運輸委員会 第5号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/12/13
会議録
○臼井委員長代理 これより運輸委員会を開会いたします。 本日は委員長が余儀ない事情のために御不在で、私が委任を受けましたので、委員長の職務を代行いたします。 本日は陸運に関し調査を進めますが、まず行政管理庁より国鉄に提出されました勧告について質疑を行います。本問題に関しましては、前会及び前々会において、行政管理庁及び国鉄より説明を聴取いたしておりますので、本日はこれらに対して質疑を行うことにいたします。質疑は通告順にこれを許します。正木清君。
○正木委員 去る十一月十七日に行政管理庁の長官であった川島前長官より当時の三木運輸大臣に手交された国鉄経営に対する勧告書について、私はこの機会に行政管理庁にまずお尋ねをしたいと思います。 私の知る範囲におきましては、行政管理庁設置法第四条第七項によりますと、長官は、監察の結果勧告をしたときは、当該機関の長に対して、その勧告に基いてとった措置について報告を求めることができると規定されてありまするが、これに対して行管の所信をお伺いいたしたいと思います。
○山口説明員 行政管理庁から出しました勧告につきましては、その勧告の内容事項を関係の機関で検討されて、どういうふうな具体案をとられるか決定いたしました際には、報告を求めることにいたしております。今回運輸大臣に対して勧告いたしました事項につきましても、御検討の結果につきましては回答をいただくように申し上げております。
○正木委員 そうしますと、その時期と、または求めたあとにおける報告書に対する行管としての重ねての処置等について、行管の見解を明らかにしておきたいと思います。
○山口説明員 報告を求めます時期に関しましては、一応期限を定めて報告をお願いする場合とそうでない場合とございます。今回の勧告事項につきましては、かなり検討に日時を要することが予想されますので、期限を定めてお願いすることはかなり無理があるという判断のもとに、期限を切らずに勧告を出しております。 そこで第二点の行管のその後の措置ということでございますが、これは行政管理庁から出します勧告は、非常に大きな問題につきまして、しかも具体的にはかなりいろいろの案が立ちますような事柄が多いのでございますので、事務当局といたしましては、さらにこまかい調査の内容などをお示しいたしまして、協議して参るつもりでございます。
○正木委員 たとえば今回行管が運輸省に対して勧告をした各項目について、運輸当局から行管に対して報告がなされる。なされた場合、行管が勧告した、特にその中での重要事項と、運輸当局から行管に回答をしたその内容等において、根本的に食い違いが生じておったというような場合の処置及び責任の所在というものを、ここで明確に行管から承わっておきたいと思います。
○山口説明員 今回の勧告につきまして、内容が非常に明瞭でありますような事柄につきましては、ぜひ行管の方で出しました意見に従って改善されるようにお願いしたいと思っておるのでございますが、その他非常に改善すべき必要はあるけれども、具体的にはいろいろの案が立ち得るというような問題につきましては御検討をお願いしておるのでございまして、具体的な手段につきましては結論的なものを出しておりませんので、おそらくは根本的に非常に食い違うというようなことはなかろうと予想しておるのでございます。勧告をいたす前におきましても、一応行政管理庁の方で得ました監察の結果につきまして事務的に御連絡をし、将来どういうふうな改善方策を立てるかというような点につきましても、ある程度御意見も承わっておりますので、そう食い違った結論になろうとは予想しておりません。
○正木委員 ただいまの行管の答弁によりますと、行管が勧告前に、調査事項について事務的に運輸当局と連絡をして、将来改善すべき諸事項については意見の交換をしておるから、本質的に意見の食い違いがないのだ、こういうように私は承わったのでございますが、元来行政管理庁の事務監察というものは、政府部内の事項であって、当然ただいま答弁されたように、事務的に連絡すべきものは連絡すべきものであるというのが、私の本質的なものの考え方でございます。そうあってほしい。これはあとで私の質問事項に出て参りまするが、そのことを一応前提にして、私は記録で明確にしておきまするが、今回の行政管理庁と、それから運輸省を通ずる国鉄との、これらの問題に対する本質的な見解の食い違いというものは、諸々に見られる。見られればこそ、私は当初において行政管理庁の持つべき役所としての任務、権限、そのことを明らかにするために、実は一応行政管理庁に対する質問をいたしたわけでございます。 第二に私は運輸当局にお尋ねをするのですが、運輸当局としては、勧告の重要性にかんがみて、今回の国鉄経営に対する行政管産庁の監査の勧告事項については、あるいは運輸当局としては、現在国鉄経営調査会なるものを作っておるからして、その結論を待つのだ、こういうような御答弁があるかもしれませんが、私としては行政管理庁が一たび矢を放ったのでございますから、必ずしも国鉄経営調査会の最終的な結論を待つまでもなく、その勧告の諸事項の中において、当然勧告の内容が妥当と認めるものがあるとするならば、早急に処置できるものからどしどし改革すべきであると考えておるが、運輸当局の見解をこの際明らかにしてもらいたい。
○植田政府委員 ただいま正木委員のお話の通りに考えております。実は国鉄経営調査会の話も出ましたが、この行政管理庁の監察あるいは勧告の出る以前におきまして、国鉄の経営につきましてのいろいろの調査をやっていただくために、調査会を設けておりまして、いろいろと財政の再建という点につきまして御検討を願っておったわけであります。従いましてこの勧告が出ました場合におきましても、国鉄に対しましては、この勧告の趣旨においてもっともだと思うものはどんどん実行すべきである。またこれにつきましての運輸省の最終的な意見をきめますためには、国鉄のこの勧告についての意見があれば、それについても国鉄から聴取しますし、また経営調査会におきまして、いろいろ根本的な問題についても検討していただいておりますので、そういうものを勘案いたしまして、運輸省の意見をきめたい、かように考えております。この勧告におきましてもっともであり、実施できるものはどんどん実施すべきであるという見解で、国鉄に対しましてもそういうふうに指導いたしておるわけであります。
○正木委員 そうしますと、十二月六日付東京各新聞はトップ記事として、国鉄外郭団体整理方針きまるとの報道をしております。なお私の手元にこれはあるいは当委員会で配付されたのかもしれませんが、国鉄外郭団体の改善について、三十年十二月六日付日本国有鉄道として書類の配付を受けておるわけでございますが、この国鉄外郭団体の整理方針ということは、この内容等の是非については、いずれ機会を見て私は質問を展開しますが、いずれにしても一こうしたことが行われたということは、行政管理庁の勧告事項の三の経営刷新合理化の見解と、その基本的な精神においては一致しておるのではないかと考えられるのでございますが、運輸当局としては、こうした行政管理庁の勧告の精神を受けて立って、最終的な結論を待つまでもなく、改革すべき点は改革するという見解に立って、この外郭団体の整理を行なったのかどうか、この点をこの機会に明らかにしておいてもらいたい。
○植田政府委員 国鉄の財政の立て直しという観点から、いろいろと取り上げなければならぬ問題があったわけでありますが、そういうただいまお話がありました外郭団体についてのいろいろの世評がある。そういう点についてもすっきりしなければならぬということも、一つの取り上げるべき問題点であったわけであります。従いましてそういう面についての検討は、国鉄当局にぜひしてほしいということであったわけでありますが、たまたま行政管理庁におきましても、その点の意見が出ておるわけであります。従いましてこの行政管理庁の勧告に対する処置という点ももちろん含まれておりますが、根本的に今申しましたような、この春からのいろいろな財政の問題点について検討を願っておりました、そういう一環といたしまして、その外郭団体の問題も一つの大きな問題である、こういうふうな問題になっておりましたので、国鉄当局としましてそういう点にかんがみまして、一つの刷新案というものを作られたわけであります。この問題に今申しましたような点から国鉄当局が作られた考え方であります。
