地方行政委員会 第4号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/12/06
会議録
○大矢委員長 これより会議を開きます。 地方財政について調査を進めます。大臣から発言を求められておりますからこれを許します。太田国務大臣。
○太田国務大臣 関係法案のことでございますが、予算につきましては、予算委員会の方へ予算の総則を直す問題と予算そのものが出ます。当委員会に御審議を願わなければならぬのは配分に関する法案で、昭和三十年度の地方財政に関する特別措置法案でございますが、ようやく今共管になっております大蔵省と話がつきまして、印刷などの関係もありますから、おそくも明朝にはお手元へ届くようにいたしたいと思います。提案理由の説明等は明日さしていただきたいと思います。これだけ御了承願いたいと思います。
○大矢委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。北山愛郎君。
○北山委員 初めに大臣にお伺いしますが、昨日の本会議におきまして大臣は地方財政対策について質問に答えられておるのですが、特にまた大蔵大臣も答弁しておりますが、昭和三十年度においては根本的な対策はできない、応急対策をやって、三十一年度において根本的な対策をやるんだというのが政府の考えのようであります。ところが御承知のように今月の三日、地方制度調査会は昭和三十一年度の地方財政の対策につきまして答申案を出しております。ところがこの答申案によりますと、やはり昭和三十一年度においても根本的な制度の改革はできない、やはり部分的な改革にすぎないというような内容の答申案が出ておるわけであります。そこでお伺いをしたいんですが、政府の昨日の本会議等において表明されました昭和三十一年度におけるいわゆる根本的な解決というものは、地方制度調査会の来年度地方財政対策の答申案、その内容として盛られておるような程度のものをさしているのであるか、あるいはまたそれ以上の行財政全般にわたる制度改革をやって、そして地方財政の建直しを根本的にやるという腹なのか。どうも私どもはその点が明瞭でございませんから、この際あらためて自治庁長官からその点の御説明をいただきたいと存じます。
○太田国務大臣 ごもっともなるお尋ねと存じ上げます。根本的対策につきまして明年度やりたいという事項は、大体におきまして調査会で御答申なすった線に沿ってやるつもりでございます。ただしまだ時もございますので、あるいは加えることがあるかもしれませんが、大体の線はあの線でいく程度のものでございます。
○北山委員 この問題はまた三十一年度の問題にもなりますから、別にお伺いをする機会があろうかと思います。きょうはきのうの政府側の御答弁、御説明が、私どもからいえば非常に不十分でございましたから、それを続けてお伺いをしたいと思います。そこで公共事業費八十八億の節約によって、今回の地方財政対策の財源を見出すというわけでありますが、その八十八億のうちの三十五億ばかりは直轄事業だ、こういうお話でありました。直轄事業でございますから、地方団体とは事業の施行上直接の関係がない。従って三十五億という計算されておるのには、その内訳があるはずであろうと思うのですが、三十五億の直轄工事節約の内容は何と何であるか。その内訳を一つ政府側から御答弁をいただきたい。
○後藤政府委員 公共事業の直轄分につきまして、事業別のこまかい数字はどうなるか、これは私どもまだきまった数字とは思っておりませんが、大体公共事業費関係のうちで、治山治水事業とそれから港湾漁港事業、それから食糧増産、災害関連事業が少し入るのではないか。これはごくわずかであります。主として治山治水と食糧増産、これが大きく公共事業の直轄分で事業の繰り延べをするものと考えております。
○北山委員 項目はその通りでしょうが、三十五億という数字が出てきたのは、今の各項目の数字を積み上げた結果出てきた数字だろうと思いますから、治山が幾らであるか、港湾が幾らであるか、食糧増産関係が幾らかという大体のめどがあると思うのですが、その数字もあわせてお話を伺いたい。
○後藤政府委員 こまかい数字を私どもよくわからぬのでありまして、直轄分は一応私どもの方に関係がないと思っておりましたので、私は記憶しておる数字を、間違っておるかもしれませんが、それはあとから訂正させていただくことにいたしまして、一応治山治水事業が大体十九億ばかりではないかと思います。それから食糧増産が十二億、あと漁港関係が三億、災害関連が四・五百万円じゃないか。この程度になるのではないか。予想でありますからわかりませんが、大体そういうところで三十五億という数字が出たのではないかと思っております。
○北山委員 ただいまの数字は自治庁の方の予想といわれますが、詳しいことは当該の事業官庁の方でわかっておるわけですね。あなたの方では詳しいことはわからぬが、詳しい数字はあとで訂正しなければならぬかもしれないが、当該のところでは明らかになっておるわけですね。
○後藤政府委員 当該官庁におきまして、まだ事業繰り延べでございますので、果してどのくらい繰り延べるかということは、私ども正確には確かめておりませんが、大体従来の経験からして、この程度の不用額が出る、繰り延べが出るという予想だろうと思っております。
○北山委員 それから補助関係の方の数字も同様に、府県、市町村それから事業別にその見込みの数字をお示し願いたい。
○後藤政府委員 これもはっきり私どもわからないのでありますが、一般公共事業の関係で、昨日も申し上げましたように、災害関係、道路関係とか鉱害とか、失業対策関係は除いた一般公共事業関係で、大体項目は今申しました直轄事業と同じような項目でもって地方負担額が二十六億くらい減るのではないか。これも各事業別にこまかい補助率が違っておりますので、一応総括的な数字として二十六億くらい出る、こういうふうになっておりまして、こまかい事業別の繰り延べ額というのは私どもよくわかっておりません。その他の事業で文教施設、水道、住宅等が十七億九千万円、大体十八億程度の繰り延べがやはり予想されております。
