農林水産委員会 第29号
- 発言数
- 86 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1955/07/19
会議録
○委員長(江田三郎君) ただいまから農林水産委員会を開きます。 漁港法第十七条第二項の規定に基き、漁港整備計画の改正について承認を求めるの件を議題にいたします。本承認案件は、去る七月十五日内閣から閣承認第五号をもって予備審査のため提出、即日当委員会へ予備付託になったものであります。まず提案の理由の説明を聞くことにいたします。
○政府委員(吉川久衛君) 漁港整備計画の改正について承認を求めるの件の提案理由の説明を申し上げます。 わが国の経済を再建し、国民生活を安定せしめる方策の一環として水産業を発展させることは、地理的条件からみてきわめて適切、かつ必要であります。 わが国の漁業は俗に世界第一と称せられているが、まだその経営形態あるいは漁催物の利用効率または漁業労働の生産性等の点において、原始産業たる域を脱し得ない実情にありますので、これを近代産業の列に伍して健全に発達せしめるためには、まず漁業の根拠地である漁港を全国的にわたり計画的に整備拡充いたしまして、その機能を増進させることにより漁業の合理的経営を行い、生産の増強をはかるとともに、漁業経営費を低減し、漁民生活の安定向上に資する必要があることは申すまでもないところであります。 昭和二十六年第十回国会の承認を受けた漁港整備計画は、当時漁港法の施行に伴いまして緊急に樹立する必要があった関係から、漁港の指定が比較的容易に処理できた一千三百港を対象として定められたのでありますが、その後順次漁港の指定が行われ、現在においては近く指定が行われるものを含めますと、二千六百余港に倍加され、大体一段落いたしましたことと、当時わが国が占領下にあった関係上、水産業の面においても種々の制限があり、この状態をもととして漁港施設の規模、配置等が定められたため、現在の漁業の発展的施策に対応しない面が多いので、その後の事情の変化に適応するよう、これが改正の必要を認め、慎重審議の上漁港整備計画の改正案を樹立し、漁港審議会の意見を徴しましたところ、去る六月十五日原案通り議決した旨の答申がありましたので、七月十二日閣議に付し、その決定を得て、本日漁港法第十七条第二項の規定により国会の承認を求めるため提案したものであります。 以上のような次第でありますから、何とぞ御審議の上、なるべくすみやかに御承認を下さるようお願いする次第であります。
○委員長(江田三郎君) 本案件の審査は後日に譲ることにいたします。 —————————————
○委員長(江田三郎君) 次に中央卸売市場に関する件を議題にいたします。この件については、去る七月十二日の委員会において審議を行なったのでありますが、その後公正取引委員会の見解を求めた事項につきまして、お配りしましたような回答を昨日得ましたので、本日はまずこの件について公正取引委員会の説明を求め、続いて本件の取扱いについて御協議を願いたいと存じます。
○政府委員(横田正俊君) 先日当委員会におきまして、中央卸売市場の卸売人の整理統合に関する問題につきまして三点の御質問をいただきまして、それに対しまする公正取引委員会の見解をきわめて簡単ではございましたが七月十人日付の書面をもちまして当委員会へ差し出したのでございます。この内容は御覧の通りでございまして、特に御説明を申し上げるほどのこともございませんが、最初の昭和二十八年十一月十六日付の農林省の通達に対する公正取引委員会の見解いかんという第一問につきましては、この整理統合そのものにつきましては公正取引委員会といたしましても、ごうも反対ではなく、御承知のように非常に多数の卸売業者が乱立いたしまして、その間におもしろくない競争方法等も行われておりまする事実はわれわれといたしましても認めておるわけでございまして、これが適正な数に統合せられるということに対しましては、ごうも異存はないのでございますが、ただこの統合につきましても、やはり独占禁止法がございます以上は、独占禁止法の線に従ってなさるべきであるというのが、われわれの見解でございますので、要するに整理統合につきましては、その方針そのものは反対ではないが、その統合の仕方については無条件に賛成するわけには行かないという点が第一の御質問に対する公取の見解でございます。 それから第二に、統合がいかなる線で行われたならば公正取引委員会としてもこれを認めることができるかという点でございまするが、この点はすでに先ほど申し上げましたように、独占禁止法の営業譲り受けあるいは合併につきましては十五条、十六条に規定がございまして、不公正な取引方法による場合と、それから統合の結果が一定の取引分野における競争を実質的に制限することになる場合には認めることができないことになっておりますので、この不公正なる取引方法による場合におきましては、今回の問題におきましては論外といたしまして、その後の方の、一定の取引分野における競争の実質的制限という点につきましては、たとえば中央卸売市場の卸売人が単数となってしまう、あるいはそれに近き形になってしまうことは、やはりただいま申しました独占禁止法の要件に違反するということを申し上げてあるわけでございます。 それから質問の第三といたしまして、中央卸売市場は特殊性があってせりによりまして価格が決定せられるというような関係からいたしまして、不当な価格が構成されるというおそれがないから、あるいは卸売人が単数であってもいいのではないか、公正取引委員会が卸売人の単数制を否認する理由は何であるかとい点でございまするが、これもただいま申し上げましたように、独禁法の建前といたしましては、やはりなるほど価格の点につきましてはせりによりまして一応そこに競争の余地がないという考え方もあるようでございますが、その他の面につきましての競争というものがやはり残るわけでありまして、ここにいろいろ書いてございますように適数の卸売業者がございまして、お互いに創意工夫をこらしましてより有用な品物を、より豊富にしかも適種を適時適切に供給するという点におきましては、やはり競争の面が伸びるわけでありまして、それが単数になりますとその会社に入れます品物、どんな物が入りましても結局その会社に入る品物しか、その土地に引いて参ります品物しかその土地の人人に渡らないという結果になるので、この点はやはり独占禁止法の建前から申しましておもしろくないということを考えますので、これはいろいろ政策の立て方といたしまして単数にしてこれに対する監督を厳にするというような方法も考えられないではないと思いまするが、しかし独占禁止法の観点からいいますれば、やはり単数制は望ましくないというふうに申し上げるよりほかないと存じます。その他詳細につきましては差し出しました意見書につきましてごらん願いたいと思います。
○委員長(江田三郎君) ただいまの説明につきまして御質疑がありましたら……。
○田中啓一君 ただいま御意見を伺っておりますると、独禁法の建前の上からというようなお言葉もございまして、独禁法がある以上はというようなお言葉もございまして、取引の実情から見れば必ずしも……具体的に申しますれば大阪中央卸売市場における今回の統合というものは悪いとは思わないが、法律にこういう条文がある以上はどうもやむを得ないのだ、反対せざるを得ないと、こういうようなふうにも受け取れるのでございますが、そうなればむしろ議会としては法律そのものを改正した方がよろしいわけであります。がしかしまた聞きようによりましては、それはただ言葉のあやでそう出てきただけで、やはりこの第三問の御回答にありますように適正な規模の、適正な数、市場に卸売人があるのがよろしいのであります。そこで初めて青果物の生産者にとってもまた消費者にとっても、また公正な値段その他あらゆる経済条件が成立するようになる、ですから条項にこだわるより、むしろ中央卸売市場というものの本質にかんがみて、今日の経済の建前からいえば統制時代は別でありますけれども、自由競争というものを根本原理にして経済が動いて行くという建前をとる以上は、適正規模、適正数あるべきものだと、こういう御意見のようにも伺えるのでございますが、ここのところ一つ明瞭にしていただきたいと思います。
