内閣委員会 第6号
- 発言数
- 26 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/05/20
会議録
○委員長(新谷寅三郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 まず経済審議庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。政府側から提案理由の説明を求めます。
○政府委員(田中龍夫君) 本日大臣が上りまして御説明を申し上げるということでございますが、ただいま所要がございますので、私からかわって説明に上りました。 ただいま議題となりました経済審議庁設置法の一部を改正する法律案について提案の理由と内容の概略を御説明申し上げます。 御承知のごとく、政府は、さきにわが国の経済の自立を達成し、完全雇用の実現を図ることを目的として経済六カ年計画の構想を策定したのでありますが、今後この計画を強力に推進し、その実現を確保するためには、これらの事務を所掌します経済審議庁の機構を整備いたしますとともに、その権限に所要の改正を加えることが必要であると認められますので、ここにこの法律案を提出いたした次第であります。ただ、今回の改正にあたりましては、機構、権限の改正は、長期経済計画の推進上、さしあたり必要な最小限の改正にとどめ、また機構の改正に伴う職員の配置につきましても、行政の簡素、強力化の見地から部内の配置転換等によって、これを処理することとし、新規事務を伴う原子力関係におきまして若干の増員を行いますほか、定員の増加は行わず、従いまして部長の増員に伴い審議官の定員を一名、室の新設に伴い調査官の定員を二名減じたのであります。 次に、改正法の主要内容について御説明申し上げます。改正の第一は、審議庁の任務、権限の改正であります。すなわち第三条で審議庁の任務に「長期経済計画の推進」を加え、単に長期経済計画を策定することのみでなく、積極的にその推進を図ることを審議庁の基本的任務としたわけであります。これに伴いまして第四条において審議庁の権限として、長期経済計画の策定と、その計画に関する関係行政機関の事務の総合調整を規定いたしました。これによって審議庁は、長期経済計画の観点から関係各省の政策ないし計画の調整を図り、政府の諸施策の総合性、計画性を保持し、長期経済計画の実施を強力に推進して参る所存であります。しかしてこの総合調整のための手段として、第十一条におきまして、審議庁の長官は、長期経済計画の策定および推進のため必要があるときは、関係行政機関の長に対して必要な資料の提出及び説明を求めることができることとし、また長期経済計画の推進のためには、重要な政策及び計画の立案について関係行政機関の長に必要な勧告をなし得ることとした次第であります。 改正の第二点は、内部部局の整備であります。すなわち長期経済計画の策定及び推進に関する事務の重要性にかんがみまして、今後計画部の事務分量はかなり増大して参り、ことにこれに関する関係各省の事務の総合調整にあたります幹部職員の事務は膨大なものに上ることとなりますので、現在の計画部から国土総合開発関係を分離して開発部を設け、専任部長を置き、計画部長は、長期経済計画及び原子力関係等に専念させることとした次第であります。なお、この機会に従来の総務部を長官官房に改め、官房長に置くことといたしました。 改正の第三点は、各部間における所掌事務の調整であります。国際経済協力に関する事務は、現在は調整部の所掌となっていますが、その事務の内容から考えまして、その所掌を長官官房に移すことといたしました。また原子力に関する事務は、その重要性と事務分量の増大に伴い、これを計画部の所掌事務として明記することとしたのでありまして、新たに原子力室を設けてこれが処理に当らせるつもりであります。なお、以上の改正によって経済審議庁の基本的性格が変更されるものとは考えていないのでありますが、審議庁の現在行なっております事務の内容から考えても、審議庁という名称が必ずしも適当でなく、今後企画官庁としての性格が濃厚になって来ると考えられますので、この際名称を経済企画庁と改めたのであります。 以上が経済審議庁設置法の一部を改正する法律案の提案の理由並びに内容の概略であります。何とぞ御審議の上御賛成いただきますようお願い申し上げまして御説明にかえます。
○委員長(新谷寅三郎君) 本案につきましては、いずれ審議を後日にいたしたいと思いますが、この際に資料要求等がございますれば、委員長までお申し出を願いたいと存じます。 なお、この機会に経済審議庁の総務部長から、ただいまの政府の提案理由を補足して、もう少し詳細に説明をしたいという申し出なのですが、それを聞くことにいたしまして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(新谷寅三郎君) 御異議ないと認めます。それでは政府委員。
○政府委員(酒井俊彦君) それではただいま御説明のございました経済審議庁設置法の一部を改正する法律案につきまして、なるべく重複を避けまして補足的に御説明を申し上げたいと思います。 多分お手許に経済審議庁設置法の一部を改正する法律案要綱という一枚紙がお配りしてあると思いますが、これを読みながらごく簡単に申し上げたいと思います。 第一でございますが、「経済審議庁の任務に長期経済計画の推進を加えるものとする。」というのがございます。これは先ほど御説明がありましたように、政府がこのたび六ヵ年計画というのを経済審議庁を中心にいたしまして策定いたし、これを経済施策の一つのとるべき目標といたしまして、各省の長期計画なり、政策を立てて行くという体制にいたしました関係上、従来経済審議庁の設置法の第四条におきましては、長期経済計画の策定という任務だけがございましたが、策定のみならず、この六カ年計画に従いまして各省が個別政策をお立てになり、それで推進して行くという役割をも任務に加えたいというのが第一点でございます。 それから第二といたしまして、「経済審議庁の権限に、長期経済計画の策定及び長期経済計画に関する関係行政機関の事務の総合調整を加えるものとする。」というのがございます。現在の権限規定におきましては、「経済に関する基本的な政策及び計画について、関係行政機関の事務の総合調整を行うこと。」