関係を一体どういうふうに調整して考えておられるか、これを承わりたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 第一のお尋ねの点は、今度の百六十億の臨時地方財政特別交付金の配分の方法をどうするかというお話しでございますが、これは公平にいたしたいということを、かねて長官から申し上げたというお話しでございますが、本日まだ本委員会に付託になつておりませんが、印刷の完了し次第、本日提案ができるかと存じております。この法律の建前といたしましては、本年度の当初の地方財政計画におきまして御承知のごとく、相当きつい節約を考慮せざるを得ないような建前になつておつたわけでございまして、それが主として単独事業でありますとか、公共事業の地方負担分というようなところに、相当強い圧迫がかかつておつた次第でございます。またかねて地方交付税の単位費用の定め方におきましては、給与費のような事務的な経費につきましては、いわゆる筒一ばいに見るというか、そういうふうに見ざるを得ませんので、そういう見方になつて定められておるのでございますけれども、産業経済費とか、土木費というような関係の方におきましては、実際の費用から申しまして、ある程度内輪に見ざるを得ない格好になつておりますので、そういうようなものを今回高めるというような考え方で、たとえば耐用年数を基礎にして計算いたしておりますものを、耐用年数を短かくして、従つてそれだけ単位費用を高めるというような、こういう形によつて、総体としまして適切な配分ができるように配慮いたしておるのでございます。  それから第二番目のお尋ねの二十八億の、地方負担の減少分でございますが、これは御指摘のように、この地方起債の配分をせられておりまする団体だけが何か負担の減少を受けるのではないか、こういうような資話のようでございますが、市町村の関係につきましては地方起債の関係の分は百六十億の中に含めて措置をいたしておるわけでございまして、結局問題は府県の起債の関係の分になつて参ると思いますが、府県の場合におきましては大体の規模も、従つて財政規模も大きいわけでございますから、そう市町村の場合におけるようなアンバランスは生じないと思いますので、最終的な調節は特別交付税等においてもある程度できるかと思つております。ただ交付税そのものとは違いますので、ぴちつとしたわけには参りませんけれども、大体の趣旨を達成することができるのではないかと考えております。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 この二十八億のうちの市町村の分についても、百六十億の中に市町村の負担軽減分は一応入れてあるというのですが、しかしその交付金というのは、さつきお話のような一定の基準で分けるのですから、それがどこへ行つたかわからない、あるいは市町村の分として、実際の結果としてはまた府県の方に行くかもしれない。そういうような点を考えるならば、やはり府県と市町村の間にも不均衡が生じてくるのではないか。それからまた起債の充当率から見ても、年々最近は府県に対する起債充当率の方が高まつてきておるのです。従つて今度の公共事業に対する節約に伴う府県側の浮いた起債をよそへ振り向けるという点についても、あるいは百六十億の配分についても、府県と市町村の問ではやはり今度の配分上公平にやるということがそこに出てこないのじやないか、こういう点が心配されるわけであります。  それからもう一つ、当初の話でありますと、一定の計画に基いて削減をやるというような建前ならば、あるいは府県間の均衡という点についても、あらかじめ計画的に考え得るかもしれないのです。ところが最近の説明では、それは自然の不用額だ、個々の団体ごとにおける自然の不用額であつて、年度末になつてみて初めて、多分例年あるような程度の不用額が出るだろう、こういうような説明ですから、この分についての計画的な措置ができないじやないか。その両者の調整を一体どういうふうに事務的に運び得るか。これは計画的にこの事業1この事業は切るということを中央の方でやるならば、そういう調整はとれると思うのです。しかし政府与党内部におけるいろんな議論が出て、これは一率削減ではない、毎年あるような自然の不用額だ、それがこの程度には出る見込みであるからというようなお話であれば、計画的に事業を切るということにはならぬじやないか。そうすればこれは各団体ごとの任意の事情によつて仕事をやるものもあればやらないものも出てくるということになつて、数字というものがあらかじめ捕捉できないのじやないかと思います。そうするならば、先ほど申し上げたように百六十億の配分と、それから二十八億の分についての調整なり、あるいは全体としての公平な配分というものはどういう方法でやるか。これをうまくやる方法について、どういうふうにお考えになつておるか伺いたいと思います。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 この前に申し上げましたように、財政計画の上では大量的な観察をしておるのであります。個々の問題になつてきますと、おつしやるような問題が出て参ります。そのおつしやるような問題を最小限度に食いとめるためには、やはり市町村の起債の分については一般財源に振りかえることが必要だと思いまして、その分だけは振りかえたのであります。ただ一般財源も税で出すべき分が七億ばかり残つております。その分は、これは公共事業の性質そのものからいたしまして——公共事業というのは、これは義務的な事業ではなくて、やはり多少その団体の任意的な事情から入つてくる事業もあるのでありますから、その負担の不均衡を完全に払拭してしまうということはむずかしいかと思つております。従つて今特別交付税の場合に、多少その負担は考慮するという程度のことしかできないのではないか。これは今度の措置ばかりではありません。従来の財政計画というものの立て方の上においては、やはり同じ問題が従来もあるのであります。従つてたまたま今度は百六十億というのが抜き出されて問題になりましたので、はつきりどうするかという問題が起るのでありますが、財政計画というものは大体そういうものを考慮すべきであるのを、大量的に観察しておるのでありますから多少のその辺の不均衡は出てくると私どもは考えておるのであります。これを完全に払拭するというのは、ほんとうの財源措置ではありませんからちよつと不可能に近いのではないか。多少その辺を緩和する意味で、特別交付税である程度緩和していきたい、かように考えております。  それから市町村と比べまして府県は、これはそれぞれ相当の事業量を持つており、またそれぞれ相当の起債をみんな持つております。従つてその団体によりまして多少事業の量は違つておりますけれども、大体同じような事業をやつておりますので、この間の不均衡の問題はやはり市町村ほど起つてこないのではないか。たとい起つて参りましても、それは特別交付税の際にある程度調整できるのではないか、かように考えておるのであります。要するに現在の財政計画そのものをああいう格好でやる限りにおいては、やはり毎年不均衡というものは多少は出てくる。それはやはり自治団体でありますから、それに合わした財政運営をやつていくという以外に方法はないのではないか。非常に大きな激減を与えるということになりましたり、また欠陥がありますれば、それを補正していくというのが、われわれの財政計画の建前ではないか、かように考えておる次第であります。