○政府委員(横田正俊君) 公正取引委員会といたしましては、やはり特別の事情のございません限りは自由、公正な競争を促進することがあらゆる面におきまして日本経済のためによろしいという前提に立っておりますので、なるほどこの卸売市場といようなものにつきましては若干他の一般の事業と違った面がございますが、やはりその独禁法の原則にのっとるべきであるという基本的な考えを持っておるわけでございます。この点は農林当局等におきましてもすでに単数制、複数制というような問題につきましてはいろいろ研究をされておるようでございまするが、われわれの立場といたしましてはやはりここに第三問に対してお答えいたしましたような線が卸売市場についても妥当するという立場に立っておる次第でございます。
○青山正一君 ただいま公取委員長から御説明がありましたのですが、この第三問の関係はもう少しあなた方の方で勉強していただかなければ何も知らないお方ならばこれはすぐごまかしはきくだろうと思いますけれども、この市場に関する問題をよほどこれは研究しなければ、この第三の問題は返答しにくいことだろうと思うのです。それで、そういった小さい問題については私は追及いたしませんが、ここで経済局長がお見えになっておりますので経済局長にお聞きしたいと思いますが、経済局長はこの六月の十三日に何か声明書を出しておりますのですが、その声明書の中に「公正取引委員会に対し、委曲をつくしてその正当な所以を説明してきたもので、ついにその了承を得るに至らなかったことは遺憾にたえないところである。」こういうふうな声明書を出しております。もちろんそのあとにもいろいろと公正取引委員会と意見の合わない点をるる述べてあるわけなんですが、この声明書に対してその後一体どういうふうに措置しておるのですか。それとも何か河野農林大臣が経済局長に、こういった問題についてはもう少し何か考えろというような御説明でもあったのですか。どうなんですか、その点について承わりたいと思います。
○政府委員(大坪藤市君) この問題につきましては御承知の通りに私どもといたしましては単数、複数制の問題は、これは別問題である。ただ私どもが業界に要望いたしましたのは、御承知のように市場におきまする卸売人が非常に乱立しておりまして、その結果は生産者に非常な迷惑をかけるばかりでなしに、消費者にも迷惑をかける。しかもその結果はいわゆる手数料というもの、あるいは手数料の陰に隠れたもの、こういうものについていろいろ中間的なマージンが非常に多くなってくる、こういうような考え方からいたしまして、できるだけ統合してほしい、しかしながら統合の方法は各地々々によりましていろいろ因縁もあり、事情もあり、一律にどうこうということは割り切れ得ませんから、できるだけ民主的、自主的な方法によりまして統合してほしい、従って単複の問題というものはもう全然これは別である、あるいは市場によりましては数社になることもありましょうし、あるいは二社になることもありましょう、それは各地各地の実情にまかせるという思想のもとに、われわれといたしましては処理いたしたのであります。たまたま大阪におきましてはそれが二社に分れるようになりまして、しかもその結果が、統合後の結果が、八・五の一・五という結果に相なったのであります。そこでその問題につきまして、公正取引委員会と約五カ月余りいろいろと御相談申し上げたのでありまするが、御相談申し上げましたのは、一つは市場のいわゆる売買のやり方というものが、せり売りによって行われますということと、もう一つは阪神という特殊の地帯、つまり大阪を中心といたしまして、神戸あるいは明石、京都、あるいは岸和田というように非常に市場が集中しておるところでありまして、もしかりに単複の問題は別でありますが、かりに大阪が一社に統合されましても、いわゆる独占というような形態にはならない。と申しますのは、大阪に出荷しようが、兵庫、神戸に出荷しようが、京都に出荷しようが、出荷者といたしましては非常な選択の自由を持っております。と申しますのは、ほとんど同一の地帯に都市が集中しておりまして、どの市場に出すかということは、市場そのもののサービスのいかんによるので、従って価格そのものは、いわゆる独占的な価格形成の方法でなしに、せり売りという方法で構成されている。しかも荷引きという点になりますと、独立した地帯じゃなしに、周辺に非常にたくさんの中央卸売市場がある。その地帯におきましては、荷引きの独占ということは行われない。必ず大阪が独占的な、いわゆる唯我独尊的な方法になれば、京都に出し、あるいは岸和田に出し、明石に出すという方法をとる。従ってそういうような弊害がないということをわれわれといたしましては強く公取の方に御説明申し上げたわけであります。しかしながらそのいわゆる判断というものは、独禁法がありまする以上は、公正取引委員会の意思決定を待つ以外に有権的な方法はないのでありまするから、その結果、公正取引委員会で、それは独占禁止法のいわゆる趣旨に違反するというので、これは御承知のようにいわゆる正式の申請でなしに、内伺いであったのでありますが、内伺いとしてそれが否決になるということになりますれば、当然これはほんとうの伺いをしても、これは成立しないということに相なるのであります。成立しないということになりますれば、業者といたしましては自衛的な方法もありますし、どうせ国として認められないものを、あくまでその線に従いまして行動いたしましても、いたずらに業界に混乱を起し、ひいては業者自身の非常な経済的な損失をこうむる。こういうようなことで、これはまったく手の施しようがなくなったわけであります。従いまして、われわれといたしましては、いろいろ指導いたしました関係上、はなはだ遺憾でありまするが、事ここに至りました以上は、いわゆるこれに対しまして、何とも行政上の手の打つ方法がないということで、本問題につきましては、しばらくこれを静観いたす以外にない。従いまして御承知のように、先般も御説明申し上げましたように、本年の予算に、市場に関しまするいろいろな問題を検討いたしまするために、わずかでありまするが御協賛を得まして、予算が成立いたしたのであります。できるだけすみやかに委員会を構成いたしまして、各方面の意見を網羅いたしまして、この問題をも含めました中央卸売市場に関しまする全般的な問題を討議いたしまして、でき得ることでありますれば、来年の国会に本問題をも含めました、いわゆる法律改正をいたしたい。かように考えております。
○青山正一君 今の経済局長の説明は非常に僕はまずいと思うのです。単複問題にこだわらぬとか、こうだとかというような言葉を吐いておられますが、結局公取委員長と同じような意見で進んで行っているのではないか、私らの言うのは、ただ単数とか複数とかいう問題ではないのです。今まで統制経済でやっておったところが、マッカーサーの方で、自由にただ県知事の許可さえ得ればそれでいいのだ、届出すればいいのだということで、魚市場でも、青物市場でもタケノコのようにできた。東京ならば東京の魚市場はたった一つあったのが、この市場というものが二十七社になった。大阪の青物市場も今こそ九社に制限されておりますが、その当時は四十社近くあったわけなんです。そういうものを何とかして統合したい。統合するには理由がある。はっきり申し上げれば、生産者が荷物を出す。その荷物を、どの会社も皆仕切り金を納めてない。こういう実情を、こいつを何とか適限数にやりたい。私ら委員会全部はその気持でいるんです。単複ではない。あなたは単数、複数に初めからこだわっている。適限数の場合はそれは青物あるいは魚あるいはそれぞれ各地の市場によって、その状態というものは違うと思うのです。私ら委員会は適限数にしたいという意味合いで進んできておるわけです。ところがお二人のお話しは初めから終りまで単数か複数かというような建前で進んでおられる。この委員会には生産者の建前の方もおります。あるいは流通面の建前のお方もおります。しかしその建前のお方はやはりある意味合いから言えば適限数という建前で進んでおられると思うのです。そういうような観点から考えて、今の公取のお話でも、あるいは経済局長のお話でも、私は非常にふに落ちぬ点が多いと思うのです。その点を私はお伺いしたいのです。 そこで特にお伺いしたい問題は、こうしたあなたの指示によって、農林省のいわゆる依命通牒によって統合された。ところが公取がそいつに反対しちゃってだめになった。こういう建前をどうすればいいんだ。たとえば統合されたが、いわゆる従業員というものは非常に多い、これも退職手当とかそういった点も考えなければいかぬ。いわゆる退職手当のことを考えるのは、今後の就職を一体どうすればいいのか、生活をどうして立てていっていいかというような問題まできておるわけです。そういった点を、せっかく農林省から指示してもらっても、あなたの方の公取が反対したんだから放っておいていいというような建前ではいけないと思うのですが、いわゆるこういった問題について名古屋にも問題があろうと思います。あるいは東京にも問題が起きつつあるわけです。こういった善後策を一体どうするかという問題なんです。どうも初めから単数とか複数とかということで問題の観点をそらす御両人に対しては、非常に不満を感じます。今の問題について一つ意見をお聞きしたいと思います。
