商工委員会 第7号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/12/15
会議録
○神田委員長 これより会議を開きます。 鉱業法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。質疑の通告があります。順次これを許します。田中武夫君。
○田中(武)委員 鉱業法の一部改正に関する法律案について若干の質問をいたしたいと存じます。 まず第一に、こめ改正は同一鉱区に二つの権利が競合するといいますか、重複するような場合、従来の権利者との関係についてどのように調節するかということがこの附則に書いてありますが、その点についてもう少しはっきりした御説明を願いたいと思います。 それからこれによってウラン鉱とかトリウム鉱とかを採掘した後のいわゆる選鉱とか製練以後の過程をどこの手においてやるのか。この採掘した人が全部やるのか、それとも採掘したウラン鉱その他を取り上げて他の機関においてやるのか、その点をはっきりとお示しを願いたいと思います。
○石橋国務大臣 技術的なことは私にはわかりませんから、鉱山局長からお答えいたさせます。
○松尾政府委員 御承知のように、現在日本に予想されておりますウラン鉱、トリウム鉱は、すでに法定鉱物となっておりますほかの鉱物と一緒に混在する場合が非常に多いといわれておるのであります。そういう場合には、ただいま御指摘のございましたように、鉱区が重複する場合が非常に多いわけであります。今回の鉱業法の改正におきまして、その取り扱い方は、前に石灰石以下七つの法定鉱物を追加いたしました際に、ただいま即し上げました二重鉱区その他の経過規定を設けたのであります。その際の経過規定の取り扱い方と若干趣旨は違いますが、大体同様の趣旨に置いておるのであります。今回の場合におきましても大体前回の場合と同様に、すでに他の法定鉱物について鉱業権の鉱区の設定をしておられる方で、その同じ鉱床内に今回のウラン鉱、トリウム鉱の鉱物があるというようなことの判定ができまして、ウラン鉱、トリウム鉱についても鉱区を限りたいという場合におきましては、現在の鉱業法の六十七条の規定によりまして、そのウラン鉱、トリウム鉱がさらにあることを確認して追加ができる、そういう意味で同じ鉱床内に混在しておりますウラン鉱、トリウム鉱を従来の鉱業権者がやる場合には一緒にやれるように相なっております。 なおこの法律の改正におきまして優先権を認められる場合が三条以下にあげられておるのでございますが、これは現在すでにウラン鉱、トリウム鉱を掘採しておる者あるいは掘採する準備のために何らかの土地に関する権利を収得しておる者、この二人が優先するようになっておりますけれども、すでに他の法定鉱物について鉱区を所有しておられる人の鉱区にほかの人が第三者的にその同じ鉱床内で掘採するという事例は事実上起らない。従いまして従来すでに鉱区を持っておる人の法定鉱物と重複してウラン鉱、トリウム鉱を採掘される場合には、実際上のそごは来たさないというふうに考えております。 それから第二の御質問の、今後そのようにして掘採されましたウラン鉱、トリウム鉱をどういうふうに処理されるかという点でございますが、これは現在のところまだ最終的には法律できまっておるわけではございませんが、大体の方針といたしましては、御承知のように、ウラン鉱、トリウム鉱は新しい鉱物でございますし、その処理の仕方につきましても、あるいは先ほど御指摘にありました製練等の問題についても、また技術的その他についてまだ問題が残っておるのでございます。また原子力基本法のような考え方に基いて処理されます際には、おそらくこのウラン鉱、トリウム鉱は何らかの機関によって買い取られることになる可能性が多いと思います。そういう形で今後製練なりあるいは製練以後の管理が行われていくようになると考えられます。
○田中(武)委員 今原子力基本法ということでありますが、原子力基本法との関係はどうなんですか。
○岩武政府委員 原子力基本法の中に原子力燃料の開発促進について鉱業法の特例を設けるというふうな規定がございます。その関係の立法は、結局鉱業法の改正に基きまして鉱業権が設定された鉱物につきまして、その探鉱あるいは出ました鉱物の流通、製練等につきましていろいろな措置が講ぜられると思っております。なかんずく探査探鉱の段階におきましてこれを容易ならしめますように、現在の鉱業法の規定にありますような手続的な、煩瑣とは申し上げませんが、いろいろ時間がかかり、手数がかかるのを簡略化さしていこう、それからもう一つは、鉱区を持ちましても、これを現実に開発しないで、いわば権利の上に眠るという者がないように、所要の措置を講ずるというようなことが内容になっております。そういうような立法がされるように原子力基本法の提案者の方から聞いておるわけでございます。
○田中(武)委員 そうしますと、これによって採掘せられたウラン鉱とかトリウム鉱のそれ以後のことは、いわゆる原子力の管理の三原則といいますか、自由民主的な運営、それから研究の公開、こういう上に立って運営せられる、こういうことでございますか。
○岩武政府委員 掘りました以後の過程におきましてもそういうふうな別個の措置が講ぜられるように聞いておりますし、また掘ります前の段階の探鉱あるいは事業の着手ということにつきましても特例を設けられるというような規定になっております。その内容等まだ詳細に承知しておりませんけれども、あの基本法の根本規定に基きまして所要の立法がされる、こういうふうに承知しております。
○田中(武)委員 もう一ぺんはっきりとお伺いしておきたいのですが、原子力の管理の方の、いわゆる三原則といいますか研究の自由、民主的な運営、それから研究の公開というような線に沿って、掘られた以後のものが管理される、こういうことになるのですね。
○岩武政府委員 さような趣旨だと存じております。
