予算委員会第一分科会 第1号
- 発言数
- 174 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1955/06/28
会議録
○仮主査(石坂豊一君) これより第一分科会を開きます。参議院規則第七十五条第三項によりまして、年長者のゆえをもって私が正副主査互選の管理をいたします。 これより正副主査の互選を行います。互選は、先例により成規の手続を省略して、管理者にその指名を一任されたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○仮主査(石坂豊一君) 御異議ないと認めまして、私より、主査に池田宇右衞門君を、副主査に安井謙君を指名いたします。 ————————————— 〔池田宇右衞門君主査席に着く〕
○主査(池田宇右衞門君) ただいま管理者並びに皆さんの御推薦によりまして、私が主査の席をけがすことにいたします。何とぞ、ふなれのことでございますが、皆さんの御指導と御後援とをお願いいたしまして、本分科会の運営を行いたいと思います。よろしくお願いいたします。 分科会は、各派の申し合せにより、本日と明日審査し、直ちに委員会において報告することになっております。本分科会の所管は、皇室、国会、裁判所、会計検査院、外務省、大蔵省、郵政省及び他分科所管外事項でございます。本日は皇室、国会及び大蔵省並びに歳入、外務省について、順次審査いたしたいと思います。 まず皇室関係から御説明を願いたいと思います。
○政府委員(三井安彌君) ただいまから昭和三十年度皇室費の歳出予算について、その概要を御説明いたします。 本歳出予算に計上いたしました、金額は二億六千九百三十六万円でありまして、その内訳は、内廷費三千八百万円、宮廷費二億二千二百八十一万円、皇族費八百五十五万円であります。 そのおもなるものについて、事項別に申し述べますと、内廷費は、天皇、皇后両陛下を初め、内廷にある皇族の日常の費用その他内廷諸費に充てるための経費で、皇室経済法施行法に規定する定額を計上し、前年度と同額となっております。 宮廷費は、内廷諸費以外の宮廷において必要な経費を計上したものであります。 その内容といたしましては、従来と同じく、皇室の公的御活動、すなわち、儀典関係費、行幸啓費及び正倉院、図書、雅楽等の文化的経費、その他皇室用財産の維持管理に必要な経費等でありまして、昨年八月焼失いたしました京都御所小御所の復旧並びに御所防災施設に必要な経費以外には特に新たな経費は計上されてありません。 二十九年度予算一億九千四百四十一万一千円に比較いたしますと、二千八百三十九万九千円の増加となっておりますが、これは、先に申し述べました京都御所小御所の復旧並びに御所防災施設に必要な経費を新規計上いたしましたことによるものであります。 皇族費は、皇族としての品位保持の資に充てるための秩父宮、高松宮、三笠宮の三宮家に対する経費で、皇室経済法施行法に基く定額を計上し、前年度と比較いたしまして十九万円の増額となっておりますが、これは前年三笠宮第五子御誕生に伴う定額の計上に基くものであります。 以上をもちまして、昭和三十年度皇室費歳出予算の概要の説明を終ります。 なお、詳細につきましては、御質問に応じまして申し述べることにいたします。
○主査(池田宇右衞門君) 何か御質問ございませんか。
○西郷吉之助君 ただいまの説明はきわめて大ざっぱな説明でありまするが、内廷費、官廷費、皇室費について最高責任者から説明を求めます。今出ておられるのは、説明されたのは経済主管だと思いますが、次長に伺いますが、宮内庁長官は最高の責任者として出席されないのでありますか。
○政府委員(瓜生順良君) ただいま電話で連絡をいたしましたのですが、実は秩父宮邸の方に用事がありて行っておりましたが、ただいま電話で連絡いたしましたところ、今すぐ来ると申しておりましたから、間もなく来ると思います。
○西郷吉之助君 間もなく来るからといって、この貴重な時間を空費しておるわけにいかぬ、そういうことは、はなはだ不手ぎわだと思います。予算審議をずっと継続しておるときに、きょうやるくらいのことは、わかっておると思う。そういうことはきわめて怠慢だ。しかし時間を空費するわけにゆきませんから、次長でもけっこうだが、今の三点についてもう少し詳細に説明を求めます。
○政府委員(瓜生順良君) それでは私から御説明を申し上げます。今ほど経済主管から大綱を御説明申し上げたのですが、そのうちの宮廷費の方から申しますと、宮廷費の総額は二億二千二百八十一万円、こうなっておりますが、この内訳は、常勤労務者の給与というものが一千四百九十六万円ございます。これは皇居、離宮並びに牧場その他の管理に必要な常勤労務者の給与でございます。前年度よりは九十七万九千円の増額となっておるのでありまするが、前年六月から、皇居の一般参観の許可と、京都御所、離宮等の参観者の激増等に伴いまして、これが整備その他に必要な常勤の労務者を新たに配置することといたしましたこと等によるものでございます。 その次に諸謝金というものが百八十八万二千円ございます。これは東宮御教育のための内外教師に対する報酬その他進講者に対する謝礼並びに各種の調査の謝金でございます。 それから報償費というものが三百二十五万五千円ございますが、報償費、これは公けの立場で、この賜与、すなわち賜わりますところの賜金、賜わり物等に要する経費、並びに行幸啓に際しまして宿泊先等に対しまするこの報償費としてお出しになります金であります。前年度より約七百五十万円減額となっておりまするのは、戦没遺族等に対しまする賜物、これは土器の杯でございまするが、これの賜物の賜与が終了いたしましたので、その経費が要らなくなったためであります。 その次に職員の旅費というものが三百九十六万一千円ございます。これは行幸啓に伴う供奉員及び自動車関係者等の旅費及び下見聞に要する地方連絡旅費等でございます。これは前年度より約九十六万円の増額となっておりまするのは、この供奉の際の旅費の単価を実情に合せたことと、京都御所、小御所復旧に伴う旅費を新たに計上したこと等によるものであります。 その次に庁費として九千二百七十四万円ございます。その内訳は、備品費が千百四十五万円、これは宮廷用の備品、いわゆる牧場の事業用の器具、動物及び図書購入費であります。 それから消耗品費が三千三百二十万八千円ございます。これは文具燃料、自動車維持、消耗器材、飼料、飼料といいますのは動物に与えます飼料です。飼料等に要する消耗品の経費でございます。その次に被服費、これが二百万九千円ございます。これは儀式服並びに宮廷用貸与被服の補充更新に要する経費で、格別の儀式なんかに着るところの被服の経費がおもであります。その次に賃金というものが三百五十万八千円ございますが、これは皇居牧場その他管理に必要な雑役の人夫賃でございます。それから印刷製本費百二十六万二千円。その次に光熱及び水料千百二十六万四千円、その次に通信運搬費五百八十一万六千円、こういうものがございます。その次に借料及び損料、これが二百十九万七千円、その次に保険料三万六千円、その次に雑役の役務費、これが九百七十四万二千円、この経費は、修繕料、手数料、筆耕料及び営繕関係の雑役務費でありまして、前年度より約三百万円の増額となっておりまするのは、主として京都小御所復旧に伴って、昨年の火災で焼けたり傷んだりしましたその絵襖の模造、それから絵襖の修繕等に要する経費の計上等によるものでございます。 その次に会議費として九百二十五万二千円でございます。これは儀式その他に伴って、御陪食、園遊会及び外交団接待の鴨猟、鮎漁等の経費であります。 その次に宮廷用備品費というものが百八十万円ございますが、これは前年度に引き続いて宮殿用の絵画等の装飾品の購入に必要な経費であります。 その次に各所修繕といたしまして七千六百四十五万四千円、これは皇室用財産である皇居、各離宮、御用邸等の土地建物の維持管理に必要な工事等の経費で、前年度より若干の増額となっております。 その次に京都御所の施設費、これが二千七百四十二万四千円でございます。昨年八月京都小御所の火災に伴いまして、前年度の予備費で応急の施設をいたしましたが、その復旧については今後二カ年計画をもって完成の予定でありまするが、本年度はこれに要する材料の購入及び京都御所防災の施設に要する経費を計上いたしたのであります。 その次に交際費として三十三万円、これは外国のお客さんの外賓等の接待に要する経費の一部であって、会議費によって支弁し得るものは会議費によって支弁する、そういうような内容になっておりまするが、なお目的別にわたって説明いたします、さらに詳しいことを御要求になりますれば……。
○西郷吉之助君 昨年八月、京都の小御所が焼けまして、非常に歴史的な建物を焼いて、非常に残念だと思うのですが、その他にも現在宮内庁の責任において管理しておられるたとえば正倉院その他いろいろあると思うのだが、そういう正倉院等は日本のきわめて重要な文化財でありますが、昨年の小御所の火事に鑑みて、その後どういうふうにこういう重要な文化財に対しては維持管理をしておられるか、その点を伺います。
○政府委員(瓜生順良君) 昨年の事故がありましたので、京都御所の他の部分につきましても、これは特に火災防止のための特別な注意をしなければいけないというので、既設の、あそこには皇宮警察の消防がありまするが、そのほうの特別の強化訓練をお願いするとともに、すでに電線、あそこは電線が入っておりませんのですけれども、この火の元については格別の注意をするようにいたさせております。しかも、この中に防災費としてこの予算の中にもお願いしておるのでありますが、小御所の復旧に伴うて、その附近の御所につきましてもこれを火災防止のためのポンプ、自然に水の出るような、そういうような施設、そういうものもやらなければいけないじゃないかというので、予算の中に入っております。 それから正倉院につきましては、これは特に注意をいたしておりまするが、あそこは、この貯水池、従来の宝庫、これは長い歴史のある宝庫でありまするが、あれは木造でございまして、これに万一のことがあっては、もちろんいけないのでありますが、万が一のことがあった場合に、中に入っております宝物が焼けるというようなことがあってはいけませんので、これは昭和二十八年、すでに二年前でありまするが、この新らしい鉄筋の宝庫を予算をいただきまして作りましたのであります。そこへこの大事な宝物を移そうというので準備をいたしておりまするが、この宝庫は、乾燥などを十分考えませんと、すぐに移しましてもいけませんので、そこで湿度計を入れまして、適当な湿度であるかどうかということを検査いたしております。最近の検査では、おおむねよろしいのであります。できればこの秋ぐらいから一部入れるということも考えようということをいたしております。 なお、この古い宝庫、このもの自体も非常に貴重なものでありまするので、これにつきましては従来も火災防止のための施設はやっておりましたのですが、避雷針の特別のいいものと代えるとか、あるいは、この火災防止のための管理及び警備について特に強化をするというようなことをいたしております。
○西郷吉之助君 今お話しを伺いましたが、あまり自信のあるような御説明とも受けとれないのでありまするが、小御所に限らず、そういう防災に必要な予算というものはどのくらいとってあるのですか。
○政府委員(瓜生順良君) 防災に必要な経費といたしましては、三十年度といたしまして五百万円、この予算の中にお願いしておるわけであります。
○西郷吉之助君 その五百万円というものに査定されたと思うのだが、要求額はいくらですか。当初の要求額は……。
○政府委員(瓜生順良君) 当初の要求額はそれよりも多かったと思うのでありますが、京都小御所につきましてはその五百万円くらいを要求し、それを大蔵省で認めていただいたのであります。
○西郷吉之助君 いや、その小御所だけを聞いているのじゃなくて、正倉院その他重要な施設がありますが、そういうような防災施設費というのは三十年度幾らなんですか。
○政府委員(瓜生順良君) 正倉院その他につきましては年を追ってやっておるものでございますが、今までの防災施設を補修し、強化することをやっておるのでありますが、その金額はまあ経常費の中で見ておるのですから、正確な数字がちょっと今お答えできないのであります。掴めておらんのでありますが……、施設費の金額のうちの相当の部分がそういう方に当てられておるのであります。
○西郷吉之助君 今、次長が出席して説明されておるが、この宮内庁関係の予算というものは大した莫大なものじゃない。もう少しそういうことを、国会の予算委員会に臨むためには、次長初め主管等の勉強が足りない。そんな簡単なことが答えられないで、予算というものが頭に入っていないじゃありませんか。それで長官も来ておらない。そういう文化財に対しても、どのくらいの施設費があるかというようなことも書類を見なきゃわからんようじゃ困るのでありまして、そういうことは、はなはだ怠慢ですよ。であるから、宮内庁長官はどうしたかと最初聞いておるのです。予算も委員会に出てろくろく説明もできないようじゃ困る。そういうことでは重要な文化財もまた万が一のことがある。そういうことがあってはならんから聞くのであって、そういうことはよくわかっていないじゃないですか、次長ともあろうものが……。そういう点については、主査に申し上げておきますが、あとから宮内庁長官が見えるそうですから、こういうことをもう少し最高責任者の注意を喚起する必要がある。そういう簡単なことが、書類を見てもどこにあるかわからんような、そういうことでは、この予算委員会に臨む資格はない。はなはだ怠慢ですよ、そういうことは……。大した予算じゃないじゃないですか。大項目は三点ぐらいで、そういうふうなことは予算委員会に臨むにはもう少し調査研究して、頭に入れておく必要があるのですよ。ここへ出てきてちっとも説明ができんようじゃ困る。いいかげんなことを言っていたのじゃ聞く方ではさっぱりわからない。そういう点は長官が見えたときに長官から所見をただしたいと思うのです。
○主査(池田宇右衞門君) 西郷君に申し上げますが、ただいま長官が見えました。長官から答弁をいたさすことにいたさせます。
○説明員(宇佐美毅君) 大へん遅れて参りまして、申しわけございません。 防災の問題につきましては、宮内庁といたしましても非常に心配をいたしておるところでございまして、昨年京都御所が思わざる事故のために焼失いたしまして、いよいよわれわれといたしましても、その責任の重きを感じておる次第でございます。ただいまお尋ねがございまして、細かい数字について申し上げかねましたことはまことに遺憾なことでございますが、正倉院のことに関しましては、逐年充実をいたして参りまして、今特に施設的に大きくいたさなければならないところはないと考えております。これは皇宮警察がその消防の責任をとりますために、いろいろ毎年消火あるいは防火訓練をいたしております。こういうことにつきましても、正倉院の事務当局といたしましても協力をいたしておるのでございます。施設的には避雷針、先ほど出ました避雷針を新しくいたしますとか、あるいは建物の周囲に自動的に回る消防器具を備え付けるということを、毎年御協賛願いまして設備をいたして参りまして、今年は特に申し上げる程度の大きな設備はなくなっております。正倉院といたしましては、今後の措置として考えられますことは、あの周辺の山がもし火災が起きたときに、何か貯水池が要るのではないかという問題が一つ残っておることでございまして、こういう点につきましても研究はいたしておりますが、なかなかその地形その他の問題から簡単に結論が出ておりません。しかし構内といたしましては、宝庫そのものにつきましてもコンクリートの不燃のものが完成いたしまして、その後の調査によりましても非常に科学的にいい結果が出ておりますので、本年度あたりから徐々に移して参りたいと、かように考えておるわけでございます。 桂の離宮につきましても、あそこは非常に一般の人家から離れたところでございまして、まず類焼ということはないかと存じます。あとは、電灯線は中にございませんし、あそこの警備員の使いまする火以外は火がないわけでございます。そういう点につきましても、警察当局と十分な連絡をとりまして準備をいたしておるわけでございます。これも再三訓練を重ねておりまして、特に大きく今後施設しなければならないというところはないかと思います。もっと理想的に、あるいはドレンジャーを屋根に付けるという問題もあるかもしれませんが、類焼がさほど懸念されませんのと、あの建物にそういうものを施設することも問題でございますので、今のところ特に今後大きく施設をさせる必要はない、毎年いただいておりまする経費をもちまして、いざというときに円滑に動くということで手入れをいたしていきたいと、かように考えておるわけでございます。 京都御所の方は今年お願いいたしまして、予算を五百数十万円お願いいたしておるわけでございますが、これも予算以外に京都市の水道から水を送ってもらうことになっておりますが、その措置についても京都市と連絡をとりまして、予算以外にもすぐに水が京都御所に放水されるように協定済みでございます。できるだけの措置はいたしておりますが、なお今後におきましても万全を期するように努力いたしたいと存じます。
