予算委員会 第42号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1955/07/22
会議録
○委員長(館哲二君) それではこれより委員会を開きます。
○吉田法晴君 基地関係についてお尋ねをいたしますが、まず拡張されようとする飛行場は、どういう機種の発着のためのものであるか伺いたいと思います。
○政府委員(福島愼太郎君) お答えを申し上げます。拡張されようとしております飛行場は五つでございますが、そのうちの一つ、立川の飛行場は、大型の輸送機のための飛行場であります。従いましてこれができれば羽田飛行場があくということになります。他の飛行場はすべてジェット飛行機のものでありますが、主としてほとんどすべてがジェット戦闘機の発着のための滑走路を延長するという計画でございます。
○吉田法晴君 昨日秋山君が引例をいたしました八月十七日朝日新聞所報のAP電報、その中にはアジアにおける極東空軍の現勢がございますが、その中に原爆を運ぶ高速力をもっているものが云々と書いてございますが、そして最後に対日空軍基地の拡充に努力しつつあるが、新型ジェット機には長い滑走路が必要なので、その用地をどうして入手するかが大きな問題だと書いてございますが、大型ジェット機と言われますが、その中には爆撃機、その他原爆搭載機を含むのかどうか。
○政府委員(福島輝太郎君) ジェット農用の滑走路の長さと申しますものは、私どもの承知いたしております限りでは、また通報を受けております限りでは、大型爆撃機と申しますか、爆撃機のためには一万二千フィートの滑走路が必要である。世界各国の事例もそうなっておるということであります。戦闘機のためには九千フィートくらいまでというのが世界の事例でございます。私どもは今回七千フィート、一番短いのは五千五百フィートでありますが、あるいは七千フィートくらいまである日本の飛行場を九千フィートに拡張することに応じようとしておりますが、それ以上の拡張は多少の長さのあれはございましょうが、一万フィートを超えるというような拡張には応ずるつもりはございません。そういう考えは全然ございませんので、従いまして、大型の飛行機の滑走路にはならないと考えております。
○吉田法晴君 次に、新聞所報の点は福島長官の言明として間違いない、そういう意向だと、こういうお言葉でございましたが、これはその中に従来の言明のように地元民との話し合いによる、あるいは実情に応じた政策をとるということが含まれておりますが、それは強制立ち入り調査をしないと、あるいはとりやめもあるという意味を含んでおるのかどうか、重ねてお尋ねをいたします。
○政府委員(福島愼太郎君) 地元民と納得でやりたいということは初めから変りない方針でございます。問題は、地元民との話し合いというものは二段階ございまして、最初の段階においては立ち入り調査をさせてもらいたいという交渉、それが済みますれば、まあ調査の結果によりますけれども、土地の提供を受けたいという交渉、この二階段になるわけでございます。現在は土地の提供を受けたいという交渉はどことも全然開始いたしておりませんので、現在の交渉はすべて立ち入りの調査をしたいという交渉であります。これも地元民の納得を受けてやるように最善の努力を尽したいと考えております。しかしながらもし万一、いかように努力いたしましても納得を得られないということになりますれば、立ち入り調査につきましては納得を得られないままに、法律手続、立ち入り権の手続はいたしてございますので、納得を得られないままに入って調査をするということもあり得るわけでございます。
○吉田法晴君 法に基かない話し合いの立ち入り調査ということになりますならば、強制立ち入りということもないだろう、法に基く云々ということもないと思うのでございます。小牧の場合には町長をだまして調査をやったという事実がございます。それからここでは、参議院では法に基かない話し合いの立ち入り調査と、こういっておられますが、裁判所では、これは調達庁でないかもしれませんけれども、政府を代表するもので、国家の強権による立ち入りだ、あるいは法に基く立ち入り、こういうように、これはまあ二枚舌と申しますか、態度は違ってありますが、政府は国民をだましても、あるいは二枚舌を使っても、とにかく立ち入りしたいのだ、こういう態度なのかどうか伺いたい。
○政府委員(福島愼太郎君) だましておるわけでも、二枚舌でもないわけでございまして、小牧の立ち入り調査の場合には、容易に先方が納得してくれそうもないということでございましたので、国の立ち入りの意思を知事に通告いたしまして、知事がそれを公告した、こういうことになります。法律上の手続といたしましては、これで立ち入り権の設定ができておるわけであります。一方におきまして、立ち入り権の設定という法律手続ができておりましても、重なりましても、地元の納得を得る方が処置として適当でございますので、地元の納得を得る処置もとったわけであります。従いまして、両方の処置が成立しておったわけです。地元はこれを法による立ち入りと解し、私どもは地元の承諾もとったという解釈の仕方をしただけでございまして、それはあるいは地元の解釈の方が、村長その他の方々の立場上、そういう解釈をとった方がよければ、それでも差しつかえないと私どもはいっておるだけでございまして、事実としては、両方の手続が完了しておるということでございます。立川について仮処分その他の申請がなされまして、裁判所の決定が昨日あったわけでありますが、これらも立川は納得しないということを町長初めいっておられるわけでありますから、私どもも法律手続による立ち入り権の設定をいたしましたわけで、この設定はできておるわけです。しかしながら法律手続による権利が発生したからといって、これを行使するということは即座には考えておりませんので、なお説得をして先方の承諾を取りつけよう、手続による立ち入り権が設定してあることと重なって、先方の同意を取りつけるということは、少しも差しつかえないことであると考えております。
○吉田法晴君 従来の態度は、話し合いでいきたい、それから土地収用法を前提にする、法に基く、土地収用法十一条に基く立ち入りではないということできたのが、従来の態度でありますが、その点は変ったのでありますか。
○政府委員(福島輝太郎君) 全然変ってはおりません。納得を受けて入りたいというのがこちらの希望である。しかしながら、どこまでいっても納得せられないということを表明せられる向きもあるわけでありますから、法律上の手続も重ねてとる。しかしながら、その権利が設定された後も、なお説得する、こういう方針をとっておるわけでありますから、従来の方針を変更しているわけでも何でもないと考えております。
○吉田法晴君 最後に、総理なり外務大臣、西田国務大臣等に伺いたいと思うのでありますが、総理は今聞いておられますように、基地問題については従来話し合いでいきたい、法律に基いて強制収用をし、あるいはそれを前提にして調査、立ち入るべきではない、こういう答弁を今まで関係者がしていました。ところが実際には米軍で要望があった、それが閣議できまっておるわけではない、どこをどういう工合に拡張するか、案を立てるために立ち入るのだ、こういつておりますけれども、それが相当強硬に行われる、あるいは法的な手続が済んだとして、これを、法的な手続が済んでいるわけではございませんが、法律的な手続が済んでいるものとして、警察をも動員をして入ろう、こういう意向になっている。こういうアメリカの要望であれば、それを取り上げて、その通りに強行をしようというところに、従来の基地問題のいろいろな問題があったわけです。昨日も松浦君の質問に答えて、総理の意のあるところが述べられましたけれども、この間、官房長官が認めましたように、基地問題がなぜこんなに紛糾するのか。これはその結果、やり方にもよりますし、根本的な問題もございますが、反米感情が高まってきておることは事実であります。やり方については変更させる御意図はないかどうか。あるいは飛行場拡張、演習場については、飛行場拡張によって国民の生活ができなくなっておる。あるいは原爆基地になるのではないかという心配、あるいは富士山に対する国民的な感情等もございます。そこで、きのうの答弁からいたしまして、総理なり外務大臣、関係大臣は、この間からのあるいは陳情、あるいは委員会等の意向等にかんがみて、閣議でどのように取り上げ論議されたか、従来の米軍の要望をそのまま調達するという態度はやめるべきではないかと考えますが、どういうふうに考えられるか。それから多数の反対があるならば、納得を得るべきであって、強制立ち入りとか、あるいは強制土地収用等をやめるべきではないかと考えるのですが、それをどういうふうに考えるか。あるいは市中の飛行場をやめるべきであるということは、私どもだけじゃなくて、緑風会、自由党の皆さんでさえそういっておる。こういう市中の飛行場の問題について、どういう工合にお考えになっておるか。それから日本を守るというのは、きのう、限界があるということがはっきりいたしましたが、そうして、よその戦争、台湾周辺に日本の基地から飛び立つということをやめてもらうべきではないか、これは世論だと思うのでありますが、こういう日本から飛び立ってよその戦闘に参加する、あるいはよその攻撃、あるいは原爆基地になるような飛行場の拡張はやめさせるべきではないかと考えますが、それは大臣はどういう工合にお考えになりますか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 全く今日の基地の拡張でいろいろの問題が生じますのは遺憾にたえませんが、政府としては、日本の国を防衛するに必要なる限度だけは、基地の提供をする義務があると考えられますので、やむを得ず先方でもって日本の防衛をするのに必要な最小限度といえば、やはりこれは提供する義務があると考えます。けれども、もし、そういうようなことについて不当な支障が生じますれば、不当な支障の生じないようには、できるだけ適当の措置を講じたいと思っております。ただいま最後におっしゃいました日本を防衛する程度を越えた飛行場の基地というようなことには、日本政府としては決して協力いたしません。
○国務大臣(重光葵君) 私もその通りに考えております。そうして施設提供の義務は、これは条約上の義務でありますから、これは提供しなければなりませんが、すべてこれは条約の規定によって提供するのでありますから、これは厳格に条約の規定の手続によりたいと、こう考えております。合同委員会あたりにおいては、十分に日本側の立場並びに事情をも説明して、そうして先方の了解を得るのに最善を尽したい、こう考えております。こちらの主張は十分にいたしたい、こう考えております。
○田中啓一君 私はまず、やかましかった米価問題、あるいは食糧管理制度等につきまして、大蔵大臣にお伺いいたします。 政府は今回、食管法の改正はされないで、いわゆる予約集荷制度というものをおとりになりました。いろいろなものをおきめになったわけでございますが、今回の予約集荷制度によりまして、政府の物入りというものは、結局二重米価の実質を持っておりますから、そういうものの差額でありますとか、あるいはまた食糧管理の費用でありますとかいうようなものを含めまして、総額およそどれぐらいの国家の負担がございますか、それを一つお伺いしたいと思います。
○政府委員(森永貞一郎君) 直接予約集荷の実施に伴いまして必要なる経費といたしましては、農協に出しまする手数料、これがたしか三十数億であったかと思います。これは直接の分でございます。あとは米価は一本できまっておりますので、これは予約集荷のためということも言い切れないわけでございますが、かりに予算米価九千七百三十九円を一万百六十円に上げましたのが、予約集荷のためであるという仮定にもし立つといたしますれば、その差額は約九十六億でございますが、しかしこれはその全部がそうとも言い切れないわけでございまして、その辺は見る人によりまして御判断も違ってくるかと存じますので、的確なことはちょっと申し上げかねるわけであります。その辺で御了承をいただきたいと思います。
○田中啓一君 それは予算米価後のいわゆる赤字の問題でございますが、予算米価でありましても買い入れ価格とそれから消費者へ売り渡す価格との差額というものは、やはり私は赤字になっておったと思うのであります。ただそれは赤字というふうにはなさらぬで、例の食管会計のインベントリーの取りくずしということでございますが、やはり取りくずしたところで、おっしゃる通り予約集荷だからというわけではない、供出みたいなものになるのでありましょうが、ここにもやはり私は百億ぐらいの赤字があったと思うのであります。 それからなおもう一つお伺いしたいのは、供出にしろ、予約にしろ、あの制度のために多数の人間を特別会計に雇うているという、人件費を中心とした経費というものも相当の大きなものだと私は思うのであります。だからそういうものをひっくるめまして、およそ幾らぐらいの見当になるかと、こういうことでございます。
○政府委員(森永貞一郎君) どうもお答えが断片的になりまして恐縮でございますが、当初におきましての食管会計の赤字は、ただいまお話しがございましたように百億円でございます。この百億円のうち、二十九年度の赤字に属しまするものが約三十億でございます。従いまして三十年度の赤字は約七十億、これは米だけについて見ますともう少し大きいのでございますが、これを外米、外麦の利益等で埋めました残りが約七十億ということに相なっております。 なお最後の点の食管会計における事務費と申しますか、管理費と申しますか、これは石当りが大体千三、四百円ぐらいになっておりますが、全体の予算に計上したものがどのぐらいございますか、ただいま予算書を見ましてすぐお答えを申し上げますが、大体その程度の一切がっさいひっくるめました管理費がかかっておるので、これが食糧統制をやっていく上についての石当りの経費になっておるのであります。
○田中啓一君 実はあらかじめ申しておきませんので、いきなりお伺いしたものでありますから、断片的にお答えになるのはやむを得ませんので了といたします。私の今お話を伺いました見当では、これは何もかもひっくるめますと五百億以上になるのじゃないかという実は見当を立てるのであります。要するに現在直接統制をやっておりますために、国の財政が負担する額というものは五百億をこえる、およその見当で申しますから、多少は違っておるかもしれません。また後ほど適当な機会にお調べの上御返答をいただけばけっこうでありますが、そういうことを前提にして私は申し上げるわけであります。 そこで一体どうしてもその五百億から国の財政で負担をいたしまして、かような制度を続けていかなければならぬかどうか、これは目下検討されるべき段階になっておるのであろうと私は思います。新聞を見ましても、しばしば農林省方面あるいは大蔵省方面、あるいは政府与党の方面からこの食管制度の検討の問題が出ておって、最近などはなかなか御研究が進んでおるように見受けられるような記事も現われておる。これはもう当然のことであろう。昨日他の同僚委員から関係大臣に御質問しましたお答えの中にも、今やその段階であって、どうしても政府としてはここは十分の検討をして善処していくつもりだということを言い切っておられるのは、これは私は当然だと思うのです。ことに来年度の予算というものは、もうそろそろ各省は御研究になり、御編成にならなければならぬちょうど日程に入ってくると思うのでありますが、おそらく大蔵省としましてもこの問題をどうするかということをきめない限りは予算の組みようはないと思うのです。ことに三十一年度は食糧増産の面に外資の導入ということはむろん考えられることでございまするけれども、七百億からの金を組もうという、一つの国の計画も熱心に立てられておるという状態でございまして、これはもうどうしても政府としてはこの際御検討になり、腹をもう八月一ぱいぐらいにはおきめにならなければならぬ私は状態であろうと思うのであります。そういう意味におきまして、この食管制度の検討というものをおやりになり、時期を誤まらずおやりになる御決心でございますか、どうでありますかということを、これは一つ大蔵大臣と経審長官にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(一萬田尚登君) ただいまお話しの点を含めまして、食管の制度の根本的検討については広い視野から考えなくちゃならぬ点もございますが、今おっしゃいました点も含めまして、私は御説のようになるべく早く方針をきめたいと、かように考えております。
