逓信委員会 第8号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1955/06/07
会議録
○委員長(瀧井治三郎君) それではただいまより逓信委員会を開催いたします。 本日の議題といたしましては電気通信並びに電波に関する調査、並びに簡易生命保険及び郵便年金の積立金の運用に関する法律の一部を改正する法律案を予定いたしております。 それではまず本委員会において調査中の電気通信並びに電波に関する調査に関連いたしまして、先般左藤議員から御要求がありましたテレビジョン受像機等の物品税に関する件について御審議をお願いいたします。
○左藤義詮君 テレビジョンの用途はとかく高級奢侈のもの、娯楽、慰安を主たるものと考えられます。また受像機が非常に高級機械である、相当高価であるという点から、どうも奢侈品であるというふうの先入感をもって物品税等を相当重課せられているのでありますが、私どもこの委員会で考えておりますことは、テレビジョンというものは決して娯楽用の奢侈品ではないのだ。今後国民生活、特に民主主義というものを普及する上においてもテレビジョンというものはもう必需品である。また一方テレビジョンの使用される分野というものは非常に広いのでございまして、まあ軍事用ということは別にいたしましても、電源開発、製鉄工業、それから医学用、教育用、非常な広範囲に現在利用せられ、将来非常な広い分野を持っていると思うのであります。また、この原理に基くいわゆる電子管工業というものは、日本の国民性にも非常にふさわしい、最も重要な輸出工業の、外貨獲得の上に非常に洋々たる前途を持っていると思うのであります。この電子管工業というものを発達せしめますのには、テレビジョン理論並びに工業の発展に待つところが多いのでありまして、従ってテレビジョンの普及ということは、わが国の生命である輸出工業と非常に密接な関係を持っていると思うのであります。せっかくこうして発足して、非常な洋々たる前途を持っているが、現在は非常に受像機が高価でありますために、普及がなかなか思うようにいかない。こういう際に、この受像機に課税をいたしますことは、テレビ放送事業の発展を阻害するだけでなく、この有望な輸出工業の萌芽をつみ取るような結果になると思うのであります。私どもは、できますればテレビジョンを物品税の課税対象外に置かれることを希望いたしてきたのでありますが、まあそれが国家財政の立場から、大蔵当局としてもいろいろ困難な事情がございますれば、せめて国民普及型という意味で、十四インチ以下の受像機については、もう少しテレビが普及いたしますまで、民主主義あるいは広い社会教育のマス・コミュニケーションとして、この重要なテレビが普及しますまでの間これをぜひ免税にしておいていただきたいということを希望いたすのであります。 実は昨年も、当時電通委員会として全会一致でこの件を決定をいたしまして、参議院の大蔵委員長にもお願いをしたのでありますが、その結果、十四インチ以下のものにつきましては、当時の物品税改正の原案が百分の十五でありましたのを百分の十二に御修正をいただきまして、これを本年の六月三十日まで実施するというようなふうに御考慮をいただいたのであります。まだ最初お願いした域には達しませんが、しかし非常なるそのお骨折りによりまして、だんだんテレビも普及をし、先ほど申しましたような輸出工業の面にも非常な芽が伸びかかっておるのであります。 ところが今般、政府の提案されました物品税法一部改正案におきましては、これを百分の十五と、昨年の原案と同じようになっておるのであります。私どもといたしましては、昨年来の希望のように、十四インチ以下の受像機につきましては、もう少し普及しますまで免税を希望するのでありますけれども、これはやむを得なければ税率百分の十二を一カ年延長というのでありますが、これは三カ年ぐらいは一つ御延長願いたいと、かように存ずるのでありますが、これに対しまして大蔵当局のお考えを伺いたい。
○説明員(塩崎潤君) お答え申し上げます。テレビジョンのみならず、ある物品が奢侈品であるかあるいはまあ生活必需品であるかにつきましては、種々いろいろな考え方がございまして、私どもといたしましても、必ずしも画一的な考えを持っているわけではないのであります。人によってもいろいろな意見があるわけでございますが、私どもといたしましては、現在のその消費状況、特に現在の物品税を課税せられている物品との権衡を考えまして課税すべきではなかろうか、私どもは特に奢侈的であるというような表現はできるだけ避けている次第でございます。昨年御承知のように消費税を増徴しまして、直接税減税の声によりまして、税制改正案を作りました際、消費税重視の声から消費税の一部につきましては増徴を行なったわけでございます。その際に約一年間ぐらい新規事業の育成という見地から、物品税を課税しておらなかったところのテレビジョンを取り上げたわけでございまして、私どもといたしましては、その前一年間くらいは物品税の課税を見合せたわけでございますが、昨年度の税制改正につきましては、税制全般に対する考え方の一環といたしまして、テレビジョンに対しまして物品税の新設をしたわけでございますが、これはやむを得ないところではなかろうかと考えてやった次第でございます。ただ、その際に、私どもといたしましては、種々配慮をいたしたつもりでございます。 まず第一点で、先ほどお話しのありましたところの普及型といいましょうか、十四インチ以下のブラウン管を使用しますところのテレビジョン受像機につきましては、一年間だけ私どもの提案といたしましては一五%、こういう提案を育成の見地から考えましたわけでございます。これが御承知のように一二%というような国会の御修正を受けたわけでございますが、一年間はともかくも育成の見地から小型テレビジョンにつきましては一五%、こういうような配慮をいたしたわけでございます。そのため、ただいま左藤委員の言われました教育用あるいは電源開発用、これらにテレビジョンが使われることは重々承知いたしておりますので、電源開発用に使われまするところのテレビジョンにつきましては免税、教育用に使われますところのテレビジョンにつきましても用途免税という措置を講じておりまして、私どもといたしましては万全の配慮をいたしているつもりでございます。これらの措置を講じまして、一年間やって参ったわけでございますが、去る三月三十一日に、本来ならばこの小型テレビジョンの一二%の期限が切れるわけであったわけでございますが、何分国会の成立の当初でもございましたし、そういう機会にこの期限を切るということもいかがかと思われましたので、三カ月間延長の措置を政府提案といたしまして講じたわけでございます。で、その限期が六月三十日で切れることになっているわけでございまするけれども、この措置についてどういたしますか、私どもといたしまして慎重に検討いたしたわけでございます。 で、よく私どもが非難される点といたしまして、税法には特に多い点でございまするけれども、期限付の法案が非常に多いわけでございます。そのとき、期限付の法案について期限がきたときに必ず期限を打も切るかというと、なかなか各般の情勢によりまして、期限を打も切らない場合が多い。その際に、よく国会でおしかりをこうむりまして、定見なく期限だけつけるということはよろしくないというようなことをよく言われているわけでございます。これらの点を考えまして、私どもといたしましては、この期限付の一二%の特例措置をどういたすか慎重に検討いたしたわけでございます。で、政府部内でよく検討いたしまして、私どもといたしましては、期限は切りたい。しかし現実に一挙に三〇%の税率に上げるということは、現在のまだ普及状況の過程にありますところのテレビジョンの状況では無理ではなかろうかというような御意見もございましたので、十二を今度十五に上げまして、徐々に本来の税率でありますところの三〇%に持っていきたいというような気持を現わしたわけでございます。提案当時、約二万足らずでありましたところのテレビジョンの受信者も現在におきましては五万をこえております。一インチ当りの値段も生産コストが非常に下っております。これらを考えますれば、まあ一二%の税率を一五%に上げて一年間くらいはやっていき、その後まあ三〇%程度にしていくということが現在のところ、特に他の課税物品との権衡上から見まして適当ではなかろうか、かように考えておるわけでございます。 以上申し上げましたところからみまして、私どもは特に他の課税物品に与えられましたいろんな御意見などを考えましても、どうしてもやはり免税という点は困難ではなかろうか、かように考えておる次第でございます。
○左藤義詮君 昨年非常に国会で大蔵委員会が中心になって御修正をいただいて、わずか三%のようでありますが、非常にこれはテレビの普及に有効でございまして、今お話しのように、二万から五万になった。私どもはどうしてもこれを思い切って一つ増加させたい。マスコミュニケーションとしての非常なこれは大きな外役割を果すものである。街頭でテレビの前にたくさんの人が首を伸ばしてテレビに見入っているありさまを見ましても、テレビジョンというものを何とかして思い切って一つ伸ばしたいという点から、二万から五万になったことはありがたいのですが、これを二十万、三十万とふやしていきますのには、やはり私はわずかなことのようですけれども、昨年大蔵委員会が中心になって御修正をいただいた程度のことはもう少し延長いたしたい。これがまた輸出振興の非常な大きな基礎を作ることになって、主税当局としては、そういうお考えでしょうが、わずかなことですから、国家全体から見ますれば決して私はマイナスにならないと思う。これは非常な将来の大きな、日本の貿易の上にもプラスになることと信じますので、こうして政府が提案になったのですから、国会で修正するほかないと思うのですが、あまり当局としてはこれに反対をせられないように十分な理解を示していただきたいと思うのであります。 これにつきまして電波監理局長はどういうふうにお考えになっているか、これがもし一挙に一五%に上げられますれば、普及等に私は相当頓挫をすると思うのですが、どういう見通しをお持ちであるか伺いたい。
○政府委員(長谷慎一君) ただいま左藤委員からお話しがありましたテレビジョン受像機の物品税につきましては、郵政省としましても非常な関心を持ちまして、昨年課税になりましたとき、並びに今回改正法案が大蔵省から提出されるまでにおきましても、いろいろ折衝をいたしてきておったわけであります。御承知のように日本におけるテレビジョン受像機の価格は、諸外国に比しましてまだ相当高うございます。これはもちろんいろいろの理由もございましょうけれども、一つはまだ完全な多量生産、マス・プロダクションの過程にいっていないということも原因をなしておるのではなかろうかと存じます。もちろん、昨年あるいは一昨年と比べますというと比較的御調な歩みを続けまして、むしろ価格が下ってはきておりますけれども、今申し上げましたように、諸外国に比しますというとまだ相当高価なことになるわけであります。従いましてこのテレビジョンの製造工業が、先ほどお話しもありましたように、電子工学あるいは重工業の点から考えても、非常に大きな意義のある工業としてつながっておるということから考えましても、単にテレビジョンの受像機あるいはテレビジョン放送の今後の発展ということばかりではないように思われますので、この点は通産省あるいは大蔵当局においても十分御承知のようでありますけれども、私どもとしては、そういう点から考えまして、なるべく当分の間は税率の少いようにということでいろいろ話をしてきておったわけでありますが、結局税収入、あるいはほかの課税物品等との振り合い上から、政府としては結論的には先ほど大蔵当局の方の方からお話しがありましたように、一応一年間一五%という原案で御審議を願うという形になったわけであります。