○西郷吉之助君 もう一点伺っておきますが、本年度の皇室予算は二億六千余万円でありまするが、非常に切り詰めてやっておられると思いますが、この総額は終戦後第一回の新国会で予算を組んだその金額に対して大体何%ぐらい増加しているのですか、この金額は……。
○政府委員(三井安彌君) 今の宮廷費だけでございますか。
○西郷吉之助君 総額……。
○政府委員(三井安彌君) お答えをします。一千七百万円、皇室費全部合せまして……。
○西郷吉之助君 だから何%ぐらいの増額……。
○政府委員(三井安彌君) 三十何倍、三十倍ぐらいになります。
○西郷吉之助君 皇室予算はいろいろ伺いましたが、どうも結局、長官もやっと呼び出して伺うようで、説明する者もはなはだ勉強が足りないので、答弁もろくろくできんようじゃ困るので、こんな大ざっぱでなく、来年度あたりにはもう少し詳細な数字を出した書類を提出すると同時に、予算委員会に臨むくらいならばもう少し勉強してきて、すらすら答弁ができんと困る。この程度で私の質問は終ります。
○石坂豊一君 この予算に京都の御所の災害のことがちょっと書いてありますが、京都の御所は主に木造で建築されていると思いますが、これの管理では格段の御注意があることとは存じますが、かような危険の多い建物に対しては火災保険などの手続がされておるのでありますか。またそれは一般官庁と同じようにそういうもの一切に触れていないようになっておるか。今西郷君の質問に対する答弁によって、その後の防災等についてのよほどお手配もされておるようでありますけれども、とかく、かようの建物は焼けたというだけの弁明で、どういうわけで焼けたか、今後に対する注意等についても、一切その説明がなされておらんのが普通の例でありますけれども、われわれはそれは非常に遺憾と存ずるので、いやしくも宮内庁において離宮と称して管理しておる所が火災で焼けるというようなことがあっては、まことにこれはすまんことと思いますが、その点に対する御処置がどうなっておりますか。 それから今一つ東京においてですが、大宮御所の大きな御殿の跡が、そのままにだれも住んでおられる方もなさそうであります。それらの管理がどうなっておるか。とかく人のいない所からいろいろ災難が起ったりしたのですから、その点がどうなっておりますか。 それからもう一つ、宮内庁の宮城内における清掃問題です。これについて地方からたびたび出てきていますが、戦災後に、荒廃しておる跡地を十分処理することに皆喜んで従事したのですが、私の聞き及んでいるところによると、まだまだ広い間において手が十分及んでいないようでありますが、その点に対する宮内庁の御方針がどうなっておるのか、また今後どうなさるのか、それを一つ。
○説明員(宇佐美毅君) 京都の小御所の火災でございますが、これは昨年京都の河原で某新聞社主催の花火大会がございまして、その大会の際に打上花火に風船を付けたものを打ち上げたわけでございますが、それが風に流れまして、約一キロ半離れておるわけでございますが、京都御所の中に落下いたして、それがカヤぶき屋根に燃え上ったということに大体推定されておるのでございます。従って、夜この河原の附近におきましては消防も出て警戒はいたしておったのでございましょうが、非常に遠くまで飛んで、あの広い構内に落ちまして、発見に至らず火災になってしまったということでございます。この新聞社の主催でございますが、これは京都市の許可も得ておることでございまして、われわれといたしましては不測の災害を受けたわけで、賠償責任の問題があり得るという考えをいたしまして、賠償責任の問題は法務省の所管になりますので、法務省に一切の書類を送っておるのでございます。しかし現在のところ、法務省では、一応花火業者の責任になるのではないか、しかしそれも非常に資力がございませんので、多額の賠償をとることができないというような意見になっておるのではないかと推察いたしておるわけでございます。いずれにいたしましても、思わざるところに飛んで参りましたので、今後におきましても前轍をふむことなく、そういう場合におきましては十分の注意を払ってもらわなければならん。京都のような非常な文化財の多いところでは、よほど注意をしてもらわなければならないんではないかと考えておるわけでございます。 それから大宮御所のことにつきまして御質問がございましたが、大宮御所は、貞明皇后崩御のあと、そのままになっておりまして、ただ、ときに両陛下御主催の園遊会をお庭でいたすというようなことぐらいでございます。ただ、あの土地は将来、皇太子殿下の現在の仮御所は非常にお手狭でございますし、そういう問題を解決する場合なり、あるいは義宮様あるいはその他の皇族方のお屋敷というものを考えます場合に、どうしてもある程度の敷地がなければならない。元来、皇室の皇族方は増減があるわけでございまして、そういう将来のことを考えますると、ある程度の土地を留保しておく必要がある。ただ現在はお住まいになっておりませんので、一応の手入れ程度でございまして、十分ではございません。しかし将来のために植樹をいたしますとか、いろいろなことは取り進めておるわけでございます。 それから皇居内の清掃の問題でございますが、これは終戦後皇居内が非常に荒れておりましたが、たまたま直後に清掃奉仕のお申し出がございまして、当時の事情からいたしまして、それにお願いをいたしておりましたところ、漸次希望が非常に多くなりまして、現状におきましては大体の清掃——草刈り、草むしりその他の雑用等に勤労奉仕の手を借りておるわけでございます。一日に約百五十人平均の方々がお手伝いをしていただいているわけでございます。この方々に対しましては両陛下が一々ごあいさつをなさっておるわけでございますが、特に経済的な負担は何も宮内庁としてはいたしておりません。にもかかわりませず非常に御希望が多うございまして、一年先ぐらいの予約までできるような状況になっております。しかし将来宮殿の再築というような問題もございましょうし、今はただ焼けたあとを清掃し、仮の庁舎に宮殿をしつらえておるだけでございますが、将来の場合といたしましては、このままでいいかどうかということは一応研究を要するものと考えておりますが、現状は非常に御希望が多いので、それに今はあまえておるという次第でございます。
○石坂豊一君 ただいまの御説明で一応承知しましたが、宮中の清掃問題につきまして、国民の奉仕ということで、だいぶお手伝いをしたということになっておる。これは非常に結構なことであります。国民のずっと末端まで皇室との連鎖がとれた、これは私は結構なことと思います。このことについては、なお、すみずみまできれいにされるためには相当の期間も要ることでありましょうから、私はむしろ相当の厳選をせられて、ここしばらくの間全くきれいになる主で継続せられたほうがよくはないかと考えたその見地からお伺いしたわけです。 ところで、少し話が小さくなりますけれども、今、政府は蚊とハエを絶滅することを一生懸命にやっております。私は、まずこれは宮中から一つ早く励行してもらわなければならぬ。なぜそれを言うかと申しますと、私は今年の四月二十九日、天皇御誕生日、すなわち昔の天長節ですが、お招きを受けまして、私の時計が間違っておりましたので、イの一番で行きました。そうして仮御殿の案内所に行きますと、ちり一つないところの御殿内にハエがおる。これはどうも人気のないうちに撲滅しなければならぬと思って、私はひとりでハエを追い散らして、とうとう人の目のつかないうちに取ってしまいました。これはハエだから、必ずや、どこからか出てくるから、一匹もおらぬようにするということはできぬが、さすが宮中だから、いつ行っても蚊もおらぬし、ハエもおらぬというようにしなければならぬと思う。四月二十九日、暖房が置いてあったのだから、あたたかかったのかもしれませんが、御殿の中にハエが住んでおる。私がハエをたたいて落したあとに小山亮君がやって来ました。実にきれいだなあ、ハエも何もいないやと言っておったけれども、いや、これは私が取ってしまったんだと言ったわけです。もしも小山君が見られれば私とおなじ考を持ったと思うのでありますけれども、話は小さいけれども、まず宮中から、ハエもいないし、蚊もいないというようになさった方がいいと思う。これは政府の厚生行政とも関係があることで、もし経費が要れば厚生省の方からでも回してもらったらいいと私は考えます。
○主査(池田宇右衞門君) 皇室費に対して他に御質疑はございませんか。なければ質疑を終了することにいたしたいと思いますが。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めて、皇室費に対する質疑を終ります。 —————————————
○主査(池田宇右衞門君) 次に国会関係につきまして御審議をわずらわすことにいたします。まず衆議院関係から先にいたすことにいたします。衆議院の久保田庶務部長の説明を求めます。
○衆議院参事(久保田義麿君) 衆議院関係予算及び裁判官訴追委員会関係予算について御説明申し上げたいと思います。 まず、衆議院関係につきまして申し上げます。 昭和三十年度国会所管衆議院関係予算の要求額は、十八億二千三百三十四万一千円でございまして、これを前年度予算額十七億九千四百十三万円に比較いたしますと、二千九百二十一万一千円の増加となっております。 次に、主要な事項について一応御説明申し上げます。 まず、国会の運営に必要な経費として、十七億六千六百三十四万一千円を計上しております。そのうち主なものを申し上げますと、議員歳費、通信手当、旅費、議員秘書給料及び立法事務費等議員に関する経費九億四千百八十六万七千円、事務局、法制局及び常任委員会における職員の人件費、旅費その他の事務費、国政調査に要する旅費、審査雑費及び証人等の旅費、議案類印刷費、光熱及水料、通信費、議員会館の維持管理並びに庁舎等建物の修繕等に必要な経費七億八千二百九十九万七千円、行政監察特別委員会における職員の手当、事務費、委員及び証人等の旅費等に必要な経費一千六百九十九万四千円、列国議会同盟日本議員団の分担金及び列国議会同盟会議等海外派遣に必要な経費として、二千四百四十八万三千円が積算されてあります。 第二は、営繕施設に必要な経費として五千万円を計上いたしてあります。これは、衆議院庁舎の増築に四千万円、各所新営及び修繕に一千万円が積算されてあります。 第三は、予備金に必要な経費として前年度と同額の七百万円を計上いたしております。 以上簡単でございますが概略の御説明を申し上げます。 次に裁判官訟追委員会関係予算について御説明申し上げます。 昭和三十年度国会所管裁判官訴追委員会関係予算の要求額は、八百六十万三千円でございまして、これを前年度予算額九百六十一万六千円に比較いたしますと、一百一万三千円の減少となっております。これは、裁判官訴追委員会の運営に必要な経費でありまして、委員の旅費及び職務雑費並びに事務局職員に対する人件費、事務費等に必要な経費が積算されてあります。 以上簡単でございますが、概略の御説明を申し上げます。
○主査(池田宇右衞門君) 次に参議院の渡辺庶務部長の説明を願います。
○参事(渡辺猛君) 昭和三十年度参議院及び裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算の御説明を申し上げます。 先ず参議院関係でございますが、昭和三十年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は、十一億八千七百七十九万五千円でありまして、これを前年度予算額十二億八百九万八千円に比較いたしますと二千三十万三千円の減少となっております。 次にこの要求額を主なる事項別について御説明申し上げます。 まず、国会の運営に必要な経費といたしまして十一億三千四百七十九万五千円を計上しております。これは議員の歳費、手当、旅費及び立法事務費等議員に関する経費五億七百七万円、事務局、法制局及び常任委員会に要する職員の人件費、旅費その他の事務費、国政調査に関する旅費及び審査雑費、議案類印刷費、光熱水料、通信費、議員会館及び議員宿舎等の維持管理並びに庁舎の修繕等に必要な経費六億一千二百二十八万一千円、国際会議出席等に必要な海外派遣旅費一千五百四十四万四千円であります。 次に、営繕工事に必要な経費といたしまして、四千八百万円を計上しております。これは庁舎の増築費四千万円、各所新営及び庁舎等の修繕費八百万円であります。 第三に、予備金に必要な経費として、前年度と同額の五百万円を計上してあります。 以上簡単でございますが概略の説明を終ります。 次に、昭和三十年度国会所管、裁判官弾劾裁判所の歳出予算要求額は、六百五十一万九千円でありまして、これを前年度予算額七百三十二万一千円に比較いたしますと八十万二千円の減少となっております。 次にこの要求額を事項別に御説明申し上げます。 まず、裁判官弾劾裁判所の運営に必要な経費といたしまして、五百九十四万円を計上しております。これは、当所の運営に必要な裁判員の職務雑費、調査旅費、並びに事務局の人件費、事務費等であります。次に、裁判に必要な経費といたしまして、五十七万九千円を計上いたしております。これは、裁判官弾劾法に基く裁判官の弾劾裁判に必要な旅費、庁費、職務雑費等であります。 以上簡単でございますが、概略の御説明を終らせていただきます。
○主査(池田宇右衞門君) 国会図書館管理部長、山下君。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 昭和三十年度国立国会図書館の予定経費の要求について、御説明申し上げます。 昭和三十年度の予定経費要求総額は、三億四百八万五千円であります。これを事項毎に申しますと、国立国会図書館の管理運営に必要な経費二億九千四百八万五千円、国立国会図書館の営繕工事に必要な経費一千万円であります。 まづ管理運営に必要な経費について申し上げますと、これは職員の俸給、諸手当、光熱及水料、各種目録等刊行の印刷費、資料購入費、図書購入費、国際図書交換のための通信運搬費、共済組合負担金等でありまして、これを前年度と比較いたしますと、昭和二十九年度予算額は三億七百九十八万七千円で昭和三十年度は一千三百九十万二千円の減少となっております。 また営繕工事に必要な経費については、本館建設に要する経費でありまして、これを前年度と比較いたしますと、昭和二十九年度予算額は四千三百六十九万三千円で、昭和三十年度は三千三百六十九万三千円の減少となっています。 以上を合計いたしますと、昭和三十年度の予定経費要求総額は前年度に比して四千七百五十九万五千円を減少しています。 次にこの減少額は科学技術振興関係費及び営繕工事に関する経費でありまして、その他各科目毎に多小の増減はありますが大体前年度の通りであります。 以上簡単ながら概略の説明を終ります。
○西郷吉之助君 最初に衆議院関係の予算のうちで、列国議会同盟日本議員団の分担金の金額は幾らであるかという点と、次には参議院関係でありまするが、今年度の参議院の予算額は二千数十万円の減少となっておりまするが、いかなる部門について二千数十万円を削減されたのか、その内容を承わりたい。
○衆議院参事(久保田義麿君) お答えいたします。列国議会同盟分担金は二百二十八万七千円でございます。
○参事(渡辺猛君) 一番大きな理由といたしましては、昨年度はこの常任委員会の横にございます元砂防協会の持っておりました用地を購入する費用が約四千七百万円ばかり入っておりますが、ことしそれが交換が終りまして、目的を達しましたので、その経費が本年度落ちているわけでございます。これが一番大きな減少の理由でございます。そして若干今年度の経費で増額になっておる分がありますので、その差し引き二千三十万三千円の減少と相なっておるわけでございます。
○西郷吉之助君 その内容も私よくわからないのですが、本年度の参議院の予算は、国会経費は、何か大蔵省の査定の際に削減されたということを聞いたのですが、必要なものは参議院としては必要であるというので要求したが、削減された、そのために非常に困るというふうな費目はないのですか。
○参事(渡辺猛君) 現在のところ、差し当り支障はないと思っております。