○国務大臣(高碕達之助君) ただいま大蔵大臣がお答えいたしましたが、相なるべく早くこの方針を取りきめたいと思っております。
○委員長(館哲二君) 政府委員から訂正がございます。
○政府委員(森永貞一郎君) 先ほどお答えいたしました石当りの管理費、事務費等の総がかりから割りました費用を一千三百円程度と申しましたのは、これは卸売段階の費用が入っておりましたので、食管会計におきまして九百円弱、八百六十数円、その程度にとどまっております。従いまして事務費の総額は大体二百億見当と、そういうふうにお考え願いたいと思います。
○田中啓一君 私もまあ千円前後だろうと大よそ見当をつけておったのでございまして、結局そうしましてもやはり五百億をこえるであろうという見当には間違いはなかろうと思うのであります。 今両大臣から、本制度検討の御決心を伺ったのでございますが、昨日伺っておりますると、何か非常に各方面から網羅した調査会のようなものを作って、その意見を聞いてというようなこともちらっと伺ったように思うのでありますが、私は一体そういうことで間に合うであろうか、お聞きなるいとまが一つもないというほど日にちはないとは申しませんが、これはよほど急いでおやりにならないと、大蔵省自体としては非常にお困りになるのじゃないかということを考えるのであります。これはひとり大蔵省だけでない。私は、まあ今年は御承知のように地ならしめ予算でありますとか、あるいは拡大均衡への基礎を据える予算でありますとかいうふうに御説明になっておりますのでございますが、三十一年度の予算というのはそれを一歩進めるということに、おそらくどこにも異論はなかろうと思うのでございますが、それをやるには、これは何としても多額の金が要るということは間違いがないと私は思う。またどうしてもやっていただかなきやならない。それにはこういうところから金を、政府の財政資金がかからないようにするということが絶対必要になってくるのでないか。早く一つおやりになりませんと、来年のせっかくいろいろ構想になっております経済六ヵ年計画あるいは三ヵ年計画というものの実現へ向って進んでいくのに非常に支障を来たすのでないかと、まあかように考えるのでございますが、何でも調査表をお作りによりますか、どうでございますか、農林大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(河野一郎君) 調査会を作りますのは農産物の価格形成をどうするかということについて調査会を作りたいと考えておるのでございまして、食管法自身を根本から検討するということにつきましては、これは調査会の形式を持つか持たんかということは、まだきめておりません。 ただ、申し上げておきたいと思いますことは、ことしの食管会計が、御承知の通り百億のインベントリーをくずすことによりまして、大体七十億の赤字が出ることになっております。前年度からの赤字が三十億と、それを合せて百億ということになっておりまして、あとは一応現在の予算でいけるというふうに考えておりますので、現在の米の買上価格で、現在の消費者価格で、今考えておりますような操作をすれば一応七十億の赤字ということになっておりますので、この運用を、またことしの豊作を気がまえてどうなりますかということになりますから、ただ、それだから一気に自由販売に行けるかということは、かねて申し上げておりまする通りに、自由販売に移行するには移行するだけの用意と準備が非常にたくさんあることは、田中さんのお説の通りでございますから、それらの点をくるめて調査検討をする必要があろうというふうに私は考えておるわけでございます。
○田中啓一君 今の農林大臣の御説明を了といたします。私は赤字々々と申し立てましたけれども、まあいろいろこれはものの見方で、説明の仕方で、私の言わんとしたところは、要するに今の米に関するやり方は非常な大きな二重米価制度をとっておるのじゃないか。とにかく二重米価によって、その差額というものは二、三億になる。食管の事務費を含めれば五百億になる、こういうことを申し上げたので、現実に具体的のやりくりの問題からいえば、赤字と言えるか言えないか、これは別問題でございます。それはそれでよろしいのでございますが、そこで私これから先お伺いしたいのは、実にまあ農林大臣がこの食糧の増産、あるいは農産物の流通の改善、あるいは価格の問題、あるいは農業資材の生産から価格の問題というようなものに、実に多方面に御努力をなさっておることはよく私は察するのでございます。そこで一方また食糧需給という面から見まして、今ここで当委員会の議題になっております余剰農産物を入れる、それからこの資金をその方面へ使っていくと、まあこういうことでございまして、結局そういった線でいくことでございましょうが、そうしてこれは主として農業方面では土地の改良という面へ注がれておるのであります。そうしてこれがいわゆる総合計画の、開発計画の一環としてこの面が進んでいくのでございますが、もう一つこの農業としましては、相当農業独自の技術的な面にもなるのでありますが、農業の内容の構成の問題といたしまして、主畜農業へ大きく進んでいく、重点的に進んでいく、酪農を中心とした主畜農業へ進んでいく。で、この方面はいわゆる耕種の改善でありますとか、あるいは畜産の奨励とかいうようなふうになるのでございまして、実はその補助金というものが非常に数多くある面であります。これに対してどうも補助金がばらばらとたくさんにあるのはどうかというようなことで、まあ有効適切な使い方をしなければいかぬ、重点的にしなければならぬというようなことにこれまで言われてきておるのでございますが、どうも長年の農林省、あるいは農林省だけじゃございませんが、予算編成の伝統によりまして、確かに数多くの補助金の項目があることはもう事実なんであります。が、これはまとめようと思えばどういうふうにでもまとめられるわけでありますし、もっと世間にわかりのいいようにも私は作られると思う。数が多いからいかぬという常識論が盛んに行われておるのでございます。 今度の予算修正におきましても、一番評判の悪いのは数多くの補助金に修正増額したと、こういうて非難をされておるわけでございますが、これはどうも私は中身のことはよく検討しないで、格好を見てどうも総花じゃないかというふうな一概に、一口に論議されるような批評だと思うのであります。でありますから、何かここで一つ予算編成の新機軸を出しまして、そうしてもっと統一的な総合的な分類をいたし、そうしてだれにもよくわかるようなことにして、そうしてまあ前々からここで論議になっておりますように、農業というものに自己資金の投下が足りませんで、不可能な状態でありまして、どうしても国が相当農業投資をやらなくちゃならぬということはわかっておるんでありますが、どうも一般的にははなはだわかりが悪い。こういうことでございますので、一つ予算編成に当りまして、そういった新機軸を出されるおつもりはないか。これは必ず私は経済六ヵ年計画の一環としてこういう線に向って進められるという一つの統計の仕方はあろうかと思うのであります。でありますから、そのへんの何か御工夫は付いておられますかどうか、一つ農林大臣にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(河野一郎君) お答えいたしますが、御説ごもっともでございまして、農林省におきましても、すでに、ただいまお話の御意図に沿いまして、明年度の予算から、今年度やっております予算を根本から変えまして、補助金の整理統合を新らしい立場においてやるということについて、せっかく今事務の方において計画を進めております。おそらく明年の予算の編成は、そういう角度で御審議願うことになると思います。
○田中啓一君 そこで、さらにお伺いしたいのでございますが、これまで食糧自給度の向上計画、あるいは食糧の需給計画というものは、多く米麦換算によりまして表現をされて来ておったのであります。ところが今わが国の輸入の状態を見ますると、主食、いわゆる米麦の輸入量というものは大きな金になることは私が申すまでもございませんが、砂糖でありますとか、あるいは油脂、たん白の原料でありますとか——大豆等であります、そういうようなものも、実は、はなはだ多い。砂糖のごときは一億ドル以上になるというわけでございまして、しかもこれが必需品ではなくて、まあ嗜好品だというところから、差額を今度は政府の方へ納めよというような砂糖法案というようなのが出てきておるのでございます。こういった食糧から金を政府に取り上げられるような場合においては、何か国内においてこういうものを自給する道は立つか立たぬか、これをよく検討いたしまして、立つ見込みが立つならばその方面へこういった金を使っていくというのは、ほとんど私はこれまでの日本の伝統政策でもあったのでありますし、また今日世界各国のやっておる行き方であります。のみならず、世界の貿易の大勢というものは、やはり輸出の増進ということだけではなかなか期せられない。英国のごときも一生懸命やって、やったことは成功しておるのだが、しかしだんだん苦しんだ。だから方角が間違っておったのではないか、やはりこれは、工業原料、それから食糧というようなものは、国内でできるだけ自給度を高めるように持っていかなければ、国民生活の向上はかえって困難ではなかろうか、こういう論が熱心に行われておるような状態で、漸次そういう方面へ政策も向きつつあるように私は看取いたします。ことに砂糖のごときは、戦後、ビートの普及によりまして、もう戦前は砂糖というものはみな買っておりましたイタリア、スペインまでが、今日は自給をしておるような状態でございますので、日本としても畜産の飼料の面と合せまして、ビートその他、私は一つ総合計画の中へ入れて強力に推し進める工夫を政府がこらされるならば、見込みがあるやに私は思うのであります。でありますから、予算の編成技術としては、総合的、統一的に持っていっていただき、同時に中身は、農林大臣が御就任以来口をきわめて喜べておられるように、総合食糧の増産、総合食糧としての自給度の向上、こういうことに私はぜひお進め願わなければならんと思うのでございますが、これに対して経審長官と農林大臣、両大臣の御見解を承わりたい。
○国務大臣(高碕達之助君) 六ヵ年計画におきましては、食糧の増産をはかると同時に、輸入を防遏して国際収支をよくする、こういうことでありますから、その意味におきまして、砂糖のごときは、どうしても畜産業と並行してそうしてテンサイ糖を作る、今日北海道においてわずかテンサイ糖が五万トンそこそこしかできていないというのは、これは大へんな誤まりでありまして、少くともあれは五十万トン以上にもっていきたい、こういうような六カ年計画を立てたいと存じております。一方、国内におきましても、イモができる、澱粉が相当できる、この澱粉をブドウ糖にするというような工業を起していきたい、そうしてつまり輸入を防遏する、そういうことを考えていきたい。これは六ヵ年計画ではどうしても実行しなければならんということになりますから、その方針で進みたいと思っております。
○国務大臣(河野一郎君) ただいま経審長官からお話になった通りでありますが、実は私としましては、明年度は、余剰農産物の資金の中からぜひ相当額を北海道のテンサイ糖の増産奨励金もしくは設備等に取り入れて、そうして、しかるべく御趣旨に沿うようにしたいということを、せっかく今検討中であります。
○羽生三七君 関連して……今、田中委員が指摘された中に砂糖の問題がありましたが、今政府提案で衆議院で審議中の砂糖の価格安定及び輸入に関する臨時措置に関する法律案は、場合によると審議未了あるいは継続審査、そういうことになりますが、そうすると本年度の予算中約六十三億五千万円、この部分だけでも収入減になると思いますが、かりにさような場合には一体どうされるのか、これは大蔵大臣に一つお答え願いたいと思います。
○国務大臣(一萬田尚登君) ただいまお話の法案が万一通らないということになりますれば、投融資において約七十億の欠陥が生ずるのでありまして、これは、はなはだ重大な結果であります。従いまして、今全力をあげましてこの通過についてお願いをし、ぜひともこの通過御可決をお願いしたいと、かように考えておる次第でございます。
○羽生三七君 そこで総理大臣は、万一通らない場合には……通るように努力するというのが大蔵大臣の答弁でありますが、通らない場合にはどうされますか。臨時国会を開かれますか。 あわせて農林大臣にお聞きしたいことは、この法案が通るものとして、すでに差益金……差益金と言うと語弊がありますが、納付金を、そのものの前納というような形でありますか、前納でもないでしょうが、まだそれは入っておらん。二十二億に関する誓約書が業界から入っておる。その部分に関しては、すでに小売業者がその部分を小売価格の中に織り込んでいるから、消費者はすでにそれの織り込んだ高いものを買っておるという説もありますが、これはどうなんですか。さらに首相としては、万一本当に通らない場合には、七十億の歳入減に対してどういう措置をとられるのか。あとの問題については農林大臣からそれぞれお答えを願いたい。
○国務大臣(鳩山一郎君) ぜひ通過をするように努力したいという大蔵大臣の答弁通りに私も考えております。通らない場合のことはただいま考えておりません。
○国務大臣(河野一郎君) 今総理からお答えになった通りでございまして、決してこれは高いものを売っておるのではないのでございまして、従来の例から見ますと妥当な価格で取引されておると了承しております。
○委員長(館哲二君) 永岡君に申し上げますが官房長官はちょっと差しつかえがありますので、出席はできないので、もしも質問がありましたら、留保していただきたいと思います。
○永岡光治君 私はまず人事院の総裁の出席を求めたのでありますが、今日はどうなっておりますか。代理の方でも出ておれば、それでも差しつかえありませんが、人事院の勧告が、先般は退職年金制度が勧告され、地域給の制度が勧告をされ、改正が勧告されておりますが、依然としてこれが実施に移されていないという現状をどのように人事官として考えておられるか。
○政府委員(神田五雄君) 今ちょっと途中から入ってきて、はっきり聞きとれませんでしたので……。
○永岡光治君 人事院の勧告が依然として実施をされていない。たとえば退職年金制度の問題にいたしましても、地域給の改訂にいたしましても、そういうことを一体人事院としてどう考えておるか。
