P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
22回国会参議院1955/03/26

予算委員会 第2号

発言数
40
登壇者
8
会派数
5
開催日
1955/03/26

会議録

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) それではこれから予算委員会を開会いたします。  本日は昭和三十年度の一般会計暫定予算、昭和三十年度特別会計暫定予算及び昭和三十年度政府関係機関暫定予算を議題にいたします。

西郷吉之助自由党

○西郷吉之助君 昨日暫定予算の審議に参考資料として三十年度の予算大綱の資料要求がありましたが、ただいま出ておりますので、本日の暫定予算説明に関連いたしまして、この予算大綱についてもこの資料に基いてできるだけ詳細に大臣から説明をきれるように希望いたします。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) それではお諮りいたしますが、ただいま西郷委員からお話しのありました昭和三十年度の予算大綱についてもあわせてこの際説明を聴取することに御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) それではこれから大蔵大臣から議題に供しました問題について提案の説明を聞きますが、昭和三十年度の予算大綱についてもあわせて御説明を願いたいと思います。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 昭和三十年度暫定予算につきまして、予算委員会の御審議をお願いいたすに当りまして、暫定予算の編成方針及び概要を御説明申し上げます。  昭和三十年度本予算案につきましては、現在鋭意検討中でありまして、成案を得次第、すみやかに国会に提出いたす所存でありますが、本予算が成立いたしますまでの問、国及び地方の経常的な事務、事業の運営に支障を来たすことがないよう、今回四、五月分につきまして暫定予算を提出することといたしました次第であります。  今回の一般会計暫定予算の歳出総額は千六百八億円、歳入総額は千二百八十三億円でありまして、差引歳入不足は三百二十五億円となるのでありますが、これは国庫余裕金をもってまかなうことといたしておりまして、予算の執行には支障はありません。なお、必要に応じまして、大蔵省証券を百億円まで発行できますよう措置することといたしました。  次に、今回の一般会計暫定予算の編成方針及びその概要を申し述べますと、  まず第一に、今回の暫定予算には、政策的な諸経費を除外し、人件費、事務費その他の経常的な経費につきまして、四、五月中に支出を必要とする最小限度の額を計上することといたしまして、新規の事務、事業に伴う経費は、原則として、計上しないことといたしました。なお、経費の積算に当りましては、大体、昭和二十九年度補正後予算を基準とし、原則として、その月割額以内において所要額を計上いたしました。この際、特に、庁費及び旅費につきましては、節約の見地から、また、通常、年度当初は支出が少いこと等を考慮いたしまして、原則として、その月割額の八割以内を計上いたしました。  第二に、補助費につきましては、義務的なものであって特に四、五月中に現実に国からの資金の交付を必要とするものに限り計上いたしました。従いまして、一般の奨励的な補助金は計上せず、また義務的なものでありましても、四、五月中に現実に資金を交付する必要のないものは計上いたしておりません。  なお、補助費のらち、金額の最も大きいものは公共事業関係費でありますが、そのらち、補助事業費につきましては、災害復旧費を前年度予算額の四分の一程度計上し、緊急就労対策事業費を二カ月分程度計上いたしましたほかは、計上を差し控えることといたしました。  このように、今回の暫定予算におきまして、原則として、補助費の計上を差し控えましたのは、一には、補助費には政質的なものが少くないこと、さらに補助費につきましては、今後本予算の編成に当り、慎重に検討を要するものが多いこと、また、地方公共団体に対する補助費は、四、五月中に必ずしも現実に資金を交付する必要がなく、また、従来の実情におきましても、現実に交付されるものが少いこと等の理由によるものであります。  右に関連いたしまして、補助費を原則として計上しない結果地方公共団体の資金繰りが若干苦しくなることもあると思われますので、これを緩和するため、地方交付税交付金、義務教育費国庫負担金、生活保護費について、それぞれ三カ月分程度を計上いたしましたので、これらにより地方公共団体の経常的経費は十分まかなえるものと考えております。なお、必要に応じ、資金運用部資金による短期融資をも考慮することといたしております。  第三に、二十九年度限りで有効期限の切れる財政関係の諸法令につきましては、「租税特別措置法」等歳入関係のものは三カ月、「補助金等の臨時特例等に関する法律」等歳出関係の、ものは暫定予算の期間、それぞれその有効期限を延長ずる措置を講ずるようにいたしたいと存じております。  第四に、財政投融資につきましては、さしあたり、一般会計からの出投資は計上せず、電源開発会社、住宅金融公庫等の事業を継続するため必要とする最小限度の資金につきましては、資金通用部資金等によりまかなうことといたしておりますが、四、五月中における資金の所要額は国鉄、電電二公社の公募債を含めて約百六十億円程度と見込んでおります。  以上が一般会計定予算の歳出の概要でありますが、歳入につきましては、その総額は千二百八十三億円でありまして、その内訳は租税及び印紙収入千百五十七億円、官業益金及び官業収入十三億円、政府資産整理収入五億円、雑収入百八億円であります。なお、専売納付金及び前年度剰余金は受入の時期の関係から、四、五月中の収入にはなりませんので計上いたしておりません。  次に、特別会計および政府関係機関の暫定予算につきましては、一般会計に準じて編成いたしましたが、その経費の計上に当り、過去の契約実績等を考慮してできるだけ経済界に悪影響を与えないよう特に配意いたしております。