○左藤義詮君 所管の郵政当局といたしましては、早くテレビジョンを普及させる、それにはマス・プロに持っていかなければならん。マス・プロに持っていけば、また輸出ができる、これは多少見込みがあるようでありますが、それにはどうしてもこれを育成するために、発足したばかりのやわらかい芽を傷つけないように、せめて普及型は百分の十二にしたいという当局としては意向であったけれども、大蔵省に押しきられたというようでございますが、ただいま大蔵当局の話を聞きましても、特に私は百分の十五をこの際強行なされなければならんことはないと思うのでありまして、何とかして私は国会で、昨年御修正を願ったように、一つ大蔵委員会に当委員会からお願いをいたしまして、百分の十二を一年間、百分の十五の場合は三年間これは延長して、ぜひこの大事なテレビジョンの育成に御協力いただくように当委員会として御決定を願いたいと思います。 それともう一つ、ラジオの受信機でございますが、これも国民生活の必需品でございまして、また一方には非常に有望な輸出品であり、特に最近南米その他へ非常に出ておるのでございますが、これを何とかして課税対象外とするようにということは私ども希望してきたのでありますが、特にオールウエーブというものは、世界中の放送を聞き得るような非常に高級なぜいたくなものだというふうに今まで考えられてきたのでありますが、昨年八月に御承知のように短波放送というものが免許せられまして、この短波放送が実際放送を開始いたしまして、経済、教育、宗教と、一般の商業放送よりまた少し違った分野をねらいまして、その方面の知識の普及発展ということを主眼として発足をいたしたのでありますから、これの受信にはどうしてもオールウエーブのラジオが必要であります。オールウエーブは、何と申しましても外国の放送を聞き得るような、スリー・バンドというようなものでなしに、中波と短波だけを聞き得る程度のもの、無理をすれば五球でもできるようでございますが、そういう無理をしないでも、せめて七球以下くらいのものでございましたら、やはりこれを現行の百分の二十というような高い物品税にしないで、もう少し引き下げていただきたい。これはただ単に短波放送のため、あるいは輸出工業だけでなしに、もう一つ難聴地域解消にも、これは当委員会で数年来非常な、ラジオを国民全体のものにしますためにNHK等にも予算その他で無理をいたしまして、難聴地域解消に骨を折ってもらっておるのでございますが、これをいたしますためにもオールウエーブの受信機というものに対する考えをもう少し進めていただいて、ただ単に球の数というようなことでなしに、少くとも国内の短波を聞き得るようなものには、さしずめ七球以下というようなところで、世界中のは何でも聞き得るようなという意味のいわゆる高級とかあるいはぜいたくという意味でなしに、日本の短波放送というものだけは聞き得るような、それが最初申しました経済、教育、宗教というような特殊な分野と使命を持った短波放送というものが普及しやすいように、また難聴地域の解消にも役に立つように、こういう点からオールウエーブ・ラジオの、現行百分の二十になっておるようでございますが、これを百分の五程度に引き下げていただきたいと思うのでございますが、これに対して大蔵当局の御意見を伺いたいと思います。
○説明員(塩崎潤君) お答え申し上げます。ラジオにつきまして物品税のどういう指値が講ぜられたかという点につきまして若干申し上げまして、ただいまの御質問にお答えしたいと思います。 ラジオは最近非常に生産も伸びまして、一般家庭に、戦前に比べてうんと普及しているわけであります。これらの事情にかんがみまして、昭和二十八年にラジオにつきましては思い切った減税措置を講じたわけでございます。当時オールウエーブの一〇%の税率であったわけでありますが、それを五%に下げるということにいたしたわけでございます。その後二十九年におきまして、なお新聞との権衡等を考えまして、昔ありました普及型というものを想定し、これに生産を向けるという意味から、生産者価格が四千円以下のものにつきましては免税というような措置まで講じてきておりまして、最近市場におきましては四千円の免税というものが一つの理想型であったわけでありますが、ぼつぼつ出てきておるような状況でございます。これらの措置を講じます一方、しかし物品税はただいま申しました通り他の物品との権衡もあります。端的に申しますれば、たとえば蓄音機につきましては三割の課税をしている。これらの権衡から見まして、ただいま申し上げましたようにラジオの受信機を一〇%から五%に下げる際に、ラジオのうちでも比較的値段の高いもの、それはよくいわれておりますオールウエーブ、それから六球以上、これらのラジオにつきましては値段も高いので、これはどうも五%というのは物品税としてつり合いが悪いというような見地から、そのものにつきましては逆に二〇%程度に引き上げてきているわけであります。ただオールウエーブというものは、何かという点につきまして若干問題があるようでございまして、私どもの解釈といたしましては、短波を中心といたしまして、二波以上の受信装置を持っているものだと考えておりますが、最近短波放送ができまして、短波を中心として若干の中波が入っているようなもの、中波が聞けるようなもの、これらにつきましては値段の関係、それから真空管の数、これから見て免税措置を講じておりますあるいは五%の税率の適用を受けておりますところの五球以下のラジオとの権衡上、果して二〇%の課税がいいかどうか、疑問のあるようなものもございますので、これらの点につきましては、現在どの程度のものをオールウエーブと見るかにつきまして、もう一ぺん再検討しようじゃないかという点で検討いたしておるわけでございます。 ただ左藤委員のおっしゃるように六球以上となりますと、これは現在のところ、五%の税率のものがもう真空管五球以下というふうに限定されておりますし、それからまた値段の点から見ましても、私どもの考えておりますところの、あるいは私どもと申し上げまして失礼でございますが、まあ法律の想定いたしますところの五%の税率の適用を受けますところのラジオはそう高価なものではないという考えをいたしておりますので、この点につきましては若干無理ではなかろうか、こんなふうな考えを持っておりますが、ともかくもこの点につきまして、新しい技術もあるようでございますので、ただいまのところ研究中でございます。
○左藤義詮君 ただ球の数だけでなしに、もう少し技術その他の状況について研究中だと、以上のようなお話でございますが、まあこれは今さら申さなくても、短波放送というものが郵政省が免許せられて今度やっておると、国民経済の振興とか国民道徳、あるいは宗教心の作興というようなことで、私はこれは将来もっと伸びなくちゃいかんと思うのでありますが、一般の商業放送と少し違った特色を出すべきで、そういう点も十分短波放送そのものの内容等についても問題は将来あると思うのでありますが、これを何とか一つ促進させ、発展させるためにも、ただいま研究中というお話でございますが、今一番大事な段階で、いつまでも研究中ということは、百分の二十にして置かれたのではなかなか普及ができませんので、すみやかに一つこういうものに対して実情に適するというか、文化の向上というものにマッチするような御処置を一つ願いたいと思うのであります。この点について日本短波放送を免許せられた、またその現状をいろいろ把握しておられる郵政当局としての御意見を一つ伺っておきたいと思います。
○政府委員(長谷慎一君) ただいまお話になりましたオールウエーブ受信機の免税あるいは減税の措置につきましてのお話につきましては、私どもも大へん貴重な御意見として拝聴しておるわけであります。実はこの問題につきましてはいろいろ陳情も当局として受けておるわけであります。ただいま大蔵当局の方の関係係官の方からお話がありましたように、現在のラジオの受信機一般との振り合い等から見ましても、やや現状におきましては妥当を欠くのではないかというふうにも見られますし、ただいまお話のありました、現に日本で行われておる短波放送を受信できる受信機の普及の問題等ともからみ合せまして、ぜひこれは早急結論を得て、適当な処置をする必要があると、こういうことで、実は私どもの方も早急結論を得るべく関係の各省とも連絡の上、調査を進めておる状態であります。 お話がありましたように、ラジオの受信機では大体三段階に分れておるのでありますが、ただいま陳情等その他でいわれておりますオールウエーブ受信機全般を二〇%から五%に落せと、あるいは免税にせいということになりますと、なかなかラジオの受信機との関係上むずかしい点もあると思うのであります。球の数あるいは価格、それから短波放送の受信をするための必要最小限度の技術的条件、こういうものの点を考え合せまして妥当な線を至急出したい、こういうことで努力いたしておる次第でございます。
○左藤義詮君 現在短波放送をそのまま受信できる受信機というものがどのくらいあるかというと、これはNHKの調査があるようでございますが、これによりますと、大体今日までに市販されたオールウエーブの受信機が六十万台ぐらい、自作による、自分で作ってやっておる潜在のオールウエーブが二十万から三十万ぐらい、船舶の短波受信機一万であります。大体百万台と推定されておるようであります。そうしますと、これは全国の放送用受信機が普及しておるのが、NHKの千二百万といたしますると、一割にも達しておらない。欧米におきましては受信機の大部分がオールウエーブでやっておる。オールウエーブでないようなものはもう全く時代おくれだ、オールウエーブの受信機というものが一般の標準の受信機である、こういう事実と比べますと、非常に懸隔が感じられるわけなんです。もう少しこの重大なマスコミニュケーションのレベルを上げるためにも、先ほど申しましたように短波放送が実施せられている今、あるいは伸びるか、あるいはそのままつぶれてしまうか、この重大な時期におきまして、ぜひこのオールウエーブの普及ということは必要なことだと思います。そういう点大蔵当局も十分理解をせられて、まことに愛情を持たれて、至急一つこれを育成していくために、ただオールウエーブ全部を一律に百分の二十ということにしないで、ぜひこの数バンドの入り得る範囲内のものに対しては、ただ球数云々でなしに、百分の五に引下げるように大蔵当局にも要望したいと思うのでありますが、この二つの問題ですね、テレビジョンの受像機と、オールウエーブのラジオ、国内短波用のラジオというものに対しまして、ちょうど物品税法の一部改正案が政府から提案になっておるときでございますので、当委員会といたしまして、大蔵委員長に御高配を願うように申し入れをしたいと思うのでありますが、皆さんの御意向を委員会でお諮りいただきたいと思います。