○政府委員(神田五雄君) お答えします。人事院としては勧告が一日も早く実現できることを望んでおります。ただその後におきまして、たとえば退職年金法のごときも公務員制度調査会においていろいろ審査しておるような状態でありまして、私どもといたしましては、一日も早く実現することを望んでおる次第であります。
○永岡光治君 私は望んでおることは当然だと思うのです。実施してないこの段階を人事院としてどういう責任を感じておるか。
○政府委員(神田五雄君) 当然一日も早く実現することを希望するものでありまして、公務員制度調査会等におきましても、一日も早く審議を終えることを希望しております。
○永岡光治君 希望いたしましても、依然として実施されていない、この段階をどう見るかということの質問についての答弁はきわめて不満であります。そこで私はお尋ねするわけですが、おそらくこういう勧告をきめる際には、決定する際には、これが実現できるものと確信を持って私は勧告をしておるに相違ないと思うのでありますが、その点はどう考えておりますか。
○政府委員(神田五雄君) お答えします。もちろん確信を持って勧告したわけであります。
○永岡光治君 そこで、それではこのたびの公務員の給与の改訂の勧告に当りまして、人事院はこれを勧告を留保をいたしております。報告になっておりますが、これにはいろいろ政治的配慮がなされておる傾向が非常に強いと私は見ております。たとえば失業者が増大していくだろう、民間の給与はそう上らないだろう、物価はそう動かないだろう、こういうような認定のもとに、これは上げられると困る、上げられると民間給与にも影響して困る、こういうようなことまでも考慮されて、この勧告を留保されたと思っておるが、人事院がそういう政治的配慮をする、その権限があると見ておるのか。人事院の本来の性格からして、そういう政治的配慮をされるのが正しいと考えておるものか。その点をお尋ねいたします。
○政府委員(神田五雄君) お答えします。政治的配慮とおっしゃいましたが、それはどういう意味か、私には、はっきりわかりませんが、しかし公務員法六十四条にもあります通り、民間給与、生計費その他人事院の決定する条件ということがありますが、その他の条件については、いろいろ給与を決定する背景となる条件を研究する、その場面だと思っております。
○永岡光治君 それでは私は具体的にお尋ねいたします。人事院がこのたび給与の改訂の勧告を留保した大きな理由の一つとして掲げております失業者の増大ということがありますが、政府では失業者は減少するということを言っておるのです。あなたはどういうわけで増大ということを言っているか。ここにはっきり食い違いがあります。政府は六ヵ年計画で減少するという。人事院は増大するという。この食い違いは明かに認定の根拠が間違っておると見なければならぬのですが、この点はどう考えておりますか。
○政府委員(神田五雄君) われわれは将来のことを言っているのではありません。現実の問題として、最近における失業者の動向は、去年に比してはるかに多い数字を示しておるという、その現実をもって言っているのです。将来のことは言っておりません。
○永岡光治君 それでは私は政府にお尋ねいたしますが、政府は順次失業者は減少するという考えに立っているようですが、どうでしょうか。現在の瞬間では、ベース・アップの問題を考えるわけでない。将来の一年間の予想を考えて留保しておると言っておる。一年間の間に政府は減少すると言う。あなたは増大すると言う。これは違っているじゃありませんか。政府は増大すると見ているのですか。政府と人事院と、はっきりした答弁をお願いします。
○国務大臣(一萬田尚登君) 三十年度においてはできるだけ失業者を前年度よりふやさないように、大体失業者は前年度並み程度に持っていきたい、かようなのが方針であると考えます。
○永岡光治君 人事院はどうですか。
○政府委員(神田五雄君) 先ほども申し上げたように、将来の予測は全然しておりません。一年間でも予測はいたしません。現実の問題としてこちらは取り扱っている次第であります。
○永岡光治君 それでは、現実の瞬間の問題として、ベースの改訂をするかしないかを考えていると、こういうように解釈してよろしゅうございますか。
○政府委員(神田五雄君) 現在も、もちろんありますが、過去一年間のいろいろな調査の集計に基いて結論を出しておるのです。
○永岡光治君 将来は考えない……。
○政府委員(神田五雄君) 将来も多少は考えるが、しかし将来の予測ということは、人事院の立場からして、ちょっと離れた問題であろうと思います。
○永岡光治君 ところが、この理由の中に、こう書いてある。私が読み上げます。 「しかしながら、一方最近一年間における民間給与の動きについては、すでに述べたごとく年間上昇率の大幅の減少、特にベース・アップによる上昇率の減少の傾向が顕著であり、他方また、失業者の増大、賃金支払状況の悪化等、給与決定に関係のある諸条件は、今なお依然として改善をみていない。」 こういう理由を掲げているのですから、これは将来ずっと考えておるというふうにとらなければならないのじゃないかと思う。どうですか。 続けて質問いたしますが、もし過去一年間の状況ということであれば、これは明らかに開きが大きいのですよ。当然これは勧告しなければならないじゃないですか。
○政府委員(神田五雄君) ただいまも申し上げましたように、過去一年間の調査に基いてやっておるのでございます。将来において、もしそれがまた変化してきた場合には、われわれとしては勧告を絶対やらぬということではない。とりあえず留保という形でありますから、あるいはまた勧告することがあるかもしれません。
○永岡光治君 私はこの際、一つ政府に、特に鳩山内閣総理大臣に所見をお尋ねいたしたいわけですが、人事院の性格からいたしまして、もし公務員の給与のベースを引き上げればいろいろな影響があるだろう、そういう考慮のもとに、このたび勧告を留保するということが、実は明確に出ているわけです。それは、この人事院から国会に出されました報告の内容を見ても、その条文に明確に出ております。これは民間やその他の給与にいろいろ刺激するであろうとか、そういうようなことが十分考慮された上で、これは出ているように拝見されるふしがたくさんあるわけですが、一体人事院というものは、私は公務員の現在の生活の窮状を、つまり公務員から罷業権といいますか、団体交渉権といいますか、そういうものを奪ったかわりとして、何も君たちはそういう団体交渉権を持たなくても、君らの給与の問題については、公務員の給与の問題については、たえず人事院というものが保護しておるんだ、そういう建前でありますので、そういう人事院の制度でありますから、私は必要に応じては人事院は公務員の給与を引き上げなければならぬということをどんどん勧告しなければならぬ。その勧告したその結果について、国会がこれを認めるか認めないか、これは国の、国民の代表の意思決定としての国会のきめることである。従ってこれを引き上げたならば、どういう物価に影響するだろうとか、そういうことを私は考慮する権限といいますか、そういうところまで人事院はくちばしをいれるべきでない。人事院は、現在の給与はこれだけの開きがあるから、これだけやはり上げなければならぬ、こういうようなのが人事院の勧告の性格であって、これを引き上げたならばどういう影響を及ぼすとか、そういう考慮を私は払う性質のものではないと考えておりますが、あなたはどのようにお考えになっておられますか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 私も、人事院は政治的の考慮をしないで判定すべきものだと考えます。
○永岡光治君 それではっきりいたしました。そこでこの際一つ人事院の方にお伺いいたしたいのでありますが、この報告の第一項に、二十八年三月当時における情勢に応じて、給与ベースの改訂の勧告を実は国会に出されたのでありますが、その実施されたのが、二十九年一月です。一年の開きがあるわけです。にもかかわらず二十八年の三月当時の給料と比較して、三十年の一月にはこれだけの開きがあるんだ、こういう説明の仕方なら私たちは話はわかるのです。しかし、この報告を見てごらんなさい。二十八年三月当時の考えで勧告したにもかかわらず、それを二十九年一月に実施して、だから二十九年一月と今日の三十年との開きがこのくらいの開きしかないから、これは勧告するには当らないのだ、こういうことを言っておきながら、さらに二十九年一月の中には、その二十九年一月の実施された平均給与一万五千四百八十三円、その中から企業に勤務する職員の給与、あるいは警察法の施行に伴う職員の構成に変化があったということで、その変更も考慮に入れて、さらにこれは一万五千三百円であった、こういうふうにして、いかにも現在の給料が当時に比べて非常に高い率を示して、開きを示しているかのごとき印象を与えようとしておる行き方です。これは人事院として明らかに政治的に考慮があると見なければならぬと思う。なぜあなた方は正直に二十八年三月当時はこうだった、二十八年の三月当時に比べてこういう状況じゃないかということで、あなた方はなぜそういう考慮を払って、公務員の給与のそれを確保してやるという努力をされないのですか。私はその点を非常に悪質と考えなければならぬと思うのですが、その点をどういうふうに考えておられますか。
○政府委員(神田五雄君) ただいま御指摘の点は、事実を冒頭に述べただけでありまして、ただ事実を述べた点、しかもその事実がしいて公務員に不利になるような数字だけを並べていたというふうにお考えのようですが……。
○永岡光治君 そうです。
○政府委員(神田五雄君) 毛頭そういう点はありません。いずれそういうことにつきましては、また説明においても申し上げることになりましょうが、決してそういうことではありませんことを申し上げます。
○永岡光治君 そこで、私はその点についてはさらに別な委員会においてこれはつまびらかにしたいと思うのですが、流れている精神は、これはいずれにいたしましても、公務員と民間の給与との開きが非常に大きいことは事実であります。開きがあることは事実です。その開きをあなた方はなぜ是正するという努力をされないのですか。二年間にわたって保留するという、そういうことをあなた方は正しいと思っておいでになりますか。そういうことが私は政治的配慮だというのです。民間の給与は公務員の給与より高くてよろしいという、こういう流れている考えをあなた方は基本線に立てているかどうかを明確にしていただきたいと思う。公務員の給与は民間の給与よりはよくなってはいけないという観点に立つのか。その点をお尋ねいたします。
○政府委員(神田五雄君) 民間の給与が公務員の給与より高くていいという考え方は毛頭持っておりません。しかし今回も留保したことにつきましては、少くとも給与を決定する大きな背景となっておりますところの諸条件のうちでも、失業者、これは七十万とか八十万とかということは単なる氷山の一角でありまして、おそらくはこれに何十倍の失業者があるでありましょうが、しかもこういう人たちがやはり納税者の一人であり、(「それが政治的配慮だ」と呼ぶ者あり)そういう納税者の一人であるこの人たちの窮状をやはり考えた場合に、公務員の給与が民間に比較してある程度低いとは認めながら、やはりいろいろの条件を勘案して、今回も留保ということの結論に達したわけであります。(「そういうことは国会でやる」と呼ぶ者あり)
○永岡光治君 そういうことをあなた方が勧告して、これを受け入れていいかどうかということをきめるのは、これは国会なんです。だからそういう要素はあなた方は心配する必要がないのです。あなた方は現在開きがこれだけあるから、これはやはりめんどうを見てやらなきゃいけない、こういう程度に勧告していただけばけっこうなんです。そのあとは国会が予算や、あるいは失業の状態、税金の状態を考えて、これは高いからこの程度にしてもらおう、高いというより、財源がないからこの程度にしてもらおう、こういうのは国会の仕事なんですから、私はそういうことだから政治的配慮だ……。明らかにここに書いてあるじゃありませんか。この勧告の終りの方なんですよ。「よって、以上を総合勘案し、単に民間給与との較差をもって俸給表の改訂を行うことは、この際必ずしも当を得た措置とは認められない」ということを言っておるわけです。「その改訂についての勧告はさらに留保することとするが、他面、民間給与における特別給与」云々と書いてありますが、こういうように、この際必ずしも当を得た措置とは認めないと言っているわけです。これは具体的にどういう意味ですか。具体的にその当を得ないというのは、どういうところが当を得ていない、どういう影響を及ぼすから、当を得ていないと考えるのでありますか。その点を具体的にはっきり述べてもらいたいのです。
○政府委員(神田五雄君) いろいろ民間給与の実態を調査しますと、その内容において相当変ってきていることが事実でありますから、そういう点もわれわれとしては考慮せざるを得なかったわけであります。
○永岡光治君 時間がないようでありますから、もうごく結論だけをお尋ねいたしますが、この昇給制度の適正な運営を確保しろということを言っておりますが、この点は具体的にどういうことなのか。それからもう一つは、期末手当は民間に比べて非常に低いし、民間もどんどん上っておるから、期末手当は〇・二五を増額しろということを言っている。増大しているわけです。そこで民間の給与の本俸ですね、この基本給の開きはあなた方は認めておるのですから、期末手当だけは引き上げるけれども、基本給は引き上げないという理由は、私はおかしいと思うのです。で、〇・二五の期末手当をふやすということであれば、これを契機に民間との基本給の開きについてもあわせて考慮すべきが妥当ではないか。それが基本給の形であなた方が勧告することは不適当だとするならば、これは当然〇・二五は〇・三五とか、〇・四五になるべきが正しいと思う、あなた方は……。一体給与というのは、基本給とか手当とか一切を含めたものが給与なんですから、人事院の、公務員法で言っているところの給与の開きというものは、基本給とかあるいは期末手当を分けておりません。すべての給与、これが人間の給与の全体になるわけです、公務員の給与の全体になるわけですから、これによって人間というものは生活するわけですから、それですから私は期末手当を引き上げろというくらいならば、これとあわせてなぜ基本給の問題についても、あなた方は引き上げることを勧告しなかったのか。期末手当を引き上げることも、基本給を引き上げることも、予算に影響することは同じであります。なぜあなた方は基本給を据え置いて、期末手当の問題についてだけ勧告したのか。その二点をお尋ねいたします。
○政府委員(神田五雄君) 給与局長にお答えさせます。
○政府委員(瀧本忠男君) ただいまの昇給原資を確保するにつきまして人事院が要望いたしましたゆえんは、現在の国家公務員一般職の職員構成の状況を、これを紋別、号別分布で見てみますると、非常に標準的でないものがあるのであります。すなわち行政機構が終戦後におきまして急膨張いたしたというようなこともあると思うのでありますが、それに伴いまして、現在の公務員の中で終戦後に採用されました者が約半数を占めておるというような状況であります。しかもこういう人々はおおむね四級職から七、八級職までが非常に山をなしております。そこで財政当局方面におきまして、この人件費を規制する必要から定員定額制を強化するということを一つの問題として取り上げられておるのでありますけれども、これは公務員構成が標準化されました後におきましては、そういう方法によりましても、昇給原資をたとえば欠員等で見出す、あるいは新陳代謝によって見出すということができるのでありましょうが、現在のような職員構成の場合におきましては、そういうことが不可能であります。従いまして昇給原資については特段の考慮をしませんと、将来、昇給が窮屈になるということになりますので、これはやはり昇給制度というのは堅持いたしたいということから、これを希望したわけであります。
