文教委員会 第3号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1955/04/27
会議録
○委員長(笹森順造君) これより本日の文教委員会を開会いたします。 前委員長から現在私が引き継ぎを受けました問題が二件ありますから、それを報告を申し上げます。 一つは、大阪市立大学の校舎の接収解除に関する件であります。本件に関しましては、前文部委員長から引き継ぎがございましたが、その後全面的には何ら進展いたしておりません。 なお昨年十日八日の文部委員会におきまして調達庁次長より説明のありました同校チャペル等の一部接収解除と代替施設を建設すること及び道路の解放と門の位置変更等につきましても、すでに日米両当局間では合意が成立し、その旨現地軍に通知済みでありますが、現地軍当局より工事の施行について細目の指示がないためまだ着工に至っていない実情にあります。経過の詳細につきましては、学校当局よりお手許にお届けいたしております資料が御参考になろうかと存じます。この資料を御覧を願います。 次の問題は、熊本県国立癩療養所恵楓園所属の保育所龍田寮に収容中の保育児童をその居住地区熊本市黒髪小学校に通学せしむる件、本件に関する事件の概要、参議院文部委員会において参考人から意見を聴取した状況ならびに堀前文部委員長のあっせん案ならびにその内容等につきましては、すでに皆様方御承知の通りであります。そこでその後の経過について申し上げたいと思うのでありますが、以上の参考人等は、前委員長のあっせん案を受諾して、帰郷の途につかれました後に、岡本熊本市教育委員長から、幾回も当問題解決の具体案が提案されたのでありますが、そのつど、関係PTAの反対側の賛成を得ることができず、ついに昭和三十年三月中旬、教育委員長の最後の提案を、熊本市短期大学長高橋盛雄氏のあっせんによりまして、関係者一同受諾し、ここに本件は終局的に解決したものと認められます。最終的解決案の内容は、目下入手すべく手続き中であります。その後四月の十八日、右解決案によって無事入学式が終了したとのことであります。以上御報告申し上げます。
○矢嶋三義君 その点について一、三点伺いたいが、よろしいですか。
○委員長(笹森順造君) どうぞ。
○矢嶋三義君 まず市立大学の件については、われわれが承知しているところでは、六月解除ということが目標であり、それが実現するものということを承わっておったわけですが、現在においては、六月解除は実現する見通しにあると御認定なされているかどうか、その点と、それから実現させるためには、さらにこの段階で何らか対処さるべきではないかと考えますが、それについてどういうふうにお考えになっておりますか、以上二点。 それから非らい児童の問題については、私つぶさに知りませんが、新聞で拝見したところによると、さらに反対期成会等の名で両眼休校を決議し、相当また再燃して、ずいぶん混乱したように新聞で拝見しました。結論的には最近入学式を終了したようでありますが、これについては文部省、厚生省等で、さらに抜本的な解決に到達するよう、あっせん指導される余地があるのではないかと、私はかように見ているわけですが、文部当局としては、いかように考えられておるか、答弁いただきたいと思います。そもそもこの問題は、私個人としては、参議院の文部委員会で取り上げて、ああいう形で取り運ぶことには賛成でなかった。しかし当時の委員会で取り上げられてずいぶんとこれは深く入って、当時の委員長さんのいろいろの御心配は皆さん御承知の通りで、最後に、場合によっては参議院文部委員長の資格で、委員長さんが親しく現地までもいってもこれを解決しようというような積極的な意欲も示されたわけです。国会の参議院の文部委員会が取り上げたというので、それを中心に、さらに賛成、反対派の応酬がある時期には相当熾烈になったという経過もありますので、私は国会が一応取り上げてああいう形で進んだ以上は、最終的な解決するまで、やはり国会は私は側面からこの解決に手助けをするというような形でなければ、ある時には取り上げて、非常に火をつけたような格好になって、問題がむずかしくなると、あとはわれ関せずというようなことでは、やはり国会の委員会としては私は筋が通らないと思います。従って今の報告は果して十分のものかどうかというところの判断がつかぬわけです。新聞で私が見ておる範囲内では、かなり違うのではないかと思うのでありますので、さらに文部省としては一つ調査をしていただきたいし、また先ほど私が申し上げましたように、他の地区にもこういう問題があるのでございましょうから、文部省、厚生省ではしかるべく指導あるいは助言することによって根本的な解決に到達する余地があるのじゃないかと思います。そういう点についていろいろ考えていらっしゃると思いますので、以上三点について伺ってみたいと思います。
○委員長(笹森順造君) 大阪市立大学の問題について矢嶋君どなたにお尋ねでございますか。
○矢嶋三義君 それは委員長です。
○委員長(笹森順造君) 委員長は今報告した以外には何ら資料も持っておらず、そのことは聞いておりません。この資料を拝見したところでは、十月一日に期限が終るので、その時に改めて交渉するという段階以上に正式には進んでおらぬということを聞いておるだけであります。それ以上私としては今のところお答えする資料は持たぬわけであります。
○矢嶋三義君 それでは政府委員の方に、さらに付加答弁すべき点があったら伺います。ちょっと速記をとめて下さい。
○委員長(笹森順造君) 速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○委員長(笹森順造君) それでは速記を始めて。 国立癩療養所に関する件で、今矢嶋君からの御質問に対して、政府側から何かこれ以上御説明なり、お答えすることがあったら、一つしていただきます。
