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22回国会参議院1955/07/19

建設委員会 第22号

発言数
268
登壇者
13
会派数
5
開催日
1955/07/19

会議録

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  まず、北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を議題に供します。  本案の提案理由の御説明を政府からお願いいたします。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) ただいま議題となりました北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  住宅金融公庫は、昭和三十年度において、住宅の増築に対する融資を行うことといたしておりますが、北海道の区域内において住宅の建設をしようとする者に対し、公庫が資金の貸付をすることのできる住宅は、現行の北海道防寒住宅建設等促進法により、防寒住宅であって、かつ、簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなければならないのであります。従って、北海道の区域内においては、既存の木造または防火構造の住宅について増築を行う場合も、その増築にかかる部分が簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなければ、公庫は資金の貸付をすることができないことになっておりますが、これでは、建築技術等の面から、現実に即しないうらみがあり、ひいては、北海道における増築融資の利用度を低下させ、過密居住の解消を目的とする増築融資施策の目的を達成し得なくなるおそれがあります。  よって、北海道の区域内において、既存の木造または防火構造の住宅の増築を行う場合は、増築にかかる住宅は、防寒住宅である限り、簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなくてもよいように北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する必要があります。  以上が本法案を提案いたしました理由でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) それでは本案の質疑はあとに譲ります。     —————————————

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 次に、建築士法の一部を改正する法律案を議題に供します。  本案は、前回の委員会におきまして申し合せいたしましたように、逐条質疑は省略をいたしまして、政府の御意見をこの際聴取することに相なっておりますが、これより建設大臣から御意見を伺うことにいたしたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 御異議ないと認めまして、それでは建設大臣から御意見を伺います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 政府といたしましては、本法案については何ら異議を感じておりません。なお技術的な面等について御質疑があれば、本日実は長く欠けておりました住宅局長に鎌田君を任用することにいたしましたので、御紹介をかねて、御質疑は鎌田君より答弁をいたさせます。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) ただいま大臣から御紹介ありました、本日住宅局長を拝任いたしました鎌田でございます。どうぞよろしく。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 本問題について御質疑がございませんか。

石井桂自由党

○石井桂君 提案者の一人といたしまして、ちょっと申し上げたいと思いますが、建築士法の一部を改正する法律、今回提案されました案は、そのおもなところは第二十三条の登録制をとったというところでありまして、あと二十三条の二から二十三条の九、あるいは二十四条の二、二十四条の三等はいずれも登録制をとるのに必要な手続をここに規定したものでありまして、すでに建設業法にその例がございます。それをとったものでございまして、ほとんど問題にするようなところもないと存じますので、御意見がございませんでしたならば、すみやかに一つこれを御審議を終了せられることをお願いいたします。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記を始めて。  他に御質疑はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 御質疑がないようですから、質疑は終局したものと認めまして御異疑はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 御異議ないと認めます。よって本案の討論はこれを省略いたしまして、直ちに採決に入りたいと存じますが、異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 御異議ないと認めます。  建築士法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案を原案通り可決すべきものと決定することに賛成の方の御挙手を求めます。   〔賛成者挙手〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第百四条による本会議における口頭報告の内容、第七十二条による議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例によりまして、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 御異議ないと認めます。よってさように決定いたしました。  それから報告書には多数意見者の署名を付することになっておりますから、本案を可とせられた方は順次御署名を願います。   多数意見者署名     石井  桂  赤木 正雄     近藤 信一  武藤 常介     小沢久太郎  西岡 ハル     酒井 利雄  宮本 邦彦     北 勝太郎  村上 義一     湯山  勇  田中  一     永井純一郎  堀木 鎌三     —————————————

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記を始めて。  それでは、建設大臣はよろしゅうございます。  それでは、北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を問題にいたしまして、この要綱の説明を——この提案理由の説明その他に関しまして、質疑を行いたいと思います。そこで住宅局長からこの要綱案につきまして、御説明を願います。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案の逐条につきまして、御説明申し上げます。  ただいま提案になりました北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案、この法案は、同法案の第八条一項の規定にただし書きを加えまして、これに伴い同条二項の表を改正いたしまするとともに、その他字句の整備を行うことといたしております。  まず法第八条第一項の規定にただし書の規定を加えたのは、同項の規定によりますと、北海道の区域内において住宅の建設をしようとする者に対し、公庫が資金の貸付をすることができる住宅は防寒住宅であって、かつ簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなければならないのであります。従って、既存の木造または防火構造の住宅について増築を行います場合も、その増築にかかる部分は簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなければ、公庫の資金は貸付をすることができないようになっております。これでは建築技術等の面から現実に即しない点がございます。ひいては北海道における増築融資の利用度が低下するのではないかということをおそれるのでございます。よって、既存の木造または防火構造の住宅の増築を行います場合に、増築と思われる住宅は防寒構造である限り、簡易耐火構造または耐火構造の住宅でなくてもよいということにいたしたのでございます。ただし書に規定する「床面積を増加するための建設」というふうに書いてございますが、これは住宅部分を含んで建築物の存する敷地内で、住宅の用に供する床面積を増加する場合でありまして、かつ当該増加部分が既存建築物の住宅部分と用途上不可分の関係にある場合の建設を言うのでありまして、通常いわゆる増築と称せられているものでございます。  次に、同第条二項の表を改正いたしましたのは、第一項にただし書を加える、こういうことに伴いまして、木造または防火構造の住宅建設に対する貸付金の一戸当りの金額の限度、貸付金の利率及び貸付金の償還期間を定めたものでございます。この場合の貸付金額の限度及び貸付の条件は、公庫の一般の貸付限度及び条件と同様といたしてございます。  次に、第八条第一項中「並びに」を「及び」に改め、また同条第四項中「住宅」を「防寒住宅」に改めましたのは、法令的な字句の整理を行なったものでございます。  以上、本法案の概要を御説明申し上げました。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願い申し上げます。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 質疑のある方は御発言を願います。  速記をとめて。   〔速記中止〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記を始めて。

石井桂自由党

○石井桂君 ちょっと、御説明の足りないと思われるようなものをお聞きしたいと思いますが、この増築する部分が原案みたいな形になっておるもので、構造上一向に差しつかえない場合でも、木造で貸付するのですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) これは簡易耐火構造の住宅または耐火構造の住宅であることを要しないのでございますから、本人がそういうことをやりたい場合は、やることができるわけでございます。それからやらなくてもいいというときにも、どちらでもできるというものでございます。

石井桂自由党

○石井桂君 この防寒住宅等建設促進法ができた目的は、実際は防寒住宅、すなわち耐火構造の家を作りまして、燃料の節約とかそういうものをすると同時に、あわせて構造上優秀な家屋を作るにあると思うのです。従って、構造上どうしてもできないような不利な増築のような場合には、これは防寒住宅でないという道を開いた方がいいと思いますが、構造上一向差しつかえない場合には、これはやはり防寒住宅であってほしいと私は思いますが、その点はどうですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 確かに、御意見のように、北海道防寒住宅建設等促進法の趣旨は、北海道におきましてはなるべく防寒構造であって、それからかつ耐火構造である家をふやしたいという趣旨であろうと存じます。従いまして、なるべくそういうふうに持っていきたいとは存じますが、ただあの法案を提案されましたときに、増築融資という道がありませんでしたので、この法案のときには増築のことはそう予想されていなかったのではないかと考えるわけであります。従いまして、増築という道が開かれましたので、技術上困難なものが多いであろうということを予想しまして、こういう改正案を出したのでございますが、これは技術可能なる場合にはなるべくそういうふうに指導して行かなくちゃだめだと、こう考えております。

石井桂自由党

○石井桂君 その御答弁で大体了承いたしましたが、これはたしか議員提案の法案であったと思います。その際非常に御意見がありまして、そうして研究されたのですが、それにやはり政府の当局者も立ち会っておられた。従って、法案が出ますときには、あらゆる場合を想定しての質問があったと思いますし、政府からもいろいろ助言があったと思います。政府ではその当時、今回直さなければならぬような欠点を、提案者と同じようにお気づきにならなかったのでしょうか。建設行政をつかさどる政府としてはあまりにどうも、今ごろ出てくるとしたならば、少し注意が足りなかったのだというような気もいたします。その点をお答えを願います。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) その問題につきましては、一般住宅の増築ということは当然行われておりますので、そういう点につきましては考えないでもありませんでしたが、この法案の住宅金融公庫貸付にかかりますものは、住宅というものを縛っております。その住宅金融公庫の貸付は、その当時増築ということを全然予想しておりませんで、新築のみを対象といたしておりましたので、この場合にはその増築のことはそう考えておらなかったというような気もいたします。

石井桂自由党

○石井桂君 そういたしますと、その当時は政府といえども、今回提出するような、何といいますか、欠点には気がつかれなかったというふうに了承してよろしいのですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) この住宅金融公庫の貸付のものの非常に厳格に縛ってありますので、もっともその他の公共の住宅はなるべく努めなければならない、こういうことになっておりますが、住宅金融公庫の方はこれでなければ貸し付けることができないと、こういうふうに非常にきつく縛っておりますが、それが出ましたもとは、やはりその当時住宅金融公庫は新築のみに貸し付けておった、こういうことから出てくると思います。

石井桂自由党

○石井桂君 そういたしますと、住宅金融公庫が今回の増築の道を開かれたについての必要なる修正と考えてよろしゅうございますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 御意見の通りでございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 この法案の提案の理由は、裏を返せば、やはり民主党の公約の四十二万戸が完成されないのじゃなかろうかというような点から出た改悪法案であります。これは私は申し上げるまでもなく、鎌田君もよく御存じの通りです。ただただ四十二万戸を、いかなる方法でも数をそろえるという意図があったことは、間違いありません。そこで、内容が改悪ですが、改悪してまでも戸数を合せようという意図には、私は了承できないのです。一体三年前でしたか、二年前でしたか、この北海道のこの法案を出すときに、十分御注意申し上げてある。最後まで私は政府の反省を促して、通したことを記憶しております。これは大臣に聞きたいと思ったのですが、住宅局長に伺いますが、こういうような改悪をあえてしてまでも、いわゆる四十二万戸に数を合せようという考え方は、あってはならぬと思うのです。住宅政策の上において、会期も短いのですけれども、少くともこのような改悪法案を出すことは、今後とも慎しまなければならぬと思うのです。それで今後このように後退するような法案を、住宅政策の面において何かほかにあるかないかの問題を、よく心を静めてお考えになって、御答弁を願いたいと思うのです。もしも、まだほかにあるんだというならば、私はこれに対しては了承できない、こう考えているのです。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) この改正案は、大へんお言葉を返すようで、はなはだ申しわけありませんが、私は改悪だと考えておりません。といいますのは、先ほどからいろいろ御説明を申し上げましたように、従来木造あるいは木骨防火造の家に住んでおりました人が、住宅金融公庫の金を借りて一部増築したいという場合に、北海道のみこれで縛りまして、今まで既存の家と違う構造のものを、たとえば二階家を作るというような場合に、それはちょっと技術上不可能だと思います。もっとも不可能なことはございませんが、非常に下からそういうものを直していかなければならないというようなことから、非常にお金もかかることと思うのであります。そういうようなことで、北海道の実際人々が、こういう増築の部分は除外してもらいたいという希望が非常にございますので、今度の増築の融資という機会に、一部この増築部分のみの、そういう特別なもののみ防火構造の方だけをまあ緩和するということは、最も時宜に適したことじゃないか、こういうふうに私ども考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 私はこういうことをお尋ねしておる。あなた、ブロック建築の住宅と木造建築の住宅とを、どちらがよいとお考えですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 私はやはり今後、日本の住宅は非常に木造が多うございまして、非常に火災、風水害、その他あるいは腐朽にしましても、非常に損耗がございます。これは確かに日本の大きな損耗であろうと、こういうふうに考えておるのでございますが、そういうようないろんな観点からしまして、できるだけまあ木造というようなもの、それから資源の方から考えましても、なるべくブロック構造というような住宅をふやしていくべきであろうと、こういうふうに考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 木造の二階をブロックでできないのは、あなたわかっておる。しかし増築する場合に、木造にブロックをつぎ足すことは可能ですか、不可能ですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) この増築でありますが、平面的に増築する場合には、ブロックで増築は可能だと思います。がしかし、増築にもいろいろございまして、その場合々々によりまして、ブロックですることが不工合な場合もあろうかと思いますが、それはきわめて少い例かもしれませんが、そういうこともないこともないと思います。ただ、今度の場合は、しかしブロックではなくとも、防寒構造だけはある程度注意してもらいたい、こういうふうに考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 この法律は、ただ防寒住宅だからというだけの意図を持っておるのじゃないのですね。いわゆる住宅改造なんです。むろん暖国と違って、寒国はその要素が非常に強いから、あけっぱなしな木造よりも、ブロックまたは鉄筋のように不燃住宅、不燃構造のものにした方がいいということになっているのですが、そこで政府の意図としては、何か別にまたそういう問題が新しく、融資なら融資という問題以外の問題が起きた場合には、やはり木造を奨励するような形の法案の改正をする意図があるかどうかの問題をさきに伺ったのですけれども、どう考えておるのですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 今後の行き方といたしまして、住宅政策のやはり一つの大きな要素は、この住宅の不燃化でございます。従いまして、今後不燃化に努めて参りたいと考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 平面的な増築の場合には、やはりこの法律で木造を許し、ブロックにするという意図はないのですか。これでは木造の場合には木造、ブロックの場合にはブロック、こうなっておるのですね、考え方は。これを、木造であるけれども、平面的に増築する場合にはブロックにその部分はするということを考えておりませんか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) この法案にありますように、この「木造の住宅又は防火構造の住宅の床面積を増加するための建設に係る場合においては、簡易耐火構造の住宅又は耐火構造の住宅であることを要しない。」とありますから、これは本人がブロックでやりたいということは、何ら妨げるものではないと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 国はそういうような指導をするのですか、それとも、木造の部分に対する増築は木造でやらすのだという考え方ですか、どっちですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 先ほどから御説明申し上げておりますように、なるべく今後の住宅は耐火構造にいたしたい、こういうふうに申し上げておりましたが、これには変りございません。本人の事情が許し、経済的な事情あるいはいろいろな事情が許し、技術的にも許すというような場合には、なるべくそういうように耐火構造にするようにということを指導して参りたいと考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 大体北海道では、五十七億の融資財源のうち、どのくらい考えられておりますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 五十七億といいますと、融資保険法の問題でございますか。これは住宅金融公庫自身の貸付にかかるものでございますので、そっちの方で今までの過去の実績みたいなもの——それじゃちょっと申し上げます。二十九年度におきまして北海道で申し込みを受理いたしました——これは増築じゃございませんが、御参考までに申し上げておきますが、申し込みを受理いたしましたのが三千六百三十九件でございまして、そのうち、審査合格いたしましたのが九百二十六件になっております。三十年度につきましては、現在審査中でございますから、これはまだ不明でございますが、この率は、全国の比率は大体におきまして三・四%、毎年少しずつ違いますが、大体そのくらいの件数になっております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 この九百二十六件は全部ブロック構造のものですね。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 主としてブロックでございますが、今年の七月まで地域が限られておりまして、一部の地域においては木造が許されておるところがございます。これは本年の七月で切れてしまいます。そういうような関係でございまして、多少木造が入っております、そういう地域のものが多少入っております。それはわずかでございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 鎌田君、この法案を出すときには、あなたおりましたね。だいぶ問題がありましたね。そうしてまあ北海道の事情やむを得ないというところから出したんでしょうけれども、あなたは改悪じゃない、後退ではないと言っておりますけれども、ほんとうはどう考えておられますか。住宅政策の住宅改良という点から言って、後退ではないと言っておりますけれども、私は改悪だと思いますが、その点どうですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) その点につきましては、先ほども御説明申し上げましたが、御答弁申し上げましたが、本筋において何らこの法律の意図するところを曲げていないと、こういうふうに考えております。ほんとうにやむを得ないものだけを除外する、こういうふうに考えておりますので、別に本法を改悪するというような感じは持っておらないのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 その技術的に、かりに平面的な増築があった場合に、それをブロック建築にだんだん直す。北海道というのは内地より住宅の普及度が強いわけです。そういう場合にはどんどん平面的なブロックにさして、ブロックにだんだん変えていくというような意図は、むろん指導するとおっしゃっておりますが、少くともこの法律を作るときにだいぶ問題があったのです。なぜならば、そこまですることは国民に対する一つの強制なんですね。それを今度緩和しよう。現在の段階でやむを得ないとおっしゃればその通りですけれども、北海道においては、北海道式な木造の単価と、ブロックの建築の単価と、どのくらい開きがありますか、両方お示し願いたい。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) ただいまその資料を持って来ておりませんので、あとで差し上げたいと思いますが、やはり多少ブロックの方が高くなっておると思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それはそれでけっこうですが、融資保険法の分もこれに入りますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 融資保険法の方は本法にも入っておりませんし、これには入らない。本法の方にございますように、国の法的資金のものだけを調べておりますので、融資保険法の方は、一部金融機関に貸し付けたものを国が保険はいたしますけれども、これは法的資金の建設というにはちょっと間があろうかと思います。それはこれには入っておりません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 現在住宅金融公庫法の方には国が金を貸す、増改築に。融資保険法も結局、金を払ってくれない場合には、国が払わなければならないことになるんです。これは全部払わぬ場合には、全部国が払わなければならぬ。従って、それとの逕庭はどれくらい違いがあるんです、もし払ってくれない場合には。金を借りた人間が払わぬ場合には、これは国が払わなければならぬのですよ。どう考えておりますか、その点は。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 払わぬ場合には国が補償することにはなりますけれども、あれの建前はやはり金融機関が貸し付けまして、金融機関の分も補償しておりますので、じかにその個人に国が貸し付ける制度とは若干間があろうかと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 問題は、北海道における防寒木造住宅と耐火建築の建設資金の差の問題ですよ。北海道の金融機関はブロック建築に対して貸付をすることの方が多いか、あるいは木造建築に対して貸付をする方が多いか、どちらが多いと考えておりますか。単価の問題をお示しないからその比較ができないんですけれども、貸付すべき銀行がどちらの方に安心して貸せるとお考えになっておりますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) それはやはり、最も燃えない恒久的なブロックの方が、安心して貸せるのでございます。  それから単位のことでございますが、大体でございますが、木造が北海道では三万九千円の貸付標準額になっております。それから防火構造、木骨の上にモルタル塗りをいたしましたものは、これが四万一千円でございます。それから簡易耐火構造の方は坪当り四万八千円、それから耐火構造、この場合が一番高いのでございますが、耐火構造は、二階建以上のものは、いろいろ基礎や何かでかかっておりますけれども、二階建以下の耐火構造につきましては五万六千円これは北海道でそのくらいかかると思います。このくらいの段階がございます。先ほどちょっと資料で申し上げると申しましたが、そのくらいの段階でございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そうすると、この法律を作った趣旨というものは、北海道には防寒的な耐火構造のものをなるべくやらそうという趣旨でできた単行法なんです。そこで今の住宅金融公庫の場合には、こういう特例といいますか、やむを得ず貸付基準というものをこの法律の趣旨から緩和する。融資住宅については、一般民間資金いわゆる自己資金でやるのだから、野放しにするというお考えなんでしょうか。私は、もし今局長が言うように、金融機関も、木造よりも耐火構造の方がいい、あるいはブロック建築等の方が貸付するのにいいというように考えるとすれば、それはそのような指導をしてくれることが望ましいのであります。またそのように指導するつもりでおりますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 融資保険法にかかりますこの住宅につきましても、もちろん先ほど申し上げたように、今後住宅はなるべく耐火構造にしていきたいという趣旨から、そういうふうに指導をいたしたい、こういうふうには考えております。北海道におきましては、御承知のように、ブロック指導所その他を作りまして、いろいろブロック建築の一般的な普及発達の指導をいたしておりますので、そういう線で、融資保険法の方の住宅につきましても、努めて耐火構造を作ってもらいたい、こういうふうに考えております。