中井徳次郎日本社会党

○中井委員 大臣はきょうは御出席にならぬですか。

大矢省三日本社会党

○大矢委員長 大臣は今衆議院の予算委員室に入つております。大臣に特に質問があるというのでその旨伝えまして、後刻出席するそうですから……。

中井徳次郎日本社会党

○中井委員 それでは大臣にお尋ねしたいことがありますけれども、次長さんにお尋ねします。先ほどから〇・二五の問題でいろいろと議論がありましたが、私は集約的に三点ばかり伺つてみたいと思います。  今日、国家公務員については〇・二五だけ上げるということが決定されたように聞きましたが、その閣議において、地方公務員についても右へならえというふうな意味において〇・二五上げるということに政府は方針を決定されたのかどうか、これが第一点です。  第二点としてその財源措置でありますが、百六十億の借入金というものが地方交付税の三%の増額との見合いにおいてさきに決定されて、今われわれ審議しておるのでありますが、それに先ほどからのあなたの御説明の三十三億をふやして、百九十三億というふうな借入金にするのかどうか。折衝中と思つておりますが、そういうことを目標にして折衝しておられるのかどうかということが第二点。  それからもしそういうことができない。そこで新聞で発表がありましたように、一時借入金か短期融資でやるというのならば、大臣の御説明によりますと通常国会において補正予算を組むというのでありますから、その補正予算の場合にけつぬぐいをするのかどうかはつきりしないことには、これはもう意味がないのでありますから、この三つの点について明確に一つお答えをいただきたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 第一点の国家公務員については〇・二五の期末手当を出すことにして、地方公務員に対してもそれと同様に出すことに決定をしたかどうかという話でございますが、この点は実はまだ決定をしていないのであります。国の場合も地方の場合も相ともに決定をするということになつておりまするので、国の方だけきめて地方の方をきめないというわけではございませんで、全体がまだきまつていないのであります。  それから財源の関係でございますが、先ほど申しました三十三億の地方一般財源の所要額をどういうふうに措置するか、百六十億の今回の借入金にさらに上積み三十三億を加えた百九十三億にするかというお尋ねでございますが、それもおそらく一つの方法かとは存じまするけれども、私どもといたしましては、やはり国庫財政全体の立場もあろうかと考えておりますので、要するに大蔵省の方においてどういう方法がいいかは一つ適当に考えてもらつて、その上でそれについて相談をしたい、こういう考え方で若干その辺につきましてはこれでなければならぬというようなかた苦しい考え方でなく、弾力性を持つた考え方で財源措置をしてもらいたいということを、強く要望いたしておるのであります。  それから第三点のとりあえず短期融資をいたしておくということが事実であるとするならば、それについては財源措置をすべきではないか、それは年度末の予算補正の際に行うべきではないかというお尋ねでございますが、この点につきましてもまだ短期融資をするということもそもそも決定していないわけでございまして、短期融資をするということはあくまでも——これはかりにそういうことがきまりましても、資金措置でございますから、財源措置ではないわけでございまして、それを何らかの形においてやはり財源措置をしてもらわなくては地方財政としてはまことに困る、こういう趣旨の話をいたしておるわけでございまして、その財源措置をいつやるか、どういう方法でやるかということは、なおよく検討しなければならぬかと考えております。

中井徳次郎日本社会党

○中井委員 今の御説明だと、それではまだ何もきまつておらぬということになりそうでありますが、そうじゃないでしよう。大体〇・二五は出そう、そのために努力をしてみよう、しかし今の御答弁の中で私は一つだけ気にかかるんですが、もつともでもありましようけれども、その場合に国家公務員は出せるが地方公務員は財源難で出せないという場合には、元へ戻つて〇・二五は全部国家公務員も出さない、一応同体であるというふうな考え方が非常に強く打ち出されておりますのかどうか。その辺のところをもう一つ確かめておきたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 人事院の勧告は、やはり建前として政府としてはこれをできるだけ尊重しなければならぬというのは一つの大原則でございます。それからまたこれと同様の考え方において尊重してもらわなければならない点は、やはり国家公務員と地方公務員についてその取扱いにおいて不公平がない、こういうことであろうと思うのでありまして、これら両方の原則を尊重しつつ、最終的な決定をしてもらいたいというのが私どもの立場でございます。

中井徳次郎日本社会党

○中井委員 それでそういう折衝にこれから入られて、いよいよ財源措置ということになり、それで金融財源措置までできなくても、一時融資という問題になつて三十三億というものが出ない、二十五億しか出ない、あるいは三十億しか出ないというような状態も起るのではないかと私はおそれておるのでありますが、そういう計数的な問題については、もう大蔵省とあなたの方とはしつかりとした最後的な数字でありますか、その三十三億というのは……。その点を一つ……。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 財源所要額につきまして先ほど申し上げました数字は、数字それ自体としては大蔵省ももちろんはつきりと承知しておる数字でございます。ただそれをいかように措置するかという点につきまして問題があるわけでございまして、その点につきましてまだ最終の決定を見ていないというわけでございます。