なお、若干の特別会計または政府関係機関については、歳入または収入の金額が歳出または支出の金額に不足いたしますが、この不足額は、それぞれその特別会計法または公社法の規定に基いて、国庫余裕金または資金に属する現金の繰りかえ使用等によりまかなうことといたしております。  以上をもちまして、昭和三十年度暫定予算についての概要の説明といたします。なお、詳細につきましては、政府委員をして説明いたきせます。  何とぞ政府の方針を了とせられ、本暫定予算案に対しすみやかに御賛成あらんことをお願いいたす次第であります。  なお、暫定予算に関連しまして、昭和三十年度の本予算の骨格に関しまする大蔵大臣の構想を御説明申し上げたいと思います。  お手元に印刷したものを差し上げてあります。これは大蔵大臣の構想でありまするが、一応閣議の了解を受けてあるわけでございます。昭和三十年度の予算の編成につきましては、さきに内閣が発表いたしました昭和三十年度予算編成大綱に基きまして目下鋭意検討中でありまするが、具体的な計数につきましては今せっかく努力をいたしております。なお、結論を得ておりませんので、今日の段階におきまして申し上げることができる最大のところを一応ここにまとめて申し上げる次第であります。  昭和三十年度の一般会計予算につきましては、内外の経済の情勢等からいたしまして一兆円のワクを堅持いたし、そのワク内において予算の編成大綱に掲げてありまする重要施策を重点的に具顕をしていきたい、かように考えておる次第であります。  財政投融資資金につきましては、一兆円の予算ということとも関連いたしまして、前年度の計画額二千八百億円でありますが、これに考えられまする余剰農産物見返円資金の額約二百億を加えた程度、おおむね三千億円見当になると思いますが、このワク内で重点的に資金の運用をはかっていきたい、かように考えております。  それから減税の点でありまするが、これは平年度において約五百億円、三十年度は約三百億円の直接税の減税をいたすことにいたしておりまして、その構想は別紙に添付いたしておきましたのでこれによって御了承を得たいと考えております。この減税の結果、いろいろと経費の節約、補助金の減額、改廃等いろいろいたしまするが、なお及ばない部分につきましては、消費税その他間接税の増収をもって填補いたしたいと考えております。  次に重要施策に伴いまする経費でありまするが、大体次のような要領で計上しようと思います。  それは一つには住宅対策であるのでありまして、三十年度には四十二万戸に相当する住宅を建設する計画を考えておるのでありまして、特に民間における住宅建設の意欲を促進するよう有効な手段を講じていきたいと考えております。なお、一般会計並びに財政投融資を通じまして公営住宅、住宅公庫等に対しまする財政資金を相当増額していきたいと考えております。  社会保障でありますが、こういうふうな日本の経済の地固めを完成しようとしているような状態下におきまして、失業というものがどうしてもやはりふえる傾向があります。また、現実に相当の失業者を持っております関係から、失業対策費を中心といたしまして、社会保障関係の費用をできるだけ増領していきたい。同時に、また、これらの経費の使い方については特に効率が発揮できるような使い方をしていきたい、かように考えております。  中小企業につきましては、特に金融面からこれが対策をはかっていきたい、かように考えております。  それから何としても、結局日本の経済を堅実な基礎の上に発展させていく、そうして膨大な人口を養っていくためには、貿易の振興ということ以外にはないのでありまして、従いまして貿易の振興、特に今後貿易が国際的に自由化される、そのことは他面において非常に国際競争の激化を予想されるという関係もありますので、できるだけ生産コストの引き下げということを中心にいたしまして、これに所要いたしまする資金を確保していきたい、かように考えております。  それから、この問題になりまする常日ごろ新聞等で最近問題になっております防衛費の問題ですが、これは防衛庁費と防衛分担金とを含めた防衛経費の総額を、前年度の千三百二十七億のワク内にとどめる。従いまして防衛庁費が国力に応じた程度において増加するといたしますれば、分担金をそれだけ減らすように努力をいたすと、こういうことに考えております。  また、文教対策につきましては、特に私はこれは予算の上からもそう大きな金を一時に出せませんが、継続的な費用といたしましても、科学振興費というものに何とか一つ考えて、まあ貧乏な国でありますから、できるだけ科学の振興ということによって、日本の経済を補っていくと、こういうふうな考え方をいたして考えているので財政の上からも支援を送っていきたい、かように考えております。まあしょせんこういうふうにしても、結局やはり物価というものが非常な大きな影響を与えます。特にこの緊縮な財政を立て、しかも国民生活の安定をはかっていくには、どうしても物価が上っては所期の目的の達成ができませんので、極力これを下げることに努力をいたしたいと、かように考えて、この物価引き下げに対しましても、例えば重要物資について経営の合理化とか、需給の改善というような企業努力によって下げる、あるいは、また、運賃等の公企業の料金は据え置く、あるいは、また、官庁の物資の調弁価格等についても極力引き下げをはかる。あるいは、また、いわゆるそれほど急がなくてもよろしいような高層建築については、この際見送っていくことをお願いをしておる。かようないろいろなことを具体的にやりまして、なるべく物価が下るように、引き下げというより下るように、同時に私は下げるような、こういうふうな客観的な条件を作りつつ、政策的にも下げるようにしていく、こういうふうなことを考えておるようなわけであります。一応これで御説明を申し上げたわけであります。どうぞさよう御了承を願いたいと思います。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) 次に森永主計局長より説明を聴取いたします。