○委員長(瀧井治三郎君) ただいま左藤委員からテレビ受像機及びラジオ受信機に対する物品税の税率の引き下げ、低率適用期間の延長等について、現に物品税法の一部を改正する法律案を審議中の大蔵委員会に対して善処方を申し入れる旨御意見がございましたが、本委員会一致の要望としてさよう取り計らうことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(瀧井治三郎君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたしました。 なお申し入れの手続……。
○永岡光治君 そこでこれは満場一致決議されてけっこうなことでありますが、私はこの際大蔵当局に、また電波監理局の方にも少しお尋ねしたいと思うのですが、ただいまも左藤委員の方からも少し高くないか、普及をはかる意味においてはどうしても税率を下げなければならん。しかも他の文化品と違いまして、これは娯楽品というよりは、今日は文化のためのものとして相当高く評価されておる品物であると考えなくちゃならんというのでありますので、この点で賛成しておるわけであります。参考のためにも私はお聞きしておきたいのですが、オールウエーブ受信機は、ただいま左藤委員のお話のように六十万程度普及されておるというお話ですが、もし税収にして五%に落すとどのくらいの減収になるのですか、非常に強く反対しなければならない減収になるのですか。
○説明員(塩崎潤君) 私どもはオールウエーブ、だけというふうに分類いたしておりません。六球以上のラジオと一緒に込めまして、昨年度におきまして約三億ぐらいの税収をあげております。これが二〇%でございますから、四分の一といたしますと七千五百万円に下る、かような次第であります。
○永岡光治君 それから電波当局にお尋ねいたしますが、オールウエーブの生産能力は今どのくらいでございますか。
○政府委員(長谷慎一君) 正確な数字は、手元に資料を持ち合せてございませんので、大体の見当で申し上げさしていただきますが、大体ラジオの受信機は、最近は年間百万台といわれております。そのうちの大体一割見当、つまり年間でいいますと十万から、最近少し多くなって参ったと思いますが、十万から十数万程度が年間にして最近のオールウエーブの製造能力でございます。最近は短波放送が始まりましてから、短波受信機に対する需要がふえて参りましたから、最近はおそらく月産二万あるいは二万をこしているようになってきていると思います。
○永岡光治君 能力は二十万程度あるという話なんですが、にもかかわらず、大体月産二万ですか、実際に製造して販売しているのは。
○政府委員(長谷慎一君) 正確な数字は申し上げかねて恐縮でございますが、ただいまオールウエーブの生産台数につきまして私の方からお答え申し上げましたけれども、現実には月産二万というところまでいっていないようでありまして、せいぜい一万を前後しているようであります。
○永岡光治君 そういうことであれば、もうちょっとこの問題を追及してみなければならぬと思うのでありますが、私の聞いておる範囲では、生産能力は非常にたくさんあるのだ。ところが税金が高いためにどうも売れない。そのために月々生産しているのがわずか千五百からせいぜい二千を下る程度で非常に困っているのだ、こういう話を聞いているのですが、生産力はそんなにたくさんあるにもかかわらず、月に千台か二千台しかできないということは、やはり税金のために非常に大きな支障をきたしているということを認定せざるを得ないのですが、こういう資料はわかっていないのですか。
○政府委員(長谷慎一君) 生産能力と、現実に生産している台数との関係ですが、正確な数字は今お答え申し上げることができませんけれども、確かに生産能力よりは現実の生産台数が相当下回っていることは認められると思います。ただ先ほどお話に出ましたように、短波あるいはオールウエーブの受信機は、相当大きな一流メーカーで商品として出るものでなしに、部品として出たものが、自家製、あるいはラジオ商によりまして組み立てられて出ているものも相当ございますので、その点等を考えますというと、数字の上ではいろいろ込み入った形になると思いますが、概念的に申し上げまするならば、ラジオ関係の生産能力と現実の生産の状況とを比べますと、能力よりも相当下回っておる、こういうことは言えると思います。
○永岡光治君 私のいろいろ承わった範囲によりますると、生産能力に対して大体二%ぐらいしか売れていない、こういう話を聞いて、私どこに原因があるか聞いてみたのですが、これは税金が高いというところに原因があった。ただいま大蔵当局から承わりますると、六球以上で三億円ぐらいで、それを五%に落して七千五百万円ぐらいになるから、これは税収としても問題がある。私たちそう考えますので、ぜひともこれは特別な使命を持っておりますこの短波放送に対しまして、育成助長ということを、郵政当局はもちろんでありましょうが、大蔵当局においても、ただいま決議されたような趣旨に従って格段の善処をお願いしたいと思います。
○委員長(瀧井治三郎君) それでは先ほど決定いたしました申し入れの手続き等は委員長に御一任をお願いいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
○左藤義詮君 申し入れは決定したもので異議はございませんが、やはりこの委員会から大蔵委員会に出席をして、まあ委員外発言という道もありましょうが、委員会から十分御理解をいただくように、また郵政当局といたしましても、大蔵委員会に行って、ただいま永岡委員の御質問に対して答えられんようなあやふやなことでなしに、はっきりした資料を持ち、実情を十分把握して、ほんとうに熱意を持って、郵政当局もまた当委員会も大蔵委員会、また大蔵省へも十分これを強力に推進されるように、ただ一片の申し入れに終らないように、委員長よくその点をお取り計らいを願いたいと思います。
○委員長(瀧井治三郎君) ただいま左藤君の御申し入れ十分了承いたしました。万遺憾のないように取り計らいます。ほかに御異議がたければ、委員長において文案を作成の上、申し入れることにいたします。 —————————————
○委員長(瀧井治三郎君) それでは次に、先般久保委員から御要求のありました日本電信電話公社の予算に関する件について御審議を願います。
○久保等君 昭和三十年度の電信電話公社関係の予算で若干質問をいたしたいと思うのですが、御承知のように、昭和三十年度は、かつて計画いたしておりまする五カ年計画の面から見ますると第三年度目に当っておるわけであります。ところで昨年の状況を見てみますると、先般の総裁からの御説明を伺いましても、初めの予定そのものもだいぶ縮小せざるを得ないというような結果になっておるようでありますが、金額の面で申しますると、前年度の昭和二十九年度では当初の予算の総額が五百三十一億円程度の予算でスタートしたわけですが、さらにそれが実施過程においては、年度末で振り返って考えてみると五百十四億程度の予算しか実は割り当てられなかったというか、予算の規模が縮小せざるを得なかった、減収その他の原因によりまして縮小せざるを得なかったというような説明かなされておるわけであります。ところが昨年の第二年度目の五カ年計画そのものも、ちょうど当時、昨年の今ごろでありますが、いろいろと当時の電通委員会でも問題になりたわけであります。すなわち初めの五カ年計画の予定から申しますると、金額の面で考えまするならば、当初立てた五カ年計画での第二年度目の予定では約六百十億円ばかりの予算を必要とするという予定であったわけでありまするが、昨年の予算で計上せられましたものはその八七%程度の五百三十一億になったというような御説明があったわけであります。当時こういうことでは、料金値上げの際に公約をいたしました五カ年計画というものが予定すら完成できないという結果に終るのではないかというようなことで、第二年度目に当る予算に対しまして非常にわれわれもその点政府の五カ年計画に対する遂行の熱意の欠除というか、非常に熱意の足りない点を強く指摘しておいたんですが、本年度の、昭和三十年度の内容を今度拝見いたしてみますると、昭和二十九年度の実績でありまする五百十四億円程度、まあこの程度を第三年度目の計画として計上いたして参っておるようであります。私はおそらくこういうことだとすると、前年度程度の実績をすら結果的には完遂し得ない結果になるのではなかろうか。すなわち前年度の場合におきましても、初めの予定よりはよほど下回った八七%という程度の予算しか計上しておらなかった。それが結果から見るとさらにそれを下回って約十八億程度になりますか、当初の昭和二十九年度予算の総額よりも十八億程度少い計画しか実行できなかったという結果になっておるわけですが、そうすると本年度の五百十三億は、また昭和二十九年度の実績から見るとさらにそれを下回ったような結果に終るんじゃないだろうかというように一応推測されるわけです。そうすると予定よりもどんどん実績というものは下回ってくるという結果に終る可能性は強いわけです。そうすると一体五カ年計画というものはだんだん龍頭蛇尾になって参る危険性が非常に強いわけですが、昭和三十年度の予算の編成に当って、私は一体どういう考え方でおられるのか。まずその基本的な考え方を郵政大臣から承わるのが筋だと思うんですが、お伺いをいたしたいと思うんです。あるいは総裁からお答えを願ってもやむを得ないと思いますが……。