○政府委員(大坪藤市君) 私どもの意見は全然単数か複数かという問題は考えておりません。これは長い間の問題でありまするし、一がいにまた割り切るべき問題でないと思います。たとえ単数に割り切りましても、複数に割り切りましても、これは中央卸売市場というものがどういうような都市にあるかというようなことでこれは非常に違って参ると思います。たとえば関西等の場合におきましてはあるいは単数に割り切っても、場合によりましてはこれは差しつかえないかと思いまするが、関東等の場合におきましてはこれは非常に弊害があるとも言えると思うのであります。従ってこの問題につきましては相当慎重に検討を要する必要があるのでありまして、簡単にわれわれといたしましては単数論、複数論をいかにするかという点につきましては、これは決してそういうことを口にすべき問題ではないと思うのでありまするし、またわれわれといたしましても目下のところそういうことは全然考えておりません。ただ、われわれとして意図しておりましたのは、非常に市場が乱立しておりますので、あくまで自主的な方法でできるだけ市場の実情に即して統合してもらいたいということだけが、昭和二十八年に出しました通牒の趣旨であるのであります。私どもといたしましては、その点をよく御了解願いたいと、かように考えるわけであります。 善後策の問題につきましては、ただいま御指摘の通り、まことにこれは遺憾に私どもは存じておるのであります。しかしながら公取委員会から、今の統合は、大阪の場合はこれは不適当であるという認定を受けました以上は、これらにつきまして、われわれといたしましては、どういうふうな措置を現在の法制のままでとり得るかということにつきましては、これはいろいろ考えておるのでありまするが、実は具体的にこれに対応する措置というものが見出せないのであります。と申しまするのは、いろいろそういうような基本的な問題にも関連して参りますので、この点につきましては、一つよく関係各方面の御意見を承わりまして、適当なる措置をすみやかに講じて参りたい。そのために、先ほど申し上げましたように、きわめて少額でありまするが、国会の御承認を得まして、昭和三十年度の予算に予算を計上いたしておるような次第であるのでございます。もちろんその前にいわゆる具体的な措置がとり得ることでありますれば、きわめて望ましいのでありまするが、ただいまのところ、政府といたしまして、また私どもといたしまして、直ちにこれに対応するようないわゆる行政措置並びに立法措置がとりにくいという点につきましては、御了承を願いたい、かように考えております。
○青山正一君 どうも私は経済局長のお話が納得いかないのです。あなたの方でこういう声明書をはっきり出しておいて、そうして後の善後策はないのだ。これは全般的の法律を改正する際にその点を考えて行こう。農林省の指示によって統合された会社は、あとはどうなっても知らぬ顔の半兵衛だ。これじゃもうお話にならぬと思うのです。そういった点について、私はまあ非常にくどいことでありますが、こういった点は、これは農林省の指示によって統合されたわけなんですからして、その点をよく心して今後に処していただきたいと思うのです。 それからもう一つは、先ほどから中央市場の改正を、審議会を開いて、そうして何か法律をきめたいというふうな、法案を出したいというふうなお気持があるやに聞いておりますが、これはどうなんです。果して水産庁なり経済局、これは一致してやれますかどうですか。私の今までの経験によりますと、この市場問題は、少くとも六年前あるいは七年前からのこれは問題だろうと思うのです。いまだに法律というものは文語体になっておる。大正十二年の法律である。実体に即さないことは、これはおびただしい。それで改正問題が相当出ているわけなんです。ところが、農林省が出そうとすると今度は市当局が、それぞれ監督庁の市当局がこれに反対する。魚の方がこれをやろうとすれば、青物の方が反対するというようなことで、いまだかつて一致点を見出したことがないのです。そうやすやすと来国会までにこれが成案ができるかどうか。その点について承わりたいと思います。
○委員長(江田三郎君) 経済局長、簡明に御答弁を願います。
○政府委員(大坪藤市君) その点につきましては、私どもの方が中心となりまして、水産庁並びに改良局と一緒になりまして業界の意見を承わりまして、全般的な作業につきましての問題を処理して行きたい、かように考えておるのであります。
○青山正一君 どうですか。来国会に出ますかどうですか。
○政府委員(大坪藤市君) 出ますように努力いたしたいと思います。
○青山正一君 さしあたり起きている大阪とか名古屋の問題、これはすぐに解決の方に持って行けますかどうか、その問題。
○政府委員(大坪藤市君) その点も十分に念頭に置きまして処理して参りたいと考えておるのであります。
○青山正一君 その中央審議会の中に、将来問題を起したりなんかしないように、公取の委員を加える必要があると思うのです。その点についての御意見はいかがですか。
○政府委員(大坪藤市君) よく検討いたしまして、必要があればさようにいたしたいと、かように考えております。
○青山正一君 まだいろいろ聞きたいことがありますが、ほかの方も発言しておりますから、どうか……。
○池田宇右衞門君 ちょっとお尋ねするが、農林省の局長名で地方に対しまして出した。地方の方々がこれに協力してその方針をとった。ところがごらんの通り公取の横やりと言えば横やり、それから公取の認識が得られなかったと言えば了解を得なかったためにこうなったと、まずこの一点から申せば、政府において何の問題もよく連絡がつかなかったという点はこれは免れない。この点に対して、地方に出した責任上どういうように今後お取扱いをいたすか、これをまず一点お聞きいたします。 それからその次には、地方におけるところの農林省指令は、局長指令でも何でも、非常に意義深きものといたしまして、これの受け入れ態勢は慎重に研究して相当協力態勢を作った、もし今日のごときことが繰り返されるならば、農林省の意思及び各局長の出すところの指令はほとんど空文にひとしくなる。一体この二つの責めはどういたします。これは両方から聞きます。
○政府委員(大坪藤市君) 御承知のように、あの通牒は民主的に自主的に、地方の実情によってやってもらいたいということであります。従いまして統合のやり方につきまして、われわれといたしましては、こういうふうにしてほしいということは、実は指導いたしていないのであります。できました結果がああいうふうになりましたし、従ってああいうふうになりましても、私どもといたしましては、これは必ずしも公取の精神に違反しないという考え方をもちまして、公取に折衝いたしたのでありまするが、そこは見解の相違であったのであります。これはまことに私どもの不明のいたすところであると、深く陳謝申し上げたいと思うのであります。 次にこれについてどういうふうな措置をとるかということにつきましては、ただいま申し上げたことで御了承を願いたいと、かように考えます。
○池田宇右衞門君 なお私からよく公取の委員長にお聞きしたいことは、法のために生産農民がどのくらい損害と、それから非常な迷惑をしておるかということをお考えになったかどうか。経済局長も単に市場のみについて申されておるようでございますけれども、市場におけるところの信用ある問屋がそこにできておってこそ、出荷する生産農民は安心して出荷することができる。われわれ生産方面におけるところの果実にしろ野菜にしろ、幾多この市場の中においてきわめて信用のできない方があったおかげで受けた損害は甚大でございます。むしろひでりに雨とでも申しますか、農林省局長指令は時宜に適した問題だといって、生産農民方面まで非常な歓迎をされた。よい方法をなすに、歓迎されているのに、それをとめて、いま一年研究して、今後はそのようなことのないようにという、市場のみならず生産農民に対するところの甚大なる失望と、それから安定感の喪失と、現在まだ損害を重ねておりますこの状況に対して、一体御両者はどういう考えを持ちますか、またどういう指導をし、どういう方法をもって、この不安を取り除くかということについて、御研究をされておるかどうか、これをお尋ねいたします。