○正木委員 行政管理庁に一つお尋ねをいたしますが、この国鉄外郭団体の改善について、三十年十二月六日付、これをあなたはごらんになりましたか。もしなったとするならば、あなたの勧告事項の三の経営の刷新合理化という項に該当する諸事項であると私は考えるが、行管としては、この外郭団体の改善について、この三の経営の刷新合理化という行管の意思と一致したものと考えておるかどうか、簡潔に答弁を願います。
○山口説明員 十二月六日に発表されました国鉄の改革案に関しましては、まだ国鉄から、あるいは運輸省を通じましても、直接詳細な御説明は承わっておりませんが、本委員会に提出されました資料などから拝見いたしまして、相当な決意を持って外郭団体の改革に着手されたことは認められるわけでございます。行政管理庁が言っておることと一致するかどうかというお話でございますが、私どもといたしましては、いずれ全体の改革の方針は運輸省からあらためていただくことになっておりますので、それによって判断いたさなければなりませんが、現在はまだ着手の一歩であろうかと判断いたしておるわけでございまして、さような意味合いにおきましては、かなり強い決意を持って国鉄がこの問題に当っておられる様子を看取することができると考えております。
○正木委員 そこで運輸当局に簡単にこの点をお尋ねしておきたいと思いますが、この刷新方針の実施に当って、業務各般にわたって苦情処理機関を設けるという点が特徴のようでございます。かつ部外者の有識者を加えた国鉄部外団体公正委員会、これは原案によりますと仮称となっておりますが、こういう機関を設けるのだ、こう規定づけられておりまするが、その性格や任務、権限等について、この際一つ明確にしておきたいと思うのであります。
○天坊説明員 ただいまお話がございました苦情処理の問題でございますが、この問題につきましては、資材、工事その他の関係で従来からも投書の形式その他で、いろいろと御不満の方が多いのでございます。その御不満を持たれる理由等について、いろいろ私どもとして御説明する機会なり御了解を得る機会を持って、十分満足して納得していただきたい、こういう意味におきまして、こうした問題の処理は、苦情を承わるような機構を考えて、その苦情を通じて私どものやっておることについて十分反省を加えていったらどうかというふうに考えておるわけでございまして、その機構の性格は国有鉄道部内の機関でございまして、性格的に申しますならば、やはり総裁の一つの意見を聞き、参考になるような材料を提供していただくような機構であろうかと考えるわけであります。その点はただいまのところではそれ以上強くするということもいかがかと存じますので、一応そういう立場からスタートしてみたいと考えております。
○正木委員 本論に入りたいと思うのですが、行管は今回の勧告に当って、毎年補修に緊要な修繕費を多額に削減して業務費に流用しておるという点を指摘しております。これは勧告の中でも、減価償却費の本質論と同様に大きな問題として取り上げております。試みにこの修繕費の決算面における減額の状況を見ますと、行管が指摘しているように確かに決算面そのものにおいては非常におかしい。これは私の調査ですけれども、たとえば昭和二十六年度においては約五十二億、二十七年度においては約四十七億、二十八年度においては約四十六億、二十九年度においては四十九億と大幅に減額されている。半面、業務費の決算面における超過は、二十六年度約五十四億、二十七年度約五十六億、二十八年度約六十億、二十九年度五十八億に達しております。ですからこうした決算面の数字上から見ますと、これらの問題は確かに行管が指摘しているように非常におかしい。そこでこれと逆に今度は修繕費という面からながめてみますと、国鉄は今年三月に発表いたしました国鉄財政の現状においても、現在の修繕費では戦前水準に運転保安度を確保することにはまだ不足であることは明らかであると力説しております。そしてその増額をわれわれ国民に緊急事と宣伝いたしたのでありますが、年々その一割も予算額より削ってしまって、少ししか使用しなかったということはまことに不可解でございます。この点から見ただけでは不可解でございます。これに対して監督の立場にある運輸当局から当委員会において、このいきさつ等には何らかの深い理由がなければならないと思います。私は単に運輸当局がこうした実情をことさらに隠蔽したのではなくて、何か深い理由がなければならないと思いまするが、これは私の納得いくまで運輸当局の明快な御答弁を要求いたします。
○植田政府委員 ただいま御指摘の修繕費と業務費との関係でございますが、決算的に申しますると確かにただいま御指摘のような流用をいたしております。これにつきましては、実は率直に申し上げますると、沿革的な理由がございまして、いわゆる占領軍がこの予算にいろいろタッチしておったという時分に、業務費を非常に厳重に査定したわけであります。もちろん業務費というものを厳重に査定することは当然でありまするが、ただその当時の物価の上昇に伴いまして、業務費が当然ふえなければならぬという状況であったわけでありまするが、そういう点を全然無視いたしまして、業務費を非常にむちゃと申しまするか、物価情勢を全然考慮いたさないで押えたわけでございます。そういう関係で業務費が非常に窮屈であるという状態がずっと続いておりますので、今日まで大なり小なりそういうふうな状態になったわけであります。ただこの業務費は、そのうち相当部分がいわゆる機関車の水代であるとか、どうしても必要なものでありますし、そのほかのいわゆる庁費に関するもの、これは毎年極力節約に努めておるわけでありまして、その点につきましては全体の業務費の経費のうちに占める割合も決して多くないのでありますが、そういう状態で私どもが見ましても業務費は非常に窮屈である。もちろんただいま申しました理由によって機械的にどうということはございませんが、毎年の業務費を見ましても非常に窮屈であるという状況でありまして、決算的に申しましても決して業務費が不当にふくらんでおるというのではありませんので、そういう状態で今日まで至っておるわけであります。もともと出発点はただいま申しましたような事実でありますが、毎年の業務費につきましては、決算を見まして決して無理でないというふうな状態で、業務費の流用を是認しておるような次第でございます。
○正木委員 私この機会に大蔵当局にお尋ねしたいと思うのです。今運輸省からの答弁で大体私には概略的にはつかめるのですが、修繕費と業務費の予算流用の関係について、私はどう考えても行管の指摘した事柄が正しいと考えられてならない。事務的には正しいと思う。ただし問題はその内容と今日までのいきさつというものも勘案しなければならないのですが、かりに行管が指摘していることが正しいとするならば、運輸省より大蔵当局が予算査定に対して本来の姿に予算というものを引き直さなければならない、これが当然んなです。言葉をかえて言うならば、運輸当局も大蔵当局も、従って国鉄事務当局も、本質的にはわれわれ国会というものを非常に軽視しておった、予算の編成という本質論からいえば軽視しておった。 そこで私が聞きたいのはこういうことです。業務費が年々五十億も平均して決算面でふえているということは、一体どういうわけであるのだ。かりに年一度の話であるならば、事情やむを得ないということも言い得るでございましょう。しかし二十六年度以来ずっと規則的にふえてきておる。これは私が今一言触れたように、国会を尊重する監督官庁ならば、毎年ふやさなければならない正当なる理由があるならば、当然業務費というものは次年度から決算と大体合うように予算提出のときに改めてしかるべきではないか。このような予算、決算の実施は、国会を軽視しておると言われても仕方がないではないか。従って業務費増額の理由及び毎年予算、決算の食い違っている点等について、予算査定の立場にある大蔵当局からこの点を当委員会において明確にしてもらいたい。