○西郷吉之助君 ただいま国会図書館の予算の説明がありましたが、新しい国会図書館は何年度に完成するか、総予算額は幾らであるか、そういうようなものについて御説明願いたい。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 図書館の本館は一万五千坪というのが終局の目的でございますが、これについての年度はございません。それからそのうちの八千坪を第一期に建てるということになっておりますが、これは来年より三カ年に建てたいと思っているのではございますが、しかし継続費ではございませんで、毎年の予算で要求しておりますので、これは国費の関係上毎年使って参りますので、いつ何年にできるということははっきりいたしておりませんけれども、とにかく図書館といたしましては、三年の予定でおります。 それから予算総額も、これもまだ単価というものがはっきり確定しておりませんので、予算の総額が出て参りません。
○西郷吉之助君 単価がきまらないから総額が出ないというのは、その意味がよくのみこめませんが、それほどういうことか、もう一度御説明願いたいと思います。と同時に、この減少額の中で、科学技術振興関係費云々とありますが、それはどういうことですか。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 単価の問題はまだこれは設計の詳しいものができておりませんので、基本設計だけに止まっておりますので、その総額の経費は出ておらないのでございます。 それから科学技術振興費、これは昨年度は図書館の予算として請求いたしませんで、国会の方で御修正いただきまして、一千万円を図書館の予算としていただいたのであります。ことしは図書館の方で予算を請求いたしたのでございます。約一千万円でございましたが、これが削減されまして、原子力資料二百五十万になっております。
○西郷吉之助君 図書館についてもう一点伺いますが、国会図書館の新しいものが建つ予定だというようなお話でありましたが、現在国会図書館の人員等も相当多いと思いまするが、国会図書館の専門員という方を見ると、ずいぶん年をとっておって、実際には常任委員会等で必要な意見を聞いても、年をとりすぎておって、実際の国会の運営には稗益しないというふうな非常に年をとった人がかなりおる。名前は申しませんが、おりおりある。そういう者に対して、まるで失業救済のような形になっているが、そういう点については、今の部長ではそういうことは説明できないと思うが、そういう点についてはどう考えておりますか。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 現在専門調査員九名おります。その中に年とった方もございますが、しかし現在国会サービスのためによくやっておるものと私は思っております。
○西郷吉之助君 今の答弁ははなはだ不謹慎な答弁だと思う。私は現実に基いて言っておるのです。国会の運営に稗益しなければならぬ、そういうふうなことの見地から言っておる、実際の……。抽象論で言っておるのじゃない。あなたではそういうことは答弁できないと思うが、答弁できないなら答弁できないと言えばいい、そういうふうなことはないというのはどういうことなんですか。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 私はよくやっておるものと思っておりました。
○西郷吉之助君 君がやっておると思っていても、こっちはそう思っていないのだ。
○国立国会図書館参事(山下平一君) やがて副館長参りますから、そのときに……。
○安井謙君 今の図書館で資料購入費、図書購入費はこのうちどのくらいになっておりますか。ちょっと念のために、この内訳を職員の俸給からちょっと言ってみていただきたい。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 図書購入費千六百五十五万一千円でございます。それから立法資料購入費が百八十一万五千円でございます。
○安井謙君 資料購入費というのが百八十一万五千円でございますか。
○国立国会図書館参事(山下平一君) さようでございます。
○安井謙君 図書購入費千六百万円……。
○国立国会図書館参事(山下平一君) さようでございます。千六百五十五万一千円でございます。
○安井謙君 そうすると、この総予算の三億七百九十八万円のうちで、資料と図書の購入費というものは一割にも満たない、五%ぐらいのものなんですね。
○国立国会図書館参事(山下平一君) さようでございます。
○安井謙君 これは国会図書館という特殊の資料作成とか、いろいろな職員の働く分野が多いとは思うのですが、それにしても全体の比率で、こういった資料の購入費というか、図書の購入費があまりにも低過ぎるということはないですか。
○国立国会図書館参事(山下平一君) お答えいたします。図書館といたしましてはもう少し図書費は欲しいと思っております。要求は五千万円ぐらいになっておると思いますが、そのうち削減されまして一千六百万円になったのであります。
○安井謙君 これは西郷委員が言われたように、多少人件費等でもってタブついておって、そういった一番肝心なものが不足になっておるというようなこともあり得るのじゃないかという疑問も持たれますし、これはもう資料の作成等で人手を食うということはよくわかるのですが、それにしても、資料のそういったもとになる購入費が少いということは、今後一考する余地があるのじゃなかろうかと思いますが、十分これは考えていただきたい。
○豊田雅孝君 国会議員、その他国会関係の利用状況、これを詳細説明してもらいたい。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 国会に対するサービス、それから行政、司法の各部門に対するサービス、それから一般大衆に対するサービス、大体図書館の奉仕はその三つになっております。国会に対するサービスは大体調査立法考査局と、それから国会分館が主となりまして、議員、常任委員会等の要求に応じまして調査いたしまして、その結果を御報告申し上げ、あるいは要求を予測いたしまして、あらかじめ調査いたしまして、要求があるときに出すように準備をいたしております。それから行政司法各部門に対する奉仕は、実際には行政各部門に支部がございます。現在二十六支部がございます。この支部を通じまして各部門に対して奉仕をいたしております。本館にも支部図書館部がございまして、いろいろの連絡をもいたしまして、そこでも計画をいたしておる、サービスもいたしております。 それから一般に対するサービスのおもなものといたしましては、館内で閲覧をさせておりますし、それからまた資料を貸し出しまして大衆に奉仕しておりますし、さらに全国からいろいろの問い合せが参りますが、これに対して調査いたしましてお答えをいたしております。その他補助サービスといたしまして、あるいは印刷カードを作って各図書館に実費頒布するとか、あるいは総合目録を作りまして、どこにどういう資料があるかというようなことを現在やりつつあります。まだそれは完成しておりませんけれども、やりつつあります。あるいは雑誌記事索引を作って研究者の便に資しております。大体そういうような奉仕をいたしております。
○豊田雅孝君 常任委員会の方から積極的に依頼をした調査件数、それからあらかじめ調査の必要を察知せられて国会図書館の方で調査した、そういうような件数は一年どれくらいになりますか。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 資料を持って参りませんので非常におそれ入りますが、帰ってこじらえて参ります。
○豊田雅孝君 それじゃその資料の出てくるまでに、ちょっとなお聞きたいのですが、あらかじめ常任委員会等の必要を察知して調査したようなものが非常に効果を発揮したと思われるようなもの、おもなるものはどういう実例がありますか。
○国立国会図書館参事(山下平一君) 調査立法考査局長を呼ぶことにいたします。
○豊田雅孝君 国会議員は一年にどのくらいあすこに出入し閲覧等をしているか。出入者の人員がわかっておりますか、当然わかっておると思いますが。
○国立国会図書館参事(山下平一君) その方の局長の調査立法考査局長を呼びまして詳細なお答えをいたさせます。
○主査(池田宇右衞門君) どうしますか、それまで待っていますか、どういたしますか。あとで書面にして差し出して御承認を願うことにいたしますか。
○豊田雅孝君 国会図書館の経費というものは相当な予算ですが、これが国会のためにいかに利用貢献せられておるか、そういう点を、実質的に質問をする前提として今いろいろ質問しておるんだから、どういうふうに役に立ち、これをいかに今後改善したらさらに一そうの利用が促進せられるかというような点を実質的に、形式的なものでなく、これは書面でもいいから出してもらいたい。
○主査(池田宇右衞門君) 山下部長書面で一切出して下さい。 お諮り申します。その他衆議院参議院の関係に対しましては御質疑はございませんか。
○安井謙君 忘れていました。列国議員同盟の分担金というものは衆参で按分して持っているのですか、それはどういうふうになっていますか。
○参事(渡辺猛君) 分担金は衆議院が負担しております。
○主査(池田宇右衞門君) 御質疑がなければ図書館関係は答弁は書面で各委員のお手元に届けることにいたしまして、国会関係費に対しまして終了いたすことに御異議ございませんか。
○西郷吉之助君 今豊田委員よりも質問されて関係の局長が来ますから、書面でするものはして、やはり来てもらって答弁に立ってもらったほうがいいと思いますから、国会図書館関係以外のものはもう異議はないのですが、国会図書館のだけは保留しておいて来ましてから、あとで答弁をさしてもらいたい。
○主査(池田宇右衞門君) ただいま西郷君から国会図書館関係だけはしばらく保留して、他の衆議院、参議院の両院国会経費に対しては異議ないと、質疑を終了いたしたことにいたします。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。 —————————————
○主査(池田宇右衞門君) 次に、大蔵関係について御説明をわずらわすことにいたします。なお、国会図書館関係から参りました際には、一応大蔵関係の審議中でございますが、答弁させることに御了解を得ておきます。
○政府委員(藤枝泉介君) 昭和三十年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び政府関係収入支出予算について御説明いたします。 まず、一般会計歳入予算額は、九千九百十四億五千七百五十二万三千円でありまして、これを前年度度予算額九千九百九十八億七千九百六十五万五千円に比較いたしますと、八十四億二千二百十三万二千円の減少となっております。 以下、各部について簡単に御説明いたします。 第一に、租税及び印紙収入の総額は、七千七百四十八億一千八百万円でありまして、これを前年度予算額七千七百八十三億二千万円に比較いたしますと、三十五億二百万円の減少となっております。これは、現行の税法によって算出いたしました収入見込総額八千百四十二億七千九百万円に対して、今国会に政府提出の税制改正案による所得税、法人税及び通行税の減税額三百二十七億六千百万円並びに衆議院において修正議決した所得税及び法人税の減税額六十七億円を織り込んで算出いたしたものであります。 次に、各税目別内訳を申し上げます。 まず、所得税につきましては寸現行の税法による収入の見込額は、三千四十三億七百万円となりますところ、主として低額所得者の負担軽減を中心として所得税負担の軽減合理化をはかることとし、本年七月から基礎控除額を引き上げ、税率を引き下げること等、及び資本蓄積の促進に資するため、預貯金等の利子所得に対する所得税を免除し、配当所得の源泉徴収税率を引き下げること等による減収額二百八十七億千二百万円並びに衆議院の修正にかかる選択による概算所得控除の新設、寡婦、不具者等の控除額の引き上げ及び配当控除率を引き上げること等による減収額五十六億五千五百万円を見込み、収入見積額として二千六百九十九億四千万円を計上いたしました。 その内訳は、源泉所得税二千五十六億六千四百万円、申告所得税六百四十二億七千六百万円となっております。 法人税につきましては、現行の税法による収入見込額は、千九百九十七億四百万円となりますところ、法人の負担を軽減するための措置をはかるため、税率を引き下げること並びに輸出の振興及び住宅建設の促進をはかるため、輸出所得の一部を控除する制度を拡充し、また貸家を新築した場合の特別償却の割合を引き上げることによる減収額三十九億二百万円並びに衆議院の修正による年五十万円以下の所得金額に対する税率の引下げ等による減収額十億四千五百万円を見込み、その収入見込見積額として千九百四十七億五千七百万円を計上いたしました。 通行税につきましては、現行の税法による収入見込額二十四億五千五百万円となりますところ、航空機の乗客に対する税率を引き下げることによる減収額一億四千七百万円を見込み、その収入見積額として二十三億八百万円を計上いたしました。 以上申し述べました税目以外におきまして、三十年度に計上いたしました収入見積額は、相続税五十億五千万円、再評価税三十三億五千九百万円、酒税千五百九十八億六千三百万円、砂糖消費税四百四十五億六百万円、揮発油税二百五十九億五千三百万円、物品税二百三十億八千四百万円、取引所税二億八千七百万円、有価証券取引税五億八千九百万円、関税二百三十億一千万円、屯税二億三千万円、印紙収入二百十八億八千二百万円であります。 以上租税及印紙収入の合計額は、七千七百四十八億一千八百万円となっております。 第二に、専売納付金は、千百七十四億八千九百八十三万四千円でありまして、これを前年度予算額千二百五十一億九千七百七十二万円に比較いたしますと、七十七億七百八十八万六千円の減少となっております。その内訳を申しますと、日本専売公社納付金千百七十一億三千百二十二万四千円、アルコール専売事業特別会計納付金三億五千八百六十一万円となっております。このうち、日本専売公社納付金においては、高級たばこの売り上げ不振のため収益の状況は依然として向上せず、さらにたばこ消費税の平年度化に伴う月割増一カ月分約三十二億円及び交付税及び譲与税配付金特別会計へ臨時に繰り入れるべき四十四億七千四百万円の支出を生ずるので、前年度に比べ七十七億二千百五十八万二千円の減少となります。なお、交付税及び譲与税配付金特別会計への繰入金四十四億七千四百万円は、衆議院において修正議決された金額であります。 第三に、官業益金及官業収入は、百二十二億五百六十万八千円でありまして、これを前年度予算額百三十二億四千七百八十五万九千円に比較いたしますと、十億四千二百二十五万一千円の減少となっております。これは、国営競馬特別会計からの受入金が日本中央競馬会の設立に伴う国営競馬特別会計の廃止により皆減した等によるものであります。次に、その内訳を申し上げますと、印刷局特別会計受入金四億一千八百十二万一千円、病院収入百十七億八千七百四十八万七千円となっております。 第四に、政府資産整理収入は、七十一億四千六百六十二万三千円でありまして、これを前年度予算額八十四億四千二百六十二万六千円に比較いたしますと、十二億九千六百万三千円の減少となっております。その主なる内訳について申し上げますと、国有財産売払収入五十二億九千七百五十五万九千円、特別会計整理収入二億六千九百七十八万三千円、公団引継債権整理収入三億円、地方債証券償還収入十一億二千八百六万一千円、等となっております。 第五に雑収入は、三百八十九億九千七十万四千円でありまして、これを前年度予算額三百四十三億七千五百八十六万四千円に比較いたしますと、四十六億一千四百八十四万円の増加となっております。以下主なる内訳について申し上げますと、国有財産貸付収入十七億一千八百六万二千円、共有船舶利用収入五億二千百九十二万一千円、日本銀行納付金百二十億六千八百万円、日本中央競馬会納付金九億八千三百九十九万五千円、恩給法納金及特別会計等恩給負担金七十九億九千八百三十七万六千円、公共事業費負担金二十六億七千百六万二千円、授業料及び入学検定料十二億六千二百三十三万一千円、免許及び手数料五億五千八百二十七万五千円、懲罰及び没収金十億一千百九十六万一千円、弁償及び返納金十億二千百十九万六千円、刑務作業収入十八億二千五百四十九万六千円、物品売り払い収入十九億四千八百六十六万四千円、特別調達資金受け入れ二十七億七千百九十九万円、等となっております。 最後に、前年度剰余金受け入れにおきましては、昭和二十八年度の決算によって生じました剰余金から昭和二十九年度への繰り越し歳出予算額の財源に充当した金額を控除した歳計上の純剰余金四百八億六百七十五万四千円を計上いたした次第であります。 次に、大蔵省所管の一般会計歳出予算につきまして、その概要を御説明いたします。 昭和三十年度大蔵省所管一般会計歳出予算額は、千四百三十九億五千六百四万一千円でありまして、これを前年度予算額千七百十二億三千二百五十万四千円に比較いたしますと、二百七十二億七千六百四十六万三千円の減少となっております。 