森永貞一郎大蔵省主計局長

○政府委員(森永貞一郎君) ただいま大臣から御説明がございました昭和三十年度暫定予算につきまして若干事務的に補足をいたしたいと思います。

左藤義詮自由党

○左藤義詮君 ちょっと委員長、議事進行。大臣が帰られるならちょっと質疑がございます。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) どうぞ。

左藤義詮自由党

○左藤義詮君 ただいまの御説明で特に閣議の決定でない大蔵大臣の構想についてお話がありましたが、必ずしも事前審査にいたしましても、予備審査をいたしまするについても、本予算との関係が一番重点になりまするので、これの性格等について大蔵大臣の御意見を伺いたいと思うのですが、もし大蔵大臣が御退廃になるようでしたら主計局長の説明の前に伺いたいと思います。大蔵大臣がずっと主計局長の説明以後も御在席でございますれば、むろん主計局長の説明のあとでけっこうであります。その点はっきりしていただきたい。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) 今衆議院のほうで予算総会をやっておられるようで、大蔵大臣がそちらにおいでになるようでありますから、今、それじゃ大蔵大臣から御説明を願うことにいたしたいと思います。

左藤義詮自由党

○左藤義詮君 この内閣は今度の選挙に実に空前と思われるようないろいろ公約を乱発をせられましたのですが、これがこのむずかしい窮乏財政の中でどういうふうに調整されるかということは、私ども一番関心を持っておる点でございますが、従ってこの暫定予算を審議するにつきましても、本予算との関係は非常に重要だと思うのでございますが、一月十八日にそれは閣議決定せられた予算編成の大綱でございますが、それを今度本予算を編成なさるについて、重点的に公約せられたことを調整せられるようですが、果してこれが閣議で決定して天下に公約せられた予算編成大綱がどういうふうに裏づけられるか、私ども非常なこれは危惧の念を持っておるのでございますが、ただいまここに出されました大蔵大臣の構想は閣議の決定を経ていない、ただ大蔵大臣のお考えに過ぎないと、こういう御説明でございますが、わざわざここに注釈も加えてある、備考が加えてあるのでございますが、これはどういう一体政府はこれに対して御説明をなさるのでありますか。たとえばもしこれが閣議においてくつがえされるのでありますれば、大蔵大臣は職を賭してもこれをお守りになるのでございますか。また、現在こういう構想でもうすでに三月中旬を終っておりますが、本予算はどんどん進んでいると思うのです。いつになったら構想というものがはっきり閣議決定としてわれわれにお示しいただけるか、暫定予算の審議中にもこれはいただけるものであるか。その間の事情をもう少しはっきり伺いたい。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) 左藤委員にちょっと申し上げますが、本日は衆議院の方で予算総会を開いておりますので、大臣が向うから要求されておるので、その間一応説明だけを聴取する意味でおいでを願ったのであります。でありますから、今の問題点の閣議を経たものかどうかという問題点だけにつきまして、簡単に大蔵大臣から答弁を求められまして、それで一応終っていただきたいと思います。

左藤義詮自由党

○左藤義詮君 納得できなければ説明を……。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 それでは、じゃ何のために今日は呼んだのですか。そんなものは意味ないですよ。急いでやらなければ、この暫定予算成立させなければだめでしょう。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) お答え申し上げますが、ですから、今の御説明になりましたこの閣議決定云々の問題に御了解を頂きますれば、一応説明だけを聴取しておきたいという考え方でおいでを願ったのであります。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 いや、それはおかしいですよ、委員長。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) いや、これはお答え申し上げますが、二十九日からこちらでやるということになっておりますので、提案の説明だけを一つ今日聞くということなんです。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 それじゃ、あえて今日聞く必要ないですよ。もうこれは文字のところを読むだけですか。

左藤義詮自由党

○左藤義詮君 納得いくかどうか、御答弁を伺った上で一つ……。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) お答えを申し上げます。  この三十年度の予算の骨格に関しまする大蔵大臣の構想は、これは実は昨日もまあ衆議院でいろいろと質疑がありました。これは今の段階でできるだけのところで一つ計数を入れて構想を出してほしいという要請がありまして、それでまあ出したのでありますが、閣議にかけてないというので問題がある。これは、しかし、閣議の了承は受けてあります。その点昨日総理大臣も予算委員会で御答弁になりました。それで衆議院でまあ閣議にかけたと同じ効力が出るのならよかろうというようなことで、御了承を得たわけであります。どうぞそういうわけでありますので、これで、まあ総理大臣がそういうふうにお話しになっておるわけでありますので、閣議にかけたと同じような効力がある、こういうふうに御了承を願ってよろしいと思います。(「おかしいな」と呼ぶ者あり)