○北山委員 それで繰り延べとかあるいは繰り越しとかいうのでありますが、その内容がどうもはっきりきのうのあれでわからなかったのであります。普通の年度と違う措置をことしやるというわけでありますが、具体的に言うと普通の年度と違う措置というのはどういうことをやるのか。今まででも自然の不用額というか使用しない額がその年度において出てきたというお話であります。従来はそれをどういうふうにしてやったのか。ことしは特別にその分を財源措置としてみるのでありますから、何らか特別の措置がなければならないと思うのでありますが、従来のやり方とことしのやり方はどこがどう違うのであるか、それを一つ具体的にわかるように御説明願いたいのであります。
○後藤政府委員 従来は事業繰り越しになっているのでありますが、地方団体から申しますと事業の繰り越しというかっこうで財源をつけて繰り越すという建前になっております。ところが今度の措置は繰り延べでありますから、年度の終りに事業繰り越しという財源をつけて事業繰り越しをしないで、国が与えるべき補助金を出さないで、出しているものは引き上げてということになりますが、出さないで来年になりましてそれに見合うものをつけていく、今まではその年度に財源をつけて翌年度に送っているという形なのであります。ことしは財源を、その不用額の分だけつけないで来年度早々につけていく、こういうかっこうであります。
○北山委員 そうであると、繰り越しと繰り延べという非常にデリケートの違いなのですが、今までの説明によるとさもその事業は今年はやらないけれども、来年は認めてやらせるのだ、これは繰り越しであるというようなそういう印象を与えるような説明をしている。今のお話を聞くと繰り延べということは要するにことしの分として落してしまうということだろうと思うのです。従来は繰り越しを認めておった、今度はそれを認めないで、もうことし使わないものは不用額として落してしまって、来年は新規まき直しということになると思う。そこが私は違うじゃないかと思っておったのでありますが、この点は明確なのですが、そういたしますと、いわゆる繰り越しではないのであるから、その仕事はやらなければ打ち切られる、従来の御説明と違うじゃないかと思うのですがいかがですか。
○後藤政府委員 事業を年度のかわり目に打ち切るのではないと思っております。事業を年度をまたいで仕事をする、年度をまたいで工事を進めていく、竣工が来年度、かように考えて私はいいのではないかと思う。それを年度の区分に分けてみると不用額が出るから、その不用額は財政措置をした、こういうことになるのであります。
○北山委員 従来の分について一般公共事業の起債をその年度に使わなければやはり起債をつけなかったじゃないか、あるいはそれを引き上げたじゃないかと思うが、従来は引き上げなかったのですか。
○後藤政府委員 従来は繰り越し事業の場合には引き上げておりません。
○北山委員 それは繰り越し事業と明らかにわかっているときでしょうが、年度の末でこういう事業に対する起債にもし不用額が出たという場合に、これはこの前の説明があったように、一般事業の充当率が自然に高まるとか、あるいはよそへ振りかえるとか、そういう操作をやはり年度末においてやっておったのではないかと思うのですが、どうですか。
○後藤政府委員 従来でありますと、一般財源の不足する団体におきましては、一般財源の持ち出しがないということから事業量を圧縮しております。そういう場合に起債返還の問題がございますが、私どもはその返還を命じないで、そのまま起債の充当率を上げた格好に結果的にはなるという措置を各団体がとっておるわけであります。
○北山委員 国の府県に対する起債分の十四億が要らなくなると、これをほかの事業の起債に振りかえてその充当率を高めるという措置がすなわち今度の十四億の財源措置であると言われたのですが、今の説明の通りであれば、従来でもすでにとっておった措置なんです。今年特別に政府がとった財源措置ではない。今までもやっておったことです。今度と今までと違う点は、従来の内閣はそれをことさら財源措置をしたなんということは言わなかった。ことしに限って従来もやっておったと同じことをやりつつ、これを特別に財源措置として百八十八億の中に含めて、何か手当をしておるがごとく説明なさるという点が今度違う点ではないか、こういうふうにしか考えられないのですが、自治庁としてはどういうふうに考えておりますか。
○後藤政府委員 おっしゃることはよくわかりますが、私どもは不用額であるから二十八億分はほんとうの財源措置をしたものとは考えておりません。これは財政措置として考えられることでありまして、ほんとうの百六十億と同じ性質の財源措置とは考えていないわけであります。
○北山委員 この点について大臣からはっきりお答えを願いたいのですが、この説明にもある通り、百八十八億、いわゆる交付税率の三%に相当する百八十八億について財源手当をするとか言っておる。また財源措置をすると天下に表明しておる。ところが今いろいろお伺いしてみると、そのうち二十八億というのは財源措置ではない。実際に財源措置ではないものをなぜ財源措置なりとして政府はやるのであるか、百六十億だけがほんとうの財源措置であるならば、そういうふうに正直におっしゃる方がいいのであって、なぜ怪しげなる二十八億を足して百八十八億の財源措置をするというようにして天下を欺瞞したのであるか、二十八億については実質的財源措置ではないのだ、これは従来もやっておったと同じことをやるにすぎないのである、こういうことをなぜおっしゃらないのか、大臣からはっきりとこの点はお答えをしてもらいたい。
○太田国務大臣 結局私どもの考えは財源措置と同じ結果を生ずる意味においての財政措置、これはちょっと長くなりましたが、そう申し上げていいかと存じます。