加賀田進日本社会党

○加賀田委員 重複するようですが、同僚の委員諸氏の質問に対して、鈴木君の答弁はどうも焦点がはずれているように思うんです。ただそういう大蔵省との折衝をするについて、自治庁としてはどういう基本方針で折衝する意思があるかという、そういう基本方針を聞いているのであつて、大蔵省と折衝している経過に基いてまだ判明していないとか云々と言つておりますけれども、では自治庁としては大蔵省との折衝でノーズロースで交渉するのでありますか、大蔵省の意思に基いて、ただこちらの意見を加味するという程度の弱い交渉だから、いつも自治庁が圧迫されているのであつて、やはりこういう重大な問題に対しては、自治庁としては大蔵省に交渉する基本方針というものはあるだろうと思います。そういうことを同僚の委員たちが聞いているのであつて、もしないんだつたらないとはつきりしてもらつて、大蔵省はどういう意見を持つているかといつて出した案に対して、こちらの意見を述べる程度ならばわれわれ了解しますが、自治庁としては三十三億はこういうふうな財源措置をしてもらいたいという基本方針で大蔵省と折衝してもらいたいということを、明確に言つてもらわなければならぬと思います。大蔵省と折衝の結果はこういう結果になりましたので、われわれとしては何も案を持てないというのであつたら、われわれとしてはそういう態度で臨まなければならぬ、まだ折衝中でわかりませんとか、あるいは短期融資の方法であろうと、あるいは教育職員に対しては十二億の財源はいろいろな問題が起るだろうというような、そういうあいまいな答弁ではなくして、明確に〇・二五の財源措置としては自治庁ではこういう態度で大蔵省と折衝しているんだ、あるいはこういう案を持つているんだというようなことの答弁を同僚の委員が要求しているのでありますから、鈴木君としてはその点ははつきりしていただかなければならぬと思いますが、その案を持つているのかいないのか、あるとすればその点を明確にしてもらいたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 ただいまお言葉ではありますが、私は先ほど来明確に方針は申し上げておるつもりであります。なお念のために申し上げますが、地方公務員の給与の問題につきましては、自治庁としてはこれは今日の地方財政の実情から申して、ぜひ財源措置をしてもらわなければいかぬ、こういう考え方で極力折衝をいたしておるということは最初から申し上げておる通りであります。ただその財源措置の方法としては、国庫財政の方の立場もございましようし、またその他の予算についての根本の方針等もあるでございましようから、そういうものとの間の調整の問題はあろうかと思いますけれども、私どもとしてはとにかく何らかの形において財源措置をしてもらいたいということを、強く主張いたして終始変らざる態度でやつておるのであります。

加賀田進日本社会党

○加賀田委員 そこの財源措置をしてもらいたいという態度が、われわれとしては非常に不満なんです。やはりたばこ消費税の増額をして財源措置をしてもらいたいとか、交付税をさらに増額してもらいたいとか、こういうことで自治庁としての明確な態度をきめて大蔵省と折衝し、大蔵省自体は全般の国の財政的な見地から、その点はこうこうこうだという意見の交換はあるだろうと思います。ただ財源措置をしてもらいたい、困るから短期融資をやつてもらいたいというような、大蔵省としては従来の態度でそう出てくるだろうと思いますけれども、そういうふうな軟弱な交渉であるから、いつも地方財政というものがこういう苦しい状態にずるずると追い込まれるということを指摘されてもやむを得ぬと思います。だから単なる財政的措置をしてもらいたいということではなくして、財源措置に対しては自治庁としてはこういう方法でやつてもらいたい、こういう方法ですべきが妥当であるという信念と決意が私はあると思うのです。ないのであつたら仕方がないのですが、もしあるとすれば、そういう点を明確に詳細に御報告願いだいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、事柄が最終的な決定になつておりませんので、ここで不確定なことをいろいろ申し上げることもいかがかと存じまして申し上げていないのでございますが、自治庁といたしましては、最も適切な方法で財源措置をしてもらいたいということを具体的にいろいろ折衝はいたしております。しかしなお今日の段階においては、はつきりと申し上げる状況に立ち至つておりませんので、先ほど来やや抽象的に申し上げておりますが、私どもといたしましては御心配のような点も十分考慮しつつ、実は折衝をいたしておる次第でございます。