左藤義詮自由党

○左藤義詮君 了承を得ているが決定はしていない。了承と決定は一体どう違うのでありますか。言葉の内容から問題だと思うのですが、(「もう少し明確にやれ」と呼ぶ者あり)そうすると、了承というのは決定と全く同じである、決定と同じだけの効力を持っているのでありますか。もしそうでありますれば、非常に予算編成はすらすらいくことになっておるわけでございます。各閣僚が閣議でこれを了解をしたといたしますれば、いろいろ公約せられた各大臣の面子もあるのでありますが、あの大言壮語せられたことが、みな大蔵大臣のおっしゃった通りに引き下って、すらすらとこの大蔵大臣の構想通り本予算の編成ができる。私は、相当閣内で、各大臣が意気込んでおられる偉い方がたくさんおられるのでありますが、相当私はまだ問題があるのではないか。そういう点で、これが閣議の決定であればみな納得されるでしょうが、了承というのはどの段階であるのか、伺いたいと思います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 関連質問。ただいま左藤委員から質問されたように、私もこの点について疑義をたださなければなりませんので質問するわけですが、ただいまも大蔵大臣は、昨日の予算委員会において、鳩山総理大臣が了承しておるということも言っておる通りに、閣議での正式な決定は見ないけれども、閣僚の了承は得てある、こういうような説明でありますので、私はこういうことを理解することが許されるかどうかという点で質問するわけです。つまり今大蔵大臣が説明しておるこの構想というものは、了承という言葉を使っておりますが、これは正式な決定でないので、やがてこれは来たるべき早急な機会における閣議において事後承認をするということを正式にきめられておる単なる手続上の問題が残されておるだけだと、こう解釈していいかどうか。従って本質は閣議決定と同様のものであると、こう解釈していいかどうか、ということです。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) これは、実はほんとうにこの申し上げますと、もうおわかり下さいますように、今三十年度の予算につきましては、数字はほんとうにまだきまっておらないのであります。これは事務当局のまだ案もいっていない。従って、当然この数字は動いていく。それで、暫定予算でどうしても要る経費だけを御審議をお願いしなければならないという点で暫定予算を出しておるわけだが、しかし暫定予算ができておるにしても、やはり三十年度の予算との関係において審議したいから、できるだけそう固まらんでも暫定予算の審議の上に参考になるような数字を一つ出してほしい、三十年度予算それ自体の数字は、今度は三十年度の本予算を編成しまして御審議をお願いする、こういうようなことであるのであります。従いましてこの構想の書類を出しますことについては、むろん閣議の了承を得ておるのでありますが、数字の一々の内容、これは暫定予算の審議の御参考ということになるだろうと考えておるわけでありまして、この三十年度の予算の中のこの数字は、本予算を提出いたしまして、どうしても御審議を仰がなければならない、これがほんとうの今日の状況でありますことを申し上げて、御了承を得たいと思ってお願いするわけです。

左藤義詮自由党

○左藤義詮君 さようにいたしますと、閣議でこれを了承を得られたいというと、ただいま永岡委員の御質問のように、必ずこの通り決定するものだと、われわれとしては、これは閣議で一月十八日に大綱を決定せられ、さらに三月二十五日にこれは了承を得られたのであるが、この大蔵大臣の構想の通り、大蔵大臣の閣内における偉大なる勢力といいますか、その偉大なる人格、この構想の通りにこれが閣議決定いたすものだと、かように私は文書を拝見してさように私ども了承して間違いないかどうか。決定と了解との間が非常にあいまいでありますので、そういうふうにここでぼかしてしまわないで、これはまだ数字等の問題もあるので最後の決には至っていないが、ここに掲げた構想、国会にこうしてわれわれが承わった以上、この構想というものはどこまでもこの通り閣議の決定を貫かれるものであるかどうか、さようでなくて、どうなるかわからんふやふやしたものを出したものであるかどうか、その点をはっきりしていただきたい。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) お答えを申し上げます。構想自体はこれでいくのであります。ただ数字的ないろいろのことばどうしても本予算で御審議を願うことで、まだきまっておりませんから、こういうように御了承を得たい。

池田宇右衞門自由党

○池田宇右衞門君 今大臣の答弁を聞いておりますと、構想は構想だと言っているが、いやしくも内閣の責任ある大臣として構想を閣議に出して了解を得ている以上は、閣議の決定と同様なもとにおいて、確信をもってこれを出してあるかどうかということを聞いているのであって、大臣は確信をもって構想を実現するだけの決意を持っているという、その決意のいかんということと、それからこれを必ず閣議においても各閣僚から了承されて決定に至るのであるという、その構想はどの程度にあるかということを聞いているのだからして、これをはっきり大臣は言ったほうがいいだろう、これの答弁を求めます。