○中井委員 たいへんお上手な御答弁でありましたけれども、きのうからきょうにかけて、いろいろとこの問題について私どもお聞きしましたのですが、今北山君が言われたように財源措置としては百六十億だ、あとの二十八億というのはそれだけ地方財政を圧縮した、ぶった切ったというにすぎない、そういうふうにはっきりと言われたらどうですか、私はそうなると思う。きのうお尋ねしましたら、何か繰り越しというようなお話でしたけれども、そんなことは同じことです。公共事業は継続事業的なものが非常に多いのですから、ことしやめて来年というのはそれは繰り越しにきまっている。だからことしは国家財政に関係ある予算において、地方財政の予算を二十八億だけぶった切った、圧縮した、まあ節約してくれというのがほんとうの姿ではないかと私どもは思うのでございますが、どうでございますか。私はそういうふうにはっきりおっしゃって差しつかえないと思うのです。どうも三%だけ上げたというので非常に苦しいことになったのではないかと思います。私ども別にそのことによってどうこうと言うわけではありませんが、そういうところの説明をはっきりされませんと、将来いろいろこういうものに関連して派生的な問題が起るように思うので、その点一つはっきり皆さんの答弁を整理していただいたらどうかと思います。
○後藤政府委員 おっしゃいます通り、地方の財政規模を圧縮して百六十億と百八十八億の差額になりますところの二十八億分の財源措置をしたと同じ効果のある財政措置をした、こういうことになるのであります。
○中井委員 それはやはり圧縮したということになるわけですから、そういうことで了解してよろしいですね。
○早川政府委員 私部長の答弁にちょっと補足いたしたいと思います。先ほどの北山委員並びに中井委員のお話のところでちょっと補足したいのは、例の繰り越しのものは自然に行きますが、このたびの二十八億は、来年度の予算編成のときには優先的にその分を別途考えるという措置が加わるということが少し違うと思います。従って百八十八億がほんとうの財源である、交付税の三%というので、三%相当額の百八十八億の財源措置をした、これは解釈の問題で、その二十八億のうち十四億は、それだけ公共事業費で使わないものがほかに使えるのですから、私はやはり明らかに財源になると思うのです。ただ問題はこの起債の十四億が後年度に持ち越しになるから、できればこれだけ国家が元利補給を見れば、これは中井君の言われた完全なものになりますが、この十四億だけは少し違った意味の財源になっている、こういうふうに私は解釈しておりまして、皆さんがこれは財源でないと言われれば、それは一つの解釈で、われわれはそういうものを含めてやはり百八十八億、すなわち三%相当額は財源になるのではないか、こういう解釈をとっております。これは私は解釈の違いではないか、かように思っております。
○中井委員 今の政務次官のお話もよくわかるのですが、そうしますと、その十四億は一応起債ということになりますから、やはり地方財政の赤字を何とかして整理しようということにまた追われることになります。政府の苦衷もよくわかるわけでありますけれども、私どもここで議論を進めます際には、やはり百六十億だけを国家の財政措置で見るというふうに解釈しないと、どうもすっきりしないのです。あなたは今非常に不満足であるということはよくわかります。わかりますが、そこのところはすっぱりと、解釈の違いといえばそれまででありますが、われわれとしては、百六十億だけを政府の方で措置するということにならざるを得ないと思うのです。その十四億というふうなものにかかわりますと、それじゃもう少しその点のところを明らかにする必要があるのではないかという議論も出てくると思います。とにかく今日の赤字財政の現状及び将来にわたっての心配は、地方債がまことに多いということなのです。すでに四千七百億になっている。これをさらに十四億ふやすという形になります。おっしゃるようなことができればよいのですが、現実にできていないのですから、これは理論的にはやはり赤字をさらにふやしておるわけです。これはもっと理論的にいいますと、過去数年間は、政府が承認をしました地方債の金利といえども非常に高いもので、やはり六分五厘以上でありまして、そこで地方にありましては、銀行から短期で一時借入金を借りまして、どんどん受け出しておる、その金利の差額は、四、五年前までは実はあまり大したものではなかった。最近はだいぶ金額もかさんで参りましたから大きな問題になりますが、初期におきましてはわざわざ東京まで来て、自治庁長官に学校の新築に対する起債が実は二千万円要るのだ、二千万円全部ほしい、しかし政府のワクとして七百万円しかない、あと千三百万円は赤字になりますから非常に因りますということを言って参るよりも、政府の認めておらない千三百万円の借入金の利子と、政府が認めた七百万円の借入金、いわゆる起債の利子とあまり差がありませんので、そろいうことを一々運動する経費の方がかえって高くつくじゃないか、そんなものは銀行で借りておけということが非常に多かったのですが、それが実は地方財政の赤字をさらに大きくした一つの原因なんであります。これは地方税法にもあるのです。理論的には公共団体の長と議会が承認したらそれは有効である、ただし当分の間は、日本の現状にかんがみて起債の承認を得なければならぬというふうなただし書きがある。これが昔からずいぶん問題になっておるのですが、そういうことでありますから、借入金というか、実質上の赤字というものに二つの解釈がありまして、一時は逆に政府の承認さえ得れば幾ら起債をもらっても、もらい得であるというふうなことも助長したような形になりまして、その間非常に混乱を巻き起したことが多いのであります。私が心配をいたしますのはその点であります。政府の判をもらったから幾ら起債額がふえてもいいというふうな考え方は非常に危険でございまして、この際健全財政を大いに堅持するというならば、たとい十四億でもこの十四億はやはり将来赤字になるのでありまして、地方財政の負担をふやすわけであります。今度の場合に、この十四億でも一応財源である、法律上はそうです。しかし実質上の財政的な見地から見ますれば、法律的な見解ではなしに財政的な見地から見ますと、同じことであります。十四億あたりは少々無理をしても金利は一分か二分高くなる程度で、現在六百億近い赤字であっても、それで何とか困りながら運営をいたしておりますのは、地方銀行その他から借りております金を回しておるわけであります。そういうことでありますから、この地方債の問題について、自治庁が認めたからもういいのだというふうな考え方をこの際大いに締めていただきたいと思います。たとい十四億でもやはり実質上の借金になるということについては考えていただきたい、こういうふうに考えておりますので、先ほどから申し上げたようなわけであります。