加賀田進日本社会党

○加賀田委員 今までの答弁によつて、大蔵省との折衝の最終的な結論が出ていないことは了解しました。だから大蔵省との最終的な折衝の結論を発表しろとわれわれ迫つているわけではないのです。もちろんそういう財政的な具体的な処置に対しては、折衝の過程でいろいろ技術的な困難が起るから公表できないというふうにわれわれは了解します。しかし私の要望するのは、やはり自治庁としては、そういう漠然たる財源措置をしてもらいたいということで大蔵省と折衝するのではなくて、現在の地方財政の窮乏状況は、大蔵省としてもある程度了解されていると思うので、具体的に財源措置の問題を強く進めていただきたいということであります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 先ほどの話に戻るわけですが、後藤財政部長は、百六十億の調整と二十八億の問題は極力公平に調整して配分するという努力をしたのであるが、やはりこれは限度があるというようなお話だつたのです。しかし調整をするという気持であるならば、もう一歩進んだ調整の方法があつたのではないか。というのは、少くとも公共事業をやめることにより府県関係の起債が十四億浮く、こういう見込みをつけておるのですから、そうすれば政府資金がそれだけ余るのではないかと予想されるわけです。しからばその予想のもとに十四億についても一応今度の交付金の中にぶち込んでおいて、そうしてその起債はつけないで引き上げる、そういうような方法の方がより合理的じやないかというふうに考える。要するに政府資金の十四億の起債は、事業をやめるから不用額になる。その不用分はつけないでおいて、そのかわりそういう不用額が出るということが予想されるのですから、その分を今度の交付金の中に増額して、そうしてあとで調整して行くことの方がより合理的じやなかつたか。そういうことはお考えにならなかつたか。全体としてお考えになるのは、これはあれだし、百パーセント公平にするということも技術的にむずかしいかと思いますが、この問題に関する限りはそういう方法もあつたのではないか。公平に配分をするというお気持であるならば、そういうことも考えられたのではないかと思うのですが、どうですか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 お尋ねの点は、十四億の分を交付税に当る特別交付金に振りかえる措置も考えられたのではないかということだと思いますが、それは考えたのでありますが、市町村の場合と違いまして、先ほど申し上げましたように、相当額の事業が各府県に平均してございます。従つて、市町村に比べれば、これを一般財源に交付税の例によつて配つていつた場合と、そうでなくて、そのまま使つた場合とどちらがいいかということになりますると、先ほどおつしやいました各団体の財政需要に合わしていくという点から申しますと、交付税の例によつて配分するよりも、むしろ起債として置いておいて、そうしてそれを取り上げないという方針をとつた方が、本年度は実情に合つたことになるのではないか、かように私は考えたのであります。しかしこれを財源として考えて、それを百六十億にプラスしていくという考え方ももちろんありましたし、百八十八億全額を出してもらいたいという主張は、われわれ終始変らざる主張であつたのであります。しかしいろいろ国の財政の状況、国の予算の関係等を考えてみまして、百六十億の節約財源を基礎にいたしまして、それから公共事業の量が相当ございますので、その負担分をどうするかという考え方に立ちました場合に、これはやはり計画上ある程度やむを得ないという結論に達したのであります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 要するに、二十八億公共事業の繰り延べによつて地方負担が減る分を、政府の財源措置であるとするような考え方は、どうも納得ができないのです。というのは、公共事業をやるということは、やはりその補助金をつける、あるいは国の方で一部を負担をするということは、これは義務を押しつけるのではなくして、事業をすることでありますから、金だけを考えれば、仕事をやめればその金は要らなくなる。だから恩恵だというふうにも考えられるでしようが、事業をあわせて考えるのならば、その事業が要らない事業なら別である。やはり必要な事業として府県なり市町村においてやらなければならぬという場合に、その補助金をやらないことは、決して財源措置やこちらから公企業をやると同じように考えることはできないで、むしろ当然やらなければならぬ事業をやめさせた、やるべき補助金を出さないで済ましたということから考えるならば、その団体に対して逆に負担を与えるというふうに考えるべきである。そうでないと、個人の間でも、一緒に割勘で飯を食おうと約束しておいて、そうしてその会食はやめた。やめたからお前の割勘分はそれだけ楽になつた、おれが金を出してやつたと同じことになるぞ、こういうような理屈と私は同じだと思う。そうでしよう、何か違うところがありますか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 たびたび申し上げますように、この二十八億分は、ほんとうの財源措置と私どもは考えておりません、しかし、やはり今の財政の立て方から計算的にはこれだけ浮くということになるのでありまして、従つて浮くのでありますから起債を取り上げるというのがすぐ出てくるのであります。しかし取り上げるということは、事業を非常に苦しい状態においてやつているのでありますから、これをできるだけ緩和しようという意味で一時取り上げない、そういうのでありまして、これはまあ財源でないといえば財源でありません。従つて、これは財政的な措置としてはやはり節約が立つのでありますから、この分も措置をしたということが言えるのではないかというのであります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 財源措置ではないということでありますから、従つて政府が天下に表明した百八十八億の財源措置ということは取り消してもらいたい。百六十億だけ財源措置で、二十八億は財源措置でないということ。財源措置ということがはつきりしなければ、世間の人は百八十八億出してくれる、こう考えるのです。そうではなくして、今私が申し上げたような意味において、全体的な計画の上で何か地方が楽になるような計算だけなんです。しかも現在の地方財政計画が実態に非常に接近して合致しているというのであれば、財政計画上のそういう措置もある程度納得できないこともない。しかし、御承知のように、政府の地方財政計画というものは実態とまるでかけ離れておる。従つて、公共事業などについても地方はちやんと自己負担分の財源を押えておいて、その事業をやめれば使うはずのその金が浮くというような事態になつておらないことは、自治庁でもよく御承知の通りである。だから、むしろ公共事業をやめるというのは、自己負担ができないからやめるという場合が相当あると思う。そうするならば、そういう事業をやめたからといつてその団体は少しも楽にならない。もともと金がなくて困つているのだから、それをやらないことによつて、全体の計算としてあるいは財源措置だけということになつたと言えるかもしれないが、個々の場合においては、用意しておいた金が浮くというような事態にはならぬと思う。いずれから考えましても、この公共事業費を節約だか、削減だかすることによつて、地方負担が楽になる。この分を見込むということは誤つた考え方だ。とするならば、先ほどお話があつたように、これは財源措置ではない、こういうふうに正直に言うべきものではないかと私は思うが、鈴木さんの御意見を承わりたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 先刻来御質疑に対しまして財政部長から御説明を申し上げておりますように、これは私は広義のやはり財源措置であろうと思うのであります。地方財政計画の上におきましては、はつきり今御説明がございましたように、これだけ起債が浮いて参るわけでございまして、起債をそういうふうに使うことは必ずしも適当ではないし、将来だんだん改めたいとは思いますけれども、しかしやはりそれだけ今年度におきましては総体の財政計画の上でゆとりが出てくるわけでございますから、そういう意味においてやはりこれは広義の財源措置である。交付税と同じような意味における財源措置ではないにいたしましても、広義の財源措置であるというふうに考えるのであります。