この歳出予算額を、まず、組織に大別いたしますと、大蔵本省千二百二十二億五千二百六十六万二千円、財務局十八億六千七百十五万四千円、税関十六億四千三百八十二万五千円、国税庁百八十一億九千二百四十万円となっておりますが、これを、更に組織別に、主なる事項に分けて御説明いたしますと、次の通りであります。 大蔵本省におきましては、大蔵省設置法に定める、本省内部部局の一般事務を処理する等のため必要な経費として大蔵本省の項に十億六千七百七十一万八千円。旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法に基き、旧陸海軍共済組合および外地関係共済組合等からの年金受給者に対する年金の支払いと、これに伴う事務費を非現業共済組合連合並びに日本製鉄八幡共済組合に交付するため必要な経費として、非現業共済組合連合会等補助及び交付金の項に十五億四千七百十二万円、日本国有鉄道、日本電信電話公社及び資金運用部特別会計へ、その国庫預託金についての利子担当額を交付または繰り入れするための経費ならびに日本銀行へ供託金利子相当額を交付するため必要な経費として国庫受入預託金等利子の項に二億二千七十万円、国債償還の支払に充てるため、国債整理基金特別会計へ繰り入れに必要な経費として、国債償還の項に二百四億三百三十七万八千円、国債利子、借入金利子および大蔵省証券発行割引差額の支払いに充てるため、国債整理基金特別会計へ繰り入れに必要な経費として、国債利子の項に二百二十七億九千二百二十九万五千円、国債等の事務処理に必要な手数料および事務費を国債整理基金特別会計へ繰り入れるため必要な経費として、国債事務取扱費の項に一億六千百六十万七千円、国家公務員のための国設宿舎に関する法律が施行され、宿舎制度の一元的な規制の下に宿舎の設置が行われてきましたが、なお引続き実施するため必要な経費として、公務員宿舎施設費の項に十億円。政府関係機関等において必要とする資金に充てるため国民金融公庫に五億円、住宅金融公庫に七億円、農林漁業金融公庫に十億円、中小企業金融公庫に五億円、国際航空事業に十億円、日本住宅公団に六十億円、東北興業株式会社に一億円、商工組合中央金庫に十億円、移民促進機関に一億円を国が出資するため必要な経費として、政府出資金の項に計上いたしております。これは衆議院において修正議決された金額であります。 なお、安全保障条約に基く合衆国軍の駐留および日米相互防衛援助協定の実施に関連し、わが方で支出を必要とする経費として防衛支出金の項に四百五十九億六千四百万円、旧連合国に対する賠償の支払い、旧連合国もしくは旧連合国人の本邦内財産の戦争損害の補償、平和条約第十六条に基く赤十字国際委員会への交付金の支払いその他の対外債務の処理等、平和条約の発効に関連して諸般の施策を講ずる必要が生ずるのでその処理のため必要な経費として、賠償等特殊債務処理費の項に百億円、予見し難い予算の不足に充てるための経費として予備費の項に八十億円等を計上いたしております。 次に、財務局におきましては、大蔵省設置法に定める財務局所掌の一般事務を処理する等のため必要な経費として、財務局の項に十八億六千七百十五万四千円を計上いたしております。 次に、税関におきましては、大蔵省設置法に定める税関所掌の一般事務を処理する等のため必要な経費として税関の項に十二億八千八百七十万二千円、保税地域その他関税法規上特殊の取扱をなす場所等において、税関事務の一部を処理するために派出する税関官吏に必要な経費として、税関派出諸費の項に三億八百二十一万七千円等を計上いたしております。 次に、国税庁におきましては、税務官署の項に大蔵省設置法に定める国税庁の一般事務を処理するため必要な経費として百四十三億四千九百八十八万六千円、直接税及び間接税調査事務等に必要な経費として十四億五千七百九十二万一千円、酒類の密造取締りに必要な経費として一億一千四百二万七千円、調査査察事務に必要な経費として一億七千七百十二万八千円、徴収管理事務に必要な経費として二億九千九百三十三万二千円等を計上いたしております。 なお、税務職員を養成するとともに、職員を再教育して徴税技術の向上をはかり、あわせて税務職員の教養を高めるため必要な経費として、税務職員養成訓練費の項に一億六千九百三十六万九千円、租税収入を確保するため、滞納の整理及び差し押え物件の処分等の措置を実施するに必要な経費として、滞納整理費の項に四億六千百九十四万四千円、内国税の過誤納金の払い戻し及び青色申告制度に基く還付金に対する加算金に必要な経費として、租税還付加算金の項に十億三千万円を計上いたしております。 次に、昭和三十年度大蔵省所管の各特別会計歳入歳出予算につきましてその概要を御説明いたします。 造幣局特別会計におきましては、歳入歳出とも十六億二千百八十三万五千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと歳入歳出とも二億六千七百五十八万一千円の減少となっております。減少いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては製造経費の減少に伴う資金より繰り入れの減少によるものであり、歳出におきましては原材料地金購入に必要な経費の減少によるものであります。 印刷局特別会計におきましては、歳入四十九億九千九百七十二万一千円、歳出四十四億五千八百四十三万四千円、差引五億四千百二十八万七千円の歳入超過となっておりまして、これを前年度予算額に比較いたしますと歳入において二億八千百四十七万七千円、歳出において三億一千七百八十万三千円を減少いたしております。減少いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては日本銀行券の製造単価の引き下げ、また歳出におきましてはこれに伴う製造経費の減少によるものであります。 資金運用部特別会計におきましては、歳入歳出とも五百四十三億四千七百九十六万七千円でありまして、これを前毎度予算額に比較いたしますと、歳入歳出とも百億八百十四万九千円の増加となっております。増加をいたしましたおもなる理由は、歳入におきましては資金運用部資金の運用による利子収入の増加によるものであり、歳出におきましては郵便貯金その他の預託金に対する利子の支払い及び郵便貯金特別会計の歳入不足を埋めるため同会計へ繰入に必要な経費の増加によるものであります。 国債整理基金特別会計におきましては、歳入歳出とも二千六百六十一億九千五百七十九万八千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳入歳出とも九十三億八千六百六十八万一千円の減少となっておりますが、その内訳は、債務償還費において九十八億九百三十七万四千円国債事務取扱諸費において四千三百五十二万五千円の減少となり、国債利子、借入金利子および短期証券割引差額において四億六千六百二十一万八千円を増加いたし、差引九十三億八千六百六十八万一千円の減少となっております。 貴金属特別会計におきましては、歳入歳出とも四億五千二百九十一万八千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳入歳出とも七億七千七百四十六万五千円の減少となっております。減少いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては貴金属売払代収入の減少によるものであり、歳出におきましては金地金買入に必要な経費の減少によるものであります。 外国為替資金特別会計におきましては、歳入歳出とも六十一億三千四百十一万八千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳入歳出とも四億三千三百七十七万円の増加となっております。増加いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては外国為替の売買差益による収入の増加によるものであり、歳出におきましては一時借入金等利子支払に必要な経費の増加によるものであります。 産業投資特別会計におきましては、歳入歳出とも二百三十八億九千七百八十万八千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳入歳出とも五十二億六千八百三十七万二千円の増加となっております。増加いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては特殊物資納付金処理特別会計より受け入れ並びに前年度剰余金受入収入の増加によるものであり、歳出におきましては産業投資に必要な経費の増加によるものであります。 経済援助資金特別会計におきましては、歳入歳出とも二十七億四千五百七十三万七千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、歳入歳出とも八億八千七百二十六万四千円の減少となっております。減少いたしましたおもなる理由は、歳入におきましては援助資金受入収入の減少によるものであり、歳出におきましては援助資金支出に必要な経費の減少によるものであります。 特殊物資納付金処理特別会計におきましては、歳入歳出とも七十億九千九百六十四万三千円を計上いたしておりますが、この会計は本年度新たに設置いたしましたものでありまして、歳入におきましては砂糖及びバナナ・パイカン等特殊物資の輸入に伴う価格差益の納付金等による収入を計上し、歳出におきましては、産業投資の財源に充てるため産業投資特別会計へ繰り入れる等のために要する経費を計上したものであります。最後に、昭和三十年度大蔵省関係の各政府関係機関収入支出予算につきまして、その概要を御説明いたします。 日本専売公社におきましては、収入二千四百一億五百五十二万円、支出千二百四十五億百六十三万玉千円差引収入超過額千百五十六億三百八十八万五千円となり、これに昭和三十年度における資産増加額百億二千七百九十二万二千円を加算した千二百五十六億三千百八十万七千円が事業益金となるのでありますが、これより固定資産増加額四十億二千六百五十八万三千円および交付税及び譲与税配付金特別会計操入額四十四億七千四百万円を控除いたしまして、専売納付金は千百七十一億三千百二十二万四千円となるのであります。これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において五十六億五千二百七十七万七千円支出において八十五億七千七百七十五万四千円をそれぞれ増加し、差引収入超過額において二十九億二千四百九十七万七千円専売納付金として七十七億二千百五十八万二千円をそれぞれ減少しております。 以下、たばこ、塩及びショウノウの各事業につきおもな事項の概略を御説明いたしますと、たばこ事業におきましては、三十年度における製造数量は千百十七億本販売数量は千九十七億本でありまして、前年度における製造数量千五十億本販売数量千四十一億本に比べますと、製造において、六十七億本、販売において、五十六億本をそれぞれ増加しております。 たばこ事業の予算額は、収入二千百九十七億七千八百十七万九千円、支出九百八十八億五千七百四十九万七千円、差引収入超過額千二百九億二千六十八万二千円となっており、これを前年度予算額収入二千百三十七億八千三百七十三万九千円、支出九百二十五億八千八百十三万三千円に比べますと、収入において五十九億九千四百四十四万円支出において六十二億六千九百三十六万四千円をそれぞれ増加しております。 塩事業におきましては、三十年度における収納及び購入数量は、内地塩四十八万屯、輸入塩百九十五万屯、計二百四十三万屯、塩の売払数量は、一般用塩百二万七千屯、工業用塩百三十五万屯、計二百三十七万七千屯でありまして、前年度予算におきましては、収納及び購入数量は、内地塩四十二万屯、輸入塩二百万屯、計二百四十二万屯、売払数量は、一般用塩百三万八千屯、工業用塩百三十万屯、計二百三十三万八千屯となっております。ただ今申しました一般用塩数量のうちには、純食料用およびその他の用途のもの若干を含んでおります。 塩事業の予算額は収入百九十三億一千九百五十四万三千円、支出百九十四億三千六百六万九千円となっており、これを前年度予算額収入百九十六億九千七百五十万七千円支出百九十九億九千七十五万二千円に比べますと、収入において三億七千七百九十六万四千円、支出において五億五千四百六十八万三千円をそれぞれ減少しております。 次に、ショウノウ事業予算額におきましては、収入十億七百七十九万八千円、支出十億三千四百一万円、となっており、これを前年度予算額収入九億七千百四十九万七千円、支出九億三千二百七十九万三千円に比べますと、収入において三千六百三十万一千円、支出において一億百二十一万七千円をそれぞれ増加しております。 二、国民金融公庫におきましては、収入三十三億七千四百八万九千円支出二十八億五百九十四万七千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において八億七千三百十五万二千円支出において六億九千九百四十万九千円を増加いたしております。増加いたしましたおもなる理由は、収入におきましては貸付金利息収入の増加によるものであり、支出におきましては借入金利息及び業務増量による事務費の増加によるものであります。 三、住宅金融公庫におきましては、収入四十四億七千三百五十二万五千円、支出三十九億五千六百三十四万三千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと収入において七億八千八百七十九万七千円支出において十億五千七百四十二万八千円の増加となっております。増加いたしました主なる理由は、収入におきましては、貸付金利息収入の増加によるものであり、支出におきましては業務増量に伴う事務費及び借入金利息の増加によるものであります。 四、農林漁業金融公庫におきましては、収入四十五億六千五百五十一万五千円、支出四十二億一千一万二千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において十五億七千八百七万五千円、支出において十三億七千四万三千円の増加となっております。増加いたしました主なる理由は、収入におきましては貸付金利息収入の増加によるものであり、支出におきましては業務増量に伴う事務費及び借入金利息の増加によるものであります。 五、中小企業金融公庫におきましては、収入三十七億三千二百二十四万五千円、支出三十一億五千百七十九万円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において十一億六千六百十八万九千円、支出において十一億五千百九十五万四千円の増加となっております。増加いたしました主なる理由は、収入におきましては貸付金利息収入の増加によるものであり、支出におきましては業務増量に伴う事務費及び借入金利息の増加によるものであります。 六、日本開発銀行におきましては、収入二百三十七億九千七百八十三万円、支出九十一億二千六百八十五万一千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において二十二億七千六百六十二万五千円、支出において十八億三千三百四万四千円の増加となっております。増加いたしました主なる理由は、収入におきましては貸付金利息収入の増加によるものであり、支出におきましては借入金利息の増加によるものであります。 七、日本輸出入銀行におきましては、収入十七億三千三百三十六万三千円、支出十三億七千百五十七万七千円でありまして、これを前年度予算額に比較いたしますと、収入において六億九百二十二万二千円、支出において九億二千二百七十五万一千円の増加となっております。増加いたしました主なる理由は、収入におきましては、貸付金利息収入の増加によるものであり、支出におきましては借入金利息の増加によるものであります。 以上、昭和三十年度一般会計歳入予算並びに大蔵省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び政府関係機関収入支出予算について、その概要を御説明いたしました。 —————————————