○後藤政府委員 おっしゃいますことはごもっともでありまして、単年度として本年度を見ますれば、一応財源措置をしたものにかわるべき財政措置ということになります。しかしおっしゃいます通じ後年度に負担が残りますから、これは赤字を醸成する素因になる。従って起債の本来の姿から申しますると、従来の財源的な考え方から申しますと、これはおかしいではないかという議論は、私はごもっともであろうと思います。従ってこの十四億はおかしいではないかという議論も私は成り立つと思います。しかし単年度としての財政計画上の計算から申しますと、一応一般財源にかかって参りますから計算上は合ってくる、こういうことになるのであります。
○門司委員 今の答弁ですが、その点は確かめておきたいのだが、こういうふうに解釈していいのかどうかということをはっきりしてもらいたい。一つは、ほんとうに事業を打ち切るのか繰り延べるのかということがはっきりしていない。大臣の答弁の中には、きのうの本会議の話を聞いていると、何か繰り延べるような話もあるようだし、また打ち切ったような話もあるのですが、これはどっちがほんとうなんですか、繰り延べるつもりですか、打ち切るのですか。
○太田国務大臣 打ち切りの方じゃありません。繰り延べの方であります。
○門司委員 繰り延べということになりますと、結局繰り延べの分の余ったやつをとるということになりますと、問題が来年度に残されるわけであります。この分の来年度の財政処置はやはりしなければならない。仕事が残っておりますから、不用額だけを差し引いた当面の処置である。従って三十一年度の財政計画の中に、それだけ余分に織り込んで財政計画を立てられるのか、あるいは来年度の財政計画の中で今年繰り延べた分だけを減らそうという財政計画を立てられるのか、この辺はどうなっていますか。
○早川政府委員 先ほど申し上げましたように、平年度のように自然にすらすらとなっていく年と違いますから、来年度の本予算において繰り延べ分というものは別途予算に組まなければ続いていかない、こういう結果になると思います。
○門司委員 この点は地方にとりまして非常に重大な問題でございまして、打ち切りなら打ち切りとしておけばよいが、ことしは繰り延べになっておる。しかし来年は繰り延べになるのだか、打ち切るのだか一向わからぬということになりますと、来年に負債を残しますよ。仕事が打ち切りならいいのですが、これはもうやりかけの仕事ですから、どうしても来年度にその分だけは別途予算を組んでもらわぬと仕事の完成ができない、こういうことになる。その点の政府の腹ははっきりしておりますか。
○早川政府委員 別途というのは、大きい公共事業のプールの中で継続してずっとやっていける措置をするということになると思います。
○北山委員 同じことを聞いておるわけなんですが、そこでお伺いしたいのは、国費の節約、繰り延べということを言っておる。ところがせんだって新聞に出ておったのですが、土曜日の晩に申し合せをして公共事業費は一率削減はしない、こういうふうに言っておる。節約、繰り延べということと、一率削減はしないということと、一体どういう関係があるか、やはり節約ということは、一率削減と実質的に同じじゃないかと思うのです。節約、繰り延べを計画的にしておいて、一率削減はしないという意味は一体どこに違いがあるのか、一率削減をしない節約、繰り延べというのは、どういう方法でやるのか、この点をお聞きしたい。
○後藤政府委員 事業によると思います。私どもの聞いておりますのでは、現在国の方で事業認証してない事業が四百億ばかりあります。それからほんとうに補助金を留保しておる額が二十億ばかりでございます。それから支払い権限のないものが八十億ばかりあります。大体五百億くらいまだ国ではっきりしないものがあります。しかしそのうちである程度は、事業官庁が事業の内示をいたしまして、進めておるものがあるかと思います。現実にどのくらい事業を繰り延べできるかということになりますと、まあ私ども補助事業だけ考えますと、大体補助金五十三億、総負担分四十四億でありますから、事業量といたしましては百億に足りないわけであります。この程度のものは、今までの経験から申しましても、事業繰り延べになるのじゃないかと思います。なぜそういうことを申し上げるかと申しますと、昨年は本予算が承認になりましてから公共事業を切ったのであります。そのときは実行予算で百億ばかり切りました。その後二十億ばかり解除いたしまして、八十億くらい切ったわけであります。そういうような状況ですら、なおかつ不用額が昨年六十億くらい出ております。その状況から見ますと、本年もこの程度の不用額は出てくるんじゃないかと私どもは思います。ただそれを一律にやるところに問題があると思うのでありまして、一律に一割なら一割をぶった切っていくということになりますと、きのうも門司先生がおっしゃっいように、支払い繰り延べということが出てくる格好になるのじゃないかということが予想されます。従ってそういう支払い繰り延べにならないような格好で事業繰り延べをしてもらいたいというのが、私どもの事業官庁に対する要求であり、大蔵省に対する要求なんであります。大蔵省といたしましてな、ほんとうに繰り延べになる事業を繰り延べていくんだ、こういう建前で各省と交渉をする、こういうことになっております。まだ一・四半期残っておりますから、毎年の状況からいたしますと、三月になりましてから補助金をぶっつけて事業を新しくやるというものも相当ございます。従ってそういうものをかれこれ考えますと、全体としては事業繰り延べの格好でやれると考えております。しかし二、三の事業、文教関係の事業でありますとか、簡易水道の事業でありますとかいうような点につきましては、私どもは多少疑問を持っております。ただ文教関係も簡易水道の関係も、補助金は残っておるようであります。従って残っている分は事業認証はもちろんついておりませんし、してありませんから、私はある程度繰り延べができるものと思います。できないものが果してどの程度あるか。これは形式的に一律にやるとできない場合が出てきます。それを形式的にやらない方法でもってやれば、私は可能であると考えております。