○政府委員(寺本広作君) らいの療養所の子供の小学校の入学問題につきましては、ただいま前の委員長からあとの委員長に御引き継ぎがありました内容の通りだと考えます。一応現地では解決したように聞いております。その後いろいろやはり紛争が尾を引いておるような事態があるかどうかということにつきましては、ただいま手元に資料がございません。なお尾を引いておるような問題があった場合に、厚生省、文部省で新たな抜本的な措置を講ずるかどうかという問題につきましては、これも事態が一応解決しているものであれば、眠た子を起すようなことがあっても問題だと思いますので、そこいらの事態の見きわめがつきましたならば、お尋ねの第一点についての政府の態度をきめたい、こう考えます。 ―――――――――――――
○委員長(笹森順造君) それでは予算の説明を求めます。
○政府委員(寺本広作君) 文部大臣が衆議院の本会議に出ておられまして、こちらに伺いかねておりますので代りまして御説明申し上げます。 昭和三十年度の文部省関係の予算の総額は千三百三十一億円でございます。これを前年度の予算額千百九十一億円に比較しますと、四十億円の増加になっております。しかしながら昨年度の予算の中には、災害復旧費が十三億円入っておりました。この復旧工事が終りまして、本年度の予算の中には災害復旧費が七億円しか入っておりませんので、差引その差額六億円は文部省関係の予算が実質的に増加したもの、すなわち四十六億円の増になっておるというふうに申し上げまして間違いがないと思います。 なおこのほかに前年度の予算の中には、義務教育費国庫負担金の過年度分が八億三千万入っておりましたが、今年の予算にはこれも入っておりませんので、実質的に昨年度の、予算に比較しますると、ことしは五十四億三千万の増加になっておるわけでございます。このほかに松方コレクション建前設費の予算外契約一億円が認められておりますので、それを入れますと、五十五億三千万の増加ということになります。 また、このほかに未決事項として学校給食費を余剰農産物との関連で処理するということが残っております。これも相当額の予算が特別会計で計上することができようと思います。 以上が予算の概況でありますが、今の申し上げました文部省の予算の総額の中で、新規事業のおもなものをあげてみますと、次の通りでございます。 第一には義務教育費の国庫負担金の増額は三十七億円でございます。これは児童生徒が本年度約七十七万増加いたしますので、それに見あう教員の数一万二千五百人だけふやすための人件費でございます。 第二番目に科学振興に要する経費の増加でありまして、これは予算項目として科学研究費として一億、国立大学の付属の研究所などの経費として約五億、合計七億が科学振興に要する経費として、昨年度に比べて増加をいたしております。 なお第三点として老朽校舎の改築に要する経費は、昨年国会で約六億の増加修正をみたわけでございますが、それに比べまして本年度は、国立学校で三億、公立学校で一億、合計四億だけ増加いたしております。この公立学校の増加分の中には、公立高等学校の老朽校舎の改築分の補助が頭を出しておるわけでございます。 第四は育英事業に要する経費でございますが、これは成績優秀で生活困窮の者に対して出します育英資金を増額するということが中心になっておりまして、前年よりも約二億五千万円増加をいたしております。 なお第五番目として社会教育の振興に要する経費が、約一億七千万円増加になっております。この中には、新生活運動費として約五千万円の経費が計上されております。 第六番目、私学振興に要する経費でありますが、これは前年度の五億に対して五割増しの二億五千万円が、私学振興会に対する政府出資金として計上され、そのほかに私学の共済組合費の事務費補助として一千二百万円が計上されておりますから、私学振興関係は、合計二億六千万円増加いたしておるわけでございます。このほか第七番目に、特殊教育に要する経費として盲ろう児童就学奨励費の増が三十五百万、特殊教育施設整備費の増が二千万、合計四千五百万が増加いたしております。 なおへき地教育に要する経費としては、教員住宅の増加であるとか、へき地の学校施設の整備であるとか、へき地の教育手当の増加であるとかというのを合せまして、約五千万円が前年度に比べて増加いたしております。 次に国立学校に要する経費としては、学年進行によるもの、学部の設置によるもの、県立大学を国立に移管したもの、短期大学を設置したもの、学科を新たに作ったもの、研究所などの整備、充実をしたもの、そういうものを入れまして、約五億七千万円が前年度に比べて増加いたしております。 その他学校給食を拡充するに伴いまして、日本学校給食会を特別法人にするための予算などが入っております。合せまして、合計こういう主要項目だけで六十二億前年よりふえておりますが、一方文部省所管の各費目で、予算編成の途上節約をいたしたものが、六億七千万円ありますから、差引前年度予算に比べれば、先ほど申し上げました通り五十五億三千万の増加になっているわけでございます。 予算編成の過程において委員の方からいろいろ御指示をいただきました点厚く感謝いたします。一兆円予算の窮屈なワクではございましたが、比較的文教予算には、相当額計上されたものと考えております。よろしくお願いいたします。 なお細目につきましては、前の会計課長内藤政府委員から御説明申し上げます。