、それから計画及び政策の企画につきましては、第四条の権限規定の十八号に「二以上の行政機関の経済施策に関連する総合的且つ基本的な政策を企画立案すること。」というふうにございますが、特に六カ年計画をはっきり打ち出しましてこれを推進し、または企画し、策定して行くという必要のために、別に号を設けまして権限を明らかにしたということでございます。それでこの事務の総合調整は一体しからばどういうふうにやるかということでございますが、これは各省間の意見の総合調整をもちろん事務的にやって行くわけでございますが、その場合に必要な規定といたしまして、この要項の三及び四というところに書いてありますような権限を新たにつけ加えたいと思っております。すなわち「経済審議庁の長官は、長期経済計画の策定及び推進のため必要があるときは、関係行政機関の長に対し、必要な資料の提出及び説明を求めることができるものとする。」、これは現在はこういう規定は何もございません。事実上の行為として御説明を願い、また資料の御提出もいただいてやっておるのでありますが、こういうものはもちろんそういう事実上のことで済むかと思いますけれども、しかしながら、長期計画をこれから推進して参りますためには、ぜひ法律的には明らかにこういう資料をいただけるというふうな権限を規定する必要があるということで、改正をいたしておる次第であります。 それから第四に、「経済審議庁の長官は、長期経済計画の推進のため特に必要があるときは、関係行政機関の長に対し、長期経済計画に関する重要な政策及び計画の立案について、必要な勧告をすることができるものとする。」とございます。これは六カ年計画は御承知のように総合された大きな経済施策、一つのいわば大きな目標と、それに向って各省の施策なり計画なりが集中されて行くというような考え方に立っておりますので、もしも各省でお立てになります長期計画、個別には六カ年計画の実施はそういう各省の長期計画に基いて実施されて行くわけでありますが、そういう長期計画が六カ年計画に符合しておるかどうかということを調べまして、六カ年計画に合うようにやっていただきたい。それからまたそれらの計画に基いて行われますところの重要な政策というものについても、やはり方向が六カ年計画自体にマッチして誤まりのないようにやっていただきたい、そういう必要を生じました場合には、経済審議庁の長官から各行政機関の長に対して勧告を行うことができるという趣旨でございます。て、各個の、外省の立てます長期計画あるいは政策に基きます実施の面、すなわちたとえば住宅計画等におきまして、一応住宅の計画が立てられて、それを政策として実行して参ります場合に、実施段階で、ここが足りないとか、こうしろとか、こういうようなことは、これは各省大臣の責任でおやりになるほうが適当であると思いますので、そういう具体的な実施の面に関する勧告はここに含まれておりません。 それから以下五、六、七、八、九、十、そこまではこれに伴います内部部局の改善でございまして、先ほど御説明がありましたように、総務部の名称を改めまして、総理府の警察庁等にございますように、各省並みに長官官房という名称に改めるのが適当であろうというのと、六番目の「国際経済協力に関する事務を、調整部から長官官房に移管するものとする。」、これは現在は調整部の所掌になっておりますが、これは今後対外的にいろいろな問題を生じまして、むしろ長官官房に置いたほうが適当であろうということで書いておるのであります。 それから七番目の「長期経済計画に関する関係行政機関の重要政策及び計画の実施に関する総合調整の事務を調整部の所掌に加えるものとする。」とございますが、これは今の長期の六カ年計画に関する実施、実施と言うと語弊がありますが、それに基いて行われます各省行政機関の重要な政策あるいは計画の実施に関する総合調整、総合調整の事務は調整部でいたします。 それからその次の「長期経済計画に関する関係行政機関の重要な政策及び計画の立案に関する総合調整の事務を計画部の所掌に加えるものとする。」、この八番目の計画部の総合調整は、むしろ六カ年計画に基きまして名関係機関がおやりになる長期の計画についての総合調整、長期の計画がそこに矛盾なく、しかも六カ年経済の方向に行っているかということの総合調整でございまして、これがさらに実施の段階にまで下げました事業政策及び計画の実施に関する面の総合調整の面は調整部でいたすことにいたします。これは従来の調整部と計画部の関係から申しまして、当然こういうふうな形になるのでありまして、今度の改正におきましても、その方針を踏襲して参りたいと思っております。 それからその次に「原子力の経済的利用に関する総合調整の事務を計画部の所掌に加えるものとする。」、これは今度新らしい事項でございまして、昨年来原子力の平和利用に関してどういうふうにしたらいいかということに関しまして、原子力平和利用準備調査会というのが内閣に設けられております。その内閣の調査会の庶務を私どもで処理いたしております。従いまして、これを従来通り計画部で所掌いたすことにいたしまして、ただ従来は法律の規定が明らかでございませんでしたので、ここにはっきりさせるという意味で改正をお願いしたいと考えておるわけであります。なお原子力平和利用準備調査会の結論等が出まして、これに基いて、一体将来の原子力の機構なり、あるいは基本的な問題をどういうふうにやって行ったらいいかということは、おのずからその際にきまる問題であると思いますが、そのきまりますまでの段階において、企画、立案が必然に出て参ります。それらのことは経済審議庁でやって行きたいと、こういう趣旨でございます。 それから十番の国土開発等のことに関しまして開発部の所掌事務を書いてございます。これは沿革から申しましても、開発部の仕事は国土開発、国土調査、特殊土壌地帯の災害防除であるとか、あるいは離島振興といったような仕事でございまして、現在は計画具部の中に、そういうことと同時に、長期の経済計画、あるいは賠償関係その他一緒にやっておるわけでありますが、事柄の性質上全くこれは二つ違ったものでございますので、長期計画の方の仕事が非常に忙しくなるということと相待ちまして、これを分けた方がいいというので開発部を別に設けることにいたしました。 それから十一番一の審議官の定数一名、調査官の定数二名を減するとありますが、これは計画部を分けて、計画部と開発部にいたします関係上、この部長の職を新たに増員いたしませんで、審議官を一名削って部長に充てる。それから先ほど御説明いたしました国際経済協力室と、それから原子方利用準備に関する室と二つ室ができますので、その室長に充てるため、これも増員を見合せまして調査官、現在ある調査官二十名でございますが、これを二名減らしまして室長に充てたいという趣旨でございます。 それから最後が、名称を企画庁と改めるということでございますが、これは先ほどの御説明にありましたようなことでございますので省略さしていただきます。 簡単でございますが補足させていただきます。