○主査(池田宇右衞門君) この際申し上げますが、大蔵関係費について審議を続行するのでございますが、ただいま国会図書館から調査立法考査局長角倉志朗君が見えておりますから、先ほどの西郷君、豊田君に対するところの答弁をいたすことにいたします。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○国立国会図書館参事(角倉志朗君) ただいま御質疑のございました調査立法考査局に対しまする議員からの調査依頼の件数でございますが、今お手元に配付いたしておりまする五月一カ月における業務報告という印刷物に掲載してございますが、五月だけで総件数が三百一件になっております。これはこの業務報告五月分とございます印刷物の第一ページでございます。三百十一件となっておりますその中で、前月から引き続いて繰り越して調査いたしましたものの件数が三百一件でございます。その内容は三ページでございますが、これに依頼による調査の項目の列挙がございます。ここにございますように、目ぼしいものの事項はどうかという御質疑がございましたから、これを拾って申し上げますと、この表は今調査に当っております課を、便宜上十課に分けてございますが、その課別にリストができ上っております。 政治法制課におきましては、そこにございますように、「現憲法の下においても憲法裁判は可能であるとする諸家とその論拠」、それから「憲法裁判制度をとる諸国とその制度の内容」と、いうふうにいろいろございまして外務課、条約関係につきましては、この印刷物の十ページの中ごろから書いてございますが、「サンフランシスコ講和会議におけるソ連の修正意見」あるいは「日米行政協定の国会における審議について」「日米間の条約関係について」「日米行政協定の法的性質」、その他ここに例示が出ております。 経済部におきましては、経済法制課におきまして扱いましたものといたしましては、「アメリカ行政機構改革委員会の報告について」でございますとか「暫定予算の性格と運用の実際について」あるいは「ドイツ強制執行法と滞納処分」というふうにいろいろやっております。 財政金融課におきましては、「防衛支出金に関する日米共同声明について」「防衛計画並びに防衛支出金をめぐる日米交渉の経過」というふうにございまして、これが社会部の、社会厚生課のものも載っておりますし、労働課のものも載っておりますし、一応これを合して三百十一件になっております。 それからそのうちで、特に各常任委員会からの調査依頼件数はどうかというふうな御質疑があったように承わりましたので、これを申し上げますと、参議院におきましては、各常任委員会からそれぞれ毎月ある件数の依頼がございます。これをここ二年ばかりの累計したものを申し上げますと、内閣委員会二十九件、人事委員会十七件、地方行政委員会二十一件、法務委員会四十八件、文部委員会十二件、社会労働委員会七十二件、その他これを全部合算いたしますと二百八十二件という数が出ております。政調会あるいは政策審議会、それから事務局、あるいは法制局というようなものの件数も出ておりますが、あわせて申し上げますと、政務調査機関から参りましたものが五十七件、緑風会といたしまして五十七件でございます。ほかの党におきましては衆議院と合した数が出ております。それから参議院の事務局から五十件、参議院の法制局から百二十二件という数が載っております。同じく衆議院について申し上げますと、内閣委員会二十一件、法務委員会四十五件、以下これを累計いたしまして二百一件という数が上っております。 それから第二の御質問の議員の方が図書館においでになって御勉強になったことがあるかというような、人数等の御質問でございますが、これはこの調査立法考査局に所属しております法律政治図書館という法律関係並びに政治関係の書物だけを扱っているスペシャル・ライブラリーを便宜上局の中に作ってありますが、議員がおいでになりますよりもいろいろな本の貸し出しをお命じになったということが非常にひんぱんでございまして、四月だけの例で参議院から四十件、衆議院から十六件という数が上っております。 この法律政治図書館以外の赤坂離宮にございます各閲覧室の状況につきましては副館長から御答弁申し上げたいと思います。
○国立国会図書館参事(中根秀雄君) お答えを申し上げます。赤坂の本館の方は御承知のように、だいぶ離れておりますので、こちらの三宅坂の分室の方ほどにはおいでになっておらないと考えます。ただそういう職種別に統計をとっておりませんので的確な数がわかりませんが、若干の議員の各位は本館の方にお見えになりまして図書の閲覧をなすっていらっしゃいます。 それからなお調査立法考査局長から申し上げませんでしたが、この議事堂内の国会分館、ここにおきましては御承知のように常時相当数の議員各位が閲覧をなすっております。その閲覧者の数につきましては、ここも特に統計をとっておりませんので数に出ておりませんが、先ほど法律政治図書館につきまして局長がお答えしましたように、ここにも貸し出し数が相当ございまして、たとえば前年度の年間の貸し出し数は一年間貸し出しを受けた者の数はございます。そのうちの非常に大きな部分が議員各位でありまして、それによって貸し出された本の数が全部で三万四千になっておりますが、その大きな部分が議員各位による貸し出しであったということは申し上げられると存じます。
○豊田雅孝君 今の報告を要約すると、国会議員がみずから図書を閲覧し、みずから調査するということに利用の重点があるというふうに見ていいか、あるいは調査依頼、これに応じて協力するという面において現在国会図書館は最も効果を発揮しておるというふうに見ていいのか、現状から見て国会図書館というものがいずれにより多く利用せられ重点的に効果を発揮しておるというように見られておるか、そういう点を端的に答弁してもらいたい。
○国立国会図書館参事(中根秀雄君) お答えをいたします。閲覧と調査立法考査局でやっておりますレファレンスとはまあ質の違うものでございまして、議員各位のように非常に御繁忙な業務をお持ちの場合には、一々の参考資料等についてそれを通読して、そしていろいろの御調査の基礎になさるというよりも、やはり調査立法考査局がその主要なる任務にいたしておりまするレファレンス業務を通じまして、そこの調査員によって御希望の資料等を作成した結果によってご自身の調査の基礎になさるということの方が適当でないかと考えております。
○豊田雅孝君 この業務報告として五月分のこういうものを各議員には遅滞なく配付しておるのですか。
○国立国会図書館参事(角倉志朗君) お答えを申し上げます。この業務報告を各議員に配付申し上げたいのでございますけれども、印刷費の制約等もございまして、議長、副議長、それから各常任委員会の委員長、図書館運営委員会がございましたときには図書館運営委員会の各委員に、これが議運になりましてからは議運の委員の方だけに配付いたしておりまして、将来印刷費等もこれが増加をはかりまして各議員に漏れなく配付申し上げるつもりでおります。
○豊田雅孝君 現在国会図書館から配付されておるものと比べると、今日初めて見るのですが、この業務報告、毎月出ているものの方がかえって参考になるのではないかと思います。そうしてここに出ているものの写しをあるいはほしいという者も出てくるのではないか、あるいはまたこれに関連して、さらに調査を要求するというようなことにもなるのではないかと思います。国会図書館の有効利用からいうと、この業務報告を各議員に遅滞なく配付して、それからそれを中心にいろいろ利用を求められることが、先ほど副館長からのお話によると、利用の現状から言えば、むしろ調査立法に重点があるかのようなお話でありまして、それらと関連して、今後この業務報告を各議員に遅滞なく配付せられるように、むしろ経費がかかるならば要求することもいいでしょうが、あるいは従来配っているもので案外役に立っておらんものもあるのですから、むしろそういうものを整理してでも、この業務報告を配られるように要望しておきます。
○主査(池田宇右衞門君) 各委員にお諮り申します。国会図書館費についてほ質疑はございませんか。 〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(池田宇右衞門君) 質疑がございませんければ質疑を打ち切ることにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(池田宇右衞門君) 国会図書館関係に対する質疑は打ち切ることにいたしました。 —————————————
○主査(池田宇右衞門君) 次に、大蔵関係につきましての質疑を行うことにいたします。
○西郷吉之助君 今の御説明の書類の五ページに貸家を新築した場合の特別償却の割合を引き上げた。それによる減収額が三十数億円という御説明がございましたが、これについてもう少し詳しく御説明願いたいと思います。
○説明員(庭山慶一郎君) お答え申し上げます。現在貸家を新築いたしました場合には、一般の償却額に対して五割増しの償却を認めておるのでありますが、今度住宅建築促進のためにいたしましたことは、鉄筋コンクリートのものであります場合には、現在の割合を二十割増しにいたします。それから木造の場合には十割増しにいたします。それによる減収額が大体初年度において二億四千六百万円であります。
○西郷吉之助君 次に、専売公社関係のことですが、この御説明にも高級たばこが売り上げ不振のために収益を減少している、そういうお話ですが、やはり富士や何か売れない。それで今度包装等もお変えになったらしいが、そういうものを不振のままの現状でおいておかれるのか、それに対する根本的な対策をお伺いしたい。
○政府委員(森永貞一郎君) 専売監理官の方も参っておりますので、詳細は質問に応じて御説明いたしたいと思うのでありますが、最近の高級たばこの売れ行き不振に対しましては、何とかこれを挽回いたしたいということで、いろいろと努力もいたしておるのであります。またたとえばいわゆる新製品を売り出すことによりまして、たばこの売り上げ数量全体をもう少しふやせないものかと、そういう方面につきましても目下検討中でございまして、何とかしてもう少しふやしたいということで一生懸命に努力いたしておる次第でございます。なお、必要がございますれば詳細は課長が参っておりますから説明いたさせます。
○西郷吉之助君 これはやはり値段の関係が一番大きい原因だと思うのですが、富士、ピースなどについても現在の価格を下げるとか、そういうような点についてはどういうふうに考えておられますか。
○説明員(三浦道義君) お答え申し上げます。たばこの販売収入があまりふえておらないという原因はいろいろございますが、主として一般の経済界、国民所得の関係であると考えるのでありまして、たばこの各品目の定価についてその適当な開きが保たれているかどうかという点につきましても、常時検討はいたしておる次第でございますが、ただいまのところこの定価の関係を一部引き上げる、あるいはこれを引き下げるというような点については改めることは考えておりません。
○西郷吉之助君 定価を変更することは考えておらん、上げることも、というふうなことでありましたが、現在は不振の状況なんですから、定価を上げるということは考えられない。変更するならば下げるということ以外にないのでありますが、そういうことを考えていないと言われるけれども、そのほかに売れ行きを高進させる手段はないと思いますが、不振のままにしておくということはまことに不適当だと思うのです。何ら対策は考えていないというのでありますか。
○説明員(三浦道義君) 販売収入を増加させるための対策につきましては、あらゆる面につきまして検討は加えておるわけでございますが、さしあたりまして定価を一部引き下げるとか、そういうことは適当でないという結論でございます。ただ定価にふれることなしに現在の定価をもちましてさらに販売収入を上げるべく、販売の面のサービスあるいは宣伝の増強その他につきまして、販売の収益を向上させるということはもちろんといたしまして、先ほど主計局長が申し上げましたように、新たな製品につきましても現在研究をいたしまして、おそらく近い将来に新しい製品を売り出すということになると思いますが、それによりまして何がしかの収入の増加が期待されると考えます。
○安井謙君 その収入は前年度に比べて五十六億円の増加、支出が八十億円の増ですね。これはどういうことですか。
○説明員(三浦道義君) 収入が増加いたしますのは主として販売の数量がふえる関係でありまして、約五十数億本ふえるということから販売代金はふえるわけでございますが、数量のふえる割では金額がふえないということを申しますと、それは結局本数当りの単価が二十九年度よりも下った。二十九年度の予定で申し上げますと十本当りが二十円五十銭、十本売りまして二十円五十銭当りの収入があるということになっておりましたが、三十年度の予定ではこれを二十円一銭という見積りをいたしております関係で、収入が本数の割合ではふえないということが第一に申し上げられます。 それから経費の方が収入のふえる以上にふえたという点でございますが、これは本数がふえます関係で当然に製造の経費がふえるわけであります。一番大きな経費の費目がもちろん原料葉タバコの費用でございますが、葉タバコの費用もかなりふえて参るわけでございます。
○西郷吉之助君 たばこの定価については、げないという結論でございますが、その下げないという理由はどういうことですか。
○説明員(三浦道義君) たばこの定価がいかなる点におかれるのが一番望ましいかとい点につきましては、いろいろ検討をいたしておるわけでございますが、かりに定価を引き下げたといたしますと、販売数量はおそらく何がしかふえるということは期待できるわけでございますが、それによって全体の販売金額を引き下げる前に比べてへらさないというためには、いわば定価を下げただけの割合の数量がふえなければならないわけでございます。その各品目についていろいろ、これは予想になりますが、具体的に計数をはじいて研究はいたしたわけでございます。 かりにピースの例で申し上げますと、四十五円の定価を四十円に下げるという場合は、このピースの数量が五割ふえなければもと通りの収入は得られない、現在のような情勢から考えましてピースの数量を現在の予定よりも五割もふえるということは、ほとんど期待できないのではないかというふうに考えておるわけでございまして、各品目につきまして引き下げによって収入がふえるということは、現状においてはまず考えられないことではないかというふうに、現在のところは考えております。
○安井謙君 もう少しはっきり言えませんか。収入が五十六億に対して支出が八十五億ふえておるというのは、単に収入の割合に支出がふえないのだという程度のお話でなくて、もっと内容が特別の事情はありませんか。
○説明員(三浦道義君) 五十六億ふえる方の御説明は先ほど申し上げた通りであります。売上本数の関係を申し上げました。 支出のふえる点でございますが、葉タバコの購入費というものは年々三十億あるいはそれ以上ふえてくるわけであります。それから一番たばこ事業のうちでの支出のふえるはっきりした点を申し上げますと、たばこ消費税、これが二十九年度は十一カ月分でございましたが、三十年度はこれが一年間に引き延ばされますから、それが一カ月分三十二億円というものがふえるわけでございます。
○安井謙君 それはどういうのです。消費税は……。
○説明員(三浦道義君) 地方税法に基きますたばこ消費税の制度は、昭和二十九年度から始められたわけでございまして、この建前が前月分の売上金額に対しまして、翌月に納付するということになっておりますから、二十九年度分は二十九年の五月から消費税を納めるということになっております関係で、十一ヵ月分だけの支出になりまして、三十年度からはそれが十二カ月分になうて出て参るわけでございます。
○安井謙君 それが三十何億、そうすると大体たばこでいきますと、これは収入に対して支出はおおむね半分ということなんで、その比例でもしいくならば、五十六億ならば三十何億くらいでいいのです。それに三十億足しても六十億かそこそこのものじゃないかと思うのですね。そうするとよほどこれは収入と支出の内容は、いいたばこが売れなくなった、それは利益率が下ったとか何とかという特殊の事情があるか、あるいは特別の支出が出たか何かだろうと思うのですが、そこらもうちょっとはっきりしたことは言えませんか。
○説明員(三浦道義君) ただいまのお尋ねの前段におっしゃいました点の利益率が変化しているという点でございますが、これは売上単価が下っているという点にも見られますように同じ本数を売った場合は収入が少くなっていくわけでございます。すなわち上級品の売れ行きが総体的に減退いたしまして、下級品の売れ行きがふえているという関係で、同じ売上金額に対しましては経費部分が多く、収益部分が少くなっているということが現われておるわけでございます。それから総体といたしまして給与その他経常的な経費が若干ながら増加いたしておるわけでございます。