○説明員(梶井剛君) 二十九年度予算につきましては、今、久保委員のお話しの通りに、当初われわれが大蔵省に要求しましたものに対しまして相当減額をされたのであります。従って五百三十一億という実行予算で年度当初においては計画したんでありますが、デフレの影響のために減収が著しく起りまして、またそれに加えるに発行予定の社債がかなり大きく不消化になりまして、そういうような結果、今お話しの通りに、実行上におきましては弾力条項の三十億を加えまして、五百十四億というところにとどまった次第であります。従って二十九年度における工事は、拡張工程というものは、できるだけ加入者の工程及び市外線の工程を減らさないように、予定以上にできるだけやるように、増収をはかりますということと、さらに経費を節約して支出をできるだけ少くすることによって、収支差額から持ってゆく金を減らさないようにするということを講じたわけであります。本年度におきましては、当初からわれわれとしましては預金部資金を要求いたしまして、社債不消化に対する懸念をできるだけ軽くしたいという考えでありましたが、財政当局の方針によりまして、われわれには預金部資金を全然いただけなかったのであります。そうして社債を前年度の七十億に対しまして、本年度は七十五億ということになっておりますので、ちょうど五百十三億という総額になっておるわけであります。この場合にわれわれは前年度にかんがみまして、できるだけ収入を固く見なければならぬ。そうしないとデフレの状況が依然として続いておるのであるから、減収が起ることによって収支差額から建設勘定に持っていく金額が減ることを避けなくちゃいけないというので、一月末の収入の状況によって見積りましたので、二十九年度のようなデフレによるところの悪い影響は著しく現われないと大体予想しております。 しかるに私どもは今度公募社債に対しましては運用部資金が得られないのでありますから、公募社債に対して不消化の起らないようにということを特に大蔵当局に対して念を入れて申し入れておるのであります。その場合に金融市場の関係を考えられまして、大蔵当局としては前年度よりもさらに国鉄と電電公社に対しては公募社債の金額を減額しておられるのでありまして、両方あわせて百五十五億ということになっておるわけであります。百五十五億でありまするから、百五十五億に対しては金融市場において十分消化する見込みもある。また大蔵省としてもそれを消化するように努力するというお話を伺って安心しておったのでありまするが、今回の予算修正によりますると、公募社債の総額は国鉄と電電とあわせまして約二百億になります。従って一般社債市場においてこれが消化されるかどうかということに対して非常な懸念が生じてきたことであります。加うるに従来運用部資金によって引き受けておられましたところの金融債が多額に引き受けないことになりまして、その社債というものは当然一般金融市場に放出されるわけでありますから、その圧迫も加わってくるわけであります。でありますから、今後の預金の増加によって金融債並びに公募社債の消化ができるという見込みのもとにおやりになったことと思うのでありますが、しかし昨年の経験に徴しまして、私はそれは非常に困難が伴うのじゃないだろうか。従ってもし七十五億の社債が不消化になるならば、昨年以上にわれわれは工程を引き締めなければならないといううき目になるのではないだろうかということを懸念しておるわけであります。しかしこれは今後の問題でありますので、今ここでどういうふうな程度まで社債が不消化になるかということも見当がつきません。しかしわれわれといたしましては、ただいま衆議院で審議中の予算修正案に対して、できるだけ最善を尽して工程を圧縮しないでやろうという考えで今進んでおります。
○久保等君 今の総裁の御説明によると、これは非常に実は前途暗たんたることになってくるのですが、私は今後の問題等については特に大臣からいろいろと確信のある御答弁を伺わなければならないと思います。 私はまずその前提になる三十年度の予算の当初の編成の基本的考え方そのもの、そのものということを実はまず大前提にし、またそのこと自体に相当大きな問題があるんじゃないかということをお尋ねしておるのです。少くとも過去の五カ年計画の実績を見た場合に非常に心もとない経過をたどって参っておるわけです。しかもその心もとない経過をたどってきておるような経過をさらに今後も推し進めていくような、今度の三十年度の予算の内容を見ましても、いわば間に合せ的な方面に重点を置いた計画になっておるように伺うわけです。 たとえば具体的な例を申し上げますと、昭和三十年度の予算書の内容にも出ておる電気通信施設計画あるいはサービス基準といったような内容を見てみましても、いわば加入者等の開通の問題は非常に熾烈な国民大衆からの要望があるだけに、これは何としてでも、とにかく予算があるなしというようなことを乗りこえてでもやらなければならぬという、非常にせっぱ詰った状態に追い込まれておるものですから、今までの開通状況を見ておっても予定以上に非常に多数の開通をやられておるわけです。そういう点では私は非常に苦しい予算の中でやっておられる公社当局並びに従業員の労苦というものは大へんなものだと思うのですが、しかし一方眺めてみますと、基礎工程というものを非常にあと回しにしておるわけです。この問題を昨年も私は委員会で特に指摘いたしまして、こういう建設工事のやり方をしておると、長期計画の面から見るならば、いわば非常に間に合せ的な面に重点をおいておる結果、もし破綻が現われて参りますと、よほど莫大な予算というものを注ぎ込まれないと、建設計画がスムーズに遂行できないという事態に陥るのじゃないか。たとえば具体的に言えば、局舎問題あるいはその他の電話交換設備だとか、あるいは市外線路だとかいったような基礎設備的な面がとかくどうもあと回しにされておる傾向が強い。この予算書の内容を見ましても、特に電話局あるいは電報電話局の局数を見てみますと、これは予算の中に実は計上せられておりました当初予定と比較いたしましても、実施せられた結果というものは常にその予定局数を下回った結果になっておるようであります。特にこの予算書がミス・プリントかとも思われるような、非常に実は結果から見ると予定局数よりも少い増設あるいは新築しかなされておらないというようなことになっておるのです。数字をあげて申してみますと、昭和二十九度末の施設予定数として電話局が二百十一局、それから電報電話局は六百十九局ということに二十九年度の手管汁ではなっておったのであります。ところが今度の昭和三十年度に出て参りましたところの二十九年度末の施設予定数というものは、電話局の場合は百九十局、それから電報電話局の場合には六百十四局というような結果になっておるわけでして、これは前年度の予算書から見ますと、電話局の場合においては二十一局、それから電報電話局の場合においては五局、前年度予定よりも施設がふえなかった。数が少かったという結果になっておるわけでありまして、それからこの二十九年度末の施設数が来年といいますか、昭和三十年度におきましては、電話局の場合においては八局、あるいは電報電話局の場合においては二十局ふやそうという、ふやすというのは、新築であるのか、あるいはまた全然なかったものを増設しようとするのか、よくわかりませんが、とにかく数の面においては若干ふやす予定でおるのですけれども、二十九年度の実績を見ると、これも果してどういう結果になるのか、非常に心細いわけであります。特に電報電話局の場合においては、二十九年度においては二十五局新築するという予定であったのが、三十年度におきましては二十局しかふやされないというような結果になっておるわけです。こうなりますと局舎の問題は、これまた電気通信事業のみに限らず、郵政の場合においてはあるいは郵便局の局舎問題は宿命的な非常に大きな問題になっておるわけです。特に電気通信の場合における局舎の問題も、これまたきわめて悲惨な状態と言ってもいいくらいなところが全国至るところに非常に多いわけでして、電信電話拡充計画とは別個に局舎問題だけとして取り上げても深刻な、またよほどの英断をふるわなければならない問題だと思うのですが、ところがその局舎の問題もただいま指摘したような予算書の内容から見てみますと、初めの予定以上に実はますます計画はおくれて参っておると思うのです。このことは一方拡充計画という問題とにらみ合せて考えてみた場合にも、基礎工事を軽視して、いわば直接公衆へのサービスの末端設備の方面に重点を置くというようなやり方をいたしておるのが、長い目で見ると、長期計画の上から見ると、非常に不安定な、また経済的な面から見るならば不経済な結果になるおそれが多分にあるのじゃないかという危惧を持つわけです。なぜ前年度の実績程度の予算しか昭和三十年度で組まなかったか、また組めなかったかというこの問題を、一つ大臣の方からも御説明と、はっきりした御所信を承わりたいと思うのです。そうでないと、五カ年計画というものは全然御破算にしてしまったんだ、やれる範囲内においてぼつぼつやっていくのだという方針なのかどうか。そうすると今日の電信電話事業の実情からするならば、非常にこれは重大な問題だと思うんです。昭和二十九年度の実績程度の予算しか組まなかったということは、さらにまた結果から見れば、三十年度の実績は二十九年度の実績を下回る結果になってくる可能性が多分にある。特にただいまの総裁の御説明等によれば、一段と今度の衆議院におけるあの修正によって新らしいわれわれの危惧する不安な情勢がプラスされて参ってくるのじゃないか。資金面については、私は従来からきわめて政府当局の熱意のない点を遺憾に思っておりますが、政府の預貯金の積立金だとか、預金部資金の問題等については、電通事業に対しては一文も、ここのところというか、終戦以来といってもいいんですが、全然政府の貸付けあるいは融資といったようなことがなされておらない。市場にその資金を求める。いわば社債、公社債という形で今度の五カ年計画も立てられておるのですが、政府はいわば手をこまねいておって、できるだけ金はどこかから集めてきてやりなさいといったような態度しか見られないわけです。 それから、さらに私は先般の委員会でもやかましく申しました町村合併の問題ですが、この町村合併の五億円の問題も、結局トータルを見てみると、五カ年計画の第三年度目の予算の中で一体どういう結果になっているかということになると、二十九年度の実績程度のものに三十年度の予算がなっておるということを考えますると、町村合併の問題は、従来から計画されておりまする予定すら何もやり得ないという結果になっておる点を見ますと、新らしい町村合併の問題に対して大臣から五億円程度の予算を計上したというお話があったわけですけれども、五億円という金額を含めて考えてみても、前年度予算より少くなっておるということについてどのように考えておるか。一つ大臣から御答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(松田竹千代君) 電話事業を五カ年計画に基いて振興せしめていかなければならないということに対しての今日までの経過、その他内容等については、大体久保委員の御指摘の通りでございます。お説の通り、基礎設備をゆるがせにしたのでは末端のサービス面をよくしたって問題にならないではないか、これまたお説の通りであると思います。で、局舎のごときも、われわれは地方の要求の熾烈なる点にかんがみましても、何としてもその建設を早くしたい。しかしながら、局舎のみならず、機械等の設備には莫大な資金を要することでもありまするので、なかなか思うにまかせないのでございます。当局においてこの電話電信の仕事に対して熱意が欠けているということもおっしゃいましたけれども、決してわれわれは熱意に欠けているとは考えておりません。この必要なることは、わが国の経済開発のため、その他いろいろの面から申しましても、何でも早くこれを促進せしめていかなければならないということについて微塵もそれを等閑に付するような考え方ではおらない。しかしながら、何分にも莫大な資金を要する。今日の電信電話の事業に対して、十分要求を満たして、少くとも大幅に満たしていくためには非常な資金を要することでありまするので、今日の財政計画一般、日本の国全体としての財政計画においては、現在のところではこれを十分に満たし得ることがで寺ないというようなことで、公社当局においても、外部の資金が大幅に得られないという現在の状況で、努めて自己資金を生み出すことに工夫して、まずサービス面の方に力を入れて、その点では計画を上回っているというような実績を示している次第なんでありまして、これはもう予算をできるだけ獲得することによって、大幅にこの仕事を進めていきたいのはやまやまでございまするけれども、現在の状況として、それは至難なことであるので、やむを得ないという状況にあることを御了解願いたい次第であります。