○政府委員(横田正俊君) 今回の問題につきましては、お話のように、この統合を熱望しておられまする会社方面、あるいはその背後にありまする多くの生産者、農家等に、ある意味におきましていろいろ御迷惑がかかったと思うのでございます。しかし、われわれも農林省も、先ほど申し上げますようにこの統合の方式そのもの、従いましてそれによって安定をするという面には、これはむしろ反対どころか非常な賛成をいたしておるのでございまして、ただわれわれが遺憾といたしまするのは、今回内申して参りました形式が、どうもわれわれの所管をいたしております独占禁止法の面から申しまして、お認めするわけには参らないという点からいたしまして、まことにいろいろ農林省の立場、あるいはこういう統合を企図せられました業界の方々にお気の毒のような感じを持っております。しかし私どもの独禁法の建前からいたしまして、少くともこの形式のものは好ましくないということを申し上げた次第でございまして、これは前に予算委員会でも池田さんに申し上げたかと思いますが、適当なる方法によって統合せられますることにつきましては大阪市場のみならず日本国の各市場において、おそらく今後こういう問題が出て参ると思いますが、それにつきましてはケース・バイ・ケースで適当な処理をいたしたいというふうに考えております。
○池田宇右衞門君 ただいまの委員長の話におきましては、今後の農家の安定方針から申しましても、市場の明朗強化の上から申しても、適当な方法によって適正になることについては協力してこれを実現してやる腹である。かように信じていいですか。
○政府委員(横田正俊君) その通りでございます。
○池田宇右衞門君 そこで経済局長、これは非常に農家に対してあまむっくりをした、まことに感心したようなところがあるけれども、実際悪いところは一日も早く直した方がいいのです。病気と同じことで、農村には病膏肓に入っておる所があって、市場の取引き上いくら損害したかわからぬ。これがいいことになったら、まだ議会もやっているのだから、どしどし法案を出し、各委員にそれぞれ御理解をいただき、よく両者の関係を知っているのだから、いいことは早くきめて、そうしていわゆる民衆の政治であり、また農民のために、及び国民一般のために政治を行うのだから、やはり安心して明るい生活を送らせる方向に持って行くのが、これが私の申し上げる政治の要諦である。しかるにこの明朗な明るい方針をやろうというのに、来年にならなければできない、あるいは委員会を設けなければいけない。一体われわれ委員を無視しているのか。おそらくここにいる農林委員を差しおいて、これ以上の委員が日本のどこにいますか。われわれはみな各層から、各党から代表して来ている、そしてここに研究してこれは至当なりと言っているのに、一体これに対してまた逆らうというその気持が私は感心しない。委員諸君がさほどにやっているのだから、農林省も奮起して公取と手を握って、一日も早くこの法案を通して、一方は農民に安心を与え、一方は市場を通して消費者階級、国民に安心を与え、清新で健康なる保健衛生の上によき方法をとるというのが政治ではないか。これをやるかやらぬか。いま一度御答弁を願いたい。
○政府委員(大坪藤市君) 御意見はまことにごもっともだと思います。私どももその通りに考えております。
○池田宇右衞門君 もしこれを屋上屋を重ねるならば、この委員会を無視したことになる。委員会は今後農林省の法案に対して、今度はわれわれの方が慎重審議慎重審議とやりますぞ。だからもっと真剣にやらなければ……、その点お答えを願いたい。
○青山正一君 議事進行について。議事進行の意味で公取に一つお伺いしたいのですが、差しあたり大阪などの関係、つまり現状においては一割五分ないし八割五分の二つの会社、この二つの会社が、たとえば七割ならばいいとか、あるいはもう一つそのほかに別個に一割五分くらいの会社ができるならばそれでいいとか、そういうふうな何かお気持のほどはどうですか。その辺についてちょっと具体的にお伺いしたいと思います。
○政府委員(横田正俊君) これも実は簡単にパーセンテージで申し上げることもできないと思いまするが、従いまして、われわれといたしましても五〇%の会社が二つ、あるいは三〇%の会社が三つというような機械的なことはもちろん考えておりません。その場合場合によりまして、またその市場の特質、あるいは統合いたしまする会社の性格等を検討いたしまして、そのつどきめて参らなければならぬと思います。大阪市場の場合に、さて然らばどういう会社がどういうふうに統合したらいいかということにつきましても、今私ここではっきりしたことを数字的に申し上げることはできませんが、いずれこういう問題の具体化の場合におきましては、あらかじめ私の方に十分に御連絡いただきますれば、その点につきましていろいろ申し上げる、こういう相当問題が進みましてから突っかかってしまうというようなことのないように、万全を期したいと考えております。
○委員長(江田三郎君) ちょっと、いろいろまだあると思いますが、ほかの審議がありますから……、ちょっと私から議事進行的に聞きますが、これは経済局長の方は六月十三日の、声明は何か知りませんけれども、大阪の場合は不当な取引制限はないと考える、こういうものをはっきり文書として出しているのですが、公取の方では、これははっきり不当な取引制限だ。この考えは今も変っておらぬわけですか。
○政府委員(横田正俊君) その後……、これは実は内申でございまして、一応の、たしか二月に申請のございましたものを四月までかかりまして相当調査いたしました結果に基きまして申したものでございまして、これは正式にいたしますれば、もっと審判手続というようなものを経まして詳細に調査をいたさなければなりません。ただいまの段階におきましては、やはり四月に決定いたしましたことが現在のわれわれの一応の見解ということになっております。
○委員長(江田三郎君) もう一つ聞いておきます。 この経済局長のただいま申しました文書では、中央卸売市場法を改正して卸売人については独占禁止法の適用を除外することをも考慮している、こういう法律改正を考えているようでありますが、もしそういうような改正をやられた場合には公取委員会はどういう態度をおとりになりますか。
○政府委員(横田正俊君) これは先ほど第三の御質問にお答えいたしましたように公正取引委員会といたしましては、やはり適正規模の企業が適正数でございまして、そこに有効な競争が行われるということが好ましいという立場に立ちますので、そういう特別立法に対しましては、こちらから進んで御賛成するわけにはいかぬと思うのでございます。しかし、これは御承知のように独占禁止法だけが政策ではございませんので、これは国会なりその他の方面におきまして、この面につきましては独占禁止法が線をゆるめるべきであるということになりますれば、われわれといたしましては、またその線に沿いまして、できる限りのことをいたしたいと考えております。
○委員長(江田三郎君) それじゃもう一ぺんお尋ねしますが、そうすると、これはまあ大阪のような事態を、この現状を、今の経済局が目指したような方向で解決づけるのには、市場法を改正して独禁法の適用を除外する、この措置をとる以外に方法はございませんか。それ以外にもっと経済局と公取とで話し合って、あるいは地場の当事者と話し合って問題を片づけるという方法はございませんか。
○政府委員(横田正俊君) 今の大阪の具体的な問題につきましては、遺憾ながらその余地はないように存じます。しかし私どもといたしましては先ほど申しましたように、具体的に個々のケースによりまして適正な処置をいたしますれば、独占禁止法の適用を除外いたさないでも市場の明朗化ということは別にはかれるのではなかろうかと考えております。
○委員長(江田三郎君) 経済局長の方にお尋ねいたしておきますが、六月十三日の、ただいま読んだ文章にあるように独禁法の適用を除外する市場法改正を今でも考えておられる、先ほど来市場法改正ということを言われたのは、そういう内容のものを考えてこれを次の国会に出されるということなんですか。
○政府委員(大坪藤市君) 実はその点が非常に問題になると思うのであります。と申しますのは、ただいま公取の委員長からよく相談をせいという話でありますが、実は市場の卸売の統合につきましては、これは現在までわれわれといたしましては計画的にどうこうするという考え方は持っておりません。できるだけ自主的な方法でやってもらいたいという考え方を持っておりまする以上、もちろん業者の仲間の問題でございますので、そこに業者間のいろいろな事情があるのでありまして、総合というものがある程度業者間の仲間におきまして結論が見出されるまでは、実は公取と相談のしようがないわけでございます。従って……。