○政府委員(内藤誉三郎君) お手元に配付いたしました昭和三十年度概算要求事項別表に従いまして簡単に御説明申し上げます。 義務教育費の充実でございますが、そのうち義務教育費国庫負担制度の実施、一番でございますが、前年度七百八億二千八百万が七百三十七億となっております。この中には、前年度の中には、先ほど政務次官からお話のありました過年度分の八億二千八百万が含まれておりますので、増加額は三十七億ということになるわけであります。そこでこのうちふえたのは給与費の負担金でございます。これが前年に比べて約四十億円増になっております。教材費の方、若干節約いたしております。給与費のふえたのは、主として先ほどお話がありました七十七万の児童生徒の増加に伴いまして約一万二千五百人の増員を見込んだのであります。それともう一つは、政令一〇六号につきまして、ただいまのところ十七県が政令にひっかかっておりますが、これを交付税交付金の不交付団体、すなわち東京、大阪、神奈川の三県にとどめまして、残りの十四県は全部実績の二分の負担という国庫負担制度の本来に戻ったわけです。その関係の経費の増加を見込んでおります。 それから次の一番目の特殊教育の振興でございますが、この中で……
○小笠原二三男君 教材費はどうして減った。
○政府委員(内藤誉三郎君) これは全体的に申しまして、本年度予算の編成の途上におきまして、すべて二五%の節約を受けたわけであります。そこで教材費につきましては特に一〇%の節約にとどめたわけであります。節約はあとで申したいと思ったのですが、全体的に一五%の節約、特に文部省関係では教材費とそれから理科と図書館、定時制等の振興法に関するものが一〇%、それから公立及び国立の文教施設については七%、それから国立学校については五%、こういうことで節約を他の省に比べまして緩和して頂いたのであります。 そこで、一番目の特殊教官の振興でございますが、特殊教育につきまして約四千三百万ほどふえておりますが、そのうち一番大きくふえたのは、盲ろう児童就学奨励の関係でございます。これが約七千四百万増になっております。七千四百万ですから、前年に比べて約二千五百万程度の増であります。これは主として今までは教科書と昼の給食と寄宿雑費を約六割に対して無償でやっていたのです。ところが今回は、さらに生活費の一切を含めて、貧困者に無償でやるような予算措置を講じたので、これがふえたのであります。それから一番下の四番目の特殊教育施設整備費、これが千七百四十八万二千円ふえておりますが、これは新規であります。これは特に特殊教育の振興という点から、肢体不自由、精神薄弱等の施設を整備しようというので、今予定しておりますのは、東京、大阪の二校分でございますが、この関係が新たに入っております。これはあとに公立文教施設の方に予算としては入るわけであります。それから三番目のへき地教育の振興であります。これが約五千万程度ふえておりますが、そのふえたのは主として(5)(6)(7)(8)というところです。へき地教育の実態調査が百五十万、六番目のへき地の小中学校の教員の住宅、これが前年千万足らずでありましたのを約千五百万出して、戸数を二倍半程度に引き上げたのであります。従来百二十五戸程度のを、これを三百戸くらいに引き上げたのであります。それから七番目の、へき地の公立小中学校の施設整備、これは冬期分教場等の寄宿舎等もございますが、そういうものを含めて約千万の増加をいたしたのであります。それから八番目のへき地手当の増、これは単級複式手当を大幅に明き上げるための予算措置でございます。 それから四番目の学校給食の助成ですが、これは七百万の増になっておりますが、このふえたのは主として日本学校給食会の補助でございます。これが前年四百万足らずでありましたのを約手百万に引き上げたのであります。これがふえたのは今後予想されるところの余剰農産物で小麦と綿花の譲与があるということでございますが、給食会で扱いますのは小麦のほうでございます。このうち千五百万ドルの譲与があることになっておりますので、相当大幅に学校給食費は増加の見込みでございます。ただ余剰農産物との関係でとりあえず前年度程度組んだわけでございます。予算総則の十八条にも移し替えの規定がのっておりますが、この規定が実施された場合には私のほうとしては準保護児童を無償でやることと、学校給食施設費を大幅に増額いたしたいと考えて、大蔵当局とは事務的に話し合いが済んでおります。 それから二番目の教育内容の改善充実でございますが、これは(1)の教育内容の刷新故事は教科内容の改善のために学習指導要領を改訂する、あるいはそれに、基いて教師用の手引書を編修改訂する、その趣旨を普及、宣伝、徹底するというような経費の増加でございます。それから産業教育の振興でございます。これは節約で比較的痛められた方でございますが、だいぶ過去数カ年間の実績で産業教育の方は相当整備されましたので、補助金整理で非常に苦杯をなめましたが、大部分復活したわけでございます。約二割くらいの節約になっております。それから理科と学校図書館、これは先ほど申し上げましたように一割の節約でとどめたわけでございます。 それから一番目の立教施設の整備でございますが、この文教施設の整備の中には、先ほど政務次官のお話にあった災害の関係が三番目に出ておりまして、十三億七千五百万が本年度は六億七千六百万で一応完了することになっております。過年度災害はこれで終りになりますので、ここで約六億の経費が浮いたわけであります。そこで文教施設全体といたしましてはその関係で若干の増加になっております。国立文教のほうで約三億の増加でございます。これは主として老朽校舎等は今までは国立の方は手をつけておりませんので、老朽校舎の改築に重点をおいたわけであります。それから公立文教の方ではふえておるのは(ロ)の戦災が若干、それから危険校舎が八千五百万程度、それから小学校の不正常授業、それからへき地の集会室等の整備費、それから特殊教育の関係、この関係のものがふえたわけでございます。