○委員長(新谷寅三郎君) では本案の審議は次に機会に譲りますが、この機会に連合審査についてお諮りいたします。経済審議長設置法の一部を改正する法律案について商工委員会から連合審査会の申入れがありますので、一つ日程等は追って御相談申し上げることといたしますが、これを受け入れることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」呼ぶ者あり〕
○委員長(新谷寅三郎君) 御異議がないと認めまして、さように決定いたします。 —————————————
○委員長(新谷寅三郎君) 次に国の防衛に関する調査を議題といたします。 本日は防衛庁関係の三十年度予算案につきまして、防衛庁長官その他政府委員の方々から説明を聴取したいと思います。
○国務大臣(杉原荒太君) 三十年度の防衛庁の予算につきまして大要を御説明申し上げます。 三十年度の歳出予算案の総額は約八百六十八億百万円でございます。その内訳を現態勢維持に要する経費と、それから三十年度に増勢いたします分とに分けて申し上げますというと、現態勢維持に要する分が六百一億八千四百万円、それから増勢の分が二百六十六億一千六百万円といたしております。 それから国庫債務負担行為に計上いたしました金額は総額が百五十四億八千万円でございます。その内訳を申し上げますると、施設整備費が二十五億九千五百万円、それかり船舶建造費が六十億五百万円、器材費は二つに分けて申し上げますと、航空機の調達のためのものが五十二億八千万円、それから陸上自衛隊の所要兵器で従来アメリカ側の供与に依存していたというものを一部国内調達の方で賄いますために試作発注を行うために十六億を計上いたしております。 次に、予算定員を申し上げますと、職員の定数は総計で従来と合せまして十九万五千八百十一人、うち自衛官が十七万九千七百六十九人、それから自衛官でない、いわゆる平服の職員が一万六千四十二人と相なつております。 それから次に予算編成の前提といたしました自衛隊の勢力を申し上げますると、陸上自衛隊は今回自衛官二万人を増員し、本年度におきまして、三十年度におきまして、九州地区に方面総監部及び混成団一つ、それから北海道に混成団一つを作るということにいたしております。その結果本年の末この予算を御審議の上もし成立を認めていただけますならば、本年度末には方面総監部がすでに北海道にあります総監部と合せて二億、それからすでにあります六管区隊、それから二混成団の編成を見ることと相なる次第でございます。それから海上自衛隊のほうは、本年度中にアメリカ側から訓練用といたしまして千六百トンの潜水艦一隻の供与を期待いたしておりまして、それと日本側で調達いたします分とを合せまして約一万八百トンを要請いたしたいと考えております。航空自衛隊は三十年度中にアメリカ側かち供与を期待しておりますものが、実用機で六十機、練習機で百三十四機、これを期待いたしておりまして、それから日本側におきまして練習機を三十六機調達いたしたいと考えております。それからアメリカ側かも供与を期待しております実用機、その実用機F86五十四機でございますが、それをもって航空団を編成いたしたいと考えております。なお、さきに国会の議決を経ました本年度四月暫定予算におきまして、防衛庁経費として六十九億三百万円が計上されておるのでありまするが、現に衆議院におきまして審議中の六月分の暫定予算補正におきまして、同じく防衛庁経費といたしまして七十一億七千九百万円を計上いたしておりますが、これらはいずれも二十九年度末現在の勢力、つまり現態勢の維持のため必要な経費を計上いたしておる次第でございます。 大要以上の通りでございます。
○委員長(新谷寅三郎君) 防衛庁長官の説明を補足いたしまして、石原経理局長から、お手元に配付しております防衛庁予算の大要という資料の補足的な説明をしていただきます。
○政府委員(石原周夫君) お手元に配付してございますものは二つございまして、「昭和三十年度防衛庁予算の大要」というのと、もう一つは、「昭和三十年度予算による装備、施設、船舶、航空機等の整備計画」というのをもって始まります十数枚の表でございます。ただいま長官の御説明のありました予算の大要の方につきまして、大体この順序で長官がお話になったわけでありますが、補足をして申し上げます。 最初のページから次のページにかけまして、経費の額が陸海空各自衛隊、これが三十年度は現態勢維持、つまり二十九年度末におきまする勢力を維持いたします分、増勢分、本年度におきまして新規に増加をいたしまする分、その関係の経費を区分いたしました総括的な表がございます。 第二ページの終りのところに、三十年度の現態勢維持の経費が、先ほど長官から御説明願いました六百一億八千四百万円、増勢分が二百六十六億一千六百万円、合計いたしまして八百六十八億一百万円の追加と相なっておるのであります。それを前年度と御比較願いますと、七百四十二億八千五百万になるのでありますが、百二十五億一千六百万円の増加と、こういうことに相なるわけであります。 防衛庁の経費は二つの項からなっておりまして、防衛庁費という項と防衛庁施設費という項であります。今二ページ目の上の欄のトータルのところを申し上げておるわけでありますが、防衛庁費の方は七百四十三億、防衛庁施設費の方が百二十四億でございますが、前年度と比較をしてみますと、防衛庁費は二百十九億の増、防衛庁施設費は九十四億の減に相なっておるという数字であります。国庫債務負担行為はその次の「備考」という二ページの表にございまして、これは長官がおっしゃいました施設整備費、船舶建造費並びに器材費の各内訳が出ておるわけであります。