石井桂自由党

○石井桂君 私の質問並びに田中さんの質問を通して見ても、ちょっと私どもは、やはり木造でなければ増築ができないというような場合に、木造にも融資するという方針であれば、大へんいいのですが、ブロックでも鉄筋でも、木造でなくても増築ができるというような場合は、やはり融資しないのが本法律の精神でないかということを、私どもあくまで考えているわけなんです。構造上鉄筋あるいはブロックを乗っけると持たないとか危ないとかいう場合は、これはしようがない。しかし平面的な増築をするような場合には、ブロックであってほしい、鉄筋であってほしいという場合には、それはそのものに融資するのがこの法律案の精神じゃなかったかと思うのです。その点、どうも私は、田中さんの質問にもお答えとしては少ししっくりこないと思うのですが、あわせて——何度繰り返しても同じ御答弁だと思いますが、もう一回承わりたいと思います。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) その建設技術士の問題でございますが、確かに御意見のように、一部増築の場合、その増築部分だけを簡易耐火構造でやり得るじゃないかという御意見、ごもっともだと思います。しかしどこからそれがやり得るか、それは個々のケースにつきまして非常に複雑だと思うのでございます。いろいろな場合につきまして、この場合はいいとか、この場合は悪いとか、その判定すらなかなかむずかしい問題だろうと存じます。それからこれはただ技術士の可能だけではございませんで、可能ではあるけれども、それをやると非常に金がかかってしまうというような問題もあるわけでございます。不可能ではない、金さえかければできるというような場合もありますが、その技術上の問題だけの可能、不可能だけでなく、それにいろいろ経済上のものもからまり合いまして、非常にその判定は複雑であろうと思いますので、それでこの法律としましては、これであることを要しないという程度にいたしておきまして、できるものはなるべく、簡易耐火構造を指導するという立場から、できるものはなるべくそういうふうにやらしていくのが妥当ではないかと、こういうふうに考えるのでございます。

石井桂自由党

○石井桂君 大体そのお答えで了承いたしますが、増築の場合でこういう場合はいかがでしょうか。政府は今回六坪の住宅を作られるという話です。これはわれわれずいぶん努力したにもかかわらず、これをみんなやめることはできなかったかと思いますが、従って、民間でも六坪くらいの住宅ができるだろう。そうすると、初めのものは耐火構造、防寒住宅だと、その次増築のものは十五坪とか十八坪とかきめた場合に、大きな増築の方が木造で、防寒住宅でないという場合もあり得ると思いますが、そういう場合でも融資しますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) お尋ねは防寒耐火構造の住宅に増築部分が木造でいいかと、その場合はこの法案からいいましてできないのでございます。もともと木造防寒構造の住宅がその面積を広げるときのみを規定しておりますから、前の住宅が耐火構造であるという場合には、耐火構造でやるということになります。

石井桂自由党

○石井桂君 わかりました。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今の木造建築の場合でも、平面的な増築の場合は防寒住宅でなければならぬというような規定はできませんか。それは今ここにあるのはこうなっている。提案理由の説明を見ましても、「建築技術等の面から、現実に即しないうらみがあり」とこう言っておるのですがね。これだけの要因ならば、将来とも北海道における木造建築はだんだんなくするのだという趣旨ならば、そういうような指導は当然できると思うのです、平面的な場合にはですよ。そういうような考え方は持たなかったのですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 先ほどこの問題お答え申し上げましたが、もう一回お答え申し上げたいと思います。確かに可能な場合もあると存じます。それはしかし、既存の家というのは非常にまちまち、いろいろな格好であるので、いろいろな場合に遭遇しようかと思うのでございます。これは確かに、それでは技術上だれかが判定をして可能なる場合はそれでやると、こういうのも一つのきめ方かとも存じますが、その可能、不可能という問題は、技術上だけの問題に限らず、まあ技術上の問題だけでもかなり問題があろうと思います。また人の判定によりましてもいろいろな問題がございますが、それに経済上の問題も多少からみ合いまして、可能ではあるけれども非常に金がかかるのだというような場合、そういうようなのがいろいろからみ合いまして、なかなかその判定はむずかしいのではないかと存じます。そういうようなことから、耐火構造または簡易耐火構造であることを要しないとはなっておりますが、これはそれであってもいいわけでありますから、このもとの法律の趣旨をなるべく尊重して、可能なる場合にはなるべくこういうものを建てるように指導をいたしたい、こういうように思っております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 あなたは今答弁の中に、技術上と経済上と二つ言っておりますが、経済上の問題なんていうものはこの本法を作るときからあった問題です。本法は経済上の負担というものを強制している法律なんです。従って、今度あらためて増築部分に経済的な理由でもってそれを緩和するということでは、私は承服できません。本法そのものが国民の経済力というものを考慮しないところの立法なんです。  それから今技術上の問題で可能、不可能の論議を言っておるけれども、逃げてはいけません。不可能な場合を示して下さい。ブロックで平面的な増築をするのが不可能な場合の方を御説明願いたいです。あなたは判定とかなんとかごまかしを言っておるけれども、実際をあなたは知っているはずじゃありませんか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 経済上ということでおしかりでございますが、経済上と申し上げましたのは、ちょっと言葉が悪いかと思います。非常に金をかけましてやればできないことはないというような意味でございます。  それから今の平面で可能、不可能の問題ですが、たとえば北海道の非常な寒冷地に行きまして、あるいは帯広その他ああいう方面に行きましで、凍上のひどい所がございます。そういう場合に、片方の増築部分がブロック造で、片方が木造というような場合に、この凍上の程度が違って参ります。そんなような関係から、その接際部分とか、そういうようなところに、なかなか技術士困難な問題がいろいろ出てくるのではないかと、こういうことであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それは一つの例ですが、そういう理由があるならば、その木造とブロック建築との間の継ぎ目といいますか、そこに問題があるのではなかろうかと思うのです。そんなものが技術的に解決がつかないような日本の建築技術ではないはずです。そういうことではなく、今かりに将来ともに北海道の住宅というものは木造を漸減していく、ブロックにしていくということならば、何もくっつけて作る必要はないので、渡り廊下でも何でもできます。そういうことではなく、平面的に延ばす場合には、この本法の精神からいけば、どこまでも防寒住宅にしなければならないということになっておるのですから、経済上の理由というものは、月賦で貸す金ですよ。それにあなたの説明を聞くと、三万九千円と四万八千円の九千円の違いです。経済上の理由を云々するならば、九千円の違いなんですね。経済上の理由を言うならば、この法律そのものが国民に負担を強制しておる法律なんです。だから、平面的な増築の場合には、これは当然ブロック建築にするということにしなければいかぬと思うのです。立体的な場合にはこれはまあ不可能でしょう。不可能というよりも金がかかってしようがないでしょう。平面的な場合にはそういう点を考慮しなかったかどうか。たとえば一地方の問題を取り上げて云々するならば、この法律全体の精神が死んでくるわけなんです。初めからそれでは、建設大臣なら建設大臣が地域的に除外例を設けなければならない。また、それは何も北海道に限った問題ではありません。青森県でも、岩手県でも、寒い所があるのですよ。この法律に基いて指導するという精神が没却されるというのです。提案理由の説明に、技術上困るからと言っておる。これはなるほど木造の上にブロックの二階を持ってくるのでは困るでしょう。しかしながら、平面的に増築をするという場合には何ら不可能ではないと思うのです。もしこの法律の精神をほんとうに生かすならば、そのような措置を考えないかというのです。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 委員長、関連して……。この北海道の防寒住宅建設等の促進法を作った趣旨は、第一に防寒住宅であることと、それから簡易耐火構造あるいは耐火構造、つまり防寒と耐火のこの二つが大きな意味になっている。今提出されたこの法案によりますと、その大きな建前のつまり防寒の方はいいが、簡易耐火とかあるいは耐火構造、これをほとんどどうでもいいというふうな形にみていると、根本においてこの法案の趣旨を没却すると、田中委員の説と私も同じでありますが、そういうことになるのじゃないですか。それは技術上はどうなのか知りませんけれども、技術上のことは枝葉末節のことで、根本精神が非常に違っている、もとの法案に対して。北海道では今までの家が非常に悪い、どうしてもまず第一に防寒の家を建てなければならぬ、同時に、耐火の家を作らなければならぬ、それを作ったのがこの法案のもとの精神です。そのもとの精神の一つを抹殺してしまう、こういうふうに考えられるのでありますが、どうですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 先ほどからだいぶ御説明申し上げましたが、確かに筋からいうとそういうふうにも考えられないことはございませんが、全体はくずす意図は絶対にございません。ほんの増築というような小さな部分、現実にいろいろな不工合を生ずる部分につきましてのみ緩和するようにいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。ですから、本法の精神はくずすというような意図はございません。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 私は増築というふうなものでもやはり、この法の精神からいくならば、やはり耐火で、それからして防寒と、こういう二つを考えていくのがほんとうだと思う。でありますからして、一部の改造にしても、そういう改造といってもたくさん借りますから、そういうことをやっていくと、北海道全体の住宅の改造というものはなくなってしまう、こういうような心配があるような気がするのですがどうですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 北海道の住宅につきまして、防寒構造であると同時に、簡易耐火構造または耐火構造にしたいというその方針だけは、先ほどからいろいろ申し上げましたように、ございます。これは動かす意図はもちろんございません。そういうふうな家をなるべくふやしていきたい、こういうふうには考えておるのでございます。ただ、今度融資いたします分について、従来の木造の家にわずか増築する部分については、それのみ耐火構造でなくともよろしいというふうに言ったんで、技術上も可能であり、本人もそういうふうにやりたいというふうな場合には、そういう増築部分でもなるべく耐火構造にするように指導いたしたいと、こう先ほど申し上げたのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 どうも私は、住宅局長どう考えておられるでしょうね。先ほどもほんの少しの増築と言っている。それから今また赤木委員の答弁に、わずかの増築と言っている。一体どういうのを融資するのですか、わずかとか、ほんの少しの増築というのは。そうすると、あらためて八畳を、納屋がしようがないからこわして、増築する。増築は増築ですよ。こわして増築するという場合も、これに該当しないのかどうか。先ほどはほんの少しの増築、今度はわずかの増築と言っておる。どういうものを対象に考えておるのですか。そして再三再四、先ほども御答弁しましたが、という言葉はやめていただきたい。謙虚に答弁していただきたい。納得できないから、二回も三べんも答えてもらっておる。ほんの少しの増築とか、わずかの増築というのは、どのような部分に貸すのかはっきりしていただきたい。どういうものに融資するのか、ほんの少しの増築、わずかの増築というものはどんなものを対象にしているのか、明らかにしていただきたい。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 住宅を増築いたす個々の融資条件につきましてお尋ねでございますが、その点を申し上げますが、増加する住宅部分の床面積が二分の一以上を居住室とすること、それから融資の対象となる住宅の床面積は増築部分を含めて三十坪以内として、貸付けの限度は一戸当り二坪以上七坪までです。こういうふうにいたしておりますから、二坪以上七坪の範囲内の増築にこの融資をいたすことにいたしております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 二坪以上七坪までのものがほんのわずかの増築ですか。政府は本年度の住宅政策の中に、六坪の公営住宅も入っているのです。六坪の公営住宅を打ち出しているのです。そうしていながら、一面、七坪の増築はわずかの増築ですか。そういう思想的に食い違いのあるような説明じゃ、困るのですがね。二坪以上七坪以内の増築、これはほんの少しの増築ですか。また六坪住宅も一軒のりっぱな、これで十分でございますというものを表わしておる。表明しておるのです。思想的な混乱じゃないですか。だから、表明の仕方をはっきりしていただきたい。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) その増築部分は全体に対して割合は小さいということを申し上げましたので、決して増築部分がほんとうにどうのという意味ではございません。そういうふうにおとりになりましたならば、御訂正申し上げます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 では、もとへ戻りますけれども、平面的に可能な増築の場合は、むろんこの法律の精神にのっとって、防寒耐火建築でなければならないというこの法律の定義をそのまま実行させる。技術的に不可能云々ということはあいまいなんですね。三尺離したなら、その増築部分というものを増築と見るか、新築と見るか知りませんけれども、一尺離せば新築と見る場合もあるでありましょう。また通い廊下を一尺つければ、これは増築と見る場合もある。従って、あなたは技術的に不可能だということの、その技術的な点はどこにあるのか、お示し願いたいと思います。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) この提案理由で御説明申し上げました技術的な不可能な部分というのは、いろいろございますが、二階家にするような場合、これは問題ございません。それから平面的の場合も、先ほど申し上げましたように、不可能といいますか、やはりでき上りましたもののあとの凍上というか、凍結、そういうようなものから不工合を生ずることをおそれまして、その辺を非常に考えなくちゃいけないというような技術的な問題、そういうことを言っておるのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今その区域的な凍結といいますのは、凍ることでしょう、凍結というのは。どういう部分が、どの地域ではどのくらいの寒さであって、どのくらいの雪があって、どうなるのだという具体的な例を示して下さい。私はそういうことは、今日の日本の建築技術で、解決されると思います。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) ちょっと説明が足りませんでしたが、北海道の凍上、凍害というもの、建築物の凍害、これは凍結の深度が地域によって変りますが、大体、五十センチぐらいの凍結深度がかなり多うございます。そういう所におきましては、従来の木造建築、これは基礎を非常にしっかりとその下までおろした場合は、凍上をしていないものがかなりございますが、従来のもので、いろいろ基礎が凍結深度までおりていないというような関係から、凍上の現象を起しておるものがございます。そういう場合に、ブロック構造のような重さのものと、木造のものとでは、凍上の度合が違ってくる。そういう場合に、接する部分に不工合を生ずるということがある。こういうことであります。これは北海道では今、みなそういうことでやっておるのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そうすると、その北海道全体のうちにそういう区域が何十%ありますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) この凍上は寒さだけではございませんで、その土壌の質、それから土壌に含まれておる水、そういう問題と関連してございますので、かなり市に近いような所はほとんど大部分でございます。ですから、何十%と今申し上げることはできませんが、なお調べて御説明申し上げてもいいと思いますが、かなり多い範囲だと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そういう条件ならば、本法そのものを変えなければならないんですよ。そうすると、その地域がブロック建築が全然できぬということになりますか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) そういう意味ではございません。そのブロック建築でも、その凍結深度の所まで基礎の下場を持ってきまして、それにしっかりとブロックを積み上げます場合には、凍上が非常に少い、こういうことになっておる。ですから、そういう方法を今ブロック建築にとっておるわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今度の貸付は、その凍上深度までいかないような住宅の融資をしようというのですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) もちろんブロックにつきましては、その凍結深度までおろすつもりでございます。ただ、従来の木造でございますね、こういう木造にはその凍結深度までもいっていないものがございます。それで今度の作ります部分は、凍結深度までもちろんおろしておりますから、それは動かない。こっちの方の木造のものは凍土するというような場合を申し上げておるのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そうすると、今度の貸付の基準というものは、必ず木造建築できっちりとはりも何もくっつけるというのが、貸付の条件ですか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 決してそういうわけではございません。大体増築は、その用途の関係から、なるべくくっつけて作りたいと思いますけれども、これは別に離して作っても、増築と考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それならば、何も木造の部分とブロック部分とがでこぼこになったり、ちぐはぐになったり、使用に耐えないようにならぬじゃないですか。そうすると、そういう技術的な条件というものはなくなってくるわけですよ。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 増築のときに全部離して作るというふうになりますれば、今申し上げたようなことはございません。ただ、やはりそういう人の考え、あるいは土地の状況なんかから、くっつけて作りたいというような人も出てくるかと思うのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 われわれは北海道の方々に国家資金を貸すんですよ。いいですか。で、建設省としてはなるべくそういうものにしようという法律をここに作って、あなたはこれを守っていらっしゃる。もしも、しいてくっつけようとするならば、それは離してやれといって、増築の部分を認めるべきじゃないですか。二階の場合には、これは論外です。しかしながら、平面的にやる場合には、ブロックに、耐火の構造にしなければならないといったところが、何ら困る問題じゃないんですね。一尺離せ、二尺離せということも、やり得るのです、可能なんですよ。従って、さっき赤木委員も言っているように、法律の精神というものを忘れ果てて、ただ自分で今ここでもって貸付をする条件に、木造にも融資しようというようなことだけに論点を持ってくると、これはなかなか承服できないのです。そうすると、本法そのものが悪いということになるのです。こんなものはとってしまえば楽なんです、やめてしまえば一番楽なんです、しいてやるならば。従って、可能なる敷地があって、増築部分は平面的にいけば、当然負担といっても九千円です。長期融資をするのでしょう。どうもそういうことは納得できないのです。どこまでもこれを通そうというつもりをもっておっしゃっている。本法の精神を忘れては何にもならないのです。御希望ならば、本法を廃法にすればいいのです。そうすれば、あなたの言うようにどんどんできるのです。貸付対象がふえていくのです。それではこの法律を作ったという根拠は薄らいでいくのです。私はそういう意味で結論づけて、改悪だと言っているのです。北海道の住宅政策の改悪だと言っているのです。しかしながら、実情から見ますと、やむを得ぬ場合がある。また北海道にどうしても融資して、増築部分のほしい人に融資してやろうという思いやりがあるならば、一応納得します。納得しますが、政府がそういう指導をしないでいることはいかぬと思うのです。どこまでもこの法律の精神に沿って、平面的に増築をする場合にはブロックにしなければならないときめて、何らこの法律の精神からいえば無理がないと思うのです。経済上の問題からいったら、これはもうナンセンスだと思う。そもそもこの法律そのものは、国民の経済力、農民の経済力を考慮せずして、理想に走った法律なんです。経済上の理由ということは答弁にならぬです。初めから、それならば、この本法を作るときに、北海道の住民投票をしていらっしゃい。強制法ですよ、これは。国民の持っている権利というものをその法律で縛っているのですから、経済上の理由も何も全部断ち切ってやっているのがこの法律なんです。従って、せめて平面的に増築する場合にはブロックにするということは、何ら、この法律の精神を生かすことであって、殺すことじゃない。技術上の理由ということをはっきりここでうたっているが、技術的に何ら解決されない問題じゃないと、私はこう考えるのです。技術家としての鎌田さん、どうお考えになりますか。住宅局長という行政官の立場じゃなく、一技術家として答弁していただきたいのですよ。ごまかし半分の答弁は困るのですよ。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) この耐火構造に努めてやるように、可能な場合にはやるように指導いたしております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そういうような修正は——修正は、まだ予備審査ですから、修正も何もありませんけれども、そういうようなことを考えれば、これはこの出し方じゃなくて、何もここではっきりしなければならないときめないでもいいから、衆議院においてそのような精神規定でもいいです。本法を生かすような形でもって出さなければ、これは私は承服できません。これは全然本法の精神をうっちゃって考えられておる改正案というものは、承服できないですよ。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 この法案は、政府といたしまして北海道の方々を調査された結果、これがいいとされたのか、あるいは北海道の住民の希望でこういうようにした方がいいというのでなさるのでありますか、何か根本のよりどころはないでしょうか。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 今度の住宅金融公庫法の融資に増築の部分を融資することができるように改正をいたしました。あれに基きまして北海道の現実の問題としてどうであろうか、あれと関連をもちまして北海道はどうであろうかということで、北海道の事情もいろいろ伺いまして、やはりなるべくはこの法律の趣旨を曲げないでいきたいと、こういうふうには考えておりますけれども、そういうやむを得ないものだけは一つ緩和してと、こういう考えであります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 法案の出た根本趣旨は私よくわかりました。