あとは節約で減額されております。差引一億四千万程度の減になっております。 それから四番目の学術振興でございますが、学術振興のうち大きなのは(1)の科学研究費の拡充でございます。これは前年八億五千万が十億五千万約二億の増になっておりますが、そのうちふやしましたのは(1)の科学研究費交付金が前年よりはふえたのでございます。それから最後の七番目の化学研究促進補助金が一億五千万、特に化学による日本の資源活用という点からこれに重点をおきまして、一項目新しく起しまして、一億五千万の新経費を計上するわけでございます。それから二番目の在外研究員の派遣、これは前年同額ですが、節約のきびしい中に唯一の例外としてこれだけは節約を免除してもらいました。それからあとは、学術情報事業の拡充、民間学術団体の補助等はほぼ前年と同額程度でございます。 それから五番目の国際文化の交流で、二番目の外国人学生招致、これが学年進行で若干殖えております。これは前年八百万程度のものですが、約四百万ほど殖えております。 それから三番目の在外教育学術文化担当官設置、これは百万円減額になっておりますが、外務省の方に千数百万入っております。これはいわゆる文化アタッシェを海外に一人駐在させるという経費でございます。それからそれが新規でございまして、あとは大体前年同額程度でございます。 それから工番目の勤労青少年教育の振興でございますが、このうち(1)の定時制高校及び通信教育の整備、これも先ほど申しましたように、特別に一割の減額にとどめたわけであります。青年学級も同様でございます。 それから六の育英事業の拡充でございますが、これが二億四千八百万円の増になっております。このうち育英会の分が主として殖えたのでございまして、育英会につきましては、従来大学は、二千円でございましたのを、二千円のうち一割が二千五百円、こういうふうになっておりましたところ、二千円もらっているうち特に成績優秀で生活困難の者に対しては三割に引き上げて、しかも単価を三千円に上げたわけであります。三割を三千円にするという点が第一。第二点は、博士課程ができましたので、博士課程に対しては修士課程と同様に一万円と六千円の二口を設けまして、博士課程進学に支障のないようにしたことであります。第三点は定時制の高等学校に行っている勤労青年の育英につきまして、従来一%を見ておったのですが、それを二%に引き上げたのであります。そういう点で一億五千万円程度がそれに充てられたわけであります。 七番目の私立学校の助成につきましては、(1)の共済組合事業費補助が千二百万ほど増加になっております。これは事務費の額でございまして、事業費については現在のところ百分の十を国から補助、する建前でありまして、私どもは百分の十五まで引き上げたいという努力をいたしたのですが、この分につきましては、私学振興会の剰余金で考慮するということになっております。それからいま一つ、昔の私学恩給財団のいわゆる既年金受給者が非常に気の毒な恩給をもらっていらっしゃるので、これを相当引き上げたいというので計画しておりますが、この分は予算要求いたしましたが、これも私立学校振興会の剰余金の中で、約千六百万程度見るということに話がついております。それから(2)の私立学校振興会の出資金、これが五億から七億五千と五割増しにいたしたのであります。 それから八の教育委員会運営指導でございます。これは事務局研修が終りましたので、それに伴って当然減じたのであります。 それから九の社会教育の助成、この中では一番目に社会教育特別助成金として新しく一億二千万円程度認められ、この一億二千万円のうち五千万円は新生活運動の経費にしたいと考えているのです。七千万円で青少年の特別活動を助成したいということであります。その他はほぼ前年同額程度で節約を受けた程度であります。 一番最後にフランス美術館の債務負担行為で一億、括弧書きになっておりますが、これは先ほど政務次官からお話のあった予算外契約の分でございます。本年は五千万円あるのでございますが、明年は債務負担行為、繰り越しておりますので責務負担行為を認めまして、本年中に完成いたしたいと考えております。 それから十番目のユネスコ国内委員会の事業と文化財保存事業、これは大体一割程度の節約を受けているのであります。 大体以上でございますが、特に申し上げたいことは十二の国立学校の経費であります。国立学校の小計のところに二百九十八億、それが本年度は三百九億と十億七千万ほどの増加になっておりますが、この中では特に原子核の研究施設の整備、あるいはロケットとか、あるいは理工系の航空部門の増設とか、あるいは東大の応用微生物研究所の部門の増加、東北大学のトロポロイドの研究等、重要な科学研究の経費、それからもう一つは学年進行による経常費の増、それから学部の新設では大阪大学の薬学部の独立とそれから弘前大学の農学部、佐賀大学の農学部、神戸の法学部の第二学部等の新設でございます。県立から国立への移管では鹿児島大学の工学部、医学部、それから香川大学の農学部、これが県立より移管の分でございます。その他学科の増では京都大学の航空学科等があります。なお短期大学といたしましては茨城の工学部の短期大学、それから静岡の法経短大、法経の短期大学、これは県立から国立に移管の分であります。こういうような経費を含めているわけであります。 で、文部省所管の合計は、最後の欄にございますように、千百九十一億から千二百一、千一億と約四十億の増加になったわけであります。以上でございます。 ―――――――――――――
○委員長(笹森順造君) それでは引き続き今期国会提出予定法案に関して文部省側の説明を求めます。この問題に関しましては総務課長田中彰君。