前年度との比較をいたしますると、七十四億八千万円の増加でございますが、施設整備費の方では減少になっておりまして、船舶建造費が増加になり、器材費というのは全然二十九年度にはなかった国庫債務負担行為の項目であります。 三ページに定員の表がございまして、先ほど長官のおっしゃいました総数で十九万五千人というのが、三十年度というところの計の一番下をごらん願いますと、十九万五千八百十一人という数字が出ておりまして、自衛官が十七万九千七百六十九人、非自衛官が一万六千四十二人という数字であります。二十九年度との比較が出ておるわけでありますが、増加の総額が、先ほど長官がおっしゃいました一番右の下の欄が三万一千二百七十一人というような数字に相なるわけであります。 三番目に、予算編成の前提といたしました自衛隊の勢力が陸海空にわたって書いてございます。陸上自衛隊はこの三ページの下にありますような人数、合計で十六万一千六百五十八人あります。備考にございますように、予備自衛官は五千人分を含んでございます。 四ページに参りまして、それをもちまして編成をせられまする部隊のことが書いてございます。現在一方面隊六管区隊が、先ほど長官が御説明になりましたように、九州に方面総監部ができ、九州及び北海道に混成団ができる、こういうことであります。混成団と申しまするのは、これまでの言葉で類似の言葉といたしましては、混成旅団という言葉がございますが、管区に編成をせられておりまするいろいろの種類の隊員を含みまするところの特科、施設、特車というような種類を含みまする管区の規模の小さいものであります。大体人数におきまして管区の人数の半分くらい、六千数百というくらいに相なると思います。 海上自衛隊でございますが、海上自衛隊は隊員二万三百八十八人、艦艇が、現態勢維持と申しまするのは、まあ御承知のように、船舶建造費は一部分当該年度歳出予算に組み、残りの部分を補正予算に組むのでありまするが、この当該年度に頭を出しておりまする建造計画が、すでに国会の議決を経ておりまするので、それを二十九年度の分まで全部合せまして、すでにごらんのように八万二千六十五トンというのが、計画中、建造中のものを含みます総トン数に相なっております。今年度十二隻、一万八百四十トンを計画いたしておりますので、その三十年度の建造計画まで含めますと、三百八十六隻、九万二千九百五トンというのが全トン数に相なるわけであります。 その次に増勢の内訳といたしまして、それの艦種別の比較がございます。警備船甲という一千六百トン型のものが四隻で六千四百トン、以下中型掃海船三ばい、雑船で三ばい、古い昔の駆逐艦の「梨」というのが上って参りまして、引き上げられまして、これを改装いたしまして使います。そのトン数を含めまして九千二百四十トン、アメリカからは、先ほど長官がおっしゃいましたSSと申しますのは潜水艦であります。一ぱい千六百トンを入れるというわけで、合計いたしまして一万八百四十トンということに相なります。 次の五ページに航空機の数字がございまして、これは二十九年度末が(A)という欄にございまするが、四十三機、本年度におきまして四十二機を増加いたしまして、八十五機、日本側調達という欄が下にございますが、これは一番上のKALという機種を除きまして、全部ヘリコプターで、これはベル、S51、S55という三種類はヘリコプターでございます。日本側がヘリコプター、及びKALと申しますのは連絡機でございます。これを一機ずつ、陸海空三幕僚がおのおの一機ずつ持っております。上のTBMから始まりましてJRFに終る、これは機種が対潜哨戒機と申しますか、そういう海上の防衛関係に特殊でありまするところの機種であります。練習機は全部次に申し述べます航空幕僚、航空自衛隊の方でございますために、練習機はこの中に入っておりません。全部実用機であります。 その次に航空自衛隊でございまするが、航空自衛隊は定員を四千五十九人増加いたしまして、一万三百四十六人要るということが五ページの一番下にございます。 六ページに参りまして、これに備えまする航空機の定数が出ております。合計で、先ほど長官がおっしゃいました二百三十機を増加いたしまして、四百二十一機に相なるわけであります。このうち上のF86Fという機種、これは戦闘機であります。C46という機種は輸送機であります。この二種類が先ほど長官がおっしゃいました実用機というグループに入るわけでありまして、この六十機と十機の計七十機というものが実用機の機数になるわけであります。下の欄でT6G、T33、それから日本側調達の方に参りまして、T34、及びT33、これだけはいずれも練習機でありまして、そのうちT33は御承知のジェットの練習機であります。日本側が先ほど長官からお話のございました航空機の調達計画によりましてT33の国産化をはかりまして、本年度におきまして九機の生産が期待されますので、日本側調達としてT33九機が特に計上されておるのであります。T34という機種は、これは一番初歩の練習機でありますが、これはすでに国産化になっておりまして、昨年以来調達をいたしました。(注)にございますのは、これは実用機と練習機に区分をいたしたものでございますが、(ハ)に教材機というところに増勢二十二機が載っておりますが、これは航空自衛隊の整備学校あたりにおきまして、整備の必要上教材といたしまして飛行機をばらしたり、組み立てたりします。そういう教材として使います飛行機、それがT33十一機、T86十一機、これを合せまして二百五十二機に相なります。 部隊は、先ほど長官がおっしゃいましたように、F86F五十四機をもちまして二隊、この二つの隊で航空団を作る予定であります。 次の七ページの「予算編成の前提としたMDAPの期待」、これは陸海空別にございますが、先ほど長官がおっしゃいましたように、ここに装備品甲類というところがございますが、これは火砲、特車というような基本的な兵器でございまして、これは従来から御承知のようにアメリカから供与を受けております。これにつきましては、先ほど長官のおっしゃいましたような国庫債務負担行為におきまして、これを国産化いたしますための試作発注を三十年度において行いまするが、本年度といたしましては、全部アメリカの供与を期待をいたしておるわけであります。その試作ができ上りますのは三十一年度以降に相なるわけであります。