石井桂自由党

○石井桂君 実は私も赤木さんと同じことを聞こうと思ったのです。構造上や何かのことばかりじゃなくて、住民がほんとうに困ってしまって、そうしてまあ木造の場合も建てられるように緩和してくれという望みがあったのかどうかということを、念のために聞こうと思ったら、同じ御質問でしたから、私はよろしゅうございます。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) それに対しまして鎌田住宅局長、もう少しはっきり答弁を願います。

鎌田隆男建設省住宅局住宅建設課長

○説明員(鎌田隆男君) 住宅金融公庫の融資が今回の改正によりまして、増築にも貸すことができるようになったわけでございます。北海道でその融資を受けて増築する場合、木造を現に持っております人々が増築の部分も木造で増築したい、同じような構造で増築したいという要望が非常にあるというので、北海道からのそういうような要望もございまして、それによりまして、なるべくこの法の精神を曲げないような範囲で、やむを得ないものだけを現地の要望に応じて改正した方が妥当ではないかと、こういうふうに考えるようなわけでございます。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記をとめて下さい。   〔速記中止〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) それでは速記をつけて。  お諮りいたします。目下本院商工委員会において審査されております砂利採取法案について、同委員会に対し連合審査会の開会の申し入れを行いたいと存じますが、御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 御異議はないと認めます。さように決定いたします。  つきましては、本連合審査会の開会の日時等につきましては、委員長において商工委員長と協議の上決定いたしたいと思いますが、この点は御一任を願いたいと存じます。御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 御異議はないと認めます。さように決定いたします。  これをもって暫時休憩いたしまして、午後一時から開会いたします。    午前十一時五十三分休憩      —————・—————    午後一時二十三分開会

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) ただいまから委員会を再開いたします。  公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案を議題に供します。本案の質疑に入ります。  政府から竹山建設大臣、一萬田大蔵大臣、米田河川局長、浅村防災課長、会計検査院小峰検査第三局長が出席しております。大蔵大臣は渉外関係がありまして、その関係上、午後二時まではおられますが、その後は非常に時間的に困るそうでありますので、あらかじめ御了承置き願いまして、その間において大蔵大臣に質疑のある方は努めて御質疑を願いたいと存じます。質疑のある方は順次御発言を願います。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 私はこの際大蔵大臣に対しまして、あるいは直接この法案に触れない点があるかもしれませんが、実は今まで大蔵大臣にいろいろ治水その他の問題についてお尋ねしたかったのです。しかし予算委員会なんかで、この委員会にお出ましを願う時間がなかったので、この際お聞きいたしておきます。治水とか災害の復旧、こういうのは、何と申しましても、事実をよく把握して論議しない以上は、実際のものにならないと思います。私はまず、災害の今まで起っていた県でどういうふうに災害をなくしたか、この実際の事実を初めにお話しして、それから大蔵大臣の御意見を承わりたいと思います。  実は最近は鹿児島、宮崎、あるいは和歌山地方に年々災害があって、災害県と言われております。しかし昭和の初めにおきましては、わが国で一番災害県というのは高知県でありました。もう台風が来ると、すぐ高知県に上陸する。しかも高知県の中でも、その端の幡多郡、これが一番災害をたくさんこうむりました。私も長らく内務省に御厄介になっておりましたが、災害というとすぐ高知県の災害、特に幡多郡地方によく現地の調査に参ったのであります。そういうふうに高知県には災害がたくさんあって、高知県の人は、幡多郡だけは一つ例外を作ってほしい、あれがあるために県財政も困るというふうな状態になっていたのであります。それで、この災害の原因をなくしようという観点から、むろん河川改修も行いましたが、その一つの大きな原因として、各渓流の荒廃を防がねばならぬという観点から、昭和五年に初めて三崎川あるいは宗呂川に砂防工事をやりました。その後引き続き、各小さい河川に砂防工事をやり、あるいは四万十川の大きな川に対しても、その支流に砂防工事をやったのであります。その結果、今日では高知県はもはやそれほど災害県と言われなくなってしまった。つまり、砂防事業の効果がはっきり現われているという事実なんであります。  こういう事実はほかの県でもありますが、この災害復旧に対してこの法案が出ていますが、要は治水の根本でありますから、災害復旧に今後重点を大蔵大臣は置かれるのか、あるいは治水の根本事業に重点を置かれるのか、大蔵大臣の御所信をまずお伺いいたします。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) この災害につきましては、申すまでもなく、災害をまず予防する。たとえば雨風が起きても、それについての被害を少くする、少くて済む、そういうふうなことに、私はやはり予防に重点を置くべきだ。従って、治山治水というようなことに特に私は意を用いるようにと、こういうふうな考えを持っております。がしかし、またすでに起った災害をほうっておくべきものではない。起った災害についてはやむを得ない、できるだけすみやかに手当てをする、こういうふうに考えますが、現状としては、起らないようにすることが一番大事であります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 ごもっともの御意見で、私も今大蔵大臣の御所信をもって、そういうふうにお考え願いたいと思うのです。  そこで、この災害の問題でありますが、御承知の通りに、台風が来る、大へん水が出ると申しましても、一つは年々災害の対象となるものがだんだんふえておりますから、それで災害がかく年々拡大しておることと思います。ひとり近年になって、台風が特に大きいとも思えない。今年はちょうど六十年目ぐらいになりますが、明治二十九年の大災害のとき、これは莫大な災害、あるいは明治四十三年の災害でも、近年にないような大きな災害であります。また大洪水であります。そういう観点から見ますと、私はこの災害復旧に対して完全な治水工事が行われていない。それによっていろんな、人家が流れたりあるいは耕地が流れる。それで根本計画がないために起っている災害といいますか、あるいはこれはまず災害といっていいかは、私は実は疑問に思っております。ほんとうに簡単な工事をやっておれば、これはこわれてしまう。あるいはそれは国の補助を得ると、こういうような方針でやっていったら、国の財政が幾らあってもたまらぬ。率直に言いますと、私はこういうふうに災害補助費をだんだん増して、災害が多くなりつつあるのは、一つは大蔵省にも一半の責任をお考え願わなければならぬ。と申しますと、今まで災害復旧なら、これはやむを得ぬ。これはやむを得ぬとしても、しかし根本の治水事業に対しては、これは後年でもいいじゃないかというふうな方針をおとりになっていたことが、これは事実を申してもいいのでありますが、われわれが大蔵省に予算折衝に参ったときにも、災害はやむを得ぬからとるというふうなことにもなっていた。つまり、今大蔵大臣の御趣旨に反した政策をおとりになっていたように思うのです。  それで、災害が年々ふえてきた。かりに各府県の土木技術者にいたしましても、あるいは農林関係の技術者にしても、災害復旧そのものに対して心から好んで仕事をしようという人は、私はなかろうと思う。われわれが地方に参りましてまだ学校を出たばかりの若い技師に会って、非常にその人々を不思議に思う。今台風が来た、やっとこれで助かったといって、技術官その他の人が喜ぶ。どうもああいうふうに喜ぶ性質がわからない。なぜ喜ぶのでしょう。これは言いかえれば、災害があると災害復旧費が取れる。災害復旧費が取れると、その事務費が取れる。それで自分たちの給料も払われる。自分たちの首が災害によってつながれる。そういうふうなことで、やむなく災害を喜ぶというような珍現象にあるいはなり得るのであります。  でありまするからして、災害復旧は第二に考え、根本事業の方に重点をお置きになるのならば、私は決して今のような災害は起らぬ。それはむろん、あるいはかりに一千億の災害復旧費があった場合、その半分をもってまかなってしまうのだ。その半分はもうこれで今年は出さぬと、そういう政策をおとりになる場合に、その半分の金を今度は根本事業に持っていくのだ、そういう政策に切りかえられるならば、それはずいぶん不満もありましょうが、しかしそれによって根本治水が立ちます。でありますから、災害に対しては厳重な考えをもって、そのかわり根本事業は、今までと方針を変えて、重点的にやる、こういうふうな方針にお改めなさるお考えはないでしょうか。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 従来の予算編成等におきましても、災害の予防について、言いかえれば治山治水、こういう点について、重点を置かなかったというわけではないと思います。たとえばこの三十年度の予算におきましても、今の建築予算で思うようにいきません。しかし、やはり治山治水には重点を置いて、なるべくこれを増額するような考えで、資金の配付をいたしておるようなわけであります。がしかし、今お話しの点はごもっともなことであるのでありまして、何も方針を変えるという意味でなくして、今後におきましても、治山治水というものについては私は特に重点を置いていきたい。まあ総じて申しますれば、これは私はまだ十分申し上げるのもどうかと思うのでありまするが、やはり貧すれば鈍するで、どうも財政が苦しいと自然、事が起ると何とか始末をやらなくちゃならぬが、事が起らないと、まあ何とかいうので、ずっといく。これは個人の生活でも同じでありまして、貧すれば、どうもそういうふうな傾きになりがちですが、これはしかし国の経済、特に日本のような災害国においては、私はやはり考えていかなければならぬ。  もう一つは、こういうものがどうも、この先はどういうことになりますか、これは私はかれこれ言うべき立場ではないかと思いますが、どうも総花的になる。事柄の性質から総花的になって、総体の金額が多くても、個々に行くと、あまり大したものでない。自然、従って、工事等が堅牢ではなくて、応急ですから、ちょっと雨が多いとか、出水が多いとか、あるいは風がひどいというと、流されて、さいの河原といいますか、あそこへ石を積んでもまた流されるというふうな愚を繰り返す。こういうふうな基本点については、私はほんとうに考えてみなくてはならぬだろうと考えておりまして、まあ来年度の予算編成等につきまして、特にこういうふうな風水害に対する対策といいますか、あるいは治山治水、それらについて、とくと建設大臣と御相談をして、基本的に一つ考えてみようと思って、今準備いたしておるような次第であります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 今大臣のおっしゃいました、さいの河原のようになっているとおっしゃいましたが、これは私もほんとうに同感なんです。それがために、その根本の治水事業をやってほしいのです。災害復旧の工事をやりましたり、あるいは災害超過の工事を災害復旧工事に加えてやりましても、根本の計画にややもすると一致しがたいのは、当然であります。河川工事にしましてもそうであります。でありますからして、災害の方よりも、やはり今お話しの通り、さいの河原にならないような根本計画の仕事をやってほしい。それが私の念願なんです。  もう一つお伺いしたいのは、これは吉田内閣当時でありますが、実は私もその委員になりまして、二十八年の大水害にかんがみまして、八月の二十五日に、こういうふうに災害を受けていてもしようがないから、根本的に災害の起らないように治山治水計画を立ててみようというので、治山治水基本対策要綱というのがその年の十月二十六日にできております。これはすでに大蔵大臣も御承知であります。これを審議いたしました場合に、どうも災害の一つの原因として砂防工事を軽視しておる、それが非常に大きな原因にもなっておるということは、委員会で多くの人が言われたのであります。そうしてその結果、これは全体の費用を見ますと、林野関係の費用が六千九百五十九億、河川関係の費用が一兆一千六百九十一億、合計一兆八千六百五十億、こういう費用を今後要するのであると言われて、その際に、今申しましたこの砂防のことを、特に今までよりも重視されていたのであります。  実際、私が砂防と言うと、すぐ委員の諸君も、また砂防かとおっしゃるかもしれませんが、私は実際について大蔵大臣にお話ししたい。二十八年の水害に対しても、その他の災害に対しても、とにかく人の知らぬような所の小さな川で、山奥であります。しかし、そこに砂防工事を黙々としてやった所は災害がないのです。こういう厳たる事実が日本の各所に現われております。しかし多くの政治家は、仕事が山奥の仕事でありますからして、かりに選挙に対しても、砂防事業をやるといっても、票なんか入らない。だから、勢いこういう仕事はおろそかにされがちなんであります。しかし治水はそのようなことではできやしないのです。やはりこれは治水の根底に徹しない以上は、絶対できません。それで私は今まで各所に現われた——これは建設大臣にお聞きになったならば、建設大臣もよく御承知と思いますから、どういう効果を現わしたかという点を特に吟味されまして、その点を今後の治水政策に十分反映して下さるかどうかを伺いたい。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 仰せの通り、今後実際実情をよく調べまして、そうしてどういうふうにするのが一番効果的かということを十分検討するつもりであります。なお、この砂防の重要性は申すまでもありません。今後とも治山治水における砂防の技術というものを十分高めるように、考慮してゆきたい。この砂防が非常に有効であるということは、多くの人が唱えておるようであります。これは技術家の言を聞き、あるいは、それぞれの場所における実情をよく勘案したい、かように考えております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 なお、つけ加えて申しますが、先ほども言った通り、この仕事は選挙の対策としては実に不利な仕事であります。そういうわけでもありますまいが、今回の自由、民主両党の予算修正においても、これに対しては何ら考えていない。これはおそらく政党政治の私は非常に欠点だと思う。正しいことであれば、それこそ日本全体の利益がある。日本百年の大計を立てるということは、政党政派によるというものではありません。そういう点を十分建設大臣と御相談の上で、今私が申したことがもし間違っているなら、お直し下さい。もしも私が申したことが正しいならば、どうか建設大臣と十分御相談願いたい。私は時間がありませんから、これまでで……。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 大蔵大臣にちょっとお伺いしたいのでありますが、実は災害ですね、どんどん直さぬと、結局あとからあとから増発して、非常に国費のロスになるのですが、現在どのくらいの残工事があって、それをどういうふうに処置なさるお考えですか。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 大体今日公共土木の災害残事業費、これは一千億くらいあるのじゃないかと思います。これは財政上容易ならぬことでありますので、できるだけ早く何したい、かように考えております。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 これは大臣としては、できるだけ早くということより、言うことはないかもしれませんが、災害を一日も早く何とかしてというふうに希望いたします。  それから今度のいろいろな改正案で、緊急な災害復旧事業について政府はいろいろ処置をするということは、非常にいいことだと思いますが、緊急な災害復旧工事というのはどういうものをさすのか、それを一つお示し願いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは端的に申し上げますと、ただいまお手元にお配りをいたしておりますが、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法施行令の一部を改正する政令案要綱というものは、大蔵当局とも事務的に話し合いました案でありまして、かように河川、海岸、砂防設備、道路というような四つにつきまして、大体基準をお手元に差し上げましたような要綱でやって参りますわけであります。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 そうすると、まあ緊急工事というものを全部の災害の中から選び出して、それについてはまあ二年あるいは三年でやるという意味でありますか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) さようであります。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 それでは、大蔵大臣にお伺いしますが、これまで災害査定には大蔵省が一緒について行かれるのですが、それで災害はわれわれは厳重に査定していただくことはけっこうですが、その何年かあと、再査定する。これは県で非常に因ると思います。一応再査定をやるというふうな予想のもとにやっている。そうしてまた再査定して、いかぬというのでは県は因ると思いますが、それで大蔵省はついて行かれるのですから、そういうことはないようにお願いいたしたいと思いますが、一つ大臣……。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 御趣旨の点は今後十分注意をいたしまして、実状を十分把握しなくてはなりませんが、たびたびやって御迷惑になるということは避けたいと存じます。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 それから「財政の許す範囲」において緊急な災害復旧工事を三年間でやるということですが、実は、財政上許せなかったら、延ばされるのじゃないか。それではかなわないので、その「財政の許す範囲」という問題になるのですが、たとえば二十七年、二十八年、二十九年、大体そのくらいの年度に比較して、災害復旧費はどういうふうな財源があるのですか。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 「財政の許す範囲」と申しますのは、むろん財政が許さなくてはどうにもならぬのでありますが、政令で緊急と認めれば三カ年でやる、これは原則で、大体三年でゆくように目標として努力をする。しかし、どうしてもいかぬ場合もあるいは財政上あるかもわかりません。またその災害の性質から見て、必ず三年でやってしまわなくても何とかなる、そういうようなことを一応考えている次第であります。