加賀田進日本社会党

○加賀田委員 鈴木次長の答弁でもそうなんですが、どうも大蔵省に遠慮したような答弁をするわけです。後藤財政部長でも、われわれは百八十八億という完全な財源措置を要求したのである、ところが大蔵省との折衝の結果財源的に困難だから、こういうふうになつたということを明確に言つておるわけです。結局大蔵省が百八十八億の財源措置をしたのだと公表しておる。その公表をそのまま受け取つて自治庁の方ではそれを発表しておるわけです。先般も早川さんが敵は社会党じやない。敵はもうすでに大蔵省だということを大衆の前ではつきり言つているくらいだから、大蔵省はそう言つているけれども、財源措置は百六十億だ、二十八億はそうじゃないのだとはつきりと発言して、大蔵省と対決するだけの腹を持つてやつてもらわないと解決しないので、あなたはキリスト教じやないけれども敵を愛せよという気持はあるかもしれないけれども(笑声)、もう少し明確に、大蔵省の手先のようなことを言わずに百六十億は財源措置であつて、あとはそういうふうに少しごまかしたのだと明確に言つてもらわなくては、自治庁自体も百八十八億は財源措置をしたのだと言うと、地方団体も迷うし国民も迷うし、実際が把握できないと思う。もう一ぺんその点腹をきめて御答弁を願いたいと思います。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 だんだんのお話でございますが、今回の措置が広義の財源措置を含んだ財源措置であるということにつきましては、決して大蔵省がそう言つておるからというわけではございませんで、政府として閣議でそういうふうに決定をいたして、国会に御答弁を申し上げておるわけでございまして、決して一大蔵省がそう言つておるからそう言つておるというわけではございません。

門司亮日本社会党

○門司委員 どうも議論を聞いておりますと、これは財政措置ではないでしよう。ほんとうはこれは財源措置でもなければ財政措置でもない。事実上の事業の圧縮により負担をこれだけ軽減したというだけなんです。事業圧縮をしなかつたらどうにもならぬのです。これはあとで建設省なり農林省が出てくるだろうから、当初に計画した事業計画というものとの関連性はどうか、あとで聞こうと思つておりましたけれども、事実上の事業が圧縮されることによつてそれを財源として与えるというのですから、国の一つの財政計画の明らかな変更なんです。財政計画の変更からくる地方負担分が軽くなつたから財政措置をしたということには、私はこれはどう考えてもならないと思う。百八十八億全部がそうならないのです。財政措置をしたというのなら、今まで自治庁が足りなかつたと考えておつた国の予算の既定規模をそのまま置いておいて、そうして地方の既定規模のうちで足りない分は原因がどこにあつたかということを、政府から出してきた表をずつと見てみると、大体五、六百億足りない。これを埋めようとすればやはり別途の事業の圧縮であるとか、国の事業計画を変更してやるというようなことは、当初においては——来年度においてはそういうことは考えられる。圧縮することによつて出てきたものを財源として与えることは考えられる。しかし本年度においては、そんなことで財源が与えられたと考えているから二十八億なんていう問題が出てくる。ですからどうしてもはつきり言えば、今の二十八億だけが財源措置というようなものでなくて、百八十八億全体が実際はごまかしであることに間違いはないのである。それでこの機会に私はもう一度この点をはつきりしておきたいと思いますことは、さつき申し上げましたように、関係省が出てきて、関係省の意見も一応聞かなければ最後のことは申し上げられないのでありますが、この場合に聞いておきたいと思うことは、関係した省で事業計画を圧縮するという考え方でこういうことがされておる。政府内部のことでありますから、おそらくある程度圧縮ができるかもしれない。しかしもし圧縮することが困難な府県があるとすれば、この財源措置は結局何にもならないという結果が私は出てくると思う。そういうことに対して自治庁は何か考え方を持つておりますか、そういう憶測をしなくてもいいのだ、大丈夫できるのだという確信があなたの方にありますか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 私どもは先ほど来申し上げますような意味において、今回の措置はその通りの措置であつて、決してインチキな措置ではないと考えております。またそういうことに基きまして地方財政計画を修正をいたしまして、今回の特例措置に関する法律案の提案の際に、同時にこれも御説明を申し上げるようにいたしたいと考えております。従つてそういう意味におきましてこれはやはりはつきりとした財源措置であるというふうに考えておるのであります。それから公共事業費等の不用額というものが果してただいま政府が予想しておるような程度に現実に出るかどうか、こういうような点につきましてはこれは私ども直接の所管でございませんので、はつきりとしたことは申し上げられませんけれども、従来の例から申しまするならば、昨年はたしか公共事業費の節約を当初百億、若干解除いたしまして最終的にも八十億節約をいたしておつたわけでございますが、その後もなお不用額が年度末に至りまして六十億程度出たという話でございまして、そういう傾向から申しますると、今回の数字も相当客観性を持つている数字であるというふうに、私どもは判断をいたしておる次第でございます。

門司亮日本社会党

○門司委員 今のお話の点、きのうも大臣にもお聞きをしたのでありますが、この場合の措置は今の鈴木君の言うような答弁で事が足りるというなら、これはやはり事業は繰り延べでなくて打ち切りでなければならない。余つただけは切つてしまうという考え方でなければ、私はそういう答弁はできないと思う。事業は繰り延べられておるのである。ただ節約ができたということは事業量をたくさん見積つておれば、節約すればそれだけ減るかもしれないが、しかし事業を進めて行こうとすればその既定計画の費用はいるのである。事業の繰り延べによつて今度の百六十億というものを出そうと考えておるが、そうしますと今の鈴木君の答弁とは財源の出どころが違う、今鈴木君の言うように、金が余るというのならそれだけ差引けばいい、天引きしてしまつて、事業をこれだけやらないのだということで既定の予算計画を建て直せばいい。ところがそうしないと言つている。事業計画はそのまま残しておいてやろうというのだから、そうしますとこの余つた分は事業の見積りの見違いであるか、あるいはこれだけは余分に見ておつたんだ、だからこれだけ余つたというなら話はわかるけれども、今まで残つておつた八十億とか六十億とかいう数字は、年度末の計算のときに、事業が繰り延べられて不執行に終つた。不用であつたというならば、こういう数字が出てくるので、必ずしも節約ではなかつたと思う。もしもこれが今言うように節約であるとすれば、政府は打ち切るべきである、打ち切られるはずである。というふうに考えるのだが、そういうことが一体できますか、繰り延べと打ち切りとの相違は一体どこではつきりけじめをつけようとなさつておられますか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 今も申し上げましたように、公共事業費の不用額と申したわけでございますが、これは今年度においては実際工事が進められないので、決算上においては不用額に立つわけてございますが、しかし事業それ自体は何ら実害を生ずるというような意味において節約するのではなくて、ただ現実に工事が執行できない、従つて今年度は不用額に立つ、来年度にこれが繰り延べになつていく、そういうものの意味において、私はその数字を申し上げたわけでございまして、従つて今回もそういう意味における財源というものが考えられるのではないかというふうに思うのであります。