○永岡光治君 それは定期昇給という意味ですか。
○政府委員(瀧本忠男君) 定期昇給のみならず、これは特別昇給というものまで含めたつもりでありまするし、また適正な昇格ということも考えております。 それから期末、勤勉手当につきまして民間が、われわれの調査によりますると、昨年の一ヵ年におきまして二、二六ヵ月分出ておるのであります。現在一般職の期末、勤勉手当年間二ヵ月というものが、決定されました基礎となっておりまする昭和二十七年度のわれわれの調査によりますると、これは報告の中に述べておりまするように、二・〇四月分ということになっております。従いましてもし期末勤勉手当、すなわち民間のボーナスというものの基準内給与と申しますか、基本給と申しますか、それに対する割合が同じといたしますならば、この基準内給与が増額しておる割合と同様に期末、勤勉手当、すなわち民間のボーナスも同様な割合に増額しておるということが言えるのでありますけれども、こちらの方は二・〇四が二・二六ヵ月分というふうに増加いたしておるのであります。これは基準内給与の増加よりもはるかに高い率であります。こういう点に着目いたしまして、この二・二六月分の〇・二六というところに着目いたしまして、この十二月において〇・二五分増してもらいたいということを申したわけであります。 それから先ほど来問題になっておりますなぜ基本給を問題にしないで、こういう期末勤務手当というものを問題にしたかという点でございますが……
○永岡光治君 なぜこの際一緒にやらなかったか、どうせやるなら……。
○政府委員(瀧本忠男君) 先ほど神田人事官からも答弁がありましたように、今回の報告に際しまして、勧告を留保いたすという判断をいたしました重要な点は、なるほど静態的に本年の三月につきまして、民間の給与と公務員の給与と段階別に比べてみますると、確かに差がございます。まあ一口に九%と申しまするが、これを職務の段階別に見てみますると、三級以下におきましては四・七%程度違うのであります。それから四級から七級職におきましては八・九%、それから八級以上におきまして一二・四%、その差は職務の段階が責任の重くなるにつれまして非常にこの差が顕著でございます。そういう事情があります。しかしながら過去一ヵ年間におきまして民間給与の内容について調べてみますると、ベース・アップという方法によります給与改善をいたしておるという事業場は、一昨年に比べまして激減いたしております。そのことも報告の中に書いてございます。
○永岡光治君 皆無じゃないですね。
○政府委員(瀧本忠男君) 皆無じゃございませんが、激減いたしております。また一方において、問題が小さいので取り上げてございませんが、ベース・ダウンということをやっております事業場もあります。その場合も一昨年に比べまして、昨年はずっと減っておるという状況であります。そういうことを勘案いたしまして、これは静態的に民間給与を見るということと、動態的に見るということとあわせまして、これは勧告を留保した。失業者の増大でありますとか賃金遅払いの事業場がふえているということはあわせ考えるという程度であります。
○永岡光治君 最後に……。
○委員長(館哲二君) もう時間が切れておりますから、他の委員会で一つおやりを願ったらどうですか。
○永岡光治君 要望があるわけです。
○委員長(館哲二君) ではごく簡単に。
○永岡光治君 これはお聞きの通り政治的配慮を人事官が加えているという傾向が非常に強いので、鳩山総理に一つ特に要望、並びに御決意を伺ってみたいと思うのですが、これは制度が悪いのか人が悪いのか、制度そのものは悪くない。人事官という官を任用するに当って、誤まった任用をしていること、こう見なければならぬ。従って、もしそういう政治的配慮をされる人事官があるとするならば、やめさせなければならぬと思うのですが、総理大臣はどうお考えになっておるか。それから大蔵大臣に、ただいま人事院の方では期末手当は当然やらなければならぬ、増給しなければならぬという強い考えを持っているようでありますが、大蔵大臣としても、この補正予算あるいは臨時国会ないしは十二月の通常国会において当然考慮しなければならぬというふうにお考えになると思うのでありますが、その点をどう考えておられるか。
○国務大臣(一萬田尚登君) 人事院の勧告は尊重いたしたいと考えておりますが、しかし物価とかあるいは生計費等経済の安定は一そうその度を加えつつあります。かつまた、これを民間の最近の賞与、給与の割合いを見ますと、そう大きな変化も民間でいたしておりません。またこれを実際実行いたしますとすれば、国、地方公共団体、政府機関等合算しますと約百十七億ぐらいの財源になる。これは財政負担もまた一面考え、慎重に検討を加えたいと、かように考えております。
○国務大臣(鳩山一郎君) 人事院の勧告に対しましては、もとより勧告を尊重いたします。決して軽視はしておりませんけれども、常に予算を伴うものでありますものですから、常に勧告に従うわけにも参らず来たのであります。 ただいまのところ、人事院を廃止する意思はございません。現在は公務員制度調査会で、それについてそのうちに答申があるとは思いますけれども、検討いたしたいと思います。
○永岡光治君 人事官の政治的配慮を加えるものを罷免さすという決意があるかどうか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 人事官は政治的配慮を加えているとは私は思わないのであります。
○秋山俊一郎君 私は、鳩山総理大臣に対しまして、水産問題について若干お尋ねをいたしたいのであります。御承知のように韓国政府が、去る昭和二十九年一月十八日に広範な海域に対しましていわゆる李承晩ラインというものを設定して、そうして主権の宣言をいたしました。自来この海域において操業する日本の漁船に対しましてあらゆる圧迫を加えて参っていることは御承知の通りでございます。漁船の拿捕、抑留の数はおびただしいものに上っておりますが、中には二十八年二月に、第一、第二大邦丸を襲撃いたしまして漁掛長を射殺する等の暴挙をあえていたしているのであります。さらにまた、日本の領土であります竹島を武力をもって占拠いたしまして、日本の漁船の接近あるいは日本の巡視船等の接近も、これを銃撃あるいは砲撃によってはばむといったような暴挙を続けて参りました。今日までに拿捕されました船は二百艘をこえておりますし、抑留された人員が二千名をこえているというような事実でございます。現在抑留されております人員が二百七十六名といわれておりますが、漁船はなお九十一隻が未帰還のままに相なっておるのであります。これらの状態を見まして、われわれ国民といたしまして、黙視することができないので、しばしば国民大会を開くとか、あるいは政府に陳情するとかの挙に出ておりますが、今日何らの今展開を見ていないのであります。総理はこの問題をどういうふうにお考えになっておられますか、御所見を承わりたいと思います。
○国務大臣(鳩山一郎君) 韓国政府が李ラインを勝手に作りまして、そうして日本の漁船を抑留するということは非常に不都合な処置と思っております。抑留されるつど、その釈放方を政府は韓国政府に申し込んでおりますが、非公式にはそのほかに内交渉をしておるのであります。どうにかしてこういうような不都合なる暴挙はすみやかに取り去られるようにこいねがっておるのでありますが、まだ正式の会談は開くに至っておりません。さりとて外交的手段以外に力に訴えるということも不都合でございますので、これは外交の方法、手段によってぜひ解決したいと考えております。
○秋山俊一郎君 ただいまの総理の御答弁は、従来われわれのしばしば伺っているところでありまして、もちろんさようあるべきだと存じますが、かような不法な行為をすでに三ヵ年続けてやっておりまして、依然としてこれがやむような状態はないのでありますが、かようなことを続けていくという韓国政府の意図がどこにあるか、この点を政府としてはどういうふうに見ておられるでありましょうか。どういう意図のもとにかような暴挙を続けているかということでございます。
○国務大臣(重光葵君) この問題は日韓関係の全面的の問題にかかわることだと思います。日韓関係はあらゆる努力をしてこれを正常化しなければならぬ、正常化する場合においてはかようなことが適当に妥決をみる、こういうふうに考えているわけでございます。従いまして、その方向に向って今日まで努力いたして参ったわけでございます。しからば韓国がどうしてさような非妥協的な態度に出ているかという御質問でございますが、これは実はわれわれも非常に了解しがたいところでございます。どう考えてみてもその理由がわからないと申し上げるよりほかにしようがございません。韓国といたしましても、単に政治的の関係のみならず、経済的の関係から見ても、わが日本との関係を正常化して、そうして有無相通じていくというようなことは、非常に私は国家として利益であろうと、こう判断をしておるのでございます。そういうことでございますから、単に感情の上だけでなくして、利害関係の上からいってみても、両国の関係を正常化したい、こうわれわれも思っているし、同様に韓国側も思うべきであるように考えます。しかしながら漁業問題その他について今日まで、われわれから見るといかにも不当な措置をとっていることは、ほんとうに了解に苦しんでおる次第でございます。
○秋山俊一郎君 どうもわれわれとしてもその意図がはっきりつかめないのでありますが、現在までの会談その他によって想像いたしますというと、韓国政府は日本に対してある程度の各般の、大体三つ四つの大きな要求と申しますか、主張を述べているようであります。従って、この李ラインの問題のみを取り上げて今日まで解決しようとはいたして参っておらぬようでありますが、これらの問題を韓国政府はもっとも有利に解決する手段として、日本の一番苦しむところの漁業に圧迫を加える、こういうふうにしか私どもには考えられないのであります。わが国といたしましては、現在の憲法におきまして、国際紛争を解決するために武力を行使してはならないという条章がございまするので、韓国政府といたしましては、日本にいかなる武力圧迫を加えても、日本はこれに対して反撥することができないのだ、従ってどういうことをしても一向韓国には手向ってくることはないというような見解のもとに、私は、かような暴挙をあえてしているのではないか、それによって日本を苦しめ、同時に日本の譲歩を求めて、そうして自己の主張するところを有利に展開せしめよう、こういうふうに考えているのではないかと想像されますが、鳩山総理はその点をどういうふうに見ておられますか。
○国務大臣(鳩山一郎君) 韓国が日本とこういうような関係に立つということは、外務大臣がただいま申した通りに全く想像もつきません。あるいはあなたのおっしゃるような理由があるかもしれません。あまりに理由がないものですから、どうも韓国との間が、どういうわけで国際関係が正常化しないのか、この間アメリカ大使館に対してもそういう話をしました。アメリカ大使ももっともだというような意見のもとに努力はしてくれたことと思うのでありますが、やはりまだ正常関係ができるような立場に立たないことはまことに遺憾に存じております。
○秋山俊一郎君 私、ついせんだって、ある用向きのために下関を通過いたしましたところが、下関の業者がぜひ立ち寄ってくれということでありまして、そうして三時間あまり下関に下車いたしましたところが、この日韓問題が依然として今日停滞状態にあることは、特に西日本における漁業者は致命的な影響を受けておる。今日西日本においてあの海域に出漁すべき漁業は、種類にいたしまして十四種類くらいございます。特にまき網に至りましては、投下資本が少くとも百七、八十億円の資本を投下して漁をやっておりますが、最近西日本における漁が非常に不振でございまして、この海域に至ればいい漁獲があるのであります。もはや八月の末から九月になりますとちゃうど漁期を控えて参りますので、何とか打開の道がないか、政府ができなければわれわれ民間でもって団体を作って交渉いたしたいが、何とか一つ世話をしてくれぬかという御相談を受けたのでありますが、もっともな御意見でありますけれども、それでは今いかなる措置をとるかということにつきまして、私といたしましても、名案も何も持たないのであります。中央に帰りましていろいろと関係筋と相談をしました上で、できるだけそういう方面に進めようということで——先般実はアリソン大使が朝鮮に行かれましたときの新聞を見ますというと、日韓問題の調整を意図して行かれたかのごとき新聞記事でございましたので、非常に期待を持っておりましたが、これまた遺憾ながらわれわれの期待することには何ら触れてこなかったのであります。私どもは間もなく展開されようこの海域に臨む漁業につきまして、この李ラインが国際慣例を無視した非常にむちゃなやり方であるということは、かねがね日本政府も認め抗議もしておることでありまして、これを容認することはとうていできないのでありますが、政府といたしましても、漁業者に対しましてあの海域に出漁してはいけないということはかって一度も申しておりません。行く権利はあるのだ、行ってもいいのだということを言っております。しかしながら出た場合に、幾多今日まで災厄を受けておるということは、まことにわれわれ心外千万でありますが、国会を通じまして先般来日本の自衛力というものにつきまして、日本の自衛隊は国を守る、すなわち自衛のためには軍隊を持ってもいいのだという日本の憲法の解釈によりまして自衛隊ができておるのだ、当然われわれが漁業を行使し得る権利を持っておる公海をかように制限いたしまして、しかもこれに対し発砲する、あるいは拿捕する、抑留するといったような行為に対して、これを日本の力でもって守るということは自衛の道と考えるわけにはいかないものでございましょうか。政府の御見解を承わりたい。
○国務大臣(重光葵君) 公海における当然の権利を守るために自衛権の発動ができるかできぬか、こういう御質問であります。私は国際間において自衛権を認められる以上は、条理としては自衛権は認められると思うのです。自衛権は認められると思いますが、さてこれを政策に運用して考えてみますと、日本は国際紛争は力によらずして話し合いによって解決するのだという根本方針を立てております。これが日本の平和外交の基本の一つになっております。そうでありますから、あらゆる努力をしてこの国際紛争を平和裏に話し合いによって解決するということはいたさなければならぬ、またいたす方針で進んでおるのであります。そうでありますから、この交渉の結実することに、効果的に妥結を見ることに最善の努力をなお尽してみたい、こう思っておる次第でございます。