小沢久太郎自由党

○小沢久太郎君 大臣のただいまの御言葉は、われわれはそれより大臣としては答弁のしようがないと思いますが、少くとも三年以内に復旧するということを原則的に対処していただきたいということを希望いたしまして、私の質問を終ります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 大体例年の災害の事情から見て、災害の予備費として計上されている額というものが非常に少いと思うのですが、これは何ですか、八十億程度でいいというのは、建設大臣の意向ですか、あるいは原則としては大蔵大臣が査定した額なんですか。どうなっておりますか。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 特に災害を不当に査定をするということはないだろうと思います。私の考えでは、やはり災害は災害として査定をしまして、それをどういうふうに復旧するか、これは財政上のやはり見地も考えなくてはならぬ、あるいはまた災害の復旧の緊急の度合も考えなければならぬ。そうして財政もこういう状況だから、災害がこうあることはこうだが、こういうふうに復旧してゆくのだというふうな考え方で、今後いったらどうか、こういうふうに思って、初めから災害がどこにもあるのにないようにする、そういうことにすると無理ができる、こういうふうに考えておりますが、しかし財政の見地から、この災害の査定というものは、やはり実際はなかなかどちらがどうだということはむずかしい点もありましょうが、大蔵省は大蔵省としてやはり厳格な態度で臨むというのも、これも御了承を一応願わなければなりません。結局、それで建設省ともよく相談をして、どっちがどっちでなくて、そこで妥当なところを見る、こういうふうに御了承をいただきたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 今私の名前も出ましたから……。予備費の額が建設省から見ていいか悪いかというような田中委員の御質問でありますが、これは全く災害のことでありますから、予想はつきませんので、われわれとしてはもちろん多いに越したことはないのだと思いますけれども、これは予備費は予備費の性格から申しまして、足りるだけのところで、また予想し得ざる災害があれば、またそのときに予算の修正もいたさなければなりますまいと思いますから、われわれとしては、今何ぼでなければならぬということの請求はいたしておりませんので、御了承をいただきたいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 大蔵大臣に伺いますが、この今度の改正案で、本年度に起る災害からほんとうに、財政の許す限りじゃない、絶対にそれをやるという自信はありますか。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) これはこういう法案を政府が出し、これを御審議願って通過する以上、政令で定める緊急なものについては、三年でやるというわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 二十八年度災のようなものが出ても、必ずやりますか。自信ありますか。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) これは、二十八年度みたいな大きな災害が出たりすれば、これはまたそのときに考えなくちゃならぬし、財政上等で手に負えないこともある。これは災害ですから、そのときに非常に大きな規模のものを想定すると、これまた非常に困難なこともあり得ましょうが、しかし起きたような場合におきましては、これはやっていけると思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 二十八年度災は大きかったんです。大きかったから、特例をもって負担をふやしておるんです。今年はもうその場合には、どういうことがあっても負担率もふやして、早急にやるという御答弁がほしかったんですが、今聞くと、ああいう大きなものは財政上困るから、何とか減らすように考えなければならぬというような印象を受けるんですが、二十八年度災というものは、かえって逆に、現在の法律よりも特例をもちまして余分に負担をしておる、これが現状だったのです。従って、そういう場合にはもっと余分に出すということならわかりますけれども、今のお話のように、財政上いろいろ困る問題があるから云々という御答弁じゃ、満足しないんです。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 私から……。なお大蔵大臣からお話があるかもしれませんが、今度のこの改正の要点は、今お話しのような場合においても、相当重くなるということを予想して、連年災害の規定を置いたわけでありますから、全然考えないというのではありませんけれども、大蔵大臣の意味は、非常に予測し得ない膨大な災害が起った場合に、その年の財政負担からいって、十分に法律通り三年でこなし得ないかもしれぬ、そのときは他の方法等をもってそれにかえるというような処置を考えなきゃならぬかもしれぬという意味で申されたと思いまして、われわれはまず尋常一様と言っちゃ、いずれ災害でありますから、申しようが適当でないかもしれませぬが、まず予測し得る範囲においては、この法律で政府はこれに対処して参るということについては、事務的に十分用意を考えておる次第であります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 歴年災のまだ現在補助対象にならないものもたくさん地方にあるんです。それが仕越し工事といって、おそらく八十億程度は残っておる。これが地方財政の大きな赤字財政の原因だったと思うのです。そこで現在あるような仕越し工事の解決方法を、大臣はこれはどういうふうなお考えをもってきめようとするか。あるいは預金部資金の貸し出しを増大するとか、何らかの方途を考えなければならねと思うのです。ただ地方財政の整備でもって、全体的な貸付でもってやるばかりでなしに、個々のそうした意味の地方負担を軽減する方途、あるいは解決する方途を見なければならぬと思うのです。そういう点について大蔵大臣の御見解を承わりたい。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 今のお話の点については、これは実情をよく調査しなくちゃなりませんが、よく実情を見て、実情に応じた措置をとらなくちゃならぬと思っておりますが、これは中央からこういう問題について補助金も出ておるわけであります。地方において十分考えてもらわなくちゃならぬと思います。必要があれば、また中央から資金の融通等については私は考慮してもよかろう、こういうような考え方で今やっております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これはずいぶんおかしな話なんです。地方財政の再建整備の問題については、法律は今出しております。内容というものは検討されたはずなんです。それが実情を調べて去々というようなことを言うのは、おかしな話なんです。内容というものはすっかりわかっておる。なぜ赤字であるかということはわかっておるはずなんです。それを今から実情を調べるなど、地方財政の再建なんということはできっこないのです。従って、赤字の要素というものは、災害によるところのものがどのくらいであるか、現在各府県はどうなっているかということが究明され、解明されなければ、今度の法律は出ないわけです。それは原次長でもいいですから、実際の災害によるところの地方財政の赤字というものはどういう工合になっているか、その実情をお示し願いたい。

原純夫大蔵省主計局次長

○政府委員(原純夫君) 仕越しの額を正確につかむことはなかなかむずかしいことでありますが、七月の初めに私が各省から伺いました数字では、土木関係で、これは工事費でありますが、百億である。うち国費の分は七割としますと、七十億ぐらいだろうと思います。これは総残事業の国費分は九百六十七億というのに対しまして、七十億、まあ七、八%の仕越し工事であります。港湾では五十九億の国費中二億三千万、これも四%ぐらいであります。それから農地では六十九億、うち二十二億ということでございますから、これは三割ちょっとの仕越しになっております。それから農業施設では三百八億のうち八十三億円が仕越しになっております。こういうふうな数字を各省から私承知いたしております。これはおそらくこの時期にあるいは若干の前後はありますので、まあ大きく達観をしていただくという意味で申し上げたわけであります。  仕越しにつきましては、大へん地方団体に御迷惑をかけて申しわけないと思っておりますが、ちょうど戦後、国も貧しい、また地方もよちよちやって参った。そこにもってきて、二十八年、その前もだいぶ戦後非常に災害が多かったわけでありますから、まあ三・五・二でいきますと、なかなかやれないでたまって参りましたわけで、いわば戦争戦後を通じての日本の経済、社会、そういう関係が非常に落ちた、そのいわばたまりが残っているというような感じで、一刻も早くきれいにいたしたいと思っておりますが、遺憾ながら、毎年おります補助金が出て早く片づくようにしたいのでありますが、まだこれだけ残っているが、まあパーセンテージで申しますと、ただいま申しましたように、農業用施設以外、公共土木あたりでは割合に比率がかなりなだらかになってきておる。がしかし、七十億もあるのでありますから、御要望のようないろいろなこれを解消する手というようなものは、できるだけ考えて参りたいというふうに考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 では、この法律が改正されて、まあ建設大臣も妥当な要求をするという場合には、どういう方法をもっても、この法律の改正案に従って、三カ年ですべての問題を完成するというような強い決意を閣内で話し合っての提案ですか。もしそうならば、建設大臣からはっきり御答弁願いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) その点は、政府提案でありますし、これは事務的にしっかりと下から築き上げた提案でありますから、自信を持って申し上げますし、同時に、今まで、御承知のように、いろいろ行き違いがありましたのは、災害の性質もありますけれども、査定が机上査定でやむを得なかったということでありますが、今度は建設省は二十名の災害査定官を専任に置きまして、原則として必ず、査定を全部現地査定をいたした上で、大蔵省の予算折衝に入りますし、資金の融通等もそういうことを前提にいたしておるようなわけでありますから、今までのような行き違いは今後絶無と考えて、事務的に進めて参りますから、従って、この三年間というものを政令のもとにきめました以上は、もちろん大蔵省も了承の上でのことでありますから、予算処置は当然行われて、法律通り実施をいたす考えで、これは内閣として提案をいたしております以上、完全に了解がついたわけでございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 大蔵大臣、もういいのですが、今の建設大臣の答弁、これを確認いたしますね。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 建設大臣の御答弁でよいと思います。大蔵大臣としても、原則として三年で復旧するということであります。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 一言私からも伺っておきたい。災害の問題に関しまして、これまで議員諸氏から大蔵大臣の所信を問うておりましたが、要するに、災害は必至の状況にある。しかも戦後特に非常に激甚になってきた。この事態はおそらく大蔵大臣も御承知だと思いますが、この間建設省の方で調べてもらいましたが、昭和二十一年から九年まで八年間に、この災害によって死亡した者が約一万四千二十四人、行方不明が約四千人弱、合計一万八千人強の人命を失っております。負傷者は八万四千人であります。加えますと約十万二千人に達します。十万二千人の善良なる国民が災害のために生命を失い、傷ついているわけです。さらに、これを公共土木施設その他の、官庁側が負担すべきもの、地方団体等が負担すべきもの等による公共土木施設のようなものを中心とした損害の累計は二兆三千億になっております。このほか、一般民の災害がこのほかにプラスされると、おそらく三兆をこすのである。わずか八年間の事態、この事態を乗り切るのに、これは今のような模様では、年々歳々激増する傾向にある。そうなりますと、現在のようないわゆる治山治水に重点を置かないような政治では、おそらく日本の治山治水は手もつけられないような状況になるということを憂えるわけです。要するに、災害復旧にのみ追われて、根本的対策に手をつけることが技術的にもできないということを心配するのです。  それで、赤木委員等から質問がありましたように、前内閣におきましてもこの問題について非常に心配されまして、治山治水基本対策要綱というものを発表いたしまして、十年計画で、これに対する予算はほとんどついておりません。要するに机上プランに終った、前内閣はそうなんです。新しく民主党内閣が打ち出したところの住宅政策もけっこうです。これと同じような考え方で、治山治水に取り組む意思があるかどうか。現内閣は住宅問題に大きく取り組みました。治山治水に対してこれと同じような、あるいはこれ以上の熱意をもって努力して、通常予算を組む場合にそういうような御決心があるかどうか。治山治水は今までと同じ程度で見ているかどうか。この点、基本的なお考えを大蔵大臣から伺っておきたい。