○北山委員 そうすると、一律削減をしないというのは、ある府県なら府県に対して一割減らすとか、治山治水なら治山治水に対して一割減らすというやり方ではなく、個々の事業ごとに節約をしていく、削減していく、こういう点で違うわけですね。要するに節約繰り延べというのは、個々の事業ごとに検討して節約をしていく。一律削減をしないというのは、一割天引きとかそういうことをやらない、こういう意味に御説明はなるようでありますが、そうすると、節約するいうのは一体どこが主体になって節約するんですか。府県なら府県がやる予定の事業であれば、府県が自主的に節約するということで、結果的には節約の中に入るのか、あるいは建設省なら建設省が節約額をきめて、この事業はやらない、ことしは補助をつけないというふうに地方に対して言ってやるのであるか。一体どこが主体になって節約繰り延べをやるのか、どこの意思でやるのですか。
○後藤政府委員 公共事業というのは御存じの通り、国と地方が共同でやる建前になっております。従って補助金ということでなくて、負担金とわれわれは呼んでおります。従って両者の事業でありますから、両者が共同で相談してきめることになるものと考えております。
○北山委員 従来でもそういうふうにやっているのですがね。結局従来のやり方をことしもそのままやる。従って何のへんてつもないやり方をやるということなんで、先ほどそれが一種の財源措置であるというふうに言われましたけれども、これは財源措置と実質上同じような財政措置でもないんじゃないか。従来やっておったと同じわけです。特別な財政措置ではない。むしろ実際の公共事業なら公共事業をやる上において、従来とも毎年々々同じことをやっておる。そのことをことしもやるにすぎないのであって、百八十八億という数字の中に入れ得るような計画的な措置ではない。措置というようなしろものではないというふうに思われるのですが、どうもこの点について政府は、さも財源措置をして手当をくれたというふうな行き方をやってるんですが、今のような御説明であれば、これは自然の節約、あるいは節約でないかもしれないとも思われるような不確定な措置である。従って百八十八億の中からその分ははずすのが、常識的な考え方じゃないかと思うんですが、やはり大臣はその点を御主張されるつもりであるかどうか、この点について重ねてお伺いしておきます。 それからきのうも触れましたが、百六十億というものをどのような配分をするか、その配分方法について大蔵省とも連絡をしておると思うのですが、百六十億をどういうふうな方式によって配分するか、この配分方法をお伺いしたい。
○後藤政府委員 第一点については例をあげて御説明いたしたいと思いますが、たとえば年度の終り三月になりまして、住宅を百戸分なら百戸分割当が来たといたします。その団体は一般財源と起債とでもってカバーするわけであります。ところが一般財源のない場合に、従来であれば、それは現在残っておる一般財源とそれから起債とで、赤字の分とで事業をやっていくわけであります。それをことしはこの住宅を割り当てないということになります。そういう団体に割り当てないということになりますと、一般財源は余ってきます。そういう意味の節約が立つ、こういうことであります。起債は他の方に用いていきますから、他の方でも節約額が出てくる。一般財源の振りかわりの分になってくる。後年度のものではありますが。そういう意味で、本年度単年度で見れば節約になる。従って財源措置ではない。一種の財政措置であって、財政的な効果においては財源的措置と大体同じことになる、こういうふうに私どもは思っておるのであります。 それから第二の点につきましては、百六十億を配分いたします場合に、いろいろの考え方がございます。非常に簡単な方法でぱっと分けてしまってもいいじゃないかという考え方もございますが、私どもはやはり現在の交付税の単位費用を見ておりますと、御承知でもございましょうが、単位費用の中で事業によりましてそのウエートを変えております。一番よく見ておりますのは教育でありますが、教育それから警察、災害というような単位費用はよく見ております。九五%以上見ております。ところがそれ以外の投資的な費用につきましては、見ておりますけれども十分でない。これにつきまして各団体から毎年単位費用の財政需要の見方の問題があるようであります。従って本年度の百六十億を配分いたします場合に、そういう土木関係、農林業関係の投資的費用をあげまして配分することが、やはり現在の財源不足の団体に対して多くの財源措置をするということになる、かように考えておりますので、そういうような単位費用の分け方をして再計算をいたしまして、従来の交付税との差額を出していく、かような方針で法律案を作っておるわけであります。
○門司委員 今出された、地方制度調査会答申における財源不足二百億を算出する基礎となった額及び要因という資料について、あとで当局に説明をしていただきたいと思います。その前に今問題になっておりますことを簡単に聞いておきますが、十四億の公共事業費の打ち切りは、今いろいろ議論がありますが、私どもとしてはこれは財政措置にも何にもならぬのでありまして、事業繰り越しでいく、支払いの繰り越しにしないということが政府の希望であって、私は必ずしもなかなかそういうふうには参らぬと思います。政府の希望は希望であって、われわれから考えればごまかしはごまかしであることに間違いない。 その次の十四億ももう一度聞いておきたいのだが、残りの十四億は起債のしてあるもの、借金をしてあるものをそのまま認めるということになると、結局これは事実上の赤字地方債という形になると私は思うのだが、そういうふうに認めていいですか。