○政府委員(森永貞一郎君) ただいまのお尋ね、私から、予算編成いたしました者から若干補足いたしたいと存じます。 数量がふえまして収入もふえるのですが、収入がふえますのが、ただいま三浦君から御説明いたしましたように、下級品の収入がふえますので、本数の割に収入が伸びない。従って経費の方の伸びも、高級品の場合に比べて、下級品の方が割合が多い。これは一般的に言えるわけでございますが、八十五億ふえました中で一番大きなものを申し上げますと、たばこ消費税がただいま申し上げました三十二億、そのほかに数量がふえたのに伴いまして、やはり工場を整備していかなければならない。これは主として継続事業で、昨年からの継続でございますが、その関係の施設費がやはり二十七億六千八百万ふえている、そういうものが大きなものでございます。あとは今三浦君から説明いたしました下級品がふえる関係で、支出の方も高級品の場合に比べてやはり若干割合が高い。つまり益金の歩どまりが悪い、さようなことに相なっているわけでございます。その点で御了承願いたいと思います。 なお、最後のお尋ねで、値段をなぜ下げないか。その点は実は大蔵省議でもずいぶん検討いたしましたが、数量はふえている、そのふえている中で上級品から下級品に転移している、そこで上級品の売れ行きをもう少し回復できないか、値段を下げることによって回復できないか、この点はいろいろ見方はあるわけです。私どもはしろうとでございますから、かえって値段を下げた方がふえるような感じもいたしまして、ずいぶん議論をいたしたこともあるのでございますが、ところがこの二十七、八年度あたりにおけるピース、光の売れ行き、これは実は平常時に比べますと割に割合が多かったのでございます。昔の例をとりましても、高級品の割合が、そのときほど、二十七、八年ほどにはなっていなかったわけでございまして、もう少し低かった。つまり二十七、八年に高級品が伸びて益金が伸びましたのは、これはいわば一時的の現象であったわけでございまして、これをちょっと五円下げると、五円ないし十円、これは幾らかわかりませんが、下げることによって果して高級品の売れ行きのウエートをもう少しふやし得るかどうか。その辺は専門家の観点から考えましてやはり非常に疑問があり、むしろ値下げをすることによってさらに減収になるのじゃないかという心配の方が多いというようなことであったわけでございます。 そこで値下げをするよりは、むしろ光あたりの中級品の品質の向上というようなことに努力することによって多少でもふやす、ないしはまた新製品みたいなものを考えることによって何とか収入をふやせないだろうか、そういったような専門家の意見の方がもっともだということになりまして、値下げをするということはこの際としては不適当であろう、そういう結論に達したわけでございまして、その点は長年の経験を持っております専売公社の専門家の意向に私どもといたしましても従ったわけでございます。さような事情でございますので、御了承いただきたいと思います。
○千田正君 これは大蔵省と専売公社に聞きたいのですが、塩の問題でありますが、ここに四十二ページに上っているのは、数量は内地の塩が四十八万トン、輸入塩が百九十五万トン買入れというわけですが、輸入塩を百九十五万トン買い入れるだけの金があればむしろ内地塩を、多少高くついても内地塩の製塩に対して、今でもあなたがた補助金を出しておりますけれども、助成金を出しておりますけれども、日本の自主的な立場から言えば、多少高くなってもいいから、日本でできたもので日本の国民生活をうるおすような方法を考えた方がいいのではないか、われわれはそういうふうに考える。これは仏領インドシナとかあるいはタイとかビルマとか、ああいうところからわざわざ買い付けなくても、国内においてやはり自立経済の立場からいえば、多少高くついても、日本人は日本の塩を食うというようなことをやらなければ、日本の自立体制はくずれるのではないか。もちろん大きな意味から言えば、米の輸入とかいろいろな面からいって、貿易上の問題からもこういう問題は起きてくるかと思いますが、その点の考え方はどうなんですか。
○西郷吉之助君 それに関連して。今の千田委員の御質問と同様に私も考えるのです。これは実際に戦争の末期にも、まあ戦争ということでもありましたけれども、戦争以外に、人の食料に使うような塩がほとんどなくなって、あわてて自給製塩というものを国の八割の補助でやらした。しかしその八割補助でやらしたが、戦敗のためにこの契約は御破算になって、非常に自給塩をやった人は多大な迷惑をこうむったこともありまするが、さような経験からみても、やはり塩の需要はまだまだ増大しておって、現在のごとく輸入塩を非常にたくさん入れておる。 これは私は伺いたいのは、占領当時、司令部の外塩を輸入したいというそういう意図から、ことさらに故意に内地の製塩の製造高を押えて、そして外地からわざわざ船でこの外塩を入れたという事実がありまするが、その方針が現在もなお続いて、周囲が海であるにもかかわらず、内地製塩よりも輸入量が莫大なものであるというふうな現状で、もしこのままやっておりますと、やはり海外の状況が緊迫したときは、この輸入塩は戦争と非常に関係がありまするから、たちまち輸入塩は途絶される。従って国民は非常に塩の入手に再び困難をきたすのじゃないかというふうに思われますので、こういうふうな状況は根本的に改善する必要がある。私も千田委員と同様に考えますが、そういう点について詳細に承わりたい。
○政府委員(森永貞一郎君) まず私から一般的なことを申し上げまして、必要に応じまして室長からまた申し上げることにいたしたいと思います。 わが国の国内における塩の生産能力と申しますか、大体六十五万トンくらいになっております。しかし実際の生産は四十五万トンくらいでございまして、これでは食料塩の半分くらいしかまかない得られない。その残りの半分と工業塩はあげて輸入塩に依存しておる、これが現状でございます。この状態に対処するのに、コストの関係から、むしろ外塩を輸入したらどうかというような議論もこれはあるわけでございますが、これは外貨節約というような問題もございますし、またただいま西郷委員からお話がございましたような点もございますので、まあ最小限度食料塩程度のものは何とか自給をしなくちゃならぬのではないかというような考え方で、専売公社はずっときておるわけでございます。 ただただいま西郷委員からも御指摘がありましたように一時政策混乱をきたしたことはございましたが、これじゃ困るというので、実は昭和二十五年でございましたか、閣議決定をいたしまして、食料塩の程度のものはこれは国内でぜひ確保したい、そのためには製塩設備並びに製塩技術の改善によって国内塩の増産とコストの低減に努力する。また塩業経営の合理化についても改善をしなければならぬ。またこれらのために必要な資金、資材の確保についても努力しようというような閣議決定があったおけであります。そういう基本方針で国内の生産を必要最小限度のものには持っていこうということで、それ以来製塩施設の総合的な保全措置を講ずるために、製塩施設法というような立法もお願いいたしましたし、また農林漁業金融公庫等を通じまして製塩資金の供給について努力をし、また塩業組合法というような法律で塩業団体の経営基礎を強固にするといったようないろいろな措置を講じて参っておるわけであります。しかしなかなか一挙にはこの国内生産は増加しないわけでございまして、徐々にこの方向に向ってできるだけの努力をしていく、さような考え方をいたしておりますことを御了承いただきたいと存じます。
○豊田雅孝君 資金運用部資金の原資のコストはどのくらいになっておりますか……。
○安井謙君 ちょっと関連してもう一言だけ。今の何ですが、塩の会計なんだが、技術的な点なんだが、施設費というようなものを一般の施設費に入れるために、業態分析というものがなかなかうまくいかない、これは普通の民間の企業体のような簿記式の会計をとるわけにいかないんでしょうか。
○政府委員(森永貞一郎君) 公社の会計組織につきましてはいろいろ実は御議論があるわけでございます。昨年も今の会計組織がこのままでいいかどうかということにつきまして、公仕制度、公社運営でございますか、審議会というものができまして、約半年にわたりまして御検討を願ったわけでございますが、その結論といたしましては、会計組織の面でもできるだけこれを簡素化してゆくようにする必要がある。しかしただいまお話がございましたように一挙にこれを企業会計的なものにするかどうか、そこまでは結論が出ていないわけでございます。しかし何分官庁会計の流れを汲んでおりますので、業界の方々から御覧になりますればいろいろ問題もあろうかと存じますが、私どもといたしましては、逐次これを簡素化し、改善してゆくことについての努力はいたして参るつもりでございますが、一応は今のような、根本的な建前は今のような建前でということで考えております。今後十分検討はいたしたいと存じます。
○千田正君 豊田さん、製塩のことで……。
○豊田雅孝君 どうぞ。
○千田正君 今の製塩の問題についてですが、塩田は御承知の通りある程度の限度がある、それで加圧製塩として御承知のように茨城その他においては製塩の施策をやっているでしょう。同時にまた全国に対してそうしたものを作ろうという御意図のあることはわかっておりますが、あれによって私も計算してみましたが、機械の性能その他に対してメーカーによっていろいろ違う。産出値段も違うし、非常に高額につくものがありますが、ああいうものを一応専売公社が指導して、ある程度のものをはっきり結果においてよいものを選択すれば、そうむだな金を使わずに日本の国内において相当の量は産出できると思うのですよ。現在塩田を除いてしからばどれだけの機械製塩が出ているのかということについて簡単でけっこうですから御説明願います。
○説明員(三浦道義君) 塩田製塩以外の製塩、ただいま御指摘の加圧式製塩によりまして現在製塩をやっておりますのはごく一部分でございまして、専売公社の直営工場の、御承知のような福島県の小名浜にございます工場、これは一万トン・プランではございますが、実際はまず半分くらいしか稼働できません、約五千トンくらいであります。それから小名浜工場に近接いたしまして新日本化学という会社が新しく同様の形式の加圧式製塩工場を作りまして、まだ実績は上っておりません。もう一つは富山県の三国製塩、やはり三万トン、新日本化学が大体三万トンを予定しております。それから三国製塩も大体同じ程度でございます。その他にも計画は若干ございます。現在実際の生産をやっておりますものは一万トンにも満たない実績でございます。
○西郷吉之助君 もう一点伺いますが、今御説明のあった福島県の小名浜ですか、これなんかは今の御説明でも五〇%しか成績が上っておらん、あれは建設に莫大な金がかかったはずですが、あれがもし民間の経営だったら当然ぶつつぶれておると思うのですが、そういうふうな非常に見込み違いな計画をもってやっておられて、しかも専売局は相当うぬぼれておって、一方にはそういう製塩方式をやりながら塩田方式もやっている、非常に私は研究が足らんと思う。しかもそうなのにまた民間の人が新たにやろうとするときには、専売公社を取り巻くところの外郭団体がほとんどそういうことをなわ張りといいますか、独占しておって、新しいものはなかなか手が出せない、そういう方面も徹底的に粛正する必要があると思うのですが、そういうこととあわせてですね、莫大な経費をかけて一万トン・プランも成績が上らんというふうな点は、どういうふうにその後研究しておられますか。
○政府委員(森永貞一郎君) 私もよく、昔塩のことをやっておりましたので、その知識をわずかに頼りながらお答え申し上げておるわけでございまして、はなはだ申しわけがないのでございますが、小名浜の問題、これは五〇%しか稼働していない。これは実は電気の関係だと存じます。電気の関係がフルに供給を受けられますれば、もっともっと能率が上がると存ずるのでございますが、目下の電力事情のもとで、そのフル稼働ができませんことは、私ども非常に残念に思っております。しかしもともとこの小名浜の工場は、日本の製塩業について何らかの画期的な打開策を講ずるための試験工場として考えましたわけでございまして、その試験の目的、パイオニアとしての目的はある程度達することはできたのではないか、さように考えておる次第でございます。 そこで一体今後日本の製塩業をどう持っていくか、まあ従来の入浜式の塩田はどうも能率が非常に悪いので、これを漸次流下式の塩田に転換して、塩の生産におけるコストも低下させ、それと並行してできるだけ加圧式のものを、電力事情その他の事情が許す限り、また立地条件が許す限り考えていく、そういうところではないかと存じますが、ただいま西郷委員からお話がございましたような好ましくない零囲気がもしあるといたしますれば、これは公社の方でも自粛自戒をいたしまして、いやしくもそういう好ましくない零囲気がないように健全にこの事業の発展をはかっていかなければならんかと存ずるのでございまして、その点につきましては公社当局ともなお十分相談をいたしまして、御懸念の点のようなことが起らないように、私どもといたしましても努力いたしたいと存じます。
○政府委員(阪田泰二君) 先ほどの豊田委員のお尋ねにお答え申し上げます。 資金運用部の資金のコストは、昭和二十九年度の資金運用部特別会計の実績で申し上げますが、運用資産の平均残高に対しまして六分三厘一毛でございます。内訳を申し上げますと……。
○豊田雅孝君 平均でいいんです。平均だけで、これは二十八年……。
○政府委員(阪田泰二君) 二十九年度でございます。
○豊田雅孝君 今度貸し出しの方の最高年利が幾らになっておるか、それほどこの分であるか、最低が年利幾らになっておるか、それはどこの分か、それを……。
○政府委員(阪田泰二君) 貸し出しにつきましては、現在運用しておりますもののまあ最高のものは金融債あるいは高速度交通営団に対する運用でありまして、これは八分五厘になっております。それから一部低いものは、これはまあ政府の特別会計に対する貸付金、これは六分でございます。大体そういうようなことでございます。
○豊田雅孝君 それで資金運用部資金運用の結果のバランスはどういうことになっていますか。要するに郵便貯金を吸い上げて、その資金コストが大体他のものを多少加えたにしても平均六分三厘一毛、そうしてそれを最低六分の最高八分五厘で運用して、それで結局どれだけの剰余金が出ているという、そういうバランスですね、それを……。
○政府委員(阪田泰二君) これも昭和二十九年度の実績について申し上げますと、運用利回りも総合いたしまして六分三厘一毛、資金コストと同じということになっております。これは実は先ほど資金コストの内訳を申し上げなかったのでありますが、資金コストの中に預託金の利息経費等のほかに、郵便貯金の特別会計におきまして不足しますものを繰り入れておるようなわけであります。ちょうど収支の剰余になりました額だけを、郵便貯金会計の方で欠損がありますので繰り入れておりますが、資金コストと運用利回りと同率、こういうことになっております。
○西郷吉之助君 貴金属特別会計の方で伺いたいんですが、先般予算委員会で管財局長から説明があって、答えがなくて、あとで調べてお答えするということだったんですが、この間の説明では七百億程度のものがある。しかもその中で戦争中国民が献納したものを扱ったのが交易営団、それがどういう現状で今あるかということを伺ったが、お答えがなくて、後日答えるということだったのですが、その際に管財局長の説明だと、国民から買い入れた金額、その分だけは整理の際に交易営団に交付するといろ説明で、各委員からそういうことが非常に不明朗な原因をなすんではないか、また貨幣価値も今日は違っておりますから、そういう点について御説明願いたい。
○政府委員(窪谷直光君) 交易営団に対します交付金の問題でございますが、これは法律を施行いたしまして、審議会の決定を経なければ確定した金額は申し上げかねるのでありますが、交易営団から接収されましたもので大きなものは装飾用のダイヤモンドでございます。これは約十六万カラットあるわけであります。これが当時の買い入れ価格によりますと、たしか一カラット当り千五百円前後であったかと思うのでありますが、そういたしますと約三億程度のものが交易営団の交付金として交付されたということに相なろうかというふうに推定いたしておりますが、これはいずれにいたしましても、法律案が成立いたしましたあとで、審議会の議を経て決定いたすということに相なっておるわけでございまして、正確な数字は今のところちょっと申し上げかねるのであります。
○西郷吉之助君 これは当時主として千田委員が御質問になったと記憶しておりますが、そういう今の説明で、その際も交易営団に、今のお話だと一カラット当り千五百円で総額三億円で、今の管財局長の考えでは、それを交易営団に交付するというんじゃないかと思うんですが、当時交易営団が買い入れた金額はやはり政府資金であると思うんです。政府資金でやったならば、今交易営団の現状がどうであるかということが御説明がないのでわかりませんが、清算事務に入っているのかどうか、そういうふうな現状のものにその金額を交付して、それをどうするんですか。