○田中(武)委員 それでは少しこまかい点ですが、二、三お伺いしたいと思います。まず第二条以下の規定によりまして、「この法律の施行の際現にウラン鉱若しくはトリウム鉱を掘採している者」云々こういうことになっているのですが、トリウム鉱とかウラン鉱を現に採掘しているものがどれくらいあるのか、現在ではそれらの人は鉱業法の適用がないのですが、今日はどのような法に基いてやっているのですか。
○松尾政府委員 御承知のように現在の段階におきましてはまだ踏査あるいは探査の段階でございます。一部そのためにある程度のボーリングをしている向きもあるようでありますが、本格的な採探をしているところはまだないように聞いております。ただしいて申しますれば、たとえば福島県の石川地方におきましては若干試験用といいますか、学校の標本程度のものを掘っているように聞いておりますし、また四国の方では、どの程度の品位のものか承知しておりませんが、堅石とかいうものを掘っている程度で、本格的な採掘状態にはまだ入っていないという状況でございます。
○田中(武)委員 この法律の施行によっていわゆる申請をした者には優先権が与えられることになりますが、そうしますとよくいわれるように、いわゆる山師的なところからみだりに申請が出てくるだろうと思うのですが、そういうようなものについても今後どういうように行政的に管理していくか、こういう点についてお伺いしたいと思います。
○松尾政府委員 先ほど申し上げましたように、現在掘採をしているものというものの例は非常に少いと思います。また掘採しているかどうか、優先権を認めるかどうかの点は、法律施行に際しまして、たとえば市町村長が現に掘採していることを正式に確認をしなければならないとか、あるいは通産局の担当の者が現地を調査いたしまして、その確認がなければ三カ月間といえども優先権を認めるわけには参りません。そういうことで実際上の今御指摘のありましたような御懸念の点は解決して参りたいと考えております。
○田中(武)委員 もう少しちょっとお伺いしたいのですが、実際上の点はということは、何か引き続き三カ月以前とかにやっておったということの確認をする何か方法があるわけですね。証明する方法が。
○松尾政府委員 第二条にございますように、この法律を二月一日から施行いたしますと、それから三カ月の期間に限って認めるわけでありますが、その既成事実の確認はやはり現地の市町村長の確認さらに実地調査というような手続を従来もやっておりますし、今後もそういうことで制限的に運用して参りたいというように考えております。
○田中(武)委員 附則第十一条には、たとえば「相当の補償金」とかあるいは「相当の担保を提供すべきことを」云々というような規定で、いわゆる「相当」という言葉葉がそれこそ相当使われているのですが、このいわゆる「相当」であるかどうかはだれがきめ、またそのきめる標準はどのようになっているか。
○松尾政府委員 補償の問題は通例法律の条文ではある程度の表現しかできないのが通常でございますが、このような場合には現実には当事者双方の話し合い、協議によってきめていただくということに相なりますが、もしどうしても協議が整わないような場合におきましては、通産局長がその間の協議について間に立ってきめていただくというようなふうに相なっております。
○田中(武)委員 通産局長が間に立ってきめるということでありますが、そうすると十一条の4の規定に「通商産業局長の決定を申請することができる。」となっておりますが、この申請を受けた通産局長はあっせんという格好をとるのか、それとも決定の格好をとるのか。あるいは決定をするとするならばどのような標準をもって決定するのか。
○松尾政府委員 これは条文にございますように、通産局長の決定を求めることができるわけであります。この決定をいたします際には、第五項にございますように現在の鉱業法の四十七条二項から六項までが準用されておりますが、この四十七条の二項以下にございますように、やはり当事者双方の出頭を求めて公開による聴聞の手続をいたしまして公正な手続を経て決定するというわけであります。当事者間いずれにも無理な決定にはならないと思います。
○田中(武)委員 私のお尋ねしたいことは、そういう手続を経てやるのですが、この通産局長のやる決定のやり方です。あっせん的な立場でやるのか、権力的な決定の立場でやるのか。
○松尾政府委員 この法律の趣旨は単なるあっせんではございませんで、決定でございます。
○田中(武)委員 そうすると通産局長がきめたことは双方服従しなければいけないのですね。——もしも不服の場合にはどういうことになるか。
○松尾政府委員 決定そのものについてまず大体そこで解決つくと思いますけれども、もし決定に従うことができないということになりますと、現在の鉱業法の百七十一条以下の規定によりまして異議申し立ての手続がまたさらにされております。
○神田委員長 次は八木昇君。
○八木(昇)委員 私はアルミニウムの問題について簡単に四、五項目御質問いたしたいと思います。 最初に大臣にお尋ねをいたします前に、鉱山局長その他通産省の御当局の方にまずお伺いしたいと思うのですが、最近アルミニウムの問題について、特に圧延業者その他多数の国内四十社の方たちが非常に苦境に立っている。そのために一部破産倒産をしておりますし、そのために労働者も非常な苦境に立っているわけであります。では一体どういうわけでそういう現象が起きておるかということについて私ども考えてみまするに、そのほとんど大部分の理由は、一部アルミの地金が不当に外国に輸出をせられておる。そういう製練業者のやり方に根本原因がある。こういうふうに考えざるを得ないわけであります。そこでそういう観点から具体的に一、二お伺いをいたしますと、昭和二十七年に対米協力輸出というような名のもとに、約八千トンのアルミの地金が外国に、まあ米国方面だと称せられておりますが、輸出をせられたようであります。しかもこの輸出の結果、翌年の昭和二十八年には国内のアルミ地金が非常に不足をして、今度は逆に千二百トン輸入をしておる。