西郷吉之助自由党

○西郷吉之助君 関連質問。今大臣のいろいろお話を伺っておりまするが、どうもはっきりしない。たとえばこの閣議決定を経ていないが、閣議決定を経たものと同様だと言われるけれども、言葉じりをとらえるわけではありませんが、この、たとえば防衛体制の整備、この項の文句を見ても「防衛分担金の減額を求める。」これ一つとっても「減額を求める」というけれども、構想は詳細はわかりませんが、新聞紙上ではなかなか困難のように見える。「減額を求める」と言われるけれど減額にならぬ、かもしれない。一例をとれば……。そうすれば根本的にこの構想が違ってくると思いますが、その点はどうなんです。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。それは求めるのでありまして、(「ならぬときはどうする」と呼ぶ者あり)そういう考えで、そういう構想で、三十年度の予算の編成を今やっておるということであります。(「求めてならなかったときはどうする」と呼ぶ者あり)これは私、そういうふうで方針と……、事実そうなる……、これは今後の三十年度の予算の編成まで待ってもらいたい。今の段階で考え得る範囲内で出せ、こういう要請に基いて、ほんとう言うとなかなか今三十年度の予算についていろいろと申し上げかねる時期なんです。これはまだ各省、各大臣とも十分な折衝をする。また、対外的に折衝する段階である。それでとりあえず暫定予算でいかなければならない、そういう時になっておる。そういう時でありますからなかなか今……。しかし暫定予算を審議する上において何か三十年度の予算との関係において考えたいから、今の段階でできるだけの範囲のものでいいから、こういうことであったのでありまして、そういう意味で御了承を得たいと考えます。(「委員長、委員長」、「今の答弁で満足できぬ」と呼ぶ者あり)

西郷吉之助自由党

○西郷吉之助君 今の大臣の説明を聞くと、そういう構想でおるからなるかならぬかわからぬというんでしょう。それでは単なる大蔵大臣一個人の構想であって、閣議決定になっていない。閣議決定しても対外交渉のあるものは結果はどうなるかわからぬ、だから構想と言われるけれども、その構想というものは一つも固定的なものではなく、構想が根本的にひっくり返るかもしれぬ、こういうことなんです。であるから、それでは非常にあやふやなものではないかというのがみんなの意見、だと思うのですが、その点どうなんです。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) お答えします。それはいわゆるこの、これにも「求める」と、「求める」ということは、いわゆる分担金についてですが、「分担金の減額を求める」ということはみな考えは一致しておる、こういう考えであります。それがどういうふうな成果を得るか、今あやふやじゃないか、申せといっても、今ちょうど交渉のときなのでありまして、それでなかなか今申し上げられるわけでもないのであります。ただしかしそういう態度、そういう決意をもっていっておるということを今ここで申し上げる。これは現段階において申し上げ得る最大のところであるのであります。もうそういうことは一切きまってしまったら、これは本予算をすぐ組んで本予算の御審議を願うということになるのでありますが、それがまだきまりませんので、暫定予算で四、五——そうして本予算をきめて、そういうことで本予算を組む。今本予算を組む段階で、本予算について言い得ることは、そういう決意をもって進んでおる、こういうことを申し上げる以外にないのであります。その点を御了承願います。

永岡光治日本社会党(第四控室・左)

○永岡光治君 今の構想ですが、これは構想自体は動かないだろう。しかし数字は若干動くかもしれないというようなお話のように承わったのですが、そうしますと、たとえば社会保障の問題についても、九百四十四億と、こまかい数字まで出しておる。私はおそらくここまできめている以上は、ここに出ている——これは前年度ですか、いやどうも失礼しました。この数字の問題は、ここに発表されているものは、動くかもしれぬというのはどういうのですか。大綱でちょっと言われておりますが、たとえば財政投融資の問題についても、大よそ何千億というようなことをつけておりますが、これが大体動かない、ほぼこの程度で動かないというように解釈していいかどうか、もう一度明確にしたい。大綱は動かない、私は今の答弁でこう解釈する。数字もここに言われておることはまず動かない、閣議が了承したというのだから、正式な決定はしないけれども了承したというのであるから、この案文を見て了承していると思う。少くとも数字の点についてうたわれている項目については閣議が了承しているかどうか、そう解釈していいかどうか、その点を念を押して確かめたいと思う。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) お答えいたします。実は暫定予算の御審議に当りまして、三十年度の予算についてもできるだけ御便宜をはかりたいと思いまして、それでとにかく大よそでありましても、御参考になろうかと思いましてあげた数字であります。従いまして、これが異同を若干生じますことは、これはやはり本予算でほんとうにきまるのでありますから、これはもう……。しかし大よそこういう見当ではいきよるという程度に御了解を願いたいのであります。そういう意味で、数字についてはまあ異同がありますということであります。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) 委員長からちょっとお諮りいたします。実は衆議院が今予算の審議をやっておりますので、大蔵大臣をぜひよこしてくれというので催促があるのであります。この問題につきましては、また質疑のときに十分御検討願うことにしまして、今日はこの程度で一つ御了承をいただいたらどうかと思います。(「納得できないですよ」と呼ぶ者あり)また続いて理事会もやりまして、次の質問の時間もありますから、そのときに……。    〔曾祢益君発言の許可を求む〕

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) それでは曾祢委員の御質疑で、大蔵大臣も衆議院の方にお回りを願いたいと思います。向うでもまた審議の都合がありますから。

曾禰益日本社会党(第二控室・右)