一萬田尚登日本民主党大蔵大臣

○国務大臣(一萬田尚登君) 今の御意見は、私も全く同じ憂いを持っております。関係閣僚とも十分相談をいたしまして、政府としてこの災害復旧に十分取り組むようにしていきたい決意を持っております。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) それでは、大蔵大臣はもうけっこうです。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今二十名の査定官を増員するというお話ですが、けっこうです。そこで伺いたいのは、災害に対する査定というものだけを査定官が査定するのか。少くとも過去、戦前の工事の方が、戦後の改修あるいは原形復旧の工事より、あるいは改良工事よりも、非常に堅牢に築造されておる。従って、その中の多くは修築し、改修したものが比較的、割合に査定したりする場合が多いと思う。そこでその査定官には結局、部分々々の問題がありますけれども、部分的なその問題の原因究明ということを、単なる現象の査定のみでなしに、なぜ起きたかという点を究明するようなことのできるような調査官あるいは査定官でなくちゃならぬと思うのです。そこで今二十名の査定官というのは、どういう資格を持って、どういう経験者であるか、今の単なる災害の査定ばかりでなく、個々の原因までも究明するような者が望ましいと思うのですが、どういう方々が二十名の中に入っているか、どういう査定並びに原因究明の調査をするかということを御説明願いたいと思うのです。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) よく御趣旨の点は体して、今後運用に注意をいたして参りたいと思うのでありますが、これはなかなかむずかしい仕事でありますから、最も経験者を集中して参りたい。もっとも二十人で全部やれるというわけじゃないのでありますが、これは専門にはっきりといたして置く以外に、河川局あるいは道路局の専門家、また地建のその道の経験者等をもちろん補佐として協力させるつもりであります。  なお、御注意の、根本原因についてよく研究をするようにという御注意は、ごもっともであります。この点は必ずしも査定官は万全ではなかろうと思いますから、なおそれぞれの専門家をその場合に委嘱して、たとえば今回の水害で、ダムの問題等につきましては、査定とは別個に専門の係官を派遣して検討さしておりますように、御注意の点は十分一つ努力をいたして参りたいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 小峰さんに伺いますが、決算委員会でそれは十分究明しているでしょうが、主として請負人がダンピングをするために、不正工事に追い込まれるという点がたくさんあると思うのであります。あなたの方は会計検査院としては一番苦しい立場にあって、幾らでこの仕事をさせたか、あなたの方は関係ないのですが、安かろう悪かろうということもありますが、しかし安かろう悪かろうというものじゃなく、あなたの方の見方は、実際一つの堤防を築くのに、その堤防は金は幾らかかってもこれをしなければならないという前提から、あなた方は検査されるはずであります。そこで建設省の方は、場合によれば大ぜいの、二十数名の請負人を集めて、そうして競争入札をやらして、一番安い者に落札させるという方法をとっているのです。あなたは今まで何度となく抜き出しの検査をしているのでしょうが、一番顕著なそういう契約面の問題、技術上の問題、そうしてあなたの方で批難事項としてあげた顕著な事例を、一つお示し願いたいと思うのであります。建設省所管の、むろん災害復旧の問題であります。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) お答え申し上げます。今のお話は、地方建設局の担当いたしておりまする直轄災害、それから補助——府県市町村の担当する補助事業、これに分けられると思うのでありますが、地方建設局の担当いたしておりますものについては、災害復旧につきましてそうひどいというのはまだ、今までのところ、見ておりません。問題は補助事業であります。補助事業は、今ダンピングというお話がございましたが、これは補助につきましては、御承知のように、全額国庫負担というものはないのであります。一部の工事費は地元に負担してもらうということになるわけですが、とかく地元も財政不如意というような関係もありますが、自己負担というものを全般的にきらうという傾向が非常に強いのであります。これは建設に比べますると、農林関係の方はことにひどいのでありますが、建設につきましても、私ども検査いたしまして、いわゆる疎漏工事——でき上ってから半年か一年しかたたないのに、行って見ますと、もうこわれてしまっていて、とても長くもちそうがない、こういう工事が年々十数件から二十数件もある。こういうものが一番質が悪いと思います。これも請負人の手抜きのために疎漏な結果を来たしておるというものもございますが、これはむしろ少いのであります。また手抜きには違いありませんが、そのほかに、今の地元の自己負担の忌避がからんでいるケースが多いのであります。昨年の、二十八年度の検査結果で申しますと、自己負担のからんでいないものは、われわれの方で見つけきらなかったのかもしれませんが、とにかく工事の施行結果、疎漏で目的を達していない、こういうものが十二件ございます。それから施行が非常に疎漏で、しかも事業主体が自己負担を忌避したという事案、これが十四件になっております。大体毎年でもございませんが、大体自己負担のからんでいるものはいつでも多いのであります。そうして二十八年度は私どもの方で、最初に工事着手前の事前早期検査ということをやりましたので、いろいろな便乗的なものとか、悪いものは割合早く洗い落されてしまって、そういう関係で、事後検査の成績は比較的、従来に比べてよかったのであります。それでもなおかつ、このように、両方合せまして二十六件という相当な数の疎漏があります。そうして私どもが疎漏として整理しますもののほか、程度の比較的いいものはいわゆる出来高不足というもので、設計通りやっていないのに設計通りの金を払ったというので、差額を問題にするのが多いのでありますが、これは何百件とあります。疎漏ということになりますと、工事の目的を達していない、こういう結果を来たしますので、私どもの方といたしましては、疎漏という類別に持っていくには相当慎重にやっておりますが、それでもなお二十六件、しかも過半の十六件というものが自己負担を忌避したためと一応推察される、こういう結果になっておるのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 応急工事ですね、本工事にならない前の原形復旧程度の応急工事ですね、こういうものだけを取り上げて検査されたことがございますか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 応急工事をいたしまして、それから本格的な災害復旧に入るというのが、普通の形態であります。応急工事にかかりました金というのは、本復旧に必要なものだけが補助の対象となるというのが、従来の方針だったのでありますが、最近はこれが少し甘くなっております。私どもとしては、応急工事だけの検査ということはあまりやっておりません。と申しますのは、全体でせいぜい一二%か一五%しか、建設関係でも何万とございますから、検査できない状態でありまして、応急工事程度の比較的金を使っていないものにつきましては、あまり検査は実際としてできない状態であります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 これは建設大臣に伺いますが、応急工事は比較的金を出すのです。割合に大づかみに出すのです。本工事になりますと、完成して会計検査院がうるさいものですから、なかなかこまかく計算して出しますけれども、応急工事は少くとも割合に金にいとめをつけずに、ある場合にはやらないと間に合わないから、そういうことになると思うのです。応急工事に多額の費用を使ったため、木工事の費用が制約されるという点はありませんか。そうして今会計検査院が言うように、完全にでき上ったものに対して、手抜き工事というよりも、ほんとうならばだめの工事がうんと残っておる工事を、そのまま完成と称するというような点があると思うのです。そういう点はどうですか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 今の応急工事の内容については、私もよく了承しませんから、河川局長からお答えをいたしますが、全体として、今までの御質問に対して、私はこの間決算委員会でも申したのでありますが、建設関係で四百五十一件の検査院から指摘をされましたうちで、二百八十件が自己負担を免れるためにという理由であります。百七十件がその他の理由であります。で、私は検査院と同じ感覚でありまして、このことはよしあしは別問題として、地方財政の困窮がいろいろ今日適正化の問題で指摘されておりますが、主たる原因は要するに——しかもその四百五十一件は全部災害でありまして、今検査院の言うように、災害以外には実は一件も今日は建設省も指摘をされないという段階まで進みましたが、今までに四百五十一件という災害の問題はこれは何とかしなければならぬと考えております。今の応急の問題は河川局長から……。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 応急の工事は、御承知のように、たとえば堤防が破堤した、次の出水が目の前に見えているというような場合に、完全な堤防復旧ではないけれども、応急的に土俵積みをするとか、あるいは土盛りをするとかいうような工事でございまして、こういう場合には、本工事全体から見ました一部として施行することになるわけであります。ただ違いますのは、橋梁のような場合、従前木橋があった、それがそういう場合に流されて、その本復旧をするためには一年も二年もかかるというような場合に、流されっぱなしでは困りますから、板橋等を至急にかけるというのが応急工事になるわけでございますが、応急工事全体として見ますと、私どもは本工事の中に取れるものは災害復旧事業として取っておりますので、従前からそれは全体の災害復旧のワクの中に見込んでありますから、まあそれも結局災害復旧と、こういうふうに見ておりますが、応急復旧と本復旧とを分けて考えておらないのです。で、それを応急復旧なら何んでもいいというやり方をしていたんでは、お話のようになると思うのですが、私どもとしては、応急復旧は非常に厳格に最近は指示をしておりますから、お話のようなおそれは今のところないと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 割合に、応急工事ですと、金がかかるのです。どうしても昼夜兼行でしなければならぬ。従って、労賃の単価も上ってくるということになりやすい。そのために、全体のワク内の本工事が疎漏になる。あるいは地方の補助工事にしても、地方が金にいとめをつけずに応急をやってしまう。そのために、補助額というものは、適正に応急工事と木工事に配分されないで、その分に食われてしまう。そのために、本工事となって完成した場合に、それを検査するときに悪いようなものが発見されるというような点があるんじゃなかろうかと、こう考えておるわけです。そういう点は、会計検査院はそういう意味の発見はございませんか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 先ほど申し上げましたように、応急復旧は大体、本格的の災害復旧の前提としてやるというのが、割合多いのでございます。そして仰せの通り、破堤した所はすぐに締め切らなければならぬ、昼夜兼行でもやらなければならぬ、こういうようなケースも相当多いのであります。こういうものは大体本格的の復旧の一部に入るのが多いのであります。そういうものは一部を限ったものは、災害復旧国庫負担金の対象として計算するという取扱いのように承知しております。相当に単価としては高いものも、たとえば二十八年災害あたりでは、土量一立米当りの復旧費を計算いたしますと、相当に高いものもあったのであります。こういうものも、当時の早急にやらなければいけなかった事情を考えまして、私どもとしては文句は言わぬと、こういう態度をとったわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 会計検査院は現象の結果だけをとらえられて判断し、内容を調べないから、建設省の批難が多いと思うのです。ああいう露天工事だから、仕事ができない。雨の中にやれば、賃金も上ってくるのです。結果だけとらえて判断するから、批難事項が多いと思うのです。私どもは、これは直営工事もその通り、あるいは請負に出す場合はもっとひどいと思うのです。請負人が一応の総金額をきめられると、その次の本工事ももらえるんじゃないかというので、これはもう自分で相当な赤字を覚悟しても、次の工事がもらえるんじゃないかということでやっておる。しかし、本工事にきてあまりうま味がないと、やはり結果において疎漏な工事になるという結果がたくさんあるのです。会計検査院はでき上ったときの査定をする、こういうのが役目でしょうけれども、内容においていろいろな条件が含まれておるということまで考えてもらえれば、一番いいと思うのです。今度の法律改正で、三年間でこれを完成するということになりますと、こういう点についても、会計検査院がただ完成したものだけをとらえて判断するのでなくして、内容もすっかり調べ上げる努力が必要じゃないかと思う。そこで、あなたの方の建設省災害関係の検査官といいますか、これは技術家が相当多いのですか。どういう方法で検査をやっているのですか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 会計検査院に相当数の技術官がおるのでありますが、災害の工事の検査というものは、現場に出て検査する者はほとんど全部が事務官であります。これは私どもとしては、別に自分で設計するわけでもございませんし、工事の監督をするわけでもないわけであります。今、現象的と仰せになりましたが、でき上ったものが設計通りにできているかどうか、こういうのを一応調べるのが検査の第一歩であります。そして非常に技術的にいろいろな問題があるようなものは、これは帰ってきて技術官の鑑定を仰ぐ、こういう方法をとっているのであります。結局、現場に参ります者は事務官でございますが、そこに設計書というものがちゃんとあるわけであります。その設計通りにできているかできていないかということがまず検査の第一歩だ、こういう方法でやっておるわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 建設大臣に伺いますが、また希望しますが、もう会計検査院なんかに調べられて、まるで書類上の問題でもってどうこう言われるようなことがあってはならないと思うのです。これはあなたの方に、実際に管理、監督をするという技術家が少いからだと思うのです。まあさっきも言ったように、災害査定の係官がおっても、実際その原因なり何なりを究明して、堤防でも何でも割って見なければわからない。原因がわからないのですよ。そういう点は十分に監督をしてほしいと思う。今後こうなりまして、多少でも甘くなりますと、地方でも相当これに期待するところが大きいのです。大きいだけに、今言ったような自己負担をごまかそうという気持もなくなるでしょうし、鋭意やるようになると思いますが、やはり、その部分に対する原因の究明、こういうことがわかるような、あまり会計検査院が、事務官が書類上の検査をするというようなことは、検査官としてはおこがましいですよ。あなたの方が苦しい現場の悪条件のもとでやっている仕事に対して、同時に、検査官の方も若い技官もおるでしょうが、やはり経験のある者がほんとうに査定をし、また調査もするという形の、人員の増加がこれは必要でないかと思うのです。その点も一つ希望として申し上げておきます。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 私、会計検査院の方に一つお伺いしたい。今、大体お話はわかりましたが、こういう例が以前にあったことがある、それは淀川の改修をした場合に、そのときに、大阪の市長が初代の沖野博士、そうして会計検査が来まして、右岸と左岸と堤防をずっと検査した。ところが、左岸堤防が右岸堤防よりも一尺高い。そうしたら、会計検査は非常に強く突いてきて、これは設計と違う、こういうばかなことをしてどうするかと強く突かれた。それで沖野博士は、あなた方何言っているのだ。この淀川の予算は十分にないのだ。もしも洪水があった場合に、右岸が破堤した場合と左岸が破堤した場合と、どちらが大阪に被害が大きいかといえば、言うまでもなく、万一左岸が破堤したら、これは牧方その他は大へんなことなんだ。だからして、今日の予算としては、会計検査の立場はどうか知らないけれども、これを国を守る立場からして、当然左岸の方を一尺まずもって高くしておくのが、これは国に忠義なことだと。それで、会計検査が非常にやかましいことでありましたが、なるほどわかりましたと言って、実は沖野さんのその考え方にすっかり敬服して帰られた。これは非常に美談なんです。私は会計検査というのは、そういうふうな考えをもって検査してほしい。  今日でも、むろん、今承わりますれば、会計検査の方にも相当技術官がおられるようですが、方々地方を回りますと、会計検査が非常にやかましい。私は仕事した場合に、不正な仕事をしている場合には、徹底的にこれを糾明してほしいと思います。しかし、あるいは農林省なり建設省が一応認めた仕事をした場合に、技術士にいいとか悪いとかいうのは、実は会計検査の仕事でないように思うのですが、これを承わりたい。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) ただいまの御質問でありますが、これは検査のときにいろいろな問題にぶつかりまして、今淀川の堤防のお話が出ましたが、これは一応疑問を起しますと、やはりこれは疑問として伺う。そういうことをいたします。それからまた、今のお話ですと、その場ですぐ疑問が氷解したように伺ったのでありますが、そうでなくて、帰ってきました上で文書で必ず、その場で氷解しないものは、文書で必ず照会をする。そうして御意見を伺った上で、その解答を拝見して、これも決して現場に行きました者一人や二人の判断できめるのではないのでございまして、院にいろいろな技官がございまして、これを縦横に検討いたします。その上で、どちらの言い分が正しいか、これはもう非常に検査院が昔からやかましくやっておりますが、それで疑問が残りますと、さらに照会をするなり、あるいは第三者の意見を求めるなりということで、国会へ報告する段階になるのであります。なかなか一人や二人の人間がちょっと検査に行きまして、現場な見て、一人の人間の考え方で照会を出したものがそのまま通るというようなことは、絶対にしていないのであります。これはいろいろな技官の手も通しますし、また第三者的な方の意見も伺った上で、検査報告に載せる、こういうことを昔からやっているわけでございます。最近特に辛くなったわけでもございませんし、その点は一つ御了承願いたいと思うのであります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 以前には会計検査に一応の、内務省のころでありますが、内務省の出張所長でもってやめた人、あるいは出張所にいた人なんかは、会計検査の顧問という資格で、技術上の最高顧問という資格でおられたんです。