○秋山俊一郎君 私は、この自衛という問題が、国際紛争を解決するために日本の自衛隊を出してなぐり合いをやるという意味ではないのであります。われわれといたしましても、できるだけこれを平和裏に解決したい、おだやかにこれをきめたいという念願は同じでありますが、しかし、それとて向うの、何ら防備を持たない魚をとる漁船が公海において仕事をしておるというと、いきなり発砲をしてくる、あるいは来てつかまえてゆくとかいうようなことに対して、これを日本政府は知らぬ顔——まあ知らぬ顔でもありますまいが、そこに自衛の、いわゆる日本の漁船を守ってやるという努力ができないということは、私は非常に遺憾であります。もし万一日本の領土に、土地に陸地にそういう事態が起りましたならば、これはおそらく私は自衛力を発動せしめるのではないか。それでもなおかつ話し合いだということになったならば、何の自衛隊だということになるのでありますが、この船が公海を航海し、あるいは公海において仕事をしている場合には、日本の法律はその船に及んでおるはずであります。日本の領土の延長と見ていいものと私は国際慣例から承知いたしておりますが、これらの船が公海において他国から不当な圧迫を受けることに対して日本の国がこれを救うてやる、あるいは保護してやるということができないということは、どういう理由からそういう解釈ができるのであるか、もう一度お尋ねしたい。
○国務大臣(重光葵君) 私は今申します通りに、国際法の解釈の問題としては、これは自衛権の行使の目的になり得る、こう申し上げたのであります。しかしそれをいかに運用し、これを自衛権だという、これを行使するかという問題については、これは実際の外交政策の運用になります。それは非常に注意をしなければならぬ、こう申し上げたいのでございます。自衛権の行使ということは従来ともずいぶん歴史上にたくさんの例がございます。しかしそれは今日まで、不幸にして国際間に自衛権のリミットというものは十分に確立いたしておりません。慣行が確立いたしておりません。一般にはその解釈はその国の解釈によるんだということになっておるくらいに不明確なものでございます。さような場合において、この自衛権の行使ということについて、いやしくも慎重を欠くようなことがありましたときには、その結果は非常に重大なことになります。私どもは韓国との間において国際紛争——李ラインの問題もこれは国際紛争でございます。しかし韓国としては韓国としての議論があるのであります。そうでありますから、その議論を十分に尽してもらって、そうしてその正当さがどこにあるかということも十分に考えなければならぬと、思うのです。わが方の見解は、これははっきりとっておる見解があるのでございます。その上で一体どうしてこの二つの国の利害関係が調節できるかということを案出することが妥結の道である、こう考えます。さような方向にあらゆる努力を尽さなければなりません。もとよりこちらの基本的な主張は変えられぬところがございます。それは維持しながらどれだけの点において交渉を妥結せしめることができるかということを発見するには、これは非常に努力を要します。その努力を今しつつあるのでありますから、その方向に一そうの力を注ぎたい、こう申し上げておる次第でございます。
○石原幹市郎君 日韓関係の問題はわれわれといたしまして一刻も早く何とか打開しなければならぬ。ことに自由諸国の間の問題でもありまするし、最も近い立場にある国であるのであります。鳩山内閣が成立した当初は非常に何だか空気が好転したような感じを与えて、今にも解決するのじゃないかというような、状態を一時現出しておったと思うのであります。それがまただんだん変って来て、今日ではむしろ今までよりも一番悪い、最悪の事態のような感じじゃないかというようにも一部では言われておるのでありますが、これは鳩山内閣がその後中ソと非常な接近した空気といいまするか、また北鮮あたりともいろいろ接近するような空気というか、様子が見えておるというようなことが相当韓国を刺激しておるのじゃないかというような感じも持てるのでありますが、そういうことはあるのかないのか。これは総理、外務両大臣から聞いてみたいと思います。 それからあわせて竹島問題もいろいろ今日まで論議されて、国際裁判所に提訴するかどうかというようなこともあるのでありますが、その後どうなっておるか。相変らず李ラインの範囲内として占拠されたままで、日本はただそれを傍観したままでおるのかどうか。今日も何か竹島問題についてわが主権を主張するようなことを続けておられるのかどうか。また日韓交渉の現段階、この前も大分話があったかと思いますが、これらについて重ねて一つ御答弁を願いたい。
○国務大臣(重光葵君) 日韓交渉が鳩山内閣の成立後直ちに取り上げられた問題であったことは、これはまあ御報告をいたしておったわけでございます。その後非常にこの交渉は良好な経過をたどって、今お話しの通りにあるいはりっぱに妥結できるのじゃないか、こういうふうに考えられておりましたが、これは事実でございます。ところがそれから特に急角度に悪化したというわけではございませんけれども、この交渉が続いておる間に、進展を見ないまま先方においてもいろいろ日本との関係について誤解と申しますか、われわれから考えてみるとほとんど誤解する理由もないようなことについていろいろ誤解が出て参りました。その誤解の原因はいろいろあります。朝鮮人の待遇の問題とか、個々の問題がいろいろ重なりあったという点もございます。しかし今お話しの通りに韓国は二つに分れて、南と北と何と申しますか、戦争状態の継続を今やっております。さようなことで共産圏に対する韓国人の考え方というものはまた特別なものがあることは、これは想像にかたくございません。そこで日本側として共産諸国との国交を回復するという大きな平和政策の運用が、いかにも韓国側において好まないということもございましょう。ございましょうが、これはさようなことは日韓の関係というよりも世界平和の増進に直接関係を持つことでございますから、韓国としても大きな目で見れば、これに対して誤解をすることはないとわれわれは信じておるのでございます。またそうでなければ、世界の平和というものは、消極的の局部的のことにとらわれて非常に混難するということに相なります。そこでさような大局、小局について従来内交渉の機会に十分説明はいたしております。説明はいたしておりますが、内交渉が急に好転して、そして正式の交渉ともなって、交渉が妥結をするというふうにまだなっていないことを非常に遺憾とするものでございます。しかしこの交渉は、決して私は何と申しますか絶望すべきものではない、またそういうような段階には達していないと思います。先方の代表者もあらゆる努力をして一つ前進しようという意気込みは示されております。これは私は非常にわれわれとしては重要な点であると思いますので、われわれといたしましても従来の方針を少しも変えることなく、熱心に一つこれは進めていきたいと思います。 竹島のお話がございましたが、これも全体の問題の一つとして解決することが一番適当でございます。そこでそのままになっているこの問題だけを取り上げてどうということはございませんが、常に交渉の一つの問題となっていることは申し上げて差しつかえないと思いますが、これも解決は両者の間に見ていない現状であることは事実でございます。しかし全局がさように展開をしていけば、これらの問題が解決不可能な問題だとは決して観察せられないということを申し上げておきたいと思います。
○秋山俊一郎君 先ほど来の御答弁によりまして、自衛力を持って、来たるべき、漁期に備えて日本の漁船の安全をはかるということも現段階においては考えられない、考えるべきでないという御意見でございますが、従来漁期のたびにしきりにこの問題が漁業者から要求されまして、どうか日本の自衛艦がそばにおってくれればああいったような不法なこともそう起らないだろう、あえてそこに紛争をまき起すのでなくて、保護する意味において出てもらいたいということをしばしば陳情した事例もございますが、これまた同様に今日まで実現を見ておりません。そうしてまた、しからば平和裏に話し合いで問題を解決しようとするのかとみてみますというと、これまた昭和二十八年十月に日韓会談が久保田発言というものを理由として決裂をいたして以来、今日までその会談を再開しようという機運が全然出ておりません。そういたしますと、みずからが保護することもできなければ、平和裏に解決しようという話し合いもできない。そうすると、そのまま今後の推移に任しておくのかということは、国民としてまことにがまんのできない問題であります。そこで私どもといたしましては、今日ヨーロッパにおきまして四巨頭会談が開かれまして、世界の緊張を緩和し、平和を打ち立てるために大きな政治家が集まって非常な真剣な努力をされております。この成果は当然ある程度のものはあるだろうと見られておりますが、東亜におきまして、この問題は小さいようでありますけれども、最も接近した日本と韓国との間においてこの葛藤が解決されないということは、実に遺憾なことでありまして、私は日本の外務関係の政治力について疑いを持たざるを得ないのであります。元来鳩山首相は友愛精神をモットーとせられまして、政治、外交方面にこの精神によって話し合えば問題は解決すべきものであるとして、共産国ソ連とも現在国交調整に乗り出しておられるのであります。最も真近な朝鮮の問題に対して、一体どういう手を打っておられるか。今までの外務大臣の御答弁によりますと、一生懸命に努力をしておるとおっしゃいますが、国民は政府がどんな努力をしておるかちっとも知らないのであります。もしお差しつかえなければ今日いかようの努力をなすっておられるか、その点をはっきり国民の前に一つ示していただきたい。そうしませんと、保護してもらうわけにもいけなければ、解決する話し合いもできない。このままいつまで続けなければならぬか、その間に日本の漁業者はもう参ってしまう、これはどうしてもがまんができない問題だということで、漁業者は非常に心痛をいたしておるのであります。私はこの際一つ日本の責任ある政治家、できれば総理、総理はおからだの都合もございましょから、少くとも私は重光外務大臣が朝鳥に参りまして、親しく李承晩と話し合いをする、具体的なこまかい問題じゃなくても、今後日韓問題について一つ何とか解決しようじゃないかという話し合いをするような機会を持つことも非常に必要じゃないかと、かように考えますが、この点について総理並びに外務大臣はどういう御見解を持っておられますか。今日までこの問題解決のために平和裏に解決しようとして御努力をなさったその事実を一つお示しを願いたい。
○国務大臣(重光葵君) 日本は御承知の通りに韓国とはまだ国交を樹立をいたしておらないのでございます。そうでありますから、政府と政府との直接の接触がない建前になっております。これは非常に交渉を進める上において困難な点でございます。しかし韓国は東京に代表部を持っておるのでありまして、これは政府の直接の代表部を持っております。そこで日本側としては、この代表部を通じてすべての交渉をする以外に方法を持たないのでございます。そこでこの代表部を通じて日韓の内交渉を今日まで数ヵ月続けておるわけであります。その内交渉の内容については今一々申し上げませんが、この内容については私が先ほど申し上げました通りに、日韓の全局面のことを取り上げて、そうしてどうか一つ両国の国交調整をするように向けていきたいというので、大小の問題を全部取り上げてきておるわけでございます。しかしそれにもかかわらず今日その妥結をまだ見ないという状態にあることも御報告申し上げておる通りでございます。 それから漁業問題が議論のもとでございましたが、漁業問題について私ちょっと申し上げます。私は漁業問題と申しますか、それよりも漁船の問題と申した方がいいと思います。この問題については、実は国交全体の問題と切り離して交渉をいたしてもおりますし、また切り離してやりたい意向でございます。これは国交のあるとないとにかかわらず、国交を回復するその時期まで待てない問題でございます。人道にも関係を持つ問題でございますから、これは別個の問題としてこれを取り上げて交渉をいたしておるわけでございまして、最近は未成年者の帰還等は向うも認めるというようなことまではなっておりますが、十分に満足な結果をまだ得ておらぬこともはなはだ遺憾千万でございます。そこで漁船及び漁夫の抑留の問題は、これはぜひ一つなるべくすみやかに妥結を見るように、解決をするようにやらなければならぬと思います。その点において先ほどお話しの、おそらく政府だけの話しでなくして、業者の方からも一つ話し合いをしたい、こういうような意向のあることもお話しがあったと思いますが、これも一つ十分に考えていい問題だと思いまするので、それらのことを十分検討いたしまして、そうしてこの問題を処理いたしたいと思います。 また、直接政府の首脳者、もしくはその代理者が朝鮮に行って問題を解決するということができれば、これはこれに越したことはございません。しかしそれには相当の準備を要します。それから十分四囲の状況をも考えなければなりません。これはせっかくの御意見でございますから、検討はいたしますが、今日までさようなことを決定し、もしくは考えをきめておるわけではないということを申し上げます。
○秋山俊一郎君 時間が少くなりましたので、端折ってお尋ねいたします。ただいまお話しのございましたように、日本政府の責任者が乗り込んで行くという段階もまだできないということでありますが、これらについて私は要望いたしますことは、そういう機会を作るために一つ真剣になって御努力を願いたい。話し合えばわかるのじゃないかということの前提のもとに立ってのそれは外交でありますので、それも話し合いをするような機会を作る努力もできないということであれば、これは何らそういうことについて無為無策ということにしか考えられないのであります。この点はぜひそういう方面に向って御努力を願いたい。 ただいまお話しの出ましたところの抑留者、漁船の問題、これは特に抑留者につきましては、これは大きなる八道問題であります。現在二百七十六名の者が抑留されておりまして、そのうち八十九名かは刑務所から出て外国人収容所に収容されておるということでございます。過般帰還いたしました人たちの話を伝え聞きまするのに、この処遇はきわめて劣悪である。ほとんど栄養失調で、生きているという程度のものである。たとえば食事は四合となっている、麦と米の七分三分ぐらいのものが四合となっているが、実際には三合ぐらいが一日にまあ与えられる、副食物はと言いますと、モヤシの塩汁が一ぱい、これではどんな人でも健康はもてないと思います。しかも病気になった場合のその収容所におる人たちの医療費は自弁である、朝鮮では決してそれをやってくれない、ふろに入るにしましても、ふろ銭を出して入らなければいかぬというような状態は、私のまことにこれは聞くに忍びないところであります。私は昨年大村の収容所を視察いたしましたが、たくさんの韓国人、中国人がおりましたが、これに給するところの食事は私は満足してよろしいというように考えて見て参りました。分量にいたしましても、またちょうど昼食でありましたが、肉とタマネギとジャガイモを入れて煮込んだ、いわゆるすき焼式のものを大きなわんに一つずつ与えております。運動場もございますし、医療設備もありますれば、りっぱなふろ場もある。そうしてそこに収容されている人たちは一つも憂い顔をしていなかったのでございます。これは私は実は朝鮮に九年もおりまして、韓国人の実際の生活もある程度存じておりますが、決して大衆の生活より劣るものでないというふうに私は見て参りました。しかるに韓国における現在の収容所の状態というものはさようであるということを聞きましたにおいては、私どもまことに残念に思ったのであります。一日も早くこれらの人たちを帰してもらう、もう少し給与をよくして扱ってもらうというようなことに一つ努力をいたしてもらいたい。日本から差し入れをする物は届くそうでありますが、なかなかそういうふうな程度の状態では、そうしばしば国内において差し入れをするようなわけに参りません。この抑留されておる人たち、あるいはその家族たちのことを考えますというと、もうじっとしていられない感じがするのであります。どうかこの点は各般の大きな問題よりも最も手近な問題としてなるべく急速に一つ交渉して、早く返していただくように御尽力を願いたいのであります。 次に、外務大臣にお尋ねいたしますが、これも過ぎ去ったことでありますが、昨年十一月二十二日でありましたか、台湾海峡において日本の三十一、三十二山田丸という漁船が撃沈をされまして、二人が死亡いたしまして、そうして四人の者が重軽傷を負ったのでありますが、これが当時交渉いたしまた当時には、やや中国政府もこれに対して何らかの処置をしようというような意図もあったようでありますが、最近において、おれの方の船がやったのではないというはっきりした答弁を公けにしてきたということで、われわれは非常に意外に存じておりますが、これを外務大臣はどういうふうに考えておられますか。またこれに対する今後の処置をどうしておられますか、お伺いいたします。