○久保等君 先ほどいろいろ長い御質問をしたので、ちょっとピントがあるいはぼけているかもしらないのですが、私一つだけ大臣にお伺いしたいのは、非常に簡単なことなんですが、昨年も政府は——当時もちろん内閣は違いますが、しかし予算規模は一兆円予算、緊縮予算の建前で、従って政府関係機関の予算にいたしましてもこれと同じような考え方で編成されたと思うのです。ところで今度の昭和三十年度の予算についても、現在の内閣も予算の規模、そういったものについては大体同じような方針で進んでいると思うのですが、なぜ電通の予算につきまして、前年度程度の予算を本年度組まなかったのか、先ほども申し上げたように、金額の点において約二十億近く前年度よりも減額されたような予算になっておるわけです。一体どういうところに考え方があるのか。今、大臣は、熱意がないというようなことを言われたけれども、決してそうじゃないのだというようなことを言われたのですが、私は、熱意がないというのは、要するに政府、特に大臣あるいは内閣、こういった方面の、従来の電通事業に対する真の理解がなされておるかどうかということについて非常に疑問を持っておるわけなんですが、それは論より証拠、予算の数字的な面において具体的に現われておるわけですが、そういう面で納得のいくような御説明がない。非常なる決意を持っておるのだ、熱意を持ってやっておるのだと言われてもちょっと承服しがたい。もちろん今までの経過から見てわかりますように、従業員その他末端における人たちの努力というものが、予定されたよりも実に驚くような、三割、四割といったようなふえ方をしておりまするようなことは、むしろ私は驚く面も実はあるのですが、それはしかし、またどこかに大きな弱点があるわけです。先ほど指摘したような面においての弱点があるわけです。従ってそういう努力にもかかわらず、やはり長期計画という面から見るならば、私はやはり政府の政策というか、政府の基本的な考え方に大きな一つのネジの足りない点、また協力なり尽力の抜けておる点から、私の先ほど指摘したような点が出ておるのです。そのことは端的にお伺いいたしたいことでありまするが、とにかくなぜ前年度程度の予算も今度の三十年度予算では計上できなかったのか、この点を一つ大臣から御所見を承わりたい。
○国務大臣(松田竹千代君) 本年度この予算において、昨年度だけの予算も計上なし得なかったではないかということでございますが、御承知の通りに、本年度はとにかく昨年以来のデフレ政策を堅持して、そうしてその最後の仕上げをするのであるという建前のもとに予算を組んだのでありまして、その結果二十億円の予算面で減額はございましたけれども、この点は何とかこの事業の合理化、節約等によって昨年度に劣らないだけの仕事をやっていく方針で、またやり得ると考えておる次第でございます。
○久保等君 それは非常に私は大臣としては、まあはなはだ耳ざわりなことで恐縮かもしれませんが、無責任だと思うのですよ。昨年の場合においてもこれは予定以上の実は仕事をやっておる面もあるのです。だからこれはもう予算的に見れば相当無理な仕事を私はやっているのだろうと思うのです。ところが、手放しでもってさらに昭和三十年度の場合においては二十九年度以上に仕事の方は一つ実績をぜひ上げたいというようなことは、これは非常に私は二十九年度そのもののこういった実績の上っていること自体に対して、やはり大臣が十分の認識を持っておるのかどうか疑問に思うわけなんです。すなわち、相当無理をやって開通するところは開通するというような実績は、これはもう昭和三十年度の予算書の中にも説明として出ておるわけですから、私はこのこと自体を大臣が的確に把握せられ、認識するならば、これは実にその無理をしてやっているという印象を持つと思うのです。従って、もし昭和三十年度は二十九年度以上に実績を上げようとするならば、またぜひ実績を上げなければならんと思うのですが、それがためには、私は財源的な措置が政策的な面で、また内閣、政府そのものが大所高所から打つべき手をやはりちゃんと打って、それで二十九年度よりも三十年度はさらに成績を上げていきたいと思うんだということならば話はわかるのですが、そういう手は全然打たないでおいて、さらにまた三十年度は、二十九年度があれだけ当初予定よりも成績を上げているのだから、三十年度もさらに成績を上げられると思いますというようなことは、私は直接の責任者である郵政大臣がそういう甘い見方をしてよろしいのかどうか、少くとも予算的な措置の面から、私は何ら具体的な二十九年度と異なった積極的な政府の施策というものがなされておらないのに、そういうような大臣が安易な答弁をせられるということは、私は非常にむしろ大臣そのものの認識の仕方が足りないのじゃないかという気がいたすわけなんです。大臣、先ほど来私がお尋ねをいたしておりまする、なぜ三十年の予算は二十九年度程度の予算が組めなかったのか。このことを私は、だから予算規模の面からいっても、二十九年度と三十年というものはそう大きな、政府そのものの予算規模の面における基本的な考え方が違っておるとは実は思わないのです。それが十八億、約二十億近く予算規模が縮小されているわけなんですが、大臣の説明を伺えば、二十九年度の実績はとにかく五百十三億程度だから、本年もその程度ぐらいしかやれないのだと思ってまあ五百十三億にしたという御説明じゃないかと思うのです。ところがまたそこへもって来て今言われたように、さらに一つそれより以上に実績を上げるように努力をいたしたいと思いますと言うけれども、一体大臣がそういうことを、私は簡単にどういう根拠に基いて言われるのか、もう少し納得のいくような御説明を伺いたいと思うのです。
○説明員(梶井剛君) ただいまの大臣の御答弁に対して私から少し補足いたします。二十九年度と三十年度の予算の相違につきまして、内容を申し上げますると、従来加入者がふえ、市外線がふえるごとに収入は相当ふえて参っております。従って二十八年度において二十九年度の予算を編成するときには、九月末の収入単金をもって、それにある程度の加入者、市外線の増設を見込んで収入を見たわけなんです。ところがデフレの関係でもって現実に収入が減になっております。それで二十九年度の予算編成のときと同じように、もしも二十九年の九月末において収入単金を見ますると非常に危険が多いのでありますが、本年度は予算編成がおくれましたために、一月末の収入単金をもってやりました。従って自己資金、すなわち収支の差額から拡張資金として入れる金が二十九年度と三十年度においては相当な差が出てきたということであります。つまり二十九年度におきましては百三十二億の収支差額というものが建設資金に持っていかれたんです。今回は七十九億収支差額から持っていっておる。従ってその間に約四十数億の差がある。その四十数億というものはデフレの結果生じたところの収入減でありまするから、これはやむを得ないものだとわれわれは思うのであります。 それからもう一方外部資金としましては、二十九年度においては七十億公社債を承認されておったのであります。今回は七十五億でありますから、その点においては五億ふえておるわけであります。でありまするから、もしも二十九年度と三十年度と比較しますると、拡張資金が十八億の差というものは、むしろ収入減により生じておるのでありまして、外部から得るところの資金としてはむしろ五億だけふえておるという結果になっておるわけであります。しかし収入減が四十数億も生じておるにもかかわらず、どうして収支差額がそれほど建設資金に影響を及ぼさないかといいますると、これは二十九年度において相当経費の節約というものをやりましたので、そのことをあわせ考えて収支差額というものを七十九億入れて、そうしてさらに建設勘定を編成したわけであります。でありまするから二十九年度と三十年度の差というものは、外部資金を得ることの熱意いかんということにかかっておるんではなくて、デフレの影響から生じておるという結果になっております。 それからまた、先ほどお話がありました基礎工事が非常におくれていくんじゃないかということは、これは当初五カ年計画を作りましたときには、二十九年度は六百九億という予算のもとに基礎工事を集中してやる、そうして将来に対しての拡張を円滑に運ぶという考えでおりましたところが、それが五百三十一億というふうに減りました。そのために勢い基礎工事が後年度に送られまして、またその上に二十九年度において実行をする際において、収入減及び公社債不消化のために、また基礎工事を後年度へ送らなくてはいけないという羽目になっております。従ってかような影響はさらに後年度において行き詰りをきたすということは明らかであります。しかし現在の国の財政の状況から見まして、われわれが当初予想しておったような資金運用部資金を相当金額拡張資金に入れるということが非常に困難な事情になっておりますので、やむを得ず基礎工事をおくらすということになったわけでありまして、できますれば今後におきまして行き詰る前に基礎工事をさらに大幅に実行していきたいという考えを持っておる次第であります。
○久保等君 先ほど私質問いたしました中に、これは予算書の参考書の中にある数字たんですけれども、局数が非常に何か予定よりもずっと下回ったような結果に、今度の三十年度の何もなっておるんですが、これはどういういきさつなのか、ちょっと御説明を事務当局の方から願いたいと思う。先ほど申し上げた予算書から申しますると、昭和三十年度の政府関係機関予算書の百十七ページになるんですが、電報局、電話局、それから電報電話局というような種別のところに、ここを見ますと、最初の電報局の場合におきましても、これは前年度の、昭和二十九年度の予算書を見ますと百九十六局というふうに前年度末施設予定数でも、それから昭和二十九年度末施設予定数もなっておったのが、今度の場合は一挙に二百六局に、三十年度末施設予定数も前年度末施設予定数もなっておるのです。ところが前年度の場合におきましても増減はもちろんゼロということであったのが、今度の場合、三十年度では、その数字がにわかに二百六局になっておるのですが、これもしかし増減はゼロだということで、全然電報局の場合においては増減がないことになっておるのですが、そういうような数字になっておること、それから電話局の場合におきましては、前年度の予算書を見ますると、むしろだんだん数が少くなっていくような結果になっておるのですが、これも何かミスプリントかと思うのですが、しかしこの説明書の内容としては、非常に重要な実は内容になっておるかと思うのですが、数字的な面の何か間違いがあれば、間違いを指摘していただきたいと思うのですが、私はそういう数字的な余りこまかい問題は別としても、先ほど申し上げたのは、要するに基礎工事が軽視せられておるという結果から、こういった方面は、むしろ予定されたものが結果的にはそれだけの工事がなし得なかったという結果に、この数字の上からは現われてきておるというふうに理解をいたすわけなんですが、そのことは、先ほど来御質問申し上げたような点から、われわれとしてはまことに納得のいかないことじゃないかと思うのですが、もし何か数字的な面できっかり合うような御説明が願えれば、今御説明を願っておいた方がいいと思うのですが……。