そして大きな技術に関する問題は、そこで、審議された。今そういう制度になっていますか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 現在の会計検査院法は、昭和二十二年に大改正があったのでありますが、それまでは技官というものは置けなかったのであります。会計検査院には事務官ばかりでございまして、技官は置けない。しかも検査の対象は、これは先ほど来お話がございますように、昔から技術的な内容を持つものもやはり検査の対象として取り上げざるを得ないようなわけだったのであります。そして技官が置けませんので、技術顧問ということで、たとえば東大の人とか、土木の名誉教授、こういう大家を技術顧問ということで嘱託いたしまして、そして技術的な案件は事務官だけで処理しては危ない、必ず技術的な意見を聞かなければいかぬ、こういうことで、年大体十月過ぎになりますが、定期的においで願いまして、そうして一切技術的な案件はお出しして、鑑定を願う。その上で、検査報告に載せるか載せないかをやっていたのであります。昭和二十二年に改正になりまして、院内で正式に技官が置けることになりましたので、現在いろいろな部門の技官が一通りそろっておりますが、これが必ずしも十分ではないのでありますが、そういう人たちの手で足りないところは、これは大学なり何なりに聞く道も開かれているのであります。現在では技術顧問というのはたしか置いていないのではなかろうかと思います。第一回の委嘱は、二十二年に一部委嘱しておりましたが、たしか期限が切れまして、現在では置いていないのではないか。これはもし何でしたら、調べました上で、御報告申し上げます。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 今技官が置いてあるとおっしゃいましたが、むろんこれは学識のすぐれた人でありますが、しかし御参考に承わるのでありますが、かりに土木の方の技官はどういうふうの経験をお持ちになる方でありますか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 私ども土木の技官数名おりますが、最高の人は建築が専門ではございますが、これはむろん土木も相当にやる人であります。工学博士の学位を持った局長が一人おります。それ以外にも、土木は相当数、各部門の中では土木が一番そろっているのじゃないかと、こう思います。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 砂防に経験の方がおありでしょうか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 砂防の専門という人は、これは全国的に非常に少いのでありますが、会計検査院には現在のところおりません。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 ひとり砂防のみならず、ほかに災害復旧ということもありますが、相当経験を持った方があなたの方に技官としているでしょうが、その経歴を知りたいと思うのです。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 今の会計検査院の技官は、これは大蔵省の管財局から特別調達庁へ参りまして、そして会計検査院に来た人であります。それ以外に、何か審議庁でありましたか、そういうような所におった人も現在来ております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 小さな問題で、非常に災害復旧の問題が特に多いのでありますが、その他の問題でも、私はとにかく建設省なり農林省が一たん認可した設計なら、その設計通りやっていく仕事に、技術士に会計検査院がかれこれおっしゃるのは、どうも不思議に思うのです。むしろ会計検査に、農林省あるいは建設省よりすぐれた技術官がおるならば、何も建設省、農林省は要らないです。この点が非常に不思議なように思うのですが、どういうお考えなんですか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) これは技術的な内容を持つケースが非常に多いのでありますが、これは先ほど申し上げましたように、大体において設計技官がお作りなった設計図とわれわれは対照するのが、第一の仕事になるのであります。設計通りできていれば、これはりっぱな技官がお作りになったものでも、よくよく、距離の違いとかあるいは土量の計算違いというものがあれば別でありますが、そうでなければ、設計は一応正しいもの、こういうことを前提といたしまして、私どもとしては大体でき方を検査する、こういう方向に行くのであります。それで、設計と合わぬ部分があるのが相当に多いのでありますが、こういうものにつきましては、先ほど申し上げましたように、私どもだけの独断では決して結論を出しません。必ず一回あるいは二回、農林省なり建設省なりに文書でお伺いして、そしてもちろん農林省なり建設省にはりっぱな技官がたくさんおいでになるわけですから、そういう人たちの十分の検討と批判を得た上で、私たちとしては検査報告に取り上げておる、こういう態度をとっておるわけであります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 技術はやはり日とともに進歩することは、御承知の通りであります。一つの例を申し上げますと、私が関係していたことでありますが、砂防工事、これはその当時はおもに、砂防工事というのは山の方の仕事ですから、山に木を植える砂防工事だ。ところが、昭和三年兵庫県の逆瀬川堰堤流路工事をずっと砂防工事としてやってしまった。そうすると、会計検査院の方から、けしからぬという審議書が来たのです。私は会計検査院に行って、それは違う。山地から押し出す土砂も、渓流から出る土砂も、それが本流の武庫川に流入して本川を害するから、これを改めるに何の異議がありますか。あなたの考えは根本的に違うと言ったのが昭和三年。なるほどそういうものかといって、渓流工事の床上げの工事も全部認めるようになったのですが、あなたの方は優秀な技術だと思いますが、だいぶピントがはずれているような気がするのです。ですから、その点をまじめに考えて下さらないと、あなたの方であまりやかましくおっしゃると、正しい仕事も、農林省でも建設省でも、会計検査がうるさいからといって、何もこわがる必要はありませんよ。間違った仕事をするなら、当然あなたの方は徹底的におっしゃるのはいいです。特に不正事業は、これは徹底的に検査する必要がある。あまり技術のことをかれこれおっしゃっては、つい芽ばえる芽をつんでしまう。また建設省も農林省もそういうことにぐずぐずへこたれることはないと思いますが、この点と、特に今後の検査される上に、先ほどの淀川の例を申し、今の逆瀬川の例を申したのですが、あなた方の今後の御方針をもう一ぺん改めて承わりたいのであります。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 技術を主内容にするものに対する検査方針、こういう御質問でありますが、これはもちろん技術はどんどん日進月歩するものでございます。私ども、そう技術のことを知っているわけでもございませんが、何か先ほど例をお引きにたりました武庫川の上流、これはたしか座頭谷と思いますが、りっぱな砂防が現在でもできております。おそらくは予算科目の問題だろうと思います。林野庁の方で、現在で申します林野庁の方でやるか、建設省の方でやるか、予算科目の問題ではなかったかと思いますが、もし違いましたら……。こういうものにつきましては、相当問題が多いのです。これは結局は、やはり技術とはいいながら、事務的な問題になるわけです。そうでないものにつきましても、決して私どもでたらめに、技術的な知識も何もかも判断しようということは、考えておりません。必ずこれは、再三申し上げますように、当局者の意見を十分に伺った上で、従って私どもとしては、照会に対する回答は、おっしゃりたいことは何でも書いていただきたいのです。これを簡単な言葉で節約されますと、とかく誤解も起きやすい。決して農林省、建設省が会計検査の結果で萎縮するということは、私は考えておりませんが、どうぞ一つ、会計検査院は必ず照会をお出しいたしまして、御意見を十二分に伺うようにやっているつもりでありますから、その点を一つ御了承の上で、十分な回答を、思う存分なことを言っていただく、これを特に申し上げておきます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 たとえば溜池の土堰堤をやる場合、設計通りでき上っているのです。土堰堤の場合は、中に鋼を入れる。鋼が入っているかいないかの問題は、掘らなければわからぬのです。会計検査院は掘って調べるのですか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) これはなかなかやかましい問題になるのでありますが、いわゆる破壊検査であります。破壊検査も今は、これは悪いという見当をつけますと、相当思い切った破壊検査もいたしております。今の鋼を掘るということも、ちょいちょいやっております。それからコンクリートの工事にずいぶんひどいのが多いのです。上皮だけりっぱなものにして、ちょっと掘ると、中はコンクリートになっておらぬ、こういうものも相当あるのです。こういうのは相当、現場検査に行って、これを破壊して、万一見込み違いで、設計通りできていたということになると、相当な問題にもなりますし、責任も感じるわけです。相当な決断というか、ちょっと言い過ぎでありますが、相当な強い判断が要るのでありますが、相当に破壊検査をやっております。溜池なんかで鋼が入っていないでだめだというものも、破壊検査で相当に見つけております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 コンクリートの場合でも、これは破壊検査をする場合もあるのですか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) コンクリートの場合は、ほかの特殊工事と違いまして、あとの処理が面倒でございますから、少いのでありますが、これはいかぬという見きわめが立ちますときには、やった例は多少あります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 これはある村の実例でありますが、一昨年災害を受けた小さな川があるのです。その川の向うにたんぼがありますから、部落の人は稲を刈るため、一日も早く仮橋をかけなかったら困るというので、その破壊した堤防を、部落の人が自分の手でそれを仮復旧してしまって、やっと向うに渡れるようになった。ところが、後になって、それが問題になっても、もうすでにどうしようもないじゃないか。それが災害復旧工事をしておるのはけしからぬというような文句が出て、しかられた。私はとんでもないことで、それは村の人としても、できるだけ自分の力を出して、一日も早く、堤防を重ねて破壊しないようにし、橋をかけて向うのたんぼに行かれるようにするのが当り前なんだ。そういうあとの結果を見て、会計検査でかれこれ言われるとすると、会計検査は行き過ぎておる、こう思っておりますが、そういう場合はどういうふうにお考えですか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) たんぼなんかに入りました土砂が、幾ら入ったかというような判断は、あとで参りますと非常にむずかしいのです。入ったときに参りますればともかくも、半年なり九カ月なりたって参りますと、相当むずかしいのです。これは土捨場の状況とか、泥をどこに捨てたとか、あるいは堤防へ幾ら使ったとか、いろいろな議論をいたしまして、そして間違いのない最小限度で検査の結果を押える。こういう方法を、最小限度と申しますと、かりに文句を言いますにつきましても、無理のないところに押える、こういう態度をとっております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 なお、最後にもう一つ承わりたいのであります。先ほど兵庫県の座頭谷の問題は、これは農林省と建設省との所管事項の違いによるものだろうと、こうおっしゃいましたが、会計検査としては、農林省の砂防工事と建設省の砂防工事は、どういうところが建設省、どういうところが農林省であるか、はっきりしたお考えをもう一ぺん伺っておきたい。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) これはなかなか、個々の問題に当りませんと、明確に申し上げられない場合があるかしれませんが、大体いわゆる渓流砂防と申しますか、これは従来から建設省、こういうふうに承知しております。山腹砂防、これは農林省、こういうふうに大体は抽象的には申し上げることができるかと思います。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 かりに渓流砂防は、堰堤を作っておいて、しかもその上流に崩壊地がありながら、崩壊地を放置している。両方これは農林省でやった場合、会計検査としてはどういうような処置をおとりになるか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) ちょっと、仮定の問題で、何とお答えしていいか、ちょっと私は……。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 仮定でも——幾らでも、どこでも御案内します。そういう場所は全国至る所にあります。そういうことに対するあなたの方の諮問といいますか、そういうことの出た例は私は知らない。けれども、事実そういう場所は全国幾らでもあります。私どもは方々河川を回り、方々山を回りますが、中には、山腹工事を施行せずして、渓流工事ばかりを作っている例がたくさんあります。私は決して農林省を非難しようというわけではありません。会計検査院の立場からおっしゃいますから、それならば、会計検査はどういうお立場を持っておられるか、これをはっきりしておきたい。今おっしゃったように、渓流工事は云々、山腹工事は云々、それだけじゃ、なっていない。たとえば渓流工事はこれは建設省の所管で、同じく山腹工事も、渓流に関するものはやはり建設省の所管、そうして山腹に植栽を目的とするものは農林省の所管、これに関連する渓流は農林省の所管、こういうふうになっていますからして、その点は知っていますけれども、実際問題としては、あなたの今の御説明だけでは、実際に即していないわけです。なお補足して言うなら、淀川流域の山腹工事は、これは全部建設省の所管、こういうふうにきめてあるわけです。それに対するあなたのお考えをはっきり伺いたいと思います。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 渓流砂防でありますが、これは主として堰堤になるわけであります。この堰堤に直接関係のある山腹工事、これは当然にやはり一緒の工事としてやるのは、これは筋であります。それから山腹砂防を主とした工事というもの、渓流砂防と切り離して考えるべきものは、やはりこれは林野庁の仕事、こう考えるのが筋じゃないかと、こう考えるのであります。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 要するのに、大体渓流は建設省、山腹は農林省ということになれば、農林省としてはまず山腹工事をやって、これに関連する渓流工事をやっていいのでありますが、渓流工事だけやって山腹工事は全然やっていない、これはどういうふうにお考えになりますか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) そういう例は、私はちょっと具体例を存じませんが、これはありましても、非常に少いんじゃございませんでしょうか。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 会計検査は一体、どういうところを精査しておるのか。そういうことをおっしゃるならば、具体的にどこを精査なさったのか、全部知らして下さい。その書類を見せて下さい。私はそういう例は、すぐ神奈川県に行っても、あるいは埼玉県に行っても、山梨県に行っても、幾らでも、今見せろとおっしゃれば、見せます、何も山の奥にまで行かなくても。決して農林省と建設省との争いだと思っていない。会計検査院がずるいことをおっしゃるから、言うのですけれども、そういう例がないだろうとおっしゃるのがおかしいのです。そんな会計検査はどこにある。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 私も実は、一つ一つの現場を見ておりません。それで林野庁関係で砂防工事もたくさんやってはおりますが、山腹砂防と全然関係のないというようなことを、実は伺うのは今度が初めてでありまして、私どもはそれを十分調査をいたしまして……。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 それでは、かりに岩手県の県内の、最近数年にやった林野庁関係の砂防工事、建設省関係の砂防工事の図面を、ごらんなさい。山腹工事は向うはやっていますか。渓流工事ばかりやっているじゃないですか。そのほかにも、例を出せといえば、幾らでも出せますよ。きょうはこんなことをお尋ねしようとも思わなければ、そんな考えも持っていなかった。しかし、あなたがへんなことを言うから、ついそこまで行ってしまった。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) どうも説明が不十分でございまして、はなはだ恐縮でございますが、よく調べて、こういうことがございましたら私、幾らでも調査いたします。その点は一つ御了承願います。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 もし調査があなたの方で出ていなければ、私の方でお見せします。あれは係を呼んでくれば、わかります。資料を今出せとおっしゃれば、私は方々へ行って持ってくればいいのですよ。そのときにあなたはどうなさるか。会計検査院は方々検査して、ここが検査していなければ、ここで検査していなかったということは言われますか。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 私どもの方も、工事現場が非常に多いものでございますから、何もかも検査していると、はっきり申し上げるだけの実際自信はございません。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 これ以上私は糾明いたしませんが、とにかく、ことに農林省と建設省と相ともに手を携えてやるべき仕事でありますから、決して農林省かれこれ、建設省かれこれという考えはありません。とにかく、一本となって治水の目的に進む以外にない。しかし会計検査は今のような考えをもって、ただ渓流工事は建設省、山腹工事は農林省、こういう考えをお持ちになりながら、実際にはこれと全然反した仕事がたくさん出てくる。これに対して一向関心をお持ちになっていないということは、非常に残念である。それで、やはり山腹工事を放置して、渓流工事ばかりやっても、砂防はできません。でありますから、そういったものに対して、今後十分の考えを持ってほしいのです。