こういう現象が起きておるわけであります。しかもさらにこういう状態であるにかかわらず、昭和三十年度に至りましては約三千五百トンが英国のカナダ・アルミ系の商社工場にまた輸出をされておる。こういう現象が起きておるわけであります。そこで私はお伺いをいたしたいのでありますが、昭和二十七年に約八千トンの輸出をせられたときの、大ざっぱなところでよろしゅうございますから、国内の製練業者、主として日軽、住友、あるいは昭電、こういう三社の輸出の数量、大体どのくらいを輸出せられたか、と同時に、果してそのときの輸入業者はアメリカであるかどうか、そのときの輸出の価格はFOB幾らであるか、こういう点をお伺いいたしたいわけであります。昭和三十年度の輸出の三千五百トンのときについても、同じく三社別の輸出の数量それから輸出入業者の契約者は一体どういう人々か、そのときの輸出の価格は幾らか、これを国内の価格と比較してどうであるか、こういう点をまずお答えいただきたい、こう思うわけであります。
○松尾政府委員 ただいま御質問の点は、数字にわたって二十七年度それから三十年度の両方の比較を計数的に御検討になりたいのだと思います。ここに若干の資料がございますけれども、後ほど両方の比較表で差し上げたらいかがかと思いますが、いかがでございましょうか。 それから全体としまして、現在地金の輸出価格と国内に回しております国内の価格というものは、地金に関します限りは大体同じであります。ただむしろ国内のアルミ圧延業者の関係に対しましては、輸出向けに限っては御承知のように特価提供をいたしております。御承知のように国内の価格は、トン当り二十万でございますが、輸出特価提供といたしまして、輸出業者、輸出のための圧延業者関係には十八万円で提供いたしておるわけであります。その三十年度における数量につきましても、アルミ地金の輸出の見込み計画といたしまして、当初一万四千五百トンを計画いたしておったのであります。その後の国内の状況、また輸出加工製品方面の需要の増加を見込みまして、地金の輸出は一万四千五百トンから八千三百トンへ、約六千トンあまり計画を縮小いたしました。逆に加工品の輸出のために国内のメーカーに渡します特価提供の分は、当初の計画は八千五百トンでございましたが、これを一万五千トン、そこへ二千トンほど特価提供の分を増加いたしまして、その間の要請にこたえるようにやっておる次第であります。
○八木(昇)委員 それではその辺のこまかい数字を具体的に表わした資料を近々のうちにいただきたい、こう思います。それでただいま御答弁にもありました通りに、昭和二十七年の輸出の際には、国内の価格は大体二十万円くらいであったが、輸出価格は十八万五千円くらいのところで輸出をした。私の承知しておりますところでは、当時の国内価格は大体二十二万円内外、こういうふうに大体当事者の方々から聞いております。しかもそういうふうな出血輸出をしておりながら、その翌年には逆に高い値段でカナダからまた入れておる。こういう矛盾をやっておる。またただいまの御答弁にもありました通りに、昭和三十年度の分についても、国内の価格は大体二十一万円前後というような状況なのに、輸出は十六万円くらいで輸出をしておられる。実際業者のお話でありまするから、私はそう思っておるのであります。しかもそういう低価格での輸出をするためのしわ寄せが、全部国内の地金の価格の値上りという格好に影響してきておる。そのために、そういう会社から地金を買っていろいろな製品をこしらえておる幾十の中小企業は、国内並びに製品の国外輸出、こういう面について、特に地金価格が非常に高いという面から全く行き詰まっておる。こういう現象が露骨に現われてきておるわけです。従いましてそういう業者の人たちは非常に困って、今日いろいろ関係方面に御陳情になっておる、こういうふうに私どもは聞いております。 そこでこの際通産大臣にお伺いをするのでありますが、こういうふうな現象が起きておることについては、私は日本軽金属の外資導入の問題がその根源をなしておる、こういうふうに思うわけです。御承知の通りに日本軽金属が昭和二十七年の十月にカナダ・アルミ・リミテッドという会社と外資導入の契約をした。この問題は紛糾をいたしまして、当時の大蔵大臣の池田勇人さんも、これは日本の国内産業を隷属化するものだというので強硬な反対をいたしました。反対でありましたが、紛糾の末、最後に、この外資導入がきまるについては大きな条件がついた。いろいろございますが、そのうちの大きな条件の一つは、このカナダ・アルミ・リミテッドという会社が所有しておるマレー方面の鉱山を、この外資導入を許すならば日本軽金属に直接掘りをさせる、こういう約束になっておるから、それならばというので、最後にはこれが承認、認可をせられた。こういうふうに聞いておる。ところがその後の経緯には、そういうことは全く行われておらないという状況であります。そうして御承知のごとく、この外資と日本軽金属との資本の割合は、ちょうど五十対五十、こういう状態になっておるわけでございますが、こういうふうに、実際にこの認可を与えたときとその後三カ年間の経緯というものとが全く違っておるという状態に対して、これはもちろん大蔵委員会あたりでもいろいろ問題になると思いますけれども、通産大臣としての御見解をこの際お承わりしたい、こう思うわけです。
○石橋国務大臣 私はその詳細のことを存じませんが、外資導入のときの状況と今とでは条件が非常に違っているというふうには聞いておりません。実際その鉱山を直接掘りしておらないのは、まだそこまでやらなくても鉱石の輸入が可能であるから掘っていないのだ、こういうふうに聞いておりますが、なお研究しまして、事実ならば一つ……。
○神田委員長 八木君にちょっと御相談しますが、通産大臣は参議院の関係がありますから、大臣に関係ある部分をお進め願いたいと思います。