○国務大臣(重光葵君) この案件が今まだ結末を見ておらぬということはその通りでございます。中国側すなわち台湾の国民政府は十分わが方の主張を認めておらぬ、従って本件の解決を見ておらぬということは事実でございます。これはさらに解決を見るように、そうして日本の主張を認めてもらうように最善の努力を続けていかなければならないと思います。さような状態にあることを御了承願いたいと思います。
○秋山俊一郎君 時間がないですから、もう一点だけ一つ農林大臣にお伺いいたします。
○委員長(館哲二君) 一つ簡単にお願いいたします。
○秋山俊一郎君 農林大臣にお尋ねいたします。 かねがね委員会等において、現在行き詰った日本の漁業問題を解決するために、農林大臣は国会終了後直ちに漁業政策審議会というようなものを設けて、この審議会に諮問して水産政策の根本方針をきめたいというふうな御発言をなすっておられました。われわれも非常に期待しておるのでありますが、その後の審議会設置の経過はいかようになっておりますかということが一点。 次に、その審議会と現在中央漁業審議会と申しますか、すでに中央漁業審議会というものが設置されておりますが、それとの関係はどういうふうになるでありましょうか、その点が第二点。 それから、もしこれは諮問が、回答がなければわかりませんが、根本問題を解決するということになりますと、日本の周辺における小さい魚、稚魚、この稚魚の保護、乱獲禁止、あるいは大きな魚につきましても漁期、あるいは漁具の制限をするということが必然的に起ってくると思いますが、さようになりますというと、相当多額のここに資金を必要とするのであります。従来これが問題となりましたけれども、今日まで実現を見ないのはこの資金関係にあったと思いますが、これについても農相は相当の成算と申しますか、覚悟をお持ちでありますか。この点が第三点であります。 次に、農林大臣は新聞で伝えるとこによりますと、国会終了直後外遊をせられるということでありますが、いつごろおいでになっていつごろお帰りになるか。私はこの重要な水産政策を国会終了直後に打ち立てるような努力をされるという御言明に対して、これをほったらかしておいて外遊をせられるということについては私どもは非常に遺憾に存じます。何らかここに目鼻をつけてからおいでになってもおそくはないのではないか。われわれ業者が今日行き詰まっておるときに一刻もゆるがせにできない水産政策に対して、これを結末はつけぬにいたしましても、目鼻をつけないで外遊をせられるということについては、私はあなたの責任上果して不都合ないというお考えでありますか、この四点をお尋ねいたします。
○国務大臣(河野一郎君) お答えいたします。委員会は目下水産庁におきましてそれぞれ準備を進めまして、大体来月早々その会合を開くように取り進めておるわけでございます。その結果として予算措置が必要な部面が生まれてくるんじゃないかということでございますが、私はそういうことも生まれてくるだろうと思います。今年度の予算におきましては、かねて申し上げてありまする通り、従来のあり方をそのまま進めて参りましたが、少くともここに画期的に日本の水産政策を打ち立てていくようにいたしたい。たとえば沿岸漁業につきましては、現在の漁師のあり方が今のままでは私はとうてい行かれない、これをもう少し水産業自身についても畜産を取り入れるとか、養蚕を取り入れるとかいたしまして、その多角経営によって沿岸の漁師諸君も経営の基礎を持っていくようにしなければいかぬだろう。また沖合いの漁業、遠洋の漁業等につきましても、船の大きさ等についても考えなければいかぬだろう、港湾の設備等につきましても再検討の必要があるだろう、これらのことにつきまして各方面からあらゆる角度から御検討を願うように、今せっかく準備を進めておるわけでありまして、出かけますまでにそれらの総会を開いて、そうして一応各専門家によって御検討願うようにしてから出かけるというようなつもりでおるわけでございます。
○秋山俊一郎君 既設の審議会との関係は。
○国務大臣(河野一郎君) 既設の審議会については今あらゆる角度から検討いたしまして、その結果既設の審議会との関係がどういうふうに生じてくるかということはそのときに考えたいと、こういうふうに考えます。
○委員長(館哲二君) 昨日八木君の御質問に対する大蔵省の答弁が残っておるようでありますから、この際発言を願います。
○国務大臣(一萬田尚登君) 昨日八木委員の御質問に対しまして答弁漏れがありましたと思いますので、この機会に御答弁を申し上げます。 それは米の今回新しい集荷制度に伴いまして、減税措置をとることにいたしております。その減税の内容につきましては昨日御答弁申し上げたのでありまするが、その額がどのくらいであるかという点が漏れておったようであります。これは大よそ三十億円であるということを御答弁申し上げておきます。
○委員長(館哲二君) 羽生三七君、持ち時間がきわめて少うございますので……。
○羽生三七君 時間がありませんので、簡単にお伺いいたします。 きわめて事務的なことですが、その前に一言総理大臣にお尋ねしたいことは、今ちょうど秋山議員から御質問になった河野農林大臣の外遊に関係してですが、ロンドンにお立ち寄りになるのは、これは日ソ交渉の内容に関する問題なんでしょうか、それとも国内政治に関連して首相みずからの心境というようなものを伝えられるのが主なのか、これは参考のために私ちょっと承わっておきたいのですが。
○国務大臣(鳩山一郎君) 松本全権から、私がやめるとかなんとかいうことはほんとうかというような手紙が来ておりますので、それらについても河野君から話をしてもらいたいと思ったのであります。別に交渉の順序だとか、交渉の内容については外務大臣と密接な関係が日々ついておりますので、それについて何も申すことはないのであります。
○羽生三七君 わかりました。あとはもう事務的なことで、大臣をわずらわすような問題ではないのですが、一つはこの会計のうち一億五千万円生産性本部に使うわけでありますが、そのほかにまだ一般会計からの補助分もあるわけです。これは生産性本部の性質からして研究的なものですから、プロダクションじゃないのですから、実際問題としてこういうところへ金を融通して、あとから払えるのかどうか、しかもこの前政府委員の御説明を聞きますと、このお金の中には啓蒙宣伝やアメリカに行く人に必要な経費を、つまり旅行の費用もこの中に入っておるわけです。そういうことに金を使って、生産性本部と名をつけて一体返還ができますか。事業団体では——事業といいますか、今申し上げた通り利益を上げるようなプロダクションじゃないのです。どうされるのですか。
○国務大臣(高碕達之助君) 通産大臣からお答えするはずでございますが、通産大臣がほかの用事がありますので、私からお答え申し上げます。大体御説のごとく生産性本部自身では生産するのじゃございません。従いまして事業を営みませんから、利益はないわけでありますけれども、これによって業者が生産を向上し、そうして利益を上げるということになりますから、その利益によってこれを払い込んでいく。貸付金であります一億五千万円、これはもし貸さなかった場合には、業者自身がやはりほかから金を借りてきてやらなければならない、当然業者が負担するものと思いますから、その心配はないわけであります。
○羽生三七君 心配がなければそれでいいのですが、私はことによると業者がこういう研究機関だから払わないということになると、一般会計で政府がめんどうをみてやらなければならぬということになるのではないかと思います。その点を心配してお尋ねした。
○木村禧八郎君 関連して。償還計画はどうなるか、心配ないと言われますが、それを伺いたい。 それからもう一つ計画内容を資料としていただきまして、内容を調べてみますと、海外に何班かに分れて広範に研究に行く費用、これは今高碕長官が言われたように、業界の費用でやるべきであって、結局もし返らないような場合、国民の税金で償還しなければならぬわけです。私はこの一億五千万円はこういう形で業界の補助みたいな形になってくる、私は補助の変形ではないかと思うのですが、もし取れなくなれば補助になってしまう。しかしそれを補助ということでは体裁が悪いから一応貸付という形をとる、これは何ら利益を得るというのじゃないから、償還計画がはっきりしなければこれは疑わしいのですし、業界に対してアメリカの余剰農産物資金をそういう形で貸し付けるというのは、どうも一般の均衡からみてもおかしいと思います。こういうことは業界の金でやるべきだ。同時に生産業界が生産性を高めるために努力すべきで、どうもその点割り切れないのですけれども、もう一度御説明願いたい。
○国務大臣(高碕達之助君) これは今回の石炭の法案におきましても、一億五千万円のうちの四千万円は生産性本部を通じまして石炭業界の方に援助する、貸し付けるということになっておりますから、かりに石炭の合理化ができて石炭がよく生産できて利益が上るということになれば、石炭業者が持つということになっております。先般来派遣いたしました第一班は鉄鋼業者が出ております。現在は自動車業者が出ております。これはもちろん彼らが行った結果相当生産を向上する、従いまして各業界にこれを割り当てて持たす、こういう考え方でありまして、別に補助金というものは補助金としてちゃんと計上して出してある。これは補助金とは全然違うわけです。一時貸付けする、こういう考えでやっております。
○木村禧八郎君 契約はあるのですか。
○国務大臣(高碕達之助君) もちろ契約書をとってあります。
○木村禧八郎君 償還計画はあるのですか。
○国務大臣(高碕達之助君) 償還せしめるという条件で貸しておるわけであります。
○国務大臣(一萬田尚登君) その点につきましては、私からも御説明申し上げておきます。私としてはもちろんこれは返してもらうのであります。これは今お話の出たうちで、たとえば海外に調査に行く、こういう場合にはこれは半額は自己負担で、行く人が大体負担する、その他企業診断をやる、そうするとそういうところでやはり収入も多少ある、それから会費の方も徴収する。それから今日はこれは財団法人で、どちらかというと色彩的に見た場合に民間団体、民間の運動というふうな色彩が強い。なおこの生産性本部というようなものがどうあるべきかという基本的な点については、なお今後の推移を見て検討する必要があると私は思うのですが、今の出発点と申しますか、出発点はそういうふうな状況にあるのであります。従いまして、この一億五千万円金を出してありますから、貸付金として出してありますから、これは返済の場合自己資金の分をも含め資金繰りでやっていき、返済不能のために財政負担にならないようにしていきたいということでやっておるわけであります。
○羽生三七君 最後に一点だけお伺いいたします。これは会計年度の関係でお尋ねするのですが、この余剰農産物の協定は日本としては通常国会に間に合わぬから——通常国会がたまたま時期的におくれて今やっておるから、これにこの法案がかかったわけです。ところがアメリカの会計年度からいうとおそらく六月で切れておると思う。ただ大統領の支出権限の関係でどうなっておるか知りませんが、そこで今度もし協定をやる場合があるといたしますと、それは時期的にどうなりますか、つまり昭和三十一年度の通常国会に間に合うように特別会計というものは出てくるのか、あるいは間に合わなければ改めてまた何か臨時国会というようなものがあるときにかけるのか、その辺の時期的な点をお尋ねしたいわけであります。
○国務大臣(一萬田尚登君) これはまあ今後の折衝、協定がいつできるかということにかかると思いますが、なるべく間に合うようにいたしたいと存じておるわけであります。特別に臨時国会を開いてやるようなことのないようにいたしたいと思います。
○豊田雅孝君 生産性本部のことに関連しての質問でありますが、この生産性の向上の必要な点は大企業だけではないと思います。特にわが国の特殊性からいいまして、大企業に関連産業である中小企業に対しての生産性向上が最も必要で、生産性向上をやるにはむしろ関連産業としての中小企業に重点を置かなかったならば、この目的をほんとうに達成できないと思うのであります。この生産性向上の指導につきまして、関連産業としての中小企業に対して十分に生産性の向上をはかるという具体的な方策はいかに考えておられるか、この点御所見を伺いたい。
○国務大臣(高碕達之助君) お説のごとく大工業だけでなくて、中小工業の生産性を向上するということは最も重要だと存じまして、現在におきましても大阪、名古屋、東京等にそれぞれ中小工業者のチームを作りまして、それに対してどういうふうに生産性を向上するかということについて、今逐次実行に移りつつあるわけなんであります。
○吉田法晴君 関連して。生産性本部に貸付けましたものの償還計画、おそらくどういう条件で貸して、何ヵ年計画で、何分の利息で、どういう工合に返させるかと、こういう計画がおありだろうと思うのでありますが、それはどういうことになっておりまするか、一つ伺いたいと思います。
○政府委員(森永貞一郎君) まだ最終的な結論を得ておりませんのでございますが、利子は大体四分ということで考えております。問題になりまするのは償還の期間でございますが、生産性本部側では二十年というような長期を希望しておられますが、私どもの方としましては、もう少し短期に、五年ないし十年くらいのところにいたしたいということで目下折衝をいたしておる最中でございまして、まだ最終的に決定いたしておりません。
○吉田法晴君 もう時間がございませんから遠慮をいたしますが、そういう点については、これは予算委員会にちゃんとお出しを願わなければならぬ計画だと思うのです。今なければあとでお出しを願いたいと思いますが、なおその中で返させる保証という点がまだはっきりいたしません。その点をあわせて一つ御答弁を願うか、あるいはあとで出していただきますか、その点だけ明瞭にしておいていただきたいと思います。
○委員長(館哲二君) それは資料としても要求してあるのでありますが、きまりましたら一つ提出を願います。 以上をもって質疑は全部終了いたしました。 これより討論に入ります。討論の通告がありますので、順次発言を求めます。