門司亮日本社会党

○門司委員 だから北山君がさつきから申し上げているように、ほんとうの財源処置ではない。来年度にこの穴埋めをやはりしなければならないでしよう。財源処置であるなら、後年度に残さないようにしておかなければ困る。ことしはこれだけ仕事が余つたからその金を使つておけばいいが、来年度はそれだけ余分に要るわけです。これはみんな後年度に財政負担がかかるような処置なんです。たとえば十四億の公債なんか明らかに赤字公債であつて、後年度に負担がかかるのです。だからこれはほんとうにつじつまを合せた財政上の一つのやりくりであつて、財源というものにはならぬということなんです。その点をもう少しはつきりしておいていただきたい。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 今年度の事業を繰り延べした場合、もちろん来年に繰り延べした分については新しく財源をつけなければならぬ。これは国もつけるつもりでおります。従つて一応事業そのものは本年でやるべき事業を来年にまたがつてやるということになります。従つて例をあげますと、すでに事業認証を受けて工事を始めているものは、繰り延べの問題は起らないと思います。事業認証を受けて工事を始めておるもので、まだ途中にあるもの、これが年度をまたぐ場合には一種の繰り延べになります。そのものをどうするか、特に三月ごろにけじめがついて事業認証を受けるようなものもあります。そういうものをある程度事業の執行をしないで来年度につける、これは完全に節約になる。三月ごろに事業を始めて四月、五月にまたがるような事業もあります。その分について本年度つける分と来年度施行分と分けるわけです。そうして本年度施行分量だけに補助金をつけて、それ以外のものを来年に回すということになります。そうなりますと、年度区分から本年度余るということが計算的に出るわけです。財政上のやりくりとおつしやられるとそうかもしれませんが、実際はそういう格好になつております。従つてまだ事業認証を受けておりませんし、事業の執行もしてないものは、今から繰り延べしようと思えば繰り延べができる。従つて公共事業全体の規模が是正されると同時に、ある程度年度をまたぐものは全体にずれていくということになりまして、年度区分から申しますと、節約が国の予算として出てくるということになるわけであります。

門司亮日本社会党

○門司委員 節約ができて、それが繰り延べられるならば、ほんとうの財政上のやりくりだけである。そうなると念のためにもう一つ聞いておきますが、本年度こうした処置がとられた分だけは来年度の財政計画が膨脹するということに結論はならざるを得ないと思うのだが、そういうふうに解釈しておいてよろしゆうございますか。

後藤博総理府事務官(自治庁財政部長)

○後藤政府委員 これは来年度公共事業の総量を幾らにするかという問題にからんでおります。来年度の事業分量を本年と同じものであるとすれば膨脹します。しかし来年度の公共事業の総量を押えていくということになれば膨脹しません。従つて来年度の公共事業の分量を幾らに定めるかによつて違つてくるわけであります。