○岩尾説明員 お答えいたします。業務費と修繕費の流用の問題でございますが、先ほど鉄監局長からお話しになりましたように、まずそういう問題の起りました経緯は、たしか昭和二十四年かと思いますが、ドッジ予算で非常に国鉄の独立採算制というものが強く主張されましたために、従来決算上使われておりました業務費を大体三、四割削減したわけでございます。ちょうどそのころ物価も大体四〇%くらい前年からはね上っておるというような状況で、かなりその査定はきつかったかと思います。それでその後の状況は今先生御指摘の通り、大体決算額に見合うような額が業務費の方に流用されているという形になっておったわけであります。現在大蔵省は運輸省が調整されました予算を、特に財政投融資の関連におきまして協議にあずかるという立場にあるわけでございますが、われわれといたしましてもできるだけそういった形を、修繕費は修繕費として、業務費は業務費としてはっきり決算に合わした姿にすべきではないかという気持を持っておったのでありますが、現在の国鉄の財政は、御承知のように第一次の減価償却が十分にできないような財政状態でございますので、そういう状態で業務費を急にある年予算上五十億もふやすという形は 大体百二、三十億でありますから、その半額近くふやすということは、普通業務費といいますと、一般官庁におきます旅費、庁費というような観念で見られがちでありますので、現在第一次の減価償却もできないような状況で、そういった旅費、庁費に類するようなむだ経費をふやすのは、どういうわけかというような御疑念が起きるのではないか、そこでできるだけ国鉄の財政が健全になり、償却だけでもできるような状態になったときに、その点を直したいというような運輸省の御意向でございまして、私は昨年予算の協議にあずかったわけでございますが、その当時はそういうような運輸省のお気持もございまして、われわれもその点全体としての鉄道財政の現状から見まして多少問題があるということで、従前通りの額で計上をしたわけでございます。決して国会を軽視するというつもりはございませんでしたが、誤解を生じているという点については申しわけないと思っております。
○正木委員 行管にこの点で簡潔にお尋ねをするのですが、運輸当局並びに大蔵当局の、この修繕費及び業務費との予算の流用については今明らかにされたわけですが、行管としてはこの問題を大きく取り上げる場合において、大蔵当局のこの予算措置に対する見解をお聞きになったかどうか。それから運輸当局からもこの事情を聞かれて最終的に勧告をされたのかどうか、この点を簡潔に答弁を願います。
○山口説明員 予算の調整は運輸省がすることになっておりますので、運輸省からはその理由を御説明いただきまして、先ほど植田局長からお話しになりましたような事情を承知いたしております。大蔵省の方につきましても同様の事情を伺っておりますが、私どもが結論を出しましたにつきましては、いろいろの事情はあるにしても、占領が解けてからすでに三年も経過しておりますので、今日の状態としてはもっと明瞭な手続にすべきであるということが一点と、それから業務費として使われておりますものの中に、いわゆる外郭団体等に出ます補助金的なもの、あるいは委託費的なもの等で、相当縮減する必要があると思われるものがございますので、流用にいたしました全体の金額すべてがどうということは、とうてい申し上げられない事情ばわかりますけれども、なお業務費については相当圧縮すべき要があるように見受けられましたので、かような結論を申し上げた次第でございます。
○正木委員 重ねて行管にお尋ねするのですが、私の手元にあります行管の資料によりますと——こればあなたの方で運輸省の中にある経営調査会に来て御説明した資料であろうと思いますが、「4、財務の自主性 修繕費から業務費に毎年度多額の流用をいたしておる情況等から判断して自主性は必ずしも適切に運用されていない面があり、決算の勘定科目も経営管理のためには欠陥が多い。」こう抽象的に指摘されているのですが、いずれ膨大な新聞資料もあとで提供して行管の御意向を確めるつもりでございますが、行管としては、この経営の上からいっていろいろの不手ぎわということは勧告の通りではありますが、そのよって来たった原因等については、行管は百も承知しておったのではないか。こういうように私は感じられるのです。あなたは当初私の質問に対して、事務的には当然運輸省の意向も十分聞くのだ、そして改善すべき点等についても十分話し合いをするのだ、こういう答弁がございましたが、あなたの方から九月に一番最初に出ましたこれの四十ページにこう出ておるのです。「予算、決算対比面における各経費の過不足額の詳細は次項で述べる」云々、そこでこう出ておるのです。「業務費が増額されている傾向は、昭和二十四年度以降(昭和二十四年度に業務費予算は対前年比で四二%減額されている)累年の傾向である。業務費が業務遂行上ほぼ適正に支出されているものとすれば、運輸省及び大蔵省が予算算査定に際し従来の行きがかりにとらわれた結果、業務遂行上の必要経費が予算面に盛り込まれていないという事になる。これは現行予算制度の不合理さを端的に示すもので、各予算がすでに実行予算の段階で大幅に崩されている事実は好ましくない点である。」こう指摘されております。私はまさにその通りだと思う。ところがこれはあなたの方でどの程度配付されたか知りませんが、偶然に私の手元にも入りました。あなたの方で九月に出したこの勧告書の原案です。この四十ページにこう書いてあるこの通り、問題の責任の所在というものを明確にあなたの方では指摘しておきながら、さて現実に行管が対社会に発表したこの膨大なるいろいろの資料に基きますと、この事実というものは大きく歪曲されてしまっている。一体これはどこからそういう経過をたどってそういうようになったのか。十一月十七日の運輸大臣に対する勧告も非常に抽象的であるし、そうして経営調査会における説明も非常に抽象的である。しかも私自身としては行管の勧告の精神を否定してない。してないが、事実は事実として従来の経過もこれはまた率直に認めなければならない。なぜ一体そういうように大きく歪曲して、対社会的にあたかも国鉄がこの修繕費を業務費に流用し、国民の血税をむちゃくちゃにむだに使っているという印象を与えたのか。たとえば一つの例をあげて行管の御所信を承わりたいと思うのですが、委員長、行管の岡松監察部長は出席でございましようか。
○臼井委員長代理 まだ見えません。
○正木委員 では今出席されているのは山口さんですね。山口さんでもけっこうですが、日本でも権威ある新聞の一つであります読売紙が、十一月十八日に、「行政管理庁岡松監察部長の話」として、この中でこういうようにこの問題を取り上げておるのです。これは第五話でございますが、「会議費を修繕している話」「国鉄は役所とちがってそう予算の流用を金縛りにされては能率的な仕事はできない。だから「自主性」が認められているが、この自主性のおかげで「危険だから」と要求しておいた修繕費の中から数十億円が会議費、交際費、物品費、賠償費、民間への試験委託費、租税見合費、雑費に化けている。ムダ使いしやすい項目ばかりだが、もともと「旅客輸送に危険」と日本最高の技術陣をバックに要求してくる「泣く子も黙る」修繕費の流用という点がミソ。」こうすると、この具体的な事実、経理上から言うと、私は監察部長の指摘したことが正しいとは是認するけれども、そのよって来たったいきさつを運輸当局、大蔵当局に行政管理庁がこの九月に出した勧告の四十ページによって明らかに指摘しておきながら、さて対社会的に現われるときには、こういう形で現われる。まだまだ私たくさん持っておりますが、これはあとでやります。これは一体どういう経過をたどったのか。一体これが果して行政管理庁としての本来の任務なのか。この点を私は行政管理庁から明確に責任のある答弁を求めます。