○曾祢益君 私たちは別に三十年度の予算の計数まで承わろうとしておるのではない。構想を承わればけっこうです。だから、ほんとうならば閣議決定の責任ある構想を示していただきたい。ところが、この文章にはわざわざ閣議決定ではないということをうたっておられる。そこでどれだけの自信のある構想で、具体的の数字がなくても、どれだけの責任のある資料をお出し寝返るかということが問題になってくる。そうすると、文章には閣議決定ではないと書いてあるけれども、大蔵大臣は閣議の了承を得たもの、こういうように言っておられるので、それはそれだけのウエートがあるものかと考えまするが、そういたしますると、たとえば、社会保障等についていろいろ鳴物入りの宣伝をされたけれども、実際は失業対策費中心である。前の選挙中あたりの場合に社会保障をたくさんおやりになると言ったようなことはほとんど放言であって、新内閣としては、社会保障は失業対策費以外にはほとんどないのだというようなことになるが、閣僚のはっきりした了解を得て、その点において十分なるウエートがあるのか、また中小企業対策等についても、これはこの程度の融資以外にはないのだということについて、これは通産大臣もやむを得ず大蔵大臣の緊縮方針に同意しておるのか、それだけのウエートはあるのかどうか、この点を伺いたい。構想としては、他の閣僚もあなたの緊縮方針で、実は、言いかえれば、選挙中の公約はほとんど影をひそめたようなものに同意したのか、その点はウエートがあるのか、この点を伺っておるわけです。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) お答えいたします。構想につきましては、今曾祢委員の言われた通りであります。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) この程度で一つこの問題についての質疑は打切りを願いまして、(「納得するまで」と呼ぶ者あり)また後ほど一つ御質問願うことにいたします。