○説明員(田中彰君) 今国会に御審議を願う一応予定を立てております法律案について申し上げます。 先ず国立学校設置法の一部を改正する法律案でございます。これはただいま政府委員から申し上げましたように、国立大学の学部、大学院、附属研究所さらに短期大学といったようなものを増設いたしますために必要な改正でございます。 博物館法の一部を改正する法律案、これは博物館に置かれております専門職員であるところの学芸員につきまして、法律上一定の資格を要求されておりまするが、しかしてその資格を付与いたしますために、大学に嘱して講習を従来行なって参ったのでありますが、今回この講習制のほかに文部大臣の認定によりまして必要な資格を与えるための改正でございます。 三番目は、昭和二十七年九月三十日以前に給付事由の生じた旧財団法人私学恩給財団の年金の特別措置に関する法律案でございます。旧私学恩給財団は私学共済組合が発足をいたしますと同時に消滅をしたのでありまするが、その旧私学恩給財団の組合員につきまして現在年金を支給しておるわけでありますが、額が低いのと、また老令で生活に困っておる組合員がありまするので、この年金額を増額いたしたい、しかしてその増額に要する経費は私立学校振興会が私学共済組合に対して助成をすることによって年金額の増額をしたい、こういうことであります。 四の学校給食法の一部を改正する法律案は、先ほど政府委員からも申し上げましたように、準要保護児童、すなわち生活保護法による教育扶助の対象になっておりません者、その一歩手前の者に対して、その給食費を設置者の負担にする、その経費の一部を国が補助をするというもので、そのために必要な改正を行うわけでございます。 次は日本学校給食会法案、これも政府委員から申し上げましたように、予算措置をいたしまして、特殊法人であるところの日本学校給食会というものを作って学校給食の振興をはかりたいというものでございます。 次は公立小学校不正常授業解消建物整備費国庫補助法案でございます。公立小学校の不正常授業、すなわち二部教授、あるいは圧縮学級、あるいは仮教室といったようないわゆる不正常授業を解消いたしますために、校舎の建築に要する経費を一部国庫が補助をするという新しい立法措置々講じたいというものであります。 次は危険校舎改築促進臨時措置法の一部を改正する法律案でございます。今年度一応公立高等学校の危険校舎改築に必要な経費が若干内定を見ておりまするので、これを法制化をしたい、公立高等学校を新たに危険校舎改築の対象にしたいということでございます。 最後に文化財の国際的保護に関する法律案、これは昨年ヘーグで作成されました武力紛争の際の文化財保護のための条約の規定に基きまして、これを国内的に実施をいたしますために必要な法制措置でございます。 以上八件でございます。
○小笠原二三男君 ちょっと速記をとめて下さい。
○委員長(笹森順造君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(笹森順造君) 速記を始めで。
○矢嶋三義君 ただいまの予定法案の大体の提出時期を承わっておきます。
○説明員(田中彰君) 五月の上旬、中旬、それから下旬と、逐次御審議を願いたいと思っております。
○矢嶋三義君 そんなことなら開かんでも同じことなんです。たとえばこの設置法の改正法律案なんというのは今日にも文書函の中にほうり込むべき性質のものではないですか、それで僕は伺っているのですが、具体的にこういうものはいつ頃出すのですか。
○説明員(田中彰君) 今準備をいたしておりますので、早急に、少くとも五月の上旬までにはお願いをしたいと思っております。
○矢嶋三義君 この法律案件の第七番目にある危険校舎改築促進臨時措置法の一部を改正する法律案、まあこの内容はけっこうなものでございますが、さらにこれ以上に文部省として所管局で力こぶを入れておりました例の屋体補助に伴う法の一部改正ですね、これは今国会に出される予定はないのかどうか。さらに文部省としては従来、もちろんこの第七項の危険校舎の一部改正もやらなくもやならんが、それにも増してあらゆる角度から考えた場合に屋体補助の一部改正法律案の方が先行すべきだという見解を文部省当局としてはとられていたのを私は記憶しておるのですが、出されるのか出されないのか、もし出されないとなればどういうわけで文部省の見解が変ってきたのか、この際承わっておきたいと思います。
○政府委員(寺本広作君) 屋内体操場の整備に関する法律ですか、それの方が危険校舎の改築促進臨時措置法の改正よりも先行するような文部省の方針があったというお話ですが、(「その通りです」と呼ぶ者あり)きょうのと ころ私承知いたしておりませんから、その点についてはなお詳細調べてみたいと思います。
○矢嶋三義君 ではこの次に答弁を求めますが、それはこういうことだったのです。今の屋体の補助というのは積雪寒冷湿潤地帯だけですね。ところが小、中学校の、義務制の学校の室内体操場は積雪地のみにかぎらず、これは全中小学校に必要である。しかもこれは義務制の学校だ。従って全国的に補助できるように法の改正をすべきものだ、かように文部省としてはその主張を堅持されておったわけです。それで高等学校の老朽校舎も、よく問題になったのですが、高等学校は義務制でないから、それよりもむしろ義務制の小中学校の屋体のほうを先行すべきだというのが所管当局の強い意向だったのですが、それできょう見ますと、これ以外にはないといいますと、その当時の主張がどういうわけで変られたのか、私はあとで屋体関係は出されるだろうと思っていましたが、総務課長もさっきの小笠原君の質問では、予定してないというので、念のために伺ったのですが、この点についてはっきりした、答弁を承わりたい。 