装備品乙類は、原則として日本側の調達に相なるわけでございますが、一部国産化不能のものがございますので、その分につきましてはアメリカに期待する、これは通信機類であります。施設といたしましては、主として九州地区で九千人分の返還を期待しております。あとは米国の留学生、委託教育、従来からやっておりますものの引き続きであります。 海上自衛隊は、先ほどごらんを願いました潜水艦一ぱい千六百トン、航空機が、対潜機が四十二機、あと施設の返還、MDAPによる米留学生というようなもの。 航空自衛隊は、先ほどごらんを願いましたような教材機を含めまして二百十六機、定数分と書いてございますが、部隊に編成をせられて、それの運航費を計上いたしておりますものが百九十四機、あとは通信機、施設の返還、留学生というようなものでございますが、(ト)というところに航空機の生産関係が出ておりまして、ここにジェット機の国産化の計画へ先ほど御説明のございました五十二億八千万円の国庫債務負担行為の内訳がございます。これはF86Fおおむね七十機及びT73おおむね九十七機というものをアメリカのMDAPの援助のもとに国産化をいたす計画であります。F86Fのほうは、1に書いてありますのがF86F七十機の生産関係でありまして、この七十機は生産計画としては三十年度中にはできません。三十一年度二十七機、三十二年度四十三機、合せて七十機ということでございます。 それに対しまして、次のページに参りまして、「三十年度予算計上額」でございますが、三十年度予算の計上額は、これは先ほど申しましたように、F86Fは完成をいたしませんので、もっぱら組み立ての部品をアメリカからもらうわけでありまして、それの運搬費といたしまして三億四千三百万円を計上いたしております。あとは国庫債務負担行為で、先ほどごらんをいただきました三十一年度二十七機、三十二年度四十三機、それに当ります十億八千万円、十七億一千九百万円、計二十七億九千九百万円というのが国庫債務負担行為の額に相なるわけであります。T33のほうは三十年度中に、先ほど申し上げましたように九機でございます。三十一年度に六十七機、三十二年度に二十一機、合計で九十七機。三十年度の予算には運搬費が四千四百万円のほか、先ほど申し上げました九機分の金一億一千二百万円がございまして、これが合計一億五千六百万円が歳出予算に計上されてございます。歳出予算計上額は先ほどごらん願いましたF86、T33を合せました合計であります。国庫債務負担行為はいわゆる三十一年、三十二年にわたりまして、それを総括いたしましたがそこにある表でございまして、F86、T33合計で五十七億八千万円というのが全体の数字に相なるわけであります。そのうち予算に五億円を本年度計上し、五十二億八千万円が国庫債務負担行為に相なっております。三十一年度に二十八億八千八百万円、三十二年度に約二十四億円、こういう数字であります。 もう一つ差し上げてございまするのは、これはいろいろ必ずしも一貫いたしておりませんが、ごく簡単に御紹介だけ申し上げておきますと、一番上にございますのが、「昭和三十年度予算による装備、施設、船舶、航空機等の整備計画」でございまして、これはまず陸上自衛隊の装備が歳出予算、国庫債務負担行為を合わせまして車両で幾ら、施設機械で幾ら、通信機で幾らということが載っておるのですが、これは初度のものと年々更新のものとに分けておるのであります。 二ページに参りまして施設の関係がそこに営舎以下の項目に分けまして内駅が出ております。これは国庫債務負担行為は、先ほど申し上げました二十五億九千万円の施設整備費の内訳をなすものでありまして、この内訳は二、三枚あとに出ております。そこでは総額として七億円の国庫債務負担行為になっておるというだけのことであります。 海上自衛隊の船は先ほど申し上げましたように警備船が四はい以下が出ておりまして、そのうち歳出予算に幾ら、国庫債務負担行為に幾らということになっております。この歳出予算、国庫債務負担行為の額の割合につきましては、本年度末におきまする経費の消化の実情から考えまして、本年度は四分の一を予算に計上いたしまして、四分の三を国庫債務負担行為の方に廻しております。国庫債務負担行為が、先ほど申し上げましたように、相当大きく増額しております一つの理由は、従来は大体四割程度を当該年度に、六割程度を翌年度に廻したのですが、本年度は、今申し上げましたような割合で切りかえましたのが国庫債務負担行為の額が増加いたしておる理由の一つであります。次に、海上自衛隊の施設が出ておりますが、これも歳出予算、国庫債務負担行為に分れるわけであります。 航空自衛隊の航空機購入計画は、T34初級練習機のほかに研究機といたしまして軽いジェットの練習機を三機計上しております。(ロ)にございますのが、先ほど申し上げましたF86戦闘機以下の国産化計画、四ページの施設、これも国庫債務負担行為と歳出予算に分けまして、航空自衛隊の施設の計画が出ております。 それで第一の資料を終りまして、第二の資料が五ページにございます。「昭和二十九年度国庫債務負担行為による発注状況、これは参議院予算委員会の御要求がございまして出しましたものでございますが、これは御承知のように、相当大きな未契約繰り越しを歳出予算として出しておりまするので、国庫債務負担行為としては契約をするに至らなかったという趣旨が書いてございます。 第三の資料は六ページにございますが、昭和三十年度国庫債務負担行為による発注計画」、これは先ほどごらん願いました施設整備費と船舶建造費、これを項目に分けまして、歳出予算に幾らを廻し、国庫債務負担行為に幾ら廻したかということの資料であります。それから七ページに器材費の内訳が出ております。 次に、横の表になりまして、昭和三十年度の器材費の予算の内訳がございます。器材費のトータル二百八十一億八千六百万円、八ページの註の四行目に書いてありますが、これを陸海空の三自衛隊に分ちましたのが上の表でございまして、武器に幾ら、車両に幾らというような内訳でございます。 その次のページの「防衛庁施設費の内訳」、予算の目節の区分に従いまして書いてございます。すなわち旅費、事務費、不動産購入費、これが予算の科目おきまするところの分類であります。 次の三枚ほどの横の表が月別の人員充足度でありまして、陸上、海上、航空という三枚の表であります。 