○委員長(瀧井治三郎君) 久保さんにちょっとお尋ねしますが、衆議院の予算委員会から大臣の出席を要諦されているのですが、大臣に予算委員会の方にお出ましを願ってよろしいですか。
○久保等君 私まだあるのですが……。
○委員長(瀧井治三郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(瀧井治三郎君) 速記を始めて。
○説明員(靱勉君) ただいまの御質問に対してお答え申し上げます。予算書の参照書の百十七ページに書いてございますのは、これはサービス局がふえるのを現わしているのでございます。従いまして、たとえば在来の共電式の局を自動式にかえるという場合には増減ないということになると思うのでございまして、久保委員の御指摘になっておる基礎設備の充実ができないじゃないかというのは、結局五カ年計画におきましておもな局の数をあげております、それと実際はどうかという点の方が実質的な御質問かと思いますが、三十年度だけを例にとりますと、御承知のように五カ年計画におきましては約五百八十億程度の拡張資金をもちまして、電話局のサービスを開始する局といたしましては三十二局作りたい、こういう予定になっておりますから、今回の五百十四億の予算におきましては二十三局ということになっております。そういう点におきまして、御指摘のように基礎設備の充実ができていないということは、二十八年度は別といたしまして、二十九年度及び三十年度におきまして予算の縮減を受けたという点にかかっておるのは事実であります。開通工程におきましては、二十八年度以来五カ年計画において策定したよりふえておりますが、これは御案内のように弾力条項というものもございますし、また私ども五カ年計画を設定した当時と違いまして、あるいは一つの会社にたくさん回線をとるというようなことも実施して参りました結果、市内回線としては相当大きく増加している、こういう結果になっているのであります。結局与えられた予算におきまして最も経済的に、しかもこの時期におきまする需要及び将来の見通し等に基きまして、できるだけ的確に計画を実施してゆくというのがわれわれの任務だと考えているような次第でございます。 その百十七ページについての御指摘に対しましては、これは要するに新たに増加してゆく局数と、こういいますか、そういう形のものでございまして、電電公社の施設としてどういうものがあるかというのを電報局あるいは電話局、局数、電話機数、こういう形でお示しをしているような次第でございます。
○久保等君 ちょっとまた違った面からの質問になってきたのですが、昭和三十年度の建設資金の相当重要な部門を占めます資金源として二百四十億円程度の減価償却費が計上されているのですが、前年度二十九年度でも約二百三十億円程度の減価償却費が計上されておったが、これだけの金額が減価償却費として計上せられるということは、私はいわば公社事業のある程度の健全性を示していると思うのですが、ところが減価償却費として計上されております予算でありまするだけに、本来ならば当然減価償却に充当されなければならないもので、従って長期のやはり施設、老朽設備等に対しては当然この予算によって充当されてゆくという建前だと思う。ところがそれらを含めて建前資金ということに実際は使用せられていると私は思うのですが、一体二百四十億円程度の減価償却費が、どの程度そういった老朽設備の取りかえと、あまり截然としかもそれは区別をして金額の面ではじき出すということは非常に困難であると思うが、しかし大まかなところを老朽設備古い設備の取りかえにどの程度二百四十億のうちで予算が使われておりますか、二十九年度あるいは二十八年度あたりの数字を一つ御説明願いたいと思います。
○説明員(靱勉君) 純粋に設備の取りかえというものに対しましては二百四十億の減価償却費のうちから五十億程度は予算としても考えているわけでございますが、御案内のように、電話施設の整備拡充に伴いまして、在来の磁石式というものを共電ないしは自動式にかえるような、あるいは新たなケーブルにかえる、こういうような場合には、同時にそういうものが減価償却されてくるということが割合ありますので、それらを大体概算いたしますと、建設改良に用いますところのこの経費の大体六〇%というものはそういうものに充当されてゆく、こういうふうにお考え下さって……。
○久保等君 百五十億円ですか、ただの五十億円……。
○説明員(靱勉君) それは五十億円です。その純粋に、設備をただ取りかえて、しかしながら同時にかえていくというのは、電話の電気通信施設としては当然起りますが、そういうものを見ますと、六〇%というものはそういう形に使われておると、こういうふうにお考え下さって間違いないと思います。
○久保等君 そうすると、ここにもちょっと、やはり相当大きな問題があると思うのですが、今言われたのは六〇%程度、二百四十億のうち六〇%程度が拡張をも含めた補充の工事といいますか、そういうようなものに使われておるということです。まあ純然たる取りかえ、減価償却的なものは五十億円程度というお話ですから、そうしますと、やはり約半分程度はこれは減価償却費をもって建設工事をやっている。建設工事よりも拡張建設の面に資金が使われておるという結果に私はなっておると思うのです。それはすなわち従来の既設設備の将来にわたって健全な取りかえ工事を行うことが非常に見通しとしては困難だという結果が出ておると思うのですが、このことはやはり私は建設工事、拡張工事というようなことに非常に重点を置かれておる結果として反保守的な——保守工事的な面が資金的な面においては非常に軽視せられておるという結果になっておるかと思うのです。このことは、将来のやはり工事のあり方としては相当問題があるのではないか、せっかく減価償却というものを見込んで予算に計上しておるけれども、それが本来の減価償却的な意味で使われないで、その約半分程度は拡張工事に使われておるというような結果になっておると思うのです。だからこういった面を考えても、既設設備の完全なる維持保守という問題が、資金面においては非常に私は軽視せられておるという結果になっておるかと思うのです。まあしかしこの問題は一応実情だけお伺いして、問題をば、今後に残ると思いまするが、十分にこの面についてもまあ公社当局はやはり考えていかなければならない一つの問題があるのではないかというふうに考えるわけです。 それから次に、非常に事務的な御質問にもなるかと思うのですが、昭和三十年度の予算の中に——先般予算委員会に私出ましたときに説明を伺ったのですが、駐留軍関係の問題で、実は三十年度に予定せられておりまする増加する施設、実は施設が通信関係で約九カ所ばかり予定せられておる。それからその敷地等の面におきましては三十二万坪程度の敷地が新しく、民、公有だと思うのですが、民、公有の土地が買収せられるのか、あるいはまた借り上げられるのかしりませんが、三十二万坪あたり予定されておるということでありました。昭和三十年度の予算において増加を予定しておりまする施設といいますると、ただいまの土地の場合においては全部であらゆるものを一切がっさい含めまして四十五万坪程度のものがあるようですが、これはもちろん射撃場だとか、あるいは航空資材を置きまする倉庫だとか、キャンプだとかいろいろあるわけですが、その中で、四十五万坪あまりの中で三十二万坪あまりは通信関係だというような御説明があったのですが、そうすると、ほとんど大部分が通信関係の施設だということになるのですが、この通信関係の九カ所という場所は一体どこなのか、この点の少し御説明を願いたいと思うのです。
○説明員(靱勉君) 今御質問の駐留軍関係の施設につきましては、他の省から出たのだと思います。従って通信施設につきましては、御案内のように基地その他の移動等に伴ないまして、できるだけ向うの施設といいますか、その中に移駐していくという関係で、一般の施設とともに通信施設が移っていく、こういう形のものと思っておりますが、これらは大体御承知のように向うの工事の委託を受けて公社もやっていく、あるいは純粋の民間におきまして請負ってやっていくものもあるわけでございまして、公社関係としては、収入は収入として受け入れて、また請負費として出していくという形になっております。その金額は十数億ということになっております。
○久保等君 駐留軍関係ですから、もちろん電々公社で直接やっておられるわけではないので、窓口は調達庁の関係だと思うのですが、しかし調達庁は、これはまたほんの窓口であって、私は電々公社がこういった問題については、実質的には、内容その他にはいろいろと意見なり、あるいはまた工事その他になって参りますと、これはもちろん当然電々公社でやる場合が多いと思うのですが、私の御質問したい点は、金額の今の十数億という御説明があったのですけれども、それよりも施設がどういう場所に、それから土地の坪数はこれは莫大な坪数が出ているんですが、昭和三十年度のあらゆるものを一切がっさい合せた土地の坪数の中で三十二万坪、全体が四十五万坪程度で、三十二万坪という数字が一応そこに実は出されて参ったのですが、しかし通信関係九カ所として、三十二万坪という程度のプリントになっているんです。これは私は予算委員会でその点資料を出してもらうようにも要求してあるのですが、しかし特に電々公社関係の方で聞いた方が内容がよくわかるのじゃないかと思って御説明を求めているんです。おわかりになりませんか。
○説明員(靱勉君) 私どもの方からお答え申すのは不適当だと存じますが、せっかくの質問に関連して申し上げますと、大体私どもの承知いたしておりますのは、都会地——都心地等にあった施設が、すでにもう他の方に設備されている、ところが通信施設をそこに施設しなければ、その全体の施設というものが動かないということで、大体都心地にあるようなものを整備して移していく、こういうような関係のものが公社関係としてはおもなものであります。
○久保等君 お話聞いておられなければおられないではっきりしてもらえばそれでけっこうなんです。先ほど来、何べんも御質問しているように、三十二万坪余りの土地の——実はここに数量もちゃんと出ているんですが、しかし私は調達庁が簡単にどこかの土地を、演習場か射撃場のようなものとして、今言った三十二万坪の土地を借り上げるなりあるいはまた買収するなりという場合と違って、やはり通信関係というからには、電々公社の方でも相当具体的な問題に私タッチしているだろうと思うのですが、土地の坪数が非常に莫大な数に上っておりまするしするので、どういうものなのか、これは雲をつかむような話ですから、一応お尋ねしているんですがこういった問題について全然心あたりがないし、直接関係しておらないということならば、それでもいいんですけれども、しかしこれは昭和三十年度の計画としては非常に莫大な大きな私は予定になっていると思うのです。特にまあどういうところに幾らの坪数とどういう通信機の設備があるというようなことは、これは私は秘密事項でも何でもないと思うんです。どういう型の機械を持っているとか何とかということになれば、あるいはまたちょっと話しにくいという面もあるかもしれんですが、ただ場所と、それからその場所における土地の数量なり、まあそういったようなことは、これは御説明願えるんじゃないかと思うんですが、そういうことがおわかりにならなければならないで、はっきりしていただけばそれでけっこうなんですが、どういうことなんですか。