○委員長(江田三郎君) そういう答弁じゃだめですよ。あなたの方は六月十三日に、これは「不当な取引制限はないと考える。」という声明を出しておるのだから、今になってその場のがれの答弁をしないで、私の聞いたことにはっきり答えた方がいいです。
○政府委員(大坪藤市君) もちろんわれわれといたしましてはただいま委員長の御意見の通り考えております。
○委員長(江田三郎君) 速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(江田三郎君) 速記をつけて。 次に委員派遣承認要求の件についてお諮りいたします。愛知用水公団法案の審査のため、委員派遣を行いたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。つきましては本院規則第百八十条の二により議長に提出すべき議員派遣要求書の内容及び提出の手続等に関しましては、これは委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江田三郎君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(江田三郎君) それでは次に農林漁業金融公庫法の一部を改正する法律案を議題にいたします。本法律案につきましては去る七月十四日の委員会において審査にかかったのでありますが、本改正法律案によって新たに実施しようとする個人貸付の方法及び貸付対象等に関する農林当局の方針に明確を欠いており、また今回の増資に対する資金源が予算の修正によって変更され、これが貸付業務に及ぼす影響に関する資料が欠けていた等のため、審査が途中でありましたから、本日さらに審査を続けることにいたします。本法案は去る十五日衆議院を原案の通り通過して、本院に送付、即日当委員会に本付託となりました。なお衆議院農林水産委員会において、お配りしましたような付帯決議が行われております。先ず農林当局から前回の委員会において問題になりました点について政府の方針を明確に御答弁を願います。
○政府委員(大坪藤市君) 前回の当委員会におきまして主として問題になりました点は、第一は貸付対象であるのでございます。貸付対象としまして本法律におきまして農林漁業金融公庫法第十八条第一項、第八号によりまして、「前各号に掲げるものの外、農林漁業の生産力の維持増進に必要な施設の災害復旧に必要な資金」、これを災害に限らず施設の「改良、造成、復旧又は取得」というふうに改正をいたしまして、いわゆる個人的な施設にもこれを拡張するということに改正いたしたい、かように考えているのでありますが、その場合に第八号の規定によりますと、その範囲を農林大臣が指定することに相なっているのであります。指定の対象はどうであるかということが前委員会におきまして問題の一つの点であったのでありまするが、これにつきましては、お手元に資料として、配付申し上げてあります資料で、指定の対象といたしまして、一として、「農舎、畜舎、サイロ、堆肥舎、蚕室、動力用農機具、排水ポンプ、灌水施設、蚕具その他主要農作物又は輸出農作物の生産の維持増強に必要な施設」、二といたしまして「合成繊維漁網綱」、これを対象にいたしたいと考えているのであります。清澤先生から前回炭がまについてはどうかというお話がありましたのでありまするが、御承知のように炭がまはその構築につきましてほとんど七割ないし八割というものがいわゆる労賃であるということと、一年ないし二年でこれを廃棄するというような大体の実情でありますので、これは短期資金というものの対象になりまするが、七年という、いわゆる長期に近い資金の融通の対象にはいかがかと思いまして、この点は実は対象にしないというふうに考えたのであります。その貸付対象といたしましては、ただいま申し上げましたように、一と二を予定いたしておるのであります。 次に貸付の金額の問題でありまするが、最低限といたしましては一万円以上、それから最高限といたしましては漁網を除きましたいわゆるそれ以外の施設につきましては、たとえば畜舎でありますとか、サイロでありますとか、内地におきましては二十万円以内、北海道におきましては経営面積がほぼ内地の平均の三倍でありますので、最高限を北海道におきましては五十万円以内と、こういうふうにいたしたい、かように考えておるわけでございます。 次に、いわゆる貸付の方法でありまするが、これはもちろん例外はあると思いまするが、個人施設の性質といたしまして、これは銀行を融資機関といたしますることは実際問題といたしまして不適当かとも思うのであります。従いまして、残りますのは、中金、あるいは信連でありますが、この個人施設と申しまする貸付の対象といたしまして、これはもう原則といたしまして信用組合連合会を融資の指定機関にいたしたい、かように考えたのであります。もちろんこの点につきましては中金の支所等を通ずる場合もこれは考えられまするが、この点につきましては、原則といたしましては信連ということで、今後いろいろ関係方面と折衝をいたしまして、そこに融資機関としての対象を決定いたして参りたい、しかしながらこれは原則といたしましては信連、こういうふうに御了解を願いたい、かように存ずる次第でございます。 それから利率といたしましては、末端の農家が入手いたしまする金利は七分五厘であるのであります。 それから協調の問題でありまするが、協調融資といたしましては、できるだけ本資金といたしましては七億万円しか予定いたしておりませんので、できるだけ融資効率を増大いたしまするために農業協同組合等におきまして、農業協同組合のプロパーの資金を二割ぐらいは少くとも協調として融資してもらいたい。その資金源といたしまして国から融資し、公庫から政府資金を融資いたします金額は大体八割ぐらいでございまして、協同組同の自己資金というものを二割ぐらい大体考慮してもらいたい、かように考えておるのでございまいす。 ちょっと落しましたが、漁網綱につきましては貸付の最高限度は五百万円というふうに考えているわけであります。 大体前回主として問題になりました点につきまして御説申し上げました。
○千田正君 今の漁網の問題ですが、従来協同組合を対象としてやっておる。今度もそのように考えておられるようですが、御承知の通り漁網は農家のサイロなどと同じように漁民にとっては一つの、見方によっては、施設と見てもいいほど重要な資材なんです。この個人の漁網に対する貸付ということについて考慮されておられるかどうか。その点はどうですか。
○政府委員(大坪藤市君) これは水産庁と相談いたしまして、従来からやっておりまする共同施設、つまり組合が組合の名におきましてやりまする対象といたしまして、御承知のように二億万円想定いたしているのであります。そのほかに、今回個人施設として漁網綱というものを対象といたしたい。もちろん、従いましてこれはその二億万円の外ということになるわけでございます。ただ本年は御承知のように、資金源が七億万円でありまするので、実際問題といたしましては、これはいわゆる、何と申しまするか、その道を開いたということで、資金の貸付の対象に、そう金額を多額に一つ期待されては今年は実は困ると思いまするが、来年からは個人施設につきましてもわれわれといたしまして努力いたしまして、できるだけ多く見て参る、もちろん共同施設といたしましては、ただいま二億万円の金額を見ております。そのほかに個人施設を別に見るつもりでございますが、これは本年は金額といたしましてはたくさん期待してもらっては困る。あるいは御期待に沿い得ない、来年から大いに努力いたしたい。かように考えております。
○亀田得治君 この資金計画表の一番終りですね。ここに農地担保金融二十億という項目がありますが、この点に関して若干尋ねておきたいと思います。それで、これは少しあげ足をとるようなあれですが、私はまあこういう資金計画表をお作りになるときには、農地担保金融と、こういう項目じゃなしに、やはり自作農維持創設のための資金というふうな表現が一番適切ななにじゃないか。こう考えているんです。やはり使い方の内容を明確にしてほしいと思うのです。それはどうですか。ちょっとあとの質問に関係があるから、なぜこういう特に農地担保金融としたか。
○政府委員(大坪藤市君) 農地担保金融と申しまするのは、あるいはこれは御指摘になりましたように語弊があるかと思いますが、実はわれわれといたしまして、これを再分類いたしまして、別ワクといたしまして、個人施設といたしまして七億万円というものを別ワクを取っているわけでございますが、これを二つにわけてやっている……