○後藤政府委員 これは団体によって非常に状況が変ってくるかと思います。しかし計算上は、その残りの十四億は税及び交付税を持ち出すべき一般財源が節約されるという計算になりますが、個々の団体になりまするとおっしゃるようなところがあるかもしれません。財政計画と申しますのは、先日も申しましたように大量観察をいたしておるのでありまして、個々の団体の財政需要額と歳入とを積み上げてこまかくやるのが建前であります。しかしやるといっても五千何百もあるこまかい団体の分を集めるのは不可能なことでありますので、一応包括的に大量観察的な財源計算をいたしておるのであります。そういう意味で計算上はやはり出て参ります。しかしこれは個々の団体に当っていきますと、必ずしも節約にならないということも言えるかと思います。市町村と府県と両方ありますが、府県の場合には公共事業関係はどの団体もやっておりますし、市町村の場合は必ずしもやっておりません。従って市町村の方は少くとも起債に当る分だけは一般財源に振りかえる必要があるということで、百六十六億の中に入れております。しかし府県の場合は入れなかった理由は、どの団体も相当量の事業量を持っており、従って公共事業が繰り延べになりますと、それだけ財源が余るという計算になります。従って府県の方の場合は、大体今までの経験から申しましても、財源が余るという計算になるのでありますからそのままにしておき、市町村の起債分だけを振り向けるというわけで二十八億だけを落したわけであります。
○門司委員 非常にまわりくどいわかりにくい答弁だが、問題は事業を繰り述べて国から出る仕事を少くして、そしてその金を地方に新しい形で出してやろうという一つの形、従って国の考え方は当然事業につけるべきものをつけないで、年末の金繰りにこれを出していこうという考え方で、この考え方からくると、この十四億というものは事業の主体が節約されればなくなりますから、従ってこの十四億を借りておるとすれば返さなければならぬ。返さなければならぬものを返さないでいいということになると、これは赤字公債と見て大して間違いのないものじゃなかろうか、私は理論的にこうなると思うのです。明らかにこれは赤字公債になるでしょう。赤字公債ということになると、この問題をこのまま財源措置と言われても地方に赤字公債をつけておいて、そうして財源措置をしたという理屈は成り立たぬと私は思う。これは一体どうなんですか。間違いなく赤字公債なら赤字公債と、はっきり言った方がいいですよ。
○後藤政府委員 将来の問題であります。償還が将来に起りますので、将来これに対する財源措置をしなければおっしゃるようなことになるかもしれません。将来この十四億に対して財源措置をすれば、やはりこれは一種の財源になる、こういうことでありまして、十四億の問題というのはやはり将来の財政計画の問題であり、将来の財源措置と関連して起る問題であると考えていいのじゃないかと思います。
○門司委員 それでは今度は大臣に聞きますが、今の後藤君の答弁のようだとしますと、これは元利を補給する以外にないのであります。ことししなければ来年必ずしなければならぬ。だから赤字公債でないとお言いになるなら、政府は元利を補償するという大臣の腹でございますか。その点をちょっと聞いておきたいと思います。
○太田国務大臣 この措置としては、本質的に考えまして将来に償還をしなければならぬというような問題を残しておる点においては十分でないと私も思います。しかし財源措置としては、先ほど長い文句で申しましたが、実効的の部分をもちましてかように申し上げた次第でございます。
○門司委員 財源措置をしなければならないとお考えになっておるのなら、ぜひそのお考えをこの際はっきりしておいてもらわないといかぬ。私どもといたしましては、どこまでもこれは地方の赤字債として地方に残される問題であって、事実上の財源措置にはなっておらないという考え方で通るよりほかに方法はないのであります。 それからその次にもう一つ聞いておきたいと思いますことは、昭和三十年度の赤字は、今私が説明を要求いたしましたものの数字から見ましても、五百億内外あるようであります。大体五百億内外あると見ることが私は正しいと思う。それの財源措置として、かりに政府の言うように百八十八億をしたといたしましても、これは三十年度において新規に赤字がふえると思われまする財源措置には不足するわけであります。事実上今までもずっと赤字がありますし、財源不足がございますし、それから同時に三十年度における純粋の赤字として出てくるものは、財源措置ができませんから、これ以上のものが必ず出てくると私は思う。従ってお聞きをしておきたいと思いますことは、そういうふうに事実上の赤字が出て参りますると、政府としては再建整備に対して一体いかなる処置をおとりになるのか。現在参議院に付託されておるものは、二十八年度までの赤字に対する再建整備法が出ておる。これは二十九年度は決算ではっきりしてくる。三十年半度もこの財政措置では十分でないということになると、三十年度もまた赤字が出てくる。そうすると政府のお考えは再建整備法を一体どういうふうにお考えになっておるのか。この点が次に現われてくるわけであります。従ってこの際一つ政府の腹を聞かしておいていただきたいと思いますが、三十年度のなお不十分な赤字に対しては、これを再建整備のような形で、またお出しになるのかどうなのか、再建整備に譲られるのかどうなのか、その点を一つはっきりしておいていただきたい。
○後藤政府委員 再建整備法では、二十九年度までの赤字につきまして再建債を発行して、再建整備をやる方法を認めておりますが、三十年度以降の赤字につきましては、再建整備そのものは法律で認めておりますが、しかし再建債を認めるということになっておりません。従ってこの二十九年度までの赤字がはっきり出て参りましたので、今の二百億では足らないということも言われております。私どもは年度が終って参りましたので、一応二百億でやってみまして、必要に応じてその団体がどんどん出てくるようでありますれば、その二百億をやはり年度内に増額することも考えておる、こういう建前で一応二百億で出発しよう。非常にたくさん出てくるようならば、投融資会計だけの問題でありますから、これは起債のワクをふやしていこう、こういう考え方でおります。三十年度の問題につきましては、百六十六億、百八十八億に見合うところの財政措置をいたしますれば大体赤字なくやれるのではないか、またやるように指導していきたい、かように私どもは考えておるのであります。 