小峰保榮会計検査院検査第三局長

○説明員(小峰保榮君) 承知いたしました。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 建設大臣にお尋ねいたしたいと思います。それはこの連年災害における国庫負担率の算定の非常に明瞭な表をいただきましたので、これについてちょっとお尋ねいたしたいのですが、その一つは、この表で見ますと、前々年災、前年災、それぞれこの表では実際に災害があったことになっておりますが、もしこれが前々年、前年がゼロで、そして当年災が過去三カ年の標準税収入よりも大きい場合、こういう場合は本法の対象になるのでしょうか、ならないのでございましょうか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 当然、なると考えております。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 それからこの前年災、前々災というのは、災害費をこれだけ組んだという意味でしょうか、それとも、災害の何と申しますか、量がこれだけであったというふうに解するのでございましょうか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは査定をしました災害額ということでございます。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 次に、大蔵大臣にお聞きすべきことであったかもしれませんが、「財政の許す範囲内において、」「必要な措置を講ずる」、この「必要な措置」というものの内容は、どういう内容をさしておるのでございましょうか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは当然予算処置という意味に考えておりますが、広く考えますと、資金的処置等も伴いますので、そういうことを含んで、かような表現をいたしましたが、前提は予算処置ということでございます。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 それで、大臣の御説明の中にもありましたように、従来災害復旧に関しては単年度予算制度であったのが、今回の処置によってだいぶ継続費的な性格を持たしていこう、こういう御説明がございましたが、そういうことになりますと、予算措置にしても、資金措置にいたしましても、やはり今日の状態では、はっきり継続費ということにして出しておけば別でございますけれども、そうでなければ、やはり実質的には単年度の性格になってしまって、せっかく継続費的な性格を持たそうとしても、実際問題としては持てないのではないかという懸念があるのでございますが、それについての具体的な、何と申しますか、処置について、何か特別な御配慮があるかどうか、伺いたいと存じます。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 実は、私がしばしば申す継続費予算の制度を現実に実施して参りますには、お話のように、国会に継続費としての御審議をいただく。それにはすべて、個々の仕事についても、全部継続費的に仕組まなければならないというわけでありまして、これは河川等につきましては、一つの川を三年間の予算を組みますには、全部一環した設計と予算の裏打ちができるわけでありますから、はっきりいたしますから、これは継続費としての本来の予算の組み方が簡単に行くわけであります。それを押し進めれば、私は理論的には災害費についても組めるわけだと思いますけれども、災害費の内容が実は非常に数多いものを集積したものでありますから、その一つ一つについて、これを三年間の継続費的な予算の内容を伴って予算を編成するということになりますと、事務的には非常なまあ繁雑なものに実はなる。しかし、あえて私はそういう段階まで持っていくべきだと実は考えております。おりますけれども、今直ちにそういう事務的な処置をやれということになりますと、実は率直にいうと、大蔵省もなかなかそれに応ずるには、事務的になかなか解決が困難でありますから、そこで、将来はそういう方向に事務的に私は持って参りたいという考えは決して捨てたわけではありませんけれども、今直ちにそういうことを要求をするために、この問題の解決をおくらせるということは遺憾に考えましたから、今度のこの法案の趣旨は、お話のように、継続費的な予算の計上を考えておるわけでありまして、正式に申す継続費では理論的にはありません。しかし、これは法律で政府が提案をして、三年以内に予算的処置を講ずるということを法律で政府が出す以上は、これは事務的にも当然そういう予算的措置を考えての上でありますから、個々のケースを全部この政令の範囲に入るものをきめまして、それを集計いたしましたものを三年間の予算に約束をするわけでありますから、これは政府がどう変りましょうとも、この法律を忠実に実行する限り、やはり財政的な処置を三年間に実行をいたさなければならぬという政府の当然の約束が成立をするわけでありますから、実質的には継続費的な予算処置が行われるものと、また行わなければならぬものと考えておりますが、御質問の趣旨の性格に、もう継続費ということになりますと、これは一つ一つの災害を全部取り上げまして、それの三カ年計画というものを全部国会の御承認を得なければならぬということになりますために、非常に事務的にまあ困難性がありますので、これらの問題をどういうふうに、簡略と申してはいけませんが、事務的にやって参るかということについては、引き続きよく検討をいたしまして、理想的な形に私は持っていきたいという念願を持っております。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 大臣の御説明で非常によくわかりましたのですが、なおそれに関しまして、二十八年災のときに三・五・二という比率がありましたが、あの当時は、こういうふうな継続費的な性格を持たすというようなところまでは行っていなかったと存じます。しかし今回、大臣がおっしゃいましたように、継続費的な性格を持たすということになれば、できるだけ初年度の方へ比率を、三・五・二というのは、たとえば五・三・二にするとか、四・四・二にするとか、そういう初年度の方にたくさん予算を回していくというような形にすれば、あるいはおっしゃったような意味が幾らかでも実現できやすいのではないかというようなことも考えてみたのでございますけれども、そういうことについては、何かお考えがございますでしょうか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 実は、われわれもあの当時三・五・二については大いに論議した一人でありますが、よくあの当時の事情を冷静に今日考えてみますと、どこはどこであったかということになりますと、おそらく私は、率直に申して、建設省の事務当局の考え方というものが基本になって、政治的にああいうことになっていったと思います。従って、大蔵当局は三・五・二というものを政治的にはのまされたけれども、腹の中で承知したのじゃないということを、私は振り返って考えるわけであります。従って、予算編成のときにいろいろやり合いますけれども、結局は三・五・二というものは、大蔵省は守る何らの法律上の根拠がないのですから、財政的な根拠もないということで、うやむやになってきた、かように考えております。さようなことではお互いの迷惑でありますから、今度は大蔵省も三年間でやるということに、事務的に下からはっきりときめたわけでありますから、今度はそういう毎年同じようなことを繰り返すことはなくなる。  それで、お話のように、五・三・二でやるがいいか、どういう比率でやるがいいかということは、これは実はこの法律の裏打ちとして、きちっと数字はきめておりません。私はそういうことはやはり、三年間でやるという前提のワクがきまった以上は、その率をあまり論議することはむしろ第二段的の問題のように思いますから、この際そういう議論は、事務当局のうちで議論はいたしておりません。おりませんけれども、まあ何もきまったことではありませんけれども、三・五・二といったような考え方というものは、これはやはり従来建設省が事務的に考えてああいう考え方が出たということは、依然としてやはりそういうところが自然じゃないかという意味を——お話のように、第一年度を一番多く持っていくということは、被害者の方からいえば、一番希望するところでありますけれども、時期にもよりますけれども、これはフルに仕事をするといっても、第一年度というものはおのずからやはり十分でないということもありましょうから、予算の処置としては、それに半分を持っていくということは、実行主なかなか困難ではないか。従って、初年度にはできるだけ進めて、次年度で思い切ってやって、三年度で最後の完結をするというようなことが、やはりこれは実態に合った行き方ではないかと思いますが、しかし今のところ、別に三・五・二というような比率については、もうこれがきまった以上は、大蔵省との間に実は何にも論議をいたしておりませんので、今後実行可能な方法で予算処置が行われることと考えております。

湯山勇日本社会党(第四控室・左)

○湯山勇君 それからこの法律が適用される以前の災害が、まだずいぶん残っておる。しかも、この法律によって、「緊要なもの」というのに該当するものがあると思います。それらに対しては、何か対策をお持ちになっていらっしゃるかどうか、伺いたいのでございます。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは直接、この法律の対象外のようでもありますが、部分的には、いわゆる連年災害の分については、過去の災害が中へ、勘定へ入ってくるわけでありますから、無関係ではないわけであります。ただ、過年度災の処理は、予算措置として別個に考えなければならぬ問題でありますが、われわれとしては、これはもうできるだけ早く完結をいたしたいということでありますから、少くもこれからやる分を三年であげようというのですから、三年を基準にできるだけ早くあげたいという考えには、これは大蔵当局も実は異存はないのであります。さような趣旨で、一つ努力をいたして参りたいと思います。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記を始めて。  私からも一言伺いたいのですが、三・五・二という比率は、非常に金科玉条のように思われているのですが、これは財政難のために、建設省の事務当局も最小限の財政支出を規定したものだと思うのでありますが、できることならば、明年度の災害期までには、一応大部分の災害を復旧すべきだというのが、災害復旧の本旨じゃないかと思います。三年で三回に分けてよろしいのだということになると、ややともすると、三・五・二のうちの四〇%ないし四五%程度しか仕事をしないで、そうして翌年の災害に使うということになりますと、やはり増破をする憂いがある。ですから、でき得ることでしたならば、明年のいわゆる次年度の災害期までに八〇%、いわゆる三・五・二の三と五のこの大部分の仕事をしてしまう。そうして次の台風後において、あとの二をやる。それは翌年度でもかまいませんが、そういうふうにしてゆくのでないと、今の三・五・二にとらわれて、ややともすると政情不安になりますから、暫定予算を組まなければならない。暫定予算の場合には事務的なものしか組めないのですが、本年度は幸いに災害復旧費を組んでおりまするが、暫定予算の場合でも三・五・二はくずさない。事務的な継続費としてこれを考えて、当然これは五を組むことにして、そうして災害期を突破するようにしてもらいたいと思うのですが、そういうような行政的の措置については、どういうようにお考えになっていましょうか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 私は、委員長のお話のように、前提が、今まで総体のワクがはっきりしなかったり、それから次年度以降の予算措置がはっきりしなかったりするものですから、一応非常に仕事が自信が持てなくて御迷惑をかけたと思いますが、今度この法律の御審議をいただくならば、三年間のワクというものがきっちりいたしますから、そうすれば、お話の通り、必ずしも三・五・二というやつを厳密に遵守をしなくても、そのワクの中において実行の方法というものがおのずから緩急ができて参ろうと思います。従って、落ちついた仕事もできますし、いわゆる今日しばしば永井委員から御指摘いただく仕越し工事が非常に不明確に、問題にたるというようなことがなくなって、かりに仕越し工事が起っても、そのことは政府の明確な責任のもとに行われるというふうになりましょうから、資金的措置等も何か大蔵省の恩恵的措置みたいにならないようになりましょうし、いろいろの面において明確になろうかと思いますから、それらに対処するいろいろな処置については、もちろん今日も考えてはおりますが、今後いろいろな問題が起ろうと思いますが、それに対処する実はその見込みを一つおきめいただくということが必要と感じて、提案をいたしたわけで、委員長の御趣旨については、全く賛成であります。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 ちょっと、先ほど湯山君から質問した点、もう少し詳しく聞きたいのですが、施行が「三十年一月一日以降発生した災害に関し適用する。」こうなっておるわけですね。そうすると、この表で当年災が三十年、前年災が二十九年、前々年災が二十八年災、こういうふうに計算するのか、あるいは今年一月一日以降発生したのだから、計算する場合、三十年、三十一年、三十二年、こういう段階しか最初のケースは考えられないのか、どうなんです、これは。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これは例を今年の災害にとりますと、今年の年度一ぱいたちますと、今年一ぱいたちますと、今年度の総額の災害額がきまるわけでございますが、それと昨年度二十九年度、それからもう一つ前の二十八年度、三カ年分を合せて計算するという建前であります。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 そうすると、「一月一日以降発生した災害に関し適用する。」と書いてあるのだけれども、三十年災が今年の場合当年災になって、一月以降発生したというのは、この三十年災が一月以降発生した災害ですね。そうすそと、計算は、この前の四条の二で、計算は二十八年災、二十九年災について計算をする、こうなりますね。そうして計算の基礎だけであって、三十年に起った災害を実際に高率のものをやって、これを三カ年間でやるということで、その計算の基礎だけれども、こういうわけですね。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) その通りでございます。この二十九年度及び二十八年度のものは、計算をいたして、それで資格を判定するために使う、こういう趣旨でございます。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 それで、先ほど来いろいろと質問が他の諸君からもありましたが、この前私が、大臣からも先ほどおっしゃいましたが、仕越しの対策を具体的によく大蔵省ともお打ち合せ願って、具体的な対策を、二十八年災について、御返事をいただくようにということをお願いしておいたわけです。これを一つ、この際河川局長からお伺いしておきたいと思います。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) この前のお話もございましたし、各県からも要望もいろいろございまして、仕越し工事、特に二十八年度の仕越し工事についての措置は、部内でもいろいろと研究をいたしました。建前といたしましては、今年度の災害復旧費が約二百八十億ございますが、それの二割五分程度に相当する七十億程度のものが仕越し工事の国庫負担分に相当するのであります。で、予算的な考え方といたしますと、全体から二割五分相当の仕越し分を支払っていくという建前になるのであります。ただ、それはまあ全国一律のお話をしておるのであります。現実の問題になりますと、各都道府県、市町村等において、それぞれのでこぼこがございます。ある所は仕越し工事を全然やっておらない、ある所では相当にやっておるというようなことで、そこにでこぼこがございます。その点については、予算の全体としての考え方としては、一応予算上の残事業費に実はいたしますけれども、ある程度は予算の中においても考慮をしていこうという点、それからそれだけではなお不十分の点等については、大蔵省とも融資の問題等について話をいたしておりますけれども、大蔵省としては、まだ今日その融資額等を金額な決定をするという段階ではない、もう少し先の話であるというようなことで、そこの具体的な取りきめはまだできておらない実情でございます。

永井純一郎日本社会党(第二控室・右)

○永井純一郎君 融資がまだ具体的には大蔵省との間で決定はしておらないという御答弁ですが、これは現実に仕越しをしておる府県は、これも御承知の通り、来る予算、来る予算を、暫定予算なんかほとんどそうなんですが、仕越しの分に払ってしまっているわけです。そこで、融資額について具体的に早くきめなければ、実際上の今非常に大切な復旧工事の時期ですから、非常に地元は困ると私は思う。これはもちろん大蔵省との御相談だから、建設省の思うままには事は運ばないという点はわかりますけれども、一つこれはさらに御考慮を願って、できるだけ早く一つきめるようにしていただきたい、こういうふうに私思います。それはまあそれで要望しておきますが、御考慮を賜わりたい。  それから私おくれて来たんで、あるいは大蔵大臣が来たときに聞くべきでしたが、従来の災害復旧予算というものは、御承知の通り、必ず大蔵省が査定額を非常に縮めてしまうので、私はこの改正法律案は非常にけっこうなんですけれども、これが出たために、予算総額が実際においてはふえない場合には、災害復旧が全体的には放置される個所が非常にふえるというような結果が出てくる心配があるわけなんですが、この法律によって、三十年度はすでに予算がきまってしまっているんですが、三十年度の一月一日以降の発生した災害についてこれは適用するわけですけれども、今後大きな災害が出た場合、これは予備費でまかなえないようなことになるんじゃないか。この法律案ができた場合に、そうすると、どこかにしわが寄ってしまうというようなことが、今年すでに考えられるし、また三十一年度予算編成からは、その他に、大臣御承知の通り、多数の予算の増額の伴う、平年度化するためにふえる科目がたくさんあるわけなんです。そのために、災害復旧費の総額が減らされるというようなことになっちゃ、これはいかぬわけです。これは三十一年度以降の問題だから、それはぜひふやすように考慮してもらわなくちゃいかぬという点と、今の本年度非常に大きな災害が起った場合に、このために、よそに予備費でまかなえないから、しわが寄る、あるいは補正予算を組むというようなことになると思うのですが、そういう点の考慮はどういうふうにお考えになるのですか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 前段の資金措置については、おっしゃられる通り、私もなお、大へんおそくなって申しわけありませんから、一段と努力をいたして、御期待に沿うようにいたしたいと思います。  それから今後の災害の問題については、当然本年度分は予算に計上してあるわけではありませんから、予備費でまかなうことが前提になるわけでありますから、これが足らない場合においての処置は、相手が災害でありますから、何ぼになるかわかりません。従って、予算補正の必要が起ることも、これは考えられるわけでございますが、そのために、ほかに影響をするというようなことは、私としては考えておりません。なお、明年度以降の予算編成についての御注意は、よく私も了承をいたします。実を言うと、今まで災害が、ワクがあるがごとくにしてないということが、毎年の災害予算に非難を受けるもとでありますから、それで今度この御審議をいただいて、要するにこれでワクがきまった以上は、建設省も事務的にも当然要求すべきものは明確になるわけでありますから、それ以上はそのときの政府の政治的な配慮でやるべきことでありますが、事務的にも明確にワクがはっきりしていくということが、予算の編成のときの大事なことだと考えて、今度の改正をお願いをいたしておるようなわけでありますから、これによって予算が圧縮をされるというようなことは、全然予想もいたしておりませんし、また御注意の点は、当然政府としては、今後も建設省としては御趣旨のように努力をいたすことは当然だと考えて、注意をいたすつもりであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 この法律の附則の3で、北海道における特例があるのですが、北海道にも適用されるのですね。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) もちろん北海道にも適用いたすのであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そうすると、この附則の五分の四ということはどうなりますか、この関係は。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これも、現行法で現在でも北海道は八割、最低八割でございますから、この法律を適用して、八割以上になりますものが適用になるわけでございまして、そういうふうに運用して参りたいと思います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 関発局関係と道庁関係のものの区別は、どうなるのですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 具体的に申しますと、関発局関係は国庫が全額補助いたすことになっております。全額国庫負担でございます。道庁の方は、今のおっしゃられるように、八割補助が最低限、こういうことであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 同じ地域で、国と地方負担分の接点があるに違いない。道庁の所管の分と国の分と接点がある。同じ条件でやられた場合に、道庁の負担の分、この分が五分の四の場合もある、それから直轄の場合には五分の五ということになると、非常に不公平だと思うのですよ。そういうところは、地方財政が非常に困っておるのですから、そういう場合に、いわゆる同じ条件で、同じ地域でもって負担額が違うために、工事そのものが完成がちぐはぐになるというようなことも考えられるのです。そういうことは、どういう配慮をしようとしておりますか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) ごもっともでありますが、それは内地における直轄と府県工事との関係と同じようにわれわれは考えておりますから、境にはいろいろなことがありましょうけれども、内地同様にお考えいただければ、現在もその程度でやっておるわけでありますから、よりよくなるということはありましても、悪くなるということはこの改正ではないつもりであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 今資料でお示しの政令案要綱、この政令案要綱を見ますと、大体本法にあるものをそのまま抜いたようなものじゃないでしょうかね。どこに特異性があるのですか。ただここに全部「その他公益上放置し難い重要な箇所」と書いてあるが、こんなことは当然なことです。どういう工合にこの政令案要綱としてお出しになるという理由があるのですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これはまあ、今具体的にこれをもう少し掘り下げなければいけませんけれども、今研究中でありますが、他の項目にも「その他公益上放置し難い重要な箇所」というのがございます。これが問題点でございます。実はここに書いてありますイ、ロの中に「堤防の欠壊又は破堤箇所」あるいは「著しく埋そくした河道のしゅんせつ箇所」こういうような具体的な項目が、これが今日各地で問題になっておる主要なものであります。しかし、これだけであって、あとはそうでないということでは、非常に困るという地方の声も非常に高いのでありまして、だから、はっきり書ける項目はまあいいとしまして、こういうふうにはっきり書けないたくさんのものがございますので、そういうものは「公益上放置し難い」というので採択をしていくという方針をとりたいと思っております。これはもっと具体的にいたしたいと思っております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そうすると、一応この精神でやるのであって、「その他公益上放置し難い重要な個所」というのは、もう少し具体的に政令で示すというわけですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 政令にはなかなか書き切れぬと思います。こまかくなって、数が多くなるから……。それで、これは取扱い要綱等で一つ規定をいたしたいと思っております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 各国会議員の運動の余地を残そうという配慮ですか。(笑声)