○山口説明員 流用に関しまして自主性のある運営が適切に行われていないという結論を出しましたのは、先ほど申し上げましたように、流用されました結果のその使途の中に、いろいろと圧縮し得るようなものがあるという観点からいたしたのでございます。それで私どもの方の見方は、実は業務運営を改善するという意図を持っておりますので、その目標といたしておりますところは、かなり高いと申しますか、理想的なものを目ざしております。そこで現実的な問題として、かなり宥恕すべきような事柄はありましても、なおお一そうこれを改善するという意図で申しておりますので、最終的にその目標を示して、そこに向って努力していただくような趣旨で申し上げております。従って京だかなり改善の余地があると思われるような事柄につきましては、言葉といたしましてもかなり強く要望をしておる結果となっております。先ほど九月ごろに出された書類というお話がございましたが、それは私どもが事務的に一方的に判断をいたしましたものを、国鉄や運輸省側で検討していただく目的で取りやとめた書類がございます。それ以外には九月ですと出ておらないと存じます。最終的に取りまとめたものは十一月に入ってからでございますので、おそらく御指摘のものは国鉄や運輸省その他に提出しまして、検討して御意見を伺うために作ったものであろうかと思いますが、これは行政管理庁内部としましてもまだ幹部の検討を経ておらないものでございます。そこで最終的な結論をどういうふうに出すかということにつきましては、先ほど申しましたようにどういう目標を示して努力を要求しようかということにかかっておりますので、かなり中間における事務的な調査は再検討されておるわけでございます。さらに相手方と申しますか、運輸省なりあるいは国鉄などの御意見も伺って、それに対する態度も加味されますので、いろいろと様子が変って最終結論になっておるわけでございます。それから新聞に出ました事情、私も実はどういう事情かよく承知いたしておらないのでございますが、おそらくは発表したようなことではなかろうかと思っておりますし、もしそうだといたしますと、だいぶ内容が取り違えられておるのではなかろうかと思っておりますが、実は今度の国鉄の調査に関しましては、私どもが正式にお話をいたしましたのは、運輸省に設置されました経営調査会に十月にお話したことがございます。これはまだ私どもの方で最終結論には至っていなかったのでございますけれども、そういうことでもよろしい、審議の参考にするだけであるから中間的に調査をした状況だけでもよろしいということで、役所としての正式の結論でなしに、調査を担当した者がどういうふうな結果であったかということを述べるだけでよろしいということで、この際には資料といたしましてもきわめて不十分なものを出しまして、意見なども要項ということで、文章などもきわめて練ってございません、話の基礎になるようなものを出したわけでございますが、それと最終的な勧告をいたし増した際に出ました報告書その他、こういうものが正式に出たものでございます。しかしながらその中間におきましても、この問題は非常に興味を持って迎えられたようでございまして、いろいろとある方面の片言隻句などが出ておりますけれども、これにつきましては実は私どもといたしましては、まことにおもしろくない傾向であるように考えておったわけでございます。しかし扱われる方としましては、それが世間の気持に合うというようなことで扱われたので、しいて私どもの方でどうすることもできませんし、また中にはかなり違っておるようなことがございましても、そのままになっておるものがかなりございます。こういう大きな問題で、新聞等でいろいろと扱われますと、かなり正確でないものも出ることがあるわけでございます。しかしこういうことは私ども率直に申しますと、私どもの役所の仕事は、従来新聞などでそう大きく取り扱われておりませんでしたために、そういうふうな新聞に対する取扱いなども実は十分心得ずに、あとで新聞に出た状況を見て、いろいろとわれわれが日常部内で話しておりますことでも、かなり注意してしなければならないということを反省しておるわけでございます。
○正木委員 委員長に要求いたしますが、行政管理庁の岡松監察部長の出席を要求いたします。 そこで私は運輸大臣にお尋ねをしたいと思うのですが、お聞きのようにこのたびの行政管理庁の勧告の中では、非常に大きな問題の一つでございます修繕費が業務費に流用されておる、流用されるそのこと自体は、私は法律上の違反だとは考えておりません。法規上認められておるのですから。しかしその精神においては当然改善をする必要があるのではないか。言葉をかえて言うと、すっきりしたものにして、われわれが当委員会において国鉄当局から出る予算、決算の一切の書類を一目見れば、なるほど真実はこうかとなるようなものに、当然予算というものはすっきりしたものにしなければならないのではないか、こう私は考えられてなりません。そこで三十一年度の予算等からは、この点を大臣としては今日のこのいきさつ等から考えて、当然すっきりするものに立て直す御意思があるかどうか、この点をお伺いしたい。 なお大蔵当局ですが、大蔵省としても日鉄法の建前からいけば、御関係がないと言えばないのですが、やはり国家資本の融資の建前上、当然国鉄経営全般についてのものは御調査になり、注意すべき点は注意されるのですが、やはりこういう点は大蔵当局としても、こういう機会が一番いい機会であると思いますので、改善すべき余地があるとすればやはり運輸当局に勧告をして、注意をして改善すべきであると思うが、この際御意思を承わりたい。
○吉野国務大臣 お答えいたします。お話の点はまことにごもっともでありまして、過去の沿革は別といたしまして、三十一年度以降の予算につきましては、私はお話の通りに改めたいと思っております。
○岩尾説明員 先ほども申し上げました通り、昨年も実はわれわれは実際の姿に返すべきではないかという気持で、予算折衝の際に話をしたのでありますが、先ほど申し上げましたように運輸省御当局においては、そういう事情から現在の状況で業務費を増額することによって、かえって誤解を招くよりもというお気持から、そういう結果にならなかった。運輸省の方でそういうお気持ならば、今後はそういう形に当然なっていくと思います。
○正木委員 次に減価償却費についてお伺いいたしますが、行管は減価償却費の算定に当って、根本的には国鉄が耐用年数を不当に変更しておるという点を、財務運営の自治性という観点からこれを取り上げて大きく指摘いたしております。しかしながら私の承知いたしておりますところでは、この耐用年数については国鉄法第四十三条第三項の規定によって、運輸大臣の認可を受けることになっておりますね。そこでこの日本国有鉄道会計規程の基本事項の別表に定められておりますように、国鉄はこの耐用年数というものは勝手にきめることができない法律上の建前になっておる。私の承知しておる範囲ですよ。従ってこの点を行管としては一体どう取り扱ったかということを、まず行管に聞くことが一つ。それからその次に私の聞きたいことは、従って国鉄がこういうものを規定する場合には、当然運輸大臣の認可事項になっておる。また別表の基準によらないで行う場合も、認可を受けなければならないことになっておる。基本事項の第十一にこういうことが定められておる。従って国鉄の自治性のみにゆだねられておらないのではないか。この点です。この点は非常に大切だと思います。こういう法律規定の段階を踏んでこの耐用年数というものはきちんとしているのであって、行管が指摘しているように国鉄の自治性ばかりでは、私は問題を取り扱うことはできないのじゃないと考えておりますので、この点について私は行管と運輸当局の立場から明確な答弁を要求いたします。