それからお手元の資料でありますが、これはここに書いてありますように地方制度調査会の答申案の中間の報告案、三十年度の措置に関する報告案を作りますときの要因をここに並べてあります。この計というのは、これはちょっとおかしいのであります。一応計を出しておりますが、計というのはおかしいのでありまして、いろいろの同じような要因を変った見方から出しておるものもございます。まず考え方といたしまして、従来の財政計画上の観点から問題になっておるところのものを、ここに一応第一の方は並べております。それを裏から見まして今度は地方交付税の算定の問題として考えますと、第二になります。この第一の総ワクは給与費を除いて三百二十億くらいになりますが、このうちで議論のある点が相当あります。たとえば恩給費でありますとか、それから市町村民税の第二方式、こういうものにつきましては議論のあるところであります。従ってこういうものを考えて参りますと二百四、五十億も、給与を別にいたしましてやはり問題になって参ります。 それから第二の問題でありますが、第二の問題はいろいろ議論のあるところでありまして、全然問題にならないというものは、この(5)に地方財政計画外の歳出の算定錯誤、これは不交付団体の分でありますが、不交付団体の分につきまして問題があるということでありまして、これは一応問題になりませんでした。全部あげることはおかしいじゃないかという議論でありました。従ってこれを引きますると、三百二十九億が減って二百五、六十億になって参ります。そのうちでやはり問題がありまして、国税三税の減税による場合の七十二億の中に酒の増石をして、そして酒税の増収をはかったということが増税であるか自然増収であるかについて、これも議論がありました。これは一種の増税方式であるという御意見もございます。それから恩給費等につきましても、恩給費に三十五億ございますが、これは地方が勝手に給与を上げてそして恩給に振り出したのじゃないか、そういうところも多少あるかと私ども思います。それから公債費の是正分、これは問題でありまして、公債費の是正分は、こまかく適債事業を割っていきまして数字を出すのが筋であります。しかしどれが適債事業で、どれが適債事業でないということは明確な区分ができませんので、一応二十九年度、三十年度の公債費の差額だけをここに八十二億出しております。従ってこの八十二億というのはおかしいではないか、根拠のない数字ではないか、しかし公債費の是正分があることも認める、こういうことでこの数字を全額とらないで、全体をまるくして二百億という数字を調査会が出したのであります。調査会では主として地方交付税の計算上の問題を中心にして、二百億という数字を出されたのであります。それが大体今度の三%の財源措置の基礎になっているのであります。
○北山委員 それではちょっと方向を変えましてお尋ねいたします。そうすると今度のような措置をやれば、当然地方財政計画が変ってくると思うのですが、地方財政計画はいつ改訂したものをお出しになるのですか。
○後藤政府委員 政府部内で財政計画の改訂につきまして現在協議いたしております。できるだけ早く出したいと考えております。あすにでも間に合せたいのでありますが、どうなるかちょっと見当がつきかねております。
○北山委員 それからきょういただいた資料についてですが、このやり方として、この説明ではちょっとはっきりしないのです。そうすると交付税の特別会計の中に借入金という項目で百六十億を立てるのか、あるいは一時借入金ということでやるのか、その辺のところを少し補足説明をしていただきた
○後藤政府委員 通常の観念でありますと、一時借入金というのは正式な歳入にならないのであります。従って借入金という格好でもって歳入にあげまして、そして歳出の方に百六十億円の特別交付金という歳出を立てて知るという建前になっております。
○北山委員 そこでお伺いしますが、借入金という概念と一時借入金との区別は、財政法上の概念、定義があると思うのですが、借入金という場合と一時借入金とは名前が違っているし、内容も違っている。その区別を一つ教えていただきたい。
○後藤政府委員 私もよくその区別はわからぬのでありますが、普通に一時借入金と申しますと二カ月とか、今財政調整資金の借入金は三カ月くらいということで一時的になっております。非常に短期の借り入れという意味で一時借入金という言葉を使っておりまして、これは別な名前で——一時借入金というのは通称でありまして、借入金といわないで財政調整資金とかなんとかいうように、地方財政の方では申しております。借入金と申しますと、もっと長期のものをわれわれは考えておるのであります。しかしどこに本質的区別があるかということになると、私ども不勉強でよくわかりません。
○北山委員 私もその点は不勉強なのですが、せんだって大蔵省の出しておる本を見ると、借入金というのはその当年度内に返す金じゃない、年度をまたがってやる場合には借入金というのだ、いわゆる公債みたいなもの、それから一時借り入れというのは、その年度の歳入で返せるものを一時借り入れというのだという説明なのです。そういたしますと今度の百六十億というのは、実質上明らかに一時借入金であるということが明確である。なぜ借入金というような名称をつけてやるのか。借入金ということになって予算を作れば、それはその年度に返さなくてもいいということを意味する。おそらく来年度かあるいは再来年に返してもよろしいというような意味の予算になってしまいはしないかと思う。実質上一時借入金であるならば、そのような正規の財政法上あるいは普通の慣例でやっておるようなやり方をとるべきであって、一時借り入れということと借入金とを混淆するようなやり方をなぜとらなければならぬのか、その点を一つはっきりしていただきたいと思います。
○後藤政府委員 おっしゃいますような疑問を私も持っておりまして、これは私は念を押したのであります。借入金をもって申しますと一時借入金も入りますから、一時借入金であれば歳入の項に立たぬではないか、特別会計の方から歳入の項に立たぬものの差引だけを載せるのはおかしなものではないか、予算にあるものはそこを何と考えるのか念を押したら、借入金で立てた前例があったから借入金でいく、それは年度内に返す、本年度の予算を補正して一般会計から持ってくる、こういうような話でありましたので、歳入よりも歳出の問題でありまするから、やはり一般会計から本年度内に繰り入れてもらえるものであれば、名前は多少疑問がありましても、やはり前例もあることだから一応よろしいでしょう、こういうふうに返事をしたわけであります。