その次の表が二十九年度予算執行状況調であります。これは三月三十一日現在であります。これも四月三十日以降におきまして、また支出が行われておりまして、現在まだ最終的の計数を得ておりません。最終的な計数が締まりました上で正確な数字を申し上げることができると思います。 次は、今度は縦の表でありまして、「MSA協定に基く昭和三十年度供与期待装備の種類、数量、金額、維持費等調」というものが書いてございます。金額という欄に出ておりますのは、新品価格に対しまして、それに対しまして推定現在価額というものを陸の場合には六割、海の場合には六割、空の場合には八割、これはすべて現用品でございますので、新品価格に対しまする推定現在価額を表わしております。この推定現在価額が大体陸上が九十八億、海上が十八億、航空が百四十五億という数字に相なっております。これは全部網羅しておりませんので、MSAの主要なものを抜き出してございますが、これは一切ではございません。 それから最後の表が三十年度増勢終了後における「平年度維持費調」でありますが、これは陸上自衛隊が(イ)、(ロ)、(ハ)とありまして、(イ)が定員、(ロ)が部隊、この前提におきまして(ハ)の金額五百億円というのが書いてございます。海上自衛隊の(イ)の定員、(ロ)の艦船、特に海上自衛隊について申し上げておきますが、この船は三十一年度には全部動くものであります。(「あなたはどこを」と呼ぶ者あり)一番最後の表について申し上げておりますが、それには付いておりませんか。
○委員長(新谷寅三郎君) それはどういう題ですか。
○政府委員(石原周夫君) 「三十年度増勢終了後における平年度維持費調」というのがございます。ちょっと表の綴り方が違うようですが、平年度維持費調というのです。私の持っておりますのとちょっと綴り方が違うようですが、これで陸上が五百億、海上が百三十億、航空が九十億、ちょっと今申し上げかけたのは、海上自衛隊の場合におきましては、これらの船舶が三十一年度に完成して、三十一年度には、それからは百三十億という金額は減少いたすということです。 大体資料で御説明申し上げました。
○委員長(新谷寅三郎君) ただいまの杉原長官、石原局長の御説明に対しまして御質疑がありますれば御質疑を願います。速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(新谷寅三郎君) 速記始めて。ただいまの説明に対しまする質疑は次回に譲ることにいたします。速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(新谷寅三郎君) 速記を始めて。次に、国家行政組織に関する調査を議題に供します。本日は気象観測関係の機構及び運営につきまして御質疑を願いたいと思います。
○木下源吾君 来ている方は……。
○委員長(新谷寅三郎君) 本日は中央気象台総務部長北村純一君、予報部長肥沼寛一君のお二人がお見えになっております。
○木下源吾君 それでは一つお尋ねしますが、どちらからでも、御都合のいいように御答弁を願います。昨年から今年にかけて、私は北海道ですが、四十七度線以南の鮭鱒流し網の漁船が、大量に昨年春被害をこうむったことは御承知でありましょう。また九月には洞爺丸遭難事件が世界の歴史にもまれなことが、これはいろいろ海難審判で捜査をしておりますが、何と言ってもやはりあの大しけがもう少し徹底しておれば、方法のいかんを問わず人為的に避け得られる遭難であったというようにも世間では考えておる。高松、宇野間の問題は濃霧ということでありまして、気象にあまり関係ないようでありますけれども、やはり海上運航の遭難といえば、頭にやはり気象のことがびんときます。これはまあ関係がないというように報道されておりますがね。また昨日か今日の新聞を見ますると、台風の定点観測に、洋上百里も百何十里もに、わずか千トンに足らない、七、八百トンの船がこれに従事しておる、こういうふうなことも新聞に出ておるわけです。かたがた国民が今気象に関する関心が非常に強いのであります。そこでこれについては、占領後における日本のいろいろな面で、財政上その他で補修、復旧というものはすべての点で完備しておらない。これはいなむことはできません。従って気象関係においてもこれは免れないこととは考えます。だが船舶の、海洋の問題ばかりではなく、昨年来の、天候異変、明らかにこれは漁業、農業その他にも非常な関係がありますので、生活とは密接な関係があると考えられます。これは予算においては決して私は多額なものは必要と思わないので、その不備が明らかになっておる以上、何とかしてこれが欠陥を補わなければならぬ。そうして、ただいま申し上げたような一切の役に立てなければいかぬと、こう考えるので御質問するのでありますが、まあこういうような毎年頻発する災害を防止、軽減するためには、気象台の幹部の皆さんが業務遂行にどんなに熱意があるかということが重要な問題であると考えます。現在国会に提出されておる気象台関係の予算案について、ちょっと見ましても、災害を防止、軽減するに足る予算とはこれは考えられません。これははなはだ失礼な申し分でありますが、気象台幹部の諸君が主として技術関係にある関係上、予算等行政面において熱意が足りないのじゃないか、こういうように思われるのですが、当然充実されなければならないものがこのようになっておる根本の原因は一体どこにございますか、お考えを一つ伺いたいと思うのであります。そうしてもう一つお伺いしたいのは、施設の不備の程度ですが、現在の、これも一つあなた方の責任ある口から、ここで一つお話しを願って、従来定員法の改正などにおいて、実際必要である人員、船の乗組員が五人なければ動かないようなものを、たとえば三、四人に減らしたというようなことが原因したというようなこともありました。そういうことも災いしていると思うのでありますから、これらの整備拡充について、ただいまお尋ねした欠陥がどこにあるかということを第一にお答え願って、その欠陥を一体どうすれば……、どのくらい欠陥があるのだということを、はっきり国民に一つ知らしていただきたい、そうして国民のこの今日の不安を除いてもらいたいということが質問の趣旨であります。でありますから、すべてはあなた方の専門的な目から見て不備の点、欠陥はどうなっているということを率直に一つ言ってもらいたい。