○山口説明員 耐用年数につきましては、会計規程の基本事項としまして運輸大臣の認可を経ておるわけでございますので、これはやはり運輸省の承認なしには変更すべきものでないと考えております。ただ現在の運用について、この問題を非常に厳格に言うことが妥当かどうかという点につきましては、いささか疑義があるのでございます。それは、現在の減価償却費は第一次再評価を基準といたしておるものでございまして、経費的に科目といたしまして二つに分類をいたしておりますが、減価償却費という科目を立てますものは簿価を基準にいたしたものでございます。このものにつきましては、国鉄の御説明によりますと規定通りに出しておる。ただ第一次評価と簿価との差額に対する取扱いというものは、大体予算で認められました程度のものを減価償却費に立てるという考え方で、もともと第一次評価を基準にしたのでは減価償却費が不足であるという考えのもとに、多少その点の耐用年数の取扱いを変えまして、およそ予算で認められた程度のものは減価評却費にしようという考えのもとにやっておるようでございます。耐用年数を変更いたしまして これは手続としては適当でないにいたしましても、一般企業が現在第三次まで認められておるような状況につきましては、まだそこに達するまでの間において多少の変更をするということになったわけでございますので、結果論的と申しますか、実情から見まして、今の取扱いは非常に厳格にその手続を責める必要のあるものであるとは考えられないわけでございます。
○正木委員 そこでもう一点この問題で行管にお尋ねしておきますが、今あなたの最後のお言葉であれば私も納得するのです。あなたからいけば、あなたの役所が新聞社との関係にふなれであったということを、今自己批判をされておるとおっしゃいますけれども、この膨大な国鉄は決して宙に浮いておる組織ではないのです。国民のための国鉄です。それで私は問題を重大視して本日質問に立ったわけです。この問題はここが大切だと思うのです。行管は、耐用年数を不当に変更しておるものが見受けられるので、適切な耐用年数を算定して、恣意にこれを変更せしめない措置が必要であるというふうな勧告をいたしております。そこでその真意を聞きたいのです。その真意は現行の基本事項にあげられておる耐用年数表の内容が不当なのかどうか、この点をまず明らかにしてもらいたい。あるいは表の内容はおおむね妥当だが、その適用する実施方法が恣意的であるのか。または第十一条の二項の規定、すなわち必要の場合は別表に定める基準によらないことができるという規定が恣意なのかどうか、この点行管としての見解を明らかにしてもらいたい。
○山口説明員 現在の耐用年数が妥当かどうか、その問題につきましては、ただいま御指摘の問題とは別に、耐用年数は現在のものは必ずしも適当でないものがあるので、再検討していただきたいということを申し上げております。それから実施につきましては、現在の取扱いは手続が十分でなしに耐用年数の変更が行われておりますが、しかしこれは耐用年数が適切なものが定められ、かつ評価が適切なものになった暁にも、同じような事情が起ると非常に困るわけでございまして、そういうことのおもんぱかりから、将来は適切な評価をし、かつ耐用年数も適当な耐用年数に変えた場合において、国鉄自体はおそらくは今のような取扱いはされないとは存じますけれども、そういうことが決して起らないように厳重な監督をする必要があるという考えであります。従って耐用年数は国鉄だけでそのときの財政の都合によっていろいろ変えるべきものでなく、やはり運輸省の監督事項の中に入れておくべき性質のものであろうかと考えております。
○正木委員 私は運輸省当局にお尋ねしたいのです。ここで私自身非常に大切な事柄だと考えておる点をお尋ねしますが、行管は減価償却費の諸問題の中で、たとえば隧道、土工、プラットホーム等の平均耐用年数は求めがたく、一般に耐久力のあるものについては修繕費で維持し、滅失したら予備費で支弁するのが妥当である、こう勧告し、そして償却資産をも除外することを勧告しております。私はこのことは国鉄の経営の本質の問題、経理の本質の問題に触れてくると思いますので、運輸当局の見解をこの際明らかにしてもらいたい。
○植田政府委員 その点につきましてはいろいろ議論がございまして、国鉄そのものをどういうふうに認識するかということにも関連するかと思いますが、少くとも一つの企業体として考える場合には、こういう一つの工作物もやはりその投じました資金を回収しなければならないのではないか、従いまして、果してこの御指摘の隧道、土工、プラットホーム等を永久資産扱いにすることが、妥当であるかどうかということにつきましては疑問があるところでありまして、常識的に申しますと、永久資産扱いにするということは、従来の考え方とも違う考え方であります。相当慎重に考えなければならぬ、相当疑問のある考え方ではないか、かように考えております。
○正木委員 行管としての見解はどうですか。こういうものは永久資産的な扱いをすることが原則的に正しいのか、正しくないのか。運輸当局の今の態度は明らかになったのですが、行管としてのこれに対する基本的な勧告の考え方を一応ここで明らかにしていただきたい。
○山口説明員 隧道、線路敷の土盛り部分でありますとか、切り通しでありますとか、あるいはプラットホームとかいうものにつきましては、私どもの考え方としては、これはもちろん永久資産ではございません。しかし取扱いを永久資産的な取扱いにしたらどうであろうかということを申し上げましたのは、これは耐用年数を実際に毎年取りかえなければならないも一のとして、どの程度あるかということを算定し、それを基礎にし妥て当な耐用年数を出すという建前をとりますと、きわめて長いものになってしまう。現在の経済制度というものは、同じような状況で続くことを予想されます期間というものが、およそ固定資産の耐用年数の最長期でなければならないというような考え方もあるようでございますし、かりにこれを年数にいたしますと、それが非常に長期なものになるので、永久資産ではございませんけれども、むしろ永久資産なるものと同じように取り扱うことによって大して支障はない。まれに自然的条件等によりまして滅失することがないということはございませんが、それらはやはり数字的に従来の実績から見ましてもさほど大きくないので、これらに対しましては予備費で取り扱うということの方が、むしろ実情に即しないかということの疑問でございます。これは考え方といたしまして、もともと永久資産ではございませんので、減価償却費を立ててやるというやり方も一つの方法ではあります。しかし私どもの考えておりますようなことも一つの方法である。減価償却費を立てるという方法によりますと、実際必要なものというのは非常に長期になってしまう。何かおかしな感じを持つ程度の長期になりはしないか、それならばむしろ永久資産的な取扱いの方が妥当ではなかろうか、かような意味合いで申し上げたわけでございまして、これらはいずれにいたしましても、結局におきましては妥当な耐用年数が出て参りますと、その経費に計上される額というものは別に変るところはないわけでございます。一つの取扱いの手続でございますので、それらをいずれにしたらよろしいかということは、今後運輸省の方で御検討いただきたい、かように考えております。
○臼井委員長代理 なお岡松監察部長は聞もなくお見えになります。
○正木委員 重ねて行管にお尋ねするのですが、今あなたがここで述べられた方法論ですね。方法論の見解を明らかにされたのですが、行管としては、勧告する場合には、永久資産的に見られるものは、やはり原則として償却費から除外すべきだという点を勧告されておるのではないのですか。今あなたのように、方法論的に両方こう成り立つのだというような非常に妥協的なものではなくて、この指摘されている精神というものは、永久資産的なものは償却資産から除外することが原則的なのだ、こういう点を勧告されておるのではないのですか。この点をもう一度ここで明らかにして下さい。