○北山委員 ほんとうを言うならば、借入金でなく一般会計から入れるということが明らかにされておるのですから、なぜ一般会計からの繰り入れとして予算が組めなかったか、こういうことなのです。
○後藤政府委員 一般会計の繰入金ということになりますと、やはりそれは一般会計の方に予算の項を立てなければならぬという問題が出てくるのではないかと思います。つじつまが合わぬ。それを一応借入金にしまして投融資会計から借りるという形をとっておいて、そうしてあとから予算の補正でもって繰入金に直していくということになると思います。
○北山委員 それから地方財政計画をお出しになるということでありますが、地方財政計画の内容として、今度の措置についてはどういうふうに考えられるのですか。
○後藤政府委員 先ほど申しました調査会の答申が、交付税の算定上の問題を中心にしておりますので、大体そっちの方を中心にして財政計画を変えていきたい、かように考えております。
○北山委員 それでは地方財政計画を拝見して論議したいと思います。 なお委員長にお願いしておきたいのですが、公共事業費の節約の費目については今資料をいただきましたが、これは節約額としていろいろ金額が載せてあるのであります。それでこれはそれぞれ当該の建設省なりあるいは農林省、そういうところの官庁について、やはりお伺いをしなければならぬと思いますので、その関係の官庁の方から出てきていただいて説明を聞きたい、かように考えます。 そこでなお念を押しておきたいのは、節約というのですから、やはり削減じゃないでしょうか。なぜ削減といわないで節約というのであるか、節約と削減とは違うのか。
○後藤政府委員 これはたびたび申しますように、事業の繰り延べという観念から参りますると、単年度としての本年度においては節約という格好になります。従って事業の打ち切りではないということであります。逆に言いますと、事業の打ち切りではないが、事業の繰り延べであるから、年度区分から申しますと、これは節約ということになります。
○中井委員 ちょっと関連して確かめておきたいと思います。御答弁によると、実質上は一時借入金の性格ですね。ところが一時借入金ということになると、財源に見られない形で借入金という名前にしたということになりますと、今度は逆に借入金にしますと、大臣は補正予算をお組みになるということをきのう御答弁なさいましたが、場合によっては補正予算を組まなくともやっていけるわけなんですが、どうなんですか。必ず補正予算を通常国会に御提出になるんですか、その辺のところをちょっと聞きたいと思います。
○後藤政府委員 当然補正予算という問題が、公共事業関係だけでも起きてきます。従って私は、補正予算は当然あるものと考えておりますし、また補正予算でやるということの約束をいたしております。
○中井委員 それに関連しまして、例の期末手当の〇・二五カ月分ですが、これがどうも政府の方では、〇・二五を出すというふうな傾向にあるやに私は承わっておるんです。そうなると、地方財政にもそれだけ影響があります。その影響分だけは、百六十億にプラスをするというふうなことであろうと私どもは思うんですが、どうでございましょう。
○太田国務大臣 年末手当の問題は、けさも閣議に出ましたけれども、まとまりませんので、各方面との連絡をとっていますが、きょうはとうていまとまりかねると思います。その場合に地方に関する部分につきまして、この百六十億円の中へ割り込むという問題は考えておりません。
○門司委員 どうもふに落ちないので、もう一応念を押して聞いておきたいのだが、事業の繰り延べということになると、それだけのものを来年度に持っていくわけですね。来年度に持っていくということになると、さっきの十四億の起債との関係、借金との関係になってきます。かりに来年またこのまま事業を継続するということになると、また十四億の金が要るということになるわけであります。そうすると地方はことしの十四億が赤字になり、来年の十四億というものがまた起債にふえてくる、こういう格好になると思うのだがそうなりますか。
○後藤政府委員 その通りであります。
○門司委員 そうなるとおだやかならぬことであって、まるっきり二十八億の財源不足がここで出てくる、借金が二度になるということになると思います。こういう措置は地方ははなはだ迷惑すると思います。かりにことし十四億借金をさしておいて、それを赤字起債のような形で置いておく。大臣は何とかしたいというお考えであるが、今のところまだはっきり元利を見てやろうとは言明がないわけであります。そうすると来年度の計画の中でまた十四億というものを、ことしも使ってしまったので、ありませんから、今度は国から経費が出てくれば、それに見合うだけの借金をまたしなければならぬ。そうすると地方に借金をしいるようなことになるわけでありますが、そう解釈してよろしゅうございますか。
○後藤政府委員 従って昨日申しましたように、借金をするかしないかは、各団体が自由に判断すべきものである。これは強制的にそうすべきものではない。現に今までつけております公共事業においてすら、全部ことしやるという建前でつけました公共事業の起債ですら、返したいというような所が財政的な関係であるわけでございます。やはり同じ建前で返したい所は返してもよろしい、これは後年度の負担を予期してやるのであればしかたがないと思います。
○大矢委員長 大蔵大臣が見えるはずでありましたが、問題の期末手当のために党と折衝されているので、ちょっと出席が困難だということであります。午後は御承知の通り本会議並びに予算委員会があって、大蔵大臣の出席が不可能でありますので、本日はこの程度にいたして、先ほど来御希望のあった公共事業関係の農林、建設の政府委員を次会には出席を求めて開きたいと思います。 次会は公報をもってお知らせいたします。本日はこの程度で散会いたします。 午後零時十六分散会