○八木(昇)委員 これらの詳細を大臣がよく御承知でないので、そういうお答えであろうと思いますし、やむを得ないと思うのですけれども、これは厳然たる事実でございます。そのときの約束は直接掘りをやらせるということであったが、それは当時のいきさつをよく承知しておる人のお話でも明らかであります。そして実際に事実を御調査になれば、向うの会社それ自体にも、ほんとうは日本軽金属に直接掘りをやらせるような実際の腹がまえもなかったし、今日あれから三年にもなるにもかかわらず、具体的に直接掘りをやるような計画も準備も一切行われておらない、そしてまた現地の状況は、いろいろ政治的な不安、結局いろいろな共産ゲリラが出るとかなんとかいうようなことから、実際問題として掘るような条件はないというようなところであることが明らかになっておる。しかもあれから三年を経過しておるという事情でありますから、この点はさらに事実を突き詰めて明らかにしていただきたいと思います。 それともう一つは、そのときの外資受け入れの条件の中に、五〇%の株をカナダのアルミ・リミテッドに売り渡すというのと同時に、百八十万ドルの融資をする、こういう約束に、明らかになっておったわけであります。ところがその融資も、今日まで一銭もよこされておらない。しかも配当金は取られる。しかも先ほど申しましたように、非常に安い価格でもって、その製練された地金を向うへどんどん取られておる、こういう状態だそうです。そういうような、実際の初めの話と事実が全く違っておるという事態が起きた場合には、何らかの手が打たれてしかるべきだ。受け入れるまでについてはいろいろとやかましく論議をしたが、とにかく格好だけは作って入れてしまったら、自分の会社に都合のいいように、勝手にどんどんやっておる。こういう事態に対して、とるべき何らかの処置があってしかるべきだと思います。そこら辺の御見解をお伺いしておきます。
○石橋国務大臣 これは意外なことを伺うのですが、しかし政府が手を出す先に、日本の株主がよくそんなことを承知するものだと、不思議に思いますね。お話のようならば騒がなければならぬ。しかしまだそれを聞いておりません。よく調べましょう。
○田中(武)委員 この際ちょっと八木委員の質問に関連して、大臣の見解を明らかにしていただきたいと思います。 今の質問の中にも現われているように、いわゆる外国資本との提携あるいは外資導入が、そのことによって、日本の産業を外国が支配していく、またそういうことによって産業の独占化が行われ、中小企業を圧迫するというような事実が現われておる。ことに五〇%というような、いわゆる五十対五十というような率において外資を入れる。このような問題について、外資導入の問題が産業界に相当大きな問題を起しておるときに、大臣はどのように考えておられるか。通産大臣として、産業ことに民族産業を守るという上に立って、どのような御見解を持っておられるか、はっきりとお示し願いたいと思います。
○永井委員 関連して。今八木君の質問に対して、大臣は、株主や重役がよく黙っておるという御不審を持たれた。私も同様な不審をこの問題について持つのでありますが、その株主が黙っておるという前に、こういう重要な基礎産業の関係に、半分の外資が入ってくる。そうすれば、その事態がどうなるかというような事柄についての大よその推定というものはあるべきはずなんです。第一、この外資導入を政府が許可したということも、私は日本の役所は一体どっちを向いて仕事をやっておるのか驚くほどです。それが許された、そうして入ってきた。入ってきてこういうようにやられて、重役は、自分の一身上の利益だけが保証されれば、日本の国の産業はどうなってもいい、こういうことで黙っておるのだろうと思うのですけれども、経済界と日本の役所と、こういうものが外資に対して現在ノー・ズロースの状態——ノー・ズロースならまたいいのですが、媚態を示しておるというような情ないこういう状態に対して、私は猛省を促さなければならぬと思うのでありますが、八木君は順次論陣を張ってずっと進めることでありましょうから、私は八木君のこれからの質問を重要視しなければいけないと思うのですが、一応これらの問題について——マレーの山を直接掘りさせるといった、あるいは百八十万ドル融資をするといった、非常に低利の金で、そうして何年か据え置きでやるという条件でやってきて、実際は実行しないで、自分の方の持っていくものだけは持っていく。こういうやり方に対して、大臣が、この程度のことは知らなくてもやむを得ないとしても、実際にアルミが、現在原料がなくて、加工業者が四苦八苦しておる。しかも日本のアルミ加工業というのは重要な輸出産業である。こういうような重要な問題について、口の先で輸出振興だ、国産奨励だというかけ声ばかりかけて、こういう具体的な問題について大臣がさっぱりお知りにならぬ。しかも大臣の部下がそういうことについてのんきにしておるという、こういうスタッフをもってしては、大臣がどんな考えを持っていたって、これではできるものではないと思うのですが、これに対してしっかりした答弁を一つわずらわしたい。
○石橋国務大臣 まず外資導入の問題ですが、これはお話のように、外国資本が来て、日本のある産業を独占する、ことに基礎産業を独占するとかなんとかいうことは、むろん好ましくないことでありますから許してはなりませんが、そうかといって、あまり外資に対して神経質になって、何もかも断わるということも行き過ぎだろうと思います。実は現在は、御承知のように外資について審議会があって、なかなかやかましくやっておりますから、容易に外資が入らぬ。むしろもう少し許した方がいいのじゃないかと私など思うほどやかましくやっているありさまであります。外資が入ってくることは、一方において利益もあれば、他方においてまたいろいろの故障の起る懸念もありますから、許す、許さぬということは十分厳重に審査をしてやらなければならぬと思います。 その軽金属の方のことについては直接知らないのです。しかしさっきも申しましたように、そんなに契約違反をしておるのを会社自身が黙っているというふうなことは不思議な現象です。なお一つどういう事情か調べてみます。