○山口説明員 先ほど申し上げましたような方法があるわけでございますが、行政管理庁としての意見は、修繕費によって維持して永久資産的な取扱いをすることが、実情に即するものと考えております。
○正木委員 非常に重大な点なので、私はこの機会に国鉄から聞きたいと思うのです。行管としての見解は原則的に明らかになった。国鉄としてこれらを償却資産の中にぶち込んできたその根拠がら明らかになれば、この問題は明確になるわけですが、この点を国鉄から明らかにしていただきたい。
○石井説明員 隧道あるいはプラットホームあるいは路盤というものを償却資産として計上いたしました根拠は、一つにはこれらの施設が永久的に生命を持つものではない。必ず取りかえをしなければならない時期がくる。現にトンネルにおきましてもあまたの実例を見ております。もちろんトンネルと申しましても、全部新しく掘り直すというだけが取りかえではございませんので工事経費を支弁しまして巻きかえをしてやるという改修は当然取りかえという観念に入る、またそういう取扱いでおるわけです。そのほかの路盤にいたしましても、御承知のように今日明治初年に開通いたしました。東海道線の路盤がそのまま使われるというのではないのでありまして、当然取りかえ時期がくるという点が第一点でございます。しこうしてこれらの資産は永久資産と違いまして、用途を失ったときには無価値になるわけなのであります。土地は永久資産でございますが、これは土地は、その用途を廃しましても土地としての価値を持つわけであります。そういうわけで会計学上から見ましても当然償却資産にあげ得るし、また他の諸外国施設等の実例によりましても、これらは償却資産として扱っておるというのでございます。それからいま一つの理由はこれは減価償却論と申しますか、そういうものの根本的な問題に触れるかと思うのでありますが、私どもは公共企業体として認められてから以後におきます企業の維持は、やはり企業の力でまかなっていくことが建前である。従いましてあるいは財政投融資等によって預金部資金を拝借することもございますし、また私どもの企業の力で債券を発行して参ることもございますし、いすれにいたしましても、その調達されました資金というものに対してはこれを返していかなければならない。従って、必要なときにいつでも国家から投資していただける、施設が崩壊したときにそれを償うものを再投資していただけるという建前でやっておるのではないのでございまして、あくまで企業体として、自分の企業の力で現状の設備を維持し改良していくことが、私どもに課せられている責務でございます。そういう点から見ましても、当然償却資産について適正に計上していくということと、もう一つは今までの行政管理庁の御説明を伺いますと、明らかに取りかえ法によってやるべきだというふうな考え方のように拝聴できるのであります。鉄道の資産を取りかえ法でやるということは、必ずしも不可能ではございませんが、それは全く経理区分の相違で、しかも取りかえ法によるときは年年波動ができる、そういうことが公定されました一定の運賃率でもって事業を継続していきますような企業には、特に不適当ではないか。なるべく減価償却によってそれを平均化していくということが妥当な取扱いだ、こういうような観点で私どもは償却資産を計上しており、また今後も必要があったなら計上する考えでございます。
○正木委員 私はこの問題は非常に本質的な重要はポイントだと心得ておるのでありますが、機会を見て、時間があれば最後にこの本質の問題に触れてみたいと思って、前に進みます。 そこで会計学上と、それからもう一つは、国鉄はわかりやすくいうと、国の公共企業体ではあるが独立採算を強制されておるのだ、ここに本質的なもので行管との意見の食い違いがあるのではないか。そこで問題は、かりに国鉄側の意見を土台として議論する場合でも、やはり行管の指摘しているようにこの耐用年数ということが、非常に議論となる点ではないかと考えております。必ずこの点はなる。そこで私は国鉄に聞きたいのですが国鉄の現行の耐用年数表というのは、これは私の承知している限り、国鉄から去る昭和二十六年の十二月二十七日に申請されまして、翌年の三月二十五日に認可された。従って会計規程の基準事項の別表であります。この当時運輸当局はこの年数表の内容の認可決定については、当然監督の立場から十分慎重に検討されたことではないか、こう考えております。当然監督の立場に立っては、この点は十分に慎重に検討されてあったと思います。しかしそこでお聞きしたいのは、当時の運輸省の国鉄部長は現在の石井経理局長ではございませんか。あなたではないのですか。
○石井説明員 何年でございますか。
○正木委員 昭和二十六年の十二月の二十七日に申請されて、翌年の三月二十五日にこれは認可されている。当時の国鉄部長はあなたではございませんか。——あなたであるとすれば、私は監督の立場にあって認可したあなたにこの点を聞かなくちゃならぬ。そこであなたにお尋ねするのですが、この年数表の内容の認可について、あなたは厳格に監督者の立場から、国鉄が申請をしたこの耐用年数の別表について、厳重なる調査監督の結果認可をしたのかどうか、この点は責任あるあなたから説明を求めておきます。
○石井説明員 はなはだ申しわけございませんが、私の記憶するところでは、私は二十七年一月の十五、六日でありましたか、運輸省を退官いたしましたので、認可の決定をしたときは現在の細田君が責任者ではないかと思っております。その点はどちらでもよろしゅうございますが、私ども国鉄側として申し上げますと、耐用年数については、法人税法の耐用年数に準拠いたしまして、法人税法上であったら何年から何年までという幅のある表示をしておるものもございますが、それにつきましては私どもの方の見解で、これは何年という幅のうちの年数を選んできめ、そして大体認可をお願いした、こういうふうに考えております。
○正木委員 今の点の答弁、私は十分理解できませんので、あとで整理して再答弁をお願いいたしたいと思います。 六番目には、行管は、減価償却費の算定に当って、「実績に徴すれば、車両は三十年以上が適当であるに拘らず、全部二十年、建物は鉄筋その他の堅固な建物を含めて一率に二十五年、ずい道、土工、プラットホーム、橋梁等の工作物を四十年としている。」という見解でございます。これは別表の耐用年数とはだいぶ違っているように感じられます。この行管の指摘していることが事実であるとするならば、一体どういうことでこうなっているのか、私は監督の立場にある運輸当局のこれまた明快な説明をお願いいたします。
○植田政府委員 大体車両あるいは隧道その他工作物につきましては、国鉄は総合償却でやっておるわけであります。従いまして、相当大きな種類わけにいたしまして耐用年数をきめておる。もっとこまかく個別の償却をやれば合理的であるということはまあ当然でありますが、国鉄のような大きな世帯で、償却資産の非常に大きい場合におきまして、総合償却でやっておるということにつきましては、まあやむを得ないと考えておるわけであります。ただその場合といえども、どの程度の種類分けにするか、またその種類分けの耐用年数を出して、その場合にどういうふうにするかということにつきましては、確かに議論かある点ではないか、かように考えておりまして、今後の問題といたしまして、できるだけそういう点につきまして合理的な方法を講ずべきだということで検討いたしておりますが、現在におきましては総合償却で、相当平均的なプールした耐用年数をとっておるわけです。従いましてその中で特別のものを抜き出して考えますと、確かに耐用年数が不当であるというふうな議論も出ると思います。全般を通じまして耐用年数の点につきましては、どういうふうに種類別に分けるかということとも関連いたしまするが、今後さらに検討すべき点があるかとも考えております。