次は、洞爺丸事件以来の通信網の整備でありますが、その後幾らか改善をしたと考えますが、そのようなことで今後の気象通信の確保ができる自信がございますのか、どうか、これも一つお伺いしたい。第三点は、気象台は毎年八十億程度の予算を要求しているようでありますが、実際には国会に予算要求されている額は二十数億円程度であります。これは気象台が運輸省の付属機関であるから、省内の予算のワクの関係上要求ができないのではないかと思うのであります。これについてもお伺いしたい。これは果してそういうためにであるならば、機構上われわれは考えなければならぬと、こう考えます。まあ大体本日のことは根本的な問題だけに一つ限定いたしておきますが、次は、この給与関係であるのですが、給与では気象台では頭打ちや特別号俸の該当者が非常に多いと聞いているのです。組合発行のパンフレットによりますと……。ことしの一月の官側の発表では、これに該当するものが全員の三〇%と言っている。しかし組合側の組合長の調査によると四五%弱になっているようであります。この比率から見ますと、下級の職員の半数ぐらい、またはそれ以上のものが頭打ちか特別号俸に該当していると思うのであります。各級別における人員と、これに該当するものの数を一つ詳細に御説明を願いたい。なお各級別の年齢別の構成状況も御説明願いたい。もし手元に本日資料がなければ、委員長から来週適当な日に資料の提出を要求していただきたい、これを最後にお願い申し上げます。以上であります。
○説明員(肥沼寛一君) お答え申し上げます。 私、最初の第一の気象台の現在考えておりますどういう責任においてどうというような問題でございますが、気象台は、これは以前は非常に政府の片隅におかれた小さな役所でありまして、戦争を契機として大きくなったのでございますが、そういう状況で、また構成しておします職員も、気象学がずいぶん進歩していないということから、事実一点張、学問一点張というような人が多かったのでございます。そういうわけで仕事の面につきましては非常な熱意と責任を持ってやっていたのでございますが、最近のようにいろいろの災害が発生しまして、それを早く予報し、警戒をするという責任が生じて参りますると、今までのような形で考えて行くわけには参らないのでありまして、こういう点についても私ども一生懸命考えております。そして機構も整備していただきたいということは考えておるのでありますが、先ほど来申しましたような事情で、私どもの考えが多少欠けておる点があったのではないか、もう少し強力に私どもの仕事ができるようなふうにお願いすべきであったのではないかということも考えるのでありますが、以上のようなことでございまして、先ほど熱意というようなお言葉もございましたが、非常に一生懸命やっておるつもりでございます。それから現在の施設の不備、人員その他のことでございますが、人員はたしかに不足しております。で、その一番大きなところは何かと申しますると、先ほど申しましたように、気象台は研究をやりながら一部天気予報などをやって行く簡単な仕事しかやっていなかった。それでその当時の世間に対する仕事は間に合って、気象台に対する要求は満たしていけたわけあります。また気象台に対する要求も非常に小さかったのであります。ところがそれ以後だんだん膨張して行きましたので、その人員というのは、一年に何回どういう仕事をやる、これには何人の人が要るということで計算されましたが、最近最も重要なことは、やりました仕事の結果をいかにして世間にお知らせするかという、そういう解説をする人間が一人も昔からいなかったという、この点で私ども今一番困っておるのでありますが、結局実績がないということで、なかなかこういう点は認めていただけないのでありまして、非常に残念に思っております。それから施設の面でございますが、これは戦争中に航空機の作戦に気象は大事だということで、非常に早くから気象台は通信線を持たしていただいております。専用の通信線を……。しかし、それはもう十何年も昔の話でありまして、最近の非常に発達した通信技術から考えますと、減に時代遅れのものでございます。ただ現在持って間に合っているという理由で、なかなか非常にお金のかかる新しいものにかえて行けないのではないかと私考えておりますが、そういう点でやはり新しくできた官庁が一番新しいのを持っておりますが、それに合わしたような施設をお願いできますれば非常に好都合だと思うのでございます。それから二番目の洞爺丸事件以来の通信の整備の問題でございますが、これはあの当時新聞紙上でいろいろ通信線が切れて、予報、警報の問題がうまく伝達できなかったのではないかというような批判もかなりあったことは承知しております。これは現在海難審判にかかっておりまして、私どもの方もよく自分のことは詳しく調べておりますが、気象台に関する限りまあまあうまくいったと私は考えております。ただこの問題について私どもの主張をこの席で申し上げることは、ただいま海難審判中でございますので、詳しいことは差しつかえることをお許し願いたいのでございます。そういうことで一部の通信線は切れましたが、仕事としてはまずまずのところまでやったと考えております。しかしこの切れたということは、これはもちろんいけないわけでありまして、洞爺丸のときに一応は仕事をやったと申しましても、今後そういううまい状態で行くかどうかということは疑問なんでありまして、通信線の整備ということは気象の仕事にとっては一番大切な問題だと存じます。で、今年、今予算に計上されておりまするのは非常電話の問題、それからそのほか富士山の通信施設とか、台風の出て参ります南のほうの名瀬の通信施設とかが入っておりますが、私ども慾を言えばもっと整備していただきたいのでありますけれども、今この程度ということにもしきまりますれば、この中でその範囲でできるだけのことをやって行きたいといういろいろの計画を進めておりますが、毎年絶えず台風が来、あるいは豪雨が起るという災害のことを考えますと、もう少し大幅の整備はぜひ必要なんだと存じます。そういう点につきまして今後十分御援助をいただきたいと思うのでございます。それから三番目と四番目の問題は、これは予算と給与の問題でございますので、総務部長にかわってもらいます。