○八木(昇)委員 くどいようですが重ねてお伺いをいたします。私が先ほど来申し上げましたことは、ごく若干の違いがあるとしても事実その通りでございます。そこで私の言う通りであるとするなら、第一外資を一つの企業のうちの五〇%も入れるというようなこと自体が問題だと思う。アジアの各国あたりでそういうところはほとんどない、フィリピンやその他ですらも四九%までしか入れさせない、こういう状況であろうと思います。それ自体が問題でありますけれども、それは一応別としましても、外資を受け入れるときの認可条件と事実が全くこれだけ違っておるというようなときにとるべき措置はないのかということを聞いておるのです。認可するまでには厳重に審査をして幾ら認可をしたところで、その通りに行われない事実に対して手放しであるならば、幾ら審査のときにも厳重にしようとも、これは何とも底が抜けておる、こういうふうに思うわけです。私の言う通りの実情であるとするならば、そういう場合一体どういう措置をとろうとされるお考えであるか。これは最近の傾向からしますと、単にアルミの問題だけでなく、あらゆる産業にどんどん露骨になってきつつある。その点をもう一度お答えをいただきたいと思うわけであります。
○石橋国務大臣 その点も第一に経営者もしくは日本側の株主の問題でありまして、その会社自身に問題が起っていないという場合に、政府がそれに干渉をすることができるかどうか、そういう方法を今私は存じません。ないのじゃないかと思う。けれどもこれは一つなお研究いたします。その軽金属の場合、具体的のことは知りませんけれども、今ちょっと聞いたところでは、とにかく会社自身が経営上しいて今自分でマレーの山を掘る必要がない、資金の必要もないというようなことから資金も入ってこない、それから直接に山を掘っていない、こういうふうに聞いておるのです。ですからもしそうだとするならば、契約違反でなくて、実際会社の経営上必要がないからその契約をまだ実行していないということではないかと思うのです。なお一つ事実は調査いたします。
○八木(昇)委員 その点会社の言い分は私どもとしては非常に表面をつくろっての詭弁を弄しておられるのだというふうに思っておりますけれども、その辺は事実を確かに御調査の上でやっていただきたいと思いますし、同時に今のように外資導入後の事態がきわめて遺憾な場合にとるべき措置、もし法律上にうまい措置が現在ないとするならば、新しくそういう措置を考えるということについても通産大臣の今後の御措置をお願い申し上げるわけであります。 それからなお鉱山局長あるいは公取関係その他に御質問をした上で大臣にお伺いしたいと思ったのですが、他の方へ行かれるような模様でございますので、もう一つだけ大臣にお伺いしておきます。と申しますのは、現在日本軽金属というのが国内の製錬業のほとんど七〇%の仕事をしておるのじゃないかと思うわけです。従いまして日本軽金属の先ほど来申し上げましたような状態は、日本アルミ製錬業全体が外資によって支配をされておる、しかもそれの下に連なっておる各圧延業者をも含めて、全アルミ業界が外資によって勝手に左右され、支配されておる、こう言っても決して過言ではないと思う。しかもこういうあり方を主観的にはどうお考えであるにしろ、結果的にはこういうあり方をさらに助長しておるような結果をもたらしておるものの一つに電力問題かある。と申しますのは、アルミの製錬に当ってアルミはもうほとんど電気であると言われるほど電力の消費量が非常に高いということは御承知の通りであります。ところが日本軽金属に関しては、これは自家用発電、これはおそらく戦時中に日発に接収をせられたのが、数年前、昭和二十四年ごろであると思いますが、これは富士川水力十五万キロからのものだと思いますが、これが日本軽金属の自家用発電所として現在動いておるわけであります。従って日軽は非常に有利な立場に立っておりますが、住友あるいは昭和電工、こういう方面の自家用でありましたかつての発電所、こういうものはおのれの手元に戻っておらぬわけであります。こういう事情に対して何らか措置が打たれるべきでないか。実際に公正の競争ができるような措置がとられないと、これは日軽の独走ということになって、しかもその独走ぶりは外資によるところの影響を受ける独走、こういうことになりますから、恐るべき悪影響をもたらす、こういうふうに思うわけであります。その辺の二とについて大臣の御見解を承わりたい。
○石橋国務大臣 これも私は的確な事実を今知らないのでありますが、冠の記憶では、あの軽金属の富士川の電力だけは日発が接収しなかったのだと思います。なぜかというと供給事業をやっていなかった。全く純然たる自家用の発電所はあのとき接収をしなかった。そのために軽金属が今でも自家用を持っておる。ほかのところのものは、多くは自分のところでも使っておるが、一部分を供給の方へ流しておったということで、妙な話ですが、接収されたので、それが今復元になっていない部分が多いのです。ただいま通産省の方針としては、自家用発電は復元できるかどうかは問題でありますが、今後できるだけ自家用発電というものについては特に電源開発をやることを奨励するというか、許可をするというつもりでおります。ですから自家用発電をやろうとする業者に対して別段の制約は加えておりませんし、加えないつもりであります。今アルミニウムの生産が軽金属はどのくらいかということをちょっと聞いたのでありますが、全供給壁の大体五〇%程度のものが軽金属に属するそうであります。