○正木委員 行管としてはどうですか。国鉄のとっている総合償却のこの処置ですね。今運輸当局から明らかになったわけですが、実は私は私なりの意見を持っておるわけです。この点はここで一つ明確に行管としての立場を明らかにしていただきたい。
○山口説明員 総合償却につきましては、国鉄のように膨大な資産を持ち、しかもその内容が非常に複雑であるものにつきましては、固定資産事務の事務量という点から見まして、やむを得ないのではなかろうかと考えております。もちろん明確にいたしますためには、個別償却の方が明確になるわけでございますけれども、これは償却の方法だけの問題でございまして、事務量を考えなければなりませんので、今直ちに総合償却がいけないということは言えないと存じております。しかし総合償却でありましても、総合償却であるがために内容が変えるということはないのが建前でございまして、総合償却の償却率を出しますには、個別の各資産ごとに妥当な耐用年数というものを一応算定いたしまして、それを基礎にして初めて妥当な総合償却率というものが出てくるわけでございます。
○正木委員 ですからやはり国民の国鉄、国としてる国鉄の立場からものを考えたときには、重要な財産についてはやはり個別的な立場をとるのが、原則的に正しいと行管は考えられておりませんか。今の国鉄の場合は、やはり総合耐用年数表でいっても仕方がないというのですか。この点もう一ぺん明らかにしておいてもらいたい。
○山口説明員 耐用年数を決定いたすにつきましては、各資産ごとに個別に出すのが正しいと考えております。かりに総合償却の制度を存続いたすにつきましても、個別に出しましたものを基礎にいたしまして、総合償却率というものを作らなければならない、かように考えております。
○正木委員 さらに行管の減価償却費に対する基本的な意見でございますが、非常に大切な点ですが、国鉄の資産は国家の投資でできたものであるから、資本の回収ということではなくて、実体資産の維持に必要な限度を見積れば足りる、これが行政管理庁の基本的な見解のように考えられるわけであります。その際に改良拡充費は厳密に分離して、流用を防止して実体資産の維持を確実にする要がある。また償却資産の区分つけを厳密にして、資産の実態を的確に把握すること、評価を厳正に行うこと、耐用年数を実情に即しているようです。国鉄に減価償却費の算定を科学的に行うという点と、その使途を償却費の本質からもっと限定するようにというのであります。これに対する国鉄の意見は、私の調査した限りでは次のようになっているように考えられます。行管とは減価償却の考え方が違っている。減価償却費の使途が取りかえらるべき設備の同種同型の再現でなければならないというならば、減価償却の意義をわきまえない意見である。これは突き詰めていけば減価償却不要論である。行管は減価償却費中取りかえ分が今日まで二百億程度であった点、戦前並みの償却費ならば百七十億で足りるといっているが、これに従えば一兆八千億の償却資産に対して平均耐用年数が約百年ということになる。施設の近代化、改良資金をいかに調達すべきかについて明らかにされていない、これが国鉄の見解のようでございます。この両者の意見、反論を公平に検討すると、まず国鉄の反論は、行管の指摘した減価償却費算定をもって、合理的、科学的に行えという点についての種々の勧告事項については、耳をふさいでおります。しかしながらこの資産の評価、耐用年数の厳正方式、償却資産の再検討についての行管の意見については、私は減価償却費の性格論のいかんを問わず、ここは監督の立場にある運輸省は謙虚に再検討をすべきものと考えております。この点について私は運輸当局の見解をただすと同時に、問題は減価償却費の性格論、償却費の使途についての問題でございます。この点一つ運輸省から明確な御答弁をお願いいたします。
○植田政府委員 減価償却費の適正な額を見積った場合のその減価償却費の使途という点でございますが、この点につきましては、御指摘の通り行政管理庁と国鉄と考えは若干食い違っておるのではないかと思いますが、この減価償却費の使途につきましては、いろいろ学者の見解もございますが、通説と申しますか、私どもいろいろ御意見を伺いました範囲内におきましては、この使途につきましては、いわゆる厳格にもとのままのものに取りかえると申しますか、もとのままのものでなければならぬという厳格な意見ばないように存じます。この減価償却費の使途が、その事業の活動を維持するという観点からでありますので、やはりこの使途につきましては、近代化あるいはそういう点を含めたいわゆる改良的なものに使っても差しつかえない。減価償却費の使途につきましては、厳格な制限がないという意見が通説であるように承わっております。
○正木委員 そこで私は行管にお尋ねするのですが、問題の本質はここに違いがあるのじゃないかと思うのです。運輸省の見解や、私の調査したところによる国鉄の見解は、減価償却費という形で施設の近代化、改良資金の調達というものをも含めての減価償却分に立つ、ここに行管と本質的な食い違いがあるのではないか、私はこういうように考えるのです。ところがこの減価償却を御調査になった場合に、国鉄は公共企業体という性格ではあるけれども、現実に国鉄の近代化及び改良化のための資金処置がどのようにされておるか、国鉄が政府から一方的に独立採算制を強要されておる、この政治的な現実の事実というものを、勘案されたことがあるかないか、言葉をかえて言うと、国鉄の施設の近代化、改良資金をいかに調達すべきかという点について、行管としてはもう一歩突き進んで、この事実を正確に、科学的に御調査なさったことがあるかどうか、この点の見解を明らかに聞いておきたい。
○山口説明員 減価償却費の本質の問題から、いろいろと御質問がございましたが、御質問の中に、私どもの考えておりますことと違うことがございますので、この際釈明しておきたいと存じます。 まず減価償却費の問題といたしましては、減価償却費というものがどういうものかということは、あまり議論はございませんが、国鉄の取扱いにおいては、現在減価償却費を立てることによって予想されます収入金額を、工事経費の方の財源といたしまして、それでいろいろの工事をやっておるわけでございます。その国鉄の取り扱っております実情を頭に入れて議論をしておりませんと、一般の会社で取り扱われております問題と非常に混同しがちでございます。私どもは減価償却というものの本質については、別に変った考えを持っておりません。ただ国鉄でやっております今の取扱いといたしまして、それをどういうふうな使途に使うかということに関しましては、これは財務政策の問題でございますが、重要なことであろうかと考えております。 そこで現在国鉄で取り扱っておりますものは、総合償却でございます。そういう趣旨からいいまして、先ほどの御質問の趣旨とは違うのでございますけれども、ここで同種同型のものの再現等ということにのみ、減価償却費で得ました資金を使うべきであろうということは申し上げておりません。これはそういうふうな意見が新聞などでは伝えられたことがございますけれども、国鉄側、運輸省側いずれからも私どもは、お前の方はこういう考えかという質問もまだ受けておりませんし、今後おそらく打ち合せの際に出ると思いますが、その際には明瞭にするつもりでおりますけれども、今のところ果してそういうふうに解釈されたのかどうかということもはっきりいたしませんが、私どもといたしましてはやはり資金の使途というものは十分注意しなければならないと考えております。 そこで問題がいろいろございますが、ちょっとさかのぼるようですが、一つは減価償却費を算出する場合の耐用年数をどういう標準で定めるかということが、本質にかかる問題として論議されておるわけでございます。これは私どもの方のとりました見解では、減価償却費は国鉄の場合においては耐用命数が尽きた場合に、これを更新する経費を見積るのが建前である。その耐用命数と申しましても、国鉄の運輸事業を経営していく場合に、運輸事業に必要な機能という観点から見ますと、物理的にそのものの滅失ということではなしに、今の国鉄ではこんな古いものは使えないというような時期もあるわけでございまして、そういう点も加味して、更新しなければならない時期というものを考えて、それを基礎に耐用年数というものは見るべきである、こういう考え方をとっております。