○湯山勇君 私は日本社会党第四控室を代表して、昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)に反対をいたします。 この特別会計の歳入源は、六月二十四日国会において承認された農産物に関する日本とアメリカ合衆国との間の協定に基いて借り入れられる外貨資金八千五百万ドルに基くものでございまして、このときに私どもは、この協定が米国の日本に対する経済的、政治的支配力を内蔵し、日本の自主性を著しく阻害するものであり、さらにまたわが国の貿易、外交さらには食糧増産等に著しい悪影響のあることを指摘いたしまして、これに反対をして参ったのでございます。今回この特別会計補正予算を審議する過程を通じて、私どもが先般指摘して参りましたことが全く正しかったということが一そう明確になった次第でございます。そこで今、本予算案に対してそれらの点を幾つか指摘して参りたいと存じます。 その第一点は、この特別会計が防衛分担金と同じような性格を持っておって、アメリカの日本に対する内政干渉の余地を持っておるということでございます。歳出の貸付対象となっておる愛知用水その他の農地開発にいたしましても、電源開発にいたしましても、すべて長期計画的な継続事業でありまして、着手した以上中途でやめることはできないのであります。これに対して歳入の借入資金は一年ごとに協定を結ばなければならない性質のものでございまして、毎年々々交渉の結果に待たなければ、その金額は決定しないのでございます。だから来年どうなるか、再来年どうなるかということは全く今日ではわからないのでございます。そのため、アメリカとの協定が締結されない限り、この特別会計予算は決定しないのでありまして、国の資金計画とかあるいは投融資計画はもちろん、一般会計予算さえも、協定ができない限り決定されないという事態を惹起するおそれがあるのでございます。本年度の予算を編成するに当りまして、防衛分担金の折衝のために政府がどんなに苦労をしたかは政府みずからがよく御承知のことでございます。来年度からは、予算編成に当りましては、防衛分担金の折衝に加えて、さらに余剰農産物の協定とその使途を決定しなければならないことになるのでありますし、こういうことはアメリカの日本に対する支配をさらに強化せしめ、日本の自主自立を後退させる以外の何ものでもないのでありまして、われわれの絶対承服できないところでございます。 第二に、この特別会計は日本経済を不健全化する要素を持っているということでございます。自立経済が達成されるための大きな要素として、生産と貿易の伸張があげられておるのでございます。ところが長期にわたってこの資金を受け入れなければならない性質上、この計画はアメリカとの貿易をさらに強化させておる。そういう事実にかんがみまして、さらに今後日本の貿易を過度にアメリカに集中し、将来の日本の東南アジアその他への貿易を著しく阻害するという要素を持っているのでございます。ことにアメリカから米を買い入れるがごときは、先般ビルマからの申し入れがあったということを昨日御指摘ありましたけれども、特にわが国として重要視しなければならない東南アジア貿易等に対して、著しい障害となることについては、政府みずからもよく御認識になっておるところであると思うのであります。また農地開発事業におきまして、資金を借りるということ以外に、その機械あるいは設計、こういうものをアメリカに依存し、さらに技術者をも受け入れねばならない、こういうことになっていることは、全く自主性を欠くものであって、自主経済達成とはおよそ逆な方向に進んでいるのであります。 さらに反対の第三点といたしまして、この予算は国内の農業を著しく圧迫するということでございます。米を含めまして、買付農産物の種類、品質、数量等は、米国の主張に基いて決定されたものであって、われわれの立場から申しますならば、全くでたらめであると言わなければなりません。これが国内の農産物価格に影響し、さらには食糧自給のための農民の生産意欲を減退させるおそれがあることは、たびたび指摘されたところでございまして、このような買い入れは米国の農民のためにはなっても、日本の農民のためにはならないのでございます。また農地開発事業に出資されておりますものにつきましても、愛知用水その他中途にしてもしこの資金がとまった場合は、当然他の食糧増産対策費の犠牲において事業を継続しなければならないのでございまして、これらを思い合せるときに、日本農業を守るために、やはりこれに対しては反対せざるを得ないのでございます。 さらに第四点といたしまして、生産性向上本部にこの資金を融資するということは、資金の性質上不当であるということを指摘いたしたいのであります。ただいま羽生委員等の御指摘にもありました通り、生産性本部はその生産性本部によって利潤を上げるという経済的な機関ではございません。この生産性本部の設立趣意書にも書いてありますことは、わが国における公正な生産性向上運動の中核体である、こういうことをうたっており、さらにまた生産性向上のかぎは、かかってわれわれ自身の努力と工夫いかんにあると、こういうことが趣意書に明記されております。このような性格を持った生産性本部であるから、従ってその資金につきましてもただいま御答弁がありましたように民間団体等の寄付金をもってこれに充てる、こういう原則になっており、経審長官もこういう答弁をしておられるのでございます。このような性格を持った、われわれ自身の手によってわれわれ日本の国の生産性を向上させて行こうとする生産性本部が、こういうひもつきの資金を貸り受けることによって、ただいま御説明のありましたたとえば視察先にいたしましても、あるいは研究にいたしましても、さらにまた生産性本部の事業として掲げられております訓練あるいは事業場等の指導あるいは宣伝啓蒙、これらがこの資金とのつながりにおいて方向ずけられるおそれがあるということは明白でございます。こういうあり方をした場合には、生産性本部は明らかにこの趣意書にあるような、当初意図した生産性本部の趣旨に反する運営がなされることになるのでございまして、日本経済に寄与するということを念願して設立された生産性本部が、実はアメリカ経済に寄与する以外の何ものでもないということになるのでございます。 最後に私はこの補正予算の作成に伴いまして、当然一般会計並びに他の特別会計に補正しなければならない点ができておることを指摘したいのでございます。一例をあげてみますと、今回の協定におきましては千五百万ドルの贈与がなされておりまして、その贈与の中には学校給食用小麦の九百二十八万ドルが入っておるのでございます。この九百二十八万ドルにつきましては、この金額は実は不当に計算されたものでございまして、購入する小麦はトン当り六十ドル、贈与の分は百十六ドルというふうに、二倍近い値で計算されておる、こういう実にけしからぬ不合理を持っておるのでございますが、これは別といたしまして、この九百二十八万ドルの贈与によりまして、先般成立した一般会計、特別会計の食管会計の中に、学童給食用の補助金、二分の一の十六億九千三百万円が組まれておるのでございます。この十六億九千三百万円は、一般会計から特別会計に繰り入れられたものでございまして、もしこの九百二十八万ドルの供与があれば、食管会計に組まれている十六億九千三百万円は当然減額もしくは削除されなくてはならない。従ってこれに入れるために、一般会計から回された十六億九千三百万円もまた修正されなければならないのでございます。にもかかわらずこれらをそのまま放置しているということは、せっかく成立した予算が実情に合わないものとなってしまっておるのでございまして、これを放置したというのは、政府の怠慢か、あるいは故意であるか、いずれにいたしましても私どもの納得できないところでございます。 以上簡単に反対の理由の重要な点をあげまして討論を終る次第でございます。(拍手)
○委員長(館哲二君) 政府関係者の御出席を求めます。(「暫時休憩」「進行進行」「委員長、どうなっている」と呼ぶ者あり)ちょっと今農林大臣くらいは来ないと困ると思うのです。(「通産大臣くらいは来ないと困る」と呼ぶ者あり)それでは今農林大臣がすぐ今こちらへ向いておるそうですから……。池田宇右衞門君。(拍手)
○池田宇右衞門君 農林大臣じき来ますか。
○委員長(館哲二君) 間もなく来ると思います。今こちらへ向いていると言いますから……。
○池田宇右衞門君 私は議題に入る前に委員長を通じまして、また総理もおいででございますから、一言要求をいたしたいと思います。(「討論ですよ」と呼ぶ者あり)申すまでもなく今の補正予算を通すに当りまして、すでに議員は昼食も抜きにして熱心にこの討論に入っておることは、予算を進行いたすという熱意に燃えておるというほかにないのでございます。また総理も副総理も関係大蔵大臣その他の大臣も出席いたしましたが、他の閣僚が見えない。もしわれわれ補正予算を通しても、その執行に当りましてこのまま推移するというようなことがありといたしましたならば、九仭の功を一簣に欠く、仏を作って魂を入れないという結果をおそれるのでございまして、この点は十分に委員長は委員を代表して政府にその効果のあるように国民のために、すべての目的が達成するように十分の注意を望む次第でございます。 ただいま議題になっております昭和三十年度特別会計予算補正特(第1号)に対しまして、自由党を代表いたしまして若干の希望を付して賛成の意を表せんとするものであります。本補正予算は、先般国会において承認を与えました。いわゆる余剰農産物協定に基いて日本に借款として貸与せられる資金を経理するために、余剰農産物資金融通特別会計を設け、その予算として提出されたものでありまして、余剰農産物協定に賛成をいたしております。自由党といたしましては、当然賛成を表するものであります。申すまでもなく、余剰農産物協定は、アメリカにおいて余っております農産物を、わが国の必要な限度において国際価格で購入いたしまして、その価格の七〇%をわが国に借款として与えられ、しかも条件は四十年間、ドルの場合は年利三分、円の場合は年利四分という長期低利資金の調達ができることになっておるのでありまして、その運用方法をきめるのが今回の補正予算であります。この補正予算の歳出の内訳を見ますと、電源開発事業貸付が百八十二億五千万円、農地開発事業貸付金が三十億円、生産性本部貸付金が一億五千万円となっておるのでありまして、使途に関しましては異存はありません。しかしながら貸付金額の大小、実際の使用については大いに意見があるのであります。すなわち第一に、電源開発事業の貸付金百八十二億五千万円は、電源開発会社の資金計画三百五十億円の一部に充当されるのでありまして、約半分をこえる大きな額であります。しかも年利四分という安い金利で貸し付けられるのでありますから、電源開発会社においてはこれによりすみやかに電源を開発し、電力の供給を豊富にして、料金の引き下げをはかり、さらにそれによりましてコストの引き下げ、ひいては国際的に割高である物価の引き下げをはかり、輸出の増進に貢献するよう希望するものであります。 次に第二に、農地開発事業貸付金については三十億円でありまして、電源開発に比しおびただしく少いのでありますが、これにつきましては強い不満を持つものであります。すなわち、今回の余剰農産物八千五百万ドル相当額の輸入によりまして最も圧力を受けるのは日本の農業であり、一番不安を抱いておるのが日本の農民であります。この不安を除きますためにも、この借款による資金の投資を農業開発事業に多くすべきであります。また食糧の自給度の向上という見地からいたしましても、さらに農業関係の投資を多くすべきであります。愛知用水一つを例にとって見ましても、年に米麦二十七万石の増産が可能になり、七百七十九万六千ドルの外貨の節約が可能になるのであります。かくしてこそ初めて余剰農産物を協定を結んで購入する意義があるのであります。 第三に、生産性本部に対する貸付金一億五千万円でありますが、戦前の産業合理化運動のようなことにならないように、それぞれの企業において真に従業員も経営者も打って一丸となって生産性を向上させ、原価を安くし、日本の輸出増進に役立つように使用されることを希望いたします。 最後に、来年度以降の方針に関してであります。政府においては来年度の米国の余剰農産物を受け入れる協定を結ぶのかどうかの方針が決定していないようでありますが、愛知用水などはこの資金により五ヵ年計画を立て発足をすることになっております。また円資金調達が困難なわが国の状況において当然来年度もこの方法による資金の調達が必要なことと思います。従ってもし来年度も引き続き行うといたしますならばさらに有利な条件で協定を結ばれるように、しかも投資の配分に当っては他の事業に比し農業関係の投資を多くするよう強く希望するものであります。 以上若干の希望を付して私の賛成討論といたす次第であります。(拍手)
○松澤兼人君 ただいま議題となりました昭和三十年度特別会計予算補正特第一号につき、日本社会党第二控室を代表して反対の意思を表明いたします。 われわれは経済自立の最も基本的な条件として食糧自給を考えるのでありますが、政府は安易な方法により米国余剰農産物を受け入れ、その見返りとして国内産業の開発に使用せんとしているのであります。もとより農業開発、電源開発の必要性についてはわれわれも賛意を表するものでりますが、そのためわが国食糧政策に重大な問題を投げ入れていることは考慮を要するところであります。われわれの根本的な立場は余剰農産物の受け入れそのものに反対でありまして、米国が余剰農産物を提供するその真意が那辺にあるのか納得がいかないのであります。日本のためなのか、米国自身のためなのか、自立のためか隷属のためか、ただわれわれはかかる米国の強制的な好意を批判もなく受け入れることにより日本が一歩々々米国のアジア防衛の一環として抜くことのできない深みに陥りはしないかをおそれるのであります。これが反対の第一点であります。 第二点としてこの特別会計の運営自体は日本政府の自主的判断によって行われるかの外観を備えているのでありますが、実は協定そのものによりその一ドル、一円も日本の自由なる処分にまかせられていないのでありまして、特別会計に計上されている金額は全く米国側の一方的意図によって押しつけられている点であります。さらに別の法律によって外資を導入し、開発をなすことになっておりますけれども、自由なる資金を受け入れるのではなくして、実はすべての計画は米国の指示を受け、開発に必要なる機械類を大部分完成品の形で導入するにすぎず、日本産業の発展に対する何らの刺激にもならないのであります。 なお、この会計の中に計上されております生産性本部への貸付にいたしましても米国資本のわが国民族資本への間接支配となるのでありまして、予算の運営に全く自主性のないことはまことに遺憾であり、われわれの強く反対しなければならない点であります。 第三点は、協定による借款一億ドルの内訳は円貨買付分八千五百万ドル、贈与分一千五百万ドルであり、買付分の七割、五千九百五十万ドルがこの予算に計上されている二百十四億二千万円となっているのでありますが、三割は米国側に使用され、それが軍事的目的に使用されるほか、米国農産物の日本国内における売り込みの費用などに使用されることになっているのであります。全くわが国の農業の犠牲において米国余剰農産物を買い付け、米国農業恐慌の救済をなしている姿が明瞭に見られるのであります。しかも二百十四億まるまる農業開発に向けられるならば話はまた別でありますが、直接農業開発に充てられるものはわずかに三十億にすぎないのでありまして、日本農業の犠牲がこれによって何ら報いられていないことは明らかであります。 さらに、政府はこの協定を来年度以降も続いてやるのか、今年限りのものか、明らかになっていないのであります。開発の事業は長期継続でありますから、政府としては当然協定の継続を希望するでありましょう。そのため河野農林大臣は近く米国におもむき、この交渉をされるとうわさされているのであります。われわれとしては、開発の必要性は十分納得するとして、五ヵ年もかかる協定を結ぶことの結果、日本農業の自主性、日本経済の自主性にいかなる影響を与えるかを心配するのであります。ただ、政府が安易な道を選ぶことによって、いつか日本の独立を米国側に売り渡すことになりはしないかを深く憂えるのであります。 最後に、この資金融通特別会計に関する法案は本日衆議院において議決されるやに聞くのであります。形式論から言えば、この法案が衆議院及び本院で否決になった場合はどうなるかの問題も起ってくるわけであります。政府は最近、すでに疲労こんぱい、法案審議促進に関し何らの努力をなしておらないように見受けられるのであります。まことに遺憾であります。会期はもはや旬日もないのであります、重要法案はいまだ衆議院に山積しており、自由党もこれを保守合同の取引の種に利用しているかのごとき感がしているのであります。政府の無能と怠慢に対しわれわれは強く反省を求めなければなりません。 以上をもちまして反対の討論を終ります。(拍手)