○八木(昇)委員 あまりこまかいことは大臣にお伺いいたしませんけれども、今後自家用発電をやっていこうとするものについては奨励をするということはわかりましたけれども、しかし今の昭電、住友化学、その他にも若干あるかもしれませんが、こういうところはかつて自家用の発電所はおのれのものであったわけです。それが今日戦時中の日本発送電会社の設立に当って接収せられた。そうして今日そのために日軽との競争において著しい劣勢の立場に立っておる。たとえば住友の例をとると、住友それ自体はもちろんそれは相当大きな資本でありますけれども、このアルミニウムに関する限りにおいては日軽と競争にならない。従ってこういう状況になっていると思う。そこでかつて自家用発電所としてみずからの所有であった発電所について、特にアルミニウムの現状に照らして、何らか措置をするお考えがないかどうかということをお伺いしたい。それと、もしその措置が万一早急にできない場合に、これは日本軽金属との競争の関係において、発電所の復元ができないまでも、何らかとるべき処置があり得るはずではないか、こういうふうに思いますので、そういう何らかのさしあたっての措置をとるお考えはないかという点を重ねてお伺いいたします。
○石橋国務大臣 住友などはある形で自家発電を持っておるようでありますが、自家発電を現在持っておらないアルミニウムの製錬業者に対しては、特別の処置をとることは今のところ手がありません。それぞれの企業者の努力によって何とかしてもらうということ以上には、政府の方としては積極的な何をやるという方法は今のところ考えておりません。
○八木(昇)委員 本日は公益事業の方が要件でお見えになっておりませんので、こまかいことは省略いたします。しかしながらこういうふうな事態にあるのでございますから、アルニミウムに対する電力会社かもの電力供給価格の面において操作をするとか、あるいはその他方法も考えられ得ると思います。もっと関係各局の御研究を願って、その間の矛盾が何がしかでも解消でき得るような御努力をしていただくようにお願いをする次第でございます。 以上をもちまして大臣への御質問を終ります。
○中崎委員 ちょっと関連して一言。ただいまずっと問題になりました外資に関する問題でありますが、これは近来相当露骨に日本の産業経済の上に、いろいろあの手この手で日本の産業資本を圧迫しつつあるというふうなことを見受けるわけであります。そこで先ほどお話がありましたように、五〇%程度の日本の会社に対する株を持っている事業が、しかも相当重要な産業の面においてもたくさんある。最近これについて外資委員会等において、多少警戒的であるということが見受けられるのでありますが、いずれにいたしましても、問題は単なる民法上の契約者の問題ではないと思う。言いかえますと、外国の資本が日本の産業経済を多く支配するというようなことで、これがさらにまた国民生活の上にも、いろいろ独占的な形等において、大きなる公共の福祉に関するような問題もあるわけです。そこでいろいろ条件等もつけられておるのでありますが、それに対して今通産大臣は、これに対するところの策はあまり考えられていないようにも見受けられるのでありますが、こうした問題については、行政的措置において講じられるものは十分に講ずると同時に、法的欠陥があればその点について十分な考慮を払われて、それで一体これはほんとうにどうするのかということを新しい角度から検討してもらいたい。今日まで各方面において外資のいろいろな運用なり実施が行われておるのでありますが、これはどういう形態になっておるのか。株主が異議を申し立てないとかいうことで、政府の方ではこれはどうにもできないという考え方は間違いであって、株主といえどもやはり事実上押えつけられてどうにもできない。ほんとうにしゃくにさわっていて、何とかしなければならぬと思いながら、それを外部へ持ち出したくないという気持もあるかもしれぬし、同時にこれは国家的損失でもあるということになるのであるから、そこの点はさらに今までのいろいろな取りきめについての運用を一度再検討されることが必要であると同時に、行政的並びに法律的措置を今後強力に講ずる。さらに今後において、外資の導入等の問題、あるいは無為替輸入等の形における脱法が目に余るようなものが、たくさん最近は露骨になりつつあるような状況にもあるので、これらの点について一体どういうふうに対策を練るかということについて、真剣に慎重に一つ考えていただきたいということを要望して、これについての大臣の所見を一つお聞きしておきたいと思うのであります。 それから先般米問題となった硫黄の問題であります。これは大臣とわが党の永井委員との資疑応答において、どうも自分はわからぬけれども、もし永井君の質問するようなことがあり、妥当なやり方でないというふうなことも見受けられるならば、さらに調査をするということも言われておったのだが、一体これに対するところの回答をまだこの委員会においてわれわれは聞いていない。それからどういう調査をされて、どういう結論が出ておるかということを一つ聞きたい。さらにまた納得のあまりいかないような一方的な方向に政府が方針を進められるということになれば、財界あるいは業界においても、相当困難な問題が起り得る可能性もあるということを十分に御判断願って、これに対する妥当な策をどうするかということをこの際お聞きしておきたいのであります。
○石橋国務大臣 最初の方の外資の問題については、御意見は承わっておきますし、また大体今の日本の中の委員会の空気も、お話のような空気に向いてきておるように思います。私はむしろ行き過ぎになるのじゃないかと心配しております。これは資本財でも物でも、できるだけ自由な交流が必要なんで、向うから物を入れなければ、こっちも出られない。日本もアメリカへはまさか出ていく力はないけれども、東南アジアとか中南米というものには出ていかなければならぬ。そのときに日本があまりナショナリズムをやっていくと、向うもナショナリズムをやるということになるのでありまして、その辺はよほど慎重に考えないと、ただ外資を入れさえしなければいいというふうにもいかないと思います。ですからこれは一つ一つの問題になると、なかなかめんどうな事柄も現にあるわけですが、とにかくそういう点であまりにひどいナショナリスティックなやり方はしたくないというのが、私の考えです。 それからもう一つは硫黄の問題ですが、これはいろいろ御意見もありまして、十分検討いたしました。その結果、やはりこの際はできるだけ少量の輸入はどうしても緊急輸入としてやむを得ない。しかしながらばらばらで輸入しますと、またばかな値段の高いものになりますから、そうでなく、小さい船なら船一ぱいぐらいの分量だけのものは輸入する、こういう考えでおります。