それからこれは長くかかりませんから緊急な案件として伺いたい点は、昨年の九月十五日に文部省が省議として決定された義務教育費、国庫負担制度の実施に伴う昭年和三十年度における増加金額を七十二億と省議できめられております。それをただいまのあなたがたの説明によっても、これは三十七億に減額されてきておるわけですが、これでいいのかどうかということが一つと、さらにそれを突っ込んで緊急という点は、この数字が多く開いてきた一つの大きな原因としては、教職員の算定基準の基礎、これを変えられたことにあると思う。ところが四月、五月の暫定予算では従来通りに暫定予算を組んだ。それに基いて各都道府県は予算を組み、そして教職員の採用、任免、配置を完了しておるわけです。それを今になって教職員の算定基準というものを変えてきた、それから政令百六号の後段の廃止、これは全面廃止にはならんで、後段だけ廃止になったことは結構なことで、その労を多としますが、それが一般の今まで政令に該当していなかった都府県に非常に私は悪影響を及ぼしてきたのではないか。ということは、それは教職員の算定の基礎を変えてきたという点に現われている。また東京、大阪、神奈川の二都府県にもやはりそのしわ寄せが出てきておる。それを解決するためには、結局文部省議で、昨年の九月十五日に決定した七十二億という数字が確保されないで、あなたがたの説明の三十七億と下ってきたからそういう事態が起ってきたと思うのですが、これは非常に重大な問題で、文部省としては無責任のそしりを免れない。一体四月、五月の暫定予算をあの通りにして、それに基いて都道府県はすでに教員の採用及び配置をやっている。これを今からこんなに変えられたならば、教員の配置をやるのに学年編成というものをやりかえなければ、地方財政は赤字が出てきて困るだろうと思うが、それを、どういうふうにお考えになっておるのか、あるいはそれとも特別な措置を講ぜられるお含みを持っていらっしゃるのか、その点だけきょう伺っておきたい。
○政府委員(内藤誉三郎君) お尋ねの点ですが、七十二億の増額の中には教材費の分が相当増額してあります。
○矢嶋三義君 それは二十億だ。
○政府委員(内藤誉三郎君) 二十億を見込んでおります。その関係もございますが、もう一つは給与費の問題でございます。給与費につきましては府県の実績が出ております。府県の実績を見ますと、東京、大阪、神奈川の二都府県を、入れまして予算化したものが全国で二万三千になっております。そのうち東京、大阪、神奈川三都府県を除きますと九千でございます。ですから今度の予算案で見ました二万二千五百の中には、東京、大阪、神奈川を除いたあとの四十三県で約一万人を見込んでおります。ですからお尋ねのようなことは起きないのではなかろうか、予算化した以上に私の方では見ております。それから東京、大阪、神奈川の方につきましては、これは政令で一定限度をきめておりますので、実績通りは見ておりません。しかし来年度も増加人員の半分程度は見ております。そうしてなお単価のうちでも調整をいたしておりますから、約二%の増額をいたしております。 それから暫定予算の配分について、文部省が従来通りの積算で配分した、こういうようなお尋ねでございますが、暫定予算は前年度予算で配当をしたのでありまして、別に基準とかなんとかはございません。爾余の四十三県につきましてはこれは実績によって文部省は負担金を流しますので、実績があればいかような基準でも文部省としてはその通り支出する義務を持っているわけでございます。
○矢嶋三義君 教職員の算定基準というものは、たとえば今度十二分の十三というように変えたと承わっておるのですが、さように基準を変えたのですか。これは全都道府県にその基準で算出されたものと了承しますか、それとも東京、大阪、神奈川だけにそういう基準を適用したのか、その点を一つ承わりたい。
○政府委員(内藤誉三郎君) この算定基準につきましては、これは従来の義務教育費の国庫負担は実績主義をとっておりますので、昨年児童生徒が百万増加いたしまして、実績を見ましたら一万五千人の教員の増になっておるのであります。ですからその百万に対して一万、五千人の増でございましたので、今年はその実績を考慮いたしましてきめたわけでございますが、一万二千五百という数字を出したわけでございます。そこで一つはこの算定基準の問題でございますが、算定基準につきましては東京、大阪、神奈川三都府県につきましては、お話のように十二分の十三、それから中学校の場合には九分の十三という数字を用いました。ところが政令県につきましては、二十九年の五月一日の指定統計をとりまして、その人員をおさえて、増加する児童生徒数については増加学級数を推定いたしまして、十二分の十三と九分の十三という数字をかけたのであります。ですから、実績というものはあくまでも尊重して実績主義の予算を編成した、こう申上げておきます。
○矢嶋三義君 従ってあの政令該当三都府県には非常にしわ寄せが行っているということになるでしょう。それが年度の途中でかように変ったから、相当僕は御迷惑をかけているのじゃないか、かように考えるのですが、それはどういうふうにお考えになれますか。
○政府委員(内藤誉三郎君) 政令府県につきましても若干それは御迷惑になっておると思います。ただ人員の方を全国平均の基準をとりましたので、単価の方につきましても国立学校の単価に合わせまして増額をいたしておりますので、差引き三都府県で三億数千万程度はもらうべきものがもらわなかったという結果になるかもしれません。 それからもう一つは本年度の補助金の額を下廻ることは絶対にございません。ですからある意味においては期待権が減らされたというような点はあると思います。