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 決してさようなつもりはありません。役所の公正な基準をあくまで作って参りたいと考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 三カ年連年災害ということは、直接現われた現象と、間接あるいはその個所以外に現われた現象というものがあると思うのです。たとえば、高潮によって土砂が港湾に持ってこられた場合、それから上流におけるところの大きな災害によって、土砂がある地点に埋没するような場合もあるのです。ここには「著しく」と書いてありますけれども、著しいということは、一ぺんにくるものじゃないのです。土砂の集積というものは、年々歳々の水の力によって埋没されるものなのです。従って、連年災ということになりますと、三年でなるものが、三年前、四年前のものも含まれたものになってくる。しかしながら、それは直接災害を受けた個所でない場合があるのです。こういう場合、これを逐次除去していけば問題はないけれども、そういう点を間接、あるいは何といいますか、地区以外の場合、こういうものが埋まってしまってからそれを除去する、災害と認定するということは、不親切じゃないかと思うのです。従って、そういう場合にはどういう処置をとりますか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 御趣旨の点、よくわかります。一応法律の意図するところは、災害復旧ということでありますから、起った災害の範囲を連年で考えていくということでありますが、御趣旨のようなことはよくわかりますので、それは災害関連とか、あるいはまた赤木さんの言われる砂防関係、いわゆる治山治水の範囲でやることも起って参りましょうし、別途にやはり予算処置を考えるなり、今の予算の範囲内で処理をできることならやっていくというようなことで考えるべきものだと考えますので、なお手がついていないものにつきましては新たに考えますが、一応はこの災害は、要するに、起った災害のワクを一つ前提に考えておるということであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 三年間に著しく埋没した河道なら河道ということになりますと、やはり三年間で著しくなった。そうすると、前年度、前々年度も埋没しつつあるのです。著しくないかもわからぬけれども……。これはやはり災害に違いないのです。三年間に平均して三分の一ずつ、年々河床が上ってくるというような場合も考えられるのです。これはやはり災害と認定していいのです。ここでは、今いったように、要綱では「著しく埋そくした河道」という定義をもっておりますから、三分の一は災害なんです。二年目に三分の一きて、また二年目も災害なんです。災害という定義を示しているのですから……。その場合に、奥地に雨が降って土砂が流れてきた、あるいは高潮でもってまたわきの方の土砂が港湾に入り込んできたというような場合の措置は、それは災害と認めておるわけですが、その場合どういう工合に扱うかということです。これはむろん、この法律を適用してくれなければ困るのです。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 確かに「著しく埋そくした」という事実はそうなのですが、それは災害によって起ったものとして、災害のワクで取り上げて、連年災ということでいくわけです。それから五年、十年の間にだんだん埋ったやつは、確かにお話のように、原因は川のせいでしょうけれども、いわゆる災害に入らない場合は、それは別途の対策を講ずべきであって、それを災害事業に入れ得るかどうかということは、やはり個々のケースで、全部そういうふうにこの中に取り込んでくるということは困難じゃないかと私は考えます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 有田川のこの間の決壊のように、河道が全部埋まってしまった。これは災害と認めるのですか。結局そうすると、たとえば利根川の中流部の支流の合流点が、その川から流れ込んだ土砂で埋まってしまった、これは災害ですか、災害でないですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) それは災害ではございません。たとえば木曽川の下流の方の鉄橋の付近に非常に州ができて、土砂がたまっておりますが、そこを今浚渫工事をやっておりますが、それは治水工事として浚渫工事をやっております。それから利根川の場合についても、現在浚渫船を十ぱいも入れて浚渫をいたしております。これはお話のように、長年にわたって河道に流れ出てきた土砂の除去でありまして、そういうものは治山治水事業としてやる。それからここにあります「埋そく河道のしゅんせつ」というのは、昨年の、お話のように、有田川の問題、あるいは白川の下流のような問題というものは、これでやろう。災害というものは著しく異常な天然の現象によって起きたもの、そういう規定をいたして、一般の治山治水事業との区別を考えております。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 三年というて、三年で直そうという場合に、二年間で著しくなった場合には、どうなのですか。全然なかったものが、二年間であった場合、災害と認めないというのですか。著しい限度、著しいという前提と、著しくない場合、二年目にはまた上の方に災害があって、著しくなった。それは災害ですか、災害でないですか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 災害の考え方といたしましては、異常の天然現象があって、その天然現象のために一時的に受けた災害であります。自然堆積してきたものはその範疇に入れぬ建前であります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 私は自然に堆積したものを言うておるのではないのです。支流の上流の災害によって、本流の合流点に堆積した。異常な災害によって押し流されてきた場合、それは初年度は著しくないが、また翌年それがあって著しくなったという場合は、災害ですか、災害でないですか。あなたの言うように、天然現象によって起きたものです。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 災害のカテゴリーとしては、一時の災害をいうので、災害の累積を災害としてはとっておりません。従いまして、おっしゃられるように、著しくないものについては、これは二次工事あるいはその他の、先ほどもお話がありましたが、治山治水工事、あるいは災害関連事業というように、いろいろな項目がございますから、そういうものでとっていく建前になっております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 それに関連して……。公共土木施設災害復旧事業費とありますから、施設がないと災害復旧の対象にはならないのですか。それから「著しく埋そくした河道」、河道と申しましても、自然河道があって、何ら公共の施設でないもの、それが埋そくしたときに、この施設の埋塞になるんでしょうか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 砂防の災害というのは非常にむずかしい問題でございまして、河道埋塞も、上流のような例は、二十八年の有田川の上流等が適例でございますが、ああいうふうに異常な埋塞を起しまして、そのために民生の安定上、あるいは経済上、非常な損害を来たしておるというものを、ここでいう災害にとろうという趣旨でございまして、下流についても、やはりそういう趣旨でこれはとっていきたいと考えております。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 工作物の復旧ですから、その観点から、私は今河川の場合を言っておるのです。自然河道で何ら工作物がない、それが埋塞しましても、どこに工作物の被害があるか、こうなるんで、それで公共土木施設災害というのは、この施設と関連しないような気がするんです。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) これは、この法律の名称は公共土木施設となっておりますので、今のような御意見が出るのは当然でございますが、この法律の中に、河道の浚渫というのを実はうたってございます。この公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の中には、河道の浚渫をすることができるようにうたってございますので、それを適用していっておるような次第でございます。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 連年災害に対する国庫の補助というのは、昔の災害復旧の規定にあったのです。それをまた今度採用しよう、大体そういう形になります。連年災害というものは非常に弊害が伴ったのです。それであの災害復旧の規定を改正してしまった。その連年災害によって起った弊害、たとえていうと、同じような災害をこうむったとするならば、やはり補助率が多いからして、あるいはこわれない橋を人力でこわしてしまう。そうして一定額の災害復旧に計上する。これが連年災害の今まで起った非常な弊害なんです。今度もやはり、この法案の結果は、そういうふうな弊害に導くようなおそれがありませんか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これはやり方の問題でありますから、御趣旨のようなことは万ないように注意をいたさなければならぬと思いますが、一面においては、やはり負担が非常に苦しくなってきておりますから、苦しい所には政府としても特に考えていこうということでありますから、御心配のような点については、過去の間違いを繰り返さぬように注意をいたしたいと思います。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 こういう規定をお出しになる根本の趣旨というのは、あの二十八年度の大災害のように、議員立法の非常な高率の補助をした、国庫もそれにずいぶん莫大な負担をこうむったというようなことがやはり原因して、こういう法案をお出しになるのでありますか。あるいは今大臣のおっしゃった通りに、地方の財政上の窮乏を加味してこの法案を出したのでありますか。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは、国会の御意思を政府がかれこれいたそうという考えは持っておりません。持っておりませんが、過去のいろいろな経験が終戦後累積をされまして、その結果は、いろいろ今検討をされる段階になっておりますので、政府としてはでき得る限り自分の力でやり得る最高限度まで、この災害に対しては筋を立てて、しかもお話のように、弊害の伴わないように、あらかじめできるだけの処置を講じていくことが、そのつどに起るいろいろな混乱をなくするためには必要であろうということは、一面には考えておりますけれども、決して国会の御意思にどうこうということは考えておったわけではありません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 衆議院の付帯決議のあるのは、これは当然なんです。そこで、昨年の二十八年度災害の特例でもって、たしか五万円以上、十万円以上ということになったと思うのですが、そこで衆議院でも、一カ所の工事が県単分がたしか十五万円以上でしたね、市町村分が十万円以上でしたね。これはやはり昨年の特例でああいうことをしてあるのですから、これは昨年も私は質問したときに、政府は、十五万円以下、十万円以下の工事というものの実態がどのくらいであるかということを伺っても、その資料がないという御答弁だったのです。従って、そういうものはどのくらいであるかということを、調査しましたか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) その後、資料も整えたものもございます。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 資料があるなら、早く出して下さい。そんなもの、あなた持っていないで、どんどん出して下さい。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 資料はこの次にお届けいたします。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 そういうことを言っていると、これはきょうでもって質疑を終えようという努力を委員会はしておるにもかかわらず、そういう大事な資料があるにもかかわらず、それを持ってこないと、会期末になってもやむを得ませんね。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 決してそういう気持ではありません。御要求に応じて全部出しておるつもりでありますが、決して故意に資料の提出をおくらしたつもりはありませんから、どうぞ……。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 その資料の内容というものは、たとえば補助金のある分と、それから市町村単並びに県単のものと、一災害についてどのくらいの比率になっておりますか。

米田正文建設省河川局長

○政府委員(米田正文君) 今のお尋ねは、今資料を調べておりますので、ちょっとお待ちを願います。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 建設大臣に伺いますが、国が、たとえば一昨々年の京都の風水害のような場合に、風がひどかった場合、これはゴマをこぼしたような、あらゆる十五万以下の災害が多いのです。これをずっとまとめていきますと、これは大へんなものになるのです。昨年も一昨年のような、西日本の水害のような大規模のものは割合少いのです。そういう小規模の地方単のものは多いのです。にかかわらず、ああして議員立法でございますけれども、十万円、五万円と切り下げました。もし今回のような、こうして親切な地方財政に対する思いやりのある改正をするならば、その限度を引き下げることの方が、よほど地方財政に対する赤字克服の原因になるわけなんです。従って、もし——衆議院のこの意向をわれわれ同感いたします。この一、二、三の三の分を同感いたしますが、参議院がその意味の修正をした場合には、建設大臣は非常に喜ぶべきものと思うのです。それによって予算上の、財源上の問題と申しますと、これは建設大臣並びに鳩山首相が言っておる通り、そうした災害があるならば、予算を補正するという決意を持っておる。かつまた今は八十億の予備費でありますけれども、補正すれば幾らでもふえるわけであります。従って、参議院が衆議院の意向をくんで、これを西日本水害の特例に準拠して、あの精神を生かして、そしてこの際十万円、五万円と、災害規模というものを拡大するということに対しては、建設大臣御希望だと思いますが、あらためて念のために伺います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) これは率直に申し上げると、必ずしも同じではない。小さい災害について何らかの措置をしなければならぬということについては、田中委員の、また衆議院の趣旨も、われわれはよく事情を了承いたすものでありますが、今回の負担法の改正の線とこの線とは、必ずしも全部が同じとは考えておりませんので、これは主として、今日までの経過は、御承知の通り、地方財政でまかなって参りました範疇の問題でありまして、国庫負担法の考え方とは若干その範疇を異にいたしておりますし、またわれわれの承知いたすところでは、府県当局等は、これはなるべく地方の自由にやらしてくれという希望も実はありますので、今回の改正に当りましても、そういうところまで立ち入らぬ方が地方の実情に適合するであろうということでありますので、せっかくの何でありますが、御趣旨はよく了解はいたしますが、負担法をこういう趣旨において改正をするという考え方は、今のところ持っておりません。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 それはおかしい。何も負担法の精神を没却する意味じゃないのです。県単においては十五万円以上、市町村単においては十万円以上となっておるけれども、十万円以上、五万円以上と切り下げるのです。拡大するのですから、これは地方財政に対するプラスです。同時に、また実際に、先ほど小峰会計検査院の局長が指摘したように、いわゆる自分の負担というものをごまかして、国の補助金だけでもって工事をやってしまおうということがなくなるわけなのです。完全に災害復旧ができるという、ほんとうの意味の精神になるわけなのです。そうして財政上の問題は、これはわれわれ今考慮する必要はないのです。建設大臣も考慮する必要がないのです。こんなことは災害があって、なるほど今八十億の災害予備費しかありませんけれども、今日まで出たものを考えても、これはとうてい八十億では足りるとは考えておりません。従って、今後補正されることは必至ですよ。そうなれば、何も建設大臣の責任でもなければ、あなた自身が自分の所管の工事が会計検査院にも批難されることもなくして、地方負担も減って地方財政が確立されるような機運を作り、なおかつ災害の原形復旧ばかりでなくて、改良も含めた完全な災害復旧ができるとなれば、これはもう得たりかしこしとして、建設大臣は希望しなければならぬ問題だと思うのです。  それで、ことにその事例はあるのです。昨年の立法でしたか、一昨年の立法でしたか、二十八年度災の特例はそうやっておるのです。従って、衆議院の希望付帯決議というものを織り込んで、尊重して、われわれの参議院の同僚議員の意思もそこに織り込んで、そうしてその負担分の範囲を広げるということに対しては、建設大臣が自分の職責を全うする意味において、これは希望されるものだと思いますが、今のあなたの御答弁ですと、ちょっと私には納得できないような表現の仕方をしておるのですが、もう一ぺん……。財政的にはあなたには何の関係もございません、八十億では足りないのですから。従って、もう一ぺん、御希望の程度を、希望しないというならはっきり希望しないとおっしゃっていいのです。地方公共団体が困ってもいいというなら、そうおっしゃって下さい。どうぞ御答弁願います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 御意見はよく理解をいたします。私はそのお気持に反対だと申すのではありませんが、これは負担法の範囲とは別個に、地方財政の問題でありますから、そこで負担法でこれを変えてゆくということよりも、衆議院の趣旨も、地方財政の現状で適当に、いわゆる起債等において十分考えろということだと理解をいたしておりますので、そういう線で御趣旨に沿うように努力をすることには何ら異議はありませんけれども、この範囲を今法律等で変えてゆくということにつきましては、いろいろな意見もありますので、今直ちに、せっかくの御意見でありますけれども、私は法律でこれを改正をして参るということには、直ちに御同感だと申しかねる、かように思っておるわけであります。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 ちょっと速記をとめて下さい。

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記を始めて。

田中一日本社会党(第二控室・右)

○田中一君 参考にしなければならないものですから、二十一年度から昨年度における都道府県別、市町村別の公共土木施設災害復旧の事業のやったものの明細と、それからその部分の標準税収入ですね、これができているはずなんです。従って、この対比したものを明細にお示し願いたいのです。それから先ほど申し上げたところのこの負担法のワク外の小災害というものを、明細に一つお出し願いたいと思います。

竹山祐太郎日本民主党建設大臣

○国務大臣(竹山祐太郎君) 提出いたします。

赤木正雄緑風会

○赤木正雄君 議事進行について。衆議院でこの法案が今本会議に上っているようですから、大臣は向うへいらっしゃる必要があろうと思うのです。きょうこの審議をしてしまうのは無理ですから、田中さんの資料もあることですから、あさってこれをやればいいと私は思います。   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) じゃ、建設大臣、御苦労さんでした。  速記をやめて。   〔速記中止〕

石川榮一自由党

○委員長(石川榮一君) 速記をつけて。  本日は、これにて散会いたします。    午後三時五十三分散会      —————・—————

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