○神田委員長 ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○神田委員長 速記を始めて。 鉱業法の一部を改正する法律案については他に御質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御質疑もないようでありますので、これにて質疑は終了いたすことにいたします。 引き続き本案を討論に付するのでありますが、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入るに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 鉱業法の一部を改正する法律案について採決いたします。本案を原案の通り可決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○神田委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。本案に関する委員会報告書につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。
○神田委員長 次に、前回の委員会におきまして答弁が留保されました繊維に関する問題について小室説明員より発言を求められておりますので、この際これを許します。
○小室説明員 可燃性織物の法案に対しまして日本側の立場をあとう限り主張し、貫徹するという目的でどういう具体的な運動、手段を講じておったかというお尋ねに対しまして、着任早々であるので答弁を留保したのでありますが、この点を申し上げます。 一九五四年三月に国内におきましては、可燃性織物法緊急対策委員会というものを関係業者の団体五個をもって組織いたしました。これは輸出の関係、生産の関係、また染色加工の関係がこれによって網羅されておる形になっておるわけでございます。そこで業界の総意を集めまして、いろいろなルートからアメリカに対して運動したわけでありますか、出先においては在米商業会議所、日本人の商工会議所でございますが、そこが主として中心になって、むろん大使館なり総領事館がいろいろな形でこれに協力して参ったのであります。その費用は関係五団体で支弁しておるほか、ここでちょっとこういうことを申し上げるのはどうかと思いますが、政府の方でも若干これに補助をしております。ただこれをあまり表に申しますのもちょっとデリケートの点もありますから若干という程度にさしていただきます。そういたしまして若干実効を上げまして、可燃性の程度について緩和規定が入ったことは御承知の通りでありますけれども、まだマフラー、スカーフを完全に除外するというところまで残念ながらいき得なかったので、この点についてさらに運動を続行する必要がある、こういうふうに考えておる次第でございます。
○鈴木(周)委員 それにつきましてお尋ねいたしたいと思うのですが、第一、生産工程におきまして、私長く福島の羽二重会社や日東紡の前身で、絹織物の原料であるペニー等を製造した関係におきまして、練り場というものは工場の一部分につかなければならない、こういうことは事実であります。福島で私たち羽二重織機を三、四百台持って経営していた時分には練り場もそばにありました。ところが川俣方面にありまする今日の練り場、すなわち工場の延長である練り場が独占されていると同時に、一つも最近研究されないでおる。昔の形態のまま経営されておる。そういう場合において他に業者ができようとしてもこれを防ぐ方法をとっておる。こういう場合におきましては、この可燃性の織物に対しても相当その品質やあるいは工場に対しその伸度を弱めるようなことが多いじゃないか。事実私たちの経験によって見ますとそういう場合があるが、これに対する措置等は、この可燃性織物についての関連したる問題について当局ではどういうふうなお考えをもってこれを助長発達せしめるお考えであるか、お聞きしたい。
○小室説明員 お話の通り練り場と申しますか、いろいろな精練の工場というようなものが独占的になる、あるいは十分新しい合理化を施さないということは、これは望ましくないことでございます。ただ、同時に考えなければなりませんのは、染色加工、精練、こういう設備が日本全体として見ると過剰ぎみでありまして、そういうことからいたしまして関係の調整組合で設備はこれ以上ふやさないというような取りきめを行なっておるような情勢もよく考慮に入れなければならない。個々の具体的な問題については具体的な問題としてこれを掘り下げて検討いたしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○鈴木(周)委員 練り場というものは生で出すべきものではないので、それは工場の延長だと私たちは信ずるものであります。法の見解はどうであるか、そこの御意見を一つ伺ってみたい。
○小室説明員 お尋ねの趣旨が少しはっきりいたしませんが、ただいまの染色加工の調整組合でもって取り締っておる設備の対象と今の問題になっている設備が果して合致するかどうか、こういうお尋ねでございましょうか。
○鈴木(周)委員 練り場そのものは織り場の延長であると私たちは承知しておるのですが、当局ではこれを調整組合に入れてやるのかどうか、これを一つ根本的に解決しなければならぬと私たちは見ておるのだが、その点をお聞きしておるのであります。
○小室説明員 織布部門と染色加工、精練の部門は非常に密接な関係がございまして、おそらく不可分な関係もあると存じますけれども、中小企業安定法等の関係とは別個に処理されているかと存じます。着任早々でありますから非常にこまかいところになりますと自信がございませんけれども、これはもし間違ったらあとで申し上げますが、大体そういうことになっておると存じます。