○亀田得治君 二十億ですよ。なぜ自作農維持創設の資金、こう書かないかということです。
○政府委員(大坪藤市君) これは実は言葉が少し悪かったかと思いますが、訂正いたします。
○亀田得治君 これは訂正してもらいましょう。そこで、私はこの点に関してもう少し聞いておきますが、別個に自作農維持創設資金融通法案、こういう法案が出ております。この法案については、これは相当問題がありまするし、これはその法案の審議のときに私ども十分検討したいと思っているんですが、ただこれに関係がありまするので十分確かめておかなければならない。それは、もしその法案が審議未了になる、あるいは担保の条項というものが削除される、そういうことが国会でありましても、私は目的から言うならば、この二十億というものは、予算がすでに通っているわけですから、貸し出しをしていい、こう考えているんですが、その点に対する見解はどうでしょう。
○政府委員(大坪藤市君) 私どもといたしましては、自作農維持創設資金融通法案が成立いたしますことを期待いたしますので、それが通らなかったらというようなことは、実は想定いたしていないのであります。ただ御承知のように、実は法律制定のいろいろのいきさつからいたしまして、相当資金面とも関連いたしまして、一緒に進んで参ったのでありまするが、でき上りました農林漁業金融公庫法の一部改正に関しまする法案は、自作農の維持の法案とは全く独立してでき上っているのであります。従いまして、これは仮定の問題でありまするので、実はそういうことは申し上げにくいのでございまするが、もちろんこれはあの法律とは関係はないのであります。ただ二十億というものを想定された金額を、実は使えるか、こういう問題になりますというと、いわゆる農林漁業金融公庫法の資金源といたしましては、二百六十億を認められておりまするし、自作農の関係はその内訳でありまするので、形式的な考え方といたしましては、もちろんこれは使えるということに相なろうかと思いまするが、この点に関しましては、いろいろ大蔵省と折衝をいたしまして、こういうような内訳で使いたいということででき上っておりまするので、万一ただいま先生がお話になりましたように、通らないということですと、それは仮定でございまするが、そういう場合が発生いたしました場合におきましては、二十億をどうするかということは、実は資金計画を組みました場合の大蔵省との折衝の次第もございまするので、われわれといたしましてはもちろんこれはほかに振り向けるという強い主張をいたしたいと思うのでございまするが、今申し上げましたような事情で、でき上っておりまするので、これは今後使うか使わないか、こういう点につきましては、われわれはもちろん使うという、ほかのものに振り向けるということで進みたいと思いますが、まあ大蔵省と折衝の問題が残っておるということを御了承願いたいと思います。
○森八三一君 先刻局長から、第十八条第一項第八号、資金の指定告示案について御説明がありましたが、まずこの案について少しお伺いをいたします。その第一は、用途については、一応ここに例示をされております。そうして最後に、「その他主要農作物又は輸出農作物の」という、抽象的包括的文句でその他の部分が表現をされていますが、こういう中に温室のようなものは考えていらっしゃるのか、いらっしゃらぬのかという点が一つ。 それから貸付の方法として漁業協同組合もしくは農業協同組合から個人がこの用途のために借り受ける資金を、公庫が漁業協同組合及び農業協同組合に貸付をする、その場合に漁信連なり農業協同組合信用連合会なりを経由して貸し出しをするのだ、その場合の連合会の立場はどういう立場に置かれるのか。連合会が借り受けて単協に貸し出しをするという形になるのか、連合会は単なる経由機関であるというのかどうか。経由機関であるという場合に、従来の貸し出し方法のごとく、経由機関は二〇%の責任を背負わされるのか、背負わされぬのかという点であります。 それから第三です。わずかに本年度は七億の原資でありますので、こういうような用途を考えて参りますると、需要はきわめて旺盛であると思いますが、それにこたえて参りまするために、ここに例示されておりまするような用途に対して、それぞれ資金のワクを設定してお進みになるのかどうか、そういうような用途別、さらに府県別に一定のワクを設定ざれるというようなことであるかどうかということであります。そういうようなことになりますと、結局資金量から考えまして、かなり無理が行われるのじゃないか、ということは、最低限度百分の二十というように押えております、そうして最高限度は二十万円なり五十万円なりということに押えておる。そこで非常に需要が旺盛であるということが想像されますので、用途別、府県別に割当をするということになりますると、その需要にこたえるためには、この貸付を受けて、それぞれの施設をしようとするものに対しまして、当然所要される金額を相当内輪に査定をして、形の上では非常に多数の希望を満たしたということになる危険が多分にあると思うのです。そうなりますると、それぞれの農林、漁業者の経営の上には非常に困難な事態が招来されると思いまするが、そういうようなことに対してはいかに考えられるのか、さらにそういうことに関連いたしまして、資金に余裕のある大きな漁業者、農業者だけが恩典を受けるのであって、実際に困難しておる零細の漁民、零細の農民というものは新たにこの個人対象の貸し出しという道が開かれましても、それによっての恩典を受けるというわけには参りかねるというように思うのでありまするが、そういう点に対しての指導をどういうふうに取り運ばれるのか、当局の構想をお伺いをしたいと思います。 それから先日の委員会で合成繊維の問題が取り上げられました。そのときまでは考慮の外にあったようでありますが、ただいまお示しの指定告示案の中には、合成繊維漁網綱というものが入って参りました。それを第八号でお扱いになっておるのでありまするが、明確にいたしまするためにむしろ本文の五の二の次に五の三というような規定を設けて明確にすることが妥当であるように思うのでありますが、そういう点についてどういうようなお考えをお持ちになるのか。さらにです、漁網につきましては先刻御説明によりますると私企業による農林漁業者の共同利用に供する施設改良というとこうで、おおむね二億円程度の資金があるので、共同施設といたしましてはそれで措置をする。それで今回の八号の改正によって個人対象のものについては今年度は資金の余裕がないが、明年度から努力しようというような御意見であったようにお伺いをいたしますが、いやしくもです、第八号に合成繊維というものが入って参りました以上はです、何がしかのものをお考えになっておると思うのでありますが、用途別ワクのうちにどういうふうにお考えになっておるかをお伺いをいたしたいと思います。
○説明員(和田正明君) 第一点の温室を含むかどうかという御質問でございますが、その温室が「主要農作物又は輸出農作物の生産の維持増強」に関する施設でありまする場合には、これを対象といたすというように考えております。 第二の信連はどういう立場に立つのかというお話でございますが、これは農林漁業金融公庫の受託機関として、実際の貸付について審査いたし、また貸付の実際の手続をとる受託機関というように考えまして、従前の受託機関に対しますると同様、公庫から手数料が支払われることになると思います。従いまして貸付を実際に受けまするものに対しましては、現在他についてやっておりますと同様に、二〇%の補償をするということに相なろうかと思います。 それから第三点につきましては資金ワクが少いこととからんで、府県別あるいは用途別のワクを作るかというお尋ねでありますが、この点につきましては全体としての農林政策の推進とのからみの問題でありますが、現在のところ畜舎、サイロにつきましては有畜農家創設、集約酪農の推進というような問題とあわせまして約二億、それから農舎、堆肥舎につきまして、生産力の維持、増進という立場から二億という金額を予定をいたしまして、その他のものについてひっくるめて残り三億を考えております。細部について一々県別の割当をするというところまでは考えておりません。それから、それとからみまして、合成繊維漁網綱についてどの程度資金ワクを予定しておるかというお尋ねでございますが、これにつきましては、現在水産庁の方ともお打ち合せをしておりますが、まだ最終的に今年度の融資ワクをどうするかということは決定をいたしておりませんが、ただいま申し上げましたような三億のワクの中で、全体の資金貸付希望と見合いました上で、各原局と打ち合せの上決定をいたして参りたいと、かように考えております。 それから最後に零細者に貸し付けられずに非常に富農的な貸し付けになるのではないかという点でございますが、この問題につきましては、実施面で御指摘のようなことのないように、実際に必要な農家に貸し付けられまするように、信連あるいは単協を指導をいたしまして、遺漏なきよう処置をいたして参りたいと、かように考えております。