○政府委員(窪谷直光君) 交易営団は目下清算中でございまして、清算の一番障害になっておりますのは、この接収貴金属の処理ができていないということが障害になっておるのでありますが、交易営団は装飾用ダイヤモンドを戦争中に国民の供出を受けましてその買い取りをいたしておるのであります。その買い取りの代金を調べておるわけであります。その代金相当額を交付金として交付をいたすという建前に相なるわけであります。交易営団はこれを受けまして、その当時借り入れをいたしました債務の弁済の一部に充当いたすということに相なるのであります。
○西郷吉之助君 今の債務に充当するのだというお話だが、この債務に充当するという債務はどういう先ですか、支払い先は。どうも今の話だと、国民から買い上げたのです。それも非常に当時安い値段で、今のお話では一カラットにあたり五百円、今日とは非常に物価価値も違っている。返すならば、買い入れた先が国民なんだから、それがそういう証明書とか書類も戦災がひどかったからほとんどないと思う。われわれもそういう書類をなくしておりますが、むしろ国民に返すなら話がわかるけれども、ほかの交易営団の事業の運営面の返済に当てるのだ、しかしそのダイヤモンドの購入資金を何もそういうことに当てる必要はないのであって、返すなら国民に返すべきだと思いまするが、そういう返すあて先はどこなんですか。
○政府委員(窪谷直光君) 交易営団に交付をいたすということでございますが、交易営団は戦争中に供出をいたしました人たちに対しましては代金を支払っておるわけでありまして、従いまして形式上は交易営団の所有に現在なっておる。これはしかしながらその実体にかんがみまして、ものそのものは特別の立法によりまして国に帰属をさせる。国はその物件を帰属を受けますと同時に、交易営団が支払いました代金、それを交付をいたしてやる見込みであります。その見込み額は先ほど約三億円と申し上げましたが、約二億円程度になろうかというふうな概算をいたしておりますが、それを受けますと、交易営団の今の債務は十五億ばかりございまして、それの弁済率は現在まで五〇%弁済をいたしまして、残りの債務が十五億円ということに相なっております。この債務の支払いの一部に充当されるということに相なるわけでございます。
○千田正君 どうも今の管財局長の言うのは、政府が命令して、そうして当時買い上げの機関として交易営団を取扱い機関としたんでしょう。そして取扱い機関として買い入れたその金額に対して政府が交付する、こういうような意味のもとに買い上げたのじゃないですか。買い上げられるところのわれわれ国民大衆は、交易営団に売りつけたつもりでおらないですよ。われわれはあくまで政府が買い上げてくれたのだ、政府に買い上げてもらうことが、いわゆる国家のお役に立つことだったんです。そういう意味で交易営団が所有したり、交易営団に買い上げてもらったなんということは、国民は毛頭思っておりません。それを所有者が、不明なものは交易営団の所有であるがごとく立法するようなことがあっては、これは非常に日本国民の僕は大きな問題になると思う。その観点をはっきりしてもらわなければいかんですね。
○政府委員(窪谷直光君) 私の説明が少し不十分で誤解を生んでおるようでございますが、私どもが考えております法律案は、まさに仰せになりましたような線で考えておるわけであります。供出をいたしました国民は、別に交易営団に供出をしたつもりはない、もちろん国家に供出をいたしたのであります。交易営団はその事務の扱いをやったということでありますが、交易営団は戦争中に供出者から買い上げましたときに代金を支払っておる。ところが終戦後に交易営団はそれを今度は無償で占領軍に接収されておるということであります。従いまして交易営団としては、供出者に金は払っておるけれども、その代金を国からはまだ一文も受け取っていないという状況になっておるわけであります。従いまして、今回の法案は、交易営団が実質上の事務の扱い機関だという観点に立ちまして、国が買い上げたというのと実体を同じ状況にしようということであるわけであります。従いましてお話のような考え方に立って処理をいたすつもりでおるわけでありまして、先ほど私の説明が不十分でありましたので、誤解を生みましたことを非常に……。
○千田正君 先ほどの御説明によるというと、要するに閉鎖機関同様に、現実においては交易営団は経済活動はできない、現在は清算をやっている。清算中であるところの交易営団にそういうものの処理をまかせるということは僕はどうかと思う。むしろそれは大蔵省なら大蔵省が別個の機関を持って処理させて、そうして交易営団が負っている債務を国が考えなければならんとするならば、別個の支出において交易営団の尻ぬぐいをしてやった方がむしろ国民の疑惑をおわずにすむと思う。それで、一体交易営団が所有しているといういわわる貴金属の数量と金額はどれほどあるのですか。
○政府委員(窪谷直光君) どうも私の説明がなおかつ不十分でありまして、誤解を生んではなはだ申しわけないのでございますが、先生おっしゃいますようなことを実は考えております。それで、一応現在形式的にはどうも交易営団が所有者であると見ざるを得ない。しかしながら実体には交易営団は所有者でないというのが基本的な考え方だろうと思います。従いまして、その辺を法律でもって明確にいたしまして、交易営団が買い上げました貴金属類は、実体は国の所有に帰属すべきものであるということから、国に物件そのものは帰属させるわけであります。物件を帰属いたしますと、今度はこれは一般会計の物件に相なるわけであります。従いまして、一般会計ではこれを適当に処分をいたしまして、その歳入金を国の財政収入として入れるということが一つあるわけであります。それから、交易公団は国にそういうふうに物件を帰属させてしまいますと、昔供出者には金を払っている。今度は国に物件を渡しましたけれども、代償も何もないということでははなはだ片手落ちになりますので、昔交易営団が供出者に支払った金を補償してやろうということに相なるわけであります。これを金額の点で申しますと、ダイヤモンドの評価も非常にむずかしいのでありますが、かつて占領中に評価いたしましたもので見ますと、約七十二億円程度の価格に相なろうかと思います。それに対しまして、先ほど申し上げましたように約二億円の交付金をいたすということでございますので、その差額の約七十億円というのは、これは国の収入に将来なるべき性質のものに相なるわけでありまして、従いまして、まさに千田先生がおっしゃる通りのことを実は考えているのでございます。
○千田正君 これは大蔵主計局長に聞きたいのですが、二十ページの「国が出資するために必要な経費」として、これは出資金の項目の中に入れております政府関係機関ですね。この中に国際航空事業と、それから東北興業株式会社に一億円というのを今度の予算に計上してありますが、この一億円はあれですか、帯に短かしたすきに長しで、東北興業は御承知のように現在のところでは形態はあって実質的には何も動いておらない。これは調査するなり何なり、将来東北興業が活躍するための準備の金として交付するのですか。それとも何か別個に新しい東北興業傘下の新事業でも起そうという意味ですか、どうなんです。
○政府委員(森永貞一郎君) 東北興業の現況でございますが、現在は福島県下におきまして肥料工業を営んでおりまして、その方は比較的成績がよいように伺っております。 今回のこの一億円の出資でございますが、これは東北振興のために、東北地方に豊富にございますところの石灰石を利用いたしましてセメント工業を営もうと、そういう計画があるわけでございまして、それの基礎といたしまして国から一億円の出資の要請がございまして、その要請にこたえまして一億円を出資いたしたわけであります。もちろんこの一億円だけでは、今計画いたしておりまする事業が完遂されるわけではないのでありまして、別途所要資金の調達という問題が起って参るわけであります。その点につきまして、過日も予算委員会の本委員会でもお尋ねがございましたが、この東北興業株式会社の調達する資金につきまして政府補償を付すべしというような民自両党の要請も実はあるわけでございますが、その点につきましては私ども若干検討の余地があるという考え方から、目下いかなる方途でその所要資金が調達せられるかということにつきまして検討いたしておるところでございます。将来は、これは建設省所管の法人でございますので、建設当局からでございますれば、もっと詳しく御説明申し上げられるわけでございますが、とりあえず私どもが承知いたしておるところをお答え申し上げておきます。
○千田正君 森永局長とも思われない。セメント事業は御承知の通り一番最低の炉を作ってもそれでも五億円要るのですよ。もしや東北興業の傘下において東北六県のどこかにおいて石灰石でセメントを作るとするならば、これは調査費用程度にしかならんのです。だからこの一億円の使途というものは調査程度の金として出すのか、あるいは将来セメント工業を起すための一つの一貫した基礎的な何かのために出すのですか、それとも人件費の足しとするのですかどうですか。
○政府委員(森永貞一郎君) 人件費とか調査費という、ような意味においてこの一億円を認めたというつもりは実はないわけでございまして、あくまでも事業資金の一部ということで考えておりますが、なおこの一億円の出資をいよいよ実行するにつきましては、ただいままでのような点も十分考慮の上実施しなければならないのではないかと、さように私どもも考えて慎重に取り計りたいと考えております。
○千田正君 なぜこういうことを言うかといいますと、東北興業は、東北六県、各県ともこういうことを始めるというと分担金を持たなければならない。地方財政は御承知の通り、ことに東北六県などは貧弱きわまるものでございまして、その貧弱きわまる東北各県が、東北興業がかりに国のバック・アップのもとに一つの会社ができたとするならば、またこの貧弱なる地方財政のうちから各県とも出してやらなければほんとうの東北振興は出てこない。今までの問題でさえもそういう意味で悩んでおる。だからほんとうに東北を振興するつもりがあれば全額を、少くとも全額といわずとも、八〇%くらい国が背負うつもりでやらなければ、東北の振興ということは完成をきたすことができないのですよ。だからそういう腹がまえでおやりになるならばまことにけっこうなことなんでありますが、それを私は承わっておきたかったんです。 それから国際航空の問題はどうなんですか。この事業に対する十億円というのは。
○政府委員(森永貞一郎君) 国際航空につきましては、別途これを特殊会社化するという意味での法律案の提案が本国会に出されておるわけでございますが、十億円の出資を計上いたしましたのは、今までにすでに購入いたしました飛行機の代金の支払い等のために、すでに民間から借り入れておる資金もございますし、三十年度の資金計画として、どうしてもこの程度の資金援助を待ちませんと、この会社の運営が不可能になる、そういう現状でございます。また一方この国際航空事業は、わが国の現状といたしまして、最小限度現状程度のものを維持する必要があるという観点からこの資金計画を国においても援助する、そういう趣旨において、一方においてはこれを特別会社化して監督を強化するという方途をもちましてこの今回の十億円の出資を予算に計上いたしておる次第でございます。
○千田正君 これは御承知の通り国際航空のパイロットその他に対しましてはアメリカ側の人たちが使われておるわけですね。日本のパイロットを使うということをなかなかアメリカさんはそう簡単にはオーケーを言わない。収入の大部分というものはほとんど外国に持っていかれちゃって、日本に入る収入というのはあまりないのじゃないか、これを何か是正することを考えておられますか。
○政府委員(森永貞一郎君) ただいま御指摘のございました外人パイロットを使用しておる、これが非常にこの会社の負担になっておるわけでございまして、これは日本が長年の空白期間からあらためて航空事業を開始したという当初の経過的な措置としては、これはある程度やむを得なかったことではないかと存じております。そしてこれはだんだんに日本の航空士にこれを切りかえていかなければならない。その意味で現にこの会社におきましてもそういう計画を立てておりまして、だんだんそれが移り変っていくというような情勢にはなっておるわけでございますが、何分にもこの外国人航空士をかかえておったということがこの会社の経理を非常に圧迫しておる。これは相当当初においてはある程度やむを得ない事情であったというような事情にもかんがみまして、この十億円の出資といたしますると同時に、他方において三億数千万円の補助を出しまして、この一時の窮地を切り抜ける、そうしてそういう補助もいたすわけでございますし、まあ十億の出資もいたすわけでございますから、この会社の監督につきましては、従来よりもずっと監督を強化いたしまして、経理面、運営面の適正化を期する、さような考え方で臨んでおるわけでございます。
○西郷吉之助君 もう一点、十四ページにこの剰余金の説明がありますが、これだと純剰余金四百八億というのが出ております。本年度の見込みはどのくらいですか。
○政府委員(森永貞一郎君) 四百八億はこれは二十八年度の剰余金でございます。二十九年度の剰余金、これがこの七月の決算で確定をいたすわけでございますが、これはまだ締っておりませんでございますが、大体の見込みでは三百七、八十億に達するのではないか、さように考えております。
○主査(池田宇右衞門君) お諮りいたします。大蔵省関係及び……。
○豊田雅孝君 先ほどの資金運用部資金に関連してもう一つ聞いておきたいのですが、原資コストは六分三厘一毛というのだが、郵便貯金は今平均金利幾らになっておりますか。
○政府委員(阪田泰二君) 郵便貯金の平均金利についてお尋ねでございますが、やはり二十九年度の実績について申し上げますと六分三厘ということに相なっておりますなおそのほかに先ほどちょっと申し上げました郵便貯金の事務取扱い費等の不足額を別途また繰り入れをいたしておるわけでございます。
○豊田雅孝君 先ほど資金運用部資金のこの原資コスト六分三厘一毛、それから貸し出しの方の平均も六分三厘一毛というように答えられたのですが、資金運用部資金は大体原資のコストととんとんくらいになるようなふうに貸し出しの方の金利を考えておる結果こういうことになるのですか、あるいはたまたまこういうことになるのですか。
○政府委員(阪田泰二君) これはお尋ねのように資金運用部といたしましては、運用によりまして非常に利益を上げるということは目的としておりませんのですが、総体として長期的に考えますればお説のような考えが成り立つと思います。ただ現在までの状況で申し上げますと、資金運用部は郵便貯金その他の預託金の利息のほかに、郵便貯金を扱いますための事務費の不足額を補てんいたしておりますわけですが、それが従来の運用収入だけではまかなえておりませんので、一般会計からもなお足りない分を郵便貯金会計に入れておったわけであります。そういうような関係でありますので、二十九年度以前の状況について申し上げますと、運用利回りだけではほんとうに郵便貯金にかかっておる経費を全部まかなえていなかった、こういったような関係になっておったわけであります。 ただこれは郵便貯金も総額も増加いたして参りますし、いろいろ三十年度におきましては状態が改善されまして、先ほどお尋ねがありましたような、大体実質的にも収支がバランスするといった状態に相なるというような見通しでございます。
○豊田雅孝君 郵便貯金の実際の預金利子は非常に安いにかかわらず、コストは相当高くなっておる、そうしてまた貸し出しの方は従って高くなっておる。要するに郵便貯金の、大衆が預金する手取り金利というものは非常に安いにかかわらず、それが非常に高いコストにだんだんなってきておるということ自身は、結局郵便局の人件費に食われたりしておるということになるのですか。
○政府委員(阪田泰二君) 大体お尋ねのように、郵便貯金の金利は六分三厘でありますが、そのほかに、郵便貯金関係の事務取扱費がその利子だけで、支払いました利息の中から不足する分は、なお利回りと申しますか、郵便貯金の残高に対しまして、二十九年度で申しますと一分三厘といったような額になっておるわけであります。これはまあ郵便貯金の関係の郵便局の事務費、人件費その他を含めまして、全体の事務費がここに入っておるわけでありますが、こういうふうにかなり郵便貯金がコスト高になっております関係は、やはりこれは戦後インフレによりまして実質的に郵便貯金の過去の残高というものは減りまして、その後だんだん郵便貯金は増加して参っておるわけでありますが、やはりかなり戦前等と比べてみますと、郵便貯金の総額におきましても、一口当りの預入額につきましても、物価等の実質的な見方からいたしまするとかなり少い。従いまして小さな金額に対して多くの手数がかかっておる、こういうような関係がありますので、どうしてもコストが割高になるということでございます。 これはだんだん郵便貯金も増加いたしまして、戦前のような水準に回復する、なお郵便貯金関係の事務費等についてもできるだけ節約をしていただくように郵政省の方にも要望いたしまして、これはできるだけコストは合理的なものになるように努めて参りたいと思っておりますが、現状といたしましてはそういうふうに相なっております。