○鈴木(周)委員 それではなお一つ希望として申し上げておきますが、私たちの経験から見ますと、川俣なら川俣というような特殊なる織物、すなわち可燃性の織物を主としておりますが、こういう場合におきまして持ち運びや、あるいはその他の関係上においてその品質のいたむこと、あるいはそれを早く工場としてはでき上らせて輸出する、こういう場合におきましては、どうしても工場の延長と私たちは見なければならない。たとえば倉庫というものは製造業者の工場の延長として見ると同様に、織物を使う立場においては、白練りだけは、どうしても工場の延長と見なければならない。それを調整組合よりはずすべきか、これを調節して自由にまかし得る方法を講じ得るかどうか、その点の見解を一つお聞きしたい。
○小室説明員 現状においては、先ほど御答弁申し上げた通りでありますけれども、着任したてでございますので、今の御質問の趣旨、御意見の趣旨なども参考といたしまして勉強させていただきたいと思っております。
○鈴木(周)委員 それではこの程度にとどめておきますが、幸い通産局長も来ておられるから一つお許しを願います。第一最近におきまする日本の農水産物カン詰中でも、農産物カン詰の輸出問題について一つお聞きしたいと思います。世論も喚起しなければならないと思う。ミカンのカン詰は、大体において出来秋から三、四月までこれを多量に製造するためと、あるいは外国では美術品としても使うというような意味で輸出されておる。しかるに桃やバートレットとかその他のくだもの類のカン詰は、出来秋にこれを製造しなければならない。そういう関係からいたしまして、中小企業の方々たち、あるいは家内工業の方々たちが多くこれを製造して品質を統一して輸出されるということが現状であるし、長年の慣習になっておる。しかして今度の日英通商条約に関しましても、さきには申し込んで大体の了解を得られるというお話を聞いておったが、通産当局においては、その努力がどこまで持っていって、どこでこれがはずれたのか。サケ、マスだけがそのワクに入って、あるいはミカンカン詰だけがあのワクに入って、あとが自由であるか。あるいは割当をきちっとなぜできなかったのか、これを一つお聞きしておきたいと思います。できない原因がどこかにあるとするならば、民間業者及び多数の農民に非常な大きな影響を来たすものと私たちは思うし、特に社会党方面の方たちは関心をお持ちになっておられると私たちは考えるのですが、その点を究明してみたいと存じます。
○板垣政府委員 ミカン以外のくだもの類のカン詰につきましては、私もこれは好個の輸出食品といたしまして、特にイギリスに対しまして売り込みたいという考えを持っておったのでありますが、今回の日英交渉におきましても、このくだものカン詰をぜひ向うのクオータの中に入れてもらいたいということで交渉しておりました。しかしながら今御指摘のように、サケ、マスカン詰との関係もございましたのですが、くだもの類のカン詰につきましても、ぜひ一つ割当をもらいたいという交渉をしておりました。ところがイギリス側といたしましては、南アあるいは豪州あたりとの競合もあるということで、だいぶ渋っておりましたが、結局向うと交渉の結果、ペアであるとか桃であるとかいう点につきましては、原則的には異存がないところまでこぎつけました。ところが御承知のように、今回の日英交渉は、日本側は非常な出超の関係で、立場上は非常に不利な立場にございます。このくだものカン詰につきましては、新規要求にもなるわけでございます。従ってイギリス側としましては、新規要求であることをたてにとりまして、非常に大きな犠牲を日本にしいて参ったわけであります。ことにこのくだもののカン詰につきましては、その他の新しい新規要求五、六ありましたが、これに合わせまして、特に石油問題につきまして、日本側としてちょっとのみがたい犠牲をしいて参りましたので、私どもといたしましては、遺憾ながら今回の協定ではこのくだもののカン詰につきましては折れざるを得ない状況になりました。しかしながらただいま申し上げましたように、くだものの一部につきましては、イギリス側も原則としてはのむような状況でございますので、今度の一番近い機会、二月の日英交渉のレビューの際に、もう一回この問題を取上げたいと思いまするし、この機会に成功いたしませんでも、年に二回必ず日英交渉はございますので、今後機会あるたびごとにこのミカン以外のくだもの類のカン詰の輸出につきましても努力をいたしたいと考えております。
○鈴木(周)委員 ただいまの御答弁は実にいい答弁であるようでありますが、来年の二月、またその次の七月、また翌年の二月と延びないように御配慮を願うことに御努力を願わぬければ、今発達しかかったこのくだもののカン詰業者及び農民が非常に困るということを特に頭に置きまして、これを強力にお進め願うことをこの際ここでお願いをして、私の質問を打ち切っておきます。 —————————————
○神田委員長 次に請願審査小委員会設置の件についてお諮りいたします。ただいままでに本委員会に付託になりました請願は二十四件でありますが、この際請願審査のため、請願審査小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認めます。よって請願審査小委員会を設置することに決しました。 なお小委員の数並びに小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長 御異議なしと認めます。さよう決定いたします。 それでは委員の数を七名とし、小委員に 小笠 公韶君 鹿野 彦吉君 小平 久雄君 笹本 一雄君 長谷川四郎君 永井勝次郎君 中崎 敏君 を、小委員長に鹿野彦吉君を指名いたします。 本日の会議はこの程度にとどめます。次会は明十六日午前十時半より開会することにいたします。 これにて散会いたします。 午後零時二十八分散会 ————◇—————