これに対立します考え方としましては、投下した資金を回収するという考え方でございますが、減価償却費につきましてはただいま申し上げましたような更新のためと、もう一つは私企業で考えられておりますように、事業が客観情勢によって中止しなければならないというようなときに、投下した資本を損しないように回収する必要があるという考え方があるわけでございます。従って私企業におきましては、たとえば隧道でありますとか、あるいは路盤のごときものも、あるいは運輸事業を廃止すれば非常に価値の低いものになってしまう。そこで企業と申しますか、資本としましては非常にそういう危険がある。ですからできるだけすみやかにそういうものは回収しなければならない。耐用年数もかえって実体資産の維持ということではなしに、企業を廃止する危険がどの程度の時代に起るかということを予測しまして、それでも損しないようにできるだけ早く回収してしまおう、あとは回収済みの資産として運転する、そういうふうな考え方で耐用年数を短かくするという必要も私企業においては、個人投資においては起り得るわけであります。国有鉄道につきましては、私どもはこの考え方は一応考えなくてもいいのではなかろうか、ずっと継続するのであるという建前で、施設が生きて動いていくように更新されていけばいいのではなかろうか、こういうことを基準にして耐用年数を定めることが必要でなかろうか、これが一つでございます。減価償却費を立てることによって、その半面得られます資金をどう使うかという財務政策の問題につきましては、これはやはり第一義的に実体資産の維持に使うべきである、かように考えております。そこで私どもはこれを自由にしておくと実態資産の維持を不確実のままに改良、拡充をされるおそれがある。ですから実体資産の維持に必ず使うという建前にしておいて、そうしてもちろんこれは同種同型そのものだけでなくて、総合償却ですから、全体的に考えていいと思いますが、ある年度におきましてそういう必要が全然ないということがあれば、その場合の資金運用はどうするか。積み立てておくのか、あるいは改良、拡充費、ほかの経費に使うか、いずれかでありますが、それは特別のものとして国の監督のもとに使わなければならないという建前から、一応分離して考える。実体資産の維持のためにはどしどし使う。これを特殊な事情でもし改良、拡充に使うという場合には、実体資産の維持が確実であるかどうかということもよく運輸省なりその他で判断をして、そうしてそれは大丈夫である、しかもその資金はまだあるということであれば改良、拡充には使えますから、その場合にはどういう程度のものをやるかということについて十分な国の政策のもとに行うべきである。その意味でここ分離する必要がある。原則としては、それを混同して流用が自由な建前にしておいては適当でなかろう、かような意見を申し上げておるわけでございます。
○臼井委員長代理 もう一問で休憩に……。
○正木委員 そうすると、行管のものの考え方の本質は、国鉄というものを一つの企業体に——私はあえて私企業とはいいません、現実には独立採算制を強要されておるのですから……。大蔵省が出席しておるが、大蔵省から国家資金を融資を受ける場合でも、これはあくまでも国の出資ではなくて、国鉄からいえば借金ですね。企業体なんです。ところがあなたの方のものの考え方は、国の営造物法人、国の営造物だというところに基本を置いて、ものを立てたのではないのですか、この点大切なところですから一つ……。
○山口説明員 国の営造物法人であるという言葉を使っております。これは国有鉄道法によりますと公法人でございますので、公法人は・従来の分類によりますと地方団体と組合法人——水利組合やなんか、ああいう組合法人と営造物法人の三つに分れるということになっておりますので、性格上これは営造物法人である、こういう解釈になろうかと存じます。そこで、実はその形式論よりもその内容の問題でございますが、これは国有鉄道法で明瞭に目的を規定してございますように、公共の福祉を目的としたもので、収益を目的としたものではございませんので、そういう点から私企業とは別の考え方で——私企業ならばすべての財務の運用が収益の最大を求めるわけでございますが、公共企業体は公益性と申しますか、公共の福祉を最大に求めるということにあるので、本質が違う。それで先ほど実は答弁を落しまして失礼いたしましたが、独立採算制をとるという建前は、これは公共企業体である国鉄の本質を変えるものではなしに、本質はやはり国が経営するところの営造物法人であるが、しかし形式的に一応別個の法人として、そうしてこれに企業的な能率性を付与する。従って能率を上げるための便宜の手段として独立採算制をとり、いろいろの自主的にきめられるものも官庁経営と違った方式を与える、こういうことにしたものであって、本質的にはやはり国のものであるというようなことを考えまして、それを基準にいたしたわけでございます。
○正木委員 もう一点、国鉄の見解を聞けば、それで終るのですから……。そこで私は国鉄に聞きたいのですが、行管はやはり営造物法人の精神を土台にして、国鉄の現実の独立採算制を強要されておる。この企業体の経営方針は一つの手段なんです。従ってこの観点に立って、減価償却費のような場合でも、実体資算の維持ということがそれの土台でなければならぬ。従って単に近代化のための施設改良等については、別途にこれは区分してものを考えなければいけないのだというのが本質論のように考えられる。これについて国鉄の見解を明らかにしてもらいたい。
○石井説明員 減価償却論につきましては大へんお互いの意見が対立しておるように、当初の間世間をお騒がせしたと思うのであります。ただいままで行政管理庁の方の御説明を伺っておりますと、私どもの主張しておるところとほとんど異なるところのないような御説明を拝聴しておるわけであります。私どもはもちろん実体資産の維持ということが目的であるという点については、これも格別異論はございません。ただ実体資産の維持という維持の中には、同種同型の取りかえということではなしに、時勢に即応した改良、近代化が当然入るのだという御説明でございますから、なおさらこの点の異論はないわけであります。また資金の使途につきましても、これは財務政策の問題であって、減価償却費と直結したものでないというお話であります。もちろん第一義的に減価償却費によって得られた資金を、保安の維持、機能の維持に使うことは当然でありますし、私どももそういう建前で使うべきものと考えております。ただそれが厳格にそれ以外のものであってはならぬということはおかしいということを申し上げておるわけでございます。結局そういたしますと、何らどうも根本的な御議論の違いはないようでありまして……。
○正木委員 この新聞を見れば、うんと違う。
○石井説明員 ただいまの御説明ではそうでございます。結局根本の問題は、そうなりますと、管理庁が、国鉄が黒字であると御指摘になりました減価償却費の所要額が百七十億ないし二百億でいいんだというような御議論は、私どもは承服できない、その基礎を追及して参りますと、先ほど先生がお読みになりましたような考え方で行管がお考えになっているとしか思えないというふうに理解しておったのであります。その根本的な理解の問題が今日の御見解の表明では、そう私どもとして議論の余地はないと思いますので、そうなるとむしろ額の算定が果して妥当であるかどうかという問題になるかと考えております。
○正木委員 私の質問は留保いたしまして、後日に譲り、本日の質問はこれで一応打ち切っておきます。
○臼井委員長代理 午前はこの程度にいたしまして、午後は本会議散会後・国鉄の電化十ヵ年計画について質疑を行いたいと思います。 暫時休憩いたします。 午後零時四十一分休憩 ————◇————— 〔休憩後は開会に至らなかった〕