○豊田雅孝君 私は緑風会を代表いたしまして、ただいま議題となっておりまする昭和三十年度特別会計補正特第一号に対しまして若干の要望を付して賛成の意を表するものであります。 すでに、この国会において承認せられておりまする農産物に関する日米間の協定に基いて借り入れる資金を財源といたしまして、電源開発事業、農地開発事業及び生産性本部に対しまして貸付を行わんとする特別会計の設置に伴う予算措置でありまするから、本案に対しては賛成すべきものと考えるのであります。しかしながら、この一連の措置をしさいに検討いたしてみますると、米国の余剰農産物を輸入し、これに基いて借り入れる資金を緊要なる事業に貸し付け得るという大きな利点がありまする半面におきまして、政府の施策よろしきを得なかったならば、わが国にとってきわめて重要な東南アジア貿易を阻害いたしまするのみならず、日本の農業及び酪農業を圧迫いたし、さらに給食学童に心理的悪影響を及ぼす等の問題をはらんでおると考えるのであります。 従って、政府においては、まず第一に、これらマイナスになる点に対しまして是正をするよう、万遺憾なき対策を講ずることを要望するものであります。 第二には、資金の貸付対象となりまする電源開発及び愛知用水その他の農地開発はいずれも長期計画でありまするがゆえに、いやしくも途中において挫折するがごときことなきように、政府は万全の策を樹立実行いたされるとともに、資金の効率的使用についても特段の細心周到なる配慮を要望するものであります。生産性本部につきましても、わが国の特殊事情より考えてみまするに、生産性の向上は、ひとり大企業だけではなく、その関連産業としての中小企業にこそ最も必要である現実にかんがみまして、中小企業に対しましても徹底的に生産性向上をはかるよう政府の格段の指導を要望するものであります。 第三に、来年度におきましてもこの措置を継続せんといたしまする場合においては、米を輸入すること自体に問題がありまするのみならず、その品質、価格の割高なる点においても問題がありまするがゆえに、輸入の農産物の品目、価格等につきましても、わが国の東亜における地位とわが国の特殊事情とに即応せしめるように慎重なる再検討を加え、本年度よりもはるかに有利な条件によって取りきめをし得るよう、最善の努力を要望してやまないものであります。 私は緑風会を代表いたしまして以上の要望を付して政府原案に賛成するものであります。(拍手)
○木村禧八郎君 私はただいま上程の余剰農産物資金融通特別会計の予算に対しまして反対いたすものであります。反対の基本的理由は、この前提となる農産物に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定に対して反対でありますので、その協定に基くこの予算措置に反対するものであります。 余剰農産物の協定に対する反対理由といたしましては、その第一は、政府はいろいろこの余剰農産物の受け入れに対して理由をつけておりますけれども、結局これはアメリカの農業恐慌の輸入でありまして、その証拠には、日本はアメリカから一応通常輸入といたしまして、小麦七十五万トン、大麦二十万トン、米二十万トン、綿花二十七万五千俵、タバコ二千九百トンの通常輸入の取りきめをやっているのでありますが、この余剰農産物協定は、通常輸入の上積みといたしまして、小麦三十四万トン、大麦五万五千トン、米十万トン、綿花十七万五千俵、タバコ二千七百トン、こういうものをよけいに輸入するのであります。従いまして、これは、日本は輸入するというよりも、輸入させられる側で、すなわちアメリカの農業恐慌の日本へのしわ寄せであります。その結果として、いかなる影響が現われるかについては、すでに各委員からも指摘されたところであります。日本の農業への圧迫になることは、本年度の農業投資、政府の農業財政投資を見ましても明らかであります。自由民主の修正によって若干農業投資はふえましたけれども、全体的に見て、日本の農業生産の増産に対する投資は、この余剰農産物受け入れのために停滞を示してきております。増産に対する積極的な施策がここで停滞してきていることは争えない事実であります。さらにこれと関連して世界銀行の借款、その借款によるところの農業機械の輸入というのは、結局アメリカの農業恐慌による過剰農業機械の輸入であります、インターナショナル・ハーベスター会社の農業機械、過剰機械を輸入することであります。またその実例はこの過剰農業機械の輸入ばかりでなく、すでに火力借款にも現われております。また佐久間ダムの開発による開発機械の輸入にも現われている。日本でそういう開発機械あるいは火力発電機械、農業機械が、できる分までもアメリカからそういうものを輸入させられる。これはアメリカ恐慌の輸入が、日本の産業を圧迫することになるわけであります。この点が反対理由の第一であります。 第二は、この過剰農産物の輸入というのは、新しい形の植民地主義の私は一環であると思います。古い当時のいわゆる帝国主義国家が植民地を搾取する形態として、いろいろな貿易をやりましたが、それと似ている点がきわめて多いのでありまして、要するにアメリカは一定の使用価値しか持ってない小麦とか、綿花とか等々、しかもそれはアメリカが過剰である、そういうものを日本に持ってきまして売って、日本の円にかえまして、この円を日本政府が持っているドルにかえまして、そのドルをまた日本政府が借りまして、そのドルを外為に売って円資金を調達する、これは日本政府が持っている外貨をアメリカの余剰農産物と交換して、そうして日本がそれを借りる、しかもそれは結局ですね、五千九百五十万ドルの借款は、金利は安いとはいえ、最後には元利これは一億六百二十万ドルに達するのであります。従ってこれは新しい植民地的な搾取の私は一形態であると思う、そういう意味で私は賛成することができないのであります。 第三は、政府は外貨節約になると言っておりますが、この八千五百万ドルの借款のうちで、余剰農産物買い入れのうち、アメリカ使用分二千五百五十万ドルは、これはアメリカの域外調達の減少になるわけであります。それだけに日本の外貨の収入の減少になるわけでありますす。さらにまたその七〇%の五千九百五十万ドル、これは先ほど指摘しました通り、これは日本政府が持っている外貨をアメリカの余剰小麦と、余剰農産物と交換して日本が借りるということであって、これは私は外貨の節約にならない、しかも日本政府が、外貨のうち約五億一千二百万ドルは外国銀行に一・八分の三%の低利をもって定期預金として預けている、約二億ドルは無利子で預けている、このような貴重な外貨を外国銀行に、ほとんどただ同様で預けてあって、そうしてアメリカから三分の利息でそうして金を借りて、そうして余剰小麦を買う、こんな私はばかな話はない。いかに日本が外貨が少なくなっているとは言え、五千九百五十万ドルくらいの食糧を買う外貨がないとは言えないのであります。現金でなぜ買わないか、現金で買うことによって、外国銀行に無利息同様で貸している金を運用をすれば、日本の国際収支の上にはプラスになるわけであります。この点どうしても私は割り切れないのでありまして、反対せざるを得ない点であります。 第四の反対理由は、世界銀行から借款するために、その運転資金としてどうしても円資金が必要でありますが、この円資金を調達するために、その調達方法として、無理にアメリカから過剰小麦を、過剰農産物を買わざるを得ないような情勢に私はなっていると思うのです。日本で円資金の調達には決して不足していないと思う。防衛費の方に多額の資金を使うから、円資金に不足するのであり、また日本の資本蓄積の状況を見ておりますと、過剰投資、あるいは二重投資、非常にむだな資本蓄積が行われておるのであります。そういうものを節約すれば、アメリカから過剰小麦、過剰農産物を輸入して、その見返りの円を産業に投資しなければならぬと、そういうようなことはしなくても済むわけであります。この点、さらにまた明年度も円資金調達のために過剰小麦を輸入せざるを得ない、再来年度も輸入をせざるを得ない。結局これは円資金の調達に困難を生ずるという理由でずるずるとそういうふうに引き込まれて、来年度においてはまた河野農相はアメリカ大豆を優先的に輸入するということを言われている。アメリカ大豆は今年は大豊作であります。アメリカの豊作になって過剰になったものをみんな押し付けられる、これが結局日中貿易にまた非常に支障を来たす。今中国からの大豆の引き合いがありますが、それが非常に難航をきわめているその背景には、アメリカの過剰大豆を買わさせようと、そういうところからきております。せっかく軌道に乗ろうとしている日中貿易を阻害しようとしているわけであります。 このような無理な、非常に日本にとってはマイナスな形において余剰農産物を買い入れてそれで資本蓄積をするということは、いかにも私は能がないと思うのです。実際無能であると言わざるを得ない。 さらに第五には、生産性本部への貸付でありますが、これが結局アメリカのMSA政策の一環でありまして、アメリカは日本ばかりでなく世界各国にMSA政策の一環として生産性本部へ貸付を行なっております。その一環であります。フランスにおいては、最初フランス総同盟はこの生産性本部政策に一応協力いたしましたが、その後この経験に基いて結局これは労働者にとって有利なものではないというので、これに対して最近では反対の態度をとるに至っているのであります。また生産性本部へのこの貸付、先ほど政府当局から答弁がありましたが、この償還計画さえはっきりしておらないのであります。償還計画さえはっきり予算委員会で示さないで、そうしてこれを承認するということとは、実にこれは予算というものをおろそかにするものであって、絶対に私はこの点承服できないわけであります。要するにこの法案は、この予算措置は、吉田内閣が前にMSA協定を結びました。そのときにMSA協定による防衛費の増強に悩みまして、その代償として、MSA協定による再軍備の代償として、池田勇人氏がアメリカへ行って、そうしてアメリカの援助を仰ごうとしたことから端を発しているのであります。ところがMSA協定は結びましたが、その代償によってアメリカから援助を得られないために、仕方なくアメリカの余剰農産物輸入というものに飛びついたのであって、しかし当時は日本の外貨ポジションが悪かった。また農産物の世界の市場は売手市場でありましたために、池田勇人氏はこのアメリカの余剰農産物の買い入れを一応アメリカの日本援助に対する代案としてもたらしたわけであります。当時は一応外貨ポジションが悪い、世界の農産物市場は売手市場であるというところで一応理由はあったかもしれませんが、現在は全く市場が変っているのであって、外貨ポジションはわずか五千九百五十万ドルの農産物を買えないような日本の外貨事情じゃありません。いかに理由をつけようとも、また世界の農産物市場は買手市場であって、農産物は過剰なんです。困っているのです。処分に困っている。従って日本は賢明なる政策をとれば、安くどこからでも買える、それだのにむしろアメリカの通常輸入の上積みとしてこれを買わされる、そういう点は日本にとってこれはきわめて不利であります。この点反対せざるを得ないのです。最後に何かアメリカからのこういう協定に基くもの、与えられるものを援助と考えられていることは誤まりであって、何か日本国民に対してアメリカがいいことをしてくれるように考えさせる風習はこれは非常に危険でありまして、この余剰農産物の協定をしさいに点検すれば、アメリカは詳細にそろばんをはじいておるのでありまして、その結果アメリカは決して損するのではなく、アメリカの恐慌を日本に輸出しておりまして、日本は輸入してしかもそれは援助であるがごとく錯覚を起しておる、こんな民族としておめでたい話はないと思うのです。(「その通り」と呼ぶ者あり)こういう点、われわれ日本国民にこういう過剰農産物というものがほんとうは日本にとってマイナスのものであるということを実は政府も明らかにほんとうは啓蒙しなければならないのです。むしろそれと逆にプラスであるがごとく宣伝するのは、日本の民族にとって非常に不幸なことであります。 以上述べまして反対討論といたす次第であります。(拍手)
○石坂豊一君 私は日本民主党を代表いたしましてただいま議題となっておりますところの昭和三十年度特別会計予算補正(特第1号)に対し政府原案に賛成の意を表せんとするものであります。 本特別会計は去る六月二十四日農産物に関するわが国とアメリカ合衆国との協定に基くものでありまして、その協定はすでに国会において承認されたものの予算的措置をせんとするものであります。戦後領土の狭小と人口の増加に伴い、おびただしい食糧及び衣料の不足は、これを輸入に仰がざるを得ない実情にかんがみ、アメリカの余剰農産物を買い入れるとともに、これが代金二百十四億を借り入れ、これを財源として電源開発、農地開発事業を推進し、わが国の基礎産業の確立に貢献せんとするとともに、日本生産性本部に一部使用し、産業の合理化をはからんとするものであります。また資金借り入れの条件も、特にわが国に不足する長期資金を補う意味におきましても、その他借り入れ条件につきましても妥当なものと認められまして、わが国の経済に寄与するところ少からざるものと認められます。これ本案に賛成するゆえんであります。 ただ一言申し上げたいことは、これらの財源を充当いたします事業は、いずれも長期にわたるものでありまして、経済六ヵ年計画の一環をなすものでありますので、六ヵ年計画事業の裏づけ資金計画を確立し、多々ますます資金を充実して、その面より事業遂行に支障なからしめんことを特に留意せられんことを希望いたします。 以上をもちまして賛成討論といたします。(拍手)
○委員長(館哲二君) 以上をもちまして討論は終局いたしました。 直ちに採決に入ります。昭和三十年度特別会計予算補正(特第一号)の採決を行います。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○委員長(館哲二君) 起立多数と認めます。よって本案は可決すべきものと決定いたしました。 なお、本会議における委員長の報告などにつきましては、先例により委員長に御一任願います。 本案を可とされた方は順次御署名をお願いいたします。 多数意見者署名 池田宇右衞門 石原幹市郎 西郷吉之助 豊田 雅孝 堀木 鎌三 秋山俊一郎 伊能 芳雄 泉山 三六 重政 庸徳 雨森 常夫 田中 啓一 佐藤清一郎 西岡 ハル 堀 末治 安井 謙 吉田 萬次 片柳 眞吉 小林 政夫 田村 文吉 中山 福藏 廣瀬 久忠 溝口 三郎 石坂 豊一 深川タマエ 武藤 常介
○委員長(館哲二君) 本日はこれをもって散会いたします。 午後一時三十五分散会