門司亮日本社会党

○門司委員 数字はそういうふうに言い回しができると思うのですが、理論上はこれだけの分が来年に繰り越されるわけでありますから、ことし繰り延べただけの財源は、むしろ来年度の事業計画にそういう一つの影響を持つものであつて、どうしても私は正しい意味の財源ではないと思う。ほんとうの財源をあなた方は与えたというならば、その財源はたとい本年度限りにしても、こういうものであつてはならないということと、国の年度の施行すべき事業計画を圧縮して出したから、財源を与えたというのではなくて、これは一つの計画なんですから、その計画を執行しないで縮めておいて、浮いた金を向うにやるというなら、明らかにこれは財源でも何でもありません。そうしてそれがさらに来年度に持ち込まれる危険性を持つている。来年度はやはりそれだけよけいの財政処置をしなければならぬ。だから財源を与えるということでは断じてないのであつて、この点私は自治庁として、もう少し明確にしておいてもらわなければ、これから先の自治庁のこういう問題に対する考え方が非常に変つてきやしないかと思う。ただやりくりだけでいいというなら、大蔵省のものの考え方とそつくりだ。それでは地方自治体は助からぬ。国の既定計画に基いて地方自治体は予算と事業計画を立てている。国の定めた予算の範囲において、自治体はそれぞれ事業計画を立てあるいは財源処置をしなければならぬということが当初予算に考えられ、さらに次の追加予算その他にも関連してきている。そうしておいてここまできて、こういうやりくりをするからこれでお前の方では何とかつじつまを合せろと言われても、地方自治体がうまくいくかどうか。同時に来年度予算を来年の二月には組まなければならぬ。今予算に上げた事業を一時繰り延べたとしても、来年度の事業計画を地方自治体はどのように立てていくか。国は財政計画の上でどんなことでも言えるのであるが、現実に下におろしてごらんなさい。こういう姿でやれるかどうか。ことしは単に財政処置によつて一時的の処置をしたが、財源等については十分に考えるということが、自治庁の建前でなければならぬと思う。ほんとうに財源を与えていこうとすると、同時に地方自治体のことを考えると、地方自治体の財政計画並びに事業計画に支障のないようにしてやることが自治庁の建前だと思う。自治庁がこれを忘れて大蔵省に迎合して、何でも金のやりくりさえしておけばこれでいいというようなことでは、地方自治体は助からぬ。本年度のこの処置はあくまでも臨時の処置であつて、正しい意味の財源処置ではなく、財政上の一つのやりくりによつて、地方自治体の大きな赤字財政上の窮屈な場を切り抜ける応急的の手段だというところまで考えてもよいのではないかとは、一応われわれは考える。その辺の処置ではないですか。明らかに財源を与えたということは、どこから考えても言えないと思う。もし財源を与えるというなら、当然それは今までの財政計画のほかに、何らかの確固とした処置がとらるべきである。そうでなければこういうものは出てこないと思う。どこにもはつきりしたものはありはしないでしよう。国は、新しい法律をこしらえたり、新しいものを児つけて地方に出そうとは毛頭考えておらないし、今度の国会でも補正予算は出さぬと言つているから、どこから出すのか。借入金という変な法律を出すらしいが、その変な法律を見てみなければわからないけれども、一時借入金でごまかすことは、財源の処置ではなく財政上の処置である。今度出てくる法律自身もそうでしよう。交付税の一時借り入れでしよう。借り入れという処置は、必ずしも財源処置ではないと思う。これは一時的の財政上のやりくりにすぎないのである。問題は基本の問題を聞いておるのであつて、金がどちらにどう動くからどうという財政上のやりくりだけを聞いておるのではない。財政上のやりくりならこれでいいと思う。政府が財源を与えたというから問題が出てくる。その点をもう少しはつきりしておいてもらいたい。たとい百歩を譲つて百六十億政府が財源を与えても、二十八億は財源処置ではない。その辺もう少しはつきりしておいてもらいたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 いろいろ門司さんの御見解もまことに傾聴に値する点があると思いますが、私どもはさようには存じておりませんで、先ほど来申し上げますように、今回の措置は、門司さんのお説によりますれば、むしろはつきりと、たとえば税の増収でも見込まれるならば、それではつきり百八十八億耳をそろえて交付税で出す方が一番すつきりしている。これは確かにその通りだと思いますが、今日の状態では、税の増収をそこまで見込むことが困難であるという見解でもありまするし、いたしますので、また予算の補正をこの際はいたすことが、先ほど来申し上げまするような、いろいろの節約とかあるいは不用額を見込む関係もございまして、時期的に困難であるというようなことで、年度末において補正をする、こういう建前のもとに今回は全体の仕組みを考えておりまするので、今のところだけごらんになりますと、あるいは御説のような説が出るかもしれませんけれども、しかし年度末までのことをよくごらん下されば、全体としてこれははつきりとした財源措置になると思うのであります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 くどいようですが、鈴木さんは広義の財源措置というような新語を出されましたので、さらにその広義の財源措置についての内容を一つお聞きしたいのですが、そうするとその広義の財源措置がこういうものであるとするならば、政府はしよつちゆう財源措置をしておるわけです。地方団体が仕事をやめればそれは財源措置だ、職員の首を切ればそれも財源措置だ、そういうことと何ら違いはないじやありませんか。どこが逢うのですか。そうすれば昨年も公共事業費の不用額は出てきておる、一昨年も出てきておる。年々同じことをやつておるのだが、そのときには財政措置だが財源措置とも言わない。それと同じことをことしやつて、ことしたけは広義の財源措置という言葉がつけられるのはどういうわけか。一体地方でも単独事業もそうですが、仕事をやめさえすればそれで金が浮くだろう、それは財源措置である、一向違いはないじやないですか、どこが違うのですか。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 いろいろお話でありますが、現在の地方財政計画の建前から申しますと、財源措置と申しますのは、地方税の増収あるいは増徴額あるいは交付税がそれだけふえた、こういうのが一番はつきりとした基本的な財源措置であろうかと思いますけれども、たとえば地方債がふえたということも、歳入の面において国が措置をした関係上、これは財源措置である、こういう広義の意味で解釈しておりますし、また御指摘のように一定の計画のもとに国が歳出の節減をはかる、こういうことで、総体として財政規模がそれだけ圧縮せられるいう場合においても、これは財源措置と申しますと、若干語弊がございますが、財政計画のバランスを合せる意味において財政措置である、こういうふうにいたしてきておるわけでございまして、要するに財源措置であるかどうかということは、地方財政計画のバランスを合せる上において、あるいは積極的にあるいは消極的に寄与するものであるかどうかということが、財源措置であるかどうかということに関連を持つてくるものと考えておるのであります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 今の鈴木さんのお話ですと、計画的に財政計画なり何なりをやるという場合には、やはり一つの財源措置ということなんですが、今回の場合はそうかと思つたら、そうじゃないらしい。はやり自然に不用額が出る。例年と同じだ、去年もそういうものが出たんだから、ことしも同じだということであつて、何も計画的に節約、削減をするということでないのですから、それならば措置でも何でもないじやないか、ただ計画上数字の上で政府が合せるだけであつて、それを見込むだけであつて、それは措置とは言えない。去年も同じことが出た、出たのをことしもやつて、そしてことしはそれを措置と称する、計画じやないというのだが、私どもは計画的に公共事業費を削減して、そして節約額を幾らというふうに計画的に見込むのであれば、それはお話の通りだと思うけれども、しかし昨年と同じことをやるのだ、自然にまかせた不用額が出たという場合に、それをさらに広義の財源措置と称するのはおかしいじやないか。それならば単独事業をやめた場合でも、やはり同じ広義の財源じやないか、首を切つて職員を整理した場合、やはり不用額が出るのだからそれも財源措置だ、みんな仕事をやらない、あるいは経費がかかる仕事をやめるということが、すなわち、政府から見れば財源措置だということをいわざるを得ないじやないですか。私の言うことが間違いでしようか、広義の財源措置というのを非常に奇妙な定義をつけたので追及せざるを得ないのですが、そんにことを言わないで、やはりほんとうの意味の財源措置は百六十六億だ、あとのものは従来もあつたのをただ見込んだだけだ。こういうことの方が正直な、人を納得させるに足る解釈じやないか。どこの肩を持つのかわからないが、鈴木さんが明晰なる頭をもつて、そういう新語を生み出すということは私はとらないと思いますが、重ねてはつきりとしていただきたいのです。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 ただいま計画的に国において措置をいたす場合、あるいは歳入において、あるいは歳出において措置をいたします場合に、地方財政計画の問題になつてくるという趣旨で申し上げたわけでございますが、今回の公共事業費等の不用額を見込むということは、要するに計画的に国としてそれだけ見込む、こういうことでありまして、ただ先ほどお話がありましたように、一律一体に各団体の有する事業費を減らしていく、こういうことが計画的というのではなくて、私どもの申しております計画的は、本年度の不用額におきますような、そういうものを財政計画上、計画的にこれを不用額として見ておるわけでございます。そういう意味で地方団体の負担減少が国の施策によつて生ずるから、これは財政計画上消極的な意味ではあるが、財源措置である、こういうことが言えると思うのでございます。  それから御指摘のような、各地方団体が圧点に単独事業の節約をする、あるいは人員の整理をする、あるいは昇給の延伸をする、こういうことはなるほどその団体自体から申しますというと、一種の財源措置とも言えるかもしれませんけれども、しかしこれは地方財政計画上は、そういう各地方団体の自主的な努力というものは反映をせしめておりませんから、従つてそういうものは、この地方財政計画上においては、財源措置ということにはならないのでございます。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 大体わかりました。要するに実態においては同じだが、政府がただそれを見込んで、計画の上に乗せたというのと、乗せないというのとの違いがあるだけだ、こういう御説明のようであります。たとえば人員整理についても、あるいは単独事業の繰り延べについても、それが一定の計画として、政府が本年度は地方財政は苦しいから、そのくらいの単独事業は減るだろう、そう見込めばこれまた財源措置である、こういうことになる。それをしないだけだ、今回はただそれを計画上見込んだだけだというのであつて、実質上の財源措置ではない。ただ政府が計画上財源措置と称するだけの財源措置である。これがいわゆる鈴木さんの広義の財源措置である、かように了解せざるを得ないのですが、私の考え方に間違いがあればお聞きしたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 そのように独断をせられて御了解願いましても、ちよつと困るのでありますが、私どもとしましてはこれ以上申し上げますと、先に言つたことと今言つたことと違うじやないか、いろいろ御議論に花が咲きますので、特に説明は差し控えますけれども、とにかく先ほど来申し上げましたような趣旨において財源措置であると御了解願いたいのであります。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 大体わかりますが、そこでもう一つお聞きしておきたいのは、この問題については与党の委員の方々もたくさんおられて聞いて、よくおわかりになつておると思うのです。この委員会が開かれる前に、政府与党の間では、多分こういう点を論議なさつたのじやないか、こう思うのです。与党の方々はただ笑つてばかりいて、腹の中を示しておらない。そこで実は私どもは委員会を何回も開いて、そしてこの点を明らかにしたかつたのですが、この辺与党内部において委員会を開いておられるような状態であつたので待つておつた。そのために本会議も一日延ばしたというような状態であります。そこで鈴木さんはその間の事情をよくおわかりであろうと思いますのでお伺いするのですが、当初の閣議決定とあとで了解された内容と、どの程度、どういう点が違うのかはつきりしていただきたい。私どもは与党の方々から聞けばいいのですが、委員間で質問をするわけにもいきませんから、一つ鈴木さんが知つておる範囲において、最初の閣議決定と、あとで与党の方々が文句を言わなくなつたポイントについて、一つお聞かせ願いたいと思うのです。私どもは実はあんなこととで与党のかんかんがくがくたる理論家が黙つて引き下るなどということは考えられない。そこでその点はどうも非常に疑問に思つているのです。ですから一つ最初の閣議決定の線と、あとで納得をいただいた線とはどういう点において違うかということを、その問の事情をよく御存じであろうと思いますので、鈴木さんから御説明を願いたい。