○秋山俊一郎君 今日資料としていただきましたこの一、二の種目の指定の条件といたしまして、貸し付けを受けるものが、その必要とする資金の百分の二十以上のものを農協または漁協から貸付を受けることを条件として貸し付けられるものを指定すると、こうありますが、これはどういうわけでかようになったものか。この百分の二十というものを自己資金を充てるとか、あるいは市中銀行から調達するとかいうような場合には、何ゆえに貸し付けられないか。
○説明員(和田正明君) 御承知のように公庫の原資が政府の出資になっておりまするので、単に個人の財産を増加するとかいうようなことではなしに、従前貸付の対象が主として共同利用というような観点に立ち、たとえば土地改良とかいう非常に公共性の強いものに主として貸付をいたして参ったのでありまして、今度この個人の施設に貸付の対象を拡張をいたすということになりますると、やはり本来系統の金融というものは、個人の農業経営に必要な資金の貸付をするということが建前でございますので、せいぜい二割程度のものはやはり本来の系統金融でめんどうを見て、その上に政府の資金を継ぎ足すことによって、金利も引き下げて、農家の負担を軽減をして、農業の経営の合理化をはかって行こう、こういうことを考えたのであります。それと、先ほど局長も御説明申し上げましたように、資金ワクも必ずしも多くを望めませんので、でき得る限り資金の効率を高くして、貸付の対象となる農業者の数がふえるようにはからいたいという趣旨でこういうことを考えたのであります。これ以外に自己資金があるとか、あるいは市中銀行から借り受けるというようなことは、この場合は別個な問題であろうと思います。
○秋山俊一郎君 この農業の宿舎とか、あるいはサイロ、あるいは堆肥舎とかいうようなものはそういうことになるかもしれませんが、漁網綱ということになると、これは一企業体がこれを使用する場合が多い。もちろん協同組合あるいは生産組合の直営するものもございますが、特に個人を貸し付ける対象とした場合には、個人が足りぬ分の金を自己調達をして、そうして貸し付けを受けるということは何ら不都合はないと思います。農業とは多少ここに違いがあると思いますので、お伺いしたわけでありますが、それでもなおかつやはり漁業協同組合から二割以上を借りなければ、ほかから自分の金を出した者には貸さない、こういうことなんですか。
○説明員(和田正明君) その点は水産庁ともお打ち合せをいたしておるのでございますが、本年度としては、先ほど来局長からたびたびお答えを申し上げましたように、資金ワクも少いことでございますので、こういう農業と筋を合したようになりましたが、お説のように合成繊維の漁網綱について、市中金融機関から融資を受けるとかいうようなことは当然あり得るということで、資金ワクの拡張が来年努力いたしまして、できました上では、漁業についてはお説のような点を考慮して参りたいと思います。
○秋山俊一郎君 現在の場合は……。来年度の場合でなくて、ここに掲げてあります……。
○説明員(和田正明君) 本年は資金ワクも非常に僅少でございまして、農業とバランスを合せて、こういうことで進めて、資金ワクがふえてから、そういうお説のような点を考慮して拡張して行きたい、かように考えております。
○秋山俊一郎君 資金ワクが少いから、農協から借りなければ貸せないという理由が私にはわからないのですが、資金ワクが少いので、農協から借りなくても、あるいは漁協から借りなくても、自分で調達して行くということはけっこうだと思うのでありますが、それには貸さないが、農協なり漁協から二割以上を借りなければ貸さないということは、要するに貸さないということになるのじゃないですか。
○説明員(和田正明君) ここに本年「貸付を受ける者が必要とする金額」というふうに書いてございますのは、自己資金がありますとか、あるいは別途市中金融機関から調達をいたしました場合には、その自己資金の不足分、あるいは市中金融機関から借り受けがあっただけでは不十分な部分について、この公庫の金を世話する、こういう趣旨でございますから、公庫の金をお世話いたします前提として、自己資金があり、あるいはそういう市中金融機関から借り受けのできる立場にある人があります場合には、公庫の資金ワクはその部分、自己資金、あるいはよその金融機関から借りられない部分について、こういうお世話をいたしたい、こういう趣旨であります。
○秋山俊一郎君 もちろん私もそういうことは考えているのです。ですからダブって借りる必要はないのですから、そうすれば今お話のように自己資金なり、他に融通のつく場合は、必要とする資金は、それだけのものを除いてそうして借り得る、こういうことに解釈してよろしゅうございますか。
○説明員(和田正明君) そういう自己資金なり他から借り得る部分を除いた残りについて、二割程度は中金の方のめんどうを見てもらって、それと国家資金とを合せて両方でその残りの部分の世話をいたそう、こういう趣旨でございます。と申しますのは、先ほどから申し上げておりますように、資金ワクが少いので、中金とか漁信連とかいう系統の金を合せることによって百にいたしまして、できるだけ大ぜいの人に金利が引き下げられた形でこの金の用途を広げて行きたい、こういう趣旨でございます。
○三浦辰雄君 どうも私もそこのところを非常に疑問に思っている。資金源が今年としては少いから、今のような系統機関の二割というものを貸し出しを受けた者にだけ限定をしたい。それはなるほど農林省としては、これら系統機関というものを健全に育成することが一つのねらいであるには違いないが、私はやはり水産の場合はことに違うという点があるのではなかろうか。従ってあなたの方でその実態も認めているようなんです、返事の中で。ただ一つ理由とするところは、本年の資金源が少いからこういう形をとりたいというのですけれども、御説明を聞いていると、その実態を認めている。つまり農協等の団体とは違って、水産の場合においては市中銀行を窓口として借りて、そうしてその長期金融も完全に回収ができるということがある。しかも漁網というものは必要だからこの対象に認めたというのならば、さっき森委員が質問したように、それに対してはあなたの答えは落ちていたけれども、十八条第一項の五の二の次に加えたらどうか。つまり組合からでもよし、あるいはまた銀行窓口、他の機関でもいいし、ただ問題は他の金融機関等ではなかなか貸し出せない種類のものであることはあなたの方でも認めたしするのだから、何らこの系統機関の二割以上の貸付を受けたものでなければならないというふうに限定する理由は一つもない。ただ理由というのはあなたの説明している通りに、本年は資金源が少いからだ、こういうのだから、そうして一面においてはこの漁網についてはそういう実態を認めますと言っているなら、どうせこの法律をいじるのですから、五の二の次に加えたらどうか。とにかく一般金融機関からも貸し出せるような道に切り変えたらどうかという問題について、あなたはどうも返事がはっきりしない。
○青山正一君 ついでに関連して……。今三浦委員がおっしゃったように、この五の三としてやはり付け加える必要があるのじゃないかと思います。というのは、合成繊維の漁網綱の対象になるものは大体定置ときんちゃくだろうと思うのです。定置とかあぐり網、この面が対象になるわけです。だからその面を考えて行く場合においては、これは協同組合というよりも個人業者が非常に多いのじゃないか、こういうふうにも考えられるわけなんです。 それからもう一つは、本年は予算が少いから、二億何がしあるいは三億で少いからと、こういうふうに考えての行き方では、これは困るわけなんです。現に農林省ではこの上来年度の予算の編成として大体十六億五千万円のことを考えているというわけですが、そういう大きな数字をとる上においても、はっきりとした五の三として付け加える必要があろうと思うのです。この点についてお伺いしたいと思うのです。
○委員長(江田三郎君) 大矢さんの関連は……。
○大矢半次郎君 私は個人貸しというのは一体農業協同組合とかあるいは漁業協同組合の組合員でなければならぬか。組合員でなくてもいいではなかろうか、この法律の建前はどうなっておるか、まず一つお聞きしたいと思う。