○矢嶋三義君 幾多お尋ねしたい点があります。が、質問は本日はこれにてとめておいて、資料を要求しておきますが、それは同位一学校の危険校舎に補助するように法の改正をして、ごくわずかでありますが頭を出した程度に予算を計上しているようです。従って私は一つの計画というようなものを持たれていると思いますので、今の高等学校の危険校舎はどのくらい現在あり、この改修は何年間の年次計画で地方公共団体と協力して解決しなくちゃならぬと考え、文部省として数字を持たれておるか、その資料。それから外国人学生の招聘の問題については、かつてこの委員会でも私尋ねたことがあるのですが、今度予算が計上されておりますが、この各国別人数、それから今度の予算を見ますと、施設、設備関係が節約の名前で軒並みに減額されておりますが、私資料としていただきたいのは、戦災復旧ですね、これが今まで幾ら復旧して現在未復旧のものが幾らある、それからそれに対する復旧の年次計画というものを持っておるはずですからその資料、以上新たに要求するのは以上三件です。それから前にこの委員会で私は資料を要求申上げたわけですが、どうも政府委員の方はわれわれを軽く見ているのじゃないかと思うのです。国会議員というのは言うときはやかましくても、しばらくすると忘れている、もうそのままで済むというようなずるい考え方が僕は一部の政府委員にあるのじゃないかということを遺憾ながら考えているのですが、この前私は委員長を通じて書面で、要求した資料があるはずですから、私繰返して言いません、書類を見ればちゃんとわかります。その資料を次の委員会までに確実に出していただくことを要求しておきます。
○小笠原二三男君 この義教費の負担ですね、十七を政令において三つだけにしてあとは解除した、そしてしかも実績主義だといって、全体の増額分が三十七億か四十億ですか、それは定員増の分に充てることですが、それで解除になった十四府県が実積主義になれば従来よりどれだけ金がかかるものか、ちょっとお知らせ願いたい。
○政府委員(内藤誉三郎君) 大体十億程度であります。
○小笠原二三男君 その十債はどれで操作したのですか。
○政府委員(内藤誉三郎君) それは今申しました四十億のうち人員増の分と、それから今十四県の解除の分と両方でございます。
○小笠原二三男君 そうすると一万二千五百人の定員増の分の所要経費は幾らですか。
○政府委員(内藤誉三郎君) それは給与費だけでございませんので、残りの額が大部分でございます。つまり四十億のうちあと三十億程度ですね。
○小笠原二三男君 そうすると、大体三十年度末で実績主義でやってこの予算額で間に合う、来年度にそのしりをぬぐうというようなことはない、そういう見きわめですか。
○政府委員(内藤誉三郎君) 今年は二十九年度の分がやはり若干くると思います。三十年度につきましては退職、資金も千分の十五のところを千分の二十に引き上げておりますし、給与単価のほうも五%増でしておりますので、大体私は三十年度については間に合うのではなかろうかと考えております。
○小笠原二三男君 自治庁のほうでは人数を減らせということを盛んに地方公共団体にいって、それぞれのワクをきめて減らしておりますね、それから文部省のほうは一つの定員のワクというものを学校に与えようとして、おります。その点は何も矛盾はないのですか。
○政府委員(内藤誉三郎君) 地方財政計画の中、でもこの国庫負担金の単価と人員はそのままとっております。ですから自治庁のほうで今度の予算についてとやかく言うことはないと思いますが、ただ御承知の通り再建整備の関係の問題は残るわけでございます。
○小笠原二三男君 本年度の地方の当初予算では、さっき単に政令三府県だけに適用されるといっておったけれども、中学校で九分の十三ですか、それを実際当てはめて操作しておるのじゃないですか。
○政府委員(内藤誉三郎君) それはございませんです。財政計画は私のほうのとった負担金をとった人員をそのままとっておりますから、人員については先ほど申しましたように、二十九年五月一日の指定統計の人員に新たに一万二千五百人の増加です。
○小笠原二三男君 そうすると九分の十三なり何なりという額には地方は拘束を受ける必要はない、従来の実績主義で定員は確保されるべきものだ、そう了解してようございますか。
○政府委員(内藤誉三郎君) さようでございます。
○高田なほ子君 科学研究の交付金合計五億四千六百万、これの内容の資料はありますか。
○政府委員(内藤誉三郎君) 細かい内訳はございますけれども、あとやでさしあげたいと思います。この中で大きいのは機関研究と総合研究、個人研究、幾つかに分れております。
○委員長(笹森順造君) それでは本日は……。
○矢嶋三義君 ちょっと、今の小笠原君の質問に対する答弁、重大だからもう一つ聞いておきます。 内藤さん、ただいま小笠原君の質問に対してあなたは今度新たに設定した教職員の算定基準ですね、小学校の十二分の十三、中学校の九分の十三、これは政令該当三府県以外は一切関係ないのだ、とらわれないものだ、かような発言ですが、それを地方庁に持って行くことは結構なことなんですが、一体十二分の十三とか九分の一三というものを出す場合は、やはり教育を維持して行く、子供の教育を賄っていくという立場から私は出てくる数字だと思うのです。そういう教育的な内容を含んだ裏打ちがなければ、幾ら予算の折衝云々にいたしましても文部省で十二分の十三とか九分の十三というものを出すべきじゃないと思うのです。それが一応出た以上は、かなりの私は拘束力を持ってくるのじゃないかと思いますが、それはどういうお考えで十二分の十三、九分の十三という数字はお出しになっておられるのですか、その点が一点と、それから十二分の十三、九分の十三というものは単なる予算額算出の一つの計数と申しますか、計数として使ったものであって、これは教育的な内容というものは持っていないのだ、従って教職員の定員等を算出する場合に十二分の十三、九分の十三というものは一切各都道府県では考慮を払うべき必要もないし、また払うべき性質の数字でもないのだという意味のこと私は各都道府県に通牒を出さるべきだと、かように考えるのですが、この二点について御答弁を願いたいと思います。