森永貞一郎大蔵省主計局長

○政府委員(森永貞一郎君) 昭和三十年度暫定予算につきまして、先ほど大蔵大臣から説明がありましたのでございますが、若干事務的に、計数的に補足して申し上げたいと思います。  お手元に「昭和三十年度暫定予算の説明」という薄い印刷物が、お配りしてあると存じます。その印刷物につきましてごく簡単に順を追うて申し上げたいと存じます。  暫定予算の編成方針につきましては、先ほどの大臣の説明に尽きておりますので、この説明の一ページに書いてございます総説の点は全部省略いたします。  二ページ以降に経費の積算の内容が書いてございます。  まず、一般会計でございますが、歳出の重要事項別の一覧表が二ページの上欄に出ております。生活保護費以下予備費、雑件に至るまで、各経費の分類に従いまして、前年度予算額と今回の暫定予算額の対比をいたしております。従来の重要経費別の分類を若干変えましたが、これはいわば経常的、義務的な経費を先の方に並べるというような方針で、もっぱら事務的な観点から組みかえをいたしたものでありまして、別に他意はございません。重要経費のうち、まず生活保護費から順次申し上げます。生活保護費の暫定予算計上額は七十九億六千八百万円でございます。この内訳は、生活扶助、医療扶助その他のいわゆる生活扶助の補助金が七十八億四千七百万円、保護施設の事務費の補助金が一億二千万円、社会福祉施設の災害復旧費補助金が七十三万円、こういう内訳に相なっております。このうち、保護費の補助金、これは四、五、六、三カ月分を四、五月に交付するということにいたしまして、一般の原則は二カ月分の経費を計上しておりまするが、特にこの経費その他の若干の経費につきましては、例外的に三カ月分を計上いたしました。施設事務費補助金は二カ月でございます。  二番目は児童保護費でございます。八億百万円でございます。内訳は、保育所関係が三億二千六百万円、養護施設二億九百万円、その他二億六千五百万円ということに相なっております。この経費は原則通り、四、五月分の二カ月分を計上いたしております。  次は遺族及び留守家族等援護費でございまして、計上領は二億五千七百万円、この経費は二つの法律の系統に基くものでございます。一つは戦傷病者戦没者遺族等携護法、これに基く年金、遺族年金と障害年金がございます。いわゆる遺族援護費であります。もう一つは、夫帰還者留守家族等援護法でありまして、これに基く留守家族手当等であります。この二つの系統のうち前者の遺族等援護費につきましては支払い時期の関係から大した金額は要らないのと、前年度からの繰り越しが相当ございまして、それらによりまして四、五月分の所要額はまかなえる見込みでありますので、今回は計上いたしておりません。留守家族手当等の系統のものだけを計上いたしました。留守家族手当が一億四千三百万円、療養費が七千九百万円、その他二千七百万円、こういう内訳に相なっております。  次は社会保険費でございます。暫定予算の計上額は五億五千三百万円でご、ざいます。これは厚生保険特別会計に対しまして、厚生年金並びに日雇労働者健康保険の給付費の国庫負担並びに事務費を繰り入れますものが五億一千百万円、それから弔う一つは船員保険特別会計に対しまして、失業給付、年金給付の国庫負担金並びに事務費を繰り入れますものが四千二百万円、こういう内訳に相なっております。このほかに社会保険費といたしましては、国民健康保険の補助その他相当大きな金額が年度予算としてああるわけでございますが、支給の時期の関係からいたしまして、今回の暫定予算には計上いたさなかったのでございます。  次は失業対策費でございまして、四十六億一千五百万円を計上いたしております。この内訳は失業対策事業費補助が二十一億五千万円、失業保険費が二十三億九千五百万円、政府職員一等失業者退職手当が七千万円、こういう内訳に相なっております。失業対策事業費につきましては、前年度、二十九年度補正予算によりまして若干追加が行われたのでございますが、この補正後における失業情勢を基礎といたしまして、一日平均十九万人の吸収人員を目算といたしまして、二十一億五千万円の金額を計上いたしました。この経費も四、五月の二カ月分でございます。それから失業保険費につきましては、四、五月における失業保険給付額の三分の一を国庫が負担いたします。ざらに事務費を繰り入れるわけでございますが、その二つの四、五月分の所要額を計上いたしました。なお失業保険の受給人員は最近の実績によりますと、約五十万人に達しております。その最近の実績の五十万人を基礎にいたして積算いたしております。政府職員等失業者退職手当は今申し上げることはございません。  次は結核対策費でございます。計上額は十五億四千四百万円、これは国立結核療養所川の経営費でございまして、維持費でございまして、経営費は十四億三千八百万円、看護婦養成費が二千八百万円、施設整備費が七千七百万円、こういう内訳に相なっております。前年度額は百三十二億円でございまして、二カ月分の金といたしましてはいささか少いというお感じがおありだろうと思います。これは前年度分を計上いたします場合にはこのほかに施設整備補助金等が相当ふえて参るわけでありまして、その関係が今回の予算には既定のもり以外には見ておりませんので計上額が十五億という少い金額に相っておるものでございます。  その次は義務教育費国庫負担金であります。計上額は百四十五億五千九百万円、こり経費は前年度の実績を基礎にいたしまして、先ほど大臣の説明にもございましたように、二カ月でなく特に三カ月分、第一・四半期分の所要額を計上いたしておるのでございます。  次は国文学校運営費四十三億円でございます。これは国立大学、高等学校等の維持費でございまして、内訳は国立学校三十二億三千七百万円、大学附属病院八億一千四百万円、大学附置研究所二億六千二百万円ということに相なっております。  次に文教施設費の一億六千五百万円でございます。これは災害復旧費でございまして、国立文教関係が千五百万円、公立文教施設の関係が一億五千万円ということに相なっております。  育英事業費計上額は五億七千九百万円、この経費は日本育英会の行う育英事業のための貸付資金の四、五月、二カ月分と事務費補助金を合せたものでございます。  次は国債費でございます。十一億七千七百万円、これは四、五月に現実に支払う時期の参りまする元本の償還並びに利子の支払い資金とした所要額を計上いたしました。内訳は国債償還二億二千百万円、利子が九億五千百万円、事務取扱費が三百万円、さような内訳に相なっております。  次は恩給でございますが、文官恩給が三十七億一千六百万円、旧軍人遺族等恩給が百四十一億九千万円、この両者はいずれも四月に第一四半期分の支払期が参ります。さらに年金につきましては、四、五月中に現実に支払わなければならない金額がわかっておりますので、それらの四、五月における現実の所要額を積算いたしまして所要額を計上いたしました。  次は地方交付税交付金でございます。三百十九億三千万円を計上いたしております。これは交付税の第一四半期分でございまして、その基礎としてはおおむね前年度の補正後における歳入予算額、所得税、法人税、酒税主税の収入見込額、それを基礎といたしまして暫定予算計上額を一応計算いたして計上いたしました後に本予算におきまする三税収入が動いて参りますればそれに従いましてむろん調整々必要とする、本予算において調整をせられるということに相なるわけでございます。暫定額をここに計上いたしておるわけでございます。これも法律の規定によりまして四月に第一四半期三カ月分を計上することになっておりますので、その三カ月分がまるまる計上してございます。  次に地方譲与税譲与金でございます。