○政府委員(大坪藤市君) ただいま三人の委員の方から御意見がありましたのでありますが、実は本年は一つは資金源が御承知のように七億で縛られるという問題がございまして、そういう意味からできるだけ資金ワクの効果を上げたいということが一つのねらいであるのであります。それからもう一つは、御承知のように共同施設に対する例外といたしまして、個人のものにもこれを拡張して行こうという趣旨であるのでありまして、従いまして従来は共同施設といたしまして組合自体が施設をいたしておりましたのを改めまして、各個人々々に認めて行こうという趣旨でありますので、実は共同施設の延長という考え方からいわゆる組合を通しまして貸してもらいたい、こういうふうな考えを持っておりますので、従って漁業協同組合なりあるいは農業協同組合の組合員に実は限定して参りたい。従ってこの点は、しかし水産の場合にはいろいろ特殊の事情もありまするので、これは今後検討を要すると思うのでありまするが、組合を通して貸したい、いわゆる共同施設の延長としてこれをやって参りたい、こう考えておりまするので、組合といたしましても応分の一つ資金について協力をしてもらいたい、こういうような考え方から、さしあたりの問題といたしまして二割以上のものを自己資金も考慮してもらいたい、こういうふうな考え方であったのであります。しかしながら特にこれにつきましては、水産につきましてはいろいろ特殊の事情もありますので、今後水産庁とも一つよく相談いたしまして検討いたして参りたいと思うのでありますが、当分の問題といたしましては、かりにただいまお話し申し上げました共同施設の例外としての個人的な施設ということで進んで参りたいと、かように考えておりますので、水産の場合におきましても農業と同様に一応取り扱って参りたい、かように考えております。
○大矢半次郎君 共同施設を一歩進めて、個人の方にまでも貸したい。従って農業協同組合あるいは漁業協同組合を通じて貸し出したいというお話でありますけれども、法律のでき上った形はそういうふうになっていないのではないか。これはちょうど資金のワクが当初考えたよりも狭くなったからして、たとえば合成繊維漁網綱も今年はできないが、明年以降はやりたいというような考え方をそこに持って行けば、零細なものに対しては、たとえ協同組合に入っていない者にも貸し出していいようにこの法律はできているのではなかろうかと思いますが、せんだっての説明の中においても、たとえばこの告示案には出ていませんけれども、タバコの乾燥施設に対しても貸し出したいということを局長はおっしゃっておりましたが、私思うに、タバコ耕作組合員で、農業協同組合以外の組合員になっている場合が多いかと思いますが、それらに対して一体どういうふうなお考え方なのですか、あなたがたは。
○政府委員(大坪藤市君) タバコ耕作者も、あるいは一反とか二反とかタバコを耕作しているのでございますが、大部分はそのほかに数反歩の農業の耕作をやっておりますので、大部分のタバコ耕作者は農業協同組合に加入いたしておりますと、私どもはさように考えておるわけであります。
○大矢半次郎君 そういう例もありましょうけれども、私の知っている範囲では、たとえば岩手県の千厩町付近では農業協同組合よりタバコ耕作組合の方が強くて、そして預金や何かもたくさん持っている。そういうような所はむしろ農業協同組合に行かないで、タバコ耕作組合自体に行っているような場合が多いと思いますが、私はこれがどうしても農業協同組合に行かなければならないという理由もまた少いと思う。零細な農民の資金として貸し出して行くという趣旨から言えば、農業協同組合の組合員に限る必要がないのではなかろうか。法律もまたそういうふうにできている、そして将来この資金源が十分になれば、先ほどから問題になっておりますところの林業の方面あるいは合成繊維の方面にも十分この法律の活用がやって行けるのではなかろうかと考えますが、その点いかがですか。
○政府委員(大坪藤市君) 私どもといたしましては、漁網綱の場合にいたしましても、できるだけ零細と申しますれば語弊がありますが、いわゆる中小の漁業者を対象にして参りたい、かように考えております。同時にタバコ耕作組合も、実はわれわれの認識不足かも知れませんが、大体におきましてはタバコ耕作組合に加入いたしておりますと同時に、農業協同組合にも加入している、こういうふうに大体判断いたしておりますが、これは私どもの判断でありますので、もし誤りがありますれば訂正いたしたいと思いますが、大体においてそういうふうに考えております。
○大矢半次郎君 端的に伺いますが、法律の建前といたしまして農業協同組合あるいは漁業協同組合の組合員以外には貸し出すわけにはならぬ、こういうふうに解釈するのですか。
○政府委員(大坪藤市君) いわゆる共同施設の延長として考えて参りたいと思いますから、いろいろ漁業の場合に、特に漁業協同組合に加入していないという事例は、タバコ耕作者よりも以上にこれはたくさん組合に加入していない人があると思いますので、これは今後検討いたして参りたい、かように考えておるわけでございますが、一応共同施設の延長として考えて行きたいと思っていますので、当分の間はいわゆる漁業協同組合なりあるいは農業協同組合の組合員と限定して参りたい、かように考えております。
○千田正君 百分の二十というのを考えてみるというと、実際は借りたいのは非常に零細な農民なり漁民なりなんですが、力のないところの漁業協同組合、あるいは農業協同組合がこれを貸すために百分の二十というものを出せるかどうか、これは十分御研究になっておるでしょうがどうなんですか一体……。
○説明員(和田正明君) 今の百分の二十の問題は、農業協同組合、あるいは漁業協同組合が自己資金のない場合には資金の貸付をすることが適当であろうと考えますれば中金あるいは信連等にその資金源の業務を委託した上で貸付をするということになっております。
○委員長(江田三郎君) ちょっと申しますが、衆議院の決算委員会から経済局長を呼びに来ているのですが、大体本法律案は本委員会の本付託で、参議院の委員会のわれわれとしましてもこれからたくさんの法案を審議して行かなきゃならぬのですが、先ほどから農林大臣を呼んでも出て来ない。政務次官も何やら出て来ない。経済局長も衆議院の決算委員会の方へ行く、こういうようなことでは私としましてはいろいろな法律案について責任を持てないと思いますが委員の皆さんの御意見を伺いたい。(「責任問題だ」と呼ぶ者あり)
○千田正君 このままでは審議できませんよ。経済局長だけの説明だってわれわれは不十分だと思うんだ。
○野溝勝君 議事進行について発言をお願いします。私は一昨日来委員長を通しましてきょうの日に農林大臣の出席方を要望していたわけです。特にまだ関係法案がたくさん残っておる。特に本農水委員会におきましては山積しておる状態で、委員長初め委員諸君が非常に苦悩しておるということを聞いております。でありますから、私は農水委員会には委員を交替して入るに当りまして、なるべくそういう時間を、機動的にしてもらいたいと思いまして通告したにかかわらず、まだ出席されておらぬという状態、いつでも委員会は警告を発したりいろいろ決議するのでございますが、かようなだらしのないことで政府みずから審議権を相手にしないと、こういう考え方と見るより仕方がない。だから人をばかにしていると思う。二院制度があるのに参議院の意見を聞かぬ、軽く見るということはいかぬと思う。私は一昨日来農水委員長を通して農林大臣に出席を求め、特に農林金融公庫法の一部改正法律案に対して質問したいと申した。先ほどから秘書官を通して種々交渉しているにかかわらず出て来ないのでありますから、私はこの際一つ委員長の御了解を得て、農林大臣が来るまで私は質問を留保するとともに、来たら一番先に質問を許して頂きたい、こういうことを申し上げておきます。
○委員長(江田三郎君) そこでまあ私先ほど申しましたこと、おそらく委員の皆さんのお考えも同じだと思いますので、この委員会はしばらく休憩いたしまして、政府の方でも今後委員会の運営をどうお考えになるのか、はっきりした態度をきめて休憩後の委員会で方針を明らかにしてもらい、それから審議を進めたいと思います。 しばらく休憩いたしまして午後二時から砂糖の価格安定及び輸入に関する臨時措置に関する法律案について、商工委員会と連合審査をいたす予定でありますから、御了承願います。 なお連合審査終了後この部屋で農林水産委員会を続行する予定でありますからこれまた御了承願います。そのときまでに政府として今後の委員会に対する態度をおきめになってお出ましを願います。 午後零時三十六分休憩 〔休憩後開会に至らなかった。〕 —————・—————