鈴木俊一自治庁次長

○鈴木(俊)政府委員 政府が閣議決定をいたしましたのと、今日来ずつとお話を申し上げておるのと何か違つておるのではないか、その違つておる点について説明をしろ、こういうようなお話でございますが、あるいは表現とか字句等におきましては若干違つており、また事実若干の事務上の問題があつたようでございますけれども、しかし大筋におきましては、閣議決定できまりました内容と違つていないものと私どもは存じております。その内容は要するに先ほど来申し上げましたことでございますので、特にそれ以上申し上げることは差し控えさせていただきます。

北山愛郎日本社会党

○北山委員 まだ大臣がお見えになつてからお伺いしたいことがたくさんあるのですが、今日の会議はどういうふうにされるか、さらに大臣がお見えになつてから会議を開くかどうかについて一つきめていただきたい。

大矢省三日本社会党

○大矢委員長 今ちよつと都合を聞いたのですが、大蔵大臣、自治庁長官、両大臣とも参議院と衆議院の予算委員会へどうしても出席しなければならぬから、午後も出席がむずかしいということです。先ほど来建設省の方から出るということで通知があつたから、今しばしば請求しておりますが、行方がわからない。そんな状態ですから、午後はこれを継続してもそういう重要な人は出られないかもしれませんが、一時休憩いたしまして、各省に交渉して出られるようでしたら午後再開することといたします。ではこれで休憩いたします。    午後一時三分休憩      ————◇—————   〔休憩後は開会に至らなかつた〕

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