○説明員(北村純一君) ただいま予報部長から大体御説明申し上げました通りでございまして、気象台の予算とか、定員とか、経費とかいうものは必ずしも十分とは申せませんけれども、近頃急激に膨張の過程と言いますか、要求が非常に膨大になっておりますときに、行政機構の整理であるとか、あるいは財政の規模を一定のところに押えるとかいった世間のいろいろな情勢とちょうど遭遇しまして、非常にわれわれにとって都合が悪いような時勢になっておりますので、思うように人員、施設、経費といったものが獲得できていないようなきらいもないのではないのが、若干残念には思いますけれども、いずれ国内の諸般の事情を調査しながらでなければ気象の仕事を十分には伸ばして行くことができませんので、そういうような意味合いで現在現段階の予算の過程に落ち着いているようなわけでございまして、気象台が大体最近におきまして六十億ないし八十億といった予算の要求を大蔵省にしておりますにもかかわりませず、実際の数字が二十億円台におさまっているというのは、その間の事情によるものだと思うのであります。それで先ほど運輸省の所管の付属機関であるから予算が思うようにとれないのではないかというようなお話がございましたけれども、運輸省におきましても十分気象台の仕事の重要性は認識されまして、幹部を挙げまして予算の獲得に努めていただいているわけでございまして、その点は八十億の予算を大蔵省に出すことを運輸省自体が承認し、後援していただいておるわけでございますから、格別の障害になっているとは存じませんけれども、附属機関であるというふうな行き方が弱体ではないかというふうな感じもいたしますので、これを十分機構整備いたしますことにつきましては、よりより御相談を申し上げている程度でございます。それから給与につきましては、頭打ちのパーセンテージの話が持ち出されておりますけれども、大体三〇%以下だと私はこれまでの数字で思っておるのでございますけれども、ここにこまかい数字を持って参りませんでしたので、先ほどのお話のお言葉に甘えるようでございますが、来週中までに級別、定員別に頭打ちの状況、年齢別の構成状況といったものを表にいたしまして、この委員会に提出さしていただきたいと、こういうことにお願いいたしたいと思います。
○木下源吾君 もう一点だけお伺いしますが、これは実は通信の方で具体的に新らしい施設はこういうものがほしいのだというようなものを一つ書いて出していただきたい。というのは、私どもは公営関係で視察をいたしますると、いろいろ通信の中にも相当完備しておるように思いますが、地方とあなた方の分とどういうふうな関係にあるかを一つ調べてみたいと思いますので、一つ出していただきたい。それから中国、ソビエトとの間にこういう災害予防のための通信提携というようなものがあれば相当助かるのではないかということを私どもも考えるのであるが、これらについての技術面からのあなた方の所見を一つ伺いたい。機構の所属については、私どもは相なるべくは総理府あたりに何したらいいのではないかと、こう考えますが、これはまたあなた方も御研究になっておると言うから第二にしますが、ただいまの二点ですね、機械のやつはこれは書いて出してもらいたい。それからもう一つは中ソ間における提携の問題があれば、よほど今日の災害は緩和できるのじゃないかということに対する御所見を伺いたい。
○説明員(肥沼寛一君) 気象の資料は、これは最近航空機が発達しまして、どこの国でも自分の所だけでは間に合わないのでございます。そして戦前から実施はしておりましたが、終戦後になって、各国がお互いに協定をしまして、一定の方式で気象無線通報というものを実施しております。ソ連の方は今モスクワとか、ハバロフスクとかいう所で気象放送をやっておりますので、私どもそれをとってシベリア、それからヨーロッパ・ロシヤあるいはヨーロッパの方までも資料は十分持っております日本でもそれに対応した放送は実施しておりまして、向うでもおそらくこれを使っておることだと思うのでございます。そういうことでありますが、一番私ども困りますのは北鮮、それから中共地区の資料は全然ございません。これは昨年台長が中共へ招待されまして、向うの総理にお話になったそうでありますが、その時はできるだけの協力はしたいというようなお話だけだったそうでありますが、今年になりまして、たしか二月末頃だったと思いますが、北京の気象台長が声明文を出しまして、日本に関係のある暴風雨が来たときには、自分の方でも警報のようなものを出すから利用したらいいのではないかというような声明がございました。で、そういうようなものがありましたので、今、国交がないのでございますから、それに対してこまかい相談も何もできない。ただその声明に頼ってどういうことが行われるか待っておった次第でございますが、その放送はこれは一日二回ずつ実施しておりますが、日本語の放送でただ一回だったかと思いますが、気象のことはつけ足しでございました。それ以外は気象のことは内容には何も載ってございません。そういうことで今一番困っておりますのは、中共地区、北鮮地区の気象が全然ない。しかも御承知のように、気象の状況は西の方から先に変って来ますから、これがないと非常に困難を感じております。ただ曲りなりにも毎日天気予報が出ておりますことは、これは最近高層気象というのが発達いたしまして、地上の観測ではなくて、むしろ数千メートルという高い所の気象の状況から天気を判断する。そういう形になって参りましたので、どうやらやっておるという状況でございます。
○木下源吾君 ソ連とは何か協定はできないだろうが、とにかく信頼できるような約束か何かあるのですか。
○説明員(肥沼寛一君) 先ほどはっきり申し上げませんでしたが、終戦後に世界気象機関というのが国連の中の下部機構としてできております。構成員は各国の気象台長でございます。日本も昨年の九月と思いますが、これに加盟してそこでいろいろの相談をした線にのっとってお互いに仕事をしておるわけであります。ただ実際問題といたしましては、ソ連の放送はこの形式にのっとってない面もあるようでございまして、ソ連の全部の資料を私ども持っておるわけではございません。
○委員長(新谷寅三郎君) それでは、ただいま木下委員から要求のありました気象台の職員とその給与関係資料は来週中に本委員会に御提出願いたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時六分散会 ————・————