○説明員(靱勉君) その全部につきましては私どもの方で承知いたしておりません。また土地等の坪数等についても承知いたしておりませんので、お答えできかねますが、先ほど申したように私どもとしましては通信施設に関し、あるいは各基地士接続するところのマイクロウェーブの施設、そういうものにつきまして、通信施設自体としての相談はもちろん受けているわけでありまして、その際に公社の施設等供与できるものは供与する。新たに土地を求める場合におきましても、公社施設等共同施設にした方がいいというところには、そういうところに申し入れをいたしまして在来やって参っております。ただいまお示しの二十数万坪というものにつきましては、なお私どもよく承知しておりませんので、お調べしましてお答えできましたらお答えいたします。
○久保等君 それから予算書のやはり内容に入って一、二お尋ねしたいと思うんですが、この予算書のやはり先ほど申し上げた百十七ページにあるんですが、その中にサービス基準が出ております。ところがこのサービス基準の、百十七ページの一番の下のところに出ている市外電話待合時分の長距離というところに、三十年度予定平均が一時間四十分、それから前年度予定平均が二時間ということで、前年度予定平均から見ますれば二十分待合時分が短かくなるということだと思うんです。ところがこれを前年度のものと比較をして見ますると、前年度の予算書の中では、二十九年度の予定平均時間が一時間二十分というふうになっているんです。そうすると、これはそれで前年度の場合は、この前年度の予算書の中でいう前年度の予定平均は一時間五十分分間前年度の予算書においては待合時分が短縮されるということになるだろうと思うんですが、まあそうすると、本年度の予算書におきましては、それが二十九年度、すなわちこの三十年度の予算書でいう前年度予定平均では一時間二十分程度に一応なっておれば話のつじつまがつくと思うんですが、ここでは二時間ということになっているわけです。まあそうすると、これも当初の予定よりも待合時分の改善が思わしく行かなかったという結果になっているのかと推測されるんです。これはもちろん、ただいま私、例を一つとってお尋ねをしているわけでして、たとえば中距離の場合におきまして、あるいは短距離の場合におきまして、それぞれただいま申し上げましたことと大同小異の問題があるようですが、私今取り上げてお尋ねしております市外電話待合時分の中の長距離の問題について、一つ御説明を承わりたいと思うんです。
○説明員(靱勉君) これは説明がついていないからはなはだ申しわけないので、そういうふうにお考えになるのはまことにごもっともな次第でございますが、実は前年度までは市外サービスというものは特急通話を基準にして考えておったのですが、特急通話がなくなって参りまして、場所によってはなお全然廃止するというわけには参りませんが、全般的に市外サービスは改善されて参っておる。従って三十年度の参照書に載せてありますのは、普通通話で計算してありますために、かえって二十九年度予定が二時間というふうに高くなったという、こういうことでございまして、全般的にはサービスの改善が進んでおる、こういうふうに御了解願いたいのであります。
○西川彌平治君 戦争が終ってもう十年以上経っておりますが、戦災を受けた電話の復興状況が実際どういうふうになっておりますか。まだ復興しない電話の数はどのくらいありますか伺っておきたい。聞くところによりますと、ほとんど復興の見込みが立っておらないというような例もあるのでありますが、そういうような点について一つ伺いたいと思います。
○説明員(靱勉君) 戦災電話につきましては、大体実は復興いたしているのでございまして、なお戦災電話の未復旧は、二万程度残っているのであります。これははなはだ遺憾なことでございます。実はこの電話というものは、転々と売買されまして、従いまして、実際的には戦災電話というものは、ある戦災を受けたところにじっとおられて、まだ電話がつかないという数は比較的そう多いものではないのです。しかし絶無とは申し上げられません。しかしながらそれがよそへ移動されまして、大都市におきましても、たとえば日本橋に持っておられた戦災電話は日本橋方面はすぐ通じるようになっておる。ところが荏原方面にその方が移られると、荏原におきましては、今七千くらいたまっている。こういう形で、その戦災電話が消化できない、こういう結果になっている。どこへ行かれても、おつけできるような状態になればけっこうなんでございますが、先ほど来から御指摘のありましたように、なかなか局舎の行き詰りの状況というものが年々ふえて参りまして、すでに五カ年計画を設定いたしました場合にも、このままで推移するならば、局舎が一ぱいになって、電話が一本もつかないというような局舎は予定されたものの六〇%程度解消する、こういう形で当時の予算に予定されたのです。ところがだんだん復旧設備等も遅れて参っております関係上、五カ年計画が大体二十九年度、三十年度の五十数億の幅で推移いたしますと、これによって局舎の行き詰まりを予定されたものを対象とするには六〇%はとうてい行かない、五〇%以下になるというような形になっておりまして、そういう関係で非常に戦災電話をお持ちの方が不能地域にある場合においては、どうしても解決がつかない、こういう形になっておるのは非常に遺憾に存じておる次第でございます。
○西川彌平治君 今のお話で地区的にいまだに復旧しないという電話があるというお話でございましたが、たとえば世田谷それから水道橋あの附近はどうなんですか、水道橋から飯田橋あの附近は。
○説明員(靱勉君) ちょっと具体的に正確でない点もございますが、世田谷方面は一時よくなったのでございますが、場所によりまして、現在どうもつかないというところがございます。それから水道橋附近は九段の局をもう少し、あそこは非常に在来から悪かったのでございますが、今のところ、やはり世田谷と同様に、一部の地域におきましては、困難な状況にあります。本年度におきましては、新宿の方に新たな電話局ができますし、それから足立方面にも電話局ができます。それから目黒、白金方面は建設途上、これから建設する計画になっていると思いますが、あの方面はなかなかできない。大体丸ノ内とか、都の中央区面、茅場町、浅草方面、こういうところはいいのでございますが、少し離れたところはなお状況がよくないという形になっております。
○西川彌平治君 新宿の局はいつごろ完成される予定でございますか。
○説明員(靱勉君) 十月にはサービスを開始いたしたい、こういう形でございます。
○久保等君 なお、先ほどの予算関係に関係するのですが、三十年度で、新規増員が大分見込まれておるのですが、しかしこれも私は公社の、今日考えておる、いわゆる定員基準定率からいって、非常に相当下回ったものじゃないかと思うのですが、いろいろと、実際必要な定員と、それから現在定員と、そのギャップをいろいろな苦心を払ってなくしておられると思うのですが、例の、最近いろいろあちこちでも問題になってき始めておるのでありますが、パート・タイムの臨時作業員、これは最近、パート・タイムという言葉も大丸あたりのデパートで実施せられておって、社会的に波紋を描いておるのですが、しかし電々公社の場合にはすでにそういう言葉があるないは別として、実質的には一日中で一番忙しい時間に、特に交換手あたりを、二時間、三時間、あるいは適当な短い時間で使っておるという事態が出て参っておると思いますが、いわゆるパート・タイムの臨時作業員という、作業員の数が全国で今日どの程度実際使っておられるのか、おわかりになりますれば、御説明願いたいと思います。
○説明員(靱勉君) 御質問の、大体主として電話交換の臨時時間要員は、全国で大体三千人程度でございます。
○久保等君 交換手が主としてだと思うのですが、交換手以外を含めますと、もう少しふえるのですか。これは交換手だけの数ですか。
○説明員(靱勉君) ただいま申し上げましたのは、交換要員だけであります。
○久保等君 私は、三千人という数そのものが的確であるかどうか、もう少し多いんじゃないかという気もいたすのでありますが、しかしその数は別として、こういった臨時作業員というものを、公社で今どんなふうに考えておられるのか。できればむしろこういった方面をふやしていくというような、将来当然定員をふやすというような問題が起きた場合、また今日起きておるわけでありますが、そういう人の足りない面を、どういう形で補充していくか、こういうパート・タイム的な臨時作業員をふやしていくことによってその穴埋めをしようとされておるのか。またこういう問題は一日も早くできる限り定員化していって、なくしていこうという考え方に立っておるのか。これの扱いについての基本的な考え方を承わりたいと思います。
○説明員(靱勉君) この考え方につきましては、私どもただむやみにふやしていこうという考えはないのであります。と申しますのは、これはサービスの実態から当然現われてくるのでありまして、時間要員を使うということは、全く電話交換サービスの非常なピークと、非常に底をつくような一日の、やはり時間によってもそういう状況になっておりますので、それを平常化した形においての要員というものを、これは絶対に確保する。しかしながら非常な、異常的なピークと申しますか、そういう時間におきますところの要員というものは、時間要員が適当ではないかというふうに考えておるのであります。これは必ずしも絶対的にそのピーク時を基準として定員を配置するということは、私はこれは理論的にも妥当なこととは考えてない。しかし一方その際非常に労働なんか過重になったりするということはまずいし、またサービスを悪くするということはいかぬので、そこに時間要員というものが必要になってくるのではないかと考えております。ことに女子の一つのりっぱな職業として職業があるわけでありまして、私はやはり在来この業務に従事した熟練した人を相当、あるいは家を持ち、その他の条件で公社に一日平均八時間というような継続勤務はできないというような人もあるわけでありますから、そういう事情と、こちらの求め方と相まって、適当な妥当な数のところに落ちついていく、こういうことで全然これを廃止するという考え方でございませんし、何でもかんでもそういう時間要員でやろうというような考えはないのであります。両者最も妥当な需要と供給とよく合った点で、しかもお互いの時間的な領域もできてくるということが、あるいはその熟練度の点からいきましても、非常に適当な制度ではないかというふうに考えております。