○主査(池田宇右衞門君) お諮り申します。大蔵省関係及び歳入関係に対しての質疑はこの程度で打ち切りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(池田宇右衞門君) 御異議ないものと認めます。質疑は打ち切りました。 —————————————
○主査(池田宇右衞門君) 次に外務省関係について説明を聞くことにいたします。
○政府委員(園田直君) 外務省所管の昭和三十年度の予算について大要を御説明いたします。 予算総額は五十八億三千三十六万円でこれを大別いたしますと、外務本省二十二億一千六百七万八千円、在外公館三十六億一千四百二十二万八千円であります。 その内容について御説明いたします。第一に、外務本省一般行政に必要な経費五億九千九百九十万円は、外務省設置法に定める本省内部部局及び附属機関の一般事務を処理するための職員千二百四十一名の人件費及び物件費等でありまして、前年度に比し三千百九十五万三千円の増加となりますが、そのおもなるものは、事務量の増加に伴う職員及び事務費等の増加によるものであります。第二に、外務行政連絡調整に必要な経費一億五千四百五十五万八千円は、本省と在外公館との事務連絡のための電信料、郵便料及び旅費等でありまして、前年度に比し二千七百二万円の増加は、在外公館の増加と連絡事務の増加したためであります。第三に、外交文書編さん公刊に必要な経費四百二十八万五千円は、明治以来の日本外交史実を編集し、公刊するための経費であります。第四に、外交電信に必要な経費二千六百三十七万四千円は、在外公館に対する電信事務の的確なる処理及び通信施設の改良整備等に必要な経費であります。第五に、外交運営の充実に必要な経費二億二千八百万円は、各国との外交交渉により幾多の懸案の解決をはかり、また各種の条約協定を締結する必要がありますが、これらの交渉をわが国に有利に展開させるため必要な工作費であります。第六に、アジア諸国に関する外交政策及び賠償実施政策の樹立に必要な経費千百六十三万七千円は、アジア諸国に関する外交政策の企画立案、その実施及び賠償実施政策の樹立のため必要な経費であります。第七に、アジア諸国との経済協力に関する事務に必要な経費七千四百二十七万一千円はアジア請国との経済協力をはかるために企画立案し、及びその実施のため事務を総合調整するに必要な経費と、財団法人国際学友会補助金三千八十万八千円、アジア協会補助金千三百四十六万二千円及び技術協力実施委託費二千九百五十一万円であります。前年度に比し千二百十九万三千円の増加は、技術協力実施委託費の増加によるものであります。 第八に、賠償実施連絡業務の処理等に必要な経費二百二十一万九千円は、日緬賠償の円滑かつ統一的な実施をはかるための事務費等であります。第九に、欧米諸国等に関する外交政策の樹立に必要な経費千五百七十七万三千円は、北米、中南米、西欧及び英連邦諸国に関する外交政策の企画立案及びその実施に必要な経費と、在パリー日本会館補助金百二十三万六千円であります。第十に、日米「合同委員会」日本側事務局の事務及び国連軍協定実施に関する事務処理に必要な経費五百四十八万二千円は、日米安全保障条約第二条に基く行政協定の実施機関である合同委員会の日本側事務局の事務及び国際連合軍との協定実施に関する事務に必要な経費であります。第十一に、国際経済情勢の調査並びに資料の収集等に必要な経費六百七万四千円は、世界経済の正確な把握を期するため、内外の資料文献を広く収集整理するための経費であります。第十二に、通商貿易振興に必要な経費二百十八万六千円は、通商利益の保護増進をはかるため、通商貿易に関する調査等のための経費であります。第十三に、条約締結及び条約集編集等に必要な経費六千六百六十二万九千円は、国際条約の締結、条約集等の編集、条約典型の作成、条約及び国際法並びに内外法規の調査研究のため必要な事務費等であります。前年度に比し五千三百七十四万円の増加は、諸謝金及び外国旅費等の増加によるものであります。第十四に、戸籍法及び国籍法関係事務処理に必要な経費二百七十五万七千円は、在外邦人の身分関係事務及び二重国籍者の日本国籍離脱に関する戸籍法上の事務に必要な事務費であります。第十五、国際連合への協力に必要な経費七千四百五十四万八千円は、国際連合各機関に参画し、あるいはその調査研究等に必要な事務費と、後進国経済開発技術援助拡大計画拠出金三千二百四十九万二千円、国際連合国際児童緊急拠出費三千五百二十八万円及びパレスタイン難民救済計画拠出金三百六十万八千円であります。第十六、情報啓発事業実施に必要な経費一千七百十五万七千円は、国際情勢に関する資料の入手、海外に対する本邦事情の啓発及び国内啓発等のため必要な経費であります。第十七、国際文化事業実施に必要な経費一千二百二十万八千円は、文化交流を通じて国際間の相互理解を深めるため必要な啓発宣伝資料の作成、購入の経費及び国際連合協力の意思を盛り上げることを目的とする、財団法人日本国際連合協会に対する補助金五百四十五万一千円と日本文化の海外紹介の事業を主として行う財団法人国際文化振興会に対する補助金二百十八万九千円であります。第十八、海外渡航関係事務処理に必要な経費一千六十五万三千円は、旅券の発給等海外渡航事務の経費と、その事務の一部を都道府県に委託するための委託費五百七十七万八千円であります。前度度に比し百六十二万円の増加は、委託費等の増加によるものであります。第十九、旧外地関係事務処理に必要な経費七百十五万二千円は、朝鮮、台湾、樺太、関東州等旧外地官庁職員の給与、恩給の支払その他残務整理に必要な経費であります。 第二十、旧外地官庁引揚職員等の給与支給に必要な経費四千万円は、三十年度中の旧外地官庁引揚見込職員百名と未引揚職員五百四十一名の留守家族に支払う俸給その他諸給与であります。第二十一、移民振興に必要な経費五億八千百七十六万円は、南米開拓移民等五千五百人を送出するための渡航費貸付金五億一千四百五十万円及び移民事務を民間団体に委託するための経費五千三百七十六万二千円等であります。前年度に比し二億一千二百六十七万五千円の増加は、送出移民の増加に伴う渡航費貸付金及び移民事務委託費の増加によるものであります。第二十二、移住あっせん所事務処理に必要な経費三千二百七十一万四千円は、移民の本邦出発前における健康診断、教養渡航あっせん等の事務を行うため必要な経費であります。前年度に比し二千二百四十四万五千円の増加は、移民送出数の増加に伴い横浜移住あっせん所を新設するためであります。第二十三、国際会議参加及び国際分担金支払等に必要な経費二億三千九百七十四万一千円は、海外で開催される各種国際会議にわが国の代表を派遣し、また本邦で国際会議を開催するに必要な経費とわが国が加盟している国際機関の分担金であります。第二十四、在外公館一般行政に必要な経費三十五億二千二百十六万九千円は、既設公館七十二館一代表部四百八十一名と、三十年度新設予定の在アフガニスタン大使館、在ボリヴィア、在エチオピアの二公使館、在ベルリン総領事館、在カサブランカ領事館及び大使館に昇格する予定の在スイス公使館のために新たに必要となった職員十二名及び既設公館の職員の増加二十九名計五百二十二名の給与、赴任、帰朝、出張旅費、事務費、交際費等であります。第二十五、対外宣伝及び国際文化事業実施に必要な経費四千三百六十九万六千円は、わが国とアメリカ合衆国及び東南アジア諸国との親善に寄与するため、わが国の政治、経済、文化等の実情を組織的にアメリカ合衆国及び東南アジア諸国に紹介するための資料作成費、講演謝礼及び事務費並びに日仏文化協定実施混合委員会の運営等に必要な経費であります。前年度に比し一千五百二十万九千円の増加は対外宣伝事業の拡充に伴い事務費等が増加したためであります。第二十六、在外公館営繕に必要な経費三千七百十七万九千円は、在ホノルル総領事館事務所の改築並びに在外公館の事務所及び館長公邸建物の修理費等であります。第二十七、国際会議事務処理に必要な経費一千百十八万四千円は、在外公館所在地で開催される国際会議の事務処理に必要な事務費であります。 以上がただいま上程されております外務省所管昭和三十年度予算の大要であります。詳細御審議のほどお願いいたします。
○千田正君 今、園田政務次官から外務省の予算の概略の御説明がありましたが、私はよく海外に出張しますが、近東及び東南アジア等において在外公館、あるいは公館を借り入れるにしても、公館の館員諸君の住宅にしても非常に困っておる。また実際海外において活動をしているところの在外公館というものは、とりもなおさず、日本政府の出店であると同時に、日本の国民にとっては国民の海外におけるところの窓であると、私は常にそう感じておるのですが、先般も重光外相にお尋ねしましたとき、どうもはっきりした御答弁はなかった。何とかしてやりたい、しかし的確なる各国の情勢を判断しなければ、日本の今後の国際政治の上において、外交の上におきましても、日本の自主外交はりっぱになしとげられないと思うのです。これはまあいろいろ詳細御説明があったようでありますけれども、在外公館の職員が安んじて皆さんの訓令、電報なら電報に接しても十分活動ができるような態勢に置かれてありますかどうか、私は残念ながらそうは見えない。
○政府委員(園田直君) ただいまの御質問は、全くわれわれも非常に困っている問題でございまして、海外に旅行された方からは異口同じような御意見を承わっておりますが、各在外公館で困っておりますが、その中でも特に東南アジア地域の在外公館の職員の宿舎等に関しましては、御承知のごとく東南アジアは経済がおくれておる関係上、生活程度が上層部と下層部に分れておりまして、中産階級というのが非常に少い関係上、これを借り入れる宿舎や家が非常に少いのでございます。しかも御承知のごとく、東南アジアにおきましては、特に住んでいる家や、公館の姿というものは、直ちにその国に対する、その国の国民の信用の問題にも関係いたしまするので、在外公館としての職務を遂行するというよりも、むしろ在外公館職員としての体面を維持するために非常に困難を感じておりますので、今年度の予算の折衝に関しましては、外務省といたしましては、その対策上、国費をもって適当な家屋を買い入れるか、または建設をして、これを相当の借料をもって館員に貸し付けることを計画したのでありますが、諸般の事情上ついに最後まで予算折衝で予算を獲得することができませずに、今日の状態に至ったわけでございまして、今後の予算の折衝に関しましては、こういう点を十分注意いたしまして、予算の折衝をいたしたいと考えております。
○千田正君 まことに今の一兆円のワク内で押えられるから無理かもしれませんが、実際私はそういう点において、東南アジアのマーケットにおいてあるいは近東のマーケットにおいて、イギリスにしろドイツにしろ、ほかの国はマーケット進出に対しても単なる商社にだけまかせておらないで、そうして在外公館がバック・アップして、もうあらゆる手を通じて日本商品の食いとめなり、あるいは日本商品のマーケット進出に対する妨害なり、あらゆることをやっている。残念ながら、そうしたマーケット獲得のための仕事さえも、電報一本も打てないというのが私は実情だろうと思うのです。そういう意味からいいまして、やはり東南アジアの経済開発という面からいけば、外務省のこの在外公館は相当働いてもらわなければならぬ。さらに最近におけるところの国際連合におけるところの日本の参加をめぐって相当これはまた活動しなければならない。日ソ交渉にしましても、当初考えていたような簡単な問題じゃないんですから、相当長期にわたってこの問題は解決までにはかかると思う。そういうような臨時と称しますか、在外公館の活動と同時に、またそうした外交折衝に面するところの予算というものは、この面に出ているたけでまかなえると思いますかどうですか、それは別に、たとえば金がかかるときは別個に支出するのだという考えでおるのですか。
○政府委員(園田直君) 第一番目の御質問からお答えを申し上げます。 まず今日重要な外交の段階に、在外公館との往復電報料が十分であるかどうかという御質問でございまするが、ただいまいろいろ工夫をしてやりくりをしてやっておりまするが、大体われわれが使えるのは、在外公館の分としての電報料は一億三千万円程度でございます。今日は航空便が非常に便利になりましたので、その方を使いまするから、若干は以前よりその点は制肘を感じないのでございまするが、それにいたしましても、重要な情報なり資料なり、しかも直接のこちらからの訓令並びにそれに対する復命ばかりでなく、世界各国の日本外交に対する反響等の情報を収集させますのになかなか不便を感じております。しかしながら、ただいまの段階では国家財政の緊縮の折柄でもありますので、十分注意をいたしまして、大蔵省などとも相談して、重点的に、経費がかからなかったところを削って、それを経費のうんとかかる、問題の起った公館に配賦するとか、あるいはその他の費用の、大蔵省と協定のつくものは、それを節約してそちらに使うようにしてやっておりますので、何とか今日の段階では電報の方はやれると考えております。 なお、日ソの問題、その他の問題が起りまして、ロンドンに派遣いたしました松本全権の日ソ交渉のための費用は、平和回復善後処理費から二千万円を大蔵省と協議をして支出をしてもらいまして、約二カ月分の費用を持たしてやっております。これは二カ月でこの交渉が片づくと仮定してやったのではございませんで、一応本予算がまだ御相談願えない段階でございますから、二千万円の、二カ月の準備をさせてやりましたが、今後は当然これは長引くでありましょうから、そうすればさらに処理費から支出することを大蔵省と相談すれば、さらに長期にわたる場合にはあらためてまた予算をお願いする考えでおります。
○西郷吉之助君 第五の外交運営の充実に必要な経費二億二千八百万円、こういう少額では、今のお話もありましたが、わが国のために有利な外交の工作をするということはほとんど不可能だと思うのですが、政務次官に伺いますが、もちろん相当額削減された結果だと思いますが、現在の日本の置かれた在外公館等の立場から、どのくらいあったらば相当な活躍ができるのか、そういう点の御所見を伺っておきたいと思います。
○政府委員(園田直君) 仰せの通りでございまして、今日対外的な外交交渉並びにこれに伴う情報の収集、文献、資料等は、ただ外務省の在外公館だけがやっておりますが、今日申し上げました第五、外交運営の充実に必要な経費、これは費目は報償費となっておりますが、この報償費は以前の機密費的た取扱いではございませずに、戦後いろいろな関係上、会計検査院の検査を受ける対象になっておりまして、なお額の問題につきましても、貨幣価値の換算をいたしますと、かつて日本の総領事館が一年間に使っておった金額とほぼ同価値の金額でございまして、このような金額ではとうていこの重要な内政の頂点に立って、内政のいろいろな障害を打開しなければならない外交上の処理等については非常に困難を感ずるわけであります。従いましてわれわれは十分だという経費は別といたしまして、今年度緊縮一兆億の予算内におきましても、ぜひ最小限度五億の報償費はお願いをしたいというので、しばしば相談したのでございますが、遺憾ながらついに二億二千八百万円で打ち切られたような状態でございます。
○西郷吉之助君 今のお話で、私もそうだと思いますが、今機密費がなくて、会計検査院のすべて検査を必要とするというお話でありましたが、現在の法制上の諸点はよく私もわかりませんが、こといやしくも外交に関するような場合には当然機密費が各国の予算の上にもあると思いますが、法制上できないのかどうか、そういう点について。
○政府委員(園田直君) これは戦後の習慣でございまして、今後の段階にいきまして、仰せの通りでございますから、ぜひ機密費としての取扱いを受けるという法制上の改正をしたいと考えまして、関係各省と連絡中でございますが、関係各省にもさして異存はないようでございますから、早急な時期に御相談申し上げるつもりでございます。
○主査(池田宇右衞門君) ほかにございませんか。他に外交関係の御質疑はございませんと思いますが、これを打ち切ることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(池田宇右衞門君) 打ち切りました。 以上をもって本日の皇室、国会、大蔵省、外務関係の予算に対する質疑は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後七時八分散会