昨年入場税が国庫に移管になりまして、その入場税の収入額の九割が地方に譲与せられるということに相なったのでございますが、この入場税の税収入額が税率の今回修正等によりまして相当減少することに相なりました。しかしそれでは地方財政に相当影響がございますので初年度に限り国庫は地方財政に対して百五十五億を保証するというような法律の規定に相なっております。現実の入場税の収入見込額は九十五億円程度でございまして、結局六十億円ぐらいの穴がここであく次第でございます。そのうち三十五億円を前年度の予算で補填いたしましたので今回の暫定予算におきまして二十五億をここで補填をするということでその金額を計上しておる次第でございます。  次に防衛支出金でございます。百四十七億三千六百万円を計上いたしております。この経費の内訳を申し上げますと、合衆国軍交付金が百三十二億四千七百万円、合衆国軍事援助顧問団交付金が八千九百万円、施設提供等諸費十四億円、かような内訳になっております。このうち合衆国軍交付金につきましては、先ほど大臣の説明にもございましたように、昭和三十年度における金額につきましては、目下日米間において折衝が行われておる次第でございまして、この暫定予算におきましては、とりあえず前年度の金額を基準にいたしまして、第一四半期分を計上いたしておる次第でございます。合衆国の軍事援助顧問団交付金につきましても、いまだ本年度の、三十年度の協定が行われておりませんので、とりあえず前年度の基礎額を用いております。施設提供等諸費につきましては、四、五月分における、現実における所要見込額を計上いたしました。  次は防衛庁経費六十九億二百万円でございます。これは二十九年度末における防衛庁の現態勢、その維持に必要なる四、五月分の人件費、物件費でございまして、内訳は内局関係が二億二千四百万円、陸上関係が五十一億二千六百万円、海上自衛隊が十一億三千二百万円、航空関係が四億一千八百万円、かような内訳に相なっております。  次は公共事業費関係でございます。計上額は二百二十一億一千二百万円でございます。その詳細な事業の種類別並びに各省所管別は六ページに計上してございますが、これにつきましては読み上げを省略いたします。ただ編成方針だけをごくかいつまんで申し上げますと、国の直轄事業につきましては、これは四、五月の所要額を計上いたしました。補助事業につきましては災害復旧事業、緊急就労対策事業、鉱害復旧事業につきまして、四、五月分の所要額を計上いたしました。すなわちその他の公共事業補助にかかる公共事業につきましては、いまだ昭和三十年度の予算の編成が了しておりません。目下折角査定中でございますし、さらに従来の例から考えましても、四、五月中にはほとんど補助費の交付をしていないような実情でございますので、今回の暫定予算には計上しなかった次第でございます。直轄事業につきましては、原則として二カ月分というこれも勿論継続分だけでございますが、二カ月分ということで出与えておりますが、ただ北海道、東北、北陸といったような、冬が早くくる地帯につきましては、夏の間できるだけ工事を急ぐ必要があるというような観点から特に三カ月分を計上いたしました。なお災害復旧費につきましても、出水期を前にして多少でも工事の進捗をはかりたいという観点から、前年度予算額の四分の一、つまり三カ月分程度の金額を計上いたしておりますことを御了承いただきたいと思うのであります。公共事業関係を大きな種類別に分けますと、七ページにございまするように、治山、治水関係が三十九億五百万円、道路、港湾等の関係が十七億二千万円、食糧増産対策事業の関係が二十五億一千五百万円、災害復旧費が百三十一億四千四百万円、緊急就労対策事業費が六億四千万円、鉱害復旧事業費が一億八千五百万円、かような内訳に相なっております。  次は農業関係費でございますが、内訳は農業共済保険掛金国庫負担金四十一億六千五百万円、農業共済事務費負担金三億九千九百万円、農業共済再保険特別会計事務費千百万円ということに相なっております。国庫負担金が四十一億という大きな金額に上っておりますのは、前年度の赤字の補填の必要もありまするので三十年産水稲の共済掛金三十九億を計上して、この分を四、五月中に交付する必要があるからでございます。  次は外航船舶建造資金貸付利子補給でございますが、暫定予算には十七億五千九百万円を計上いたしました。これは法律の規定によりまして、年二回払いということになっております。昨年の十月一日から、この三月三十一日までの利子補給分を、四、五月中に支払う必要があるわけでございまして、その分が十七億三千五百万円、別に臨時船賃改善助成利子補給法による分といたしまして、二千三百万円がございます。合計十七億五千九百万円を計上いたしました。  最後に予備費でございまして、四、五月中における予算超過、ないし予算外の所要を見込みまして、二十億の予備費を計上いたした次第でございます。  次は歳入でございます。歳入の内訳は、租税及び印紙収入が千百五十六億六千二百万円、官業益金及び官業収入が十二億七千四百万円、政府資産整理収入五億七千四百万円、雑収入が百八億四百万円、合計千二百八十三億一千六百万円ということに相なっております。  このうち租税収入につきましては、前年度補正後予算を基準として、さらに、その後の、最近の実績を勘案いたしまして、各税につきまして収入見込額を計上いたしました。その結果四、五月の二カ月分として、前年度を比較して見ますと、約二十億、十九億六千八百万円くらいの減少に相なった次第でございます。  なお、所得税、物品税、関税につきましては、暫定的にこの三月三十一日だけで切れることになっておりますが、臨時措置を三カ月間だけ御延期いただくように、別途法的措置を講じたいと存じまして、準備をいたしている次第でございます。  租税以外の収入でございますが、官業益金及び官業収入、これは病院収入でございます。  政府資産整理収入、これは国有財産の売払い並びに回収金等による収入でございます。雑収入百八億円のうち、最も大きなものは日銀からの納付金六十八億二千三百万円、そのほか特別調達資金受入十六億八千万円等がございます。  以上一般会計を終りまして、次は特別会計及び政府関係機関でございますが、十ページ、十一ページにわたりまして、各特別会計並びに政府関係機関の歳入歳出の一覧表が掲げてございます。この一々につきましては、御説明を省略いたしますが、この一覧表によりまして御覧いただきますように、歳出が歳入を超過しているものが少くないわけでございます。これは法律の規定によりまして、債券、借入金、あるいは国庫余裕金の繰りかえ使用等によりましてまかなわれるものでございます。  なお最後に、先ほど大臣の説明中に、財政投融資、これも暫定期間でございまして、特に計画を立てるというような大きなものではございませんが、暫定期間中における政府機関その他の資金不足を補って、事業の継続に支障がなからしめるために、百六十億円くらいの財政投融資を計上いたしているわけでございます。  その内訳を申し上げますと、電源株式会社に対するものが五十億円、国民金融公庫が五億円、住宅金融公庫が十五億円、中小企業金融公庫が十八億円、農林漁業金融公庫が十五億円、特定道路の関係が二億八千万円、国鉄、これは公募債でございます、十二億五千万円、電電、これも公募債でございますが、十二億五千万円、そのほかに金融債が二十八億九千万円、合計百五十九億七千万円、こういうようなことに相なっております。公募債以外の資金は大部分は資金運用部でございまして、一部産業投資特別会計からの投資に仰いでおります。以上きわめて粗雑でございましたが、事務的な計数的な補足説明は以上でございます。

館哲二緑風会

○委員長(館哲二君) それでは本日はこれにて散会いたします。    午前十一時五十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