○久保等君 先ほど三千人ということを言われたのですが、この数がふえるという見通しなのか、それとも少くなるという見通しなのか、言葉を変えていえば、少くしようという見通しなのか、多くしようという見通しなのか。
○説明員(靱勉君) 今申したように、これはただむやみにふえるものでもありません。しかしながら今後市外回線も非常に増設していく。自動化していく場合においてはもちろん問題はありませんが、交換台におきましてサービスを行うというようなことになりますれば、どうしてもこの要員というものは市外同線の非常な増設によりましてふえてくることは考え得る。しかし私どもの見通しといたしましては、現在の三千人が倍になるというようなことはまず想像できない。まあ近き将来の計算といたしましても、増加の傾向をとるといたしましても、千人か、あるいは五千人までいきますかどうか、そういうような見通しを持っておりますが、これらは今後長期計画をもう少し具体的にきめまして、増員計画等もはっきりさせていきたい。こういう考え方であります。
○久保等君 この問題は私は相当今後研究というか検討を加えなければならぬ問題だと実は思うのです。まあ確かに非常に合理的というか経済的な人の使い方であるように一見見えるのですが、しかしまた片方から考えますと、よくパート・タイムの問題は大丸あたりのデパートで行われた問題として注目を浴びてきたと思うのですが、しかしああいうデパートあたりの従業員の場合とそれから電信電話事業に従事する従業員の場合の問題と、これは非常に私は仕事の内容、また責任の度合い、そういったものが非常に違うものですから、そういう点から考えますると、これはいわば正式の公社職員ではない。そういう正式のものでありませんし、まあきわめて限られた短時間の労務の提供を求めるという制度ですが、公社の事業の重要性、それからまた使命の重要性をあわせて考えてみた場合には、ただ単に経済的であるという面だけでこういった問題を私は考えているとすると、非常に重大な間違いを起す可能性があると思う。従ってやはり人手の足りないという問題、これはあくまでも、やはり私は正式の職員、定員によって充当していくという考え方に徹しなければならないと思うのです。従って過渡的な一時の現象としての問題とすれば、またあるいは私はこの問題に対して賛成を表し得る面もあるかと思うのですが、しかし、ただいまの御説明の中に、将来ともやはりそういったピーク時における従業員、交換手というようなものは、こういう制度でやっていきたいというような、今御説明であったと思うのですが、そういうことは私はまあ非常に人員を切り詰め、切り詰められて締められておるという状況から、一つのやむを得ない措置という考え方でやっておられるとすれば、また話は別ですが、しかしこういう制度が非常に合理的なんだという考え方、この考え方そのものには相当検討を加えてもらわなければならない面があると思うのです。まあデパートの従業員のような単純な、また事業そのものの秘密とか、あるいはまた公務員としての服務、こういったような仕事の内容とは全然違った部面においては、私はあるいは一つの考え方として成り立ち得るかと思うのです。まあしかし、その場合においても、いろいろと社会的な問題を投げかけておるのですが、ましてや電通事業の場合における交換手の問題が、こういう考え方で将来もやっていくんだということでは、私は非常に納得し得ない問題があるわけですし、ぜひ一つこの問題については、人間の経済的な、何といいますか、利用をはかるんだということでは済まされない問題があるかと思うのです。それからまた別の、もちろん従業員の立場、その点から見れば、これは非常に大きな別の意味の問題があると思うのです。しかし事業本位に、かりに考えてみても、私はただいまもちょっと申し上げたような面から、相当考えて参らなければならない問題じゃないかと思うのです。そういったことに対して、どんなふうにお考えになっておるんですか。
○説明員(靱勉君) 今お述べになりました御意見については、私どももちろん同感でございまして、他の簡単な作業とは違うということについては、私ども十分認識を持っております。ただ一方におきまして、できるだけ経済的にやるんだということだけの考えに立っておるんではなくして、かりにピーク時を基準に従業員を配置するということになりますれば、一方においてはまた非常にそれに対する経営上の非難というものも考えていかなければならぬ。ただ安い賃金でできるだけやるというような、そういう考えのもとではなくして、これは電話交換業務に関する特殊なものとして私は考えていったらどうなのかというふうに存じておるのでありまして、やはりこれは女子の一つの職場である、女子はどうしても永年勤続するわけには参らぬ。いろいろな社会的事情があるから、そこいらにらみ合せまして、今久保委員の指摘されたような弊害といいますか、悪い面を現わさないように工夫していく。従いまして私どもとしましては、この制度が絶対的にいいんだといって、すべてこれに偏して推進していこうという考えはない。かりにそういう希望がありましても、要するにそういう適当な人が得られなければ、こちらの要望というものは充足されないわけでありますから、このあたりは私ども非常に固く、こういう基本的方針であくまで画一的にやるというような考えは持ってないのであります。同時に、時間勤務であるから公社の社員としてのいろいろな規律、その他身分上の取扱いについてどう考えているかという問題もあるわけであります。私は公社の社員につきましても、現在はそういうことにはなっておりませんが、あるいは一日四時間勤務というものが本社員であっても将来いいんではないかというようなことも考えておりますが、今お述べになりましたいろいろ心配される点につきましては、今後ともよく私どもも検討いたしまして、これだけに徹して画一的にやるというような考えではないことを御了承願いたいと思います。
○久保等君 時間も大分過ぎておるようですし、大臣がいればさらに質問を続けたいと思うのですけれども、大臣もおいでになりませんので、特に私はこの三十年度の電気通信事業の予算問題については、またさらに大臣の御出席を願った機会に、十分に政府の所信をただしたいと思いますので、本日のところ、質問は大体以上で打ち切りたいと思うのですが、ただ最後に一つ、これは早急に出していただかなくともいいのですが、資料をお願いしたいと思うのです。それはやはり局舎の問題についての今後の予定計画、これを一つ、公社のきわめて試案的なものでもけっこうです。私のねらいは、むしろ現状を十分に的確に把握していただいたものを一覧表なり、あるいはまた調書的なものにしてお出し願いたい。そこに私のお願いのポイントがあるのですが、局舎問題は非常に前々から問題になってきておる問題ですが、年々歳々予算が出て参りまするたびごとに、当初の予定よりもさらに非常に悲観的な結果になって参っておるという今日の趨勢をにらみ合せた場合に、一体いつが来たら局舎問題が解決するのだと、質問を逆にわれわれが一般国民から受けた場合、まあ、できるだけのことはやっておりまするが、今のところほとんど、いつのことだかわかりませんという程度では、これは非常に申しわけないことだと思うのです。ただ電気通信の場合の局舎は、一般の庁舎等と違って、電気通信の設備を同時につけていかなければならないという特殊性があることから、簡単に実は局舎計画が立てられないという問題があることも、これは十分わかるわけであります。従ってそれに入れる機械の方式いかんによって、早くもなったり、あるいはまた、予定よりもおくれてもみたりという特殊事情があろうかと思います。しかし私は、一応想定せられる通信方式、たとえば当面今のところ、局舎を、A局について新築をする場合には、現在の交換方式なら交換方式そのままで局舎を新築していくのだという考え方が成り立つならば、そういった考え方の上に立ち、また、ぜひともこの際、自動交換方式あたりにしなければならぬという想定が成り立つとすれば、そういうことを念頭に置き、前提にした局舎問題、そういうようなことで、そのあたりは相当それこそ予算に関係がありますし、そのときの政府の考え方によって相当動いてくると思うのですが、しかし一応どの程度一体、局舎の改築なり、あるいはまた新築を要する局舎が全国的にあるのか。それに対して、何カ年計画ぐらいで大体一つ、これの一掃をはかりたいというような考え方があるのか。一つ、いずれにしても、計画を一ぺん立ててみないことには、お話にならないと思うのですが、もちろん公社当局は、私が御質問するまでもなく、そういう計画をお持ちかと思うのですが、ただ固まった何カ年計画という程度のものは、もちろん今のところはないと思うのです。しかし、そういう局舎の新築ないしは改築を要するもの、そういったような、当面どうしても局舎問題という一面から眺めた場合には、ぜひ新築もしなければならないのだ、また改築もしなければならないのだという局舎問題を特に重点にして眺めてみた場合の現在の実情、それから、それの局舎問題の解決の見通し、いわゆる何カ年計画になりますか知りませんが、年次計画、そういったようなものを一つ、早急でなくてもけっこうなんですが、もし十分に調べるということで日数がかかるならば、かかってもやむを得ないと思うし、また、そういう実情を十分調査せられた上でけっこうですが、今日困っておる局舎の問題を解決する、そういう立場を中心にしてもらって、一つ局舎計画、局舎の新築計画なり改築計画、そういったようなものを一つお出し願いたい。これは将来の何カ年計画、電信電話拡充何カ年計画、そういう計画と相当重要な関連性のある問題でありますが、しかし局舎問題の立場からだけ考えても、早急に解決しなきゃならぬ問題が非常に今日多いわけですから、是非一つその資料をお出し願いたい。 それからもう一つは、昭和三十年度の予算について、電信電話拡充五カ年計画の三年度目に当る昭和三十年度の予算というものが、当初の五カ年計画の三年度目の予定と比較対照して見た場合に、どういう結果になって参っておるか。これを項目別に分けて、金額でけっこうですから、金額で比較対照したもの、これを一つ。この方はきわめて簡単ですが、一つ次の機会にでもお出しを願いたい、かように考えます。 以上二つ資料としてお願いをしまして、きょうは大臣もすでにお見えになりませんので、私また次の機会にでも、十分に一つ大臣からお伺いをしなければならない基本的な問題が非常に多いと思うのですが、ぜひ一つ大臣に、十分今後の電信電話拡充計画に対してどういう考え方を持っておるのか、先ほどの総裁の御説明によりますると、特に最近の予算案に対する衆議院の修正等をめぐって、さらに一段と非常に暗い悲観的な見通しが加って参っておるのじゃないかと思うのですが、まあこれらの問題等についても、一つ大臣から私は相当確信のある所信を承わって参りたいと思っておりますので、これはまた一つ別の後日の機会にいたしまして、まあこの点委員長にもお願いになりまするが、ぜひ一つその機会を、きわめて早い機会に逓信委員会にお願いをいたしたいと思います。
○委員長(瀧井治三郎君) 久保君の御要望は十分そのように手配をいたします。 時間も迫りましたので、本日はこれをもって散会いたします。 午後一時二分散会