○政府委員(内藤誉三郎君) 私、言葉があるいは足らなくて誤解を受けたかもしれませんが、御承知の通り義務教育費国庫負担法の趣旨は実績主義でございますので、実績によって予算を編成するのが建前だと存じております。従って今までの分については、二十九年五月一日の指定統計による人員をとりまして、増加する児童生徒の分につきましてそういう方式を考えたわけでございます。この十二分の十三なりあるいは九分の十三という方式は実績でありまして、もちろんこれは実績というものは教育的効果というものをもちろんねらっているわけであります。ですから一つの方向ではあると思います。しかし予算がそれを越えた場合には当然義務支出になるわけでございます。一つの傾向としてそういうものを媒介にしたわけでございます。
○矢嶋三義君 私あなたにしぼって伺いますが、六分の九が九分の十二になったわけですね中学の場合は。そうでしょう。その六分の九と九分の十三の大小関係はこれは不等式でやってもわかるし、これが教員の定数確保というものに影響を及ぼしてくることは、はっきりしているわけですね、これを出されて一体都道府県議会と都道府県教育委員会の関係を考えた場合に、あなたは九分の十三という数字を出されておって、今、小笠原君にああいう答弁をされるということはきわめて僕は無責任だと思うのです。如何ですか。
○政府委員(内藤誉三郎君) ちょっとこれは小笠原さんにも私は確かめますが、法の精神と事実問題と二つに分けなければならんと思うのです。法律論からいきますれば義務教育費国庫負担法は実績主義でございますから、実支出の二分の一を出すわけでございます。ですから算定がいかようにあろうとも、多ければ多いなり、少なければ少いなりに実支出によって国は補充費の関係で、不足額は責任を持つわけでございます。このことを申し上げたのであって、算定基準に組むということは、一つはこれは一つの指導となると思います。ですから十二分の十三、あるいけ九分の十三というのも無意味な数字であっては私どもならんと思う。これは全国の平均でありまして、もちろんその中には教育的考慮というものが払われておるわけですから、それを私どもは決して否定しておるわけではございません。この点御了承願いたいと思います。
○矢嶋三義君 私の申し上げている点は、それは法の精神は実績の二分の一ですよ。だからあなたのほうとしては都道府県で実績を作ってきた場合に、その二分の一は完全に法に基いてみる、又今までみてきておる、こう言われるわけですね。ところがその実績を出す場合、都道府県議会と都道府県教育委員会の今までの経過からみて、今まで六分の九で実績を作っておった都道府県が今度九分の十三で作られてしまいますよ。だから私は九分の十三の数字を出すときの文部大臣以下文部省の首脳のあなたがたの態度というものは非常に私は重大だと思うのですよ。そのときに九分の十三を出しておきながら、これは地方には影響ないのだということは僕は少し無責任だと思う。今後実績を作る場合、実績の二分の一をあなたの方でみるでしょう。しかし実績を地方で作る場合も六分の九というものは、教育委員会は押し切れぬですよ。議会で九分の十三でやられてしまう。 それと関連して私はこの際にいい場合だから申し上げておきますが、理科教育振興法というものは、これは衆議院の議員立法でやったわけです。ところが私が関知している範囲では、あの法律ができなかった方が都道府県教育委員会では理科教育振興の予算を県の予算からよけいに取れたという県もかなりあるのですね。あの議員立法で理科教育振興法ができて、一つの基準というものをきめてしまっている。従って各県で予算を組む場合、都道府県の議会があの理科教育振興法の基準でやって、それを一歩も出ない。ところがあの法律が出ない前は、都道府県でよけい、予算がとれておった。だからそういう一部の県にとっては、理科教育振興法はその県に関する限りは予算削減の法律になってしまった。かようなことを私は訴えられておるのですが、この今の六分の九という数字と九分の十三という数字は、私は今申し上げたと同じような影響、結果を都道府県に及ぼしてくるおそれが多分に私はあると思いますが、その点いかがですか。
○政府委員(内藤誉三郎君) この点はお話のように、それは予算が例年のように先に作られていると、一月頃作られておるならばお話のような影響があると思います。しかし現実にもう四月からスタートしておるのでありまして、その各府県の数字を集計しても四十三府県では九千人程度なんでございます。ですから私の方の基準でみては一万人でございますので、千人の余裕があるわけでございます。ですから現実に各県は組んでしまっているわけであります。そういう点から考えて、これによって教育の基準を各府県がさらに低下することはあり得ないと思います。まだ増加する余地はあると思っております。
○矢嶋三義君 これは幾多の問題がありますが……。
○高田なほ子君 もう一つ資料をお願いしたいのですが、この大学のほうの予算が十億ふえておりますがね、今の御説明で原子核、ロケット、航空機という大ざっぱな説明があったのですが、非常にこれは防衛と関係を深く持っておるもので、もう少し内容を盛った資料をもらいたい。非常に一挙にふえたでしょう十億が。
○政府委員(内藤誉三郎君) これは予算書に詳しく内訳が出ております。国立、学校経費をごらん下されば。厚い方に出ております。
○委員長(笹森順造君) それでは本日はこれにて散会いたします。 午後四時八分散会 ―――――・―――――